JP2001072191A - 液体充填装置および方法 - Google Patents

液体充填装置および方法

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JP2001072191A
JP2001072191A JP25238899A JP25238899A JP2001072191A JP 2001072191 A JP2001072191 A JP 2001072191A JP 25238899 A JP25238899 A JP 25238899A JP 25238899 A JP25238899 A JP 25238899A JP 2001072191 A JP2001072191 A JP 2001072191A
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Masayuki Hayashi
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  • Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立およびタイミング調整の容易化と、容器
の転倒や液の零れ等の防止を図ることが可能な充填バル
ブを提供する。 【解決手段】 所定のヘッドスペースが形成される態様
で充填液を貯溜したフィラーボウル51と、フィラーボ
ウル51に固定された充填バルブ60と、充填バルブ6
0のスニフトガス通路62bをスニフト通路52に連通
させるスニフト弁103と、フィラーボウル51に設置
されて、充填バルブ60のベントチューブ71aの開閉
弁73を開閉駆動する第1のエアアクチュエータ82
と、フィラーボウル51に設置されて、充填バルブ60
の液バルブを開閉駆動する第2のエアアクチュエータ8
3と、スニフト弁103および第1、第2のエアアクチ
ュエータ82,83を作動させるための電磁弁102と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を壜、缶等の
容器に充填するための液体充填装置および方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、市場においては、炭酸ガス入り飲
料用充填バルブがロータリ充填機に多用されてきた。以
下、この炭酸ガス入り飲料用充填バルブについて説明す
る。なお、この充填バルブに類似のものは、特公昭36
−3050号、特公昭37−4742号、特公昭50−
16706号等に開示されている。
【0003】図6は、ロータリ充填機に適用された従来
の炭酸ガス入り飲料用充填バルブの縦断面図である。な
お、同図(a)は、壜26への充填液の充填が完了した
状態を、また、同図(b)は、壜26に充填液が充填さ
れている状態をそれぞれ示している。図6において、ロ
ータリ充填機のフィラーボウル4は、ヘッドスペースに
炭酸ガスによるカウンタ圧力が作用している。外バルブ
開閉レバー1と内バルブ開閉レバー3は、軸2を介して
一体結合し、かつ、該軸2を介してフィラーボウル4の
側壁(図示省略)に回転可能に取付けられている。な
お、図6における位置aおよびbは、バルブ閉時および
バルブ開時のレバー1,3の作動位置をそれぞれ示して
いる。
【0004】チャージングバルブ5は、上バルブ本体5
a、下バルブ本体5bおよびこれらに挟み込まれたパッ
キン6を備えている。下バルブ本体5bは、ステム7の
外周に摺動自在に嵌合され、かつ、その外周とステム7
の外周との間にバネ8が介在されている。これによりチ
ャージングバルブ5は、バネ8によってステム7の上に
浮く状態で支えられている。
【0005】下バルブ本体5bの上部には、ベント孔5
cが形成されている。このベント孔5cは、下バルブ本
体5b、パッキン6およびステム7と共に空気バルブを
構成している。ステム7には、カラー9が固定されてい
る。このカラー9は、スプリングケース11の内方に摺
動自在に嵌合され、かつ、バネ10によって上方に付勢
されている。ステム7は、下端部下面にパッキン12を
備え、このパッキン12とスニフトブロック13とによ
って、主液バルブを構成している。
【0006】上記スニフトブロック13は、袋ナット1
4、スニフトステム15、パッキン16、バネ17より
なるスニフトバルブと、スニフトオリフィス18とを内
蔵している。このスニフトブロック13は、その下部に
設けられた外センタリングカップ19およびゴム製の内
センタリングカップ20と共に、パッキン22を介して
フィラーボウル4に取付けられている。なお、その取り
付けには、取付金具21が使用される。
【0007】ステム7の下部には、ベントチューブ23
がねじ込まれている。このベントチューブ23は、外周
にスプレッダー24を取付けるとともに、下端部にベン
トホール25を穿設してある。壜26は、エアシリンダ
27によって昇降される。エアシリンダ27がこの壜2
6を押し上げると、該壜26の口部がゴム製の内センタ
リングカップ20に押付けられて密着するので、両者間
における液漏れが防止される。なお、スプリングケース
11は、周面に液流通路11aが開口している。
【0008】図6(a)の状態では、上記下バルブ本体
5bに設けられたベント孔5cがステム7の上端部で塞
がれているので、前記空気バルブが閉じている。また、
この状態では、ステム7の下面に設けられたパッキン1
2がスニフトブロック13に当接しているので、前記主
液バルブも閉じている。
【0009】図6(a)に示した外バルブ開閉レバー1
および内バルブ開閉レバー3を鎖線で示した位置(b位
置)まで回動させると、図6(b)に示すように、前記
空気バルブおよび主液バルブが共に開かれた壜詰状態に
なる。この状態においては、図6(a)の状態と比較し
て、ベントチューブ23とステム7が距離cだけ上昇
