JP2001054860A - ウェーハの研磨状態検出方法及びウェーハ保持ヘッド - Google Patents

ウェーハの研磨状態検出方法及びウェーハ保持ヘッド

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JP2001054860A
JP2001054860A JP22949499A JP22949499A JP2001054860A JP 2001054860 A JP2001054860 A JP 2001054860A JP 22949499 A JP22949499 A JP 22949499A JP 22949499 A JP22949499 A JP 22949499A JP 2001054860 A JP2001054860 A JP 2001054860A
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polishing
diaphragm
head
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Taizo Omura
泰三 大村
Tatsunobu Kobayashi
達宜 小林
Kanji Hosoki
寛二 細木
Hiroshi Tanaka
弘志 田中
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Mitsubishi Materials Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハの研磨状態の情報の検出能力が高
く、また応答性のよいウェーハの研磨状態の検出方法及
びウェーハ保持ヘッドを提供する。また、研磨パッドの
表面の状態の情報を検出することができるウェーハの研
磨状態の検出方法及びウェーハ保持ヘッドを提供する。 【解決手段】 ウェーハ保持ヘッドにおいて、ヘッド本
体2内に張られたダイヤフラム5の上面に、ダイヤフラ
ム5を介してサブキャリア6とリテーナリング7と接続
される金属製の薄板20を設ける。薄板20において、
ヘッド本体2とリテーナリング7との間に位置する部分
に第一の歪みゲージ25を、リテーナリング7とサブキ
ャリア6との間に位置する部分に第二の歪みゲージ26
を取り付ける。これら第一、第二の歪みゲージ25、2
6が検出する歪みをもとに研磨抵抗を算出する演算装置
27を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェーハな
どのウェーハ表面を研磨する装置に用いられるウェーハ
の研磨状態検出方法及びウェーハ保持ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造装置の高集積化に伴う
パターンの微細化が進んでおり、特に多層構造の微細な
パターンの形成が容易かつ確実に行われるために、製造
工程中における半導体ウェーハの表面を極力平坦化させ
ることが重要となってきている。その場合、表面の膜を
研磨するために平坦化の度合いが高い化学的機械的研磨
法(CMP法)が脚光を浴びている。
【0003】CMP法とは、砥粒剤としてSiO2を用
いたアルカリ溶液やSeO2を用いた中性溶液、あるい
はAl23を用いた酸性溶液等を用いて化学的・機械的
にウェーハ表面を研磨し、平坦化する方法である。そし
て、CMP法を用いてウェーハの表面を研磨する装置と
しては、例えば図6に示されるものが知られている。
【0004】図6において、ウェーハ研磨装置100
は、研磨すべきウェーハWを保持したウェーハ保持ヘッ
ド101と、円盤状に形成されたプラテン103上面に
全面にわたって貼付された研磨パッド102とを備えて
いる。このうちウェーハ保持ヘッド101は、ヘッド駆
動機構であるカルーセル104下部に複数取り付けられ
たものであり、スピンドル111によって回転可能に支
持され、研磨パッド102上で遊星回転されるようにな
っている。なおこの場合、プラテン103の中心位置と
ウェーハ保持ヘッド101の公転中心とを偏芯させて設
置することも可能である。
【0005】プラテン103は、基台105の中央に水
平に配置されており、この基台105内に設けられたプ
ラテン駆動機構(図示せず)により軸線まわりに回転さ
れるようになっている。基台105の側方には支柱10
7が設けられているとともに、支柱107の間には、カ
ルーセル駆動機構110を支持する上側取付板109が
配置されている。カルーセル駆動機構110は、下方に
設けられたカルーセル104を軸線まわりに回転させる
機能を有している。
【0006】基台105からは、突き合わせ部112が
上方に突出するように配置されており、突き合わせ部1
12の上端には間隔調整機構113が設けられている。
一方、突き合わせ部112の上方には係止部114が対
向配置されている。この係止部114は上側取付板10
9に固定されているとともに上側取付板109から下方
に突出する構成となっている。そして、この間隔調整機
構113を調節し、突き合わせ部112と係止部114
とを当接させることにより、ウェーハ保持ヘッド101
と研磨パッド102との距離寸法を適切なものとしてい
る。そして、ウェーハ保持ヘッド101に保持されたウ
ェーハWと研磨パッド102表面とを当接させるととも
に、カルーセル104とプラテン103とを回転させる
ことによってウェーハWは研磨される。ここで研磨パッ
ド102は、通常は一回研磨を行う毎にその表面状態の
調整を行って、ウェーハWを研磨する能力が適正範囲内
になるように調整している(この作業をドレッシングと
いう)。ドレッシングは、例えばリング状の研磨材(ド
レスリング)を、研磨パッド102の表面に当接させた
状態で研磨パッド102の表面と略平行な平面上で相対
移動させ、これによって研磨パッド102の表面を削り
取って新しい面を形成するとともに、その表面を適度な
粗さとすることで行っている。ところで、研磨材は消耗
品であり、使用し続けることによって摩耗するなどして
