JP2001063072A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法

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JP2001063072A
JP2001063072A JP24348699A JP24348699A JP2001063072A JP 2001063072 A JP2001063072 A JP 2001063072A JP 24348699 A JP24348699 A JP 24348699A JP 24348699 A JP24348699 A JP 24348699A JP 2001063072 A JP2001063072 A JP 2001063072A
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工程増加をできるだけ抑え、ワイヤーボンデ
ィング、FPC等のリード線を容易に接続できる信頼性
の高い外部電極を確実に形成する。 【解決手段】 振動板13と個別電極10との間に対向
間隔を保持するために、第二基板15に凹部を掘り込
み、振動板13と電極10を対向させて第一基板14と
前記第二基板15を陽極接合した後、振動板13をエッ
チングにより所望の厚さに形成する。同時に複数の電極
10の各個別電極用電圧印加端子部(個別電極用外部電
極)11が配置されている面積に対向する第一基板15
の、前記面積を含むそれ以上の大きさの領域(コンタク
ト部)を、振動板13と同じ厚さにエッチングする。そ
の後、コンタクト部に残存するSiをドライエッチング
にて開口する。少なくとも前記コンタクト部に対向する
個別電極用外部電極上には、Siドライエッチに対して
耐性があり、電極10に対して選択的に除去可能なエッ
チングカバー膜を形成しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドの製造方法、より詳細には、記録を必要とするとき
にのみインク液滴を吐出し、記録紙面に付着させるイン
クジェット記録装置の主要部であるインクジェットヘッ
ドの製造方法に関し、特に、その駆動方式として静電気
力を利用するインクジェットヘッドの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、記録時の騒
音が極めて小さいこと、高速印字が可能であること、イ
ンクの自由度が高く安価な普通紙を使用できることなど
多くの利点を有する。この中でも記録の必要なときにの
みインク液滴を吐出する、いわゆる、インク・オン・デ
マンド方式が、記録に不要なインク液滴の回収を必要と
しないため、現在の主流となってきている。
【0003】このインク・オン・デマンド方式のインク
ジェットヘッドには、特開平2−51734号公報に示
されるように、駆動手段が圧電素子であるものや、特開
昭61−59911号公報に示されるように、インクを
加熱し気泡を発生させることによる圧力でインクを吐出
させる方式などがある。
【0004】しかしながら、前述の従来のインクジェッ
トヘッドでは以下に述べるような課題がある。前者の圧
電素子を用いる方式においては、圧力室に圧力を生じさ
せるため、それぞれの振動板に圧電素子のチップを貼り
付ける工程が複雑で、特に、最近のインクジェット記録
装置による印字には、高速・高印字品質が求められてき
ており、これを達成するためのマルチノズル化・ノズル
の高密度化において、圧電素子を微細に加工し、各々の
振動板に接着することは極めて煩雑で多大の時間が掛か
る。又、高密度化においては、圧電素子を幅数十〜百数
十μmで加工する必要が生じてきているが、従来の機械
加工における寸法・形状精度では、印字品質のばらつき
が大きくなってしまうという課題がある。
【0005】又、後者のインクを加熱する方式において
は、上記のような課題は存在しないが、駆動手段の急速
な加熱・冷却の繰り返しや気泡消滅時の衝撃により、抵
抗加熱体がダメージを受けるため、インクジェットヘッ
ドの寿命が短いという課題がある。
【0006】上述のごときこれらの課題を解決するもの
として、特開平6−71882号公報に示されるよう
に、駆動手段に静電気力を利用したインクジェットヘッ
ド記録装置があり、この方式は小型密度,高印字品質及
び長寿命であるという利点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】静電気力を利用したイ
ンクジェットには以下に述べるような課題がある。 (1)振動板に静電気力による変形を生じさせるために
は、振動板及び振動板に対向して配置されている個別電
極に外部回路から電圧を印加する必要がある。振動板と
個別電極は別々の基板に形成され、接合される場合が多
いので、ワイヤーボンディング、FPC等のリード線で
容易に外部回路と接続するためには、どちらかもしくは
両方の外部電極の作製に工夫を要する。
【0008】(2)更に、インクジェットヘッドの高密
度化のために、振動板及び個別電極を狭ピッチ化する場
