JP2001066274A - バイオセンサの評価方法 - Google Patents

バイオセンサの評価方法

Info

Publication number
JP2001066274A
JP2001066274A JP24225799A JP24225799A JP2001066274A JP 2001066274 A JP2001066274 A JP 2001066274A JP 24225799 A JP24225799 A JP 24225799A JP 24225799 A JP24225799 A JP 24225799A JP 2001066274 A JP2001066274 A JP 2001066274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
electrode system
biosensor
evaluation
reagent layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24225799A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Arai
真人 荒井
Tomoki Kitawaki
知己 北脇
Satoshi Nakajima
聡 中嶋
Yusaku Sakota
勇策 迫田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP24225799A priority Critical patent/JP2001066274A/ja
Publication of JP2001066274A publication Critical patent/JP2001066274A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来に比べて製造工程の早い段階で電極系の精
度を電極系毎に評価することができるバイオセンサの評
価方法を提供することを課題とする。 【解決手段】試薬層形成工程前の電極系上に、フェロシ
アン化カリウムとこれに対するモル容量が等倍以上のフ
ェリシアン化カリウムとを含む評価液を供給する。そし
て、電極系をなす作用極と参照極との間に酸化還元電位
以上の電圧を印加すると、この電極系を用いて血糖濃度
を測定する際に得られる電極系の応答曲線に近似する応
答曲線を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイオセンサの評
価方法に関する。詳しくは、バイオセンサの設計段階や
製造工程において、バイオセンサの電極系を評価する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液や尿などの生体試料から特定
の成分を定量する測定方法の一つとして、バイオセンサ
を用いる方法が提案されており、例えば血液中のグルコ
ース(血糖)の定量等に広く用いられている。
【0003】近年では、個人が自分で血糖をチェックす
るために、操作が簡単でランニングコストが安く、さら
に高精度である血糖測定用のバイオセンサが求められて
いる。その結果、バイオセンサは、微量な血液で希釈な
どの前処理操作なく、短時間で測定できる使い捨てタイ
プのものに改良されてきている。
【0004】このようなバイオセンサは、基板上に形成
された作用極と参照極とを含む電極系と、作用極と参照
極とが外部に露出するように電極系を被覆する絶縁膜
と、この外部に露出した電極系上に形成される試薬層
と、この試薬層に液体試料を導入するための導入部分
(試料吸引空間)を形成するためのスペーサ及びカバーと
を備えている。
【0005】試薬には、酸化型電子伝達物質としてのフ
ェリシアン化カリウムと、或る物質を酸化し自らは還元
する酵素たる酸化酵素とが含まれている。酵素には、例
えば、バイオセンサによって血液中の血糖量を測定する
場合には、グルコースオキシダーゼ(GOD)が用いられ
る。
【0006】バイオセンサを用いて例えば血糖量を測定
する場合には、試料吸引空間に試料(血液)が導入され
る。すると、試料が試料吸引空間内の試薬層を溶解し、
試薬中の酸化酵素(GOD)が試料中の或る物質(基質:
この場合はグルコース)について酵素反応を開始する。
この酵素反応によって、試薬中のフェリシアン化カリウ
ムが還元され、還元型電子伝達物質としてのフェロシア
ン化カリウムとなる。これによって、試薬と試料の混ざ
ったものの中には、酵素反応量(基質たるグルコースの
量)に比例して生じたフェロシアン化カリウムと、フェ
ロシアン化カリウムよりも量的に多いフェリシアン化カ
リウムとが含まれた状態となる。
【0007】また、作用極と参照極との間に酸化還元電
位(酸化還元が起こる最低の電位:フェロ/フェリの場
合は0.38V)を上回る電圧を印加する。すると、フ
ェロシアン化カリウムは、陽極たる作用極に電子を渡
し、フェリシアン化カリウムは陰極たる参照極から電子
を受け取る。このとき、フェリシアン化カリウムよりも
量的に少ないフェロシアン化カリウムが律速条件とな
り、フェロシアン化カリウムの量に応じた電流が作用極
と参照極との間を流れる。このときの電流(「酸化還元
電流」と称する)が検出されることで、試料中の基質の
量(血糖量)を知ることができる。
【0008】上述した使い捨てタイプのバイオセンサの
製造工程は、電極形成工程と、試薬層形成工程と、試料
吸引空間形成工程とからなる。ここに、電極形成工程で
は、所定の1シート分の大きさにカットされた基板フィ
ルムに複数個分の電極系をカーボンペーストを用いて印
刷し、硬化させることで、複数個の電極系が形成され
る。その後、絶縁膜が各電極系の作用極と参照極とを露
出させる状態で形成される。
【0009】試薬層形成工程では、試料中の特定成分を
検出するに適した酵素及び物質を含む試薬液を、外部に
露出している各電極系に所定量滴下し、乾燥させること
で、試薬層が形成される。
【0010】試料吸引空間形成工程では、スペーサとカ
バーとを基板フィルムに取り付けることで、基板フィル
ムとカバーとの間に試薬層を含む隙間が形成され、この
隙間が各バイオセンサの試料吸引空間を構成する。以上
の工程によって、1シート分の複数のバイオセンサが製
造される。その後、基板フィルムを適宜の大きさに裁断
することで、複数のバイオセンサが個々に分割される。
【0011】上記したバイオセンサの構成において、電
極系は、試料の測定時における酸化型電子伝達物質(フ
ェリシアン化カリウム)及び還元型電子電圧物質(フェロ
シアン化カリウム)の捕捉に関する感度に影響を与える
