JP2001067584A - 移動局管理システム - Google Patents

移動局管理システム

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JP2001067584A
JP2001067584A JP24341599A JP24341599A JP2001067584A JP 2001067584 A JP2001067584 A JP 2001067584A JP 24341599 A JP24341599 A JP 24341599A JP 24341599 A JP24341599 A JP 24341599A JP 2001067584 A JP2001067584 A JP 2001067584A
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江川  万寿三
Kazuoki Matsugaya
松ヶ谷  和沖
Kunihiko Sasaki
佐々木  邦彦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速道路の自動料金収受のために使用するI
Dの不正使用を防止してセキュリティ性を高める。 【解決手段】 高速道路1の走行領域内に路肩局2を随
所に配置し、ID監視センタ6により統括する。入口3
aの出入口局4aで進入する車両Aの車載機8にIDを
付与し正常動作を確認する。以後、車載機8は、自発的
に所定タイミングでIDを送信する。路肩局2はIDを
受信すると車両存在情報としてID監視センタ6に送信
する。出口3bの出入口局4bで退出する車両Aの車載
機8と通信して通行料金の決済をする。ID監視センタ
6は、重複IDや消失IDを認識すると履歴情報などか
ら不正な車載機8を推定し、出口3bの出入口局4bに
て停止処置などを講ずる。これにより、IDの不正使用
を防止しながら走行領域内の管理を行なうことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載機などの移動
局が有料道路などの管理区域内でIDを用いて通信をす
ることにより料金収受などの管理を行なうようにした移
動局管理システムに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年では、高速道路な
どの有料道路における料金収受業務を無線を用いて自動
的に行なうことで、料金所で停車することなく行なえる
ようにしたシステムが考えられている。これは、車両に
あらかじめIDなどを登録した車載機を搭載し、料金所
などに車載機と通信可能な通信局を設ける構成として、
入口と出口とで通信を行なって通行料金を計算すると共
に登録されたIDに対応して登録されているクレジット
カードで引き落としをしたりプリペイドカードによって
料金収受を行なうものである。これにより、料金所での
渋滞発生を抑制してスムーズな走行が可能となるように
したものである。
【0003】ところで、上述のようにしてノンストップ
で料金収受を行なうシステムとしては、料金所を通行す
る際に無線でやり取りを行なう場合に運転者あるいは車
両を特定するためのIDを用いて行なうが、このID
は、個人を識別するためにセキュリティを高めた状態で
使用することが望まれる。
【0004】そこで、従来では、例えば特開平8−23
5490号公報には個人情報を暗号化処理を施した上で
使用するようにしてセキュリティを高めるようにしてい
る。しかしながら、このような暗号化処理の技術は年々
向上するものの、これに対する暗号解読処理の技術も向
上しているので、いずれ解読されることになり、これに
よって個人情報が他人に利用されたり、あるいは悪用さ
れるなどのおそれがあり、実用上においては課題が残さ
れている。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、高速道路などの利用者を管理する必要
のある領域である管理区域内で、移動局を有する車両な
どの利用者において固有のIDを用いないで通信を行な
うことができ、料金収受業務においても、個人情報が漏
れるなどのセキュリティの低下を防止することができる
ようにした移動局管理システムおよび車両用料金収受シ
ステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、管理区域内に移動体に搭載される移動局が進入する
と、出入口監視局によりID送信要求信号が送信され、
これに応じて移動局は、あらかじめあるいは進入時に付
与されたIDを出入口監視局に送信するようになり、こ
れをもって正常にIDの認識がなされる。以後は、移動
局が管理区域内に存在する状態では、このIDを媒介と
して移動体の存在状態が確認されると共に、不審な状態
が発生しないように監視することができる。すなわち、
この管理区域内で、移動局は、所定のタイミングでID
を送信するので、固定局によりそのIDが検出され、そ
の存在状態が確認される。
【0007】この場合、移動局は所定のタイミングでI
Dを送信するので、そのタイミングを適宜の間隔となる
ように設定することで、管理区域内で他の移動局との間
で重複するような事態を発生しにくくすることもでき
る。そして、移動局がこのように固定局に対して常にI
Dを送信するので、その送信動作の間に他のIDなどを
不正に送信するなどの不正行為を抑制することができ
る。
【0008】請求項2の発明によれば、上述の場合にお
いて、移動局によるIDの送信動作として、一定時間が
経過する間に少なくとも1回送信することを繰り返すよ
うにしているので、その出力タイミングは、ほぼ連続的
なタイミングとなったり、あるいは一定時間の2倍近い
間隔をもったタイミングとなるなど、幅広く変化する間
隔で送信されることになる。
【0009】例えば、ある移動局が一定時間間隔でID
を送信している場合には、その送信のタイミングの中間
的なタイミングで第三者が同じIDを送信することで不
正を行ないやすいが、本発明においては、上述のように
送信タイミングが一定時間間隔ではなく変化するため
に、この間を縫うようにして第三者により不正にIDを
送信することは難しくなり、不正な動作を行なうことが
困難となる条件を設定することができるようになる。
【0010】請求項3の発明によれば、上記構成におい
て、IDを出入口監視局において管理区域内に進入する
際に移動局に対して付与するので、移動局が管理区域内
で使用するIDはその移動局の使用者が関係する固有の
IDを使用することがなく、万一そのIDを第三者に知
られた場合でも、これによってその使用者の個人情報が
漏れたりすることがなく、また、そのIDを基準として
管理区域内での管理を行なうので、セキュリティの高い
管理を行なうことができるようになる。
【0011】請求項4の発明によれば、前記構成におい
て、IDの付与を、使用者があらかじめID付与センタ
において移動局に対して付与されることで取得するの
で、セキュリティの高い状態でIDを取得することがで
き、しかも、このとき使用者の個人情報とそのIDを関
連付けて登録することにより、そのIDを使用すること
で支払いや決済処理などを個人情報に結び付けて行なう
ことができる。そして、この場合においても、直接使用
するのは個人情報とは関係ないIDであり、そのIDを
管理することによりセキュリティの高い管理を行なうこ
とができるようになる。
【0012】請求項5の発明によれば、前記構成におい
て、上記2つの構成を複合的に採用しているので、さま
ざまな条件に対応して柔軟にIDの付与を行なうことが
でき、利用する自由度が高くなり応用性に優れたシステ
ムとして用いることができるようになる。
【0013】請求項6の発明によれば、上記各構成にお
いて、管理区域内に複数の固定局を設けこれらにより管
理するように構成し、それら各固定局が移動局からID
を受信すると、そのIDを含んだ移動局存在情報を相互
間で共有するように情報伝達するので、管理区域内での
移動局存在情報を元にして管理区域内の全体の移動局の
存在状態を管理することができるようになる。
【0014】請求項7の発明によれば、前記各構成にお
いて、管理区域内に複数の固定局を設けこれらにより管
理するように構成し、また、ID監視センタを設けてそ
れら複数の固定局が得る移動局存在情報を一括して管理
するように構成しているので、管理区域内の移動局の存
在状態を総合的に得ることができ、これによって全体を
統括して管理することができるようになる。
【0015】請求項8の発明によれば、上記の複数の固
定局を設ける構成において、移動局存在情報として、I
Dに加えて受信時刻データおよび受信した固定局のデー
タとを含んだ構成としているので、これによって対象と
なるIDに対して、少なくとも存在した場所と時刻など
の最小限必要な情報を得ることができるので、これによ
って、重複が存在していないか否か、あるいは不正が発
生していないか否かなどについてその情報を得ることが
