JP2001058869A - 鋳造工程からの排出粉末を原料とする焼結体の製造方法 - Google Patents

鋳造工程からの排出粉末を原料とする焼結体の製造方法

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JP2001058869A
JP2001058869A JP11235446A JP23544699A JP2001058869A JP 2001058869 A JP2001058869 A JP 2001058869A JP 11235446 A JP11235446 A JP 11235446A JP 23544699 A JP23544699 A JP 23544699A JP 2001058869 A JP2001058869 A JP 2001058869A
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Nobuo Takusagawa
信雄 田草川
Nagao Takeuchi
長男 竹内
Akira Takahashi
公 高橋
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Asama Giken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋳造工程から排出されるスラグ及びダストの新
たな有効利用方法として、低コストで汎用性が高い材料
を製造することができる鋳造工程からの排出粉末を原料
とする焼結体の製造方法を提供する。 【解決手段】鋳造工程から排出されるスラグ及びダスト
を原料とし、スラグを粉砕及び篩分けして所定の粒径に
調整したスラグ粉末にし、ダストを300乃至800℃
で仮焼し粉砕及び篩分けして所定の粒径に調整したダス
ト粉末にし、スラグ粉末とダスト粉末とをスラグ粉末の
含有量が40乃至70重量%となるように混合し、得ら
れた混合粉末を成形し850乃至1050℃の温度で焼
成する。また、混合粉末は粒径が100乃至500μm
の粗粒粉末と粒径が0.5乃至5μmで平均粒径が2μ
mである微粒粉末とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業廃棄物として
排出されるスラグ粉末及びダスト粉末を粒径及び混合割
合を調整した鋳造工程からの排出粉末を原料とする焼結
体の製造方法に関し、特に、強度、緻密性又は吸水性に
富み建築、造園及び園芸材料等に好適な鋳造工程からの
排出粉末を原料とする焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋳造工程から排出されるスラグ及
びダストは、一部がコンクリートの増量材として利用さ
れ、大部分は産業廃棄物として埋め立て処分されてい
る。
【0003】一方、スラグ又はダストの利用方法が種々
提案されている(特開昭56−62931号公報、特開
昭62−279051号公報、特開平10−31479
9号公報)。
【0004】特開昭56−62931号公報には、製鋼
段階で高いダスト率を伴う固体状態に形成され、そして
ダストの放出を防ぐために水でぬらされるスラグを即冶
金工程に再利用するため、このぬれたスラグを製鋼用乾
燥微粒装入材料に混合するスラグの調整方法が開示され
ている。なお、製鋼用乾燥微粒装入材料として、冶金の
余り材又は転炉スラグを使用し、このぬれたスラグと製
鋼用乾燥微粒装入材料とを50:50で混合してスラグ
を再利用している。
【0005】特開昭62−279051号公報には、木
質系のチップダストと粉状のスラグダストとの混合圧縮
体よりなるペレット状固形体に形成されるものであり、
これらチップダスト及びスラグダストを再利用する鋳造
用の保温材等のペレット状固形体及びその製造方法が開
示されている。
【0006】このチップダストは、建築物の廃材から製
紙用パルプ又は燃料チップを製造するチップ工場の廃材
を破砕する工程で発生する細かな破片である。また、ス
ラグダストは製鉄所から出る高炉スラグ、転炉スラグ又
は電気集塵装置のダストである。これらを原料として、
転炉で酸素を吹き込む際にフォーミング又はスプラッシ
ングを防止するため、炉内に投入するスロッピング防止
材を製造している。
【0007】特開平10−314799号公報には、鉄
分の多い含油スラッジと転炉から排出された高温状態の
転炉スラグとを接触させ、含油スラッジ中の油分を燃焼
により除去して鉄分の多いスラッジとし、これを他の焼
結原料に配合して焼結した焼結鉱として高炉に装入する
鉄分の多い含油スラッジの処理方法が開示されており、
油分を除去して鉄分の多い含油スラッジの油分を除去し
