JP2001056619A - 熱定着装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

熱定着装置及びこれを用いた画像形成装置

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JP2001056619A
JP2001056619A JP11232014A JP23201499A JP2001056619A JP 2001056619 A JP2001056619 A JP 2001056619A JP 11232014 A JP11232014 A JP 11232014A JP 23201499 A JP23201499 A JP 23201499A JP 2001056619 A JP2001056619 A JP 2001056619A
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heating roll
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fixing device
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Yasuki Tanaka
康樹 田中
Yutaka Inazaki
豊 稲崎
Hideo Oshida
英夫 押田
Shinichiro Oshita
慎一郎 大下
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 加熱ロールの温度が上昇した場合でも、
加熱ロール表面と案内部材との間隔を、略一定に維持す
ることができ、良好な剥離性能を維持することが可能な
熱定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 案内部材は、加熱ロールの表面に対して
微小な間隙を介して配置された先端部を有し、該先端部
を用いて記録媒体を加熱ロールから剥離する機能をも備
えた案内部材であって、当該案内部材は、液晶ポリマー
を主原料としてグラファイトを30wt%以上含んでお
り、1.8Mpaをかけた状態の荷重たわみ温度が22
0℃以上の樹脂を材料とするように構成して課題を解決
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真方式を
用いたプリンタや複写機等の画像形成装置に使用される
熱定着装置及びこれを用いた画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子写真方式を用いたプ
リンタや複写機等の画像形成装置においては、感光体ド
ラム上に画像情報に基づいて静電潜像を形成し、この静
電潜像を現像装置により現像してトナー像とし、当該ト
ナー像を記録用紙上に転写した後、記録用紙上にトナー
像を熱定着装置によって定着することにより、画像を形
成するように構成されている。上記熱定着装置は、加熱
ロールと加圧ロールを互いに圧接させた状態で回転駆動
し、これら加熱ロールと加圧ロール間のニップ部に、ト
ナー像が転写された記録用紙を通過させることにより、
熱及び圧力でトナー像を記録用紙上に定着するようにな
っている。
【0003】ところで、上記熱定着装置の場合には、一
般に、加熱ロールが、所定の肉厚を有する金属製芯金の
表面に、弾性体層や離型性材料層を積層して構成され、
この加熱ロールは、金属製芯金の内部にハロゲンランプ
等の加熱源を配置し、当該加熱源によって内部から加熱
されるように構成されている。
【0004】また、上記熱定着装置においては、図9に
示すように、加熱ロール100と加圧ロール101間の
ニップ部102に、トナー像が転写された記録用紙を通
過させることにより、熱及び圧力でトナー像を記録用紙
上に定着処理を施すが、当該加熱ロール100及び加圧
ロール101として、直径の小さいロールを使用するこ
とにより、定着処理が施された後の記録用紙を、それ自
身の剛性によって加熱ロール100から剥離するように
なっている。その際、上記加熱ロール100のニップ部
102の出口近傍には、定着処理が施された記録用紙
を、加熱ロール100から剥離させる機能を兼ね、熱定
着装置の出口へと案内する合成樹脂からなる案内部材1
04が設けられている。
【0005】しかしながら、上記熱定着装置の場合に
