JP2001060662A - 化合物半導体装置 - Google Patents

化合物半導体装置

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JP2001060662A
JP2001060662A JP11232998A JP23299899A JP2001060662A JP 2001060662 A JP2001060662 A JP 2001060662A JP 11232998 A JP11232998 A JP 11232998A JP 23299899 A JP23299899 A JP 23299899A JP 2001060662 A JP2001060662 A JP 2001060662A
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substrate
semiconductor device
mesa
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Shigehiro Hosoi
井 重 広 細
Yuji Minami
裕 二 南
Yutaka Ueno
野 豊 上
Hideyuki Hagiwara
原 秀 幸 萩
Hidetoshi Asahara
原 英 敏 浅
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗値が比較的小さい抵抗素子をチップ面積
を大幅に拡大することなく集積化した化合物半導体装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 抵抗素子のメサ部を、基板の上において
少なくともひとつの折れ曲がりを有するように形成する
ことにより、抵抗素子の全長を大幅に縮小して平面的な
アスペクト比を1に近づけ、チップサイズの拡大を防ぐ
ことができる。また、電極材料と半導体層とをアロイ化
させ、これらのアロイ化領域の間に残留した半導体部分
を抵抗要素として作用させ、この抵抗要素が基板の上に
おいて少なくともひとつの折れ曲がりを有するように形
成することにより、さらに高密度に集積することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体装置
に関する。より具体的には、本発明は、複数の化合物半
導体を集積した半導体装置において、比較的小さな抵抗
値を有する抵抗素子を従来よりもはるかに小さい面積で
集積できる化合物半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs系あるいはInP系などの各種
の化合物半導体素子を集積した集積回路として、例えば
MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circui
t:モノリシック・マイクロ波集積回路)を挙げること
ができる。例えば、GaAsのMMICは、800MH
z帯や1.5GHz帯の携帯電話の送信段のパワーアン
プや、GPS(Global Positioning System)の受信部
のフロントエンドアンプなどに広く利用されている。
【0003】MMICなどの化合物半導体を用いた集積
回路装置は、トランジスタなどのアクティブ素子と、抵
抗やコンデンサあるいはインダクタなどのパッシブ素子
とを同一の半導体基板上にモノリシックに形成したもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】MMICの最も簡単な
一例として、HEMT(High Electron Mobility Trans
istor)と抵抗素子とを集積したものが挙げられる。こ
のようなMMICは、HEMTの積層構造が形成された
エピタキシャル・ウェーハを用いて製造される。
【0005】すなわち、半絶縁性GaAsなどからなる
半導体基板上に、バッファ層、GaAsやInGaAs
などのチャネル層、AlGaAsなどの電子供給層、n
+型GaAsなどのキャップ層などが順次エピタキシャ
ル成長により積層されたエピタキシャル・ウェーハがま
ず用意される。そして、このウェーハに対して所定のパ
ターニングや電極プロセスを施すことにより、HEMT
を形成することができる。
【0006】一方、このようなHEMTとともに集積さ
れる抵抗素子は、概念的には、図6に表したような構成
