JP2001064987A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】明細書
【発明の名称】土木用骨格構造体およびそれに用いる骨ピース、土木用パネル組構造体およびそれに用いるパネルピース、土木用構造体、ならびに土木用構造体の構築工法
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数の最小分割ユニットとしての骨ピースが、平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて形成されたことを特徴とする、土木用骨格構造体。
【請求項2】前記複数の骨ピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされている、請求項1記載の土木用骨格構造体。
【請求項3】隣り合う前記複数の骨ピース相互が、継手ピースを介して接合されている、請求項1または2記載の土木用骨格構造体。
【請求項4】隣接する前記ピース相互が係止手段により係止されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の土木用骨格構造体。
【請求項5】平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて、或いは継手ピースを介して平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて、自身を最小分割ユニットとして含む土木用骨格構造体を形成するように構成したことを特徴とする、骨ピース。
【請求項6】一文字形、屈曲形、星形および十字形のうちから選択された形状を有する、請求項5項記載の骨ピース。
【請求項7】複数の最小分割ユニットとしてのパネルピースが立体枠状をなすように組み上げられてなり、
前記複数のパネルピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされていることを特徴とする、土木用パネル組構造体。
【請求項8】前記複数のパネルピース相互が、継手ピースを介して接合されている、請求項7記載の土木用パネル組構造体。
【請求項9】隣接する前記ピース相互が係止手段により係止されている、請求項7または8のいずれか1項記載の土木用パネル組構造体。
【請求項10】組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢で、立体枠状をなすように組み上げられて或いは継手ピースを介して立体枠状をなすように組み上げられて、自身を最小分割ユニットとして含む土木用パネル組構造体を形成するように構成したことを特徴とする、パネルピース。
【請求項11】多角形状をなしている、請求項10記載のパネルピース。
【請求項12】骨ピース、パネルピース、およびブロックピースのうち、いずれか2種以上のピースを、継手ピースを介さずに又は介して、積み上げまたは組み上げ形成してなることを特徴とする、土木用構造体。
【請求項13】ブロックピース、パネルピースおよび骨ピースのうちから選択された少なくとも一種からなる複数のピースを積み上げまたは組み上げて、土木用構造体を構築する方法であって、
前記ピースに、積み上げ方向または組み上げ方向に沿う貫通孔を設け、
前記構造体の構築部位に、前記積み上げ方向または組み上げ方向に沿う貫通部材を立設し、
前記立設した貫通部材に前記ピースの貫通孔を挿し通し貫通させつつ、前記ピースを複数段積み上げまたは組み上げることを特徴とする、土木用構造体の構築方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木に用いられる、土木用骨格構造体およびそれに用いる骨ピース、土木用パネル組構造体およびそれに用いるパネルピース、土木用構造体、ならびに土木用構造体の構築工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木用のブロックピースは、施工現場や施工目的に応じて様々なものがある。例えば、先の特願平9−159515号、特願平9−192836号、特願平9−270202号、特願平9−270203号、特願平9−270204号、特願平9−270237号、特願平9−270238号、特願平9−270239号、特願平9−279181号、特願平9−279182号、および特願平9−279183号においては、軽量等の利点を有する中空ブロックや、その製造方法、そのブロックピースを用いるブロック構造体の他、同様の中空ブロックピースを用いた水中または地中構造物、具体的には貯水槽構造物、護岸構造物、軽量盛土構造物、壁体構造、落差工構造物、砂防ダム構造物、魚道構造物が提案されている(以下、これらを総括して先行例という)。
【0003】
この先行例のブロックピースは中空の立方体形状をなしている。施工に際しては、例えば特願平9−159515号に示されるように、多数のブロックピースを積み上げ(配列および積層し)、上下面が平面のブロック層を複数有するブロック構造体を形成するのに使用したり、特願平9−192836号に示されるように、多数のブロックピースを積み上げ、上下面が平面のブロック層を複数有するブロック構造体を形成するにあたり、隣接するブロックピース角部間にスペーサーを介在させ、上下方向および水平方向に列をなすように積み重ねて使用したりするものである。また、これら先行例では、ブロックピース同士の接合もしくはブロックとスペーサーとの接合に際しては、各接合面間にモルタルを介在させ接合していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、先行例のブロックピースは中空であるため、中実のものと比べるならば軽量であり、その意味では現場への搬入や設置に際して大型機械が不要であるという利点がある。しかし、先行例の中空ブロックピースは中空とはいっても体積は中実のものと変わらないため、一度に搬送できる量は中実のものと殆ど変わりがなく、中空部分の分だけ車両の積載スペースが無駄になる部分が多い。
【0005】
先行例のブロックピースは立体型枠を用いた一体打ちで形成されるので、これ以上に分割することはできないが、ブロックピースをさらに小さな小ピースに分けることができれば、車両により一度に搬送できる量を増やすことができ、また各小ピースは軽いので搬送や設置等における取り扱いがさらに容易となることが想定された。
【0006】
さらに、先行例のブロック構造体は、周囲からの拘束力がある程度しかも均等に作用していないと一体構造を保ち難く、外力の加わり方や、周囲の状況(周囲が軟弱地盤である場合)によっては崩壊する虞がある。しかも、ブロックピース間もしくは各ブロック層間をモルタル接合したとしても、当該接合部分はブロックピース自体よりも弱いので、当該接合部分に沿って滑り破壊を生じる等して、全体が崩壊する虞がある。
逆にいえば、これらの例のブロック構造体の構築に際しては周囲が固められている必要がある。
【0007】
したがって、特に水中構造体、貯水槽構造体、護岸構造体、軽量盛土構造体への適用を考慮すると、先行技術では、耐久力のあるブロック構造体を構築し難い場合が想定された。
【0008】
そこで、本発明の主たる課題は、構造体構成ピースの現場への搬入効率を向上させるとともに、搬入時や設置時における構造体構成ピースの取り扱いを容易にすることにある。
【0009】
他の課題は、耐久力のある構造体の提供、および耐久力のある構造体を構築することができる構造体構成ピースを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明のうち請求項1記載の発明は、複数の最小分割ユニットとしての骨ピースが、平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて形成されたことを特徴とする、土木用骨格構造体である。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記複数の骨ピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされている、請求項1記載の土木用骨格構造体である。
【0012】
請求項3記載の発明は、隣り合う前記複数の骨ピース相互が、継手ピースを介して接合されている、請求項1または2記載の土木用骨格構造体である。
【0013】
請求項4記載の発明は、隣接する前記ピース相互が係止手段により係止されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の土木用骨格構造体である。
【0014】
請求項5記載の発明は、平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて、或いは継手ピースを介して平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて、自身を最小分割ユニットとして含む土木用骨格構造体を形成するように構成したことを特徴とする、骨ピースである。
【0015】
請求項6記載の発明は、一文字形、屈曲形、星形および十字形のうちから選択された形状を有する、請求項5項記載の骨ピースである。
【0016】
請求項7記載の発明は、複数の最小分割ユニットとしてのパネルピースが立体枠状をなすように組み上げられてなり、
前記複数のパネルピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされていることを特徴とする、土木用パネル組構造体である。
【0017】
請求項8記載の発明は、前記複数のパネルピース相互が、継手ピースを介して接合されている、請求項7記載の土木用パネル組構造体である。
【0018】
請求項9記載の発明は、隣接する前記ピース相互が係止手段により係止されている、請求項7または8のいずれか1項記載の土木用パネル組構造体である。
【0019】
請求項10記載の発明は、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢で、立体枠状をなすように組み上げられて或いは継手ピースを介して立体枠状をなすように組み上げられて、自身を最小分割ユニットとして含む土木用パネル組構造体を形成するように構成したことを特徴とする、パネルピースである。
【0020】
請求項11記載の発明は、多角形状をなしている、請求項10記載のパネルピースである。
【0021】
請求項12記載の発明は、骨ピース、パネルピース、およびブロックピースのうち、いずれか2種以上のピースを、継手ピースを介さずに又は介して、積み上げまたは組み上げ形成してなることを特徴とする、土木用構造体である。
【0022】
請求項13記載の発明は、ブロックピース、パネルピースおよび骨ピースのうちから選択された少なくとも一種からなる複数のピースを積み上げまたは組み上げて、土木用構造体を構築する方法であって、
前記ピースに、積み上げ方向または組み上げ方向に沿う貫通孔を設け、
前記構造体の構築部位に、前記積み上げ方向または組み上げ方向に沿う貫通部材を立設し、
前記立設した貫通部材に前記ピースの貫通孔を挿し通し貫通させつつ、前記ピースを複数段積み上げまたは組み上げることを特徴とする、土木用構造体の構築方法である。
【0023】
<作用>
前述のとおりブロック構造体はブロックピースを積上げて構築するものであるが、ブロックピースは体積が大きいので車両による搬送効率が悪く、またブロック単体の重さも、中空にすれば軽量となるもののさらに軽量であるのが好ましい。本発明は、かかる観点からなされたものであり、従来のブロック構造体では最小分割ユニットがブロックピースであったものを、ブロックピースよりも小さく且つ軽量なパネルピースとし、又はパネルピースよりも小さく且つ軽量な骨ピースとし、これらによりブロック構造体と同等の構造体を提案しようとするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
<土木用骨格構造体について>
前述のとおり、本発明の土木用骨格構造体は、複数の最小分割ユニットとしての骨ピースが、平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて形成されたものであり、種々の骨ピースの形状や組み上げ形態が含まれる。以下、代表的な例について詳説する。
(土木用骨格構造体の第1の具体例;一文字形骨ピース)
第1の具体例は、図1に示す一文字形骨ピース1を用いるものである。図示の一文字形骨ピース1は、四角棒状の中間部1Aと、その両端部に一体形成された、他のピースとの接合部B,Bとからなり、全体的には一文字形をなし、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢で組み上げられるものである。特に接合部B,Bの上端は中間部1Aの上面よりも上方に、およびその下端は下面よりも下方に突出しているので、図2に示すように一文字形骨ピース1,1…を組み上げ方向に平行に重ね上げても、上下隣接ピース1,1の中間部1A,1A間に隙間S1が形成されるようになっている。
【0025】
組み上げ形態は、構造体の設置場所に応じて適宜定めれば良い。しかし、骨ピースは、前述のように組み上げ方向に平行に重ね上げるよりも、各段において組み上げ方向に対して直交する平面方向(以下横方向ともいう)に間隔をおいて配列し、横方向に隣接するピース相互が離間するようなし、かつ各ピースが上隣または下隣の段の複数個のピースに跨るように積層し組み上げた(以下、離間千鳥状ともいう)ほうが、ピース使用量を少なくすることができるとともに、組み上げた構造体中の隙間の容積も多くなり、通気性・通液性に優れるようになるので好ましい。以下、他の例について順に詳説する。
【0026】
図3は、各段において横方向に一文字形骨ピース1,1…を間隔をおいて一列に並べるとともに、各一文字形骨ピース1,1…の両端の接合部B,Bが、上隣または下隣の段の隣接ピース1,1における接合部B,B間に跨ってそれぞれ重なるようにして千鳥状に組み上げられた壁状構造体10を示している。したがって、接合部Bの上下面がそれぞれ接合面となる。またこの壁状構造体10では、壁圧が骨材厚さと同じとなる。また、図示例では壁体側端縁を直線状に揃えるべく、当該側端縁に位置する、上下方向に隣接する骨ピース1,1の接合部B,B間においては、当該接合部Bと同形のスペーサー1S,1S…を骨ピースの代わりに入れている。
【0027】
次に図4は、接合部B,B…が上下方向に重なる骨ピース1,1…相互が当該接合部B周りに平面方向に90度ズレるように、かつ4段組み上げることで平面視で方形の枠単位U1(図5参照)が形成されるように組み上げた山状構造体11を示している。
【0028】
次に図6は、4個の一文字形骨ピース1を用いて2段組み上げにより形成される方形枠単位U2が、前述の図3と同様の離間千鳥状に組み上げられた壁状構造体12を示している。また図7は、図6と同様の方形枠単位U2を、各段において平面方向に間隔をおいて配列し、平面方向に隣接する方形枠単位U2,U2…相互が離間するようなし、かつ各方形枠単位が上隣または下隣の段の複数個の方形枠単位U2,U2…に跨るように組み上げた山状構造体13である。この例は、換言すれば、接合部B,B…が重なる骨ピース1,1…相互が当該接合部B周りに平面方向に90度ズレるように、かつ2段組み上げることで平面視で方形枠単位U2が形成されるように組み上げたものともいえる。
