JP2001067732A - 光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
て、特に記録再生波長が600〜680nmである場合
に、優れたジッターおよびエラー特性を示す光記録媒体
を提供する。 【解決手段】 シアニン色素を含有する記録層を有し、
この記録層上にこの記録層に接触して設けられる反射層
が、Agを主成分とし、CuとPdとを含有する合金で
形成され、CuおよびPdの含有量がそれぞれ2at%以
下の合金膜である光記録媒体とする。
Description
て有する光記録媒体に関し、特に短波長(600〜68
0nm)で記録再生ができる光記録媒体に関する。
方法は、照射レーザー光を熱源として記録層に蒸発・分
解等を生じ光学的に検出可能な凹状のピット形成をする
ヒートモード記録方法である。
は780nm付近であり、より高密度記録をするには記録再
生波長を600〜680nmと短波長化することになる。このた
め記録層に含まれる有機色素の変更やグルーブ形状の変
更が必要となる。トラックピッチは0.8μm 以下にな
り、それに伴いグルーブ幅も狭くなる。また、レーザー
波長が短波長化し、開口数(NA)が大きくなるためレーザ
ー光の焦点深度が浅くなる。このためCD−ROM、C
D−R等のような1.2mm厚の透明基板は使用できなくな
り、厚みが半分の0.6mm厚の透明基板が用いられる。
は透明基板上にスピンコート法または、スプレーコート
法、ディップコート法などを用いて記録層を形成し、反
射層として記録層に接して金属反射膜を形成する。金属
反射膜上には保護層を設け、高密度記録用光記録媒体の
場合は保護層上にホットメルト材、UV硬化剤または粘
着シートなどを介して貼り合わせを行い媒体として完成
する。
Alなどが使用される。耐食性の面から以前はAuが良
く使用されたが、高価であるためより安価なAg等の使
用が増加している。
れに対処するため、種々の合金膜が提案されている。
腐食、亀裂、剥離等が生じない、反射層の耐久性を向上
させることを目的として、Au,Ag,Cu,Alから
なる第1グループ、Mg,W,Pd,Ti,Zr,V,
Nb,Ta,Cr,Moからなる第2グループ、B,S
i,S,P,Cからなる第3グループの各グループに含
まれる少なくとも1つの元素から構成される非晶質の反
射層を有する光記録媒体が提案されている。ここに記載
される光記録媒体は、780nmに対応するものであり、
実際、実施例に示される反射層組成はAg−Cr−Co
−B−P−W,Au−Ti−B−Si−Ni,Ag−C
u−Cr−B−W,Ag−Mg−W−Si−Sである。
−パラジウム合金、銀−銅合金または銀−パラジウム−
銅合金の反射層を有するコンパクトディスクが提案され
ており、特に合金中のパラジウム成分を15at%未満
に、また銅成分を30at%未満にすることにより、金反
射層と同等の反射率が得られ、記録層の書込みに通常用
いられる出力よりも高い照明出力レベルに対してジッタ
およびNORP(最適記録電力におけるノイズ)レベル
を低下させることができることが記載されている。ここ
に記載の光記録媒体は780nmに対応したものであり、
また、上記の成分限定は記載されているものの、銀−パ
ラジウム−銅合金についての具体的な組成は全く示され
ていない。
分としロジウム、パラジウム、白金、チタン、モリブデ
ン、タンタル、ジルコニウム、バナジウムおよびタング
ステンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を
0.1〜5at%含有する光反射層を有する光記録媒体が
提案されており、これにより耐高温・高湿性に優れた高
信頼性光記録媒体が低コストで製造可能となることが記
載されている。また、ここで光反射層として実施例で使
用されているのは、銀−ロジウム合金、銀−チタン−モ
リブデン合金、銀−パラジウム−タングステン合金、銀
−白金−モリブデン合金、銀−チタン合金、銀−タンタ
ル合金、銀−ロジウム−タンタル合金、銀−パラジウム
−ジルコニウム合金、銀−チタン−バナジウム合金であ
る。
平10−208303号には、光記録媒体の金属反射膜
として、耐候性の向上のために、また熱伝導度の微調整
