JP2001072629A - アルコール混合物の製造方法 - Google Patents

アルコール混合物の製造方法

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JP2001072629A JP2000219412A JP2000219412A JP2001072629A JP 2001072629 A JP2001072629 A JP 2001072629A JP 2000219412 A JP2000219412 A JP 2000219412A JP 2000219412 A JP2000219412 A JP 2000219412A JP 2001072629 A JP2001072629 A JP 2001072629A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコールの製造方法を提供する。 【解決手段】 a)シクロペンテンおよび少なくとも1
種の非環式モノオレフィンを含有する炭化水素混合物を
メタセシス反応で反応させ、b)メタセシスの反応混合
物から、実質的に6〜12個の炭素原子を有するオレフ
ィンフラクションを単離し、c)場合によりオレフィン
フラクション中に含有されている2または複数不飽和の
化合物を少なくとも部分的に選択的水素化してモノオレ
フィンにし、d)場合により選択的水素化したオレフィ
ンフラクションを一酸化炭素および水素を用いた反応に
より触媒作用でヒドロホルミル化し、かつ水素化する。 【効果】 成形材料のための可塑剤または可塑剤混合物
の成分として適切である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルコール混合物
の製造方法および該方法により得られる混合物に関す
る。本発明はさらに前記のアルコール混合物をエステル
化する方法、こうして得られたエステルおよび可塑剤と
してのその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】大工業的に重要な数多くの生成物、例え
ばプラスチック、ラッカー、塗料および被覆剤、封止
材、ゴムおよびゴム樹脂製品の熱可塑的な特性を改質す
るために、いわゆる可塑剤が大量に使用される。この場
合、該可塑剤に対してその都度の適用範囲に依存して一
連の要求が提示される。一般に可塑剤は例えば実質的に
無臭であり、光、低温および熱に対して安定しており、
健康を害することがなく、かつできる限り揮発性でない
ほうがよい。ポリマーに対する可塑剤の重要な特性は、
相容性、ゲル化能および可塑化作用である。
【0003】可塑剤の重要な一群はエステル可塑剤であ
り、その中で特にフタル酸エステル、トリメリト酸エス
テル、非環式脂肪族ジカルボン酸エステル、例えばアジ
ピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのエステル、リ
ン酸エステル、脂肪酸エステルおよびヒドロキシカルボ
ン酸エステルが該当する。フタレート、特にジオクチル
フタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレートお
よびジイソデシルフタレートが特に重要であり、これら
を例えば軟質PVCの製造のために使用する。
【0004】エステル可塑剤の製造のために使用される
アルコールは一般に可塑剤アルコールと呼ばれている。
可塑剤アルコールの重要な一群は、主として直鎖状C6
〜C1 1−アルコールである。例えば前記のアルコールを
ベースとするフタレートは、一般に良好な適用技術的特
性、例えば高い低温弾性および低い揮発性を有する。こ
の場合、エステル可塑剤の可塑化特性は、特にアルコー
ル成分の鎖長および分岐度により影響を受ける。例えば
短鎖アルコールをベースとするフタル酸エステルは一般
に良好なゲル化力を有しているが、しかしその揮発性に
関しては改善の余地がある。長鎖アルコールをベースと
するフタル酸エステルは確かに一般に低下された揮発性
を有するが、しかししばしばより劣ったゲル化力および
より劣った低温安定性と結びついている。低温柔軟性の
改善はしばしば、一定の鎖分岐度を有するアルコールの
使用により達成される。
【0005】改善された適用技術的特性を有するエステ
ル可塑剤を製造するために、分岐度がわずかで、約6〜
12個の炭素原子を有する可塑剤アルコール(いわゆる
半線状アルコール)および相応するその混合物に対する
要求が生じる。
【0006】約6〜12個の炭素原子を有するアルコー
ルは、天然由来でも、合成的手段により、例えば炭素原
子数が比較的少ない原料からの構築により得られるもの
でも良い。そこで例えばSHOP法(Shell、高級オレ
フィン法)により、またはエテンから出発するシュブロ
ン(Chevron)法により、可塑剤アルコールへのその後の
加工に適切な炭素数を有するオレフィンフラクションが
得られる。この場合、相応するアルコールへのオレフィ
ンの官能化は、例えばヒドロホルミル化および水素化に
より行い、その際、反応実施に応じて1工程または2つ
の別々の反応工程で作業することができる。ヒドロホル
ミル化法および適切な触媒の概要は、Beller et al., J
ournal of Molecular Catalysis A 104 (1995)、第17
〜85頁に記載されている。アルコールを製造するため
にエチレンをベースとする方法の欠点は、出発材料のコ
ストが高いことであり、このことにより前記の方法は経
済的に不利である。
【0007】水蒸気分解による石油の後処理の際に、特
にC5−カットと呼ばれ、例えば約50%の全オレフィ
ン含有率を有する炭化水素混合物が生じ、そのうち約1
5%はシクロペンテン、および残りは非環式モノオレフ
ィン、特にn−ペンテン(約15%)およびその他の異
性体メチルブテン(約20%)である。従来はC5−カ
ットの大工業的後処理を実質的に蒸留により行い、その
中に含有されているシクロペンタンを得ていた。この種
の方法は、プロセス技術的に極めて高価である。従って
5−カットからシクロペンテンおよび場合によりその
他の非環式モノオレフィンを蒸留によらずに除去して有
価生成物を得るための要求が生じる。
【0008】DE−A−19654166号は、シクロ
ペンテンから誘導され、かつ遷移金属触媒の存在下にC
5−カットのメタセシス反応により得られるエチレン性
不飽和二重結合を有するオリゴマー混合物を記載してい
る。
【0009】DE−A−19654167号は、シクロ
ペンテンから誘導されたオリゴマー混合物を、例えばヒ
ドロホルミル化および場合により引き続き水素化により
官能化するための方法を記載している。この場合、2価
およびより高い原子価を有するアルコールの高い含有率
を有するアルコール混合物が得られる。この種のアルコ
ール混合物は、可塑剤アルコールとしての使用に不適切
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、アル
コールの製造方法を提供することである。これらは有利
にはエステル可塑剤を製造するための可塑剤アルコール
として適切であるべきである。特に前記のアルコールを
製造する際に、高い製造コストを有する原料、例えば特
にエテンの使用をできる限り断念するべきである。有利
には本発明による方法では大工業的に生じる出発炭化水
素混合物を使用するべきである。
【0011】
【課題を解決するための手段】意外なことに、前記課題
は、シクロペンテンおよび少なくとも1種の非環式モノ
オレフィンを含有する炭化水素混合物にメタセシスを行
い、メタセシス混合物からC6〜C12−オレフィンフラ
クションを単離し、かつ該フラクションを引き続き触媒
