JP2001063066A - インクジェットヘッドの検査方法および装置 - Google Patents

インクジェットヘッドの検査方法および装置

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JP2001063066A
JP2001063066A JP24563499A JP24563499A JP2001063066A JP 2001063066 A JP2001063066 A JP 2001063066A JP 24563499 A JP24563499 A JP 24563499A JP 24563499 A JP24563499 A JP 24563499A JP 2001063066 A JP2001063066 A JP 2001063066A
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ink
head
measuring
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medium
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Masaru Shibata
優 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク液滴の着弾位置を正確かつ効率的に測
定し、信頼性の高い評価を実現するインクジェットヘッ
ドの検査方法および装置を提供する。 【解決手段】 液滴を吐出させて像を形成するインクジ
ェットヘッドの検査方法において、媒体に所定パターン
を印字し、その印字パターンからインクジェットヘッド
の性能を評価する際、インク吐出口位置を測定し、イン
ク吐出口から吐出されたインク液滴の到達位置を測定す
る。インク吐出口位置に対するインクの着弾位置を測定
し、インクの吐出方向を測定することができる。媒体と
して透明シート2を用いたので同一方向から吐出口位置
およびインクの着弾位置の測定が可能となり、インク吐
出口の位置に対するインク着弾位置を容易に測定するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク等の液滴を
吐出させて画像を形成するインクジェットヘッドにおい
て、紙やフイルム等の媒体に所定の検査パターンを形成
させ、この検査パターンからヘッド特性を評価するイン
クジェットヘッドの検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数のノズルからインク等の液滴
を吐出させて画像を形成するインクジェットヘッドの品
質を評価する場合、たとえば特開平4−336273号
公報に記載された方法が知られている。この方法によれ
ば、複数のノズルから吐出された液滴が互いに重ならな
いように検査パターンを印字させ、各ドットの重心位置
を測定する。そして、この重心位置をドットの着弾位置
として、その均一性からヘッドの品質を評価するという
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では最終的に形成された画像から評価しているの
で、ヘッド走査方向の位置精度に関してはインクの吐出
方向と吐出速度の両方の影響が混在して分離できない。
このため不良があったときに迅速に前工程にフィードバ
ックをかけることができないという問題があった。
【0004】この問題を図13を用いてより詳細に説明
すると、図13において、1は検査対象のワーク、2は
ワーク1から吐出されたインクで検査するための印字媒
体である。ワーク1は、印字媒体2に対して速度Vp
移動しながら画像を形成し、インク液滴は速度Vd でワ
ーク1から吐出されるものとする。ここで、インク液滴
の速度ベクトルVd をVd =s・eと表す。なお、s=
‖Vd ‖、‖e‖=1とする。ワーク1と印字媒体2の
間隔をh(Z方向)とすると、インク液滴は2つの速度
ベクトルVp とVd の合成ベクトルの方向に吐出される
ので、V=Vp+Vd になる。
【0005】合成ベクトルのX,Y,Z成分をそれぞれ
v ,Yv ,Zv とすると、インク液滴がワーク1から
吐出されてから印字媒体2に到達するまでの時間tは、
t=h/Zv となる。ここで、説明を簡単にするため
に、 ワーク速度Vp ; Vp =(xp ,0,0) インク液滴速度Vd ; Vd =s・e=(s・Ex ,0,s・Ez ) インクを吐出する吐出口の位置P; P=(x0 ,0,h) とする。
【0006】インク液滴の着弾位置Q;Q=P+t・V
から、着弾位置QのX座標x2 は、 x2 =x0 +t・(xp +s・Ex ) =x0 +h・(xp +s・Ex )/Zv である。ここで、Zv =s・Ez であるので、 x2 =x0 +h・(xp +s・Ex )/(s・Ez ) =x0 +h・(xp /Ez /s+Ex /Ez ) となる。すなわち、インク液滴の着弾位置Qは、インク
の吐出方向と吐出速度の影響を受ける。
【0007】ところで、インクの吐出方向はインクを吐
出させる吐出口の向きが最も影響し、吐出口を形成する
ときの加工精度および組立精度が主要因である。また、
吐出速度はインクを吐出させるエネルギの影響を大きく
受け、エネルギ源の製造精度が主要因である。したがっ
て、インク液滴の着弾精度を向上させるには、着弾精度
悪化の要因を分離し、悪化の要因に合わせた対処が必要
である。
【0008】本発明は上述した課題に鑑み、インク液滴
の着弾位置を正確かつ効率的に測定し、信頼性の高い評
価を実現するインクジェットヘッドの検査方法および装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドの検査方法は、液滴を吐出させて像を形成するイ
