JP2001058955A - 生理活性ペプチド徐放性製剤 - Google Patents

生理活性ペプチド徐放性製剤

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JP2001058955A
JP2001058955A JP2000045855A JP2000045855A JP2001058955A JP 2001058955 A JP2001058955 A JP 2001058955A JP 2000045855 A JP2000045855 A JP 2000045855A JP 2000045855 A JP2000045855 A JP 2000045855A JP 2001058955 A JP2001058955 A JP 2001058955A
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忠夫 大野
Pen Baogan
ペン バオガン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイトカインなどの生理活性ペプチドを生体
内で長時間安定かつ継続的に作用させることができる徐
放性製剤を提供する。 【解決手段】 サイトカインなどの生理活性ペプチドを
含む徐放性製剤であって、下記の成分:(A)生理活性ペ
プチド;(B)アルブミンなどの生体由来タンパク質;及
び(C)レシチンやコレステロールなどの生体由来脂質を
含み、上記成分(A)ないし(C)が練合された半固体状態の
製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理活性ペプチド
を含む徐放性製剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒトや動物で免疫反応を惹起する場合、
抗体産生反応や細胞性免疫反応を調節するために抗原と
ともにアジュバントを用いる場合が多い。アジュバント
としては様々なもの知られているが、一般的に、アジュ
バントとは、抗原と別個に体内の免疫反応を非特異的ま
たは特異的に刺激し、それによって同時投与した抗原に
対する特異的な免疫反応を強化又は抑制する物質及び方
法とされている。アジュバントに用いる物質(免疫学辞
典、東京化学同人、1993年に記載された「免疫アジュバ
ント」の項目に例示されている物質など)は、免疫アジ
ュバントと抗原投与形態アジュバントに大分できる。
【0003】免疫アジュバント物質としては、BCG・Pro
pionibacterium acnesなどの菌体、細胞壁・トレハロー
スダイマイコレートなどの菌体成分、リポ多糖体、リピ
ドA画分、ベータグルカン、ムラミルジペプチド、ベス
タチン、またレバミゾールなどの合成化学物質のほか、
胸腺ホルモン、胸腺液性因子、タフトシン等の生体成分
由来タンパク質、ペプチド性物質がある。また、リンホ
カイン、モノカインやインターフェロン(これら細胞由
来の生理活性ペプチドは「サイトカイン」と称され
る)、さらに合成化学物質シクロフォスファミドもアジ
ュバント活性を有するため、広義の免疫アジュバント物
質として扱われる。
【0004】抗原投与形態アジュバントとしては、アラ
セルAを含む鉱物油と抗原水溶液を等量混合した油中水
型乳剤のフロイント不完全アジュバント(FIA)があ
る。FIAにMycobacterium smegmatis死菌を浮遊させたフ
ロイント完全アジュバント(FCA)など、FIAに免疫アジ
ュバントを混合して用いる例が多い。これら油中水型乳
剤の他に、鉱物油に抗原を入れ、それを生理食塩水など
に小粒子として浮遊させた水中油型乳剤、油中水型乳剤
をさらに生理食塩水に浮遊させた水中油中水型乳剤があ
る。また、リン脂質、コレステロールを適度の比率で組
み合わせて作製されるリポソームもある。水酸化アルミ
ニウムゲル、ミョウバン沈降物、シリカ、タピオカもア
ジュバントとして使われ、いずれも免疫アジュバントと
組み合わせて用いられる(免疫学辞典、東京化学同人、
1993年)。
【0005】しかしながら、従来のアジュバント技術に
は、以下のような問題点がある。 (1)FIAに使用される鉱物油は毒性が強い。そのため菌体
成分等、生体内で代謝分解される安全性の高い物質の利
用が望まれている。 (2)例えば、菌体由来のリポ多糖体の作用のように、サ
イトカイン類に代表される多種多様な生理活性物質を放
出させるという長所があるものの(中野昌康・小玉正智
編、エンドトキシン--新しい治療・診断・検査、第6
章、pp. 97-138、講談社サイエンティフィク、1995
年)、逆に免疫反応を特定の方向に誘導するため一定の
種類の生理活性物質のみを放出させるという特異性に乏
しい。例えば、最近の免疫学の進歩によって明らかにな
ってきたヘルパーT細胞のうち、Th1型反応とTh2
型反応とを分別して特異的に誘導することが望まれる場
合には、従来のアジュバントでは対応できない。
【0006】(3)そこで、サイトカイン類をアジュバン
トとして直接投与することが望まれるが、サイトカイン
はタンパク/ペプチドであるため、数分から数時間のオ
ーダーで生体内で速やかに代謝され消失し、持続的作用
に欠ける。 (4)上記の問題を解決するため、サイトカインを生体に
頻回投与するか、リポソームに封入して代謝不活化され
難くして投与する方法が提案されている(Adleret al.,
Cancer Biother, 10:293-306, 1995)。しかしなが
ら、リポソームに内包されたペプチドは安定であるもの
の、内包されなかったペプチドはリポソームを精製する
ときに利用されずに捨てられるか、リポソームを懸濁し
た水溶液中で急速に拡散して、体内では速やかに失われ
てしまう。また、リポソーム外の容積はリポソーム内の
容積よりはるかに大きいため、リポソーム製剤を製造す
る際にサイトカイン分子の効率的な利用ができないとい
う問題がある。
【0007】(5)そこで、サイトカインを他の高分子で
包含してマイクロビーズとし、ゆっくりサイトカインが
放出されるように徐放性の分散剤に加工してから生体に
投与する方法が考案されている(Pardoll, et al., U.
