JP2001072521A - 植物ウイルス防除剤として有用なカンジダ・ファマータの生産する多糖類 - Google Patents
植物ウイルス防除剤として有用なカンジダ・ファマータの生産する多糖類Info
- Publication number
- JP2001072521A JP2001072521A JP25101599A JP25101599A JP2001072521A JP 2001072521 A JP2001072521 A JP 2001072521A JP 25101599 A JP25101599 A JP 25101599A JP 25101599 A JP25101599 A JP 25101599A JP 2001072521 A JP2001072521 A JP 2001072521A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polysaccharide
- virus
- leaf
- leaves
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 植物ウイルス、特に虫媒伝染性植物ウイルス
に対して防除効果を有する物質を提供する。 【解決手段】 カンジダ・ファマータT1株またはその
変異株を培地に培養し、培養物から多糖類成分を分離
し、植物ウイルス防除剤として使用する。
に対して防除効果を有する物質を提供する。 【解決手段】 カンジダ・ファマータT1株またはその
変異株を培地に培養し、培養物から多糖類成分を分離
し、植物ウイルス防除剤として使用する。
Description
【0001】
【本発明の背景】本発明は、カンジダ・ファマータの生
産する多糖類の植物ウイルス防除剤としての用途に関す
る。
産する多糖類の植物ウイルス防除剤としての用途に関す
る。
【0002】植物ウイルスに感染した植物の多くは、モ
ザイク、斑入り、退緑、壊死、矮化などの病徴を呈し、
生育が阻害される。植物ウイルスはその種類により異な
った、そして定まった伝染方法を持っており、虫媒伝
染、汁液伝染、土壌伝染、接木伝染、種子伝染などが知
られている。ウイルスが植物体内に侵入しようとする時
植物の表面を覆う表皮特に角皮などが防壁となるので、
ウイルスの侵入方法は受動的であって傷口が侵入径路と
なる。そのため自然感染の大部分は昆虫その他の節足動
物による刺傷および咬傷からのウイルスの侵入が原因で
ある。植物ウイルス病が動物のそれに比べて虫媒伝染が
遙かに多いのはこのためであろう。
ザイク、斑入り、退緑、壊死、矮化などの病徴を呈し、
生育が阻害される。植物ウイルスはその種類により異な
った、そして定まった伝染方法を持っており、虫媒伝
染、汁液伝染、土壌伝染、接木伝染、種子伝染などが知
られている。ウイルスが植物体内に侵入しようとする時
植物の表面を覆う表皮特に角皮などが防壁となるので、
ウイルスの侵入方法は受動的であって傷口が侵入径路と
なる。そのため自然感染の大部分は昆虫その他の節足動
物による刺傷および咬傷からのウイルスの侵入が原因で
ある。植物ウイルス病が動物のそれに比べて虫媒伝染が
遙かに多いのはこのためであろう。
【0003】いくつかの製剤が植物ウイルス防除剤とし
て農薬登録されている。社団法人日本植物防疫協会発行
「農薬要覧(1998年版(平成9年農薬年度)」第4
31〜437頁参照。しかしこれらのすべては虫媒伝染
性ウイルス病には効果がないことが知られている。社団
法人農山漁村文化協会発行「農薬便覧第8版」第209
頁参照。
て農薬登録されている。社団法人日本植物防疫協会発行
「農薬要覧(1998年版(平成9年農薬年度)」第4
31〜437頁参照。しかしこれらのすべては虫媒伝染
性ウイルス病には効果がないことが知られている。社団
法人農山漁村文化協会発行「農薬便覧第8版」第209
頁参照。
【0004】本発明者らは、特定のカンジダ属微生物の
生産する多糖類が虫媒伝染性ウイルスを含む植物ウイル
スに対して防除効果を有することを発見し、本発明を完
成するに至った。
生産する多糖類が虫媒伝染性ウイルスを含む植物ウイル
スに対して防除効果を有することを発見し、本発明を完
成するに至った。
【0005】
【本発明の開示】本発明は、カンジダ・ファマータT1
株またはその変異株の生産する多糖類の植物ウイルス防
除剤としての用途に関する。
株またはその変異株の生産する多糖類の植物ウイルス防
除剤としての用途に関する。
【0006】前記カンジダ・ファマータT1株は、工業
技術院生命工学工業技術研究所にFERM P−174
95として寄託されている。この微生物の生産する多糖
類の一つは以下の物性を有している。
技術院生命工学工業技術研究所にFERM P−174
95として寄託されている。この微生物の生産する多糖
類の一つは以下の物性を有している。
【0007】(1)分子量は、ゲル透過クロマトグラフ
ィーにより測定する時、約2×103〜10×106 の
範囲である。測定方法としては、たとえば、昭和電工社
製「Shodex Asahipak GF−7M H
Q」をカラムとするGPCモードの高速液体クロマトグ
ラフィーを使用し、0.1M NaNO3 水溶液を移動
相とし、分子量既知のプルランを標準サンプルとして作
成した分子量−保持時間標準曲線を使用して、測定する
ことができる。
ィーにより測定する時、約2×103〜10×106 の
範囲である。測定方法としては、たとえば、昭和電工社
製「Shodex Asahipak GF−7M H
Q」をカラムとするGPCモードの高速液体クロマトグ
ラフィーを使用し、0.1M NaNO3 水溶液を移動
相とし、分子量既知のプルランを標準サンプルとして作
成した分子量−保持時間標準曲線を使用して、測定する
ことができる。
【0008】(2)構成糖及びその構成モル比 本発明の多糖類、およびウロン酸残基のカルボキシル基
を還元する処理を行った本発明の多糖類について、2M
トリフルオロ酢酸(TFA)を使用し、100℃、6
時間の条件下に酸加水分解を行った後、アルジトールア
セテートに誘導した。得られた各誘導体について、「S
P−2380」(スペルコ社製)キャピラリーカラムを
使用してガスクロマトグラフィー分析を行った。本発明
の多糖類を分析した結果では、キシロースとマンノース
によって得られる化合物と同一の化合物が検出された。
また、ウロン酸残基のカルボキシル基を還元する処理を
行った本発明の多糖類を分析した結果では、キシロー
ス、マンノースとグルコースによって得られる化合物と
同一の化合物が検出された。ウロン酸残基のカルボキシ
ル基を還元する処理を行った分析結果においてグルコー
スが検出されているので、ウロン酸残基のカルボキシル
基の還元処理によってグルクロン酸がグルコースに還元
されたことを意味している。したがって、本発明の多糖
類の構成ウロン酸はグルクロン酸であり、本発明の多糖
類の構成糖はキシロース、マンノースとグルクロン酸で
あることが判明した。また、キシロース、マンノースと
グルコースを用いて作成した検量線から、本発明の多糖
類の構成糖の構成モル比はキシロース:マンノース:グ
ルクロン酸=5.4〜8.2:4.0〜6.0:1.1
であることが認められた。
を還元する処理を行った本発明の多糖類について、2M
トリフルオロ酢酸(TFA)を使用し、100℃、6
時間の条件下に酸加水分解を行った後、アルジトールア
セテートに誘導した。得られた各誘導体について、「S
P−2380」(スペルコ社製)キャピラリーカラムを
使用してガスクロマトグラフィー分析を行った。本発明
の多糖類を分析した結果では、キシロースとマンノース
によって得られる化合物と同一の化合物が検出された。
また、ウロン酸残基のカルボキシル基を還元する処理を
行った本発明の多糖類を分析した結果では、キシロー
ス、マンノースとグルコースによって得られる化合物と
同一の化合物が検出された。ウロン酸残基のカルボキシ
ル基を還元する処理を行った分析結果においてグルコー
スが検出されているので、ウロン酸残基のカルボキシル
基の還元処理によってグルクロン酸がグルコースに還元
されたことを意味している。したがって、本発明の多糖
類の構成ウロン酸はグルクロン酸であり、本発明の多糖
類の構成糖はキシロース、マンノースとグルクロン酸で
あることが判明した。また、キシロース、マンノースと
グルコースを用いて作成した検量線から、本発明の多糖
類の構成糖の構成モル比はキシロース:マンノース:グ
ルクロン酸=5.4〜8.2:4.0〜6.0:1.1
であることが認められた。
【0009】(3)O−アセチル基含量 0.01M 水酸化カリウム及び0.13M 塩化カリ
ウムの水溶液中、室温で6時間、本発明の多糖類を脱ア
シル化処理した。処理試料について、「Shim−pa
ck SCR−101N」(島津製作所社製)をカラム
とし、20mMリン酸−ナトリウム(リン酸でpH2.
5に調整)を移動相として高速液体クロマトグラフィー
分析を行った結果、酢酸カリウム水溶液を分析した結果
に検出されるピークと同じ保持時間を有するピークが検
出された。予め作成した検量線とそのピークの高さから
多糖類のO−アセチル基含量を求めた結果、上の処理条
件においては多糖類全体に対して6.4〜15.0重量
%であった。
ウムの水溶液中、室温で6時間、本発明の多糖類を脱ア
シル化処理した。処理試料について、「Shim−pa
ck SCR−101N」(島津製作所社製)をカラム
とし、20mMリン酸−ナトリウム(リン酸でpH2.
5に調整)を移動相として高速液体クロマトグラフィー
分析を行った結果、酢酸カリウム水溶液を分析した結果
に検出されるピークと同じ保持時間を有するピークが検
出された。予め作成した検量線とそのピークの高さから
多糖類のO−アセチル基含量を求めた結果、上の処理条
件においては多糖類全体に対して6.4〜15.0重量
%であった。
【0010】なお、本発明の多糖類O−アセチル基含量
は、培養液からの多糖類の精製方法、たとえば、アルカ
リ処理の時間、pH等によって0〜15.0重量%の間
を変動する。
は、培養液からの多糖類の精製方法、たとえば、アルカ
リ処理の時間、pH等によって0〜15.0重量%の間
を変動する。
【0011】上述した物性から、本発明の多糖類は、構
成糖がキシロース、マンノース及びグルクロン酸の3種
から成り、その構成モル比がキシロース:マンノース:
グルクロン酸=5.4〜8.2:4.0〜6.0:1.
1であり、O−アセチル基の含量が0〜15.0重量%
である酸性ヘテロ多糖類であることが判明した。
成糖がキシロース、マンノース及びグルクロン酸の3種
から成り、その構成モル比がキシロース:マンノース:
グルクロン酸=5.4〜8.2:4.0〜6.0:1.