し、また、チャージングバルブ5が距離dだけ上昇して
いる。なお、この時の距離c、dには、c<dの関係が
ある。
【0010】次に、壜詰工程について説明する。この工
程では、まず、図6(a)に示すように、エアシリンダ
27によって壜26が押し上げられる。もちろん、この
時には、まだ主液は壜26に入っていない。ここで、外
バルブ開閉レバー1および内バルブ開閉レバー3をa位
置からb位置まで回動すると、チャージングバルブ5の
みが図6(b)に示す位置まで上昇して、下バルブ本体
5bに設けられたベント孔5cが開く。
【0011】これに伴い、フィラーボール4内のカウン
タ圧がベント孔5c、ステム7およびベントチューブ2
3を介して壜26内に作用するので、該壜26内とフィ
ラーボウル4内とが同じ圧力になる。この結果、ステム
7およびベントチューブ23がバネ10の付勢力で図6
(b)に示す位置まで押し上げられて、パッキン12が
スニフトブロック13から離間する。つまり、前記主液
バルブが開く。主液バルブが開くと、フィラーボール4
内の主液が矢印31〜36で示したように流れて壜26
内に流入するとともに、該壜26内の気体が矢印30,
29,28で示すようにフィラーボウル4内に戻る。
【0012】壜詰が進行して、壜26内の液面37がベ
ントチューブ23のベントホール25を塞ぐ位置まで上
昇すると、矢印30で示した気体の流れが停止するた
め、スニフトブロック13の上端部における主液の流れ
(矢印33参照)も停止する。そして、その時点におい
て矢印34,35の部位を流れていた主液は、壜26内
へ落ち込む。その結果、壜26内の液面は、図6(a)
に符号38で示した位置となる。同時に、主液はステム
7の内部にも入り込み、その液面は図6(a)に符号3
9で示した位置まで上昇する。
【0013】壜詰が終了した上記の状態において、外バ
ルブ開閉レバー1および内バルブ開閉レバー3をb位置
からa位置へと戻すと、図6(a)に示すように、主液
バルブ、空気バルブが共に閉じることになる。この状態
では、ステム7の上部位置40と壜26の上部位置41
にはカウンタ圧力が作用している。そこで、スニフトブ
ロック13のスニフトステム15を矢印42の方向へ押
して前記スニフトバルブを開くと、位置40,41にお
けるカウンタ圧力がスニフトオリフィス18で絞られな
がら大気へ逃がされる。即ち、スニフトによって、上記
位置40,41の圧力が大気圧まで徐々に戻される。次
にエアシリンダ27を下げて、壜26を充填バルブより
放せば、壜詰工程が終了する。
【0014】以上、長期間使用されてきた歴史的な充填
バルブについて説明した。一方、充填バルブから流出す
る充填液の流量を流量計で測定し、その流量の積算値が
規定の大きさになった場合に充填バルブへの充填液の供
給を停止するという充填装置が特開平8−295396
号公報等によって提案されている。この充填装置によれ
ば、精度の高い流量計が開発されたこともあって、充填
量のバラツキを低減することができるとういう利点が得
られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ロータリ充填機に使用
されている図6に示した従来の炭酸ガス入り飲料用充填
バルブは、主液バルブの開閉操作、ベントチューブ23
の開閉操作、カウンタガスを抜くスニフト操作、容器の
昇降等を全て充填機の外側に配設されたカムの駆動力を
利用して実行しているので、必然的に機械的作動部分が
多く、このため、組立およびタイミング調整に手間を要
する。また、液充填の終わる前に液がベントチューブ2
3内を上昇し、充填が終了した後に、該ベントチューブ
23内の液が壜26に戻されるため、その戻り液が壜2
6内の液を撹拌して泡立ちを起こす虞れがある。
【0016】一方、前記流量計を併用する定量詰用充填
バルブを使用した場合は、充填量が一定に管理されるも
のの、壜の形状にバラツキがある場合に、入味高さが揃
わないことになる。したがって、特に透明な壜に充填す
るときに、充填量が規定量であるにもかかわらず、見た
目の充填液量の過不足が問われる可能性がある。しか
も、液種、壜種の追加、変更に対して制御装置に充填量
の設定値を書き込む必要があり、このため調整に時間が
かかる。
【0017】また、上記従来の各充填装置では、壜等の
容器を該充填バルブの下に供給する場合に、その口部を
拘束せずに上昇して充填位置に据えるようにしている。
このため、容器の上下移動時における該容器の転倒、充
填バルブへの容器の偏った当接、容器の下降時における
液の零れ等の不都合が発生することがある。
【0018】本発明の課題は、このような状況に鑑み、
組立およびタイミング調整の容易化と、容器の転倒や液
の零れ等の防止を図れ、かつ、ベントチューブの差し込
み距離が大きくとれるとともに、その突き出し位置を容
易に調整することが可能な液体充填バルブおよび方法を
提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る液体充
填装置は、所定のヘッドスペースが形成される態様で充
填液を貯溜したフィラーボウルと、前記フィラーボウル
に固定されたバルブ本体、該バルブ本体内に配設され、
上端部が開閉弁を介して前記フィラーボウルのヘッドス
ペースに通じるとともに、下端部が容器内に位置される
ベントチューブ、前記バルブ本体とベントチューブ間に
構成され、上端部が前記フィラーボウルの液貯溜部に連
通するとともに、下端が前記容器への充填液の注ぎ口と
なる充填液通路、該充填液通路を開閉する液バルブ、容
器の口部の芯合わせとシールを行なうためのセンタリン
グカップおよびスニフトガス通路を備えてなる充填バル
ブと、前記スニフトガス通路をスニフト通路に連通させ
るスニフト弁と、前記フィラーボウルに設置され、前記
ベントチューブの開閉弁を開閉駆動する第1のエアアク
チュエータと、前記フィラーボウルに設置され、前記液