作用によりヒドロホルミル化および水素化する方法によ
り解決されることが判明した。
【0012】従って本発明の対象は、 a)シクロペンテンおよび少なくとも1種の非環式モノ
オレフィンを含有する炭化水素混合物をメタセシス反応
で反応させ、 b)メタセシスの反応混合物から、実質的に6〜12個
の炭素原子を有するオレフィンを含有するオレフィンフ
ラクションを単離し、 c)場合によりオレフィンフラクション中に含有されて
いる2または複数不飽和の化合物を少なくとも部分的に
選択的水素化してモノオレフィンにし、かつ d)場合により選択的水素化されたオレフィンフラクシ
ョンを一酸化炭素および水素を用いた反応により触媒作
用でヒドロホルミル化し、かつ水素化するアルコール混
合物の製造方法である。
【0013】工程a)有利にはメタセシス反応のため
に、約5〜40質量%、有利には10〜30質量%、特
に12質量%〜20質量%の範囲のシクロペンテン全含
有率を有する炭化水素混合物を使用する。
【0014】有利にはメタセシスのために使用される炭
化水素混合物の全オレフィン含有率は少なくとも30質
量%、有利には少なくとも40質量%、特に少なくとも
50質量%である。100質量%までの全オレフィン含
有率を有する炭化水素混合物は適切である。
【0015】有利にはメタセシスのために使用される炭
化水素混合物は、少なくとも1種の非環式モノオレフィ
ンを含有している。有利な非環式モノオレフィンは、C
5−モノオレフィン、例えば1−ペンテン、2−ペンテ
ン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテ
ン、2−メチル−2−ブテンおよびこれらの混合物から
選択される。有利には非環式モノオレフィンのC5−モ
ノオレフィンの割合は少なくとも70質量%、有利には
少なくとも80質量%、特に少なくとも90質量%であ
る。
【0016】有利には工程a)におけるメタセシス反応
のために、石油加工の際に大工業的に生じる炭化水素混
合物を使用する。このような混合物を所望の場合には予
め触媒作用により部分水素化し、ジエンを除去する。特
に適切であるのは例えば、飽和および不飽和のC5−炭
化水素が富化した混合物、特にC5−カットである。本
発明による方法において使用するために適切なC5−カ
ットを得るために、有利には、例えばナフサの水蒸気分
解の際に生じる熱分解ベンジンが適切である。この熱分
解ベンジンを所望の場合にはまず選択的水素化し、含有
されているジエンおよびアセチレンを実質的に選択的に
相応するアルカンおよびアルケンに変換する。引き続き
分離工程、例えば分別蒸留を行い、その際、一方ではそ
の後の化学的合成にとって重要な、芳香族炭化水素含有
6〜C8−カットが、および他方では本発明による方法
の工程a)で使用可能なC5−カットが生じる。
【0017】有利にはメタセシスのために大工業的に生
じる、例えば50〜60質量%、例えば約56%の全オ
レフィン割合、例えば10〜20質量%、例えば約15
質量%のシクロペンテン割合、および例えば33〜43
質量%、例えば約38質量%のC5−モノオレフィンの
割合を有するC5−カットを使用する。この場合、有利
には約16%がn−ペンテンおよび約22質量%が異性
体のペンテンである。
【0018】本発明による方法の工程a)で、有利には
シクロペンテン含有の炭化水素混合物、特にC5−カッ
ト、および非環式C4−オレフィンを含有する混合物を
含む炭化水素混合物を使用することができる。有利には
4−オレフィン混合物は石油フラクション、特にラフ
ィネートIIである。ラフィネートIIは、例えば高分
子の炭化水素、例えば粗製油のクラッキングにより得ら
れる。有利にはブテン−1およびブテン−2を60〜8
5体積%含有しているC4−オレフィン混合物を使用す
る。有利にはC4−オレフィン混合物は、多くても40
体積%、有利には多くても20体積%の飽和炭化水素、
例えばn−ブタン、イソブタン、C5−アルカンなどを
含有している。
【0019】工程a)における炭化水素混合物のメタセ
シス反応は、有利には i)クロスメタセシス(Kreuzmetathese)による非環式モ
ノオレフィンの不均化 、ii)開環メタセシスによるシクロペンテンのオリゴ
マー化、 iii)ii)からのオリゴマーと、炭化水素混合物の
非環式オレフィンまたはi)からの生成物との反応によ
る連鎖停止 からなり、その際、工程i)および/またはii)およ
び/またはiii)は、複数回、自体単独で、または組
み合わせて実施することができる。
【0020】工程i)種々の非環式オレフィンのクロス
メタセシスおよび同一の非環式オレフィンのセルフメタ
セシス(Selbstmetathese)からなる組み合わせにより、
ならびに前記の反応を複数回実施することにより、異な
った構造および炭素原子数を有する数多くのモノオレフ
ィンが得られ、これらはメタセシスの際に生じる反応混
合物中にオリゴマーの末端基を形成する。本発明による
方法の有利な1実施態様によれば、メタセシスのため
に、クロスメタセシス生成物の形成を可能にする触媒を
使用する。これには有利には以下に特に活性であるとし
て記載されるメタセシス触媒が該当する。前記の実施態
様によれば、末端二重結合を有しておらず、活性の低い
触媒を使用する場合よりも高いオリゴマー割合を有する
メタセシス混合物が得られる。
【0021】工程ii)開環メタセシス重合の範囲にお
ける成長鎖への平均的なシクロペンテン挿入数は、形成
されるシクロペンテンオリゴマー混合物の平均分子量を
決定する。有利には本発明による方法により、約138
〜206の範囲の平均分子量を有するオリゴマー混合物
を形成し、これはオリゴマーあたり1〜2個のシクロペ
ンテン単位の平均数に相当する。
【0022】工程iii)連鎖停止は、まだ1つの活性
鎖末端を触媒錯体(アルキリデン錯体)の形で有するオ
リゴマーと、非環式オレフィンとの反応により行い、そ
の際、一般に活性の触媒錯体が回収される。この場合非
環式オレフィンは変化しないまま本来反応のために使用
される炭化水素混合物から由来するか、または予め工程
i)後のクロスメタセシスにおいて改質されていてもよ
い。
【0023】メタセシスのために適切な触媒は公知であ
り、かつ均一触媒系および不均一触媒系を含む。一般に
本発明による方法のために、周期律表の副族の第6、7
または8族の遷移金属をベースとする触媒が適切であ
り、その際有利にはMo、W、ReおよびRuをベース
とする触媒を使用する。
【0024】有利にはW、MoおよびReをベースと
し、少なくとも1種の可溶性遷移金属化合物および/ま
たはアルキル化剤を含有していてもよい触媒/助触媒系
を使用する。これには例えばMoCl2(NO)2(PR
32/Al2(CH33Cl;WCl6/BuLi;WC
6/EtAlCl2(Sn(CH34/EtOH;WO
Cl4/Sn(CH34;WOCl2(O−[2,6−B
2−C63])/Sn(CH34およびCH3ReO3
/C25AlCl2が該当する。
【0025】有利な触媒は、さらに複数配位されたMo
−およびW−アルキリデン錯体であり、これは付加的に
2つの中断アルコキシリガンドおよび1つのイミドリガ
ンドを有しており、特に((CH33CO)2Mo(=
N−[2,6−(i−C372−C63])(=CH
C(CH3265)および[(CF32C(CH3
O]2Mo(=N−[2,5−(i−C37)−C
63])(=CH(CH3265)である。
【0026】さらに有利には、Angew. Chem. 107、第2
179頁以降(1995)、J. Am.Chem. Soc. 118、第
100頁以降(1996)ならびにJ. Chem. Soc., Che
m.Commun.、第1127頁以降(1995)に記載され
