JP2001056372A - 飛行体の位置確認装置 - Google Patents

飛行体の位置確認装置

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JP2001056372A
JP2001056372A JP11231869A JP23186999A JP2001056372A JP 2001056372 A JP2001056372 A JP 2001056372A JP 11231869 A JP11231869 A JP 11231869A JP 23186999 A JP23186999 A JP 23186999A JP 2001056372 A JP2001056372 A JP 2001056372A
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JP
Japan
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radio wave
secondary radar
flying object
radar device
ssr1
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JP11231869A
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English (en)
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Hiroshi Nobusato
博士 延里
Koji Onuma
浩司 大沼
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PARKING SYSTEM TECHNOLOGY KK
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PARKING SYSTEM TECHNOLOGY KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次レーダ装置の質問信号と飛行体の応答信
号とのやりとりを傍受して飛行体の方位角及び水平距離
を検出できる飛行体の位置確認装置。 【解決手段】 指向性受信アンテナ6で質問電波11a
を傍受する。無指向性受信アンテナ7で応答電波12b
を傍受する。演算回路8は、二次レーダ装置SSR1から方
位角θ2 のデータを得、応答電波12bを解読して、質
問電波11aの傍受時から質問電波11bの発射時まで
に要した時間を検出して指向性送受信アンテナ10の方
位角θ4 を算出し、方位角θ2 、θ4 と距離Kから、所
要の演算を行なって、二次レーダ装置SSR1から飛行体P
1 までの水平距離C1 を算出する。表示装置9は、二次
レーダ装置SSR1の位置、飛行体P1 の平面位置を表示す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、一方の飛行場に
設置され、該一方の飛行場の二次レーダ装置(SSR1)の
質問電波と、ジェット機、旅客機、セスナ飛行機、ヘリ
コプター、その他の飛行体に装備しているトランスポン
ダの応答電波とのやりとりにおいて、二次レーダ装置
(SSR1)のデータの一部を入手する一方、他方の飛行場
の二次レーダ装置(SSR2)の質問電波と、前記飛行体に
装備しているトランスポンダの応答電波とのやりとりを
傍受し、解読して必要な演算を行なうことにより、トラ
ンスポンダの応答電波に含まれる高さ情報に依拠しない
で飛行体の水平距離を算出でき、かつ二次レーダ装置又
は本装置から飛行体の水平距離を正確に算出できて、表
示装置に飛行体の平面位置を正確に表示できる、飛行体
の位置確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】飛行場に装置される二次レーダ装置(SS
R )は質問電波を発射し飛行機等に装備しているトラン
スポンダの応答電波を受信して飛行機等の方位角及び位
置を検出できるが、SSR から飛行体までの直線距離を算
出できるものであったため、表示装置に投影するときは
実際の平面位置よりも遠い位置をポイント表示してい
た。近年は、GPSの高さ情報を応答電波と発射するよ
うになっているので、GPSの高さ情報を利用すれば、
SSR から飛行体までの水平距離及び飛行体の高さを算出
できるが、トランスポンダの応答電波の受信・解読に頼
らないで独自にSSRから飛行体までの水平距離と飛行体
の高さを算出できるならば、それだけ情報の照合ができ
て信頼性が高まることになる。特に、二次レーダ装置
(SSR )に簡易で安価な飛行体の位置確認装置を付属さ
せることでSSR から飛行体までの水平距離と飛行体の高
さを算出できることが望まれていた。
【0003】なお、従来の飛行体の位置確認装置(PSS
R)としては、特開昭63−298084号公報の発明
と特開平8−278384号公報の発明がある。いずれ
の発明も、PSSRから飛行体の直線距離を算出できるもの
であったため、ディスプレイに投影するときは実際の平
面位置よりも遠い位置をポイント表示した。従って、PS
SRからの飛行距離が短い程飛行高さが誤差分として大き
く現れ、又、PSSRから飛行距離が遠くても飛行高さが大
きい程誤差が大きく現れる欠点があった。しかしなが
ら、二つの公報を読んで容易に分かるところであるが従
来のPSSRの欠点は、もっと大きな誤差を有している。特
開昭63−298084号公報の図2に示すθは、PSSR
とSSR を結ぶ直線とSSR と飛行体の地上投影地点を結ぶ
直線との交差角であり平面角度として算出できる角度で
あるにも係わらず、PSSRとSSR を結ぶ直線とSSR と飛行
機を結ぶ直線との交差角に置き換えているので、飛行機
がSSR から近い距離を飛んでいる場合には、全く信用で
きない計算が行なわれることとなっていた。このこと
は、特開平8−278384号公報の発明についても全
く同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上述した
点に鑑み案出したもので、一方の飛行場に設置され、該
一方の飛行場の二次レーダ装置(SSR1)の質問電波と、
ジェット機、旅客機、セスナ飛行機、ヘリコプター、そ
の他の飛行体に装備しているトランスポンダの応答電波
とのやりとりにおいて、二次レーダ装置(SSR1)のデー
タの一部を入手する一方、他方の飛行場の二次レーダ装
置(SSR2)の質問電波と、前記飛行体に装備しているト
ランスポンダの応答電波とのやりとりを傍受し、解読し
て必要な演算を行なうことにより、トランスポンダの応
答電波に含まれる高さ情報に依拠しないで飛行体の水平
距離を算出でき、かつ二次レーダ装置又は本装置から飛
行体の水平距離を正確に算出できて、表示装置に飛行体
の平面位置を正確に表示できる、飛行体の位置確認装置
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は、一方の飛行
場に装備されていて、該飛行場に装備される二次レーダ
装置SSR1からデータを得るとともに、他方の飛行場に装
備された二次レーダ装置SSR2の,一定角速度回転する指
向性送受信アンテナ10より発射する質問電波11b
と、飛行体P1 に装備しているトランスポンダT1 が発
射する無指向性の応答電波12aとのやりとりを傍受し
所要の演算を行なって飛行体P1 までの水平距離C1 と
高さHを検出する、飛行体の位置確認装置PSSRであっ
て、指向性受信アンテナ6と、無指向性受信アンテナ7
と、演算回路8と、表示装置9を備え、指向性受信アン
テナ6は、前記他の飛行場に装備された二次レーダ装置
SSR2に対向していて、該二次レーダ装置SSR2の前記指向
性送受信アンテナ10が対向したときに質問電波11a
を傍受するように構成され、無指向性受信アンテナ7
は、前記トランスポンダT1 が発射する応答電波12b
を傍受するように構成され、演算回路8は、前記一方の
飛行場に装備された二次レーダ装置SSR1から少なくとも
飛行体P1 の方位角θ2 のデータを得るとともに、無指
向性受信アンテナ7で傍受した応答電波12bを解読し
て、前記指向性受信アンテナ6による質問電波11aの
傍受時から前記無指向性受信アンテナ7が傍受した応答
電波12bに対応する質問電波11bの発射時までに要
した時間を検出することにより、該時間と二次レーダ装
置SSR の指向性送受信アンテナ1の回転周期とから、応
答電波12bに対応する質問電波11bの発射時の二次
レーダ装置SSR2の前記指向性送受信アンテナ10の方位
角θ4 を算出し、さらに、二次レーダ装置SSR1から飛行
体P1 の方位角θ2 と二次レーダ装置SSR1から飛行体P
1 の方位角θ4 と二つの二次レーダ装置SSR1とSSR2との
装置間距離Kから、所要の演算を行なって、本装置PSSR
を設ける側の二次レーダ装置SSR1から飛行体P1 までの
水平距離C1 を算出するように構成され、表示装置9
は、少なくとも前記一方の二次レーダ装置SSR1の位置、
飛行体P1の平面位置を表示するように構成されている
ことを特徴とする飛行体の位置確認装置を提供すること
にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明の実施の形態にかかる飛
行体の位置確認装置を図1を参照して説明する。図1に
おいて、左側の飛行場に二次レーダ装置SSR1が装備さ
れ、又、右側の飛行場に二次レーダ装置SSR2が装備され
ている。二次レーダ装置SSR1は、例えば4秒間で一回転
となるように一定角速度で回転しつつ質問電波(1030MH
z )2aを発射するとともに、飛行体P1 ,P2 ,P3
に装備しているトランスポンダT1 ,T2 ,T3 が質問
電波2aを受信して発射する応答電波(1090MHz )3a
を受信する指向性送受信アンテナ1を備えている。二次
レーダ装置SSR2も、二次レーダ装置SSR1と同様の構成で
ある。例えば4秒間で一回転となるように一定角速度で
回転しつつ質問電波(1030MHz )11b(別符号で示し
た11aも含む)を発射するとともに、飛行体P1 ,P
2 ,P3 に装備しているトランスポンダT1 ,T2 ,T
3 が発射する応答電波12aを受信する指向性送受信ア
ンテナ10と、各質問電波11a、11bの発射毎に位
相をずらしてSLS (Side Lobe Suppressin) 電波を発射
する無指向性のSLS アンテナ5を備えている。なお、二
次レーダ装置SSR1も、無指向性のSLS アンテナを備えて
いるが関連性がないので省略している。
【0007】二次レーダ装置SSR1の演算回路4について
簡単に説明する。最初は各飛行体P1 ,P2 ,P3 ,・
・毎の識別情報を得るため、コーダ4aによりそれぞれ
モードAの質問電波を作成し送信器4bを介して指向性
送受信アンテナ1より発射する。これに対して、各飛行
体P1 ,P2 ,P3 ,・・のトランスポンダT1 ,T2
,T3 がモードAの質問電波2aをそれぞれ受信し、
それぞれの識別情報(ID番号)の応答電波3aを発射
すると、指向性送受信アンテナ1を介し受信機4cで受
信し、解読機4dで解読する。続いて、各飛行体P1 ,
P2 ,P3 毎の高さ情報を得るため、コーダ4aにより
それぞれモードCの質問電波を作成し送信器4bを介し
て指向性送受信アンテナ1より発射する。これに対し
て、各飛行体P1 ,P2 ,P3 ,・・のトランスポンダ
T1 ,T2 ,T3 がモードCの質問電波2aをそれぞれ
受信し、それぞれの高度情報(H)の応答電波を発射す
ると、指向性送受信アンテナ1を介し受信機4cで受信
し、解読機4dで解読する。二次レーダ装置SSR1は、指
向性送受信アンテナ1より平面的な狭い角度の広がりを
有する質問電波(1030MHz )を一定時間毎(例えば440H
z )に絶えず発射している。このため、飛行体Pに装備
しているトランスポンダTは、指向性送受信アンテナ1
が正対するときに指向性送受信アンテナ1から発射する
質問電波を10回ないし10数回受信し、各々の受信毎に時
間を置かずに応答電波(1090MHz )を発射する。方位角
の検出はセンター位置に発射する質問電波のときの応答
電波の入力を利用して演算する。応答電波を受信したと
きは、その応答電波の基になった質問電波の発射時の方
位角を指向性送受信アンテナ1の向きから算出するよう
になっていて、方向探知精度は360 °÷4秒÷440 =0.