のために、Ti,Rh,Cu,Ta,Pd,Ni,V,
Co,Cr、Si,C,B,Sn,P、Zn,Moから
なる群より選ばれる添加元素を0〜3at%含有する銀を用
いることが好ましいことが記載されている。しかし、金
属反射膜として実施例に使用されているのは金または銀
である。
は、記録再生波長の短波長化に伴い、従来の媒体に比
べ、トラックピッチ、グルーブ幅、基板厚みの変更を余
儀なくされるが、記録されるビット自体の大きさも小さ
くなる。記録ピットは記録層に含まれる有機色素がレー
ザー光を吸収し分解・蒸発などを生じることで形成され
る。記録ピットを効率よく形成させるためには記録層で
の効率よいレーザー光吸収と迅速な熱放出が必要とな
る。余分な熱はピット形状を変化させジッターやエラー
の悪化を起こす。レーザー光吸収によって上昇した記録
層の温度を素早く逃がすのは金属反射膜のもう一つの大
きな役割である。
状に即した金属反射膜が要求されている。
色素を記録層に含む光記録媒体において、特に記録再生
波長が600〜680nmである場合に、優れたジッターおよび
エラー特性を示す光記録媒体を提供することである。さ
らには、耐候性に優れた光記録媒体を提供することであ
る。
の本発明によって達成される。
し、この記録層上に、反射層としてこの記録層に接して
設けられた金属反射膜を有する光記録媒体において、前
記記録層がシアニン色素を含有し、前記金属反射膜がA
gを主成分とし、CuとPdとを含有する合金で形成さ
れ、CdおよびPdの含有量がそれぞれ2at%以下であ
ることを特徴とする光記録媒体。 (2) 前記記録層が、シアニン色素および塩形成色素
を含有し、このシアニン色素の含有量が記録層中の有機
色素全体の50モル%未満である上記(1)の光記録媒
体。 (3) 前記塩形成色素が、シアニン色素カチオンとア
ゾ金属錯体アニオンとの塩形成色素である上記(2)の
光記録媒体。
−パラジウム−銅合金をコンパクトディスクの反射層に
用いる旨が開示されている。しかし、合金中のパラジウ
ム量を15at%未満とし、銅濃度を30at%未満とする旨
の記載はあるが、本発明のような合金組成を選択して用
いることについては全く示されていない。また、ここに
開示のコンパクトディスクの動作波長は、本発明の好ま
しい態様と異なり、780nmである。
平10−208303号には600〜700nmの記録再
生波長を用いた光記録媒体が開示されており、その反射
層として、耐候性の向上のために、また、熱伝導度の微
調整のために、銀に、Ti,Rh、Cu、Ta,Pd,
Ni,V,Co,Cr,Si,C,B,Sn,P,Z
n,Sb,Moの添加元素を3at%以下の範囲で加える
と好ましいことが開示されている。しかし、実施例で実
際使用されているのは、金あるいは銀であり、本発明の
組成の銀−銅−パラジウム合金を使用することについて
は全く示されていない。また、実施例で使用されている
色素は複素環を有するアゾ金属錯体色素であり、本発明
と異なり、シアニン色素を用いるものではない。
する。本発明の光記録媒体は、有機色素を含む記録層を
有し、その好ましい態様は、トラックピッチが0.8μ
m 以下であり、記録再生波長が600〜680nmと短波
長であり、高密度記録に対応したものである。
す。図1に示されるように、光記録媒体である光記録デ
ィスクは、同様な構造のディスク2枚の保護層14同士
を貼り合わせて形成する。接着層15の厚さは、10〜
200μm 程度である。この場合の基板(通常、ポリカ
ーボネート)は透明基板であり、トラッキングサーボ用
のグルーブを有する。基板一枚当たりの厚さは0.6mm
であり、グルーブを有する基板11上に記録層12、反
射層13、保護層14を順次形成し、一方同様にグルー
ブを有する基板11上に同様に記録層12、反射層1
3、保護層14を形成し、上述のように貼り合わされて
得られるものである。なお、貼り合わされる一方のディ
スクは記録層をもたない、いわゆるダミー基板であって
もよい。貼り合わせの方法としては、ホットメルト接着
剤、遅効性UV接着剤、粘着シート等を利用できる。な
お、図1ではグルーブは省略している。
らなり、金属反射膜はAgを主成分とし、CuおよびP
dをそれぞれ2at%以下含有する合金膜である。そし