ンクジェットヘッドの検査方法であって、媒体に所定パ
ターンを印字し、その印字パターンからインクジェット
ヘッドの性能を評価する際、インク吐出口位置を測定す
る工程と、インク吐出口から吐出されたインク液滴の到
達位置を測定する工程と、を有することを特徴とする。
【0010】また、本発明のインクジェットヘッドの検
査装置は、液滴を吐出させて像を形成するインクジェッ
トヘッドの検査装置であって、インク吐出口の位置を測
定する手段と、インク吐出口から吐出されたインク液滴
の到達位置を測定する手段と、を有し、媒体に印字され
た印字パターンからインクジェットヘッドの性能を評価
するようにしたことを特徴とする。
【0011】また、本発明のインクジェットヘッドの検
査装置において、印字媒体として透明シートを用い、透
明シート越しに印字パターンおよびインク吐出口の位置
を測定するようにしたことを特徴とする。
【0012】また、本発明のインクジェットヘッドの検
査方法は、液滴を吐出させて像を形成するインクジェッ
トヘッドの検査方法であって、媒体に所定のパターンを
印字し、その印字パターンからインクジェットヘッドの
性能を評価する際、少なくとも2以上の異なる走査速度
で所定パターンを印字したときのインク液滴の到達位置
を測定することを特徴とする。
【0013】また、本発明のインクジェットヘッドの検
査方法は、液滴を吐出させて像を形成するインクジェッ
トヘッドの検査方法であって、媒体に所定のパターンを
印字し、その印字パターンからインクジェットヘッドの
性能を評価する際、ヘッドを媒体に対して第1の間隔で
所定速度で移動させながら所定の吐出開始位置で吐出開
始信号を与え、そのときの液滴の着弾位置を測定する第
1の移動着弾位置測定工程と、移動速度および吐出開始
位置を変えずに第1の間隔とは異なる第2の間隔にして
液滴の着弾位置を測定する第2の移動着弾位置測定工程
と、を有することを特徴とする。
【0014】また、本発明のインクジェットヘッドの検
査方法において、ヘッドを媒体に対して所定の吐出開始
位置に位置決めしたときの液滴を吐出するインク吐出口
の位置を測定する工程を有することを特徴とする。
【0015】また、本発明のインクジェットヘッドの検
査方法において、ヘッドを媒体に対して第1の間隔およ
び第2の間隔を含む第3の間隔で所定の吐出開始位置に
静止させて吐出開始信号を与え、そのときの液滴の着弾
位置を測定する第1の静止着弾位置測定工程を有するこ
とを特徴とする。
【0016】また、本発明のインクジェットヘッドの検
査方法において、ヘッドを媒体に対して第1の間隔およ
び第2の間隔を含む第3の間隔で所定の吐出開始位置に
静止させて吐出開始信号を与え、そのときの液滴の着弾
位置を測定する第1の静止着弾位置測定工程と、第3の
間隔と異なる第4の間隔で所定の吐出開始位置に静止さ
せて吐出開始信号を与え、そのときの液滴の着弾位置を
測定する第2の静止着弾位置測定工程を有することを特
徴とする。
【0017】本発明の典型的実施形態において、インク
を吐出するインク吐出口の位置を測定する工程と、イン
ク吐出口から吐出され、インク吐出口に対して静止した
媒体に着弾したインク液滴(ドット)の着弾位置を測定
する工程と、を有する。そして特に、印字媒体として透
明シートを用い、透明シート越しにインク吐出口の位置
および媒体に着弾したインクの着弾位置を測定するもの
である。
【0018】上記構成において本発明によれば、インク
吐出口位置に対するインクの着弾位置を測定するように
したので、インクの吐出方向を測定することができる。
また、媒体として透明シートを用いたので同一方向から
吐出口位置およびインクの着弾位置の測定が可能とな
り、インク吐出口の位置に対するインク着弾位置を容易
に測定することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて添付図面を参照して説明する。 (全体構成)図1は、本発明に係る印字検査方法を適用
する印字検査装置の構成を示す図である。図1におい
て、1は検査対象であるワーク、2はワーク1から吐出
されたインクにより検査のためのパターンが印字される
印字媒体である透明シート、3は透明シート2上の印字
パターンを拡大するための顕微鏡、4は顕微鏡3の拡大
像を電気信号に変換するTVカメラであり、図示しない
画像処理装置に接続されており、その画像処理装置で吐
出口やインクの位置が測定できるようになっている。5
は顕微鏡3で印字パターンを観察するための照明、6は
ワーク1を下側から観察するために顕微鏡3の光軸を曲
げるためのミラーである。
【0020】7はワーク1を固定するためのワーク固定
治具、8はXステージ、9は透明シート2を保持し、ワ
ーク1に対して静止または印字走査のための相対移動を
行うための印字ステージ、10は印字する前にインク吸
引等を行ってワーク1の吐出状態を安定させるための回
復装置である。印字ステージ9と回復装置10はそれぞ
れ独立に、かつ互いに干渉しないでXステージ8上を移
動する。
【0021】また、11は複数の吐出口を測定するため
に顕微鏡3等を移動させるYステージ、12はミラー6
に対して顕微鏡3を相対的に移動させるためのピントス
テージである。
【0022】つぎに、図2を用いて顕微鏡3等の測定系
の配置について説明する。図2は、ワーク1を測定する
状態でのワーク1まわりの断面図である。図2におい
て、ワーク1はワーク固定治具7に固定されており、ワ
ーク1の吐出口から所定の距離だけ下に離れた位置に透
明シート2が配置されている。透明シート2は、印字ス
テージ9に吸着等により保持されている。また、印字ス
テージ9は、ワーク1が下から見えるように穴があけて
