JP2001062854A - 樹脂薄膜の生成方法及び装置 - Google Patents
樹脂薄膜の生成方法及び装置Info
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- JP2001062854A JP2001062854A JP23669299A JP23669299A JP2001062854A JP 2001062854 A JP2001062854 A JP 2001062854A JP 23669299 A JP23669299 A JP 23669299A JP 23669299 A JP23669299 A JP 23669299A JP 2001062854 A JP2001062854 A JP 2001062854A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 比較的簡単な装置により、かつ少ないエネル
ギーで、種々の形状をした物品の表面を覆う樹脂薄膜の
生成又は帯状の樹脂薄膜の生成を可能にする。 【解決手段】 粉体樹脂14を噴出筒10内へ供給す
る。噴出筒10の元端には、圧縮気体供給部16から圧
縮気体が供給され、噴出筒10内へ供給された粉体樹脂
14を霧状にして噴出筒10の先端へ向けて送り出す。
噴出筒10の途中において加熱手段16から高温気体を
流入させ、噴出筒10内を流れる粉体樹脂14を溶融さ
せ、霧状の溶融樹脂14aとして噴出筒10の先端から
噴出させる。霧状の溶融樹脂14aはカレンダロール2
5の表面に付着し、このカレンダロール25及びこれに
続くカレンダロール26、27により圧延されて樹脂薄
膜28aとなる。
ギーで、種々の形状をした物品の表面を覆う樹脂薄膜の
生成又は帯状の樹脂薄膜の生成を可能にする。 【解決手段】 粉体樹脂14を噴出筒10内へ供給す
る。噴出筒10の元端には、圧縮気体供給部16から圧
縮気体が供給され、噴出筒10内へ供給された粉体樹脂
14を霧状にして噴出筒10の先端へ向けて送り出す。
噴出筒10の途中において加熱手段16から高温気体を
流入させ、噴出筒10内を流れる粉体樹脂14を溶融さ
せ、霧状の溶融樹脂14aとして噴出筒10の先端から
噴出させる。霧状の溶融樹脂14aはカレンダロール2
5の表面に付着し、このカレンダロール25及びこれに
続くカレンダロール26、27により圧延されて樹脂薄
膜28aとなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品の表面を覆う
樹脂薄膜又は帯状の樹脂薄膜を生成する方法及び装置に
関する。
樹脂薄膜又は帯状の樹脂薄膜を生成する方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、物品の表面を覆う樹脂薄膜を生成
する方法としては、樹脂を液状にして塗布する方法やメ
ッキ等の化学変化を利用する方法があり、また、帯状の
樹脂薄膜を生成する方法としては、押出成形機やカレン
ダ成形機による方法がある。
する方法としては、樹脂を液状にして塗布する方法やメ
ッキ等の化学変化を利用する方法があり、また、帯状の
樹脂薄膜を生成する方法としては、押出成形機やカレン
ダ成形機による方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塗布により物品の表面
に樹脂薄膜を生成する方法は、表面形状が比較的平坦で
あっても、薄く均一な樹脂薄膜を生成することが困難で
あり、高度な技能を要する。メッキによる方法は、表面
形状が平坦であれば、薄く均一な樹脂薄膜を生成するこ
とができるが、凹凸のある表面形状の樹脂薄膜の生成に
は適さない。
に樹脂薄膜を生成する方法は、表面形状が比較的平坦で
あっても、薄く均一な樹脂薄膜を生成することが困難で
あり、高度な技能を要する。メッキによる方法は、表面
形状が平坦であれば、薄く均一な樹脂薄膜を生成するこ
とができるが、凹凸のある表面形状の樹脂薄膜の生成に
は適さない。
【0004】また、帯状の樹脂薄膜を押出成形機で生成
する方法は、高価で大掛かりな装置を必要とし、カレン