て他の焼結原料と配合して焼結し、高炉に装入してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のスラグ
及びダストをコンクリートの増量材として、利用するこ
とができるが、コンクリートの品質を低下させるため、
その使用量には制限がある。また、埋め立て処分では用
地確保に限界がある。
【0009】一方、スラグ又はダストの利用方法の方法
は開示されているものの、鋳造工程から排出されるスラ
グ及びダストの利用方法に関するものではない。
【0010】また、特開昭56−62931号公報は、
ぬれたスラグと製鋼用乾燥微粒装入材料とを50:50
で混合してスラグを再利用するものであり、ぬれたスラ
グを使用するため、乾燥工程に時間がかかるという問題
点がある。
【0011】特開昭62−279051号公報は、スロ
ッピング防止材は木質系のチップダストを含有してお
り、焼結体を製造するものではない。
【0012】特開平10−314799号公報は、含油
スラッジを転炉にリサイクルする等して、鉄源として再
利用するものであり、焼結体を製造するものではない。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、鋳造工程から排出されるスラグ及びダスト
の新たな有効利用方法として、低コストで汎用性が高い
材料を製造することができる鋳造工程からの排出粉末を
原料とする焼結体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る鋳造工程か
らの排出粉末を原料とする焼結体の製造方法は、鋳造工
程から排出されるスラグ及びダストを原料とし、前記ス
ラグを粉砕及び篩分けして所定の粒径に調整したスラグ
粉末にし、前記ダストを300乃至800℃で仮焼し粉
砕及び篩分けして所定の粒径に調整したダスト粉末に
し、前記スラグ粉末と前記ダスト粉末とを前記スラグ粉
末の含有量が40乃至70重量%となるように混合し、
得られた混合粉末を成形し850乃至1050℃の温度
で焼成することを特徴とする。
【0015】この場合、前記混合粉末は粒径が100乃
至500μmの粗粒粉末と粒径が0.5乃至5μmで平
均粒径が2μmである微粒粉末とを有することが好まし
い。
【0016】本発明においては、鋳造工程から排出され
るスラグ及びダストを原料とし、スラグを粉砕及び篩分
けして所定の粒径に調整したスラグ粉末にし、ダストを
300乃至800℃で仮焼し粉砕及び篩分けして所定の
粒径に調整したダスト粉末にし、スラグ粉末とダスト粉
末とをスラグ粉末の含有量が40乃至70重量%となる
ように混合し、得られた混合粉末を成形し850乃至1
050℃の温度で焼成することにより、産業廃棄物とし
て処理される鋳造工程から排出されるスラグ及びダスト
を有効利用することができる。このため、環境保護に多
大な貢献をなすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る鋳造
工程からの排出粉末を原料とする焼結体の製造方法につ
いて詳細に説明する。本願発明者等は、鋳造工程から排
出されるスラグは850℃の温度で焼結するが、ダスト
は1050℃以上の温度でなければ焼結せず、スラグ及
びダストを夫々単独で焼結しても焼成された焼結体には
変形、亀裂又は気孔が発生してしまうが、鋳造工程から
排出されるスラグ粉末及びダスト粉末のうち、ダスト粉
末を300乃至800℃で仮焼し、スラグ粉末及びダス
ト粉末を夫々粒径及び混合割合を調整し、得られた混合
粉末を湿式又は乾式法により成形体を成形し、850乃
至1050℃の温度で焼結することにより、種々の用途
に応じた焼結体を製造することができ、スラグ及びダス
トの多くは産業廃棄物として廃棄されているが、スラグ
及びダストを焼結体の製造原料として活用できることを
見出した。
【0018】また、スラグ及びダストの粉末の粒径、混
合割合、成形方法及び焼成温度の各条件を適切に選定す
ることにより、高強度、緻密質、多孔質又は吸水性に富
む各種焼結体を製造することができる知見を得た。
【0019】なお、気孔としては焼結体内で孤立した閉
気孔及び焼結体の表面までつながっている開気孔があ
る。
【0020】以下、本実施例に係る鋳造工程からの排出
粉末を原料とする焼結体の製造方法を工程順に説明す
る。先ず、鋳造工程から排出されるスラグ及びダストを
原料とし、このうち、スラグを粉砕及び篩分けして所定
の粒径に調整し、スラグ粉末とする。
【0021】次に、ダストを300乃至800℃で仮焼
し、粉砕及び篩分けして所定の粒径に調整し、ダスト粉
末とする。
【0022】このスラグ及びダスト粉末は粗粒粉末と微
粒粉末とを有することが好ましい。粗粒粉末は焼結体の
