JP2001060659A - 半導体モジュールの接続構造及びインバータ - Google Patents

半導体モジュールの接続構造及びインバータ

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JP2001060659A JP23601699A JP23601699A JP2001060659A JP 2001060659 A JP2001060659 A JP 2001060659A JP 23601699 A JP23601699 A JP 23601699A JP 23601699 A JP23601699 A JP 23601699A JP 2001060659 A JP2001060659 A JP 2001060659A
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健一 祖父江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体モジュール対の配線インダクタンスを
低減する。 【解決手段】 隣接して設けられた半導体モジュール対
14Aにおいて半導体モジュール17の各第1ソース電
極24と半導体モジュール18の第2ドレイン電極基板
25とを接続する第2ドレイン電極30は、その垂直部
30bに流れる電流が、第2ドレイン電極基板25に対
して垂直に配置された半導体モジュール18の各第2ソ
ース電極26の垂直部26bを流れる電流に対して、近
接した位置で平行となるとともに流れる向きが反対向き
となる。又、第2ドレイン電極30において、母線電極
板13に面する水平部30aには、母線電極13に沿っ
て水平部30aを流れる電流の向きに延びる複数のリブ
32a,32bを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば三相モータ
を駆動する三相インバータのアームを構成する半導体モ
ジュール対の接続構造及びインバータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、バッテリを電源とする電気車に
は、バッテリの直流を三相インバータによって変換した
三相交流によって三相誘導モータを駆動制御するものが
ある。フォークリフトでは、走行用モータと荷役用モー
タとを別々に備えているので、走行モータ駆動用の三相
インバータと、荷役モータ駆動用の三相インバータとを
備えている。三相インバータは、例えば、MOSFE
T,IGBT等の半導体スイッチ対からなるアームが3
つ並列接続された三相ブリッジ回路である。
【0003】ところで、半導体スイッチとしては、電流
容量が大きく、かつ、スイッチング損失が小さいことが
要求されている。このため、近年、半導体スイッチとし
て、半導体スイッチング素子が形成された半導体チップ
を複数個並列にパッケージに組み込んだマルチチップモ
ジュール(半導体モジュール)が使用されている。
【0004】このような半導体モジュールとして、半導
体チップが収容されたパッケージの下面に、放熱基板を
兼ねた電極基板を設けた非絶縁型のものがある。例え
ば、半導体スイッチング素子がMOSFETである半導
体モジュールでは、ドレイン電極が放熱基板としてパッ
ケージの下面に固定され、ソース電極がパッケージの上
面に設けられている。このような、半導体モジュール
は、電極基板からの放熱を効果的に行うため、電極基板
を絶縁シートを介してヒートシンクに当接させた状態で
固定される。
【0005】フォークリフトでは、前述のように、走行
モータ駆動用と荷役モータ駆動用とにそれぞれ三相イン
バータを備えることから、図9,10に示すように、バ
ッテリからの電気配線板及び平滑用コンデンサを共通化
したデュアルインバータ構造が採用されている。
【0006】このデュアルインバータ構造では、バッテ
リの各電極を各三相インバータの各アームに接続する母
線電極板50を、正極側電極51と負極側電極52とを
絶縁シート53を挟んで積層した構造とし、この母線電
極板50の周囲に、ヒートシンクの上面に配置された各
三相インバータの各アームを構成するMOSFETから
なる半導体モジュール対54を配置してそれぞれ母線電
極板50に接続する。又、母線電極板50の上面に複数
の平滑用コンデンサ55を配置することで、デュアルイ
ンバータ構造全体の体格の小容量化を図っている。
【0007】即ち、1つのアームを構成する半導体モジ
ュール対54には、一方の半導体モジュール54aの上
方まで母線電極板50が配置されている。そして、図1
1に示すように、母線電極板50の下側に配置された正
側電極板51から下方に延出された正極側電極端子56
が、半導体モジュール54aの上方からそのドレイン電
極基板57の上面に接続され、負極側電極52から横方
向に延出された負極側電極端子58が、もう一つの半導
体モジュール54bの上方からそのソース電極59に接
続されている。尚、図9に示すように、正極側電極端子
56は、負極側電極端子58の両側に一対で設けられて
いる。又、半導体モジュール54aのソース電極60
と、半導体モジュール54bのドレイン電極基板61と
は、アームの中点であって三相誘導モータへの配線が接
続される電極端子62で接続されている。そして、正極
側電極端子56及び電極端子62は、各半導体モジュー
ル54a,54bのドレイン電極基板57,61に対
し、共に取付ねじ63で固定されている。尚、ゲート電
極は、図示していない。
【0008】このように構成されたアームにおいて、半
導体モジュール54aがオン状態で半導体モジュール5
4bがオフ状態のときには、正極側電極51から正極側
電極端子56及びドレイン電極基板57を介して半導体
モジュール54aに供給された電流が、ソース電極60
及び電極端子62を介して三相誘導モータに供給され
る。反対に、半導体モジュール54aがオフ状態で半導
体モジュール54bがオン状態のときには、三相誘導モ
ータから電極端子62及びドレイン電極基板61を介し
て半導体モジュール54bに流れる電流が、ソース電極
59及び負極側電極端子58を介してバッテリに戻る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図11に示
すように、各半導体モジュール対54では、各ドレイン