ダ成形機による方法も、カレンダロールへ溶融した樹脂
を供給するための押出機を必要とし、押出成形機と同様
な高価で大掛かりな装置を必要とする。
する方法は、高価で大掛かりな装置を必要とし、カレン
ダ成形機による方法も、カレンダロールへ溶融した樹脂
を供給するための押出機を必要とし、押出成形機と同様
な高価で大掛かりな装置を必要とする。
【0005】本発明は、比較的簡単な装置により、かつ
少ないエネルギーで、種々の形状をした物品の表面に対
する樹脂薄膜の生成又は帯状の樹脂薄膜の生成を可能に
する樹脂薄膜の生成方法及び装置を提供することを目的
としている。
少ないエネルギーで、種々の形状をした物品の表面に対
する樹脂薄膜の生成又は帯状の樹脂薄膜の生成を可能に
する樹脂薄膜の生成方法及び装置を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による樹脂薄膜の生成方法は、粉体樹脂を圧縮
気体により霧状に噴出させると共に、噴出途中において
この粉体樹脂を溶融させて霧状の溶融樹脂とし、この霧
状の溶融樹脂を被着部材の表面に付着させて該被着部材
の表面に樹脂薄膜を生成するものである。
の本発明による樹脂薄膜の生成方法は、粉体樹脂を圧縮
気体により霧状に噴出させると共に、噴出途中において
この粉体樹脂を溶融させて霧状の溶融樹脂とし、この霧
状の溶融樹脂を被着部材の表面に付着させて該被着部材
の表面に樹脂薄膜を生成するものである。
【0007】この方法によれば、粉体樹脂をそのまま溶
融させて被着部材の表面に付着させるため、より少ない
エネルギーで樹脂薄膜を生成することができ、これに要
する装置も比較的小形で簡単なものでよい。
融させて被着部材の表面に付着させるため、より少ない
エネルギーで樹脂薄膜を生成することができ、これに要
する装置も比較的小形で簡単なものでよい。
【0008】また、帯状の樹脂薄膜を生成する場合は、
上記霧状の溶融樹脂を回転するロールの表面に付着さ
せ、この回転するロールに付着した溶融樹脂をロール上
で冷却した後、ロールから剥離させることにより行う。
この回転するロールに代えて、対をなして回転するカレ
ンダロールを用いれば、より均一な厚さの帯状の樹脂薄
膜をより的確に生成することができる。また、上記粉体
樹脂の溶融は、高温気体により行うことが好ましい。
上記霧状の溶融樹脂を回転するロールの表面に付着さ
せ、この回転するロールに付着した溶融樹脂をロール上
で冷却した後、ロールから剥離させることにより行う。
この回転するロールに代えて、対をなして回転するカレ
ンダロールを用いれば、より均一な厚さの帯状の樹脂薄
膜をより的確に生成することができる。また、上記粉体
樹脂の溶融は、高温気体により行うことが好ましい。
【0009】上記目的を達成するための本発明による樹
脂薄膜の生成装置は、粉体樹脂供給部と、元端寄りに前
記粉体樹脂供給部が接続され、先端が解放されている噴
出筒と、この噴出筒の元端に接続され、前記粉体樹脂供
給部から供給される粉体樹脂を噴出筒の先端から噴出さ
せるための圧縮気体供給部と、この圧縮気体供給部から
の圧縮気体により噴出筒内を移動する粉体樹脂を加熱し
て溶融させるための加熱手段とからなり、前記噴出筒か
ら噴出される霧状の溶融樹脂を被着部材に付着させて樹
脂薄膜を生成するように構成してなるものである。
脂薄膜の生成装置は、粉体樹脂供給部と、元端寄りに前
記粉体樹脂供給部が接続され、先端が解放されている噴
出筒と、この噴出筒の元端に接続され、前記粉体樹脂供
給部から供給される粉体樹脂を噴出筒の先端から噴出さ
せるための圧縮気体供給部と、この圧縮気体供給部から
の圧縮気体により噴出筒内を移動する粉体樹脂を加熱し
て溶融させるための加熱手段とからなり、前記噴出筒か
ら噴出される霧状の溶融樹脂を被着部材に付着させて樹
脂薄膜を生成するように構成してなるものである。
【0010】この装置によれば、粉体樹脂供給部から噴
出筒内に供給された粉体樹脂を、圧縮気体供給部から供
給される圧縮気体により噴出筒の先端へ向けて移動させ
る間に加熱手段により加熱して溶融させ、この溶融した
粉体樹脂を噴出筒の先端から噴出させて被着部材に付着