でき、また、これらを記憶しておくことにより、履歴情
報についても得ることができるようになる。
【0016】請求項9の発明によれば、上記構成におい
て、固定局から得られる移動局存在情報に同一のIDが
含まれる場合に、それらの移動局存在情報が同一の移動
局から送信されたIDであることが物理的に不可能であ
ると推定される場合には、同一のIDを送信した複数の
移動局が存在すると推定する。これにより、そのIDを
使用する移動局のうちの少なくとも1つ以上が不正ある
いは故障を起こしているとして判断することができる。
【0017】請求項10の発明によれば、上記各構成に
おいて、管理区域内に進入している移動局でIDを所定
時間を超えて送信しないものについては、そのIDが付
与された移動局が故障あるいは不正をするなどで正常状
態にないことを推定するようになる。この場合、正常な
移動局においては、付与されているIDを所定タイミン
グで送信しているので、これに反して、管理区域から退
出していないにもかかわらずIDの送信がないというこ
とは、その移動局が故障あるいは不正をしている異常状
態であることが推定することができるのである。
【0018】請求項11の発明によれば、上述の構成に
おいて、上述のようにして正常状態にないことを判定し
たIDに対して、判定手段によりそのIDを送信した移
動局を呼び出すべくID呼び出し信号を送信し、これに
対する応答がないことをもって正常状態にないことを確
認し判定する。また、この場合に、ID呼び出し信号に
対して対応するIDを移動局が送信してきた場合には、
なんらかの通信状態の影響で送信がとぎれていた状態で
あったが再び送信する状態となったことをもって正常状
態にあることを判定することができる。
【0019】請求項12の発明によれば、上記構成にお
いて、推定手段により、移動局に付与されているIDの
うちから選択したIDに対応したID呼び出し信号を任
意のタイミングで固定局から送信させ、そのIDが付与
された移動局からIDの送信がない場合に、その移動局
が正常状態にないことを推定するようになる。これによ
り、移動局が不正や故障をしていない状態においては、
IDが呼び出されるとこれに対応してIDを送信するこ
とができるが、故障あるいは不正などをしている場合に
は、直ぐに応答することができなくなる場合があり、こ
れをもって異常状態の推定をすることができる。
【0020】請求項13の発明によれば、上記各構成に
おいて、推定手段が同一のIDを送信する複数の移動局
が存在することを推定し、そのIDを使用する移動局が
正常状態にないことを推定している場合に、不正推定手
段は、そのIDについて移動局存在情報の履歴データに
基づいて物理的な存在状態に不審な点がないか否かを確
認し、不審があるIDが発見される場合にはそのIDを
使用した移動局が不正を行なっていることを推定するよ
うになる。これにより、正常な状態で自己に付与された
IDを使用している移動局と不正を働いている移動局と
を区別して認識することができるようになる。
【0021】請求項14の発明によれば、上述の場合に
おいて、不正推定手段により、同一のIDを送信する複
数の移動局が存在することが推定されて正常状態にない
と推定されたIDについて、発生直前の移動局存在情報
に存在することが確認され且つ発生時点で消失したID
がある場合に、その消失したIDを送信した移動局が重
複しているIDを不正に使用していわゆる「なりすま
し」をしていると推定することができ、これを履歴情報
から推定することができるようになる。
【0022】請求項15の発明によれば、上記各構成に
おいて、上述の不正の推定を行なう場合において、重複
するIDが検出された場合に、そのIDを含めてID毎
に過去の移動局存在情報に基づいて受信した固定局の推
移を得ることにより、「まりすまし」などを始めた時期
を推定することができ、これによって不正をしている移
動局のもとのIDを推定することができるようになる。
【0023】請求項16の発明によれば、上記各構成に
おいて、不正推定手段は、上述の不正を検出する手段と
して、固定局毎に得られているIDの移動局存在情報の
履歴に基づいて不正を行なっている移動局の推定を行な
うので、上述同様にして「なりすまし」をしている移動
局を推定することができるようになる。
【0024】請求項17の発明によれば、上記各構成に
おいて、管理区域を有料道路の走行領域内とし、移動局
を有料道路を通行する車両に搭載される車載機とし、出
入口監視局を有料道路の出入口を車両が通行する際にそ
の車載機と通信可能な出入口局とし、固定局を有料道路
の走行領域内の任意の場所に存在する車載機が通信可能
となるように複数ヶ所に配置される路肩局とし、車載機
を搭載した車両の通行に伴う通行料金の徴収処理をID
を媒介として車載機を特定して行なうように構成するの
で、高速道路などの有料道路を通行する際の通行料金の
支払いなどを自動的に行なわせることができ、車載機を
搭載した車両は料金所でその都度停止する必要がなくな
り、また、有料道路に進入する車両の使用者は個人情報
をIDとして用いる必要がないので、例えばそのIDを
盗用された場合でも、有料道路内での使用に限られてお
りしかも前述のようにして不正の推定がなされるので、
セキュリティ性の向上を図ることができる。
【0025】請求項18の発明によれば、上記構成にお
いて、車載機には、通行料金支払いのための電子現金が
収納可能に設けられており、これによって出入口局で
は、有料道路の走行領域内から退出する車載機に対し
て、通行料金を計算してこれを車載機に収納されている
電子現金により決済することができるようになる。これ
によって、安全に料金収受の業務を行なうことができ、
使用者にとっても安心して使用することができるように
なる。
【0026】請求項19の発明によれば、上記構成にお
いて、ID付与センタにおいて、車載機にIDを付与す
る際に、その車載機の使用者による通行料金の支払いの
ための決済手段を付与するIDと関連付けて登録可能と
しており、これによって、出入口局は、有料道路の走行
領域内から退出する車載機に対して、その車載機に付与
されたIDが通行料金支払いのための決済手段が関連付
けられたものであるときには、通行料金を計算してこれ
を決済手段により決済することができるようになる。
【0027】請求項20の発明によれば、前記構成にお
いて、存在分布認識手段により、固定局により受信され
る移動局のIDから得られる移動局存在情報に基づい
て、管理区域内での固定局単位での移動局の存在分布を
認識するので、この情報に基づいて管理区域内の存在状
態を管理し、あるいは各移動局に対して直接あるいは間
接的にその状態を通知するなどして移動局が局所的に集
中したりするなどの偏在状態を解消したりすることに利
用することができるようになる。
【0028】請求項21の発明によれば、上記構成を有
料道路の走行領域に適用して、通行状態認識手段によ
り、路肩局により受信される車載機のIDから得られる
車両存在情報に基づいて、有料道路の走行領域内での路
肩局単位での車両通行状態を認識するので、これによ
り、車両の渋滞や混雑などを検知することができ、その
情報を請求項22の発明や請求項23の発明におけるよ
うに、直接的あるいは間接的に車両の搭乗者に通知する
ことで事前にその状態を認識したりあるいは渋滞が発生
する前にこれを緩和させることができるようになる。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を高速道路(有料道路)の料金収受システムに適用した
場合の第1の実施形態について図1ないし図17を参照
しながら説明する。図1には、本システムの概略的構成
を示しており、管理区域としての高速道路(有料道路)
1の走行領域には所定距離毎に固定局としての路肩局2
a〜2gが配置されている。各路肩局2a〜2gは、図
示しない通信制御回路を備え、通信制御のための動作プ
ログラムが記憶されている。
【0030】また、料金所となる入口3aおよび出口3
bにはそれぞれ出入口監視局としての出入口局4a,4
bが設けられている。これらの出入口局4a,4bは、
制御回路を備え、通信制御および車両の通行制御などを
行なうための制御を行なうように構成され、後述する動
作プログラムが記憶されている。また、出入口局4a,
4bには、それぞれ車両の存在を検知する車両検知装置
5a,5bが配設されており、車両の進入を検知すると
出入口局4a,4bに車両検知信号を出力するようにな
っている。
【0031】ID監視センタ6はすべての路肩局2a〜
2gおよび出入口局4a,4bに接続され、各路肩局2
a〜2gの検出する車両存在情報を統括して管理するよ
うに設けられている。ID監視センタ6は、図示しない
制御回路を備え、各路肩局2a〜2gおよび出入口局4
a,4bの相互間の情報の授受を含めて種々の制御を行
なうと共に、後述するIDチェックのためのプログラム
が記憶されている。また、ID監視センタ6には料金収
