JP2001064932A - 水生生物の防汚装置 - Google Patents

水生生物の防汚装置

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JP2001064932A
JP2001064932A JP24239999A JP24239999A JP2001064932A JP 2001064932 A JP2001064932 A JP 2001064932A JP 24239999 A JP24239999 A JP 24239999A JP 24239999 A JP24239999 A JP 24239999A JP 2001064932 A JP2001064932 A JP 2001064932A
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power supply
working electrode
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Hiromichi Takahashi
弘道 高橋
Hiroichi Takayanagi
博一 高柳
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性の基材の表面に絶縁層を配置もしくは
形成している場合に、その絶縁層の表面に対して水生生
物の防汚機能を維持し得る水生生物の防汚装置を提供す
ること。 【構成】 直流電源と、少なくとも表面に絶縁層を配置
もしくは形成した作用極と、前記直流電源と前記作用極
とを電気的に接続或いは切断するオン・オフ制御手段
と、前記直流電源と電気的に接続された対極と、前記作
用極と前記対極との間に配置された参照極と、前記作用
極の表面の絶縁層上に配置した電極と、該作用極の表面
の絶縁層上に配置した電極と参照極との電位差を計測演
算する手段と、該計測演算する手段の演算結果から前記
作用極と対極との間に印加する電圧値を設定する制御手
段と、該制御手段と前記オン・オフ制御手段とを電気的
に接続することを特徴とする水生生物の防汚装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶や漁網、湾岸構造
物、船舶の冷却用取水管、発電所や臨海工場で用いられ
る冷却用海水の取水管または冷却用配管、海水輸送用配
管、給水用配管などの接水面に水中の水生生物などが付
着するのを防止する防汚装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、水中構造物や水に接している
物の表面などに付着する水生生物を、塩素などの有害物
質を発生させないで電気化学的に制御する方法が提案さ
れている。例えば、特開平4−341392号公報に
は、ポテンショスタットにより、導電性を有する被防汚
面に+0〜+1.5V vs.SCEの正電位を印加
し、付着する水生生物を殺菌する相と、−0〜−0.4
V vs.SCEの負電位を印加し、付着する水生生物
を脱離する相からなる防汚方法が開示されている。ま
た、特開平4−289309号公報には、関数発生器に
より所定の周期でポテンショスタットを動作させて、導
電性を有する被防汚面の電位を変化させる防汚方法が開
示されている。一方、本願出願人の出願になる特願平1
0−62159号によれば、2極方式を用いて、被防汚
面である導電性基材を陽極としてその表面の水生生物の
細胞を殺菌したり、陰極としてその表面に付着した細胞
やその分解物を脱離させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、3極方
式にせよ2極方式にせよ、被防汚面として導電性のある
材料しか用いることができない。このため、鉄やアルミ
ニウムなどの耐食性の弱い基材を使用するには、その基
材の上に直接、もしくは絶縁層等の保護層を形成しなく
てはならない。また例えばチタンを導電性基材として使
用する場合には、電位印加による酸化反応によって酸化
チタンが形成され、経時的に酸化チタン層の膜が厚くな
って導電性が低下することが知られている。本発明は、
導電性の基材の表面に絶縁層を形成している場合に、そ
の絶縁層の表面に対して水生生物の防汚機能を維持し得
る水生生物の防汚装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、直流電源と、
少なくとも表面に絶縁層を配置もしくは形成した作用極
と、前記直流電源と前記作用極とを電気的に接続或いは
切断するオン・オフ制御手段と、前記直流電源と電気的
に接続された対極と、前記作用極と前記対極との間に配
置された参照極と、前記作用極の表面の絶縁層上に配置
した電極と、該作用極の表面の絶縁層上に配置した電極
