JP2594246B2 - 防食方法及び防食用装置 - Google Patents

防食方法及び防食用装置

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光男 石川
実 荒井
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種金属や合金類、特に土中又はコンクリ
ート中に埋設された金属並びに海水や淡水中の金属構造
物の防食方法及び防食用装置に関する。
(従来技術とその問題点) 従来から、土中及び海水又は淡水中にある金属部材や
金属配管の腐食を防止するために防食塗装による絶縁部
材により環境から隔離する防食が採用されているが、該
塗装のみでは長時間経過によるピンホールの発生や塗料
成分の変化等による金属の露出がしばしば生じ完全な防
食を行うことができなかった。
近年では、該防食を完全に行うために電気防食法が採
用されている。該電気防食法は例えば鉄等の防食される
べき金属を卑に分極させることにより安定化させる方法
であり、該防食方法はこの状態が続く限り防食作用が継
続するため、非常に重要な防食手段である。
現在行われている電気防食は大別して、流電陽極方式
と外部電源方式の2種類がある。前者の流電陽極方式
は、犠牲陽極を使用し、該犠牲陽極が自ら溶解して被防
食金属を負極として安定化させる方式であり、陽極の定
期的な交換を必要とするという欠点がある。一方後者の
外部電源方式は、難溶性又は不溶性の陽極を用い、被防
食金属との間に直流電源を接続し通電を行うことによ
り、前記被防食金属を卑に維持して安定化させる方式で
ある。該外部電源方式は電源を停止しない限り防食作用
が継続するという長所があり設備が大がかりになるとい
う欠点を有するにもかかわらず広く採用されている。該
外部電源方式は使用する陽極の材料等の面で改良が続け
られており、難溶性の高珪素鋳鉄から現在ではフェライ
ト又は不溶性である白金−タンタル及び白金族金属酸化
物が主流を占めるようになった。しかしながら該陽極は
可溶性陽極と異なりその寿命を予測することが困難であ
り、電流が流れなくなってはじめて寿命に到達したこと
が確認されるのが常であった。
該陽極の寿命を測定する参照電極として通常基準電極
が使用され、該基準電極の表示する電位により前記陽極
の状態を把握する方法が採用されている。しかしながら
該基準電極は、甘汞電極(Hg/Hg2Cl2)、銀−塩化銀電
極(Ag/AgCl)、硫酸第一水銀電極(Hg/Hg2SO4)、飽和
硫酸銅電極(Cu/CuSO4)等が使用されているが、これら
の基準電極は内部に溶液を含み水平方向に位置させると
該溶液の漏出が生じるため垂直方向にしか置くことがで
きず、又ポリ塩化ビニルやガラス製であるため破損し易
く、深い土中に埋設することは不可能である。
又浅い土中でも長期間連続使用すると、該電極の内部
液である塩化カリウムや硫酸銅が2〜3カ月で汚れ、基
準電極の電位が大きく変化して正確な値を示さなくなる
ため連続使用は不可能である。
(発明の目的) 本発明は、叙上の問題点を解決するために為されたも
ので、電気防食特に土中や水中における防食に使用する
防食方法及び十分な耐久性と陽極の寿命を予測すること
が可能な防食用装置を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、土中あるいはコンクリート中に埋設され又
は水中に設置された防食用陽極と被防食体の間に通電し
て該被防食体の防食を行う方法において、ほぼ一定の電
位を有する電位モニタ用電極に微小電流を流しながら前
記陽極と該モニタ用電極間の電位差を経時的に測定する
ことにより前記陽極電位を検知することを特徴とする防
食方法、及びその装置である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明は、防食用陽極の電位の検出を従来の基準電極
に換えて、それ自身を土中等にそのまま埋設した電位モ
ニタ用電極を使用して行うことを特徴とし、該電極に微
小電流を流して陽極の電圧変化を検出することにより、
土中に埋設された防食用陽極の状況を把握し、電圧が異
常に上昇して寿命切れ又は他の故障が予測される場合
に、最適のタイミングで前記陽極の交換又は修理を行う
ことを可能にしたものである。更に本発明の電位モニタ