受センタ7が接続されており、ID管理センタ6を通じ
て通行する車両の通行料金を計算すると共に、決済処理
を行なうようになっている。
【0032】この高速道路1を走行する車両A1〜A7
は、それぞれ移動局としての車載機8a〜8gを搭載し
ており、高速道路1の走行領域内では、出入口局4a,
4bあるいは路肩局2a〜2gを通過する際に後述する
ようにして通信を行なうように構成されている。そし
て、これらの車載機8a〜8gは、図示しない制御回路
を備えた構成とされ、各種の動作を制御するための動作
プログラムが記憶されている。
【0033】車載機8a〜8gは、入口3aの出入口局
4aからIDが付与されると、この後、ID送信要求信
号や自己に対するID呼び出し信号を受信した場合には
これに応じてIDを送信すると共に、自発的にも後述す
る所定のタイミングでIDを送信するように構成されて
いる。
【0034】交通情報収集センタ9は、ID監視センタ
6から車両存在情報を得るように配設されており、後述
するようにして高速道路1内を通行する車両A1〜A7
などの存在状態のデータから車両の混雑状態などを推定
してこれをフィードバックできるようになっている。
【0035】なお、以下の作用の説明においては、路肩
局2a〜2g,車両A1〜A7あるいは車載機8a〜8
gについては、特にその場所を指定して説明する場合を
除いて、路肩局2,車両Aあるいは車載機8としてそれ
らを総称した符号で示し、車両Aが移動してA1〜A7
のいずれかに位置に存在する状態について説明する場合
には、路肩局2a,車両A1,車載機8aなどとして記
載する。
【0036】次に本実施形態の作用について図2ないし
図17も参照して説明する。この場合において、まず、
各部の個別の通信処理動作についてその流れを簡単に説
明し、これに続いて、検出動作について具体的に説明す
る。
【0037】(1)出入口局の動作 (a)入口側での出入口局の動作 まず、出入口局4a,4bの動作について説明する。入
口3a側の出入口局4aは、高速道路1に進入する車両
Aに対して図2に示すプログラムのフローチャートにし
たがって通信処理を行なう。
【0038】出入口局4aは、車両検知装置5aが進入
車両Aを検知すると(ステップS1)、その車両Aに対
してIDを割り当ててID付与信号を送信する(ステッ
プS2)。この後、出入口局4aは、直ぐにその車両A
に対してID送信要求信号を送信して、いま付与したI
Dがその車両Aの車載機8に正しく受信されて受け付け
たか否かをチェックする(ステップS3)。
【0039】そして、付与したIDが直ぐに車載機8か
ら送信された場合には(ステップS4)、出入口局4a
は正常に応答されたと判断し(ステップS5)、以後、
通信処理を行ない、その出入口局4aの位置や進入した
時刻などの種々のデータを車載機8に送信すると共に、
車載機8から必要なデータを受信するようになる(ステ
ップS6)。この後、その通信処理で得たデータに基づ
いて、その車両Aの車両存在情報としてID、場所およ
び時間のデータを組み合わせてなる情報としてID監視
センタ6に送信し(ステップS7)、ステップS1に戻
り、再び車両が進入するのを待機する状態に戻る。
【0040】一方、出入口局4aは、車載機8に付与し
たIDがその車載機8側から送信されない場合には(ス
テップS4)、その車載機8を故障あるいは不正してい
ると推定し(ステップS8)、その車両Aが高速道路1
内に進入するのを阻止すべく遮断機を下ろしたり他の有
人ゲートに誘導したり、あるいは自動発券機のゲートに
誘導するなどの処理を含んだ停止処置を行なう(ステッ
プS9)。この後、出入口局4aは、そのIDを付与し
た車両Aに対して、異常処理を行ない、ID監視センタ
6にはその旨のデータを作成して送信し(ステップS1
0)、ステップS1に戻って車両が進入するのを待機す
る状態に戻る。
【0041】(b)出口側での出入口局の動作 次に、出口3b側に設けられた出入口局4bの動作につ
いて図3のプログラムのフローチャートを参照して説明
する。車両AがA7の位置(図1参照)つまり出口3b
に来て車両検知装置5bにより検知されると、出入口局
4bは、車両検知の信号を受けて(ステップT1)、そ
の車両Aに対してID送信要求信号を送信する(ステッ
プT2)。
【0042】その車両Aの車載機8からIDが送信され
た場合には(ステップT3)、受信したIDについてI
D監視センタ6に問い合わせを行ない(ステップT
4)、故障あるいは不正が推定されたIDではないこと
が確認されると(ステップT5)、料金収受センタ7と
の間で通信を行なうことにより料金収受処理が行なわれ
る(ステップT6)。
【0043】また、車載機8からIDの送信がない場合
(ステップT3)や、故障あるいは不正が推定された
「不審ID」として記憶されているものであることが確
認された場合(ステップT5)には、その車載機8を故
障あるいは不正をしているものと認識し(ステップT
7)、この後、その車両Aの料金収受を停止した状態で
行なうための異常処理として車両Aの停止処置や有人ゲ
ートへの誘導あるいは無人精算ゲートへの誘導の処置を
行なう(ステップT8,T9)。
【0044】(2)路肩局の動作 次に、高速道路1の随所に設けられた多数の路肩局2
(路肩局2a〜2g)の動作について図4のプログラム
のフローチャートを参照して説明する。路肩局2は、そ
の通信エリア内を通行する車両の車載機8からIDを受
信する(ステップP1)か、あるいはID監視センタ6
からID呼び出し信号の送信要求を受ける(ステップP
2)かのいずれかである。
【0045】車載機8からIDを受信した場合には(ス
テップP1)、その受信したIDに受信した自己の路肩
局8の場所を示すコードおよび受信時刻のデータを付加
した車両存在情報として作成し(ステップP3)、これ
をID監視センタ6に送信するようになる(ステップP
4)。一方、ID監視センタ6からID呼び出し信号の
送信要求を受けている場合には(ステップP2)、全て
の路肩局2は一斉にそのIDの車載機から応答を得るべ
くID呼び出し信号を送信する(ステップP5)。
【0046】なお、このID呼び出し信号に対して応答
があった場合には、路肩局2は、車載機からIDが送信
されたとして(ステップP1)、その車両存在情報を作
成して(ステップP3)、ID監視センタ6に送信する
ことになる(ステップP4)ので、上記したのと同様の
ステップを実行することでこれを検出することができる
ようになっている。
【0047】(3)ID監視センタの動作 次に、ID監視センタ6の動作について図5のプログラ
ムのフローチャートを用いて説明する。ID監視センタ
6は、各路肩局2から送信されてくる車両存在情報に対
して、そこで使用されているIDに不審な状況が発生し
ていないかどうかを判断する不正検出ルーチンを実行し
ている。
【0048】(a)車載機が正常に動作している場合 まず、ID監視センタ6は、受信した車両存在情報から
その中に時間的に近接していて且つ同一のIDを検出し
ている状態つまり、重複IDが存在しているか否かを判
断し(ステップQ1)、そのような重複IDがない場合
には、次に一定時間以上に渡ってIDを送信していない
車載機8が存在するか否かを判断する(ステップQ
2)。
【0049】そのような車載機8が存在せず正常に受信
状態が継続されている場合には、続いて、後述するステ
ップにて送信したID呼び出し信号に対する応答信号が
得られているか否かを判断する(ステップQ3)。そし
て、それに対する車両存在情報として応答を得ている場
合にはその受信したIDが車載機に付与したIDの中に
含まれている場合に正常であるとし(ステップQ4)、
最後に、現在使用中のIDの中からランダムに選択した
IDをすべての路肩局2から一斉に呼び出すID呼び出
し信号を送信して(ステップQ5)1回の検出サイクル
を終了する。
【0050】(b)同一の路肩局で重複IDがある場合 また、ID監視センタ6は、使用しているIDに不審な
車両存在情報として得られた場合には、次のようにして
それを検証する。まず、ほとんど同じタイミングで受信
した同一のIDつまり重複IDがある場合には(ステッ
プQ1)、それが異なる路肩局から検出されているか否
かを判断する(ステップQ6)。ここで、重複IDの発
生が同一の路肩局であった場合には、その隣接する路肩
局から送信されている重複IDについての車両存在情報
を確認する(ステップQ7)。
【0051】このとき、隣接する路肩局の車両存在情報
では存在しているIDで、重複IDを検出した路肩局で
は検出されていないID(以後、消失IDと称する)が
存在するか否かを判断し(ステップQ8)、消失IDが
存在する場合にはその消失IDを「不審ID」として記
憶し(ステップQ9)、これと共に重複IDを「不審I
D」として記憶する(ステップQ10)。また、消失I
Dが存在しない場合には(ステップQ8)、重複IDを
「不審ID」として記憶して(ステップQ10)ステッ
プQ5を経て初めに戻る。
