JP2001065611A - ディスクブレーキロータおよびその製造方法 - Google Patents

ディスクブレーキロータおよびその製造方法

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JP2001065611A
JP2001065611A JP24199699A JP24199699A JP2001065611A JP 2001065611 A JP2001065611 A JP 2001065611A JP 24199699 A JP24199699 A JP 24199699A JP 24199699 A JP24199699 A JP 24199699A JP 2001065611 A JP2001065611 A JP 2001065611A
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brake rotor
resin layer
disk brake
resin
rotor
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Hiroki Usui
弘樹 臼井
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦初期の臭いの発生を抑制でき、かつ鳴き
発生を抑制でき、必要な耐食性も維持できるディスクブ
レーキロータとその製造方法の提供。 【解決手段】 ディスクブレーキロータ1の表面の少な
くとも摩擦面6に樹脂の層4が形成されており、樹脂の
層4の少なくとも外表面部4aが熱分解されているディ
スクブレーキロータ1。ディスクブレーキロータ1の表
面の少なくとも摩擦面6に樹脂の層4を形成し、樹脂の
層4の少なくとも外表面部4aを熱分解するディスクブ
レーキロータ1の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦初期での臭い
の発生を防止または軽減できるディスクブレーキロータ
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のディスクブレーキロータは、特公
昭55−38031号公報などに示されており、通常、
耐蝕性を確保するために、ディスクブレーキロータまた
はパッドの摩擦面に焼付型亜鉛クロム酸複合皮膜(ダク
ロタイズド皮膜とも呼ばれている)が形成されている。
焼付型亜鉛クロム酸複合皮膜がディスクロータ表面に形
成される場合、焼付型亜鉛クロム酸複合皮膜は、ディス
クブレーキロータの鉄素地と強固に結合している亜鉛粒
子を結合しているクロム酸化物の層からなり、亜鉛の犠
牲保護作用とクロム酸による鉄素地面の不働態化などに
より優れた防錆作用を果たしている。しかし、ロータま
たはパッド表面に焼付型亜鉛クロム酸複合皮膜を有する
ディスクブレーキでは、ブレーキ時、焼付型亜鉛クロム
酸複合皮膜の擦れ取れた粉末が対向面に移行する。そし
て、皮膜のクロム酸粉末、亜鉛粉末がロータおよびパッ
ドの表面に残っている状態で、ロータがパッドで押圧さ
れて摺動回転すると、ロータ側のクロム酸粉末、亜鉛粉
末とパッド側のクロム酸粉末、亜鉛粉末とが強い凝着力
を示して、動摩擦係数μが高くなり、鳴きと呼ばれる異
音が発生する。鳴きを抑制するために、焼付型亜鉛クロ
ム酸複合皮膜から亜鉛粒子を除去すると、亜鉛の犠牲保
護作用(鉄素地より亜鉛が先に腐食して鉄素地の腐食を
抑える作用)が得られず、耐蝕性が悪化する。したがっ
て、焼付型亜鉛クロム酸複合皮膜を有するディスクブレ
ーキロータでは、鳴き抑制と耐蝕性維持の両立は困難で
あった。この問題を解決するために、本特許出願人によ
り、表面に樹脂の層を形成したディスクブレーキロータ
が提案された(特願平10−273808号)。樹脂の
層は、亜鉛粉末などの凝着力を増す粒子を含んでいない
ので、表面の動摩擦係数を下げて鳴きを抑制でき、かつ
ロータの鉄素地面を水、汚泥から遮断するので防錆効果
を発揮し耐蝕性を維持することができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、表面に樹脂の