【0029】
次に図8は、平面視でハニカム状をなすように一文字形骨ピース1,1…を組み上げたハニカム状構造体14を示している。この構造体14は、換言すれば、接合部B,B…が重なる骨ピース1,1…相互が当該接合部B周りに平面方向に120度ズレるように、かつ3段組み上げることで平面視で正六角形状枠単位U3が形成されるように組み上げたものともいえる。組み上げに際しては例えば図9〜図11に段毎に示すように、各段あたり正六角形枠単位の平行な2辺が形成されるように一文字形骨ピース1,1…を並べ、三段組み上げると平面視で六角形枠単位U3が形成されるようにすることで構築できる。なお、図10および図11中の二点鎖線で示される骨ピース1は、当該段よりも下段のピースを示している。
【0030】
一方、図12は請求項3記載の発明に従って、隣り合う複数の骨ピース1,1相互が継手ピース2,2…を介して接合されている土木用骨格構造体例15を示している。本例の継手ピース2は、図13にも示すように骨ピースのそれと実質的に同形状の接合部Bを4つ束ねた形状をなすものである。図12に示す例では、骨ピース1,1…からなる段および継手ピース2,2…からなる段が交互に組み上げられており、各段における骨ピース2は端部接合部Bを突き合わせるようにして格子状に配列されるとともに、骨ピース1,1…は横方向および上下方向に列をなし、継手ピース2,2…はその上隣および下隣において突き合わさる複数の骨ピース接合部B,B…間に跨って、それらの間に挟まれている。
【0031】
この例における一文字形骨ピース1,1…は組み上げ方向に平行に重ね上げられているものの、骨ピース1,1…からなる段間には継手ピース2,2…からなる段が挟まれているため、上下隣接ピース1,1の中間部間1A,1Aに、前述図2の例よりも大きな隙間S20がそれぞれ形成される。
【0032】
ところで、これらの図示例は、請求項13記載の発明の組み上げ方法に従って構築したものである。すなわち、上述の図示例では骨ピース1の接合部B,Bおよび継手ピース2の接合部B,B…が、上面から下面に連通する貫通孔Hが形成された円柱状をなしている。そして組み上げに際しては、特に図3や図27に詳細に示すように、先ず構造体の構築基盤(地盤など)部位に構造体の高さと実質的に同等の複数の貫通部材P,P…(丸棒やパイプ等)をピース形状や組み上げ方に応じて配列立設した後、これら立設した貫通部材P,P…に、骨ピース1の接合部B,Bの貫通孔Hや、継手ピース2を用いる場合にはその接合部B,B…の貫通孔H、スペーサー1Sを用いる場合にはその貫通孔Hを挿し通し貫通させつつ、それらピースを積み上げまたは組み上げている。好ましくは図示例のように、骨ピースおよび継手ピースについては一つのピースが複数の貫通孔を有し、それらが別個の貫通部材間に跨るように挿し通されるようにする。
【0033】
かくして組み上げた構造体1〜15においては、同一の貫通部材Pが貫通するピース1,1…(または1,1…、2,2…)は当該貫通部材Pを介して係止され一体化されており、特に骨ピース1,1…を千鳥状に組み上げた場合や前述の継手ピース使用例のような場合には、同一層内の骨ピース1,1同士も貫通部材P,Pおよびその上層または下層のピース(継手ピース使用例では継手ピースを含む)を介して係止されることとなり、全ピースが一体化されることになる。
【0034】
なお、後述の他の土木用骨格構造体や土木用パネル組構造体に関する図示例においても、かかる係止手段が適用されているが、以下では説明を略す。また、他にもピース相互(骨ピース相互または骨ピースと継手ピース相互)の係止手段があるが、これについては後述する。
【0035】
(土木用骨格構造体の第2の具体例;屈曲形骨ピース)
他の骨ピースの形状例としては、図14〜図16に示すように屈曲形のものを提案する。図14に示す直角屈曲形骨ピース3は中間部3Aの中央屈曲部の屈曲角θを直角とした形状をなしており、これを前述図3と同様に横向姿勢で千鳥状に組み上げた場合図15に示すような壁状構造体16になる。B,Bは他のピースとの接合部を示しており、S3は上下方向に隣接する骨ピース中間部3A,3A間に形成される隙間を示している。また図16に示す屈曲形骨ピース4は中間部4Aの中央屈曲部の屈曲角θ2を鈍角としたものである。B,Bは他のピースとの接合部を示している。本例の接合部Bも基本的・機能的に上述例と同じであるので、同じ符号を付して説明を略す(以下の例においても同じ。)
【0036】
また図示しないが、中間部の中央屈曲角を鋭角とすることもできる。さらに図示しないが、屈曲部を中間部3A中央にする必要はなく、一方の接合部側にズラしてL字形またはヘの字形にすることもできる。
【0037】
このように、本例の屈曲形骨ピースは、形状が異なる以外は前述一文字形骨ピースと同様であり、したがって、適宜の形状の継手ピースを介在させて組み上げたり、山状に組み上げたりするなど、種々の組み上げ形態を採用できるものである。
【0038】
(土木用骨格構造体の第3の具体例;星形骨ピース)
また他の本発明の骨ピースとして、図17に示すように三頂点星形の骨ピース5も提案する。図示の三頂点星形骨ピース5は、中心部5cおよびこれから等しい長さでかつ中心部5c周りに120度の間隔をもって放射状にそれぞれ延在する突出骨部5d,5d…からなる本体部5Aと、この本体部5Aの各突出骨部の先端にそれぞれ一体形成された、他のピースとの接合部B,B,Bとで構成されており、したがってこれら接合部B,B,Bを結ぶ線は正三角形をなすようになっている。
【0039】
かかる三頂点星形骨ピース5を組み上げ方向に対して直交する方向に沿う姿勢で用いても、図18に示すように平面視でハニカム状をなすように組み上げハニカム状構造体17を形成することができる。組み上げに際しては例えば、各段あたり六角形枠単位の隣接2辺が、三頂点星形骨ピース5の一対の突出骨部5d,5dにより形成されるように、かつ三段組み上げると平面視で正六角形の枠単位U4(図19参照)が形成されるように配列し、組み上げる。
【0040】
また図20に示すように、各段あたり、正六角形枠単位における隣接しない3頂点部に中心部が位置するように骨ピース5,5…をそれぞれ配し、正六角形枠単位の一辺の半分が各骨ピース5,5…の突出骨部5d,5d…により形成されるにようになし、かつ2段組み上げると平面視で正六角形の枠単位U5(図21参照)が形成されるようにすると、より大きな正六角形枠単位のハニカム状構造体18を構築できる。
【0041】
なお、これらのハニカム状構造体においては、各骨ピース5,5…が上隣または下隣の複数の骨ピース5,5…に跨ることになるので、ピース5,5間の空隙を大きくとることができ、前述または後述の係止手段によってピース相互を連結すれば、全ピースが一体化した強固な構造体となる。また図示しないが、本三頂点星形骨ピース5おいても、継手ピースを介在させて組み上げることができる。
【0042】
(土木用骨格構造体の第4の具体例;横向き十字形形骨ピース)
さらに、図22に示すような十字形骨ピース6も提案する。図示の十字形骨ピース6は、中心部6cおよびこれから等しい長さでかつ中心部6c周りに90度の間隔をもって放射状にそれぞれ延在する突出骨部6d,6d…からなる本体部と、この本体部の各突出骨部の先端にそれぞれ一体形成された、他のピースとの接合部B,B…とで構成されており、したがって接合部B,B…を結ぶ線は正四角形をなすようになっている。
【0043】
図23は、かかる十字形骨ピース6を組み上げ方向に対して直交する方向に沿う姿勢で前述離間千鳥状に組み上げて形成した壁状構造体を示している。すなわち、各段において横方向に十字形骨ピース6,6…を間隔をおいて一列に並べるとともに、各十字形骨ピースの隣接する接合部を結ぶ線が並設方向または並設方向に対して直交する方向にそれぞれ沿うようになし、各十字形骨ピース6,6…における並設方向に対して直交する方向に隣接する一対の接合部B,Bが、上隣または下隣の段の一対のピース6,6に対して各一対の接合部B,B間に跨ってそれぞれ重なるようにして組み上げている。この場合、壁圧は骨ピースにおける隣接接合部を結ぶ方向の幅と同じになる。また、図示例では壁体側端縁を直線状にするべく、当該側端縁に位置する、上下方向に隣接する十字形骨ピース6,6の一対の接合部B,B、B,B間においては、当該接合部Bと同形状のスペーサーS1を骨ピースの代わりに入れている。
【0044】
また、かかる十字形骨ピース6を用いると、図24に示すように、正方形枠単位からなる山状構造体を構築することができる。具体的には、各段あたり、正方形枠単位における対向する一対の頂点部に対して中心部を合わせるように骨ピースをそれぞれ配し、それら頂点部において交わる一対の辺の各半分が、各頂点部に配された骨ピース6,6…の突出骨部6d,6d…により形成されるにようになし、かつ2段組み上げると平面視で正方形の枠単位U6(図25参照)が形成されるようにする。
【0045】
これらの構造体においても、各十字形骨ピース6,6…が上隣または下隣の複数の十字形骨ピース6,6…に跨ることになるので、ピース6,6間の空隙を大きくとることができ、前述または後述の係止手段によってピース相互を連結すれば、全ピースが一体化した強固な構造体となる。また図示しないが、本十字形骨ピース6おいても、継手ピースを介在させて組み上げることができる。
【0046】
(土木用骨格構造体の第5の具体例;骨ピースの縦向き姿勢での使用)
本発明の骨ピースは、組み上げ方向に対して直交する横向姿勢のみならず、縦向姿勢で組み上げることができる。前述の骨ピースをそのまま縦向き姿勢で用いることもできなくはないが、組み上げが困難となる場合も考えられる。したがってより好適には、接合部を縦向きに沿う姿勢に変更したものを用いる。
【0047】
この例として、図26には縦向き姿勢用十字形(以下、X字形ともいう)骨ピース106を示した。また、このX字形骨ピース106のみを用いて正面視で斜め格子状をなすように組み上げた壁状構造体を図27に示した。同図の例では、各段において横方向にX字形骨ピース106,106…を間隔をおいて一列に並べるとともに、X字形骨ピース106,106…の下側の両端の接合部B,Bが、上隣または下隣の段の隣接ピース106,106における上側の接合部B,B間に跨ってそれぞれ重なるようにして組み上げられている。したがって本例では、上側接合部Bの上面および下側接合部Bの下面がそれぞれ接合面となる。またこの壁状構造体では、壁圧が骨ピース厚さと同じになる。
なお、図示しないが、本縦向き骨ピースおいても、継手ピースを介在させて組み上げることができる。
【0048】
(土木用骨格構造体の第6の具体例;骨ピース変形例を使用)
他方、以上に述べた例の骨ピースは、端部または頂点部にしか接合部Bが形成されていないが、他の部位にも形成することができる。例えば一文字形骨ピース101においては図28に示すように、両端部B,Bのほか中間部101Aの中央にも接合部Bを形成することができる。
【0049】
この3点接合型一文字形骨ピース101を用いると、例えば図29に示すように、平面視でダイアゴナル状をなす構造体21を形成できる。この構造体は、例えば図30〜図32に示すように、各段あたり、隣接する一対の菱形枠単位における連続する2辺が形成されるように3点接合型一文字骨ピースを並べ、三段組み上げると平面視で菱形枠単位U7が形成されるようにすることで構築できる。
【0050】
また屈曲形骨ピースにおいては、例えば図33および図34にそれぞれ示すように、両端部B,B、B,Bのほか屈曲部にも接合部B,Bを形成することができる。なお、図33は3点接合型直角屈曲形骨ピース103を示しており、図34は3点接合型鈍角形骨ピース104を示している。これらは、例えば前述の図15の例と同様のピース離間タイプの千鳥状組み上げによって壁状構造体を構築することができる。この例として3点接合型直角屈曲形骨ピース103,103を組み上げて形成した壁状構造体22を図35に示した。かかる壁状構造体においては、各屈曲形ピースは3点支持されているので、前述の第3の具体例よりも強度が高くなる利点がある。
【0051】
<土木用パネル組構造体について>
次に、本発明の土木用パネル組構造体、すなわち複数の最小分割ユニットとしてのパネルピースが立体枠状をなすように組み上げられてなり、複数のパネルピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされているものについて具体例に基づき詳説する。
(土木用パネル組構造体の第1の具体例;三角形パネルピース)
第1の具体例は、図36に示す、横向き姿勢で用いることを前提とした三角形パネルピース7を用いるものである。図示の三角形パネルピース7は、正三角形をなし、各頂点部位に、他のピースとの接合部B,B,Bが形成されているものである。また特に図示のパネルピースは、縁部を残して肉抜きし平枠状となしている。
【0052】
他方、本三角形パネルピース7の組み上げに関し、接合部B,B,Bの位置関係が前述の三頂点星形骨ピース5(図17参照)と同じであるので、積層組み上げ形態も同様とすることができる。ただし、本三角形パネルピース7は三頂点星形骨材とは平面形状が異なるので、構造体の平面視での形状が当然異なる。図37には、本例の三角形パネルピース7を、前述三頂点星形骨ピースに係る図18と同様の接合部配列形態で組み上げた山状構造体23を示した。この構造体23においては、各段における各三角形パネルピースの3つの接合部B,B,Bが、上隣または下隣の段の複数の(図示の場合には3つ)三角形パネルピース7,7,7の各1つの接合部B,B,B上に重なり、それら異なる三角形パネルピース7,7,7各一つの接合部B,B,B間に跨るように組み上げられている。そして、前述図18の例とは異なり、平面視では三角形枠単位が平面方向に連続するようになる。
【0053】
また図38には、前述三頂点星形骨ピースに係る図20と同様の接合部配列形態で組み上げた山状構造体24を示した。この構造体24は、各段あたり、六角形枠単位の隣接しない三辺が3つの三角形パネルピース7,7,7の各一辺により形成されるように配列し、2段組み上げることにより平面視で六線星形(hexagram、ダビデの星形)の枠単位が形成されるようになしたものである。本構造体24においても、各段における各三角形パネルピース7の3つの接合部B,B,Bが、上隣または下隣の段の複数の(図示の場合には3つ)三角形パネルピースの各1つの接合部B,B,B上に重なり、それら異なる三角形パネルピース7,7,7の各一つの接合部B,B,B間に跨るように組み上げられている。
【0054】
また図39に示すように、三角形パネルピース7,7…を離間千鳥状に組み上げて壁状構造体25を構築することもできる。
【0055】
かくして構築される構造体において特徴的には、パネルピースが安定した横向き姿勢となるため、崩壊に対する強度がよりいっそう高いものとなる(以下のパネル例に同じ)。
【0056】
(土木用パネル組構造体の第2の具体例;方形パネルピース)
第2の具体例は、図40に示す、横向き姿勢で用いることを前提とした方形パネルピース8を用いるものである。図示の方形パネルピース8は、正方形をなし、各頂点部位に、他のピースとの接合部B,B…がそれぞれ形成されたものである。この方形パネルピース8においても縁部を残して肉抜きし平枠状となしている。