バルブを開閉駆動する第2のエアアクチュエータと、前
記スニフト弁および前記第1、第2のエアアクチュエー
タを作動させるための電磁弁とを備えている。第2の発
明に係る液体充填装置は、第1の発明において、前記ス
ニフトガス通路をバキューム通路に連通させるバキュー
ム弁を付加している。第3の発明に係る液体充填装置
は、第1または第2の発明において、前記開閉弁の可動
要素の閉方向移動力が干渉スプリングを介して前記液バ
ルブの可動要素に閉方向移動力として伝達されるよう
に、かつ、前記開閉弁の可動要素が所定距離だけ閉方向
に移動した状態で前記液バルブが閉止されるとともに、
前記開閉弁の可動要素が前記所定距離よりも大きく閉方
向に移動した状態で該開閉弁が閉止するように前記開閉
弁および液バルブを構成し、前記第1のエアアクチュエ
ータとして、前記開閉弁の可動要素を移動させるエアシ
リンダを用いるとともに、前記第2のアクチュエータと
して、前記エアシリンダに同心状に連接されて前記第1
のエアシリンダのピストンを前記所定距離だけ移動させ
るエアシリンダを用いている。第4の発明に係る液体充
填装置は、第1〜第3の発明のいずれかにおいて、前記
バルブ本体に昇降可能に嵌合され、スプリングによって
下方に付勢された摺動部材と、前記センタリングカップ
を昇降可能に支持する支持手段とを付加し、前記センタ
リングカップを下降して容器の口部を捕らえた後、前記
容器台の上昇によって前記センタリングカップを容器と
共に押し上げ、その押し上げ途中で前記センタリングカ
ップの上面を前記摺動部材の下面に液密に押圧当接させ
るようにしている。第5の発明に係る液体充填装置は、
第4の発明において、前記充填液通路の下部が、前記バ
ルブ本体の下部に形成した管状のノズル部材の内周面と
前記ベントチューブの外周面によって構成され、前記セ
ンタリングカップが前記摺動部材を押し上げた状態にお
いて前記ノズル部材の下端が前記容器の口部内に位置さ
れるように該ノズル部材の長さを設定している。第6の
発明は、フィラーボウルに固定されたバルブ本体、該バ
ルブ本体内に配設され、上端部が開閉弁を介して前記フ
ィラーボウルのヘッドスペースに通じるとともに、下端
部が容器内に位置されるベントチューブ、前記バルブ本
体とベントチューブ間に構成され、上端部が前記フィラ
ーボウルの液貯溜部に連通するとともに、下端が前記容
器への充填液の注ぎ口となる充填液通路、該充填液通路
を開閉する液バルブ、容器の口部の芯合わせとシールを
行なうためのセンタリングカップおよびスニフトガス通
路を備えてなる充填バルブを使用した液体充填方法であ
って、前記容器の口部を前記センタリングカップにより
シールするステップと、前記容器内のエアを前記スニフ
トガス通路を介して吸い出すステップと、前記ベントチ
ューブの開閉弁を開いて、前記容器に前記フィラーボウ
ルのヘッドスペース内のカウンタガスを導入するステッ
プと、前記液バルブを開いて、前記フィラーボウル内の
充填液を容器に充填するステップと、前記容器への充填
液の充填が完了して前記ベントチューブ内に前記充填液
が立ち上がった後、前記スニフトガス通路を開いて前記
容器のヘッドスペースを大気に開放するステップとを含
んでいる。第7の発明は、フィラーボウルに固定された
バルブ本体、該バルブ本体内に配設され、上端部が開閉
弁を介して前記フィラーボウルのヘッドスペースに通じ
るとともに、下端部が容器内に位置されるベントチュー
ブ、前記バルブ本体とベントチューブ間に構成され、上
端部が前記フィラーボウルの液貯溜部に連通するととも
に、下端が前記容器への充填液の注ぎ口となる充填液通
路、該充填液通路を開閉する液バルブ、容器の口部の芯
合わせとシールを行なうためのセンタリングカップおよ
びスニフトガス通路を備えてなる充填バルブを使用した
液体充填方法であって、前記容器の口部を前記センタリ
ングカップによりシールするステップと、前記容器内の
エアを前記スニフトガス通路を介して吸い出す操作と、
前記ベントチューブの開閉弁を開いて前記容器に前記フ
ィラーボウルのヘッドスペース内のカウンタガスを導入
する操作とを繰り返すステップと、前記液バルブを開い
て、前記フィラーボウル内の充填液を容器に充填するス
テップと、前記容器への充填液の充填が完了して前記ベ
ントチューブ内に前記充填液が立ち上がった後、前記ス
ニフトガス通路を開いて前記容器のヘッドスペースを大
気に開放するステップとを含んでいる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、ロータリ充填機に適用した
本発明に係る液体充填装置および液体充填方法の実施の
形態について説明する。なお、この実施形態に係る液体
充填装置が適用されるロータリ充填機は、壜からなる容
器に炭酸ガス飲料を充填するものである。
【0021】図1において、ロータリ充填機のフィラー
ボウル(貯液タンク)51は、充填液の液面と蓋52と
の間に加圧カウンタガス(例えば、炭酸ガス)が充満す
るヘッドスペースHSを有している。充填バルブ60
は、フィラーボウル51を貫通して配設されている。な
お、図示していないが、充填バルブ60の下方には、昇
降可能な容器受台が配設されている。
【0022】充填バルブ60は、フィラーボウル51の
底壁を貫通し、そのバルブ本体61を該底壁にボルトで
締結することによってフィラーボウル51に取付けられ
ている。バルブ本体61は、内側に充填液通路を有し、
かつ、上部に後述の液バルブの座61aを形成するとと
もに、中間部にガス通路61cを形成している。また、
バルブ本体61は、その下部に長い筒状のノズル61b
を形成している。このノズル61bは、容器50を充填
バルブ60にセットしたとき、この容器50の口部から
該容器50の中に入り込む。
【0023】バルブ本体61の下側には、ガイド筒62
が固設されている。このガイド筒62は、その上部にガ
ス通路62bを備え、このガス通路62bにスニフト配