ドレッシングの能力が低下していくものである。研磨材
のドレッシング能力が低下した場合には、ドレッシング
を行う時間を長くするなどして研磨パッド102のドレ
ッシングが確実に行われるようにする。また、研磨材の
摩耗が進んでドレッシング能力が適正な水準を維持でき
なくなった場合には、作業効率を維持するために、新し
い研磨材と交換する。またウェーハ保持ヘッド101
は、ヘッド本体内に張られたダイヤフラムと、ダイヤフ
ラムに固定されこのダイヤフラムとともにヘッド軸線方
向に変位可能に設けられ、研磨すべきウェーハWの一面
を保持するためのサブキャリアとを備えたものである。
【0007】このようなウェーハ研磨装置100を用い
て研磨を行う場合においてウェーハWの被研磨面が所望
の状態に達したかどうかを判断する方法(研磨終点検出
方法)としては、次のような方法が知られている。第一
の研磨終点検出方法として、ウェーハの研磨抵抗、すな
わちウェーハが研磨時に受ける力の変動を観測すること
で研磨終点を検出する方法が知られている。この方法
は、例えばプラテン駆動機構(図示せず)の回転動力の
変動を観測することで行われる。つまりウェーハWの被
研磨面の研磨が不十分のときは、研磨パッド102とウ
ェーハWとの間に生じる研磨抵抗は安定せずに変動した
状態となり、一方、ウェーハWの被研磨面が所望の状態
に達したときは、前記研磨抵抗は安定したものとなる。
このときプラテン102は一定速度で回転させられるよ
うになっているため、例えば研磨抵抗が大きいときには
プラテン駆動機構の回転動力は大きくなり、研磨抵抗が
小さいときには回転動力は小さくなる。このように、第
一の研磨終点検出方法は、プラテン駆動機構の回転動力
の変動を観測し、この観測値が安定したら、ウェーハW
の被研磨面は所望の状態に達したと判断して研磨終点検
出とするものである。
【0008】第二の終点検出方法として、ウェーハWの
膜の厚さを測定して膜が所望の厚さに研磨されたことを
もって研磨終点を検出する方法が知られている。この方
法では、ウェーハWの被研磨面に光をあて、この光がウ
ェーハWの表面の膜によって反射されることで生じる光
の干渉の様子を測定し、これによってウェーハWの表面
の膜厚を測定している。なお、ウェーハWの被研磨面に
光をあてる方法としては、ウェーハWの研磨作業を一旦
中断してウェーハWの被研磨面に光をあてるか、または
研磨パッド102とプラテン103とに窓を設けて、こ
の窓を通じて、ウェーハWの研磨作業を行いながらから
被研磨面に光をあてる方法が採られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの終点
検出方法には、次のような問題があった。研磨装置10
0において、プラテン103は、ウェーハWと研磨パッ
ド102とが当接していない状態でも空転されている状
態が多い。そして、例えばウェーハWがもともと研磨抵
抗の小さい材質からなる場合、ウェーハWの研磨途中状
態と研磨完了状態とでプラテン駆動機構の回転動力の差
は小さく、プラテン103の空転動力成分と紛れてしま
う。このため、第一の研磨終点検出方法において、ウェ
ーハWの研磨終点検出を精度良く行うことは困難である
という問題があった。また、プラテン103に働く慣性
も大きいために、研磨抵抗の変化に対する応答性の点で
劣ってしまうという問題があった。
【0010】そして、第一の研磨終点検出方法におい
て、従来はプラテン103とウェーハ保持ヘッド101
を回転駆動するプラテン駆動機構またはカルーセル駆動
機構110の動力の検出を、これらに用いられるモータ
(図示せず)に供給される電流の大きさや、モータとプ
ラテン103またはモータとウェーハ保持ヘッド101
とを接続する部品、例えばプーリー等に加わるトルクを
検出することで行っている。このようにプラテン駆動機
構またはカルーセル駆動機構110の動力の検出は間接
的な手法で行われるので、プラテン103とウェーハ保
持ヘッド101のどちらで研磨抵抗の大きさの測定を行
っても、応答性の点で劣ってしまうという問題があっ
た。また、このとき検出される研磨抵抗は、ウェーハ保
持ヘッド101においてウェーハW以外で研磨パッド1
02に当接する部分が受ける研磨抵抗も含んでいるの
で、研磨終点検出を精度良く行うことは困難であるとい
う問題があった。
【0011】また、第一の研磨終点検出方法において、
研磨パッド102がウェーハWの研磨屑によって目詰ま
りしたり、研磨パッド102の表面が摩耗するなど、研
磨パッド102の表面の状態によっては研磨抵抗が安定
しなくなるので、ウェーハWの研磨が進んだ場合にも測
定される研磨抵抗の大きさが安定せず、研磨の終点を検
出することができない場合がある。しかし、研磨パッド
102の表面の状態を検出する手段がないために、研磨
終点が検出されないのはウェーハWの研磨が不足してい
るのかそれとも研磨パッド102の表面の状態が変化し
ているためなのかを判断することができないという問題
があった。そして、研磨パッド102の表面の状態を検
出する手段がないので、研磨パッド102をドレッシン
グする研磨材が摩耗するなどしてそのドレッシング能力
が低下してしまった場合にも、これを検知することがで
きなかった。
【0012】また、第二の終点検出方法では、研磨パッ
ド102に供給される砥粒剤などのスラリー(懸濁液)
によって光が遮られてしまうために測定エラーが発生し
やすいという問題があった。また、膜厚の測定はウェー
ハWの表面の局所的な部分でのみ行われるために、ウェ
ーハW全体において膜厚を把握することは困難であると
いう問題があった。
【0013】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ウェーハの研磨状態の情報の検出能力が高
く、また応答性のよいウェーハの研磨状態の検出方法及
びウェーハ保持ヘッドを提供することを目的とする。ま
た、研磨パッドの表面の状態の情報を検出することがで
きるウェーハの研磨状態の検出方法及びウェーハ保持ヘ
