JP2001064113A - 浮遊菌を殺菌、除去又は抑制するための空中噴霧用薬剤水溶液及びその使用 - Google Patents

浮遊菌を殺菌、除去又は抑制するための空中噴霧用薬剤水溶液及びその使用

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JP2001064113A
JP2001064113A JP24162899A JP24162899A JP2001064113A JP 2001064113 A JP2001064113 A JP 2001064113A JP 24162899 A JP24162899 A JP 24162899A JP 24162899 A JP24162899 A JP 24162899A JP 2001064113 A JP2001064113 A JP 2001064113A
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Takashi Watanabe
高志 渡辺
Nobuo Miyano
信雄 宮野
Mikinori Asano
幹則 浅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】食品工場等の清潔な衛生環境の必要な場所にお
いて、空中に噴霧することによって、空中に浮遊してい
る空中浮遊菌を効果的に殺菌、除去又は抑制することの
できる空中噴霧用薬剤水溶液を提供する。 【解決手段】成分として、1〜20重量%のε−ポリリ
シンを水溶液又はエチルアルコール水溶液とする。必要
に応じて、グリセリン脂肪酸エステル又はショ糖脂肪酸
エステルを配合してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空中に浮遊してい
る浮遊菌を殺菌、除去又は抑制するための空中噴霧用薬
剤水溶液及びそれを利用して浮遊菌を殺菌、除去又は抑
制する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品の腐敗やそれに起因する食中毒の発
生は我々の身近で起こっており、大腸菌O−157やサ
ルモネラがその原因菌として検出されている。これに対
して、従来から多くの種類の薬剤が食品工場や厨房、給
食センターなどの機械・器具の殺菌や床面の殺菌、作業
環境の殺菌に使用されている。このような薬剤として、
ホルマリンや、オゾン、ポリヘキサメチレンビグアナイ
ド、アルコールなどの薬剤が使用されている。
【0003】しかしながら、ホルマリンやオゾンの場合
は、殺菌効果は、高いが独特の刺激臭があり、人に対す
る毒性も高い。ポリヘキサメチレンビグアナイドの場合
は、無臭で刺激性は無いが、食品添加物ではないので、
食品工場内で使用する際には、食品に混入しないように
することが必要であり、また、機械・器具に付着した場
合は水洗などの方法で付着した薬剤を除去しなければな
らない。更に、アルコールの場合は、密閉した空間中で
高濃度のアルコールを噴霧することは、保安上非常に危
険であり、また空中に散布した場合には、殺菌効果が期
待できない等の問題があった。
【0004】一方、特開平8-175901号公報には、ε-ポ
リリシンを含む水溶液又はアルコール溶液を噴霧するこ
とが開示されている。しかしながら、この噴霧は、あく
までも基材に吸着させるためのもので、この吸着によっ
て、食品等との接触面における微生物の増殖を抑制する
ことを目的としている。従って、特開平8-175901号公報
の噴霧は、空中に浮遊している空中浮遊菌を殺菌、除去
又は抑制するためのものではない。
【0005】また、特開平8-319208号公報は、ε-ポリ
リシンの水又はアルコール水溶液に液化ガス等の噴霧剤
を配合したエアゾール組成物を噴霧又はムース状で噴出
させる技術を開示しているが、上記公報の場合と同様
に、この噴霧は、ε-ポリリシンの所定量を所定の部分
(例えば、冷蔵庫内部など)に塗布するためのものであ
り、空中浮遊菌を殺菌又は抑制するためのものではな
い。
【0006】従来より、ε-ポリリシンを含有する噴霧
剤は公知ではあったが、上記のように、空中に浮遊する
空中浮遊菌を殺菌、除去又は抑制するために噴霧する薬
剤は、これまで知られていないものであった。従来の基