管56を連結してある。ガイド筒62は、その内方に摺
動可能に嵌合させた浮動筒63をガイドするものであ
り、該浮動筒63の下限位置を決めるストッパとなる内
側突起62aを下端内側に設けてある。
【0024】浮動筒63は、ガイド筒62の内周面を上
下に摺動するが、その際、シールパッキン68によって
両者間が気密にシールされる。浮動筒63の下端部に
は、シールキャップ64が螺着され、このシールキャッ
プ64の下側にシールパッキン65が貼着されている。
浮動筒63は、ガイド筒62との間に介在されたシール
スプリング69によって下方に付勢されている。
【0025】バルブ本体61の上端部側面61dには、
縦軸92を上下動可能に支持するガイド軸受91が固着
されている。上記シールキャップ64の下方に位置した
センタリングカップ66は、側方にアーム部66aを突
設し、このアーム部66aの先端を上記縦軸92の下端
に取付けてある。センタリングカップ66は、上記アー
ム部66aを介した縦軸92との係合によって回り止め
され、かつ、スプリング96によって常時下方に付勢さ
れている。
【0026】縦軸92の上端には、カムフォロワ94を
支持する支え板93が取付けられている。カム95は、
カムフォロワ94を介して縦軸92およびセンタリング
カップ66を上下方向に駆動する。充填バルブ60は、
フィラーボウル51の回転に伴って該フィラーボウル5
1の回転軸を中心とする円周上を移動し、その移動中に
容器50が受け渡される。この容器50の受け渡し時に
は、該容器50が充填バルブ60の真下に位置したタイ
ミングでカム95がセンタリングカップ66を案内する
ので、該センタリングカップ66がスプリング96の付
勢力によって降下して容器50の口部を捕らえる。
【0027】その後、容器50は、その下方に配設され
た図示していない昇降装置により押し上げられ、その結
果、センタリングカップ66がシールキャップ64の下
側のシールパッキン65に当接して浮動筒63を下限位
置から持ち上げる。これにより、容器50の口部上面
は、セシールスプリング69で付勢されたセンタリング
カップ66内のシールパッキン67で圧着されて、気密
にシールされることになる。また同時に、センタリング
カップ66、シールキャップ64および浮動筒63がシ
ールパッキン65によって気密にシールされる。容器5
0が上記昇降装置によって押し上げられるときは、カム
フォロワ94はカム95の上面から離れる。そして、そ
の後、上記昇降装置によって容器50が排出位置まで下
降されるまでの間、カム95は使われない。
【0028】空気導管71は、バルブ本体61の内部に
上下摺動自在に嵌合され、その軸中心にベントチューブ
71aを備えている。ベントチューブ71aは、上部が
フィラーボウル51内の充填液面上に形成された前記ヘ
ッドスペースHSに通じ、下端が容器50の液レベルを
決定する位置まで延びている。
【0029】空気導管71は、その中程に円錐体71c
を備え、この円錐体71cとバルブ本体61に形成され
たバルブ座61aとによって液バルブを構成している。
円錐体71cに設けられた溝には、バルブ座61aに当
接して液バルブをシールするパッキン72が嵌め込まれ
ている。また、空気導管71は、ベントチューブ71a
の上部にチャージング弁(開閉弁)73のテーパ座71
dを形成するとともに、該テーパ座71dの上部にフィ
ラーボール51のヘッドスペースHSに通じる孔71f
を形成し、さらに、下部の溝71bにスプレッダー70
を嵌め込んである。
【0030】図1のA−A断面図である図4に示すよう
に、空気導管71における円錐体71cの上部には、バ
ルブ本体61に固着されたガイド筒81にガイドされる
複数の羽根71gが設けられている。フィラーボウル5
1内の充填液は、ガイド筒81に設けられた窓穴81a
から羽根71gの間を通って液バルブに通じ、ノズル6
1bから容器50に充填される。
【0031】空気導管71のさらに上部には、チャージ
ング弁73が内嵌している。チャージング弁73は、上
下方向に摺動可能であり、空気導管71のテーパ座71
dに当接するその下端位置にシールパッキン74を嵌め
込んである。図1のB−B断面図である図5に示すよう
に、チャージング弁73の軸には、空気通路用の縦溝7
3bが複数設けられている。
【0032】上部摺動筒75は、ガイド筒81の内周面
と空気導管71の外周面との間に上下摺動可能に嵌合さ
れている。この摺動筒75は、フィラーボウル51のヘ
ッドスペースHSに通じるベント孔75aを備え、空気
導管71に嵌めてある止め輪79によって上方への移動
を止められている。空気導管71と上部摺動筒75の間
には、スプリング76を介在させてある。このスプリン
グ76は、空気導管71と上部摺動筒75が相互に押し
合うように両者を付勢している。間隔筒78は、チャー
ジング弁73と上部摺動筒75間に介装されている。
【0033】フィラーボウル51の蓋52には、第1段
エアシリンダ82と、第2段エアシリンダ83が取付金
具84を介して同心に設置されている。第1段エアシリ
ンダ82は、チャージング弁73を開閉するアクチュエ
ータとして、また、第2段エアシリンダ83は、液バル
ブを開閉するアクチュエータとしてそれぞれ設けられて
いる。
【0034】第2段エアシリンダ83が作動して、その
ピストン83aのロッド83bが第1段エアシリンダ8
2のピストン82aの背部を押すと、該ピストン82a
に固定されたロッド82bがチャージング弁73の上端
73cを押す。これにより、間隔筒78、上部摺動筒7
5およびスプリング77を介して空気導管71が押し下
げられ、その結果、空気導管71の円錐体71cがバル
ブ本体61に形成されたバルブ座61aに圧接する。つ
まり、液バルブが閉じられる。そして、第1段エアシリ
ンダ82のピストン82aおよび第2段エアシリンダ8
3のピストン83aが上方に移動すると、スプリング7