【0057】
本方形パネルピース8は、接合部B,B…の位置関係が前述の十字形骨ピース6(図22参照)と同じであるので、組み上げ方も同様の形態を取ることができる(ただし、平面形状が異なる)。この例として、図41には、方形パネルピース8,8…を横向き姿勢で離間千鳥状に組み上げた壁状構造体26を示した。また図42には、同様に離間千鳥状に組み上げた山状構造体27を示した。かかる構造体においては、各方形パネルピース8,8…が上隣または下隣の段における複数個の方形パネルピースの各一つの隅部接合部B,B…間に跨り、それぞれ対応する接合部B,B相互が重なるように組み上げられているので、ピース間(上下間・左右間)の空隙を大きくとることができ、前述または後述の係止手段によってピース相互を連結すれば、全ピースが一体化した強固な構造体となる。
【0058】
(土木用パネル組構造体の第3の具体例;平行四辺形パネル)
第3の具体例は、図43に示す、横向き姿勢で用いることを前提とした平行四辺形パネルピース9を用いるものである。図示の平行四辺形パネルピース9においては、各頂点部位に、他のピースとの接合部B,B…がそれぞれ形成されており、また縁部を残して肉抜きし平枠状とされている。
【0059】
かかる平行四辺形パネルピース9を用いても、前述方形パネルと同様に横向き姿勢で離間千鳥状に組み上げることによって、図44および図45にそれぞれ示すように、壁状構造体28および山状構図物29を構築することができる。また、同様に、各平行四辺形パネルピース9,9…が上隣または下隣の段における複数個の平行四辺形パネルピース9,9…の各一つの隅部接合部B,B…間に跨り、それぞれ対応する接合部B,B相互が重なるように組み上げられているので、ピース間(上下間・左右間)の空隙を大きくとることができ、前述または後述の係止手段によってピース相互を連結すれば、全ピースが一体化した強固な構造体となる。
【0060】
(土木用パネル組構造体の他の例;継手ピースの使用について)
図示しないが、これら横向き土木用パネル組構造体においても、前述の骨ピースと同様に、各横向きパネルピース段間に継手ピースを介在させて組み上げることができる。
【0061】
<形状が異なるピースの組み合わせについて>
上記例においては、継手ピースを用いるものを除けば同一形状のピースを組み上げるものである。しかし本発明においては、異なる形状のピースの併用、すなわち骨ピース、パネルピース、およびブロックピースのうち、いずれか2種以上のピースを、継手ピースを介さずに又は介して、積み上げまたは組み上げ形成してなる構造体をも提案する。
【0062】
例えば図46に示すように、一文字形骨ピース1,1…と十字形骨ピース6,6…とを組み合わせて複合土木用骨格構造体30を構築したり、図47に示すように一文字形骨ピース1,1…と横向き三角形パネルピース7,7…とを組み合わせて用いたり(同図の例では、前述図39の壁状構造体25のスペーサー1S,1Sの代わりに使用している)、図48に示すように接合部Bの位置関係が同じである十字形骨ピース6,6…と方形パネルピース8,8…とを組み合わせて用いたりすることができる。また図49に示すように、縦向き姿勢パネルピース108,108…と横向き姿勢パネルピース8,8…とを組み合わせて用いることもできる(図示例はいずれも方形ピース)。また図50に示すように、従来のブロックピース110,110…と縦向きパネルピース108,108…を組み合わせたり、図51に示すように、従来のブロックピース110,110…と横向きパネルピース8,8…とを組み合わせて構造体を構築することもできる(図示例のパネルピースはいずれも方形ピース)。
【0063】
なお、これら図示例からも理解されるように、構造体側端を揃えることを要しない場合、すなわちスペーサーに代えて他のピースを用いるような場合を除いては、同一段においては同一形状のピースを配列するのが好ましい。また、かかる主ピース間に継手ピースを介在させることももちろん可能である。
【0064】
<他の係止手段について>
次に、ピース相互係止手段の他の例について詳説する。
(嵌合係止手段)
本嵌合係止手段は図52に示すように、隣接するピースにおける、一方のピースに凸部を形成するとともに他方のピースに凹部を形成し、組み上げに際し凸部を凹部内に嵌合(または挿入、すなわち遊嵌)させるものである。
【0065】
同図(A)および(B)に示すように、主ピース(骨ピース、パネルピースまたはブロックピース。以下同。)50,50相互を直接接合しつつ組み上げる場合には、それら接合される主ピースにおいて、一方の主ピース50に凸部61を設け、他方の主ピース50に凹部62を形成し、各凸部61をそれぞれ対応する凹部62内に嵌合させるようにする。同図(A)の例では、各主ピース50,50…における接合部(例えば円柱状。以下同)B1の上面に凸部61を、下面には凹部62をそれぞれ形成しておき、主ピース50を組み上げるにあたり、上側の主ピース50の接合部下面の凹部62内に、対応する下側の主ピース50の接合部上面の凸部61が嵌合するようになしている。また同図(B)図の例では、一方の主ピース50においては接合部B2の上下面に凸部61,61をそれぞれ形成し、この上側または下側に接合される他方の主ピース50,50においては接合部B3,B3の上下面(少なくとも一方の主ピースとの接合面)に凹部62,62をそれぞれ形成し、対応するそれら凸部61および凹部62をそれぞれ嵌合させるようになしている。
【0066】
一方、主ピースを組み上げるにあたり前述のように主ピース間に継手ピースを介在させる場合には、継手ピースとこれに接する主ピースとにおいて、一方のピースの接合部に凸部を形成するとともに他方のピースの接合部に凹部を形成し、各凸部をそれぞれ対応する凹部内に嵌合させるようにする。同図(C)の例では、主ピース50および継手ピース70のそれぞれにおいて各接合部B1,B1の上面に凸部61を、下面に凹部62をそれぞれ形成し、対応するそれら凸部61および凹部62を嵌合させるようになしており、同図(D)の例では、主ピース50の接合部B3の上下面には凹部62,62をそれぞれ形成し、継手ピース60の接合部B2上下面には凸部61,61をそれぞれ形成し、対応するそれら凸部61,61…および凹部62,62…を嵌合させるようになしている。
【0067】
かくして、隣接ピース相互を嵌合連結することによって、全ピースが一体となった構造体を構築することができるようになる。
【0068】
(噛合い係止手段)
本噛合い係止手段は図53〜図56に示すように、隣接するピースにおける、両ピースに噛合い部L1、L1をそれぞれ形成し、組み上げに際しこれら噛合い部L1,L1を噛み合わせるものである。
【0069】
図53に示すように、主ピース50,50相互を直接接合しつつ組み上げる場合には、それら接合される主ピース50,50における接合部B4,B4に噛合い部L1,L1をそれぞれ設け、組み上げに際しそれらが噛み合わさるようにする。また、主ピースを組み上げるにあたり前述のように主ピース間に継手ピースを介在させる場合には図54〜56に示すように、継手ピース70(図54(B)参照)とこれに接する主ピース50(図54(A)参照)とにおいて、継手ピース70の上端部および下端部、ならびに主ピース50の接合部B5に噛合い部L3,L2をそれぞれ形成し、それら噛合い部L2,L3を図54〜図56に示すように噛みあせるようにする。
【0070】
これら図示例における噛合い部L1〜L3についてさらに詳述する。前者の例においては主ピース50の接合部B4の上端部および下端部における、後者の例においては主ピース50の接合部B5の上端部および下端部ならびに継手ピース70の上端部および下端部における、組み上げ状態で他のピースに対して平面視で交わる部分C1,C2,C3を、所定の深さでそれぞれ切り欠かいており、これら切り欠き溝部C1,C1間、C2,C2間、C3,C3間の部位P1、P2、P3は切り欠き溝部C1、C2、C3の底面に対して相対的に突出している。かかる切り欠き溝部C1、C2、C3、およびそれらの間の部分P1、P2、P3が噛合い部L1、L2、L3をそれぞれ形成する。
【0071】
かかる噛合い構造においては、上下方向に隣接するピースにおいて、一方のピースの切り欠き溝部と他方のピースの切り欠き溝部とが(すなわち、継手ピース不使用例では、主ピース切り欠き溝部C1,C1相互が、継手ピース使用例では、主ピース切り欠き溝部C2と継手ピース切り欠き溝部C3とが、)嵌り合うとともに、一方の切り欠き溝部間の相対的に突出する部分が他方のそれと(すなわち、継手ピース不使用例では主ピース突出部P1,P1相互が、継手ピース使用例では、主ピース突出部P2が継手ピース突出部P3と)重なり合うようにして他方のピース内に挿入され、両噛合い部L1,L1またはL2,L3が噛合うようになる。
【0072】
特に継手ピースを使用する例においては、図55および図56に詳細に示すように、継手ピース70の各切り欠き溝部C3は、その上隣および下隣において突き合わさる、複数の主ピース50,50…の接合部B5,B5…の切り欠き溝部C2,C2間に跨って嵌合し噛合っているので、これら端部接合部B5,B5…が突き合わさる主ピース50,50…相互はその上隣および下隣の継手ピース70を介して係止されることになる。
【0073】
かくして、ピース相互が噛合い、いわゆるインターロック構造となっていると、少なくとも前述の嵌合係止の場合よりも強固に全ピースが一体となった土木用骨格構造体を構築することができるようになる。
【0074】
なお、継手ピースを使用する後者の例においては、円筒状の継手ピース70を組み上げ方向に沿う姿勢で用いているが、他の形状の継手ピースにおいても、他のピースの接合部に対して平面視で交わる部分を所定の深さでそれぞれ切り欠かいて噛合い部をそれぞれ形成することにより、同様の噛合い係止を行うことができる(図示せず)。
【0075】
(固定具による係止手段)
本係止手段は、図57に示すように、隣接するピースにおける、一方のピース50を他方のピース50または継手ピース72に対してボルト・ナット等の固定具を用いて積極的に連結固定し、もって強固に一体化された土木用骨格構造体を構築しようとするものである。
同図の例について詳述すると、まず、使用する主ピース50の各接合部B6に、上面から下面まで貫通するボルト貫通孔K,…をそれぞれ形成するとともに、各ボルト貫通孔のKの下端部Kaの孔径を相対的に大きくする(以下、この部分を拡径部Kaという)。拡径部Kaのサイズは後述の連結ナットNが挿入収容される程度とする。
【0076】
継手ピースを使用しない場合、同図(A)に示すように、主ピース50,50…を、接合部B6,B6点3を重ねるようにして且つ各主ピース50の各ボルト用貫通孔K,…が上下方向に連通するように組み上げられる。積上げに際し、最初の段については、貫通孔Kの長さと同程度もしくはそれ以上の長さを有する両端ねじ切りボルト(以下、単にボルトともいう)Rを、各ボルト用貫通孔Kに挿し通すとともに、ボルト用貫通孔下端の拡径部Ka内において連結ナットNを螺合させる。この際、ボルトRの上端螺子部が、主ピース50上面に突出するようにする。かかる主ピースを平面配列する。
しかる後、主ピース50上に突出するボルトRの上端螺子部に更に連結ナットNを螺合する。この際、両端ねじ切りボルトRの先端螺子部が、連結ナットNの中間まで螺合するように、ナット長を予め定めておく。
続いて、その上に上層の主ピース50を積み重ね、平面配列する。この際、下側の主ピース50の接合部B6上面に突出するナットNを、上側の主ピース50の接合部B6下面に開口する拡径部Ka内に収容されるようにするとともに、当該上側の主ピース50のボルト用貫通孔Kを通してボルトRを挿入し、当該貫通孔Kの拡径部Ka内の連結ナットNに螺合する。さらに組み上げる場合には、かかる工程を繰り返し行う。最終的には、構造体上面にボルトRが突出するので、これに連結ナットNを螺合し締め付ける。
【0077】
一方、前述のように主ピース段間に継手ピースを介在させる場合、図57(B)に示すように、継手ピース72における主ピース50,50…との接合部位に、主ピース50のボルト用貫通孔Kと連通する上下方向に沿う第2のボルト用貫通孔K2をそれぞれ形成しておき、継手ピース72の下隣の主ピース接合部B6上面から突出するボルトRを、当該継手ピース72の第2のボルト用貫通孔K2内を通して、当該継手ピース72の上隣の主ピース接合部B6における下端拡径部Ka内のナットNに螺合させるようにする。
【0078】
かくして、接合部B6が重なる上下方向に隣接する主ピース50,50同士がボルト・ナット連結により強固に連結一体化され、また千鳥状に積み上げた場合や継手ピース72を用いた場合には、同一段内の主ピース50,50も、継手ピース72または他の主ピースを介して直接的または間接的に強固に連結固定され一体化する。
【0079】
なお、図示しないが、拡径部Kaをボルト用貫通孔Kの両端部にそれぞれ形成したり、上端部にのみ形成し、これらに連結ナットを収容するようにしても良い。
また、二、三層程度の比較的薄い構造体を構築する場合には、図示しないが、両端ねじ切りボルトもしくは頭部を有する通常のボルトを構造体の下面から上面まで各層の主ピースを貫通させ、その突出端部にナットを螺合させ締めつけることによって、構造体を上下方向に挟むようにして主ピース、または主ピースおよび継手ピースを連結固定し一体化することもできる。この場合、各貫通部あたり1本のボルトおよび1つまたは2つのナットにより、主ピースを一体化させることができる。
【0080】
(連結具による係止手段)
本係止手段は、図58に示すように、隣接するピース相互をジベル(ダボ)等の連結具を用いて積極的に連結固定し、もって強固に一体化された土木用骨格構造体を構築しようとするものである。図示例では、組み上げ状態で他のピースと接触する部位(すなわち、接合部B7の上面および下面)にジベル孔GH,GHを形成した主ピース50を用いる。
【0081】
そして、継手ピースを使用しない場合には、同図(A)に示すように、組み上げ時においては上下方向に隣接する主ピース50,50間において、対向する接合部B7,B7のジベル孔GH,GHに跨ってジベルGを埋め込み両主ピース50,50を接合係止する。ジベルG外面とジベル孔GH内面との隙間には硬化剤を充填するのが好ましい。かくして、上下方向に隣接する主ピース50,50相互が強固に連結固定される。
【0082】
他方、主ピース段間に継手ピースを介在させる場合には、同図(B)に示すように、継手ピース73における主ピース50,50…との接合部位に、対応する主ピース50,50のジベル孔GH,GHとそれぞれ連通するジベル貫通孔GH2,…をそれぞれ形成しておき、上下方向に隣接する主ピース50,50間において対向するジベル孔GH,…に跨って、かつそれらの間に位置する継手ピース72のジベル貫通孔GH2,…を貫通させてジベルG,…を埋め込み両主ピース50,50ならびに継手ピース72を接合係止する。図示例では、継手ピース73におけるジベル貫通孔GH2の下端部に拡径部GHaが形成されており、この拡径部GHa内にジベルGの張出掛止部Gaが収容されるようになっている。
【0083】
かくして、接合部B7,B7が重なる上下方向に隣接する主ピース50,50相互がジベルG,…により強固に連結一体化され、また千鳥状に積み上げた場合や継手ピース72を用いた場合には、同一段内の主ピース50,50も、継手ピース73または他の主ピースを介して直接的または間接的に強固に連結固定され一体化する。