電極基板57,61に接続された正極側電極端子56と
電極端子62とは、共に各半導体モジュール54a,5
4bのパッケージ64下面から外側に延出されたドレイ
ン電極基板57,61の上面に取付ねじ63で固定され
ている。このため、正極側電極端子56及び電極端子6
2が、取付ねじ63を設ける分だけパッケージ64から
離れた位置に設けられている。このため、正極側電極端
子56とソース電極60との間、及び、電極端子62と
ソース電極59との間に存在する間隙が大きくなり、そ
れぞれの配線間に存在する配線インダクタンスが大きか
った。
【0010】周知のように、半導体モジュール対54が
例えば10kHz程度のスイッチング周波数でスイッチ
ング駆動されるとき、各半導体モジュール54a,54
bの内部配線、外部との接続配線に存在する寄生インダ
クタンスによって、電圧サージが発生する。電圧サージ
は、スイッチング損失を発生させ、さらに、半導体モジ
ュール54a,54bを電気的に損傷させることがあ
る。このため、上記のアーム構造のように、正極側電極
端子56とソース電極60との間、及び、電極端子62
とソース電極59との間に配線インダクタンスが存在す
ると、各半導体モジュール54a,54bでのスイッチ
ング損失が大きくなり、さらに、各半導体モジュール5
4a,54bが損傷することが考えられる。
【0011】又、電極端子62が板材であることから、
この電極端子62がソース電極60に接続される部分
と、母線電極板50との間の間隙が大きかった。このた
め、母線電極板50と電極端子62との間にも配線イン
ダクタンスが存在していた。その結果、各スイッチング
動作に伴う電圧サージ、スイッチング損失がさらに大き
くなる問題があった。
【0012】又、三相インバータを形成する各アームの
中点である電極端子62には、三相インバータに接続す
るためのバスバーの一端が接続される。このとき、母線
電極板50の下方に位置する電極端子62にバスバーの
一端を直接固定することができないため、隣り合うアー
ムの中央部でバスバーの一端を固定するための図示しな
い接続用端子を電極端子62に別に組み付けていた。即
ち、インバータの組み立て時に、板材で形成した接続用
端子の一端を電極端子62に固定しておき、組み立ての
最後に、半導体モジュール対54の中央部まで延出させ
た接続用端子の他端にバスバーを固定する。その結果、
各アーム毎に半導体モジュール対54の電極端子62と
は別の接続用端子を設ける必要があり、部品点数及び組
み立て工数が多くなる問題があった。
【0013】又、電極端子62から延出する接続用端子
にバスバーを固定するときに、板材からなる各接続用端
子が電極端子62と同じ高さにあるため、各接続用端子
にバスバーの一端を取付ねじで固定する作業が容易でな
い問題があった。
【0014】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その第1の目的は、インバータの
アームを構成する半導体モジュール対の配線インダクタ
ンスを低減することができる半導体モジュール対の接続
構造を提供することにある。
【0015】又、第2の目的は、第1の目的に加えて、
半導体モジュールと母線電極板との間の配線インダクタ
ンスを低減することができる半導体モジュール対の接続
構造を提供することにある。
【0016】又、第3の目的は、第1の目的に加えて、
アームの中点にバスバーを接続するために、半導体モジ
ュールの電極と別の接続用端子を用いる必要がない半導
体モジュール対の接続構造を提供することにある。
【0017】又、第4の目的は、第1の目的に加えて、
アームの中点に接続するバスバーの取付作業を容易に行
うことができる半導体モジュール対の接続構造を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記第1及び第2の目的
を達成するため、請求項1に記載の発明は、半導体スイ
ッチング素子が収容されたパッケージの一端面に、主電
流入力側電極基板が設けられるとともに、前記パッケー
ジの他端面に、該パッケージ内部で前記主電流入力側電
極基板に対して立設する主電流出力側電極が設けられた
第1半導体モジュール及び第2半導体モジュールが隣接
して設けられ、前記第1半導体モジュールの第1主電流
入力側電極基板と、前記第2半導体モジュールの第2主
電流出力側電極とが、前記パッケージの他端面側に配置
された母線電極板に対して接続されるとともに、第1半
導体モジュールの第1主電流出力側電極と、第2半導体
モジュールの第2主電流入力側電極基板とが、主電流入
力側電極を介して互いに接続されている半導体モジュー
ル対の接続構造において、前記主電流入力側電極は、前
記第2主電流出力側電極の立設部に流れる電流に対し
て、近接した位置でほぼ平行となる電流を流すように前
記第2主電流入力側電極基板上に立設されるとともに、
その前記母線電極板側には該母線電極板に沿って延びる
リブが設けられている半導体モジュール対の接続構造で
ある。
【0019】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の半導体モジュール対の接続構造において、前記リブ
は、前記第2主電流入力側電極を流れる電流の向きに延
びるように複数設けられている。
【0020】上記第1及び第3の目的を達成するため、
請求項3に記載の発明は、半導体スイッチング素子が収
容されたパッケージの一端面に、主電流入力側電極基板
が設けられるとともに、前記パッケージの他端面に、該
パッケージ内部で前記主電流入力側電極基板に対して立
設する主電流出力側電極が設けられた第1半導体モジュ
ール及び第2半導体モジュールが隣接して設けられ、前
記第1半導体モジュールの第1主電流入力側電極基板
と、前記第2半導体モジュールの第2主電流出力側電極
とが、前記パッケージの他端面側に配置された母線電極
板に対して接続されるとともに、第1半導体モジュール
の第1主電流出力側電極と、第2半導体モジュールの第
2主電流入力側電極基板とが、主電流入力側電極を介し
て互いに接続されている半導体モジュール対の接続構造
において、前記主電流入力側電極には、前記両半導体モ
ジュールの中点をモータ側に接続するバスバーの一端を
固定するための接続用端子部が一体構造で設けられてい