S. Patent 5,861,159)。しかし、マイクロビーズ状態
になったものが簡単に溶解しないよう架橋剤で固化し、
徐放性にする加工が煩雑である。また、架橋剤により生
じた新規高分子については、ヒトに投与する場合、その
安全性の証明もしておかなければならない。さらに、合
成高分子を使う場合は有機溶媒を使用することが多く、
包含されるべきサイトカインが失活しやすいという問題
もある。合成高分子の安全性の問題をさけるためにこの
高分子を生分解性物質で作製する試みもあるが、現段階
では乳酸を含むポリマーが有望とされているものの、そ
の分解過程で酸を生ずるために酸によるサイトカイン失
活を招きやすいという問題もある。しかも、複数種類の
サイトカインを同時安定的に包含するのは技術的に困難
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、生理
活性ペプチドの徐放性製剤を提供することにある。より
具体的には、サイトカインに代表される生理活性ペプチ
ドを生体内で長時間安定かつ継続的に作用させることが
できる徐放性製剤を提供することが本発明の課題であ
る。また、上記の問題点を解決した効果的な免疫賦活用
のアジュバント製剤としても利用できる徐放性製剤を提
供することも本発明の課題である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意努力した結果、従来、乳化剤などの形
態の注射剤として投与されていたサイトカインなどの生
理活性ペプチドを、アルブミンなどの生体由来タンパク
質とレシチンなどの生体由来脂質とを含む半固体状の組
成物に練合すると、生体内で生理活性ペプチドを長時間
にわたり遊離することができ、安全かつ有効性の高い徐
放性製剤として極めて有用であることを見出した。ま
た、生体由来脂質としてコレステロールを配合すること
によって、上記製剤からの生理活性ペプチドの遊離速度
をコントロールできることも見出した。本発明はこれら
の知見に基づいて完成されたものである。
【0010】すなわち、本発明は、生理活性ペプチドを
含む徐放性製剤であって、下記の成分: (A)生理活性ペプチド; (B)生体由来タンパク質;及び (C)生体由来脂質を含み、上記成分(A)ないし(C)が練合
された半固体状態の製剤を提供するものである。
【0011】本発明の好ましい態様によれば、生理活性
ペプチドがサイトカイン、グロースファクター、ホルモ
ン、及びケモカインからなる群から選ばれる1又は2種
以上のペプチドである上記徐放性製剤;生体由来タンパ
ク質がアルブミン、血漿タンパク分画、及び血清タンパ
ク分画からなる群から選ばれる1又は2種以上のタンパ
ク質である上記徐放性製剤;生体由来タンパク質に替え
て、又は生体由来タンパク質と共に生体由来糖質を含む
上記徐放性製剤;生体由来糖質がヘパリンである上記徐
放性製剤;生体由来脂質がリン脂質、脂肪酸、中性脂
肪、コレステロール、及び脂溶性ビタミンからなる群か
ら選ばれる1又は2種以上の脂質である上記徐放性製剤
が提供される。
【0012】また、別の好ましい態様によれば、さらに
(D)免疫アジュバント物質を含む上記徐放性製剤;免疫
アジュバント物質がツベルクリンである上記徐放性製
剤;生体由来脂質として上記生理活性ペプチドの遊離速
度を調節できる性質を有する脂質(例えば、コレステロ
ール、飽和脂肪酸、又は飽和脂肪酸を含む中性脂肪)を
含む上記徐放製剤;生体由来脂質として上記生理活性ペ
プチドの遊離速度を調節できる量のコレステロールを含
む上記徐放性製剤;生体由来脂質として脂質の酸化を防
止できる量のビタミンEを含む上記徐放製剤;生分解性
高分子物質及び/又は生体由来細胞外基質を含む基材に
担持された上記徐放性製剤;生分解性高分子物質がコラ
ーゲン、ゼラチン、エラスチン、ラミニン、ヘパリン、
コンドロイチン硫酸、ポリ乳酸、、ポリエチレングリコ
ール、及びポリラクタイド−コ−グリコライドからなる
群から選ばれる1又は2種以上の高分子物質である上記
徐放性製剤;生体由来細胞外基質が臍帯洗浄残渣組織、
小腸粘膜下組織、及び血管洗浄残渣組織からなる群から
