JP2001069923A - 養殖魚用飼料および脂質改善剤 - Google Patents
養殖魚用飼料および脂質改善剤Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 養殖魚の脂質を改善して養殖魚に特有の油っ
ぽさを軽減あるいは除去して天然味とするのに有効な養
殖魚用脂質改善剤および飼料を提供すること。 【解決手段】 緑茶、緑茶抽出物および茶殻よりなる群
から選ばれる少なくとも１種を含有する養殖魚用飼料並
びに緑茶、緑茶抽出物および茶殻よりなる群から選ばれ
る少なくとも１種の養殖魚用脂質改善剤としての用途。
ぽさを軽減あるいは除去して天然味とするのに有効な養
殖魚用脂質改善剤および飼料を提供すること。 【解決手段】 緑茶、緑茶抽出物および茶殻よりなる群
から選ばれる少なくとも１種を含有する養殖魚用飼料並
びに緑茶、緑茶抽出物および茶殻よりなる群から選ばれ
る少なくとも１種の養殖魚用脂質改善剤としての用途。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は養殖魚用飼料および
脂質改善剤に関する。さらに詳しくは養殖魚の脂質を改
善して養殖魚に特有の脂っぽさを軽減ないし除去するの
に有効な養殖魚用飼料および脂質改善剤に関する。
脂質改善剤に関する。さらに詳しくは養殖魚の脂質を改
善して養殖魚に特有の脂っぽさを軽減ないし除去するの
に有効な養殖魚用飼料および脂質改善剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年わが国においては魚類の養殖が盛ん
に行われ、その飼料の研究も数多い。成長を早めるため
養魚飼料へ脂質の添加もなされ、また狭い生け簀などで
飼育されるため、体脂肪が天然魚に比べ必要以上に高い
養殖魚が数多く見られる。魚はある程度脂質含量が高い
方が「油が乗った」状態になって食味が良くなるが、高
くなりすぎると油っぽくなり、逆に評価が下がるように
なる。特に、アユでは天然魚が珪藻を主食としているの
で油脂含量が低く独特の香味が賞味されるが、養殖魚で
は油脂含量が高くて風味が著しく劣るようになる。
に行われ、その飼料の研究も数多い。成長を早めるため
養魚飼料へ脂質の添加もなされ、また狭い生け簀などで
飼育されるため、体脂肪が天然魚に比べ必要以上に高い
養殖魚が数多く見られる。魚はある程度脂質含量が高い
方が「油が乗った」状態になって食味が良くなるが、高
くなりすぎると油っぽくなり、逆に評価が下がるように
なる。特に、アユでは天然魚が珪藻を主食としているの
で油脂含量が低く独特の香味が賞味されるが、養殖魚で
は油脂含量が高くて風味が著しく劣るようになる。
【０００３】一方、缶入りやペットボトルなどに入った
茶飲料はここ数年急速に伸び、その際出る茶殻はほとん
どが廃棄されており、有効利用を待たれている。茶殻に
は緑茶に防府に含まれるカテキン類が大量に残ってお
り、カテキン類の供給源としての利用が考えられる。
茶飲料はここ数年急速に伸び、その際出る茶殻はほとん
どが廃棄されており、有効利用を待たれている。茶殻に
は緑茶に防府に含まれるカテキン類が大量に残ってお
り、カテキン類の供給源としての利用が考えられる。
【０００４】特開昭６０−２４４２６２号公報にはグル
タチオンを含有する養殖魚の肉質改善剤が開示されてい
る。グルタチオンは養殖魚の肉質を改善するほかに、養
殖魚を延命する効果を有することも開示されている。特
公平５−８７０５２号公報には、平均ペプチド鎖長が３
〜４の低分子ペプチドを有効成分とする、トリグリセリ
ド低下能を有する脂質代謝改善剤が開示されている。そ
の実施例７には、赤血球低分子ペプチドを０.２％添加
した飼料を１ヶ月間摂取したハマチが、味覚試験によ
り、あっさりしている、身がしまっている、美味しいと
いう表現の評価を多く得たことが開示されている。
タチオンを含有する養殖魚の肉質改善剤が開示されてい
る。グルタチオンは養殖魚の肉質を改善するほかに、養