る半導体モジュール対の接続構造である。
【0021】上記第1及び第4の目的を達成するため、
請求項4に記載の発明は、半導体スイッチング素子が収
容されたパッケージの一端面に、主電流入力側電極基板
が設けられるとともに、前記パッケージの他端面に、該
パッケージ内部で前記主電流入力側電極基板に対して立
設する主電流出力側電極が設けられた第1半導体モジュ
ール及び第2半導体モジュールが隣接して設けられ、前
記第1半導体モジュールの第1主電流入力側電極基板
と、前記第2半導体モジュールの第2主電流出力側電極
とが、前記パッケージの他端面側に配置された母線電極
板に対して接続されるとともに、第1半導体モジュール
の第1主電流出力側電極と、第2半導体モジュールの第
2主電流入力側電極基板とが、主電流入力側電極を介し
て互いに接続されている半導体モジュール対の接続構造
において、前記主電流入力側電極には、両半導体モジュ
ールの中点をモータ側に接続するバスバーの一端を固定
するための接続用端子が設けられているとともに、該接
続用端子は、前記バスバーの取付面が、前記母線電極板
に対して各半導体モジュールの配置側とは反対側に位置
するように設けられている半導体モジュール対の接続構
造である。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求
項4のいずれか一項に記載の半導体モジュール対の接続
構造において、前記主電流入力側電極は、前記第2主電
流入力側電極基板の裏面から挿通される取付ねじが螺合
することによって該第2主電流入力側電極基板の表面に
固定されている。
【0023】請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求
項5のいずれか一項に記載の半導体モジュール対の接続
構造において、前記主電流入力側電極には、温度センサ
を固定するセンサ固定部が、前記第2主電流入力側電極
基板に密接するように一体構造で設けられている。
【0024】請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求
項6のいずれか一項に記載の半導体モジュール対の接続
構造によって、各アームの半導体モジュール対が接続さ
れているインバータである。
【0025】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
第1半導体モジュールがオン状態で第2半導体モジュー
ルがオフ状態のときには、電源の電流が母線電極板から
第1主電流入力側電極を通って第1主電流入力側電極基
板に流れ、第1主電流入力側電極基板から半導体スイッ
チング素子を通って第1主電流出力側電極に流れる。そ
して、中点である第1主電流出力側電極からモータ側に
流れる。このとき、第1主電流入力側電極の直立部を流
れる電流と、第1主電流出力側電極の直立部とを流れる
電流とが、近接する位置で互いに平行にかつ反対向きに
流れる。その結果、第1主電流入力側電極の直立部と、
第1主電流出力側電極の直立部との間において配線イン
ダクタンスが減少する。又、第1半導体モジュールがオ
フ状態で第2半導体モジュールがオン状態のときには、
モータからの電流が中点である第2主電流入力側電極を
通って第2主電流入力側電極基板に流れ、第2主電流入
力側電極基板から半導体スイッチング素子を通って第2
主電流出力側電極に流れる。そして、第2主電流出力側
電極から母線電極板に流れる。このとき、第2主電流入
力側電極の直立部を流れる電流と、第2主電流出力側電
極の直立部とを流れる電流とが、近接する位置で互いに
平行にかつ反対向きに流れる。その結果、第2主電流入
力側電極の直立部と、第2主電流出力側電極の直立部と
における配線インダクタンスが減少する。又、第2主電
流入力側電極のリブを流れる電流と、母線電極板を流れ
る電流とが、近接する位置で互いに平行にかつ反対向き
に流れる。その結果、第2主電流入力側電極と母線電極
板とにおける配線インダクタンスが減少する。従って、
アームを構成する半導体モジュール対の配線インダクタ
ンスが減少する。
【0026】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、第2半導体モジュールを
モータからの電流が流れるとき、第2主電流入力側電極
の各リブを流れる電流と、母線電極板を流れる電流と
が、近接する位置で互いに平行にかつ反対向きに流れ
る。その結果、第2主電流入力側電極と母線電極板との
間の配線インダクタンスが一層減少する。
【0027】請求項3に記載の発明によれば、主電流入
力側電極に一体構造で設けられた接続用端子部にバスバ
ーの一端が固定されるので、バスバーを固定するために
別に用意した接続用端子を主電流入力側電極に組み付け
る必要がない。
【0028】請求項4に記載の発明によれば、バスバー
の一端を固定する接続用端子の取付面が、半導体モジュ
ール対に組み付けた母線電極板に対して各半導体モジュ
ールの配置側とは反対側に位置するので、バスバー自体
を主電流入力側電極及び母線電極板から逃げる形状とす
ることなく、バスバーが母線電極板から離れた位置に配
置される。
【0029】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、第2主電流入力側電極基板に主電流入力側電極を固
定するための面積が、主電流入力側電極の面積だけです
む。従って、第2半導体モジュールの設置面積が、パッ
ケージの面積に、主電流入力側電極の面積を加えた面積
ですむ。
【0030】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、第2半導体モジュールの半導体チップの温度上昇に
よる第2主電流入力側電極基板の温度が、第2主電流入
力側電極基板上に配置された主電流入力側電極の固定部
に固定された温度検出素子によって検出される。従っ
て、半導体チップの温度に近い温度が検出される。
【0031】請求項7に記載の発明によれば、インバー
タの各アームの半導体モジュール対の接続構造が請求項
1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明の作用をな
