JP2001064425A - 熱溶融性微粒子及び平版印刷版材料 - Google Patents

熱溶融性微粒子及び平版印刷版材料

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JP2001064425A
JP2001064425A JP24729299A JP24729299A JP2001064425A JP 2001064425 A JP2001064425 A JP 2001064425A JP 24729299 A JP24729299 A JP 24729299A JP 24729299 A JP24729299 A JP 24729299A JP 2001064425 A JP2001064425 A JP 2001064425A
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heat
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lithographic printing
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JP24729299A
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English (en)
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Tetsuya Taniguchi
哲哉 谷口
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な現像処理を行うことなく画像形成が可
能であり、充分な印刷適性(汚れにくさ、耐刷力等)を
有し、取り扱い強度、耐刷性に優れる平版印刷版材料を
提供すること。 【解決手段】 熱溶融性微粒子を構成する組成物として
気化物質を含有することを特徴とする熱溶融性微粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱溶融性微粒子及び
平版印刷版材料に関し、特に平版印刷版材料に適用する
熱溶融性微粒子及び該微粒子を構成要素として有する感
光性又は感熱性の平版印刷版材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】印刷データのデジタル化に伴い、安価で
取り扱いが容易でPS版と同等の印刷適性を有したコン
ピューター・トゥー・プレート(CTP)が求められて
いる。特に近年、レーザー、サーマルヘッド又はインク
ジェット記録による種々の方式のCTPが提案されてい
る。それらの中でも特別な現像処理を必要としない、い
わゆるドライCTP(印刷機上での現像を含む)が注目
されている。例えば、特開平8−507727号、同6
−186750号、同6−199064号、同7−31
4934号には基体上に形成したいずれかの層をレーザ
ーでアブレーションさせて除去する技術が記載されてい
る。又、例えば特開平7−1849号、同7−1850
号、同9−311443号、同10−6468号、同1
0−114168号には支持体上に親油成分のマイクロ
カプセルと親水性バインダーを含有する三次元架橋され
た親水性層を設けた平版印刷版材料をレーザーやサーマ
ルヘッドの熱により親水疎水の相変化を生じさせる技術
が、又特公平8−2701号、特開平2−307787
号には支持体上に無機顔料、熱可塑性樹脂、熱溶融性物
質を含む感熱記録層を設けた平版印刷版材料をレーザー
やサーマルヘッドの熱により親水疎水の相変化を生じさ
せる技術が記載されている。更に、例えば特開平9−1
23387号、同9−131850号には親水性層を有
する印刷版上に水で除去可能であり、かつレーザー加熱
等により水に不溶化する熱可塑性微粒子を設け、印刷機
上で現像処理する方法が、又特開平11−21485
号、同11−100537号には親水性の印刷用基板に
ワックスや脂肪酸エステル等のホットメルト型インクを
インクジェット法により画像部として供給し、印刷版を
作製する技術も記載されている。
【0003】しかしながら、いずれも印刷適性(画像部
インキ着肉と非画像部汚れ耐性の両立)、耐刷力や取り
扱い時の傷の問題、保存安定性、及び解像力について十
分な性能が得られていない。
【0004】一方ポリエチレン微粒子等の熱溶融拡散を
利用して画像を形成する印刷版材料では、熱溶融性微粒
子を含有する画像形成層が最表層となる構成では画像部
の着肉性は問題ないものの充分な非画像部汚れ耐性を得
ることが難しく、非画像部汚れ耐性を得るために画像形
成層上に親水性層を設けると非画像部汚れ耐性は改善さ
れるものの、画像部のインキ着肉性が不足してしまうと
いう問題があった。
【0005】その問題を解決する方法として熱軟化温度
の低いカルナバワックス微粒子等を用いることによりあ
る程度インキ着肉と非画像部汚れ耐性を両立することが
可能となったが、画像形成層の強度低下により、取り扱
い時の傷耐性や耐刷力が劣化してしまうという問題が新
たに生じてしまった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は上記事
情に鑑みてなされたものであり、その目的は特別な現像
処理を行うことなく画像形成が可能で、しかも充分な印
刷適性(汚れにくさ,耐刷力等)を有し、更には取り扱
い強度、耐刷性に優れる平版印刷版材料を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0008】1.熱溶融性微粒子を構成する組成物とし
て気化物質を含有することを特徴とする熱溶融性微粒
子。
【0009】上記1の好ましい態様として、前記気化物
質が昇華性物質であることが挙げられる。
【0010】2.支持体上に、気化物質を有する熱溶融
性微粒子を含有する画像形成層を少なくとも1層有する
ことを特徴とする平版印刷版材料。
【0011】上記2の好ましい態様として、前記気化物
質が昇華性物質であること、前記画像形成層が、活性光
線を熱に変換して画像を形成する画像形成層であること
が挙げられる。
【0012】3.熱溶融性微粒子を構成する組成物とし
て熱発泡性物質を含有することを特徴とする熱溶融性微
粒子。
【0013】上記3の好ましい態様として、前記熱発泡
性物質の分解温度が100〜220℃であること、前記
熱発泡性物質が有機化合物であることが挙げられる。
【0014】4.支持体上に、熱発泡性物質を有する熱
溶融性微粒子を含有する画像形成層を少なくとも1層有
することを特徴とする平版印刷版材料。
【0015】上記4の好ましい態様として、前記熱発泡
性物質が有機化合物であること、前記熱発泡性物質の分
解温度が100〜220℃であることが挙げられる。
【0016】5.支持体上に熱溶融性微粒子を含有する
画像形成層を少なくとも1層有し、前記熱溶融性微粒子
の熱溶融拡散により親油性の画像部を形成する平版印刷
版材料において、前記画像形成層の熱溶融性微粒子以外
の構成成分として熱解離によりイソシアネートを生じる
ブロックイソシアネートを含有することを特徴とする平
版印刷版材料。
【0017】上記5の好ましい態様として、前記熱溶融
性微粒子以外の構成成分としてイソシアネートと反応可
能な活性水素を有する高分子重合体を含有することが挙
げられる。