選ばれる細胞外基質である上記徐放性製剤;基材が布
状、シート状、筒状、又はカプセル状である上記徐放性
製剤が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の製剤は、(A)生理活性ペ
プチド;(B)上記生理活性ペプチドに対して安定化作用
を有する生体由来タンパク質及び/又は生体由来糖質;
並びに(C)生体由来脂質を含む半固体状態の製剤であっ
て、生理活性ペプチドを徐放することが可能な製剤であ
る。好ましい態様では、さらに(D)免疫アジュバント物
質を含んでいる。また、別の好ましい態様では、生体由
来脂質として、上記生理活性ペプチドの遊離速度を調節
できる量のコレステロール及び/又は脂質の酸化を防止
できる量のビタミンEを含んでいる。
【0014】生理活性ペプチドとしては、サイトカイ
ン、グロースファクター、ホルモン、又はケモカインな
どを用いることができる。ペプチドの種類は特に限定さ
れず、ジペプチドから10個程度のアミノ酸残基を含むオ
リゴペプチド、又は10個程度以上のアミノ酸残基を含む
ポリペプチドのいずれであってもよい。生理活性ペプチ
ドは糖鎖、脂質、金属などによって修飾されていてもよ
く、本明細書において用いられる「生理活性ペプチド」
という用語をペプチド鎖のみからなる生理活性ペプチド
に限定して解釈してはならない。サイトカインとして
は、例えば、インターロイキン-2、顆粒球・マクロフ
ァージコロニー刺激因子、インターロイキン-1、イン
ターロイキン-4、インターロイキン-6、インターロイ
キン-7、インターロイキン-8、インターロイキン-1
2、インターロイキン-18などを用いることができ、グロ
ースファクターとしては、例えば繊維芽細胞成長因子な
どを用いることができる。
【0015】ホルモンとしては、例えばインシュリンな
どを用いることができ、ケモカインとしては、例えば、
マクロファージ由来ケモカイン、EBI1リガンドケモカイ
ン、ストローマ細胞由来ファクター1、セカンダリーリ
ンホイド組織ケモカイン、B細胞アトラクテングケモカ
イン-1などを用いることができる。もっとも、本発明
の徐放性製剤に含まれる生理活性ペプチドは上記に例示
したものに限定されることはない。本発明の徐放性製剤
には、2種以上の生理活性ペプチドを含んでいてもよ
い。
【0016】生体由来タンパク質としては、例えば、疎
水性部分を有するタンパク質を用いることができ、より
具体的には血清アルブミン、血漿タンパク分画、又は血
清タンパク分画などを用いることができる。例えば、体
液中に含まれるタンパク質、特に血清タンパク質などが
好適であり、抗原性のないタンパク質を用いることが望
ましい。これらのタンパク質を適宜組み合わせて用いて
もよい。生体由来糖質としては、例えばヘパリンなどを
用いることができ、2種以上の糖質を適宜組み合わせて
用いてもよい。本明細書において「生体由来タンパク
質」又は「生体由来糖質」という用語は、生体に存在す
る物質のほか、遺伝子工学などの手法により製造された
組換え体や、生理的機能を実質的に損なわない範囲でア
ミノ酸配列や糖鎖構造などの分子構造の一部に改変を加
えたものなどを含む概念として用いる。
【0017】生体由来のタンパク質又は脂質としては、
好ましくは、ヒト由来のタンパク質又は糖質を用いるこ
とができる。生体由来タンパク質と生体由来糖質とを組
み合わせて用いてもよい。生体由来タンパク質又は生体
由来脂質としては、本発明の製剤に含まれる生理活性ペ
プチドを安定化する物質を選択することが望ましい。生
理活性ペプチドに対して安定化作用を有する生体由来タ
ンパク質又は生体由来脂質は、製剤中に含まれる生理活
性ペプチドの残存率を経時的に測定することにより、当
業者に適宜選択可能である。
【0018】生体由来脂質としては、リン脂質、脂肪
酸、中性脂肪、コレステロール、又は脂溶性ビタミンな
どを用いることができ、これらを適宜組み合わせて用い
てもよい。生体由来脂質としてビタミンEを他の脂質と
組み合わせて用いることにより、脂質中の不飽和脂肪酸
の酸化反応による脂質の変質を防止することができる。
添加するビタミンEの量は特に限定されないが、例えば