す。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を一対の三相インバ
ータからなるデュアルインバータ構造のインバータユニ
ットに具体化した一実施の形態を図1〜図8に従って説
明する。
【0033】図3,4に示すように、インバータユニッ
ト10は、一対の三相インバータ11,12からなるデ
ュアルインバータ構造を備え、インバータユニット10
の放熱を行うためのヒートシンクHに設けられている。
【0034】インバータユニット10は、バッテリの各
電極に接続される板状の母線電極板13を備えている。
この母線電極板13の幅方向の一側には三相インバータ
11を構成する3つの半導体モジュール対14A〜14
Cが配置され、他側には三相インバータ12を構成する
3つの半導体モジュール対15A〜15Cが配置されて
いる。又、母線電極板13の上面には、複数の平滑コン
デンサ16が配列されている。
【0035】図5に示すように、各三相インバータ1
1,12は、それぞれ母線電極板13によって、各平滑
コンデンサ16と共に、バッテリBaの正側電極と負側
電極との間に並列にブリッジ接続されている。三相イン
バータ11は走行用モータM1の駆動回路であって、各
半導体モジュール対14A〜14Cによって3相のアー
ムが形成され、その各中点がそれぞれ走行用モータM1
に接続されている。三相インバータ12は荷役用モータ
M2の駆動回路であって、各半導体モジュール対15A
〜15Cによって3相のアームが形成され、その各中点
がそれぞれ荷役用モータM2に接続されている。
【0036】図6に示すように、三相インバータ11及
び三相インバータ12は、それぞれの3つの半導体モジ
ュール対14A〜14C,15A〜15Cが互いに近接
した状態で配置されている。各半導体モジュール対は、
バッテリBaの正極側に接続された第1半導体モジュー
ル17と、負極側に接続された第2半導体モジュール1
8からなり、両半導体モジュール17,18は、近接し
た状態でヒートシンクH上に配置固定されている。
【0037】母線電極板13は、図2に示すように、バ
ッテリBaの正側電極に接続される正極側電極19と、
バッテリBaの負側電極に接続される負極側電極20と
が、絶縁シート13aを介在して積層されたものであ
る。即ち、母線電極板13は、正極側電極19、負極側
電極20及び絶縁シート13aで構成されている。正極
側電極19は各半導体モジュール対14A〜14C,1
5A〜15C側に配置され、負極側電極20上に各平滑
コンデンサ16が配置されている。図3,4に示すよう
に、母線電極板13は、その幅方向での端部が、第1半
導体モジュール17と第2半導体モジュール18との間
に位置するように設けられている。
【0038】各半導体モジュール17,18は、図2に
示すように、半導体スイッチング素子としてのMOSF
ETが形成された半導体チップ21がパッケージ22内
に複数配列されたマルチチップモジュールであって、全
体で1つのMOSFETと等価である。パッケージ22
は合成樹脂で形成され、板状の半導体チップ21が1列
に配列された方向が長手方向とされている。従って、図
2では、1個の半導体チップ21のみ図示する。
【0039】図2に示すように、第1半導体モジュール
17は、パッケージ22の下面に、第1主電流入力側電
極基板としての第1ドレイン電極基板23を備えるとと
もに、パッケージ22の上面に露出する第1主電流出力
側電極としての第1ソース電極24を3つ備えている。
第1ドレイン電極基板23は、各半導体チップ21の放
熱用基板であって、各半導体チップ21はパッケージ2
2内において第1ドレイン電極基板23の上面に設置さ
れている。尚、パッケージ22の上面には、図ゲート電
極Gが設けられている。
【0040】第1ドレイン電極基板23は、パッケージ
22の下面から幅方向の一方に所定幅だけ延出された固
定部23aを備える。各第1ソース電極24は同一形状
であって、断面が「コ」字形状に形成された板材からな
る。そして、第1ソース電極24は、上側水平部24a
がパッケージ22の上面に配置され、立設部としての垂
直部24bと、下側水平部24cとがパッケージ22の
内部に配置されている。各第1ソース電極24は、垂直
部24bが、第1ドレイン電極基板23に対して垂直に
配置されるとともに、第1ドレイン電極基板23の固定
部23aに近接した位置に配置された状態で、幅方向が
パッケージ22の長手方向となるように一列に配列され
ている。
【0041】同様に、第2半導体モジュール18は、パ
ッケージ22の下面に、第2主電流入力側電極基板とし
ての第2ドレイン電極基板25を備えるとともに、パッ
ケージ22の上面に露出する第2主電流出力側電極とし
ての第2ソース電極26を3つ備えている。第2ドレイ
ン電極基板25は、各半導体チップ21の放熱用基板で
あって、各半導体チップ21はパッケージ22内におい
て第2ドレイン電極基板25の上面に設置されている。
尚、パッケージ22の上面には、ゲート電極Gが設けら
れている。
【0042】第2ドレイン電極基板25は、パッケージ
22の下面から幅方向の一方に所定幅だけ延出された固
定部25aを備える。各第2ソース電極26は同一形状
であって、断面が「コ」字形状に形成された板材からな
る。そして、第2ソース電極26は、上側水平部26a
がパッケージ22の上面に配置され、立設部としての垂
直部26bと、下側水平部26cとがパッケージ22の
内部に配置されている。各第2ソース電極26は、垂直
部26bが、第2ドレイン電極基板25に対して垂直に
配置されるとともに、第2ドレイン電極基板25の固定
部25aに近接する位置に配置された状態で、幅方向が
パッケージ22の長手方向となるように一列に配列され
ている。
【0043】そして、両半導体モジュール17,18
は、第1又は第2ドレイン電極基板23,25を絶縁シ
ート27を介在してヒートシンクHの上面に密接させた
状態で、かつ、第1又は第2ドレイン電極基板23,2
5の固定部23a,25aを向き合わせた状態で、ヒー
トシンクH上に配置されている。尚、各半導体モジュー
ル17,18には、還流ダイオード、スナバ回路が設け
られた回路基板28がそれぞれ固定されている。
【0044】又、両半導体モジュール17,18には、
図1,2に示すように、バッテリBaに対してブリッジ