は、加熱ロールの芯金が、熱伝導性の良い金属からなる
ものの、当該金属製の芯金が所定の肉厚を有しているた
め、加熱ロールの内部に配設されたハロゲンランプ等の
加熱源の熱が、加熱ロールの表面に伝わるまでに、所定
の肉厚を有する金属製芯金の厚さ方向に伝わるととも
に、金属製芯金の長手方向にも伝わる。そのため、上記
加熱ロールの表面を所定の温度に加熱するには、ハロゲ
ンランプ等の加熱源にある程度大きな電力を供給する必
要があり、しかもウオームアップ時間が長くなるという
問題点を有していた。
【0006】そこで、かかる問題点を解決し、消費電力
を下げる為、また、ウオームアップ時間を短縮するため
に、加熱ロールを薄肉化することが考えられる。この加
熱ロールを薄肉化するにあたっては、例えば、金属製芯
金として肉厚の薄いものを使用し、当該金属製芯金の表
面に離型性材料層を直接積層するように構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の如く薄
肉化した加熱ロールを用いた場合には、次のような問題
点が生じる。
【0008】幅の狭い用紙をプリントした場合における
加熱ロール端部(非通紙部)の温度上昇可能印字幅より
も幅の狭い用紙をプリントした場合には、加熱ロールの
通紙部は用紙によって熱が奪われるため、温度が所定の
温度以上に上昇することはないが、加熱ロールの非通紙
部は、用紙が通過しないため、用紙によって熱が奪われ
ることがなく、温度が所定の温度以上に大幅に上昇す
る。例えば、加熱ロールの軸方向の中央を基準にして用
紙を搬送する所謂センターレジストレーションの場合に
は、加熱ロールの非通紙部である両端部の温度が大幅に
上昇することになる。すると、加熱ロールの非通紙部の
過度な温度上昇により、加熱ロールのニップ部の出口近
傍に設けられる案内部材が、耐熱温度を超えて、変形す
るという問題点があった。
【0009】案内部材の熱変形が大きい場合、案内部
材(=定着装置)が冷えた状態からのプリントと、十分
に暖まった状態からのプリントでは、加熱ロールと案内
部材の間隔が異なるため、剥離性能を一定に保つことが
困難であるという問題点があった。特に、近年の待機時
に加熱ロールを加熱しない制御を行なう定着装置(オン
デマンド・フューザー)を用いたる場合には、この問題
点が顕著になる。
【0010】上述したように、幅の狭い用紙を連続で
プリントした場合、その非通紙エリアに対応する部分
で、加熱ロールの異常昇温に伴い、案内部材先端の温度
が上昇しすぎて、最悪の状態では、案内部材が破損して
しまう虞れがあるという問題点があった。
【0011】対策としては、従来より、特開平7−12
8919号公報に開示されているように、連続でプリン
トした場合には、規定のプリント枚数を超えると、用紙
のスループット(単位時間あたりのプリント枚数)を小
さい値に設定変更する手段が採られている。
【0012】しかしながら、この方法の場合には、規定
のプリント枚数以下のプリント動作が繰り返し行なわれ
る、つまり断続プリントされると、スループットが変更
されないため、やはり加熱ロールの非通紙部の温度が過
剰に上昇してしまい、案内部材が破損または使用不可能
な状態に陥るという問題点を依然として有していた。
【0013】特に、加熱ロールとして、金属製芯金の肉
厚が0.3mm以下の極薄肉ロールを用いた場合には、
加熱ロールの非通紙部の温度上昇が深刻な問題となる。
【0014】例えば、金属製芯金の肉厚が0.3mm以
下の極薄肉の加熱ロールを用いて、10枚プリントして
停止し、再び10枚プリントして停止する動作を繰り返
すと、従来の厚肉の加熱ロールであれば、一旦停止する
と、加熱ロール端部の温度は、充分低下するが、極薄肉
の加熱ロールの場合には、ロールの軸方向の熱の伝達が
不十分なため、一旦停止しても端部の温度は高いままで
ある。
【0015】図10(a)(b)は極薄肉の加熱ロール
を用いて、通紙幅100mmの葉書を、1〜10枚まで
は20PPM(Print Per Minute)の
プリント速度でプリントするとともに、11枚からは1
0PPMのプリント速度でプリントし、一旦プリントが
停止した場合、用紙端部の温度に関係なく20PPMで
プリントをスタートする制御を実行した場合に、加熱ロ
ールの軸方向の温度分布、及び当該加熱ロールの軸方向
の温度のプリント枚数に応じた変化を測定した結果を示
すものである。