2 °である。計算回路4eは、解読機4dからのデータ
を入力して、複数の飛行体P1 ,P2 ,P3 の方位角θ
2 の計算と複数の飛行体P1 ,P2 ,P3 までの直線距
離A1 ,A2 ,A3 の計算を行なう。表示装置4fは、
二次レーダ装置SSR1の位置を表示するとともに、複数の
飛行体P1 ,P2 ,P3 の位置をそれぞれ点滅表示する
とともに、点滅表示位置の近傍にID番号と高度情報H
を付記するようになっている。
【0008】二次レーダ装置SSR2の演算回路8は、二次
レーダ装置SSR1の演算回路4と同一の構成である。コー
ダ14aにより作成し送信器14bを介して指向性送受
信アンテナ10より質問電波11a,11bを発射し、
トランスポンダT1 ,T2 ,T3 が発射する応答電波1
2a、12bを指向性送受信アンテナ10を介し受信機
14cで受信し、解読機14dで解読する。計算回路1
4eは、解読機4dからのデータを入力して、複数の飛
行体P1 ,P2 ,P3 の方位角θ4 の計算と複数の飛行
体P1 ,P2 ,P3 までの直線距離B1 ,B2 ,B3 の
計算を行なう。表示装置14fは、二次レーダ装置SSR2
の位置を表示するとともに、複数の飛行体P1 ,P2 ,
P3 までの位置(直線距離(A1 )を平面上に取った位
置)をそれぞれ点滅表示するとともに、点滅表示位置の
近傍にID番号と高度情報(H)を付記するようになっ
ている。
【0009】飛行体の位置確認装置PSSRは、一方の飛行
場に装備された二次レーダ装置SSR1の演算装置4から複
数の飛行体P1 ,P2 ,P3 のそれぞれの方位角θ2
と、二次レーダ装置SSR1から飛行体P1 ,P2 ,P3 ま
でのそれぞれの直線距離A1 ,A2 ,A3 とそれぞれの
高さH1 ,H2 ,H3 のデータを入手するようになって
いる。本願発明の目的から、飛行体P1 ,P2 ,P3 の
高さH1 ,H2 ,H3 は、入手したデータを利用しない
で計算によって別に求める。又、二次レーダ装置SSR1か
ら飛行体P1 ,P2 ,P3 までの水平距離C1 ,C2 ,
C3 もデータを利用しない計算によって求める。データ
入手にかかる直線距離A1 ,A2 ,A3 と高さH1 ,H
2 ,H3 は、飛行体P1 ,P2 ,P3 の照合にのみ利用
する。
【0010】飛行体の位置確認装置PSSRは、図示しない
入力装置により、二つの二次レーダ装置SSR1とSSR2の緯
度と経度を入力することにより、二つの二次レーダ装置
SSR1とSSR2の位置を点滅表示するとともに、二つの二次
レーダ装置SSR1とSSR2との装置間距離Kと図中の角度θ
1 を演算装置8の内部に設定できるようになっている。
【0011】飛行体の位置確認装置PSSRは、指向性受信
アンテナ6と、無指向性受信アンテナ7と、演算回路8
と、表示装置9を備えてなる。指向性受信アンテナ6
は、二次レーダ装置SSR に正対するように設置されてい
て、二次レーダ装置SSR2の前記指向性送受信アンテナ1
0が対向したときに質問電波11aを傍受するととも
に、二次レーダ装置SSR2の無指向性のSLS アンテナ5か
ら発射するSLS 電波(1030MHz )13を傍受する。無指
向性受信アンテナ7は、応答電波が無指向性であること
により、本装置の方向に放射される応答電波12bを傍
受する。
【0012】演算回路8は、質問電波11aとSLS 電波
13とを指向性受信アンテナ6を介し受信機8aで受信
して解読機8bで解読し、質問電波11aに対応して方
位カウンターのリセット信号及び距離カウンターのリセ
ット信号を、又、SLS 電波13に対応して信号をそれぞ
れカウント回路8eに出力する。又、トランスポンダT
から発射した応答電波12bを無指向性受信アンテナ7
を介し受信機8cで受信して解読機8dで解読して、識
別情報(ID番号)と、高度情報(H)と、二次レーダ
装置SSR1から飛行体P1 までの直線距離A1 と、二次レ
ーダ装置SSR1を通る経度線との交差角である飛行体P1
の方位角θ2 を照合回路8fに出力するとともに、各応
答電波12bの最初の信号の入力検知信号を入力する毎
に、カウント数をラッチするラッチ信号を出力する。カ
ウント回路8eは、二次レーダ装置SSR1を通る経度線と
の交差角である飛行体P1 の方位角θ2 を算出するた
め、解読機8bから方位カウンターのリセット信号を入
力すると、それまでのカウントをリセットして解読機8
bから入力する信号をカウント開始していき、そして、
解読機8dから各ラッチ信号を入力する毎に、そのとき
のカウント数を内部のレジスタにストアする。又、カウ
ント回路8eは、本装置PSSRから飛行体P1 までの直線
距離A1 と飛行体P1 から二次レーダ装置SSR2までの直
線距離B1 との合計距離R(=A1 +B1 )を算出する
ため、解読機8dからラッチ信号を入力する度に、その
ときのクロックパルスのカウント数を解析計算回路8f
に出力するとともに、前記レジスタにストアしたカウン
ト数を解析計算回路8fに出力するようになっている。
従って、解析計算回路8fは、以下の計算を行なう。 (1)予め設定されている角度θ1 と、二次レーダ装置SSR
1の演算装置4から入手した方位角θ2 とから図中の角
度θ3 を求める。 θ3 =θ1 −θ2 (2)入力したカウント数から、応答電波12bに対応す
る質問電波11bの発射時の、二次レーダ装置SSR2の前
記指向性送受信アンテナ1の方位角θ5 を算出し、さら
に角度θ4 を算出する。 θ4 =360 °×(入力したカウント数)/(一回転当た
りのカウント数) θ4 =θ1 +θ5 +180 ° (3)図中の角度θ5 と角度θ3 とから角度θ6 を求め
る。 θ6 =180 °−θ3 −θ5 (4)入力したクロックパルスのカウント数から、質問電
波11bと応答電波12bの合計の到達時間を算出して
電波の速さと掛け合わせて、本装置PSSRから飛行体P1
までの直線距離A1 と飛行体P1 から二次レーダ装置SS
R2までの直線距離B1 との合計距離R(=A1 +B1 )
を算出する。なお、SLS 電波13が到達するまでに要す
る時間は誤差になるので、計算において加味する。 (5)△abcにおいて、三角関数の正弦の定理から本装
置PSSRを設ける側の二次レーダ装置SSR1から飛行体P1
までの水平距離C1 を求める。 C1 =(Sin θ5 /Sin θ6 )×K (6)△acdについてピタゴラスの定理の式と△bcd
についてピタゴラスの定理の式において、H2 が等しい
等式にしてA1 を算出する。 R=A1 +B1 A12−C12=H2 =B12−D12=(R−A1 )2 −D12 ∴A12−C12=R2 −2R・A1 +A12 ∴A1 =(R2 +C12)/2R (7)△acdについてピタゴラスの定理よりHを算出す
る。 H=(A12−C12)1/2 (8)二次レーダ装置SSR1に関する飛行体P1 ,P2 ,P3
の平面位置を決める極座標計算又はX−Y座標計算を
行なう。 以上で、解析計算回路8f における計算を終了する。照
合回路8gは、二次レーダ装置SSR1より入手した高度情
報(H)と直線距離(A1 )と、計算によって得られた
高度情報(H)と直線距離(A1 )との照合作業を行っ
た上で、二次レーダ装置SSR1より情報入手した識別情報
(ID番号)と計算によって得られた高度情報(H)と
距離(A1 )を極座標計算又はX−Y座標計算の値とと
もにレジスタ8hにストアする。
【0013】そして、表示装置9には、二次レーダ装置
SSR1と二次レーダ装置SSR2の位置が表示されるととも
に、レジスタ8hにライトされている複数の飛行体P1
,P2,P3 に関する情報がリードされて、飛行体P1
,P2 ,P3 の平面位置がそれぞれ点滅表示されかつ
飛行体のID番号と高さ(H)が点滅位置の近くに付記
表示されるようになっている。
【0014】なお、SLS 電波13を傍受しないで、演算
装置8において作成する内部クロック信号を利用して各
質問電波の毎発射時を特定しても良い。
【0015】
【発明の効果】本願発明の飛行体の位置確認装置によれ
ば、一方の飛行場に設置され、該一方の飛行場の二次レ
ーダ装置(SSR1)の質問電波と、ジェット機、旅客機、
セスナ飛行機、ヘリコプター、その他の飛行体に装備し
ているトランスポンダの応答電波とのやりとりにおい
て、二次レーダ装置(SSR1)のデータの一部を入手する
一方、他方の飛行場の二次レーダ装置(SSR2)の質問電
波と、前記飛行体に装備しているトランスポンダの応答
電波とのやりとりを傍受し、解読して必要な演算を行な
うことにより、トランスポンダの応答電波に含まれる高
さ情報に依拠しないで飛行体までの水平距離と高さを算
出することができ、表示装置に飛行体の平面位置を正確
に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る飛行体の位置確認
装置を説明するための概念図である。
【符号の説明】
SSR1 ・・・・二次レーダ装置 SSR2 ・・・・二次レーダ装置 PSSR ・・・・飛行体の位置確認装置 1 ・・・・指向性送受信アンテナ 4 ・・・・演算回路 11a,11b ・・・・質問電波 12a,12b ・・・・応答電波 P1 ・・・・飛行体 T1 ・・・・トランスポンダ 6 ・・・・指向性受信アンテナ 7 ・・・・無指向性受信アンテナ 8 ・・・・演算回路 9 ・・・・表示装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月7日(1999.9.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 飛行体の位置確認装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、一方の飛行場に
設置され、該一方の飛行場の二次レーダ装置(SSR1)の
質問電波と、ジェット機、旅客機、セスナ飛行機、ヘリ