させて樹脂薄膜を生成する。この被着部材上に形成され
た樹脂薄膜は、そのまま被着部材を覆う樹脂薄膜となる
が、霧状の溶融樹脂をこのロールの表面に付着させた
後、剥離して帯状の樹脂薄膜を生成してもよく、このロ
ールをカレンダロールとすれば、より均一な厚さの帯状
の樹脂薄膜を生成することができる。なお、前記加熱手
段は、前記噴出筒の途中に接続された高温気体の供給装
置であってもよく、また、前記圧縮気体供給部が、加熱
手段を兼ねるように高温の圧縮気体を供給するように構
成してもよい。
出筒内に供給された粉体樹脂を、圧縮気体供給部から供
給される圧縮気体により噴出筒の先端へ向けて移動させ
る間に加熱手段により加熱して溶融させ、この溶融した
粉体樹脂を噴出筒の先端から噴出させて被着部材に付着
させて樹脂薄膜を生成する。この被着部材上に形成され
た樹脂薄膜は、そのまま被着部材を覆う樹脂薄膜となる
が、霧状の溶融樹脂をこのロールの表面に付着させた
後、剥離して帯状の樹脂薄膜を生成してもよく、このロ
ールをカレンダロールとすれば、より均一な厚さの帯状
の樹脂薄膜を生成することができる。なお、前記加熱手
段は、前記噴出筒の途中に接続された高温気体の供給装
置であってもよく、また、前記圧縮気体供給部が、加熱
手段を兼ねるように高温の圧縮気体を供給するように構
成してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図1を参照して説明する。10は噴出筒であり、その元
端(図1において右端)寄りには、粉体樹脂供給部とし
てのホッパ11が取り付けられている。ホッパ11の下
部にはバルブ12が設けられ、このバルブ12の開度を
制御装置13で制御することにより、ホッパ11に蓄え
られている粉体樹脂14を所定の流量割合で噴出筒10
内へ供給する。
図1を参照して説明する。10は噴出筒であり、その元
端(図1において右端)寄りには、粉体樹脂供給部とし
てのホッパ11が取り付けられている。ホッパ11の下
部にはバルブ12が設けられ、このバルブ12の開度を
制御装置13で制御することにより、ホッパ11に蓄え
られている粉体樹脂14を所定の流量割合で噴出筒10
内へ供給する。
【0012】噴出筒10の元端には、流量調整弁15を
介して圧縮気体供給部16が接続されている。流量調整
弁15は、その開度を制御装置13により制御され、噴
出筒10の元端に圧縮気体供給部16から所定流量の圧
縮気体を供給する。
介して圧縮気体供給部16が接続されている。流量調整
弁15は、その開度を制御装置13により制御され、噴
出筒10の元端に圧縮気体供給部16から所定流量の圧
縮気体を供給する。
【0013】噴出筒10の途中には、第1の加熱手段1
7が接続されている。この第1の加熱手段17は、噴出
筒10の途中に接続された加熱筒18とその外周に設け
られたヒータ19とを有し、加熱筒18の元端(図1に
おいて下端)には、制御装置13により開度を制御され
る流量調整弁20を介して圧縮気体供給部16が接続さ
れている。加熱筒18の先端寄り位置には温度センサ2
1が取り付けられ、ヒータ19は温度センサ21により
検出される温度が予め定められた所定の温度となるよう
に制御装置13により出力を制御される。
7が接続されている。この第1の加熱手段17は、噴出
筒10の途中に接続された加熱筒18とその外周に設け
られたヒータ19とを有し、加熱筒18の元端(図1に
おいて下端)には、制御装置13により開度を制御され
る流量調整弁20を介して圧縮気体供給部16が接続さ
れている。加熱筒18の先端寄り位置には温度センサ2
1が取り付けられ、ヒータ19は温度センサ21により
検出される温度が予め定められた所定の温度となるよう
に制御装置13により出力を制御される。
【0014】噴出筒10は、第1の加熱手段17の接続
部より先端側に大径部10aが形成され、その付け根に
噴出筒10の内径に沿うリング状の圧縮気体供給口22
が設けられている。この圧縮気体供給口22は、制御装
置13により開度を制御される流量調整弁23を介して
圧縮気体供給部16に接続されている。
部より先端側に大径部10aが形成され、その付け根に
