JP2001066476A - 光ファイバ素線の製造方法 - Google Patents

光ファイバ素線の製造方法

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JP2001066476A JP24288099A JP24288099A JP2001066476A JP 2001066476 A JP2001066476 A JP 2001066476A JP 24288099 A JP24288099 A JP 24288099A JP 24288099 A JP24288099 A JP 24288099A JP 2001066476 A JP2001066476 A JP 2001066476A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ素線の製造線速上昇時における口
出し用母材から製品用光ファイバ母材に移行する時点等
で発生する線速の急激な変化による樹脂塗布装置内での
断線事故を軽減する。 【解決手段】 製造開始時の停止状態から定常製造線速
3に至る途中に一定線速V2の値を定め、一定線速V2
から定常製造線速V3に至る線速上昇区間では、線速の
上昇割合に対して樹脂供給圧力の上昇割合の値を、定常
製造線速V3における予め定めた線速に対する樹脂供給
圧力の割合の値よりも小さくして、線速上昇に応じて樹
脂供給圧力を上昇させながら樹脂塗布装置へ樹脂を供給
し、光ファイバ上にその樹脂を塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ母材を
加熱溶融し線引きして光ファイバを得て、その周囲に樹
脂被覆層を設ける光ファイバ素線の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ素線は、光ファイバ母材を加
熱溶融し線引きして光ファイバを得て、その周囲に紫外
線硬化型樹脂等の樹脂被覆層を設けることにより製造さ
れている。また光ファイバ上に樹脂被覆層を設けるに当
たっては、樹脂塗布装置を用いてそこに塗布用樹脂を圧
力を加えながら供給し、樹脂塗布装置を通過する光ファ
イバの周囲に該樹脂を塗布している。
【0003】図2は光ファイバ素線の製造装置の主要部
を示す縦断面図であって、1は光ファイバ母材、1aは
製品用光ファイバ母材、1bは口出し用母材、2はチャ
ック、3は線引き炉、3aは炉心管、3bはヒータ、4
は光ファイバ、5は樹脂塗布装置、6は樹脂供給装置、
6aは一次被覆用樹脂供給装置、6bは二次被覆用樹脂
供給装置、7は紫外線照射装置、8は被覆層、9は光フ
ァイバ素線、10は引取り機、11は巻取りリール、1
2は外径測定器である。
【0004】炉心管3aを周回するようにヒータ3bを
配置した線引き炉3の炉心管3aの中に光ファイバ母材
1を配置して、光ファイバ母材1の下端部をヒータ3b
にて加熱溶融させ、下方に光ファイバ4を引き出す。な
お、光ファイバ母材1の上端部は支持棒を連結してチャ
ック2で保持する。光ファイバ母材1をチャック2で直
接保持することもある。また、光ファイバ4の線引きの
進行によって光ファイバ母材1は短くなるので、それに
合わせてチャック2を降下させる。
【0005】また、光ファイバ母材1は製品となる伝送
特性の良好な光ファイバを得ることが出来る製品用光フ
ァイバ母材1aの下端側にほぼ同じ外径の口出し用母材
1bを連結して、製造開始時の停止状態から製品となる
光ファイバを連続して製造出来る定常製造線速状態に至
る間の光ファイバの口出し用に供することもある。勿
論、口出し用母材1bを連結せずに製品用光ファイバ母
材1aのみで光ファイバ母材1を構成することも可能で
ある。
【0006】また、線引きされた光ファイバ4の外径を
非接触型の外径測定器12にて測定し、その測定結果に
基づいて図示しない制御機構によって引取り機10の引
取り速度を制御し、光ファイバ4の外径が一定範囲内に
なるように制御している。
【0007】また、樹脂塗布装置5へは、通常紫外線硬
化型樹脂を樹脂供給装置6から圧力を加えて供給し、樹
脂塗布装置5を通過する光ファイバ4の上にその樹脂を
塗布する。図1の例では、樹脂塗布装置5を2層に樹脂
を塗布し得る装置とし、内層用即ち一次被覆層用には硬
化後比較的柔らかい状態となる紫外線硬化型樹脂を一次
被覆用樹脂供給装置6aから供給し、外層用即ち二次被
覆層用には硬化後比較的硬い状態となる紫外線硬化型樹