【0016】これらの図10(a)(b)から明らかな
ように、11枚からは10PPMのプリント速度に減速
した場合でも、一旦停止して20PPMでプリントをス
タートすると、加熱ロールの非通紙部の温度が充分低下
せずに再度上昇し、250℃近くまで温度が上昇するこ
とがわかる。
【0017】また、図11は上記案内部材として、従来
のポリエチレンテレフタノールからなる案内部材を用い
て、加熱1分後、加熱5分後、冷却10分後、加熱1分
後、加熱5分後の案内部材と加熱ロール表面との間隔を
測定した結果を示すものである。
【0018】この図11から明らかなように、従来のポ
リエチレンテレフタノールからなる案内部材を用いた場
合には、加熱ロールの温度変化に応じて、案内部材と加
熱ロール表面との間隔が、中央部では、0.5mmから
2.0mm程度まで変化することがわかる。
【0019】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、加熱ロールの温度が上昇した場合でも、加
熱ロール表面と案内部材との間隔を、略一定に維持する
ことができ、良好な剥離性能を維持することが可能な熱
定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供すること
にある。
【0020】また、第2の目的とするところは、装置の
性能を不必要に低下させることなく、加熱ロールの温度
が上昇した場合でも、加熱ロール表面と案内部材との間
隔を、略一定に維持することができ、良好な剥離性能を
維持することが可能な熱定着装置及びこれを用いた画像
形成装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に記載された発明は、加熱ロールと、前記
加熱ロールに圧接されてその間のニップ部に未定着画像
を担持した記録媒体を通過させるように配設された加圧
ロールと、前記熱定着が行なわれた記録媒体を排出部に
導く案内部材とを備えた熱定着装置において、前記案内
部材は、加熱ロールの表面に対して微小な間隙を介して
配置された先端部を有し、該先端部を用いて記録媒体を
加熱ロールから剥離する機能をも備えた案内部材であっ
て、当該案内部材は、液晶ポリマーを主原料としてグラ
ファイトを30wt%以上含んでおり、1.8Mpaを
かけた状態の荷重たわみ温度が220℃以上の樹脂を材
料とするように構成したものである。
【0022】また、請求項2に記載された発明は、請求
項1に記載の熱定着装置において、前記案内部材以外に
加熱ロールから記録媒体を剥離する部材として、2つ以
下の剥離爪を有し、かつ、前記剥離爪は、定着可能な記
録媒体のなかで最小の幅をもつ記録媒体の通紙エリアの
外側に配置されていることを特徴とする熱定着装置であ
る。
【0023】さらに、請求項3に記載された発明は、請
求項2に記載の熱定着装置において、前記案内部材と加
熱ロールの間隙は、前記剥離爪が設置されている位置よ
りも外側が、その内側よりも大きく設定されていること
を特徴とする熱定着装置である。
【0024】また更に、請求項4に記載された発明は、
加熱ロールと、前記加熱ロールに圧接されてその間のニ
ップ部に未定着画像を担持した記録媒体を通過させるよ
うに配設された加圧ロールと、前記熱定着が行なわれた
記録媒体を排出部に導く案内部材とを備えた熱定着装置
を用いた画像形成装置において、前記案内部材は、加熱
ロールの表面に対して微小な間隙を介して配置された先
端部を有し、該先端部を用いて記録媒体を加熱ロールか
ら剥離する機能をも備えた案内部材であって、当該案内
部材は、液晶ポリマーを主原料としてグラファイトを3
0wt%以上含んでおり、1.8Mpaをかけた状態の
荷重たわみ温度が220℃以上の樹脂を材料とすること
を特徴とする画像形成装置である。
【0025】
【作用】請求項1に記載された発明においては、加熱ロ
ールと、前記加熱ロールに圧接されてその間のニップ部
に未定着画像を担持した記録媒体を通過させるように配
設された加圧ロールと、前記熱定着が行なわれた記録媒
体を排出部に導く案内部材とを備えた熱定着装置におい
て、前記案内部材は、加熱ロールの表面に対して微小な
間隙を介して配置された先端部を有し、該先端部を用い
て記録媒体を加熱ロールから剥離する機能をも備えた案
内部材であって、当該案内部材は、液晶ポリマーを主原
料としてグラファイトを30wt%以上含んでおり、