6の付勢力により液バルブが開く。なお、スプリング7
6の付勢力は、スプリング77の付勢力より大きく設定
されている。また、第1段エアシリンダ82および第2
段エアシリンダ83には、制御装置101の指示によっ
て切り換え作動する電磁弁102a、102bを介して
作動エアが供給される。
【0035】ロータリ充填機の回転部のフレーム53に
は、この充填機の回転軸を中心とする円周に沿ってスニ
フト通路54およびバキューム通路55が設けられてい
る。なお、バキューム通路55は、図示していないバキ
ュームポンプに接続されている。また、上記フレーム5
3には、フィラーボウル51に配列設置された各充填バ
ルブ60に対応したスニフト弁103およびバキューム
弁104が設けられている。スニフト弁103は、対応
する充填バルブ60のバルブ本体61に接続されたガス
通路56をスニフト通路54へ切り換え接続する機能を
有し、バキューム弁104は、上記ガス通路56をバキ
ューム通路55へ切り換え接続する機能を有する。
【0036】上記ガス通路56をスニフト弁103に接
続する通路には、スニフトガスの通路を絞り、かつ、ガ
ス抜き速度を遅くするスニフトオリフィス57が設置さ
れている。スニフト弁103およびバキューム弁104
は、いずれもエアで作動するダイアフラムバルブであ
る。このスニフト弁103およびバキューム弁104を
作動するエアは、それぞれ制御装置101の指示により
切り換え作動される電磁弁102cおよび102dを介
して供給される。もちろん、上記制御装置101および
電磁弁102は、各充填バルブ60の配列個数分だけ用
意される。
【0037】以下、上記構成を有した本発明に係る液体
充填装置の動作を順を追って説明する。 1) 容器50の供給:充填バルブ60の下方に位置さ
れた図示していない昇降装置の容器受台上に容器50を
載置する。カム95にガイドされたカムフォロワ94の
動きが縦軸92を介してセンタリングカップ66に伝わ
り、その結果、センタリングカップ66が降下して、図
2に示したように、容器50の口部を捕らえる。その
後、容器50は、上記昇降装置により押し上げられる。
これにより、図1および図3に示したように、センタリ
ングカップ66がシールキャップ64と浮動筒63の下
側のシールパッキン65に当接するので、シールスプリ
ング69の付勢力によって、容器50の口がセンタリン
グカップ66内のシールパッキン67で気密にシールさ
れる。このとき、図2に示したように、第1段エアシリ
ンダ82のピストン82a、第2段エアシリンダ83の
ピストン83aは共に下降した状態にある。したがっ
て、チャージング弁73は閉状態のままであり、また、
円錐体71cおよびバルブ座61を構成要素とする液バ
ルブも閉じた状態のままである。
【0038】2) 容器50内の空気の吸い出し:チャ
ージング弁73と液バルブが共に閉じた図2の状態で、
図1に示した電磁弁102dを作動して作動エアをバキ
ューム弁104に送る。これにより、バキューム弁10
4が開くので、容器50の内部がガス通路61cおよび
56を経てバキューム通路55に連通し、その結果、容
器50内の空気が吸い出される。
【0039】3) 容器50内へのカウンタガスの導
入:電磁弁102bを作動して、図3に示すように、第
1段エアシリンダ82のピストン82aを上昇させる。
なお、第2段エアシリンダ83のピストン83aは下降
した状態を保持させる。これにより、円錐体71cおよ
びバルブ座61を構成要素とする液バルブが閉じた状態
でチャージング弁73が開かれるので、カウンタガス
(この例では、炭酸ガス)が充満するフィラーボウル5
1のヘッドスペースHSと、ベント孔75aから容器5
0内に至るカウンタガス通路とが連通し、その結果、容
器50内のエアがカウンタガスに置き換えられるととも
に、容器50内の圧力がフィラーボウル51内のカウン
タガスの圧力と同じになる。
【0040】4) 充填:電磁弁102aを作動して、
図1に示したように、第2段エアシリンダ83のピスト
ン83aを上昇させる。これにより、スプリング76の
付勢力によって上部摺動筒75、間隔筒78およびチャ
ージング弁73が第1段シリンダ82のロッド82aが
上昇し、また、上部摺動筒75に係合する空気導管71
も該摺動筒75と共に上昇する。上記空気導管71の上
昇により円錐体71cおよびバルブ座61を構成要素と
する液バルブが開くので、フィラーボウル51内の充填
液がバルブ本体61と空気導管71間に形成された流路
を通って容器50内に流下する。そして、この流下した
充填液は、スプレッダー70の作用によって容器50の
内周面に沿って流下し、該容器50内に充填される。な
お、容器50内の炭酸ガスは、空気導管71を介してフ
ィラーボウル51内に還流する。
【0041】5) 充填完了:液の充填が進行して、容
器50内の液面が上昇する。そして、図1に示すよう
に、その液面がベントチューブ71aの下端を塞ぐ状態
になると、カウンタガスの流れが止まる。これに伴い、
液の流れは液バルブのバルブ座61aのサイフォン機能
により切れるものの、ノズル61b内を流れていた液は
容器50内へ落ち込むので、容器50における最終的な
液面位置は、図3に2点鎖線で示したx位置になる。同
時に液は、空気導管71(ベントチューブ71a)の内
部にも入り込み、図3のy位置がその液面位置となる。
ここで、電磁弁102a,102bを作動して、第1段
エアシリンダ82のピストン82aおよび第2段エアシ
リンダ83のピストン83aを共に下降作動する。これ
により、図2に示すように、液バルブを閉じた後にチャ
ージング弁73が閉じられる。このとき、ガイド筒62
内、ノズル61b内および容器50の上部にはカウンタ
圧力が作用している。
【0042】6) スニフト:電磁弁102cを作動し
て、スニフト弁103を開く。これにより、ノズル61