材等の表面に付着するための噴霧だけでは、空中に浮遊
する空中浮遊菌が存在する限り、根本的な問題を解消す
ることは不可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明者等
は、食品工場や厨房、給食センターなどのにおいて、空
中に浮遊する空中浮遊菌自体を殺菌、除去又は抑制する
ことによって、一度噴霧処理することで、比較的長期に
わたって殺菌又は消毒効果を達成できる薬剤又はその使
用方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を達成するために鋭意検討した結果、ε-ポリリシンの
水溶液又はε−ポリリシンのエチルアルコール水溶液
に、グリセリン脂肪酸エステルや、ショ糖脂肪酸エステ
ルから選択される1種又は2種以上の界面活性剤を配合
することによって、空中浮遊菌を効果的に殺菌又は除去
できかつ人体に対する安全性の高い噴霧薬剤を見い出す
に至ったのである。本発明は、このような新規な知見に
基づいてなされたものである。
【0009】即ち、本発明は、以下の発明に関するもの
である。 1.浮遊菌を殺菌、除去又は抑制するための空中噴霧用
薬剤水溶液であって、ε−ポリリシンを1〜20重量%
含有することを特徴とする空中噴霧用薬剤水溶液。 2.上記1に記載の空中噴霧用薬剤水溶液を空中に噴霧
することを特徴とする浮遊菌の殺菌、除去又は抑制方
法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の空中噴霧用薬剤水溶液が適用される空中
浮遊菌は、塵や埃に付着し空気中に浮遊している菌であ
る。因に、その空中浮遊菌が所定の時間経過した後に落
下する菌は落下菌である。従って、空中浮遊菌は、少な
くとも、所定の期間は空気中に浮遊している菌である。
空中浮遊菌は、菌の種類が特に限定されるもので無く、
作業環境に存在する空中浮遊菌は全て含まれる。このよ
うな空中浮遊菌としては、例えば、エッセリチア(Esche
richia)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、スタフィ
ロコッカス(Staphylococcus)属、バチルス(Bacillus)属
等のバクテリアや、サッカロミセス(Saccharomyces)
属、ロドトルラ(Rhodotorula)属、カンジダ(Candida)属
等の酵母、ロイコノストック(Leuconostoc)属、ラクト
コッカス(Lactococcus)属、ラクトバチルス(Lactobacil
lus)属等の乳酸菌、アスペルギルス(Aspergillus)属、
ペニシリウム(Penicillium)属、リゾプス(Rhizopus)
属、クラドスポリウム(Cladosporium)属等のかび、その
他放線菌などを挙げられることができる。
【0011】本発明で使用されるε-ポリリシンは、ア
ミノ酸であるL−リシン(又はリジン)が複数結合した
ポリペプチドであり、通常、発酵法によって得られ、市
場において容易に入手可能である。典型的には、ε−ポ
リリシンは、例えばε−ポリリシン生産菌であるストレ
プトマイセス属に属するストレプトマイセス・アルブラ
ス・サブスピーシーズ・リジノポリメラスを培地に培養
し、得られた培養物からε−ポリリシンを分離・採取す
ることによって得られる。
【0012】ε-ポリリシンは、厚生省によって1989年
に食品添加物として「化学的合成品以外の食品添加物リ
スト」に収載され、従来より、天然物の保存料として食
品に広く利用されている。従って、ε-ポリリシンが、
空中に散布されても、人体に対する毒性が低いので、安
心して使用することができる。ε-ポリリシンは、重合
度が25〜30のものが市販されている。ε-ポリリシ
ンは、空中噴霧用薬剤水溶液の重量に基づいて、1〜2
0重量%、好ましくは、1.5〜10重量%の量で使用
される。ε-ポリリシンの量が、1重量%未満では、殺
菌効果が低い。
【0013】本発明の空中噴霧用薬剤水溶液は、ε-ポ
リリシンを含み、残部は、水からなる水溶液であるか、
又は、これに更にエチルアルコールを配合したものであ
ってもよい。エチルアルコールを併用する場合には、そ
の量は、通常、4〜20重量%、好ましくは、5〜15
重量%であることが適当である。エチルアルコールの量