接続するための第1ドレイン電極29と、主電流入力側
電極としての第2ドレイン電極30とが設けられてい
る。第1ドレイン電極29は、第1半導体モジュール1
7の第1ドレイン電極基板23を正極側電極19に接続
し、第2ドレイン電極30は、第1半導体モジュール1
7の各第1ソース電極24を第2半導体モジュール18
の第2ドレイン電極基板25に接続する。尚、第2半導
体モジュール18の各第2ソース電極26には、負極側
電極20から外側に延出された負極側電極端子20aが
接続されている。
【0045】第1ドレイン電極29は、図1,2に示す
ように、正面視で「U」字形状に形成されたブロック体
であって、第1ドレイン電極基板23の固定部23a上
に、その両垂直部29aが、半導体モジュール17のパ
ッケージ22の長手方向の両端部に配置されるように設
けられている。第1ドレイン電極29は、その両垂直部
29aが、各第1ソース電極24の垂直部24bと平行
となる状態で、かつ、各第1ソース電極24側に最大限
近接した状態で設けられている。各垂直部29aには、
図3に示すように、その上面に、正極側電極19から延
出された正側電極端子19aがそれぞれ接続されてい
る。
【0046】尚、第1ドレイン電極基板23の固定部2
3aは、その上面の面積が、第1ドレイン電極29を上
面に固定するために必要なだけの大きさに形成されてい
る。そして、第1ドレイン電極29は、第1ドレイン電
極基板23の下面から挿通される取付ねじ31が螺合す
ることによって固定部23aの上面に固定されている。
【0047】第2ドレイン電極30は、図1,2,7に
示すように、側面視で「L」字形状に形成されたブロッ
ク体であって、第2ドレイン電極基板25の固定部25
a上に、その水平部30aが、第1半導体モジュール1
7の各第1ソース電極24の上方まで延出するように設
けられている。第2ドレイン電極30は、水平部30a
が、第1ドレイン電極29の両垂直部29aの間を通っ
て、各第1ソース電極24側に延びるように形成されて
いる。第2ドレイン電極30は、その垂直部30bが、
各第2ソース電極26の垂直部26bと平行となる状態
で、かつ、各第2ソース電極26側に最大限近接した状
態で設けられている。
【0048】尚、第2ドレイン電極基板25の固定部2
5aは、その上面の面積が、第2ドレイン電極30を上
面に固定するために必要なだけの大きさに形成されてい
る。そして、第2ドレイン電極30は、第2ドレイン電
極基板25の下面から挿通される取付ねじ31が螺合す
ることによって固定部25aの上面に固定されている。
【0049】又、第2ドレイン電極30の水平部30a
には、母線電極板13側に、該母線電極板13に沿っ
て、かつ、第2ドレイン電極30を流れる電流の向きに
延びるように、複数のリブ32a,32bが設けられて
いる。各リブ32a,32bは、その上面が、正極側電
極19の下面に近接した状態に設けられている。
【0050】又、第2ドレイン電極30には、図1,
4,7に示すように、両半導体モジュール17,18の
中点をモータM1,M2に接続するバスバーBの一端を
固定するための接続用端子部33が一体構造で設けられ
ている。接続用端子部33は、図4に示すように、バス
バーBの一端を当接させた状態で固定するための取付面
33aが、母線電極板13に対して各半導体モジュール
17,18の配置側と反対側に位置するように設けられ
ている。
【0051】図7,8に示すように、第2ドレイン電極
30の垂直部30bには、その横面下部に、半導体モジ
ュール17の温度を検出する温度センサとしてのサーミ
スタTを固定するためのセンサ固定部34が一体構造で
延出形成されている。センサ固定部34は、図8に示す
ように、第1ドレイン電極基板23の固定部23aの上
面に密接するように設けられている。センサ固定部34
の上面には、取付ねじ35で固定されたサーミスタTの
回転を規制して、サーミスタTが第1ドレイン電極29
に接触しないようにするための規制片34aが突出形成
されている。
【0052】図1,2,4に示すように、第2ドレイン
電極30には、絶縁シート13aが配置されている。絶
縁シート13aは、第2ドレイン電極30と正極側電極
19との間を絶縁するように設けられている。絶縁シー
ト13aは、その長手方向に設けられた各袖片37a
が、第1ドレイン電極29の各垂直部29aと第2ドレ
イン電極30との間にそれぞれ介在されることで長手方
向に固定保持されている。又、絶縁シート13aは、そ
の幅方向の一方に設けられた袖片37bが、第1半導体
モジュール17の各第1ソース電極24と、その回路基
板28との間に介在され、他方に設けられた袖片37c
が、第2ドレイン電極30と、第2半導体モジュール1
8のパッケージ22との間に介在されることで幅方向に
固定保持されている。
【0053】そして、各三相インバータ11,12の各
半導体モジュール対14A〜14C,15A〜15C
は、全て同一の構成を備えている。三相インバータ11
には、図示しない走行制御回路から、各アームの半導体
モジュール対14A〜14Cが交互にオン・オフするよ
うにスイッチング駆動する制御信号が所定のスイッチン
グシーケンスで各ゲート電極Gに供給される。三相イン
バータ11は、各半導体モジュール対14A〜14Cに
供給される制御信号に応じた電圧、周波数及び位相の三
相交流を走行用モータM1に供給する。同様に、三相イ
ンバータ12は、図示しない荷役制御回路から供給され
る制御信号によってスイッチング動作し、制御信号に応
じた電圧、周波数及び位相の三相交流を荷役用モータM
2に供給する。
【0054】次に、以上のように構成されたインバータ
のアームを構成する半導体モジュール対の接続構造の作
用について説明する。第1半導体モジュール17がオン
状態で第2半導体モジュール18がオフ状態のときに
は、バッテリBaの電流が正極側電極19から第1ドレ
イン電極29を通って第1ドレイン電極基板23に流
れ、第1ドレイン電極基板23から各半導体チップ21
を通って各第1ソース電極24に流れる。そして、各第
1ソース電極24から第2ドレイン電極30に固定され
ているバスバーBを介して走行用モータM1側に流れ
る。このとき、第1ドレイン電極29の垂直部29aを
流れる電流と、各第1ソース電極24の垂直部24bを