b内と容器50上部のカウンタガスは、絞られながらガ
ス通路56、スニフト通路54を経て大気へ放出され、
その結果、容器50内の圧力が大気圧に徐々に戻る。こ
のとき、ベントチューブ71a内の液は、その液面から
チャージング弁73までの空間に存在するガスの膨張
と、液内に溶け込んでいるガスの液面上への発泡とによ
って押し下げられるので、その液面yがベントチューブ
71aの下端まで下がる。
【0043】7) 容器50の排出:スニフトが完了し
て、容器50内の圧力が大気圧に戻った後、図示してい
ない容器受台を昇降装置により下降し、次いで、カム9
5によるカムフォロア94の駆動により、センタリング
カップ66を上昇させる。これにより、容器50の口が
充填バルブ60から離れるので、その後、該容器50を
充填装置から排出することにより、容器50に液を充填
する工程の1サイクルが完了する。
【0044】容器50内の空気(酸素)をより完全に追
い出して、炭酸ガスと置き換える必要のある場合は、上
記2)と3)の工程を繰り返えすことによりその目的を
達成することができる。一方、液面レベルxの調整は、
図示していない昇降手段でフィラーボウル51を昇降さ
せることにより可能である。この場合、液面レベルxの
調整範囲は、ガイド筒62の下端と、浮動筒63に螺着
したシールキャップ64の上側面とで規定される範囲S
(図2参照)となる。
【0045】液面レベルxの調整に際しては、容器50
を充填バルブ60の下方に位置した図示していない容器
受台に置き、センタリングカップ66で容器50の口部
を捕らえた後、図示していない昇降装置により容器50
を押し上げる。上記調整範囲sは、センタリングカップ
66がシールキャップ64に当接したときに、シールス
プリング69の付勢力によって該シールキャップ64を
十分にセンタリングカップ66に押圧させ得る範囲であ
り、この範囲S内で容器50内の液レベルxの調整が可
能である。
【0046】従来のロータリ充填機に使用されている炭
酸ガス入り飲料用充填バルブでは、液バルブの開閉、ベ
ントチューブの開閉、カウンタガスを抜くスニフト操
作、容器の昇降等を、全て充填機の外側に固定して置か
れたカムの駆動力によって実施しているので、必然的に
機械的作動部分が多くなり、このため、組立やタイミン
グ調整に手間を要した。
【0047】しかし、本実施形態の充填装置によれば、
外部に設けられたカムによって機械的に動かされる部分
は、容器50の口部を充填バルブ60のノズル61bに
導くセンタリングカップ66の昇降機構だけであり、他
のチャージング弁73、液バルブ、バキューム弁10
4、スニフト弁103等はリモート制御される電磁弁1
02の操作によって切換作動される。これらの弁の開閉
タイミングは、制御装置101による電磁弁102の切
換タイミング(この切り換えタイミングは、例えば、タ
イマーによって設定される)を調整することによって任
意に設定できるので、そのタイミング調整に手間を要さ
ない。また、機械要素が少ないので、組立ても容易にな
る。
【0048】そして、上記電磁弁102の制御によって
ベントチューブ71aに入る液量を調整できるので、ノ
ンガス飲料の充填および常温充填も可能になり、更に、
液面を容器口すれすれに位置させるトッピングアップ充
填も可能となる。また、容器50の下降時に瞬間的にチ
ャージング弁73を開いて、フィラーボウル51内の炭
酸ガスを容器50に注入する操作が可能であり、このよ
うな操作を行なえば、容器50の下降中に該容器50の
ヘッドスペースのガスを炭酸ガスに置換することができ
る。
【0049】一方、ベントチューブを備えた前記従来の
充填バルブの場合、液充填の終わる前に液がベントチュ
ーブ内を上昇し、充填が完了した後、ベントチューブ内
の液が容器に戻されるため、戻り液が容器内の液を撹拌
して泡立ちを起こす虞れがある。
【0050】これに対して、本実施形態の充填装置の充
填バルブ60によれば、スニフト工程時にチャージング
弁73を一瞬間開いて、ベントチューブ71a内に立ち
上がっている液をゆっくり戻すことにより、戻り液が容
器内の液を撹拌して泡立ちを起こすという不都合を回避
することができる。また、液充填中にノズル61bが容
器50の中まで挿入されているので液充填の流れが滑ら
かになる。
【0051】流量計を用いて計量した定量の液を充填バ
ルブに供給する従来装置の場合は、液種および容器種類
の追加、変更に際して、追加、変更された種類に適応し
た充填量の設定値を制御装置の記憶手段に書き込む必要
があり、これは、作業性を低下させる。また、この従来
装置では、充填量が一定に管理されるため、容器形状に
バラツキがある場合に、入味高さが揃わないことにな
る。したがって、容器が透明である場合に、見た目の充
填液量の過不足が問われる可能性がある。
【0052】これに対して、本実施形態の充填装置によ
れば、液種、容器の種類の追加、変更に際し、フィラー
ボウル51の高さの設定変更のみで対応することがで
き、かつ、容器50の形状にバラツキがある場合でも、
入味高さを揃えることが可能でである。すなわち、ベン
トチューブ71aの下端位置で容器50の液面レベルx
が決められるので、液種、容器の種類の追加、変更に際
しての調整操作が極めて容易である。また、上記液面レ
ベルxに入味高さが揃えらられるので、容器50が透明
である場合でも、見た目の充填液量の過不足が問われる
心配が無い。
【0053】他方、上記従来の各充填装置においては、
容器を充填バルブの下に供給する場合に、その口部を拘
束せずに上昇して充填位置に据えるようにしているの
で、容器の上下移動時における該容器の転倒、充填バル
ブへの容器の偏った当接、容器の下降時における液の零
し等の不都合が発生することがある。
【0054】これに対して、本実施形態の充填装置の充
填バルブ60によれば、センタリングカップ66で容器
50の口部を捕らえ、該容器50の口部を拘束したま