コプター、その他の飛行体に装備しているトランスポン
ダの応答電波とのやりとりにおいて、二次レーダ装置
(SSR1)のデータの一部を入手する一方、他方の飛行場
の二次レーダ装置(SSR2)の質問電波と、前記飛行体に
装備しているトランスポンダの応答電波とのやりとりを
傍受し、解読して必要な演算を行なうことにより、トラ
ンスポンダの応答電波に含まれる高さ情報に依拠しない
で飛行体の水平距離を算出でき、かつ二次レーダ装置又
は本装置から飛行体の水平距離を正確に算出できて、表
示装置に飛行体の平面位置を正確に表示できる、飛行体
の位置確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】飛行場に装置される二次レーダ装置(SS
R )は質問電波を発射し飛行機等に装備しているトラン
スポンダの応答電波を受信して飛行機等の方位角及び位
置を検出できるが、SSR から飛行体までの直線距離を算
出できるものであったため、表示装置に投影するときは
実際の平面位置よりも遠い位置をポイント表示してい
た。近年は、GPSの高さ情報を応答電波と発射するよ
うになっているので、GPSの高さ情報を利用すれば、
SSR から飛行体までの水平距離及び飛行体の高さを算出
できるが、トランスポンダの応答電波の受信・解読に頼
らないで独自にSSRから飛行体までの水平距離と飛行体
の高さを算出できるならば、それだけ情報の照合ができ
て信頼性が高まることになる。特に、二次レーダ装置
(SSR )に簡易で安価な飛行体の位置確認装置を付属さ
せることでSSR から飛行体までの水平距離と飛行体の高
さを算出できることが望まれていた。
【0003】なお、従来の飛行体の位置確認装置(PSS
R)としては、特開昭63−298084号公報の発明
と特開平8−278384号公報の発明がある。いずれ
の発明も、PSSRから飛行体の直線距離を算出できるもの
であったため、ディスプレイに投影するときは実際の平
面位置よりも遠い位置をポイント表示した。従って、PS
SRからの飛行距離が短い程飛行高さが誤差分として大き
く現れ、又、PSSRから飛行距離が遠くても飛行高さが大
きい程誤差が大きく現れる欠点があった。しかしなが
ら、二つの公報を読んで容易に分かるところであるが従
来のPSSRの欠点は、もっと大きな誤差を有している。特
開昭63−298084号公報の図2に示すθは、PSSR
とSSR を結ぶ直線とSSR と飛行体の地上投影地点を結ぶ
直線との交差角であり平面角度として算出できる角度で
あるにも係わらず、PSSRとSSR を結ぶ直線とSSR と飛行
機を結ぶ直線との交差角に置き換えているので、飛行機
がSSR から近い距離を飛んでいる場合には、全く信用で
きない計算が行なわれることとなっていた。このこと
は、特開平8−278384号公報の発明についても全
く同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上述した
点に鑑み案出したもので、一方の飛行場に設置され、該
一方の飛行場の二次レーダ装置(SSR1)の質問電波と、
ジェット機、旅客機、セスナ飛行機、ヘリコプター、そ
の他の飛行体に装備しているトランスポンダの応答電波
とのやりとりにおいて、二次レーダ装置(SSR1)のデー
タの一部を入手する一方、他方の飛行場の二次レーダ装
置(SSR2)の質問電波と、前記飛行体に装備しているト
ランスポンダの応答電波とのやりとりを傍受し、解読し
て必要な演算を行なうことにより、トランスポンダの応
答電波に含まれる高さ情報に依拠しないで飛行体の水平
距離を算出でき、かつ二次レーダ装置又は本装置から飛
行体の水平距離を正確に算出できて、表示装置に飛行体
の平面位置を正確に表示できる、飛行体の位置確認装置
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は、一方の飛行
場に装備されていて、該飛行場に装備される二次レーダ
装置SSR1からデータを得るとともに、他方の飛行場に装
備された二次レーダ装置SSR2の,一定角速度回転する指
向性送受信アンテナ10より発射する質問電波11b
と、飛行体P1 に装備しているトランスポンダT1 が発
射する無指向性の応答電波12aとのやりとりを傍受し
所要の演算を行なって飛行体P1 までの水平距離C1
高さHを検出する、飛行体の位置確認装置PSSRであっ
て、指向性受信アンテナ6と、無指向性受信アンテナ7
と、演算回路8と、表示装置9を備え、指向性受信アン
テナ6は、前記他の飛行場に装備された二次レーダ装置
SSR2に対向していて、該二次レーダ装置SSR2の前記指向
性送受信アンテナ10が対向したときに質問電波11a
を傍受するように構成され、無指向性受信アンテナ7
は、前記トランスポンダT1 が発射する応答電波12b
を傍受するように構成され、演算回路8は、前記一方の
飛行場に装備された二次レーダ装置SSR1から少なくとも
飛行体P1 の方位角θ2 のデータを得るとともに、無指
向性受信アンテナ7で傍受した応答電波12bを解読し
て、前記指向性受信アンテナ6による質問電波11aの
傍受時から前記無指向性受信アンテナ7が傍受した応答
電波12bに対応する質問電波11bの発射時までに要
した時間を検出することにより、該時間と二次レーダ装
置SSR の指向性送受信アンテナ1の回転周期とから、応
答電波12bに対応する質問電波11bの発射時の二次
レーダ装置SSR2の前記指向性送受信アンテナ10の方位
角θ4 を算出し、さらに、二次レーダ装置SSR1から飛行
体P1 の方位角θ2 と二次レーダ装置SSR1から飛行体P
1 の方位角θ4 と二つの二次レーダ装置SSR1とSSR2との
装置間距離Kから、所要の演算を行なって、本装置PSSR
を設ける側の二次レーダ装置SSR1から飛行体P1 までの
水平距離C1 を算出するように構成され、表示装置9
は、少なくとも前記一方の二次レーダ装置SSR1の位置、
飛行体P1の平面位置を表示するように構成されている
ことを特徴とする飛行体の位置確認装置を提供すること
にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明の実施の形態にかかる飛
行体の位置確認装置を図1を参照して説明する。図1に
おいて、左側の飛行場に二次レーダ装置SSR1が装備さ
れ、又、右側の飛行場に二次レーダ装置SSR2が装備され
ている。二次レーダ装置SSR1は、例えば4秒間で一回転
となるように一定角速度で回転しつつ質問電波(1030MH
z )2aを発射するとともに、飛行体P1 ,P2 ,P3
に装備しているトランスポンダT1 ,T2 ,T3 が質問
電波2aを受信して発射する応答電波(1090MHz )3a
を受信する指向性送受信アンテナ1を備えている。二次
レーダ装置SSR2も、二次レーダ装置SSR1と同様の構成で
ある。例えば4秒間で一回転となるように一定角速度で
回転しつつ質問電波(1030MHz )11b(別符号で示し
た11aも含む)を発射するとともに、飛行体P1 ,P
2 ,P3 に装備しているトランスポンダT1 ,T2 ,T
3 が発射する応答電波12aを受信する指向性送受信ア
ンテナ10と、各質問電波11a、11bの発射毎に位
相をずらしてSLS (Side Lobe Suppressin) 電波を発射
する無指向性のSLS アンテナ5を備えている。なお、二
次レーダ装置SSR1も、無指向性のSLS アンテナを備えて
いるが関連性がないので省略している。
【0007】二次レーダ装置SSR1の演算回路4について
簡単に説明する。最初は各飛行体P1 ,P2 ,P3 ,・
・毎の識別情報を得るため、コーダ4aによりそれぞれ
モードAの質問電波を作成し送信器4bを介して指向性
送受信アンテナ1より発射する。これに対して、各飛行
体P1 ,P2 ,P3 ,・・のトランスポンダT1
2 ,T3 がモードAの質問電波2aをそれぞれ受信
し、それぞれの識別情報(ID番号)の応答電波3aを
発射すると、指向性送受信アンテナ1を介し受信機4c
で受信し、解読機4dで解読する。続いて、各飛行体P
1 ,P2 ,P3 毎の高さ情報を得るため、コーダ4aに
よりそれぞれモードCの質問電波を作成し送信器4bを
介して指向性送受信アンテナ1より発射する。これに対
して、各飛行体P1 ,P2 ,P3 ,・・のトランスポン
ダT1 ,T2 ,T3 がモードCの質問電波2aをそれぞ
れ受信し、それぞれの高度情報(H)の応答電波を発射
すると、指向性送受信アンテナ1を介し受信機4cで受
信し、解読機4dで解読する。二次レーダ装置SSR1は、
指向性送受信アンテナ1より平面的な狭い角度の広がり
を有する質問電波(1030MHz )を一定時間毎(例えば44
0Hz )に絶えず発射している。このため、飛行体Pに装
備しているトランスポンダTは、指向性送受信アンテナ
1が正対するときに指向性送受信アンテナ1から発射す
る質問電波を10回ないし10数回受信し、各々の受信毎に
時間を置かずに応答電波(1090MHz )を発射する。方位
角の検出はセンター位置に発射する質問電波のときの応
答電波の入力を利用して演算する。応答電波を受信した
ときは、その応答電波の基になった質問電波の発射時の
方位角を指向性送受信アンテナ1の向きから算出するよ
うになっていて、方向探知精度は360 °÷4秒÷440 =
0.2 °である。計算回路4eは、解読機4dからのデー
タを入力して、複数の飛行体P1 ,P 2 ,P3 の方位角
θ2 の計算と複数の飛行体P1 ,P2 ,P3 までの直線
距離A 1 ,A2 ,A3 の計算を行なう。表示装置4f
は、二次レーダ装置SSR1の位置を表示するとともに、複
数の飛行体P1 ,P2 ,P3 の位置をそれぞれ点滅表示
するとともに、点滅表示位置の近傍にID番号と高度情
報Hを付記するようになっている。
【0008】二次レーダ装置SSR2の演算回路8は、二次
レーダ装置SSR1の演算回路4と同一の構成である。コー