流れる電流とが、近接する位置で互いに平行にかつ反対
向きに流れる。その結果、相互誘導作用により、第1ド
レイン電極29の垂直部29aと、各第1ソース電極2
4の垂直部24bとにおける配線インダクタンスが減少
する。
【0055】又、第1半導体モジュール17がオフ状態
で第2半導体モジュール18がオン状態となると、走行
用モータM1側からの電流がバスバーBを介して第2ド
レイン電極30を通って第2ドレイン電極基板25に流
れ、第2ドレイン電極基板25から各半導体チップ21
を通って各第2ソース電極26に流れる。そして、各第
2ソース電極26から負極側電極20に流れる。このと
き、第2ドレイン電極30の垂直部30bを流れる電流
と、各第2ソース電極26の垂直部26bを流れる電流
とが、近接する位置で互いに平行にかつ反対向きに流れ
る。その結果、相互誘導作用により、第2ドレイン電極
30の垂直部30bと、各第2ソース電極26の垂直部
26bとにおける配線インダクタンスが減少する。
【0056】又、第2ドレイン電極30の各リブ32
a,32bを流れる電流と、負極側電極20を流れる電
流とが、近接する位置で互いに平行にかつ反対向きに流
れる。その結果、第2ドレイン電極30と、負極側電極
20とにおける配線インダクタンスが減少する。
【0057】従って、アームを構成する半導体モジュー
ル対の配線インダクタンスが減少する。又、三相インバ
ータ12の各アームを構成する半導体モジュール対15
A〜15Cにも同様の作用がある。
【0058】以上詳述した本実施の形態のインバータの
アームを構成する半導体モジュール対の配線構造によれ
ば、以下に記載する各作用及び効果がある。 (1) 第1半導体モジュール17において、第1ドレ
イン電極基板23上に設けられた第1ドレイン電極29
の各垂直部29aが、パッケージ22内に設けられた各
第1ソース電極24の垂直部24bに対し、平行な状態
で最大限近接するようにした。同様に、第2半導体モジ
ュール18において、第2ドレイン電極基板25上に設
けられた第2ドレイン電極30の垂直部30bが、パッ
ケージ内に設けられた各第2ソース電極26の垂直部2
6bに対し、平行な状態で最大限近接するようにした。
【0059】従って、平行な状態で近接する部分を近接
した状態で互いに間の相互誘導作用により、各部分での
配線インダクタンスが減少するので、各半導体モジュー
ル17,18のスイッチング動作時に、各半導体モジュ
ール17,18で発生する電圧サージが抑制され、電圧
サージによるスイッチング損失が抑制される。
【0060】(2) 第2ドレイン電極30には、負極
側電極20に平行に延びる水平部30aの上面に負極側
電極20に沿って延びるリブ32a,32bを設けた。
従って、負極側電極20を流れる電流と、第2ドレイン
電極30のリブ32a,32bを流れる電流とが、互い
に近接した位置で逆方向に流れるので、両者間の相互誘
導作用により、負極側電極20と第2ドレイン電極30
とにおける配線インダクタンスが減少する。その結果、
半導体モジュール18でのスイッチング動作によって発
生するサージ電圧を一層抑制することができ、サージ電
圧によるスイッチング損失を一層抑制することができ
る。
【0061】(3) 第2ドレイン電極30には、複数
のリブ32a,32bを、第2ドレイン電極30を流れ
る電流の向きに延びるように設けた。従って、各リブ3
2a,32bを流れる電流と、負極側電極20を流れる
電流とが、近接する位置で互いに平行にかつ反対向きに
流れるので、第2ドレイン電極30と、負極側電極20
とにおける配線インダクタンスが一層減少する。その結
果、サージ電圧及びスイッチング損失を一層抑制するこ
とができる。
【0062】(4) 中点である第2ドレイン電極30
には、モータM1,M2に接続するバスバーBの一端を
固定するための接続用端子部33を一体構造で設けた。
従って、第2半導体モジュール18の第2ドレイン電極
30に一体構造で設けられた接続用端子部33にバスバ
ーBの一端が固定されるので、バスバーBを固定するた
めに別に用意した接続用端子を第2ドレイン電極30に
組み付ける必要がない。その結果、アームの中点にバス
バーBを接続するために、半導体モジュール対14Aを
接続するための電極と別の接続用端子を用いる必要がな
い。
【0063】(5) 第2ドレイン電極30に設けた接
続用端子部33は、バスバーBの取付面33aが、母線
電極板13に対して、半導体モジュール対14Aの配置
側とは反対側に位置するように設けた。従って、母線電
極板13よりも上方に離れた位置にある取付面33aに
バスバーBを取り付けることができるので、取付作業を
容易に行うことができる。
【0064】(6) 第1半導体モジュール17の第1
ドレイン電極基板23には、ブロック体で形成された第
1ドレイン電極29を上面に固定するために必要なだけ
の大きさの固定部23aを設け、この固定部23aの下
面から挿通させた取付ねじ31を螺合させることによっ
て第1ドレイン電極29を固定部23aの上面に固定す
るようにした。
【0065】従って、第2ドレイン電極基板25に第2
ドレイン電極30を固定するための面積が、第2ドレイ
ン電極30だけの面積ですむので、第2半導体モジュー
ル18の設置面積が、パッケージ22の面積に第2ドレ
イン電極30の面積を加えた大きさですむ。このため、
同形状の第1ドレイン電極29の側面下部に、取付ねじ
31を挿通させるための凸部を設け、この凸部の上面か
ら第1ドレイン電極29に取付ねじ31を螺合させるこ
とで第1ドレイン電極29を第1ドレイン電極基板23
に固定する場合に比較して、第1ドレイン電極基板23
の面積を、凸部が占める面積分だけ小さくすることがで
きる。このため、デュアルインバータ構造のインバータ
ユニット10全体の設置面積を小さくすることができ
る。
【0066】又、第2ドレイン電極30を、その上端面
から挿通させた取付ねじを第2ドレイン電極基板25の
固定部25aに螺合させることによって固定する構成で
あっても同じ効果がある。しかし、取付ねじを第2ドレ
イン電極基板25に対して長い第2ドレイン電極30の
垂直部30bを挿通させて第2ドレイン電極基板25に
螺合させる場合に比較しして、組み付け作業が容易であ
る。
【0067】(7) 第2ドレイン電極30には、半導