て、好ましくはAgとCuとPdの3成分からなる合金
膜であり、CuおよびPdの含有量はそれぞれ1at%以
下であることが好ましい。また、CuおよびPdの合計
含有量は4at%以下が好ましく、さらには3at%以下、
特には2at%以下であることが好ましい。その下限に特
に制限はないが、CuおよびPdの含有量はそれぞれ
0.25at%であることが好ましく、CuおよびPdの
合計含有量は0.5at%であることが好ましい。
ぼ同様の高反射率とAuよりも高い熱伝導率を示すCu
と、耐食性の高いPdを添加し合金としたことで、高反
射率で高い熱伝導性を有する合金膜を実現できる。これ
に対し、Cuの含有量が2at%をこえても、Pdの含有
量が2at%をこえても、また、特にCuおよびPdの合
計含有量が4at%をこえると必要とする反射率が得にく
くなり、熱伝導率においても純金属から合金となること
で急激に熱伝導率が低下するためこれ以上の含有量では
記録層の熱放出が理想的に行われず、ジッターおよびエ
ラー特性を悪化させる。一方、Cuが含有されないもの
では、合金膜の強度が低下してしまい、良好な金属反射
膜となり得ない。また、Pdが含有されないものでは、
十分な耐食性が得られにくくなる。
理由による。本発明の好ましい態様である高密度記録を
行うには記録再生波長を600〜680nmと短波長化し、光記
録媒体のトラックピッチを0.8μm 以下にする必要があ
る。それに伴いグルーブ幅も狭くなる。また、レーザー
波長が短波長化し、開口数(NA)が大きくなるためレーザ
ー光の焦点深度が浅くなりCD−ROM,CD−R等の
ような1.2mm厚の透明基板は使用できなくなり、厚みが
半分の0.6mm厚の透明基板が用いられる。また、記録さ
れるピット自体の大きさも小さくなる。記録ピットは記
録層に含まれる有機色素がレーザー光を吸収し分解・蒸
発などを生じることで形成される。記録ピットを効率よ
く形成させるためには記録層での効率よいレーザー光吸
収と迅速な熱放出が必要となる。余分な熱はピット形状
を変化させジッターやエラーの悪化を起こす。レーザー
光吸収によって上昇した記録層の温度を素早く逃がすの
は金属反射膜のもう一つの大きな役割である。従って、
このような金属反射膜の特性上のバランスを考えて選択
されたのが、上記組成である。
が好ましく、蒸着、スパッタ等により設層すればよい。
また、厚さの上限に特に制限はないが、コスト、生産作
業時間等を考慮すると、120nm程度以下であることが
好ましい。これにより、反射層13単独での反射率は、
89%以上となり、媒体の未記録部の基板を通しての反
射率は十分である。
合わせるのが好ましい記録層13中の有機色素としては
シアニン色素が好ましい。これは必要な光学特性を得や
すく、また十分な変調度が得られるためである。シアニ
ン色素はインドレニン系のトリメチンシアニン色素が好
ましい。本発明にいうシアニン色素は、通常の対イオン
(一般的にはアニオン)を有するシアニン色素(分子内
塩も含む。)を指し、金属錯体クエンチャーイオンや色
素イオンを構成イオンとするものは除く。一方、本発明
にいう塩形成色素は、シアニン色素イオン(一般的には
カチオン)を構成イオンとし、金属錯体クエンチャーイ
オンや色素イオンを対イオンとして有するものを指す。
この場合、シアニン色素の含有量は記録層中の有機色素
全体の50モル%以下、さらには50モル%未満、特に
は48モル%以下であることが好ましい。この含有量の
下限には特に制限はないが、上記の塩形成色素と併用さ
れるのが好ましいので、通常10モル%程度である。一
方、塩形成色素の含有量は記録層中の有機色素全体の5
0モル%以上、さらには50モル%以上90モル%以下
の割合であることが好ましい。
ンを有するシアニン色素と、シアニン色素イオンを構成
イオンとする塩形成色素との併用が好ましい。
に優れ、変調度が大きく、耐光性が良好となる。これに
対し、通常の対イオンを有するシアニン色素の割合が大
きくなると十分な耐光性が得られなくなり、塩形成色素
の割合が大きくなると未記録特性を満足しにくく、変調
度も小さくなりやすいため好ましくない。
アニン色素としては、下記式(1)、(2)で表される
ものが好ましい。