ある。
【0023】ミラー6およびピントステージ12はYス
テージ11に固定されており、Yステージ11を移動す
ることでワーク1のすべての吐出口を測定することがで
きるようになっている。
【0024】顕微鏡3は振動および剛性の関係で光軸が
横向きになるように、ピントステージ12に固定されて
いる。そして、顕微鏡3の光軸は、ミラー6を介して9
0°折り曲げられ、これによりワーク1を下から観察す
ることができるようになっている。したがって、ピント
ステージ12をY方向に移動させると、ミラー6は移動
しないのでピント位置が上下方向に移動し、ワーク1お
よび透明シート2にピントを合わせることができる。
【0025】(印字制御系)つぎに、図3を用いて印字
のための制御系について説明する。図3において、10
0は装置全体の動作を制御する制御装置、101は印字
ステージ9の動作を制御するステージコントローラ、1
02はステージコントローラ101からの信号により印
字ステージ9を駆動するステージドライバ、103は印
字ステージ9の移動位置を検出する位置検出装置であ
る。
【0026】110はワーク1からインクを吐出させて
検査パターンを印字させる印字コントローラ、111は
検査パターンを保持しておくパターン保持装置、112
は印字コントローラ110からのパターン信号をインク
吐出に必要なだけ増幅する印字ドライバ、113は印字
ドライバ112の信号をワーク1に供給するコンタクト
である。
【0027】(ステージ静止での印字動作)上記構成に
おいて印字(検査パターンの形成)動作について説明す
る。まず、印字ステージを静止させた状態での印字動作
について説明する。制御装置100はステージコントロ
ーラ101に目標位置データをセットし、移動開始命令
を送る。この移動開始命令を受けたステージコントロー
ラ101は目標位置に移動するために必要なパルス数を
計算し、駆動パルスをステージドライバ102に出力す
る。ステージドライバ102はその受けたパルスを、印
字ステージ9を駆動できるように増幅して印字ステージ
9に供給し、これにより印字ステージ9は所定位置に位
置決めされる。
【0028】制御装置100は印字ステージ9の位置決
め完了を確認後、パターン保持装置111に検査パター
ンデータを送信し保持させる。つぎに、印字開始命令を
受信したらすぐに印字開始するように、印字コントロー
ラ110を即時印字の状態にセットして、印字開始命令
を送信する。
【0029】印字開始命令を受けた印字コントローラ1
10は、パターン保持装置111に保持されている検査
パターンデータを所定のパターン信号に変換して、印字
ドライバ112に出力する。印字ドライバ112は受信
したパターン信号をインク吐出に必要なだけ増幅して、
コンタクト113を介してワーク1に供給する。ワーク
1は増幅されたパターン信号によりインクを吐出する。
【0030】(吐出口の見え方)つぎに、図4および図
5を用いてインク吐出口の見え方について説明する。図
4はインク吐出口の断面図であり、同図において、15
0は先端がインク吐出口であるノズルであり、インクが
充填されている。このノズル150は吐出口を含む平面
である吐出面に対して垂直になるように設計されてい
る。151はインクの液面であり、正常な状態ではノズ
ル150の軸に対して線対称の曲面になっている。
【0031】図5は、顕微鏡3とTVカメラ4を用いて
吐出口を拡大して観察した様子を示す。同図において2
00はTVカメラ4の視野であり、201a〜201d
は吐出口である。
【0032】インクの液面151は、前述したように曲
面になっている。吐出口に対して垂直な方向から照明光
を当て同じ方向から吐出口を観察すると、顕微鏡3の光
軸にほぼ垂直な面での反射光は、顕微鏡3に戻るが、顕
微鏡3の光軸に垂直でない部分の反射光は戻らない。し
たがって、光軸にほぼ垂直な面だけが明るくなり、それ
以外の部分は暗くなる。図4のような状態では、吐出口
以外の部分とインクの液面151の光軸に垂直な部分
(すなわち吐出口の中央部)が明るく、液面151の大
部分の領域は暗く見える。
【0033】吐出口の位置を求めるにはTVカメラ4の
映像信号を、図示しない画像処理装置にデジタル画像と
して取り込み、所定の明るさを閾値として2値化処理す
る。すなわち、その閾値よりも暗い部分を「1」、閾値
よりも明るい部分を「0」とする2値化を行い、2値画
像を生成する。そして2値画像において、「1」がつな
がった連結領域ごとに重心を求めることにより、吐出口
の位置が求まる。
【0034】この場合、より正確に吐出口の位置を求め
るには、吐出口中心の輝点を除去する。このために
「1」の連結領域に内包される「0」の領域を穴埋め処
理して除去した後、「1」の連結領域ごとに重心を求め
ればよい。
【0035】(吐出方向測定)つぎに、図6を用いてイ
ンク液滴の吐出方向の測定について説明する。図6にお
いて、201は吐出口位置であり、ピントステージ12
で顕微鏡3をワーク1の吐出口にピントを合わせて吐出
口の位置を測定したときのものである。202はインク
着弾位置であり、印字ステージ9を静止させてインクを
吐出させたとき、透明シート2に着弾したインクをピン
トステージ12で顕微鏡3を透明シート2にピントを合
わせて位置を測定したときのものである。
【0036】吐出方向が完全に設計値通りであるとする
と、吐出口位置とインク着弾位置は一致する。実際は吐
出口位置とインク着弾位置は加工・組立精度により一致
しない。ここで、吐出口位置を(x0 ,y0 )、インク
着弾位置を(x1 ,y1 )、吐出口から透明シート2ま
での距離をhとすると、インクの吐出方向を示す方向ベ