ッドを提供することも目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、表面に研磨パッドが貼付
されたプラテンと、研磨すべきウェーハを保持して前記
研磨パッドに前記ウェーハの一面を当接させるウェーハ
保持ヘッドとを具備し、該ウェーハ保持ヘッドと前記プ
ラテンとをそれぞれ回転させることで前記ウェーハの研
磨を行うウェーハ研磨装置におけるウェーハの研磨状態
検出方法であって、前記ウェーハ保持ヘッドは、天板部
と該天板部の外周下方に設けられた筒状の周壁部とから
なるヘッド本体と、前記ヘッド本体内にヘッド軸線に対
し垂直に張られたダイヤフラムと、前記ダイヤフラムと
前記ヘッド本体との間に形成される流体室に満たされた
流体圧力を調整する圧力調整機構と、前記ダイヤフラム
に固定されこのダイヤフラムとともにヘッド軸線方向に
変位可能に設けられ、前記ウェーハの一面を保持するた
めのサブキャリアと、前記ダイヤフラムに、前記サブキ
ャリアの外周面と前記ヘッド本体の内壁面との間に位置
するように設けられるとともに前記ヘッド軸線方向に変
位可能に設けられ、研磨時には前記研磨パッドに当接す
るリテーナリングとを備えており、前記ダイヤフラム
を、金属製の薄板によって構成し、このウェーハ保持ヘ
ッドによる前記ウェーハの研磨時に、前記ダイヤフラム
の、前記ヘッド本体と前記リテーナリングとの間に位置
する部分に取り付けられる第一の歪みゲージによってこ
の部分に生じる歪みを測定し、該歪みの大きさをもと
に、全研磨抵抗の大きさを算出することを特徴とする。
【0015】このように構成されるウェーハの研磨状態
検出方法においては、ダイヤフラムが歪みの測定の容易
な金属薄板によって構成され、第一の歪みゲージによっ
て測定されるダイヤフラムの歪みの大きさをもとに、全
研磨抵抗の大きさが算出される。
【0016】請求項2に記載の発明は、表面に研磨パッ
ドが貼付されたプラテンと、研磨すべきウェーハを保持
して前記研磨パッドに前記ウェーハの一面を当接させる
ウェーハ保持ヘッドとを具備し、該ウェーハ保持ヘッド
と前記プラテンとをそれぞれ回転させることで前記ウェ
ーハの研磨を行うウェーハ研磨装置におけるウェーハの
研磨状態検出方法であって、前記ウェーハ保持ヘッド
は、天板部と該天板部の外周下方に設けられた筒状の周
壁部とからなるヘッド本体と、前記ヘッド本体内にヘッ
ド軸線に対し垂直に張られたダイヤフラムと、前記ダイ
ヤフラムと前記ヘッド本体との間に形成される流体室に
満たされた流体圧力を調整する圧力調整機構と、前記ダ
イヤフラムに固定されこのダイヤフラムとともにヘッド
軸線方向に変位可能に設けられ、前記ウェーハの一面を
保持するためのサブキャリアと、前記ダイヤフラムに、
前記サブキャリアの外周面と前記ヘッド本体の内壁面と
の間に位置するように設けられるとともに前記ヘッド軸
線方向に変位可能に設けられ、研磨時には前記研磨パッ
ドに当接するリテーナリングとを備えており前記ダイヤ
フラムを、金属製の薄板によって構成し、このウェーハ
保持ヘッドによる前記ウェーハの研磨時に、前記ダイヤ
フラムの、前記リテーナリングと前記サブキャリアとの
間に位置する部分に取り付けられる第二の歪みゲージに
よってこの部分に生じる歪みを測定し、該歪みの大きさ
をもとに、前記サブキャリアに保持される前記ウェーハ
が受ける研磨抵抗の大きさを算出し、該研磨抵抗の変動
を観測することで前記ウェーハの研磨終点を検出するこ
とを特徴とする。
【0017】このように構成されるウェーハの研磨状態
検出方法においては、ダイヤフラムが歪みの測定の容易
な金属薄板によって構成され、第二の歪みゲージによっ
て測定されるダイヤフラムの歪みの大きさをもとに、サ
ブキャリアが受ける研磨抵抗、すなわちウェーハが受け
る研磨抵抗の大きさが算出される。そして、このウェー
ハが受ける研磨抵抗の変動を観測することでウェーハの
研磨終点が検出される。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のウェーハの研磨状態検出方法において、前記ダイヤフ
ラムの、前記リテーナリングと前記サブキャリアとの間
に位置する部分に取り付けられる第二の歪みゲージによ
ってこの部分に生じる歪みを測定し、該歪みの大きさを
もとに、前記サブキャリアに保持される前記ウェーハが
受ける研磨抵抗の大きさを算出し、前記全研磨抵抗と前
記ウェーハが受ける研磨抵抗との差をもとに前記ウェー
ハが受ける研磨抵抗の大きさを補正して前記ウェーハの
研磨終点を検出することを特徴とする。このように構成
されるウェーハの研磨状態検出方法においては、第一、
第二の歪みゲージによってそれぞれ測定されるダイヤフ
ラムの歪みから、全研磨抵抗とウェーハが受ける研磨抵
抗が算出され、これら研磨抵抗の差をもとにリテーナリ
ングが受ける研磨抵抗の大きさが算出される。リテーナ
リングが受ける研磨抵抗の大きさは、研磨パッドの表面
の状態が変化しない限り一定の範囲内にあるので、リテ
ーナリングが受ける研磨抵抗の変動をもとにウェーハが
受ける研磨抵抗の大きさを補正してウェーハの研磨終点
を検出する。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のウェーハの研磨状態検出方法において、前記ダイヤフ
ラムの、前記リテーナリングと前記サブキャリアとの間
に位置する部分に取り付けられる第二の歪みゲージによ
ってこの部分に生じる歪みを測定し、該歪みの大きさを
もとに、前記サブキャリアに保持される前記ウェーハが
受ける研磨抵抗の大きさを算出し、前記全研磨抵抗と前
記ウェーハが受ける研磨抵抗との差をもとに、前記リテ
ーナリングが受ける研磨抵抗の大きさを算出し、該研磨
抵抗の大きさから、前記研磨パッドの表面の状態を検出
することを特徴とする。このように構成されるウェーハ
の研磨状態検出方法においては、第一、第二の歪みゲー
ジによってそれぞれ測定されるダイヤフラムの歪みか
ら、全研磨抵抗とウェーハが受ける研磨抵抗が算出され
る。そして、これら研磨抵抗の差をもとに算出されるリ