収縮率を20%以下に調節するために必要であり、この
場合、スラグ及びダスト粉末の粒径は、例えば、100
乃至500μmとする。また、混合粉末のうち、スラグ
及びダストの微粒粉末は焼結の促進剤であり、粒径が小
さいほど促進効果は大きいので、例えば、スラグ及びダ
ストの微粒粉末の粒径は0.5乃至5μmの範囲とし、
平均粒径を2μmとする。
【0023】次に、スラグ粉末の含有量が40乃至70
重量%となるようにスラグ粉末及びダスト粉末を混合し
て混合粉末とする。
【0024】次に、この混合粉末を湿式又は乾式法によ
り所定の形状の成形体を成形する。次に、この成形体を
850乃至1050℃の温度で焼成し、例えば、炉内で
冷却する。これにより、焼結体を形成することができ
る。なお、焼成時間は焼成温度及び目的の焼結体の相対
密度にもよるが、例えば、950乃至1050℃の温度
においては焼成時間が2時間以下では時間の経過と共に
相対密度が増加し、3時間以上で相対密度は一定にな
る。このため、焼成時間は3時間以上とすることが好ま
しい。
【0025】本実施例においては、従来、大半が産業廃
棄物として処理されていた鋳造工程から排出されるスラ
グ及びダストを原料として、スラグ及びダストを粉末と
し、スラグ及びダストの粒径配合及び混合割合を調整し
た混合粉末を得、この粉末から成形体を成形して焼結す
ることにより、焼結体として再利用することができ、環
境保護に多大な貢献をなすことができる。なお、製造さ
れる焼結体は本発明の範囲内で製造条件を変えることに
より種々の用途に応じた特性を備えるものとすることが
できる。
【0026】また、本実施例においては、焼成される焼
結体としては、高強度及び緻密質焼結体があり、これは
コンクリート製品より高強度である。また、吸水性に富
む焼結体は湿潤状態を保持することができ、多孔質焼結
体は軽量で断熱性に富む。これらの焼結体は夫々の特性
を活かして建築、造園及び園芸材料として利用すること
ができる。
【0027】以下、本発明の鋳造工程からの排出粉末を
原料とする焼結体の製造方法の数値限定理由について説
明する。
【0028】ダストの仮焼:300乃至800℃ 熱重量分析の結果、300乃至800℃の温度でダスト
に含まれる硫酸塩及び塩化物が分解し、分解生成物の硫
化塩化物及び塩化物が揮散する。揮散物の総量はダスト
の約8重量%に相当する。ダストを仮焼する目的はこれ
らの揮散物を除去することにある。揮散物を除去しない
と焼結体中に気孔が発生する原因となる。ダストの仮焼
温度が300℃未満の場合、焼成中にダストから発生す
る揮散物により焼結体中に100μm以上の気孔が発生
し、焼結体中の機械的強度が劣化する原因になる。一
方、ダストの仮焼温度が800℃を超える場合、ダスト
自身が焼結し、スラグとの焼結性が悪くなる。従って、
ダストは300乃至800℃で仮焼する。なお、800
℃以上の温度で仮焼するとダストの焼結が生じ、800
℃以下の温度では仮焼に長時間を有する。このため、ダ
ストは800℃の温度で仮焼することが最適である。
【0029】スラグの含有量:40乃至70重量% スラグの含有量が40%未満の場合、1000℃以下の
温度では焼結しない。この場合、1000℃以上の温度
で焼結するが焼結体中に大きさが100乃至500μm
の大きな気孔が発生する。一方、スラグの含有量が70
重量%を超えると、850℃以上の温度で焼結するが、
収縮率が30乃至35%と大きくなり、焼結体に変形と
亀裂が生じる。従って、スラグの含有量は40乃至70
重量%とする。より好ましいスラグの含有量の範囲は4
0乃至60重量%である。
【0030】焼成温度:850乃至1050℃ 焼成温度が850℃未満の場合、スラグの含有量が60
重量%以下では焼結が進まない。また、スラグの含有量
が75重量%以上では焼結するが、焼結体の収縮率が3
0乃至35%と大きく、焼結体に変形及び亀裂が発生す
る。一方、焼成温度が1050℃を超えると、焼結体中
に大きさが100μm以上の大きな気孔が発生し、変形
が生じる。従って、焼成温度は850乃至1050℃と
する。特に、スラグの含有量が40乃至60重量%の場
合、焼成温度のより好ましい範囲は950乃至1050
℃である。
【0031】粗粒粉末:粒径が100乃至500μm スラグ及びダストの混合粉末は粗粒粉末と微粒粉末とを
有することが好ましい。この粗粒粉末は焼結体の収縮率
を20%以下に調節するために必要である。粗粒粉末は
粒径が100μm以下では焼結体の収縮率が20%以上
になる。一方、粗粒粉末は粒径が500μmを超える
と、焼結が遅くなり、焼結体の相対密度が70%以上ま
で焼結するのに長時間を必要とする。従って、スラグ及