【0018】6.支持体上に画像形成層、親水性層をこ
の順に有し、画像形成層に含有される熱溶融性微粒子の
熱溶融拡散により親油性の画像部を形成する平版印刷版
において、前記親水性層に熱解離によりイソシアネート
を生じるブロックイソシアネートを含有することを特徴
とする平版印刷版材料。
【0019】上記6の好ましい態様として、前記親水性
層中にイソシアネートと反応可能な活性水素を有する高
分子重合体を含有すること、前記平版印刷版材料が感光
性であること、前記平版印刷版材料が感熱性であること
が挙げられる。
【0020】即ち本発明はドライCTPにおける印刷適
性(画像部インキ着肉と非画像部汚れ耐性の両立)、耐
刷力や取り扱い時の傷の問題、保存安定性、及び解像力
の向上を目的としてなされたものであり、熱溶融性微粒
子の加熱時及び/又は露光時の溶融を利用して画像を形
成する平版印刷版材料を採用するに当たって、 a)熱溶融性微粒子に気化物質を含有する b)熱溶融性微粒子に熱発泡性物質を含有する c)画像形成層及び/又は親水性層の熱溶融性微粒子以
外の構成成分が親水性から親油性に変化する組成物を含
有する のいずれかの方法を採用することにより、画像形成層の
強度(耐刷性、取り扱い性)を低下させることなく画像
部インキ着肉性と非画像部汚れ耐性の向上の両立が可能
となり、加えて露光エネルギー量の低減と解像度の向上
した印刷版材料が得られることを見出し本発明に至った
ものである。
【0021】本発明は熱溶融性微粒子及び平版印刷版材
料に関する発明であり、以下順に説明する。
【0022】1.熱溶融性微粒子 本発明の熱溶融性微粒子は後述する平版印刷版材料の画
像形成層に用いられるのに最適である。該熱溶融性微粒
子を構成する素材としては、水反撥性の材料であること
が好ましい。
【0023】該素材としてはパラフィン、ポリオレフィ
ン、マイクロワックス、カルナバワックス、脂肪酸系ワ
ックス及び酸化ポリエチレンワックス等が挙げられ、単
独もしくは複数を組み合わせて用いられる。これらは分
子量800〜10000程度のものが適当であり、ポリ
オレフィンワックスの場合は通常高圧及び低圧重合法に
より低密度及び高密度ポリエチレンとして、又高分子ポ
リオレフィンの熱分解により得られる。又、乳化しやす
くするためにこれらのワックスを酸化し、水酸基、エス
テル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ペルオキシド
基などの極性基を導入することもできる。又、軟化点を
下げたり作業性を向上させるためにこれらのワックスを
併用することも可能である。後者としては、ステアロア
ミド、リノレンアミド、ラウリルアミド、ミリステルア
ミド、硬化牛脂肪酸アミド、パルミトアミド、オレイン
酸アミド、米糖脂肪酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド又はこ
れらの脂肪酸アミドのメチロール化物、メチレンビスス
テラロアミド、エチレンビスステラロアミドなどが挙げ
られ、これらの併用も可能である。又、クマロン−イン
デン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン変性フ
ェノール樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹
脂、アイオノマー、これらの樹脂の共重合体も使用する
ことができる。
【0024】熱溶融性微粒子の軟化点としては40〜1
50℃、融点は50〜200℃であることが好ましく、
軟化点60〜100℃、融点80〜150℃であること
が更に好ましい。軟化点が40℃未満、又は融点が50
℃未満では保存性に問題であり、軟化点が150℃より
も高い、又は融点200℃よりも高い場合では感度が低
下する傾向にある。
【0025】又、熱溶融性微粒子の粒子径は0.05〜
10μmであることが好ましく、更に好ましくは0.1
〜5μmである。0.05μm未満だと層の強度が低下
して印刷版としての耐刷性が低下し、一方10μmより
も大きい場合は解像度が低下する傾向にある。
【0026】更に、熱溶融性微粒子は内部と表層との組
成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被
覆されていてもよい。被覆方法は公知のマイクロカプセ
ル形成方法、ゾルゲル法、静電吸着法等が使用できる。
【0027】本発明の熱溶融性微粒子は、微粒子を構成
する組成物として気化物質を含有することを特徴とす
る。
【0028】本発明に用いられる「気化物質」とは70
℃、760mmHg窒素雰囲気下での加熱減量が1時間
当たり2%以下であり、かつ150℃、760mmHg
窒素雰囲気下での加熱減量が熱分解を伴うことなく1時
間当たり20%以上である物質をいい、無機化合物、有
機化合物のいずれであっても良いが、固体の状態から液
体状態を経ずに気体となる、いわゆる昇華性物質である
ことが好ましい。
【0029】昇華性物質としては特開平10−2585
80号等に記載されている従来公知の昇華性染料組成物
に用いられる昇華性染色剤等を用いることができる。具
体的にはアゾ、アントラキノン、キノフタロン、スチリ
ル、ジ又はトリフェニルメタン、オキサジン、トリアジ
ン、キサンテン、メチン、アゾメチン、チクリジン、ジ
アジンなどの昇華又は蒸発性を有する染料が挙げられ、
これらの他に、1,4−ジメチルアミノアントラキノ
ン、臭化又は塩化1,5−ジヒドロキシ4,8−ジアミ
ノアントラキノン、1,4−ジアミノ−2,3−ジクロ
ロ−アントラキノン、1,アミノ−ヒドロキシアントラ
キノン、1−アミノ−4−ヒドロキシ2−(β−メトキ
シ−エトキシ)−アントラキノン、1−アミノ−4−ヒ
ドロキシ2−フェノキシ−アントラキノン、1,4−ジ
アミノ−アントラキノン−2−カルボキシル酸のメチ
ル、エチル、プロピル又はブチルエステル、1−アミノ
−4−アニリド−アントラキノン、1−アミノ−2−シ
アノ−4−アニリド(又はシクロヘキシルアミノ)−ア
ントラキノン、1−ヒドロキシ2−(ρ−アセトアミノ
−フェニルアゾ)−4−メチルベンゼン、3−メチル−
4−(ニトロフェニルアゾ)−ピラゾロン、3−ヒドロ
キシキノフタロンなどの染料も用いることができる。又
塩基性染料として、例えばマラカイトグリーン、メチル
バイオレット等を用いることができ、酢酸ナトリウム、
ナトリウムエタレート、ナトリウムメチラート等で変性
した染料も使用することができる。
【0030】上記の昇華性物質に代表される気化物質
は、熱溶融性微粒子を構成するその他の素材との相溶性
等を鑑み適宜選択することが好ましい。
【0031】又、気化物質の添加量は熱溶融性微粒子構
成素材の1〜10wt%の範囲内であることが好まし
い。添加量が1%より少ないと充分添加効果が得られな
いために好ましくなく、10%を越えると熱溶融性微粒
子の溶融特性に悪影響を与えたり、相溶性不良による製
造後の性能変化が起きやすく好ましくない。
【0032】又本発明の熱溶融性微粒子は、熱溶融性微
粒子を構成する組成物として熱発泡性物質を含有するこ
とを特徴とする。
【0033】本発明に用いられる「熱発泡性物質」とは
加熱により分解温度に達すると不可逆的に分解し、
2、CO2等の気体分子を放出する物質をいうが、その
分解温度が100〜220℃であることが好ましい。分