ので、電極系の精度は、バイオセンサによる測定結果の
精度に重要な影響を与える。また、バイオセンサは一回
の使用で廃棄されるので、バイオセンサ間において電極
系の精度のバラツキがあると、測定結果がバラツくこと
となるので好ましくない。
【0012】このため、試薬層形成工程前に電極系に電
流を通電し作用極と参照極との間の抵抗値を検出するこ
とで電極系の評価を行っていたが、この手法では、電極
間の短絡や電極の欠け等の製造ミスを発見することはで
きるが、電極系による試料測定時における感度までを知
ることはできなかった。従って、従来では、試薬層形成
工程後に、試料を試薬層に供給し、実際の試料測定時と
同様の測定を行うことで電極系の精度を評価していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おける電極系の評価方法には、以下の問題があった。即
ち、従来における電極系の評価は、試薬層形成工程の終
了後における1シート分の複数のバイオセンサの中から
1以上のバイオセンサに対して行われていた。このと
き、取り出されたバイオセンサの評価が基準に満たない
場合には、そのバイオセンサを取り出したシートの全て
のバイオセンサが廃棄処分となっていた。しかしなが
ら、廃棄されるバイオセンサは、完成に近い段階である
ので、その損失は大きかった。
【0014】また、試薬層の形成状態は、測定時におけ
る試薬の溶解状態に影響を与えるため、バイオセンサの
測定結果の精度に影響を与える。従来における電極系の
評価方法では、試薬層が形成されたバイオセンサが使用
されるため、バイオセンサの評価が基準に満たない場
合、その原因が電極系にあるのか試薬層にあるのかを判
別することが困難であった。このように、評価が基準に
満たない原因の切り分けができない(バイオセンサの精
度のパラメータが明確でない)ので、評価の結果に基づ
いて、電極系や試薬層を設計し直すことが困難となって
いた。
【0015】本発明は、上記問題に鑑みなされたもので
あり、従来に比べて製造工程の早い段階で電極系の精度
を、電極系毎に評価することができ、且つ評価の結果に
基づいてバイオセンサを設計する場合にその評価の結果
となった原因を認識することが容易となるバイオセンサ
の評価方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために以下の構成を採用する。即ち、本発明
の第1の態様は、作用極と参照極とを含む電極系とこの
電極系上に形成される酵素を含む試薬層とを含み、試薬
層に試料が供給され電極系に電力が供給されるバイオセ
ンサの電極系に対する評価方法であって、試薬層を形成
するための工程が行われていない状態の電極系上に、規
定濃度の還元型電子伝達物質とこの還元型電子伝達物質
に対して等倍以上の濃度を有する酸化型電子伝達物質と
を含む評価液を供給し、電極系に電力を供給する。
【0017】また、本発明の第2の態様は、作用極と参
照極とを含む電極系とこの電極系上に形成される酵素を
含む試薬層とを含み、試薬層に液体試料が供給され電極
系に電力が供給されるバイオセンサの電極系に対する評
価方法であって、試薬層を形成するための工程が行われ
ていない状態の電極系上に、規定濃度の還元型電子伝達
物質とこの還元型電子伝達物質に対して5倍以上のモル
容量を有する酸化型電子伝達物質とを含む評価液を供給
し、電極系に電力を供給する。
【0018】第1及び第2の態様によるバイオセンサの
評価方法によると、評価液として、試料と試薬とが混ざ
った際の酵素反応によって還元型電子伝達物質と還元型
電子伝達物質よりも量的に多い酸化型電子伝達物質とが
試料と試薬との混ざったものの中に存在している状態に
近い液体を用い、その評価液を電極系に供給し、その
後、電極系に電力を供給することで、その電極系から評
価液中の還元型電子伝達物質の量に応じた酸化還元電流
を検出することができる。この酸化還元電流は、評価液
の内容物から、バイオセンサの出力(酸化還元電流)に近
い特性となるので、この酸化還元電流を評価すること
で、試薬層を形成する前に、電極系がバイオセンサとし
て提供されるに十分な基準(電極系の精度の基準)を満た
しているか否かを判断することができる。
【0019】従って、例えば、電極形成工程が終了した
シートから1以上の電極系を抽出し、抽出した電極系に
ついて上記評価を行い、そのときの評価が基準に満たな
ければ、そのシートを廃棄(ロットアウト)することで、
そのシートを試薬層形成工程以降の工程に進めなくて済
む。このため、試薬層形成工程以降の材料や作業の無駄
を省くことができる。また、試薬層が形成されていない
段階で電極系に対する評価が行われるので、評価が基準
に満たない場合には、その原因が電極系にあることを明
確に認識することができる。従って、評価の結果に基づ
いてバイオセンサの設計をやり直すことが容易となる。
【0020】ここに、還元型電子伝達物質は、例えば、
フェリシアン化カリウムであり、酸化型電子伝達物質
は、例えば、フェロシアン化カリウムである。
【0021】また、評価液は、その水素イオン濃度指数
(pH)をほぼ中性とするための塩をさらに含む構成とし
ても良い。即ち、評価液が試料に近いpHを有するよう
にするのが好ましい。試料が例えば血液である場合に
は、評価液がpH6〜8,好ましくは血液と等張のpH
7.4となるように塩を添加する。塩は、例えば、リン
酸ナトリウム,リン酸カリウム,塩化ナトリウム,塩化
カリウムである。
【0022】また、評価液は、その粘度が試料の粘度の
範囲に含まれるようにするための親水性高分子をさらに
含む構成としても良い。例えば、試料が血液である場合
には、評価液の粘度が血液の粘度の範囲に含まれるよう
にする。
【0023】本発明の第3の態様は、基板上に参照極と
作用極とを含む電極系を形成する電極形成工程と、この
電極形成工程にて形成された電極系上に試薬層を形成す
る試薬層形成工程とを含むバイオセンサの製造方法であ
り、前記電極形成工程が終了し前記試薬層形成工程が開
始される前に、規定濃度の還元型電子伝達物質とこの還
元型電子伝達物質に対して等倍以上の濃度を有する酸化
型電子伝達物質とを含む評価液を電極系に供給するとも
もに、電力を供給することにより当該センサの評価を行
う。
【0024】本発明の第4の態様は、基板上に参照極と
作用極とを含む電極系を形成する電極形成工程と、この
電極形成工程にて形成された電極系上に試薬層を形成す
る試薬層形成工程とを含むバイオセンサの製造方法であ
り、前記電極形成工程が終了し前記試薬層形成工程が開