を有する。すなわち、上述のエピタキシャル・ウェーハ
の一部を基板Sまでエッチングし、抵抗素子の本体とな
るメサMを形成する。しかる後に、このメサMの両側に
オーミック接触する電極金属E1、E2を形成し、その
電極間の抵抗成分を使用する。このようにメサMを形成
し、抵抗素子及び電極E1、E2を周囲の導電性半導体
層から分離する理由は、同一の基板Sの上にモノリシッ
クに形成される他の半導体素子との電気的な干渉を防止
するためである。
【0007】このようにして形成された抵抗素子の抵抗
Rは、メサMのシート抵抗をρs、チャネル長をL、チ
ャネル幅をWとすると、次式により表される。
【0008】R=ρs L/W (1) ここで、メサMのシート抵抗ρsは、HEMTなどのア
クティブ素子に対して要求される特性に応じて概ね決定
されてしまう。従って、抵抗素子を所定の抵抗値Rとす
るめたには、そのチャネル長Lやチャネル幅Wを調節す
る必要がある。
【0009】例えば、HEMTエピタキシャル・ウェー
ハの典型的なρsは300Ω口である。そして、このよ
うなHEMTとともに集積する抵抗素子の抵抗値Rは、
例えば、3Ω前後である場合が多い。すると、(1)式
から、抵抗素子のアスペクト比すなわちL:Wを1:1
00にしなければならないことが分かる。
【0010】図7は、このような抵抗素子を概念的に表
す平面図である。同図に表したように、抵抗素子は、チ
ャネル長Lに比べてチャネル幅Wが極めて長くなる。
【0011】一方、このような抵抗素子のメサMのパタ
ーニングは、ステッパなどを用いたPEP(Photo Engr
aving Process)により行なわれるが、そのパターン変
換差や、パターニング、エッチングなどの加工バラツキ
から、L、Wのサイズは大きい方がRの値にばらつきが
無くなる。実際に、本発明者も、LやWのサイズは少な
くとも10μm以上となるように設計している。
【0012】しかし、このような条件の下に、前述した
3Ωの抵抗素子をHEMTエピタキシャル・ウェーハ上
に形成すると、チャネル長Lを10μmとした時に、チ
ャネル幅Wを1000μmとする必要がある。
【0013】HEMTの能動部分のサイズは高々100
〜300μm程度であるのに対して、このような長いチ
ャネル幅Wを有する抵抗素子をそのままMMICに集積
するためには、MMICのチップサイズを必然的に大き
くする必要がある。しかし、HEMTエピタキシャル・
ウェーハは価格が高いため、抵抗素子の集積化のために
MMICのコストが大幅に上昇するという問題が生ず
る。
【0014】一方、数Ω程度の抵抗素子を形成する他の
方法としては、金属薄膜抵抗を用いる方法もあるが、そ
の場合、製造工程が長くならないようにするために金属
薄膜は例えばゲートメタルと同時に蒸着法などにより形
成するため、金属薄膜の厚さの制御や、その厚さに対す
る抵抗値の範囲には制約があった。
【0015】本発明は、かかる課題の認識に基づいてな
されたものである。すなわち、その目的は、抵抗値が比
較的小さい抵抗素子をチップ面積を大幅に拡大すること
なく集積化した化合物半導体装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の化合
物半導体装置は、基板の主面上に複数の化合物半導体素
子をモノリシックに集積してなる化合物半導体装置であ
って、前記複数の化合物半導体素子の少なくともいずれ
か1つは、前記基板の前記主面上に形成されたメサ状の
化合物半導体からなる抵抗要素と、前記抵抗要素の対向
する両側の側面に接続された一対の電極と、を有する抵
抗素子であり、前記抵抗要素は、前記基板の前記主面上
において細長く延在し且つ少なくともひとつの折れ曲が
りを有し、前記一対の電極は、前記抵抗要素の前記延在
する長手方向に沿って両側に設けられたことを特徴とす
る。
【0017】上記構成によれば、比較的低い抵抗値のメ
サ状に形成した抵抗素子を折り畳んだ状態で形成するこ
とができ、1に近いアスペクト比で基板上に集積するこ
とができる。
【0018】または、本発明の化合物半導体装置は、基
板の主面上に複数の化合物半導体素子をモノリシックに
集積してなる化合物半導体装置であって、前記複数の化
合物半導体素子の少なくともいずれか1つは、前記基板
の前記主面上に形成された化合物半導体層の表面に一対
の電極を形成し、前記一対の電極とその下部の前記化合
物半導体層とを合金化させて前記化合物半導体層中に一
