JP2001072687A - 精製アミド及びアミドの精製方法 - Google Patents

精製アミド及びアミドの精製方法

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JP2001072687A
JP2001072687A JP24803499A JP24803499A JP2001072687A JP 2001072687 A JP2001072687 A JP 2001072687A JP 24803499 A JP24803499 A JP 24803499A JP 24803499 A JP24803499 A JP 24803499A JP 2001072687 A JP2001072687 A JP 2001072687A
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ppm
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Yukichi Takamatsu
勇吉 高松
Gakuo Yoneyama
岳夫 米山
Yoshiyasu Ishihama
義康 石濱
Akiyoshi Asano
彰良 淺野
Hiroki Minagawa
広樹 皆川
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Japan Pionics Ltd
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Japan Pionics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体製造プロセスに使用される液体CVD
材料において、高品質のバリヤ膜の製造が可能な精製ア
ミド及びアミドの精製方法を開発する。 【解決手段】 アミドを、残留塩素濃度及び残留酸素濃
度が、共に1ppm以下である精製アミドとする。ま
た、粗アミドを蒸留した後、蒸留アミドの液中に不活性
ガスを通気するとともに超音波振動を与えてストリッピ
ングを行ない、アミド中に溶存する塩素、酸素等の揮発
性不純物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造プロセ
ス等の高純度が要求される用途に使用する精製アミド及
びアミドの精製方法に関し、さらに詳細には粗アミドに
含まれる不純物であるアミン、水、塩素、塩化水素、酸
素、一酸化炭素、二酸化炭素等が除去された高純度の精
製アミド及び粗アミドに含まれる前記不純物を除去する
アミドの精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスにおいては、これまで配
線材料として、アルミニウム膜、アルミニウム合金膜が
用いられ、酸化膜から配線材料への酸素拡散を防ぐため
のバリヤ膜としてTiN(窒化チタン)膜が主流として
用いられてきた。しかし、近年のデバイスの高速化への
要求から、銅膜への移行が模索されている。銅膜は、低
抵抗かつEM(エレクトロマイグレーション)耐性を有
し、次世代の有望な配線材料として用いられている。そ
のバリヤ材料としては、従来より用いられてきたTiN
も使用されているが、銅膜は酸素拡散性が激しく、より
バリヤ性が良好なTaN(窒化タンタル)膜、ZrN
(窒化ジルコニウム)膜も用いられている。
【0003】従来より、TiNのチタン源のCVD原料
としては、TiClなどが用いられてきた他、塩素を
分子中に含まない液体のテトラキスジメチルアミノチタ
ン(Ti(N(CH)、テトラキスジエチル
アミノチタン(Ti(N(C )が用いら
れてきた。また、TaN、ZrNは、CVD法で成長を
行うのに適した液体のタンタル源あるいはジルコニウム
源となる原料がなく、スパッタ法(物理的気相蒸着法)
により成長が行われてきたが、液体のテトラキスジエチ
ルアミノジルコニウム(Zr(N(C
)、またはペンタジiso-プロピルアミノ
タンタル(Ta(N(CH(CH3)の存
在が確認され、CVD法による成長の研究も盛んに行な
われてきている。
【0004】上記アミドのような液体のCVD原料は、
バリヤ膜の高品質化をはかるために、極めて高純度のも
のが要求される。そのため、アミドは、CVD原料とし
て使用する前に、蒸留によりアミン、水分等の不純物を