びダストの粗粒粉末は粒径が100乃至500μmとす
ることが好ましい。
【0032】微粒粉末:粒径が0.5乃至5μmで平均
粒径が2μm 微粒粉末は焼結の促進剤であり、粒径は小さいほど促進
効果が大きい。但し、平均粒径が2μm以下では、混合
粉末に不均一部が生じ、それが不均一な焼結及び亀裂の
発生の原因になる。従って、スラグ及びダストの微粒粉
末は粒径が0.5乃至5μmの範囲とし、平均粒径が2
μmであることが好ましい。
【0033】焼成時間 焼成時間は焼成温度及び目的の焼結体の相対密度にもよ
るが、950乃至1050℃の温度においては焼成時間
が2時間以下では時間の経過と共に相対密度が増加し、
3時間以上で相対密度は一定になる。従って、焼成時間
は950乃至1050℃の温度においては3時間以上必
要になる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の方法により製造された焼結体
の実施例について、その特性を比較例と比較して具体的
に説明する。
【0035】鋳造工程により排出されたスラグ及びダス
トを表1乃至7に示す粒径配合及び混合割合として成形
体を成形し、表1乃至7に示す製造条件で焼成して焼結
体を製造した。この焼結体について、特性を調べた。こ
の結果を表1乃至7に示す。
【0036】なお、表1乃至表7において、スラグ含有
量及びダスト含有量の欄にはスラグ及びダストの平均粒
径も合せて示す。また、骨材はスラグ及びダストの粗粒
粉末を混合したものであり、その比率は50:50であ
る。更に、結合材はスラグ及びダストの微粒粉末を混合
したものであり、その比率は50:50である。表1に
示す実施例No.1は骨材のスラグの粒径は0.4mm以
下、ダストの粒径は0.4mm以下である。また、結合
材のスラグの粒径は1乃至8μmであり、ダストの粒径
は1乃至6μmであり、平均粒径は2.3μmである。
【0037】表1に示す実施例No.2は骨材のスラグの
粒径は0.42mm、ダストの粒径は0.42mmであ
る。また、結合材のスラグの粒径は1乃至8μmであ
り、ダストの粒径は1乃至6μmであり、平均粒径は
2.38μmである。
【0038】表1に示す実施例No.3は原料粉末のスラ
グの粒径は0.4乃至4μmであり、平均粒径は1.6
1μmである。ダストの粒径は1乃至6μmであり、平
均粒径は2.38μmである。
【0039】表1に示す実施例No.4は原料粉末のスラ
グの粒径は0.8乃至4μmであり、平均粒径は1.9
6μmである。ダストの粒径は1乃至6μmであり、平
均粒径は2.38μmである。
【0040】表1に示す実施例No.5は原料粉末のスラ
グの粒径は0.8乃至4μmであり、平均粒径は1.9
6μmである。ダストの粒径は1乃至6μmであり、平
均粒径は2.38μmである。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
【0048】上記表1乃至4に示すように、本発明の範
囲に入る実施例No.1乃至14はいずれも焼結体を焼成
することができた。この焼結体は高強度製品、緻密質製
品、吸水性製品又は多孔質製品として使用することがで
きるものである。
【0049】なお、実施例No.1は嵩密度が2.30
%、気孔率が30.8%、吸水率が0.1%、曲げ強度
が49.4MPa、ビッカース硬度が125.6、熱膨
張率が75×10-7、軟化温度が926℃、結晶相がC
2ZnSi27、ZnFe2 4であり、焼結体に10
0μm以下の閉気孔が多数発生するが、特に高強度製品
に向いている。
【0050】実施例No.2は吸水率が9.3%、曲げ強
度が82MPaであり、焼結体に100μm以下の開気
孔及び閉気孔が多数発生するが、特に高強度製品に向い
ている。
【0051】実施例No.3は焼結体に発生した閉気孔が
少数なので、用途としては緻密質製品に向いている。
【0052】実施例No.4は吸水率が18乃至19%で
あり、焼結体に開気孔が多数発生しているので、用途と
しては吸水性製品に向いている。
【0053】実施例No.5は吸水率が0%であり、焼結
体に直径が1mmの閉気孔が多数発生しているので、用
途としては多孔質製品に向いている。
【0054】実施例No.6は焼結体に100μm以下の
開気孔が多数発生した。
【0055】実施例No.7は焼結体に開気孔が多数発生
し、閉気孔が少数発生した。いずれの気孔も100μm
以下であった。
【0056】実施例No.8は焼結体に100μm以下の
閉気孔が多数発生した。
【0057】実施例No.9は焼結体に100μm以下の
開気孔が多数発生した。
【0058】実施例No.10は焼結体に100μm以下
の開気孔が多数発生した。また、閉気孔が多数発生し