始される前に、規定濃度の還元型電子伝達物質とこの還
元型電子伝達物質に対して5倍以上のモル容量を有する
酸化型電子伝達物質とを含む評価液を電極系に供給する
とともに、電力を供給することにより当該センサの評価
を行う。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を説明する。
【0026】〈バイオセンサの構成〉最初に、図1を用
いて、本発明による評価方法の実施を経て製造されるバ
イオセンサの構成を説明する。図1(a)は、バイオセン
サの例を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示
したバイオセンサの左側面図であり、図1(c)は、図1
(a)に示すA−A線に沿ってバイオセンサを切断した場
合の断面図である。
【0027】図1(a)に示すように、バイオセンサは、
絶縁性の基板1と、基板1上に形成された電極系2と、
電極系2上に設けられた絶縁膜3と、電極系2上に形成
された試薬層4と、絶縁膜3上に設けられたスペーサ5
と、カバー6とからなる。
【0028】基板1は、長手方向と短手方向とを有し、
長手方向の一端は、略円弧状に形成されている。電極系
2は、帯状に形成され、基板1の長手方向に沿って設け
られている。絶縁膜3は、基板1の他端側が露出し、且
つ基板1の一端側において円形の露出部3a(図2参照)
が形成される状態で設けられている。
【0029】これによって、基板1の他端側において外
部に露出している電極系2の一部が、酸化還元電流の測
定装置に電気的に接続される接続端子2a,2aを構成
し、絶縁膜3によって被覆されている電極系2の一部が
リード部2b,2bを構成し、円形の露出部3aから露
出した電極系2の一部が、作用極7と参照極8とを構成
する。
【0030】試薬層4は、露出部3aを満たし、絶縁膜
3の上面から盛り上がる状態で形成されており、作用極
7及び参照極8と接触している。スペーサ5及びカバー
6は、絶縁膜3上に設けられることで、基板1の一端側
において、絶縁膜3とカバー6との隙間を形成してお
り、この隙間に試薬層4が配置された状態となってい
る。この隙間が、試薬層4に試料を供給するための試料
吸引空間9を構成する。
【0031】〈バイオセンサの製造方法〉次に、図2〜
図4を用いて、図1に示したバイオセンサの製造方法を
説明する。ここでは、バイオセンサの製造方法の例とし
て、試料としての血液中の血糖量を測定するためのグル
コースセンサの製造方法について説明する。製造方法
は、電極形成工程と、試薬層形成工程と、試料吸引空間
形成工程とからなる。図2は、電極形成工程の説明図で
あり、図3(a),(b)は、試薬層形成工程の説明図であ
り、図4(a),(b)は、試料吸引空間形成工程の説明図
である。
【0032】電極形成工程は、基板前処理と、電極形成
処理と、絶縁膜形成処理とからなる。基板前処理では、
絶縁性の基板1として、厚さ188μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムを用意し、1シートとしての大
きさ(例えば、200mm×200mm)にカットし、各
シートを130℃の雰囲気下に60分おくことで、アニ
ール処理を行う。
【0033】次に、電極形成処理では、1シートから得
られるバイオセンサの個数(8×5=40[個])分の電極
系2を、各シートの所定の位置にカーボンペーストを用
いて印刷した後、150℃の雰囲気下に60分おくこと
で、各電極系2を硬化させる(予熱処理及び除冷処理を
含む)。
【0034】次に、絶縁膜形成処理では、各シートにつ
いて、絶縁膜3としての加熱硬化樹脂又はUV(紫外線)
硬化樹脂を、各電極系2の所定位置を被覆するように印
刷した後、絶縁膜3を硬化させる。このとき、絶縁膜3
として加熱硬化樹脂を用いた場合には、130℃の雰囲
気下に30分おくことで、絶縁膜3を硬化させる。これ
に対し、絶縁膜3としてUV硬化樹脂を用いた場合に
は、紫外線を所定時間照射することで、絶縁膜3を硬化
させる。
【0035】以上の工程によって、基板1上に、接続端
子2a,2a,リード部2b,2b,絶縁膜3,露出部3
a,作用極7及び参照極8が形成され、図2に示す状態
となる。なお、露出部3aの平面形状は、直径2.8m
mの円形となっている。
【0036】次に、試薬層形成工程が行われる。試薬層
形成工程では、各シートについて、5μL(マイクロリ
ットル)の液体試薬4aを各露出部3aに滴下する(図3
(a)参照)。液体試薬4aは、例えば、酵素としてのG
OD0.2%,酸化型電子伝達物質としてのフェリシア
ン化カリウム1.0%,トレハロース2.0%,マイク
ロビーズ0.1%の水溶液である。その後、液体試薬4
aを滴下したシートを専用の乾燥炉に配置し、炉内温度
25℃,湿度50%の雰囲気下に60分置くことで、液
体試薬4aを乾燥させる。このようにして試薬層4が形
成される(図3(b)参照)。
【0037】次に、試料吸引空間形成工程が行われる。
試料吸引空間形成工程では、各シートの各絶縁膜4上に
スペーサ5(厚さ100〜188μm)及びカバー6(厚
さ188μmのPET製)が積層されることによって、
試料吸引空間9が形成される(図4(b)参照)。その後、
各シートが、所定の大きさにカットされる。具体的に
は、各バイオセンサの長手方向の寸法が20mmで短手
方向の寸法が6mmになるように、シートがカットされ
る。このようにして、各シートから40個のバイオセン
サが得られる。
【0038】〈バイオセンサの使用例〉上記製造方法に
よって製造されたバイオセンサは、ディスポーザブル型
(使い捨て型)の血糖センサとして使用することができ
る。以下、バイオセンサの使用例を説明する。
【0039】図5は、バイオセンサの使用に際して用い
られる血糖測定装置10のシステム構成図である。図5
において、血糖測定装置10は、測定ユニット11と、
測定ユニット11に電気的に接続されたパーソナルコン
ピュータ(表示装置含む:以下、「パソコン」という)1
2とからなる。測定ユニット11は、印加電圧設定回路
13と、電流測定回路14と、電流電圧変換回路15
と、アナログ/ディジタル(A/D)変換回路16とを備
えている。
【0040】バイオセンサを使用する場合には、最初
に、バイオセンサを測定ユニット11の所定位置に装着
し、バイオセンサの各接続端子2a,2aを測定ユニッ
ト11と電気的に接続する。
【0041】次に、印加電圧設定回路13を、バイオセ
ンサの電極系2に0.6[V]の直流電圧が印加される設
定とし、電圧印加を開始すると、電流電圧変換回路15