が20重量%を越えると、空中に噴霧した場合に引火の
危険があり、また人がいる場所で噴霧すると、エチルア
ルコールの吸引により急性中毒症状を起こす場合があり
好ましくない。更に、エチルアルコールが20重量%を
越える高濃度の場合は、微粒子状に噴霧すると、空気中
でエチルアルコールの揮散が生じるため、噴霧した粒子
径が小さくなり、空中浮遊菌に対する殺菌、除去又は抑
制効果が小さくなるので好ましくない。
【0014】本発明の空中噴霧用薬剤水溶液には、界面
活性剤を、一般に、0.05〜5重量%、好ましくは、
0.1〜2重量%の量で添加してもよい。界面活性剤を
水と混合することによって、本発明の空中噴霧用薬剤水
溶液は、殺菌効果を向上し、しかも、安全性の高い噴霧
用殺菌剤を製造することが可能である。本発明に用いら
れる界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エ
ステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルや、ショ糖脂肪
酸エステルが使用できる。これらの界面活性剤は、単独
で使用してもよく、また、これらの混合物として使用し
てもよい。界面活性剤としては、特に、炭素数8、10
及び12の脂肪酸(例えば、カプリン酸、カプリル酸、
ラウリン酸など)とのエステルが好ましい。これらの界
面活性剤を使用することにより、本発明の空中噴霧用薬
剤水溶液の抗菌性を更に向上させることができる。
【0015】本発明の空中噴霧用薬剤水溶液では、必要
に応じて、塩酸や硫酸、硝酸などの無機酸や、乳酸、ク
エン酸、フマル酸、リンゴ酸などの有機酸、又は水酸化
ナトリウムなどのアルカリ剤により、pH調整してもよ
い。更に、キチン、キトサン、孟宗竹抽出物、ヒノキチ
オール、カラシ抽出物などの抗菌性物質やカテキン類な
どの脱臭効果を有する物質を配合してもよい。微粒子噴
霧機は、微細粒子(例えば、0.1〜50μm、好まし
くは、0.2〜10μm)を噴霧することが可能な機械
であれば、各種の装置を使用することができる。このよ
うな装置としては、例えば、日本クリニック(株)製の
ジャイロスモークを好適に使用することができる。ジャ
イロスモークは、0.2μm〜5μmの微粒子を噴霧す
ることができる。
【0016】
【実施例】本発明について、実施例及び比較例により、
更に詳細に説明するが、これらの実施例及び比較例は、
本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0017】実施例1 ε−ポリリシン(チッソ株式会社、商品名ポリリジン)
1.5重量部を水87.7重量部に溶解して得られた水
溶液に、カプリン酸モノグリセライド1部を9.5重量
部のエチルアルコールに溶解したエチルアルコール溶液
を混合し、充分に攪拌した。次いで、pH調整のために
乳酸を0.3重量部加え、空中噴霧用薬剤水溶液Aを調
製した。実施例2 上記ε−ポリリシン5重量部を水72重量部に溶解して
得られた水溶液に、カプリン酸モノグリセライド3重量
部を20重量部のエチルアルコール溶解したエチルアル
コールを混合し、充分に攪拌して、空中噴霧用薬剤水溶
液Bを調製した。
【0018】実施例3 上記ε−ポリリシン10重量部を水90重量部に溶解し
て、空中噴霧用薬剤水溶液Cを調製した。比較例1〜6 比較のために、以下の表1に示した重量%で表示した組
成を有する比較例1〜6の比較空中噴霧用薬剤水溶液を
調製した。
【0019】
【表1】表1 (重量%)
【0020】殺菌力の測定は、下記の操作方法に従って
行った。 (操作方法)供試菌株としてバクテリア4菌株(エッセ
リチア・コリ(Escherichia coli)IFO 3972、シュード
モナス・アエルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)IF
O 3080、スタフィロコッカス・オーレウス(Staphyloco
ccus aureus)IFO12732、及びバチルス・ズブチルス(B
acillus subtilis)IFO 13722)を用いた。それぞれの
菌株をトリプトソイ培地で約20時間前培養した供試菌
株を用い、フェノール係数法に準じて試験を行い、ハー