【0084】
なお、図示例では、連結具としてジベルを用いたので、隣接ピース相互が連結されるだけでなく固定されてしまうが、例えば自在継手のような可動連結構造を有する連結具により主ピース間を連結し、各骨材がある程度移動できるようにすることもできる(図示せず)。
また図58(B)に示す例のように継手ピース73およびこれを挟んで対向する一対の主ピース50,50の三者を同一のジベルGにより連結せず、一方の主ピースと継手ピースとの連結ならびに継手ピースと他方の主ピースとの連結を、それぞれ個別のジベルにより行っても良い(図示せず)。
【0085】
(接合剤による接合係止)
本発明においては、図59に示すように、隣接するピース相互における接合面間にモルタル等の接着剤Mを挟み、両ピースを接合することもできる。すなわち、継手ピースを使用しない場合には同図(A)に示すように、積み重なる主ピース50,50の接合部B8,B8間に接着剤Mを挟み、両ピース50,50を接合する。他方、主ピース段間に継手ピースを介在させる場合には、同図(B)に示すように、主ピース50の接合部と継手ピース74の接合部面との間に接着剤Mを挟み、両ピース50,74を接合する。特に図示例の継手ピース74は上下方向に隣接する主ピース50,50の接合部B8間(上側主ピース50の接合部B8の下面と下側主ピース50の接合部B8の上面との間)のみならず、横方向に隣接する主ピース50,50の接合部側面BS,BS間にも挟まるように十字状をなしており、かかる主ピースの接合部側面BSと、これに接する継手ピース側面74aとの間にも接着剤Mが挟まれている。したがって、横方向に隣接する主ピース50,50間の接着力も十分確保される。
【0086】
<構造体の用途について>
以上に説明した本発明に係るユニット組立型構造体は、土補強用の補強体として、あるいは道路や土地類を造成する際における造成部分の他、橋梁等の各種構造物の支持構造体として、あるいは土木工事における土の代替物として、あるいはブロック塀・壁等のような、ユニット式の積上げ型若しくは組上げ型構造物自体として用いることができる。具体的には、水中または地中構造物、貯水槽構造物、護岸構造物、軽量盛土構造物、擁壁等の各種壁構造物、落差工構造物、砂防ダム構造物、魚道構造物の全部または一部として、好適に使用することができる。
以下、本発明構造体の適用例(上記以外のも含む)について、図60〜図70に基づき詳説する。
先ず図60に示す例は、本発明構造体200を自然法面Nの中腹に設け、土留め構造体300としたものであり、本例では、構造体200底面が自然法面Nの傾斜に沿う形状をなすように組み上げられている。このように、本発明構造体200は設置場所の形状に合わせた底面形状とすることができるので、設置場所を問わず適用できるものである。また、本土留め構造体例300では、本発明構造体200上面に道路301を設けること、すなわち道路の支持体として本発明構造体200を設けることを前提としたものである。したがって、本発明構造体200は道路幅以上の幅で道路敷設方向に延在している。302は中央分離帯、303はガードレール、304は側溝をそれぞれ示している。
【0087】
次に図61に示す例は、先ず地盤の浅層混合処理を行い、その処理部311上にコンクリートスラブ312を敷設し、その上に本発明構造体201を主要高盛土材として、高盛土構造体310を構築したものである。本例も、道路301の支持体として本発明構造体201を設けることを前提としたものであり、道路幅以上の幅で道路敷設方向に延在している。302は中央分離帯、303はガードレールをそれぞれ示している。
【0088】
次に図62に示す例は、自然法面Nの中腹部分に盛土を行い盛土構造体320を構築する場合に、当該盛土内に補強材として本発明構造体202を埋設し、当該盛土を補強するものである。
【0089】
次に図63に示す例は、橋台331の背面盛土構造体330の主要盛土材として本発明構造体203を構築したものである。
【0090】
次に図64に示す例は、既設盛土体341を拡幅する場合において、その拡幅部分340の主要盛土材として本発明構造体204を構築したものである。なお同図は、既設盛土道路342の拡幅工事への適用例を示している。
【0091】
次に図65に示す例は、港湾等の水辺350において護岸部分拡幅する場合において、その拡幅部分351の主要盛土材として本発明構造体205を構築したものである。352は、拡幅前部分を示している。
【0092】
次に図66に示す例は、軟弱地盤361上に軽量盛土構造体360を構築する場合に、その主要盛土材として本発明構造体206を構築したものである。
【0093】
次に図67に示す例は、埋め戻し工により雨水貯留構造体370を地中に構築する場合に、通水・保水部の埋め戻し材として、本発明構造体207を構築したものである。
【0094】
次に図68に示す例は、海、河川、湖沼等において人工島380を構築する場合に、その下部支持基盤体として、本発明構造体208を構築したものである。本発明構造体208部分のピース間空隙に何も充填しないようにすると、当該構造体が漁礁となる利点がある。
【0095】
次に図69および図70に示す例は、海、河川、湖沼等において護岸390,400を構築するにあたり、その護岸構造体として本発明構造体209,210をそれぞれ構築したものである。図69は、岸の淵391が鉛直方向に沿う場合の適用例を、図70は岸の淵401が傾斜している場合の適用例をそれぞれ示している。
【0096】
なお、以上の例において、通液性や軽量性を重視する場合等には本発明構造体部分のピース間空隙には何も充填しないほうが好ましいが、必要に応じて土砂や砕石等の土質材料を充填することもできる。
【0097】
<その他>
(イ)本発明におけるピース類(骨ピース、パネルピース、ブロックピース、継手ピース、スペーサー。以下同。)の外形は、適宜定めることができる。ただし、耐久性および景観上は上記図示例の外形状とするのが好ましい。
【0098】
(ロ)本発明におけるピース類は、中実にしても肉抜きしなくても良いが、上記図示例のように中空にしたり肉抜きしたりする方が好ましい。特に本発明のパネルピースには、縁部や隅部間を結ぶ対角線方向に沿う補強部分(筋交い部分)を残して肉抜きしたもの、すなわちフレーム状にしたものも含まれる。
【0099】
(ハ)本発明におけるピース類は、コンクリート等のセメント系固化材やプラスチック等の合成樹脂などの適宜の材料を主体として、必要に応じて鉄筋等の補強材を埋め入れて形成することができる。
【0100】
(ニ)また、本発明において上述の係止手段を併用することもできる。
【0101】
(ホ)本発明の構造体において、中空部分には必要に応じて土やその代替物(発泡スチロールなど)を充填することもできる。
【0102】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、構造体構成ピースの現場への搬入効率が向上するとともに、搬入時や設置時における構造体構成ピースの取り扱いが容易となる。また、耐久力のある構造体を構築することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る一文字形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図2】
本発明に係る一文字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図3】
他の、本発明に係る一文字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図4】
本発明に係る一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図5】
その枠単位を示す要部斜視図である。
【図6】
他の、本発明に係る一文字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図7】
他の、本発明に係る一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図8】
他の、本発明に係る一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図9】
その組上げ第1段階工程を示す、平面図である。
【図10】
その組上げ第2段階工程を示す、平面図である。
【図11】
その組上げ第3段階工程を示す、平面図である。
【図12】
継手ピースを使用した、本発明に係る一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図13】
継手ピースの、(a)平面図、(b)縦断面図および(c)斜視図である。
【図14】
直角屈曲形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図15】
本発明に係る直角屈曲形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図16】
鈍角屈曲形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図17】
本発明に係る三頂点星形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図18】
本発明に係る三頂点星形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図19】
その枠単位を示す要部斜視図である。
【図20】
他の、本発明に係る三頂点星形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図21】
その枠単位を示す要部斜視図である。
【図22】
本発明に係る十字形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図23】
本発明に係る十字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図24】
本発明に係る十字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図25】
その枠単位を示す要部斜視図である。
【図26】
本発明に係る縦向き十字形骨ピースの、(a)正面図および(b)平面図である。
【図27】
本発明に係る縦向き十字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図28】
本発明に係る三点接合型一文字形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図29】
本発明に係る三点接合型一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図30】
その組上げ第1段階工程を示す、平面図である。
【図31】
その組上げ第2段階工程を示す、平面図である。
【図32】
その組上げ第3段階工程を示す、平面図である。
【図33】
本発明に係る三点接合型直角屈曲形骨ピースの平面図である。
【図34】
本発明に係る三点接合型鈍角屈曲形骨ピースの平面図である。
【図35】
本発明に係る三点接合型直角屈曲形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図36】
本発明に係る三角形パネルピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図37】
本発明に係る三角形パネルピースの山状構造体の斜視図である。
【図38】
他の、本発明に係る三角形パネルピースの山状構造体の斜視図である。
【図39】
本発明に係る三角形パネルピースの壁状構造体の斜視図である。
【図40】
本発明に係る方形パネルピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図41】
本発明に係る方形パネルピースの壁状構造体の斜視図である。
【図42】
本発明に係る方形パネルピースの山状構造体の斜視図である。
【図43】
本発明に係る平行四辺形パネルピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図44】
本発明に係る平行四辺形パネルピースの壁状構造体の斜視図である。
【図45】
本発明に係る平行四辺形パネルピースの山状構造体の斜視図である。
【図46】
ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図47】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図48】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図49】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図50】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図51】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図52】
嵌合係止手段の具体例を示す、(A)継手ピースを使用しない場合の接合部正面図、(B)他の、継手ピースを使用しない場合の接合部正面図、(C)継手ピースを使用する場合の接合部正面図、(D)他の、継手ピースを使用する場合の接合部正面図である。
【図53】
継手ピースを使用しない場合の噛合い係止手段の具体例を示す、斜視図である
【図54】
継手ピースを使用する場合の噛合い係止手段の具体例を示す、(A)主ピース接合部の斜視図、(B)継手ピースの斜視図である。
【図55】
継手ピースを使用する場合の噛合わせ方を示す、要部斜視図である。
【図56】
継手ピースを使用する場合の噛合わせ後の状態を示す、要部斜視図である。
【図57】
(A)継手ピースを使用しない場合の固定具係止手段を示す要部縦断面図、ならびに(B)継手ピースを使用する場合の固定具係止手段を示す要部縦断面図である。
【図58】
(A)継手ピースを使用しない場合の連結具係止手段を示す要部縦断面図、ならびに(B)継手ピースを使用する場合の連結具係止手段を示す要部縦断面図である。
【図59】
(A)継手ピースを使用しない場合の接着剤による係止形態を示す要部縦断面図、ならびに(B)継手ピースを使用する場合の接着剤による係止形態を示す要部縦断面図である。
【図60】
本発明構造体の第1の適用例を示す、縦断面図である。
【図61】
本発明構造体の第2の適用例を示す、縦断面図である。
【図62】
本発明構造体の第3の適用例を示す、縦断面図である。
【図63】
本発明構造体の第4の適用例を示す、縦断面図である。
【図64】
本発明構造体の第5の適用例を示す、縦断面図である。
【図65】
本発明構造体の第6の適用例を示す、縦断面図である。
【図66】
本発明構造体の第7の適用例を示す、縦断面図である。
【図67】
本発明構造体の第8の適用例を示す、縦断面図である。
【図68】
本発明構造体の第9の適用例を示す、縦断面図である。
【図69】
本発明構造体の第10の適用例を示す、縦断面図である。