殖魚を延命する効果を有することも開示されている。特
公平５−８７０５２号公報には、平均ペプチド鎖長が３
〜４の低分子ペプチドを有効成分とする、トリグリセリ
ド低下能を有する脂質代謝改善剤が開示されている。そ
の実施例７には、赤血球低分子ペプチドを０.２％添加
した飼料を１ヶ月間摂取したハマチが、味覚試験によ
り、あっさりしている、身がしまっている、美味しいと
いう表現の評価を多く得たことが開示されている。
【０００５】特開平３−３０６３８号公報には、養殖魚
に杜仲を投与してきめ細かく、軟らかく且つしまった良
質の魚肉を有する養殖魚の生産方法が開示されている。
特開平４−２５２１４５号公報には、Ｃ6〜Ｃ12の中鎖
脂肪酸のトリグリセリド３０重量％以上、大豆レシチン
５〜４０重量％およびω３脂肪酸を１０重量％以上含む
長鎖不飽和脂肪酸のトリグリセライド５〜４０重量％か
らなる養魚飼料用油脂組成物が開示されている。
に杜仲を投与してきめ細かく、軟らかく且つしまった良
質の魚肉を有する養殖魚の生産方法が開示されている。
特開平４−２５２１４５号公報には、Ｃ6〜Ｃ12の中鎖
脂肪酸のトリグリセリド３０重量％以上、大豆レシチン
５〜４０重量％およびω３脂肪酸を１０重量％以上含む
長鎖不飽和脂肪酸のトリグリセライド５〜４０重量％か
らなる養魚飼料用油脂組成物が開示されている。
【０００６】特開平６−７０６９８号公報には、リン脂
質１００ｇに対しカロチノイド０.１〜１０ｇの割合で
含有する養魚飼料添加剤および飼料１００ｇ中にリン脂
質２ｇ以上とカロチノイド３ｍｇ以上を含有する養魚飼
料が開示されている。
質１００ｇに対しカロチノイド０.１〜１０ｇの割合で
含有する養魚飼料添加剤および飼料１００ｇ中にリン脂
質２ｇ以上とカロチノイド３ｍｇ以上を含有する養魚飼
料が開示されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、養殖
魚用飼料を提供することにある。本発明の他の目的は、
養殖魚の脂質を改善して養殖魚に特有の油っぽさを軽減
あるいは除去して天然味とするのに有効な養殖魚用飼料
を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、本
発明の養殖魚用飼料に用いられる養殖魚用脂質改善剤を
提供することにある。本発明のさらに他の目的および利
点は、以下の説明から明らかになろう。
魚用飼料を提供することにある。本発明の他の目的は、
養殖魚の脂質を改善して養殖魚に特有の油っぽさを軽減
あるいは除去して天然味とするのに有効な養殖魚用飼料
を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、本
発明の養殖魚用飼料に用いられる養殖魚用脂質改善剤を
提供することにある。本発明のさらに他の目的および利
点は、以下の説明から明らかになろう。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第１に、緑茶、緑茶抽出物お
よび茶殻よりなる群から選ばれる少なくとも１種を含有
する養殖魚用飼料によって達成される。
の上記目的および利点は、第１に、緑茶、緑茶抽出物お
よび茶殻よりなる群から選ばれる少なくとも１種を含有
する養殖魚用飼料によって達成される。
【０００９】また、本発明によれば、本発明の上記目的
および利点は、第２に、緑茶、緑茶抽出物および茶殻よ
りなる群から選ばれる少なくとも１種の養殖魚用脂質改
善剤としての用途によって達成される。本発明は、緑
茶、緑茶抽出物および茶殻に養殖魚の脂質を改善する作
用があることを究明し上記本発明に到達したものであ
る。
および利点は、第２に、緑茶、緑茶抽出物および茶殻よ
りなる群から選ばれる少なくとも１種の養殖魚用脂質改
善剤としての用途によって達成される。本発明は、緑
茶、緑茶抽出物および茶殻に養殖魚の脂質を改善する作
用があることを究明し上記本発明に到達したものであ
る。
【００１０】すなわち、緑茶はそのままあるいは粉砕し
