JP2001066945A - 出力装置 - Google Patents

出力装置

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JP2001066945A
JP2001066945A JP28465399A JP28465399A JP2001066945A JP 2001066945 A JP2001066945 A JP 2001066945A JP 28465399 A JP28465399 A JP 28465399A JP 28465399 A JP28465399 A JP 28465399A JP 2001066945 A JP2001066945 A JP 2001066945A
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colorant
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JP28465399A
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Akitomo Tejima
章友 手島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯性に優れた記録媒体に記録を行うプリン
タの機能と書き換えが可能な表示装置の機能とを併せ持
つ出力装置を実現する。 【解決手段】 帯電した着色剤15を含有する低融点材
料14が充填された連通微小空隙構造記録層2を有する
記録媒体1に電界を印加した状態で、上記記録媒体1の
中の選択した連通微小空隙構造の部分のみを加熱するこ
とにより、低融点材料14を溶融させ、上記着色剤15
を選択的に電気泳動させる。冷却後、この状態は固定さ
れるので、電界の方向を変えることにより、記録及び消
去を可逆的に行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子計算機等の出力装
置に関し、更に詳しくは携帯性に優れた記録媒体に記録
を行うプリンタの機能と書き換えが可能な表示装置の機
能とを併せ持つ出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子計算機等の出力のプリンタとして
は、現在、主にレーザプリンタ、インクジェットプリン
タ、熱転写プリンタ等が用いられている。しかしこれら
は解像度は高く記録媒体の紙は携帯性に優れているもの
の、書き換えはできない。
【0003】一方、電子計算機等の表示装置には、現
在、主にブラウン管によるCRT表示装置や液晶表示装
置等が用いられている。またテレビの表示装置には最
近、プラズマディスプレイパネルが市販されるに至って
おり、更に研究段階では、EL(エレクトロルミネッセ
ンス)表示装置やECD(エレクトロクロミックディス
プレイ)表示装置が試作されている。しかしこれらの表
示装置は自由に書き換えができるものの、解像度は一般
に低く、装置の体積や重量は大きくて携帯性に難があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のプリンタによる
記録媒体は解像度や携帯性には優れているものの、書き
換えができない。一方、従来の表示装置は書き換えは容
易なものの、解像度や携帯性に難がある。
【0005】本発明はかかる状況に鑑みてなされたもの
であり、プリンタと表示装置の両者の利点を併せ持つ、
即ち、解像度及び携帯性に優れ、しかも書き換えも可能
な出力装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するためになされたものであり、帯電した着色剤を
含有する低融点材料が充填された連通微小空隙構造記録
層を有する記録媒体に電界を印加した状態で、上記記録
媒体の中の選択した連通微小空隙構造の部分のみを加熱
することにより上記低融点材料を溶融させ、上記着色剤
を選択的に電気泳動させて記録を行い、一方、上記電界
と逆方向の電界を印加した状態で、上記記録媒体を加熱
することにより上記低融点材料を溶融させ、上記着色剤
を逆方向に電気泳動させることにより消去を行う。加熱
を止めれば上記低融点材料は固化するので、電気泳動後
の状態は保持される。