【図70】
本発明構造体の第11の適用例を示す、縦断面図である。
【符号の説明】
1…一文字形骨ピース、1A…中間部、B…接合部、H…貫通孔、P…貫通部材、10…壁状構造体。
【発明の名称】土木用骨格構造体およびそれに用いる骨ピース、土木用パネル組構造体およびそれに用いるパネルピース、土木用構造体、ならびに土木用構造体の構築工法
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数の最小分割ユニットとしての骨ピースが、平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて形成されたことを特徴とする、土木用骨格構造体。
【請求項2】前記複数の骨ピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされている、請求項1記載の土木用骨格構造体。
【請求項3】隣り合う前記複数の骨ピース相互が、継手ピースを介して接合されている、請求項1または2記載の土木用骨格構造体。
【請求項4】隣接する前記ピース相互が係止手段により係止されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の土木用骨格構造体。
【請求項5】平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて、或いは継手ピースを介して平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて、自身を最小分割ユニットとして含む土木用骨格構造体を形成するように構成したことを特徴とする、骨ピース。
【請求項6】一文字形、屈曲形、星形および十字形のうちから選択された形状を有する、請求項5項記載の骨ピース。
【請求項7】複数の最小分割ユニットとしてのパネルピースが立体枠状をなすように組み上げられてなり、
前記複数のパネルピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされていることを特徴とする、土木用パネル組構造体。
【請求項8】前記複数のパネルピース相互が、継手ピースを介して接合されている、請求項7記載の土木用パネル組構造体。
【請求項9】隣接する前記ピース相互が係止手段により係止されている、請求項7または8のいずれか1項記載の土木用パネル組構造体。
【請求項10】組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢で、立体枠状をなすように組み上げられて或いは継手ピースを介して立体枠状をなすように組み上げられて、自身を最小分割ユニットとして含む土木用パネル組構造体を形成するように構成したことを特徴とする、パネルピース。
【請求項11】多角形状をなしている、請求項10記載のパネルピース。
【請求項12】骨ピース、パネルピース、およびブロックピースのうち、いずれか2種以上のピースを、継手ピースを介さずに又は介して、積み上げまたは組み上げ形成してなることを特徴とする、土木用構造体。
【請求項13】ブロックピース、パネルピースおよび骨ピースのうちから選択された少なくとも一種からなる複数のピースを積み上げまたは組み上げて、土木用構造体を構築する方法であって、
前記ピースに、積み上げ方向または組み上げ方向に沿う貫通孔を設け、
前記構造体の構築部位に、前記積み上げ方向または組み上げ方向に沿う貫通部材を立設し、
前記立設した貫通部材に前記ピースの貫通孔を挿し通し貫通させつつ、前記ピースを複数段積み上げまたは組み上げることを特徴とする、土木用構造体の構築方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木に用いられる、土木用骨格構造体およびそれに用いる骨ピース、土木用パネル組構造体およびそれに用いるパネルピース、土木用構造体、ならびに土木用構造体の構築工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木用のブロックピースは、施工現場や施工目的に応じて様々なものがある。例えば、先の特願平9−159515号、特願平9−192836号、特願平9−270202号、特願平9−270203号、特願平9−270204号、特願平9−270237号、特願平9−270238号、特願平9−270239号、特願平9−279181号、特願平9−279182号、および特願平9−279183号においては、軽量等の利点を有する中空ブロックや、その製造方法、そのブロックピースを用いるブロック構造体の他、同様の中空ブロックピースを用いた水中または地中構造物、具体的には貯水槽構造物、護岸構造物、軽量盛土構造物、壁体構造、落差工構造物、砂防ダム構造物、魚道構造物が提案されている(以下、これらを総括して先行例という)。
【0003】
この先行例のブロックピースは中空の立方体形状をなしている。施工に際しては、例えば特願平9−159515号に示されるように、多数のブロックピースを積み上げ(配列および積層し)、上下面が平面のブロック層を複数有するブロック構造体を形成するのに使用したり、特願平9−192836号に示されるように、多数のブロックピースを積み上げ、上下面が平面のブロック層を複数有するブロック構造体を形成するにあたり、隣接するブロックピース角部間にスペーサーを介在させ、上下方向および水平方向に列をなすように積み重ねて使用したりするものである。また、これら先行例では、ブロックピース同士の接合もしくはブロックとスペーサーとの接合に際しては、各接合面間にモルタルを介在させ接合していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、先行例のブロックピースは中空であるため、中実のものと比べるならば軽量であり、その意味では現場への搬入や設置に際して大型機械が不要であるという利点がある。しかし、先行例の中空ブロックピースは中空とはいっても体積は中実のものと変わらないため、一度に搬送できる量は中実のものと殆ど変わりがなく、中空部分の分だけ車両の積載スペースが無駄になる部分が多い。
【0005】
先行例のブロックピースは立体型枠を用いた一体打ちで形成されるので、これ以上に分割することはできないが、ブロックピースをさらに小さな小ピースに分けることができれば、車両により一度に搬送できる量を増やすことができ、また各小ピースは軽いので搬送や設置等における取り扱いがさらに容易となることが想定された。
【0006】
さらに、先行例のブロック構造体は、周囲からの拘束力がある程度しかも均等に作用していないと一体構造を保ち難く、外力の加わり方や、周囲の状況(周囲が軟弱地盤である場合)によっては崩壊する虞がある。しかも、ブロックピース間もしくは各ブロック層間をモルタル接合したとしても、当該接合部分はブロックピース自体よりも弱いので、当該接合部分に沿って滑り破壊を生じる等して、全体が崩壊する虞がある。
逆にいえば、これらの例のブロック構造体の構築に際しては周囲が固められている必要がある。
【0007】
したがって、特に水中構造体、貯水槽構造体、護岸構造体、軽量盛土構造体への適用を考慮すると、先行技術では、耐久力のあるブロック構造体を構築し難い場合が想定された。
【0008】
そこで、本発明の主たる課題は、構造体構成ピースの現場への搬入効率を向上させるとともに、搬入時や設置時における構造体構成ピースの取り扱いを容易にすることにある。
【0009】
他の課題は、耐久力のある構造体の提供、および耐久力のある構造体を構築することができる構造体構成ピースを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明のうち請求項1記載の発明は、複数の最小分割ユニットとしての骨ピースが、平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて形成されたことを特徴とする、土木用骨格構造体である。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記複数の骨ピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされている、請求項1記載の土木用骨格構造体である。
【0012】
請求項3記載の発明は、隣り合う前記複数の骨ピース相互が、継手ピースを介して接合されている、請求項1または2記載の土木用骨格構造体である。
【0013】
請求項4記載の発明は、隣接する前記ピース相互が係止手段により係止されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の土木用骨格構造体である。
【0014】
請求項5記載の発明は、平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて、或いは継手ピースを介して平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて、自身を最小分割ユニットとして含む土木用骨格構造体を形成するように構成したことを特徴とする、骨ピースである。
【0015】
請求項6記載の発明は、一文字形、屈曲形、星形および十字形のうちから選択された形状を有する、請求項5項記載の骨ピースである。
【0016】
請求項7記載の発明は、複数の最小分割ユニットとしてのパネルピースが立体枠状をなすように組み上げられてなり、
前記複数のパネルピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされていることを特徴とする、土木用パネル組構造体である。
【0017】
請求項8記載の発明は、前記複数のパネルピース相互が、継手ピースを介して接合されている、請求項7記載の土木用パネル組構造体である。
【0018】
請求項9記載の発明は、隣接する前記ピース相互が係止手段により係止されている、請求項7または8のいずれか1項記載の土木用パネル組構造体である。
【0019】
請求項10記載の発明は、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢で、立体枠状をなすように組み上げられて或いは継手ピースを介して立体枠状をなすように組み上げられて、自身を最小分割ユニットとして含む土木用パネル組構造体を形成するように構成したことを特徴とする、パネルピースである。
【0020】
請求項11記載の発明は、多角形状をなしている、請求項10記載のパネルピースである。
【0021】
請求項12記載の発明は、骨ピース、パネルピース、およびブロックピースのうち、いずれか2種以上のピースを、継手ピースを介さずに又は介して、積み上げまたは組み上げ形成してなることを特徴とする、土木用構造体である。
【0022】
請求項13記載の発明は、ブロックピース、パネルピースおよび骨ピースのうちから選択された少なくとも一種からなる複数のピースを積み上げまたは組み上げて、土木用構造体を構築する方法であって、
前記ピースに、積み上げ方向または組み上げ方向に沿う貫通孔を設け、
前記構造体の構築部位に、前記積み上げ方向または組み上げ方向に沿う貫通部材を立設し、
前記立設した貫通部材に前記ピースの貫通孔を挿し通し貫通させつつ、前記ピースを複数段積み上げまたは組み上げることを特徴とする、土木用構造体の構築方法である。
【0023】
<作用>
前述のとおりブロック構造体はブロックピースを積上げて構築するものであるが、ブロックピースは体積が大きいので車両による搬送効率が悪く、またブロック単体の重さも、中空にすれば軽量となるもののさらに軽量であるのが好ましい。本発明は、かかる観点からなされたものであり、従来のブロック構造体では最小分割ユニットがブロックピースであったものを、ブロックピースよりも小さく且つ軽量なパネルピースとし、又はパネルピースよりも小さく且つ軽量な骨ピースとし、これらによりブロック構造体と同等の構造体を提案しようとするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
<土木用骨格構造体について>
前述のとおり、本発明の土木用骨格構造体は、複数の最小分割ユニットとしての骨ピースが、平枠状または立体枠状をなすように組み上げられて形成されたものであり、種々の骨ピースの形状や組み上げ形態が含まれる。以下、代表的な例について詳説する。
(土木用骨格構造体の第1の具体例;一文字形骨ピース)
第1の具体例は、図1に示す一文字形骨ピース1を用いるものである。図示の一文字形骨ピース1は、四角棒状の中間部1Aと、その両端部に一体形成された、他のピースとの接合部B,Bとからなり、全体的には一文字形をなし、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢で組み上げられるものである。特に接合部B,Bの上端は中間部1Aの上面よりも上方に、およびその下端は下面よりも下方に突出しているので、図2に示すように一文字形骨ピース1,1…を組み上げ方向に平行に重ね上げても、上下隣接ピース1,1の中間部1A,1A間に隙間S1が形成されるようになっている。
【0025】
組み上げ形態は、構造体の設置場所に応じて適宜定めれば良い。しかし、骨ピースは、前述のように組み上げ方向に平行に重ね上げるよりも、各段において組み上げ方向に対して直交する平面方向(以下横方向ともいう)に間隔をおいて配列し、横方向に隣接するピース相互が離間するようなし、かつ各ピースが上隣または下隣の段の複数個のピースに跨るように積層し組み上げた(以下、離間千鳥状ともいう)ほうが、ピース使用量を少なくすることができるとともに、組み上げた構造体中の隙間の容積も多くなり、通気性・通液性に優れるようになるので好ましい。以下、他の例について順に詳説する。
【0026】
図3は、各段において横方向に一文字形骨ピース1,1…を間隔をおいて一列に並べるとともに、各一文字形骨ピース1,1…の両端の接合部B,Bが、上隣または下隣の段の隣接ピース1,1における接合部B,B間に跨ってそれぞれ重なるようにして千鳥状に組み上げられた壁状構造体10を示している。したがって、接合部Bの上下面がそれぞれ接合面となる。またこの壁状構造体10では、壁圧が骨材厚さと同じとなる。また、図示例では壁体側端縁を直線状に揃えるべく、当該側端縁に位置する、上下方向に隣接する骨ピース1,1の接合部B,B間においては、当該接合部Bと同形のスペーサー1S,1S…を骨ピースの代わりに入れている。
【0027】
次に図4は、接合部B,B…が上下方向に重なる骨ピース1,1…相互が当該接合部B周りに平面方向に90度ズレるように、かつ4段組み上げることで平面視で方形の枠単位U1(図5参照)が形成されるように組み上げた山状構造体11を示している。
【0028】
次に図6は、4個の一文字形骨ピース1を用いて2段組み上げにより形成される方形枠単位U2が、前述の図3と同様の離間千鳥状に組み上げられた壁状構造体12を示している。また図7は、図6と同様の方形枠単位U2を、各段において平面方向に間隔をおいて配列し、平面方向に隣接する方形枠単位U2,U2…相互が離間するようなし、かつ各方形枠単位が上隣または下隣の段の複数個の方形枠単位U2,U2…に跨るように組み上げた山状構造体13である。この例は、換言すれば、接合部B,B…が重なる骨ピース1,1…相互が当該接合部B周りに平面方向に90度ズレるように、かつ2段組み上げることで平面視で方形枠単位U2が形成されるように組み上げたものともいえる。