ている均一系メタセシス触媒を使用する。これには特に
一般式RuCl2(=CHR)(PR′32の触媒、例
えば RuCl2(=CHCH3)(P(C61132、 (η6−p−Cymol)RuCl2(P(C6113
/(CH33SiCHN2および (η6−p−Cymol)RuCl2(P(C6113
/C65CHN2 が該当する。特に有利な不均一系触媒は、担体材料であ
るAl23上のRe27である。所望の場合には使用さ
れる触媒に応じてメタセシスの際に変化する二重結合割
合および変化する割合の末端二重結合を有するオリゴマ
ー混合物が得られる。有利には高い触媒活性を有する触
媒、例えばRuCl2(=CHC65)(P(C611
32またはAl23上のRe27を使用し、その際でき
る限り少ない二重結合の割合およびわずかなヨウ素価を
有するメタセシス生成物が得られる。有利には工程a)
で得られるメタセシス反応混合物は、オリゴマー100
gあたり、I2 約200〜400gを有する。有利に
は工程a)におけるメタセシス反応において、実質的に
シクロペンテンから誘導された一般式I:
【0027】
【0028】[式中、nは、1〜15の整数を表し、か
つR1、R2、R3、R4は、相互に無関係に水素またはア
ルキルを表す]のオリゴマーを含有するオリゴマー混合
物が得られる。式I中の基R1、R2、R3およびR4は、
相互に無関係に水素またはアルキルを表し、その際、
「アルキル」という表現は、直鎖状または分枝鎖状のア
ルキル基を含む。この場合、有利には直鎖状または分枝
鎖状のC1〜C15−アルキル基、有利にはC1〜C10−ア
ルキル基、特に有利にはC1〜C5−アルキル基である。
アルキル基の例は、特にメチル、エチル、プロピル、1
−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メ
チルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチ
ル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチル
ブチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチル
プロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロ
ピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチル
ペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、
1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、
2,3−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、
2,2−ジ−メチルブチル、3,3−ジメチルブチル、
1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメ
チルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、
1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、1−
メチルヘキシル、1−エチルペンチル、2−エチルペン
チル、1−プロピルブチル、オクチル、デシル、ドデシ
ルなどである。式I中の値nは、シクロペンテンから誘
導されるオリゴマー混合物中に開環メタセシス反応によ
り導入されるシクロペンテン単位の数である。値nひい
ては開環メタセシスの度合いは、使用されるメタセシス
触媒の活性および非環式オレフィン対環式オレフィンの
比率により影響されうる。有利にはnに関する値は、約
1〜3、特に1〜2である。成分の少なくとも50質量
%、特に少なくとも70質量%(ガスクロマトグラムの
面積積分により測定)が、n>1の値を有する式Iのオ
リゴマー混合物は有利である。本発明による方法の工程
a)のために適切な反応条件および触媒はDE−A−1
9654166号およびDE−A−19654167号
に記載されており、これらをここでは全ての範囲で引用
する。 工程b)実質的に6〜12個の炭素原子を有するオレフ
ィンを含有するオレフィンフラクションを単離するため
に、工程a)からの反応混合物を1回以上、分離工程に
かける。適切な分離装置は、通例の当業者に公知の装置
である。これには例えば蒸留塔、例えば所望の場合には
泡鐘、有孔ボトムトレー(Siebplatten)、有孔ボトム(Si
ebboden)、弁、側方取出口などを備えていてもよいボト
ムカラム、蒸発措置、例えば薄膜蒸発装置、流下薄膜型
蒸発装置、ワイパーブレード蒸発措置(Wischblattverda
mpfer)、サムベイ(sambay)蒸発装置など、およびこれら
の組み合わせである。有利にはオレフィンフラクション
の単離を分別蒸留により行う。有利には工程b)で実質
的に7〜11個の炭素原子、有利には8〜10個の炭素
原子を有するオレフィンを含有するオレフィンフラクシ
ョンを単離する。有利には工程b)で単離したオレフィ
ンフラクションは、できる限り高いオレフィン割合を有
している。有利にはオレフィン割合は少なくとも40質
量%、有利には少なくとも50質量%である。特に有利
な実施態様では、オレフィン割合は約100質量%であ
る。前記の通り、工程a)におけるメタセシスのため
に、シクロペンテンおよび非環式モノオレフィン以外
に、飽和化合物も含有している炭化水素混合物を使用す
ることができる。工程b)で単離したオレフィンフラク
ションが、前記の飽和化合物の一部を含有している場
合、これは本発明によるオレフィン混合物のためのその
後の加工にとって一般に重要ではない。有利には工程
b)で単離したオレフィンフラクションは、飽和化合物
を約0〜60質量%、特に約0.1〜50質量%の範囲
で含有している。前記の通り、工程a)におけるメタセ
シスの際に一般に、モノオレフィンおよび場合により原
料炭化水素混合物からの飽和化合物以外に、2および場
合により複数不飽和の化合物を含有していてもよい反応
混合物が得られる。有利には工程b)で単離したオレフ
ィンフラクションは、2および複数不飽和の化合物の割
合を約60〜100質量%の範囲で含有している。所望
の場合、工程b)でさらにメタセシスの反応混合物から
の少なくとも1種の別のオレフィンフラクションを単離
してもよい。この場合有利には工程a)で得られた反応
混合物中に、混合物の全量に対して少なくとも5質量%
の量で含有されているフラクションである。有利には工
程b)で少なくとも1種の別の、実質的に12より多く
の、有利には11より多くの、特に10より多くの炭素
原子を有するオレフィンを含有しているオレフィンフラ
クションを単離する。該フラクションは有利には実質的
に多くても50個、特に有利には多くても30個の炭素
原子を有するオレフィンを含有している。その後の加工
のために前記のオレフィンフラクションを有利には、多
くても5個、有利には多くても4個の炭素原子を有する
少なくとも1種の非環式オレフィンとのクロスメタセシ
スを行ってもよい。クロスメタセシスのために適切な低
分子のオレフィンおよびオレフィン混合物は、例えばエ
テン、ラフィネートIIまたは工程a)のメタセシスか
らの相応する低分子のオレフィンフラクションである。
その後の加工のために前記の低分子の別のオレフィンフ
ラクションは、所望の場合、部分的または完全に改めて
本発明による方法の工程a)で供給することができる。
有利には工程b)で、実質的に多くても5個の炭素原子
を有するオレフィンを含有する少なくとも1種の別の低