合、例えば、振動板作成用の基板としてSi基板を用
い、異方性エッチなどで振動板を形成した後、電極基板
に接合しようとすると、接合不良や振動板の破損などに
よる歩留まりの低下を招く恐れがある。それを回避する
には、振動板形成のためのマスクをパターニングした
後、電極基板と接合し、その後、異方性エッチなどで振
動板の形成を行うのが良い。しかしながら、その場合、
電極基板の個別電極用外部電極はSi基板により密閉さ
れているので、その領域に対応する箇所のSi基板を貫
通する必要がある。
【0009】よって、本発明の一つの目的は、工程増加
をできるだけ抑え、ワイヤーボンディング、FPC等の
リード線を容易に接続できる信頼性の高い外部電極を確
実に形成することにある。
【0010】静電気力を利用したインクジェットには、
さらに、以下に述べるような課題がある。 (3)電極基板としてSi基板を用いていると、電極が
形成されている凹部のSiO2膜厚や外部電極部の形成
条件などにより個別電極用外部電極周辺の酸化膜が必要
以上に薄くなったり、荒れたりして、駆動電圧を印加し
たときに電極基板に過度のリーク電流が流れてしまい電
極が壊れてしまう。
【0011】(4)更に、インクジェットヘッドのライ
ン化を考えた場合、外部回路と接続するためのリード線
はFPCよりもワイヤーボンディングを用いた方がコス
ト的に有利であるが、振動板用外部電極及び各個別電極
用外部電極にはAuやAlなどの金属を付ける必要があ
り、金属が個別電極用外部電極からはみ出して形成され
た場合、上記(3)においては、更にリーク電流が流れ
やすくなってしまう。
【0012】よって、本発明のもう一つの目的は、電極
基板としてSi基板を用いたときに、個別電極用外部電
極から電極基板へのリーク電流が発生するのを防ぎ、信
頼性の高い外部電極を備えた、高密度化したインクジェ
ットヘッドを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
ク液滴を吐出する単一又は複数のノズル孔と、該ノズル
孔の各々に連結する吐出室と、該吐出室の少なくとも一
方の壁を構成する振動板と、該振動板に変形を生じさせ
る駆動手段とを備え、該駆動手段が前記振動板を静電気
力により変形させる電極からなるインクジェットヘッド
の製造方法であって、前記振動板を形成する第一の基板
が単結晶Si基板であり、前記電極を形成する第二の基
板がガラス基板であり、前記振動板と前記電極との間に
対向間隔を保持するための手段として、前記第一の基板
にSiO2膜のギャップスペーサを形成するかもしくは
前記第二の基板に凹部を掘りこんで、前記振動板と前記
電極を対向させて前記第一の基板と前記第二の基板を陽
極接合した後、前記振動板をエッチングにより所望の厚
さに形成する際に、同時に複数の前記電極の各個別電極
用電圧印加端子部(個別電極用外部電極)が配置されて
いる面積に対向する前記第一の基板中の前記面積を含む
それ以上の大きさの領域(コンタクト部)を、前記振動
板と同じ厚さにエッチングする工程を施した後、コンタ
クト部に残存するSiをドライエッチングにて開口する
工程を有するインクジェットヘッドの製造方法におい
て、少なくとも前記コンタクト部に対向する前記個別電
極用外部電極上には、Siドライエッチに対して耐性が
あり、前記電極に対して選択的に除去可能なエッチング
カバー膜を形成しておくことを特徴としたものである。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記エッチングカバー膜に要求される特性に加え、
高い絶縁膜性を併せもつエッチングカバー膜を各個別電
極用外部電極上全面に形成した前記第二の基板を用いる
ことを特徴としたものである。
【0015】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記電極を形成する第二の基板が単結晶Si基板で
あり、前記振動板と前記電極とに対向間隔を保持するた
めの手段として、前記第一の基板にSiO2膜のギャッ
プスペーサを形成するかもしくは前記第二の基板にあら
かじめ形成したSiO2膜に凹部を掘りこんで、前記振
動板と前記電極を対向させて前記第一の基板と前記第二
の基板を直接接合し、かつ、少なくとも前記コンタクト
部に対向する各個別電極用外部電極上には、Siドライ
エッチに対して耐性があり、SiO2膜と同程度以上の
エッチングレートで前記電極に対して選択的に除去可能
なエッチングカバー膜を形成しておくことを特徴とした
ものである。
【0016】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記エッチングカバー膜に要求される特性に加え、
高い絶縁性を併せもつエッチングカバー膜を各個別電極
上全面に形成した前記第二の基板を用いることを特徴と
したものである。
【0017】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記各個別電極が形成されている前記第二の基板の