と参照極との電位差を計測演算する手段と、該計測演算
する手段の演算結果から前記作用極と対極との間に印加
する電圧値を設定する制御手段と、該制御手段と前記オ
ン・オフ制御手段とを電気的に接続することを特徴とす
る水生生物の防汚装置を第1の要旨とし、直流電源と、
少なくとも表面に絶縁層を配置もしくは形成した電極
と、前記直流電源と前記表面に絶縁層を配置もしくは形
成した電極とを電気的に接続或いは切断するオン・オフ
制御手段と、前記直流電源と電気的に接続された露出し
た電極と、前記表面に絶縁層を配置もしくは形成した電
極と前記露出した電極との間に印加する電圧値を設定す
る制御手段と、該制御手段と前記オン・オフ制御手段と
を電気的に接続することを特徴とする水生生物の防汚装
置を第2の要旨とする。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明による水生生物の防汚装置
は、直流電源から電極に印加する電圧を、オン・オフ制
御手段によって、立ち上がり特性と立ち下がり特性の異
なるパルスを電極に入力し、電極の表面に形成した絶縁
層の表面に電荷を誘導することによって、絶縁層の表面
に電気的な防汚効果を付与するものである。
【0006】
【実施例】以下、本発明について、実施例を説明する
が、本発明は、以下の実施例に限るものではない。以
下、第1実施例の詳細を、添付図面を参照して説明す
る。図1は防汚装置の電気的ブロック図、図2は電極の
極性を切り替えるタイミングチャートである。図1にお
いて、参照符号1は直流電源である。この直流電源1
は、正負の電圧を印加することができ、後述する作用極
3と対極5との間に必要な電圧及び電流を出力すること
が可能である程度に十分な容量を持つものを用いること
が必要である。参照符号2は、直流電源1が後述する対
極7に負の電圧を印加する一方で、所定の電圧を、所定
の周期で後述する作用極3に印加するオン・オフ制御手
段である。オン・オフ制御手段2は、前記直流電源1と
作用極3を電気的に接続及び切断する手段であり、具体
的には、後述するように図3に示すような抵抗とスイッ
チを組み合わせた等価回路といったものを例示できる。
【0007】作用極3は、被防汚面であり、例えば、船
舶や漁網、湾岸構造物、船舶の冷却用取水管、発電所や
臨海工場で用いられる冷却用海水の取水管または冷却用
配管、海水輸送用配管、給水用配管などといったものの
接水面に設定されるものである。一般に導電性を有する
基材の表面に薄い絶縁層4を配置もしくは形成したもの
であれば、特に形状、材質などに限定されない。例え
ば、作用極として鉄やアルミニウムなどの耐食性の弱い
基材を、その表面に耐食性に優れた絶縁層を形成するな
り、絶縁被覆を配置するなりして使用することができ
る。また例えば、導電性基材であるチタンの表面に酸化
反応により酸化チタンが形成されてしまったようなもの
を使用することができる。
【0008】電極5は、被防汚面の表面電位を測定する
ための電極であり、絶縁層4の表面に配置する。
【0009】対極7は、上記作用極3と同様に電極とし
て利用できるものであれば、形状、材質には限定されな
い。具体的には、金属板や、表面を導電性シートや金属
被膜で覆った樹脂板などを用いることができる。
【0010】参照極6は、作用極3に印加する電位を参
照するために用いるものであって、上記、作用極3と対
極7との間に配置しておくが、具体的には、一般に用い
られている飽和カロメル電極、銀・塩化銀電極あるいは
塩化銀が被覆された金属銀といったものを用いることが
できる。
【0011】参照符号8は計測演算手段である。この計
測演算手段8は、上記電極5と参照極6とに接続し、電
極5と参照極6の電位を測定し、更に、電極5の電位よ
り参照極6の電位を減算して出力する機能を有してい
る。この計測演算手段8は、具体的には、従来知られて
いる演算増幅器を用いたアナログ的な手段やA/D変換
器を用いたデジタル的な手段といったものを用いること
ができる。
【0012】上記計測演算手段8から出力された電位差
の値は、この計測演算手段8と接続する電位制御手段9
に送られる。この電位制御手段9は、前記計測演算手段
8から出力された電位差の情報に基づき、参照極6に対
する電極5の電位が電位制御手段9に内蔵するタイミン
グチャートが設定する値に等しくなるよう、オン・オフ
制御手段2のスイッチを制御するという機能を有してい
る。この電位制御手段9は、具体的には、従来知られて
いるタイミングチャートを保持するROM(リードオン
リーメモリ)及びMPU(演算処理装置)の組み合わせ
といったものを用いることができる。
【0013】タイミングチャートの一例を図2に示す。
タイミングチャートは、横軸が時間を、縦軸が参照極4