分子のオレフィンフラクションを単離する。その後の加
工のために前記の低分子の別のオレフィンフラクション
を有利には、12個より多くの、有利には11個より多
くの、特に10個より多くの炭素原子を有する少なくと
も1種の非環式オレフィンでメタセシスを行ってもよ
い。適切な高分子のオレフィンおよびオレフィン混合物
は例えば前記の工程a)のメタセシスからの高分子の別
のオレフィンフラクションである。有利には前記の工程
b)でさらに単離したオレフィンフラクションのクロス
メタセシス反応の際に、実質的に6〜12個、有利には
7〜11個、特に8〜10個の炭素原子を有するオレフ
ィンを含有しているフラクションが再び得られる。これ
らを本発明による方法の工程c)でその後の加工のため
に使用することができる。 工程c)前記の通り、本発明による方法により工程b)
で単離されるオレフィンフラクションは、モノオレフィ
ン以外にさらに2または複数不飽和の化合物の割合を含
有している。オレフィンフラクションを本発明によるア
ルコール混合物へとさらに加工する際に、前記の2また
は複数不飽和の化合物から相応する2価もしくは多価ア
ルコールが得られる。前記の2価または多価アルコール
の割合が高すぎることは場合により本発明によるアルコ
ール混合物を界面活性化合物の製造のために使用する場
合には望ましくない。従って所望の場合、工程b)から
のオレフィンフラクションを選択的に水素化することが
できる。この場合、2価および多価の不飽和化合物は少
なくとも部分的にモノオレフィンに変換することができ
る。従って有利にはオレフィンフラクションのモノオレ
フィンの割合が上昇する。選択的水素化のための適切な
触媒は、従来技術から公知であり、かつ通例の均一系お
よび不均一系水素化触媒系を含む。有利には本発明によ
る方法のために適切な触媒は、副族の第8族または第1
族の遷移金属をベースとしており、その際有利にはN
i、Pd、Pt、RuまたはCuをベースとする触媒を
使用する。特に有利にはCuまたはPdをベースとする
触媒を使用する。適切な不均一触媒系は、一般に不活性
担体上の前記の遷移金属化合物を含む。適切な無機担体
はこのために通例の酸化物、特に酸化ケイ素および酸化
アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、ゼオライト、炭化
物、窒化物など、およびこれらの混合物である。有利に
は担体としてAl23、SiO2およびこれらの混合物
を使用する。特に本発明による方法の場合に使用される
不均一系触媒は、US−A−4587369号、US−
A−4704492号およびUS−A−4493906
号に記載されているものであり、これらをここでは全て
の範囲において引用する。さらに適切なCuベースの触
媒系は、Dow Chemical社からKLP−触媒として市販さ
れている。有利には選択的水素化のために、2および複
数不飽和の化合物を60〜100質量%の範囲の割合で
含有しているオレフィンフラクションを使用する。 工程d)アルコール混合物を本発明により製造するため
に、工程b)で単離され、かつ場合により工程c)で選
択的水素化されるオレフィンフラクションをヒドロホル
ミル化し、かつ水素化する。この場合、アルコール混合
物の製造を一工程または2つの別々の反応工程で行うこ
とができる。有利には工程d)で使用されるオレフィン
フラクションは、I2 200〜400g/100gの
範囲のヨウ素価を有する。有利には工程d)で使用され
るオレフィンフラクションは、10〜90質量%、有利
には30〜70質量%の範囲の非分枝鎖状のオレフィン
割合を有する。ヒドロホルミル化のために適切な触媒は
公知であり、かつ一般に周期律表の第VIII副族の元
素の塩または錯化合物を含む。周期律表の副族の第VI
II族の金属は、コバルト、ルテニウム、イリジウム、
ロジウム、ニッケル、パラジウムおよび白金から選択さ
れる。本発明による方法のために、ロジウムまたはコバ
ルトの、有利には塩、および特に錯化合物を使用する。
適切な塩は例えば水素化物、ハロゲン化物、硝酸塩、硫
酸塩、酸化物、硫化物またはアルキルカルボン酸もしく
はアリールカルボン酸またはアルキルスルホン酸もしく
はアリールスルホン酸との塩である。適切な錯化合物
は、例えば前記の金属のカルボニル化合物およびカルボ
ニル水素化物ならびにリガンドとしてのアミン、アミ
ド、トリアリールホスフィン、トリアルキルホスフィ
ン、トリシクロアルキルホスフィン、オレフィンまたは
ジエンとの錯体である。該リガンドはポリマーの形で、
またはポリマー結合した形で使用することができる。触
媒系を現場で上記の塩および前記のリガンドから製造す
ることもできる。リガンドの適切なアルキル基は、前記
の直鎖状または分枝鎖状C1〜C15−アルキル、特にC1
〜C5−アルキル基である。シクロアルキルは有利には
3〜C1 0−シクロアルキル、特にシクロペンチルおよ
びシクロヘキシルを表し、これらは場合によりC1〜C4
−アルキル基で置換されていてもよい。アリールとは、
有利にはフェニル(Ph)またはナフチルと理解し、こ
れは場合により1、2、3または4個のC1〜C4−アル
キル、C1〜C4−アルコキシ、例えばメトキシ、ハロゲ
ン、有利にはクロリド、またはヒドロキシで置換されて
おり、これは場合によりエトキシル化されていてもよ
い。適切なロジウム触媒もしくはロジウム触媒前駆物質
は、ロジウム(II)塩およびロジウム(III)塩、
例えば塩化ロジウム(III)、硝酸ロジウム(II
I)、硫酸ロジウム(III)、カリウム−硫酸ロジウ
ム(ロジウムみょうばん)、ロジウム(II)カルボキ
シレートもしくはロジウム(III)カルボキシレー
ト、有利には酢酸ロジウム(II)および酢酸ロジウム
(III)、酸化ロジウム(III)、ロジウム(II
I)酸の塩、およびトリスアンモニウムヘキサクロロロ
デート(III)である。さらに一般式RhXm12
(L3nのロジウム錯体が適切であり、式中でXは、ハ
ロゲン化物、有利には塩化物または臭化物、アルキルカ
ルボキシレートまたはアリールカルボキシレート、アセ
チルアセトネート、アリールスルホネートまたはアルキ
ルスルホネート、特にフェニルスルホネートおよびトル
エンスルホネート、水素化物またはジフェニルトリアジ
ン−アニオンを表し、L1、L2、L 3は相互に無関係に
CO、オレフィン、シクロオレフィン、有利にはシクロ
オクタジエン(COD)、ジベンゾホスホール、ベンゾ
ニトリル、PR3またはR2P−A−PR2を表し、mは
1、2または3およびnは0、1または2を表す。R
(基Rは同じか、または異なっていてもよい)は、アル
キル基、シクロアルキル基およびアリール基と解釈する
ものであり、有利にはフェニル、p−トリル、m−トリ
ル、p−エチルフェニル、p−クミル、p−t−ブチル
フェニル、p−C 1〜C4−アルコキシフェニル、有利に
はp−アニシル、キシリル、メシチル、p−ヒドロキシ
フェニル(場合によりエトキシル化されて存在していて
もよい)、イソプロピル、C1〜C4−アルコキシ、シク
ロペンチルまたはシクロヘキシルである。Aは、1,2
−エチレンまたは1,3−プロピレンを表す。有利には
1、L2またはL3は、相互に無関係にCO、COD、
P(フェニル)3、P(i−プロピル)3、P(アニシ
ル)3、P(OC253、P(シクロヘキシル)3、ジ
ベンゾホスホールまたはベンゾニトリルを表す。Xは、
有利には水素化物、塩化物、臭化物、アセテート、トシ
レート、アセチルアセトネートまたはジフェニルトリア
ジン−アニオン、特に水素化物、塩化物またはアセテー
トを表す。適切なコバルト化合物は、例えば塩化コバル
ト(II)、硫酸コバルト(II)、硝酸コバルト(I
I)、そのアミンまたは水化物錯体、コバルトカルボキ