【0029】
次に図8は、平面視でハニカム状をなすように一文字形骨ピース1,1…を組み上げたハニカム状構造体14を示している。この構造体14は、換言すれば、接合部B,B…が重なる骨ピース1,1…相互が当該接合部B周りに平面方向に120度ズレるように、かつ3段組み上げることで平面視で正六角形状枠単位U3が形成されるように組み上げたものともいえる。組み上げに際しては例えば図9〜図11に段毎に示すように、各段あたり正六角形枠単位の平行な2辺が形成されるように一文字形骨ピース1,1…を並べ、三段組み上げると平面視で六角形枠単位U3が形成されるようにすることで構築できる。なお、図10および図11中の二点鎖線で示される骨ピース1は、当該段よりも下段のピースを示している。
【0030】
一方、図12は請求項3記載の発明に従って、隣り合う複数の骨ピース1,1相互が継手ピース2,2…を介して接合されている土木用骨格構造体例15を示している。本例の継手ピース2は、図13にも示すように骨ピースのそれと実質的に同形状の接合部Bを4つ束ねた形状をなすものである。図12に示す例では、骨ピース1,1…からなる段および継手ピース2,2…からなる段が交互に組み上げられており、各段における骨ピース2は端部接合部Bを突き合わせるようにして格子状に配列されるとともに、骨ピース1,1…は横方向および上下方向に列をなし、継手ピース2,2…はその上隣および下隣において突き合わさる複数の骨ピース接合部B,B…間に跨って、それらの間に挟まれている。
【0031】
この例における一文字形骨ピース1,1…は組み上げ方向に平行に重ね上げられているものの、骨ピース1,1…からなる段間には継手ピース2,2…からなる段が挟まれているため、上下隣接ピース1,1の中間部間1A,1Aに、前述図2の例よりも大きな隙間S20がそれぞれ形成される。
【0032】
ところで、これらの図示例は、請求項13記載の発明の組み上げ方法に従って構築したものである。すなわち、上述の図示例では骨ピース1の接合部B,Bおよび継手ピース2の接合部B,B…が、上面から下面に連通する貫通孔Hが形成された円柱状をなしている。そして組み上げに際しては、特に図3や図27に詳細に示すように、先ず構造体の構築基盤(地盤など)部位に構造体の高さと実質的に同等の複数の貫通部材P,P…(丸棒やパイプ等)をピース形状や組み上げ方に応じて配列立設した後、これら立設した貫通部材P,P…に、骨ピース1の接合部B,Bの貫通孔Hや、継手ピース2を用いる場合にはその接合部B,B…の貫通孔H、スペーサー1Sを用いる場合にはその貫通孔Hを挿し通し貫通させつつ、それらピースを積み上げまたは組み上げている。好ましくは図示例のように、骨ピースおよび継手ピースについては一つのピースが複数の貫通孔を有し、それらが別個の貫通部材間に跨るように挿し通されるようにする。
【0033】
かくして組み上げた構造体1〜15においては、同一の貫通部材Pが貫通するピース1,1…(または1,1…、2,2…)は当該貫通部材Pを介して係止され一体化されており、特に骨ピース1,1…を千鳥状に組み上げた場合や前述の継手ピース使用例のような場合には、同一層内の骨ピース1,1同士も貫通部材P,Pおよびその上層または下層のピース(継手ピース使用例では継手ピースを含む)を介して係止されることとなり、全ピースが一体化されることになる。
【0034】
なお、後述の他の土木用骨格構造体や土木用パネル組構造体に関する図示例においても、かかる係止手段が適用されているが、以下では説明を略す。また、他にもピース相互(骨ピース相互または骨ピースと継手ピース相互)の係止手段があるが、これについては後述する。
【0035】
(土木用骨格構造体の第2の具体例;屈曲形骨ピース)
他の骨ピースの形状例としては、図14〜図16に示すように屈曲形のものを提案する。図14に示す直角屈曲形骨ピース3は中間部3Aの中央屈曲部の屈曲角θを直角とした形状をなしており、これを前述図3と同様に横向姿勢で千鳥状に組み上げた場合図15に示すような壁状構造体16になる。B,Bは他のピースとの接合部を示しており、S3は上下方向に隣接する骨ピース中間部3A,3A間に形成される隙間を示している。また図16に示す屈曲形骨ピース4は中間部4Aの中央屈曲部の屈曲角θ2を鈍角としたものである。B,Bは他のピースとの接合部を示している。本例の接合部Bも基本的・機能的に上述例と同じであるので、同じ符号を付して説明を略す(以下の例においても同じ。)
【0036】
また図示しないが、中間部の中央屈曲角を鋭角とすることもできる。さらに図示しないが、屈曲部を中間部3A中央にする必要はなく、一方の接合部側にズラしてL字形またはヘの字形にすることもできる。
【0037】
このように、本例の屈曲形骨ピースは、形状が異なる以外は前述一文字形骨ピースと同様であり、したがって、適宜の形状の継手ピースを介在させて組み上げたり、山状に組み上げたりするなど、種々の組み上げ形態を採用できるものである。
【0038】
(土木用骨格構造体の第3の具体例;星形骨ピース)
また他の本発明の骨ピースとして、図17に示すように三頂点星形の骨ピース5も提案する。図示の三頂点星形骨ピース5は、中心部5cおよびこれから等しい長さでかつ中心部5c周りに120度の間隔をもって放射状にそれぞれ延在する突出骨部5d,5d…からなる本体部5Aと、この本体部5Aの各突出骨部の先端にそれぞれ一体形成された、他のピースとの接合部B,B,Bとで構成されており、したがってこれら接合部B,B,Bを結ぶ線は正三角形をなすようになっている。
【0039】
かかる三頂点星形骨ピース5を組み上げ方向に対して直交する方向に沿う姿勢で用いても、図18に示すように平面視でハニカム状をなすように組み上げハニカム状構造体17を形成することができる。組み上げに際しては例えば、各段あたり六角形枠単位の隣接2辺が、三頂点星形骨ピース5の一対の突出骨部5d,5dにより形成されるように、かつ三段組み上げると平面視で正六角形の枠単位U4(図19参照)が形成されるように配列し、組み上げる。
【0040】
また図20に示すように、各段あたり、正六角形枠単位における隣接しない3頂点部に中心部が位置するように骨ピース5,5…をそれぞれ配し、正六角形枠単位の一辺の半分が各骨ピース5,5…の突出骨部5d,5d…により形成されるにようになし、かつ2段組み上げると平面視で正六角形の枠単位U5(図21参照)が形成されるようにすると、より大きな正六角形枠単位のハニカム状構造体18を構築できる。
【0041】
なお、これらのハニカム状構造体においては、各骨ピース5,5…が上隣または下隣の複数の骨ピース5,5…に跨ることになるので、ピース5,5間の空隙を大きくとることができ、前述または後述の係止手段によってピース相互を連結すれば、全ピースが一体化した強固な構造体となる。また図示しないが、本三頂点星形骨ピース5おいても、継手ピースを介在させて組み上げることができる。
【0042】
(土木用骨格構造体の第4の具体例;横向き十字形形骨ピース)
さらに、図22に示すような十字形骨ピース6も提案する。図示の十字形骨ピース6は、中心部6cおよびこれから等しい長さでかつ中心部6c周りに90度の間隔をもって放射状にそれぞれ延在する突出骨部6d,6d…からなる本体部と、この本体部の各突出骨部の先端にそれぞれ一体形成された、他のピースとの接合部B,B…とで構成されており、したがって接合部B,B…を結ぶ線は正四角形をなすようになっている。
【0043】
図23は、かかる十字形骨ピース6を組み上げ方向に対して直交する方向に沿う姿勢で前述離間千鳥状に組み上げて形成した壁状構造体を示している。すなわち、各段において横方向に十字形骨ピース6,6…を間隔をおいて一列に並べるとともに、各十字形骨ピースの隣接する接合部を結ぶ線が並設方向または並設方向に対して直交する方向にそれぞれ沿うようになし、各十字形骨ピース6,6…における並設方向に対して直交する方向に隣接する一対の接合部B,Bが、上隣または下隣の段の一対のピース6,6に対して各一対の接合部B,B間に跨ってそれぞれ重なるようにして組み上げている。この場合、壁圧は骨ピースにおける隣接接合部を結ぶ方向の幅と同じになる。また、図示例では壁体側端縁を直線状にするべく、当該側端縁に位置する、上下方向に隣接する十字形骨ピース6,6の一対の接合部B,B、B,B間においては、当該接合部Bと同形状のスペーサーS1を骨ピースの代わりに入れている。
【0044】
また、かかる十字形骨ピース6を用いると、図24に示すように、正方形枠単位からなる山状構造体を構築することができる。具体的には、各段あたり、正方形枠単位における対向する一対の頂点部に対して中心部を合わせるように骨ピースをそれぞれ配し、それら頂点部において交わる一対の辺の各半分が、各頂点部に配された骨ピース6,6…の突出骨部6d,6d…により形成されるにようになし、かつ2段組み上げると平面視で正方形の枠単位U6(図25参照)が形成されるようにする。
【0045】
これらの構造体においても、各十字形骨ピース6,6…が上隣または下隣の複数の十字形骨ピース6,6…に跨ることになるので、ピース6,6間の空隙を大きくとることができ、前述または後述の係止手段によってピース相互を連結すれば、全ピースが一体化した強固な構造体となる。また図示しないが、本十字形骨ピース6おいても、継手ピースを介在させて組み上げることができる。
【0046】
(土木用骨格構造体の第5の具体例;骨ピースの縦向き姿勢での使用)
本発明の骨ピースは、組み上げ方向に対して直交する横向姿勢のみならず、縦向姿勢で組み上げることができる。前述の骨ピースをそのまま縦向き姿勢で用いることもできなくはないが、組み上げが困難となる場合も考えられる。したがってより好適には、接合部を縦向きに沿う姿勢に変更したものを用いる。
【0047】
この例として、図26には縦向き姿勢用十字形(以下、X字形ともいう)骨ピース106を示した。また、このX字形骨ピース106のみを用いて正面視で斜め格子状をなすように組み上げた壁状構造体を図27に示した。同図の例では、各段において横方向にX字形骨ピース106,106…を間隔をおいて一列に並べるとともに、X字形骨ピース106,106…の下側の両端の接合部B,Bが、上隣または下隣の段の隣接ピース106,106における上側の接合部B,B間に跨ってそれぞれ重なるようにして組み上げられている。したがって本例では、上側接合部Bの上面および下側接合部Bの下面がそれぞれ接合面となる。またこの壁状構造体では、壁圧が骨ピース厚さと同じになる。
なお、図示しないが、本縦向き骨ピースおいても、継手ピースを介在させて組み上げることができる。
【0048】
(土木用骨格構造体の第6の具体例;骨ピース変形例を使用)
他方、以上に述べた例の骨ピースは、端部または頂点部にしか接合部Bが形成されていないが、他の部位にも形成することができる。例えば一文字形骨ピース101においては図28に示すように、両端部B,Bのほか中間部101Aの中央にも接合部Bを形成することができる。
【0049】
この3点接合型一文字形骨ピース101を用いると、例えば図29に示すように、平面視でダイアゴナル状をなす構造体21を形成できる。この構造体は、例えば図30〜図32に示すように、各段あたり、隣接する一対の菱形枠単位における連続する2辺が形成されるように3点接合型一文字骨ピースを並べ、三段組み上げると平面視で菱形枠単位U7が形成されるようにすることで構築できる。
【0050】
また屈曲形骨ピースにおいては、例えば図33および図34にそれぞれ示すように、両端部B,B、B,Bのほか屈曲部にも接合部B,Bを形成することができる。なお、図33は3点接合型直角屈曲形骨ピース103を示しており、図34は3点接合型鈍角形骨ピース104を示している。これらは、例えば前述の図15の例と同様のピース離間タイプの千鳥状組み上げによって壁状構造体を構築することができる。この例として3点接合型直角屈曲形骨ピース103,103を組み上げて形成した壁状構造体22を図35に示した。かかる壁状構造体においては、各屈曲形ピースは3点支持されているので、前述の第3の具体例よりも強度が高くなる利点がある。
【0051】
<土木用パネル組構造体について>
次に、本発明の土木用パネル組構造体、すなわち複数の最小分割ユニットとしてのパネルピースが立体枠状をなすように組み上げられてなり、複数のパネルピースの一部または全部が、組み上げ方向に対して直交する方向に沿う横向姿勢とされているものについて具体例に基づき詳説する。
(土木用パネル組構造体の第1の具体例;三角形パネルピース)
第1の具体例は、図36に示す、横向き姿勢で用いることを前提とした三角形パネルピース7を用いるものである。図示の三角形パネルピース7は、正三角形をなし、各頂点部位に、他のピースとの接合部B,B,Bが形成されているものである。また特に図示のパネルピースは、縁部を残して肉抜きし平枠状となしている。
【0052】
他方、本三角形パネルピース7の組み上げに関し、接合部B,B,Bの位置関係が前述の三頂点星形骨ピース5(図17参照)と同じであるので、積層組み上げ形態も同様とすることができる。ただし、本三角形パネルピース7は三頂点星形骨材とは平面形状が異なるので、構造体の平面視での形状が当然異なる。図37には、本例の三角形パネルピース7を、前述三頂点星形骨ピースに係る図18と同様の接合部配列形態で組み上げた山状構造体23を示した。この構造体23においては、各段における各三角形パネルピースの3つの接合部B,B,Bが、上隣または下隣の段の複数の(図示の場合には3つ)三角形パネルピース7,7,7の各1つの接合部B,B,B上に重なり、それら異なる三角形パネルピース7,7,7各一つの接合部B,B,B間に跨るように組み上げられている。そして、前述図18の例とは異なり、平面視では三角形枠単位が平面方向に連続するようになる。
【0053】
また図38には、前述三頂点星形骨ピースに係る図20と同様の接合部配列形態で組み上げた山状構造体24を示した。この構造体24は、各段あたり、六角形枠単位の隣接しない三辺が3つの三角形パネルピース7,7,7の各一辺により形成されるように配列し、2段組み上げることにより平面視で六線星形(hexagram、ダビデの星形)の枠単位が形成されるようになしたものである。本構造体24においても、各段における各三角形パネルピース7の3つの接合部B,B,Bが、上隣または下隣の段の複数の(図示の場合には3つ)三角形パネルピースの各1つの接合部B,B,B上に重なり、それら異なる三角形パネルピース7,7,7の各一つの接合部B,B,B間に跨るように組み上げられている。
【0054】
また図39に示すように、三角形パネルピース7,7…を離間千鳥状に組み上げて壁状構造体25を構築することもできる。
【0055】
かくして構築される構造体において特徴的には、パネルピースが安定した横向き姿勢となるため、崩壊に対する強度がよりいっそう高いものとなる(以下のパネル例に同じ)。
【0056】
(土木用パネル組構造体の第2の具体例;方形パネルピース)
第2の具体例は、図40に示す、横向き姿勢で用いることを前提とした方形パネルピース8を用いるものである。図示の方形パネルピース8は、正方形をなし、各頂点部位に、他のピースとの接合部B,B…がそれぞれ形成されたものである。この方形パネルピース8においても縁部を残して肉抜きし平枠状となしている。
【0057】