SiO2膜の凹部の膜厚をa、前記振動板に対向する前
記各個別電極上に形成するエッチングカバー膜の厚さを
b、前記コンタクト部に対向する前記各個別電極用外部
電極上に形成するエッチングカバー膜の厚さをcとする
と、少なくともb>aの関係がある場合は、c<bの関
係を満たすように前記各個別電極上のエッチングカバー
膜の膜厚に分布をもたせた前記第二の基板を用いること
を特徴としたものである。
【0018】請求項6の発明は、請求項3又は4又は5
の発明において、ドライエッチングにより前記コンタク
ト部を開口後、該開口部から露出している前記各個別電
極用外部電極上の残存するエッチングカバー膜を除去し
た後、前記各個別電極用外部電極上でかつその面積内
に、引き続き金属膜の成膜を行うことを特徴としたもの
である。
【0019】請求項7の発明は、請求項3又は4又は5
の発明において、前記振動板をエッチングにより所望の
厚さに形成する際に、コンタクト部中の前記個別電極用
外部電極に対向する位置(凹部)は前記振動板と同じ厚
さに、それ以外の領域(凸部)は前記振動板よりも厚く
なるように形成し、その後、前記コンタクト部中の前記
個別電極用外部電極に対向する位置(凹部)にはシリコ
ンを残さず、それ以外の領域(凸部)にはシリコンが残
るようにドライエッチングする工程を施した際、前記凸
部に残ったシリコンの長さをd、シリコン間の距離を
e、前記コンタクト部に対向する前記各個別電極用外部
電極の最小幅をf、長さをgとしたとき、e<f、d<
gの関係を満たすような形状にすることを特徴としたも
のである。
【0020】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、ドライエッチングにより前記コンタクト部を開口
後、該開口部から露出している前記各個別電極用外部電
極上の残存するエッチングカバー膜を除去した後、引き
続き金属膜の成膜を行うことを特徴としたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるアクチュエ
ータ部にノズル及び液室部を接着させたインクジェット
ヘッドの一例を示す図で、同図はサイドシュータータイ
プのヘッドを例にしているが、本発明はエッジシュータ
ータイプのヘッドにも応用できることはいうまでもな
い。以下、本発明のアクチュエータ部の構成を実施例を
挙げて説明する。なお、以下の各実施例は簡略のため1
セル分のみを表記することとするが、ウエハサイズの基
板を用いて、一度に複数個のセル作製が可能なことは言
うまでもない。
【0022】図1は、本発明によって製造されたインク
ジェットヘッドの一実施例を説明するための要部断面図
で、図中、1はノズル及び液室部、2はアクチュエータ
部、3は加圧液室、4はノズル、5はインク供給口、6
は共通液室、7は流体抵抗、8は外部回路、9は振動板
用外部電極、10は個別電極、11は個別電極用外部電
極、12は電極保護膜、13は振動板、14は振動板基
板(第一の基板)、15は電極基板(第二の基板)で、
本発明は、前記振動板13と前記個別電極10を対向さ
せて前記第一の基板14と前記第二の基板15を陽極接
合した後、前記振動板13をエッチングにより所望の厚
さに形成する際に、同時に、複数の前記個別電極用電圧
印加端子部(個別電極用外部電極)が配置されている面
積に対向する前記第一の基板14中の、前記面積を含む
それ以上の大きさの領域(コンタクト部)を、前記振動
板13と同じ厚さにエッチングする工程を施した後、コ
ンタクト部に残存するSiをドライエッチングにて開口
する工程を有するインクジェットヘッドの製造方法にお
いて、少なくとも前記コンタクト部に対向する前記個別
電極用外部電極上には、Siドライエッチングに対して
耐性があり、前記電極に対して選択的に除去可能なエッ
チングカバー膜を形成しておくようにしたものである。 (実施例1)図2乃至図5は、前記振動板基板14と電
極基板15で構成されているインクジェットヘッドのア
クチュエータ部2の一連の製造工程の一実施例を示す図
で、図2乃至図5では、振動板を形成する基板21とし
て、KOHによる異方性エッチングで自発的なエッチス
トップが可能な高濃度ボロン層が形成された面方位(1
10)のSi基板を、電極基板31として汎用品であり
安価な面方位(100)のSi基板を用いた場合につい
て説明するが、本発明は、これに限定されるものではな
いことは言うまでもない。例えば、振動板基板として
は、SOI基板を用いても良いし、振動板形成のための
エッチングはドライエッチングで行っても良い。又、電
極基板としてはガラス基板を用いても良い。
【0023】図2は、電極基板との接合前までの振動板
基板の製造工程を示す図で、図2(A)は、振動板基板
の最終工程後の上面図、図2(B)〜図2(D)は、図
2(A)のI−I線で切られる断面図を示す。まず、所望
の厚さ、例えば、3μmの振動板を形成する場合、面方
位(110)のSi基板21に3μmの高濃度ボロン層
22を注入工程や不純物拡散工程などを経て形成し、そ
の後、エッチングマスク23として例えばLPCVD−