1であり、O−アセチル基の含量が0〜15.0重量%
である酸性ヘテロ多糖類であることが判明した。
【0012】次に、本発明の多糖類の製造方法について
説明する。本発明多糖類の製造方法としては、上述した
特性を有する本発明の多糖類生産性を有する微生物を培
養し、その培養物から、本発明の多糖類を採取すること
を特徴とする。
説明する。本発明多糖類の製造方法としては、上述した
特性を有する本発明の多糖類生産性を有する微生物を培
養し、その培養物から、本発明の多糖類を採取すること
を特徴とする。
【0013】そして、本発明においては、上記微生物と
して、カンジダ・ファマータT1(FERM P−17
495)又はその変異株が使用される。このような変異
株は、紫外線、X線等の放射線、または、エチルメタン
スルホン酸(EMS)、N−メチル−N’−ニトロ−N
−ニトロソグアニジン(MNNG)等の化学的突然変異
誘発物質のような公知の突然変異誘発手段により発生さ
せることができる。そして、上記多糖類の生産性の有無
は、菌株の培養液を分析することにより判別できる。
して、カンジダ・ファマータT1(FERM P−17
495)又はその変異株が使用される。このような変異
株は、紫外線、X線等の放射線、または、エチルメタン
スルホン酸(EMS)、N−メチル−N’−ニトロ−N
−ニトロソグアニジン(MNNG)等の化学的突然変異
誘発物質のような公知の突然変異誘発手段により発生さ
せることができる。そして、上記多糖類の生産性の有無
は、菌株の培養液を分析することにより判別できる。
【0014】表1にカンジダ・ファマータT1株の菌学
的性質を示す。
的性質を示す。
【0015】表1 検査項目 結果 栄養細胞の形態 球〜亜球 栄養増殖法 多極出芽 被膜の形成 − 子嚢胞子の形成 − 偽菌糸の形成 − 菌糸の形成 − 糖発酵性; グルコース − ガラクトース − スクロース − マルトース − ラクトース − ラフィノース − 炭素資源化性; ガラクトース + スクロース + マルトース − セロビオース + トレハロース + ラクトース + メリビオース + ラフィノース +W メルジトース + デンプン + D−キシロース + L−アラビノース + D−リボース +W L−ラムノース + エリトリット − マンニット + コハク酸 +W クエン酸 − イノシット − 硝酸塩資化性 − ビタミンフリー培地での生育 − 37℃での生育 −
【0016】上記に示す菌学的性質から、本発明の菌株
はカンジダ・ファマータ(Candida famat
a)であることが判明したが、本発明の菌株は、構成糖
がキシロース、マンノース及びグルクロン酸の3種から
成り、その構成モル比がキシロース:マンノース:クル
クロン酸=5.4〜8.2:4.0〜6.0:1.1で
あり、O−アセチル基の含量が0〜15.0重量%であ
る新規な酸性ヘテロ多糖類生産性を有するので、カンジ
ダ・ファマータに分類される新規な菌株であり、この菌
株をカンジダ・ファマータT1株と命名した。
はカンジダ・ファマータ(Candida famat
a)であることが判明したが、本発明の菌株は、構成糖
がキシロース、マンノース及びグルクロン酸の3種から
成り、その構成モル比がキシロース:マンノース:クル
クロン酸=5.4〜8.2:4.0〜6.0:1.1で
あり、O−アセチル基の含量が0〜15.0重量%であ
る新規な酸性ヘテロ多糖類生産性を有するので、カンジ
ダ・ファマータに分類される新規な菌株であり、この菌
株をカンジダ・ファマータT1株と命名した。
【0017】本発明の製造方法において、前記微生物を
培養するための培地としては、カンジダ(Candid
a)属に属する微生物が生育でき、本発明の多糖類を生
産する炭素源、窒素源、無機塩類及び微量栄養源を適量
含有するものであれば特に制限されない。そして、炭素
源としては、グルコース、スクロース、デンプンなどが
使用される。窒素源としては、ポリペプトン、コーンス
ティープリカー、酵母エキス、肉エキス、脱脂大豆抽出
物、ペプチド、アミノ酸などの天然有機物や合成化合物
が使用される。無機塩類としては、リン酸塩、カリウム
塩、硫酸塩、マグネシウム塩などが使用される。培地に
は、必要に応じ、鉄塩、カルシウム塩、マンガン塩など
を添加することができる。また、微量栄養源としては、
酵母エキス、各種ビタミン類が使用される。
培養するための培地としては、カンジダ(Candid
a)属に属する微生物が生育でき、本発明の多糖類を生
産する炭素源、窒素源、無機塩類及び微量栄養源を適量
含有するものであれば特に制限されない。そして、炭素
源としては、グルコース、スクロース、デンプンなどが
使用される。窒素源としては、ポリペプトン、コーンス
ティープリカー、酵母エキス、肉エキス、脱脂大豆抽出
物、ペプチド、アミノ酸などの天然有機物や合成化合物
が使用される。無機塩類としては、リン酸塩、カリウム
塩、硫酸塩、マグネシウム塩などが使用される。培地に
は、必要に応じ、鉄塩、カルシウム塩、マンガン塩など
を添加することができる。また、微量栄養源としては、
酵母エキス、各種ビタミン類が使用される。
【0018】培地の状態は、固体でも液体でも構わな
い。液体培地を使用する場合には、静置培養でもよい
が、振盪培養や通気攪拌培養の方がより高収量に本発明
の多糖類を得ることができる。培養時のpHは、微生物
が生育できて本発明の多糖類を生産し得るpHであれば
特に制限されないが、通常は4〜8のpHが適切であ
る。培養温度についても、特に制限されないが、通常は
20〜35℃が適切である。培養時間は、本発明の多糖
類の生産量が最大に達する期間が選ばれるが、通常は1
〜7日が適切である。
い。液体培地を使用する場合には、静置培養でもよい
が、振盪培養や通気攪拌培養の方がより高収量に本発明
の多糖類を得ることができる。培養時のpHは、微生物
が生育できて本発明の多糖類を生産し得るpHであれば
特に制限されないが、通常は4〜8のpHが適切であ
る。培養温度についても、特に制限されないが、通常は
20〜35℃が適切である。培養時間は、本発明の多糖
類の生産量が最大に達する期間が選ばれるが、通常は1
〜7日が適切である。
【0019】上記の培養方法で得られた培養物から、本
発明の多糖類を採取する方法としては、従来公知の方法
を採用することができる。例えば遠心分離や濾過など
による培養物からの菌体除去、得られた培養液に対す
るメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ン等による有機溶媒沈殿、沈殿物の水への溶解後、水
に対する透析もしくは限外濾過、通風乾燥、熱風乾
燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥などの
方法による、透析内液あるいは限外濾過後の濃縮液の乾
燥、を経て粗多糖類を得る。なお、粗多糖類の状態にお
いても、後述する抗植物ウイルス活性など本発明多糖類
が有する機能は有している。
発明の多糖類を採取する方法としては、従来公知の方法
を採用することができる。例えば遠心分離や濾過など
による培養物からの菌体除去、得られた培養液に対す
るメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ン等による有機溶媒沈殿、沈殿物の水への溶解後、水
に対する透析もしくは限外濾過、通風乾燥、熱風乾
燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥などの
方法による、透析内液あるいは限外濾過後の濃縮液の乾
燥、を経て粗多糖類を得る。なお、粗多糖類の状態にお
いても、後述する抗植物ウイルス活性など本発明多糖類
が有する機能は有している。
【0020】粗多糖類から本発明の多糖類を得る方法と
しては、例えば、粗多糖類の硫酸ナトリウム水溶液へ
の溶解、セチルピリジニウムクロリド、セチルトリメ
チルアンモニウムブロミドなどの四級アンモニウム塩添
加による本発明の多糖類と四級アンモニウム塩との複合
体の沈殿、沈殿物水洗後、塩化ナトリウム、硫酸マグ
ネシウム、硫酸ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カ
リウムなどの無機塩類水溶液への溶解、エタノール、
プロパノールなどによる有機溶媒沈殿、沈殿物の有機
溶媒洗浄、水への溶解後、水に対する透析もしくは限外
濾過、上述した乾燥工程を用いた透析内液あるいは限
外濾過後の濃縮液の乾燥、を経て本発明の多糖類を回収
する。なお、菌体除去後培養液に対する限外濾過後、四
級アンモニウム塩添加により本発明の多糖類と四級アン
モニウム塩との複合体を沈殿させ、沈殿物から本発明の
多糖類の回収を行う方法や、あるいは、菌体除去後培養
液に直接四級アンモニウム塩を添加して上記複合体を沈
殿させ、沈殿物から本発明多糖類の回収を行う方法を採
用してもよい。
しては、例えば、粗多糖類の硫酸ナトリウム水溶液へ
の溶解、セチルピリジニウムクロリド、セチルトリメ
チルアンモニウムブロミドなどの四級アンモニウム塩添
加による本発明の多糖類と四級アンモニウム塩との複合
体の沈殿、沈殿物水洗後、塩化ナトリウム、硫酸マグ
ネシウム、硫酸ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カ
リウムなどの無機塩類水溶液への溶解、エタノール、
プロパノールなどによる有機溶媒沈殿、沈殿物の有機
溶媒洗浄、水への溶解後、水に対する透析もしくは限外
濾過、上述した乾燥工程を用いた透析内液あるいは限
外濾過後の濃縮液の乾燥、を経て本発明の多糖類を回収
する。なお、菌体除去後培養液に対する限外濾過後、四
級アンモニウム塩添加により本発明の多糖類と四級アン
モニウム塩との複合体を沈殿させ、沈殿物から本発明の
多糖類の回収を行う方法や、あるいは、菌体除去後培養
液に直接四級アンモニウム塩を添加して上記複合体を沈
殿させ、沈殿物から本発明多糖類の回収を行う方法を採
用してもよい。
【0021】更に、必要に応じ、通常の多糖類の精製法
に従って精製することにより、高純度精製品を得ること
もできる。精製法としては、イオン交換、ゲル濾過、ア
フィニティー等の各種のカラムクロマトグラフィー、四
級アンモニウム塩による沈殿や塩析、有機溶媒による沈
殿などが採用される。
に従って精製することにより、高純度精製品を得ること
もできる。精製法としては、イオン交換、ゲル濾過、ア
フィニティー等の各種のカラムクロマトグラフィー、四
級アンモニウム塩による沈殿や塩析、有機溶媒による沈
殿などが採用される。
【0022】本発明の多糖類の重合度は、製造時の培地
組成、採取法などの条件を調節することによって変化さ
せることができる。また、TFA、ギ酸、塩酸などを使
用し、かつ、条件を調節することにより、採取品や精製
品を加水分解することができる。従って、本発明の多糖
類の分子量は、約2×103 〜10×106 の範囲で自
由に調節することが可能である。
組成、採取法などの条件を調節することによって変化さ
せることができる。また、TFA、ギ酸、塩酸などを使
用し、かつ、条件を調節することにより、採取品や精製
品を加水分解することができる。従って、本発明の多糖
類の分子量は、約2×103 〜10×106 の範囲で自