シレート、例えばコバルトアセテート、コバルトエチル
ヘキサノエート、コバルトナフタノエート、ならびにコ
バルトのカルボニル錯体、例えばジコバルトオクタカル
ボニル、テトラコバルトドデカカルボニルおよびヘキサ
コバルトヘキサデカカルボニルである。有利には本発明
による方法のために、コバルトカルボニル錯体および特
にジコバルトオクタカルボニルを使用する。ロジウムお
よびコバルトの前記の化合物は、原則として公知であ
り、かつ文献に十分に記載されているか、またはこれは
当業者によりすでに公知の化合物と同様に製造すること
ができる。前記の製造は、現場で行うこともでき、その
際触媒活性種を、触媒前駆物質である前記の化合物から
まずヒドロホルミル化条件下で形成することができる。
ロジウムをベースとするヒドロホルミル化触媒を使用す
る場合、一般に1〜150ppm、有利には1〜100
ppmの量である。反応温度はロジウムをベースとする
ヒドロホルミル化触媒のためには一般に室温から200
℃まで、有利には50〜170℃の範囲である。コバル
トをベースとするヒドロホルミル化触媒を使用する場
合、ヒドロホルミル化するべきオレフィンの量に対して
一般に0.0001〜0.5質量%の量である。反応温
度は、コバルトをベースとするヒドロホルミル化触媒に
関しては約100〜250℃、有利には150〜200
℃の範囲である。反応は約10〜650バールの高めた
圧力で実施することができる。H2:COのモル量比は
一般に約1:5〜約5:1である。ヒドロホルミル化の
際に得られるアルデヒドもしくはアルデヒド/アルコー
ル混合物を、水素化の前に所望の場合には通例の、当業
者に公知の方法で単離し、かつ場合により精製すること
ができる。有利にはヒドロホルミル化触媒を水素化の前
に反応混合物から除去する。該触媒を一般に、場合によ
り後処理の後で改めてヒドロホルミル化のために使用す
ることができる。水素化のために、ヒドロホルミル化の
際に得られる反応混合物を、水素化触媒の存在下に水素
と反応させる。適切な水素化触媒は一般に遷移金属、例
えばCr、Mo、W、Fe、Rh、Co、Ni、Pd、
Pt、Ruなど、またはこれらの混合物であり、これら
を活性の向上および安定化のために担体、例えば活性
炭、酸化アルミニウム、シリカゲルなどの上に担持させ
ることができる。触媒活性の向上のために、Fe、C
o、および有利にはNiを極めて大きな表面積を有する
海綿状金属としてのラネー触媒の形で使用することもで
きる。有利には本発明による方法のためにCo/Mo−
触媒を使用する。オキソアルデヒドの水素化を触媒の活
性に依存して有利には高めた温度および高めた圧力で行
う。有利には反応温度は約80〜250℃である。有利
には圧力約50〜350バールである。本発明による方
法の有利な実施態様によれば、本発明によるアルコール
混合物の製造を一工程の反応で行う。このためにオレフ
ィンフラクションと、一酸化炭素および水素とを、その
後のオキソアルコールへの水素化のために適切なヒドロ
ホルミル化触媒の存在下で反応させる。一般に全てのヒ
ドロホルミル化触媒が接触水素化の実施のために適切で
あるが、しかしその際、触媒活性に依存して一般にヒド
ロホルミル化のみのために使用されるよりも高い温度お
よび/またはより高い圧力および/またはより長い反応
時間、ならびにより大きな触媒量を使用する。同時に水
素化を行うヒドロホルミル化のための本発明による方法
のために、有利にはコバルトカルボニル触媒および特に
Co2(CO)8を使用する。反応温度は一般に100〜
220℃、有利には150℃〜200℃であり、50〜
650バール、有利には100〜600バールの高めた
圧力である。その他の方法もまたアルコールへのアルデ
ヒドの還元のために使用することができる。これには例
えば錯体水素化物、例えばLiAlH4およびNaBH4
を用いた還元、ブーヴォー・ブラン(Bouveault-Blanc)
によるエタノール中のナトリウムを用いた還元、ならび
にその他の公知の方法が挙げられる。本発明のもう1つ
の対象は、本発明による方法により得られたアルコール
混合物である。有利には該アルコール混合物は、KOH
約300〜600mg/g生成物、有利にはKOH
350〜500mg/g生成物の範囲のOH数を有す
る。有利には該アルコール混合物はNMRを用いて確認
した、0.2〜2.0、有利には0.5〜1.5の範囲
の分岐度を有する。有利には水素化の際、できる限り完
全な反応を行うので、本発明による方法により得られた
アルコール混合物のカルボニル数は一般にわずかであ
る。一般に本発明によるアルコール混合物は、多くても
5のカルボニル数を有する。本発明によるアルコール混
合物は、有利にはエステル可塑剤の製造のためのエステ
ル化のために適切である。本発明のもう1つの対象は、
エステル混合物を製造するための方法であり、その際、
前記の本発明によるアルコール混合物の1種と、脂肪族
ジカルボン酸およびトリカルボン酸、芳香族モノカルボ
ン酸、ジカルボン酸およびトリカルボン酸、リン酸およ
びこれらの誘導体および混合物から選択される少なくと
も1種の酸とを反応させる。従って本発明の対象はエス
テル混合物を製造する方法であり、その際、 a)シクロペンテンおよび少なくとも1種の非環式モノ
オレフィンを含有する炭化水素混合物をメタセシス反応
で反応させ、 b)メタセシス反応からの反応混合物から、実質的に6
〜12個の炭素原子を有するオレフィンを含有するオレ
フィンフラクションを単離し、 c)場合によりオレフィンフラクション中に含有されて
いる2または複数不飽和の化合物を少なくとも部分的に
選択的水素化してモノオレフィンにし、 d)場合により選択的水素化したオレフィンフラクショ
ンを一酸化炭素および水素を用いた反応により触媒作用
でヒドロホルミル化し、かつ水素化し、その際アルコー
ル混合物が得られ、 e)工程d)からのアルコール混合物を、少なくとも1
種の酸またはその誘導体でエステル化する。 有利には、脂肪族C5〜C15−ジカルボン酸、特にアジ
ピン酸、アゼライン酸およびセバシン酸、脂肪族C5
15−トリカルボン酸、特にクエン酸、芳香族モノカル
ボン酸、特に安息香酸、芳香族ジカルボン酸、特にフタ
ル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸、芳香族トリカ
ルボン酸、特にトリメリト酸、リン酸およびこれらの誘
導体および混合物から酸を選択する。有利にはエステル
混合物を製造するためにフタル酸またはフタル酸誘導体
を使用する。前記の脂肪族および芳香族カルボン酸のエ
ステル化のために適切な誘導体は、例えば無水物、ハロ
ゲン化物、例えば塩化物、およびジ−(C1〜C4−アル
キル)エステルである。適切なフタル酸誘導体は例えば
無水フタル酸、フタル酸ハロゲン化物、例えば塩化フタ
ル酸、およびフタル酸ジ−(C1〜C4−アルキル)−エ
ステルである。リン酸の適切な誘導体は、例えばP
25、ポリリン酸およびホスホリルハロゲン化物、例え
ば塩化ホスホリルである。エステル化は当業者に公知の
通例の方法により行う。カルボン酸およびカルボン酸誘
導体からエステルを製造するための適切な方法は、例え
ばOrganikum, VEBDeutscher Verlag der Wissenschaf
t、第16版、1986年、第402頁以降に記載され
ている。エステル化のためにジカルボン酸および/また
はトリカルボン酸またはこれらの誘導体を使用する場
合、酸基もしくは誘導される酸基を実質的に完全に本発
明によるアルコール混合物から誘導されるエステル基へ
と反応させる。エステル化のためにリン酸またはその誘
導体を使用する場合、本発明によるアルコール混合物か
ら誘導される実質的にトリエステルへの反応を行う。有
利には本発明によるアルコール混合物を約5〜30%の