解温度が100℃未満であると熱溶融性微粒子の製造工
程や製造後の保存時に分解・発泡を生じやすくなって取
り扱いが困難になるため好ましくなく、又分解温度が2
20℃を越えると添加の効果が充分に得られにくくなっ
て好ましくない。
【0034】熱発泡性物質としては天然・合成ゴム、ポ
リエチレン、ABS樹脂などのプラスチックの発泡体製
造に用いられる発泡剤等を用いることが可能である。具
体的には、無機化合物としては炭酸水素ナトリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等が、有機化合物とし
てはアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、
p−トルエンスルホニルヒドラジン、p,p′−オキシ
ビス(ベンゼンスルホヒドラジド)等が挙げられるが、
熱溶融性微粒子を構成するその他の素材との相溶性の点
で有機化合物の熱発泡物質を用いることが好ましい。
【0035】又、熱発泡性物質の添加量は熱溶融性微粒
子構成素材の0.2〜5wt%の範囲内であることが好
ましい。添加量が0.2%より少ないと充分添加効果が
得られないために好ましくなく、5%を越えると熱溶融
性微粒子の溶融特性に悪影響を与えたり、相溶性不良に
よる製造後の性能変化が起きやすく好ましくない。
【0036】2.平版印刷版材料 本発明は、熱溶融性微粒子の加熱時及び/又は露光時の
溶融を利用して画像を形成する平版印刷版材料を使用す
るに当たって、 a)熱溶融性微粒子に気化物質を含有する、 b)熱溶融性微粒子に熱発泡性物質を含有する、又は c)画像形成層及び/又は親水性層の熱溶融性微粒子以
外の構成成分が親水性から親油性に変化する組成物を含
有する、の何れかを選択することにより特別な現像処理
を行うことなく画像形成が可能で、しかも充分な印刷適
性(汚れにくさ、耐刷力等)を有し、取り扱い強度、耐
刷性に優れる特性を有する平版印刷版材料が得られると
いうものである。
【0037】まずa)の平版印刷版材料としては、支持
体上に、気化物質を有する熱溶融性微粒子を含有する画
像形成層を少なくとも1層有することを特徴とする。
【0038】上記平版印刷版材料の好ましい態様として
は、熱溶融性微粒子の気化物質が上述した昇華性物質で
あり、又画像形成層が活性光線を熱に変換して画像を形
成する画像形成層である。特に活性光線を熱に変換して
画像を形成するために、画像形成層には光熱変換機能を
有する素材を含有せしめることが好ましい。
【0039】・光熱変換機能を有する素材(以下、光熱
変換剤という) 本発明の好ましい態様において用いられる光熱変換剤と
しては赤外線を熱に変換する機能、即ち赤外部に吸収の
有る素材を使用することができる。その一つとして、一
般的な赤外吸収色素(シアニン、フタロシアニン等)が
挙げられる。ただし、水溶性の色素を多孔質層中に添加
すると層の耐水性、耐久性が低下する。水不溶性の色素
を添加する場合は水系分散液中に固体色素を極微粒子状
に均一に分散させることが困難であり、凝集した状態の
色素では光熱変換効率が悪い。又、印刷時の汚れ原因と
なる。赤外部に吸収を有する光熱変換剤の中でも、素材
自体が導電性を有するものが好ましく、半導体であって
も良い。その理由は明らかではないが、導電性を有する
光熱変換剤を層中に添加した場合、特に湿し水を使用す
る印刷において非画線部へのインクの付着性が著しく改
善され、汚し回復性が大きく改善する結果となりうる。
【0040】このような素材としては、金属、導電性カ
ーボン、グラファイト、導電性金属酸化物等が挙げら
れ、これらの中でも特に導電性金属酸化物が好ましい。
【0041】金属としては粒径が0.5μm以下、好ま
しくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の
微粒子であれば、いずれの金属であっても使用すること
ができる。形状としては、球状、片状、針状等いずれの
形状でも良い。特にコロイド状金属微粒子(Ag、Au
等)が好ましい。
【0042】導電性カーボンとしては特にファーネスブ
ラックやアセチレンブラックの使用が好ましい。粒度
(d50)は100nm以下であることが好ましく、5
0nm以下であることが更に好ましい。又、下式で示さ
れる導電性指標が30以上であることが好ましく、50
以上であることが更に好ましい。
【0043】導電性指標=((比表面積(m2/g)×
DBP吸油量(ml/100g))1/2/(1+揮発
分) グラファイトとしては、粒径が0.5μm以下、好まし
くは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微
粒子を使用することができる。
【0044】導電性(もしくは半導体)金属酸化物とし
ては、ZnO、AlをドープしたZnO、SnO2、S
bをドープしたSnO2(ATO)、Snを添加したI
23(ITO)、TiO2、TiO2を還元したTiO
(一般的にはチタンブラック)などが挙げられる。又、
これらの金属酸化物で芯材(BaSO4、TiO2、9A
2322O、K2OnTiO2等)を被覆したものも使
用することができる。これらの粒径は0.5μm以下、
好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以
下である。上記導電性金属酸化物の中でもチタンブラッ
ク、ATO、ITOが好ましい。
【0045】これらの光熱変換剤は塗膜中に均一に分散
させることが重要であり、単独で、或いは他の塗膜組成
成分のいずれかと同時に機械的に分散させて塗布液とす
ることが好ましい。その際に分散剤を使用しても良い。
【0046】光熱変換剤は画像形成層、画像形成層に隣
接する層の双方もしくはいずれか一方に含有されていれ
ば良い。
【0047】層全体の2〜40wt%が好ましく、5〜
30wt%が更に好ましい。含有量が2wt%より少な
いと低感度となり、40wt%以上では実用領域の露光
エネルギーでアブレーションを生じ易くなり、光学系の
汚染原因等となるため好ましくない。
【0048】b)の平版印刷版材料としては、支持体上
に、熱発泡性物質を有する熱溶融性微粒子を含有する画
像形成層を少なくとも1層有することを特徴とする。
【0049】上記平版印刷版材料の好ましい態様として
は、熱発泡性物質が上述した有機化合物であり、又熱発
泡性物質の分解温度が上述した100〜220℃であ
る。
【0050】c)の平版印刷版材料としては、支持体上
に熱溶融性微粒子を含有する画像形成層を少なくとも1
層有し、前記熱溶融性微粒子の熱溶融拡散により親油性
の画像部を形成するものであって、前記画像形成層の熱
溶融性微粒子以外の構成成分として熱解離によりイソシ
アネートを生じるブロックイソシアネートを含有するこ
とを特徴とする。
【0051】上記平版印刷版材料の好ましい態様として
は、熱溶融性微粒子以外の構成成分としてイソシアネー
トと反応可能な活性水素を有する高分子重合体を含有す
ることが挙げられる。
【0052】又c)の平版印刷版材料の他の形態として
は、支持体上に画像形成層、親水性層をこの順に有し、
画像形成層に含有される熱溶融性微粒子の熱溶融拡散に
より親油性の画像部を形成するものであって、前記親水
性層に熱解離によりイソシアネートを生じるブロックイ
ソシアネートを含有することを特徴とする。
【0053】上記平版印刷版材料の好ましい態様として