脂を二次被覆用樹脂供給装置6bから供給する。なお、
一次被覆用樹脂供給装置6a及び二次被覆用樹脂供給装
置6bから樹脂供給に当たっては、樹脂に圧力を加えて
供給する。また、光ファイバ素線の種類によっては、被
覆層を1層とする場合もある。
【0008】光ファイバ4の周囲に紫外線硬化型樹脂を
塗布した線は、紫外線照射装置7に入って紫外線照射を
受けて樹脂が硬化し、光ファイバ4の上に被覆層8を設
けた光ファイバ素線9となり、引取り機10で引取ら
れ、巻取りリール11に巻き取られる。
【0009】光ファイバ素線の製造装置の運転開始に当
たっては、低速時から高速の定常製造線速に至るまで
は、引取り機10の引取り速度即ち光ファイバ4の線速
の上昇に合わせて、樹脂供給装置6からの樹脂供給圧力
が比例的に増加するように制御し、定常製造線速に到達
した時点で線速に対する樹脂供給圧力の割合が予め定め
た値になるようにして、その製造線速と樹脂供給圧力の
関係を保ちながら定常運転に移行する。
【0010】図3は、その線速上昇時の線速と樹脂供給
圧力の上昇関係の一例を示すグラフであって、線速上昇
過程中の線速に対する樹脂供給圧力の割合が、定常製造
線速での線速に対する樹脂供給圧力の割合=6×105
Pa÷1500m/分=400(Pa・分/m)と一致
するように制御しながら、線速上昇に伴って樹脂供給圧
力を上昇させ、製造線速1500m/分になったところ
で定常運転に移行し、樹脂供給圧力は6×105Paを
維持しながら定常製造線速1500m/分での製造を行
なう。
【0011】なお、二次被覆用樹脂供給装置6bからの
樹脂供給は光ファイバの線引き開始に合わせて開始する
が、一次被覆用樹脂供給装置6aからの樹脂供給は、一
次被覆層と二次被覆層との間に空気が巻込まれないよう
に線速が300m/分程度になるまでは停止しておき、
線速が300m/分になったところで供給を開始する。
そして、一次被覆用樹脂供給装置6aからの樹脂供給圧
力は、二次被覆用樹脂供給装置6bからの樹脂供給圧力
と同じにしながら上昇させる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】口出し時に製造された
光ファイバ素線は、線速の変化、樹脂供給圧力の変化等
によって品質が必ずしも安定したものでないので、その
まま製品として使用に供することは出来ない。そのた
め、その口出し時において消費される光ファイバ母材
は、最終的には口出し屑となって廃棄される。従って、
その口出し時の製造に高価な製品用光ファイバ母材を消
費することは経済的でない。通常は図2に示すように、
製品用光ファイバ母材の先端により安価な口出し用母材
を連結してその部分を口出し時に使用する。
【0013】ところが、口出し用母材と製品用光ファイ
バ母材とは、同じ石英を主体とした円柱状物体であって
も、成分等が必ずしも完全に同じでない。従って、線速
の上昇過程において、口出し用母材と製品用光ファイバ
母材の境界部に至ると、線引きの条件が急激に変化し、
線引きされた光ファイバの外径が急に変動する。光ファ
イバの外径が急に変動すると、外径測定器の測定結果を
受けて引取り機の引取り速度、即ち線速も急激に変化す
る。その時、図4に示すように、光ファイバの線速が予
定している上昇曲線からずれて数百m/分も急に変化す
ることがある。
【0014】光ファイバ上に塗布する樹脂の供給圧力は
線速に追随して変化するように制御されているので、こ
のような急激な線速の変化に伴って樹脂の供給圧力も大
きく変化しようとする。例えば、線速が500m/分の
急激な変化を起こすと、樹脂供給圧力は約2×105
a変化するように制御される。しかし、樹脂の供給圧力
の変化幅が大きいため、特に線速が急激に上昇した時圧
力制御が変化支持に追随することが出来ず、樹脂塗布装
置内の樹脂の流れが乱れて、光ファイバが樹脂塗布装置
内のダイス等に接触して断線することがある。
【0015】本発明は、口出し用母材と製品用光ファイ
バ母材の境界部での材質等の変化によって急激な線速の
変化があっても、樹脂供給圧力の変化幅を小さくして、
断線等の事故を少なくした光ファイバ素線の製造方法を
提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバ素線
の製造方法は、光ファイバ母材を加熱溶融し線引きして
光ファイバを得て、その周囲に樹脂塗布装置にて樹脂被
覆層を設ける光ファイバ素線の製造方法であって、製造
開始時の停止状態から定常製造線速V3に至る途中に一