レシチン1 gに対しビタミンEを0.05 g程度配合するこ
とが好ましい。ビタミンEの他、他の脂溶性ビタミンを
脂質として添加することにより、該ビタミンの作用と生
理活性ペプチドの相加的又は相乗的作用を期待できる場
合がある。また、コレステロール、飽和脂肪酸、飽和脂
肪酸を含む中性脂肪などの生体由来脂質を単独で又は他
の脂質を組み合わせて配合することにより、半固体状態
の製剤の硬さや溶解速度を調節することができ、製剤か
らの生理活性ペプチドの遊離速度を制御できる。生理活
性ペプチドの遊離速度を調節するための生体由来脂質と
してコレステロールを含む製剤は本発明の好ましい態様
である。本発明の製剤は、水のほか、エタノールなどの
生理的に許容される有機溶媒を含んでいてもよい。
【0019】本発明の製剤の製造方法は特に限定されな
いが、通常は、下記の方法に従って製造することができ
る。生体由来脂質に必要に応じてエタノールなどの有機
溶媒を添加し、加温して溶解する。脂質を室温ないし37
℃の範囲で液状に保つことができる場合には、一般的に
は有機溶媒を添加する必要はないが、液状に保つことが
できない場合は、必要最少限の有機溶媒を加えることが
望ましい。例えば、鶏卵由来レシチン2 gに対してエタ
ノールを0.5 ml添加し、45℃に加温すると4時間後には
レシチンが溶解した液状の組成物を得ることができる。
有機溶媒としてはエタノールを用いることが好ましい。
【0020】脂質又は脂質及びエタノールの混合物中に
生体由来タンパク質を添加して十分に練合し、脂質の流
動性が低下した半固体の組成物を製造する。該タンパク
質は、水溶液又は粉末の状態で混合することができる。
半固体状の組成物は、例えばグリース状を呈することが
好ましい。半固体状の組成物を調製する方法は特に限定
されず、当業者に利用可能ないかなる方法を使用しても
よい。例えば、2本の注射筒を細管で対向してつなげた
アジュバント混合用具を用いて注射内筒を十回以上往復
させ、十分に練合することができる。この状態の練合物
に生理活性ペプチドを添加してさらに練合することによ
り、本発明の徐放性製剤を製造することができる。ま
た、予め上記タンパク質に生理活性ペプチドを混合して
おき、上記脂質に練合してもよい。
【0021】生体由来脂質に添加する該タンパク質の量
は特に限定されないが、脂質に対して0.1 %(w/w)から15
%(w/w)の範囲が好ましい。例えば、サイトカインであ
るインターロイキン-2(IL-2)に対しては、血清アル
ブミンを用いることが好ましい。105国際単位のIL-2に
対して25%ヒト血清アルブミン液1 mlを添加すればよい
が、アルブミンの使用量は上記の量に限定されることは
ない。また、血清アルブミンの代わりに熱処理した血漿
タンパク分画 (plasma protein fraction)又は血清タ
ンパク全体を用いてもよい。
【0022】生体由来糖質を用いる場合の例としては、
例えば、繊維芽細胞成長因子(FGF)に対してはヘパリ
ンを用いる場合を挙げることができる。FGFとヘパリン
との配合比は、これら物質を培養動物細胞に添加する際
に汎用される量比を参考にして決定することができる。
例えば、ヘパリン1 mgに対しFGFを0.1μg程度とするこ
とが好ましいが、ヘパリンの配合量は上記に例示したも
のに限定されることはない。生体由来糖質を用いる場合
には、糖質が一般的には脂質になじまないことから、生
体由来タンパク質を同時に用いることが望ましい。上記
に例示した混合物に血清アルブミンを添加する場合に
は、ヘパリン1 mgに対し血清アルブミンを1g以上を用い
ることが好ましい。
【0023】本発明の徐放性製剤には、免疫アジュバン
ト物質を添加することができる。この態様の製剤では、
生理活性ペプチドの効果と免疫アジュバントとしての効
果が同時に期待できる。免疫アジュバント物質として
は、例えば、BCG・Propionibacterium acnesなどの菌
体、細胞壁・トレハロースダイマイコレートなどの菌体
成分、リポ多糖体、リピドA画分、ベータグルカン、ム
ラミルジペプチド、ベスタチン、またレバミゾールなど
の合成化学物質のほか、胸腺ホルモン、胸腺液性因子、