除去している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では高純度に蒸留した液体アミドをCVD材料とし
て使用しても、バリヤ膜にボイド等の欠陥が発生し高品
質化が充分になされなかった。高品質のバリヤ膜が得ら
れない原因としては、アミドの液中に塩素、塩化水素、
酸素、一酸化炭素、二酸化炭素等の揮発性不純物が存在
すると、気化の際の加熱によりアミドの多量体化、変質
が起こり、これが気相成長に悪影響を及ぼしていると推
測されているが、その対策については明確な方法は報告
されていない。従って、本発明が解決しようとする課題
は、バリヤ膜の高品質化が可能な精製アミド及びアミド
の精製方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意検討した結果、アミドの液中の残
留塩素の濃度を1ppm以下、かつ残留酸素の濃度を1
ppm以下とすることによりアミドの多量体化を防止し
得ること、アミドの液中に溶存する塩素、塩化水素、酸
素、一酸化炭素、二酸化炭素等の揮発性不純物は蒸留に
よっても充分に除去できないこと、及びアミドの液中に
不活性ガスを通気するとともに超音波振動を与えてスト
リッピングを行なえば、液中に溶存する微量の揮発性不
純物をほぼ完全に除去することができることを見い出し
本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、残留塩素濃度及び残留
酸素濃度が、共に1ppm以下であることを特徴とする
精製アミドである。また本発明は、粗アミドを蒸留した
後、該蒸留したアミドの液中に不活性ガスを通気すると
ともに超音波振動を与えてストリッピングを行なうこと
を特徴とするアミドの精製方法でもある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、半導体製造プロセス等
の高純度が要求される用途に使用するアミドに適用され
る。本発明におけるアミドは、例えば半導体製造プロセ
スでバリヤ膜形成のためのCVD材料等として使用され
るものであり、それらは化学式がM(N(C
m+1で表わされる化合物である(式中のMは
金属、mは1〜4の整数、nは3〜5の整数を表わ
す)。具体的には、テトラキスジメチルアミノチタン
(Ti(N(CH)、テトラキスジエチルア
ミノチタン(Ti(N(C)、テトラキ
スジエチルアミノジルコニウム(Zr(N(C
)、ペンタジiso-プロピルアミノタンタル(Ta
(N(CH(CH 3)を例示することがで
きる。
【0009】以下に本発明の精製アミド及びアミドの精
製方法について詳細に説明する。本発明の精製アミド
は、粗アミドを蒸留した後、その液中に不活性ガスを通
気するとともに超音波振動を与えながらストリッピング
を行なうことによって得られる残留塩素濃度及び残留酸
素濃度が共に1ppm以下の精製アミドである。また、
本発明の精製アミドを得るための精製方法は、粗アミド
を蒸留した後、その液中に不活性ガスを通気するととも
に超音波振動を与えながらストリッピングを行なう精製
方法である。
【0010】粗アミドには、アミン、水、塩素、塩化水
素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素等が不純物として含
まれている。例えば、通常、粗アミドには、酸素、塩素
または塩化水素等がそれぞれ少なくとも数百ppm含ま
れている。本発明の精製方法における粗アミドの蒸留
は、アミドをアミン類等の低沸点化合物及び合成の際の
副生成物である金属塩化物等の高沸点化合物と分離する
ためのものであり、アミドの分解あるいは変質を生じる
ことがなく効率よく分離し得る方法であればいかなる方
法も用いることができる。しかし、加圧蒸留では高温で
の操作となりアミドの多量体化、分解、変質を生じる恐
れがあるため、減圧または常圧で蒸留を行なうことが好
ましい。
【0011】粗アミドの液中の塩素、塩化水素、酸素、
一酸化炭素、二酸化炭素等の揮発性不純物は、蒸留によ
って完全に除去することは不可能で、例えば塩素、酸素
は蒸留後もそれぞれ数百ppm程度アミドに残存する。
不純物として塩素または酸素を含有するアミドM(N
(C2m+1 を加熱すると、アミドの多量
体である(N(C2m+1n−1MOM(N
(C2m+1n−1あるいは(N(C
2m+1n− MClM(N(C2m+1
n−1等が生成する(Mは金属を表わす)。不純物