は、親水性層中にイソシアネートと反応可能な活性水素
を有する高分子重合体を含有することが挙げられる。
【0054】・熱解離によりイソシアネートを生じるブ
ロックイソシアネート 画像形成層の熱溶融性微粒子以外の構成成分であり、又
親水性層に用いられる「熱解離によりイソシアネートを
生じるブロックイソシアネート」としては、以下に述べ
るようなイソシアネート化合物とブロック剤を所定の配
合比で反応容器中に入れて加熱することにより得ること
が出来る。又、この際必要に応じて溶剤や反応促進のた
めの触媒等を適宜用いても良い。
【0055】イソシアネート化合物としてはエポキシ樹
脂やポリエステル樹脂の硬化剤として公知の化合物を用
いることができる。具体的には、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、1,8−オクタメチレンジイソシ
アネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート等のアルキレンジイソシアネート、3,
3′−ジイソシアネートジプロピルエーテル、3−イソ
シアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
シルイソシアネート、トランスビニレンジイソシアネー
ト等の不飽和イソシアネート、トルエンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニル
メタンジイソシアネート、フェニルイソシアネート、
4,4−ビフェニルイソシアネート等の芳香族イソシア
ネート、更に末端にイソシアネートを持つプレポリマー
が挙げられる。
【0056】一方、イソシアネートのブロック剤として
はフェノール系、アルコール系、アミン系、グアニジン
系、イミダゾール系、尿素系化合物が挙げられる。フェ
ノール系としてはフェノール、クレゾール、キシレノー
ル、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノー
ル、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−
オクチルフェノール、チモール、p−ナフトール、p−
ニトロフェノール、p−クロロフェノール等が挙げられ
る。又アルコール系としてはメタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、メチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトー
ル、ベンジルアルコール、フェニルセロソルブ、フルフ
リルアルコール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
アミン系としては、ジフェニルアミン、フェニルナフチ
ルアミン、アニリン、カルバゾール等が挙げられる。グ
アニジン系としては、グアニジン、メチルグアニジン、
アセチルグアニジン、1,3−ジメチルグアニジン、フ
ェニルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、
1,3−o−トリルグアニジン、1−ジメチル−3−メ
トシキフェニルグアニジン、1−ベンゾイル−3−フェ
ニルグアニジン、o−トリルビグアニジドが挙げられ
る。イミダゾール系としては、イミダゾール、2−メチ
ルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイ
ミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル
−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウ
ンデシルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6{2′−
メチルイミダゾール(1′)}エチル−s−トリアジ
ン、尿素系としては、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、
フェニル尿素等が挙げられる。
【0057】・イソシアネートと反応可能な活性水素を
有する高分子重合体 画像形成層の熱溶融性微粒子以外の構成成分として、又
親水性層には「イソシアネートと反応可能な活性水素を
有する高分子重合体」を含有することが好ましい。該活
性水素を有する高分子重合体の例としては、本発明では
特に水酸基もしくはカルボン酸基の少なくとも1種の官
能基を有する高分子化合物を使用することが好ましい。
水酸基含有高分子化合物としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、アクリルポリオール、エポキシポリオール等が挙げ
られる。又カルボン酸基含有高分子化合物としては、イ
ソブチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリル酸共重
合体、メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0058】本発明の平版印刷版材料における画像記録
方法に関しては、直接加熱による感熱記録又は照射され
た活性光線を熱に変換して記録する感光記録のいずれに
も適用可能だが、画像品質の点で感光記録の方が好まし
い。
【0059】・画像形成層を構成する他の素材 画像形成層に用いられる素材としては、熱溶融性微粒子
と必要に応じて用いられる光熱変換剤以外の素材は特に
限定されないが、下記に示すような素材が好ましく用い
られる。
【0060】(親水性無機物粒子)親水性を示す無機物
粒子としては例えば、シリカ粒子、アルミノシリケート
粒子、ゼオライト粒子、酸化チタン及びカオリナイト、
ハロイサイト、クリソタイル、タルク、スメクタイト
(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サ
ボナイト等)、バーミキュライト、マイカ(雲母)、ク
ロライトといった粘土鉱物、及びハイドロタルサイト、
層状ポリケイ酸塩(カネマイト、マカタイト、アイアラ
イト、マガディアイト、ケニヤアイト等)等の層状鉱物
粒子が挙げられ、これらの中でも多孔質の粒子が好まし
く用いられる。
【0061】多孔質シリカ粒子は一般に湿式法又は乾式
法により製造される。湿式法ではケイ酸塩水溶液を中和
して得られるゲルを乾燥、粉砕するか、中和して析出し
た沈降物を粉砕することで得ることができる。乾式法で
は四塩化珪素を水素と酸素とともに燃焼し、シリカを析
出することで得られる。これらの粒子は製造条件の調整
により多孔性や粒径を制御することが可能である。多孔
質シリカ粒子としては、湿式法のゲルから得られるもの
が特に好ましい。
【0062】多孔質アルミノシリケート粒子は例えば特
開平10−71764号に記載されている方法により製
造される。即ち、アルミニウムアルコキシドと珪素アル
コキシドを主成分として加水分解法により合成された非
晶質な複合体粒子である。粒子中のアルミナとシリカの
比率は1:4〜4:1の範囲で合成することが可能であ
る。又、製造時にその他の金属のアルコキシドを添加し
て3成分以上の複合体粒子として製造したものも本発明
に使用できる。これらの複合体粒子も製造条件の調整に
より多孔性や粒径を制御することが可能である。