対のアロイ化領域を形成することにより、前記一対のア
ロイ化領域の間に残留した前記化合物半導体層の領域が
抵抗要素とされた抵抗素子であって、前記抵抗要素は、
前記基板の前記主面上において細長く延在し且つ少なく
ともひとつの折れ曲がりを有することを特徴とする。
【0019】上記構成によれば、比較的低い抵抗値を有
する抵抗素子をさらに高密度に集積することが可能とな
る。
【0020】ここで、前記抵抗素子は、それを取り囲む
ように前記化合物半導体層の周囲がメサ状にエッチング
することによって前記基板上の他の化合物半導体素子と
の絶縁を図ることができる。
【0021】または、前記抵抗素子は、それを取り囲む
ように前記化合物半導体層に高抵抗領域が形成すること
によって前記基板上の他の化合物半導体素子との絶縁を
図ることができる。
【0022】また、前記抵抗要素を、前記基板の前記主
面上において略ジグザグ状に曲折して形成することによ
り、長い幅の抵抗素子を高密度に集積することが可能と
なる。
【0023】または、前記抵抗要素を、前記基板の前記
主面上において渦巻状に形成することにより、長い幅の
抵抗素子を高密度に集積することが可能となる。
【0024】ここで、前記基板として、半絶縁性を有す
る基板を用いることにより、素子間の絶縁を容易に実現
することができる。
【0025】また、前記一対の電極に、低抵抗金属から
なるオーバーコート層を形成すると、電極自身のメタル
抵抗成分を低下させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しつつ、本発明
の実施の形態について説明する。
【0027】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態にかかる化合物半導体装置の抵抗素子部
を表す概念図である。すなわち、同図(a)はその概略
平面図であり、同図(b)はそのA−A線断面図であ
る。図1に表した具体例は、GaAsHEMTエピタキ
シャル・ウェーハ上に形成した抵抗素子を表す。
【0028】本実施形態においては、抵抗素子のメサ部
Mが、基板Sの上において略ジクザグ状に曲折して形成
されている。このように曲折させることにより、抵抗素
子の全長を大幅に縮小して平面的なアスペクト比を1に
近づけ、チップサイズの拡大を防ぐことができる。
【0029】より具体的に説明すると、図1の抵抗素子
は、GaAsHEMTエピタキシャル・ウェーハの上に
形成されている。その断面構造は、半絶縁性GaAsな
どからなる半導体基板Sの上に、バッファ層11、Ga
AsやInGaAsなどのチャネル層12、AlGaA
sなどの電子供給層13、n型GaAsなどのキャッ
プ層14が順次エピタキシャル成長により積層されてい
る。但し、その積層構造は図示した具体例には限定され
ず、HEMTウェーハの場合であっても、例えば、チャ
ネル層12と電子供給層13との間にノンドープのスペ
ーサ層などが設けられていても良い。
【0030】抵抗素子のメサMは、エピタキシャル・ウ
ェーハの上に所定のパターン形状のマスクを形成し、表
面層からバッファ層11あるいは半絶縁性基板Sまでエ
ッチングすることにより形成することができる。半絶縁
性基板SまでエッチングしてメサMを形成するのは、同
一の基板上に集積する他の素子との電気的な干渉を防止
するためである。
【0031】メサMの平面的なパターンは、図1(a)
に例示したものには限定されず、少なくとも1つ以上の
折れ曲がりを有するものであれば良い。そのようなパタ
ーンとしては、例えば、L字型パターン、U字型パター
ン、うずまき型パターンなどの各種のパターンを挙げる
ことができる。MMICの周縁部を取り囲むように設け
ても良い。
【0032】このようなメサMの両辺には、それぞれオ
ーミック電極E1、E2が設けられている。n型のGa
As系化合物半導体に対するオーミック電極としては、
例えばGe層/Au層/Ni層をこの順に積層させた電
極を形成することができる。このような積層構造を形成
し、所定の熱工程を加えることにより、接触抵抗が十分
に低いオーミック電極を形成することができる。このよ
うなオーミック電極の形成プロセスは、図示しないHE
MTのオーミック電極の形成と同時に実施することも可
能である。
【0033】なお、GeとAuは、別々の金属層として
積層させる代わりに合金として形成しても良い。すなわ