トインフュージョン培地に移植し、30℃で2日間培養
を行った。薬剤と菌株の接触は20℃で行い、接触時間
は、1分、2分、3分、5分、10分の5段階とした。
効力の判定は、培養後の移植培地の濁りで行い、培地に
濁りが生じなかった場合は、殺菌力有りとし、細菌が生
育して培地に濁りが生じた場合は、殺菌力無しとした。
殺菌力の試験結果を以下の表2に示す。
【0021】
【表2】表2 表中記号−:培地に濁りが見られなかった(菌の生育が
見られなかった) +:培地に濁りが見られた(菌の生育が見られた)
【0022】本発明の空中噴霧用薬剤水溶液A〜Cは、
試験に用いた4菌株に対し殺菌力を示したが、比較例1
〜5の組成物では、4菌株の全てに対し殺菌力を示すも
のは無かった。実施例4 実施例1の空中噴霧用薬剤水溶液Aについて、他の微生
物に対する殺菌力試験を行った。
【0023】殺菌力の測定は、下記の操作方法に従って
行った。 (操作方法)供試菌株として酵母3菌(サッカロミセス
・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)IFO 1021
7、ロドトルラ・ルブラ(Rhodotorula rubra)、及び
カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)IFO 106
0)、乳酸菌3菌株(ロイコノストック・メセンテロイ
デス(Leuconostoc mesenteroides)IFO 12060、ラクト
コッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)IFO 1200
7、及びラクトバチルス・ビリデセンス(Lactobacillus
viridescens)IFO 3949(=バイセラ・ビリデセンス(We
issella viridescens))を用いた。それぞれの菌株を
約20時間前培養した供試菌株を用い、フェノール係数
法に準じて試験を行った。薬剤と菌株の接触は、20℃
で行い、接触時間は、1分、2分、3分、5分、10分
の5段階とした。前培養の培地、移植培地及び培養条件
を以下の表3に示す。
【0024】
【表3】表3
【0025】殺菌力の試験結果を以下の表4に示した。
実施例1の空中噴霧用薬剤水溶液Aは、供試した6菌株
の全てに対し、1分の接触時間で殺菌することが可能で
あった。
【0026】
【表4】表4 表中記号 −:菌の生育が見られなかった(培地に濁り
が見られなかった)
【0027】実施例5 本発明による組成物を室内に噴霧した場合の浮遊菌に対
する除菌効果を確認するために、室内に噴霧し効果を確
認した。実施例1の空中噴霧用薬剤水溶液Aをジャイロ
スモークを用いて水産練り製品工場の製造室内で約1時
間空中噴霧を行い、噴霧前後の空中浮遊菌数と落下菌数
の測定を行い比較した。空中浮遊菌数の測定は、エアー
サンプラーで160リットルの空気を捕集して測定し
た。落下菌の測定は、培地暴露法で30分間暴露後の菌
数を測定した。エアーサンプラーは、BIOTEST社のAir S
ampler RCSを用い、培地として一般細菌用のアガースト
リップTCを取り付け、1分間に40リットルの割合で
4分間に補集した空気を直接培地に当てた後、培地を取
り出し、30℃で2日間培養後に培地面に生育したコロ
ニーの数を計測した。
【0028】また、落下菌の測定は、予め一般細菌用と
して標準寒天培地を、また、かび用としてポテトデキス
トロース寒天培地をオートクレーブで滅菌後、無菌的に
面積が20cm2のプラスチックシャーレに別々に充填し
た培地を用意し、シャーレの蓋を30分間開放し、シャ
ーレの培地面に落ちてくる微生物を補集した。30分経
過後にシャーレの蓋を閉じ、一般細菌測定用培地は30
℃で2日間、かび測定用培地は25℃で5日間培養し
た。一般細菌は培養後に培地面に生育した全てのコロニ
ー数を、かびは培養後に生育したかびのコロニー数を計
測した。
【0029】空中浮遊菌数及び落下菌数測定の結果を以
下の表5及び表6に示した。本発明による実施例1の空
中噴霧用薬剤水溶液Aを噴霧することによって、空中浮
遊菌を大幅に減少させることができた。また、空中浮遊
菌を殺菌処理することにより、その後落下してくる落下
菌も死滅し、又は抑制されていることが分る。
【0030】