に対して電極5がとる電位の目的値を表す。タイミング
チャートは、時間軸上の順番に次の2つの相からなって
いる。T1相では参照極4に対して作用極3に正の電位
を印加し、絶縁層4に付着する水生生物を殺菌する。T
2相では参照極4に対して作用極3に負の電位を印加
し、絶縁層4に付着する殺菌した水生生物を脱離する。
これらの2つの相を順番に実施し、そのサイクルを繰り
返すことで、水生生物の付着を防止する。
【0014】オン・オフ制御手段2の動作を図3及び図
4を用いて詳細に説明する。図3はオン・オフ制御手段
2の等価回路例であり、図4はスイッチの開閉状態と作
用極及び絶縁層表面の電位の変化を示すチャートであ
る。例としてT1相について説明する。図4(a)はス
イッチ11の開閉状態を示す。図4(b)は作用極3に
印加される電位を、また図4(c)は絶縁層4の表面に
誘導される電位を示す。T1相においては、電位制御手
段9はオン・オフ制御手段2を制御してスイッチ15を
端子15aに接続し、スイッチ14を開き、スイッチ1
1を開閉する。スイッチ11の開閉は、例えば1kHz
程度の周波数で行う。スイッチ11が閉じると作用極3
は直流電源1の陽極に接続され、作用極3と対極7の系
がなすコンデンサが急速に充電される。参照極6に対す
る電極5の電位を計測演算手段8が測定し、電位制御手
段9はその電位が目的の値になったらオン・オフ制御手
段2を制御してスイッチ11を開く。すると充電された
電荷は抵抗12を通して放電し、作用極3に印加される
電位はある時定数をもって低下する。このとき絶縁層4
の表面には、絶縁層を介しているため直流成分の消失し
た電位が印加される。
【0015】放電の際の時定数は作用極3と対極7の間
のコンデンサの等価容量と抵抗12の値で決まる。作用
極3と対極7の間の等価容量は、作用極3や絶縁層4、
対極7の大きさや材質、また設置の条件によって決まる
ため、特定の系の等価容量を予め実験によって測定する
必要がある。等価容量は、例えば図3の回路を用い、ス
イッチ15を端子15aに接続し、スイッチ14を開
き、スイッチ11を開閉したときのパルス応答を測定す
ることによって得ることができる。等価容量を得たら、
目的の時定数になるように抵抗12の値を決定すればよ
い。
【0016】例えばスイッチ11の開閉の周波数が1k
Hzであるとする。立ち上がり時間つまり充電に要する
時間と立ち上がり時間つまり放電に要する時間との比
は、逆向きの電位が誘導されないようにするため、1:
10程度よりも大きいことが望ましい。特定の系に対し
て抵抗12を100Ωにして実験を行ったところ、時定
数が100μsであった。電荷は時定数の3倍程度の時
間をとればほぼ放電される。抵抗12を例えば300Ω
にすれば時定数は300μsになり、電位が放電される
まで約900μsかかることになる。これに対して、充
電は数10μs程度の短時間で行えるため、立ち上がり
と立ち下がりの時間の比は1:10以上になり、1kH
zの周波数に対して図4(a)に示すような波形を実現
することができる。但し、抵抗12の抵抗値は、絶縁層
4の抵抗値の1/100程度以下であることが望まし
い。
【0017】次にT2相について説明する。図4(d)
はスイッチ14の開閉状態を示す。図4(e)は作用極
3に印加される電位を、また図4(f)は絶縁層4の表
面に誘導される電位を示す。T2相においては、電位制
御手段9はオン・オフ制御手段2を制御してスイッチ1
5を端子15bに接続し、スイッチ11を開き、スイッ
チ14を開閉する。スイッチ14が閉じると作用極3は
直流電源1の陰極に接続され、作用極3と対極7の系が
なすコンデンサが急速に放電される。参照極6に対する
電極5の電位を計測演算手段8が測定し、電位制御手段
9はその電位が目的の値になったらオン・オフ制御手段
2を制御してスイッチ14を開く。すると作用極3と対
極7の系がなすコンデンサは抵抗13を通して充電さ
れ、作用極3に印加される電位はある時定数をもって上
昇する。このとき絶縁層4の表面には、絶縁層を介して
いるため直流成分の消失した電位が印加される。
【0018】充電の際の時定数はT1相における場合と
同様、作用極3と対極7の間のコンデンサの等価容量と
抵抗13の値で決まる。コンデンサの等価容量はT1相
の説明におけると同様であるので、その値に基づき、目
的の時定数になるように抵抗13の値を決定すればよ
い。このとき被防汚面となる絶縁層4に付着する微生物
に対しては、急峻な立ち下がりとなだらかな立ち上がり
を持つパルスによって絶縁層4の表面に負電荷が誘導さ
れるため、T1相において殺菌した微生物を脱離するこ
とができる。
【0019】図5に第2実施例の電気的ブロック図、図
6に電極の極性を切り替えるタイミングチャートを示
す。第2実施例は、第1実施例に比較して、電極5を除