テーナリングが受ける研磨抵抗の大きさから、研磨パッ
ドの表面の状態が検出される。そして、研磨パッドの表
面の状態から、研磨パッドをドレッシングする研磨材の
状態も検知される。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項1から4
のいずれかに記載のウェーハの研磨状態検出方法におい
て、前記ダイヤフラムを金属製の薄板に代えてゴム膜に
よって構成し、前記ダイヤフラムの前記ヘッド本体内側
の面に、前記ダイヤフラムを介して前記サブキャリア、
前記リテーナリング並びに前記ヘッド本体とに接続され
る金属製の円環形状の薄板を前記周壁部と同心状に設
け、前記薄板の、前記ダイヤフラムにおける測定位置と
同じ位置に取り付けられる前記第一の歪みゲージまたは
第二の歪みゲージ、もしくはこれら両方によって前記測
定位置に生じる歪みを測定し、該歪みの大きさをもと
に、前記ウェーハの研磨状態を検出することを特徴とす
る。
【0021】このように構成されるウェーハの研磨状況
検出方法においては、サブキャリアに保持されるウェー
ハ及びリテーナリングが受ける研磨抵抗が、ダイヤフラ
ムを介して歪みの測定の容易な金属製の薄板に伝達され
る。そして、薄板に生じた歪みは第一の歪みゲージまた
は第二の歪みゲージ、もしくはこれら両方によって測定
され、この歪みの大きさをもとに、ウェーハまたはリテ
ーナリングもしくはこれら両方が受ける研磨抵抗が算出
されてウェーハの研磨状態が検出される。すなわち、ダ
イヤフラムをサブキャリア及びリテーナリングのフロー
ティング支持の性能を優先して弾性変形の容易なゴム膜
によって構成しつつ、サブキャリアまたはリテーナリン
グ、もしくはこれら両方が受ける研磨抵抗の測定も行う
ことができる。また、ウェーハの研磨時にウェーハまた
はリテーナリングが研磨抵抗を受けることによってダイ
ヤフラムにダイヤフラムをねじる向きの力が加わるが、
この力が薄板によって受けられるので、ダイヤフラムの
ねじれが規制される。
【0022】請求項6に記載の発明は、表面に研磨パッ
ドが貼付されたプラテンと、研磨すべきウェーハを保持
して前記研磨パッドに前記ウェーハの一面を当接させる
ウェーハ保持ヘッドとを具備し、該ウェーハ保持ヘッド
と前記プラテンとをそれぞれ回転させることで前記ウェ
ーハの研磨を行うウェーハ研磨装置に用いられるウェー
ハ保持ヘッドであって、天板部と該天板部の外周下方に
設けられた筒状の周壁部とからなるヘッド本体と、前記
ヘッド本体内にヘッド軸線に対し垂直に張られたダイヤ
フラムと、前記ダイヤフラムと前記ヘッド本体との間に
形成される流体室に満たされた流体圧力を調整する圧力
調整機構と、前記ダイヤフラムに固定されこのダイヤフ
ラムとともにヘッド軸線方向に変位可能に設けられ、前
記ウェーハの一面を保持するためのサブキャリアと、前
記ダイヤフラムに、前記サブキャリアの外周面と前記ヘ
ッド本体の内壁面との間に位置するように設けられると
ともに前記ヘッド軸線方向に変位可能に設けられ、研磨
時には前記研磨パッドに当接するリテーナリングとを備
え、前記ダイヤフラムが金属製の薄板によって構成さ
れ、前記ダイヤフラムの、前記ヘッド本体と前記リテー
ナリングとの間に位置する部分にこの部分に生じる歪み
を測定する第一の歪みゲージが取り付けられ、該第一の
歪みゲージには、前記第一の歪みゲージによって測定さ
れる前記ダイヤフラムの歪みの大きさをもとに全研磨抵
抗の大きさを算出する演算装置が接続されていることを
特徴とする。
【0023】このように構成されるウェーハ保持ヘッド
においては、ダイヤフラムが歪みの測定の容易な金属薄
板によって構成され、第一の歪みゲージによって測定さ
れるダイヤフラムの歪みの大きさをもとに、演算装置に
よって全研磨抵抗の大きさが算出される。
【0024】請求項7に記載の発明は、表面に研磨パッ
ドが貼付されたプラテンと、研磨すべきウェーハを保持
して前記研磨パッドに前記ウェーハの一面を当接させる
ウェーハ保持ヘッドとを具備し、このウェーハ保持ヘッ
ドと前記プラテンとをそれぞれ回転させることにより前
記ウェーハを研磨するウェーハ研磨装置に用いられるウ
ェーハ保持ヘッドであって、天板部と該天板部の外周下
方に設けられた筒状の周壁部とからなり、研磨装置本体
によって回転されるヘッド本体と、前記ヘッド本体内に
ヘッド軸線に対し垂直に張られたダイヤフラムと、前記
ダイヤフラムと前記ヘッド本体との間に形成される流体
室に満たされた流体圧力を調整する圧力調整機構と、前
記ダイヤフラムに固定されこのダイヤフラムとともにヘ
ッド軸線方向に変位可能に設けられ、前記ウェーハの一
面を保持するためのサブキャリアと、前記ダイヤフラム
に、前記サブキャリアの外周面と前記ヘッド本体の内壁
面との間に位置するように設けられるとともに前記ヘッ
ド軸線方向に変位可能に設けられるリテーナリングとを
備え、前記ダイヤフラムが金属製の薄板によって構成さ
れ、前記ダイヤフラムの、前記リテーナリングと前記サ
ブキャリアとの間に位置する部分にこの部分に生じる歪
みを測定する第二の歪みゲージが取り付けられ、該第二
の歪みゲージには、前記第二の歪みゲージによって測定
される前記ダイヤフラムの歪みの大きさをもとに前記サ
ブキャリアによって保持される前記ウェーハが受ける研
磨抵抗の大きさを算出し、該研磨抵抗の変動から前記ウ
ェーハの研磨終点を検出する演算装置が接続されている
ことを特徴とする。
【0025】このように構成されるウェーハ保持ヘッド
においては、ダイヤフラムが歪みの測定の容易な金属薄
板によって構成され、第二の歪みゲージによって測定さ
れるダイヤフラムの歪みの大きさをもとに、演算装置に
よってサブキャリアが受ける研磨抵抗、すなわちウェー
ハが受ける研磨抵抗の大きさが算出される。そして、こ
のウェーハが受ける研磨抵抗の変動を観測することでウ
ェーハの研磨終点が検出される。
【0026】請求項8に記載の発明は、請求項6に記載
のウェーハ保持ヘッドにおいて、前記ダイヤフラムの、
前記リテーナリングと前記サブキャリアとの間に位置す