ダ14aにより作成し送信器14bを介して指向性送受
信アンテナ10より質問電波11a,11bを発射し、
トランスポンダT1 ,T2 ,T3 が発射する応答電波1
2a、12bを指向性送受信アンテナ10を介し受信機
14cで受信し、解読機14dで解読する。計算回路1
4eは、解読機4dからのデータを入力して、複数の飛
行体P1 ,P2 ,P3 の方位角θ4 の計算と複数の飛行
体P1 ,P2 ,P3 までの直線距離B1 ,B2 ,B3
計算を行なう。表示装置14fは、二次レーダ装置SSR2
の位置を表示するとともに、複数の飛行体P1 ,P2
3 までの位置(直線距離(A1 )を平面上に取った位
置)をそれぞれ点滅表示するとともに、点滅表示位置の
近傍にID番号と高度情報(H)を付記するようになっ
ている。
【0009】飛行体の位置確認装置PSSRは、一方の飛行
場に装備された二次レーダ装置SSR1の演算装置4から複
数の飛行体P1 ,P2 ,P3 のそれぞれの方位角θ
2 と、二次レーダ装置SSR1から飛行体P1 ,P2 ,P3
までのそれぞれの直線距離A1 ,A2 ,A3 とそれぞれ
の高さH1 ,H2 ,H3 のデータを入手するようになっ
ている。本願発明の目的から、飛行体P1 ,P2 ,P3
の高さH1 ,H2 ,H3 は、入手したデータを利用しな
いで計算によって別に求める。又、二次レーダ装置SSR1
から飛行体P1 ,P2 ,P3 までの水平距離C1
2 ,C3 もデータを利用しない計算によって求める。
データ入手にかかる直線距離A1 ,A2 ,A3 と高さH
1 ,H2 ,H3 は、飛行体P1 ,P2 ,P3 の照合にの
み利用する。
【0010】飛行体の位置確認装置PSSRは、図示しない
入力装置により、二つの二次レーダ装置SSR1とSSR2の緯
度と経度を入力することにより、二つの二次レーダ装置
SSR1とSSR2の位置を点滅表示するとともに、二つの二次
レーダ装置SSR1とSSR2との装置間距離Kと図中の角度θ
1 を演算装置8の内部に設定できるようになっている。
【0011】飛行体の位置確認装置PSSRは、指向性受信
アンテナ6と、無指向性受信アンテナ7と、演算回路8
と、表示装置9を備えてなる。指向性受信アンテナ6
は、二次レーダ装置SSR に正対するように設置されてい
て、二次レーダ装置SSR2の前記指向性送受信アンテナ1
0が対向したときに質問電波11aを傍受するととも
に、二次レーダ装置SSR2の無指向性のSLS アンテナ5か
ら発射するSLS 電波(1030MHz )13を傍受する。無指
向性受信アンテナ7は、応答電波が無指向性であること
により、本装置の方向に放射される応答電波12bを傍
受する。
【0012】演算回路8は、質問電波11aとSLS 電波
13とを指向性受信アンテナ6を介し受信機8aで受信
して解読機8bで解読し、質問電波11aに対応して方
位カウンターのリセット信号及び距離カウンターのリセ
ット信号を、又、SLS 電波13に対応して信号をそれぞ
れカウント回路8eに出力する。又、トランスポンダT
から発射した応答電波12bを無指向性受信アンテナ7
を介し受信機8cで受信して解読機8dで解読して、識
別情報(ID番号)と、高度情報(H)と、二次レーダ
装置SSR1から飛行体P1 までの直線距離A1 と、二次レ
ーダ装置SSR1を通る経度線との交差角である飛行体P1
の方位角θ2 を照合回路8fに出力するとともに、各応
答電波12bの最初の信号の入力検知信号を入力する毎
に、カウント数をラッチするラッチ信号を出力する。カ
ウント回路8eは、二次レーダ装置SSR1を通る経度線と
の交差角である飛行体P1 の方位角θ2 を算出するた
め、解読機8bから方位カウンターのリセット信号を入
力すると、それまでのカウントをリセットして解読機8
bから入力する信号をカウント開始していき、そして、
解読機8dから各ラッチ信号を入力する毎に、そのとき
のカウント数を内部のレジスタにストアする。又、カウ
ント回路8eは、本装置PSSRから飛行体P1 までの直線
距離A1 と飛行体P1 から二次レーダ装置SSR2までの直
線距離B1 との合計距離R(=A1 +B1 )を算出する
ため、解読機8dからラッチ信号を入力する度に、その
ときのクロックパルスのカウント数を解析計算回路8f
に出力するとともに、前記レジスタにストアしたカウン
ト数を解析計算回路8fに出力するようになっている。
従って、解析計算回路8fは、以下の計算を行なう。 (1)予め設定されている角度θ1 と、二次レーダ装置SSR
1の演算装置4から入手した方位角θ2 とから図中の角
度θ3 を求める。 θ3 =θ1 −θ2 (2)入力したカウント数から、応答電波12bに対応す
る質問電波11bの発射時の、二次レーダ装置SSR2の前
記指向性送受信アンテナ1の方位角θ5 を算出し、さら
に角度θ4 を算出する。 θ4 =360 °×(入力したカウント数)/(一回転当た
りのカウント数) θ4 =θ1 +θ5 +180 ° (3)図中の角度θ5 と角度θ3 とから角度θ6 を求め
る。 θ6 =180 °−θ3 −θ5 (4)入力したクロックパルスのカウント数から、質問電
波11bと応答電波12bの合計の到達時間を算出して
電波の速さと掛け合わせて、本装置PSSRから飛行体P1
までの直線距離A1 と飛行体P1 から二次レーダ装置SS
R2までの直線距離B1 との合計距離R(=A1 +B1
を算出する。なお、SLS 電波13が到達するまでに要す
る時間は誤差になるので、計算において加味する。 (5)△abcにおいて、三角関数の正弦の定理から本装
置PSSRを設ける側の二次レーダ装置SSR1から飛行体P1
までの水平距離C1 を求める。 C1 =(Sin θ5 /Sin θ6 )×K (6)△acdについてピタゴラスの定理の式と△bcd
についてピタゴラスの定理の式において、H2 が等しい
等式にしてA1 を算出する。 R=A1 +B11 2 −C1 2 =H2 =B1 2 −D1 2 =(R−A1
2 −D1 2 ∴A1 2 −C1 2 =R2 −2R・A1 +A1 2 ∴A1 =(R2 +C1 2 )/2R (7)△acdについてピタゴラスの定理よりHを算出す
る。 H=(A1 2 −C1 2 1/2 (8)二次レーダ装置SSR1に関する飛行体P1 ,P2 ,P
3 の平面位置を決める極座標計算又はX−Y座標計算を
行なう。 以上で、解析計算回路8f における計算を終了する。照
合回路8gは、二次レーダ装置SSR1より入手した高度情
報(H)と直線距離(A1 )と、計算によって得られた
高度情報(H)と直線距離(A1 )との照合作業を行っ
た上で、二次レーダ装置SSR1より情報入手した識別情報
(ID番号)と計算によって得られた高度情報(H)と
距離(A1 )を極座標計算又はX−Y座標計算の値とと
もにレジスタ8hにストアする。
【0013】そして、表示装置9には、二次レーダ装置
SSR1と二次レーダ装置SSR2の位置が表示されるととも
に、レジスタ8hにライトされている複数の飛行体
1 ,P2,P3 に関する情報がリードされて、飛行体
1 ,P2 ,P3 の平面位置がそれぞれ点滅表示されか
つ飛行体のID番号と高さ(H)が点滅位置の近くに付
記表示されるようになっている。
【0014】なお、SLS 電波13を傍受しないで、演算
装置8において作成する内部クロック信号を利用して各
質問電波の毎発射時を特定しても良い。
【0015】
【発明の効果】本願発明の飛行体の位置確認装置によれ
ば、一方の飛行場に設置され、該一方の飛行場の二次レ
ーダ装置(SSR1)の質問電波と、ジェット機、旅客機、
セスナ飛行機、ヘリコプター、その他の飛行体に装備し
ているトランスポンダの応答電波とのやりとりにおい
て、二次レーダ装置(SSR1)のデータの一部を入手する
一方、他方の飛行場の二次レーダ装置(SSR2)の質問電
波と、前記飛行体に装備しているトランスポンダの応答
電波とのやりとりを傍受し、解読して必要な演算を行な
うことにより、トランスポンダの応答電波に含まれる高
さ情報に依拠しないで飛行体までの水平距離と高さを算
出することができ、表示装置に飛行体の平面位置を正確
に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る飛行体の位置確認
装置を説明するための概念図である。
【符号の説明】 SSR1 ・・・・二次レーダ装置 SSR2 ・・・・二次レーダ装置 PSSR ・・・・飛行体の位置確認装置 1 ・・・・指向性送受信アンテナ 4 ・・・・演算回路 11a,11b ・・・・質問電波 12a,12b ・・・・応答電波 P1 ・・・・飛行体 T1 ・・・・トランスポンダ 6 ・・・・指向性受信アンテナ 7 ・・・・無指向性受信アンテナ 8 ・・・・演算回路 9 ・・・・表示装置 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月10日(1999.9.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 飛行体の位置確認装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、一方の飛行場に
設置され、該一方の飛行場の二次レーダ装置(SSR1)の
質問電波と、ジェット機、旅客機、セスナ飛行機、ヘリ
コプター、その他の飛行体に装備しているトランスポン
ダの応答電波とのやりとりにおいて、二次レーダ装置
(SSR1)のデータの一部を入手する一方、他方の飛行場
の二次レーダ装置(SSR2)の質問電波と、前記飛行体に
装備しているトランスポンダの応答電波とのやりとりを
傍受し、解読して必要な演算を行なうことにより、トラ
ンスポンダの応答電波に含まれる高さ情報に依拠しない
で飛行体の水平距離を算出でき、かつ二次レーダ装置又
は本装置から飛行体の水平距離を正確に算出できて、表