た形で用いることができる。緑茶抽出物は緑茶から成分
を抽出した抽出物としてあるいはその精製物として用い
られる。抽出溶媒としては、水、温水、熱水あるいはメ
タノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、エーテ
ルを好ましく使用することができる。緑茶抽出物は、例
えばエアフラン−３０Ａ（（株）伊藤園、商品名）とし
て容易に入手することができる。
た形で用いることができる。緑茶抽出物は緑茶から成分
を抽出した抽出物としてあるいはその精製物として用い
られる。抽出溶媒としては、水、温水、熱水あるいはメ
タノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、エーテ
ルを好ましく使用することができる。緑茶抽出物は、例
えばエアフラン−３０Ａ（（株）伊藤園、商品名）とし
て容易に入手することができる。
【００１１】緑茶の抽出物残渣である茶殻もカテキンを
十分な量で含有しており、本発明で有効成分として同様
に用いられる。茶殻は適当な処理を施して乾燥、粉砕し
たものとして通常用いられる。本発明において脂質改善
の対象とする養殖魚としては、例えばハマチ、ウナギ、
ブリ、イワシ、タイ、ヒラメ、マス、アユ、コイ、フナ
等が挙げられる。
十分な量で含有しており、本発明で有効成分として同様
に用いられる。茶殻は適当な処理を施して乾燥、粉砕し
たものとして通常用いられる。本発明において脂質改善
の対象とする養殖魚としては、例えばハマチ、ウナギ、
ブリ、イワシ、タイ、ヒラメ、マス、アユ、コイ、フナ
等が挙げられる。
【００１２】本発明の脂質改善剤は通常養殖魚の飼料に
混入して養殖魚に与えられる。市販の養殖魚飼料に例え
ば緑茶であれば５重量％以下、緑茶抽出物であれば１重
量％以下、また茶殻であれば５重量％以下混入して与え
れば十分な効果が得られる。脂質改善作用は養殖魚の種
類によってその発現状況が異なるが、本発明によれば養
殖魚の脂質量を減少させる効果と共に食して油っぽさを
感じさせないような脂質そのものを変化させる効果が得
られることが多い。
混入して養殖魚に与えられる。市販の養殖魚飼料に例え
ば緑茶であれば５重量％以下、緑茶抽出物であれば１重
量％以下、また茶殻であれば５重量％以下混入して与え
れば十分な効果が得られる。脂質改善作用は養殖魚の種
類によってその発現状況が異なるが、本発明によれば養
殖魚の脂質量を減少させる効果と共に食して油っぽさを
感じさせないような脂質そのものを変化させる効果が得
られることが多い。
【００１３】本発明の養殖魚用飼料は好ましくは０.１
〜５重量％の緑茶、０.０５〜１重量％の緑茶抽出物あ
るいは０.１〜５重量％の茶殻を含有する。緑茶、緑茶
抽出物および茶殻の２種類または３種類を一緒に含む場
合には上記範囲内で適宜組合せて使用される。
〜５重量％の緑茶、０.０５〜１重量％の緑茶抽出物あ
るいは０.１〜５重量％の茶殻を含有する。緑茶、緑茶
抽出物および茶殻の２種類または３種類を一緒に含む場
合には上記範囲内で適宜組合せて使用される。
【００１４】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳述する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。 実施例１および比較例１ （１）市販の煎茶１００ｇに、７０℃の熱湯を注ぎ、１
分間抽出後、茶殻を分離した。得られた茶殻を１００℃
前後の熱風で水分含量が約４％になるまで乾燥した後粉
砕し、乾燥茶殻を得た。この茶殻の成分分析値を、緑茶
抽出物（（株）伊藤園からの市販品テアフラン−３０Ａ
（商品名））の成分分析値と一緒に下記表１に示す表中
％は重量％である。
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。 実施例１および比較例１ （１）市販の煎茶１００ｇに、７０℃の熱湯を注ぎ、１
分間抽出後、茶殻を分離した。得られた茶殻を１００℃