SiN膜を100nm成膜する(図2(B))。エッチ
ングマスク23としては、SiO2膜でも良いし、Si
2膜とSiN膜の積層膜を用いても良い。次に、図2
(A)に示す。振動板24とコンタクト部25がSiエ
ッチされるように、フォトレジスト26をパターニング
する(図2(C))。その後、パターニング面上のSi
N膜及び裏面のSiN膜全面をエッチングする(図2
(D))。
【0024】図3は、図2に示した振動板基板との接合
前までの電極基板の製造工程を示す図で、図3(A)
は、電極基板の最終工程後の上面図、図3(B),図3
(C)は、図3(A)のII−II線で切られる断面図を示
す。まず、面方位(100)のSi基板31に、例え
ば、熱酸化膜32を1.7μm形成する(図中、裏面酸
化膜は省略)。次に、対向して配置される振動板との対
向間隔を得るために、熱酸化膜32にギャップをパター
ニングし、例えば、フッ酸で1.3μmのエッチングを
する(図3(B))。次に、電極形成であるが、ここで
は、電極基板にSi基板を用い、後で、800℃以上の
直接接合を行うので、電極材料は、耐熱性のある高融点
金属材料や不純物ドープされたポリSi等に制限され
る。しかし、電極基板にガラス基板を用いて、陽極接合
を行う場合は、この限りではない。ここでは、TiN膜
33を例に挙げて説明する。まず、TiN膜33をスパ
ッタリング法により、例えば、0.15μm形成する。
ここで用いているTiN膜33や不純物ドープされたポ
リSiは後でコンタクト部25をSiドライエッチで開
口するときに十分なエッチング選択比が得られないため
に、エッチングカバー膜34が必要である。このエッチ
ングカバー膜34には、Siドライエッチングに対して
十分に耐性があり、SiO2膜と同程度以上のエッチン
グレートでTiN膜33に対して選択的に除去可能であ
ることが要求される。ここでは、上記特性に加え、高い
絶縁性をもつSiO2膜のエッチングカバー膜を例に挙
げて説明する。高い絶縁性をもつ材料を選択することに
より、エッチングカバー膜34に電極保護の役目を兼ね
備えることができるからである。TiN膜33を成膜後
に、例えば、P−CVD法によりSiO2膜34を、例
えば、0.15μm成膜する。次に、フォトリソグラフ
ィ技術を用いてレジストパターンを形成した後、例え
ば、フッ酸でSiO2膜34をパターニングする。その
後、レジストを除去した後、SiO2膜34をマスクと
してアンモニア過水を用いて、TiN膜33をパターニ
ングすることにより所望の電極基板構造を得ることがで
きる(図3(C))。電極33とエッチングカバー膜3
4を個別にフォトリソグラフィ技術を用いてパターニン
グするのに比べて、この方法によるとフォトリソ工程を
1工程減らすことができる。
【0025】図4は、前記振動板基板と電極基板の接合
から振動板形成のためのSiエッチングまでの製造工程
を示す図で、図4(A)は、最終工程後の上面図、図4
(B),図4(C)は、図4(A)のIII−III線で切ら
れる断面図を示す。まず、図2及び図3に示されている
振動板基板と電極基板を直接接合法で、例えば、800
℃、1時間の条件で接合する(図4(B))。次に、K
OH液でLPCVD−SiN膜23をマスクとして、振
動板24部とコンタクト部25を異方性エッチすると、
高濃度ボロン層22で急激にエッチングレートが低下す
るので、3μmの厚さの振動板24及びコンタクト部2
5が精度良く形成できる。最後に、エッチングマスクの
LPCVD−SiN膜23を除去し、振動板の形成が終
了する(図4(C))。
【0026】図5は、外部電極部形成の製造工程を説明
するための図で、図5(A)は、最終工程後の上面図、
図5(B)〜図5(E)は、図5(A)のIV−IV線で切
られる断面図を示す。まず、振動板用外部電極27を形
成するために、デポ用メタルマスク41を用い、振動板
用外部電極27のみに金属膜を成膜する。その後の、コ
ンタクト部25を開口するためのSiエッチングは、ウ
エットエッチングだとエッチング液がギャップに侵入す
るので、ドライエッチングが望ましく、金属膜として
は、このドライエッチングに対してエッチング耐性があ
り、更に、高濃度ボロン層22とオーミック接触が得ら
れるものを選ぶ必要がある。ここでは、金属膜(振動板
用外部電極)27として、例えば、金を0.5μm成膜
する(図5(B))。その際、金を成膜するできるだけ
直前にHF系のエッチング液で洗浄することが望まし
い。振動板用外部電極部の高濃度ボロン層22と金27
との間に自然酸化膜等の絶縁膜が介在する確率を低くす
ることができ、より良いオーミック接触を得ることがで
きるからである。
【0027】次に、Siエッチング時にコンタクト部2
5だけがSiエッチされるようにパターンが切られたエ
ッチング用メタルマスク42をセットする。次に、例え
ば、SF6を主体とするガスを用いてSiドライエッチ
する(図5(C))。このとき、SiとSiO2のエッ
チング選択比は最低40はあるので、TiN膜33上の
SiO2膜34は全て除去されないために、TiN膜3