噴出筒10の内径に沿うリング状の圧縮気体供給口22
が設けられている。この圧縮気体供給口22は、制御装
置13により開度を制御される流量調整弁23を介して
圧縮気体供給部16に接続されている。
【0015】噴出筒10の大径部10aの外周には、第
2の加熱手段としてヒータ24が取り付けられている。
このヒータ24は、制御装置13により予め定められた
出力に制御される。
2の加熱手段としてヒータ24が取り付けられている。
このヒータ24は、制御装置13により予め定められた
出力に制御される。
【0016】噴出筒10の前方には、図示しない駆動装
置により回転を与えられ、直列に2組の圧延部を形成す
るカレンダロール25、26、27が設けられている。
これらのカレンダロール25、26、27は、噴出筒1
0から噴出される粉体溶融樹脂の溶融温度より所定量低
い温度に設定されている。噴出筒10は最上段のカレン
ダロール25の表面に向けられている。
置により回転を与えられ、直列に2組の圧延部を形成す
るカレンダロール25、26、27が設けられている。
これらのカレンダロール25、26、27は、噴出筒1
0から噴出される粉体溶融樹脂の溶融温度より所定量低
い温度に設定されている。噴出筒10は最上段のカレン
ダロール25の表面に向けられている。
【0017】上記噴出筒10とカレンダロール25、2
6、27は、図示しない駆動機構によりこれらのロール
の長手方向へ相対的に移動可能に設けられ、後述するよ
うにカレンダロール25に対し、その長手方向に均一な
厚さで樹脂薄膜28を生成するように構成されている。
6、27は、図示しない駆動機構によりこれらのロール
の長手方向へ相対的に移動可能に設けられ、後述するよ
うにカレンダロール25に対し、その長手方向に均一な
厚さで樹脂薄膜28を生成するように構成されている。
【0018】次いで本装置の作用について説明する。ま
ず、制御装置13により流量調整弁15、20、23を
予め定められた所定の開度となるように開き、圧縮気体
供給部16から噴出筒10の元端、加熱筒18及び圧縮
気体供給口22へそれぞれ圧縮気体を供給する。噴出筒
10の元端へ供給された圧縮気体は、噴出筒10内を流
れて先端から最上段のカレンダロール25に向けて噴出
される。加熱筒18へ供給された圧縮気体は、加熱筒1
8内を通って噴出筒10の途中に流れ込み、噴出筒10
の元端に供給された圧縮気体と合流して噴出筒10の先
端から噴出される。圧縮気体供給口22へ供給された圧
縮気体は、噴出筒10の大径部10aの内周面に沿って
流れ、噴出筒10の先端から噴出される。
ず、制御装置13により流量調整弁15、20、23を
予め定められた所定の開度となるように開き、圧縮気体
供給部16から噴出筒10の元端、加熱筒18及び圧縮
気体供給口22へそれぞれ圧縮気体を供給する。噴出筒
10の元端へ供給された圧縮気体は、噴出筒10内を流
れて先端から最上段のカレンダロール25に向けて噴出
される。加熱筒18へ供給された圧縮気体は、加熱筒1
8内を通って噴出筒10の途中に流れ込み、噴出筒10
の元端に供給された圧縮気体と合流して噴出筒10の先
端から噴出される。圧縮気体供給口22へ供給された圧
縮気体は、噴出筒10の大径部10aの内周面に沿って
流れ、噴出筒10の先端から噴出される。
【0019】次いで、制御装置13によりヒータ19、
24をONにする。ヒータ19は、加熱筒18を加熱
し、その中を流れる圧縮気体を加熱する。加熱された圧
縮気体の温度は、温度センサ21により検出され、この
温度が予め定められた所定の温度すなわち後述するよう
にホッパ11から供給される粉体樹脂14の溶融温度と
等しいか、それより所定量高い温度となるように、ヒー
タ19の出力が制御装置13により制御される。また、
ヒータ24は、噴出筒10の大径部10aを加熱し、圧
縮気体供給口22から噴出される圧縮気体を加熱すると
共に、ヒータ19により加熱されて上流側から流れてく
る圧縮気体の温度低下を抑える。なお、このヒータ24
は、大径部10aを流れる圧縮気体の温度をさらに上昇
させるようにしてもよい。
24をONにする。ヒータ19は、加熱筒18を加熱
し、その中を流れる圧縮気体を加熱する。加熱された圧
