JP2001059723A - 土地境界杭の埋設位置決め装置 - Google Patents

土地境界杭の埋設位置決め装置

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JP2001059723A JP11238646A JP23864699A JP2001059723A JP 2001059723 A JP2001059723 A JP 2001059723A JP 11238646 A JP11238646 A JP 11238646A JP 23864699 A JP23864699 A JP 23864699A JP 2001059723 A JP2001059723 A JP 2001059723A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予め土地境界に埋設されてある仮杭を本杭に
埋め換える際に、元の仮杭の埋設位置を記憶して本杭の
埋設時の位置決めをすることができる土地境界杭の埋設
位置決め装置を提供すること。 【解決手段】 仮杭Tの近傍の地面に打ち込まれるべき
第一脚部材1とこの第一脚部材1の近傍の地面に差し込
まれるべき第二脚部材2とを連結部材3にて着脱自在に
固定し、この第二脚部材2の上部に水平回転可能で所要
の回転位置で固定できる支持部材4を設けると共に、こ
の支持部材4に沿って移動可能で所要の移動位置で固定
できるスライダ6を設け、このスライダ6に杭を指示す
る杭指示部材7を垂設した。 【効果】 第一脚部材1及び第二脚部材2の二本の脚で
地面に立設できるので、ぐらつきなく安定的に本杭の埋
設時の位置決め作業を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土地境界杭の埋設
位置決め装置、より詳しくは、予め土地境界に埋設され
てある仮杭を本杭に埋め換える際、元の仮杭の埋設位置
を記憶して本杭の埋設時の位置決めをすることができる
土地境界杭の埋設位置決め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、土地の境界を定める際に
は境界杭を埋設することが行なわれるが、通常、コンク
リート杭等の本杭を埋設するのに先立って、まず、各種
測量を行なうために、木杭等から成る仮杭が埋設され
る。この仮杭を基準として測量を行った後、仮杭を本杭
に埋め換えるのである。
【0003】従来、仮杭を本杭に埋め換える際に元の仮
杭の埋設位置を記憶して本杭の埋設時の位置決めをする
装置としては、特開平9−280865号公報に記載のものが
あった。しかしながら、この装置は、仮杭の近傍に位置
する固定物にクランプ式の取付部材だけで装置本体を固
定するように構成されていたため、この取付部分で装置
が簡単にぐらついてしまい、実際の作業では、本杭の埋
設位置が不正確にならざるを得なかった。
【0004】しかも、この固定物として打込杭を利用す
る場合には、この打込杭が余程地面に確りと打ち込まれ
ていないと、肝心の打込杭自体が簡単にぐらつくことに
なるわけであるが、とりわけ山間地での埋め換え作業
は、急斜面での作業となることが多く、また、地中にあ
る樹木の根茎や岩石等が邪魔になって、この基礎となる
打込杭を地面に確実に固定すること自体が困難な作業と
なり、実際にはこの打込杭の固定作業に多大な労力を割
かねばならなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の本杭
の埋設位置決め装置に上記の如き問題点があったことに
鑑みて為されたもので、たとえ山間地においても、省力
的に、かつ、正確に本杭の埋め換え作業を行なうことが
できる土地境界杭の埋設位置決め装置を提供することを
技術的課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術的課
題を解決するために、予め土地境界に埋設された仮杭T
を本杭Eに埋め換える際に元の仮杭Tの埋設位置を記憶
して本杭Eの埋設時の位置決めをすることができる土地
境界杭の埋設位置決め装置であって、仮杭Tの近傍の地
面に打ち込まれるべき第一脚部材1と;この第一脚部材
1の近傍の地面に差し込まれるべき第二脚部材2と;こ
れら第一脚部材1と第二脚部材2とを着脱自在に連結す
る連結部材3と;前記第二脚部材2の上部に略水平方向
に回転可能に設けられた支持部材4と;前記第二脚部材