る部分に前記ダイヤフラムのこの部分に生じる歪みを測
定する第二の歪みゲージが取り付けられ、該第二の歪み
ゲージ及び前記第一の歪みゲージには、前記第二の歪み
ゲージによって測定される前記ダイヤフラムの歪みの大
きさから前記サブキャリアによって保持される前記ウェ
ーハが受ける研磨抵抗の大きさを算出し、前記全研磨抵
抗と前記ウェーハが受ける研磨抵抗との差をもとに前記
ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを補正して研磨終点
を検出する演算装置が接続されていることを特徴とす
る。このように構成されるウェーハ保持ヘッドにおいて
は、第一、第二の歪みゲージによってそれぞれ測定され
るダイヤフラムの歪みから、全研磨抵抗とウェーハが受
ける研磨抵抗の大きさが算出され、これら研磨抵抗の差
をもとにリテーナリングが受ける研磨抵抗の大きさが算
出される。そして、リテーナリングが受ける研磨抵抗の
変動をもとに、ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを補
正して、ウェーハの研磨終点を検出する。
【0027】請求項9に記載の発明は、請求項6に記載
のウェーハ保持ヘッドにおいて、前記ダイヤフラムの、
前記リテーナリングと前記サブキャリアとの間に位置す
る部分に前記ダイヤフラムのこの部分に生じる歪みを測
定する第二の歪みゲージが取り付けられ、該第二の歪み
ゲージ及び前記第一の歪みゲージには、前記第二の歪み
ゲージによって測定される前記ダイヤフラムの歪みの大
きさから前記サブキャリアによって保持される前記ウェ
ーハが受ける研磨抵抗の大きさを算出し、前記全研磨抵
抗と前記ウェーハが受ける研磨抵抗との差をもとに前記
研磨パッドの表面の状態を検出する演算装置が接続され
ていることを特徴とする。このように構成されるウェー
ハ保持ヘッドにおいては、第一、第二の歪みゲージによ
ってそれぞれ測定されるダイヤフラムの歪みから、全研
磨抵抗とウェーハが受ける研磨抵抗が算出され、これら
研磨抵抗の差をもとにリテーナリングが受ける研磨抵抗
の大きさが算出される。そして、リテーナリングが受け
る研磨抵抗の大きさから、研磨パッドの表面の状態が検
出される。そして、研磨パッド表面の状態から、研磨パ
ッドをドレッシングする研磨材の状況も検知される。
【0028】請求項10に記載の発明は、請求項6から
9のいずれかに記載のウェーハ保持ヘッドにおいて、前
記ダイヤフラムが金属製の薄板に代えてゴム膜によって
構成され、前記ダイヤフラムの前記ヘッド本体内側の面
に、前記ダイヤフラムを介して前記サブキャリア、前記
リテーナリング並びに前記ヘッド本体とに接続される金
属製の円環形状の薄板が前記周壁部と同心状に設けら
れ、前記第一の歪みゲージまたは第二の歪みゲージ、も
しくはこれら両方が、前記薄板の、前記ダイヤフラムに
おける測定位置と同じ位置に取り付けられ、前記第一の
歪みゲージまたは第二の歪みゲージ、もしくはこれら両
方には、前記薄板の前記測定位置に生じる歪みの大きさ
から前記ウェーハの研磨状態を検出する演算装置が接続
されていることを特徴とする。
【0029】このように構成されるウェーハ保持ヘッド
においては、サブキャリアに保持されるウェーハまたは
リテーナリングが受ける研磨抵抗が、ダイヤフラムを介
して歪みの測定の容易な金属製の薄板に伝達される。そ
して、薄板に生じた歪みは第一の歪みゲージまたは第二
の歪みゲージ、もしくはこれら両方によって測定され、
この歪みの大きさをもとに、ウェーハまたはリテーナリ
ングが受ける研磨抵抗が演算装置によって算出されてウ
ェーハの研磨状態が検出される。すなわち、ダイヤフラ
ムをサブキャリア及びリテーナリングのフローティング
支持の性能を優先して弾性変形の容易なゴム膜によって
構成しつつ、サブキャリアまたはリテーナリング、もし
くはこれら両方が受ける研磨抵抗の測定も行うことがで
きる。また、ウェーハの研磨時にサブキャリアまたはリ
テーナリングが研磨抵抗を受けることによってダイヤフ
ラムにダイヤフラムをねじる向きの力が加わるが、この
力が薄板によって受けられるので、ダイヤフラムのねじ
れが規制される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
ウェーハの研磨状態検出方法及びウェーハ保持ヘッドに
ついて図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施
形態であるウェーハ保持ヘッド1を示す正断面図であ
る。また、図2は薄板20近傍の様子を示す図であっ
て、図1の要部拡大図である。図3は薄板20を説明す
るための図であって、図1におけるA−A矢視断面図で
ある。なおこのウェーハ保持ヘッド1は、例えば図6に
示したカルーセル104に設置されるものである。
【0031】図1において、ウェーハ保持ヘッド1は、
天板部3及び筒状に形成された周壁部4からなるヘッド
本体2と、ヘッド本体2の内部に張られた弾性体からな
るダイヤフラム5と、ダイヤフラム5の下面に固定され
た円盤状のサブキャリア6と、周壁部4の内壁とサブキ
ャリア6の外周面に同心状に設けられた円環状のリテー
ナリング7と、ダイヤフラム5の上面に設けられた円環
状の薄板20とを備えている。
【0032】ヘッド本体2は、円板状の天板部3と天板
部3の外周下方に固定された筒状の周壁部4とから構成
され、ヘッド本体2の下端部は開口されて中空になって
いる。天板部3は、カルーセルに連結されるための連結
部であるシャフト部9に同軸に固定されており、シャフ
ト部9には、流路15及び配線挿通路16が鉛直方向に
形成されている。このシャフト部9の外周面には、おね
じ部8が形成されている。また、周壁部4の半径方向内
方下部には、全周にわたって段部4a及び半径方向内方
に突出された円環状の係止部10が形成されている。
【0033】繊維補強ゴムなどの弾性材料からなるダイ
ヤフラム5は円環状または円板状に形成されたものであ
る。また、ダイヤフラム5の上方には流体室14が形成