としてこのような多量体が気化アミドの気相中に存在す
ると、半導体製造において薄膜の成長層に欠陥が発生す
る。
【0012】本発明におけるアミドのストリッピング
は、このような揮発性不純物をほぼ完全に除去するため
のものであり、超音波振動子を装着したストリッピング
容器中に、蒸留したアミドを入れ、窒素、アルゴン、ヘ
リウム等の不活性ガスを微細な気泡となるように通気す
るとともに超音波振動を与えてストリッピングが行なわ
れる。このストリッピングにより、例えば塩素及び酸素
の濃度を共に1ppm以下にすることが可能である。な
お、ストリッピングにおいて、超音波の振動を与えない
場合は、揮発性不純物を充分に除去することができな
い。
【0013】ストリッピング容器の形状としては、不活
性ガスが効果的にアミドと接触するように、液深が深く
なるように作ることが好ましく、さらに、不活性ガスの
通気により液状のアミドが容器内で効果的に撹拌される
ような形状とすることが好ましい。また、不活性ガスが
微細な気泡となって分散するように不活性ガスの吹き込
みノズル部分は多孔構造とすることが好ましい。ストリ
ッピング容器及び超音波振動子等の付属機器のアミドの
接触する部分の材質は上記目的を達成し得るものであれ
ば特に限定されないが、耐食性、及び容器からの脱ガ
ス、あるいは不純物の溶出によるアミドの純度低下を防
ぐために通常は、タンタル、チタン、電解研磨済SUS
316、電解研磨済SUS316L等の耐食性金属等が
好ましい。
【0014】ストリッピングは、通常、室温〜80℃、
好ましくは40℃〜50℃程度で10分間〜10時間行
われる。超音波振動は周波数が30〜200kHz、出
力がアミド1L当たり0.05〜100wであることが
好ましく、50〜60kHz、アミド1L当たり0.5
〜10wであることが特に好ましい。ストリッピングの
ために導入される不活性ガスとしては不活性ガス自体か
らの不純物混入を防ぐために高純度に精製されたガスが
用いられる。不活性ガスの通気量は特に限定はないが、
ストリッピング効果が得られる通気量であるとともにア
ミドの液面が突沸したり、激しく飛沫を生じることのな
い程度が好ましく、ストリッピング容器の大きさ形状、
アミドの液深等に応じて適宜設定される。通常は、液深
方向に垂直な面の単位面積当たり0.05〜5.0cc
/sec.cm であることが好ましい。
【0015】また、ストリッピング容器の上部には、ス
トリッピング中不活性ガスに同伴されるアミドの捕集を
はかるために、アミドの蒸気圧及び融点に応じて冷却さ
れた還流冷却器を取り付けることが好ましい。このよう
にストリッピングを行なうことにより、蒸留の際、アミ
ドと分離された低沸点化合物の一部がアミドの凝縮液化
の際に再度アミドに溶解し、そのままアミド中に残存し
ていたような不純物を効果的に除去することができる。
【0016】このようにして得られた本発明の精製アミ
ド中の不純物の濃度は、酸素が1ppm以下、好ましく
は0.1ppm以下、塩素または塩化水素が1ppm以
下、好ましくは0.1ppm以下、アミンが10ppm
以下、好ましくは1ppm以下、水が10ppm以下、
好ましくは1ppm以下、二酸化炭素が1ppm以下、
好ましくは0.1ppm以下である。
【0017】以上のようなアミドの蒸留及びストリッピ
ングを行なうために、例えば図1のような構成の精製装
置を使用することができる。アミドの精製装置は、主に
蒸留缶1、蒸留塔3、冷却器4、中間槽6、ヒーター8
により構成され、アミドのストリッピング装置は、主に
ストリッピング容器10、超音波振動子12、精製不活
性ガス吹き込み管13、還流冷却器16、精製アミド貯
槽18により構成される。尚、圧送用ガス供給管9は、
蒸留されたアミドを中間槽6からストリッピング容器1
0へ送液するため、及びストリッピングを終了したアミ
ドをストリッピング容器10から精製アミド貯槽18へ
送液するために設けられたものである。
【0018】本発明の精製アミドを半導体製造装置に気
化供給する方法については特に限定はないが、本発明の
精製アミドを変質させることなく供給することが好まし
い。このような気化供給装置としては、例えば図2に示
すような液体流量制御部20、逆止弁21、キャリヤガ
ス供給ライン25、及び超音波振動子22を内蔵する気
化器26とから成る装置を例示することができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