ま、容器50を押し上げてセンタリングカップ66をシ
ールキャップ64に当接させるようにしている。したが
って、容器50が倒れたり、該容器の口部が充填バルブ
60に偏り当たりをする虞れがなく、容器50がノズル
61bに突き当たることもない。また、充填後も容器5
0の口部を拘束したまま、該容器50を降下させるよう
にしているので、容器50が揺れて液が零れる虞れもな
い。
【0055】
【発明の効果】請求項1に係る液体充填装置によれば、
開閉弁、液バルブ、スニフト弁等が電磁弁の操作によっ
て作動されるので、その作動のタイミングを例えばタイ
マーの設定変更等のみで容易かつ任意に調整することが
できる。また、機械的な調整が僅かで済むので、組立、
調整に手間が掛からない。しかも、上記したように開閉
弁(チャージング弁)の開閉のタイミングを任意に変え
ることができるので、ベントチューブに入る液量を制御
することが可能であり、その結果、ノンガス飲料の充填
や常温充填、更には容器口すれすれまで液を充填するト
ッピングアップ充填が可能となる。更にまた、容器の下
降時に瞬間的に開閉弁を開いて、フィラーボウル内の炭
酸ガスを容器に注入する操作が可能であり、このような
操作を行なえば、容器の下降中に該容器のヘッドスペー
スのガスを炭酸ガスに置換することができる。液種、容
器の種類の追加、変更に対しては、フィラーボウルの高
さの変更のみで液面レベルが揃った充填が可能となり、
したがって、透明な容器に充填したときでも見た目の充
填液量の過不足が問われる心配が無い。また、液面レベ
ルの調整も容易である。請求項2に係る液体充填装置に
よれば、スニフトガス通路にバキューム圧を作用させる
ことができる。請求項3に係る液体充填装置によれば、
構成のコンパクト化を図ることができる。請求項4に係
る液体充填装置によれば、センタリングカップで容器の
口部が拘束された状態で容器が押し上げられ、その押し
上げ途中でセンタリングカップの上面が摺動部材に当接
する。したがって、容器が倒れたり、該容器が充填バル
ブに偏って当接する虞れがなく、またノズルに突き当た
ることもない。その上、充填後も容器の口部を拘束した
まま該容器を降下させることができるので、容器が揺れ
て液が零れる虞れがなくなる。また、摺動部材を付勢す
るばねをバルブ本体の外側に位置させれば、液充填バル
ブのガス通路にこのばねが存在しないので、非分解洗浄
(CIP)が容易になる。請求項5に係る液体充填装置
によれば、センタリングカップが摺動部材を押し上げた
状態においてノズル部材の下端が前記容器の口部内に位
置されるので、容器に液を滑らかに流入させることがで
きる。請求項6に係る液体充填方法によれば、極めて円
滑に容器に充填液を充填することができる。請求項7に
係る液体充填方法によれば、容器内のエアをスニフトガ
ス通路を介して吸い出す操作と、ベントチューブの開閉
弁を開いて容器にフィラーボウルのヘッドスペース内の
カウンタガスを導入する操作とを繰り返えした後、つま
り、容器内の空気(酸素)が十分に排出されて炭酸ガス
に置き換えられた後、容器内に充填液が充填される。し
たがって、容器に充填された充填液が飲料の場合、この
飲料の酸化を防止して長時間に亘って該飲料の味覚品質
を保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液体充填装置の液体
充填状態を示す縦断面図。
【図2】図1の液体充填装置において、容器が離れかつ
液バルブとベントチューブの開閉弁が閉じている状態を
示す縦断面図。
【図3】図1の液体充填装置において、液バルブが閉じ
かつベントチューブの開閉弁が開いて容器内にフィラー
ボウルのカウンタ圧力が作用している状態を示す縦断面
図。
【図4】図1のA−A断面図。
【図5】図1のB−B断面図。
【図6】従来の充填バルブの構成および作用を示す縦断
面図。
【符号の説明】
50 容器 51 フィラーボウル 61 バルブ本体 61a 液バルブ座 65 センタリングカップシールパッキン 66 センタリングカップ 67 容器シールパッキン 69 シールスプリング 71 空気導管 71a ベントチューブ 71d ベントチューブ開閉弁座 72 液バルブパッキン 73 チャージング弁 82 第1段エアシリンダ 83 第2段エアシリンダ 91 昇降バーガイド 92 昇降バー 94 カムフォロワ 95 カム 101 制御装置 102 電磁弁 103 スニフト弁 104 バキューム弁
フロントページの続き (72)発明者 青木 浩一 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作所内 (72)発明者 林 柾行 愛知県名古屋市中村区岩塚町字九反所60番 地の1 中菱エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3E079 AB01 AB02 CD05 DD03 DD32 DE12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のヘッドスペースが形成される態様
    で充填液を貯溜したフィラーボウルと、 前記フィラーボウルに固定されたバルブ本体、該バルブ
    本体内に配設され、上端部が開閉弁を介して前記フィラ
    ーボウルのヘッドスペースに通じるとともに、下端部が
    容器内に位置されるベントチューブ、前記バルブ本体と
    ベントチューブ間に構成され、上端部が前記フィラーボ
    ウルの液貯溜部に連通するとともに、下端が前記容器へ
    の充填液の注ぎ口となる充填液通路、該充填液通路を開
    閉する液バルブ、容器の口部の芯合わせとシールを行な
    うためのセンタリングカップおよびスニフトガス通路を
    備えてなる充填バルブと、 前記スニフトガス通路をスニフト通路に連通させるスニ
    フト弁と、 前記フィラーボウルに設置され、前記ベントチューブの