子、メトキシ基などを表す。式(1)、(2)中、R1
およびR2は、それぞれ、総炭素数1〜4の脂肪族炭化
水素基を表し、具体的にはアルキル基(特に直鎖)が好
ましく、置換基を有していてもよい。置換基としてはメ
トキシ、エトキシ等のアルコキシ基などが好ましい。ま
た、R1とR2とは同一であっても異なっていてもよい。
Y-はClO4 -、BF4 -、I-などのアニオンを表す。
(2)の構造式とともに、R1、R2等の組合せとして下
記に示す。なお、Y-についてはいずれにもなりうるの
で特記しない。
併用してもよい。
の対アニオンY-をアゾ金属錯体イオンとした下記式
(3)、(4)で表されるものが好ましい。
1、R2は式(1)、(2)中のものと同義のものであ
る。式(3)、(4)中、R3およびR4は総炭素数1〜
4の脂肪族炭化水素基を表し、具体的にはアルキル基
(特に直鎖)が好ましく、置換基を有していてもよい
が、無置換であることが好ましい。また、R3とR4とは
同一である方が好ましいが、場合によっては異なってい
てもよい。R3同士、R4同士は同一である方が好ましい
が、場合によっては異なっていてもよい。
組合せとして下記に示す。
併用してもよい。
は、上記のシアニン色素と塩形成色素のみであることが
好ましいが、さらに他の色素を用いてもよい。
して、nは2.0以上3.0以下であり、好ましくは2.2以上
2.8以下である。kは0.25以下であり、好ましくは0.2以
下、より好ましくは0.18以下である。
ーザー光を効率良く吸収しピット形成を行う。従って、
良好な記録再生が行える。また、記録の際に発生した熱
は反射層によって記録層から逃がされる。反射層の熱伝
導率が高ければ余分な熱を速やかに逃がすためピット形
状を崩さず良好な特性を得ることができる。
反射率が得られない。nが2.0未満では信号の変調度が
小さすぎる。
基板上に記録層を例えば40〜100nm程度の厚さに実
際の条件にて設層して、測定用サンプルを作製し、次い
で、この測定用サンプルの基板を通しての反射率あるい
は記録層側からの反射率を測定することによって求め
る。この場合、反射率は、記録再生光波長(好ましくは
635〜650nm)を用いて鏡面反射(5°程度)にて
測定する。また、サンプルの透過率を測定する。そし
て、これらの測定値から、例えば、共立全書「光学」石
黒浩三P168〜178に準じ、n、kを算出すればよ
い。
あることが好ましい。
機色素を含有するものであり、有機色素含有塗布液を用
い、好ましくはスピンコート法により形成されたもので
ある。スピンコートは通常の条件に従い、内周から外周
にかけて、回転数を500〜5000rpm の間で調整す
るなどして行えばよい。
的には、アルコール系(ケトアルコール系、エチレング
リコールモノアルキルエーテル系等のアルコキシアルコ
ール系を含む。)、脂肪族炭化水素系、ケトン系、エス
テル系、エーテル系、芳香族系、ハロゲン化アルキル系
等から適宜選択すればよい。なお、塗布液における色素
含有量は、通常0.05〜10wt% とするのがよい。ま
た、塗布液には適宜バインダー、分散剤、安定剤などを
含有させてもよい。
スク状のものであり、基板11の裏面側からの記録およ
び再生を可能とするために、記録光および再生光(好ま
しくは波長600〜680nm程度、さらには波長630
〜680nm程度、なかでも波長635〜680nm程度の
レーザー光、特に635nm〜650nm)に対し、実質的
に透明(好ましくは透過率88%以上)な樹脂あるいは
ガラスを用いて形成するのがよい。また、大きさは、直
径120mm程度、厚さ0.6mm程度のものとする。
ッキング・サーボ用のグルーブ(図示せず)が形成され
る。グルーブは、スパイラル状の連続型グルーブである
ことが好ましく、深さは0.12〜0.2μm 、幅は
0.25〜0.35μm 、トラックピッチ(グルーブピ
ッチ)は0.80μm 以下であり、具体的には0.65
〜0.80μm であることが好ましい。グルーブをこの
ような構成とすることにより、グルーブの反射レベルを
下げることなく、良好なトラッキング信号を得ることが
できる。これに対し、グルーブ深さが0.12μm より
も浅くなると変調度が十分にとれにくくなる。また0.