1.8Mpaをかけた状態の荷重たわみ温度が220℃
以上の樹脂を材料とするように構成したので、加熱ロー
ルの温度が220℃程度まで上昇しても、案内部材が熱
によってたわみ変形するのを防止することができ、加熱
ロールの温度が上昇した場合でも、加熱ロール表面と案
内部材との間隔を、略一定に維持することができ、良好
な剥離性能を維持することが可能となる。また、上記の
如く案内部材が熱によってたわみ変形するのを防止する
ことができるので、熱定着装置のスループットを不必要
に低下させることがなく、装置の性能を不必要に低下さ
せることなく、加熱ロールの温度が上昇した場合でも、
加熱ロール表面と案内部材との間隔を、略一定に維持す
ることができ、良好な剥離性能を維持することが可能と
なる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0027】実施の形態1 図2はこの発明の実施の形態1に係る熱定着装置を適用
した画像形成装置としての電子写真方式の卓上プリンタ
を示す概略構成図である。
【0028】図2において、1はプリンタの本体を示す
ものであり、このプリンタ本体1の内部には、外部から
入力される画像情報に対して所定の画像処理を施す画像
処理部2と、当該画像処理部2によって所定の画像処理
が施された画像情報に基づいて画像を出力する画像出力
部3とが配設されている。上記プリンター本体1内の画
像処理部2には、図示しないパーソナルコンピュータ等
のホストコンピュータ、あるいは電話回線やLAN等の
通信回線を介して送られてくる画像情報や、図示しない
画像読取装置によって読み取られた画像情報などが入力
されるようになっている。
【0029】上記プリンタ本体1内の画像出力部3に
は、画像処理部2によって所定の画像処理が施された画
像情報に基づいて画像露光を行なうROS4(Rast
erOutput Scanner)が配置されてお
り、このROS4では、画像情報に応じてレーザ光LB
による画像露光が行なわれる。
【0030】上記ROS4では、図2に示すように、図
示しない半導体レーザからレーザ光LBが画像情報の階
調データに応じて出射される。この半導体レーザから出
射されたレーザ光LBは、回転多面鏡5によって偏向走
査され、反射ミラー6、7を介して静電潜像担持体とし
ての感光体ドラム8上に走査される。
【0031】上記ROS4によってレーザ光LBが走査
露光される感光体ドラム8としては、例えば、有機系の
光導電性物質(OPC)を用いた負帯電性の感光体が使
用され、当該感光体ドラム8は、図示しない駆動手段に
よって矢印方向に沿って所定の速度で回転駆動されるよ
うになっている。この感光体ドラム8の表面は、図2に
示すように、予め帯電手段としての帯電ロール9によっ
て所定の電位に一様に帯電された後、画像情報に応じて
レーザ光LBが走査露光されることによって静電潜像が
形成される。上記感光体ドラム8上に形成された静電潜
像は、現像手段としての現像装置10の現像ロール11
によって現像され、トナー像となる。
【0032】上記感光体ドラム8上に形成されたトナー
像は、当該感光体ドラム8に接触するように配置された
転写ロール12によって記録媒体としての記録用紙13
上に転写されるとともに、このトナー像が転写された記
録用紙13は、当該記録用紙13の剛性、及び/又は必
要に応じて、針状電極からなる分離帯電器14により除
電されて感光体ドラム8から分離される。この針状電極
からなる分離帯電器14には、AC電圧、又はDC電圧
を重畳したAC電圧が印加されるようになっている。上
記記録用紙13は、図2に示すように、プリンタ本体1
内の下部に配置された用紙カセット15及び16の何れ
かから、所望のサイズのものが、フィードロール17に
よって1枚ずつ分離された状態で、用紙搬送経路18に
沿って給紙される。この給紙された記録用紙13は、レ
ジストロール19によって感光体ドラム8の表面まで、
所定のタイミングで搬送される。
【0033】なお、このプリンタ本体1は、図2に示す
ように、複数の用紙カセット15、16を備えており、
これらの用紙カセット15、16からは、幅や長さ、あ
るいは厚さの異なるの記録用紙13が給紙可能となって
いる。また、上記用紙カセット15、16からは、A4
サイズやA3サイズ等のような定形サイズはもちろんの
こと、OHPシートやハガキ等の材質やサイズの異なる