【0020】(実施例1)アミドの精製装置として図1
に示すものを製作した。蒸留装置は200mm長のウイ
ットマー式蒸留塔の付いた石英製の常圧蒸留器を用い
た。また、ストリッピング容器は60kHz、1wの超
音波を発する超音波振動子を備え、外周部に加熱ジャケ
ットを有し、加熱保温できるようにした電解研磨済のS
US316L製、内容積1リットルのものを用いた。ス
トリッピング容器の内部には精製不活性ガスを吹き込む
不活性ガス吹き込み管が底部まで挿入されており、スト
リッピング容器の上部には不活性ガスに同伴するアミド
を冷却液化、還流させるための還流冷却器が設けられ、
還流冷却器から排出ガス用の配管が設けられている。ま
た、精製アミド貯槽はSUS316L電解研磨製、内容
積1リットルのものである。
【0021】次に、市販のテトラキスジメチルアミノチ
タンを入手し、イオンクロマトグラフによる分析を行な
った結果、塩素または塩化水素を約2000ppm含ん
でいた。また、四重極質量分析計による分析を行なった
結果、酸素は約500ppm含まれていた。また、IC
P質量分析計による分析では、珪素、アルミニウム、ホ
ウ素、カルシウム、コバルト、鉄、クロム、ニッケル、
カリウム、ナトリウム、亜鉛、マグネシウム、マンガン
の合計の含有量は1ppm以下であった。
【0022】この市販のテトラキスジメチルアミノチタ
ンを常圧で蒸留した。蒸留した後のテトラキスジメチル
アミノチタンに溶存する塩素または塩化水素の濃度は約
1000ppm、酸素の濃度は約300ppmであっ
た。次に蒸留されたテトラキスジメチルアミノチタンを
精製窒素の圧力により中間槽からストリッピング容器中
に0.5リットル導入した。ストリッピング容器中のテ
トラキスジメチルアミノチタンを50℃に加熱し、超音
波の発振を開始するとともに、不活性ガス吹き込み管よ
り、99.9999%の高純度窒素ガスを500cc/
minの流量でテトラキスジメチルアミノチタンの液中
を通気させた。また、還流塔には、冷媒として水を流
し、還流塔部温度が25℃となるように制御した。
【0023】このようにして、ストリッピングを4時間
行なった後、ストリッピング容器を放冷し、精製窒素の
圧力によりテトラキスジメチルアミノチタンを精製アミ
ド貯槽に移送し、精製テトラキスジメチルアミノチタン
を得た。この精製テトラキスジメチルアミノチタンを光
電離検出器付きガスクロマトグラフにより分析を行なっ
た結果、精製テトラキスジメチルアミノチタン中の塩素
または塩化水素は0.05ppmに低減されていた。ま
た、酸素も0.05ppmに低減されていた。また、I
CP質量分析計による分析では、珪素、アルミニウム、
ホウ素、カルシウム、コバルト、鉄、クロム、ニッケ
ル、カリウム、ナトリウム、亜鉛、マグネシウム、マン
ガンの合計の含有量は、蒸留前の1/10以下に低減さ
れていた。
【0024】(実施例2)市販のテトラキスジエチルア
ミノジルコニウムを入手し、イオンクロマトグラフによ
る分析を行なった結果、塩素または塩化水素を約200
0ppm含んでいた。また、四重極質量分析計による分
析を行なった結果、酸素は約500ppm含まれてい
た。このテトラキスジエチルアミノジルコニウムを実施
例1と同様にして、図1に示すアミドの精製装置を用い
て精製した。その結果、蒸留した後のテトラキスジエチ
ルアミノジルコニウムに溶存する塩素または塩化水素の
濃度は約800ppm、酸素の濃度は約400ppmで
あった。また、精製窒素を通気させるとともに超音波振
動を与えてストリッピングを行なった後のテトラキスジ
エチルアミノジルコニウム中の塩素または塩化水素の濃
度は0.05ppmに、酸素の濃度も0.05ppmに
低減されていた。
【0025】(実施例3)アミドの気化供給装置として
図2に示すものを製作した。液体流量制御部は、2連式
ベローズポンプであり、吐出側に5kgf/cmで作
動する逆止弁が用いられている。気化器は外径57mm
の球形で、中心部に超音波振動子があり、その下に水平
方向に厚さ0.5mm、10mm間隔で直径3mmの孔
をもつ多孔板が設置されている。また、キャリヤガスが
マスフローコントローラー、加熱器を経由して気化器の
上部に入るようにキャリヤガス導入口が取り付けられて
いる。気化器は形状に合わせたブロックヒーターで覆わ
れている。
【0026】このような装置で実施例2で得られた精製