によって、0.6ボルトの直流電圧が、電極系2に印加
される。
【0042】次に、試料としての血液を試料吸引空間9
に近づけると、毛細管作用によって血液が試料吸引空間
9に導入され、試薬層4に供給される。すると、血液が
試薬層4の試薬を溶解することで、試薬中のGODが血
液中のグルコースについて酵素反応を開始する。
【0043】測定ユニット11の電流測定回路14は、
電圧の印加が開始されてから継続的に作用極7と参照極
8との間を流れる電流を測定する。A/D変換回路16
は、測定された電流値をアナログ信号からディジタル信
号に変換し、パソコン12に入力する。
【0044】パソコン12は、中央処理装置(CPU)
と、制御プログラムを保持し且つCPUの作業領域をな
す記憶装置とを備えており、CPUが記憶装置に保持さ
れたプログラムを実行することによって、以下の処理を
行う。
【0045】即ち、CPUは、測定ユニット11から入
力された電流値の推移を所定のグラフ上に示したもの
(バイオセンサの応答波形)を表示装置に表示する。ま
た、CPUは、測定ユニット11から入力される電流値
のうち、血液が試薬層4に供給された時の電流値(初期
値)と、血液が試薬層4に供給されてから10秒後の電
流値(酸化還元電流値)とを検出し、両者の差を用いて血
液中の血糖濃度を算出し、算出結果を表示装置に表示す
る。このようにして、血液中の血糖濃度を定量すること
ができる。
【0046】〈バイオセンサの評価方法〉次に、バイオ
センサの評価方法を説明する。この評価方法は、上述し
た製造方法の一工程に組み込まれており、上述した電極
形成工程と、試薬層形成工程との間で行われる。
【0047】(評価液)評価方法の実施に際して使用され
る評価液について説明する。評価液には、0.1M(モ
ル)のリン酸緩衝液(pH7.4)に、カルボキシメチル
セルロースナトリウム(CMC)0.2%と、フェロシア
ン化カリウム1〜10mMと、その10倍のモル容量の
フェリシアン化カリウム10〜500mMとを溶解した
ものを用いる。
【0048】ここに、リン酸緩衝液を用いるのは、塩を
添加することでpHを中性とし評価液のpHを血液とほ
ぼ同じにするためであり、親水性高分子としてのCMC
を添加したのは、評価液の粘度を血液とほぼ同じにする
ためである。
【0049】(電極単体評価の測定方法)次に、電極単体
評価の測定方法を説明する。上述したように、バイオセ
ンサの電極形成工程が終了した時点では、図2に示すよ
うに、基板1をなすシート上に電極系2及び絶縁膜3が
形成された状態となっている。
【0050】この状態のシートから単数又は複数のバイ
オセンサ(未完成)を切り出し、上述した血糖測定装置1
0の測定ユニット11に、バイオセンサの場合と同様に
して装着する。
【0051】次に、血糖濃度の定量の場合と同様にし
て、バイオセンサ(未完成)の電極系2に0.6ボルトの
直流電圧を印加した後、露出部3aに、適量の評価液を
マイクロピペットを用いて滴下する。
【0052】測定ユニット11の電流測定回路14は、
電圧の印加が開始されてから継続的に作用極7と参照極
8との間を流れる電流を測定し、その測定値は、A/D
変換回路16を経てパソコン12に入力される。
【0053】パソコン12では、電流の測定値が入力さ
れると、CPUが、測定ユニット11から入力された電
流値の推移を所定のグラフ上に示したもの(未完成のバ
イオセンサの応答曲線)を表示装置に表示する。
【0054】(電極単体の評価)電極単体の評価は、上述
した手法によってパソコン12の表示装置に表示された
未完成のバイオセンサ(電極系2)の応答曲線をバイオセ
ンサ(血糖センサ)の完成品の応答曲線と対比し、相関性
が高いか否かを判定することで行われる。
【0055】図6は、血糖濃度を定量した場合における
バイオセンサの完成品の応答曲線を示すグラフであり、
血糖濃度が100,200,300[mg/dl]の場合
における応答曲線が夫々示されている。
【0056】図7は、評価液を用いた電極系2の応答曲
線を示すグラフであり、フェロシアン化カリウム10m
Mに対して10倍のモル容量のフェリシアン化カリウム
(10mM×10)が含まれた評価液(以下、「10倍
液」という)を用いた場合の応答曲線が示されている。
【0057】さらに、図7には、比較例として、フェロ
シアン化カリウム10mMに対して等倍のモル容量のフ
ェリシアン化カリウム(10mM×1)が含まれた評価液
(以下、「等倍液」という)を用いた場合と、フェロシア
ン化カリウム10mMに対して2倍のモル容量のフェリ
シアン化カリウム(10mM×2)が含まれた評価液(以
下、「2倍液」という)を用いた場合との夫々について
の応答曲線が示されている。
【0058】図6と図7を対比して見ると、等倍液を用
いた場合の応答曲線は、バイオセンサの完成品の応答曲
線(図6参照)と著しく異なっており、完成品の応答曲線
との相関性は低い。また、2倍液を用いた場合の応答曲
線は、等倍液に比べて高いが、まだ近似といえるには不
十分である。これに対し、10倍液を用いた場合の応答
曲線は、バイオセンサの完成品の応答曲線と近似し、高
い相関性を示す。
【0059】このことから、評価液中のフェロシアン化
カリウムに対するフェリシアン化カリウムのモル容量を
等倍以上とすれば、フェリシアン化カリウムのモル容量
が増える程、電極系2の応答曲線が完成品の応答曲線に
近づくことが分かる。
【0060】従って、フェロシアン化カリウムに対する
フェリシアン化カリウムのモル容量が5倍以上の評価液
を用いれば、その応答曲線と完成品の応答曲線との相関
性を判断することによって、その電極系2の精度を知る
ことができ、且つその電極系2を用いて完成させたバイ
オセンサの精度を知ることができる。特に、10倍液を
用いた場合の応答曲線は、完成品の応答曲線に著しく近
似するので、10倍液を用れば、電極系2の精度の評価
を好適に行うことができる。
【0061】電極系2は、電極形成工程において、カー
ボンペーストを用いてシートに一様に印刷されるので、
1つのシートにおける各電極系2の精度は、ほぼ一様と
思われる。このため、電極形成工程終了後で試薬層形成
工程前に、各シートについて1又は2以上のバイオセン
サ(未完成)を抽出して上述した評価を行えば、そのシー
トの各電極系2がバイオセンサとして提供されるに十分
な基準(電極系の精度の基準)を満たしているか否かを評
価・判断することができる。
【0062】そして、評価が一定の基準を満たさなかっ
たバイオセンサ(未完成)のシートをロットアウトにする
ことで、試薬層形成工程以降の工程に進めなくて済む。