由に調節することが可能である。
【0023】本発明の多糖類は、抗植物ウイルス活性を
有している。農薬登録されている抗植物ウイルス剤であ
るモザノン水和剤、レンテミン、アグリガード水溶剤で
は自然界でのウイルス伝染の大部分を占める虫媒伝染性
ウイルス病には効果がないが、本発明の多糖類は、虫媒
伝染性ウイルス病に対しても効果を有している。また、
本発明の多糖類を植物の下位葉に処理した後にその上位
葉にウイルスを接種しても効果が認められることから、
本発明の多糖類は植物に対するウイルス抵抗性誘導活性
を有していると推測される。従って、本発明の多糖類
は、農業分野において、難防除病害であるウイルス病に
対する抗植物ウイルス剤として使用できる。
有している。農薬登録されている抗植物ウイルス剤であ
るモザノン水和剤、レンテミン、アグリガード水溶剤で
は自然界でのウイルス伝染の大部分を占める虫媒伝染性
ウイルス病には効果がないが、本発明の多糖類は、虫媒
伝染性ウイルス病に対しても効果を有している。また、
本発明の多糖類を植物の下位葉に処理した後にその上位
葉にウイルスを接種しても効果が認められることから、
本発明の多糖類は植物に対するウイルス抵抗性誘導活性
を有していると推測される。従って、本発明の多糖類
は、農業分野において、難防除病害であるウイルス病に
対する抗植物ウイルス剤として使用できる。
【0024】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明する。
明する。
【0025】実施例1(多糖類の製造) 前培養 試験管2本に表2に示す組成の培地をそれぞれ7ml入
れ、121℃で20分間湿熱滅菌後、スラント培養(斜
面培養)していたカンジダ・ファマータT1株(FER
M P−17495)を一白金耳分植菌し、振盪数毎分
110ストローク、28℃で4日間レシプロ振盪培養を
行った。
れ、121℃で20分間湿熱滅菌後、スラント培養(斜
面培養)していたカンジダ・ファマータT1株(FER
M P−17495)を一白金耳分植菌し、振盪数毎分
110ストローク、28℃で4日間レシプロ振盪培養を
行った。
【0026】表2 培地組成 (重量%) グルコース 2% ポリペプトン 0.2% 酵母エキス 0.1% リン酸ニカリウム 0.15% 硫酸マグネシウム・7水和物 0.05% 炭酸カルシウム 1% pH 7
【0027】本培養 表3 培地組成 (重量%) グルコース 4% ポリペプトン 0.2% 酵母エキス 0.2% リン酸ニカリウム 0.15% 硫酸マグネシウム・7水和物 0.05% pH 7
【0028】表3において、まずグルコースとグルコー
ス以外の成分を別々に121℃で20分間湿熱滅菌し、
表3に示す組成で培地8リットルを15リットルのジャ
ーファーメンターに入れ、そこに上記で得られたレシプ
ロ振盪培養液14mlを無菌的に接種し、温度28℃の
条件下で91時間通気攪拌培養を行った。なお、通気量
は、培養67時間目までは3.5リットル/分、それ以
降は6リットル/分、回転数は、培養67時間目までは
450rpm、それ以降は500rpmとし、また、培
養液中のpHは6から7.5までの間で制御し、さら
に、培養67時間目に、グルコース160gを溶解した
水溶液600mlを前記と同様の滅菌を行った後、無菌
的にジャーファーメンター内に加えた。
ス以外の成分を別々に121℃で20分間湿熱滅菌し、
表3に示す組成で培地8リットルを15リットルのジャ
ーファーメンターに入れ、そこに上記で得られたレシプ
ロ振盪培養液14mlを無菌的に接種し、温度28℃の
条件下で91時間通気攪拌培養を行った。なお、通気量
は、培養67時間目までは3.5リットル/分、それ以
降は6リットル/分、回転数は、培養67時間目までは
450rpm、それ以降は500rpmとし、また、培
養液中のpHは6から7.5までの間で制御し、さら
に、培養67時間目に、グルコース160gを溶解した
水溶液600mlを前記と同様の滅菌を行った後、無菌
的にジャーファーメンター内に加えた。
【0029】得られた培養物5kgを水で3倍に希釈
し、遠心分離により菌体を除去した。得られた培養上清
を限外濾過で約5リットルまで濃縮した。限外濾過に
は、ミリポア社製、限外濾過システム「PELICON
2」(分画分子量:100,000)を使用した。濃縮
液にアセトン10リットルを加え、沈殿を生じさせた。
沈殿物をアセトンで洗浄し、50℃で乾燥させた後、粉
砕して、粗多糖類42gを得た。
し、遠心分離により菌体を除去した。得られた培養上清
を限外濾過で約5リットルまで濃縮した。限外濾過に
は、ミリポア社製、限外濾過システム「PELICON
2」(分画分子量:100,000)を使用した。濃縮
液にアセトン10リットルを加え、沈殿を生じさせた。
沈殿物をアセトンで洗浄し、50℃で乾燥させた後、粉
砕して、粗多糖類42gを得た。
【0030】実施例2(多糖類の精製) 実施例1で得られた粗多糖類1.0052gを0.01
M 硫酸ナトリウム水溶液200mlに溶解させた後、
攪拌下、10%セチルピリジニウムクロリド水溶液30
mlを添加して、粗多糖類とセチルピリジニウムクロリ
ドとの複合体の沈殿を生じさせた。沈殿物を遠心分離に
より回収し、水洗した後、2M 塩化ナトリウム水溶液
100mlに溶解させた。その水溶液に3倍量(v/
v)のエタノールを加えて沈殿を生じさせた。沈殿物を
エタノールで洗浄した後、水200mlに溶解させ、流
水透析を行った。そして、透析内液を凍結乾燥するによ
り、酸性多糖類0.7785gを得た。
M 硫酸ナトリウム水溶液200mlに溶解させた後、
攪拌下、10%セチルピリジニウムクロリド水溶液30
mlを添加して、粗多糖類とセチルピリジニウムクロリ
ドとの複合体の沈殿を生じさせた。沈殿物を遠心分離に
より回収し、水洗した後、2M 塩化ナトリウム水溶液
100mlに溶解させた。その水溶液に3倍量(v/
v)のエタノールを加えて沈殿を生じさせた。沈殿物を
エタノールで洗浄した後、水200mlに溶解させ、流
水透析を行った。そして、透析内液を凍結乾燥するによ
り、酸性多糖類0.7785gを得た。
【0031】昭和電工社製「Shodex Asahi
pak GF−7M HQ」(内径7.6mm、長さ3
00mm)をカラム0.1M NaNO3水溶液を移動
相、流速0.5ml/min、カラム温度50℃、示差
屈折計を検出器とした高速液体クロマトグラフィーで分
析を行い、上記の多糖類の分子量を測定した結果、多糖
類のクロマトグラムのピークトップの保持時間は、分子
量既知のプルランを標準サンプルとして作成した分子量
−保持時間検量線において、分子量約3.8×106 に
相当する値を示した。
pak GF−7M HQ」(内径7.6mm、長さ3
00mm)をカラム0.1M NaNO3水溶液を移動
相、流速0.5ml/min、カラム温度50℃、示差
屈折計を検出器とした高速液体クロマトグラフィーで分
析を行い、上記の多糖類の分子量を測定した結果、多糖
類のクロマトグラムのピークトップの保持時間は、分子
量既知のプルランを標準サンプルとして作成した分子量
−保持時間検量線において、分子量約3.8×106 に
相当する値を示した。
【0032】実施例3(多糖類の還元) 実施例2で得られた酸性多糖類210.0mgを水36
mlに溶解させた後、1.25M 2−(N−モルホリ
ノ)エタンスルホン酸(MES)水溶液を4ml加え、
更に5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpHを4.
75に調整した。そこに、1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)
760mgを加え、0.1M 塩酸を添加してpH4.
75に保ちながら1時間反応させた。1時間後、再度E
DC200mgを加え、0.1M塩酸を添加してpH
4.75に保ちながら1時間反応させた後、水素化ホウ
素ナトリウム7.6gを溶解させた後80mlを少しず
つ添加した。その際、2M塩酸を添加してpH7.5に
保った。1晩反応させた後、流水透析を行い、透析内液
を凍結乾燥して、ウロン酸残基のカルボキシル基が還元
された多糖類190.8mgを得た。
mlに溶解させた後、1.25M 2−(N−モルホリ
ノ)エタンスルホン酸(MES)水溶液を4ml加え、
更に5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpHを4.
75に調整した。そこに、1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)
760mgを加え、0.1M 塩酸を添加してpH4.
75に保ちながら1時間反応させた。1時間後、再度E
DC200mgを加え、0.1M塩酸を添加してpH
4.75に保ちながら1時間反応させた後、水素化ホウ
素ナトリウム7.6gを溶解させた後80mlを少しず
つ添加した。その際、2M塩酸を添加してpH7.5に
保った。1晩反応させた後、流水透析を行い、透析内液
を凍結乾燥して、ウロン酸残基のカルボキシル基が還元
された多糖類190.8mgを得た。
【0033】実施例4(多糖類の構成糖分析) 実施例1で得た粗多糖類、実施例2で得た酸性多糖類お
よび実施例3で得たウロン酸残基のカルボキシル基が還
元された多糖類各々6〜7mgを別々のガラス製バイア
ル瓶に入れ、水0.5mlを加えて溶解させ、更に4M
トリフルオロ酢酸(TFA)0.5mlを加えた。そ
の後、バイアル瓶を密閉して、100℃で6時間酸加水
分解を行った。酸加水分解後、トリフルオロ酢酸を留去
し、水1mlを加え、そして2M アンモニア水を添加
してpHを10〜12にしてから、水素化ホウ素ナトリ
ウムをミクロスパーテル1杯分加え、1晩反応させた。
反応終了後、pHが2以下になるまで、陽イオン交換樹
脂(オルガノ社製イオン交換樹脂アンバーライトIR−
120B Na型をH型に調製して使用)を添加した。
陽イオン交換樹脂除去後、溶媒を留去し、メタノール2
mlを加えた。メタノール2mlを加えた後、留去する
操作を5回繰り返した。そして、無水酢酸とピリジンと
を等容量ずつ混合した液1mlを加え、100℃で1.
5時間反応させた。反応終了後、水0.5mlを加えて
から、溶液を留去して、酸加水分解物から誘導したアル
ジトールアセテートを得た。
よび実施例3で得たウロン酸残基のカルボキシル基が還
元された多糖類各々6〜7mgを別々のガラス製バイア
ル瓶に入れ、水0.5mlを加えて溶解させ、更に4M
トリフルオロ酢酸(TFA)0.5mlを加えた。そ
の後、バイアル瓶を密閉して、100℃で6時間酸加水
分解を行った。酸加水分解後、トリフルオロ酢酸を留去
し、水1mlを加え、そして2M アンモニア水を添加
してpHを10〜12にしてから、水素化ホウ素ナトリ
ウムをミクロスパーテル1杯分加え、1晩反応させた。
反応終了後、pHが2以下になるまで、陽イオン交換樹
脂(オルガノ社製イオン交換樹脂アンバーライトIR−
120B Na型をH型に調製して使用)を添加した。
陽イオン交換樹脂除去後、溶媒を留去し、メタノール2
mlを加えた。メタノール2mlを加えた後、留去する
操作を5回繰り返した。そして、無水酢酸とピリジンと
を等容量ずつ混合した液1mlを加え、100℃で1.