記録媒体なども、給紙可能となっている。
【0034】また、上記感光体ドラム8上からトナー像
が転写された記録用紙13は、上述したように、当該記
録用紙13の剛性、及び/又は必要に応じて、針状電極
からなる分離帯電器14により除電されて感光体ドラム
8の表面から分離された後、トランスポートシュート2
1を介して熱定着装置22へ搬送される。上記感光体ド
ラム8の表面から分離された記録用紙13は、熱定着装
置22の加熱ロール23及び加圧ロール24によって熱
及び圧力でトナー像が、当該記録用紙13上に定着され
た後、排紙ロール25によってプリンタ本体1の上部に
設けられた排紙トレイ26上に排出されて、画像形成工
程が終了する。
【0035】なお、トナー像の転写工程が終了した後の
感光体ドラム8の表面は、図2に示すように、クリーナ
ーブレード27を備えたクリーニング装置28によっ
て、残留トナーが除去され、次の画像形成工程に備える
ようになっている。
【0036】また、上記の如く構成されるプリンタで
は、図2に示すように、メンテナンス性の向上等のた
め、感光体ドラム8、及びその周辺の現像装置10やク
リーニング装置28等が、プロセスカートリッジ30と
して一体的にユニット化されており、このプロセスカー
トリッジ30は、プリンタ本体1に対して一体的に着脱
可能となっている。上記プロセスカートリッジ30は、
一部が排出トレイ26を兼ねた上部カバーを開くことに
よって、プリンタ本体1の上方に引き上げることが可能
となっており、プリンタ本体1に対して着脱可能に装着
されている。さらに、上記プロセスカートリッジ30
は、感光体ドラム8の劣化時期や、現像装置10内の現
像剤が消費される時期がほぼ同じ時期となるように設定
されており、感光体ドラム8が磨耗して劣化したり、現
像装置10内の現像剤が消費された場合に、感光体ドラ
ム8や現像装置10を個々に新しいものと交換するので
はなく、プロセスカートリッジ30全体として、感光体
ドラム8や現像装置10等をプリンタ本体1から一体的
に脱着して新しいものと交換することにより、メンテナ
ンス性を向上することが可能となっている。なお、図2
中、29はプロセスカートリッジ30をプリンタ本体1
から脱着した際に、感光体ドラム8の表面を覆うシャッ
ターを示している。
【0037】ところで、実施の形態1では、熱定着装置
が、加熱ロールと、前記加熱ロールに圧接されてその間
のニップ部に未定着画像を担持した記録媒体を通過させ
るように配設された加圧ロールと、前記熱定着が行なわ
れた記録媒体を排出部に導く案内部材とを備えるように
構成されている。
【0038】図1はこの実施の形態1に係る熱定着装置
を示すものである。
【0039】この熱定着装置22は、図1に示すよう
に、加熱ロール23と加圧ロール24を備えており、加
熱ロール23と加圧ロール24を互いに圧接させた状態
で回転駆動し、これら加熱ロール23と加圧ロール24
間のニップ部31に、トナー像が転写された記録用紙1
3を通過させることにより、熱及び圧力でトナー像を転
写用紙上に定着するようになっている。
【0040】上記加熱ロール23は、図3に示すよう
に、肉厚0.2mmの薄肉円筒状の鉄製芯金32と、こ
の鉄製芯金32の表面に塗布された厚さ6μmのプライ
マー層(接着層)33と、このプライマー層33の表面
に被覆された厚さ20μmのテフロン(商品名)チュー
ブ製の離型性材料層34とから構成されている。上記鉄
製芯金32の内部には、加熱源としてのハロゲンランプ
等からなるヒータ35が配設されている。
【0041】また、上記加圧ロール24は、加熱ロール
23と略同じ外径に形成されており、円柱状の金属製芯
金36と、この金属製芯金36の表面に厚く被覆された
ウレタン製のスポンジ等からなる弾性体層37と、この
弾性体層37の表面に被覆された厚さ20μm程度のテ
フロン(商品名)チューブ製の離型性材料層38とから
構成されている。上記加圧ロール24は、図1に示すよ
うに、その金属製芯金36の両端に設けられた回転軸3
9を軸支する支持部材40を介して、図示しない加圧ス
プリングによって、加熱ロール23の表面に所定の圧接
力で圧接されるように配設されている。
【0042】さらに、上記加熱ロール23の表面には、
図1に示すように、当該加熱ロール23の表面温度を検
出する温度検出手段としての温度センサー41が、接触
するように配置されている。この温度センサー41は、