用電極は金属製であり比較的強度が大きいため、前述の
通りそのまま土中に埋設することができしかも内部に溶
液を有しないため、該溶液の汚れによる表示の不正確性
を考慮する必要がなくなる。
本発明で使用する電位モニタ用電極は、棒状でもパイ
プ状でもよく、該電極は設置現場において粗雑に取り扱
われるため該取扱に耐えることができ、かつ十分な耐食
性を有する材料で形成される必要があるため、例えばチ
タン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル等の弁金属又は
これらの金属の基合金を基体とすることが望ましい。そ
して該基体上へ電極活性物質である例えば白金族金属及
び/又はその酸化物を主成分とする被覆を形成して電極
とする。該白金族金属及びその酸化物は、白金、イリジ
ウム、オスミウム、パラジウム、ルテニウム、ロジウム
又はこれらの酸化物を含む。
又本発明で使用する防食用陽極は特に限定されず従来
の防食において使用されている各種陽極例えば寸法安定
性陽極をそのまま使用することができ、形状は特に限定
されない。
前記電位モニタ用電極は、前記陽極に近接した適宜の
深さの土中に埋設され、その状態で該電位モニタ用電極
には微小直流電流が流され、該電極は常に通電状態に保
持される。該電極にはこのように微小電流のみが流され
るため該電極が劣化することがなく常に一定電位に維持
される。一方前記防食用陽極には、多量の防食用電流が
流れ、初期の電位が経時的に陽極の劣化に従って上昇し
該陽極の寿命の末期にはかなり高い電位となる。前記電
位モニタ用電極の定電位を基準として該陽極の電位を測
定することにより、その上昇傾向や劣化の状態を容易に
把握することが可能になる。
次に添付の第1図に例示する本発明に係わる防食用装
置の一例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
地上に設置された電源ボックス1内には、適宜の深さ
の土中に埋設された被防食体2に電線ケーブル3を通し
て接続されたマイナス側端子4と、土中に設置されたケ
ーシング5内の陽極6に電線ケーブル7を通して接続さ
れたプラス側端子8が設置されている。更に該プラス側
端子8には、抵抗9を介して、先端部に前記陽極6に近
接する電位モニタ用電極10に達する電線ケーブル11が接
続され、前記陽極6及び前記電極10をプラス極、前記被
防食体をマイナス極とする回路が構成されている。更に
前記プラス側端子8と、前記抵抗9及び前記電極10間に
接続された端子12間には内部インピーダンスの大きい電
位差検知装置13が設置され、該装置13により表示される
電圧値により、前記陽極6の劣化状態を経時的に検知す
ることができる。前記抵抗9の抵抗値を大きく設定する
ことにより前記モニタ用電極10に流れる電流量を微小に
することができ、これにより該モニタ用電極10の消耗を
小さくし、常に定電位を有するようにすることができ
る。該抵抗器のほか電流を制限できる回路を使用しても
よい。なお、本実施例における抵抗を介して電流を分流
する方式に換えて異なった電源により電流を供給するよ
うにすることもできる。
(実施例) 以下本発明の実施例を記載するが、該実施例は本発明
を限定するものではない。
防食を実施するに先立ち、電位モニタ用電極の示す電
位が一定であることを確認するために、酸化イリジウム
(75重量%)−酸化タンタル(25重量%)の複合酸化物
で被覆された直径4mmで長さ50mmの棒状チタン電極を電
位モニタ用電極とし、該電極をカーボン系のバックフィ
ルで覆い外部に赤土及び地下水を入れて電解質としその
外側に陰極として鉄管を設けて通電を行った。
電流密度は加速として2A/dm2とし、定期的に甘汞電極
を基準電極としてその電位を測定し、測定値の経時変化
を調べた。第2図に示すように該電位は当初から1.45V
と安定し、12カ月経過した時点でも変化はなく安定して
いた。
次いで該モニタ用電極、及び直径10mmで長さ300mmの
白金めっきチタンである棒状陽極を使用し、両者の周囲
をバックフィルで被覆し、外部に赤土及び地下水を入れ
て電解質とし、その外側に陰極(被防食体)として鉄管
を設置して通電を行った。
前記モニタ用電極の電流密度は0.1A/dm2、前記陽極の