ち、AuGe合金層とNi層を積層させても良い。さら
に、オーミック電極は、これらの具体例には限定され
ず、この他にも、接触させる半導体の種類や導電型に応
じて適宜選択することができる。図1の具体例において
は、オーミック電極E1、E2を形成すると、抵抗素子
の電流は主に低抵抗の層、例えばチャネル層12やn
型キャップ層14などを流れる。
【0034】図1(a)の具体例においては、電極E
1、E2の中央付近に給電部Pがそれぞれ設けられてい
る。すなわち、他の素子から抵抗素子への電気的な接続
は、これらの給電部Pを介して行う。給電部Pは、図示
したように、それぞれの電極E1、E2の中央付近に設
けることが望ましい。電極の末端までの電極自身のメタ
ル抵抗成分を最小にするためである。また、電極自身の
メタル抵抗成分を下げるためには、前述したオーミック
電極の上に、Auなどの低抵抗金属からなるオーバーコ
ート層を設けることが望ましい。このようなオーバーコ
ート層は、真空蒸着などの方法により堆積した後にパタ
ーニングを施して形成してもよく、または、メッキによ
り形成しても良い。
【0035】ここで、図7に関して前述した具体例と同
様にエピタキシャル・ウェーハのシート抵抗ρsを30
0Ω口、抵抗素子の抵抗値Rの設定値を3Ωとする。ま
た、加工誤差やPEPの合わせ精度を考慮して、電極の
幅及び電極同士の間隔をそれぞれ10μmとする。する
と、図1(a)のパターンによれば、抵抗素子のサイズ
を400μm×140μm程度とすることが可能とな
る。すなわち、図7に例示した従来例と比較すると、そ
の全長サイズを半分以下とすることが可能となり、MM
ICのサイズを抑制してコストを半減することができ
る。
【0036】(第2の実施の形態)図2は、本発明の第
2の実施の形態にかかる化合物半導体装置の抵抗素子部
を表す概念図である。すなわち、同図(a)はその概略
平面図であり、同図(b)はそのA−A線断面図であ
る。図2に表した具体例も、GaAsHEMTエピタキ
シャル・ウェーハ上に形成した抵抗素子を表し、図1に
関して前述したものと同一の部分には同一の符号を付し
て詳細な説明は省略する。
【0037】本具体例においても、抵抗素子は略ジクザ
グ状に曲折した平面パターンを有する。但し、本実施形
態においては、メサMはジグザグ状には形成されず、抵
抗素子全体がひとつの略長方形状パターンのメサMの上
に形成されている。そして、電極E1とE2とがそれぞ
れ「くし型」のパターンを有し、メサMの左右から対向
してかみ合った状態で設けられている。ここで、抵抗素
子の周囲をバッファ層11あるいは半絶縁性基板Sまで
堀り込むのは、抵抗素子を周囲の他の素子から電気的に
絶縁するためである。
【0038】一方、本実施形態の抵抗素子においては、
図2(b)に表したように、各電極E1、E2の下部に
アロイ化領域20が形成されている。このアロイ化領域
20は、第1実施形態に関して前述したように、AuG
eなどのオーミック接触を形成しやすい金属材料を堆積
し、熱処理を施すことにより形成することができる。
【0039】すなわち、n+GaAsキャップ層14の
上にGe/Au/NiあるいはAuGe/Niなどの積
層構造を形成し、図1(a)に例示したようにパターニ
ングする。しかる後に、所定の熱処理を施すと、電極材
料と半導体層とがアロイ化して、低抵抗のアロイ化領域
20が形成される。このアロイ化領域20は、金属とほ
ぼ同様の電気伝導度を有するので、抵抗素子の電極の一
部とみなすことができる。そして、これらのアロイ化領
域20の間に残留した半導体部分が抵抗要素として作用
する。つまり、本実施形態の構成は、図7に例示したよ
うな極めて長い横幅を有する抵抗要素を、略長方形のメ
サMの中に折り畳んで形成したものに対応する。
【0040】ここで、アロイ化領域20の深さDは、エ
ピタキシャル・ウェーハの層構造と、オーミック金属の
厚みと、熱処理条件とにより決定される。本発明者の実
験によれば、現状の典型的なGaAsHEMTエピタキ
シャル・ウェーハを用いた場合には、Ge50nm、A
u100nmを堆積した場合には、約430℃で240
秒間程度の熱処理を施すことによって、アロイ化領域2
0をバッファ層11まで十分に到達させることができ
た。
【0041】本実施形態の抵抗素子を形成するに際して
は、メサMと電極パターンとの位置合わせ精度を考慮す
る必要がある。しかし、これらの位置ずれは、抵抗素子