クトルed (‖ed ‖=1)は、 L=√{(x1 −x0 2 +(y1 −y0 2 +h2 } (1) として、 ed =(ex ,ey ,ez ) =((x1 −x0 )/L,(y1 −y0 )/L,h/L) (2) である。
【0037】以上の説明から分かるように、同一方向か
らインク吐出口位置とインク着弾位置を測定し、出口位
置と媒体が静止状態でのインク着弾位置との関係を測定
することで、インクの着弾精度を要因別に評価するよう
にしたので、着弾精度が悪化したときに迅速に対応する
ことができ、不良品を低減することができる。
【0038】つぎに、本発明の第2の実施形態を説明す
る。この実施形態において印字検査装置の全体構成(図
1)、測定系(図2)および印字制御系(図3)等の基
本構成は実質的に前述の第1の実施形態の場合と同様で
ある。以下おもに、本実施形態の特徴部分について説明
する。
【0039】(ステージと連動した印字動作)ここで
は、印字ステージ9を移動させながら検査パターンを印
字するときの動作を説明する。制御装置100は、パタ
ーン保持装置111に検査パターンデータを送信し保持
させる。つぎに、印字ステージ9が所定位置に到達した
ら印字を開始する連動印字の状態に、印字コントローラ
110をセットして、印字開始命令を送信する。
【0040】このとき印字コントローラ110は、位置
検出装置103の出力値を監視し、印字ステージ9が所
定位置に到達するのを待つ。制御装置100はつぎに、
ステージコントローラ101、ステージドライバ102
を介して、印字ステージ9をワークの下で所定速度で定
速移動することができる位置まで退避させる。
【0041】印字ステージ9の退避が完了すると、制御
装置100はステージコントローラ101に目標位置デ
ータをセットし、移動開始命令を送る。この移動開始命
令を受けたステージコントローラ101は目標位置に移
動するために必要なパルス数を計算し、駆動パルスをス
テージドライバ102に出力する。ステージドライバ1
02はその受けたパルスを、印字ステージ9を駆動でき
るように増幅して印字ステージ9に供給し、これにより
印字ステージ9は移動を開始する。
【0042】位置検出装置103は印字ステージ9の位
置をつねに出力しているので、その出力値は印字ステー
ジ9の移動に伴って変化する。印字コントローラ110
は、位置検出装置103の出力値を監視しているので、
印字ステージ9が所定の印字開始位置に到達したら印字
ステージ9の移動に同期して、パターン保持装置111
に保持されている検査パターンデータを順次読み出し、
所定のパターン信号に変換して、印字ドライバ112に
出力する。印字ドライバ112は受信したパターン信号
をインク吐出に必要なだけ増幅して、コンタクト113
を介してワーク1に供給する。ワーク1は増幅されたパ
ターン信号によりインクを吐出する。
【0043】(吐出口の見え方)吐出口の見え方につい
ては、実質的に前述の第1の実施形態の場合と同様であ
る。
【0044】(吐出速度測定)つぎに、図7を用いてイ
ンク液滴の吐出速度の測定について説明する。図7にお
いて、201は吐出口位置であり、ピントステージ12
で顕微鏡3をワーク1の吐出口にピントを合わせて吐出
口の位置を測定したときのものである。203はインク
着弾位置であり、印字ステージ9を第1の速度で移動
(走査)させて、印字ステージ9が所定位置を通過する
ときに吐出させたインクが透明シート2に着弾したもの
を、ピントステージ12で顕微鏡3を透明シート2にピ
ントを合わせて位置を測定したときのものである。
【0045】204はインク着弾位置であり、印字ステ
ージ9を第2の速度で移動(走査)させて、印字ステー
ジ9が第1の速度で吐出を行った位置を通過するときに
吐出させたインクが透明シート2に着弾したものを、ピ
ントステージ12で顕微鏡3を透明シート2にピントを
合わせて位置を測定したときのものである。
【0046】ここで、第1の速度での着弾位置を
(x3 ,y3 )、第2の速度での着弾位置を(x4 ,y
4 )、吐出口から透明シート2までの距離をh、印字ス
テージ9を第1の速度で移動ベクトルをVp1、第2の速
度で移動ベクトルをVp2、インクの吐出ベクトルをVd
とし、さらに、 Vp1=(xp1,0,0)...(ステージはX方向に移
動) Vp2=(xp2,0,0)...(ステージはX方向に移
動) Vd =V・ed ...(‖ed ‖=1) =(V・ex ,V・ey ,V・ez ) とすると、インクの吐出から着弾までの時間Tf は、T
f ・V・ez =hから、 Tf =h/(V・ez ) (3) である。
【0047】この時間Tf におけるステージ移動量M
は、 M=xp ・Tf ...(‖Vp ‖=Xp ) =xp ・h/(V・ez ) (4) であるので、第1の速度での移動量M1 は、 M1 =xp1・h/(V・ez ) また、第2の速度での移動量M2 は、 M2 =xp2・h/(V・ez ) である。したがって、移動量差dM=M2 −M1 は、 dM=(xp2−xp2)・h/(V・ez ) (5) である。吐出速度Vは、 V=(xp2−xp2)・h/(dM・ez ) (6) となる。この場合、吐出が計算値から大きくずれていな
ければ、ez ≒1であるから、 V≒(xp2−xp1)・h/dM (7) となる。
【0048】したがってxp1、xp2およびhについて予
め測定しておき、第1の速度での着弾位置x3 および第
2の速度での着弾位置x4 を測定すれば、dM=x4
3であるので、 V≒(xp2−xp1)・h/(x4 −x3 ) (8) から吐出速度を求めることができる。より正確に吐出速
度を求めるためには、予め吐出方向を測定しておき、e
z を用いればよい。
【0049】以上の説明から分かるように、媒体の移動
速度で変えてインクの着弾位置を測定することで、イン