【0007】解像度の高い記録を実現するには、加熱手
段としては、集光により微小な領域を加熱できるレーザ
や発光ダイオードのような光が望ましい。
【0008】更に、コントラストを上げるには、連通微
小空隙構造記録層が、記録の時には着色剤を記録が表示
される第2透明支持体の側から見える位置に移動させ、
消去の時には着色剤を第2透明支持体の側から見えない
位置に移動させるような連通微小空隙構造を持つことが
望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係わる出力装置に
ついて図面に基づいて説明する。図1は本発明の出力装
置の主要構成部を示した図面である。記録媒体1は、第
1透明絶縁体層3、連通微小空隙構造記録層2、及び第
2透明絶縁体層4から構成されている。また、第1透明
電極5を有する第1透明支持体7、及び第2透明電極6
を有する第2透明支持体8が、上記第1透明電極5及び
上記第2透明電極6がそれぞれ上記第1透明絶縁体層3
及び上記第2透明絶縁体層4に密着するよう配置されて
いる。一方、上記記録媒体1を加熱するための光源10
が上記第1透明支持体7に近接して配されている。
【0010】図2は上記記録媒体1の一部を拡大した断
面図である。図2において、連通微小空隙構造記録層2
は、基材12を貫通するように斜めに規則的に開けられ
た多数の斜め細孔13の連通微小空隙構造の中に、帯電
した着色剤15を含有する低融点材料14が充填されて
いる。連通微小空隙構造があまり小さくないときは、上
記斜め細孔13が一画素となる。
【0011】ここで、第1透明絶縁体層3及び第2透明
絶縁体層4を設けたのは、帯電した着色剤15が、第1
透明電極5もしくは第2透明電極6に接触して、電荷が
中和されるのを防ぐと共に、記録媒体1が低融点材料1
4により第1透明電極5もしくは第2透明電極6に固着
するのを防止するためである。また、貫通穴を斜めにし
たのは、着色剤15が第1透明電極5の側に移動した消
去状態のときに、記録が表示される第2透明支持体8の
側からは着色剤15が見えなくして、コントラストを上
げるためである。以下、原理実証に使用した実験装置に
基づいて詳述する。
【0012】図1のような構成の装置において、第1透
明絶縁体層3及び第2透明絶縁体層4には片面粘着剤付
マイラフィルムを用いた。また、連通微小空隙構造は
0.5mm程の厚さの白いプラスティック板の基材12
に直径0.2mm程度の斜めの細孔を開けて形成した。
着色剤15には正の電荷を持つ黒色の粉体トナーを用
い、それを低融点材料14として採用した蝋の中に均一
に分散させて連通微小空隙構造の中に充填した。光源1
0としては半導体レーザを用い、レンズ(図示せず)で
集光して記録媒体1に照射した。また、第1透明電極5
及び第2透明電極6としてITO(インジウム錫酸化
物)層を、第1透明支持体7及び第2透明支持体8とし
てガラス板を用いた。
【0013】まず、初期化の手順を説明する。図1の装
置において、第2透明電極を接地し、第1透明電極5に
−200Vの電圧を印加した状態で、第1透明支持体7
の側から記録媒体1の全面をドライヤで加熱し、低融点
材料14としての蝋を溶融させた。すると、着色剤15
としての粉体トナーが第1透明絶縁体層3の側に電気泳
動し、第2透明支持体8の側からは基材12としてプラ
スティック板の白色に近い色に濃度が低下するのが観測
された。蝋が冷却され、固化すると、白色の消去状態が
保持される。
【0014】次に、記録の手順を説明する。図1の装置
において、第2透明電極6を接地し、第1透明電極5に
+200Vの電圧を印加した状態で、第1透明支持体7
の側から光源10としての半導体レーザの光11を集光
して蝋が充填された連通微小空隙構造の部分に照射し
た。すると、蝋が溶融し、着色剤15としての粉体トナ
ーが第2透明絶縁体層4の側に電気泳動し、第2透明支
持体8の側からは光11を照射した所だけ黒色に記録が
変化するのが観測された。
【0015】記録を消去するには、第1透明電極5に負
の電圧を印加した状態で、上記のように記録媒体1の全
面をドライヤ等で加熱しても構わないが、半導体レーザ
を全面走査して加熱するか、もしくは黒色に記録された
所だけ選択的に半導体レーザ等で過熱すれば、構成部品
を少なくし、装置をコンパクトにできる。実際に、第1