5時間反応させた。反応終了後、水0.5mlを加えて
から、溶液を留去して、酸加水分解物から誘導したアル
ジトールアセテートを得た。
【0034】上記アルジトールアセテートをジクロロメ
タンで溶解し、スペルコ社製SP−2380キャピラリ
ーカラム(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.2
0μm)をカラム、カラム温度275℃、キャリアガス
を窒素、検出器をFID、インジェクション温度を33
0℃としたガスクロマトグラフィー分析に供した。その
結果、実施例1で得た粗多糖類を分析した場合はキシロ
ース、マンノース、グルコースをアルジトールアセテー
トに誘導すると得られる化合物と同一の化合物が検出さ
れ、実施例2で得た酸性多糖類を分析した場合にはキシ
ロース、マンノースをアルジトールアセテートに誘導す
ると得られる化合物と同一の化合物が検出された。ま
た、実施例3で得られたウロン酸残基のカルボキシル基
が還元された多糖類を分析した場合にはキシロース、マ
ンノース、グルコースによって得られる化合物と同一の
化合物が検出された。
タンで溶解し、スペルコ社製SP−2380キャピラリ
ーカラム(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.2
0μm)をカラム、カラム温度275℃、キャリアガス
を窒素、検出器をFID、インジェクション温度を33
0℃としたガスクロマトグラフィー分析に供した。その
結果、実施例1で得た粗多糖類を分析した場合はキシロ
ース、マンノース、グルコースをアルジトールアセテー
トに誘導すると得られる化合物と同一の化合物が検出さ
れ、実施例2で得た酸性多糖類を分析した場合にはキシ
ロース、マンノースをアルジトールアセテートに誘導す
ると得られる化合物と同一の化合物が検出された。ま
た、実施例3で得られたウロン酸残基のカルボキシル基
が還元された多糖類を分析した場合にはキシロース、マ
ンノース、グルコースによって得られる化合物と同一の
化合物が検出された。
【0035】上記の結果(実施例1で得た粗多糖類を分
析した場合はキシロース、マンノース、グルコースをア
ルジトールアセテートに誘導すると得られる化合物と同
一の化合物が検出され、実施例2で得た酸性多糖類を分
析した場合にはキシロース、マンノースをアルジトール
アセテートに誘導すると得られる化合物と同一の化合物
が検出されたこと)から、実施例1で得られた粗多糖類
にはキシロース、マンノースを構成中性糖とする酸性多
糖類と、グルコースを構成糖とする中性多糖類とが含ま
れていると言え、本発明の菌株であるカンジダ・ファマ
ータT1株は本発明の多糖類である酸性多糖類の他、グ
ルカン生産性を有するものと判断される。
析した場合はキシロース、マンノース、グルコースをア
ルジトールアセテートに誘導すると得られる化合物と同
一の化合物が検出され、実施例2で得た酸性多糖類を分
析した場合にはキシロース、マンノースをアルジトール
アセテートに誘導すると得られる化合物と同一の化合物
が検出されたこと)から、実施例1で得られた粗多糖類
にはキシロース、マンノースを構成中性糖とする酸性多
糖類と、グルコースを構成糖とする中性多糖類とが含ま
れていると言え、本発明の菌株であるカンジダ・ファマ
ータT1株は本発明の多糖類である酸性多糖類の他、グ
ルカン生産性を有するものと判断される。
【0036】また、実施例2で得た酸性多糖類を分析し
た場合の結果と、実施例3で得たウロン酸残基のカルボ
キシル基が還元された多糖類を分析した場合の結果(キ
シロース、マンノース、グルコースをアルジトールアセ
テートに誘導すると得られる化合物と同一の化合物が検
出されたこと)から、酸性多糖類の構成ウロン酸はグル
クロン酸であると言え、本発明の多糖類である酸性多糖
類の構成糖はキシロース、マンノースおよびグルクロン
酸であることが判明した。
た場合の結果と、実施例3で得たウロン酸残基のカルボ
キシル基が還元された多糖類を分析した場合の結果(キ
シロース、マンノース、グルコースをアルジトールアセ
テートに誘導すると得られる化合物と同一の化合物が検
出されたこと)から、酸性多糖類の構成ウロン酸はグル
クロン酸であると言え、本発明の多糖類である酸性多糖
類の構成糖はキシロース、マンノースおよびグルクロン
酸であることが判明した。
【0037】また、実施例3で得たウロン酸残基のカル
ボキシル基が還元された多糖類を分析した場合に検出さ
れる、キシロース、マンノース、グルコースをアルジト
ールアセテートに誘導すると得られる化合物と同一の化
合物の各々のピーク面積を、キシロース、マンノース、
グルコースを等モルずつ含む混合物をアルジトールアセ
テートに誘導すると得られるキシロース、マンノース、
グルコースに由来する化合物の各々のピーク面積で除し
て、構成糖の構成モル比を求めた結果、キシロース:マ
ンノース:グルクロン酸=6.8:5.0:1.1であ
った。
ボキシル基が還元された多糖類を分析した場合に検出さ
れる、キシロース、マンノース、グルコースをアルジト
ールアセテートに誘導すると得られる化合物と同一の化
合物の各々のピーク面積を、キシロース、マンノース、
グルコースを等モルずつ含む混合物をアルジトールアセ
テートに誘導すると得られるキシロース、マンノース、
グルコースに由来する化合物の各々のピーク面積で除し
て、構成糖の構成モル比を求めた結果、キシロース:マ
ンノース:グルクロン酸=6.8:5.0:1.1であ
った。
【0038】実施例5(多糖類のアシル基分析) 5酸化リン存在下、50℃で真空乾燥させた実施例2で
得た酸性多糖類9.7mgを、水5mlに溶解させた
後、6%塩化カリウムを含む6M 水酸化カリウム水溶
液1mlを加えて攪拌することによって脱アシル化し
た。
得た酸性多糖類9.7mgを、水5mlに溶解させた
後、6%塩化カリウムを含む6M 水酸化カリウム水溶
液1mlを加えて攪拌することによって脱アシル化し
た。
【0039】この際、6%塩化カリウムを含む6M 水
酸化カリウム水溶液添加前と、該水溶液添加後2.5時
間および5時間後の溶液について、島津製作所社製「S
him−pack SCR−101N」(内径7.9m
m、長さ30cm)をカラム、20mMリン酸−ナトリ
ウム(リン酸でpH2.5に調整)を移動相、流速1m
l/min、カラム温度50℃、紫外−可視分光光度計
を検出器、検出波長210nmとした高速液体クスマト
グラフィーで分析を行った。
酸化カリウム水溶液添加前と、該水溶液添加後2.5時
間および5時間後の溶液について、島津製作所社製「S
him−pack SCR−101N」(内径7.9m
m、長さ30cm)をカラム、20mMリン酸−ナトリ
ウム(リン酸でpH2.5に調整)を移動相、流速1m
l/min、カラム温度50℃、紫外−可視分光光度計
を検出器、検出波長210nmとした高速液体クスマト
グラフィーで分析を行った。
【0040】その結果、6%塩化カリウムを含む6M
水酸化カリウム水溶液添加後の溶液を分析した場合に
は、酢酸カリウム水溶液を分析した場合に検出される酢
酸に該当するピークと同じ保持時間を有するピークが検
出されたので、酸性多糖類の脱アシル化により酢酸が脱
離したことになり、酸性多糖類はアシル基としてO−ア
セチル基を有することが判明した。なお、そのピークの
高さは、該水溶液添加後2.5時間、5時間のいずれの
溶液を分析した場合とも同程度であった。
水酸化カリウム水溶液添加後の溶液を分析した場合に
は、酢酸カリウム水溶液を分析した場合に検出される酢
酸に該当するピークと同じ保持時間を有するピークが検
出されたので、酸性多糖類の脱アシル化により酢酸が脱
離したことになり、酸性多糖類はアシル基としてO−ア
セチル基を有することが判明した。なお、そのピークの
高さは、該水溶液添加後2.5時間、5時間のいずれの
溶液を分析した場合とも同程度であった。
【0041】酢酸カリウム水溶液を分析して作成したピ
ーク高さ−濃度検量線と、6%塩化カリウムを含む6M
水酸化カリウム水溶液添加5時間後の溶液を分析した
場合のピーク高さから、上記酸性多糖類のO−アセチル
基含量を求めた結果、多糖類全体に対して10.7重量
%であった。
ーク高さ−濃度検量線と、6%塩化カリウムを含む6M
水酸化カリウム水溶液添加5時間後の溶液を分析した
場合のピーク高さから、上記酸性多糖類のO−アセチル
基含量を求めた結果、多糖類全体に対して10.7重量
%であった。
【0042】実施例6(多糖類の抗植物ウイルス活性評
価) タバコモザイクウイルス(TMV)をニコチアナ・グル
チノーザ(Nicotiana glutinosa)
に接種すると、タバコモザイクウイルスはニコチアナ・
グルチノーザに局部感染し、感染部位に局部壊死病斑が
形成されるので、試料処理区と対照区との局部壊死病斑
数を比較することにより、試料の局部壊死病斑形成阻害
活性、すなわち、処理試料の抗タバコモザイクウイルス
活性を調べることができる。
価) タバコモザイクウイルス(TMV)をニコチアナ・グル
チノーザ(Nicotiana glutinosa)
に接種すると、タバコモザイクウイルスはニコチアナ・
グルチノーザに局部感染し、感染部位に局部壊死病斑が
形成されるので、試料処理区と対照区との局部壊死病斑
数を比較することにより、試料の局部壊死病斑形成阻害
活性、すなわち、処理試料の抗タバコモザイクウイルス
活性を調べることができる。
【0043】温室内で育成した8〜9葉期の鉢植えのニ
コチアナ・グルチノーザ(Nicotiana glu
tinosa)2個体の各々の上位展開葉5葉葉表の半
葉に、実施例1で得た粗多糖類の1%水溶液を絵筆を用
いて塗布し、反対側の半葉には0.1M リン酸緩衝液
(pH7)を塗布した。
コチアナ・グルチノーザ(Nicotiana glu
tinosa)2個体の各々の上位展開葉5葉葉表の半
葉に、実施例1で得た粗多糖類の1%水溶液を絵筆を用
いて塗布し、反対側の半葉には0.1M リン酸緩衝液
(pH7)を塗布した。
【0044】塗布後6時間後に、粗多糖類水溶液及び
0.1M リン酸緩衝液(pH7)を塗布した葉の葉表
にカーボランダム(600メッシュ)を均等に振りか
け、タバコモザイクウイルス(TMV)トマト系統を
0.5μg/ml含む0.1M リン酸緩衝液(pH
7)に浸した綿棒を葉表に擦りつけることによりウイル
スを接種した。接種後、直ちに接種葉をスプレーを用い
て水を噴霧することにより水洗した。
0.1M リン酸緩衝液(pH7)を塗布した葉の葉表
にカーボランダム(600メッシュ)を均等に振りか
け、タバコモザイクウイルス(TMV)トマト系統を
0.5μg/ml含む0.1M リン酸緩衝液(pH
7)に浸した綿棒を葉表に擦りつけることによりウイル
スを接種した。接種後、直ちに接種葉をスプレーを用い
て水を噴霧することにより水洗した。
【0045】なお、接種順序としては、0.1M リン
酸緩衝液(pH7)塗布半葉に接種した後、粗多糖類水
溶液塗布半葉に接種した。
酸緩衝液(pH7)塗布半葉に接種した後、粗多糖類水
溶液塗布半葉に接種した。
【0046】ウイルス接種3日後に、粗多糖類水溶液及
び0.1M リン酸緩衝液(pH7)塗布半葉の葉表に
形成された局部壊死病斑数を計数したところ、0.1M
リン酸緩衝液(pH7)塗布10半葉の葉表に形成さ
れた局部壊死病斑の総数が589であったのに対して、
粗多糖類水溶液塗布10半葉の葉表に形成された局部壊
死病斑の総数は12であった。
び0.1M リン酸緩衝液(pH7)塗布半葉の葉表に
形成された局部壊死病斑数を計数したところ、0.1M
リン酸緩衝液(pH7)塗布10半葉の葉表に形成さ
れた局部壊死病斑の総数が589であったのに対して、
粗多糖類水溶液塗布10半葉の葉表に形成された局部壊
死病斑の総数は12であった。
【0047】局部壊死病斑形成阻害率を下式により算出
すると98.6%となり、本発明の多糖類は粗多糖類の
状態で高い抗タバコモザイクウイルス活性を示した。ま
た、粗多糖類水溶液塗布10半葉の内、4半葉にはまっ
たく局部壊死病斑が形成されておらず、粗多糖類は、そ
の4半葉については完全にウイルスの感染を阻害したこ
とになる。
すると98.6%となり、本発明の多糖類は粗多糖類の