前後の熱風で水分含量が約４％になるまで乾燥した後粉
砕し、乾燥茶殻を得た。この茶殻の成分分析値を、緑茶
抽出物（（株）伊藤園からの市販品テアフラン−３０Ａ
（商品名））の成分分析値と一緒に下記表１に示す表中
％は重量％である。
【００１５】
【表１】
【００１６】（２）茶殻含有養殖魚用飼料の調整 ウナギ用配合飼料（中部飼料（株）製、養太用）１００
重量部に対し、フィードオイル（理研ビタミン（株）
製）４０重量部を添加したものを基本飼料とした（比較
例１）。一方、茶殻を５重量％含む本発明の養殖魚用飼
料を調整した（実施例１）。すなわち、各成分を混合
し、その８０％の水を加えて練った後ペレット状に成型
して調整した。
重量部に対し、フィードオイル（理研ビタミン（株）
製）４０重量部を添加したものを基本飼料とした（比較
例１）。一方、茶殻を５重量％含む本発明の養殖魚用飼
料を調整した（実施例１）。すなわち、各成分を混合
し、その８０％の水を加えて練った後ペレット状に成型
して調整した。
【００１７】（３）養殖魚用飼料への茶殻の添加効果 ブリは静岡県浜名郡舞阪町の東京大学水産実験所におい
て産卵・孵化した平均体重４６６.６±１３.５ｇの２年
魚を用いた。各８個体を２区に分け、野外コンクリート
水槽において２２−２８℃の浜名湖自然海水の流水下で
７９日間飼育した。投餌は１日２回、午前と午後に６５
日間行った。投餌量は食べ具合を見ながら残餌の無いよ
うに成長に応じ増加させた。飼育７９日目に体重および
成長率、飼料効率および肥満度（体重／尾叉長）を求め
た。飼育試験終了後、頭部、内臓および骨を取り除いた
可食部筋肉より、クロロホルム／メタノール混液で脂質
を抽出し、脂質過酸化の指標であるＴＢＡ値をＯｈｋａ
ｗａらの方法（Ａｎａｌ．Ｂｉｏｃｈｅｍ．，９５，
ｐ．３５１（１９７９））により求めた。結果を表２に
示す。茶殻の添加により成長率が抑制される傾向は見ら
れたが、脂質過酸化の指標であるＴＢＡ値は、茶殻添加
群で低下した。
て産卵・孵化した平均体重４６６.６±１３.５ｇの２年
魚を用いた。各８個体を２区に分け、野外コンクリート
水槽において２２−２８℃の浜名湖自然海水の流水下で
７９日間飼育した。投餌は１日２回、午前と午後に６５
日間行った。投餌量は食べ具合を見ながら残餌の無いよ
うに成長に応じ増加させた。飼育７９日目に体重および
成長率、飼料効率および肥満度（体重／尾叉長）を求め
た。飼育試験終了後、頭部、内臓および骨を取り除いた
可食部筋肉より、クロロホルム／メタノール混液で脂質
を抽出し、脂質過酸化の指標であるＴＢＡ値をＯｈｋａ
ｗａらの方法（Ａｎａｌ．Ｂｉｏｃｈｅｍ．，９５，
ｐ．３５１（１９７９））により求めた。結果を表２に
示す。茶殻の添加により成長率が抑制される傾向は見ら
れたが、脂質過酸化の指標であるＴＢＡ値は、茶殻添加
群で低下した。
【００１８】
【表２】
【００１９】実施例２、３および比較例２、３ （１）実施例１の（２）と同様にして表２に記載の飼料
組成の養殖魚用飼料を調整した。なお、茶殻は実施例
１、（１）で製造したものを用いた。
組成の養殖魚用飼料を調整した。なお、茶殻は実施例
１、（１）で製造したものを用いた。
【００２０】（２）養殖魚用飼料への緑茶抽出物および
茶殻の添加効果 ブリは静岡県浜名郡舞阪町の東京大学水産実験所におい
て産卵・孵化した平均体重３９９.１±１３.５ｇの２年
魚を用いた。各９個体を４区に分け、野外コンクリート
水槽において２２−２８℃の浜名湖自然海水の流水下で
５６日間飼育した。投餌は１日２回、午前と午後に行っ
た。投餌量は食べ具合を見ながら残餌の無いように成長
に応じ増加させた。飼育２７日および５６日目に体重お
よび成長率、飼料効率および肥満度（体重／尾叉長）を
求めた。飼育試験終了後、頭部、内臓および骨を取り除
いた可食部筋肉より、クロロホルム／メタノール混液で
脂質を抽出して総脂質を求めた（Ｂｌｉｇｈ−Ｄｙｅｒ
法、Ｃａｎ．Ｊ．Ｂｉｏｃｈｍｅ．，３７，ｐ．９１１
（１９５９））。また実施例１と同様にしてＴＢＡ値を