2μm を超えるのは基板成形が技術的に難しく機械精度
を悪化させるため現実的ではない。グルーブ幅は0.3
5μm を超えるとクロストークの要因が大きくなりジッ
ターが悪くなりやすい。グルーブ幅を0.25μm 未満
とすると、十分な大きさのトラッキング信号が得られに
くく、記録時のトラッキングのわずかなオフセットによ
って、ジッターが大きくなりやすい。また十分な変調度
が得られない。
とが好ましく、ポリカーボネート、(メタ)アクリル樹
脂、アモルファスポリオレフィン、TPX、ポリスチレ
ン系樹脂等の各種熱可塑性樹脂が好適である。そして、
このような樹脂を用いて射出成形等の公知の方法に従っ
て製造することができる。グルーブは、基板11の成形
時に形成することが好ましい。なお、基板11の製造後
に2P法等によりグルーブを有する樹脂層を形成しても
よい。また、場合によってはガラス基板を用いてもよ
い。
けられる反射層13上には、保護層14が設層される。
保護層14は、例えば紫外線硬化樹脂等の各種樹脂材質
から、通常は、0.5〜100μm 程度の厚さに設層す
ればよい。保護層14は、層状であってもシート状であ
ってもよい。保護層14は、スピンコート、グラビア塗
布、スプレーコート、ディッピング等の通常の方法によ
り形成すればよい。
いし追記を行うには、例えば635nm〜650nmの記録
光を、基板11を通してパルス状に照射し、照射部の光
反射率を変化させる。なお、記録光を照射すると、記録
層12が光を吸収して発熱し、同時に基板11も加熱さ
れる。この結果、基板11と記録層12との界面近傍に
おいて、有機色素等の記録層材質の融解や分解が生じ、
記録層12と基板11との界面に圧力が加わり、グルー
ブの底面や側壁を変形させることがある。
する。
ブピッチ0.74μm)を有する直径120mm、厚さ
0.6mmのポリカーボネート基板上に、有機色素を含有
する1.0wt% の2,2,3,3−テトラフルオロプロ
パノール溶液を用い、スピンコート法により100nm厚
の有機色素膜を記録層として設けた。この有機色素膜に
は通常のアニオン(ClO4 -)を有するシアニン色素
(例示の色素1−8)が33.4mol%、塩形成色素(例
示の色素3−5)が66.6mol%含まれ、有機色素膜の
635nmでの光学定数はn=2.50、k=0.09で
あった。この有機色素膜上に反射層としてAg−Cu−
Pdの合金膜をスパッタ法で100nmの厚さに成膜し
た。このときの合金膜の成分比はAg98.47at%,
Cu0.85at%,Pd0.68at%であった。また、こ
の合金膜の650nmでの反射率は94.4%であった。
さらに紫外線硬化型のアクリル樹脂の透明な保護層(膜
厚5μm )を形成した。同様にして形成したディスク2
枚の保護層を内側にして接着剤で貼り合わせを行いディ
スクを作製した(図1参照)。これをサンプルNo.1と
する。
射層の各組成等を次のようにかえてサンプルNo.2〜No.
4を得た。
4 -)を有するシアニン色素(例示の色素1−8と2−1
とをモル比で2:1で含む)が45.8mol%、塩形成色
素(例示の色素3−5)が54.2mol%含まれ、有機色
素膜の635nmでの光学定数はn=2.55、k=0.
12であった。
8.10at%,Cu0.95at%,Pd0.95at%であ
った。また、この合金膜の650nmでの反射率は93.