の周囲においてのみ生ずるので、抵抗素子の周囲の電極
幅D1、D2、D3、D4だけを広げることによって対
処することができる。
【0042】そして、本実施形態によれば、電極E1、
E2の「くし」部分の幅D5と、電極間隔D6は、パタ
ーンの位置合わせ精度に依存しない。つまり、電極幅D
5や電極間隔D6を縮小することが可能であり、抵抗素
子のサイズをさらに縮小することが可能となる。さら
に、電極間隔D6を狭くすれば、抵抗素子の幅(図7に
おいて符号Wで表した長さ)を短くすることができる。
従って、抵抗素子のサイズをさらに小さくすることが可
能となる。なお、電極幅D5を小さくする場合には、A
uなどの低抵抗金属のオーバーコート層を設けて電極自
身の抵抗の上昇を防ぐことが望ましい。
【0043】ここで、図7及び図1に関して前述した具
体例と同様にエピタキシャル・ウェーハのシート抵抗ρ
sを300Ω口、抵抗素子の抵抗値Rの設定値を3Ωと
する。また、図2において抵抗素子の周囲の電極幅D1
〜D4をそれぞれ10μmとし、素子内部の電極幅D5
と電極間隔D6もそれぞれ10μmとする。すると、図
2(a)のパターンによれば、抵抗素子のサイズを19
0μm×140μm程度とすることが可能となる。さら
に、電極幅D5と電極間隔D6をそれぞれ5μmとした
場合には、抵抗素子のサイズは、105μm×140μ
mまで縮小される。
【0044】つまり、前述した第1実施形態と比較して
も約半分のサイズまで抵抗素子のサイズを縮小すること
が可能で、MMICなどの化合物半導体装置のチップサ
イズを縮小し、低コストで供給することが可能となる。
【0045】なお、図2においては、一例として「くし
型」のパターンを例示したが、本発明はこれに限定され
ない。すなわち、本実施形態においても、抵抗要素すな
わちアロイ化領域20の間に残留した細長い部分が、基
板上において少なくともひとつの折れ曲がりを有するよ
うに形成すれば、抵抗素子のサイズを小さくすることが
可能となる。
【0046】図3及び図4は、本発明において用いるこ
とができる抵抗素子のパターン形状を概念的に例示する
平面図である。これらの図面についても、図1または図
2に関して前述したものと同一の部分には同一の符号を
付して詳細な説明は省略する。
【0047】図3の具体例においては、電極E1、E2
は、それぞれ「くし型」のパターン形状を有し、且つ給
電部がそれぞれ対向側まで回り込んで設けられている。
【0048】また、図4の具体例においては、電極E
1、E2は、それぞれ「うずまき型」のパターン形状を
有し、互いにからみ合うように配置されている。
【0049】図3や図4に例示したようなパターン形状
を用いても、平面的なアスペクト比が1に近く、化合物
半導体装置のチップサイズを大幅に拡大することなく集
積化が可能な抵抗素子を実現することができる。
【0050】(第3の実施の形態)図5は、本発明の第
3の実施の形態にかかる化合物半導体装置の抵抗素子部
を表す概念図である。すなわち、同図(a)はその概略
平面図であり、同図(b)はそのA−A線断面図であ
る。図5に表した具体例も、GaAsHEMTエピタキ
シャル・ウェーハ上に形成した抵抗素子を表し、図1〜
図4に関して前述したものと同一の部分には同一の符号
を付して詳細な説明は省略する。
【0051】本具体例においても、図2の具体例と同様
に、抵抗素子の電極E1とE2とがそれぞれ「くし型」
のパターン形状を有する。そして、これらの電極の下部
には、アロイ化領域20が形成されている。
【0052】しかし、本実施形態においては、図2の具
体例と異なり、抵抗素子の周囲に素子分離用のエッチン
グが施されていない。そして、エッチングによるメサの
代わりに、バッファ層11あるいは半絶縁性基板Sにま
で達する深さの高抵抗領域30が形成されている。この
高抵抗領域30は、抵抗素子の周囲を取り囲むように形
成され、抵抗素子とともに集積される他の素子との間で
電気的な干渉が生ずることを防ぐ役割を果たす。つま
り、本実施形態においては、抵抗素子は、プレーナ構造
を有し、且つ周囲に配置される他の素子から電気的に遮
断されている。
【0053】高抵抗領域30は、例えば、酸素(O)、
水素(H)、ヘリウム(He)、鉄(Fe)、プロトン
などを選択的に導入することによって形成することがで
きる。これらの元素の導入法としては、例えばイオン注
入法を挙げることができる。
【0054】本実施形態によれば、抵抗素子を分離する