    開閉弁を開閉駆動する第1のエアアクチュエータと、 前記フィラーボウルに設置され、前記液バルブを開閉駆
    動する第2のエアアクチュエータと、 前記スニフト弁および前記第1、第2のエアアクチュエ
    ータを作動させるための電磁弁とを備えることを特徴と
    する液体充填装置。
  2. 【請求項2】 前記スニフトガス通路をバキューム通路
    に連通させるバキューム弁を付加したことを特徴とする
    請求項1に記載の液体充填装置。
  3. 【請求項3】 前記開閉弁の可動要素の閉方向移動力が
    干渉スプリングを介して前記液バルブの可動要素に閉方
    向移動力として伝達されるように、かつ、前記開閉弁の
    可動要素が所定距離だけ閉方向に移動した状態で前記液
    バルブが閉止されるとともに、前記開閉弁の可動要素が
    前記所定距離よりも大きく閉方向に移動した状態で該開
    閉弁が閉止するように前記開閉弁および液バルブを構成
    し、前記第1のエアアクチュエータとして、前記開閉弁
    の可動要素を移動させるエアシリンダを用いるととも
    に、前記第2のアクチュエータとして、前記エアシリン
    ダに同心状に連接されて前記第1のエアシリンダのピス
    トンを前記所定距離だけ移動させるエアシリンダを用い
    たことを特徴とする請求項1または2に記載の液体充填
    装置。
  4. 【請求項4】 前記バルブ本体に昇降可能に嵌合され、
    スプリングによって下方に付勢された摺動部材と、前記
    センタリングカップを昇降可能に支持する支持手段とを
    付加し、 前記センタリングカップを下降して容器の口部を捕らえ
    た後、前記容器台の上昇によって前記センタリングカッ
    プを容器と共に押し上げ、その押し上げ途中で前記セン
    タリングカップの上面を前記摺動部材の下面に液密に押
    圧当接させるようにしたことを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の液体充填装置。
  5. 【請求項5】 前記充填液通路の下部が、前記バルブ本
    体の下部に形成した管状のノズル部材の内周面と前記ベ
    ントチューブの外周面によって構成され、前記センタリ
    ングカップが前記摺動部材を押し上げた状態において前
    記ノズル部材の下端が前記容器の口部内に位置されるよ
    うに該ノズル部材の長さを設定したことを特徴とする請
    求項4に記載の液体充填装置。
  6. 【請求項6】 フィラーボウルに固定されたバルブ本
    体、該バルブ本体内に配設され、上端部が開閉弁を介し
    て前記フィラーボウルのヘッドスペースに通じるととも
    に、下端部が容器内に位置されるベントチューブ、前記
    バルブ本体とベントチューブ間に構成され、上端部が前
    記フィラーボウルの液貯溜部に連通するとともに、下端
    が前記容器への充填液の注ぎ口となる充填液通路、該充
    填液通路を開閉する液バルブ、容器の口部の芯合わせと
    シールを行なうためのセンタリングカップおよびスニフ
    トガス通路を備えてなる充填バルブを使用した液体充填
    方法であって、 前記容器の口部を前記センタリングカップによりシール
    するステップと、 前記容器内のエアを前記スニフトガス通路を介して吸い
    出すステップと、 前記ベントチューブの開閉弁を開いて、前記容器に前記
    フィラーボウルのヘッドスペース内のカウンタガスを導
    入するステップと、 前記液バルブを開いて、前記フィラーボウル内の充填液
    を容器に充填するステップと、 前記容器への充填液の充填が完了して前記ベントチュー
    ブ内に前記充填液が立ち上がった後、前記スニフトガス
    通路を開いて前記容器のヘッドスペースを大気に開放す
    るステップとを含むことを特徴とする液体充填方法。
  7. 【請求項7】 フィラーボウルに固定されたバルブ本
    体、該バルブ本体内に配設され、上端部が開閉弁を介し
    て前記フィラーボウルのヘッドスペースに通じるととも
    に、下端部が容器内に位置されるベントチューブ、前記
    バルブ本体とベントチューブ間に構成され、上端部が前
    記フィラーボウルの液貯溜部に連通するとともに、下端
    が前記容器への充填液の注ぎ口となる充填液通路、該充
    填液通路を開閉する液バルブ、容器の口部の芯合わせと
    シールを行なうためのセンタリングカップおよびスニフ
    トガス通路を備えてなる充填バルブを使用した液体充填
    方法であって、 前記容器の口部を前記センタリングカップによりシール
    するステップと、 前記容器内のエアを前記スニフトガス通路を介して吸い
    出す操作と、前記ベントチューブの開閉弁を開いて前記
    容器に前記フィラーボウルのヘッドスペース内のカウン
    タガスを導入する操作とを繰り返すステップと、 前記液バルブを開いて、前記フィラーボウル内の充填液
    を容器に充填するステップと、 前記容器への充填液の充填が完了して前記ベントチュー
    ブ内に前記充填液が立ち上がった後、前記スニフトガス
    通路を開いて前記容器のヘッドスペースを大気に開放す
    るステップとを含むことを特徴とする液体充填方法。
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JP2010095287A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Asahi Breweries Ltd フィリングバルブの調整装置
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