ク吐出速度を測定し、インクの着弾精度を要因別に評価
するようにしたので、着弾精度が悪化したときに迅速に
対応することができ、不良品を低減することができる。
【0050】なお、上記実施形態において、移動速度は
2つの異なる速度を用いて説明したが、3つ以上の複数
の速度で印字させ、そのときの着弾位置と移動速度の関
係を関係式;Mn =xpn ・h/(V・ez )として、
最小二乗法などの統計的処理により速度を求めてもよ
い。また、媒体として透明シートを用いて、その透明シ
ートの裏側から着弾位置を測定する構成としたが、たと
えば媒体として不透明な紙等を用いて表側から測定を行
ってもよい。
【0051】つぎに、本発明の第3の実施形態を説明す
る。 (全体構成)図8は、本発明の印字検査方法を用いた印
字検査装置の構成を示す図である。図8において、21
は検査対象であるヘツド、22はヘッド21を固定する
と共に吐出信号等の電気信号を供給するキャリッジ、2
3はヘッド21を走査するための走査ステージ、24は
ヘッド21から吐出されたインクにより測定のための所
定のパターンが印字される媒体である透明シート、25
は透明シート24を固定するシート固定台であり、透明
シート24をヘッド21と反対側から観察することがで
きるように穴があけられている。
【0052】26はヘッド21と透明シート24の間隔
を変えるための間隔調整ステージ、27は透明シー卜2
4上の印字パターンを拡大するための顕微鏡、28は顕
微鏡27の拡大像を電気信号に変換するTVカメラであ
り、図示しない画像処理装置に接続されており、画像処
理装置で吐出口やインクの位置が測定することができる
ようになっている。29は顕微鏡27のピントを調節す
るためのピントステージである。
【0053】(制御系)つぎに、図9を用いて印字のた
めの制御系について説明する。図9において、100は
全体の動作を統括的に制御する全体制御装置、101は
走査ステージ23、間隔調整ステージ26およびピント
ステージ29の動作を制御するステージ制御装置、10
2はステージ制御装置101からの信号を変換して走査
ステージ23を駆動する走査ステージ駆動回路、103
はステージ制御装置101からの信号を変換して間隔調
整ステージ26を駆動する間隔調整ステージ駆動回路、
104はステージ制御装置101からのを変換してピン
トステージ29を駆動するピントステージ駆動回路、1
05は走査ステージ23の移動位置を検出する位置検出
装置である。
【0054】110はヘッド21からインクを吐出させ
て所定の検査パターンを印字させる印字制御装置、11
1は所定の検査パターンを保持しておくパターン保持装
置、112は印字制御装置110からのパターン信号を
インク吐出に必要な形態に変換する印字駆動回路、11
3は印字駆動回路112からの信号をヘッド21に供給
するための接点である。
【0055】(ステージと連動した印字動作)つぎに、
走査ステージ23を移動させながら所定の検査パターン
を印字するときの動作について説明する。全体制御装置
100は、パターン保持装置111に検査パターンデー
タを送信し保持させる。つぎに、制御装置100は走査
ステージ制御装置101、走査ステージ駆動装置102
を介して走査ステージ23を、ヘツド21が所定の印字
位置で所定速度で定速移動することができる位置まで退
避させる。
【0056】つぎに、印字制御装置110を、走査ステ
ージ23が所定の位置に到達したら印字を開始する状態
に設定して印字開始命令を送信する。このとき印字制御
装置110は位置検出装置103の出力値を監視し、走
査ステ一ジ23が所定位置に到達するのを待っている。
制御装置100は印字開始命令を送信した後にステージ
制御装置101に走査ステージ23の目標位置データを
セットし走査ステージ23の移動命令を送る。移動命令
を受けたステージ制御装置101は、目標位置に移動す
るのに必要な加減速パルス数を計算し、駆動パルスを走
査ステージ駆動回路102に出力する。走査ステージ駆
動回路102は、受けたパルスを走査ステージ23を駆
動することができるように増幅して走査ステージ23に
供給し、これにより走査ステージ23は移動開始する。
【0057】位置検出装置105は走査ステージ23の
位置をつねに出力しているので、走査ステージ23の移
動によりその出力値は変化する。印字制御装置110は
位置検出装置103の出力値を監視しているので、走査
ステージ23が所定の印字開始位置に到達したら走査ス
テージ23の移動に同期して、パターン保持装置111
に保持されている検査パターンデータを順次読み出し、
所定のパターン信号に変換して、印字駆動回路112に
出力する。印字駆動回路112は受信したパターン信号
をインク吐出に必要なだけ増幅して、接点113を介し
てヘッド21に供給する。ヘッド21は増幅されたパタ
ーン信号によりインクを吐出する。
【0058】(吐出速度測定)つぎに、図10および図
11を用いてインク液滴の吐出速度の測定について説明
する。図10は、吐出の位置関係を説明する図であり、
同図において21aはヘッド21の吐出口である。V0
はヘッド21が静止した状態でのインク吐出を表わす静
止吐出ベクトル、Vp はヘッド21の移動を表すヘッド
移動ベクトル、Vd はヘッド21が移動している状態で
のインク吐出を表わす移動吐出ベクトルであり、静止吐
出ベクトルV0 とヘッド移動ベクトルVp の合成ベクト
ルである。
【0059】ここで、ヘッド21の吐出口21aの先端
の高さをh0 、透明シート24の高さをh1 、ヘッド2
1を所定の印字位置に位置決めしたときの吐出口21a
の位置をx0 とする。ヘッド21を静止させてインクを
吐出させたときのインクの着弾位置をxd 、ヘッド21