本方形パネルピース8は、接合部B,B…の位置関係が前述の十字形骨ピース6(図22参照)と同じであるので、組み上げ方も同様の形態を取ることができる(ただし、平面形状が異なる)。この例として、図41には、方形パネルピース8,8…を横向き姿勢で離間千鳥状に組み上げた壁状構造体26を示した。また図42には、同様に離間千鳥状に組み上げた山状構造体27を示した。かかる構造体においては、各方形パネルピース8,8…が上隣または下隣の段における複数個の方形パネルピースの各一つの隅部接合部B,B…間に跨り、それぞれ対応する接合部B,B相互が重なるように組み上げられているので、ピース間(上下間・左右間)の空隙を大きくとることができ、前述または後述の係止手段によってピース相互を連結すれば、全ピースが一体化した強固な構造体となる。
【0058】
(土木用パネル組構造体の第3の具体例;平行四辺形パネル)
第3の具体例は、図43に示す、横向き姿勢で用いることを前提とした平行四辺形パネルピース9を用いるものである。図示の平行四辺形パネルピース9においては、各頂点部位に、他のピースとの接合部B,B…がそれぞれ形成されており、また縁部を残して肉抜きし平枠状とされている。
【0059】
かかる平行四辺形パネルピース9を用いても、前述方形パネルと同様に横向き姿勢で離間千鳥状に組み上げることによって、図44および図45にそれぞれ示すように、壁状構造体28および山状構図物29を構築することができる。また、同様に、各平行四辺形パネルピース9,9…が上隣または下隣の段における複数個の平行四辺形パネルピース9,9…の各一つの隅部接合部B,B…間に跨り、それぞれ対応する接合部B,B相互が重なるように組み上げられているので、ピース間(上下間・左右間)の空隙を大きくとることができ、前述または後述の係止手段によってピース相互を連結すれば、全ピースが一体化した強固な構造体となる。
【0060】
(土木用パネル組構造体の他の例;継手ピースの使用について)
図示しないが、これら横向き土木用パネル組構造体においても、前述の骨ピースと同様に、各横向きパネルピース段間に継手ピースを介在させて組み上げることができる。
【0061】
<形状が異なるピースの組み合わせについて>
上記例においては、継手ピースを用いるものを除けば同一形状のピースを組み上げるものである。しかし本発明においては、異なる形状のピースの併用、すなわち骨ピース、パネルピース、およびブロックピースのうち、いずれか2種以上のピースを、継手ピースを介さずに又は介して、積み上げまたは組み上げ形成してなる構造体をも提案する。
【0062】
例えば図46に示すように、一文字形骨ピース1,1…と十字形骨ピース6,6…とを組み合わせて複合土木用骨格構造体30を構築したり、図47に示すように一文字形骨ピース1,1…と横向き三角形パネルピース7,7…とを組み合わせて用いたり(同図の例では、前述図39の壁状構造体25のスペーサー1S,1Sの代わりに使用している)、図48に示すように接合部Bの位置関係が同じである十字形骨ピース6,6…と方形パネルピース8,8…とを組み合わせて用いたりすることができる。また図49に示すように、縦向き姿勢パネルピース108,108…と横向き姿勢パネルピース8,8…とを組み合わせて用いることもできる(図示例はいずれも方形ピース)。また図50に示すように、従来のブロックピース110,110…と縦向きパネルピース108,108…を組み合わせたり、図51に示すように、従来のブロックピース110,110…と横向きパネルピース8,8…とを組み合わせて構造体を構築することもできる(図示例のパネルピースはいずれも方形ピース)。
【0063】
なお、これら図示例からも理解されるように、構造体側端を揃えることを要しない場合、すなわちスペーサーに代えて他のピースを用いるような場合を除いては、同一段においては同一形状のピースを配列するのが好ましい。また、かかる主ピース間に継手ピースを介在させることももちろん可能である。
【0064】
<他の係止手段について>
次に、ピース相互係止手段の他の例について詳説する。
(嵌合係止手段)
本嵌合係止手段は図52に示すように、隣接するピースにおける、一方のピースに凸部を形成するとともに他方のピースに凹部を形成し、組み上げに際し凸部を凹部内に嵌合(または挿入、すなわち遊嵌)させるものである。
【0065】
同図(A)および(B)に示すように、主ピース(骨ピース、パネルピースまたはブロックピース。以下同。)50,50相互を直接接合しつつ組み上げる場合には、それら接合される主ピースにおいて、一方の主ピース50に凸部61を設け、他方の主ピース50に凹部62を形成し、各凸部61をそれぞれ対応する凹部62内に嵌合させるようにする。同図(A)の例では、各主ピース50,50…における接合部(例えば円柱状。以下同)B1の上面に凸部61を、下面には凹部62をそれぞれ形成しておき、主ピース50を組み上げるにあたり、上側の主ピース50の接合部下面の凹部62内に、対応する下側の主ピース50の接合部上面の凸部61が嵌合するようになしている。また同図(B)図の例では、一方の主ピース50においては接合部B2の上下面に凸部61,61をそれぞれ形成し、この上側または下側に接合される他方の主ピース50,50においては接合部B3,B3の上下面(少なくとも一方の主ピースとの接合面)に凹部62,62をそれぞれ形成し、対応するそれら凸部61および凹部62をそれぞれ嵌合させるようになしている。
【0066】
一方、主ピースを組み上げるにあたり前述のように主ピース間に継手ピースを介在させる場合には、継手ピースとこれに接する主ピースとにおいて、一方のピースの接合部に凸部を形成するとともに他方のピースの接合部に凹部を形成し、各凸部をそれぞれ対応する凹部内に嵌合させるようにする。同図(C)の例では、主ピース50および継手ピース70のそれぞれにおいて各接合部B1,B1の上面に凸部61を、下面に凹部62をそれぞれ形成し、対応するそれら凸部61および凹部62を嵌合させるようになしており、同図(D)の例では、主ピース50の接合部B3の上下面には凹部62,62をそれぞれ形成し、継手ピース60の接合部B2上下面には凸部61,61をそれぞれ形成し、対応するそれら凸部61,61…および凹部62,62…を嵌合させるようになしている。
【0067】
かくして、隣接ピース相互を嵌合連結することによって、全ピースが一体となった構造体を構築することができるようになる。
【0068】
(噛合い係止手段)
本噛合い係止手段は図53〜図56に示すように、隣接するピースにおける、両ピースに噛合い部L1、L1をそれぞれ形成し、組み上げに際しこれら噛合い部L1,L1を噛み合わせるものである。
【0069】
図53に示すように、主ピース50,50相互を直接接合しつつ組み上げる場合には、それら接合される主ピース50,50における接合部B4,B4に噛合い部L1,L1をそれぞれ設け、組み上げに際しそれらが噛み合わさるようにする。また、主ピースを組み上げるにあたり前述のように主ピース間に継手ピースを介在させる場合には図54〜56に示すように、継手ピース70(図54(B)参照)とこれに接する主ピース50(図54(A)参照)とにおいて、継手ピース70の上端部および下端部、ならびに主ピース50の接合部B5に噛合い部L3,L2をそれぞれ形成し、それら噛合い部L2,L3を図54〜図56に示すように噛みあせるようにする。
【0070】
これら図示例における噛合い部L1〜L3についてさらに詳述する。前者の例においては主ピース50の接合部B4の上端部および下端部における、後者の例においては主ピース50の接合部B5の上端部および下端部ならびに継手ピース70の上端部および下端部における、組み上げ状態で他のピースに対して平面視で交わる部分C1,C2,C3を、所定の深さでそれぞれ切り欠かいており、これら切り欠き溝部C1,C1間、C2,C2間、C3,C3間の部位P1、P2、P3は切り欠き溝部C1、C2、C3の底面に対して相対的に突出している。かかる切り欠き溝部C1、C2、C3、およびそれらの間の部分P1、P2、P3が噛合い部L1、L2、L3をそれぞれ形成する。
【0071】
かかる噛合い構造においては、上下方向に隣接するピースにおいて、一方のピースの切り欠き溝部と他方のピースの切り欠き溝部とが(すなわち、継手ピース不使用例では、主ピース切り欠き溝部C1,C1相互が、継手ピース使用例では、主ピース切り欠き溝部C2と継手ピース切り欠き溝部C3とが、)嵌り合うとともに、一方の切り欠き溝部間の相対的に突出する部分が他方のそれと(すなわち、継手ピース不使用例では主ピース突出部P1,P1相互が、継手ピース使用例では、主ピース突出部P2が継手ピース突出部P3と)重なり合うようにして他方のピース内に挿入され、両噛合い部L1,L1またはL2,L3が噛合うようになる。
【0072】
特に継手ピースを使用する例においては、図55および図56に詳細に示すように、継手ピース70の各切り欠き溝部C3は、その上隣および下隣において突き合わさる、複数の主ピース50,50…の接合部B5,B5…の切り欠き溝部C2,C2間に跨って嵌合し噛合っているので、これら端部接合部B5,B5…が突き合わさる主ピース50,50…相互はその上隣および下隣の継手ピース70を介して係止されることになる。
【0073】
かくして、ピース相互が噛合い、いわゆるインターロック構造となっていると、少なくとも前述の嵌合係止の場合よりも強固に全ピースが一体となった土木用骨格構造体を構築することができるようになる。
【0074】
なお、継手ピースを使用する後者の例においては、円筒状の継手ピース70を組み上げ方向に沿う姿勢で用いているが、他の形状の継手ピースにおいても、他のピースの接合部に対して平面視で交わる部分を所定の深さでそれぞれ切り欠かいて噛合い部をそれぞれ形成することにより、同様の噛合い係止を行うことができる(図示せず)。
【0075】
(固定具による係止手段)
本係止手段は、図57に示すように、隣接するピースにおける、一方のピース50を他方のピース50または継手ピース72に対してボルト・ナット等の固定具を用いて積極的に連結固定し、もって強固に一体化された土木用骨格構造体を構築しようとするものである。
同図の例について詳述すると、まず、使用する主ピース50の各接合部B6に、上面から下面まで貫通するボルト貫通孔K,…をそれぞれ形成するとともに、各ボルト貫通孔のKの下端部Kaの孔径を相対的に大きくする(以下、この部分を拡径部Kaという)。拡径部Kaのサイズは後述の連結ナットNが挿入収容される程度とする。
【0076】
継手ピースを使用しない場合、同図(A)に示すように、主ピース50,50…を、接合部B6,B6点3を重ねるようにして且つ各主ピース50の各ボルト用貫通孔K,…が上下方向に連通するように組み上げられる。積上げに際し、最初の段については、貫通孔Kの長さと同程度もしくはそれ以上の長さを有する両端ねじ切りボルト(以下、単にボルトともいう)Rを、各ボルト用貫通孔Kに挿し通すとともに、ボルト用貫通孔下端の拡径部Ka内において連結ナットNを螺合させる。この際、ボルトRの上端螺子部が、主ピース50上面に突出するようにする。かかる主ピースを平面配列する。
しかる後、主ピース50上に突出するボルトRの上端螺子部に更に連結ナットNを螺合する。この際、両端ねじ切りボルトRの先端螺子部が、連結ナットNの中間まで螺合するように、ナット長を予め定めておく。
続いて、その上に上層の主ピース50を積み重ね、平面配列する。この際、下側の主ピース50の接合部B6上面に突出するナットNを、上側の主ピース50の接合部B6下面に開口する拡径部Ka内に収容されるようにするとともに、当該上側の主ピース50のボルト用貫通孔Kを通してボルトRを挿入し、当該貫通孔Kの拡径部Ka内の連結ナットNに螺合する。さらに組み上げる場合には、かかる工程を繰り返し行う。最終的には、構造体上面にボルトRが突出するので、これに連結ナットNを螺合し締め付ける。
【0077】
一方、前述のように主ピース段間に継手ピースを介在させる場合、図57(B)に示すように、継手ピース72における主ピース50,50…との接合部位に、主ピース50のボルト用貫通孔Kと連通する上下方向に沿う第2のボルト用貫通孔K2をそれぞれ形成しておき、継手ピース72の下隣の主ピース接合部B6上面から突出するボルトRを、当該継手ピース72の第2のボルト用貫通孔K2内を通して、当該継手ピース72の上隣の主ピース接合部B6における下端拡径部Ka内のナットNに螺合させるようにする。
【0078】
かくして、接合部B6が重なる上下方向に隣接する主ピース50,50同士がボルト・ナット連結により強固に連結一体化され、また千鳥状に積み上げた場合や継手ピース72を用いた場合には、同一段内の主ピース50,50も、継手ピース72または他の主ピースを介して直接的または間接的に強固に連結固定され一体化する。
【0079】
なお、図示しないが、拡径部Kaをボルト用貫通孔Kの両端部にそれぞれ形成したり、上端部にのみ形成し、これらに連結ナットを収容するようにしても良い。
また、二、三層程度の比較的薄い構造体を構築する場合には、図示しないが、両端ねじ切りボルトもしくは頭部を有する通常のボルトを構造体の下面から上面まで各層の主ピースを貫通させ、その突出端部にナットを螺合させ締めつけることによって、構造体を上下方向に挟むようにして主ピース、または主ピースおよび継手ピースを連結固定し一体化することもできる。この場合、各貫通部あたり1本のボルトおよび1つまたは2つのナットにより、主ピースを一体化させることができる。
【0080】
(連結具による係止手段)
本係止手段は、図58に示すように、隣接するピース相互をジベル(ダボ)等の連結具を用いて積極的に連結固定し、もって強固に一体化された土木用骨格構造体を構築しようとするものである。図示例では、組み上げ状態で他のピースと接触する部位(すなわち、接合部B7の上面および下面)にジベル孔GH,GHを形成した主ピース50を用いる。
【0081】
そして、継手ピースを使用しない場合には、同図(A)に示すように、組み上げ時においては上下方向に隣接する主ピース50,50間において、対向する接合部B7,B7のジベル孔GH,GHに跨ってジベルGを埋め込み両主ピース50,50を接合係止する。ジベルG外面とジベル孔GH内面との隙間には硬化剤を充填するのが好ましい。かくして、上下方向に隣接する主ピース50,50相互が強固に連結固定される。
【0082】
他方、主ピース段間に継手ピースを介在させる場合には、同図(B)に示すように、継手ピース73における主ピース50,50…との接合部位に、対応する主ピース50,50のジベル孔GH,GHとそれぞれ連通するジベル貫通孔GH2,…をそれぞれ形成しておき、上下方向に隣接する主ピース50,50間において対向するジベル孔GH,…に跨って、かつそれらの間に位置する継手ピース72のジベル貫通孔GH2,…を貫通させてジベルG,…を埋め込み両主ピース50,50ならびに継手ピース72を接合係止する。図示例では、継手ピース73におけるジベル貫通孔GH2の下端部に拡径部GHaが形成されており、この拡径部GHa内にジベルGの張出掛止部Gaが収容されるようになっている。
【0083】
かくして、接合部B7,B7が重なる上下方向に隣接する主ピース50,50相互がジベルG,…により強固に連結一体化され、また千鳥状に積み上げた場合や継手ピース72を用いた場合には、同一段内の主ピース50,50も、継手ピース73または他の主ピースを介して直接的または間接的に強固に連結固定され一体化する。