されており、シャフト部9に形成された流路15と連通
されている。そして、流体室14内部に、圧力調整機構
30から流路15を通して、空気をはじめとする流体が
供給されることによって、流体室14内部の圧力は調整
される。
【0034】セラミック等の高剛性材料からなるサブキ
ャリア6は円盤状に一定の厚さで形成されており、下面
にはウェーハWを付着させるためのウェーハ付着シート
を備えている。また、リテーナリング7は、周壁部4の
内壁とサブキャリア6の外周面との間に円環状に形成さ
れており、周壁部4の内壁との間及びサブキャリア6の
外周面との間に僅かな隙間を空けて、周壁部4及びサブ
キャリア6と同心状に配置されている。またリテーナリ
ング7は、上端面及び下端面が水平に形成されている。
【0035】ダイヤフラム5の上面に設けられた薄板2
0は例えばステンレス鋼などの剛性を有する材質からな
っており、円環状に形成されたものである。この薄板2
0の内側は、図2に示すように、固定手段であるサブキ
ャリア固定リング12及びサブキャリア固定ボルト12
aによってダイヤフラム5を介してサブキャリア6に固
定されている。このとき、ダイヤフラム5と薄板20と
の間にはサブキャリア用スペーサー21aが介在されて
おり、薄板20がダイヤフラム5上面に設置される際の
薄板20の変形を防止するようになっている。
【0036】同様に、薄板20の半径方向中間部分とリ
テーナリング7とは、ダイヤフラム5を介して固定手段
であるリテーナリング固定リング13及びリテーナリン
グ固定ボルト13aによって連結されており、薄板20
の外側と周壁部4の内壁に形成された段部4aとは、ダ
イヤフラム5を介して固定手段であるダイヤフラム固定
リング11及びダイヤフラム固定ボルト11aによって
固定されている。そして、リテーナリング固定ボルト1
3a及びダイヤフラム固定ボルト11aによる連結部分
の薄板20とダイヤフラム5との間にはリテーナリング
用スペーサー21b及びヘッド本体用スペーサー21c
が介在されており、薄板20がダイヤフラム5上面に設
置される際の変形を防止するようになっている。
【0037】上記のサブキャリア用スペーサー21a、
リテーナリング用スペーサー21b及びヘッド本体用ス
ペーサー21cは、ダイヤフラム5が変形する際に薄板
20とこすれて損傷してしまうことのないようこれらを
隔離する役目も果たしている。ここで、本実施の形態で
は、図1及び図2に示すように、サブキャリア用スペー
サー21a、リテーナリング用スペーサー21b及びヘ
ッド本体用スペーサー21cとして円環形状の板を用い
たが、これに限られることなく、ダイヤフラム5の変形
する力をより効果的に分散させてダイヤフラム5の特定
の部分に負荷が加わらないようにするために、これらサ
ブキャリア用スペーサー21a、リテーナリング用スペ
ーサー21b及びヘッド本体用スペーサー21cを、円
環形状の線材、例えばガラス繊維または鋼線を複数同心
状に配置したものとしてもよい。
【0038】図2に示すように、サブキャリア固定リン
グ12の上部には円環状に段部31が形成されており、
天板部3から鉛直方向に挿通されたナット19、スぺー
サー19aによって固定されているストッパーボルト1
8の下端に形成された段部18aと係合されるようにな
っている。そして、ウェーハ保持ヘッド1が、例えば昇
降機構によって上昇し、サブキャリア6などの自重及び
流体室14内部の圧力によってダイヤフラム5が下方に
たわんでも、段部31と段部18aとが係合することに
より、ダイヤフラム5に過剰な力を作用させないように
なっている。
【0039】リテーナリング7の外周面には段部7aが
形成されており、ウェーハ保持ヘッド1が昇降機構によ
って上昇した際、リテーナリング7の自重及び流体室1
4内部の圧力によってダイヤフラム5が局所的にたわん
でも、段部7aと係止部10とが係合することによっ
て、ダイヤフラム5に局所的に過剰な力を作用させない
ようになっている。そして、これらサブキャリア6及び
リテーナリング7は、ダイヤフラム5の弾性変形によっ
てヘッド軸線方向に移動可能となったフローティング構
造となっている。
【0040】図3に示すように、薄板20は円環状に形
成されており、平面中心側から回転方向に向かって延び
る複数の穴部22が円環状に設けられている。この穴部
22は、薄板20とリテーナリング7とを固定するリテ
ーナリング固定ボルト13aが挿通されるボルト孔13
bに対して半径方向の内方、すなわちボルト孔13bと
サブキャリア固定ボルト12aが挿通されるボルト孔1
2bとの間に円環状に配された内側穴部22aと、ボル
ト孔13bに対して半径方向の外方、すなわちボルト孔
13bとダイヤフラム固定ボルト11aが挿通されるボ
ルト孔11bとの間に円環状に配された外側穴部22b
とからなっている。
【0041】そして、内側穴部22aは図3に示すよう
に、サブキャリア6とリテーナリング7との間隙のほぼ
上方に配されており、一方、外側穴部22bはリテーナ
リング7と周壁部4との間隙のほぼ上方に配されてい
る。内側穴部22aは、ほぼ長方形状に形成されたもの
であり、その長手方向が矢印y1で示すウェーハ保持ヘ
ッド1の回転方向に向けられて設けられている。また、
それぞれの内側穴部22aは等間隔に配置されていると
ともに、隣接する内側穴部22aどうしの連結部23a
の幅は、内側穴部22aの回転方向の幅より小さくなる
ように形成されている。
【0042】外側穴部22bもほぼ長方形状に形成され
たものであり、その長手方向が矢印y1で示すウェーハ
保持ヘッド1の回転方向に向けられている。また、それ
ぞれの外側穴部22bは等間隔に配置されているととも
に、隣接する外側穴部22bどうしの連結部23bの幅
は、外側穴部22bの回転方向の幅より小さくなるよう
に形成されている。
【0043】そして、薄板20において、連結部23
b、すなわちヘッド本体2の周壁部4とリテーナリング
7との間隙のほぼ上方に位置する部分の上面には第一の
歪みゲージ25が取り付けられ、連結部23a、すなわ