と透明シート24の高さを変えずにヘッド21を速度V
p で移動させながら吐出口21aの位置がx0 に来たと
きにヘッド21に吐出信号を与え、実際に吐出開始した
位置をx0 ′、この状態でインクが着弾した位置を
1 、ヘッド21の高さを変えずに透明シート24の高
さをh2 に変えてヘッド21を移動させながらインクを
吐出させたときの着弾位置をx2 とする。
【0060】つぎに、図11を用いて測定動作について
説明する。まず、ヘッド21を所定の印字位置に位置決
めし(ステップS1)、つぎにピントステージ29を動
かし顕微鏡27のピントをヘッド21の吐出口21aに
合わせ、このときのピントステージ29の位置h0 を記
憶する(ステップS2)。ここで、吐出口21aの拡大
光学像をTVカメラ28で電気信号に変換し、図示しな
い画像処理装置で吐出口21aの中心位置を測定し、そ
の値x0 を記憶する(ステップS3)。
【0061】つぎに、間隔調整ステージ26を動かし、
透明シート24を第1の高さに移動し(ステップS
4)、そしてここで、ヘッド21を静止した状態でイン
クを吐出させる(ステップS5)。つぎに、ピントテー
ジ29を動かし、顕微鏡27のピントを透明シート24
に着弾したインクに合わせ、このときのピントステージ
29の位置h1 を記憶する(ステップS6)。ヘッド2
1の静止状態で吐出されたインクの拡大光学像をTVカ
メラ28で電気信号に変換し、図示しない画像処理装置
でインクの中心位置を測定しその値xd を記憶する(ス
テップS7)。
【0062】つぎに、ヘッド21を所定の速度Vp で移
動させながら、前述した方法でヘッド21の移動に合わ
せてインクを吐出させる。このときインク吐出信号は所
定の印字位置、すなわち吐出口21aが位置x0 に到達
したときに与えられる(ステップS8)。ヘッド21の
移動が完了したら、同様にTVカメラ28の映像信号か
らヘッド移動状態でのインク着弾位置を測定し、その値
1 を記憶する(ステップS9)。
【0063】つぎに、間隔調整ステージ26を動かし、
透明シート24を第2の高さに移動する(ステップS1
0)。その後ステップS8と同様に、ヘッド21を所定
の速度Vp で移動させながら、吐出口21aが位置x0
に到達したときにインクを吐出させる(ステップS1
1)。つぎにステップS6と同様に、ピントテージ29
を動かし、顕微鏡27のピントを第2の高さ位置に設定
された透明シート24に着弾したインクに合わせ、この
ときのピントステージ29の位置h2 を記憶する(ステ
ップS12)。ステップS9と同様な方法で、ヘッド移
動状態で第2の高さ位置に設定された透明シート24に
着弾したインクの着弾位置を測定し、その値x2 を記憶
する(ステップS13)。
【0064】そして、吐出口21aの高さh0 、透明シ
ート24の第1の高さh1 および第2の高さh2 、所定
の印字位置にヘッド21が位置決めされたときの吐出口
21aの位置xd 、透明シート24が第1の高さにある
ときのヘッド21が移動状態での着弾位置x1 、透明シ
ート24が第2の高さにあるときのヘッド21が移動状
態での着弾位置x2 、およびヘッド21の移動速度Vp
からインクの吐出速度およびインク吐出信号が与えられ
てから実際に吐出が開始されるまでの遅れ時間を計算
し、出力する(ステップS14)。
【0065】(吐出速度・遅れ時間)つぎに、透明シー
ト24の高さを変えたときの着弾位置から、インクの吐
出速度および吐出信号が与えられてから吐出が開始され
るまでの遅れ時間の求めかたについて図10を用いて説
明する。ここで、図面の左右方向をX方向、上下方向を
Z方向とし、また各因子はY方向の成分を持たず、した
がって、 V0 =(V0x ,V0z) Vp =(Vpx ,0) Vd =V0 +Vp =(V0x+Vpx ,V0z) とし、またZ軸は吐出口21aの位置を原点として、h
0 =0とする。
【0066】透明シート24がZ=hn にあるときの着
弾位置xn は、遅れ時間をδt としてつぎのように表さ
れる。 xn =x0 +Vpx・δt +(V0x+Vpx)・hn /V0z (9) したがって、透明シート24の高さがh1 およびh2
あるときの着弾位置x1およびx2 は、つぎに式で与え
られる。 x1 =x0 +Vpx・δt +(V0x+Vpx)・h1 /V0z (10) x2 =x0 +Vpx・δt +(V0x+Vpx)・h2 /V0z (11)
【0067】したがって、(10)および(11)式よ
り x2 −x1 =(V0x+Vpx)・(h2 −h1 )/V0z (12) であるから、 (V0x+Vpx)/V0z=(x2 −x1 )/(h2 −h1 ) (13) (13)式を(10)式に代入すれば、 x1 =x0 +Vpx・δt +h1 ・(x2 −x1 )/(h2 −h1 ) (14) となり、移動速度Vpxが予め測定して既知であれば、 δt ={(x1 −x0 )−h1 ・(x2 −x1 )/(h2 −h1 )}/Vpx (15) から遅れ時間δt が求まる。
【0068】また、ヘッド21が静止状態での着弾位置
は、移動状態での式において、移動速度Vpx=0とすれ
ばよいので、 xd =x0 +V0x・h1 /V0z (16) V0x/V0z=(xd −x0 )/h1 (17) となる。また、(12)式を変形すると、 V0z=Vpx/{(x2 −x1 )/(h2 −h1 )−V0x/V0z (18) であり、(17)式を代入すると、 V0z=Vpx/{(x2 −x1 )/(h2 −h1 )−(xd −x0 )/h1 (19) となり、さらにこれを(17)式に代入し変形すると、 V0x=V0z・(xd −x0 )/h1 (20) となり、吐出速度V0z、V0xが求められる。