定線速V2の値を定め、該一定線速V2から定常製造線速
3に至る線速上昇区間では、線速の上昇割合に対する
樹脂塗布装置への樹脂供給圧力の上昇割合を、定常製造
線速V3時における予め定めた線速に対する樹脂塗布装
置への樹脂供給圧力の割合の値よりも小さくして、線速
と共に該樹脂供給圧力を上昇させ、しかる後、定常製造
線速V3にて前記予め定めた線速に対する樹脂供給圧力
の割合を保ちながら製造する。
【0017】これによって、一定線速V2と定常製造線
速V3の間では、線速上昇割合に対する樹脂供給圧力の
上昇割合の値が、定常製造線速V3時における線速に対
する樹脂供給圧力の割合の値よりも小さくなっているの
で、この間に光ファイバ母材の材質境界等によって急激
な線速変動が生じても、それに対する樹脂供給圧力の変
化幅は小さくそれに追随して制御することも可能であ
り、樹脂塗布装置内での樹脂の流れが大きく変動するこ
とがない。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光ファイバ素線
の製造方法において適用される線速に対する樹脂塗布装
置への樹脂供給圧力の関係の一例を示すグラフである。
製造開始と共に線速は0から定常製造線速V3まで上昇
するが、その間に予め比較的低い一定線速V1と比較的
高い一定線速V2の値を設定する。一定線速V1は設定し
ないこともある。図1の例では、一定線速V1は200
m/分、一定線速V2は1000m/分に設定してい
る。
【0019】そして、一定線速V2から定常製造線速V3
の線速上昇区間では、線速の上昇割合に対する樹脂供給
圧力の上昇割合の値を、定常製造線速V3時における予
め定めた線速に対する樹脂塗布装置への樹脂供給圧力の
割合の値よりも小さくなるように制御する。図1の例で
は、定常製造線速V3時においては樹脂供給圧力/線速
=6×105Pa/1500m/分=400(Pa・分
/m)であるのに対し、一定線速V2から定常製造線速
3の区間では、樹脂供給圧力の上昇割合/線速の上昇
割合=1.0×105Pa/500m分=200(Pa
・分/m)となっている。
【0020】一定線速V2から定常製造線速V3の区間
で、樹脂供給圧力の上昇割合を小さく設定する理由は次
の通りである。線引きされる光ファイバ母材は先に図2
に基づいて説明した通り、製品用光ファイバ母材の先端
に口出し用母材を連結したものが使用されるので、定常
製造線速V3に至る時は、口出し用母材を使い切って製
品用光ファイバ母材に移行した直後であることが望まし
い。従って、定常製造線速V3に至る直前に、口出し用
母材から製品用光ファイバ母材に移行することになる。
図1の例では、一定線速V2は1000m/分、定常製
造線速V3は1500m/分になっているので、口出し
用母材から製品用光ファイバ母材に移行する時の線速
は、1000m/分から1500m/分の間になるよう
にして線速上昇の制御を行なう。
【0021】口出し用母材から製品用光ファイバ母材へ
の移行時に材質変化に伴う線引き溶融条件の変化によっ
て光ファイバの線径変動が起こり、それに伴って線速の
急激な変化が起こっても、その時点での線速の変化割合
に対する樹脂供給圧力の変化割合は小さく設定されてい
るので、樹脂塗布装置内での樹脂の流れに大きな変動は
生じない。従って、光ファイバの線速が急激に変化して
も樹脂塗布装置内での断線に至ることは無くなる。
【0022】また、一定線速V2、定常製造線速V3の時
点では樹脂供給圧力は連続している必要があるので、一
定線速V2から定常製造線速V3の区間で樹脂供給圧力の
上昇割合を小さくした分だけ、一定線速V2での樹脂供
給圧力を大きくしておく必要がある。そのために、一定
線速V1から一定線速V2の線速上昇区間では、線速の上
昇割合に対する樹脂供給圧力の上昇割合の値を、定常製
造線速V3時における予め定めた線速に対する樹脂供給
圧力の割合の値よりも大きくなるように制御する。
【0023】図1の例では、定常製造線速V3時におい
ては樹脂供給圧力÷線速=6×105Pa/1500m
/分=400(Pa・分/m)であるのに対し、一定線
速V1から一定線速V2の区間では、樹脂供給圧力の上昇
割合÷線速の上昇割合=4.5×105Pa/800m
分=562(Pa・分/m)としている。
【0024】また、図1の例では一定線速V1を設定
し、製造開始時の停止状態から一定線速V1への線速上
昇区間では、線速の上昇割合に対する樹脂供給圧力の上
昇割合の値を、定常製造線速V3時における予め定めた