タフトシン等の生体成分由来タンパク質又はペプチド性
物質、シクロフォスファミドなどを挙げることができ
る。免疫アジュバント物質としてはツベルクリンが好ま
しい。これらの免疫アジュバント物質の生体由来脂質に
対する混合比は適宜選択可能であるが、一般的には生体
由来脂質が30%(w/w)以上となることが望ましい。
【0024】本発明の製剤は半固体のままヒトを含む哺
乳類動物に局所的に投与することができるが、本発明の
製剤を生分解性高分子物質及び/又は生体由来細胞外基
質を含む基材に担持させることにより、ピンセットなど
の器具による取り扱いが容易になり、製剤を皮下や体腔
内に簡便に埋め込み投与できるようになる。生分解性高
分子物質としては、例えば、コラーゲン、ゼラチン、エ
ラスチン、ラミニン、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、
ポリ乳酸、ポリエチレングリコール、又はポリラクタイ
ド−コ−グリコライドなどを挙げることができ、これら
の2種以上を組み合わせて用いてもよい。生体由来細胞
外基質としては、例えば、臍帯洗浄残渣組織、小腸粘膜
下組織、又は血管洗浄残渣組織などを用いることができ
る。基材の形状は特に限定されないが、例えば、布状、
シート状、筒状、又はカプセル状に成形されていること
が好ましい。例えば、上記の半固体状の製剤0.7 ml を1
×1×0.2 cmのコラーゲン繊維シートに塗布し、この上
に同じサイズのコラーゲン繊維シートを重ねることによ
り、シート状の製剤を調製することができる。この形状
の製剤は、生体内への埋め込み投与などの形態に適して
いる。
【0025】本発明の製剤は、サイトカインなどの生理
活性ペプチドを徐放することができ、一時に大量投与す
る場合に惹起される強い全身性の副作用を避け、生理活
性ペプチドを投与局所近辺に緩和に長期間作用させるこ
とを可能にする。しかも、製剤を構成する成分は長期間
後には体内で分解されて消失するため、副作用や物理的
な障害を残すことがない。特に、サイトカインにより介
在される免疫反応を惹起する際、該反応を特定の方向に
志向させる場合に特に有用である。また、本発明の製剤
において、複数の生理活性ペプチドを同一製剤とするこ
とも容易であり、免疫アジュバント物質と組み合わせた
製剤を製造することも可能である。
【0026】例えば、リンパ球のヘルパーT細胞群のう
ちTh1細胞が大部分を占める集団からはインターフェ
ロンγが多量産生され、Th2細胞が大部分を占める集
団からはインターロイキン-4(IL-4)が多量産生され
る。その結果、前者ではキラーT細胞群が増殖する細胞
性免疫反応が惹起され、後者では抗体産生が生じる液性
免疫反応が惹起される。この反応には、ともにT細胞の
生存増殖を維持するインターロイキン-2(IL-2)が必
要であるが、サイトカイン類はいずれも高価であり、2
種類のサイトカインを同時に含む製剤を製造することは
価格の点から望ましくない。このような場合、安価な菌
体成分アジュバントとインターフェロンγとを組み合わ
せた本発明の製剤を用いることにより、IL-2を産生させ
る環境を作りつつ、細胞性免疫反応を強く誘導すること
が可能である。また、安価な菌体成分アジュバントとIl
-4とを組み合わせた本発明の製剤を用いると、IL-2を産
生させる環境を作りつつ、液性免疫反応を強く誘導する
ことが可能となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。 例1:インターロイキン-2(IL-2)の徐放性製剤-1 IL-2を対象に、生体リン脂質の主成分であるレシチンと
練合したとき、IL-2が活性を保ったまま徐放されるか否
かを検討した。 [方法] 1.レシチン液の調製 試薬として市販されているレシチン(Sigma Chemical C
o., USA)は室温では個体状である。これを試験管に2 g
取り、エタノールで希釈して200 mg/mlとしたビタミン
E(Sigma Chemical Co., USA)を3 ml添加し、45℃に
加温して溶解して、ミリポアフィルター(孔径0.22 μ