例えば、加熱ロール23の軸方向の中央部か、又は中央
部より幾らか一端側寄りに配置される。
【0043】また、この実施の形態では、上述したよう
に、熱定着が行なわれた記録媒体を排出部に導く案内部
材とを備えるように構成されている。
【0044】ところで、上記案内部材は、加熱ロールの
表面に対して微小な間隙を介して配置された先端部を有
し、該先端部を用いて記録媒体を加熱ロールから剥離す
る機能をも備えた案内部材であって、当該案内部材は、
液晶ポリマーを主原料としてグラファイトを30wt%
以上含んでおり、1.8Mpaをかけた状態の荷重たわ
み温度が220℃以上の樹脂を材料とするように構成さ
れている。
【0045】すなわち、この実施の形態では、図1及び
図4に示すように、加熱ロール23のニップ部31の出
口近傍に、熱定着が行なわれた記録用紙13を出口ロー
ル42へと導く案内部材43が設けられている。この案
内部材43は、加熱ロール23の表面に対して微小な間
隙を介して配置された先端部43aを有しており、当該
先端部43aを用いて記録用紙13を加熱ロール23か
ら剥離する機能をも備えている。上記案内部材43は、
図4に示すように、加熱ロール23の長手方向の両端部
にそれぞれ配設された軸受部材44、45に取り付けら
れている。上記軸受部材44、45は、対称な形状に形
成されており、図5に示すように、加熱ロール23の端
部を軸支するための円形状の開口部46を備えている。
また、上記軸受部材44、45には、案内部材43の両
端部に突設された凸部47を、嵌合した状態で取り付け
るための円形状の貫通孔48を有している。
【0046】さらに、上記案内部材43は、液晶ポリマ
ーを主原料としてグラファイトを30wt%以上含んで
おり、1.8Mpaをかけた状態の荷重たわみ温度が2
20℃以上の樹脂を材料として形成されている。この案
内部材43の材料としては、例えば、デュポン社製のラ
イナイト樹脂が用いられ、当該樹脂は、液晶ポリマーを
主原料としてグラファイトを30wt%含んでおり、
1.8Mpaをかけた状態の荷重たわみ温度が240℃
となっている。なお、上記樹脂は、1.8Mpaをかけ
た状態の荷重たわみ温度が220℃以上であれば、効果
が得られることが本発明者らによって確認されている。
【0047】また、この実施の形態では、上記案内部材
43以外に加熱ロール23から記録用紙13を剥離する
部材として、2つの剥離爪50、50が設けられてい
る。これらの剥離爪50、50は、定着可能な記録媒体
13のなかで最小の幅をもつ記録媒体(例えば、葉書)
の通紙エリア51の外側に配置されている。
【0048】さらに、上記案内部材43と加熱ロール2
3の間隙Gは、剥離爪50、50が設置されている位置
よりも外側が、その内側よりも大きく設定されている。
【0049】以上の構成において、この実施の形態に係
る熱定着装置を備えた卓上プリンタでは、次のようにし
て、加熱ロールの温度が上昇した場合でも、加熱ロール
表面と案内部材との間隔を、略一定に維持することがで
き、良好な剥離性能を維持することが可能となってい
る。
【0050】すなわち、上記卓上プリンタでは、図2に
示すように、外部から送られてくる画像データに基づい
て、感光体ドラム8上にトナー像が形成された後、当該
トナー像は、記録用紙13上に転写されて、熱定着装置
22に送られる。この熱定着装置22では、図1に示す
ように、加熱ロール23と加圧ロール24間のニップ部
31に、トナー像が転写された記録用紙13を通過させ
ることにより、熱及び圧力でトナー像を記録用紙13上
に定着するようになっている。
【0051】そして、トナー像が定着された記録用紙1
3は、それ自身の剛性及び案内部材43の剥離作用によ
って、加熱ロール23の表面から剥離され、当該案内部
材43によって案内され、出口ロール42へと送られ
る。その際、上記加熱ロール23の表面温度は、プリン
ト動作を継続すると、徐々に上昇し、当該加熱ロール2
3の近傍に設けられた案内部材43の温度も高くなる。
【0052】ところが、上記の実施の形態では、案内部
材43が、液晶ポリマーを主原料としてグラファイトを
30wt%以上含んでおり、1.8Mpaをかけた状態
の荷重たわみ温度が220℃以上の樹脂を材料とするよ
うに構成したので、加熱ロール123温度が220℃程
度まで上昇しても、案内部材43が熱によってたわみ変
形等するのを防止することができ、加熱ロール23の温