体チップ21の温度を検出するサーミスタTを固定する
ためのセンサ固定部34を、第2ドレイン電極基板25
の上面に密着するように一体構造で設けた。従って、第
2半導体モジュール18の半導体チップ21の温度上昇
による第2ドレイン電極基板25の温度が検出されるの
で、半導体チップ21の温度に近い温度が検出される。
その結果、ヒートシンクHにサーミスタTを設けた場合
よりも、半導体チップ21の温度に近い温度を検出する
ことができる。
【0068】(8) 母線電極板13と各半導体モジュ
ール対14Aの第2ドレイン電極30との間に介在させ
る絶縁シート13aには、長手方向の両端に下方に延出
する袖片37aを設け、各袖片37aが、第2ドレイン
電極30と、該第2ドレイン電極30の両側に配置され
た第1ドレイン電極29の各垂直部29aとの間に配置
されることで、絶縁シート13aが長手方向に移動しな
いようにした。従って、半導体モジュール対14A側、
又は、母線電極板13側に、絶縁シート13aを固定す
るための構造を設ける必要がない。又、三相インバータ
11,12の組み立て時に、絶縁シート13aを所定位
置に置くだけですむので、組み立て作業が容易となる。
【0069】以下、本発明を具体化した上記実施の形態
以外の実施の形態を別例として列挙する。 ○ 第2ドレイン電極30は、接続用端子部33が一体
構造で設けられたものに限らず、各第1ソース電極24
と第2ドレイン電極基板25とを接続するだけのドレイ
ン電極からなるものものであってもよい。この場合、接
続用端子部を備えた中点出力端子をドレイン電極に組み
付け固定する。
【0070】○ 接続用端子部33を一体構造で備え
ず、各第1ソース電極24と第2ドレイン電極基板25
とを接続するだけに形成されたドレイン電極をアルミニ
ウム等のダイキャストで形成するようにし、その母線電
極板13側にリブを設けてもよい。この場合にも、負極
側電極20と、ドレイン電極とにおいて配線インダクタ
ンスを低減することができる。
【0071】○ 半導体モジュールは、半導体スイッチ
ング素子が形成された半導体チップが収容されたパッケ
ージの一端面に、モータに供給する主電流の主電流入力
側電極基板が設けられるとともに、他端面に、パッケー
ジ内部で主電流入力側電極基板に対して立設する主電流
出力側電極が設けられた構成であればよく、半導体スイ
ッチング素子は、MOSFETに限らず、その他、バイ
ポーラトランジスタ、IGBT等であってもよい。
【0072】○ 温度センサは接触型であればよく、サ
ーミスタTに限らず、トランジスタ温度センサ、白金温
度センサ等であってもよい。 ○ 本発明の半導体モジュール対の接続構造は、デュア
ルインバータ構造の各三相インバータ11,12を構成
する各半導体モジュール対14A〜14C,15A〜1
5Cにおける接続構造に限らず、隣接して設けた半導体
モジュール対の各主電流出力側電極の側に配置された母
線電極板に対して、各半導体モジュールの主電流入力側
電極基板及び主電流出力側電極がそれぞれ接続される半
導体モジュール対の接続構造であればよい。従って、例
えば、1つの三相インバータの各半導体モジュール対の
接続構造でもよく、単相インバータの半導体モジュール
対の接続構造であってもよい。
【0073】以下、特許請求の範囲に記載した各発明の
外に前述した各実施の形態及び各別例から把握される技
術的思想をその効果とともに記載する。 (1) 請求項3に記載の発明において、前記接続用端
子部は、バスバーの取付面が、前記母線電極板に対して
各半導体モジュールの配置側とは反対側に位置するよう
に設けられている。このような構成によれば、半導体モ
ジュール対の中点にバスバーを接続するために、半導体
モジュール対を接続する電極とは別の接続用端子を用い
る必要がない上に、バスバーの固定作業を容易に行うこ
とができる。
【0074】(2) 請求項1〜請求項6のいずれか一
項に記載の発明において、前記主電流入力側電極と前記
母線電極板との間には絶縁シートが配設されるととも
に、該絶縁シートの両端には、前記主電流入力側電極に
係合する袖片(37a,37b,37c)が設けられて
いる。このような構成によれば、各袖片が主電流入力側
電極に係合することで絶縁シートが所定位置に保持され
るので、母線電極側又は半導体モジュール側に絶縁シー
トを保持するための構造を設ける必要がない。又、母線
電極板の組み付け時に、絶縁シートを所定位置に置くだ
けですむので、組み立て作業が容易となる。
【0075】
【発明の効果】請求項1,2又は請求項5,6,7に記
載の発明によれば、半導体モジュール対の配線インダク
タンスを低減し、サージ電圧及びスイッチング損失を低
減することができる。
【0076】請求項2又は請求項5,6,7に記載の発
明によれば、半導体モジュール対の配線インダクタンス
をさらに低減し、サージ電圧及びスイッチング損失を一
層低減すことができる。
【0077】請求項3又は請求項5,6,7に記載の発
明によれば、アームの中点にバスバーを接続するため
に、半導体モジュールを接続する電極と別の接続用端子
を用いる必要がない。
【0078】請求項4又は請求項5,6,7に記載の発
明によれば、アームの中点に接続するバスバーの取付作
業を容易に行うことができる。請求項5〜請求項7に記
載の発明によれば、半導体モジュール対の設置面積をで
きるだけ小さくすることができる。
【0079】請求項6又は請求項7に記載の発明によれ
ば、ヒートシンクに温度検出素子を設けた場合よりも、
半導体チップの温度に近い温度を検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アームを構成する半導体モジュール対を示す
斜視図。
【図2】 半導体モジュール対の側面図。
【図3】 インバータユニットの平面図。
【図4】 インバータユニットの側面図。
【図5】 インバータユニットの回路図。
【図6】 各インバータの平面図。
【図7】 第2ドレイン電極の斜視図。
【図8】 固定部を示す半導体モジュール対の一部平面
図。
【図9】 従来のインバータユニットの模式平面図。
【図10】 同じくインバータユニットの模式側面図。
【図11】 接続構造を示す半導体モジュール対の側面
図。
【符号の説明】
10…デュアルインバータ、11…三相インバータ、1