3のエッチングカバー膜の役目を果たす。引き続きTi
N膜33上のSiO2膜34を除去するために、例え
ば、CHF3を主体とするガスを用いてSiO2ドライエ
ッチングを行い、TiN膜33を露出させる(図5
(D))。ここで、SiO2とTiN膜のエッチング選
択比は6以上であるので、TiN膜33上のSiO2
34を選択的に除去可能である。最後に、個別電極用外
部電極の低抵抗化及びリード線実装をワイヤーボンディ
ングで行う場合に必要な金属膜35をTiN膜33上に
形成する。その金属はコンタクト部25中に露出したT
iN膜35上に、その面積内にのみ成膜されるようにパ
ターンが切られたデポ用メタルマスク43をセットした
後、例えば、金を0.5μm成膜する(図5(E))。
以上で、所望のアクチュエータ構造を得ることができ
る。
【0028】ここで、図6を参照して、金属膜(金)3
5をTiN膜33の面積内にのみ成膜する理由について
説明する。図6において、図6(A)〜図6(C)は、
図5に示されている個別電極の1つを抜き出して示して
おり、図6(A)は、Siドライエッチ後、図6(B)
は、SiO2ドライエッチ後、図6(C)は金デポ後を
表している。図6(A)においては、Siドライエッチ
におけるオーバーエッチングに対してSiO2膜34は
全体的に僅かに膜減りしている。図6(B)において
は、SiO2ドライエッチング後にはTiN膜33がな
いところはSiO2膜34の膜厚にオーバーエッチング
量を加えた膜厚がエッチングされている。このとき、電
極基板上の凹部酸化膜32aの膜厚やSiO2膜34の
構成、及び、エッチング条件の組み合わせによっては凹
部酸化膜32aの膜厚はかなり薄くなり、最悪の場合、
なくなってしまう。又、TiN膜33との選択比がとれ
るSiO2ドライエッチの条件はデポ性の高いエッチン
グ条件であることが多いので、図6(B)に示されるよ
うに、マイクロマスクによるSiO2柱36が形成さ
れ、膜質が弱くなる場合もある。そういった場合、図6
(B)中に示されるように、TiN膜33の周辺で絶縁
性が弱くなり、電極基板へのリーク箇所37が発生して
しまう。図6(B)の状態で電圧印加したときにリーク
箇所37が発生しない場合においても、図6(C)に示
されるように、金35を成膜した場合は、膜厚が薄く、
膜質が弱くなった箇所に金属膜35が形成されてしまう
ので、その後、電圧印加したときに新たにリーク箇所が
発生するという恐れが大きい。よって、個別電極の信頼
性を高めるために、金35をTiN膜33の面積内にの
み成膜するのが良い。
【0029】(実施例2)次に、図7を参照して、図6
で説明したリーク箇所37の発生を防止するための、他
の電極基板構造の一例を説明する。図7(A)は、振動
板基板と電極基板を直接接合で貼り合わせた後、KOH
液で振動板24とコンタクト部25を異方性エッチで形
成したときの上面図を、また、図7(B),図7(C)
は、図7(A)のV−V線で切られる断面を示している。
図7(B)は、実施例1で説明した電極基板を示してい
るが、図7(B)の電極基板の構造の場合、凹部酸化膜
32aの膜厚に比べ、SiO2膜34の膜厚がかなり薄
い場合は問題ないが、同程度になってくると、図6で説
明したリーク箇所37が発生してしまう。SiO2膜3
4はエッチングカバー膜としての役割の他に個別電極の
保護膜の役割も果たしているので、保護膜の役割として
厚い膜厚が要求されると、それに応じて凹部酸化膜32
aの膜厚を厚くしなければならない。しかし、電極基板
に最初に形成する熱酸化膜32を2μm以上にする場
合、熱酸化膜32の形成時間が長く掛かるのと、厚さ精
度が落ちるという問題がある。又、SiO2膜32の膜
厚が厚くなるとSiO2ドライエッチの時間が長くなっ
てしまい、図6で説明したようなマイクロマスクによる
SiO2柱36が形成されやすくなり好ましくない。そ
こで、図7(C)に示されるように、凹部酸化膜32a
の膜厚をa、振動板24に対向するSiO2膜34の膜
厚をb、コンタクト部25に対向するSiO2膜34の
膜厚をcとすると、少なくともb>aの関係がある場合
は、c<bの関係を満たすように、TiN膜33上のS
iO2膜34の膜厚に分布をもたせた電極基板構成にす
ることが効果的である。
【0030】(実施例3)図8乃至図12は、本発明の
他の実施例の一例を説明するための図で、図8は、電極
基板との接合前までの振動板基板の上面図を示してい
る。なお、図9(A)〜図9(D)において、左側の図
は図8のVI−VI(振動板24側)線相当断面図,右側の
図はVII−VII(コンタクト部25側)線相当断面図であ
る。まず、所望の厚さ、例えば、3μmの振動板を形成
する場合、面方位(110)のSi基板21に3μmの
高濃度ボロン層22を注入工程や不純物拡散工程などを
経て形成し、その後、エッチングマスクとして、例え
ば、熱酸化膜28を100nm、及び、例えば、LPC
VD−SiN膜23を150nmに順次成膜する(図9
(A))。次に、振動板24とコンタクト部25がSi
エッチングされるように、LPCVD−SiN膜23を