2に設けられ、支持部材4を所要の回転位置で止めるス
トッパ5と;前記支持部材4に沿って移動可能に設けら
れ、所要の移動位置で固定されるスライダ6と;このス
ライダ6に垂設された杭指示部材7と;から構成されて
いるという技術的手段を採用した。
【0007】また、本発明は、上記課題を解決するため
に、必要に応じて上記手段に加え、支持部材4を所要の
回転位置で止めるストッパ5が、支持部材4の下方にお
いて第二脚部材2に対し回転可能に設けられた筒状台座
部51と、この筒状台座部51の上面に突設され、支持部材
4の基部側面に当接されるべきピン部52とから構成され
ているという技術的手段を採用した。
【0008】更にまた、本発明は上記課題を解決するた
めに必要に応じて上記手段に加え、スライダ6に垂設さ
れた杭指示部材7が下げ振りであるという技術的手段を
採用したのである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づき詳しく説明する。なお、図1は本実施形
態の土地境界杭の埋設位置決め装置の全体斜視図、図2
〜図5は同装置を用いた本杭の埋め換え作業工程図であ
る。
【0010】図中、符号1で指示するものは、仮杭Tの
近傍の地面に打ち込まれるべき第一脚部材であり、本実
施形態では、頭部が四角柱形状を成し、軸部の横断面が
十字形状で先細り形状のビニール杭を採用している。
【0011】図中、符号2で指示するものは、地面に打
ち込まれた上記第一脚部材1の近傍の地面に差し込まれ
るべき第二脚部材であり、第一脚部材1より長く形成さ
れ、本実施形態では先細り形状の丸鋼材を採用してい
る。
【0012】図中、符号3で指示するものは、これら第
一脚部材1と第二脚部材2とを着脱自在に連結可能な連
結部材である。本実施形態の連結部材3は、前記第二脚
部材2の中程に被嵌され、この第二脚部材2に沿って上
下スライド移動可能な筒部31と、この筒部31から側方へ
持ち出され、先端が二股に分かれた二股受部32と、この
二股受部32の先端側において止めネジ34・34によって前
記第一脚部材1の頭部を挟持固定可能なクランプ片33と
から構成されている。この止めネジ34・34を緩めること
によって二股受部32の先端部とクランプ片33との間に挟
持固定した第一脚部材1を抜き外すことができ、また、
筒部31の止めネジ31a・31aを締めることにより第二脚
部材2を所要の上下位置で固定できるように構成されて
いる。
【0013】なお、図中、符号35で指示するものは、連
結部材3が上下移動可能な状態にあるとき、この連結部
材3が第二脚部材2から抜け落ちてしまうのを防止する
ための支持筒である。本実施形態の支持筒35は、第二脚
部材2に被嵌された金属管によって構成されており、状
況に応じて、第二脚部材2に沿って上下スライド移動さ
せることができ、止めネジ35a・35aを締めることによ
って必要なレベル位置に固定できるようになっている。
【0014】図中、符号4で指示するものは、前記第二
脚部材2の上部に略水平方向に回転可能に設けられた支
持部材である。本実施形態の支持部材4は、第二脚部材
2の上部に被嵌され、この第二脚部材2に対し回転可能
であると共に第二脚部材2に沿って上下スライド移動可
能な筒部41と、この筒部41から側方へ持ち出された横筒
部42と、この横筒部42に止めネジ42a・42aにより着脱
自在に挿嵌された丸鋼材製の支持棒部43とから構成され
ている。この筒部41が第二脚部材2に対し回転すること
により、支持棒部43が略水平方向に回転移動するのであ
る。なお、本実施形態の支持部材4は、筒部41の止めネ
ジ41aを締めることにより、所要の回転位置及び上下位
置に固定できるようになっている。
【0015】図中、符号5で指示するものは、第二脚部
材2に設けられ、略水平方向に回転する上記支持部材4
を所要の回転位置で止めるストッパである。本実施形態
のストッパ5は、支持部材4の下方において第二脚部材
2に被嵌され、この第二脚部材2に対し回転可能である
と共に第二脚部材2に沿って上下スライド移動可能な筒
状台座部51と、この筒状台座部51の上面に突設され、支
持部材4の基部の横筒部42の側面に当接されるべきピン
部52とから構成されている。この筒状台座部51を第二脚
部材2に対し回転させてピン部52を支持部材4の横筒部
42の側面に当接させ、そして、筒状台座部51の止めネジ
51a・51aを締めてストッパ5を固定することによっ
て、支持部材4の現在の回転位置を記憶させることがで