このため、試薬層形成工程以降の材料や作業の無駄を省
くことができる。
【0063】また、上述した評価方法は、電極系2毎に
行うことができる(電極単体評価を行うことができる)
ので、評価の基準を満たしたもののみを試薬層形成工程
以降の工程に進めることで、精度の高いバイオセンサを
製造することができる。
【0064】また、試薬層が形成されていない段階で電
極系に対する評価が行われるので、評価が基準に満たな
い場合には、その原因が電極系にあることを明確に認識
することができる。従って、評価の結果に基づいてバイ
オセンサの設計をやり直すことが容易となる。
【0065】以上説明した例では、評価液中のフェロシ
アン化カリウムに対するフェリシアン化カリウムのモル
容量を5倍以上にしているが、フェロシアン化カリウム
に対するフェリシアン化カリウムの濃度を等倍以上にし
てもほぼ同様の結果を得ることができる。
【0066】(コレットル式による説明)さらに、コレッ
トル式を用いれば、評価液中のフェロシアン化カリウム
に対するフェロシアン化カリウムのモル容量(又は濃度)
を等倍以上にすれば良いことを説明することができる。
【0067】電気化学における基本的な公式として、
「電荷移動速度が十分に速い場合、反応は物質移動速度
に依存する」との公式がある。このとき、単位面積あた
りの出力電流iは、以下のコレットル式で表すことがで
きる。
【0068】 i=nF√D0C0/√π√t ・・・(コレットル式) 但し、n:電極反応に関わる電子数 F:ファラデー定数 D0:拡散係数 C0:溶液中の濃度 t:電圧印加後の時間 即ち、i=k/√t(kは定数)となり、電流iは1/√
tと直線関係となる。バイオセンサでの血液中の血糖に
対する応答を見た場合、この応答がコレットル式に適合
することが図8から分かる。
【0069】上述した図6及び図7を用いた説明では、
評価液中のフェロシアン化カリウムに対するフェリシア
ン化カリウムのモル容量の比率を増加させるほどその応
答波形が完成品の応答波形に近づくとしたが、コレット
ル式でも同じ結果になることが図9から分かる。
【0070】〈カーボンペースト材料の選定〉上述した
評価方法を用いてバイオセンサの設計を行う例として、
評価方法を用いて、バイオセンサの製造に用いる電極カ
ーボン材料の選定を行った。電極はカーボンペーストを
スクリーン印刷により形成した。
【0071】カーボンペーストの材料としては、バイン
ダの種類により、ポリエステル系とフェノール系とに大
別することができる。ポリエステル系は比重の関係でカ
ーボンが表面に出るが導電率が低く、フェノール系は比
重の関係でカーボンがバインダ内に収まり易いが導電率
が高い。夫々のカーボンペースト2ロットを用意し、同
一の印刷工程で制作した電極系2の単体評価を行い、電
極系2単体のカーボンペーストロット間の感度を比較し
た。図10は、比較結果を示す表である。
【0072】図10に示すように、フェノール系のカー
ボンペーストは、ロット間での感度差が大きい。その原
因は、カーボンペーストのロットによりカーボンとバイ
ンダ(フェノール樹脂)の比率が変わり、表面に露出する
カーボン量が変わることにより、ロット間で電極単体出
力の感度に差が生じたと推定できる。
【0073】従って、バイオセンサに適した電極系2
は、ポリエステル系のカーボンペーストを用いて印刷す
ることで作製した電極系2であるとした。
【0074】〈作用電極面積、電極抵抗値、バイオセン
サ出力との関係〉次に、評価液を用いた電極系2の出力
(以下、「フェロ/フェリ出力」という)と、作用電極7
の面積,電極抵抗値,バイオセンサの完成品の血糖測定
出力との夫々の関係について説明する。
【0075】バイオセンサとしての精度を予見するため
には、そのバイオセンサが血糖濃度を測定した場合の出
力との関連性で評価することが必要である。そこで、血
糖濃度を測定した場合の出力と、他方での出力とを比較
すると、血糖濃度の測定値が高値で出る場合には他方も
高値に、血糖濃度の測定値が低値に出る場合には他方も
低値に出ることが両者の関連性を示すと考え、両者の相
関性を見ることにした。
【0076】同一条件で印刷した電極系2が形成された
3つのシートを用意し、各シートについて、電極系2の
評価測定,抵抗測定,試薬層4の形成及び血糖測定を夫
々行い、印刷位置を含む電極系2の40本分の相関を見
た。但し、バイオセンサは使い捨て型であるため、夫々
の測定は別の電極系2である。
【0077】図11は、血液を試薬層4に供給してから
5秒後の測定値(血糖測定5秒値)と、電極系2の評価測
定値(電極単体評価値)との相関性を示すグラフであり、
図12は、血糖測定5秒値と電極抵抗値との相関性を示
すグラフである。
【0078】また、図13は、電極単体評価値と作用極
7の面積との相関性を示すグラフであり、図14は、電
極単体評価値と電極抵抗値との相関性を示すグラフであ
り、図15は、作用極7の面積と電極抵抗値との相関性
を示すグラフである。
【0079】図11及び図12に示すように、血糖測定
5秒値と電極単体評価値との相関は、R=0.63と高
く、電極単体評価によるフェロ/フェリ出力は、バイオ
センサによる血糖出力を示すものと考えられる。これに
対し、血糖測定5秒値と電極抵抗値との相関は、R=
0.02と低く、電極系2の抵抗は、バイオセンサによ
る血糖出力と関係がないものと考えられる。
【0080】また、図11〜図15のグラフから、以下
のことが考えられる。 (1)血糖測定5秒値と電極単体評価値とは相関があり
(図11参照)、且つ電極単体評価値と、作用極7の面積
とは相関がある(図13参照)。この結果、血糖測定5秒
値と作用極7の面積とは相関ありと推定できる。電極面
積と出力との間に正比例の関係があることは、電気化学
的には一般的に知られており、上述したコレットル式か
らも読み取ることができる。 (2)電極抵抗値と電極単体評価値とは逆相関がある(図
14参照)ことから、カーボンペースト(カーボンイン
ク)のロットの違いで、抵抗値の高い電極ができるとフ
ェロ/フェリ出力も高くなり、その結果、血糖出力も高
くなる。 (3)電極抵抗値と作用極7の面積との間には、逆相関が
ある(図15参照)ことから、電極形成工程においてカー
ボンインクが固まりにくく、カーボンインクが薄く広が
った場合には、作用極7の面積が広くなり、これによっ
て、フェロ/フェリ出力が高くなり、結果的に血糖出力
も高くなる。
【0081】以上のことから、フェロ/フェリ出力は、
電極抵抗値と作用極7の面積の両方の情報を含んだ結果
であり、両者個別のデータよりも血糖出力に近いものと