【0063】ゼオライトは結晶性のアルミノケイ酸塩で
あり、細孔径が0.3〜1nmの規則正しい三次元網目
構造の空隙を有する多孔質体である。天然及び合成ゼオ
ライトを合わせた一般式は、次のように表される。
【0064】 (MI・MII1/2m(AlmSin2 (m+n))・xH2O ここで、MI、MIIは交換性のカチオンであって、MI
はLi+、Na+、K+、Tl+、Me4+(TMA)、E
4+(TEA)、Pr4+(TPA)、C7
152 +、C816+等であり、MIIはCa2+、Mg2+
Ba2+、Sr2+、C8182 2+等である。尚、mはn以
下の正の整数であり、nはm以上の正の整数、即ちn≧
mであり、xは任意の正の整数を表す。
【0065】多孔質粒子はあらかじめ分散破砕して用い
るか、塗布層の他の素材と同時に分散する過程で破砕し
て用いることができる。同様に層状鉱物粒子もあらかじ
め分散破砕/剥離して用いるか、画像形成層の他の素材
と同時に分散する過程で破砕/剥離して用いることがで
きる。
【0066】粒子の分散破砕又は層剥離には大きく乾式
と湿式とに分けることができる。乾式の分散破砕では乾
燥工程が不要であるため工程は比較的シンプルとなる
が、サブミクロンオーダーまでの分散破砕及び100n
m以下の層厚までの層剥離には通常湿式の方が有利であ
る。
【0067】乾式の分散破砕装置としては、高速回転衝
撃剪断式ミル(例えばアニュラータイプのイノマイ
ザ)、気流式粉砕機(ジェットミル)、ロール式ミル、
乾式の媒体撹拌ミル(例えばボールミル)、圧縮剪断型
粉砕機(例えばオングミル)などが使用できる。
【0068】湿式の分散破砕装置としては湿式の媒体撹
拌ミル(例えばボールミル、アクアマイザ)、高速回転
式剪断摩擦式ミル(例えばコロイドミル)などが使用で
きる。
【0069】分散破砕後の多孔質粒子の粒径は実質的に
1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であ
ることが更に好ましい。又、粗大粒子が残存した場合に
は分級もしくはろ過により除去しても良い。
【0070】更に上記分散破砕又は分散層剥離工程にお
いて、表面処理剤を添加することで粒子に表面処理を行
うこともできる。又、上記分散破砕又は分散層剥離工程
において、塗布液に添加する他の成分を添加して同時に
分散しても良く、或いは上記分散破砕又は分散層剥離工
程の後で、塗布液に添加する他の成分を添加して再度分
散を行ってもよい。分散破砕又は分散層剥離工程におい
ては、メカノケミカルな反応が同時に起こっていると考
えられ、塗布液に添加する他の成分と同時に分散した場
合、塗膜となった際の強度向上効果が得られる場合があ
る。
【0071】粒子の多孔性としては、分散前の状態で細
孔容積で0.5ml/g以上であることが好ましく、
0.8ml/g以上であることがより好ましく、1.0
〜2.5ml/g以下であることが更に好ましい。
【0072】細孔容積は塗膜の保水性と密接に関連して
おり、細孔容積が大きいほど保水性が良好となって印刷
時に汚れにくく、水量ラチチュードも広くなるが、2.
5ml/gよりも大きくなると粒子自体が非常に脆くな
るため塗膜の耐久性が低下する。
【0073】細孔容積が0.5ml/g未満の場合には
印刷時の汚れにくさ、水量ラチチュードの広さが不充分
となる。粒径としては、画像形成層に含有されている状
態で(分散破砕工程を経た場合も含めて)、実質的に1
μm以下であることが好ましく、0.5μm以下である
ことが更に好ましい。粗大な粒子が存在すると表面に多
孔質で急峻な突起が形成され、突起周囲にインクが残り
やすくなって非画線部汚れが劣化する。
【0074】多孔質粒子の含有量は画像形成層全体の3
0〜95wt%であることが好ましく、40〜80wt
%であることがより好ましい。
【0075】(平均粒径100nm以下の金属酸化物微
粒子)平均粒径100nm以下の金属酸化物微粒子とし
ては、コロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾ
ル、その他の金属酸化物のゾルが挙げられる。金属酸化
物微粒子の形態としては、球状、針状、羽毛状、その他
のいずれの形態でも良い。平均粒径としては3〜100
nmであることが好ましく、平均粒径が異なる数種の金
属酸化物微粒子を併用することもできる。又、粒子表面
に表面処理がなされていても良い。
【0076】金属酸化物微粒子はその造膜性を利用し
て、結合剤としての使用が可能である。上記の中でも特
にコロイダルシリカが比較的低温の乾燥条件であっても
造膜性が高く好ましい。
【0077】コロイダルシリカの場合、粒子径は小さい
ほど結合力が強くなる。粒子径が100nmよりも大き
くなると結合力は大きく低下し、結合剤として使用した
場合には強度が不足する。
【0078】これらの金属酸化物微粒子を多孔質シリカ
粒子とともに使用する場合は、微粒子自体が陽電荷を帯
びている状態で使用することが好ましく、例えば、アル
ミナゾルや酸性コロイダルシリカを使用することが好ま
しい。又、これらの金属酸化物微粒子を多孔質アルミノ
シリケート粒子及び又はゼオライト粒子とともに使用す
る場合は、微粒子自体が陰電荷を帯びている状態で使用
することが好ましく、例えば、アルカリコロイダルシリ
カを使用することが好ましい。多孔質シリカ粒子と多孔
質アルミノシリケート粒子及び/又はゼオライト粒子と
ともに使用する場合は、例えば、表面をAlで処理して
広いpH範囲での安定性を付与したコロイダルシリカを
使用することが好ましい。
【0079】(結合剤、添加剤他)上記成分以外にも画
像形成層中には結合剤又は添加剤を含有させることがで
きる。有機の結合剤としては親水性を有するものが好ま
しい。例えば、カゼイン、大豆タンパク、合成タンパク
等のタンパク質類、キチン類、澱粉類、ゼラチン類、ア
ルギン酸塩、ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビ
ニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースやヒド
ロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリエ
チレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエ
チレングリコール、ポリビニルエーテル、スチレン−ブ
タジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン
共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系
重合体ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリア
クリルアミド、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0080】又、画像形成層中にはカチオン性樹脂を含
有しても良い。カチオン性樹脂としては、ポリエチレン
アミン、ポリプロピレンポリアミン等のようなポリアル
キレンポリアミン類又はその誘導体、第3級アミノ基や
第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジアクリ
ルアミン等が挙げられる。カチオン性樹脂は微粒子状の