テトラキスジエチルアミノジルコニウムを用いて、以下
のようにして酸化けい素膜で被覆された基盤上に窒化ジ
ルコニウム膜を形成した。気化器及び気化器からCVD
装置間を10torrに保持し、80℃に加熱した窒素
キャリヤガスを100ml/minの流量でキャリヤガ
ス導入口から供給した。次に精製アミド貯槽中のテトラ
キスジエチルアミノジルコニウムを精製窒素ガスの圧力
にて液体流量制御部まで送液し、0.01cc/min
の流量で気化器に供給するとともに超音波振動を与え
て、テトラキスジエチルアミノジルコニウムの霧化、気
化を行なった。また、気化器とCVD装置との間で、水
分を0.1ppm以下に除去した高純度のtert-ブチル
ヒドラジンの気化ガスを添加した。
【0027】予め、酸化けい素膜で被覆された基盤を3
00℃に加熱したCVD装置に、上記のようにテトラキ
スジエチルアミノジルコニウムの気化ガスとtert-ブチ
ルヒドラジンの気化ガスを含むガスを供給し、酸化けい
素膜で被覆された基盤上に窒化ジルコニウム膜を堆積さ
せた。その後、膜厚の測定により400〜1000nm
の窒化ジルコニウムの析出が確認された。得られた窒化
ジルコニウム薄膜をオージエ分光により測定した結果、
遊離Clの濃度は1.0ppm以下であった。
【0028】(比較例1)ストリッピングにおいて超音
波の振動を与えないほかは、実施例2と同様にして、市
販のテトラキスジエチルアミノジルコニウムを精製し
た。得られたテトラキスジエチルアミノジルコニウムに
溶存する塩素または塩化水素の濃度は約30ppm、酸
素の濃度は約10ppmであった。
【0029】(比較例2)比較例1で得られた精製テト
ラキスジエチルアミノジルコニウムを用いて、実施例3
と同様にして、窒化チタン膜で被覆された基盤の表面に
窒化ジルコニウムの薄膜を堆積させた。得られた薄膜の
膜厚の測定により400〜1000nmの窒化ジルコニ
ウムの析出が確認された。また、薄膜をオージエ分光に
より測定した結果、遊離Clの濃度は約50ppmで
あった。
【0030】
【発明の効果】本発明のアミドの精製方法により、従来
の蒸留精製では除去することができなかったアミドの多
量体化あるいは変質の原因となっている塩素、酸素等の
揮発性不純物を、極めて低濃度まで除去することが可能
となった。また、本発明の精製アミドにより、従来の絶
縁膜と比べて極めて高品質の絶縁膜を得ることが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアミドの精製方法を実施するための装
置の例を示す構成図
【図2】本発明の精製アミドの気化供給を行なうための
装置の例を示す構成図
【符号の説明】
1 蒸留缶 2 粗アミド 3 蒸留塔 4 冷却器 5 バルブ 6 中間槽 7 蒸留されたアミド 8 ヒーター 9 圧送用ガス供給管 10 ストリッピング容器 11 蒸留されたアミド 12 超音波振動子 13 精製不活性ガス吹き込み管 14 精製不活性ガス供給管 15 排ガスライン 16 還流冷却器 17 ヒーター 18 精製アミド貯槽 19 精製アミド 20 液体流量制御部 21 逆止弁 22 超音波振動子 23 ガス加熱器 24 ガス流量制御器 25 キャリヤガス供給ライン 26 気化器 27 CVD装置 28 ブロックヒーター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月8日(2000.2.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】粗アミドの液中の塩素、塩化水素、酸素、
一酸化炭素、二酸化炭素等の揮発性不純物は、蒸留によ
って完全に除去することは不可能で、例えば塩素、酸素
は蒸留後もそれぞれ数百ppm程度アミドに残存する。
不純物として塩素または酸素を含有するアミドM(N
(C2m+1を加熱すると、アミドの多量
体である(N(C2m+1n−1MOM(N
(C2m+1 n−1あるいは(N(C
2m+1n−1MClClM(N(C2m
+1n−1等が生成する(Mは金属を表わす)。
不純物としてこのような多量体が気化アミドの気相中に
存在すると、半導体製造において薄膜の成長層に欠陥が
発生する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】以上のようなアミドの蒸留及びストリッピ