パターニングする。その後、パターニング面上のLPC
VD−SiN膜23及び裏面のLPCVD−SiN膜2
3全面をエッチングする(図9(B))。その後、コン
タクト部25の中で電極基板の凸部酸化膜に接合する箇
所に、凸部酸化膜よりも大きな面積の熱酸化膜28が残
るようにフォトレジスト26をパターニングする(図9
(C))。最後に、例えば、フッ酸を用いて熱酸化膜2
8のエッチングを行った後、フォトレジスト26を除去
して振動板基板を完成する(図9(D))。なお、電極
基板の製造工程は図3と同様なので省略する。
【0031】図10は、振動板基板と電極基板を接合し
たときの基板の上面図、図11(A)〜図11(C)
は、その要部断面図で、図11(A)〜図11(C)に
おいて、左側の図は図10のVIII−VIII(振動板24
側)線断面図、右側の図はIX−IX(コンタクト部25
側)線断面図で、接合から振動板24の形成までの工程
を説明するための図である。まず、振動板基板と電極基
板を直接接合法で、例えば、800℃、1時間の条件で
接合する(図11(A))。次に、KOH液でLPCV
D−SiN膜23及び熱酸化膜28をマスクとして、振
動板24とコンタクト部25を異方性エッチする。この
とき、熱酸化膜28はSiに比べレートは遅いがKOH
液でエッチングされる(Siに対する選択比は約20
0)ために、ここでは、Siが約20μmエッチングさ
れた時点で、熱酸化膜28はエッチングされ、無くなる
(図11(B))。更に、KOH液によるエッチングを
続けると、高濃度ボロン層22で急激にエッチングレー
トが低下するので、3μmの厚さの振動板24(高濃度
ボロン層22)及びコンタクト部25(電極基板の凹部
酸化膜32aに対向している箇所)が精度良く形成でき
る。このとき、コンタクト部25中の電極基板の凸部酸
化膜32bに対向している箇所には約23μmのシリコ
ンが残る(図11(C))。
【0032】図12は、コンタクト部25へのSiエッ
チングによる、個別電極用外部電極部の露出から外部電
極部(振動板用と個別電極用の両者)形成までの製造工
程を示している。ここでのSiエッチングはウエットだ
とエッチング液がギャップに侵入するので、ドライエッ
チングが望ましく、ドライエッチングを前提に説明す
る。ここでのドライエッチングは、サンプルの構成によ
っては振動板24の高濃度ボロン層22をエッチングせ
ずに、コンタクト部25の高濃度ボロン層22のみをマ
スクレスでエッチングが可能な場合もある。又、実施例
1で説明したようにエッチング用メタルマスク42を用
いても良い。
【0033】ここでは、マスクレスドライエッチが可能
な構成として説明する。例えば、SF6を主体とするガ
スを用いてマスクレスでSiドライエッチすると、コン
タクト部25中の露出している高濃度ボロン層22がエ
ッチングされ、個別電極用外部電極部が露出する(図1
2(A))。引き続いて、KOHエッチ時のマスクであ
った、LPCVD−SiN膜23及び熱酸化膜28をC
HF3を主体とするガスを用いて順次ドライエッチで除
去する。このとき、個別電極用外部電極部上のSiO2
膜34も同時に除去される(図12(B))。そこで、
凸部酸化膜32bに残ったシリコンの長さをd、シリコ
ン間の距離をe、コンタクト部25に対向する各個別電
極の最小幅をf、長さをgとしたとき、e<f、d<g
の関係を満たすような形状にする。つまり、コンタクト
部25の開口箇所を上面から見た場合、TiN膜33し
か露出していない構成にしておく。そうすることによ
り、SiO2ドライエッチを行った場合に、凹部酸化膜
32aがエッチングされることはほとんどなくなり、図
6で説明したリークの発生を抑えることができる。
【0034】最後に、外部回路に接続するためのリード
線接続をFPC、ワイヤーボンディング等(特にワイヤ
ーボンディング)で行う場合に必要な金属膜、例えば、
金35を、例えば、スパッタ法にて、例えば、0.5μ
m全面に成膜することによって、所望のアクチュエータ
構造を得ることができる(図12(C))。このとき、
金35はTiN膜33上にのみ成膜されるので、図6で
説明したリークの発生を抑えることができる。又、個々
の個別電極用外部電極部間、及び個別電極用外部電極部
と振動板用外部電極部は電気的に絶縁されている。コン
タクト部25中のシリコンはそのエッチング断面で高濃
度ボロン層22と金35が接続されているので、振動板
用外部電極部はどこでリード線接続をしても良い。よっ
て、このような構造を用いた場合、金35の成膜工程の
みで、各個別電極用外部電極部と振動板用外部電極部
(一例)が同時に形成され、又、リーク発生を防止する
構造にもなっているので、コスト低下や工程短縮,アラ
イメントズレによる歩留まり低下の抑制,信頼性向上な
どの効果が期待できる。
【0035】更に、振動板基板上に形成する液室材料と
して高剛性材料である金属系材料を用いる場合、上記金
属膜として、共晶接合,圧着接合,はんだ接合,ろう付
けなどにも用いられる材料を選択すれば、振動板−液室
接合プロセスの簡略化や接合が容易などの効果もある。