求めた。結果を表３と図１、図２に示す。セルロース
（旭化成（株）製、アビセルセルロース）、緑茶抽出物
（テアフラン−３０Ａ）および茶殻の添加により成長率
と飼料効率が抑制される傾向は見られたが、ブリの可食
部筋肉における総脂質は、セルロース、緑茶抽出物、茶
殻の順に低下し、また脂質過酸化の指標であるＴＢＡ値
は、緑茶抽出物および茶殻添加群で低下した。
茶殻の添加効果 ブリは静岡県浜名郡舞阪町の東京大学水産実験所におい
て産卵・孵化した平均体重３９９.１±１３.５ｇの２年
魚を用いた。各９個体を４区に分け、野外コンクリート
水槽において２２−２８℃の浜名湖自然海水の流水下で
５６日間飼育した。投餌は１日２回、午前と午後に行っ
た。投餌量は食べ具合を見ながら残餌の無いように成長
に応じ増加させた。飼育２７日および５６日目に体重お
よび成長率、飼料効率および肥満度（体重／尾叉長）を
求めた。飼育試験終了後、頭部、内臓および骨を取り除
いた可食部筋肉より、クロロホルム／メタノール混液で
脂質を抽出して総脂質を求めた（Ｂｌｉｇｈ−Ｄｙｅｒ
法、Ｃａｎ．Ｊ．Ｂｉｏｃｈｍｅ．，３７，ｐ．９１１
（１９５９））。また実施例１と同様にしてＴＢＡ値を
求めた。結果を表３と図１、図２に示す。セルロース
（旭化成（株）製、アビセルセルロース）、緑茶抽出物
（テアフラン−３０Ａ）および茶殻の添加により成長率
と飼料効率が抑制される傾向は見られたが、ブリの可食
部筋肉における総脂質は、セルロース、緑茶抽出物、茶
殻の順に低下し、また脂質過酸化の指標であるＴＢＡ値
は、緑茶抽出物および茶殻添加群で低下した。
【００２１】
【表３】
【００２２】実施例４、５および比較例４、５ （１）実施例１の（２）と同様にして、アユ用配合飼料
（富士製粉（株）製）を粉砕し、各成分を配合し、その
５０％の水を加えて練った後ペレット状に成型してアユ
用飼料を調整した。
（富士製粉（株）製）を粉砕し、各成分を配合し、その
５０％の水を加えて練った後ペレット状に成型してアユ
用飼料を調整した。
【００２３】（２）養殖アユ用飼料への緑茶抽出物およ
び茶殻の添加効果 アユは愛知県豊橋市の養殖場において産卵・孵化した平
均体重３３.８５±０.５３ｇの試験魚を用いた。各４０
個体を４区に分け、野外コンクリート水槽において２３
±０.５℃の地下水にて流水下で３６日間飼育した。投
餌は１日２回、午前と午後に行った。投餌量は食べ具合
を見ながら残餌の無いように成長に応じ増加させた。飼
育２６日および３６日目に体重および成長率、飼料効率
および肥満度（体重／体長）を求めた。さらに実施例２
および３と同様に、総脂質とＴＢＡ値を求めた。また、
飼育終了後、アユを素焼きにし、呈味試験を行った。結
果を表４と図１、３、４に示す。セルロース、緑茶抽出
物および茶殻の添加により成長率と飼料効率が抑制され
る傾向は見られたが、アユの可食部筋肉における総脂質
および脂質過酸化の指標であるＴＢＡ値は、緑茶抽出物
添加群で低下した。
び茶殻の添加効果 アユは愛知県豊橋市の養殖場において産卵・孵化した平
均体重３３.８５±０.５３ｇの試験魚を用いた。各４０
個体を４区に分け、野外コンクリート水槽において２３
±０.５℃の地下水にて流水下で３６日間飼育した。投
餌は１日２回、午前と午後に行った。投餌量は食べ具合
を見ながら残餌の無いように成長に応じ増加させた。飼
育２６日および３６日目に体重および成長率、飼料効率
および肥満度（体重／体長）を求めた。さらに実施例２
および３と同様に、総脂質とＴＢＡ値を求めた。また、
飼育終了後、アユを素焼きにし、呈味試験を行った。結
果を表４と図１、３、４に示す。セルロース、緑茶抽出
物および茶殻の添加により成長率と飼料効率が抑制され
る傾向は見られたが、アユの可食部筋肉における総脂質
および脂質過酸化の指標であるＴＢＡ値は、緑茶抽出物
添加群で低下した。
【００２４】
【表４】
【図１】実施例２、３および比較例２、３で養殖したブ
リの可食部筋肉の総脂質量を示す。
リの可食部筋肉の総脂質量を示す。