m、Millipore Co., USA)を通過させて除菌した。
【0028】2.IL-2液の調製 ヒトリコンビナントIL-2(塩野義製薬株式会社製、35万
単位入りバイアル)に10 5 国際単位(IU)/mlとなるよう
に無菌蒸留水を添加して溶解した。 3.コレステロール液の調製 コレステロール粉末(Sigma Chemical Co., USA)10 mg
にエタノール1 mlを添加し、溶解した。
【0029】4.半固体グリース状製剤の作製 上述のレシチン液0.5 mlをボルテックスミキサーで攪拌
しつつ、IL-2液100 μlに25%ヒトアルブミン溶液(Bax
ter Co., USA)100 μlを添加しておいた水溶液を滴下
混合した。これに、実験-1では、コレステロール液を3
0 μl(A)、または60 μl(B)、又は100 μl(C)添
加した。この場合、全液量はエタノールの液量により変
化する。実験2では、コレステロールの添加量が300 μ
g(D)又は600 μg(E)であって、いずれの場合にも全
液量が700 μlとなるようにエタノール液量を調製添加
した。これを、2本の注射筒を細管で対向してつなげた
アジュバント混合用具にて練り合わせて十分に混合し
た。この組成物は、薄く乳濁した半固体グリース状とな
った。
【0030】5.生分解性シートによる担持 この半固体グリース状の製剤を、1 cm×1 cm×0.2 cmに
切った繊維状コラーゲンシート(商品名:インテグラ
ン、株式会社高研製)にできるだけ均一の厚さになるよ
うに塗りつけた。もう一枚の同サイズの繊維状コラーゲ
ンシートを上からかぶせてサインドイッチ状に挟み、シ
ート形状の製剤とした。 6.IL-2遊離実験 上記5.で作製したシート形状の製剤1個を、60-mm細
胞培養用プラスチック皿(ファルコン社製)に入れ、ウ
シ胎児血清を10%(v/v)となるように添加したRPMI-1640
培地(日水製薬株式会社製)5 mlを添加、37℃の炭酸ガ
スインキュベーター内でインキュベートした。24、48、
72時間後、および5日後に培地を全交換した。
【0031】7.IL-2遊離量の測定 生理活性のある状態で遊離し蓄積してくる培地中のIL-2
濃度を、CTLL-2細胞を用いたバイオアッセイ法(M. Ish
iyama, et. al., Tatanta, 44, 1299, 1997)で測定し
た。1日当たりのIL-2遊離量は、培地5 ml中に蓄積した
IL-2量を計算し、当初添加した104 IUに対する%で表し
た。
【0032】[結果]結果を表1に示す。半固体グリース
状の製剤に添加したエタノール溶解コレステロール液量
により、IL-2の遊離速度は明らかに変化した。実験-1
ではコレステロール添加量が1,000 μg(エタノール添
加量は100 μl)の時(グループC)、1日目で24.8%
と最大の遊離量が観察された。2日目には8.2%、3日
目には1.4%と激減した。また、このような急激な減少
遊離パターンはコレステロール添加量が300 μg(エタ
ノール添加量は30 μl)の時(グループA)にも観察さ
れ、1日目で最大の遊離量が9.4%、2日目にはその約
1/4となった。しかし、コレステロール添加量が600
μg(エタノール添加量は60 μl)(グループB)のと
きは、1日目のIL-2遊離量は少なく、2.5%であった。
2日目、3日目、及び5日目も1日当たりの遊離量は上
下の変動はあるものの1%台で大きな変化がなく相対的
に安定であった。
【0033】このような相対的に安定なIL-2遊離傾向は
実験-2でも観察された。コレステロール添加量が300
μg(グループD)のときよりも600 μg(グループE)
の方が一日あたりの遊離量は実験-1の場合と同様少な
く、1〜3日目間でみるとグループDに比べ相対的に安
定であった。上記の結果から、コレステロール量及びエ
タノール量を調節することにより、所望の遊離速度を達
成できることが明らかである。例えば、(B)の処方では
低濃度の生理活性ペプチドを長時間作用させることがで
き、(C)の処方では最初に高濃度の生理活性ペプチドを
作用させた後、低濃度の生理活性ペプチドを持続的に長