【0052】(c)異なる路肩局で重複IDがある場合 また、ID監視センタ6は、上記した重複IDが存在し
且つそれらが異なる路肩局から検出された場合には(ス
テップQ6)、その重複IDを検出した路肩局2の隣接
する路肩局2あるいはその近傍の路肩局2から送信され
た車両存在情報の履歴データを確認する(ステップQ1
1)。この結果、物理的に明らかにあり得ない状態つま
り同一の車載機8からほとんど同時に異なる場所でID
を送信することが不可能と判断される状態で重複IDが
検出されている場合にはそれらが異なる車載機8から送
信されたものであると推定する。
【0053】さらに、以前は送信されていたIDが重複
IDが検出される時点で消失していたり、同一の車載機
8から送信するIDとしては物理的にあり得ない状態で
重複IDが検出されていて、その近傍の路肩局2の車両
存在情報から他に不審なIDが存在することが確認され
ると(ステップQ12)、そのIDを「不審ID」とし
て記憶し(ステップQ13)、さらに重複IDを「不審
ID」として記憶して(ステップQ10)ステップQ5
を経て初めに戻るようになる。
【0054】(d)送信が停止しているIDがある場合 次に、一定時間以上送信されないIDが存在する場合に
ついて述べる。ID監視センタ6は、IDの受信結果に
基づいた車両存在情報を各路肩局2a〜2gから受信す
ると、その時点から各IDについての個別タイマを動作
させる。そして、一定の時間(例えば、車載機の平均的
な送信間隔の2〜3倍の時間程度)が経過する前に次の
ID受信があったときにはタイマをクリアして再スター
トさせるようになっている。
【0055】ところが、そのタイマによる計時時間が一
定時間以上(具体的には、例えば、数百ミリ秒〜数秒の
範囲の適宜の時間)に達した場合、つまり一定時間以上
その車載機8からIDの送信がない場合には(ステップ
Q2)、全ての路肩局2にID呼び出し信号を送信して
(ステップQ14)一斉に呼び出しをかける。呼び出し
たIDがいずれの路肩局2でも受信されない場合には、
その送信がなくなったIDを「不審ID」として記憶し
(ステップQ15)、この後ステップQ5を経て最初に
戻るようになる。
【0056】これは、車載機8が、自己に付与されてい
るIDを送信するのを、故障または不正などにより走行
途中で停止してしまった場合である。故障の場合には、
以後そのIDはその車両が高速道路1を退出するまで送
信されないであろうし、不正の場合には、そのIDの送
信を停止したことに代えて、他のIDを不正に使用して
送信しているおそれがある。再び自己に付与されたID
を送信した時点でその車両を特定することができるよう
になる。
【0057】(e)付与していないIDがある場合 また、上記の各動作が正常に行なわれている場合でも、
受信するIDが高速道路1内に進入する車両の車載機8
に付与していないものである場合がある。すなわち、呼
び出したIDを正常に受信した場合でも(ステップQ
3)、その他に、入口3a側の出入口局4aにおいて付
与していないIDを受信する場合もある(ステップQ
4)。この場合も、車載機の故障あるいは不正があると
してそのIDを「不審ID」として記憶するようになる
(ステップQ16). (4)車載機の動作 次に、車載機8の動作について図6のプログラムのフロ
ーチャートを用いて説明する。なお、車載機8は、高速
道路1に進入して通信動作を開始するまでの間は、例え
ばスリープ状態となるようにして消費電力を低減するモ
ードに設定され、高速道路に進入して出入口局4a,4
bあるいは路肩局2から信号を受けるとウェイクアップ
状態となって以後は次のような動作を行なうように構成
されている。
【0058】さて、車載機8は、ウェイクアップ状態に
おいては、ID付与信号を受信した場合には(ステップ
R1)、付与されたIDを内部に記憶し、以後は、出口
で出入口局4bと通信を行なって料金の収受の処理が終
了するまで付与されたIDを用いることにより、高速道
路1の走行領域内での車載機の特定に用いられるように
なっている。
【0059】また、車載機8は、ID送信要求信号を受
信した場合には(ステップR3)、先に与えられたID
を読出してこれを送信する(ステップR4)。さらに、
これとは別に、ID呼び出し信号を受信した場合には
(ステップR5)、車載機8は、そのID呼び出し信号
が自己のIDに対して与えられたものであると判断した
場合には(ステップR6)IDを送信する(ステップR
4)。
【0060】一方、前述したように、車載機8は、高速
道路1に進入してIDが付与されると、以後は、自発的
に所定のタイミングでIDを読出してこれを送信する
(ステップR7,R8)ように構成されている。この送
信タイミングは、所定周期T(例えば、数十ミリ秒〜数
秒の間の適宜の時間T)の期間中のいずれかの時刻に少
なくとも1回IDを送信するように設定されている(図
9参照)。したがって、その送信周期tは不定期である
が、0<t<2Tの範囲の時間となる。
【0061】このように、不定周期で且つ平均的には一
定時間間隔毎に送信する性質をもつので、後述するよう
に一定周期でIDを送信する場合に比べて不正行為を実
行することが難しく、これを防止することに大きく寄与
することになる。そして、車載機8は、出口側の出入口
局4bから料金処理の信号を受信すると(ステップR
9)、通行料金の処理のための通信を行なう(ステップ
R10)ように構成されている。
【0062】(5)全体動作を車両移動に伴う動作とし
て示す説明 (a)正常に動作している場合 次に、上述の各部の通信動作を元にして、車載機8の移
動に伴う全体の動作について、正常に動作している場合
と、故障あるいは不正がある場合の正常でない状態の動
作の場合とに別けて説明する。なお、ここでの相互のや
りとりの過程については、図8のシーケンス図にも示し
ている。
【0063】車載機8を搭載した車両Aが高速道路1の
入口に進入して車両検知装置5により検知されると(図
1中、車両A1の位置)、出入口局4aは、その車両A
の車載機8に対して任意に選択したID(例えば所定ビ
ット数の乱数で重複のないもの)を付与し、その直後
に、これを正しく受け取り且つ送信可能か否かを確認す
るためにID送信要求信号を送信する(図2中、ステッ
プS1〜S3)。
【0064】車載機8は、正常に動作している状態にお
いては、与えられたIDを記憶すると共に、ID送信要
求信号を受信すると直ぐに付与されたIDを送信する
(図6中、ステップR1〜R4)。すると、出入口局4
aは車載機8からIDを受信したことをもって正常な車
載機であると判断し(図2中、ステップS4,S5)、
通信処理を行なって出入口情報や進入時刻その他の情報
などをやり取りしてその結果をID監視センタ6に送信
して終了する(同、ステップS6,S7)。
【0065】この後、車両Aが入口から本線車道側に進
入して図1中の路肩局2f,2e,2d,2cなどの通
信エリア内を通過するときに、車両Aの車載機8は、前
述した送信タイミングで付与されたIDを自発的に送信
していく(図6中、ステップR7,R8)。このとき、
各路肩局2は、車載機8からIDを受信すると、これに
基づいて車両存在情報を作成してID監視センタ6へ送
信する(図4中、ステップP1,P3,P4)。
【0066】また、各路肩局2は、ID監視センタ6か
ら適宜のタイミングでID呼び出し信号が与えられると
これを通信エリア内に送信する(図4中、ステップP
2,P5)。これは、ID監視センタ6により、出入口
局4a,4bから送信される車両進入情報および車両退
出情報から、現在高速道路1の走行領域内で走行してい
る車両Aの車載機8のいずれかをランダムに選択してそ
のIDを送信し、これに迅速な応答があることをもって
選択されたIDについて不正を行なっていないことを判
定しようとするものである。
【0067】そして、このID呼び出し信号がすべての
路肩局2から一斉に送信されると、そのIDが付与され
ている車載機8は、これに応答してIDを送信するよう
になる(図6中、ステップR5,R6,R4)。路肩局
2は、車載機8からIDを受信するとこれに基づいて車
両存在情報を作成してID監視センタ6に送信する(図
4中、ステップP1,P3,P4)。ID監視センタ6
においては、呼び出したIDが対応する車載機8から送
信されたことにより、その車載機8は正常に動作してい
るとして推定する(図5中、ステップQ5,Q3)。
【0068】この後、車両Aが出口3bに来ると、車両
検知装置5bの検知信号により、出入口局4bは、ID
送信要求信号を送信してそのIDの応答を得ると、ID
監視センタ6に問い合わせを行ない、不審IDでない場
合には料金処理を行なう(図3中、ステップT1〜T
6)。
【0069】(b)車載機に故障状態または不正がある
場合 (ア)車載機が故障したり不正によりIDの送信を停止
している場合 次に、故障や不正がある場合の動作について、具体的な
例を挙げて説明する。車載機8が故障したり不正により