酸基または誘導される酸基のモル過剰量と反応させる。
有利には反応をアシル化触媒、例えばジアルキルチタネ
ート、例えばイソプロピルブチルチタネート、または
酸、例えばメタンスルホン酸、トルエンスルホン酸もし
くは硫酸の存在下で実施する。脂肪族カルボン酸または
カルボン酸誘導体との反応は、一般に60〜200℃の
反応温度で実施する。芳香族カルボン酸またはカルボン
酸誘導体との反応、例えばフタル酸もしくはフタル酸誘
導体との反応は一般に150〜250℃、有利には20
0〜250℃の反応温度で実施する。適切な実施態様で
は、反応の間に不活性ガス、例えば窒素を反応混合物中
へとバブリングし、かつ形成される反応水を連続的に不
活性ガス流で反応混合物から除去する。反応終了後に反
応混合物から本発明によるエステル混合物を単離する。
これは例えば場合により未反応の原料の分離により、例
えば真空下での蒸留により行うことができる。粗製エス
テル混合物をアルカリ性水溶液、例えばカセイソーダ溶
液で中和してもよい。その際、一般に2相の混合物が得
られ、該混合物から有機相を分離し、かつ引き続き所望
の場合にはさらに洗浄工程を行ってもよい。さらに精製
するためにエステル混合物を有利には高めた温度で水蒸
気により蒸発させてもよい。精製したエステル混合物を
次いで高めた温度で真空下に不活性ガス流の導通により
乾燥させ、かつ場合により吸着剤、例えば活性炭または
漂白層と接触させてさらに精製することができる。本発
明によるエステル混合物は有利には可塑剤として、また
は可塑剤混合物の成分として適切である。有利には該混
合物は成形材料、特にPVCベースの成形材料のための
可塑剤として適切である。有利には本発明によるアルコ
ール混合物をベースとするフタル酸ジエステルを使用す
る。有利には本発明によるエステル混合物は、PVC
(ポリ塩化ビニル)のために特に低い溶解温度ひいては
特に良好なゲル化能により優れている。有利には本発明
によるエステル混合物は、軟質−PVC−コンパウンド
中での極めて良好な相容性を有する。軟質−PVC−コ
ンパウンド中での可塑剤の相容性は、例えば高めた温
度、例えば約70℃および高めた相対空気湿度、例えば
約100%で比較的長い時間にわたる該コンパウンドの
貯蔵により決定し、その際、一定の時間間隔後の可塑剤
の汗かき(Ausschwitzen)による該コンパウンドの質量損
失を測定する。質量損失が大きいほどそれだけコンパウ
ンドと可塑剤との相容性がわずかである。有利には可塑
剤としての本発明によるエステル混合物をベースとする
軟質−PVC−コンパウンドの質量損失は、一般に市販
の可塑剤をベースとする軟質−PVC−コンパウンドよ
りもわずかである。本発明のもう1つの対象は、次のも
のを含有するポリマー組成物である: i)アクリル樹脂、ポリアミド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリオレフィン、ポリスチレン、フルオロポリ
マー、PVC−ホモポリマーおよびコポリマーおよびこ
れらの混合物から選択される少なくとも1種のポリマ
ー、 ii)少なくとも1種の本発明によるエステル混合物、 iii)場合によりその他の添加剤。 成分i)有利には本発明によるポリマー組成物は、アク
リル樹脂から選択されたポリマー成分、有利にはポリメ
チルメタクリレート、ポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリオレフィン、有利にはポリプロピレン、
ポリスチレン、フルオロポリマー、PVC−ホモポリマ
ーおよびコポリマーおよびこれらの混合物を含有してい
る。有利には該ポリマー成分はPVCおよびPVCを含
有しているポリマー混合物を含有している。有利には本
発明によるポリマー組成物を製造するために、粉末状の
PVCを使用する。特にこれは懸濁法により製造された
粉末状のPVCである。PVC−粉末および可塑剤をベ
ースとする適切なポリマー組成物はプラスチゾルとして
当業者に公知である。有利には本発明によるポリマー組
成物は、組成物の全量に対してポリマー成分i)を50
〜80質量%の量で含有している。 成分ii)本発明によるポリマー組成物は、前記の通
り、少なくとも1種の本発明によるエステル混合物を含
有している。有利にはこれはフタル酸ジエステル混合物
である。有利には本発明によるポリマー組成物は、組成
物の全量に対して成分ii)を20〜50質量%の量で
含有している。 成分iii)本発明によるポリマー組成物は前記の成分
に対して付加的に少なくとも1種のその他の添加剤を含
有していてもよい。有利には成分iii)は、安定剤、
充填剤、顔料、着色剤、難燃剤、光安定剤、帯電防止
剤、発泡剤、バイオスタビライザー(Biostabilisator)
などをから選択される。
【0029】有利には本発明によるポリマー組成物は、
組成物の全量に対して成分iii)を0.1〜50質量
%、有利には0.5〜45質量%の量で含有している。
【0030】本発明によるポリマー組成物の製造は当業
者に公知の通例の方法で行う。このために例えばポリマ
ー成分、例えばPVC粉末、可塑剤としての本発明によ
るエステル混合物、ならびに場合によりその他の添加剤
からなる混合物を製造する。引き続き前記混合物を通例
の方法で、例えば練りロール機で可塑化する。可塑化後
にその後の加工工程、例えば圧延およびプレス成形が続
く。
【0031】本発明によるエステル混合物を可塑剤とし
て含有している本発明によるポリマー組成物は、良好な
適用技術的特性により優れている。
【0032】本発明を以下の非限定的な例に基づいて詳
細に説明する。
【0033】
【実施例】ガスクロマトグラムの記録のために、DB
5.30m×0.31mmガラス毛管カラムおよび接続
された統合ユニットを有する水素炎イオン化検出器を備
えたHewlett Packard社の5890ガスクロマトグラフ
を使用した。
【0034】ヨウ素価はヨウ素 g/生成物100gと
して定義されており、かつカウフマン(Kaufman)により
算出した。このために300mlのエルレンマイヤーフ
ラスコ中に試験物質約0.2gを正確に秤量し、クロロ
ホルム20ml中に溶解させ、ちょうど20.00ml
の臭素溶液を添加し、かつ暗所で2時間放置した。その
後、ヨウ化カリウム溶液10mlおよびヨウ素酸カリウ
ム約2gを添加した。析出したヨウ素をチオ硫酸ナトリ
ウム標準液を用いてデンプン溶液に対して青色の着色が
消失するまで滴定した。カウフマンにより使用される臭
素溶液を製造するために、臭化ナトリウム120gをメ
タノール約900ml中に溶解した。ここに臭素6.5
mlを添加し、かつメタノールで1000mlになるま
で満たした。このとき該溶液は約0.25モル濃度であ
り、かつ褐色のガラスビン中で保管する。
【0035】アルコール数は、KOH mg/g生成物
として定義されている。測定のために試験物質約1gを
正確に秤量し、アセチル化試薬9.8mlを添加し、か
つ室温で24時間放置した。その後、蒸留水25mlを
添加し、かつ15分間攪拌し、イソプロパノール25m
lを添加し、かつカセイソーダ標準液を用いて変曲点に
対して電位差滴定した。アセチル化試薬を製造するため
にピリジン810ml、無水酢酸100mlおよび酢酸
9mlを混合した。
【0036】I.メタセシス 例1:シクロペンテンおよび1−ペンテンそれぞれ1
7.1モルからなる1:1混合物に、室温および標準圧
力で、CH2Cl2 50ml中の(p−Cymol)R
uCl2(PCy3)8.6ミリモルおよびMe3SiC
HN2 2mlからなる、「現場で」製造した触媒混合
物を添加した。その際、弱い気体発生が観察された。3
時間の攪拌後に、該溶液を中性のAl23を介してクロ