上記条件に合う金属材料としては、金,銀,銅,ニッケ
ル等がある。更に、化学的に安定な金属でインクに接す
る部分が覆われているので、インクに浸食されることが
なく、接液性が良いという効果もある。
【0036】
【発明の効果】(請求項1の発明に対応する作用効果)
個別電極面にSiエッチに対するエッチングカバー膜を
形成しておくことで、エッチングマージンが増加して、
外部電極の膜減りや、最悪、外部電極の膜がなくなるの
を防ぐことができる。
【0037】(請求項2の発明に対応する作用効果)エ
ッチングカバー膜に絶縁性の高い材料を選び、個別電極
全面に形成することで、工程の増加なく振動板と個別電
極間のショート防止が可能になる。又、電極材料の組み
合わせによっては、電極マスクのパターニングマスクに
もなり得て、工程短縮が可能である。
【0038】(請求項3の発明に対応する作用効果)電
極基板としてSi基板を用いることで、半導体微細化技
術を応用でき、狭ギャップの対向間隔を精度良く、高歩
留まりで製作できる。
【0039】(請求項4の発明に対応する作用効果)エ
ッチングカバー膜に絶縁性の高い材料を選び、個別電極
全面に形成することで、工程の増加なく振動板と個別電
極間のショート防止が可能になる。又、電極材料の組み
合わせによっては電極マスクのパターニングマスクにも
なり得て、工程短縮が可能である。
【0040】(請求項5の発明に対応する作用効果)個
別電極用外部電極上のエッチングカバー膜として、必要
な範囲で最も薄くすることで、膜減りした凹部酸化膜に
起因するリーク電流を防止できる。
【0041】(請求項6の発明に対応する作用効果)膜
減りした凹部酸化膜にかからないように外部電極用の金
属を成膜することで、膜減りした凹部酸化膜に起因する
リーク電流の発生防止になる。
【0042】(請求項7の発明に対応する作用効果)コ
ンタクト部中の電極基板の凸部酸化膜上にSi柱を残
し、エッチングカバー膜の除去時に凹部酸化膜が露出し
ない構造にしているので、凹部酸化膜の膜減りがほとん
ど発生しないので、リーク電流発生防止の効果が大き
い。
【0043】(請求項8の発明に対応する作用効果)コ
ンタクト部の開口箇所には個別電極用外部電極しか露出
していない構造にしているので、デポのみで、リード線
実装用の金属膜が形成できる。又、基板へのリークの心
配もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるインクジェットヘッドの一例を
示す図である。
【図2】 実施例1における振動板基板の製造工程図で
ある。
【図3】 実施例1における電極基板の製造工程図であ
る。
【図4】 実施例1における接合から振動板形成までの
製造工程図である。
【図5】 実施例1における外部電極部形成の製造工程
図である。
【図6】 外部電極部形成時に発生するリーク不良を示
す図である。
【図7】 実施例2における電極基板構成の一例を示す
図である。
【図8】 実施例3における振動板基板の上面図であ
る。
【図9】 実施例3における振動板基板の製造工程図で
ある。
【図10】 実施例3における接合後の基板の上面図で
ある。
【図11】 実施例3における接合から振動板形成まで
の製造工程図である。
【図12】 実施例3における外部電極部形成の製造工
程図である。
【符号の説明】
1…ノズル及び液室部、2…アクチュエータ部、3…加
圧液室、4…ノズル、5…インク供給口、6…共通液
室、7…流体抵抗、8…外部回路、9,27…振動板用
外部電極、10,33…個別電極、11,35…個別電
極用外部電極、12…電極保護膜、13…振動板、14
…第1の基板、15…第2の基板、21…(110)S
i基板、22…高濃度ボロン層、23…SiN膜、24
…振動板、25…コンタクト部、26…フォトレジス
ト、31…(100)Si基板、32…熱酸化膜、32
a…凹部酸化膜、32b…凸部酸化膜、34…SiO2
膜、35…金、41,43…デポ用メタルマスク、42
…エッチング用メタルマスク。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク液滴を吐出する単一又は複数のノ
    ズル孔と、該ノズル孔の各々に連結する吐出室と、該吐
    出室の少なくとも一方の壁を構成する振動板と、該振動
    板に変形を生じさせる駆動手段とを備え、該駆動手段が
    前記振動板を静電気力により変形させる個別電極からな
    るインクジェットヘッドの製造方法であって、前記振動
    板を形成する第一の基板が単結晶Si基板であり、前記
    個別電極を形成する第二の基板がガラス基板であり、前
    記振動板と前記個別電極との間に対向間隔を保持するた
    めの手段として、前記第一の基板にSiO2膜のギャッ
    プスペーサを形成するかもしくは前記第二の基板に凹部
    を掘りこんで、前記振動板と前記個別電極を対向させて
    前記第一の基板と前記第二の基板を陽極接合した後、前
    記振動板をエッチングにより所望の厚さに形成する際