状態で高い抗タバコモザイクウイルス活性を示した。ま
た、粗多糖類水溶液塗布10半葉の内、4半葉にはまっ
たく局部壊死病斑が形成されておらず、粗多糖類は、そ
の4半葉については完全にウイルスの感染を阻害したこ
とになる。
【0048】局部壊死病斑形成阻害率(%)=(A−
B)/A×100 (A:0.1M リン酸緩衝液(pH7)塗布10半葉
の葉表に形成された局部壊死病斑の総数 B:粗多糖類水溶液塗布10半葉の葉表に形成された局
部壊死病斑の総数)
B)/A×100 (A:0.1M リン酸緩衝液(pH7)塗布10半葉
の葉表に形成された局部壊死病斑の総数 B:粗多糖類水溶液塗布10半葉の葉表に形成された局
部壊死病斑の総数)
【0049】実施例7(多糖類の抗植物ウイルス活性評
価) 実施例1で得た粗多糖類の水溶液の濃度を0、0.1、
0.2、0.5%に、また、試料塗布後からウイルス接
種までの時間を24時間に変えて、実施例6と同じ抗植
物ウイルス活性評価を行った。
価) 実施例1で得た粗多糖類の水溶液の濃度を0、0.1、
0.2、0.5%に、また、試料塗布後からウイルス接
種までの時間を24時間に変えて、実施例6と同じ抗植
物ウイルス活性評価を行った。
【0050】ウイルス接種3日後に、粗多糖類水溶液及
び0.1M リン酸緩衝液(7pH)塗布10半葉の葉
表に形成された局部壊死病斑の総数を計数し、実施例6
と同じ方法で局部壊死病斑形成阻害率を算出した。結果
を表4に示す。
び0.1M リン酸緩衝液(7pH)塗布10半葉の葉
表に形成された局部壊死病斑の総数を計数し、実施例6
と同じ方法で局部壊死病斑形成阻害率を算出した。結果
を表4に示す。
【0051】 表4 局部壊死病斑総数 ──────────────────── 粗多糖類の 粗多糖類水溶液 0.1M リン酸緩衝液 局部壊死病斑 水溶液濃度 塗布半葉 (pH7)塗布半葉 形成阻害率 ─────────────────────────────────── 0% 1462 0.1% 18 91 80.3% 0.2% 2 57 96.5% 0.5% 0 54 100% ───────────────────────────────────
【0052】表4から明らかな通り、本発明の多糖類は
粗多糖類の状態で低濃度下であっても高い抗タバコモザ
イクウイルス活性を示した。また、粗多糖類水溶液を半
葉に塗布した場合、粗多糖類水溶液を塗布しなかった反
応側の半葉に形成される局部壊死病斑数が、粗多糖類水
溶液を塗布しなかった場合(粗多糖類水溶液濃度0%)
に形成される局部壊死病斑数に比べて非常に少なくなっ
ているが、これは、粗多糖類の状態の本発明の多糖類を
半葉に塗布することにより、その反対側の多糖類を塗布
しなかった半葉にウイルスに対する抵抗性が誘導された
ためであると推測される。
粗多糖類の状態で低濃度下であっても高い抗タバコモザ
イクウイルス活性を示した。また、粗多糖類水溶液を半
葉に塗布した場合、粗多糖類水溶液を塗布しなかった反
応側の半葉に形成される局部壊死病斑数が、粗多糖類水
溶液を塗布しなかった場合(粗多糖類水溶液濃度0%)
に形成される局部壊死病斑数に比べて非常に少なくなっ
ているが、これは、粗多糖類の状態の本発明の多糖類を
半葉に塗布することにより、その反対側の多糖類を塗布
しなかった半葉にウイルスに対する抵抗性が誘導された
ためであると推測される。
【0053】実施例8(多糖類の抗植物ウイルス活性評
価) 温室内で育成した第8〜10本葉が最上位最大展開葉位
となる鉢植えのニコチアナ・グルチノーザ(Nicot
iana glutinosa)9個体の各々の最上位
最大展開葉とその下位2葉の3葉葉表の全葉にカーボラ
ンダム(600メッシュ)を均等に振りかけた後、実施
例1で得た粗多糖類を濃度が0.5%になるように溶解
させた0.1M リン酸緩衝液(pH7)溶液に浸した
綿棒を、カーボランダムを振りかけた3葉葉表全葉に擦
りつけた。
価) 温室内で育成した第8〜10本葉が最上位最大展開葉位
となる鉢植えのニコチアナ・グルチノーザ(Nicot
iana glutinosa)9個体の各々の最上位
最大展開葉とその下位2葉の3葉葉表の全葉にカーボラ
ンダム(600メッシュ)を均等に振りかけた後、実施
例1で得た粗多糖類を濃度が0.5%になるように溶解
させた0.1M リン酸緩衝液(pH7)溶液に浸した
綿棒を、カーボランダムを振りかけた3葉葉表全葉に擦
りつけた。
【0054】なお、対照区には、0.1M リン酸緩衝
液(pH7)に浸した綿棒を擦りつけた。
液(pH7)に浸した綿棒を擦りつけた。
【0055】また、比較のため、三菱モザノン水和剤
(三菱化学社製)についても実施例1で得た粗多糖類の
場合と同じ処理を行った。
(三菱化学社製)についても実施例1で得た粗多糖類の
場合と同じ処理を行った。
【0056】上記処置の1.5時間後に、各個体の最大
位最大展開葉の上位2葉葉表全葉にカーボランダム(6
00メッシュ)を均等に振りかけ、タバコモザイクウイ
ルス(TMV)トマト系統を1.5μg/ml含む0.
1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒を葉表に擦
りつけることによりウイルスを接種した。接種後、直ち
に接種葉をスプレーを用いて水を噴霧することにより水
洗した。
位最大展開葉の上位2葉葉表全葉にカーボランダム(6
00メッシュ)を均等に振りかけ、タバコモザイクウイ
ルス(TMV)トマト系統を1.5μg/ml含む0.
1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒を葉表に擦
りつけることによりウイルスを接種した。接種後、直ち
に接種葉をスプレーを用いて水を噴霧することにより水
洗した。
【0057】ウイルス接種3日後に、各個体の一接種葉
毎の葉表に形成された局部壊死病斑数の計数とその葉面
積を測定し、それらの値から単位葉面積当たりの局部壊
死病斑数(/cm2 )を算出し、更に、一接種葉毎の単
位葉面積当たりの局部壊死病斑数を合計して局部壊死病
斑形成阻害率を下式により算出した。結果を表5に示
す。
毎の葉表に形成された局部壊死病斑数の計数とその葉面
積を測定し、それらの値から単位葉面積当たりの局部壊
死病斑数(/cm2 )を算出し、更に、一接種葉毎の単
位葉面積当たりの局部壊死病斑数を合計して局部壊死病
斑形成阻害率を下式により算出した。結果を表5に示
す。
【0058】 局部壊死病斑形成阻害率=(A−B)/A×100 (A:対照区における一接種葉毎の単位葉面積当たりの
局部壊死病斑数の合計 B:粗多糖類処理区における一接種葉毎の単位葉面積当
たりの局部壊死病斑数の合計)
局部壊死病斑数の合計 B:粗多糖類処理区における一接種葉毎の単位葉面積当
たりの局部壊死病斑数の合計)
【0059】 表5 一接種葉毎の単位葉面積当たりの 局部壊死病斑数の合計 局部壊死病斑形成阻害率 ─────────────────────────────────── 粗多糖類処理区 81.15 41% 三菱モザノン 水和剤処理区 141.42 0% 対照区 137.02 ───────────────────────────────────
【0060】表5から明らかな通り、本発明の多糖類の
粗多糖類はウイルスを接種する葉の下位葉に処理して
も、接種葉での局部壊死病斑の形成を阻害したことか
ら、本実施例からも粗多糖類の状態であっても本発明の
多糖類は植物に対するウイルス抵抗性誘導活性を有する
と推測される。
粗多糖類はウイルスを接種する葉の下位葉に処理して
も、接種葉での局部壊死病斑の形成を阻害したことか
ら、本実施例からも粗多糖類の状態であっても本発明の
多糖類は植物に対するウイルス抵抗性誘導活性を有する
と推測される。
【0061】また、三菱モザノン水和剤処理区における
一接種葉毎の単位葉面積当たりの局部壊死病斑数の合計
は対照区のそれと同程度であり、本実施例の方法では三
菱モザノン水和剤は接種葉での局部壊死病斑の形成をま
ったく阻害していないことになり、三菱モザノン水和剤
には植物に対するウイルス抵抗性誘導活性はないと言え
る。
一接種葉毎の単位葉面積当たりの局部壊死病斑数の合計
は対照区のそれと同程度であり、本実施例の方法では三
菱モザノン水和剤は接種葉での局部壊死病斑の形成をま
ったく阻害していないことになり、三菱モザノン水和剤
には植物に対するウイルス抵抗性誘導活性はないと言え
る。
【0062】実施例9(多糖類の抗植物ウイルス活性評
価) 温室内で育成した第9〜10本葉が最上位最大展開葉位
となる鉢植えのニコチアナ・グルチノーザ(Nicot
iana glutinosa)の最上位最大展開葉と
その上位2葉の3葉葉表の全葉にカーボランダム(60
0メッシュ)を均等に振りかけた後、実施例1で得た粗
多糖類を、濃度0、0.0001、0.001、0.0
1、0.1%になるようにそれぞれ溶解させたタバコモ
ザイクウイルス(TMV)トマト系統を1.5μg/m
l含む0.1M リン酸緩衝液(pH7)溶液に浸した
綿棒をカーボランダムを振りかけた葉に擦りつけ、直ち
に接種葉をスプレーを用いて水を噴霧することにより水
洗した。
価) 温室内で育成した第9〜10本葉が最上位最大展開葉位
となる鉢植えのニコチアナ・グルチノーザ(Nicot
iana glutinosa)の最上位最大展開葉と
その上位2葉の3葉葉表の全葉にカーボランダム(60
0メッシュ)を均等に振りかけた後、実施例1で得た粗
多糖類を、濃度0、0.0001、0.001、0.0
1、0.1%になるようにそれぞれ溶解させたタバコモ
ザイクウイルス(TMV)トマト系統を1.5μg/m
l含む0.1M リン酸緩衝液(pH7)溶液に浸した
綿棒をカーボランダムを振りかけた葉に擦りつけ、直ち
に接種葉をスプレーを用いて水を噴霧することにより水
洗した。
【0063】なお、各濃度当たりニコチアナ・グルチノ
ーザ1個体を使用した。
ーザ1個体を使用した。
【0064】ウイルス接種3日後に、各個体の一接種葉
毎の葉表に形成された局部壊死病斑数の計数とその葉面
積を測定し、それらの値から単位葉面積当たりの局部壊
死病斑数(/cm2 )を算出し、更に、一接種葉毎の単
位葉面積当たりの局部壊死病斑数を合計して局部壊死病
斑形成阻害率を下式により算出した。結果を表6に示
す。
毎の葉表に形成された局部壊死病斑数の計数とその葉面
積を測定し、それらの値から単位葉面積当たりの局部壊
死病斑数(/cm2 )を算出し、更に、一接種葉毎の単
位葉面積当たりの局部壊死病斑数を合計して局部壊死病
斑形成阻害率を下式により算出した。結果を表6に示
す。
【0065】 局部壊死病斑形成阻害率=(A−B)/A×100 (A:濃度0%における一接種葉毎の単位葉面積当たり
の局部壊死病斑数の合計 B:濃度0%以外における一接種葉毎の単位葉面積当た
りの局部壊死病斑数の合計)
の局部壊死病斑数の合計 B:濃度0%以外における一接種葉毎の単位葉面積当た
りの局部壊死病斑数の合計)
【0066】 表6 粗多糖類 一接種葉毎の単位葉面積当たりの 局部壊死病斑形成阻害率 濃度 局部壊死病斑数の合計 ─────────────────────────────────── 0.1% 0.02 99.9% 0.01% 0.28 98.9% 0.001% 14.98 41.1% 0.0001% 33.39 0% 0 25.42 ───────────────────────────────────
【0067】表6から明からな通り、本発明の多糖類の
粗多糖類はウイルスと混合して接種する条件下において
も、低濃度下まで局部壊死病斑の形成を阻害した。
粗多糖類はウイルスと混合して接種する条件下において
も、低濃度下まで局部壊死病斑の形成を阻害した。
【0068】実施例10(多糖類の抗植物ウイルス活性
評価) 1日当たり13時間蛍光灯照明を施し、25℃に設定さ
れた人工気象器温室内で育成した第1、2本葉が最上位
最大展開葉位となる鉢植えのピーマン(品種タキイ種苗
(株)平安栄光)10個体の第1、2本葉の2葉葉表の
全葉にカーボランダム(600メッシュ)を均等に振り
かけた後、実施例1で製造した粗多糖類を濃度が0.1
%になるように溶解させたキュウリモザイクウイルス