IDの送信が停止されている場合で、高速道路1への進
入の際にすでに故障しているときには、前述のように入
口3aの出入口局4aによりIDが付与されても、その
応答としてIDを送信できなくなることから、出入口局
4aによりこれが検出され直ぐに判定できる。
【0070】しかし、高速道路1内に進入してIDを付
与された後に故障した場合や、ID付与の時点で応答を
した後にそのIDの送信を不正に停止した場合には、次
のようにしてこれが検出される。すなわち、前述のID
監視センタ6の動作の一つとして説明したように、車載
機8がIDを送信してから一定時間以上送信がなくなる
と、ID監視センタ6はそのIDの車載機8から送信が
ないとしてID呼び出し信号を送信する(図5中、ステ
ップQ2,Q14)。そして、該当する車載機8からそ
の応答がない場合には、そのIDを「不審ID」として
記憶するようになる(同、ステップQ3,Q15)。
【0071】以後、途中でIDの送信が再開された場合
でも、そのIDが「不審ID」として記憶されているの
で、高速道路1内の通行途中ではIDの送信があること
で認識されるようになるが(図4中、ステップP1,P
3,P4)、出口3b側の出入口局4bで問い合わせを
したときに「不審ID」であることから、その車両を停
止させてその対処をすることができる(図3中、ステッ
プT3〜T5,T7〜T9)。
【0072】(イ−1)自己のIDを停止し他者のID
を送信する「なりすまし」の場合(同一の路肩局で重複
IDが受信されるとき) 次に、自己に付与されたIDの送信を停止し、さらに他
者のIDを不正に取得して送信することにより他者に
「なりすまし」をしている場合の検出動作について説明
する。例えば、路肩局2a,2bを通過したときには、
車両A1,A2,A3の車載機8a,8b,8cはそれ
ぞれID1,ID2,ID3を送信していて、路肩局2
cを通過する際に、車両A1の車載機8aがID1の送
信を停止して代わりにID2を送信するようになった場
合(図10参照)を例にとって説明する。
【0073】この場合には、各路肩局2a,2b,2c
が受信した検出IDは図12に示すように得られてい
る。まず、路肩局2cでID2が同時に2個検出される
ので、ID監視センタ6は、重複IDが有りと判断して
隣接する路肩局2bなどの車両存在情報を確認する(図
5中、ステップQ1,Q6,Q7)。
【0074】図12に示すような状況であるから、ID
監視センタ6は消失したIDがあるとしてその消失ID
を「不審ID」として記憶する他、重複IDも「不審I
D」として記憶する(同、ステップQ8,Q9,Q1
0)。また、このようにして、隣接する路肩局2a,2
bの車両存在情報を確認することから、ID1が単に故
障などにより消失したのではなく、「なりすまし」によ
りID2を送信するようになったことを推定することが
できる。
【0075】なお、この場合に、図12に示したような
路肩局2毎のIDの検出結果を得る代わりに、ID単位
で通過した路肩局2の履歴情報を取得し、これに基づい
て上述した不審なIDを推定することもできる。例え
ば、上述の場合においては、図14に示すように、重複
IDについて履歴情報を作成すると共に、これに伴って
不審なIDが推定されると、この履歴情報についても作
成して確認することにより不審なIDを推定することが
できるようになる。
【0076】これにより、車載機8aは、そのままID
2を送信し続けても、途中でID1に戻って送信するよ
うになっても、いずれの場合においても、「不審ID」
として記憶されているので、出口3b側の出入口局4b
を通過する際に車両の停止処置をとってその対処をする
ことができる。
【0077】なお、上述の場合においては、本来ID2
を付与された車載機8bは正常に動作しているので、こ
れを停止させる必要はないが、ID2を継続的に不正使
用している車載機8aを出入口局4bで検出するために
「不審ID」として記憶することになる。これにより、
正規に取得したID2を使用している車載機8bも出入
口局4bで車両停止の処置が取られることになるが、そ
のことが確認されれば実質的に問題はないので直ぐに通
過することができるようになる。
【0078】また、ID1については車載機8aが送信
を停止したことから、一定時間以上が経過すると、ID
監視センタ6は、そのID1をID呼び出し信号を送信
して呼び出すようになり、その応答がない場合にはこれ
を「不審ID」として記憶する(図5中、ステップQ
2,Q14,Q3,Q15)。なお、この場合には、既
にそのID1が重複IDと共に「不審ID」として記憶
されているので、単なる送信が停止した「不審ID」と
してではなく、不正による送信停止の「不審ID」とし
て推定することができる。
【0079】(イ−2)自己のIDを停止し他者のID
を送信する「なりすまし」の場合(異なる路肩局で重複
IDが受信されるとき) 次に、重複IDが発生する場合の異なるケースについて
説明する。車載機8aが「なりすまし」をする場合に、
他者のID2を車載機8bが存在しない別の場所で送信
する場合である。図16はその例を示すもので、車載機
8aが路肩局2a〜2dを通過するときに、車載機8b
は路肩局2p〜2sを通過する場合を想定している。こ
のとき、車載機8aは、路肩局2a,2bを通過すると
きにはID1を送信しているが、路肩局2c,2dを通
過するときにはあらかじめ不正に取得しているID2を
送信する。車載機8bは、路肩局2p〜2sを通過する
ときにID2を送信する。この結果、ID1およびID
2の路肩局2の通過履歴は図15に示すようになる。
【0080】さて、上述の場合において、ID監視セン
タ6は、異なる場所で同じID2の車両存在情報を得る
ことになるので、その重複IDを含めたIDの履歴情報
を確認する(図5中、ステップQ1,Q6,Q11)。
このとき、ID監視センタ6は、重複IDであるID2
の履歴情報から、路肩局2rで受信したID2はその直
前に路肩局2qで受信されているので連続しているが、
路肩局2cで受信したID2についてはその直前に路肩
局2bで受信されていないことがわかる。
【0081】そこで、ID監視センタ6は、路肩局2b
から路肩局2cに移動する際に不審な動作があると推定
し、路肩局2cと路肩局2bとの車両存在情報を比較す
る。すると、ID1が消失していることがわかる。この
結果、路肩局2cで消失しているID1が不審なIDで
あると推定され、このID1と共に重複IDである相テ
ィ2を共に「不審ID」として記憶するようになる
(同、ステップQ12,Q13,Q10)。
【0082】(ウ)自己のIDと他者のIDを共に送信
する「なりすまし」の場合 次に、車載機8が自己に付与されたIDを送信する状態
を保ちながら、他者のIDを不正に取得して同時に送信
する「なりすまし」を行なう場合の検出動作について説
明する。例えば、路肩局2a,2bを通過したときには
車両A1,A2の各車載機8a,8bはそれぞれID
1,ID2を送信していて、路肩局2cを通過する際
に、車両A1の車載機8aがID1の送信と共にID2
も送信するようになった場合(図11参照)を例にとっ
て説明する。
【0083】この場合には、各路肩局2a,2b,2c
が受信した検出IDは図13に示すように得られてい
る。まず、路肩局2cでID2が同時に2個検出される
ので、上述同様にして重複IDがある場合の対処をして
そのIDを「不審ID」として記憶する他、隣接する路
肩局2bの車両存在情報から消失IDがあるか否かを確
認する(ステップQ1,Q6,Q7,Q8)。ここで
は、消失IDはないので、重複IDのみを「不審ID」
として記憶することになる。
【0084】しかし、これでは、不正を行なっている車
載機8aが本来付与されているID1を特定することは
できない。そこで、このような複数のIDを送信してい
る車載機8の送信方法を考慮して、次のように対処する
ことでこれを検出する。前述したように、車載機8は図
9に示したような時間間隔t毎に自己に付与されたID
を送信するように構成されている。そこで、不正をする
場合には、その送信タイミングの間を縫うようにして不
正に取得したIDを送信することになる。
【0085】ID監視センタ6は、高速道路1内に進入
している車載機8に対して、常に、ランダムに選択した
IDに対してID呼び出し信号を送信する(図5中、ス
テップQ5)。その選択したIDが車載機8aのID1
である場合に、不正を行なっていない状態では、図17
(a)に示すように、そのID呼び出し信号に応答して
ID1を送信することができるが、不正に取得したID
2も送信している場合には、同図(b)に示すように、
2つのID1,ID2を交互に送信しているので、それ
らの送信の間に割り込むようにして与えられるID呼び
出し信号に対して直ぐに応答することができない。換言
すれば、IDの送信タイミングtは、車載機8の送信機
能上でこのような不正を実施することが困難となるよう
な時間が得られるように設定されているのである。