考えられる。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、従来に比べて製造工程
の早い段階で電極系の精度を電極系毎に評価することが
でき、且つ評価の結果に基づいてバイオセンサを設計す
る場合にその評価の結果となった原因を認識することが
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バイオセンサの構成図
【図2】バイオセンサの製造方法の説明図
【図3】バイオセンサの製造方法の説明図
【図4】バイオセンサの製造方法の説明図
【図5】血糖測定装置の構成図
【図6】血糖濃度を測定した場合のバイオセンサの応答
曲線を示すグラフ
【図7】評価液を用いた電極系の応答曲線を示すグラフ
【図8】バイオセンサの血糖に対する応答をみたグラフ
【図9】評価液を用いた電極系の応答を見たグラフ
【図10】カーボンペーストのロット間の感度の比較結
果を示す表
【図11】血糖測定5秒値と電極単体評価値との相関性
を示すグラフ
【図12】血糖測定5秒値と電極抵抗値との相関性を示
すグラフ
【図13】電極単体評価値と作用極面積との相関性を示
すグラフ
【図14】電極単体評価値と電極抵抗値との相関性を示
すグラフ
【図15】作用極面積と電極抵抗値との相関性を示すグ
ラフ
【符号の説明】
1 基板 2 電極系 2a 接続端子 2b リード部 3 絶縁膜 3a 露出部 4 試薬層 5 スペーサ 6 カバー 7 作用極 8 参照極 9 試料吸引空間 10 血糖測定装置 11 測定ユニット 12 パーソナルコンピュータ 13 印加電圧設定回路 14 電流測定回路 15 電流電圧変換回路 16 A/D変換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/416 G01N 27/46 336Z (72)発明者 北脇 知己 京都府京都市右京区山ノ内山ノ下町24番地 株式会社オムロンライフサイエンス研究 所内 (72)発明者 中嶋 聡 京都府京都市右京区山ノ内山ノ下町24番地 株式会社オムロンライフサイエンス研究 所内 (72)発明者 迫田 勇策 京都府京都市右京区山ノ内山ノ下町24番地 株式会社オムロンライフサイエンス研究 所内 Fターム(参考) 4B063 QA01 QQ23 QR03 QR82 QS02 QX05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作用極と参照極とを含む電極系とこの電極
    系上に形成される酵素を含む試薬層とを含み、試薬層に
    試料が供給され電極系に電力が供給されるバイオセンサ
    の電極系に対する評価方法であって、 前記試薬層を形成するための工程が行われていない状態
    の電極系上に、規定濃度の還元型電子伝達物質とこの還
    元型電子伝達物質に対して等倍以上の濃度を有する酸化
    型電子伝達物質とを含む評価液を供給し、電極系に電力
    を供給するバイオセンサの評価方法。
  2. 【請求項2】作用極と参照極とを含む電極系とこの電極
    系上に形成される酵素を含む試薬層とを含み、試薬層に
    液体試料が供給され電極系に電力が供給されるバイオセ
    ンサの電極系に対する評価方法であって、 前記試薬層を形成するための工程が行われていない状態
    の電極系上に、規定濃度の還元型電子伝達物質とこの還
    元型電子伝達物質に対して5倍以上のモル容量を有する
    酸化型電子伝達物質とを含む評価液を供給し、電極系に
    電力を供給するバイオセンサの評価方法。
  3. 【請求項3】前記還元型電子伝達物質がフェリシアン化
    カリウムであり、前記酸化型電子伝達物質がフェロシア
    ン化カリウムである請求項1又は2記載のバイオセンサ
    の評価方法。
  4. 【請求項4】前記評価液は、その水素イオン濃度指数を
    ほぼ中性とするための塩をさらに含む請求項1〜3の何
    れかに記載のバイオセンサの評価方法。
  5. 【請求項5】前記評価液は、その粘度が前記液体試料の
    粘度の範囲に含まれるようにするための親水性高分子を
    さらに含む請求項1〜4の何れかに記載のバイオセンサ
    の評価方法。
  6. 【請求項6】基板上に参照極と作用極とを含む電極系を
    形成する電極形成工程と、この電極形成工程にて形成さ
    れた電極系上に試薬層を形成する試薬層形成工程とを含
    むバイオセンサの製造方法において、 前記電極形成工程が終了し前記試薬層形成工程が開始さ
    れる前に、規定濃度の還元型電子伝達物質とこの還元型
    電子伝達物質に対して等倍以上の濃度を有する酸化型電
    子伝達物質とを含む評価液を電極系に供給するととも
    に、電力を供給することにより当該センサの評価を行う
    バイオセンサの製造方法。
  7. 【請求項7】基板上に参照極と作用極とを含む電極系を
    形成する電極形成工程と、この電極形成工程にて形成さ
    れた電極系上に試薬層を形成する試薬層形成工程とを含
    むバイオセンサの製造方法において、 前記電極形成工程が終了し前記試薬層形成工程が開始さ
    れる前に、規定濃度の還元型電子伝達物質とこの還元型
    電子伝達物質に対して5倍以上のモル容量を有する酸化
    型電子伝達物質とを含む評価液を電極系に供給するとと
    もに、電力を供給することにより当該センサの評価を行
    うバイオセンサの製造方法。
JP24225799A 1999-08-27 1999-08-27 バイオセンサの評価方法 Withdrawn JP2001066274A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24225799A JP2001066274A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 バイオセンサの評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24225799A JP2001066274A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 バイオセンサの評価方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001066274A true JP2001066274A (ja) 2001-03-16

Family