去し、参照極及び計測演算手段を用いない以外は、第1
実施例と同様である。即ち、直流電源1と、絶縁層4を
表面に配置もしくは形成した電極21とを電気的に接続
及び切断するオン・オフ制御手段2で接続し、前記直流
電源1と、絶縁層を表面に配置もしくは形成していない
露出した電極22を接続し、前記オン・オフ制御手段
と、前記絶縁層4を表面に配置もしくは形成した電極2
1及び電極22に印加する電圧を設定する制御手段9と
を接続したものである。
【0020】第2実施例の防汚装置は、印加電圧を設定
する制御手段に内蔵されたタイミングチャートに基づ
き、オン・オフ制御手段2のスイッチ11、スイッチ1
4及びスイッチ15の状態をオン・オフ制御手段2に指
示する。図6は、タイミングチャートの一例であり、第
1実施例で説明したタイミングチャートに比較して縦軸
が電極22に対して絶縁層4の表面がとる電位を表す以
外は、第1実施例と同様である。図6のタイミングチャ
ートにおいて、T1相では電極22に対して絶縁層4を
表面に配置もしくは形成した電極21に正の電位を印加
し、絶縁層4に付着する水生生物を殺菌する。T2相で
は電極22に対して絶縁層4を表面に配置もしくは形成
した電極21に負の電位を印加し、絶縁層4に付着する
殺菌した水生生物を脱離する。これらの2つの相を順番
に実施し、そのサイクルを繰り返すことで、水生生物の
付着を防止する。
【0021】オン・オフ制御手段2の動作を図7及び図
8を用いて詳細に説明する。図7はオン・オフ制御手段
の等価回路例であり、図8はスイッチの開閉状態と電極
及び絶縁層表面の電位の変化を示すチャートである。例
としてT1相について説明する。図8(a)はスイッチ
11の開閉状態を示す。図8(b)は絶縁層4を表面に
配置もしくは形成した電極21に印加される電位を、ま
た図8(c)は絶縁層4の表面に誘導される電位を示
す。T1相においては、電位制御手段9はオン・オフ制
御手段2を制御してスイッチ15を端子15aに接続
し、スイッチ14を開き、スイッチ11を開閉する。ス
イッチ11が閉じると絶縁層4を表面に配置もしくは形
成した電極21は直流電源1の陽極に接続され、絶縁層
4を表面に配置もしくは形成した電極21と電極22の
系がなすコンデンサが急速に充電される。一定時間後に
電位制御手段9はオン・オフ制御手段2を制御してスイ
ッチ11を開く。この時間は、予め3極法を用いた実験
によって決定しておけばよい。スイッチ11が開くと充
電された電荷は抵抗12を通して放電し、絶縁層4を表
面に配置もしくは形成した電極21に印加される電位は
ある時定数をもって低下する。このとき絶縁層4の表面
には、絶縁層を介しているため直流成分の消失した電位
が印加される。
【0022】放電の際の時定数は絶縁層4を表面に配置
もしくは形成した電極21と電極22の間のコンデンサ
の等価容量と抵抗12の値で決まる。絶縁層4を表面に
配置もしくは形成した電極21と電極22の間の等価容
量は、絶縁層4を表面に配置もしくは形成した電極21
や絶縁層4、電極22の大きさや材質、また設置の条件
によって決まるため、特定の系の等価容量を予め実験に
よって測定する必要がある。測定方法は第1の実施例で
説明したのと同様である。このとき被防汚面となる絶縁
層4の表面に付着する微生物に対しては、急峻な立ち上
がりとなだらかな立ち下がりを持つパルスによって絶縁
層4の表面に正電荷が誘導されるため、微生物を電気的
に殺菌することができる。
【0023】次にT2相について説明する。図8(d)
はスイッチ14の開閉状態を示す。図8(e)は絶縁層
4を表面に配置もしくは形成した電極21に印加される
電位を、また図8(f)は絶縁層4の表面に誘導される
電位を示す。T2相においては、電位制御手段9はオン
・オフ制御手段2を制御してスイッチ15を端子15b
に接続し、スイッチ11を開き、スイッチ14を開閉す
る。スイッチ14が閉じると絶縁層4を表面に配置もし
くは形成した電極21は直流電源1の陰極に接続され、
絶縁層4を表面に配置もしくは形成した電極21と電極
22の系がなすコンデンサが急速に放電される。一定時
間後に電位制御手段9はオン・オフ制御手段2を制御し
てスイッチ14を開く。この時間は、予め3極法を用い
た実験によって決定しておけばよい。スイッチ14が開
くと絶縁層4を表面に配置もしくは形成した電極21と
電極22の系がなすコンデンサは抵抗13を通して充電
され、絶縁層4を表面に配置もしくは形成した電極21
に印加される電位はある時定数をもって上昇する。この
とき絶縁層4の表面には、絶縁層を介しているため直流
成分の消失した電位が印加される。
【0024】充電の際の時定数はT1相における場合と
同様、絶縁層4を表面に配置もしくは形成した電極21