度が上昇した場合でも、加熱ロール23表面と案内部材
43との間隔Gを、略一定に維持することができ、良好
な剥離性能を維持することが可能となる。また、上記の
如く案内部材43が熱によってたわみ変形するのを防止
することができるので、熱定着装置22のスループット
を不必要に低下させることがなく、装置の性能を不必要
に低下させることなく、加熱ロール23の温度が上昇し
た場合でも、加熱ロール23表面と案内部材43との間
隔を、略一定に維持することができ、良好な剥離性能を
維持することが可能となる。
【0053】図7は液晶ポリマーを主原料としてグラフ
ァイトを30wt%以上含んでおり、1.8Mpaをか
けた状態の荷重たわみ温度が220℃以上の樹脂を材料
とする案内部材43を用いて、加熱1分後、加熱5分
後、冷却10分後、加熱1分後、加熱5分後の案内部材
43と加熱ロール23表面との間隔を測定した結果を示
すものである。
【0054】この図7から明らかなように、上記の材料
からなる案内部材43を用いた場合には、加熱ロール2
3の温度が変化しても、案内部材43と加熱ロール23
表面との間隔Gを、中央部及び両端部ともに、一定に維
持することができることがわかる。また、図8は案内部
材の材質を変更したときの剥離性能を比較した実験結果
を示す図表である。この図8から明らかなように、本発
明の液晶ポリマーを用いた場合には、案内部材によって
良好な剥離性を得ることができることがわかる。
【0055】また、上記実施の形態では、図1に示すよ
うに、案内部材43以外に加熱ロール23から記録用紙
13を剥離する部材として、2つの剥離爪50、50が
設けられており、これらの剥離爪50、50は、定着可
能な記録媒体13のなかで最小の幅をもつ記録媒体(例
えば、葉書)の通紙エリア51の外側に配置されてい
る。したがって、幅の広い記録用紙13は、加熱ロール
23と接触する面積が広いため、加熱ロール23から剥
離され難い場合があるが、定着可能な記録媒体13のな
かで最小の幅をもつ記録媒体(例えば、葉書)の通紙エ
リア51の外側に、剥離爪50がそれぞれ配置されてい
るので、当該剥離爪50によって幅の広い記録用紙13
をも確実に剥離させることができる。
【0056】さらに、上記実施の形態では、案内部材4
3と加熱ロール23の間隙Gが、剥離爪50、50が設
置されている位置よりも外側が、その内側よりも大きく
設定されているので、加熱ロール23の加熱が特に問題
となる両端部において、案内部材43と加熱ロール23
の間隙Gを広く設定することができ、その分だけ案内部
材43に及ぶ熱的な影響を抑制することができるばかり
か、剥離爪50、50が設置されている位置よりも外側
は、案内部材43と加熱ロール23の間隙Gを広く設定
しても、剥離爪50の剥離作用が得られるため、剥離不
良が発生するのを確実に防止することができる。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
加熱ロールの温度が上昇した場合でも、加熱ロール表面
と案内部材との間隔を、略一定に維持することができ、
良好な剥離性能を維持することが可能な熱定着装置及び
これを用いた画像形成装置を提供することができる。
【0058】また、この発明によれば、装置の性能を不
必要に低下させることなく、加熱ロールの温度が上昇し
た場合でも、加熱ロール表面と案内部材との間隔を、略
一定に維持することができ、良好な剥離性能を維持する
ことが可能な熱定着装置及びこれを用いた画像形成装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係る熱定着
装置を示す構成図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る熱定着
装置を用いた画像形成装置としてのプリンタを示す構成
図である。
【図3】 図3はこの発明の実施の形態1に係る熱定着
装置の加熱ロールと加圧ロールを示す断面図である。
【図4】 図4は案内部材を取り付けた状態を示す斜視
図である。
【図5】 図5は軸受け部材を示す正面図である。
【図6】 図6は案内部材を示す斜視図である。
【図7】 図7は実験結果を示す図表である。
【図8】 図8は実験結果を示す図表である。
【図9】 図9は従来の熱定着装置を示す概略図であ
る。
【図10】 図10(a)(b)は従来の熱定着装置を