【0086】ID監視センタ6は、ID呼び出し信号に
対する応答が正常な動作状態の場合に比べて遅れたり、
欠落するなどのタイミング的に不審な結果となっている
場合に、そのIDを「不審ID」として記憶するように
なる(図5中、Q3,Q15)。これにより、直接的に
車載機8aに付与したID1を特定することができない
場合でも、ランダムに呼び出したときの応答状況をもっ
て不正を行なっている車載機8aに付与したID1を
「不審ID」として推定することができるようになる。
【0087】(6)交通情報の収集動作 次に、不正の検出動作とは異なり、各路肩局8により受
信する車両存在情報の有用な利用をする場合の動作につ
いて説明する。すなわち、このシステムにおいては、高
速道路1内の全ての走行領域について車載機8からID
の送信を受けることができるように路肩局2を配置して
いる。そこで、高速道路1内のすべての車両Aについて
その存在位置を認識することができる。
【0088】すなわち、交通情報収集センタ9は、図7
に示すフローチャートにしたがって交通状況を推定す
る。まず、車両存在情報を収集し(ステップN1)、そ
れらの車両存在情報から各路肩局2を一定時間に通過す
るIDの数をカウントする(ステップN2)。次に、I
Dのカウント結果に基づいて、所定の区間別に車両の通
行状態を判定する(ステップN3)。
【0089】これにより、区間毎に走行状態が流れてい
るのか滞っているのかが認識でき、全体としてスムーズ
に走行ができているのかあるいは局所的に渋滞が発生し
ているのか、さらには全体的に交通量が多いことによる
渋滞が発生しているのかといった状況を推定することが
できるようになる。
【0090】この後、交通情報収集センタ9は、得られ
た交通情報を、例えば路上の適宜の位置に配設した掲示
板に表示させたり、あるいは路肩局2を介して車載機8
に適宜情報を出力することにより、走行している車両A
の運転者に報知させるようになる(ステップN4)。こ
こでは、図示していないが、VICSなどのシステムを
介して交通情報を送信することもできるし、専用の通信
経路を介して車両側に送信するようにすることもでき
る。
【0091】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果を得ることができる。第1に、IDを付与する場
合に、使用者個人を特定することができるようなIDを
使用しなくて済むので、セキュリティの向上を図ること
ができる。また、その場合でも、他者のIDを不正に取
得して「なりすまし」を行なう車載機8を特定すること
ができるようになる。
【0092】第2に、車載機8の構成として、付与され
たIDを一定時間Tが経過するうちに少なくとも1回は
自発的に送信する構成としているので、不定期で且つ平
均的にみると一定時間T毎にIDを送信していることに
なり、複数のIDを交互に送信するなどの不正な車載機
を構成することを困難なものとすることができる。
【0093】第3に、高速道路1に進入する車両Aに対
して、走行している状態で出入口局4aにてIDを付与
するので、車両を停止することなく迅速にIDの授受を
行なえ入口側における車両の渋滞を抑制してスムーズな
走行を実現することができるようになる。
【0094】第4に、常時走行領域内の全般に渡って車
両存在情報を得ることができるので、これらの情報を利
用して交通状態を推定することができ、安全且つ適切な
走行を行なわせるシステムとすることができる。
【0095】(第2の実施形態)図18および図19
は、本発明の第2の実施形態を示すもので、第1の実施
形態と異なるところは、IDを入口3aの出入口局4a
により付与することに代えて、あらかじめID付与セン
タ10において車載機8に付与する構成としたところで
ある。
【0096】図18において、ID付与センタ10に
は、各所に配置されるID付与機11a〜11cなどが
接続されている。ID付与機11a〜11cは、ID付
与を希望する車載機8が接続されると、専用ケーブルを
介してIDを付与するもので、このとき通行料金の決済
手段としてクレジットカードの番号を登録したり、銀行
引き落としの口座番号を登録したり、あるいは前もって
通行料金の使用額に相当するお金を納めておく予納方式
として支払ったりするなどの方式を選択して設定するこ
とができる。もちろん電子現金を使用して決済すること
もできる。
【0097】さて、上述のようにしてあらかじめIDを
付与するシステムとして設けられているので、出入口局
4aの動作としては、図19に示すように、ID付与の
ためのステップをなくしたフローチャートとなる。つま
り、第1の実施形態において説明した図2のフローチャ
ートのうちのステップS2を省いたプログラムのフロー
チャートにより出入口局4aは動作する。また、ステッ
プS4では、ID監視センタ6を介してあらかじめ記憶
されているIDの中に送信されたIDがあるか否かを確
認して存在していれば正常な車載機として判断する。
【0098】このような第2の実施形態によれば、専用
ケーブルを介してID付与機11a〜11cとの間で直
接データの授受を行なうので、第三者がIDやクレジッ
トカードの番号などを無線などの手段で不正に取得する
ことを防止することができ、しかも決済手段を選択して
所望の方法に設定することができるのでセキュリティの
向上を図りながら利便性の向上も図ることができる。
【0099】(第3の実施形態)図20は、本発明の第
3の実施形態を示すもので、第1および第2の実施形態
の両方の機能を併せ持つものである。すなわち、システ
ムの構成上においては、第2の実施形態の構成すなわち
図18に示すように配置構成されている。使用者は、車
載機8のIDを、あらかじめID付与センタ10のID
付与機11を通じて付与してもらうこともできるし、直
接高速道路1に進入してその都度出入口局4aからID
を付与してもらうこともできる。
【0100】この場合、これらの選択は、第2の実施形
態においても触れたように、通行料金の決済手段を選択
することとの関係が大きい。換言すれば、決済手段の選
択に応じてID付与の形態を選択することになる。つま
り、電子現金を使用可能な場合にはIDを進入してから
付与される方を選択でき、他の決済手段を選ぼうとする
場合にはID付与センタ10において付与を受けること
が必要となる。
【0101】さて、このようにIDの付与が一定に定ま
らないので、出入口局4aは、図20に示すフローチャ
ートによってIDの確認および付与などの動作を行な
う。すなわち、出入口局4aは、車両検知信号があると
まずID送信要求信号を送信する(ステップS1,S
3)。車載機8があらかじめIDの付与を受けている場
合には、車載機8からIDの応答があるので、出入口局
4aは、前述同様に正常な車載機として判断し通信処理
を実施する(ステップS4〜S7)。
【0102】一方、車載機8がIDの付与を受けていな
い場合には、ID送信要求信号を受信すると、これに応
じてID付与要求信号を出入口局4a側に送信するよう
に構成されており、出入口局4aは、これを受信すると
ID付与信号を送信してその車載機8にIDを付与し、
続いてID送信要求信号を送信する(ステップS4,S
11〜S13)。そして、車載機8からIDの応答があ
る場合には正常に動作しているとして判断される(ステ
ップS14,S5〜S7)。
【0103】また、上述の場合で、IDを付与したにも
かかわらず車載機8からIDの応答がない場合(ステッ
プS14)や、車載機8がIDの付与を受けていない場
合で、しかもID付与要求信号を出力しない場合(ステ
ップS11)には、出入口局4aは、進入車両の車載機
8が故障あるいは不正をしていると推定し、前述同様に
車両の停止処置を取り、異常処理を行なう(ステップS
8〜S10)。
【0104】このような第3の実施形態によれば、ID
の付与の方法に柔軟性を持たせることができるので、使
用者は決済方法などの選択の自由度が高まり、セキュリ
ティ性の向上を図りながら使用者の利便性の向上を図る
ことができるようになる。
【0105】(第4の実施形態)図21および図22
は、本発明の第4の実施形態を示すもので、第1の実施
形態と異なるところは、ID監視センタ6を設けない構
成で、そのID監視センタ6の機能を路肩局2が相互に
車両存在情報を伝達し合うことで達成するように構成し
たところである。図21は、そのシステムの構成を示し
ている。上述のとおり、構成上ではID監視センタ6を
省き、路肩局2同士が車両存在情報を相互にやり取りで
きるように接続された構成である。そして、各路肩局2
および出入口局4a,4bは料金収受センタ7に直接接
続される構成である。
【0106】各路肩局2は、第1の実施形態におけるI
Dの受信およびID呼び出し信号の送信を行なうプログ
ラム(図4)に加えて、図22のフローチャートに示す
ようなID監視センタ6のIDチェック機能に代わるI
Dチェックプログラムを備えている。路肩局2は、受信