示装置に飛行体の平面位置を正確に表示できる、飛行体
の位置確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】飛行場に装置される二次レーダ装置(SS
R )は質問電波を発射し飛行機等に装備しているトラン
スポンダの応答電波を受信して飛行機等の方位角及び位
置を検出できるが、SSR から飛行体までの直線距離を算
出できるものであったため、表示装置に投影するときは
実際の平面位置よりも遠い位置をポイント表示してい
た。近年は、GPSの高さ情報を応答電波と発射するよ
うになっているので、GPSの高さ情報を利用すれば、
SSR から飛行体までの水平距離及び飛行体の高さを算出
できるが、トランスポンダの応答電波の受信・解読に頼
らないで独自にSSRから飛行体までの水平距離と飛行体
の高さを算出できるならば、それだけ情報の照合ができ
て信頼性が高まることになる。特に、二次レーダ装置
(SSR )に簡易で安価な飛行体の位置確認装置を付属さ
せることでSSR から飛行体までの水平距離と飛行体の高
さを算出できることが望まれていた。
【0003】なお、従来の飛行体の位置確認装置(PSS
R)としては、特開昭63−298084号公報の発明
と特開平8−278384号公報の発明がある。いずれ
の発明も、PSSRから飛行体の直線距離を算出できるもの
であったため、ディスプレイに投影するときは実際の平
面位置よりも遠い位置をポイント表示した。従って、PS
SRからの飛行距離が短い程飛行高さが誤差分として大き
く現れ、又、PSSRから飛行距離が遠くても飛行高さが大
きい程誤差が大きく現れる欠点があった。しかしなが
ら、二つの公報を読んで容易に分かるところであるが従
来のPSSRの欠点は、もっと大きな誤差を有している。特
開昭63−298084号公報の図2に示すθは、PSSR
とSSR を結ぶ直線とSSR と飛行体の地上投影地点を結ぶ
直線との交差角であり平面角度として算出できる角度で
あるにも係わらず、PSSRとSSR を結ぶ直線とSSR と飛行
機を結ぶ直線との交差角に置き換えているので、飛行機
がSSR から近い距離を飛んでいる場合には、全く信用で
きない計算が行なわれることとなっていた。このこと
は、特開平8−278384号公報の発明についても全
く同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上述した
点に鑑み案出したもので、一方の飛行場に設置され、該
一方の飛行場の二次レーダ装置(SSR1)の質問電波と、
ジェット機、旅客機、セスナ飛行機、ヘリコプター、そ
の他の飛行体に装備しているトランスポンダの応答電波
とのやりとりにおいて、二次レーダ装置(SSR1)のデー
タの一部を入手する一方、他方の飛行場の二次レーダ装
置(SSR2)の質問電波と、前記飛行体に装備しているト
ランスポンダの応答電波とのやりとりを傍受し、解読し
て必要な演算を行なうことにより、トランスポンダの応
答電波に含まれる高さ情報に依拠しないで飛行体の水平
距離を算出でき、かつ二次レーダ装置又は本装置から飛
行体の水平距離を正確に算出できて、表示装置に飛行体
の平面位置を正確に表示できる、飛行体の位置確認装置
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は、一方の飛行
場に装備されていて、該飛行場に装備される二次レーダ
装置SSR1からデータを得るとともに、他方の飛行場に装
備された二次レーダ装置SSR2の,一定角速度回転する指
向性送受信アンテナ10より発射する質問電波11b
と、飛行体P1に装備しているトランスポンダT1が発射
する無指向性の応答電波12aとのやりとりを傍受し所
要の演算を行なって飛行体P1までの水平距離C1と高さ
1 を検出する、飛行体の位置確認装置PSSRであって、
指向性受信アンテナ6と、無指向性受信アンテナ7と、
演算回路8と、表示装置9を備え、指向性受信アンテナ
6は、前記他の飛行場に装備された二次レーダ装置SSR2
に対向していて、該二次レーダ装置SSR2の前記指向性送
受信アンテナ10が対向したときに質問電波11aを傍
受するように構成され、無指向性受信アンテナ7は、前
記トランスポンダT1が発射する応答電波12bを傍受
するように構成され、演算回路8は、前記一方の飛行場
に装備された二次レーダ装置SSR1から少なくとも飛行体
1方位角θ2 のデータを得るとともに、無指向性受信
アンテナ7で傍受した応答電波12bを解読して、前記
指向性受信アンテナ6による質問電波11aの傍受時か
ら前記無指向性受信アンテナ7が傍受した応答電波12
bに対応する質問電波11bの発射時までに要した時間
を検出することにより、該時間と二次レーダ装置SSR の
指向性送受信アンテナ1の回転周期とから、応答電波1
2bに対応する質問電波11bの発射時の二次レーダ装
置SSR2の前記指向性送受信アンテナ10の方位角θ4
算出し、さらに、二次レーダ装置SSR1から飛行体P1
方位角θ2 と二次レーダ装置SSR1から飛行体P1の方位角
θ4と二つの二次レーダ装置SSR1とSSR2との装置間距離
Kから、所要の演算を行なって、本装置PSSRを設ける側
の二次レーダ装置SSR1から飛行体P1までの水平距離C1
を算出するように構成され、表示装置9は、少なくとも
前記一方の二次レーダ装置SSR1の位置、飛行体P1の平
面位置を表示するように構成されていることを特徴とす
る飛行体の位置確認装置を提供することにある。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明の実施の形態にかかる飛
行体の位置確認装置を図1を参照して説明する。図1に
おいて、左側の飛行場に二次レーダ装置SSR1が装備さ
れ、又、右側の飛行場に二次レーダ装置SSR2が装備され
ている。二次レーダ装置SSR1は、例えば4秒間で一回転
となるように一定角速度で回転しつつ質問電波(1030M
Hz )2aを発射するとともに、飛行体P1P2 ,P3
装備しているトランスポンダT1T2 ,T3が質問電波2
aを受信して発射する応答電波(1090MHz )3aを受
信する指向性送受信アンテナ1を備えている。二次レー
ダ装置SSR2も、二次レーダ装置SSR1と同様の構成であ
る。例えば4秒間で一回転となるように一定角速度で回
転しつつ質問電波(1030MHz )11b(別符号で示し
た11aも含む)を発射するとともに、飛行体P1
P2 ,P3に装備しているトランスポンダT1T2 ,T3
発射する応答電波12aを受信する指向性送受信アンテ
ナ10と、各質問電波11a、11bの発射毎に位相を
ずらしてSLS (Side Lobe Suppressin) 電波を発射する
無指向性のSLS アンテナ5を備えている。なお、二次レ
ーダ装置SSR1も、無指向性のSLS アンテナを備えている
が関連性がないので省略している。
【0007】二次レーダ装置SSR1の演算回路4について
簡単に説明する。最初は各飛行体P1P2 ,P3,・・毎
の識別情報を得るため、コーダ4aによりそれぞれモー
ドAの質問電波を作成し送信器4bを介して指向性送受
信アンテナ1より発射する。これに対して、各飛行体P
1P2 ,P3,・・のトランスポンダT1T2 ,T3がモー
ドAの質問電波2aをそれぞれ受信し、それぞれの識別
情報(ID番号)の応答電波3aを発射すると、指向性
送受信アンテナ1を介し受信機4cで受信し、解読機4
dで解読する。続いて、各飛行体P1P2 ,P3毎の高さ
情報を得るため、コーダ4aによりそれぞれモードCの
質問電波を作成し送信器4bを介して指向性送受信アン
テナ1より発射する。これに対して、各飛行体P1
P2 ,P3,・・のトランスポンダT 1T2 ,T3がモード
Cの質問電波2aをそれぞれ受信し、それぞれの高度情
報(1 )の応答電波を発射すると、指向性送受信アン
テナ1を介し受信機4cで受信し、解読機4dで解読す
る。二次レーダ装置SSR1は、指向性送受信アンテナ1よ
り平面的な狭い角度の広がりを有する質問電波(1030M
Hz )を一定時間毎(例えば440Hz )に絶えず発射し
ている。このため、飛行体Pに装備しているトランスポ
ンダTは、指向性送受信アンテナ1が正対するときに指
向性送受信アンテナ1から発射する質問電波を10回ない
し10数回受信し、各々の受信毎に時間を置かずに応答電
波(1090MHz)を発射する。方位角の検出はセンター位
置に発射する質問電波のときの応答電波の入力を利用し
て演算する。応答電波を受信したときは、その応答電波
の基になった質問電波の発射時の方位角を指向性送受信
アンテナ1の向きから算出するようになっていて、方向
探知精度は360 °÷4秒÷440 =0.2 °である。計算回
路4eは、解読機4dからのデータを入力して、複数の
飛行体P1P2 ,P3方位角θ2 の計算と複数の飛行体
1P2 ,P3までの直線距離A12 ,A3の計算を行
なう。表示装置4fは、二次レーダ装置SSR1の位置を表
示するとともに、複数の飛行体P1P2 ,P3の位置をそ
れぞれ点滅表示するとともに、点滅表示位置の近傍にI
D番号と高度情報1 を付記するようになっている。
【0008】二次レーダ装置SSR2の演算回路8は、二次
レーダ装置SSR1の演算回路4と同一の構成である。コー
ダ14aにより作成し送信器14bを介して指向性送受
信アンテナ10より質問電波11a,11bを発射し、
トランスポンダT1T2 ,T3が発射する応答電波12
a、12bを指向性送受信アンテナ10を介し受信機1
4cで受信し、解読機14dで解読する。計算回路14
eは、解読機4dからのデータを入力して、複数の飛行
体P1P 2 ,P3の方位角θ4の計算と複数の飛行体P1
P2 ,P3までの直線距離B1B2 ,B3の計算を行なう。
表示装置14fは、二次レーダ装置SSR2の位置を表示す
るとともに、複数の飛行体P1P2 ,P3までの位置(直
線距離(A1)を平面上に取った位置)をそれぞれ点滅