た。
【0059】実施例No.11は焼結体に100μm以下
の閉気孔が多数発生した。
【0060】実施例No.12は焼結体に100μm以下
の開気孔が多数発生した。
【0061】実施例No.13は焼結体に100μm以下
の開気孔及び閉気孔が多数発生した。
【0062】実施例No.14は焼結体に100μm以下
の閉気孔が多数発生した。
【0063】一方、比較例No.15は、ダストの仮焼温
度が本発明の範囲未満であるため、焼成された焼結体に
100乃至500μm以上の閉気孔が多数発生し、焼結
体の機械的強度が劣化した。
【0064】比較例No.16は、ダストの仮焼温度が本
発明の範囲を超えているので、ダストとスラグとの焼結
性が悪くなり、焼結体の相対密度が低かった。また、焼
結体に100乃至500μmの閉気孔が多数発生した。
【0065】比較例No.17は、スラグの含有量が本発
明の範囲未満であり、ダストだけであるため、焼結体を
焼成することができなかった。
【0066】比較例No.18は、スラグの含有量が本発
明の範囲未満であり、ダストだけであるが、焼成温度が
1000℃を超えているので、焼結体を焼成することが
できなかった。また、100乃至500μmの大きさの
開気孔が多数発生した。
【0067】比較例No.19は、スラグの含有量が本発
明の範囲未満であるため、焼結が不十分であった。
【0068】比較例No.20は、スラグの含有量が本発
明の範囲未満であるが、焼成温度が900℃を超えてい
るので、焼結体を焼成することができるものの、100
乃至500μmの大きさの閉気孔が多数発生した。
【0069】比較例No.21は、スラグの含有量が本発
明の範囲を超えているので、焼結体は焼成することがで
きるものの、体積収縮率が30乃至35%と大きく、変
形及び亀裂が生じた。
【0070】比較例No.22は、スラグの含有量が本発
明の範囲を超えているので、スラグだけなので焼結体は
焼成することができるものの、体積収縮率が30乃至3
5%と大きく、変形及び亀裂が生じた。
【0071】比較例No.23乃至25は、焼成温度が本
発明の範囲を超えているので、焼成された焼結体に約1
mmの大型の気孔が発生し、変形が起こった。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように本発明においては、
鋳造工程から排出されるスラグ及びダストを原料とし、
スラグを粉砕及び篩分けして所定の粒径に調整したスラ
グ粉末にし、ダストを300乃至800℃で仮焼し粉砕
及び篩分けして所定の粒径に調整したダスト粉末にし、
スラグ粉末とダスト粉末とをスラグ粉末の含有量が40
乃至70重量%となるように混合し、得られた混合粉末
を成形し850乃至1050℃の温度で焼成することに
より、産業廃棄物として処理される鋳造工程から排出さ
れるスラグ及びダストを有効利用することができる。こ
のため、環境保護に多大な貢献をなすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B022 AA05 BA05 BB01 4D004 AA43 BA02 BA10 CA04 CA08 CA14 CA30 DA03 DA06 DA10 DA20 4G019 GA04 4G030 AA67 GA03 GA11 GA27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造工程から排出されるスラグ及びダス
    トを原料とし、前記スラグを粉砕及び篩分けして所定の
    粒径に調整したスラグ粉末にし、前記ダストを300乃
    至800℃で仮焼し粉砕及び篩分けして所定の粒径に調
    整したダスト粉末にし、前記スラグ粉末と前記ダスト粉
    末とを前記スラグ粉末の含有量が40乃至70重量%と
    なるように混合し、得られた混合粉末を成形し850乃
    至1050℃の温度で焼成することを特徴とする鋳造工
    程からの排出粉末を原料とする焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記混合粉末は粒径が100乃至500
    μmの粗粒粉末と粒径が0.5乃至5μmで平均粒径が
    2μmである微粒粉末とを有することを特徴とする請求
    項1に記載の鋳造工程からの排出粉末を原料とする焼結
    体の製造方法。
JP11235446A 1999-08-23 1999-08-23 鋳造工程からの排出粉末を原料とする焼結体の製造方法 Pending JP2001058869A (ja)

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