したIDに基づいて車両存在情報を作成して隣接する他
の路肩局2に送信すると共に、隣接する他の路肩局2に
より作成された車両存在情報を受信する。これにより、
結果的に全ての路肩局2で作成された車両存在情報を得
ることができ、これによってIDチェックを行なう。
【0107】路肩局2は、まず、直接受信したIDのな
かに重複IDがあるか否かを判断し(ステップM1)、
続いて他の路肩局2から得られた車両存在情報の中に自
己が受信したIDと重複するIDがあるか否かを判断し
(ステップM2)、それらに重複IDが存在しない場合
には、一定時間送信されないIDがあるか否かを判断し
(ステップM3)、そのようなIDもない場合には、以
下、ステップM1〜M3を繰り返し実行して待機状態と
なる。
【0108】さて、自己が直接受信したIDの中に重複
IDがある場合には、隣接する路肩局の車両存在情報を
確認し(ステップM4)、消失IDがある場合にはその
消失IDのID呼び出し信号を送信する(ステップM
5,M6)。IDの応答がない場合にはその消失IDを
「不審ID」として記憶すると共に、重複IDを「不審
ID」として記憶する(ステップM8,M9)。また、
消失IDが存在しない場合や、消失IDがある場合でも
ID呼び出し信号に対する応答がある場合には、重複I
Dのみを「不審ID」として記憶する(ステップM5,
M9)。
【0109】一方、他の路肩局2による車両存在情報を
参照して重複IDがある場合には(ステップM2)、そ
の重複IDおよびこれに関連するIDの履歴情報を確認
する(ステップM10)。前述同様にして、履歴をたど
ることにより不審なIDが推定される場合にはこれを
「不審ID」として記憶する(ステップM11,M1
2)と共に、重複IDを「不審ID」として記憶する
(ステップM9)。不審なIDがない場合には重複ID
のみを記憶する(ステップM11,M9)。
【0110】また、路肩局2は、一定時間送信がないI
Dがある場合には、全ての路肩局2に対して一斉にID
呼び出し信号を送信するように指令を与え(ステップM
3,M13)、応答がない場合にはそのIDを「不審I
D」として記憶する(ステップM15)。
【0111】このような第4の実施形態によっても、第
1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。な
お、上記第4の実施形態では、ランダムに選択したID
についてID呼び出し信号を送信する動作については省
略したが、前述同様にID呼び出し信号を送信する構成
とすることもでき、これによって複数のIDを重複して
送信する車載機8の不正な動作を検出して特定すること
ができるようになる。
【0112】また、上記第4の実施形態においても、I
D付与センタ10およびID付与機11を設ける構成と
して、第2あるいは第3の実施形態と同様にあらかじめ
IDを付与するようにしたり、あるいはあらかじめ付与
する場合と高速道路に進入してから付与する場合とのい
ずれも選択できるようにすることができる。
【0113】本発明は、上記実施形態にのみ限定される
ものではなく、次のように変形また拡張できる。車載機
8のIDの送信タイミングは、上述の実施形態における
場合の他に、不正行為の起こしにくい時間間隔あるいは
タイミングを適宜に設定することができる。IDはラン
ダムに選択した重複しない値を設定しても良いし、あら
かじめ決められた情報を含むようにした値として設定す
るようにすることもできる。
【0114】交通情報収集センタによる交通情報は適宜
の方法で高速道路の利用者にフィードバックするように
しても良いし、また、道路交通事情の改善のためのデー
タとして利用することもできる。高速道路以外にも、一
般的な有料道路や駐車場などにも適用することができる
し、あるいは車以外にも自転車や歩行者が移動局を携帯
して管理区域内を移動する場合についても利用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す全体の概略的構
成図
【図2】入口側の出入口局の動作プログラムのフローチ
ャート
【図3】出口側の出入口局の動作プログラムのフローチ
ャート
【図4】路肩局の動作プログラムのフローチャート
【図5】ID監視センタのIDチェックプログラムのフ
ローチャート
【図6】車載機の動作プログラムのフローチャート
【図7】交通情報収集センタの動作プログラムのフロー
チャート
【図8】車載機,出入口局,路肩局およびID監視セン
タの間の通信のシーケンス図
【図9】車載機のIDの送信タイミングを説明する図
【図10】不正にIDを送信する場合の作用説明図(そ
の1)
【図11】不正にIDを送信する場合の作用説明図(そ
の2)
【図12】路肩局毎の受信した検出IDの結果(その
1)
【図13】路肩局毎の受信した検出IDの結果(その
2)
【図14】ID毎の通過した路肩局の履歴(その1)
【図15】ID毎の通過した路肩局の履歴(その2)
【図16】不正にIDを送信する場合の作用説明図(そ
の3)
【図17】付与IDを送信する車載機と複数のIDを送
信する車載機のシーケンス図
【図18】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図19】図2相当図
【図20】本発明の第3の実施形態を示す図2相当図
【図21】本発明の第4の実施形態を示す図1相当図
【図22】路肩局のIDチェックプログラムのフローチ
ャート
【符号の説明】
1は高速道路(管理区域)、2,2a〜2gは路肩局
(固定局)、3aは入口、3bは出口、4a,4bは出
入口局(出入口監視局)、5a,5bは車両検知装置、
6はID監視センタ、7は料金収受センタ、8,8a〜
8gは車載機(移動局)、9は交通情報収集センタ、1
0はID付与センタ、11a〜11cはID付与機であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 邦彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3E027 EA01 EB02 EC03 EC06 EC07 EC10 5H180 AA01 BB15 DD04 DD09 EE10 FF13 5K067 AA33 BB36 DD17 EE02 EE12 EE44 HH21 HH22

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管理区域の出入口に設けられ移動体の進
    入を検出すると共に進入する移動体に対してID送信要
    求信号を送信して移動体側から送信されるIDを受信す
    る出入口監視局と、 前記管理区域内において任意の場所に存在する前記移動
    体と通信が可能となるように設けられ移動体側から送信
    される前記IDを受信する固定局と、 前記出入口監視局および固定局と通信可能に前記移動体
    に設けられ前記出入口監視局から送信される前記ID送
    信要求信号に応じて前もって付与されている管理用のI
    Dに基づいて前記IDを生成して送信すると共に前記管
    理区域内においては所定のタイミングで前記IDを送信
    するように構成された移動局とを備えたことを特徴とす
    る移動局管理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の移動局管理システムに
    おいて、 前記移動局は、前記IDの送信動作として前記IDを一
    定時間が経過する間に少なくとも1回送信することを繰
    り返し行なうように構成されていることを特徴とする移
    動局管理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の移動局管理シ
    ステムにおいて、 前記出入口監視局は、前記管理区域に進入する前記移動
    局に前記ID送信要求信号を送信することに先だって、
    その移動局に対応して管理用のIDを生成して付与する
    ことを特徴とする移動局管理システム。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の移動局管理シ
    ステムにおいて、 前記管理区域に進入することに先だって前記移動局に対
    してその移動局の使用者に対応した前記管理用のIDを
    付与するID付与センタを設けたことを特徴とする移動
    局管理システム。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の移動局管理シ
    ステムにおいて、 前記管理区域に進入することに先だって前記移動局に対
    してその移動局の使用者に対応した前記管理用のIDを
    付与可能なID付与センタを設けると共に、前記出入口
    監視局を、前記管理区域に進入する前記移動局に前記I
    D送信要求信号を送信したときに、その移動局からID