形態で添加しても良い。これは、例えば特開平6−16
1101号に記載のカチオン性マイクロゲルが挙げられ
る。
【0081】更に、画像形成層には架橋剤を添加しても
良い。架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、イソシ
アネート化合物、イソオキサゾール類、アルデヒド類、
N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体、活性ビニル
化合物、活性ハロゲン化合物等を挙げることができる。
【0082】無機の結合剤としてはケイ酸塩水溶液も使
用することができる。ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム、ケイ酸リチウムといったアルカリ金属ケイ酸塩が好
ましく、そのSiO2/M2O比率はケイ酸塩を添加した
際の塗布液全体のpHが13を超えない範囲となるよう
に選択することが好ましい(無機粒子の溶解を防止)。
【0083】又、結合剤として、いわゆるゾル−ゲル法
による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポ
リマーを使用することができる。ゾル−ゲル法による無
機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーの
形成については、例えば「ゾル−ゲル法の応用」(作花
済夫著/アグネ承風社発行)に記載されているか、又は
本書に引用されている文献に記載されている公知の方法
を使用することができる。
【0084】・親水性層を構成する素材 印刷時に地汚れを生じない程度に湿し水を保持する性能
を充分に有していれば特に限定されないが、前記光熱変
換剤、画像形成層を構成する他の素材に記載した、親水
性無機物粒子、平均粒径100nm以下の金属酸化物微
粒子、結合剤、添加剤等を用いて構成される多孔質の親
水性層であることが好ましい。
【0085】・支持体 支持体としては、印刷版の基板として使用される公知の
材料を使用することができる。例えば、金属板、プラス
チックフィルム、ポリオレフィン等で処理された紙、上
記材料を適宜貼り合わせた複合基材等が挙げられる。支
持体の厚さとしては印刷機に取り付け可能であれば特に
制限されるものではないが、50〜500μmのものが
一般的に取り扱いやすい。
【0086】金属板としては、鉄、ステンレス、アルミ
ニウム等が挙げられるが、比重と剛性との関係から特に
アルミニウムが好ましい。プラスチックフィルムとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、セルロース
エステル類等を挙げることができる。特にポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好まし
い。
【0087】これらプラスチックフィルムは塗布層との
接着性を向上させるために、塗布面に易接着処理や下塗
り層塗布を行うことが好ましい。易接着処理としては、
コロナ放電処理や火炎処理、紫外線照射処理等が挙げら
れる。又、下塗り層としては、ゼラチンやラテックスを
含む層等が挙げられる。
【0088】又、複合支持体としては、上記材料を適宜
貼り合わせて使用するが、画像形成層を形成する前に貼
り合わせても良く、又、画像形成層を形成した後に貼り
合わせても良く、印刷機に取り付ける直前に貼り合わせ
ても良い。
【0089】・その他 本発明の平版印刷版材料では必要に応じて上記画像形成
層、親水性層の他に光熱変換機能のみを有する光熱変換
層、表面保護のための保護層等が設けられていても良
く、表面を粗面化するようなマット加工等の後処理・後
加工が行われていても良い。
【0090】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、以下に
おいて「部」は特に断りがない限り「有効成分としての
重量部」を表す。
【0091】(気化物質含有熱溶融性微粒子分散液の製
造)マイクロクリスタリンワックスエマルジョンA20
6(岐阜セラック製造所製、平均粒子径0.5μm、融
点108℃、固型分40wt%)を9.7wt%分散液
となるように純水で希釈した。この希釈された分散液1
00gに下記の構造を有する気化物質の1%メチルエチ
ルケトン溶液30gを撹拌下添加し、これを90℃に加
熱し全量が90gを下回らないよう随時純水を添加しな
がら24時間撹拌した後、固型分を10wt%に調整し
て気化物質を3%含有する熱溶融性微粒子分散液を得
た。
【0092】確認のため得られた分散液を遠心分離法に
より分散質と分散媒に分離して分散媒を調べたところ、
気化物質は検出されず、メチルエチルケトンも殆ど残留
していなかった。一方、分散質を分析したところ、マイ
クロクリスタリンワックスエマルジョンA206由来の
成分と気化物質が97:3の割合で検出され、これらが
分離することなく一様に混合していることが観察された
ことから、気化物質を3%含有する熱溶融性微粒子が得
られていることが確認できた。
【0093】
【化1】
【0094】(熱発泡性物質含有熱溶融性微粒子分散液
の製造)マイクロクリスタリンワックスエマルジョンA
206(岐阜セラック製造所製、平均粒子径0.5μ
m、融点108℃、固型分40wt%)を9.9wt%
分散液となるように純水で希釈した。この希釈された分
散液100gに熱発泡性物質であるp,p′−オキシビ
ス(ベンゼンスルホヒドラジド)とステアリン酸アルミ
ニウムの4:1混合物を1wt%含有するメチルエチル
ケトン/トルエンの1:1混合溶媒溶液12.5gを撹
拌下添加し、これを90℃に加熱し、全量が90gを下
回らないように随時純水を添加しながら24時間撹拌し
た後、固型分を10wt%に調整して熱発泡性物質を1
%含有する熱溶融性微粒子分散液を得た。
【0095】確認のため得られた分散液を遠心分離法に
より分散質と分散媒に分離して分散媒を調べたところ、
熱発泡性物質は検出されず、メチルエチルケトンやトル
エンも殆ど残留していなかった。一方、分散質を分析し
たところ、マイクロクリスタリンワックスエマルジョン
A206由来の成分と熱発泡性物質が99:1の割合で
検出され、これらが分離することなく一様に混合してい
ることが観察されたことから、熱発泡性物質を1%含有
する熱溶融性微粒子が得られていることが確認できた。
【0096】(下引処理済みPET支持体の製造)厚さ
0.18mmのPETフィルムに以下の方法により二層
からなる下塗り層を形成し、下引処理済みPET支持体
を得た。
【0097】1)第一下塗り層 PET支持体の塗布面にコロナ放電処理を施した後、下
記組成の塗布液を20℃、相対湿度55%の雰囲気下で
ワイヤーバーにより乾燥後の膜厚が0.4μmとなるよ
うに塗布した。その後、140℃で2分間乾燥を行っ
た。
【0098】 ・第一下塗り層組成 アクリルラテックス粒子: (n−ブチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/スチレン/ ヒドロキシエチルメタクリレート=28/22/25/25) 36.9g 界面活性剤(A) 0.36g 硬膜剤(a) 0.98g 以上に蒸留水を加えて1000mlとし、塗布液とした。
【0099】
【化2】
【0100】2)第二下塗り層 上記フィルムの第一下塗り層を形成した面にコロナ放電