と対極22の間のコンデンサの等価容量と抵抗13の値
で決まる。コンデンサの等価容量はT1相の説明におけ
ると同様であるので、その値に基づき、目的の時定数に
なるように抵抗13の値を決定すればよい。このとき被
防汚面となる絶縁層4に付着する微生物に対しては、急
峻な立ち下がりとなだらかな立ち上がりを持つパルスに
よって絶縁層4の表面に負電荷が誘導されるため、T1
相において殺菌した微生物を脱離することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、3極法及び2極法を用
いた水生生物の防汚装置において、直流電源から電極に
印加する電圧を、オン・オフ制御手段によって、立ち上
がり特性と立ち下がり特性の異なるパルスを電極に入力
し、電極の表面に形成した絶縁層の表面に電荷を誘導す
ることによって、絶縁層の表面に電気的な防汚効果を付
与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の電気的ブロック図
【図2】 参照極に対する作用極の電位のタイミングチ
ャート
【図3】 オン・オフ制御手段の回路図
【図4】 スイッチの開閉状態と作用極及び絶縁層表面
の電位
【図5】 第2実施例の電気的ブロック図
【図6】 電極間の電位のタイミングチャート
【図7】 オン・オフ制御手段の回路図
【図8】 スイッチの開閉状態と電極及び絶縁層表面の
電位
【符号の説明】
1 直流電源 2 オン・オフ制御手段 3 作用極 4 絶縁層 5 電極 6 参照極 7 対極 8 計測演算手段 9 制御手段 11 スイッチ 12 抵抗 13 抵抗 14 スイッチ 15 スイッチ 21 電極 22 電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と、少なくとも表面に絶縁層を
    配置もしくは形成した作用極と、前記直流電源と前記作
    用極とを電気的に接続或いは切断するオン・オフ制御手
    段と、前記直流電源と電気的に接続された対極と、前記
    作用極と前記対極との間に配置された参照極と、前記作
    用極の表面の絶縁層上に配置した電極と、該作用極の表
    面の絶縁層上に配置した電極と参照極との電位差を計測
    演算する手段と、該計測演算する手段の演算結果から前
    記作用極と対極との間に印加する電圧値を設定する制御
    手段と、該制御手段と前記オン・オフ制御手段とを電気
    的に接続することを特徴とする水生生物の防汚装置。
  2. 【請求項2】 上記オン・オフ制御手段は、前記作用極
    と前記直流電源とを、少なくとも立ち上がり時間よりも
    立ち下がり時間が長いパルスをもって接続して前記作用
    極の表面に配置もしくは形成した前記絶縁層の表面に正
    電荷を誘導し、前記作用極と前記直流電源とを、少なく
    とも立ち上がり時間よりも立ち下がり時間が短いパルス
    をもって接続して前記作用極の表面に配置もしくは形成
    した前記絶縁層の表面に負電荷を誘導する請求項1記載
    の水生生物の防汚装置。
  3. 【請求項3】 直流電源と、少なくとも表面に絶縁層を
    配置もしくは形成した電極と、前記直流電源と前記表面
    に絶縁層を配置もしくは形成した電極とを電気的に接続
    或いは切断するオン・オフ制御手段と、前記直流電源と
    電気的に接続された露出した電極と、前記表面に絶縁層
    を配置もしくは形成した電極と前記露出した電極との間
    に印加する電圧値を設定する制御手段と、該制御手段と
    前記オン・オフ制御手段とを電気的に接続することを特
    徴とする水生生物の防汚装置。
  4. 【請求項4】 上記オン・オフ制御手段は、前記表面に
    絶縁層を配置もしくは形成した電極と前記直流電源と
    を、少なくとも立ち上がり時間よりも立ち下がり時間が
    長いパルスをもって接続して前記電極の表面に形成した
    前記絶縁層の表面に正電荷を誘導し、前記電極と前記直
    流電源とを、少なくとも立ち上がり時間よりも立ち下が
    り時間が短いパルスをもって接続して前記電極の表面に
    配置もしくは形成した前記絶縁層の表面に負電荷を誘導
    する請求項3記載の水生生物の防汚装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020507026A (ja) * 2016-12-27 2020-03-05 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 保護表面を防汚する装置

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