縮気体の温度は、温度センサ21により検出され、この
温度が予め定められた所定の温度すなわち後述するよう
にホッパ11から供給される粉体樹脂14の溶融温度と
等しいか、それより所定量高い温度となるように、ヒー
タ19の出力が制御装置13により制御される。また、
ヒータ24は、噴出筒10の大径部10aを加熱し、圧
縮気体供給口22から噴出される圧縮気体を加熱すると
共に、ヒータ19により加熱されて上流側から流れてく
る圧縮気体の温度低下を抑える。なお、このヒータ24
は、大径部10aを流れる圧縮気体の温度をさらに上昇
させるようにしてもよい。
【0020】こうして噴出筒10の中を流れる圧縮気体
の流れと温度が所定の状態に安定したところで、制御装
置13によりバルブ12を開き、ホッパ11内の粉体樹
脂14を噴出筒10の中に所定割合で供給する。この粉
体樹脂14は微粉末状のものであり、噴出筒10の元端
から供給されている圧縮気体により霧状になって噴出筒
10の先端へ向かって流れる。
の流れと温度が所定の状態に安定したところで、制御装
置13によりバルブ12を開き、ホッパ11内の粉体樹
脂14を噴出筒10の中に所定割合で供給する。この粉
体樹脂14は微粉末状のものであり、噴出筒10の元端
から供給されている圧縮気体により霧状になって噴出筒
10の先端へ向かって流れる。
【0021】この粉体樹脂14の流れの途中で、加熱筒
18からの高温の圧縮気体が合流する。この高温の圧縮
気体は、上記のように粉体樹脂14の溶融温度と等しい
か、それより所定量高い温度に設定されているため、微
粉末状の粉体樹脂14はただちに溶融を始め、噴出筒1
0の大径部10aに向かう。
18からの高温の圧縮気体が合流する。この高温の圧縮
気体は、上記のように粉体樹脂14の溶融温度と等しい
か、それより所定量高い温度に設定されているため、微
粉末状の粉体樹脂14はただちに溶融を始め、噴出筒1
0の大径部10aに向かう。
【0022】噴出筒10の大径部10aの内面には、リ
ング状の圧縮気体供給口22からの圧縮気体が流れてい
るため、溶融した粉体樹脂14は、噴出筒10の内面に
付着することなく噴出筒10の先端へ向かって流れる。
このとき、噴出筒10の大径部10aはヒータ24によ
り加熱されているため、粉体樹脂14の溶融がさらに進
み、完全に溶融された粉体樹脂14が霧状の溶融樹脂1
4aとなって噴出筒10の先端から噴出される。
ング状の圧縮気体供給口22からの圧縮気体が流れてい
るため、溶融した粉体樹脂14は、噴出筒10の内面に
付着することなく噴出筒10の先端へ向かって流れる。
このとき、噴出筒10の大径部10aはヒータ24によ
り加熱されているため、粉体樹脂14の溶融がさらに進
み、完全に溶融された粉体樹脂14が霧状の溶融樹脂1
4aとなって噴出筒10の先端から噴出される。
【0023】噴出筒10の先端から噴出された霧状の溶
融樹脂14aは最上段のカレンダロール25の表面に付
着する。なお、霧状の溶融樹脂14aをカレンダロール
25の表面により確実に付着させるため、噴出筒10の
先端から噴出される霧状の溶融樹脂14aを帯電させる
と共に、カレンダロール25には逆の電位を与えること
が望ましい。このとき、カレンダロール25は、噴出筒
10に対し、図示しない駆動機構により長手方向へ相対
的に移動しており、カレンダロール25の表面にはその
長手方向に均一な厚さの樹脂薄膜28が生成される。
融樹脂14aは最上段のカレンダロール25の表面に付
着する。なお、霧状の溶融樹脂14aをカレンダロール
25の表面により確実に付着させるため、噴出筒10の
先端から噴出される霧状の溶融樹脂14aを帯電させる
と共に、カレンダロール25には逆の電位を与えること
が望ましい。このとき、カレンダロール25は、噴出筒
10に対し、図示しない駆動機構により長手方向へ相対
的に移動しており、カレンダロール25の表面にはその
長手方向に均一な厚さの樹脂薄膜28が生成される。
【0024】この樹脂薄膜28は、カレンダロール25
により半固化状態に冷却され、このカレンダロール25
の回転によりカレンダロール26とによる第1段目の圧