表示するとともに、点滅表示位置の近傍にID番号と高
度情報(1 )を付記するようになっている。
【0009】飛行体の位置確認装置PSSRは、一方の飛行
場に装備された二次レーダ装置SSR1の演算装置4から複
数の飛行体P1P2 ,P3のそれぞれの方位角θ2 と、二
次レーダ装置SSR1から飛行体P1P2 ,P3までのそれぞ
れの直線距離A12 ,A3とそれぞれの高さH1
2 ,H3のデータを入手するようになっている。本願発
明の目的から、飛行体P1P2 ,P3の高さH12 ,H
3は、入手したデータを利用しないで計算によって別に
求める。又、二次レーダ装置SSR1から飛行体P1P2
3までの水平距離C1,C2,C3もデータを利用しない
計算によって求める。データ入手にかかる直線距離
12 ,A3と高さH12 ,H3は、飛行体P 1
P2 ,P3の照合にのみ利用する。
【0010】飛行体の位置確認装置PSSRは、図示しない
入力装置により、二つの二次レーダ装置SSR1とSSR2の緯
度と経度を入力することにより、二つの二次レーダ装置
SSR1とSSR2の位置を点滅表示するとともに、二つの二次
レーダ装置SSR1とSSR2との装置間距離Kと図中の角度θ
1を演算装置8の内部に設定できるようになっている。
【0011】飛行体の位置確認装置PSSRは、指向性受信
アンテナ6と、無指向性受信アンテナ7と、演算回路8
と、表示装置9を備えてなる。指向性受信アンテナ6
は、二次レーダ装置SSR に正対するように設置されてい
て、二次レーダ装置SSR2の前記指向性送受信アンテナ1
0が対向したときに質問電波11aを傍受するととも
に、二次レーダ装置SSR2の無指向性のSLS アンテナ5か
ら発射するSLS 電波(1030MHz )13を傍受する。無
指向性受信アンテナ7は、応答電波が無指向性であるこ
とにより、本装置の方向に放射される応答電波12bを
傍受する。
【0012】演算回路8は、質問電波11aとSLS 電波
13とを指向性受信アンテナ6を介し受信機8aで受信
して解読機8bで解読し、質問電波11aに対応して方
位カウンターのリセット信号及び距離カウンターのリセ
ット信号を、又、SLS 電波13に対応して信号をそれぞ
れカウント回路8eに出力する。又、トランスポンダT
から発射した応答電波12bを無指向性受信アンテナ7
を介し受信機8cで受信して解読機8dで解読して、識
別情報(ID番号)と、高度情報(H1と、二次レー
ダ装置SSR1から飛行体P1までの直線距離A1と、二次レ
ーダ装置SSR1を通る経度線との交差角である飛行体P1
方位角θ2 を照合回路8fに出力するとともに、各応
答電波12bの最初の信号の入力検知信号を入力する毎
に、カウント数をラッチするラッチ信号を出力する。カ
ウント回路8eは、二次レーダ装置SSR1を通る経度線と
の交差角である飛行体P1方位角θ2 を算出するため、
解読機8bから方位カウンターのリセット信号を入力す
ると、それまでのカウントをリセットして解読機8bか
ら入力する信号をカウント開始していき、そして、解読
機8dから各ラッチ信号を入力する毎に、そのときのカ
ウント数を内部のレジスタにストアする。又、カウント
回路8eは、本装置PSSRから飛行体P1までの直線距離
1と飛行体P1から二次レーダ装置SSR2までの直線距離
1との合計距離R(=A1+B1)を算出するため、解
読機8dからラッチ信号を入力する度に、そのときのク
ロックパルスのカウント数を解析計算回路8fに出力す
るとともに、前記レジスタにストアしたカウント数を解
析計算回路8fに出力するようになっている。従って、
解析計算回路8fは、以下の計算を行なう。 (1)予め設定されている角度θ1と、二次レーダ装置SSR1
の演算装置4から入手した方位角θ2 とから図中の角度
θ3を求める。 θ3=θ1−θ2 (2)入力したカウント数から、応答電波12bに対応す
る質問電波11bの発射時の、二次レーダ装置SSR2の前
記指向性送受信アンテナ1の方位角θ5 を算出し、さら
に角度θ4を算出する。 θ4=360 °×(入力したカウント数)/(一回転当た
りのカウント数) θ4=θ1+θ5 +180 ° (3)図中の角度θ5 と角度θ3とから角度θ6 を求める。 θ6 =180 °−θ3−θ5 (4)入力したクロックパルスのカウント数から、質問電
波11bと応答電波12bの合計の到達時間を算出して
電波の速さと掛け合わせて、本装置PSSRから飛行体P1
までの直線距離A1と飛行体P1から二次レーダ装置SSR2
までの直線距離B1との合計距離R(=A1+B1)を算
出する。なお、SLS 電波13が到達するまでに要する時
間は誤差になるので、計算において加味する。 (5)△abcにおいて、三角関数の正弦の定理から本装
置PSSRを設ける側の二次レーダ装置SSR1から飛行体P1
までの水平距離C1を求める。 C1=(Sin θ5 /Sin θ6 )×K (6)△acdについてピタゴラスの定理の式と△bcd
についてピタゴラスの定理の式において、1 2 が等しい
等式にしてA1を算出する。 R=A1+B11 2−C1 21 2 =B1 2−D1 2=(R−A12−D
1 2 ∴A1 2−C1 2=R2−2R・A1+A1 2 ∴A1=(R2+C1 2)/2R (7)△acdについてピタゴラスの定理より1 を算出す
る。1 =(A1 2−C1 21/2 (8)二次レーダ装置SSR1に関する飛行体P1P2 ,P3
平面位置を決める極座標計算又はX−Y座標計算を行な
う。 以上で、解析計算回路8f における計算を終了する。照
合回路8gは、二次レーダ装置SSR1より入手した高度情
報(H)と直線距離(A1)と、計算によって得られた
高度情報(1 )と直線距離(A1)との照合作業を行っ
た上で、二次レーダ装置SSR1より情報入手した識別情報
(ID番号)と計算によって得られた高度情報(1
と距離(A1)を極座標計算又はX−Y座標計算の値と
ともにレジスタ8hにストアする。
【0013】そして、表示装置9には、二次レーダ装置
SSR1と二次レーダ装置SSR2の位置が表示されるととも
に、レジスタ8hにライトされている複数の飛行体P1
P2 ,P 3に関する情報がリードされて、飛行体P1P2
3の平面位置がそれぞれ点滅表示されかつ飛行体のI
D番号と高さ(1 )が点滅位置の近くに付記表示され
るようになっている。
【0014】なお、SLS 電波13を傍受しないで、演算
装置8において作成する内部クロック信号を利用して各
質問電波の毎発射時を特定しても良い。
【0015】
【発明の効果】本願発明の飛行体の位置確認装置によれ
ば、一方の飛行場に設置され、該一方の飛行場の二次レ
ーダ装置(SSR1)の質問電波と、ジェット機、旅客機、
セスナ飛行機、ヘリコプター、その他の飛行体に装備し
ているトランスポンダの応答電波とのやりとりにおい
て、二次レーダ装置(SSR1)のデータの一部を入手する
一方、他方の飛行場の二次レーダ装置(SSR2)の質問電
波と、前記飛行体に装備しているトランスポンダの応答
電波とのやりとりを傍受し、解読して必要な演算を行な
うことにより、トランスポンダの応答電波に含まれる高
さ情報に依拠しないで飛行体までの水平距離と高さを算
出することができ、表示装置に飛行体の平面位置を正確
に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る飛行体の位置確認
装置を説明するための概念図である。
【符号の説明】 SSR1 ・・・・二次レーダ装置 SSR2 ・・・・二次レーダ装置 PSSR ・・・・飛行体の位置確認装置 1 ・・・・指向性送受信アンテナ 4 ・・・・演算回路 11a,11b ・・・・質問電波 12a,12b ・・・・応答電波 P1 ・・・・飛行体 T1 ・・・・トランスポンダ 6 ・・・・指向性受信アンテナ 7 ・・・・無指向性受信アンテナ 8 ・・・・演算回路 9 ・・・・表示装置 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月16日(1999.9.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 飛行体の位置確認装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、一方の飛行場に
設置され、該一方の飛行場の二次レーダ装置(SSR1)の
質問電波と、ジェット機、旅客機、セスナ飛行機、ヘリ
コプター、その他の飛行体に装備しているトランスポン
ダの応答電波とのやりとりにおいて、二次レーダ装置
(SSR1)のデータの一部を入手する一方、他方の飛行場
の二次レーダ装置(SSR2)の質問電波と、前記飛行体に
装備しているトランスポンダの応答電波とのやりとりを
傍受し、解読して必要な演算を行なうことにより、トラ
ンスポンダの応答電波に含まれる高さ情報に依拠しない
で飛行体の水平距離を算出でき、かつ二次レーダ装置又
は本装置から飛行体の水平距離を正確に算出できて、表
示装置に飛行体の平面位置を正確に表示できる、飛行体
の位置確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】飛行場に装置される二次レーダ装置(SS
R )は質問電波を発射し飛行機等に装備しているトラン
スポンダの応答電波を受信して飛行機等の方位角及び位
置を検出できるが、SSR から飛行体までの直線距離を算
出できるものであったため、表示装置に投影するときは
実際の平面位置よりも遠い位置をポイント表示してい
た。近年は、GPSの高さ情報を応答電波に含ませて
射するようになっているので、GPSの高さ情報を利用
すれば、SSR から飛行体までの水平距離及び飛行体の高
さを算出できるが、トランスポンダの応答電波の受信・
解読に頼らないで独自にSSR から飛行体までの水平距離
と飛行体の高さを算出できるならば、それだけ情報の照
合ができて信頼性が高まることになる。特に、二次レー