ID=17086588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24225799A Withdrawn JP2001066274A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 バイオセンサの評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001066274A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044514A1 (en) * 2001-11-20 2003-05-30 Arkray, Inc. Fail judging method for analysis and analyzer
WO2003044513A1 (fr) * 2001-11-20 2003-05-30 Arkray, Inc. Procede d'evaluation de defaillance et analyseur
JP2007108171A (ja) * 2005-09-30 2007-04-26 Lifescan Inc 迅速な電気化学的分析のための方法および装置
WO2008049074A2 (en) * 2006-10-18 2008-04-24 Agamatrix, Inc. Error detection in analyte measurements based on measurement of system resistance
JP2008134253A (ja) * 2002-05-07 2008-06-12 F Hoffmann La Roche Ag 液体サンプル用のサンプリングデバイス
JP2010230496A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Gunze Ltd バイオセンサが取り付けられる計測表示装置
JP2011164116A (ja) * 2008-01-17 2011-08-25 Lifescan Inc サンプル中の検体を測定するシステムおよび方法
US8449740B2 (en) 2006-03-31 2013-05-28 Lifescan, Inc. Systems and methods for discriminating control solution from a physiological sample
US8551320B2 (en) 2008-06-09 2013-10-08 Lifescan, Inc. System and method for measuring an analyte in a sample
US8778168B2 (en) 2007-09-28 2014-07-15 Lifescan, Inc. Systems and methods of discriminating control solution from a physiological sample
JP2015092198A (ja) * 2012-06-08 2015-05-14 エイチエムディ バイオメディカル インコーポレーテッド 試験片、測定装置、及び測定方法

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044513A1 (fr) * 2001-11-20 2003-05-30 Arkray, Inc. Procede d'evaluation de defaillance et analyseur
JPWO2003044514A1 (ja) * 2001-11-20 2005-04-07 アークレイ株式会社 分析処理におけるフェイル判断方法および分析装置
US7008525B2 (en) 2001-11-20 2006-03-07 Arkray, Inc. Fail judging method and analyzer
US7083712B2 (en) 2001-11-20 2006-08-01 Arkray, Inc. Fail judging method for analysis and analyzer
WO2003044514A1 (en) * 2001-11-20 2003-05-30 Arkray, Inc. Fail judging method for analysis and analyzer
JP2008134253A (ja) * 2002-05-07 2008-06-12 F Hoffmann La Roche Ag 液体サンプル用のサンプリングデバイス
JP4627774B2 (ja) * 2002-05-07 2011-02-09 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 液体サンプル用のサンプリングデバイス
US8404102B2 (en) 2005-09-30 2013-03-26 Lifescan, Inc. Method and apparatus for rapid electrochemical analysis
JP2007108171A (ja) * 2005-09-30 2007-04-26 Lifescan Inc 迅速な電気化学的分析のための方法および装置
US9274078B2 (en) 2006-03-31 2016-03-01 Lifescan, Inc. Systems and methods of discriminating control solution from a physiological sample
US8529751B2 (en) 2006-03-31 2013-09-10 Lifescan, Inc. Systems and methods for discriminating control solution from a physiological sample
US8449740B2 (en) 2006-03-31 2013-05-28 Lifescan, Inc. Systems and methods for discriminating control solution from a physiological sample
WO2008049074A3 (en) * 2006-10-18 2008-06-05 Agamatrix Inc Error detection in analyte measurements based on measurement of system resistance