延部に導かれて圧延されると共に、カレンダロール26
とさらにその下流のカレンダロール27とによる第2段
目の圧延部に導かれてより平坦な帯状の樹脂薄膜28a
となる。
により半固化状態に冷却され、このカレンダロール25
の回転によりカレンダロール26とによる第1段目の圧
延部に導かれて圧延されると共に、カレンダロール26
とさらにその下流のカレンダロール27とによる第2段
目の圧延部に導かれてより平坦な帯状の樹脂薄膜28a
となる。
【0025】前述した実施の形態では、噴出筒10の元
端に加熱しない圧縮気体を供給する例を示したが、噴出
筒10の元端寄りに温度センサ29を設けると共に、流
量調整弁15の下流に第1の加熱手段17と同様の図示
しない加熱手段を設けて噴出筒10の元端に高温気体を
供給し、この高温気体により粉体樹脂14を溶融させて
もよく、また、同様に大径部10aの圧縮気体供給口2
2からも高温気体を噴出させてもよい。
端に加熱しない圧縮気体を供給する例を示したが、噴出
筒10の元端寄りに温度センサ29を設けると共に、流
量調整弁15の下流に第1の加熱手段17と同様の図示
しない加熱手段を設けて噴出筒10の元端に高温気体を
供給し、この高温気体により粉体樹脂14を溶融させて
もよく、また、同様に大径部10aの圧縮気体供給口2
2からも高温気体を噴出させてもよい。
【0026】また、前述した実施の形態では、粉体樹脂
14を高温気体により溶融させる例を示したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、ヒータ24のような
ヒータを噴出筒10のような噴出路に設けて噴出路を加
熱し、この噴出路内面からの輻射熱により粉体樹脂14
を溶融させてもよく、さらにまた、噴出筒10を電磁波
を透過する材料で形成し、粉体樹脂14を電磁波で加熱
して溶融してもよい。
14を高温気体により溶融させる例を示したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、ヒータ24のような
ヒータを噴出筒10のような噴出路に設けて噴出路を加
熱し、この噴出路内面からの輻射熱により粉体樹脂14
を溶融させてもよく、さらにまた、噴出筒10を電磁波
を透過する材料で形成し、粉体樹脂14を電磁波で加熱
して溶融してもよい。
【0027】さらにまた、前述した実施の形態では、霧
状の溶融樹脂14aを最上段のカレンダロール25の表
面に付着させ、カレンダロール25、26、27により
帯状の樹脂薄膜28aを生成する例を示したが、噴出筒
10を第1段目の圧延部に向け、霧状の溶融樹脂14a
を最上段と第2段目のカレンダロール25、26の両方
の表面に渡るように付着させてもよく、またカレンダロ
ールによる圧延を行わず、単に回転する1本のロール表
面に霧状の溶融樹脂14aを付着させて樹脂薄膜28を
生成し、これをロールから剥離して樹脂薄膜を生成して
もよい。さらに霧状の溶融樹脂14aを種々の被着部材
の表面に付着させて該被着部材の表面を覆う樹脂薄膜と
してもよいなど、種々変形して実施することができる。
なお、この被着部材の表面を覆う樹脂薄膜を生成する場
合は、被着部材の形状及び樹脂薄膜の生成箇所に応じて
噴出筒10の向きを自在に変化可能にするか、噴出筒1
0に対する被着部材の向き及び姿勢を変化可能にするこ
とが望ましい。
状の溶融樹脂14aを最上段のカレンダロール25の表
面に付着させ、カレンダロール25、26、27により
帯状の樹脂薄膜28aを生成する例を示したが、噴出筒
10を第1段目の圧延部に向け、霧状の溶融樹脂14a
を最上段と第2段目のカレンダロール25、26の両方
の表面に渡るように付着させてもよく、またカレンダロ
ールによる圧延を行わず、単に回転する1本のロール表
面に霧状の溶融樹脂14aを付着させて樹脂薄膜28を
生成し、これをロールから剥離して樹脂薄膜を生成して
もよい。さらに霧状の溶融樹脂14aを種々の被着部材
の表面に付着させて該被着部材の表面を覆う樹脂薄膜と
してもよいなど、種々変形して実施することができる。
なお、この被着部材の表面を覆う樹脂薄膜を生成する場
合は、被着部材の形状及び樹脂薄膜の生成箇所に応じて