時間作用させる場合に適している。
【0034】
【表1】
【0035】例2:IL-2の徐放性製剤-2 グリース状製剤中のアルコール濃度をできる限り下げた
IL-2の製剤を作製し、徐放性を検討した。 [方法] 1.レシチン液の調製 レシチン(Sigma Chemical Co., USA)2 gに対し0.1 g
のビタミンE(Sigma Chemical Co., USA)とエタノー
ルを0.5 ml添加し、45℃に加温して溶解、ミリポアフィ
ルター(孔径0.22 μm、Millipore Co., USA)を通過さ
せて除菌した。 2.IL-2液の調製 ヒトリコンビナントIL-2(塩野義製薬製)を105 IU/ml
となるように25%ヒトアルブミン溶液(Baxter Co., US
A)にて溶解した。
【0036】3.コレステロール液の調製 コレステロール粉末(Sigma Chemical Co., USA)50 mg
をエタノールに溶解し2mlとなるようにした。 4.半固体グリース状製剤の作製 レシチン液600 μlにエタノール24 μlとIL-2液100 μl
を添加し、2本の注射筒を細管で対向してつなげたアジ
ュバント混合用具にて練り合わせ十分に混合した。この
混合液はほとんど乳濁していない半透明・半固体グリー
ス状の組成物となった。また、エタノール24 μlの代わ
りにコレステロール液24 μlを添加した半固体グリース
状製剤も作製した。これもほとんど乳濁していない半透
明・半固体グリース状の組成物となった。前者にはコレ
ステロールは含まれないが、後者には600 μgのコレス
テロールが含まれる。5.生分解性シートによる担持と
IL-2遊離実験ならびにIL-2遊離量の測定例1の場合に従
った。
【0037】[結果]例2ではアルコール濃度を例1の場
合よりも下げ終濃度19.3%とした。1日目のIL-2の遊離
速度はさらに低下し、表2に示すように、コレステロー
ル添加により、5日間にわたってほぼ安定した速度でIL
-2が遊離した。
【0038】
【表2】
【0039】例3:IL-2徐放性製剤の体内における徐放
性の検討 上記実施例の例1と例2では、体外の培地中におけるIL
-2の徐放性を示したが、これが体内においても徐放性を
示すか否かを検討した。 [方法] 1.レシチン液の調製・コレステロール液の調製 例2に従った。ただし、レシチンは和光純薬製のものを
使用した。 2.IL-2液の調製 ヒトリコンビナントIL-2液(塩野義製薬製)を107 IU/ml
となるように25%ヒトアルブミン溶液 (Baxter Co., US
A) にて溶解した。
【0040】3.半固体グリース状製剤の作製 例2に従って、レシチン液600μlにコレステロール液24
μlとIL-2液100μlを添加し、2本の注射筒を細管で対
向してつなげたアジュバント混合用具にて練り合わせ十
分に混合した。 4.生分解性シートによる担持 この半固体グリース状の製剤0.1 mlを、0.5 cm×0.5 cm
×0.2 cmに切った繊維状コラーゲンシート(商品名:イ
ンテグラン、株式会社高研製)にできるだけ均一の厚さ
になるように塗りつけた。もう一枚の同サイズの繊維状
コラーゲンシートを上からかぶせてサンドイッチ状に挟
み、シート形状の製剤とした。
【0041】5.IL-2遊離実験 マウス(系統はC57BL/6J、7-10週齢のメス)に、マウス
麻酔用ネンブタール(ダルベッコ燐酸緩衝生理食塩水に
2 mg/mlの濃度に溶かしたもの)を1匹あたり0.6-0.8 m
l、腹腔内に注射して麻酔した。上記4.で作製したシ
ート形状の製剤1個を、1匹のマウス背側部皮下に移植
した。皮膚に付けた傷は縫合した。1日後、この設置製
剤に直接接するように隣接して、18Gの注射針を付けた
注射筒で、ウシ胎児血清を 10%(v/v)となるように添加
したRPMI-1640培地 1mlを注射し、針を刺したまま、注
射によって生じた皮下のふくらみと設置製剤によるふく
らみを二本の指で挟み込み、50回(約1分間)軽くも
み、設置製剤内に遊離しているIL-2が培地中にも拡散し
て十分行き渡るようにした。その直後に培地注射部位か