線速に対する樹脂供給圧力の割合の値よりも小さくなる
ように制御している。この一定線速V1を設定し、それ
以下の線速では樹脂供給圧力を小さくする理由は、次の
通りである。
【0025】定常製造線速の状態では、高速で光ファイ
バが走行しており、塗布される樹脂は樹脂の粘性によっ
て光ファイバの走行に引張られて樹脂塗布装置の出口側
に流れる。しかし、線引き開始の低速時に定常製造線速
に対する樹脂供給圧力の割合と同じ割合で、線速上昇に
伴って樹脂供給圧力を上昇させると、線速が大きくない
ためその間は光ファイバの走行に引張られて出口側に流
れる樹脂量よりも樹脂供給量が多くなり供給された樹脂
の全量が光ファイバ出口側方向にのみ流れず、その一部
は光ファイバの入口側にも溢れ出すことがある。また、
光ファイバの走行速度が大きくないため、供給樹脂量が
多いとその圧力に光ファイバが押されて光ファイバが樹
脂塗布装置内のポイントに接触して断線することがあ
る。
【0026】このような問題を解消するために、製造開
始時の停止状態から比較的低い一定線速V1、例えば約
200m/分に至るまでは、定常製造線速に対する樹脂
供給圧力の割合よりも比較的低い上昇割合で樹脂供給圧
力を上昇させ、樹脂量を少な目にしながら供給すること
が望ましい。図1の例では、定常製造線速においては樹
脂供給圧力÷線速=6×105Pa/1500m/分=
400(Pa・分/m)であるのに対し、停止時から一
定線速V1の間では樹脂供給圧力の上昇割合÷線速の上
昇割合=0.5×105Pa/200m分=250(P
a・分/m)にしている。
【0027】なお、一定線速V1を設定しない場合は、
停止時から一定線速V2の区間での樹脂供給圧力の上昇
制御は、上述した一定線速V1から一定線速V2の線速上
昇区間での樹脂供給圧力制御と同じ手法で行なえばよ
い。
【0028】以上のようにして定常製造線速V3、例え
ば1500m/分の線速に至った後は、定常製造線速V
3にて当初設定した定常製造線速時の樹脂供給圧力、例
えば6×105Paにて紫外線硬化型樹脂を樹脂塗布装
置に供給して光ファイバ上への塗布を行なう。また、光
ファイバ上への樹脂塗布後、紫外線照射によって塗布さ
れた樹脂を硬化させ、光ファイバ上に被覆層を設けた光
ファイバ素線とする。
【0029】また、被覆層が比較的柔らかい紫外線硬化
型樹脂からなる一次被覆層と比較的硬い紫外線硬化型樹
脂からなる二次被覆層とからなる場合、一次被覆用樹
脂、二次被覆用樹脂は同じ樹脂供給圧力で樹脂塗布装置
に供給するが、線引き当初、線速が製造開始時から約3
00m/分に至るまでは、一次被覆層用樹脂の供給を停
めて二次被覆層用樹脂のみを供給して、樹脂塗布装置中
の空気を光ファイバと二次被覆用樹脂の進行によって追
い出し、その後一次被覆層用樹脂の供給を開始するよう
にすれば、樹脂塗布装置中の一次被覆用樹脂を塗布する
ダイスと二次被覆用樹脂を塗布するダイスとの間にある
空気の相当部分は樹脂塗布装置の上方に抜けるので被覆
層に気泡が多量に巻込まれて樹脂切れが起こることはな
い。
【0030】また、製造開始時から定常製造線速に至る
までに製造された光ファイバ素線は、被覆層の厚さが必
ずしも均一でないので、口出し屑として処分し、定常製
造線速V3に至った後に製造した光ファイバ素線を正常
な製品とする。また図1では、光ファイバ母材として製
品用光ファイバ母材に口出し用母材を連結したものの例
を示したが、本発明の光ファイバ素線の製造方法は、製
品用光ファイバ母材からのみなる光ファイバ母材の場合
であっても適用が可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明の光ファイバ素線の製造方法によ
れば、定常製造線速V3に至る前の線速上昇区間、即ち
一定線速V2から定常製造線速V3の区間では、線速上昇
割合に対する樹脂供給圧力の上昇割合の値を、定常製造
線速V3時の樹脂供給圧力/線速よりも小さくしたの
で、口出し用母材から製品用光ファイバ母材への移行等
に伴う急激な線速変動が起きても、樹脂供給圧力の変動
は小さく抑えられる。従って、樹脂塗布装置内での光フ
ァイバの断線等の事故を軽減することが出来る。なお、
図1の線速に対する樹脂供給圧力の制御を適用した事例
では、従来技術に比べて光ファイバの断線の発生頻度は
約1/7であった。
【0032】また、一定線速V2より低い一定線速V1
設定し、製造開始時から一定線速V 1までは、線速上昇
割合に対する樹脂供給圧力の上昇割合の値を、定常製造