ちリテーナリング7とサブキャリア6との間隙のほぼ上
方に位置する部分の上面には、第二の歪みゲージ26が
取り付けられている。ここで、本実施の形態では、第
一、第二の歪みゲージ25、26は、薄板20の周方向
の複数箇所で歪みを測定できるように、それぞれ連結部
23b、23aに例えばひとつおきに設けられている。
また、第一、第二の歪みゲージ25、26は、それぞれ
が測定した薄板20の連結部23bに生じる歪みと連結
部23aに生じる歪みとを比較検討することができるよ
うに、それぞれ薄板20の中心に対して周方向の位相を
揃えて配置されている。
【0044】そして、これら第一、第二の歪みゲージ2
5、26には、図2に示すように、ヘッド本体2の内部
とシャフト部9の配線挿通路16を通じて、かつ図示せ
ぬスリップリング等を介してヘッド本体2の回転を許容
した状態で、演算装置27と有線にて接続されている。
ここで、演算装置27は、これら第一、第二の歪みゲー
ジ25、26が測定した薄板20の連結部23b、23
aに生じる歪みの大きさをもとに、これら連結部23
b、23aに加わる力、すなわち研磨抵抗を算出するも
のである。本実施の形態では、演算装置27は、測定値
の精度を向上させるためにこれら第一、第二の歪みゲー
ジ25、26についてそれぞれ測定値の平均を取り、そ
の値をそれぞれ連結部23b、23aの歪みとしてい
る。
【0045】このように構成されたウェーハ保持ヘッド
1は、おねじ部8をスピンドルに螺着することによって
研磨装置本体に連結される。このウェーハ保持ヘッド1
を用いてウェーハWの研磨を行う場合、まずウェーハW
は、サブキャリア6の下面に設けられたウェーハ付着シ
ートに付着される。そして、ウェーハWはリテーナリン
グ7によって周囲を係止されつつ、その表面をプラテン
103上面に貼付された研磨パッド102に当接させら
れる。なお、研磨パッド102の材質には、従来よりウ
ェーハの研磨に使用されていたものであればいずれでも
良く、例えばポリエステル等からなる不織布にポリウレ
タン樹脂等の軟質樹脂を含浸させたベロアタイプパッ
ド、ポリエステル等の不織布を基材としてその上に発泡
ポリウレタン等からなる発泡樹脂層を形成したスエード
タイプパッド、あるいは独立発泡させたポリウレタン等
からなる発泡樹脂シートが使用される。
【0046】次に、圧力調整機構30から空気などの流
体を流路15に供給させる。供給された流体は流体室1
4に流入され、流体室14内の圧力を調節する。サブキ
ャリア6及びリテーナリング7はダイヤフラム5に支持
された、それぞれ独立して上下方向に変位可能なフロー
ティング構造となっており、流体室14内部の圧力によ
ってサブキャリア6及びリテーナリング7の研磨パッド
102への押圧圧力が調節可能となっている。
【0047】このとき薄板20には、サブキャリア6と
リテーナリング7との間隙の上方及びリテーナリング7
とヘッド本体2の周壁部4との間隙の上方に位置するよ
うに円環状に配された内側穴部22a及び外側穴部22
bが形成されているため、薄板20は軸線方向に弾性変
形可能となっており、そのためダイヤフラム5に固定さ
れたサブキャリア6及びリテーナリング7のヘッド軸線
方向への変動すなわちフローティング効果は妨げられな
いようになっている。さらに、内側穴部22a及び外側
穴部22bのそれぞれの回転方向の幅が、連結部23
a、23bの幅より大きくなるように形成されているの
で、薄板20のヘッド軸線方向への弾性変形はさらに容
易に実現されるようになっている。そのため、サブキャ
リア6及びリテーナリング7は安定したフローティング
効果を得ることができる。
【0048】そして、サブキャリア6及びリテーナリン
グ7の研磨パッド102への押圧圧力を調節しつつプラ
テン103を回転させるとともにウェーハ保持ヘッド1
を遊星回転させ、これと同時に、図示しない研磨剤供給
手段から砥粒剤を研磨パッド102の表面やウェーハW
の被研磨面に供給させることによりウェーハWは研磨さ
れる。このとき、例えばウェーハWの中央部分が過度に
研磨されてウェーハWが凹面状に研磨されてしまう傾向
がある場合には、ウェーハ保持ヘッド1の回転速度を上
げてウェーハWの外周側の研磨パッド102に対する相
対速度すなわち研磨速度を、ウェーハWの内周側の研磨
速度に比べて大きくして、ウェーハWの外周側の研磨量
を多くすることがある。このようなウェーハWの研磨条
件では、ウェーハ保持ヘッド1の回転によってウェーハ
Wを保持したサブキャリア6及びリテーナリング7に回
転力が生じ、これらが取り付られるダイヤフラム5には
ダイヤフラム5をねじる向きの力が加わるが、この力は
金属製の薄板20によって受けられるので、ダイヤフラ
ム5のねじれが規制される。
【0049】このウェーハ保持ヘッド1を用いるウェー
ハWの研磨作業においては、研磨終点検出方法として、
砥粒剤(スラリー)に影響される前記第二の終点検出方
法ではなく、前記第一の終点検出方法、すなわちウェー
ハWの研磨抵抗の変動を観測することによって研磨の終
点を検出する方法を採用している。そして、ウェーハW
の研磨抵抗の観測は、第一、第二の歪みゲージ25、2
6によってウェーハWの研磨中に薄板20に生じる歪み
を測定することで行われる。
【0050】ここで、薄板20の連結部23b、すなわ
ちヘッド本体2の周壁部4とリテーナリング7との間隙
のほぼ上方に位置する部分の変形は、サブキャリア6に
保持されるウェーハW及びリテーナリング7が研磨パッ
ド102から受ける研磨抵抗、すなわち全研磨抵抗が作
用することによって生じている。また、薄板20の連結
部23a、すなわちリテーナリング7とサブキャリア6
との間隙のほぼ上方に位置する部分の変形は、ウェーハ
Wが研磨パッド102から受ける研磨抵抗がサブキャリ
ア6を介して薄板20に作用することによって生じてい
る。
【0051】上記の関係を利用して、演算装置27によ
って、第一の歪みゲージ25によって測定される連結部
23bの歪みの大きさをもとに、全研磨抵抗の大きさを
算出し、第二の歪みゲージ26によって測定される連結