きる。
【0016】なお、本実施形態のストッパ5の筒状台座
部51は、上述したように第二脚部材2に被嵌された筒体
により構成されており、第二脚部材2に沿って上下スラ
イド移動させることができ、止めネジ51a・51aで所要
の上下位置に固定できるようになっていて、状況に応じ
て高さ調整することができる。本実施形態では、このよ
うに高さ調整可能な筒状台座部51の上面を、支持部材4
の横筒部42が摺動して支持部材4が略水平方向に回転移
動するのである。
【0017】図中、符号6で指示するものは、前記支持
部材4の長手方向に沿って移動可能に設けられたスライ
ダである。本実施形態のスライダ6は、支持部材4の支
持棒部43に被嵌され、この支持棒部43に沿って横スライ
ド移動可能な筒部61と、次述する杭指示部材7を垂設す
るフック部62とから構成されている。この筒部61を支持
棒部43に沿ってスライド移動させ、筒部61の止めネジ61
aを締めてスライダ6を固定することによってスライダ
6の現在の位置を記憶させるのである。なお、本実施形
態では支持部材4の支持棒部43に目盛りが付けられてい
る。
【0018】図中、符号7で指示するものは、前記スラ
イダ6に垂設され、地面の杭を指示する杭指示部材であ
り、本実施形態では、杭指示部材7として周知の下げ振
りを採用しており、前記スライダ6のフック部62に垂設
されている。この下げ振りで地面の杭を見ながらスライ
ダ6を動かして位置を決める。
【0019】次に、図2〜図5を参照しながら、本実施
形態の埋設位置決め装置を使用した本杭の埋め換え工程
について説明する。
【0020】まず、図2に示すように、予め土地境界に
埋設されてある仮杭Tの近傍の地面に本実施形態装置の
第一脚部材1を打ち込む。地表や地中において樹木の根
茎や岩石等が邪魔にならない適当な場所を選んで、小槌
H等を使って第一脚部材1を地面に打ち込む。
【0021】次に、図3に示すように、本実施形態装置
の連結部材3の二股受部32とクランプ片33との間に第一
脚部材1の頭部を嵌め入れながら、第二脚部材2を地面
に確り差し入れる。そして、連結部材3の止めネジ34・
34、および止めネジ31a・31aを締めることによって、
これら第一脚部材1と第二脚部材2とを連結部材3で連
結固定する。こうして、本実施形態装置の第二脚部材2
が地面にぐらつきなく確実に立設される。
【0022】そして、杭指示部材7たる下げ振りを見な
がら、第二脚部材2に対し支持部材4を略水平方向に回
転移動させると共に、支持部材4に沿ってスライダ6を
移動させて、下げ振りを仮杭Tに合わせ、この位置関係
を保ったまま、支持部材4の止めネジ41aを締めて支持
部材4の回転位置を固定すると共に、スライダ6の止め
ネジ61aを締めてスライダ6の位置を固定する。次い
で、ストッパ5を回転させてピン部52を支持部材4の基
部の横筒部42の側面に当接させ、止めネジ51a・51aを
締めてストッパ5を固定する。こうして、位置固定され
たストッパ5及びスライダ6によって仮杭Tの埋設位置
を記憶させる。
【0023】然る後、図4に示すように、支持部材4の
止めネジ41aを緩めて支持部材4を回転移動させてこの
支持部材4を作業空間から退避させ、そして、作業空間
を確保した状態で仮杭Tを抜き取り、本杭Eに埋め換え
る。
【0024】そして、本杭Eを埋設する際に、図5に示
すように、退避させた支持部材4を回転移動させて、そ
の横筒部42をストッパ5のピン部52に当接させるだけ
で、元の仮杭Tの埋設位置を下げ振りで示すことがで
き、本杭Eの埋設作業時の位置決めを正確に行なうこと
ができるのである。
【0025】このように、本実施形態の埋設位置決め装
置にあっては、第一脚部材1および第二脚部材2の二本
の脚部材で地面に立設させているので、これら第一脚部
材1および第二脚部材2が互いに補助し合って、ぐらつ
きなく確実に地面に固定されることになり、たとえ樹木
の根茎や岩石が邪魔になる山間地の急斜面でも、正確に
元の仮杭の埋設位置を記憶して本杭の位置決めをするこ
とができ、実際に本杭の埋め換え作業を正確に行なうこ
とができる。
【0026】しかも、これら第一脚部材1および第二脚
部材2が連結部材3により着脱自在に構成されているの
で、二本の脚部材を一本ずつ地面に立てることができ、
これら脚部材の地面に対する固定作業も省力的に行うこ
とができるのである。
【0027】また、本実施形態の埋設位置決め装置は、