2…三相インバータ、13…母線電極板、13a…母線
電極板を構成する絶縁シート、14A〜14C,15A
〜15C…半導体モジュール対、17…半導体モジュー
ル、18…半導体モジュール、19…母線電極板を構成
する正極側電極、20…同じ負極側電極、21…半導体
スイッチング素子としての半導体チップ、22…パッケ
ージ、23…第1入力側電極基板としての第1ドレイン
電極、24…第1主電流出力側電極としての第1ソース
電極、25…第2主電流入力側電極基板としての第2ド
レイン電極基板、26…第2主電流出力側電極としての
第2ソース電極、26b…立設部としての垂直部、30
…主電流入力側電極としての第2ドレイン電極、31…
取付ねじ、32a,32b…リブ、33…接続用端子
部、33a…取付面、34…センサ固定部、B…バスバ
ー、M1…走行用モータ、M2…荷役用モータ、T…温
度センサとしてのサーミスタ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体スイッチング素子が収容されたパ
    ッケージの一端面に、主電流入力側電極基板が設けられ
    るとともに、前記パッケージの他端面に、該パッケージ
    内部で前記主電流入力側電極基板に対して立設する主電
    流出力側電極が設けられた第1半導体モジュール及び第
    2半導体モジュールが隣接して設けられ、 前記第1半導体モジュールの第1主電流入力側電極基板
    と、前記第2半導体モジュールの第2主電流出力側電極
    とが、前記パッケージの他端面側に配置された母線電極
    板に対して接続されるとともに、第1半導体モジュール
    の第1主電流出力側電極と、第2半導体モジュールの第
    2主電流入力側電極基板とが、主電流入力側電極を介し
    て互いに接続されている半導体モジュール対の接続構造
    において、 前記主電流入力側電極は、前記第2主電流出力側電極の
    立設部に流れる電流に対して、近接した位置でほぼ平行
    となる電流を流すように前記第2主電流入力側電極基板
    上に立設されるとともに、その前記母線電極板側には該
    母線電極板に沿って延びるリブが設けられている半導体
    モジュール対の接続構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体モジュール対の
    接続構造において、 前記リブは、前記第2主電流入力側電極を流れる電流の
    向きに延びるように複数設けられている半導体モジュー
    ルの接続構造。
  3. 【請求項3】 半導体スイッチング素子が収容されたパ
    ッケージの一端面に、主電流入力側電極基板が設けられ
    るとともに、前記パッケージの他端面に、該パッケージ
    内部で前記主電流入力側電極基板に対して立設する主電
    流出力側電極が設けられた第1半導体モジュール及び第
    2半導体モジュールが隣接して設けられ、 前記第1半導体モジュールの第1主電流入力側電極基板
    と、前記第2半導体モジュールの第2主電流出力側電極
    とが、前記パッケージの他端面側に配置された母線電極
    板に対して接続されるとともに、第1半導体モジュール
    の第1主電流出力側電極と、第2半導体モジュールの第
    2主電流入力側電極基板とが、主電流入力側電極を介し
    て互いに接続されている半導体モジュール対の接続構造
    において、 前記主電流入力側電極には、前記両半導体モジュールの
    中点をモータ側に接続するバスバーの一端を固定するた
    めの接続用端子部が一体構造で設けられている半導体モ
    ジュール対の接続構造。
  4. 【請求項4】 半導体スイッチング素子が収容されたパ
    ッケージの一端面に、主電流入力側電極基板が設けられ
    るとともに、前記パッケージの他端面に、該パッケージ
    内部で前記主電流入力側電極基板に対して立設する主電
    流出力側電極が設けられた第1半導体モジュール及び第
    2半導体モジュールが隣接して設けられ、 前記第1半導体モジュールの第1主電流入力側電極基板
    と、前記第2半導体モジュールの第2主電流出力側電極
    とが、前記パッケージの他端面側に配置された母線電極
    板に対して接続されるとともに、第1半導体モジュール
    の第1主電流出力側電極と、第2半導体モジュールの第
    2主電流入力側電極基板とが、主電流入力側電極を介し
    て互いに接続されている半導体モジュール対の接続構造
    において、 前記主電流入力側電極には、両半導体モジュールの中点
    をモータ側に接続するバスバーの一端を固定するための
    接続用端子が設けられているとともに、 該接続用端子は、前記バスバーの取付面が、前記母線電
    極板に対して各半導体モジュールの配置側とは反対側に
    位置するように設けられている半導体モジュール対の接
    続構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記
    載の半導体モジュール対の接続構造において、 前記主電流入力側電極は、前記第2主電流入力側電極基
    板の裏面から挿通される取付ねじが螺合することによっ
    て該第2主電流入力側電極基板の表面に固定されている
    半導体モジュール対の接続構造。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記
    載の半導体モジュール対の接続構造において、 前記主電流入力側電極には、温度センサを固定するセン
    サ固定部が、前記第2主電流入力側電極基板に密接する
    ように一体構造で設けられている半導体モジュール対の
    接続構造。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記
    載の半導体モジュール対の接続構造によって、各アーム
    の半導体モジュール対が接続されているインバータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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