(CMV)ペポ(pepo)系統を1μg/ml含む
0.1M リン酸緩衝液(pH7)溶液に浸した綿棒
を、カーボランダムを振りかけた葉に擦りつけ、直ちに
接種葉をスプレーを用いて水を噴霧することにより水洗
した。
評価) 1日当たり13時間蛍光灯照明を施し、25℃に設定さ
れた人工気象器温室内で育成した第1、2本葉が最上位
最大展開葉位となる鉢植えのピーマン(品種タキイ種苗
(株)平安栄光)10個体の第1、2本葉の2葉葉表の
全葉にカーボランダム(600メッシュ)を均等に振り
かけた後、実施例1で製造した粗多糖類を濃度が0.1
%になるように溶解させたキュウリモザイクウイルス
(CMV)ペポ(pepo)系統を1μg/ml含む
0.1M リン酸緩衝液(pH7)溶液に浸した綿棒
を、カーボランダムを振りかけた葉に擦りつけ、直ちに
接種葉をスプレーを用いて水を噴霧することにより水洗
した。
【0069】なお、対照区には、キュウリモザイクウイ
ルス(CMV)ペポ(pepo)系統を1μg/ml含
む0.1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒を擦
りつけた。
ルス(CMV)ペポ(pepo)系統を1μg/ml含
む0.1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒を擦
りつけた。
【0070】ピーマンにキュウリモザイクウイルス(C
MV)が感染すると、全身感染し、葉にモザイク模様が
現れるなどの病徴が認められるようになり、病徴の有無
を調べることで感染しているかどうかを判定することが
できるが、ウイルスに感染していても病徴が明確に認め
られない場合もあるので、本実施例では、ウイルス検出
の可否で感染しているかどうかを判定した。すなわち、
ウイルス接種13日後に、各個体のウイルス感染の有無
を以下に述べるELISA法によって調べた。
MV)が感染すると、全身感染し、葉にモザイク模様が
現れるなどの病徴が認められるようになり、病徴の有無
を調べることで感染しているかどうかを判定することが
できるが、ウイルスに感染していても病徴が明確に認め
られない場合もあるので、本実施例では、ウイルス検出
の可否で感染しているかどうかを判定した。すなわち、
ウイルス接種13日後に、各個体のウイルス感染の有無
を以下に述べるELISA法によって調べた。
【0071】1.サンプリング 各個体のウイルス接種葉の上位葉をコルクボーラー(内
径6mm)で刳り抜いた。刳り抜いた葉片をアジ化ナト
リウムを0.02%含む0.05M 炭酸緩衝液(pH
9.6)1ml中で乳鉢を用いて磨砕し、磨砕物を遠心
分離した。
径6mm)で刳り抜いた。刳り抜いた葉片をアジ化ナト
リウムを0.02%含む0.05M 炭酸緩衝液(pH
9.6)1ml中で乳鉢を用いて磨砕し、磨砕物を遠心
分離した。
【0072】2.コーティング処理 社団法人 日本植物防疫協会が実費配布している、アジ
化ナトリウムを0.05%含む1mg/ml抗CMV
γ−グロブリンを、アジ化ナトリウムを0.02%含む
0.05M 炭酸緩衝液(pH9.6)で600倍に希
釈した液を、96ウエルマイクロプレートに1ウエル当
たり200μlずつ分注し、4℃で一晩インキュベート
した。
化ナトリウムを0.05%含む1mg/ml抗CMV
γ−グロブリンを、アジ化ナトリウムを0.02%含む
0.05M 炭酸緩衝液(pH9.6)で600倍に希
釈した液を、96ウエルマイクロプレートに1ウエル当
たり200μlずつ分注し、4℃で一晩インキュベート
した。
【0073】3.洗浄1 インキュベート後、プレートウォッシャーを用いて、水
1リットルにリン酸一カリウム0.2g、リン酸二ナト
リウム・12水和物2.9g、塩化ナトリウム8.0
g、塩化カリウム0.2g、アジ化ナトリウム0.2g
及びTween20 0.5mlを溶解させた調製した
PBS−T(pH7.4)でプレートを洗浄した。
1リットルにリン酸一カリウム0.2g、リン酸二ナト
リウム・12水和物2.9g、塩化ナトリウム8.0
g、塩化カリウム0.2g、アジ化ナトリウム0.2g
及びTween20 0.5mlを溶解させた調製した
PBS−T(pH7.4)でプレートを洗浄した。
【0074】4.試料処理 磨砕物を遠心分離して得られた上清を1検体につき1ウ
エル当たり200μlずつ2ウエルに入れ、37℃で2
時間インキュベートした。なお、ブランクにはアジ化ナ
トリウムを0.02%含む0.05M 炭酸緩衝液(p
H9.6)を入れた。
エル当たり200μlずつ2ウエルに入れ、37℃で2
時間インキュベートした。なお、ブランクにはアジ化ナ
トリウムを0.02%含む0.05M 炭酸緩衝液(p
H9.6)を入れた。
【0075】5.洗浄2 上記洗浄1と同じ操作を行った。
【0076】6.コンジュゲート処理 社団法人 日本植物防疫協会が実費配布している牛血清
アルブミンを1%及びアジ化ナトリウムを0.05%含
む0.5mg/mlアルカリフォスファターゼ標識抗C
MV γ−グロブリンをPBS−Tで600倍に希釈し
た液を、洗浄後のプレートに1ウエル当たり200μl
ずつ分注し、37℃で3時間インキュベートした。
アルブミンを1%及びアジ化ナトリウムを0.05%含
む0.5mg/mlアルカリフォスファターゼ標識抗C
MV γ−グロブリンをPBS−Tで600倍に希釈し
た液を、洗浄後のプレートに1ウエル当たり200μl
ずつ分注し、37℃で3時間インキュベートした。
【0077】7.洗浄3 上記洗浄1と同じ操作を行った。
【0078】8.基質添加 p−ニトロフェニルリン酸二ナトリウムを1mg/ml
になるように溶解した10%ジエタノールアミン緩衝液
(pH9.8)を、洗浄後のプレートに1ウエル当たり
200μlずつ分注し、室温静置した。
になるように溶解した10%ジエタノールアミン緩衝液
(pH9.8)を、洗浄後のプレートに1ウエル当たり
200μlずつ分注し、室温静置した。
【0079】9.判定 ウイルスを検出されると黄色に発色するので、黄色に発
色した個体をウイルス感染個体とした。結果を表7に示
す。
色した個体をウイルス感染個体とした。結果を表7に示
す。
【0080】
【0081】表7から明らかな通り、本発明の多糖類の
粗多糖類は、ピーマンにおけるキュウリモザイクウイル
スとの混合接種においてウイルスの感染を完全に阻害し
た。
粗多糖類は、ピーマンにおけるキュウリモザイクウイル
スとの混合接種においてウイルスの感染を完全に阻害し
た。
【0082】実施例11(多糖類の抗植物ウイルス活性
評価) 温室内で育成した第6、7本葉が最上位最大展開葉位と
なる鉢植えのタバコ(品種 キサンチ(Xanth
i))10個体の最上位最大展開葉とその下位2葉の3
葉葉表の全葉にカーボランダム(600メッシュ)を均
等に振りかけた後、実施例1で製造した粗多糖類を濃度
が0.5%になるように溶解させた0.1Mリン酸緩衝
液(pH7)溶液に浸した綿棒を、カーボランダムを振
りかけた葉に擦りつけた。
評価) 温室内で育成した第6、7本葉が最上位最大展開葉位と
なる鉢植えのタバコ(品種 キサンチ(Xanth
i))10個体の最上位最大展開葉とその下位2葉の3
葉葉表の全葉にカーボランダム(600メッシュ)を均
等に振りかけた後、実施例1で製造した粗多糖類を濃度
が0.5%になるように溶解させた0.1Mリン酸緩衝
液(pH7)溶液に浸した綿棒を、カーボランダムを振
りかけた葉に擦りつけた。
【0083】なお、対照区には0.1M リン酸緩衝液
(pH7)に浸した綿棒を擦りつけた。
(pH7)に浸した綿棒を擦りつけた。
【0084】また、比較のため、レンテミン(野田食菌
工業社製)についても実施例1で製造した粗多糖類の場
合と同じ処理をした。
工業社製)についても実施例1で製造した粗多糖類の場
合と同じ処理をした。
【0085】上記処理後2.5時間後に、各個体の最上
位最大展開葉の上位1葉葉表全葉にカーボランダム(6
00メッシュ)を均等に振りかけ、キュウリモザイクウ
イルス(CMV)ペポ(pepo)系統を1μg/ml
含む0.1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒を
葉表に擦りつけることによりウイルスを接種した。接種
後、直ちに接種葉にスプレーを用いて水を噴霧すること
により水洗した。
位最大展開葉の上位1葉葉表全葉にカーボランダム(6
00メッシュ)を均等に振りかけ、キュウリモザイクウ
イルス(CMV)ペポ(pepo)系統を1μg/ml
含む0.1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒を
葉表に擦りつけることによりウイルスを接種した。接種
後、直ちに接種葉にスプレーを用いて水を噴霧すること
により水洗した。
【0086】ピーマンと同じく、タバコにキュウリモザ
イクウイルス(CMV)が感染すると、全身感染し、葉
にモザイク模様が現れるなどの病徴が認められるように
なるが、本実施例でも実施例10の場合と同じく、各個
体のウイルス感染の有無をELISA法によって調べ
た。なお、サンプリングはウイルス接種19日後に行っ
た。結果を表8に示す。
イクウイルス(CMV)が感染すると、全身感染し、葉
にモザイク模様が現れるなどの病徴が認められるように
なるが、本実施例でも実施例10の場合と同じく、各個
体のウイルス感染の有無をELISA法によって調べ
た。なお、サンプリングはウイルス接種19日後に行っ
た。結果を表8に示す。
【0087】
【0088】表8から明らかな通り、対照区において全
個体が感染したのに対して、粗多糖類処理区では感染個
体数は4個体であるので、本発明の多糖類の粗多糖類
は、タバコにおけるキュウリモザイクウイルス機械的伝
染(汁液伝染)に対する感染阻害活性を示したことにな
る。また、本発明の多糖類の粗多糖類はキュウリモザイ
クウイルスが全身感染するタバコにおいても、ウイルス
を接種する葉の下位葉に処理しても接種葉でのウイルス
感染を阻害しウイルスが全身感染するのを阻害している
ことから、全身感染系においても粗多糖類の状態であっ
ても本発明の多糖類は植物に対するウイルス抵抗性誘導
活性を有すると推測される。そして、局部感染は特殊な
例であり、ほとんどの場合、ウイルスは宿主植物に全身
感染するので、粗多糖類の状態であっても本発明の多糖
類が全身感染系において効果が認められたということ
は、その抗植物ウイルス活性は実用性が高く、しかも、
適用範囲が広いと判断される。
個体が感染したのに対して、粗多糖類処理区では感染個
体数は4個体であるので、本発明の多糖類の粗多糖類
は、タバコにおけるキュウリモザイクウイルス機械的伝
染(汁液伝染)に対する感染阻害活性を示したことにな
る。また、本発明の多糖類の粗多糖類はキュウリモザイ
クウイルスが全身感染するタバコにおいても、ウイルス
を接種する葉の下位葉に処理しても接種葉でのウイルス
感染を阻害しウイルスが全身感染するのを阻害している
ことから、全身感染系においても粗多糖類の状態であっ
ても本発明の多糖類は植物に対するウイルス抵抗性誘導
活性を有すると推測される。そして、局部感染は特殊な
例であり、ほとんどの場合、ウイルスは宿主植物に全身
感染するので、粗多糖類の状態であっても本発明の多糖
類が全身感染系において効果が認められたということ
は、その抗植物ウイルス活性は実用性が高く、しかも、
適用範囲が広いと判断される。
【0089】なお、レンテミン処理区における感染個体
数は対照区のそれと同程度であり、本実施例の方法では
レンテミンは接種葉でのウイルス感染をほとんど阻害し
ていないことになり、レンテミンには植物に対するウイ
ルス抵抗性誘導活性はないと言える。
数は対照区のそれと同程度であり、本実施例の方法では
レンテミンは接種葉でのウイルス感染をほとんど阻害し
ていないことになり、レンテミンには植物に対するウイ
ルス抵抗性誘導活性はないと言える。
【0090】実施例8及び本実施例から、抗植物ウイル
ス剤として農薬登録されている三菱モザノン水和剤とレ
ンテミンとは、それらを処理した部位でのウイルスの感
染は阻害するけれども、処理しなかった部位ではまった
く効果がないので、処理後に新たに生長してくる部位で