透明電極5に負の電圧を印加した状態で、黒色に記録さ
れた所だけ半導体レーザで加熱すると、黒色の記録が消
去され、白色に近い消去状態に戻るのが観測された。
【0016】上記実施例は原理実証が目的で、諸条件が
最適化されているわけではないので、半導体レーザの照
射時間は数秒と長く、記録のコントラストや繰り返し耐
久性も十分ではなかったが、諸条件を最適化すれば十分
に実用に耐えうる速度やコントラスト、耐久性が得られ
ると考えられる。また、1個の画素サイズも、今回は手
作りのため大きかったが、実用的な画素サイズに微細化
することは従来技術で十分可能である。例えば、剣山を
斜めに倒したような、傾いた微細な針を規則的に並べた
鋳型に溶融プラスティックを流し込む等の方法で、連通
微小空隙構造記録層2の斜め細孔13は簡単に形成で
き、更には微細化も可能である。
【0017】更に、画素の数も、今回は数個形成して実
験を行ったもので、実用的な記録媒体のようにマトリッ
クス状に多数の画素を形成したわけではない。しかし、
本実施例で原理実証ができているので、記録媒体を製作
するには既存の技術を用いるだけで十分であり、新規の
発明は要求されない。
【0018】実際の出力装置では、第1透明電極5及び
第2透明電極6の間に電圧を印加した状態で、一列の画
素数だけ並べた半導体レーザもしくは発光ダイオードの
アレイを走査し、必要な箇所で選択的に発光させて、記
録もしくは消去を行うことになろう。藍、紅、黄、墨の
4色の帯電した着色剤を含有する低融点材料をマトリッ
クス状にそれぞれ連通微小空隙構造の中に充填し、カラ
ー画素を形成しておけば、カラー記録も可能である。半
導体レーザや発光ダイオードの替わりに気体レーザ等を
用い、走査を行っても、同様な効果を得ることは可能だ
が、装置サイズが大きくなるのは避けられないだろう。
【0019】上記実施例は一例に過ぎず、記録媒体1の
構造や使われる材料等は上記実施例で述べたものに限定
されるものでないことは言うまでもない。
【0020】低融点材料14として、蝋の他に、パラフ
ィンを含む広義の蝋が適用可能であり、更には低融点の
固形物は殆ど適用可能である。更に、着色剤15の粉体
トナーの代わりに、帯電した他の微粒子を用いても構わ
ず、多くの帯電微粒子が適用可能である。第1透明電極
5及び第2透明電極6も透明な導電性材料であれば、酸
化錫を始め殆どのものが適用可能である。更に、第1透
明絶縁体層3及び第2透明絶縁体層4の材料は、マイラ
の外に、高分子樹脂を始めとする殆どの透明な絶縁体材
料が適用可能である。ここで、第1透明絶縁体層3に透
明なものを用いたのは光11による熱を、低融点材料1
4に効率的に伝わらせるためであるが、不透明な場合で
も低融点材料14を加熱溶融させることは可能である。
なお、第2透明支持体8の側から表示を見るので、第2
透明絶縁体層4は透明なものを用いる必要がある。ま
た、第1透明支持体7及び第2透明支持体8は、必ずし
もガラスである必要はなく、透明プラスティック板もし
くは透明プラスティックフィルムを始め、透明な固体で
あれば殆どのものが適用可能である。
【0021】また、第1透明絶縁体層3及び第2透明絶
縁体層4と連通微小空隙構造記録層2との接合方法も上
記実施例のように粘着剤に限定されるものでないことは
言うまでもない。接着剤による接着、透明絶縁体材料を
溶解させた溶液の塗布・乾燥、溶融透明絶縁体材料の塗
布、透明絶縁体フィルムの融着、透明絶縁体材料の真空
蒸着もしくはスパッタリング等も適用可能である。
【0022】また、記録媒体1の別の形態として、図3
に示す構造も適用可能である。基材としてのガラスクロ
ス16に、粉体トナーを含有する蝋を含浸させたものを
連通微小空隙構造記録層2として用いて、上記実施例と
同じ方法で記録及び消去の実験を行った。この結果、第
2透明電極6を接地し、第1透明電極5に正の電圧を印
加した状態で、第1透明支持体7の側から光源10であ
る半導体レーザによる光11を照射すると、黒色の濃度
が増大して記録状態になり、第1透明電極5に負の電圧
を印加した状態で、第1透明支持体7の側から光11を
照射すると、濃度が低下して消去状態になるのが確認で
きた。但し、上記斜め細孔13を用いた場合と比べると
濃度変化は小さかった。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、電界を印加した状態