層を有するディスクブレーキロータは、摩擦初期に高負
荷の制動を行った場合、樹脂が一部不完全燃焼し、樹脂
の炭化水素の未燃分による臭いが発生するという問題が
あった。本発明の目的は、摩擦初期での臭いの発生を防
止または軽減するとともに、上記提案の鳴きの抑制、必
要な耐蝕性を維持できる、ディスクブレーキロータおよ
びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 回転可能であり、ブレーキパッドが押し付けら
れる摩擦面を有するディスクブレーキロータであって、
ディスクブレーキロータの表面の少なくとも前記摩擦面
に樹脂の層が形成されており、該樹脂の層の少なくとも
外表面部が熱分解されている、ディスクブレーキロー
タ。 (2) ディスクブレーキロータの表面の少なくとも摩
擦面に樹脂の層を形成し、前記樹脂の層の少なくとも外
表面部を、非酸化性雰囲気中で、200〜500℃の範
囲で、熱分解する、ディスクブレーキロータの製造方
法。 (3) ディスクブレーキロータの表面の少なくとも摩
擦面に樹脂の層を形成し、前記樹脂の層の少なくとも外
表面部を、大気中で、バーナの火で焼くことにより、熱
分解する、ディスクブレーキロータの製造方法。
【0005】上記(1)のディスクブレーキロータおよ
び上記(2)、(3)の製造方法で製造されたディスク
ブレーキロータでは、樹脂の層の少なくとも外表面部を
熱分解して(炭化して)おくので、摩擦初期に高負荷の
制動を行って表面部が燃えても、炭素が一部燃焼して二
酸化炭素になるだけで、炭化水素の未燃分は生成されな
いかまたはほとんど生成されないので、臭いの発生がな
いかまたは軽減される。また、樹脂の層がロータの鉄素
地面を水、汚泥から遮断するので防錆作用を発揮する。
この樹脂の層には亜鉛粉末など凝着力を増すものを含ん
でいないので、動摩擦係数が低くなり、鳴き発生を抑制
できる。したがって、良好な防錆効果、鳴き発生抑制効
果が維持される。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明実施例のディスクブ
レーキロータを示し、図2は本発明実施例のディスクブ
レーキロータの製造方法を示し、図3はもう一つの本発
明実施例のディスクブレーキロータの製造方法を示し、
図4〜図6は本発明実施例のディスクブレーキロータま
たは本発明実施例のディスクブレーキロータの製造方法
により製造されたディスクブレーキロータの各種特性を
示す。図中、本発明の全実施例にわたって共通な構成部
分には全実施例にわたって同じ符合を付してある。
【0007】まず、本発明実施例のディスクブレーキロ
ータを図1を参照して説明する。図1において、ディス
クブレーキは、回転するディスクブレーキロータ(以
下、単に、ロータという)1と、非回転のブレーキパッ
ド(以下、単に、パッドという)2を、備えている。ブ
レーキ時には、パッド2は、回転するロータ1に押し付
けられる。従来と同様に、ロータ1の素地は鉄であり、
パッド2は焼結体または摩擦材を樹脂などで結合した成
形体からなる。
【0008】ロータ1は、パッド2が押し付けられる摩
擦面3を有する。ロータ1の表面の少なくとも摩擦面3
(全表面でもよい)には、少なくとも1層の樹脂の層4
が形成されている。層4を形成する樹脂としては、たと
えばフェノール樹脂(フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂)、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などの熱
硬化性樹脂、もしくは、たとえばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミドイミ
ド樹脂などの熱可塑性樹脂が使用される。しかし、層4
を形成する樹脂はこれらの樹脂に限るものではなく、熱
硬化性樹脂もしくは熱可塑性樹脂であれば、使用可能で
ある。
【0009】樹脂の層4は、1層塗りでもよいし、複数
層塗りでもよい。樹脂は、1回よりも2回または2回以