US8192610B2 (en) 2006-10-18 2012-06-05 Agamatrix, Inc. Error detection in analyte measurements based on measurement of system resistance
WO2008049074A2 (en) * 2006-10-18 2008-04-24 Agamatrix, Inc. Error detection in analyte measurements based on measurement of system resistance
US7846321B2 (en) 2006-10-18 2010-12-07 Agamatrix, Inc. Error detection in analyte measurements based on measurement of system resistance
US9157110B2 (en) 2007-09-28 2015-10-13 Lifescan, Inc. Systems and methods of discriminating control solution from a physiological sample
US8778168B2 (en) 2007-09-28 2014-07-15 Lifescan, Inc. Systems and methods of discriminating control solution from a physiological sample
US8603768B2 (en) 2008-01-17 2013-12-10 Lifescan, Inc. System and method for measuring an analyte in a sample
US8709739B2 (en) 2008-01-17 2014-04-29 Lifescan, Inc. System and method for measuring an analyte in a sample
US8916040B2 (en) 2008-01-17 2014-12-23 Lifescan, Inc. System and method for measuring an analyte in a sample
JP2013178281A (ja) * 2008-01-17 2013-09-09 Lifescan Inc 試験片における欠陥を識別する方法
JP2011164116A (ja) * 2008-01-17 2011-08-25 Lifescan Inc サンプル中の検体を測定するシステムおよび方法
US9739749B2 (en) 2008-01-17 2017-08-22 Lifescan, Inc. System and method for measuring an analyte in a sample
US8551320B2 (en) 2008-06-09 2013-10-08 Lifescan, Inc. System and method for measuring an analyte in a sample
US9784707B2 (en) 2008-06-09 2017-10-10 Lifescan, Inc. System and method for measuring an analyte in a sample
JP2010230496A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Gunze Ltd バイオセンサが取り付けられる計測表示装置
JP2015092198A (ja) * 2012-06-08 2015-05-14 エイチエムディ バイオメディカル インコーポレーテッド 試験片、測定装置、及び測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4449431B2 (ja) 基質濃度の測定方法
TWI493188B (zh) 選通電流測定法
US9846140B2 (en) Method for determination of analyte concentrations and related apparatus
US6475360B1 (en) Heated electrochemical cell
US20020130043A1 (en) Heated electrochemical cell
AU2006233770B2 (en) Determination of partial fill in electrochemical strips
KR101854883B1 (ko) 전기화학적 검출용의 장치 및 방법
JP5009897B2 (ja) バイオセンサのためのコントロール溶液中の内部基準としての酸化可能種
US9658187B2 (en) Underfill recognition biosensor
JP2000500571A (ja) 電気化学的方法
JP2000162176A (ja) バイオセンサを用いた測定方法及び測定装置
JP2001066274A (ja) バイオセンサの評価方法
MX2011006046A (es) Composiciones de reactivo con una concentracion baja de sal total y sistemas para biosensores.
CA2322757A1 (en) Heated electrochemical cell
EP2990784A1 (en) Liquid sample measurement device, liquid sample measurement method, and biosensor
US5985130A (en) Method for quantifying substrate
CN106442655A (zh) 使用叉指阵列电极的传感器的测量方法、测量设备和存储测量程序的计算机可读介质
JPH03287064A (ja) バイオセンサによる基質濃度の測定方法
AU779350B2 (en) Heated electrochemical cell
AU743852B2 (en) Heated electrochemical cell
JP2009276276A (ja) 測定デバイス及びそれを用いた測定方法
JPH1123515A (ja) 基質の定量法
JPH08338824A (ja) バイオセンサ、バイオセンサの製造方法および特定化合物の定量法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061107