ダ装置(SSR )に簡易で安価な飛行体の位置確認装置を
付属させることでSSR から飛行体までの水平距離と飛行
体の高さを算出できることが望まれていた。
【0003】なお、従来の飛行体の位置確認装置(PSS
R)としては、特開昭63−298084号公報の発明
と特開平8−278384号公報の発明がある。いずれ
の発明も、PSSRから飛行体の直線距離を算出できるもの
であったため、ディスプレイに投影するときは実際の平
面位置よりも遠い位置をポイント表示した。従って、PS
SRからの飛行距離が短い程飛行高さが誤差分として大き
く現れ、又、PSSRから飛行距離が遠くても飛行高さが大
きい程誤差が大きく現れる欠点があった。しかしなが
ら、二つの公報を読んで容易に分かるところであるが従
来のPSSRの欠点は、もっと大きな誤差を有している。特
開昭63−298084号公報の図2に示すθは、PSSR
とSSR を結ぶ直線とSSR と飛行体の地上投影地点を結ぶ
直線との交差角であり平面角度として算出できる角度で
あるにも係わらず、PSSRとSSR を結ぶ直線とSSR と飛行
機を結ぶ直線との交差角に置き換えているので、飛行機
がSSR から近い距離を飛んでいる場合には、全く信用で
きない計算が行なわれることとなっていた。このこと
は、特開平8−278384号公報の発明についても全
く同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上述した
点に鑑み案出したもので、一方の飛行場に設置され、該
一方の飛行場の二次レーダ装置(SSR1)の質問電波と、
ジェット機、旅客機、セスナ飛行機、ヘリコプター、そ
の他の飛行体に装備しているトランスポンダの応答電波
とのやりとりにおいて、二次レーダ装置(SSR1)のデー
タの一部を入手する一方、他方の飛行場の二次レーダ装
置(SSR2)の質問電波と、前記飛行体に装備しているト
ランスポンダの応答電波とのやりとりを傍受し、解読し
て必要な演算を行なうことにより、トランスポンダの応
答電波に含まれる高さ情報に依拠しないで飛行体の水平
距離を算出でき、かつ二次レーダ装置又は本装置から飛
行体の水平距離を正確に算出できて、表示装置に飛行体
の平面位置を正確に表示できる、飛行体の位置確認装置
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は、一方の飛行
場に装備されていて、該飛行場に装備される二次レーダ
装置SSR1からデータを得るとともに、他方の飛行場に装
備された二次レーダ装置SSR2の,一定角速度回転する指
向性送受信アンテナ10より発射する質問電波11b
と、飛行体P1に装備しているトランスポンダT1が発射
する無指向性の応答電波12aとのやりとりを傍受し所
要の演算を行なって飛行体P1までの水平距離C1と高さ
1を検出する、飛行体の位置確認装置PSSRであって、
指向性受信アンテナ6と、無指向性受信アンテナ7と、
演算回路8と、表示装置9を備え、指向性受信アンテナ
6は、前記他の飛行場に装備された二次レーダ装置SSR2
に対向していて、該二次レーダ装置SSR2の前記指向性送
受信アンテナ10が対向したときに質問電波11aを傍
受するように構成され、無指向性受信アンテナ7は、前
記トランスポンダT1が発射する応答電波12bを傍受
するように構成され、演算回路8は、前記一方の飛行場
に装備された二次レーダ装置SSR1から少なくとも飛行体
1の方位角θ2のデータを得るとともに、無指向性受信
アンテナ7で傍受した応答電波12bを解読して、前記
指向性受信アンテナ6による質問電波11aの傍受時か
ら前記無指向性受信アンテナ7が傍受した応答電波12
bに対応する質問電波11bの発射時までに要した時間
を検出することにより、該時間と二次レーダ装置SSR2
の指向性送受信アンテナ10の回転周期とから、応答電
波12bに対応する質問電波11bの発射時の二次レー
ダ装置SSR2の前記指向性送受信アンテナ10の方位角θ
4を算出し、さらに、一方の二次レーダ装置SSR1から飛
行体P1の方位角θ2他方の二次レーダ装置SSR2から飛
行体P1の方位角θ4と二つの二次レーダ装置SSR1とSSR2
との装置間距離Kから、所要の演算を行なって、本装置
PSSRを設ける側の二次レーダ装置SSR1から飛行体P1
での水平距離C1を算出するように構成され、表示装置
9は、少なくとも前記一方の二次レーダ装置SSR1の位
置、飛行体P1の平面位置を表示するように構成されて
いることを特徴とする飛行体の位置確認装置を提供する
ことにある。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明の実施の形態にかかる飛
行体の位置確認装置を図1を参照して説明する。図1に
おいて、左側の飛行場に二次レーダ装置SSR1が装備さ
れ、又、右側の飛行場に二次レーダ装置SSR2が装備され
ている。二次レーダ装置SSR1は、例えば4秒間で一回転
となるように一定角速度で回転しつつ質問電波(1030M
Hz )2aを発射するとともに、飛行体P12 ,P3
に装備しているトランスポンダT12 ,T3が質問電
波2aを受信して発射する応答電波(1090MHz )3a
を受信する指向性送受信アンテナ1を備えている。二次
レーダ装置SSR2も、二次レーダ装置SSR1と同様の構成で
ある。例えば4秒間で一回転となるように一定角速度で
回転しつつ質問電波(1030MHz )11b(別符号で示
した11aも含む)を発射するとともに、飛行体P1
2 ,P3に装備しているトランスポンダT12 ,T3
が発射する応答電波12aを受信する指向性送受信アン
テナ10と、各質問電波11a、11bの発射毎に位相
をずらしてSLS (Side Lobe Suppressin) 電波を発射す
る無指向性のSLS アンテナ5を備えている。なお、二次
レーダ装置SSR1も、無指向性のSLS アンテナを備えてい
るが関連性がないので省略している。
【0007】二次レーダ装置SSR1の演算回路4について
簡単に説明する。最初は各飛行体P12 ,P3,・・
毎の識別情報を得るため、コーダ4aによりそれぞれモ
ードAの質問電波を作成し送信器4bを介して指向性送
受信アンテナ1より発射する。これに対して、各飛行体
12 ,P3,・・のトランスポンダT12 ,T3
モードAの質問電波2aをそれぞれ受信し、それぞれの
識別情報(ID番号)の応答電波3aを発射すると、指
向性送受信アンテナ1を介し受信機4cで受信し、解読
機4dで解読する。続いて、各飛行体P12 ,P3
の高さ情報を得るため、コーダ4aによりそれぞれモー
ドCの質問電波を作成し送信器4bを介して指向性送受
信アンテナ1より発射する。これに対して、各飛行体P
12 ,P3,・・のトランスポンダT12 ,T3がモ
ードCの質問電波2aをそれぞれ受信し、それぞれの高
度情報(H1)の応答電波を発射すると、指向性送受信
アンテナ1を介し受信機4cで受信し、解読機4dで解
読する。二次レーダ装置SSR1は、指向性送受信アンテナ
1より平面的な狭い角度の広がりを有する質問電波(10
30MHz )を一定時間毎(例えば440Hz )に絶えず発射
している。このため、飛行体Pに装備しているトランス
ポンダTは、指向性送受信アンテナ1が正対するときに
指向性送受信アンテナ1から発射する質問電波を10回な
いし10数回受信し、各々の受信毎に時間を置かずに応答
電波(1090MHz)を発射する。方位角の検出はセンター
位置に発射する質問電波のときの応答電波の入力を利用
して演算する。応答電波を受信したときは、その応答電
波の基になった質問電波の発射時の方位角を指向性送受
信アンテナ1の向きから算出するようになっていて、方
向探知精度は360 °÷4秒÷440 =0.2 °である。計算
回路4eは、解読機4dからのデータを入力して、複数
の飛行体P12 ,P3の方位角θ2の計算と複数の飛行
体P12 ,P3までの直線距離A1,A2,A3の計算を
行なう。表示装置4fは、二次レーダ装置SSR1の位置を
表示するとともに、複数の飛行体P12 ,P3の位置
をそれぞれ点滅表示するとともに、点滅表示位置の近傍
にID番号と高度情報H1を付記するようになってい
る。
【0008】二次レーダ装置SSR2の演算回路8は、二次
レーダ装置SSR1の演算回路4と同一の構成である。コー
ダ14aにより作成し送信器14bを介して指向性送受
信アンテナ10より質問電波11a,11bを発射し、
トランスポンダT12 ,T 3が発射する応答電波12
a、12bを指向性送受信アンテナ10を介し受信機1
4cで受信し、解読機14dで解読する。計算回路14
eは、解読機4dからのデータを入力して、複数の飛行
体P12 ,P3の方位角θ4の計算と複数の飛行体
12 ,P3までの直線距離B12 ,B3の計算を行
なう。表示装置14fは、二次レーダ装置SSR2の位置を
表示するとともに、複数の飛行体P12 ,P3までの
位置(直線距離(A1)を平面上に取った位置)をそれ
ぞれ点滅表示するとともに、点滅表示位置の近傍にID
番号と高度情報(H1)を付記するようになっている。
【0009】飛行体の位置確認装置PSSRは、一方の飛行
場に装備された二次レーダ装置SSR1の演算装置4から複
数の飛行体P12 ,P3のそれぞれの方位角θ2と、二
次レーダ装置SSR1から飛行体P12 ,P3までのそれ
ぞれの直線距離A1,A2,A3とそれぞれの高さH1,H
2,H3のデータを入手するようになっている。本願発明
の目的から、飛行体P12 ,P3の高さH1,H2,H3
は、入手したデータを利用しないで計算によって別に求
める。又、二次レーダ装置SSR1から飛行体P12 ,P
3までの水平距離C12 ,C3もデータを利用しない計
算によって求める。データ入手にかかる直線距離A1
2,A3と高さH1,H2,H3は、飛行体P 12 ,P3
の照合にのみ利用する。
【0010】飛行体の位置確認装置PSSRは、図示しない