ングを行なうために、例えば図1のような蒸留装置とス
トリッピング装置からなる構成の精製装置を使用するこ
とができる。アミドの蒸留装置は、主に蒸留缶1、蒸留
塔3、冷却器4、中間槽6、ヒーター8により構成さ
れ、アミドのストリッピング装置は、主にストリッピン
グ容器10、超音波振動子12、精製不活性ガス吹き込
み管13、還流冷却器16、精製アミド貯槽18により
構成される。尚、圧送用ガス供給管9は、蒸留されたア
ミドを中間槽6からストリッピング容器10へ送液する
ため、及びストリッピングを終了したアミドをストリッ
ピング容器10から精製アミド貯槽18へ送液するため
に設けられたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 淺野 彰良 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 (72)発明者 皆川 広樹 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 Fターム(参考) 4H049 VN05 VN06 VP01 VQ35 VR50 VR53 VR54 VU24 VW02 VW04 VW05 VW09 4H050 AA01 AA02 AB78 AB84 WB14 WB21 4K030 AA11 BA18 BA22 BA38 EA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 残留塩素濃度及び残留酸素濃度が、共に
    1ppm以下であることを特徴とする精製アミド。
  2. 【請求項2】 粗アミドを蒸留した後、該蒸留したアミ
    ドの液中に不活性ガスを通気するとともに超音波振動を
    与えてストリッピングを行なって精製された請求項1に
    記載の精製アミド。
  3. 【請求項3】 アミドが、化学式M(N(C
    2m+1で表わされる請求項1に記載の精製ア
    ミド。(式中のMは金属、mは1〜4の整数、nは3〜
    5の整数を表わす)
  4. 【請求項4】 アミドが、テトラキスジメチルアミノチ
    タン、テトラキスジエチルアミノチタン、テトラキスジ
    エチルアミノジルコニウム、またはペンタジiso-プロピ
    ルアミノタンタルである請求項1に記載の精製アミド。
  5. 【請求項5】 粗アミドを蒸留した後、該蒸留したアミ
    ドの液中に不活性ガスを通気するとともに超音波振動を
    与えてストリッピングを行なうことを特徴とするアミド
    の精製方法。
  6. 【請求項6】 不活性ガスの微細気泡によりアミド液が
    攪拌されるように不活性ガスを通気する請求項5に記載
    のアミドの精製方法。
  7. 【請求項7】 不活性ガスの通気量が、アミド液の液深
    方向に垂直な面の単位面積当たり0.05〜5.0cc
    /sec.cmである請求項6に記載のアミドの精製
    方法。
  8. 【請求項8】 超音波の振動数が30〜200kHzで
    あり、超音波出力がアミド1L当たり0.05〜100
    wである請求項5に記載のアミドの精製方法。
  9. 【請求項9】 アミドが、化学式M(N(C
    2m+1で表わされる請求項5に記載のアミド
    の精製方法。(式中のMは金属、mは1〜4の整数、n
    は3〜5の整数を表わす)
  10. 【請求項10】 アミドが、テトラキスジメチルアミノ
    チタン、テトラキスジエチルアミノチタン、テトラキス
    ジエチルアミノジルコニウム、またはペンタジiso-プロ
    ピルアミノタンタルである請求項5に記載のアミドの精
    製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004250431A (ja) * 2003-01-27 2004-09-09 Mitsubishi Materials Corp 有機金属化合物及びその合成方法並びに該化合物を含む溶液原料、金属含有薄膜
JP2007023388A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Hc Starck Gmbh 窒化ジルコニウム被膜の製造方法及び窒化ジルコニウム被膜の使用

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