    に、同時に複数の個別前記電極の各個別電極用電圧印加
    端子部(以下、個別電極用外部電極)が配置されている
    面積に対向する前記第一の基板中の、前記面積を含むそ
    れ以上の大きさの領域(以下、コンタクト部)を、前記
    振動板と同じ厚さにエッチングする工程を施した後、該
    コンタクト部に残存するSiをドライエッチングにて開
    口する工程を有するインクジェットヘッドの製造方法に
    おいて、少なくとも前記コンタクト部に対向する前記個
    別電極用外部電極上には、Siドライエッチに対して耐
    性があり、前記電極に対して選択的に除去可能なエッチ
    ングカバー膜を形成しておくことを特徴とするインクジ
    ェットヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記エッチングカバ
    ー膜に要求される特性に加え、高い絶縁膜性を併せもつ
    エッチングカバー膜を各個別電極用外部電極上全面に形
    成した前記第二の基板を用いることを特徴とするインク
    ジェットヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記個別電極を形成
    する第二基板が単結晶Si基板であり、前記振動板と前
    記個別電極とに対向間隔を保持するための手段として、
    前記第一の基板にSiO2膜のギャップスペーサを形成
    するかもしくは前記第二の基板にあらかじめ形成したS
    iO2膜に凹部を掘りこんで、前記振動板と前記個別電
    極を対向させて前記第一の基板と前記第二の基板を直接
    接合し、かつ、少なくとも前記コンタクト部に対向する
    各個別電極用外部電極上には、Siドライエッチに対し
    て耐性があり、SiO2膜と同程度以上のエッチングレ
    ートで前記電極に対して選択的に除去可能なエッチング
    カバー膜を形成しておくことを特徴とするインクジェッ
    トヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記エッチングカバ
    ー膜に要求される特性に加え、高い絶縁性を併せもつエ
    ッチングカバー膜を各個別電極上全面に形成した前記第
    二の基板を用いることを特徴とするインクジェットヘッ
    ドの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記各個別電極が形
    成されている前記第二の基板のSiO2膜の凹部の膜厚
    をa、前記振動板に対向する前記各個別電極上に形成す
    るエッチングカバー膜の厚さをb、前記コンタクト部に
    対向する前記各個別電極用外部電極上に形成するエッチ
    ングカバー膜の厚さをcとすると、少なくともb>aの
    関係がある場合は、c<bの関係を満たすように前記各
    個別電極上のエッチングカバー膜の膜厚に分布をもたせ
    た前記第二の基板を用いることを特徴とするインクジェ
    ットヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4又は5において、ドライ
    エッチングにより前記コンタクト部を開口後、該開口部
    から露出している前記各個別電極用外部電極上に残存す
    るエッチングカバー膜を除去した後、前記各個別電極用
    外部電極上でかつその面積内に、引き続き金属膜の成膜
    を行うことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項3又は4又は5において、前記振
    動板をエッチングにより所望の厚さに形成する際に、コ
    ンタクト部中の前記個別電極用外部電極に対向する位置
    (凹部)は前記振動板と同じ厚さに、それ以外の領域
    (凸部)は前記振動板よりも厚くなるように形成し、そ
    の後、前記コンタクト部中の前記個別電極用外部電極に
    対向する位置(凹部)にはSiを残さず、それ以外の領
    域(凸部)にはSiが残るようにドライエッチングする
    工程を施した際、前記凸部に残ったSiの長さをd、S
    i間の距離をe、前記コンタクト部に対向する前記各個
    別電極用外部電極の最小幅をf、長さをgとしたとき、
    e<f、d<gの関係を満たすような形状にすることを
    特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、ドライエッチングに
    より前記コンタクト部を開口後、該開口部から露出して
    いる前記各個別電極用外部電極上の残存するエッチング
    カバー膜を除去した後、引き続き金属膜の成膜を行うこ
    とを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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