【0069】ここで、本実施形態における変形例を説明
する。上述の実施形態では、透明シート24を2つの異
なる高さに設定した場合を説明したが、2以上の複数の
高さで印字させ、そのときの高さと着弾位置の関係を最
小二乗法などの統計的処理で求めるようにしてもよい。
【0070】図12は、透明シート24の高さをh1
4 の4段階に変えたときの透明シート24の高さとイ
ンク着弾位置の関係を示す図である。図において、横軸
は透明シート24の高さZ、縦軸は着弾位置xである。
図中、黒丸はヘッド21の静止状態での着弾位置を、ま
た白丸はヘッド21の移動状態での着弾位置を示す。直
線L1 はヘッド21の移動状態における透明シート24
の高さhn と着弾位置xn の関係を下記の(21)式と
して、4組の測定値から最小二乗法によって係数A1
1 を求めたものである。 xn =A1 ・hn +B1 (21) また、直線L2 はヘッド21の静止状態における透明シ
ート24の高さhn と着弾位置xn の関係を下記の(2
2)式として、4組の測定値から最小二乗法によって係
数A2 ,B2 を求めたものである。 xn =A2 ・hn +B2 (22)
【0071】ヘッド21の吐出口21aの位置をh0
すると静止状態での吐出口位置x0は、(22)式から
つぎのように与えられる。 x0 =A2 ・h0 +B2 (23) また、実際の吐出開始位置x0 ′は、(21)式からつ
ぎのように与えられる。 x0 ′=A1 ・h0 +B1 (24) ヘッド21の移動速度をVpxとすれば、遅れ時間δ
t は、x0 ′−x0 =Vpx・δt であるから、つぎのよ
うに与えられる。 δt ={(A1 −A2 )・h0 +B1 −B2 }/Vpx (25)
【0072】また、直線L1 およびL2 の傾きを表わす
係数であるA1 およびA2 は、速度ベクトルV0 ,Vp
を用いてつぎのように表される。 A1 =(V0x+Vpx)/V0z (26) A2 =V0x/V0z (27) これらから静止吐出ベクトルV0 は、つぎのように与え
られる。 V0z=Vpx/(A1 −A2 ) (28) V0x=Vpx/(A1 /A2 −1) (29)
【0073】また、本実施形態における別の変形例を説
明する。前述の実施形態およびその変形例においては印
字媒体として透明シート24を用いて、その透明シート
越しにヘッド21の吐出口21aと透明シート24に着
弾したインクに顕微鏡27のピントを合わせ、そのピン
ト位置の差から吐出口21aと透明シート24の高さ関
係を測定した。両者の高さの関係を測定することができ
れば、限定されるものではない。
【0074】たとえば、吐出口は本実施形態同様に顕微
鏡のピントを使用し、媒体(本実施形態における透明シ
ートに相当)の測定は、ヘッドと同じ方向から別の距離
センサを用いて測定し、顕微鏡と距離センサの関係は厚
みが既知な透明ガラスなどを用いて校正しておけばよ
い。媒体の高さ測定はヘッド側から行い、ヘッドの高さ
測定はヘッドを取り付けたときに一度行えばよいので、
媒体をセットする前にヘッドの高さを測定すれば媒体が
紙等の不透明な材質であってもよい。
【0075】さらに、別の変形例において、本実施形態
でヘッドを移動させて移動パターンを形成したが、ヘッ
ド21を固定して、印字媒体である透明シート24を移
動させてもよい。
【0076】さらに、別の変形例において、本実施形態
で媒体である透明シートを保持したまま複数のパターン
を印字したが、各高さの測定ごとに媒体を交換してもよ
い。その交換手段としては別の(つぎの)媒体と交換し
てもよく、ロール状の媒体を用いて各測定ごとに使用済
の部分を巻き取ってもよい。
【0077】以上の説明から分かるように印字媒体とヘ
ッドの間隔を変えてインク着弾位置を測定し、さらに所
定の印字開始位置における吐出口位置およびヘッド静止
状態における吐出方向を測定するようにしたので、吐出
信号が与えられてから実際に吐出が開始されるまでの遅
れ時間とインクの吐出速度とを分離して評価できるよう
になり、着弾精度が悪化したときに原因の特定に要する
時間が短縮され迅速に対応することができることで不良
品を低減することができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
の種のインクジェットヘッドの品質の評価において吐出
方向・吐出速度を分離して測定し、不良の原因を迅速に
解明し不良を低減することができる等の利点を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における印字検査装置
の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるワークを測定
する状態でのワークまわりの断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における印字制御系の
構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態におけるインク吐出口
の断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における顕微鏡とTV
カメラを用いて吐出口を拡大して観察した様子を示す図
である。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるインク液滴の
吐出方向の測定について示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるインク液滴の
吐出速度の測定について示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態における印字検査装置