処理を施した後、下記組成の塗布液を35℃、相対湿度
22%の雰囲気下でエアーナイフ方式により乾燥後の膜
厚が0.1μmとなるように塗布した。その後、140
℃で2分間乾燥を行った。
【0101】 ・第二下塗り層組成 ゼラチン 9.6g 界面活性剤(A) 0.4g 硬膜剤(b) 0.1g 以上に蒸留水を加えて1000mlとし、塗布液とした。
【0102】
【化3】
【0103】(親水性塗布母液の製造)下記組成物をサ
ンドグラインダーにて180分間分散し、親水性塗布母
液とした。分散メディアにはハイビー20を用い、回転
翼の回転速度は1000rpmで行った。尚、メラミン
樹脂と反応促進剤は分散後に添加・撹拌した。
【0104】 ・親水性塗布母液組成 多孔質高シリカアルミノシリケート(AMT−SILICA#200B; 水澤化学工業製) 40部 コロイダルシリカ(スノーテックス−OS;日産化学製) 180部 ポリビニルアルコール Z−100(日本合成化学製)の10wt%水溶液 36部 メラミン樹脂(スミレーズレジン613;住友化学製)の10wt%水溶液 4部 反応促進剤(スミレーズレジンACX−P;住友化学製) の10wt%水溶液 0.4部 チタンブラック13M(三菱マテリアル製) 20部 純水 720部 実施例1(比較例) 下記組成の画像形成層組成物1を前述の如く作製した下
引処理済みPET支持体上に乾燥後の付着量が3g/m
2となるように塗布し、55℃で15分間乾燥した後、
更に55℃の恒温室中に48時間放置して平版印刷版材
料1を得た。
【0105】 ・画像形成層組成物1 前記親水性塗布母液 70部 マイクロクリスタリンワックスエマルジョンA206 (岐阜セラック製造所製、平均粒子径0.5μm、融点108℃、 固型分40wt%) 7.5部 純水 22.5部 こうして得られた平版印刷版材料1を画像形成層を外側
にしてレーザー露光機に巻き付け、830nmの赤外線
レーザー(スポット径6.35μm:4000dpi)
にて画像様に走査露光を行った。画像露光は450mJ
/cm2〜150mJ/cm2まで50mJ/cm2おき
に露光エネルギー量を変化させて行った。
【0106】この露光済み平版印刷版材料1を印刷機
(DAIYA;三菱重工製)に取り付けて印刷を行った
ところ、非画像部は地汚れ、傷つきによる汚れ共に認め
られずに良好であったが、450mJ/cm2の露光エ
ネルギーを与えた露光部では充分な着肉性を有する画像
部とならず、良好な印刷物を得ることができなかった。
【0107】実施例2(比較例) 実施例1の画像形成層組成物1を下記組成の画像形成層
組成物2に変更した以外は実施例1と同様にして平版印
刷版材料2を得た。
【0108】 ・画像形成層組成物2 前記親水性塗布母液 60部 マイクロクリスタリンワックスエマルジョンA206 10部 純水 30部 こうして得られた平版印刷版材料2を実施例1と同様に
してレーザー露光、印刷を行ったところ、450mJ/
cm2の露光エネルギーを与えた露光部では充分な着肉
性を有する画像部とならず、加えて非画像部である未露
光部にもインキが付着して地汚れを生じてしまい、良好
な印刷物を得ることができなかった。
【0109】実施例3(比較例) 実施例1の画像形成層組成物1を下記組成の画像形成層
組成物3に変更した以外は実施例1と同様にして平版印
刷版材料3を得た。
【0110】 ・画像形成層組成物3 前記親水性塗布母液 50部 マイクロクリスタリンワックスエマルジョンA206 12.5部 純水 37.5部 こうして得られた平版印刷版材料3を実施例1同様にし
てレーザー露光、印刷を行ったところ、250mJ/c
2以上の露光エネルギーを与えた露光部は充分な着肉
性を有する画像部となったが非画像部である未露光部に
もインキが付着し、地汚れを生じてしまったため、良好
な印刷物を得ることが出来なかった。
【0111】実施例4(比較例) 実施例3の画像形成層組成物3の塗設後、恒温室に放置
する前に画像形成層上に親水性塗布母液を乾燥後の付着
量が0.2g/m2となるように塗布し、55℃で15
分間乾燥した後、更に55℃の恒温室中に48時間放置
して平版印刷版材料4を得た。
【0112】こうして得られた平版印刷版材料4を実施
例1と同様にしてレーザー露光、印刷を行ったところ、
非画像部は地汚れ、傷つきによる汚れ共に認められずに
良好であったが、450mJ/cm2の露光エネルギー
を与えた露光部では充分な着肉性を有する画像部となら
ず、良好な印刷物を得ることができなかった。
【0113】実施例5(比較例) 実施例1の画像形成層組成物1を下記組成の画像形成層
組成物4に変更して画像形成層組成物4を塗設した後、
該画像形成層上に前記親水性塗布母液を乾燥後の付着量
が0.2g/m2となるように塗布して親水性層を形成
し、55℃で15分間乾燥した後、更に55℃の恒温室
中に48時間放置した以外は実施例1と同様にして平版
印刷版材料5を得た。
【0114】 ・画像形成層組成物4 前記親水性塗布母液 50部 カルナバワックスエマルジョンA118 (岐阜セラック製造所製、平均粒子径0.3μm、融点80℃、 固型分40wt%) 12.5部 純水 37.5部 こうして得られた平版印刷版材料5を実施例1と同様に
してレーザー露光、印刷を行ったところ、250mJ/
cm2以上の露光エネルギーを与えた露光部は充分な着
肉性を有する画像部となり、非画像部である未露光部に
も地汚れは生じなかったが、平版印刷版材料のレーザー
露光時や印刷機への取り付け時に生じた傷汚れが多数発
生してしまい、良好な印刷物を得ることが出来なかっ
た。
【0115】実施例6 実施例1の画像形成層組成物1を下記組成の画像形成層
組成物5に変更した以外は実施例1と同様にして平版印
刷版材料6を得た。
【0116】 ・画像形成層組成物5 前記親水性塗布母液 70部 前記気化物質含有熱溶融性微粒子分散液 30部 こうして得られた平版印刷版材料6を実施例1と同様に
してレーザー露光、印刷を行ったところ、250mJ/
cm2以上の露光エネルギーを与えた露光部は充分な着
肉性を有する画像部となり、加えて非画像部である未露
光部にも地汚れ、傷汚れのいずれも生じることがなく印
刷可能で、良好な印刷物を得ることができた。
【0117】実施例7 実施例5の画像形成層組成物4を下記組成の画像形成層
組成物6に変更した以外は実施例5と同様にして平版印
刷版材料7を得た。
【0118】 ・画像形成層組成物6 前記親水性塗布母液 50部 前記気化物質含有熱溶融性微粒子分散液 50部 こうして得られた平版印刷版材料7を実施例1と同様に
してレーザー露光、印刷を行ったところ、200mJ/
cm2以上の露光エネルギーを与えた露光部は充分な着
肉性を有する画像部となり、加えて非画像部である未露
光部にも地汚れ、傷汚れのいずれも生じることがなく印
刷可能で、良好な印刷物を得ることができた。
【0119】実施例8 実施例1の画像形成層組成物1を下記組成の画像形成層
組成物7に変更した以外は実施例1と同様にして平版印
刷版材料8を得た。
【0120】 ・画像形成層組成物7 前記親水性塗布母液 70部 前記熱発泡性物質含有熱溶融性微粒子分散液 30部 こうして得られた平版印刷版材料8を実施例1と同様に
してレーザー露光、印刷を行ったところ、300mJ/
cm2以上の露光エネルギーを与えた露光部は充分な着