5%であった。
4 -)を有するシアニン色素(例示の色素1−8)が3
3.4mol%、塩形成色素(例示の色素3−5)が66.
6mol%含まれ、有機色素膜の635nmでの光学定数はn
=2.50、k=0.09であった。
6.42at%,Cu1.80at%,Pd1.78at%であ
った。また、この合金膜の650nmでの反射率は89.
7%であった。
4 -)を有するシアニン色素(例示の色素1−8)が3
3.4mol%、塩形成色素(例示の色素3−5)が66.
6mol%含まれ、有機色素膜の635nmでの光学定数はn
=2.50、k=0.09であった。
4.95at%,Cu2.55at%,Pd2.50at%であ
った。また、この合金膜の650nmでの反射率は86.
5%であった。
ICP発光分光分析法により測定した。
録再生特性を評価した。記録波長は636nm、再生波長
は650nmのレーザー光を使用し、記録、再生ともに線
速CLV3.5m/sで行った。レンズ開口数NAは0.
6であった。特性は650nmでの変調度Mod(%)、
反射率Rtop(%)、ジッターJitter(%)、エラーP
IError(/8ECC)について評価した。結果を表1に示
す。
層の各組成等を次のようにかえてサンプルNo.21を得
た。
オン(ClO4 -)を有するシアニン色素(例示の色素1
−8)が46.2mol%、塩形成色素(例示の色素3−
5)が53.8mol%含まれ、有機色素膜の635nmでの
光学定数はn=2.42、k=0.05であった。
8.10at%,Cu0.95at%,Pd0.95at%であ
った。また、この合金膜の650nmでの反射率は93.
5%であった。
層をAg膜とするほかは同様にしてサンプルNo.22を
得た。Ag膜の650nmでの反射率は98.1%であっ
た。
高湿(80℃80%RH)条件で50時間経時させる前
後(高温高湿試験前後)でのエラーPIError(/8EC
C)についての特性を評価した。結果を表2に示す。
て、反射層をAg−Cu合金膜(Cu含有量2at%)に
かえたサンプルNo.31、Ag−Pd合金膜(Pd含有
量2at%)にかえたサンプルNo.32を得た。これらのサ
ンプルNo.31、No.32について特性を調べた。サンプ
ルNo.31は、高温高湿(80℃80%RH)条件で5
0時間経過させるとエラーPIError(/8ECC)の増加
が大きくなり耐食性が劣ることがわかった。また、サン
プルNo.32は初期のジッターおよびエラーPIError
(/8ECC)において特性が劣ることがわかった。
ンスが良く、良好なジッター特性とエラー特性を示す光
記録媒体を得ることができる。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 有機色素を含有する記録層を有し、この
記録層上に、反射層としてこの記録層に接して設けられ
た金属反射膜を有する光記録媒体において、 前記記録層がシアニン色素を含有し、 前記金属反射膜がAgを主成分とし、CuとPdとを含
有する合金で形成され、CdおよびPdの含有量がそれ
ぞれ2at%以下であることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 前記記録層が、シアニン色素および塩形
成色素を含有し、このシアニン色素の含有量が記録層中
の有機色素全体の50モル%未満である請求項1の光記
録媒体。 - 【請求項3】 前記塩形成色素が、シアニン色素カチオ
ンとアゾ金属錯体アニオンとの塩形成色素である請求項
2の光記録媒体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24799799A JP2001067732A (ja) | 1999-09-01 | 1999-09-01 | 光記録媒体 |
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---|---|---|---|
JP24799799A JP2001067732A (ja) | 1999-09-01 | 1999-09-01 | 光記録媒体 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002212454A (ja) * | 2000-02-10 | 2002-07-31 | Hayashibara Biochem Lab Inc | シアニン色素 |
WO2007037204A1 (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-05 | Tdk Corporation | 光記録媒体 |
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JP2011054272A (ja) * | 2010-10-25 | 2011-03-17 | Toshiba Corp | 記憶媒体、再生方法及び記録方法 |
US8232042B2 (en) | 2005-03-31 | 2012-07-31 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Storage medium, reproducing method, and recording method |
-
1999
- 1999-09-01 JP JP24799799A patent/JP2001067732A/ja active Pending
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