【図２】実施例２、３および比較例２、３で養殖したブ
リの可食部筋肉のＴＢＡ値を示す。
リの可食部筋肉のＴＢＡ値を示す。
【図３】実施例４、５および比較例４、５で養殖したブ
リの可食部筋肉の総脂質量を示す。
リの可食部筋肉の総脂質量を示す。
【図４】実施例４、５および比較例４、５で養殖したブ
リの可食部筋肉のＴＢＡ値を示す。
リの可食部筋肉のＴＢＡ値を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 健四郎 宮城県仙台市青葉区堤通雨宮町１−１ 東 北大学大学院農学研究科内 (72)発明者 提坂 裕子 静岡県榛原郡相良町女神21 株式会社伊藤 園中央研究所内 Ｆターム(参考） 2B005 GA01 GA02 GA03 GA04 LB07 2B150 AA08 AB05 DD31 DD44 DD57
Claims (2)
- 【請求項１】 緑茶、緑茶抽出物および茶殻よりなる群
から選ばれる少なくとも１種を含有する養殖魚用飼料。 - 【請求項２】 緑茶、緑茶抽出物および茶殻よりなる群
から選ばれる少なくとも１種の養殖魚用脂質改善剤とし
ての用途。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25129699A JP2001069923A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 養殖魚用飼料および脂質改善剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25129699A JP2001069923A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 養殖魚用飼料および脂質改善剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001069923A true JP2001069923A (ja) | 2001-03-21 |
Family
ID=17220706
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25129699A Withdrawn JP2001069923A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 養殖魚用飼料および脂質改善剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001069923A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002360185A (ja) * | 2001-06-11 | 2002-12-17 | Hokkai Can Co Ltd | 飼料原体 |
| JP2006223217A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Nippon Formula Feed Mfg Co Ltd | 水産養殖飼料及び水産養殖飼料用添加物 |
| WO2014148023A1 (ja) | 2013-03-21 | 2014-09-25 | 国立大学法人東京海洋大学 | 飼育魚類の筋肉内脂質含量増加方法及びそのための飼料 |
| JP2017018010A (ja) * | 2015-07-07 | 2017-01-26 | 花王株式会社 | 生体内脂肪酸組成の改変剤 |
| JP2019097537A (ja) * | 2017-12-08 | 2019-06-24 | 花王株式会社 | アユの香気改善剤 |
-
1999
- 1999-09-06 JP JP25129699A patent/JP2001069923A/ja not_active Withdrawn
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