その構成が極めて簡素で、第一脚部材1及び第二脚部材
2の他、連結部材3、支持部材4が分解可能に構成され
ているので、分解して簡単に持ち運ぶことができ、過酷
な作業を強いられる山間地の急斜面での本杭埋め換え作
業に最適である。
【0028】本発明の具体例である実施形態は概ね上記
のように構成されているが、本発明はこの実施形態に限
定されるものではなく「特許請求の範囲」の記載内で種
々の変更が可能である。
【0029】例えば、上記実施形態では、杭指示部材7
として周知の下げ振りを採用しているが、勿論これに限
定されるものではなく、例えば、スライダ6に固定状態
に設けられた棒材を杭指示部材7として使用しても良
い。地面の杭を指し示すものであれば足りるのであり、
作業状況等を考慮して種々の設計変更が可能である。
【0030】
【発明の効果】以上、実施形態をもって説明したとお
り、本発明に係る土地境界杭の埋設位置決め装置にあっ
ては、第一脚部材および第二脚部材の二本の脚部材で地
面に立設させているので、これら第一脚部材および第二
脚部材が互いに補助し合って、ぐらつきなく確実に地面
に固定されることになり、たとえ樹木の根茎や岩石が邪
魔になる山間地の急斜面でも、正確に元の仮杭の埋設位
置を記憶して本杭の位置決めをすることができ、実際に
本杭の埋め換え作業を正確に行うことができる。
【0031】しかも、これら第一脚部材および第二脚部
材が連結部材によって着脱自在に構成されているので、
二本の脚部材を一本ずつ地面に立てることができ、これ
ら脚部材の地面に対する固定作業も省力的に行なうこと
ができ、実務上その利用価値は頗る高いものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の土地境界杭の埋設位置決め装置の
全体斜視図である。
【図2】同装置を用いた本杭の埋め換え作業工程図であ
る。
【図3】同装置を用いた本杭の埋め換え作業工程図であ
る。
【図4】同装置を用いた本杭の埋め換え作業工程図であ
る。
【図5】同装置を用いた本杭の埋め換え作業工程図であ
る。
【符号の説明】
1 第一脚部材 2 第二脚部材 3 連結部材 4 支持部材 5 ストッパ 51 筒状台座部 52 ピン部 6 スライダ 7 杭指示部材 T 仮杭 E 本杭

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め土地境界に埋設された仮杭Tを本杭
    Eに埋め換える際に元の仮杭Tの埋設位置を記憶して本
    杭Eの埋設時の位置決めをすることができる土地境界杭
    の埋設位置決め装置であって、 仮杭Tの近傍の地面に打ち込まれるべき第一脚部材1
    と;この第一脚部材1の近傍の地面に差し込まれるべき
    第二脚部材2と;これら第一脚部材1と第二脚部材2と
    を着脱自在に連結する連結部材3と;前記第二脚部材2
    の上部に略水平方向に回転可能に設けられた支持部材4
    と;前記第二脚部材2に設けられ、支持部材4を所要の
    回転位置で止めるストッパ5と;前記支持部材4に沿っ
    て移動可能に設けられ、所要の移動位置で固定されるス
    ライダ6と;このスライダ6に垂設された杭指示部材7
    と;から構成されていることを特徴とした土地境界杭の
    埋設位置決め装置。
  2. 【請求項2】 支持部材4を所要の回転位置で止めるス
    トッパ5が、支持部材4の下方において第二脚部材2に
    対し回転可能に設けられた筒状台座部51と、この筒状台
    座部51の上面に突設され、支持部材4の基部側面に当接
    されるべきピン部52とから構成されていることを特徴と
    した請求項1記載の土地境界杭の埋設位置決め装置。
  3. 【請求項3】 スライダ6に垂設された杭指示部材7が
    下げ振りであることを特徴とした請求項1または請求項
    2記載の土地境界杭の埋設位置決め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008209178A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Masaharu Yomogihara 下げ振り

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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