噴出筒10の向きを自在に変化可能にするか、噴出筒1
0に対する被着部材の向き及び姿勢を変化可能にするこ
とが望ましい。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、粉体
樹脂をそのまま溶融させて被着部材の表面に付着させて
樹脂薄膜を生成するため、比較的簡単な装置により、か
つ少ないエネルギーで、種々の形状をした物品の表面に
対して樹脂薄膜を生成することができ、また、一旦、ロ
ールの表面に樹脂薄膜を生成させ、これを剥離すれば、
帯状の樹脂薄膜を生成することができ、さらにまた、こ
のロールの代わりにカレンダロールを用いてロールに付
着した樹脂薄膜を両側から圧延して成形すれば、より均
一な厚さの帯状の樹脂薄膜をより的確に生成することが
できる効果が得られる。また、粉体樹脂の溶融を高温気
体で行えば、粉体樹脂を効率的かつ的確に溶融すること
ができ、さらに、粉体樹脂を噴出させるための圧縮気体
を高温気体として溶融をも行わせるようにすれば、装置
をより簡潔なものとすることができる。
樹脂をそのまま溶融させて被着部材の表面に付着させて
樹脂薄膜を生成するため、比較的簡単な装置により、か
つ少ないエネルギーで、種々の形状をした物品の表面に
対して樹脂薄膜を生成することができ、また、一旦、ロ
ールの表面に樹脂薄膜を生成させ、これを剥離すれば、
帯状の樹脂薄膜を生成することができ、さらにまた、こ
のロールの代わりにカレンダロールを用いてロールに付
着した樹脂薄膜を両側から圧延して成形すれば、より均
一な厚さの帯状の樹脂薄膜をより的確に生成することが
できる効果が得られる。また、粉体樹脂の溶融を高温気
体で行えば、粉体樹脂を効率的かつ的確に溶融すること
ができ、さらに、粉体樹脂を噴出させるための圧縮気体
を高温気体として溶融をも行わせるようにすれば、装置
をより簡潔なものとすることができる。
【図1】本発明の実施の形態を示す概要構成図。
10 噴出筒 11 ホッパ(粉体樹脂供給部) 12 バルブ(粉体樹脂供給部) 13 制御装置 14 粉体樹脂 14a 霧状の溶融樹脂 15、20、23 流量調整弁 16 圧縮気体供給部 17 第1の加熱手段 18 加熱筒 19、24 ヒータ 21 温度センサ 22 圧縮気体供給口 25、26、27 カレンダロール 28、28a 樹脂薄膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AC04 AG01 AK01 AM30 BA06 BC01 BC02 BC13 BC15 BD10 BN15 BQ09 BQ21 4F204 AC04 AG01 AK01 AM30 FA07 FB02 FE06 FF01 FG07 FN11 FN15 FN20 FQ22 4F205 AC04 AG01 AK01 AM30 GA05 GB02 GC02 GE01 GE02 GE06 GF01 GF23 GF25 GN01 GN13 GN28 GN29
Claims (9)
- 【請求項1】 粉体樹脂を圧縮気体により霧状に噴出さ
せると共に、噴出途中においてこの粉体樹脂を溶融させ
て霧状の溶融樹脂とし、この霧状の溶融樹脂を被着部材
の表面に付着させて該被着部材の表面に樹脂薄膜を生成
することからなる樹脂薄膜の生成方法。 - 【請求項2】 粉体樹脂を圧縮気体により霧状に噴出さ
せると共に、噴出途中においてこの粉体樹脂を溶融させ
て霧状の溶融樹脂とし、この霧状の溶融樹脂を回転する
ロールの表面に付着させ、このロールに付着した溶融樹
脂をロール上で冷却した後、このロールから剥離して帯
状の樹脂薄膜を生成することからなる樹脂薄膜の生成方
法。 - 【請求項3】 粉体樹脂を圧縮気体により霧状に噴出さ
せると共に、噴出途中においてこの粉体樹脂を溶融させ
て霧状の溶融樹脂とし、この霧状の溶融樹脂を対をなし
て回転するカレンダロールの表面に付着させ、このカレ
ンダロールにより帯状の樹脂薄膜を生成することからな
る樹脂薄膜の生成方法。 - 【請求項4】 粉体樹脂の溶融を、高温気体により行う
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の樹脂薄膜の