用いた実験結果をそれぞれ示す図表である。
【図11】 図11は従来の熱定着装置を用いた実験結
果を示す図表である。
【符号の説明】
13:記録用紙、22:熱定着装置、23:加熱ロー
ル、24:加圧ロール、35:加熱源、41:温度セン
サ、43:案内部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/12 C08L 101/12 (72)発明者 押田 英夫 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号 富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 (72)発明者 大下 慎一郎 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号 富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 Fターム(参考) 2H033 AA16 AA23 BA16 BA19 BA21 BB12 3F053 AA19 AA21 3F101 FB08 FC05 FD07 FE17 LA02 LA07 LB03 4J002 CF161 DA026 FD016 GQ00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱ロールと、前記加熱ロールに圧接さ
    れてその間のニップ部に未定着画像を担持した記録媒体
    を通過させるように配設された加圧ロールと、前記熱定
    着が行なわれた記録媒体を排出部に導く案内部材とを備
    えた熱定着装置において、 前記案内部材は、加熱ロールの表面に対して微小な間隙
    を介して配置された先端部を有し、該先端部を用いて記
    録媒体を加熱ロールから剥離する機能をも備えた案内部
    材であって、当該案内部材は、液晶ポリマーを主原料と
    してグラファイトを30wt%以上含んでおり、1.8
    Mpaをかけた状態の荷重たわみ温度が220℃以上の
    樹脂を材料とすることを特徴とする熱定着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱定着装置において、 前記案内部材以外に加熱ロールから記録媒体を剥離する
    部材として、2つ以下の剥離爪を有し、 かつ、前記剥離爪は、定着可能な記録媒体のなかで最小
    の幅をもつ記録媒体の通紙エリアの外側に配置されてい
    ることを特徴とする熱定着装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の熱定着装置において、 前記案内部材と加熱ロールの間隙は、前記剥離爪が設置
    されている位置よりも外側が、その内側よりも大きく設
    定されていることを特徴とする熱定着装置。
  4. 【請求項4】 加熱ロールと、前記加熱ロールに圧接さ
    れてその間のニップ部に未定着画像を担持した記録媒体
    を通過させるように配設された加圧ロールと、前記熱定
    着が行なわれた記録媒体を排出部に導く案内部材とを備
    えた熱定着装置を用いた画像形成装置において、 前記案内部材は、加熱ロールの表面に対して微小な間隙
    を介して配置された先端部を有し、該先端部を用いて記
    録媒体を加熱ロールから剥離する機能をも備えた案内部
    材であって、当該案内部材は、液晶ポリマーを主原料と
    してグラファイトを30wt%以上含んでおり、1.8
    Mpaをかけた状態の荷重たわみ温度が220℃以上の
    樹脂を材料とすることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6810229B2 (en) * 2002-12-30 2004-10-26 Lexmark International, Inc. Non-contact fusing roller/media separation apparatus and method for its use
JP2007010696A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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