肉性を有する画像部となり、加えて非画像部である未露
光部にも地汚れ、傷汚れのいずれも生じることがなく印
刷可能で、良好な印刷物を得ることができた。
【0121】実施例9 実施例5の画像形成層組成物4を下記組成の画像形成層
組成物8に変更した以外は実施例5と同様にして平版印
刷版材料9を得た。
【0122】 ・画像形成層組成物8 前記親水性塗布母液 50部 前記熱発泡性物質含有熱溶融性微粒子分散液 50部 こうして得られた平版印刷版材料9を実施例1と同様に
してレーザー露光、印刷を行ったところ、250mJ/
cm2以上の露光エネルギーを与えた露光部は充分な着
肉性を有する画像部となり、加えて非画像部である未露
光部にも地汚れ、傷汚れのいずれも生じることがなく印
刷可能で、良好な印刷物を得ることができた。
【0123】実施例10 実施例1の画像形成層組成物1を下記組成の画像形成層
組成物9に変更した以外は実施例1と同様にして平版印
刷版材料10を得た。
【0124】 ・画像形成層組成物9 前記親水性塗布母液 56部 ブロックイソシアネート(エラストロンBN69;第一工業製薬製、 固型分40wt%) 3.5部 マイクロクリスタリンワックスエマルジョンA206 (岐阜セラック製造所製、平均粒子径0.5μm、融点108℃、 固型分40wt%) 7.5部 純水 33部 こうして得られた平版印刷版材料10を実施例1と同様
にしてレーザー露光、印刷を行ったところ、350mJ
/cm2以上の露光エネルギーを与えた露光部は充分な
着肉性を有する画像部となり、加えて非画像部である未
露光部にも地汚れ、傷汚れのいずれも生じることがなく
印刷可能で、良好な印刷物を得ることができた。
【0125】実施例11 実施例1の画像形成層組成物1を塗設した後、該画像形
成層上に下記組成の親水性層組成物を乾燥後の付着量が
0.2g/m2となるように塗布し、55℃で15分間
乾燥した後、更に55℃の恒温室中に48時間放置して
平版印刷版材料11を得た。
【0126】 ・親水性層組成物 前記親水性塗布母液 80部 ブロックイソシアネート(エラストロンBN69;第一工業製薬製、 固型分40wt%) 5部 純水 15部 こうして得られた平版印刷版材料11を実施例1と同様
にしてレーザー露光、印刷を行ったところ、300mJ
/cm2以上の露光エネルギーを与えた露光部は充分な
着肉性を有する画像部となり、加えて非画像部である未
露光部にも地汚れ、傷汚れのいずれも生じることがなく
印刷可能で、良好な印刷物を得ることができた。
【0127】上記実施例1〜11の平版印刷版材料の詳
細を表1に示す。又レーザー露光、印刷を行った後の結
果をまとめて表2に示す。
【0128】
【表1】
【0129】
【表2】
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、充分な印刷適性(画像
部着肉性及び非画像部汚れ耐性)を有し、かつ充分な耐
刷性、取り扱い性が得られる感光性もしくは感熱性平版
印刷版材料が得られるという顕著に優れた効果を奏す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/027 G03F 7/027 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA12 AA13 AB03 AC08 AD01 AD03 CB07 CB10 CB13 CB43 CB45 CC08 CC17 CC20 DA36 FA03 FA10 2H096 AA07 AA08 BA16 BA20 CA20 EA04 2H114 AA04 AA15 DA34 DA75 EA03 GA38 4F074 AA42 AA63 AA78 AA97 AC17 AC32 BA19 BA82 BA91 CA34 CC48 DA59

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱溶融性微粒子を構成する組成物として
    気化物質を含有することを特徴とする熱溶融性微粒子。
  2. 【請求項2】 前記気化物質が昇華性物質であることを
    特徴とする請求項1記載の熱溶融性微粒子。
  3. 【請求項3】 支持体上に、気化物質を有する熱溶融性
    微粒子を含有する画像形成層を少なくとも1層有するこ
    とを特徴とする平版印刷版材料。
  4. 【請求項4】 前記気化物質が昇華性物質であることを
    特徴とする請求項3記載の平版印刷版材料。
  5. 【請求項5】 前記画像形成層が、活性光線を熱に変換
    して画像を形成する画像形成層であることを特徴とする
    請求項3又は4記載の平版印刷版材料。
  6. 【請求項6】 熱溶融性微粒子を構成する組成物として
    熱発泡性物質を含有することを特徴とする熱溶融性微粒
    子。
  7. 【請求項7】 前記熱発泡性物質の分解温度が100〜
    220℃であることを特徴とする請求項6記載の熱溶融
    性微粒子。
  8. 【請求項8】 前記熱発泡性物質が有機化合物であるこ
    とを特徴とする請求項6又は7記載の熱溶融性微粒子。
  9. 【請求項9】 支持体上に、熱発泡性物質を有する熱溶
    融性微粒子を含有する画像形成層を少なくとも1層有す
    ることを特徴とする平版印刷版材料。
  10. 【請求項10】 前記熱発泡性物質が有機化合物である
    ことを特徴とする請求項9記載の平版印刷版材料。
  11. 【請求項11】 前記熱発泡性物質の分解温度が100
    〜220℃であることを特徴とする請求項9又は10記
    載の平版印刷版材料。
  12. 【請求項12】 支持体上に熱溶融性微粒子を含有する
    画像形成層を少なくとも1層有し、前記熱溶融性微粒子
    の熱溶融拡散により親油性の画像部を形成する平版印刷
    版材料において、前記画像形成層の熱溶融性微粒子以外
    の構成成分として熱解離によりイソシアネートを生じる
    ブロックイソシアネートを含有することを特徴とする平
    版印刷版材料。
  13. 【請求項13】 前記熱溶融性微粒子以外の構成成分と
    してイソシアネートと反応可能な活性水素を有する高分
    子重合体を含有することを特徴とする請求項12記載の
    平版印刷版材料。
  14. 【請求項14】 支持体上に画像形成層、親水性層をこ
    の順に有し、画像形成層に含有される熱溶融性微粒子の
    熱溶融拡散により親油性の画像部を形成する平版印刷版
    材料において、前記親水性層に熱解離によりイソシアネ
    ートを生じるブロックイソシアネートを含有することを
    特徴とする平版印刷版材料。
  15. 【請求項15】 前記親水性層中にイソシアネートと反
    応可能な活性水素を有する高分子重合体を含有すること
    を特徴とする請求項14記載の平版印刷版材料。
  16. 【請求項16】 前記平版印刷版材料が感光性であるこ
    とを特徴とする請求項3〜5及び9〜15の何れか1項
    記載の平版印刷版材料。
  17. 【請求項17】 前記平版印刷版材料が感熱性であるこ
    とを特徴とする請求項3〜5及び9〜15の何れか1項
    記載の平版印刷版材料。
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