マトグラフィー処理し、かつ無色の濾液から蒸留により
未反応の低沸点物質を除去した。以下の組成の無色で低
粘性の液体956gが残留した(GC−面積パーセン
ト):C101826%、C1526 22%、C2034
17%、C2542 13%、C305010%、C3558
7%、C4066 5%。
【0037】ヨウ素価:I2 351g/100g。
【0038】例2:C5−カット(シクロペンテン含有
率:15%)1lを室温で標準圧力下にCH2Cl2
0ml中のRuCl2(=CHPh)(PCy32
0.6ミリモルの溶液と反応させた。その際、弱い気体
発生が観察された。1時間の攪拌後に該溶液をAl23
を介してクロマトグラフィー処理し、かつ無色の濾液か
ら蒸留により未反応の低沸点物質を除去した。以下の組
成の無色で低粘性の液体96gが得られた(GC−面積
パーセント):C712 4%、C816 11%、C10
18 14%、C1220 3%、C1324 8%、C15
26 12%、C17282%、C1832 5%、C20
34 9%、C2236 1%、C2340 4%、C2542
7%、C2848 3%、C3050 6%、C3356
1%、C35584%、C4058 3%、C4066
%、C4066 2%、C4066 1%。
【0039】ヨウ素価:I2 329g/100g。
【0040】例3:シクロペンテンおよび1−ペンテン
からなる1:1混合物を60℃、5バールおよび1〜3
時間の滞留時間で連続的にReO7/Al23を備えた
管型反応器にポンプ輸送した。引き続き、115℃およ
び標準圧力で運転される流下薄膜型蒸発装置を用いて反
応生成物を低沸点フラクションおよび高沸点フラクショ
ンに分離し、かつ前者をメタセシスプロセスに返送し
た。高沸点フラクションから真空下で低沸点物質の残量
を除去した。50〜500gl-1-1の空時収率で帯黄
色の液体が得られ、これを引き続きAl23を介してク
ロマトグラフィー処理した。取り出した試料は以下の組
成を有していた(GC−面積パーセント):C712
3%、C816 9%、C1018 16%、C1220
2%、C13248%、C1526 13%、C1728
%、C1832 6%、C2034 11%、C2236
%、C2340 4%、C2542 9%、C2848
%、C30 50 6%、C3558 3%、C4066
%、C4066 1%、C4574 1%。
【0041】ヨウ素価:I2 349g/100g。
【0042】例4:C5−カット1lを60℃、5バー
ルおよび1.2時間の滞留時間で連続的に、Re27
Al23を備えた管型反応器中にポンプ輸送した。11
5℃および標準圧力で運転される流下薄膜型蒸発装置を
用いて反応生成物を低沸点物質および高沸点物質に分離
した。後者から真空下での蒸留により低沸点物質の残量
を除去した。85g l-1-1の空時収率および70%
までのシクロペンテン反応率で帯黄色の液体が得られ、
これを引き続きAl23を介してクロマトグラフィー処
理した。取り出した試料は以下の組成を有していた(G
C−面積パーセント):異性体C612、C712、C7
14、C814、C816、C916、C91847%、異
性体C1018、C1120、C1220、C1222、C13
22、C1324、C1424、C1426 44%、異性体C
1526〜C2542 9%。
【0043】ヨウ素価:I2 325g/100g。
【0044】II.アルコール製造 例5 例4によるメタセシス反応混合物を90cmの充填塔で
分別蒸留した(フラクションは1013ミリバール、1
00℃〜200ミリバール、102℃、塔底温度130
℃で単離した)。その際、以下の組成のオレフィンフラ
クションを単離した(GC−面積パーセント):C7
43.7%、C8− 23.7%、C9− 15.2
%、C10−オレフィン 7.5%。ヨウ素価はI2
31g/100gであった。
【0045】前記のオレフィンフラクション500g
を、185℃および280バールで合成ガス(CO/H
2 1:1)を用いて水50gおよびn−ヘキサン50
0gの添加下に2.5lの回転攪拌オートクレーブ中で
Co2(CO)8 1.46gを用いてヒドロホルミル化
し、その反応時間は5時間であった。オートクレーブの
冷却および放圧後に反応搬出物を10%酢酸を用いて空
気の導入下に90℃でコバルト除去処理した。得られた
ヒドロホルミル化混合物を、2.5lの管型反応器中で
トリクル法(Rieselfahrweise)でCo/Mo−固定床触
媒を用いて175℃および280バールで水素を用いて
水10質量%の添加下で水素化した。
【0046】得られたアルコール混合物を蒸留により後
処理し、かつ沸点範囲100℃/25ミリバール〜99
℃/9ミリバールを有するフラクション660gを単離
した。前記のフラクションはKOH 413mg/gの
OH数を有する。1H−NMRを用いて0.8の平均分
岐度が確認された。
【0047】例6(フタル酸ジエステル製造) 例5で得られたアルコール混合物865.74gを無水
フタル酸370.30gおよび触媒としてのイソプロピ
ルブチルチタネート0.42gと、2lのオートクレー
ブ中で窒素バブリング下(10l/h)に550回転/
分の攪拌速度および230℃の反応温度で反応させた。
形成された反応水を連続的に窒素流を用いて反応混合物
から除去した。反応時間は180分であった。引き続き
過剰量のアルコールを50ミリバールの真空下で留去し
た。粗製エステル混合物1000gを0.5%のカセイ
ソーダ溶液150mlを用いて80℃で10分間攪拌す
ることにより中和した。上部の有機相および下部の水相
(加水分解された触媒の廃液)を有する2相の混合物が
形成された。水相を分離し、かつ有機相をその都度20
0mlの水で2回、後洗浄した。その後の精製のため
に、中和され、かつ洗浄されたエステル混合物を水蒸気
を用いて180℃および50ミリバールの真空で2時間
蒸発させた。次いで精製したエステル混合物を150℃
/50ミリバールで30分間、窒素流の導通(2l/
h)により乾燥させ、引き続き活性炭と共に5分間攪拌
し、かつ約80℃で濾過助剤Supra-Theorit(R)5を用い
てヌッチェを介して吸引濾過した。
【0048】こうして得られたエステル混合物は、密度
1.022g/cm3、粘度308mPa s、屈折率
D 20 1.5018、酸価KOH 0.03mg/
g、含水率0.03%およびガスクロマトグラフィーに
より算出した純度99.7%を有する。PVCのための
溶解温度は112℃である。
【0049】適用技術的な例 PVCのための溶解温度をDIN53408により決定
した。
【0050】本発明によるエステル混合物を使用した軟
質−PVC−コンパウンドの製造およびその相容性試験
を以下の一般的な方法により行う:まずPVC−粉末
(有利には懸濁法により製造)、可塑剤としての本発明
によるエステル混合物、ならびに場合によりその他の添
加剤、例えば安定剤、滑剤、充填剤、顔料、着色剤、難
燃剤、光安定剤、耐電防止剤、発泡剤、生物安定剤など
からなる混合物から製造した。該混合物を引き続き練り
ロール機で可塑化し、かついわゆる圧延フレーク(Walzf
ell)となるように圧延した。引き続き該圧延フレークを
軟質−PVC−シートにプレス成形し、次いでここで適
用技術上の試験を実施した。
【0051】相容性試験 軟質−PVC−コンパウンド中の可塑剤の相容性を、温
度70℃および相対空気湿度100%で該コンパウンド
を比較的長時間保管することにより測定し、その際、一
定の時間間隔後に可塑剤の汗かきによる該コンパウンド
の質量損失を秤量して確認した。
【0052】試験のために、75×110×0.5mm
の大きさを有する試験体(シート)を使用した。