の構成を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における印字制御系の
構成を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態におけるインク吐出
の位置関係を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態における測定動作を
示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施形態における変形例を示
す図である。
【図13】従来方法におけるインク吐出の位置関係を示
す図である。
【符号の説明】
1 ワーク 2 透明シート 3 顕微鏡 4 TVカメラ 5 照明 6 ミラー 7 ワーク固定治具 8 Xステージ 9 印字ステージ 10 回復装置 11 Yステージ 12 ピントステージである。 100 制御装置 101 ステージコントローラ 102 ステージドライバ 103 位置検出装置 110 印字コントローラ 111 パターン保持装置 112 印字ドライバ 113 コンタクト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴を吐出させて像を形成するインクジ
    ェットヘッドの検査方法であって、 媒体に所定パターンを印字し、その印字パターンからイ
    ンクジェットヘッドの性能を評価する際、インク吐出口
    位置を測定する工程と、インク吐出口から吐出されたイ
    ンク液滴の到達位置を測定する工程と、を有することを
    特徴とするインクジェットヘッドの検査方法。
  2. 【請求項2】 液滴を吐出させて像を形成するインクジ
    ェットヘッドの検査装置であって、 インク吐出口の位置を測定する手段と、インク吐出口か
    ら吐出されたインク液滴の到達位置を測定する手段と、
    を有し、媒体に印字された印字パターンからインクジェ
    ットヘッドの性能を評価するようにしたことを特徴とす
    るインクジェットヘッドの検査装置。
  3. 【請求項3】 印字媒体として透明シートを用い、透明
    シート越しに印字パターンおよびインク吐出口の位置を
    測定するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の
    インクジェットヘッドの検査装置。
  4. 【請求項4】 液滴を吐出させて像を形成するインクジ
    ェットヘッドの検査方法であって、 媒体に所定のパターンを印字し、その印字パターンから
    インクジェットヘッドの性能を評価する際、少なくとも
    2以上の異なる走査速度で所定パターンを印字したとき
    のインク液滴の到達位置を測定することを特徴とするイ
    ンクジェットヘッドの検査方法。
  5. 【請求項5】 液滴を吐出させて像を形成するインクジ
    ェットヘッドの検査方法であって、 媒体に所定のパターンを印字し、その印字パターンから
    インクジェットヘッドの性能を評価する際、 ヘッドを媒体に対して第1の間隔で所定速度で移動させ
    ながら所定の吐出開始位置で吐出開始信号を与え、その
    ときの液滴の着弾位置を測定する第1の移動着弾位置測
    定工程と、 移動速度および吐出開始位置を変えずに第1の間隔とは
    異なる第2の間隔にして液滴の着弾位置を測定する第2
    の移動着弾位置測定工程と、を有することを特徴とする
    インクジェットヘッドの検査方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の検査方法において、 ヘッドを媒体に対して所定の吐出開始位置に位置決めし
    たときの液滴を吐出するインク吐出口の位置を測定する
    工程を有することを特徴とするインクジェットヘッドの
    検査方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の検査方法において、 ヘッドを媒体に対して第1の間隔および第2の間隔を含
    む第3の間隔で所定の吐出開始位置に静止させて吐出開
    始信号を与え、そのときの液滴の着弾位置を測定する第
    1の静止着弾位置測定工程を有することを特徴とするイ
    ンクジェットヘッドの検査方法。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の検査方法において、 ヘッドを媒体に対して第1の間隔および第2の間隔を含
    む第3の間隔で所定の吐出開始位置に静止させて吐出開
    始信号を与え、そのときの液滴の着弾位置を測定する第
    1の静止着弾位置測定工程と、 第3の間隔と異なる第4の間隔で所定の吐出開始位置に
    静止させて吐出開始信号を与え、そのときの液滴の着弾
    位置を測定する第2の静止着弾位置測定工程を有するこ
    とを特徴とするインクジェットヘッドの検査方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006167682A (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Toppan Printing Co Ltd インキジェット塗工装置
JP2007111914A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Ulvac Japan Ltd インク塗布装置、吐出ノズルの検査方法及びインクの塗布方法
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