ためにメサを形成する必要が無くなる。メサ形成のため
のエッチング工程と比較すると、イオン注入工程の方が
簡単で安定した結果が得られる場合も多いので、本実施
形態によれば、製造を容易にすることが可能となる。さ
らに、本実施形態によれば、抵抗素子はプレーナ構造を
有し、周囲にメサの側面が露出しないので、素子の信頼
性をさらに改善できる可能性も生ずる。
【0055】以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の
形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具
体例に限定されるものではない。
【0056】例えば、図3や図4に例示したようなパタ
ーン形状は、第2実施形態だけでなく、第1実施形態や
第3実施形態にも同様に適用することができる。さら
に、これらの具体例の他にも、各種のパターン形状を同
様に適用することが可能である。
【0057】また、本発明は、化合物半導体からなる半
導体素子を集積したあらゆる半導体装置に同様に適用し
て同様の効果を奏する。
【0058】つまり、具体例として挙げたGaAsHE
MTとの組み合わせに限定されず、HBT(hetero bip
olar transistor)や、MESFET(metal semicondu
ctorfield effect transistor)あるいはその他の各種
の電子デバイスまたは光デバイスと抵抗素子とを集積し
た半導体装置に対して同様に適用することができる。
【0059】一方、その材料系も、InGaAsやIn
Pなどの他に、III−V族系やII−VI族系あるいはその
他の各種の化合物半導体を用いることができる。さら
に、これらの化合物半導体素子を形成する基板の材料
は、化合物半導体には限定されず、シリコン(Si)や
ゲルマニウム(Ge)などの単元素半導体、フッ化物や
酸化物や窒化物などの絶縁体、その他各種の材料を用い
ることが可能である。
【0060】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に説明する効果を奏する。
【0061】まず、本発明によれば、抵抗素子のメサ部
を、基板の上において少なくともひとつの折れ曲がりを
有するように形成することにより、抵抗素子の全長を大
幅に縮小して平面的なアスペクト比を1に近づけ、チッ
プサイズの拡大を防ぐことができる。その結果として、
MMICのサイズを抑制してコストを半減することがで
きる。
【0062】また、本発明によれば、電極材料と半導体
層とをアロイ化させ、これらのアロイ化領域の間に残留
した半導体部分を抵抗要素として作用させ、この抵抗要
素が基板の上において少なくともひとつの折れ曲がりを
有するように形成することにより、抵抗素子の全長を大
幅に縮小して平面的なアスペクト比を1に近づけ、チッ
プサイズの拡大を防ぐことができる。その結果として、
MMICのサイズを抑制してコストを半減することがで
きる。さらに、メサと電極との位置合わせ精度に束縛さ
れることがなくなり、抵抗素子のサイズをさらに小さく
することが可能となる。
【0063】以上説明したように、本発明によれば、比
較的低い抵抗値を有する抵抗素子を高密度に集積するこ
とが可能となり、高性能の各種の集積型の化合物半導体
装置を低価格で提供することができ産業上のメリットは
多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる化合物半導
体装置の抵抗素子部を表す概念図である。すなわち、同
図(a)はその概略平面図であり、同図(b)はそのA
−A線断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態にかかる化合物半導
体装置の抵抗素子部を表す概念図である。すなわち、同
図(a)はその概略平面図であり、同図(b)はそのA
−A線断面図である。
【図3】本発明において用いることができる抵抗素子の
パターン形状を概念的に例示する平面図である。
【図4】本発明において用いることができる抵抗素子の
パターン形状を概念的に例示する平面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態にかかる化合物半導
体装置の抵抗素子部を表す概念図である。すなわち、同
図(a)はその概略平面図であり、同図(b)はそのA