ら培地を約200μl抜き取った。培地注射によるふくらみ
は翌日までには消失していた。この培地注射による製剤
設置局所からのサンプリングを毎日1回、計5日間行っ
た。サンプルは微量高速遠心機で12,000 rpm、5分聞違
心して除菌し、上清をとった。 6.IL-2遊離量の測定 上記5.で抜き取った培地の遠心上清を測定対象とし
て、例1の場合に従い、IL-2の活性を定量した。
【0042】[結果]1日後から5日後までのIL-2の局
所遊離IL-2濃度を各マウス毎に表3に示した。少なくと
も3日間にわたって局所で継続的にIL-2が遊離してお
り、体内でも徐放性を維持していることが判明した。
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】生体内に投与された本発明の製剤は体液
と接触して徐々に溶解し、練合された生理活性ペプチド
を持続的に遊離する。生理活性ペプチドの遊離速度は、
製剤中に添加するコレステロール量及び/又は溶媒(例
えばエタノール)量などによって調節可能であり、所望
の遊離速度を容易に達成することができる。また、練合
された生理活性ペプチドは製剤中で安定に保持されるの
で長期保存が可能であり、シート状などの製剤として加
工することにより、投与時の取り扱いに優れるという特
徴もある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA06 AA51 AA53 AA71 AA94 BB32 CC29 DD37 DD59 DD63 DD70 EE41 EE42 EE43 EE51 FF31 4C084 AA03 DA01 DB01 DB52 MA05 MA28 MA32 MA37 NA12 ZC022

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生理活性ペプチドを含む徐放性製剤であ
    って、下記の成分: (A)生理活性ペプチド; (B)生体由来タンパク質;及び (C)生体由来脂質を含み、上記成分(A)ないし(C)が練合
    された半固体状態の製剤。
  2. 【請求項2】 生理活性ペプチドがサイトカイン、グロ
    ースファクター、ホルモン、及びケモカインからなる群
    から選ばれる1又は2種以上のペプチドである請求項1
    に記載の徐放性製剤。
  3. 【請求項3】 生体由来タンパク質がアルブミン、血漿
    タンパク分画、及び血清タンパク分画からなる群から選
    ばれる1又は2種以上のタンパク質である請求項1又は
    2に記載の徐放性製剤。
  4. 【請求項4】 生体由来タンパク質に替えて、又は生体
    由来タンパク質と共に生体由来糖質を含む請求項1ない
    し3のいずれか1項に記載の徐放性製剤。
  5. 【請求項5】 生体由来脂質がリン脂質、脂肪酸、中性
    脂肪、コレステロール、及び脂溶性ビタミンからなる群
    から選ばれる1又は2種以上の脂質である請求項1ない
    し4のいずれか1項に記載の徐放性製剤。
  6. 【請求項6】 生体由来脂質がビタミンEである請求項
    5に記載の徐放性製剤。
  7. 【請求項7】 さらに(D)免疫アジュバント物質を含む
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の徐放性製剤。
  8. 【請求項8】 生体由来脂質として上記生理活性ペプチ
    ドの遊離速度を調節できる性質を有する脂質を含む請求
    項1ないし7のいずれか1項に記載の徐放性製剤。
  9. 【請求項9】 生分解性高分子物質及び/又は生体由来
    細胞外基質を含む基材に担持された請求項1ないし8の
    いずれか1項に記載の徐放性製剤。
  10. 【請求項10】 基材が布状、シート状、筒状、又はカ
    プセル状である請求項9に記載の徐放性製剤。
  11. 【請求項11】 生分解性高分子がゼラチン又はコラー
    ゲンである請求項9又は10に記載の徐放性製剤。
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