上塗装することが望ましいが、その理由は、1回の塗装
において欠陥があっても、2回以上塗り重ねることによ
り、欠陥の位置が互いにずれるので、鉄素地面が外界に
露出するおそれがそれだけ少なくなって、耐腐食性が向
上するからである。
【0010】樹脂の層4には、潤滑剤の微粒子が混在さ
れていてもよい。潤滑剤は、たとえば、グラファイトで
ある。また、グラファイトのほかに、硫化物(Mo
2 、硫化アンチモンなど)、テフロンなどを使用する
ことができる。潤滑剤が混在される場合、潤滑剤は5〜
50Vol %、さらに望ましくは10〜30Vol %混在さ
れる。潤滑剤の粒径は3μm程度であることが望まし
い。グラファイトが混在されたフェノール樹脂(熱硬化
性樹脂)の層の場合は、配合量は熱処理後の状態で、フ
ェノール樹脂90Vol %、グラファイト10Vol %が望
ましい。
【0011】樹脂の層4は、さらに硬質粒子を含んでい
てもよく、硬質粒子を潤滑剤と共に含んでいてもよい。
硬質粒子はたとえばZrSiO4 である。硬質粒子に
は、ZrSiO4 のほかに、Al2 3 、SiC、Si
3 4 、ZrO2 、MgOなどを使用することができ
る。樹脂に硬質粒子が混在される場合、硬質粒子は2〜
20Vol %、さらに望ましくは5〜10Vol %混在され
る。硬質粒子の粒径は5〜10μmであることが望まし
い。一例として、樹脂の層4は、硬質粒子としてZrS
iO4 と潤滑剤であるグラファイトが混在されたフェノ
ール樹脂(熱硬化性樹脂)の層からなる。配合量は熱処
理後の状態で、フェノール樹脂が70Vol %、ZrSi
4 が10Vol %、グラファイトが20Vol %が望まし
い。
【0012】樹脂の層4の膜厚はブレーキの設計制動回
数と防錆上必要な適宜厚みから決定され、たとえば10
μm以上であり、望ましくは、20〜40μmである。
1層の厚みが20μm相当の層を2回塗装すると、層4
の厚みは40μmとなる。
【0013】樹脂の層4の少なくとも外表面部4a(樹
脂の層4の全厚である場合を含む)は、熱分解されてい
る(炭化されている)。熱分解は、非酸化性雰囲気中
(たとえば、窒素雰囲気中、炭酸ガス中、あるいは不活
性ガス雰囲気中)で、200〜500℃で、比較的時間
をかけて(1〜60分程度)、行われるか、または大気
中で樹脂表面を短時間(1〜10秒)バーナの火であぶ
る(焼く)等により行われる。熱分解が非酸化性雰囲気
中で行われる場合は、熱分解層の厚さは厚く(全厚でも
よい)、大気中の火あぶりで行われる場合は、熱分解層
の厚さは薄い(たとえば、樹脂の層の1/3程度)。
【0014】つぎに、本発明実施例のディスクブレーキ
ロータの製造方法(第1の方法)を、図2を参照して、
説明する。図2の、ディスクブレーキロータの製造方法
は、ディスクブレーキロータ1の表面の少なくとも摩擦
面3に樹脂の層4を形成する工程と、ついで樹脂の層4
の少なくとも外表面部4aを、非酸化性雰囲気中で、た
とえば窒素雰囲気中で、200〜500℃の範囲で、1
〜60分、熱分解する工程と、からなる。
【0015】ここで、非酸化性雰囲気中としたのは、空
気中だと分解が進み過ぎて、塗装層がポーラスとなり、
防錆性が低下するからである。短時間での熱処理が可能
な場合は空気中での熱処理も可能であるが、難しいのが
実状である。炉5内で窒素雰囲気中で樹脂の層4を熱処
理する場合、例えばフェノール樹脂の場合、残炭率が高
くC(炭素)として残る(水素はとぶ)。そのため、分
解によりポーラスになる程度も小さく、その結果、防錆
力の低下は小さい。また、残ったCは摩擦係数を下げる
方向に働き、ブレーキ鳴きの発生を抑える方向に働く。
また、熱処理温度を200〜500℃としたのは、20
0℃以下では熱分解が進まず、500℃以上だと少量の
空気が混入した場合に燃焼してしまうおそれがあるから
である。熱処理時間を1分以上としたのは、1分より少
ないと炭化が進まず、熱処理の効果が小さく、臭いの問
題が十分に解決されないからである。また、60分以下
としたのは、60分より大だと、分解が進み過ぎ、ポー