生成方法。 - 【請求項5】 粉体樹脂供給部と、 元端寄りに前記粉体樹脂供給部が接続され、先端が解放
されている噴出筒と、この噴出筒の元端に接続され、前
記粉体樹脂供給部から供給される粉体樹脂を噴出筒の先
端から噴出させるための圧縮気体供給部と、 この圧縮気体供給部からの圧縮気体により噴出筒内を移
動する粉体樹脂を加熱して溶融させるための加熱手段と
からなり、 前記噴出筒から噴出される霧状の溶融樹脂を被着部材に
付着させて樹脂薄膜を生成するように構成してなる樹脂
薄膜の生成装置。 - 【請求項6】 前記噴出筒の前方に回転するロールが配
置され、霧状の溶融樹脂をこのロールの表面に付着させ
た後、剥離して帯状の樹脂薄膜を生成するように構成し
てなることを特徴とする請求項7記載の樹脂薄膜の生成
装置。 - 【請求項7】 前記ロールは、付着した樹脂薄膜を表裏
両面から圧延するカレンダロールであることを特徴とす
る請求項8記載の樹脂薄膜の生成装置。 - 【請求項8】 前記加熱手段が、前記噴出筒の途中に接
続された高温気体の供給装置からなることを特徴とする
請求項7、8又は9記載の樹脂薄膜の生成装置。 - 【請求項9】 前記圧縮気体供給部が、前記加熱手段を
兼ねるように高温の圧縮気体を供給するように構成され
ていることを特徴とする請求項7、8又は9記載の樹脂
薄膜の生成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23669299A JP2001062854A (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 樹脂薄膜の生成方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23669299A JP2001062854A (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 樹脂薄膜の生成方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001062854A true JP2001062854A (ja) | 2001-03-13 |
Family
ID=17004367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23669299A Pending JP2001062854A (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 樹脂薄膜の生成方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001062854A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014218087A (ja) * | 2008-10-14 | 2014-11-20 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company | 高靱性ポリオレフィンシート |
KR101725182B1 (ko) * | 2015-06-11 | 2017-04-26 | 주식회사 엠테크 | 합성수지 시트 제조장치 |
-
1999
- 1999-08-24 JP JP23669299A patent/JP2001062854A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014218087A (ja) * | 2008-10-14 | 2014-11-20 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company | 高靱性ポリオレフィンシート |
KR101725182B1 (ko) * | 2015-06-11 | 2017-04-26 | 주식회사 엠테크 | 합성수지 시트 제조장치 |
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