【0084】
なお、図示例では、連結具としてジベルを用いたので、隣接ピース相互が連結されるだけでなく固定されてしまうが、例えば自在継手のような可動連結構造を有する連結具により主ピース間を連結し、各骨材がある程度移動できるようにすることもできる(図示せず)。
また図58(B)に示す例のように継手ピース73およびこれを挟んで対向する一対の主ピース50,50の三者を同一のジベルGにより連結せず、一方の主ピースと継手ピースとの連結ならびに継手ピースと他方の主ピースとの連結を、それぞれ個別のジベルにより行っても良い(図示せず)。
【0085】
(接合剤による接合係止)
本発明においては、図59に示すように、隣接するピース相互における接合面間にモルタル等の接着剤Mを挟み、両ピースを接合することもできる。すなわち、継手ピースを使用しない場合には同図(A)に示すように、積み重なる主ピース50,50の接合部B8,B8間に接着剤Mを挟み、両ピース50,50を接合する。他方、主ピース段間に継手ピースを介在させる場合には、同図(B)に示すように、主ピース50の接合部と継手ピース74の接合部面との間に接着剤Mを挟み、両ピース50,74を接合する。特に図示例の継手ピース74は上下方向に隣接する主ピース50,50の接合部B8間(上側主ピース50の接合部B8の下面と下側主ピース50の接合部B8の上面との間)のみならず、横方向に隣接する主ピース50,50の接合部側面BS,BS間にも挟まるように十字状をなしており、かかる主ピースの接合部側面BSと、これに接する継手ピース側面74aとの間にも接着剤Mが挟まれている。したがって、横方向に隣接する主ピース50,50間の接着力も十分確保される。
【0086】
<構造体の用途について>
以上に説明した本発明に係るユニット組立型構造体は、土補強用の補強体として、あるいは道路や土地類を造成する際における造成部分の他、橋梁等の各種構造物の支持構造体として、あるいは土木工事における土の代替物として、あるいはブロック塀・壁等のような、ユニット式の積上げ型若しくは組上げ型構造物自体として用いることができる。具体的には、水中または地中構造物、貯水槽構造物、護岸構造物、軽量盛土構造物、擁壁等の各種壁構造物、落差工構造物、砂防ダム構造物、魚道構造物の全部または一部として、好適に使用することができる。
以下、本発明構造体の適用例(上記以外のも含む)について、図60〜図70に基づき詳説する。
先ず図60に示す例は、本発明構造体200を自然法面Nの中腹に設け、土留め構造体300としたものであり、本例では、構造体200底面が自然法面Nの傾斜に沿う形状をなすように組み上げられている。このように、本発明構造体200は設置場所の形状に合わせた底面形状とすることができるので、設置場所を問わず適用できるものである。また、本土留め構造体例300では、本発明構造体200上面に道路301を設けること、すなわち道路の支持体として本発明構造体200を設けることを前提としたものである。したがって、本発明構造体200は道路幅以上の幅で道路敷設方向に延在している。302は中央分離帯、303はガードレール、304は側溝をそれぞれ示している。
【0087】
次に図61に示す例は、先ず地盤の浅層混合処理を行い、その処理部311上にコンクリートスラブ312を敷設し、その上に本発明構造体201を主要高盛土材として、高盛土構造体310を構築したものである。本例も、道路301の支持体として本発明構造体201を設けることを前提としたものであり、道路幅以上の幅で道路敷設方向に延在している。302は中央分離帯、303はガードレールをそれぞれ示している。
【0088】
次に図62に示す例は、自然法面Nの中腹部分に盛土を行い盛土構造体320を構築する場合に、当該盛土内に補強材として本発明構造体202を埋設し、当該盛土を補強するものである。
【0089】
次に図63に示す例は、橋台331の背面盛土構造体330の主要盛土材として本発明構造体203を構築したものである。
【0090】
次に図64に示す例は、既設盛土体341を拡幅する場合において、その拡幅部分340の主要盛土材として本発明構造体204を構築したものである。なお同図は、既設盛土道路342の拡幅工事への適用例を示している。
【0091】
次に図65に示す例は、港湾等の水辺350において護岸部分拡幅する場合において、その拡幅部分351の主要盛土材として本発明構造体205を構築したものである。352は、拡幅前部分を示している。
【0092】
次に図66に示す例は、軟弱地盤361上に軽量盛土構造体360を構築する場合に、その主要盛土材として本発明構造体206を構築したものである。
【0093】
次に図67に示す例は、埋め戻し工により雨水貯留構造体370を地中に構築する場合に、通水・保水部の埋め戻し材として、本発明構造体207を構築したものである。
【0094】
次に図68に示す例は、海、河川、湖沼等において人工島380を構築する場合に、その下部支持基盤体として、本発明構造体208を構築したものである。本発明構造体208部分のピース間空隙に何も充填しないようにすると、当該構造体が漁礁となる利点がある。
【0095】
次に図69および図70に示す例は、海、河川、湖沼等において護岸390,400を構築するにあたり、その護岸構造体として本発明構造体209,210をそれぞれ構築したものである。図69は、岸の淵391が鉛直方向に沿う場合の適用例を、図70は岸の淵401が傾斜している場合の適用例をそれぞれ示している。
【0096】
なお、以上の例において、通液性や軽量性を重視する場合等には本発明構造体部分のピース間空隙には何も充填しないほうが好ましいが、必要に応じて土砂や砕石等の土質材料を充填することもできる。
【0097】
<その他>
(イ)本発明におけるピース類(骨ピース、パネルピース、ブロックピース、継手ピース、スペーサー。以下同。)の外形は、適宜定めることができる。ただし、耐久性および景観上は上記図示例の外形状とするのが好ましい。
【0098】
(ロ)本発明におけるピース類は、中実にしても肉抜きしなくても良いが、上記図示例のように中空にしたり肉抜きしたりする方が好ましい。特に本発明のパネルピースには、縁部や隅部間を結ぶ対角線方向に沿う補強部分(筋交い部分)を残して肉抜きしたもの、すなわちフレーム状にしたものも含まれる。
【0099】
(ハ)本発明におけるピース類は、コンクリート等のセメント系固化材やプラスチック等の合成樹脂などの適宜の材料を主体として、必要に応じて鉄筋等の補強材を埋め入れて形成することができる。
【0100】
(ニ)また、本発明において上述の係止手段を併用することもできる。
【0101】
(ホ)本発明の構造体において、中空部分には必要に応じて土やその代替物(発泡スチロールなど)を充填することもできる。
【0102】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、構造体構成ピースの現場への搬入効率が向上するとともに、搬入時や設置時における構造体構成ピースの取り扱いが容易となる。また、耐久力のある構造体を構築することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る一文字形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図2】
本発明に係る一文字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図3】
他の、本発明に係る一文字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図4】
本発明に係る一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図5】
その枠単位を示す要部斜視図である。
【図6】
他の、本発明に係る一文字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図7】
他の、本発明に係る一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図8】
他の、本発明に係る一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図9】
その組上げ第1段階工程を示す、平面図である。
【図10】
その組上げ第2段階工程を示す、平面図である。
【図11】
その組上げ第3段階工程を示す、平面図である。
【図12】
継手ピースを使用した、本発明に係る一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図13】
継手ピースの、(a)平面図、(b)縦断面図および(c)斜視図である。
【図14】
直角屈曲形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図15】
本発明に係る直角屈曲形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図16】
鈍角屈曲形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図17】
本発明に係る三頂点星形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図18】
本発明に係る三頂点星形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図19】
その枠単位を示す要部斜視図である。
【図20】
他の、本発明に係る三頂点星形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図21】
その枠単位を示す要部斜視図である。
【図22】
本発明に係る十字形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図23】
本発明に係る十字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図24】
本発明に係る十字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図25】
その枠単位を示す要部斜視図である。
【図26】
本発明に係る縦向き十字形骨ピースの、(a)正面図および(b)平面図である。
【図27】
本発明に係る縦向き十字形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図28】
本発明に係る三点接合型一文字形骨ピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図29】
本発明に係る三点接合型一文字形骨ピースの山状構造体の斜視図である。
【図30】
その組上げ第1段階工程を示す、平面図である。
【図31】
その組上げ第2段階工程を示す、平面図である。
【図32】
その組上げ第3段階工程を示す、平面図である。
【図33】
本発明に係る三点接合型直角屈曲形骨ピースの平面図である。
【図34】
本発明に係る三点接合型鈍角屈曲形骨ピースの平面図である。
【図35】
本発明に係る三点接合型直角屈曲形骨ピースの壁状構造体の斜視図である。
【図36】
本発明に係る三角形パネルピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図37】
本発明に係る三角形パネルピースの山状構造体の斜視図である。
【図38】
他の、本発明に係る三角形パネルピースの山状構造体の斜視図である。
【図39】
本発明に係る三角形パネルピースの壁状構造体の斜視図である。
【図40】
本発明に係る方形パネルピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図41】
本発明に係る方形パネルピースの壁状構造体の斜視図である。
【図42】
本発明に係る方形パネルピースの山状構造体の斜視図である。
【図43】
本発明に係る平行四辺形パネルピースの、(a)平面図、(b)正面図および(c)斜視図である。
【図44】
本発明に係る平行四辺形パネルピースの壁状構造体の斜視図である。
【図45】
本発明に係る平行四辺形パネルピースの山状構造体の斜視図である。
【図46】
ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図47】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図48】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図49】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図50】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図51】
他の、ピース組み合わせ構造体例の斜視図である。
【図52】
嵌合係止手段の具体例を示す、(A)継手ピースを使用しない場合の接合部正面図、(B)他の、継手ピースを使用しない場合の接合部正面図、(C)継手ピースを使用する場合の接合部正面図、(D)他の、継手ピースを使用する場合の接合部正面図である。
【図53】
継手ピースを使用しない場合の噛合い係止手段の具体例を示す、斜視図である
【図54】
継手ピースを使用する場合の噛合い係止手段の具体例を示す、(A)主ピース接合部の斜視図、(B)継手ピースの斜視図である。
【図55】
継手ピースを使用する場合の噛合わせ方を示す、要部斜視図である。
【図56】
継手ピースを使用する場合の噛合わせ後の状態を示す、要部斜視図である。
【図57】
(A)継手ピースを使用しない場合の固定具係止手段を示す要部縦断面図、ならびに(B)継手ピースを使用する場合の固定具係止手段を示す要部縦断面図である。
【図58】
(A)継手ピースを使用しない場合の連結具係止手段を示す要部縦断面図、ならびに(B)継手ピースを使用する場合の連結具係止手段を示す要部縦断面図である。
【図59】
(A)継手ピースを使用しない場合の接着剤による係止形態を示す要部縦断面図、ならびに(B)継手ピースを使用する場合の接着剤による係止形態を示す要部縦断面図である。
【図60】
本発明構造体の第1の適用例を示す、縦断面図である。
【図61】
本発明構造体の第2の適用例を示す、縦断面図である。
【図62】
本発明構造体の第3の適用例を示す、縦断面図である。
【図63】
本発明構造体の第4の適用例を示す、縦断面図である。
【図64】
本発明構造体の第5の適用例を示す、縦断面図である。
【図65】
本発明構造体の第6の適用例を示す、縦断面図である。
【図66】
本発明構造体の第7の適用例を示す、縦断面図である。
【図67】
本発明構造体の第8の適用例を示す、縦断面図である。
【図68】
本発明構造体の第9の適用例を示す、縦断面図である。
【図69】
本発明構造体の第10の適用例を示す、縦断面図である。
【図70】
本発明構造体の第11の適用例を示す、縦断面図である。
【符号の説明】
1…一文字形骨ピース、1A…中間部、B…接合部、H…貫通孔、P…貫通部材、10…壁状構造体。
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