ラスになって防錆力が低下するからである。
【0016】つぎに、本発明のもう一つの実施例のディ
スクブレーキロータの製造方法(第2の方法)を、図3
を参照して、説明する。図3の、ディスクブレーキロー
タの製造方法は、ディスクブレーキロータ1の表面の少
なくとも摩擦面3に樹脂の層4を形成する工程と、つい
で樹脂の層4の少なくとも外表面部4aを、大気中で、
バーナ6の火炎により、1〜10秒間、軽く焼いて熱分
解する工程と、からなる。
【0017】大気中としたのは、炉内での特定ガス雰囲
気での熱処理に比べて安価に熱処理を行うことができる
からである。また、バーナ6の火炎としたのは、火炎、
温度、時間のコントロールが容易であるからである。ま
た、時間を1〜10秒としたのは、1秒より短いと、熱
処理層の厚みが小さ過ぎて効果が小さく、臭いの問題が
解決されないからであり、10秒より長いと、樹脂が燃
焼してしまい、かつポーラスになり過ぎて、防錆力が低
下するからである。
【0018】
【実施例】本発明実施例のディスクブレーキロータの製
造方法(第1の方法)で本発明実施例のディスクブレー
キロータを製造した。さらに詳しくは、ロータ全表面に
熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂を1回塗装当たり厚
さ20μmを塗装した。ついで、乾燥し(200℃×1
0分)、この塗装、乾燥による層の形成を2回行い、つ
いで熱硬化処理(200℃×2時間)を行った。1層の
厚みが20μm相当の層を2回塗装したので、層4の厚
みは40μmであった。ついで、炉内で窒素雰囲気中
で、300℃×30分の熱処理を行い、樹脂の層を熱分
解した。これによって得られた供試品を、本発明品1と
した。また、本発明実施例のディスクブレーキロータの
製造方法(第2の方法)で本発明実施例のディスクブレ
ーキロータを製造した。さらに詳しくは、ロータ全表面
に熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂を1回塗装当たり
厚さ20μmを塗装した。ついで、乾燥し(200℃×
10分)、この塗装、乾燥による層の形成を2回行い、
ついで熱硬化処理(200℃×2時間)を行った。1層
の厚みが20μm相当の層を2回塗装したので、層4の
厚みは40μmであった。ついで、大気中、バーナの火
炎で3秒間、樹脂の層の表面部を熱分解した。これによ
って得られた供試品を、本発明品2とした。また、本発
明品1、2の製造で、樹脂の層4の形成だけで止めて、
その後の熱処理をしなかったものを、比較材1とした。
【0019】以上の供試品と比較材を用いて、摩擦初期
での臭い発生の状況を、JASOC 406のすり合わ
せ条件でチェックした。試験の結果では、比較材1では
臭いが発生したが、本発明品1、2では実用上問題とな
る程度の臭いは発生しなかった。
【0020】また、以上の供試品と比較材を用いて、防
錆力評価のための、複合腐食試験を実施した。複合腐食
試験では、塩水噴霧(50℃)を17時間行い、ついで
強制乾燥(70℃)を3時間行い、ついで塩水浸漬(5
0℃)を2時間行い、ついで自然乾燥(20〜30℃)
を2時間行う、というサイクルを1サイクルとして、何
サイクルで錆が発生するかを目視で調べた。結果を図4
に示す。なお、図4には、参考のために、従来の焼付型
亜鉛クロム酸複合皮膜がディスクロータ表面に形成され
る場合の結果を、本出願人が先に提案した特願平10−
273808号から抽出して比較材2として示してあ
る。図4からわかるように、本発明品1は35サイクル
であり、本発明品は30サイクルであり、比較材1の4
0サイクルに比べて若干防錆力は低下する。しかし、本
発明品1、2でも実用上十分防錆力を維持しており、使
用し得るものである。
【0021】また、以上の供試品と比較材を用いて、動
摩擦係数および鳴き発生抑制の評価のための試験を実施
した。動摩擦係数μ試験では、制動回数に対するμの値
とその変化を調べた。鳴き試験では、決められた制動条
件において、(鳴きが発生した制動回数/全制動回数)
×100(%)で鳴き性能を調べた。結果を図5、図6