のウイルス感染阻害というのはあり得ないことである。
しかしながら、本発明の多糖類は、処理した部位以外の
部位におけるウイルス感染を阻害したことから、三菱モ
ザノン水和剤やレンテミンとは異なり、処理後に新たに
成長してくる部位でのウイルス感染阻害も当然期待でき
ることで、その点においても、本発明の多糖類が有する
抗植物ウイルス活性は実用性が高いと判断される。
ス剤として農薬登録されている三菱モザノン水和剤とレ
ンテミンとは、それらを処理した部位でのウイルスの感
染は阻害するけれども、処理しなかった部位ではまった
く効果がないので、処理後に新たに生長してくる部位で
のウイルス感染阻害というのはあり得ないことである。
しかしながら、本発明の多糖類は、処理した部位以外の
部位におけるウイルス感染を阻害したことから、三菱モ
ザノン水和剤やレンテミンとは異なり、処理後に新たに
成長してくる部位でのウイルス感染阻害も当然期待でき
ることで、その点においても、本発明の多糖類が有する
抗植物ウイルス活性は実用性が高いと判断される。
【0091】実施例12(多糖類の抗植物ウイルス活性
評価) 温室内で育成した第5本葉が最上位最大展開葉位となる
鉢植えのタバコ(品種キサンチ(Xanthi)10個
体の最上位最大展開葉とその下位葉の2葉葉表の全葉
に、カーボランダム(600メッシュ)を均等に振りか
けた後、実施例1で製造した粗多糖類を濃度が0.5%
になるように溶解させた0.1M リン酸緩衝液(pH
7)溶液に浸した綿棒を、カーボランダムを振り掛けた
葉に擦りつけた。
評価) 温室内で育成した第5本葉が最上位最大展開葉位となる
鉢植えのタバコ(品種キサンチ(Xanthi)10個
体の最上位最大展開葉とその下位葉の2葉葉表の全葉
に、カーボランダム(600メッシュ)を均等に振りか
けた後、実施例1で製造した粗多糖類を濃度が0.5%
になるように溶解させた0.1M リン酸緩衝液(pH
7)溶液に浸した綿棒を、カーボランダムを振り掛けた
葉に擦りつけた。
【0092】なお、対照区には0.1M リン酸緩衝液
(pH7)に浸した綿棒を擦りつけた。
(pH7)に浸した綿棒を擦りつけた。
【0093】上述の処理後2時間後に、各個体の最上位
最大展開葉の上位1葉葉表全葉にカーボランダム(60
0メッシュ)を均等に振りかけ、タバコモザイクウイル
ス(TMV)トマト系統を0.1ng/ml含む0.1
M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒を、葉表に擦
りつけることによりウイルスを接種した。接種後、直ち
に接種葉をスプレーを用いて水を噴霧することにより水
洗した。
最大展開葉の上位1葉葉表全葉にカーボランダム(60
0メッシュ)を均等に振りかけ、タバコモザイクウイル
ス(TMV)トマト系統を0.1ng/ml含む0.1
M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒を、葉表に擦
りつけることによりウイルスを接種した。接種後、直ち
に接種葉をスプレーを用いて水を噴霧することにより水
洗した。
【0094】実施例11と同じく、タバコにタバコモザ
イクウイルス(TMV)が感染すると、全身感染し、葉
にモザイク模様が現れるなどの病徴が認められるように
なるが、本実施例でも実施例10、11同様、各個体の
ウイルス感染の有無をELISA法によって調べた。
イクウイルス(TMV)が感染すると、全身感染し、葉
にモザイク模様が現れるなどの病徴が認められるように
なるが、本実施例でも実施例10、11同様、各個体の
ウイルス感染の有無をELISA法によって調べた。
【0095】なお、サンプリングはウイルス接種12日
後に行った。また、コーティング処理時の抗体には社団
法人 日本植物防疫協会が実費配布している、アジ化ナ
トリウムを0.05%含む1mg/ml抗TMVトマト
系統γ−グロブリンを、コンジュゲート処理時の抗体に
は社団法人 日本植物防疫協会が実費配布している、牛
血清アルブミンを1%及びアジ化ナトリウムを0.05
%含む0.5mg/mlアルカリフォスファターゼ標識
抗TMVトマト系統γ−グロブリンを使用した。結果を
表9に示す。
後に行った。また、コーティング処理時の抗体には社団
法人 日本植物防疫協会が実費配布している、アジ化ナ
トリウムを0.05%含む1mg/ml抗TMVトマト
系統γ−グロブリンを、コンジュゲート処理時の抗体に
は社団法人 日本植物防疫協会が実費配布している、牛
血清アルブミンを1%及びアジ化ナトリウムを0.05
%含む0.5mg/mlアルカリフォスファターゼ標識
抗TMVトマト系統γ−グロブリンを使用した。結果を
表9に示す。
【0096】
【0097】表9から明らかな通り、対照区における感
染個体数が6個体であるのに対して、粗多糖類処理区で
は感染個体数は3個体であるので、本発明の多糖類の粗
多糖類はタバコにおけるタバコモザイクウイルス機械的
伝染(汁液伝染)に対する感染阻害活性を示したことに
なる。また、キュウリモザイクウイルスを使用した実施
例11同様、本発明の多糖類の粗多糖類はタバコモザイ
クウイルスに対しても、ウイルスを接種する葉の下位葉
に処理しても、接種葉でのウイルス感染を阻害しウイル
スが全身感染するのを阻害したことから、本発明の多糖
類の植物に対するウイルス抵抗性誘導に基づくと考えら
れる抗ウイルス活性はウイルスの種類に対して非特異的
であると言え、本発明の多糖類の抗植物ウイルス活性は
適用範囲が広いと判断される。
染個体数が6個体であるのに対して、粗多糖類処理区で
は感染個体数は3個体であるので、本発明の多糖類の粗
多糖類はタバコにおけるタバコモザイクウイルス機械的
伝染(汁液伝染)に対する感染阻害活性を示したことに
なる。また、キュウリモザイクウイルスを使用した実施
例11同様、本発明の多糖類の粗多糖類はタバコモザイ
クウイルスに対しても、ウイルスを接種する葉の下位葉
に処理しても、接種葉でのウイルス感染を阻害しウイル
スが全身感染するのを阻害したことから、本発明の多糖
類の植物に対するウイルス抵抗性誘導に基づくと考えら
れる抗ウイルス活性はウイルスの種類に対して非特異的
であると言え、本発明の多糖類の抗植物ウイルス活性は
適用範囲が広いと判断される。
【0098】 実施例13(多糖類の抗植物ウイルス活性評価) 温室内で育成した第6〜8本葉が最上位最大展開葉位と
なる鉢植えのタバコ(品種 キサンチ(Xanth
i))7個体の最上位最大展開葉の葉表の全葉に、カー
ボランダム(600メッシュ)を均等に振りかけ、タバ
コモザイクウイルス(TMV)トマト系統を2μg/m
l含む0.1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒
を、葉表に擦りつけることによりウイルスを接種した。
接種後、直ちに接種葉をスプレーを用いて水を噴霧する
ことにより水洗した。
なる鉢植えのタバコ(品種 キサンチ(Xanth
i))7個体の最上位最大展開葉の葉表の全葉に、カー
ボランダム(600メッシュ)を均等に振りかけ、タバ
コモザイクウイルス(TMV)トマト系統を2μg/m
l含む0.1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒
を、葉表に擦りつけることによりウイルスを接種した。
接種後、直ちに接種葉をスプレーを用いて水を噴霧する
ことにより水洗した。
【0099】ウイルス接種14日後、ウイルス接種タバ
コ7個体を鉢から抜き取り、根、茎、葉をハサミで切り
刻み、ウイルス接種タバコが植えられていた鉢内の土壌
の内の約半分に混和した後、再び、鉢に入れ、タバコモ
ザイクウイルス汚染土壌を作製した。
コ7個体を鉢から抜き取り、根、茎、葉をハサミで切り
刻み、ウイルス接種タバコが植えられていた鉢内の土壌
の内の約半分に混和した後、再び、鉢に入れ、タバコモ
ザイクウイルス汚染土壌を作製した。
【0100】上記処理の2日後、温室内で育成した第4
本葉が最上位最大展開葉位となる育苗用トレーに植えら
れたタバコ(品種 キサンチ(Xanthi))10個
体を、実施例1で製造した粗多糖類を濃度が0.5%に
なるように溶解させた0.1M リン酸緩衝液(pH
7)溶液に30分間浸漬した。
本葉が最上位最大展開葉位となる育苗用トレーに植えら
れたタバコ(品種 キサンチ(Xanthi))10個
体を、実施例1で製造した粗多糖類を濃度が0.5%に
なるように溶解させた0.1M リン酸緩衝液(pH
7)溶液に30分間浸漬した。
【0101】なお、対照区では、0.1M リン酸緩衝
液(pH7)に30分間浸漬した。また、浸漬処理の3
日前から、試料処理区および対照区とも25℃に設定さ
れた自然光採光の恒温室に移し、その後、評価終了まで
その恒温室内に入れておいた。
液(pH7)に30分間浸漬した。また、浸漬処理の3
日前から、試料処理区および対照区とも25℃に設定さ
れた自然光採光の恒温室に移し、その後、評価終了まで
その恒温室内に入れておいた。
【0102】浸漬処理後、試料処理区および対照区とも
上記タバコモザイクウイルス汚染土壌が入っている鉢に
植えた。
上記タバコモザイクウイルス汚染土壌が入っている鉢に
植えた。
【0103】タバコモザイクウイルス汚染土壌にタバコ
を移植すると、実施例11、12と同じく、タバコにタ
バコモザイクウイルス(TMV)が全身感染し、葉にモ
ザイク模様が現れるなどの病徴が認められるようにな
る。
を移植すると、実施例11、12と同じく、タバコにタ
バコモザイクウイルス(TMV)が全身感染し、葉にモ
ザイク模様が現れるなどの病徴が認められるようにな
る。
【0104】ウイルス接種10日後に、実施例12と同
じ方法で、各個体のウイルス感染の有無をELISA法
によって調べた。結果を表10に示す。
じ方法で、各個体のウイルス感染の有無をELISA法
によって調べた。結果を表10に示す。
【0105】
【0106】表10から明からな通り、対照区において
全個体が感染したのに対して、粗多糖類処理区では2個
体が感染していなかった。
全個体が感染したのに対して、粗多糖類処理区では2個
体が感染していなかった。
【0107】上記結果から、本発明の多糖類の粗多糖類
は、タバコモザイクウイルス土壌伝染に対する感染阻害
効果も有すると言える。
は、タバコモザイクウイルス土壌伝染に対する感染阻害
効果も有すると言える。
【0108】 実施例14(多糖類の抗植物ウイルス活性評価) 1日当たり12時間蛍光灯照明を施し25℃に設定され
た人工気象器温室内で育成した、本葉が伸長する前の子
葉期の鉢植えのキュウリ(品種 タキイ種苗青長系地
這)の子葉2葉の葉表の全葉に、カーボランダム(60
0メッシュ)を均等に振りかけ、キュウリモザイクウイ
ルス(CMV)ペポ(pepo)系統を10μg/ml
含む0.1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒
を、葉表に擦りつけることによりウイルスを接種した。
接種後、直ちに接種葉をスプレーを用いて水を噴霧する
ことにより水洗した。
た人工気象器温室内で育成した、本葉が伸長する前の子
葉期の鉢植えのキュウリ(品種 タキイ種苗青長系地
這)の子葉2葉の葉表の全葉に、カーボランダム(60
0メッシュ)を均等に振りかけ、キュウリモザイクウイ
ルス(CMV)ペポ(pepo)系統を10μg/ml
含む0.1M リン酸緩衝液(pH7)に浸した綿棒
を、葉表に擦りつけることによりウイルスを接種した。
接種後、直ちに接種葉をスプレーを用いて水を噴霧する
ことにより水洗した。
【0109】1日当たり12時間蛍光灯照明を施し25
℃に設定された人工気象器温室内で育成した、第5本葉
が最上位最大展開葉位となる鉢植えのタバコ(品種 キ
サンチ(Xanthi))10個体の最上位最大展開葉
とその下位1葉の2葉葉表の全葉に、カーボランダム
(600メッシュ)を均等に振りかけた後、実施例1で
製造した粗多糖類を濃度が0.5%になるように溶解さ
せた0.1M リン酸緩衝液(pH7)溶液に浸した綿
棒を、カーボランダムを振りかけた葉に擦りつけた。
℃に設定された人工気象器温室内で育成した、第5本葉
が最上位最大展開葉位となる鉢植えのタバコ(品種 キ
サンチ(Xanthi))10個体の最上位最大展開葉