−A線断面図である。
【図6】化合物半導体装置に集積される抵抗素子を表す
概念図である。
【図7】比較的低い抵抗値を有する従来の抵抗素子を概
念的に表す平面図である。
【符号の説明】
11 バッファ層 12 チャネル層 13 電子供給層 14 キャップ層 20 アロイ化領域 30 高抵抗領域 S 基板 M メサ部 E1、E2 電極 P 給電部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上 野 豊 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター (72)発明者 萩 原 秀 幸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター (72)発明者 浅 原 英 敏 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター Fターム(参考) 5F038 AR12 DF02 EZ20 5F102 GA17 GB01 GC01 GD01 GJ05 GL05 GM06 GN05 GQ01 GR09 HC01 HC10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の主面上に複数の化合物半導体素子を
    モノリシックに集積してなる化合物半導体装置であっ
    て、 前記複数の化合物半導体素子の少なくともいずれか1つ
    は、前記基板の前記主面上に形成されたメサ状の化合物
    半導体からなる抵抗要素と、前記抵抗要素の対向する両
    側の側面に接続された一対の電極と、を有する抵抗素子
    であり、 前記抵抗要素は、前記基板の前記主面上において細長く
    延在し且つ少なくともひとつの折れ曲がりを有し、 前記一対の電極は、前記抵抗要素の前記延在する長手方
    向に沿って両側に設けられたことを特徴とする化合物半
    導体装置。
  2. 【請求項2】基板の主面上に複数の化合物半導体素子を
    モノリシックに集積してなる化合物半導体装置であっ
    て、 前記複数の化合物半導体素子の少なくともいずれか1つ
    は、前記基板の前記主面上に形成された化合物半導体層
    の表面に一対の電極を形成し、前記一対の電極とその下
    部の前記化合物半導体層とを合金化させて前記化合物半
    導体層中に一対のアロイ化領域を形成することにより、
    前記一対のアロイ化領域の間に残留した前記化合物半導
    体層の領域が抵抗要素とされた抵抗素子であって、 前記抵抗要素は、前記基板の前記主面上において細長く
    延在し且つ少なくともひとつの折れ曲がりを有すること
    を特徴とする化合物半導体装置。
  3. 【請求項3】前記抵抗素子は、それを取り囲むように前
    記化合物半導体層の周囲がメサ状にエッチングされて前
    記基板上の他の化合物半導体素子との絶縁が図られてい
    ることを特徴とする請求項2記載の化合物半導体装置。
  4. 【請求項4】前記抵抗素子は、それを取り囲むように前
    記化合物半導体層に高抵抗領域が形成されて前記基板上
    の他の化合物半導体素子との絶縁が図られていることを
    特徴とする請求項2記載の化合物半導体装置。
  5. 【請求項5】前記抵抗要素は、前記基板の前記主面上に
    おいて略ジグザグ状に曲折して形成されたことを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物半導体
    装置。
  6. 【請求項6】前記抵抗要素は、前記基板の前記主面上に
    おいて渦巻状に形成されたことを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1つに記載の化合物半導体装置。
  7. 【請求項7】前記基板は、半絶縁性を有することを特徴
    とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物半導
    体装置。
  8. 【請求項8】前記一対の電極は、低抵抗金属からなるオ
    ーバーコート層を有することを特徴とする請求項1〜7
    のいずれか1つに記載の化合物半導体装置。
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