に示す。なお、図4には、参考のために、従来の焼付型
亜鉛クロム酸複合皮膜がディスクロータ表面に形成され
る場合の結果を、本出願人が先に提案した特願平10−
273808号から抽出して比較材2として示してあ
る。図5、図6からわかるように、本発明品1、2は、
動摩擦係数が比較材1に比べて低減し、鳴き発生が比較
材1の場合よりも抑制された。また、本発明品1の方が
本発明品2よりも動摩擦係数が低く、鳴き発生が抑制さ
れた。これは、熱分解で生じたCが潤滑性を増すからで
あると考えられる。この結果より、本発明品1、2は、
鳴き発生抑制において、比較材1以上の特性をもつもの
であり、使用し得るものであることがわかる。
【0022】
【発明の効果】請求項1のディスクブレーキロータおよ
び請求項2、3のディスクブレーキロータの製造方法に
よれば、樹脂の層の少なくとも外表面部を熱分解する
(炭化する)ので、摩擦初期に高負荷の制動を行って、
炭化水素の未燃分は生成されないかまたはほとんど生成
されないので、臭いの発生がないかまたは軽減される。
また、樹脂の層および/または樹脂が熱分解された層が
ロータの鉄素地面を水、汚泥から遮断するので防錆作用
を発揮する。この樹脂の層には亜鉛粉末など凝着力を増
すものを含んでいないので、焼付型亜鉛クロム酸複合皮
膜が表面に形成されたディスクロータの場合に比べて動
摩擦係数が低くなり鳴き発生を抑制でき、また樹脂の層
が形成され熱分解がされていない場合に比べてさらに動
摩擦係数が低くなり鳴き発生を抑制できる。したがっ
て、良好な防錆効果、鳴き発生抑制効果が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のディスクブレーキロータの一部
の断面図である。
【図2】本発明実施例のディスクブレーキロータの製造
方法を工程順に示したディスクブレーキロータの一部の
断面図である。
【図3】本発明のもう一つの実施例のディスクブレーキ
ロータの製造方法を工程順に示したディスクブレーキロ
ータの一部の断面図である。
【図4】本発明品1、2と比較材の複合腐食試験結果図
である。
【図5】本発明品1、2と比較材の鳴き発生試験結果図
である。
【図6】本発明品1、2と比較材の動摩擦試験結果図で
ある。
【符号の説明】
1 ロータ(ディスクブレーキロータ) 2 パッド(ブレーキパッド) 3 摩擦面 4 樹脂の層 4a 樹脂の層の外表面部の熱分解した部分 5 炉 6 バーナ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能であり、ブレーキパッドが押し
    付けられる摩擦面を有するディスクブレーキロータであ
    って、 ディスクブレーキロータの表面の少なくとも前記摩擦面
    に樹脂の層が形成されており、 該樹脂の層の少なくとも外表面部が熱分解されている、
    ディスクブレーキロータ。
  2. 【請求項2】 ディスクブレーキロータの表面の少なく
    とも摩擦面に樹脂の層を形成し、 前記樹脂の層の少なくとも外表面部を、非酸化性雰囲気
    中で、200〜500℃の範囲で、熱分解する、ディス
    クブレーキロータの製造方法。
  3. 【請求項3】 ディスクブレーキロータの表面の少なく
    とも摩擦面に樹脂の層を形成し、 前記樹脂の層の少なくとも外表面部を、大気中で、バー
    ナの火で焼くことにより、熱分解する、ディスクブレー
    キロータの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006037982A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Mazda Motor Corp 湿式摩擦部材及び湿式摩擦部材ユニット
JP2009063281A (ja) * 2007-09-10 2009-03-26 Panasonic Corp フィンアンドチューブ型熱交換器およびその製造方法

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