【表5】表5 空中浮遊菌数・・・CFU/160リットル
【0031】
【表6】表6 落下菌・・・CFU/20cm2
【0032】実施例6 本発明による組成物と、一般的には引火の危険があり工
場内の噴霧には適さない比較例6について、試験的に室
内に噴霧し、空中浮遊菌に対する除菌効果を確認した。
実施例1の空中噴霧用薬剤水溶液A及び比較例6の組成
物をジャイロスモークを用いて事務室内で約20分間噴
霧を行い、噴霧前後の空中浮遊菌数の測定を行い比較し
た。空中浮遊菌数は、エアーサンプラーで160リット
ルの空気を捕集して測定した。
【0033】空中浮遊菌数測定の結果を以下の表7に示
した。実施例1の空中噴霧用薬剤水溶液Aを空気中に噴
霧した場合は、空中浮遊菌を大幅に減少することができ
た。これに対し、空中噴霧には引火の危険が伴うため安
全上適さないが、食品工場で一般に機械や器具の直前で
それらに付着している菌を除菌する目的で使用されてい
るエタノール濃度が高い組成物の一例として用いた比較
例6を噴霧した場合は、空中浮遊菌を効果的に減少させ
ることはできなかった。この理由として、エタノール濃
度が高い組成物を噴霧した場合は、空中でエタノールが
揮散し、噴霧粒子が小さくなり過ぎると共に、エタノー
ル濃度が急激に低下するため空中浮遊菌に対し効果的に
作用しなくなるためであると考えられる。
【0034】
【表7】表7 空中浮遊菌数・・・CFU/160リットル
【0035】
【発明の効果】ε−ポリリシンの水溶液を空中噴霧する
ことによって、空中浮遊菌を効果的に減少させることが
可能になった。更に、ε−ポリリシンのエチルアルコー
ル水溶液にグリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤を
混合することによって、殺菌効果が大きく、しかも人体
に対し刺激が少なく、かつ安全性の高い浮遊菌の殺菌用
薬剤を実現することが可能となった。本発明の空中噴霧
用薬剤水溶液は、微粒子を発生させることのできる噴霧
機と組み合わせることによって更に殺菌効果を向上させ
ることができた。本発明の空中噴霧用薬剤水溶液を食品
工場や、給食センター、レストランなどの厨房、病院の
病室などに噴霧することによって汚染の少ない環境を実
現することが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 幹則 静岡県駿東郡小山町湯船1157番16号 ハイ テクパーク富士小山 株式会社タイショー テクノス内 Fターム(参考) 4H011 AA02 BA05 BB06 BB21 BC03 BC06 BC08 DA02 DB05 DD06 DE15 DF04 DG08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮遊菌を殺菌、除去又は抑制するための
    空中噴霧用薬剤水溶液であって、ε−ポリリシンを1〜
    20重量%含有することを特徴とする空中噴霧用薬剤水
    溶液。
  2. 【請求項2】 以下の組成からなる請求項1に記載の空
    中噴霧用薬剤水溶液。 (1)1〜20重量%のε−ポリリシン、 (2)4〜20重量%のエチアルコール、及び、 (3)0.05〜5重量%の、グリセリン脂肪酸エステル及
    びショ糖脂肪酸エステルからなる群から選択される界面
    活性剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の空中噴霧用薬剤
    水溶液を空中に噴霧することを特徴とする浮遊菌の殺
    菌、除去又は抑制方法。
JP24162899A 1999-08-27 1999-08-27 浮遊菌を殺菌、除去又は抑制するための空中噴霧用薬剤水溶液及びその使用 Pending JP2001064113A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016030735A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 日清オイリオグループ株式会社 靴底消毒マット用殺菌消毒液組成物及び靴底に付着したサルモネラの殺菌消毒方法

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