入力装置により、二つの二次レーダ装置SSR1とSSR2の緯
度と経度を入力することにより、二つの二次レーダ装置
SSR1とSSR2の位置を点滅表示するとともに、二つの二次
レーダ装置SSR1とSSR2との装置間距離Kと図中の角度θ
1を演算装置8の内部に設定できるようになっている。
【0011】飛行体の位置確認装置PSSRは、指向性受信
アンテナ6と、無指向性受信アンテナ7と、演算回路8
と、表示装置9を備えてなる。指向性受信アンテナ6
は、二次レーダ装置SSR に正対するように設置されてい
て、二次レーダ装置SSR2の前記指向性送受信アンテナ1
0が対向したときに質問電波11aを傍受するととも
に、二次レーダ装置SSR2の無指向性のSLS アンテナ5か
ら発射するSLS 電波(1030MHz )13を傍受する。無
指向性受信アンテナ7は、応答電波が無指向性であるこ
とにより、本装置の方向に放射される応答電波12bを
傍受する。
【0012】演算回路8は、質問電波11aとSLS 電波
13とを指向性受信アンテナ6を介し受信機8aで受信
して解読機8bで解読し、質問電波11aに対応して方
位カウンターのリセット信号及び距離カウンターのリセ
ット信号を、又、SLS 電波13に対応して信号をそれぞ
れカウント回路8eに出力する。又、トランスポンダT
から発射した応答電波12bを無指向性受信アンテナ7
を介し受信機8cで受信して解読機8dで解読して、識
別情報(ID番号)と、高度情報(H1)と、二次レー
ダ装置SSR1から飛行体P1までの直線距離A1と、二次レ
ーダ装置SSR1を通る経度線との交差角である飛行体P1
の方位角θ2を照合回路8fに出力するとともに、各応
答電波12bの最初の信号の入力検知信号を入力する毎
に、カウント数をラッチするラッチ信号を出力する。カ
ウント回路8eは、二次レーダ装置SSR1を通る経度線と
の交差角である飛行体P1の方位角θ2を算出するため、
解読機8bから方位カウンターのリセット信号を入力す
ると、それまでのカウントをリセットして解読機8bか
ら入力する信号をカウント開始していき、そして、解読
機8dから各ラッチ信号を入力する毎に、そのときのカ
ウント数を内部のレジスタにストアする。又、カウント
回路8eは、本装置PSSRから飛行体P1までの直線距離
1と飛行体P1から二次レーダ装置SSR2までの直線距離
1との合計距離R(=A1+B1)を算出するため、解
読機8dからラッチ信号を入力する度に、そのときのク
ロックパルスのカウント数を解析計算回路8fに出力す
るとともに、前記レジスタにストアしたカウント数を解
析計算回路8fに出力するようになっている。従って、
解析計算回路8fは、以下の計算を行なう。 (1)予め設定されている角度θ1と、二次レーダ装置SSR1
の演算装置4から入手した方位角θ2とから図中の角度
θ3を求める。 θ3=θ1θ2 (2)入力したカウント数から、応答電波12bに対応す
る質問電波11bの発射時の、二次レーダ装置SSR2の前
記指向性送受信アンテナ1の方位角θ5 を算出し、さら
に角度θ4を算出する。 θ4=360 °×(入力したカウント数)/(一回転当た
りのカウント数) θ4=θ1+θ5 +180 ° (3)図中の角度θ5 と角度θ3とから角度θ6 を求める。 θ6 =180 °−θ3−θ5 (4)入力したクロックパルスのカウント数から、質問電
波11bと応答電波12bの合計の到達時間を算出して
電波の速さと掛け合わせて、本装置PSSRから飛行体P1
までの直線距離A1と飛行体P1から二次レーダ装置SSR2
までの直線距離B1との合計距離R(=A1+B1)を算
出する。なお、SLS 電波13が到達するまでに要する時
間は誤差になるので、計算において加味する。 (5)△abcにおいて、三角関数の正弦の定理から本装
置PSSRを設ける側の二次レーダ装置SSR1から飛行体P1
までの水平距離C1を求める。 C1=(Sin θ5 /Sin θ6 )×K (6)△acdについてピタゴラスの定理の式と△bcd
についてピタゴラスの定理の式において、H1 2が等しい
等式にしてA1を算出する。 R=A1+B11 2−C1 2=H1 2=B1 2−D1 2=(R−A12−D
1 2 ∴A1 2−C1 2=R2−2R・A1+A1 2 ∴A1=(R2+C1 2)/2R (7)△acdについてピタゴラスの定理よりH1を算出す
る。 H1=(A1 2−C1 21/2 (8)二次レーダ装置SSR1に関する飛行体P12 ,P3
平面位置を決める極座標計算又はX−Y座標計算を行な
う。 以上で、解析計算回路8f における計算を終了する。照
合回路8gは、二次レーダ装置SSR1より入手した高度情
報()と直線距離(A1)と、計算によって得られた
高度情報(H1)と直線距離(A1)との照合作業を行っ
た上で、二次レーダ装置SSR1より情報入手した識別情報
(ID番号)と計算によって得られた高度情報(H1
と距離(A1)を極座標計算又はX−Y座標計算の値と
ともにレジスタ8hにストアする。
【0013】そして、表示装置9には、二次レーダ装置
SSR1と二次レーダ装置SSR2の位置が表示されるととも
に、レジスタ8hにライトされている複数の飛行体P1
2 ,P3に関する情報がリードされて、飛行体P1
2 ,P3の平面位置がそれぞれ点滅表示されかつ飛行体
のID番号と高さ(H1)が点滅位置の近くに付記表示
されるようになっている。
【0014】なお、SLS 電波13を傍受しないで、演算
装置8において作成する内部クロック信号を利用して各
質問電波の毎発射時を特定しても良い。
【0015】
【発明の効果】本願発明の飛行体の位置確認装置によれ
ば、一方の飛行場に設置され、該一方の飛行場の二次レ
ーダ装置(SSR1)の質問電波と、ジェット機、旅客機、
セスナ飛行機、ヘリコプター、その他の飛行体に装備し
ているトランスポンダの応答電波とのやりとりにおい
て、二次レーダ装置(SSR1)のデータの一部を入手する
一方、他方の飛行場の二次レーダ装置(SSR2)の質問電
波と、前記飛行体に装備しているトランスポンダの応答
電波とのやりとりを傍受し、解読して必要な演算を行な
うことにより、トランスポンダの応答電波に含まれる高
さ情報に依拠しないで飛行体までの水平距離と高さを算
出することができ、表示装置に飛行体の平面位置を正確
に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る飛行体の位置確認
装置を説明するための概念図である。
【符号の説明】 SSR1 ・・・・二次レーダ装置 SSR2 ・・・・二次レーダ装置 PSSR ・・・・飛行体の位置確認装置 1 ・・・・指向性送受信アンテナ 4 ・・・・演算回路 11a,11b ・・・・質問電波 12a,12b ・・・・応答電波 P1 ・・・・飛行体 T1 ・・・・トランスポンダ 6 ・・・・指向性受信アンテナ 7 ・・・・無指向性受信アンテナ 8 ・・・・演算回路 9 ・・・・表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沼 浩司 千葉県柏市東3丁目2番48号 Fターム(参考) 5J070 AC02 AC03 AC13 AD05 AE04 AF01 AK22 AK37 BC02 BC13 BG06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の飛行場に装備されていて、該飛行
    場に装備される二次レーダ装置SSR1からデータを得ると
    ともに、他方の飛行場に装備された二次レーダ装置SSR2
    の,一定角速度回転する指向性送受信アンテナ10より
    発射する質問電波11bと、飛行体P1 に装備している
    トランスポンダT1 が発射する無指向性の応答電波12
    aとのやりとりを傍受し所要の演算を行なって飛行体P
    1 までの水平距離C1 と高さHを検出する、飛行体の位
    置確認装置PSSRであって、指向性受信アンテナ6と、無
    指向性受信アンテナ7と、演算回路8と、表示装置9を
    備え、 指向性受信アンテナ6は、前記他の飛行場に装備された
    二次レーダ装置SSR2に対向していて、該二次レーダ装置
    SSR2の前記指向性送受信アンテナ10が対向したときに
    質問電波11aを傍受するように構成され、 無指向性受信アンテナ7は、前記トランスポンダT1 が
    発射する応答電波12bを傍受するように構成され、 演算回路8は、 前記一方の飛行場に装備された二次レーダ装置SSR1から
    少なくとも飛行体P1の方位角θ2 のデータを得るとと
    もに、無指向性受信アンテナ7で傍受した応答電波12
    bを解読して、前記指向性受信アンテナ6による質問電
    波11aの傍受時から前記無指向性受信アンテナ7が傍
    受した応答電波12bに対応する質問電波11bの発射
    時までに要した時間を検出することにより、該時間と二
    次レーダ装置SSR の指向性送受信アンテナ1の回転周期
    とから、応答電波12bに対応する質問電波11bの発
    射時の二次レーダ装置SSR2の前記指向性送受信アンテナ
    10の方位角θ4 を算出し、さらに、二次レーダ装置SS
    R1から飛行体P1 の方位角θ2 と二次レーダ装置SSR1か
    ら飛行体P1 の方位角θ4 と二つの二次レーダ装置SSR1
    とSSR2との装置間距離Kから、所要の演算を行なって、
    本装置PSSRを設ける側の二次レーダ装置SSR1から飛行体
    P1 までの水平距離C1 を算出するように構成され、 表示装置9は、少なくとも前記一方の二次レーダ装置SS
    R1の位置、飛行体P1の平面位置を表示するように構成
    されていることを特徴とする飛行体の位置確認装置。
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