で、帯電した着色剤15を含有する低融点材料14を選
択的に加熱溶融させて、電界の方向に応じて上記着色剤
15を電気泳動させた後、冷却によりその状態を固定さ
せるので、電界の方向を変えることにより記録及び消去
を可逆的に行うことができる。しかも、記録媒体1が、
記録の時には上記着色剤15を、第2透明支持体8の側
から見える位置に移動させ、消去の時には上記着色剤1
5を上記第2透明支持体8の側から見えない位置に移動
させるような連通微小空隙構造を持つので、上記第2透
明支持体8の側から見たとき、記録の時と消去の時との
コントラストを大きくできる。更に、記録媒体1は装置
から取り出して紙のように持ち運びができるので、書き
換えが可能な薄型表示装置の機能と、携帯性に優れた記
録媒体に記録を行うプリンタの機能とを併せ持つ理想の
出力装置が実現できる。更には、CRT表示装置のよう
なちらつきはなく、また発光体を見つめる必要はないの
で、目の疲労は大幅に軽減され、目に優しい装置といえ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる出力装置の実施例の構造を概略
的に示した図面である。
【図2】本発明の一実施例の記録媒体の一部を拡大した
断面図である。
【図3】本発明の他の実施例の記録媒体の一部を拡大し
た断面図である。
【符号の説明】
1 記録媒体 2 連通微小空隙構造記録層 3 第1透明絶縁体層 4 第2透明絶縁体層 5 第1透明電極 6 第2透明電極 7 第1透明支持体 8 第2透明支持体 9 電源 10 光源 11 光 12 基材 13 斜め細孔 14 低融点材料 15 着色剤 16 ガラスクロス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電した着色剤を含有する低融点材料が充
    填された連通微小空隙構造記録層の両側に第1透明絶縁
    体層及び第2透明絶縁体層を有する記録媒体、及び上記
    記録媒体の両側に、第1透明電極を有する第1透明支持
    体、及び第2透明電極を有する第2透明支持体を、上記
    第1透明電極及び上記第2透明電極を上記記録媒体に接
    触させて配し、上記第1透明電極及び上記第2透明電極
    の間に電界を印加した状態で、上記記録媒体の中の選択
    した連通微小空隙構造の部分のみを加熱することにより
    上記低融点材料を溶融させ、上記着色剤を選択的に移動
    させて記録を行い、一方、上記電界と逆方向の電界を印
    加した状態で、上記記録媒体を加熱することにより上記
    低融点材料を溶融させて、上記着色剤を逆方向に移動さ
    せることにより消去を行うことを特徴とする出力装置。
  2. 【請求項2】上記加熱の手段が光であり、光を照射する
    側と反対の側に記録が表示されることを特徴とする出力
    装置。
  3. 【請求項3】上記連通微小空隙構造記録層が、記録の時
    には上記着色剤を記録が表示される上記第2透明支持体
    の側から見える位置に移動させ、消去の時には上記着色
    剤を記録が表示される上記第2透明支持体の側から見え
    ない位置に移動させるような連通微小空隙構造を持つこ
    とを特徴とする出力装置。
JP28465399A 1999-08-30 1999-08-30 出力装置 Pending JP2001066945A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007530996A (ja) * 2004-03-23 2007-11-01 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 電気泳動式表示パネル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007530996A (ja) * 2004-03-23 2007-11-01 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 電気泳動式表示パネル

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