【0053】70℃に温度調節した乾燥室の内部で、ワ
イヤーラック上に秤量したシートを縣下し、かつ高さ約
5cmまで完全脱塩水を充填したガラス容器中に置い
た。その際、該シートは相互にも水面にも接触しない。
該容器をポリエチレンシートで水蒸気を通さないように
密閉し、生じる水蒸気の蒸発を防止する。必要に応じて
水を補充する。
【0054】日ごとのリズムでそれぞれ2枚のシートを
ガラス容器から取り出し、かつ空気中に1時間自由に縣
下して温度調節する。その後、該シートの表面をメタノ
ールで清浄にし、かつ乾燥室中70℃で16時間、強制
対流を用いて自由に縣下しながら乾燥させた。乾燥室か
ら取り出した後、該シートを改めて空気中に1時間自由
に縣下して温度調節し、かつ引き続き秤量した。シート
の質量損失から算術平均値が形成される。
【0055】例7 本発明によるエステル混合物の使用下での軟質−PVC
−コンパウンドの製造および試験 BASF AG社のVinoflex(R)S 7114のタイプ
の懸濁−PVC100g、例6からの本発明によるエス
テル混合物67g、およびLankromark(R)LZB 75
3のタイプのBa/Zn−安定剤2gを、ハンドミキサ
ーを用いて室温で混合した。該混合物を引き続き蒸気加
熱した実験室用練りロール機(Collin社製、タイプ15
0)で可塑化し、かつ圧延フレークに加工した。両方の
ローラーの温度はそれぞれ170℃であり、回転数は1
5回転/分(前方のローラー)および12回転/分(後
方のローラー)、圧延時間は5分であった。厚さ0.5
5mmを有する圧延フレークが得られる。冷却した圧延
フレークを引き続き温度180℃および圧力220バー
ルで400秒以内にCollin社のタイプ400Pのプレス
により、厚さ0.50mmを有する軟質−PVC−シー
トにプレス成形した。前記のシートを、上記の手順によ
る相容性試験のために使用した。結果を第1表に記載す
る。
【0056】比較例8〜10 例7と同様にしてPVCのための溶解温度および3種類
の市販のフタル酸エステル−可塑剤の相容性を測定し
た。結果を同様に第1表に記載する。
【0057】
【表1】
【0058】第1表のデータが明らかに示しているよう
に、本発明によるエステル混合物は、PVCに関して市
販のフタル酸エステルよりも明らかに低い溶解温度を有
しており、従って明らかに改善されたゲル化能を有す
る。さらに軟質−PVC−コンパウンド中の本発明によ
るエステル混合物は、市販のフタル酸エステルに対して
顕著に改善された可塑剤の相容性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/50 C07C 69/50 69/704 69/704 69/773 69/773 69/78 69/78 69/80 69/80 A 69/82 69/82 A C08K 5/10 C08K 5/10 C08L 101/00 C08L 101/00 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ペーター シュヴァープ ドイツ連邦共和国 バート デュルクハイ ム クレーヘーレンヴェーク 23 (72)発明者 ボリス ブライトシャイデル ドイツ連邦共和国 リンブルガーホーフ トリーフェルスリング 61アー

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール混合物の製造方法において、 a)シクロペンテンおよび少なくとも1種の非環式モノ
    オレフィンを含有する炭化水素混合物をメタセシス反応
    で反応させ、 b)メタセシスの反応混合物から、実質的に6〜12個
    の炭素原子を有するオレフィンを含有するオレフィンフ
    ラクションを単離し、 c)場合によりオレフィンフラクション中に含有されて
    いる2または複数不飽和の化合物を少なくとも部分的に
    選択的水素化してモノオレフィンにし、かつ d)場合により選択的水素化したオレフィンフラクショ
    ンを一酸化炭素および水素を用いた反応により触媒作用
    でヒドロホルミル化し、かつ水素化することを特徴とす
    る、アルコール混合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 工程a)で5〜40質量%、有利には1
    0〜30質量%の範囲のシクロペンテン含有率を有する
    炭化水素混合物を使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程b)で、実質的に7〜11個の炭素
    原子、有利には8〜10個の炭素原子を有するオレフィ
    ンを含有するオレフィンフラクションを単離する、請求
    項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程d)で使用されるオレフィンフラク
    ションがI2 200〜400g/100gの範囲のヨ
    ウ素価を有する、請求項1から3までのいずれか1項に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程d)で使用されるオレフィンフラク
    ションが、10〜90質量%、有利には30〜70質量
    %の範囲の非分枝鎖状オレフィンの割合を有する、請求
    項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれか1項に記
    載の方法により得られるアルコール混合物。
  7. 【請求項7】 KOH 300〜600mg/g生成
    物、有利にはKOH350〜500mg/gの範囲のO
    H数を有する、請求項6に記載のアルコール混合物。
  8. 【請求項8】 0.2〜2.0、有利には0.5〜1.
    5の範囲の平均分岐度を有する、請求項6または7に記
    載のアルコール混合物
  9. 【請求項9】 エステル混合物の製造方法において、請
    求項6から8までのいずれか1項に記載のアルコール混
    合物と、脂肪族のジカルボン酸およびトリカルボン酸、
    芳香族のモノカルボン酸、ジカルボン酸およびトリカル
    ボン酸、リン酸およびこれらの誘導体および混合物から
    選択される少なくとも1種の酸とを反応させることを特
    徴とする、エステル混合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
    酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テ
    レフタル酸、トリメリト酸、リン酸およびこれらの誘導
    体および混合物から酸を選択する、請求項9に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の方法によ
    り得られるエステル混合物。
  12. 【請求項12】 有利には成形材料、特にPVCベース
    の成形材料のための可塑剤として、または可塑剤混合物
    の成分としての請求項11に記載のエステル混合物の使
    用。
  13. 【請求項13】 次のもの: i)アクリル樹脂、ポリアミド、ポリエチレンテレフタ
    レート、ポリオレフィン、ポリスチレン、フルオロポリ
    マー、PVC−ホモポリマーおよびコポリマーおよびこ
    れらの混合物から選択される少なくとも1種のポリマ
    ー、 ii)少なくとも1種の請求項11に記載のエステル混
    合物、 iii)場合によりその他の添加剤を含有する、ポリマ
    ー組成物。
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