    が付与されていない旨の信号を受信した場合には、その
    移動局に対応して管理用のIDを生成して付与し、再び
    前記ID送信要求信号を送信するように構成したことを
    特徴とする移動局管理システム。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の移
    動局管理システムにおいて、 前記固定局は、前記管理区域内に複数配置する構成とさ
    れ、前記移動局から受信するIDを含んだ移動局存在情
    報を互いに共有するように情報伝達を行なうように構成
    されていることを特徴とする移動局管理システム。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかに記載の移
    動局管理システムにおいて、 前記固定局は、前記管理区域内に複数配置する構成とさ
    れ、 前記複数の固定局が前記移動局から受信するIDを含ん
    だ移動局存在情報を統括するID監視センタを設けたこ
    とを特徴とする移動局管理システム。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の移動局管理シ
    ステムにおいて、 前記移動局存在情報は、前記IDと、受信時刻データ
    と、受信した固定局のデータとを含んで構成されている
    ことを特徴とする移動局管理システム。
  9. 【請求項9】 請求項6ないし8のいずれかに記載の移
    動局管理システムにおいて、 前記固定局により得られた複数個の移動局存在情報に同
    一のIDが含まれている場合に、それらの移動局存在情
    報からそれらのIDを送信した移動局が同一のものであ
    ることが物理的に不可能であると推定されるときに、そ
    のIDを送信した複数の移動局の中に正常状態にないも
    のが含まれていることを推定する推定手段を設けたこと
    を特徴とする移動局管理システム。
  10. 【請求項10】 請求項6ないし9のいずれかに記載の
    移動局管理システムにおいて、 前記推定手段は、前記移動局から送信されるべき前記I
    Dが所定時間を超えてなおいずれの前記固定局において
    も受信しない場合にそのIDを用いる移動局が正常状態
    にないことを推定するように構成されていることを特徴
    とする移動局管理システム。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の移動局管理システ
    ムにおいて、 前記移動局から所定時間を超えてもIDの送信がなく、
    前記推定手段によりその移動局が正常状態にないことを
    推定したときに、前記固定局からそのIDに対応したI
    D呼び出し信号を送信しそのIDを付与された移動局か
    らの応答がない場合に正常状態にないことを判定する判
    定手段を備えたことを特徴とする移動局管理システム。
  12. 【請求項12】 請求項10または11に記載の移動局
    管理システムにおいて、 前記推定手段は、前記移動局に付与されているIDのう
    ちから選択したIDに対応したID呼び出し信号を任意
    のタイミングで前記固定局から送信させ、そのIDが付
    与された移動局からIDの送信がない場合にその移動局
    が正常状態にないことを推定するように構成されている
    ことを特徴とする移動局管理システム。
  13. 【請求項13】 請求項9ないし12のいずれかに記載
    の移動局管理システムにおいて、 前記推定手段により同一のIDを送信する複数の移動局
    が存在することが推定されて正常状態にないと推定され
    たIDについて、前記移動局存在情報の履歴データに基
    づいて不正を行なっている移動局を推定する不正推定手
    段を設けたことを特徴とする移動局管理システム。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の移動局管理システ
    ムにおいて、 前記不正推定手段は、同一のIDを送信する複数の移動
    局が存在することが推定されて正常状態にないと推定さ
    れたIDについて、発生直前の前記移動局存在情報に存
    在することが確認され且つ発生時点で消失したIDがあ
    る場合に、その消失したIDを送信した前記移動局が不
    正をしていると推定するように構成されていることを特
    徴とする移動局管理システム。
  15. 【請求項15】 請求項13または14に記載の移動局
    管理システムにおいて、 前記不正推定手段は、前記移動局に付与したID毎にま
    とめた、前記固定局による受信位置の推移データに基づ
    いて前記不正をしている移動局の推定を行なうことを特
    徴とする移動局管理システム。
  16. 【請求項16】 請求項13ないし15のいずれかに記
    載の移動局管理システムにおいて、 前記不正推定手段は、前記固定局毎に得られる前記ID
    の受信データの履歴に基づいて前記不正をしている移動
    局の推定を行なうことを特徴とする移動局管理システ
    ム。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし16のいずれかに記載
    の移動局管理システムにおいて、 前記管理区域は、有料道路の走行領域内を対象とし、 前記移動局は、前記有料道路を通行する車両に搭載され
    る車載機として設けられ、 前記出入口監視局は、前記有料道路の出入口を車両が通
    行する際にその車載機と通信可能な出入口局として設け
    られ、 前記固定局は、前記有料道路の走行領域内の任意の場所
    に存在する前記車載機が通信可能となるように複数ヶ所
    に配置される路肩局として設けられ、 前記車載機を搭載した車両の通行に伴う通行料金の徴収
    処理を前記IDを媒介として前記車載機を特定して行な
    うように構成されていることを特徴とする移動局管理シ
    ステム。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の移動局管理システ
    ムにおいて、 前記車載機は、通行料金支払いのための電子現金を収納
    可能に設けられ、 前記出入口局は、前記有料道路の走行領域内から退出す
    る前記車載機に対して、通行料金を計算してこれを前記
    車載機に収納されている前記電子現金により決済するよ
    うに構成されていることを特徴とする移動局管理システ
    ム。
  19. 【請求項19】 請求項17または18に記載の移動局
    管理システムにおいて、 前記ID付与センタは、前記車載機にIDを付与する際
    に、その車載機の使用者による通行料金の支払いのため
    の決済手段を付与するIDと関連付けて登録可能とし、 前記出入口局は、前記有料道路の走行領域内から退出す
    る前記車載機に対して、その車載機に付与されたIDが
    前記通行料金支払いのための決済手段が関連付けられた
    ものであるときには、通行料金を計算してこれを前記決
    済手段により決済するように構成されていることを特徴
    とする移動局管理システム。
  20. 【請求項20】 請求項7ないし16のいずれかに記載
    の移動局管理システムにおいて、 前記固定局により受信される前記移動局のIDから得ら
    れる移動局存在情報に基づいて、前記管理区域内での固
    定局単位での前記移動局の存在分布を認識する存在分布
    認識手段を設けたことを特徴とする移動局管理システ
    ム。
  21. 【請求項21】 請求項17ないし19のいずれかに記
    載の移動局管理システムにおいて、 前記路肩局により受信される前記車載機のIDから得ら
    れる車両存在情報に基づいて、前記有料道路の走行領域
    内での路肩局単位での車両通行状態を認識する通行状態
    認識手段を設けたことを特徴とする移動局管理システ
    ム。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の移動局管理システ
    ムにおいて、 前記通行状態認識手段により認識された前記車両通行状
    態の情報を前記有料道路の走行領域の所定場所で表示す
    る表示手段を設けたことを特徴とする移動局管理システ
    ム。
  23. 【請求項23】 請求項21または22に記載の移動局
    管理システムにおいて、 前記車載機は、前記通行状態認識手段により認識される
    前記車両通行状態の情報を前記路肩局を介して受信可能
    に設けられ、受信した車両通行状態の情報を使用者に報
    知可能に構成されていることを特徴とする移動局管理シ
    ステム。
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