線速V3時の樹脂供給圧力/線速よりも小さくすれば、
線引き開始直後の光ファイバの低速走行時での樹脂塗布
装置の光ファイバの入口側への樹脂の溢れ出しを防止す
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ素線の製造方法において適
用される線速に対する樹脂塗布装置への樹脂供給圧力の
関係の一例を示すグラフである。
【図2】光ファイバ素線の製造装置の主要部を示す縦断
面図である。
【図3】線速上昇時の線速と樹脂供給圧力の上昇関係の
一例を示すグラフである。
【図4】線速上昇時の時間経過に対する線速の上昇状態
の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1:光ファイバ母材 1a:製品用光ファイバ母材 1b:口出し用母材 2:チャック 3:線引き炉 3a:炉心管 3b:ヒータ 4:光ファイバ 5:樹脂塗布装置 6:樹脂供給装置 6a:一次被覆用樹脂供給装置 6b:二次被覆用樹脂供給装置 7:紫外線照射装置 8:被覆層 9:光ファイバ素線 10:引取り機 11:巻取りリール 12:外径測定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石附 孝博 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H050 BA03 BA23 BB33Q BB33S BC03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ母材を加熱溶融し線引きして
    光ファイバを得て、その周囲に樹脂塗布装置にて樹脂被
    覆層を設ける光ファイバ素線の製造方法において、製造
    開始時の停止状態から定常製造線速V3に至る途中に一
    定線速V2の値を定め、該一定線速V2から定常製造線速
    3に至る線速上昇区間では、線速の上昇割合に対する
    樹脂塗布装置への樹脂供給圧力の上昇割合の値を、定常
    製造線速V3時における予め定めた線速に対する樹脂供
    給圧力の割合の値よりも小さくして、線速と共に該樹脂
    供給圧力を上昇させ、しかる後定常製造線速V3にて前
    記予め定めた線速に対する樹脂供給圧力の割合を保ちな
    がら製造することを特徴とする光ファイバ素線の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 製造開始時の停止状態から前記一定線速
    2に至る途中に一定線速V1の値を定め、前記停止状態
    から前記一定線速V1に至る線速上昇区間では、線速の
    上昇割合に対する樹脂塗布装置への樹脂供給圧力の上昇
    割合の値を、定常製造線速V3時における前記予め定め
    た線速に対する樹脂供給圧力の割合の値よりも小さくし
    て、線速と共に該樹脂供給圧力を上昇させ、その後前記
    一定線速V1から前記一定線速V2に至る線速上昇区間で
    は、線速の上昇割合に対する樹脂塗布装置への樹脂供給
    圧力の上昇割合の値を、定常製造線速V3時における前
    記予め定めた線速に対する樹脂供給圧力の割合の値より
    も大きくして、線速と共に該樹脂供給圧力を上昇させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ素線の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記光ファイバ母材として製品となる光
    ファイバを得ることが出来る製品用光ファイバ母材の先
    端に口出し用母材を連結したものを使用し、口出し用母
    材側から線引きを開始して、口出し用母材から製品用光
    ファイバ母材に移行する時の線速を前記一定線速V2
    前記定常製造線速V3との間になるように線速の上昇制
    御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の光ファイ
    バ素線の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009227522A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバの製造方法
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