とその下位1葉の2葉葉表の全葉に、カーボランダム
(600メッシュ)を均等に振りかけた後、実施例1で
製造した粗多糖類を濃度が0.5%になるように溶解さ
せた0.1M リン酸緩衝液(pH7)溶液に浸した綿
棒を、カーボランダムを振りかけた葉に擦りつけた。
【0110】なお、対照区には、0.1M リン酸緩衝
液(pH7)に浸した綿棒を擦りつけた。
液(pH7)に浸した綿棒を擦りつけた。
【0111】試料処理翌日、キュウリ(品種 タキイ種
苗 青長系地這)で繁殖させていたワタアブラムシを、
小筆を用いて蓋付きの容器に移し、蓋を閉め、容器内で
約30分間絶食させた。次に、絶食後のワタアブラムシ
を、ウイルス接種17日後になる上記キュウリモザイク
ウイルス接種キュウリの子葉に、小筆を用いて移してア
ブラムシにウイルスを約5分間獲得吸汁させた。その直
後、ウイルスを獲得吸汁させたアブラムシを、試料処理
した上記タバコの第6本葉葉表に、1個体当たり5頭の
割合で小筆を用いて移してタバコへのアブラムシによる
ウイルス接種吸汁を行った。
苗 青長系地這)で繁殖させていたワタアブラムシを、
小筆を用いて蓋付きの容器に移し、蓋を閉め、容器内で
約30分間絶食させた。次に、絶食後のワタアブラムシ
を、ウイルス接種17日後になる上記キュウリモザイク
ウイルス接種キュウリの子葉に、小筆を用いて移してア
ブラムシにウイルスを約5分間獲得吸汁させた。その直
後、ウイルスを獲得吸汁させたアブラムシを、試料処理
した上記タバコの第6本葉葉表に、1個体当たり5頭の
割合で小筆を用いて移してタバコへのアブラムシによる
ウイルス接種吸汁を行った。
【0112】なお、接種吸汁開始約40から100分
後、小筆を用いてタバコからアブラムシを取り除いた。
後、小筆を用いてタバコからアブラムシを取り除いた。
【0113】ウイルス接種13日後に、実施例10と同
じ方法で、各個体のウイルス感染の有無をELISA法
によって調べた。結果を表11に示す。
じ方法で、各個体のウイルス感染の有無をELISA法
によって調べた。結果を表11に示す。
【0114】
【0115】表11から明らかな通り、対照区における
感染個体数が9個体であるのに対し、粗多糖類処理区で
は感染個体数は5個体であるので、本発明の多糖類の粗
多糖類はタバコにおけるキュウリモザイクウイルス虫媒
伝染に対する感染阻害性を示したことになり、本発明の
多糖類の粗多糖類は、農薬登録されている抗植物ウイル
ス剤である三菱モザノン水和剤(三菱化学社製)、レン
テミン(野田食菌工業社製)、アグリガード水溶剤(呉
羽化学工業社製)では効果がなく、しかも、自然界での
ウイルス伝染の大部分を占める虫媒伝染性のウイルス病
に対しても効果があることが認められ、本発明の多糖類
の抗植物ウイルス活性の実用性の高さが証明された。
感染個体数が9個体であるのに対し、粗多糖類処理区で
は感染個体数は5個体であるので、本発明の多糖類の粗
多糖類はタバコにおけるキュウリモザイクウイルス虫媒
伝染に対する感染阻害性を示したことになり、本発明の
多糖類の粗多糖類は、農薬登録されている抗植物ウイル
ス剤である三菱モザノン水和剤(三菱化学社製)、レン
テミン(野田食菌工業社製)、アグリガード水溶剤(呉
羽化学工業社製)では効果がなく、しかも、自然界での
ウイルス伝染の大部分を占める虫媒伝染性のウイルス病
に対しても効果があることが認められ、本発明の多糖類
の抗植物ウイルス活性の実用性の高さが証明された。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来の農薬登録された抗植物ウイルス剤では効果がなかっ
た自然界でのウイルス伝染の大部分を占める虫媒伝染に
よるウイルス病に対しても効果がある抗植物ウイルス活
性を有する多糖類を効率良く製造することができる。ま
た、本発明の多糖類を、農業分野において、難防除病害
であるウイルス病に対する抗植物ウイルス剤として使用
できる。なお、本発明の多糖類が有する抗植物ウイルス
活性は、本発明の多糖類が植物に対してウイルス抵抗性
を誘導することに基づくと推測される。
来の農薬登録された抗植物ウイルス剤では効果がなかっ
た自然界でのウイルス伝染の大部分を占める虫媒伝染に
よるウイルス病に対しても効果がある抗植物ウイルス活
性を有する多糖類を効率良く製造することができる。ま
た、本発明の多糖類を、農業分野において、難防除病害
であるウイルス病に対する抗植物ウイルス剤として使用
できる。なお、本発明の多糖類が有する抗植物ウイルス
活性は、本発明の多糖類が植物に対してウイルス抵抗性
を誘導することに基づくと推測される。
Claims (2)
- 【請求項1】カンジダ・ファマータT1株(FERM
P−17495)またはその変異株の生産する多糖類を
有効成分とする植物ウイルス防除剤。 - 【請求項2】(a)構成糖がキシロース、マンノースお
よびグルクロン酸よりなり、 (b)キシロース:マンノース:グルクロン酸のモル比
が5.4〜8.2:4.0〜6.0:1.1であり、 (c)O−アセチル基の含量が0〜15.0重量%であ
り、 (d)ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した分子
量が約2×103 〜10×106 である、多糖類を有効
成分とする請求項1の植物ウイルス防除剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25101599A JP2001072521A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 植物ウイルス防除剤として有用なカンジダ・ファマータの生産する多糖類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25101599A JP2001072521A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 植物ウイルス防除剤として有用なカンジダ・ファマータの生産する多糖類 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001072521A true JP2001072521A (ja) | 2001-03-21 |
Family
ID=17216375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25101599A Pending JP2001072521A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 植物ウイルス防除剤として有用なカンジダ・ファマータの生産する多糖類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001072521A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013065439A1 (ja) | 2011-11-01 | 2013-05-10 | 味の素株式会社 | 植物ウイルスの感染抑制剤およびそれを用いた植物ウイルス感染抑制方法 |
-
1999
- 1999-09-06 JP JP25101599A patent/JP2001072521A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013065439A1 (ja) | 2011-11-01 | 2013-05-10 | 味の素株式会社 | 植物ウイルスの感染抑制剤およびそれを用いた植物ウイルス感染抑制方法 |
US10617122B2 (en) | 2011-11-01 | 2020-04-14 | Ajinomoto Co., Inc. | Plant virus infection inhibitor and a method for inhibiting plant virus infection using the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2820140B1 (en) | Control of phytopathogenic microorganisms with pseudomonas sp. and substances and compositions derived therefrom | |
Chirkov et al. | Effect of chitosan on systemic viral infection and some defense responses in potato plants | |
KR20010023454A (ko) | 도열병 방제제 및 밀의 붉은 곰팡이병 방제제 | |
US20220042058A1 (en) | Exopolysaccharide from Rhodopseudomonas palustris and Method for Preparing and Use Thereof | |
CN102239247B (zh) | 用食油假单胞菌菌株有效防治病毒性植物病 | |
CN111742929A (zh) | 一种增效型杀虫剂及其应用 | |
GB2031896A (en) | A process for the optical resolution of D,L-2-amino-4- methylphosphinobutyric acid | |
JPH02288889A (ja) | Ab‐021抗生物質およびその製造法 | |
JP2001072521A (ja) | 植物ウイルス防除剤として有用なカンジダ・ファマータの生産する多糖類 | |
JP2746372B2 (ja) | F−0368物質 | |
Hood et al. | Factors affecting attachment of Enterobacter cloacae to germinating cotton seed | |
JP2001322906A (ja) | 植物病害防除剤 | |
CA1103181A (en) | Processes for producing glucan | |
JPH02276569A (ja) | 新規な微生物およびこれを用いるイチゴ炭疸病の予防または防除法 | |
JP2001240509A (ja) | 植物病原性糸状菌防除剤 | |
Pegg | The occurrence of 1, 3-β-glucanase in healthy and Verticillium-infected, resistant and susceptible tomato plants | |
Akimoto-Tomiyama et al. | Production of 5'-Phosphodiesterase by Catharanthus roseus Cells Promoted by Heat-Degraded Products Generated from Uronic Acid. | |
Tanne et al. | Cucumber mosaic virus on eggplant in Israel. | |
JPH0710901A (ja) | 多糖体m−100物質群およびその製造法 | |
JP2797081B2 (ja) | アスペルギルスフミガーツス突然変異菌及び当該菌または菌の生産酵素を利用したキトサン−オリゴ糖の製造方法 | |
US5231088A (en) | Chemicals for protection of plant and removal of plant virus, and producing method thereof | |
EP0396750A1 (en) | Plant virus controlling agent and process for its preparation | |
JPS6228959B2 (ja) | ||
JPH01199988A (ja) | 新規抗生物質imc29とその製造法,ならびに殺ダニ剤,除草剤および植物ウイルス病防除剤 | |
JPS6220163B2 (ja) |