電流密度は加速として10A/dm2で行い、定期的に前記陽
極の電位を甘汞電極にて測定し、更に前記陽極と前記モ
ニタ用電極間の電位差を連続的に測定した。第3図に示
すように、前記陽極の電位は当初1.9Vであったが、7カ
月を経過後徐々に上昇し、12カ月後には8V以上まで上昇
し、寿命に到達した。
一方前記陽極と前記モニタ用電極間の電位差測定の結
果は、当初その過電圧の差である0.6Vを示したが、7カ
月を経過してからは前記陽極の電位上昇につれてその値
は大きくなり、12カ月経過した前記陽極の寿命到達の直
前には6.9Vを示し、前記モニタ用電極の電位(第3図中
の陽極電位からモニタ用電極と陽極の電位差を引いた値
は一定に維持され、本実施例によりモニタ用電極と陽極
の電位差を測定することにより、陽極電位の経時的変化
を検知できることが分かった。
(発明の効果) 本発明に係わる防食方法では、防食用陽極の電位の検
出を従来の基準電極に換えて、それ自身を土中等にその
まま埋設したほぼ一定電位を有するモニタ用電極を使用
しており、該電極に微小電流を流して防食用陽極と該モ
ニタ用電極間の電圧変化を検出するようにしている。
従って、第1に、該電位差変化を追跡することによ
り、土中に埋設された前記防食用陽極の状況つまり電位
変化を容易に把握することができ、該陽極の電位が異常
に上昇して寿命切れ又は他の故障が予測される場合に、
最適のタイミングで前記陽極の交換又は修理を行うこと
が可能となる。
第2に、本方法に使用する電位モニタ用電極は金属製
であり比較的強度が大きいため、そのまま土中に埋設す
ることができ、長期間に亘る安定した状態で使用するこ
とができる。
第3に、該電位モニタ用電極は内部に溶液を有しない
ため、該溶液の汚れによる表示の不正確性を考慮する必
要がなくなる。
又本発明に係わる防食用装置も同様な電位モニタ用電
極を使用し、ほぼ同様な効果を得ることができる。な
お、該装置では陽極とモニタ用電極のそれぞれに別個の
電源を使用することもできるが、単一の電源を使用し、
抵抗を使用して電流を分流すれば装置の小型化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係わる防食用装置の一例を示す概略
図、第2図は本発明の実施例におけるモニタ用電極の電
位の経時変化を示すグラフ、第3図は、同じく陽極電位
と、モニタ用電極と陽極との電位差の経時変化を示すグ
ラフである。 1……電源ボックス、2……被防食体 4……マイナス側端子、5……ケーシング 6……陽極、8……プラス側端子 9……抵抗、10……電位モニタ用電極 12……端子、13……電位差検知装置

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】土中に埋設され又は水中に設置された防食
    用陽極と被防食体の間に通電して該被防食体の防食を行
    う方法において、ほぼ一定の電位を有する電位モニタ用
    電極に微小電流を流しながら前記陽極と該モニタ用電極
    間の電位差を経時的に測定することにより前記陽極電位
    を検知することを特徴とする防食方法。
  2. 【請求項2】土中に埋設され又は水中に設置された防食
    用陽極と被防食体の間に通電して該被防食体の防食を行
    う防食用装置において、前記陽極に近接させてほぼ一定
    の電位を有する電位モニタ用電極を設置し、該モニタ用
    電極に微小電流を流しながら前記陽極と該モニタ用電極
    間の電位差を経時的に測定することにより前記陽極電位
    を検知することを特徴とする防食用装置。
  3. 【請求項3】陽極に電源供給する配線から抵抗を介して
    分流し、モニタ用電極に電流供給を行うようにした請求
    項2に記載の防食用装置。
  4. 【請求項4】陽極の電源と異なった電源からモニタ用電
    極に電流を供給する請求項2に記載の防食用装置。
  5. 【請求項5】陽極又はモニタ用電極が被覆中に白金族金
    属及び/又はその酸化物から成る電極活性物質を含み、
    前記陽極又は前記モニタ用電極の基体が、チタン、ニオ
    ブ、タンタル又はそれらの基合金から成る請求項2に記
    載の防食用装置。
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