部23aの歪みの大きさをもとに、サブキャリア6に保
持されるウェーハWが研磨パッド102から受ける研磨
抵抗の大きさを算出する。そして、全研磨抵抗とウェー
ハWが受ける研磨抵抗との差をもとに、研磨パッド10
2の表面状態の変化による影響を算出し、これをもとに
ウェーハWが受ける研磨抵抗の大きさを補正する。そし
て、ウェーハWが受ける研磨抵抗の変動を観測し、研磨
抵抗の測定値が安定するようになったら、安全をみて数
秒間ウェーハWの研磨を続行した後、研磨終点検出とし
てウェーハWの研磨作業を終了する。
【0052】ところで、全研磨抵抗とウェーハWが受け
る研磨抵抗との差から求められるものはリテーナリング
7が受ける研磨抵抗である。そして、リテーナリング7
が受ける研磨抵抗の変動から、研磨パッド102の表面
の状態を検出することができる。これは、ウェーハWが
その表面に薄膜が形成された構成とされているのに対し
てリテーナリング7は内部まで同一の素材によって構成
されており、リテーナリング7が研磨パッド102から
受ける研磨抵抗の大きさは、研磨パッド102の表面の
状態が変化しない限り一定の範囲内にあるということを
利用している。
【0053】そして、研磨パッド102の表面の状態が
変化していると判断した場合には、ウェーハWの研磨を
確実に行えるよう対処する。すなわち、一旦ウェーハW
の研磨を中止し、研磨パッド102の表面の調整(ドレ
ッシング)を行うなどして研磨パッド102の研磨能力
を回復させてからウェーハWの研磨を再開するか、もし
くは、ウェーハWを研磨する時間を延長する。
【0054】ところで、研磨パッド102のドレッシン
グは、研磨材(図示せず)を用いて研磨パッド102の
研磨能力が適正範囲内になるまで行うものであるが、あ
る程度の時間ドレッシングを行っても研磨パッド102
の研磨能力が適正範囲内にならなければ、ドレッシング
に用いる研磨材のドレッシング能力が適正水準よりも低
下しているということなので、研磨材の交換時期が来た
とみなし、研磨材を新しいものに交換する。
【0055】このように構成されるウェーハ保持ヘッド
1によれば、リテーナリング7、ウェーハW(サブキャ
リア6)のそれぞれが受ける研磨抵抗が、これらの研磨
抵抗を受ける薄板20の歪みの大きさから算出されるの
で、これらリテーナリング7、ウェーハWが受ける研磨
抵抗をほぼ直接的に検出することができる。すなわち、
従来の研磨終点検出方法に比べて研磨抵抗、研磨終点な
どのウェーハWの研磨状態の情報の検出能力が高く、ま
たこれらの変動に対する応答性も向上させることができ
る。また、研磨パッド102の表面状態の変化による影
響を算出し、これをもとにウェーハWが受ける研磨抵抗
の大きさを補正してウェーハWの研磨終点の検出精度を
向上することができる。そして、研磨パッド102の表
面の状態を検出することができるので、研磨パッド10
2の表面の調整などを行うタイミングを知ることがで
き、また研磨パッド102の研磨能力が低下した場合に
は、状況に応じて対処方法を選択することができる。ま
た、研磨パッド102のドレッシングに用いる研磨材の
状態も検出することができ、研磨材の交換時期を検出す
ることができ、また研磨材のドレッシング能力が低下し
た場合には、状況に応じて対処方法を選択することがで
きる。これによって、ウェーハWの研磨作業を適切な条
件下で行うことができる。
【0056】また、ダイヤフラム5を、サブキャリア6
及びリテーナリング7のフローティング支持の性能を優
先して弾性変形の容易なゴム膜で構成しつつ、サブキャ
リア6及びリテーナリング7が受ける研磨抵抗の測定も
行うことができる。また、ダイヤフラム5にダイヤフラ
ム5をねじる向きの力が加わっても、ダイヤフラム5に
過剰な負荷が加わらないので、ダイヤフラム5のへた
り、または損傷を防止することができる。
【0057】ここで、上記実施の形態では、ダイヤフラ
ム5の上面に、ウェーハW及びリテーナリング7が研磨
パッド102から受ける研磨抵抗をダイヤフラム5を介
して受ける金属製の薄板20を設けたウェーハ保持ヘッ
ド1を用い、この薄板20に生じる歪みを第一、第二の
歪みゲージ25、26によって測定し、この歪みの大き
さをもとに演算装置27によって、全研磨抵抗並びにウ
ェーハW、リテーナリング7のそれぞれが受ける研磨抵
抗を算出する例を示した。しかし、本発明ではこれに限
られることなく、図4に示すように、ウェーハ保持ヘッ
ド1において薄板20、サブキャリア用スペーサー21
a、リテーナリング用スペーサー21b及びヘッド本体
用スペーサー21cをなくし、代わりにダイヤフラム5
を金属製の薄板によって構成したウェーハ保持ヘッド1
aを用い、ダイヤフラム5に直接第一、第二の歪みゲー
ジ25、26を設けてダイヤフラム5に生じる歪みを測
定し、この歪みの大きさをもとに演算装置27によって
全研磨抵抗並びにウェーハW、リテーナリング7のそれ
ぞれが受ける研磨抵抗の大きさを算出するようにしても
構わない。この場合、第一の歪みゲージ25は、ダイヤ
フラム5の上面の、ヘッド本体2の周壁部4とリテーナ
リング7との間隙のほぼ上方に位置する部分に取り付
け、第二の歪みゲージ26は、ダイヤフラム5の上面
の、リテーナリング7とサブキャリア6との間隙のほぼ
上方に位置する部分に取り付ける。
【0058】また、上記実施の形態では、第一、第二の
歪みゲージ25、26と演算装置27との接続を、ヘッ
ド本体2内及びシャフト部9の配線挿通通路16内を通
じて有線にて接続した例を用いたが、これに限られるこ
となく、図5に示すウェーハ保持ヘッド1bのように、
ヘッド本体2の天板部3上に発振器28を設け、天板3
に設けた貫通口3aを通じて第一、第二の歪みゲージ2
5、26と発振器28を有線にて接続し、演算装置27
とは、発振器28を介して無線にて接続してもよい。
【0059】
【発明の効果】本発明のウェーハの研磨状態検出方法及
びウェーハ保持ヘッドは、以下のような効果を有するも
のである。請求項1に記載のウェーハの研磨状態検出方
法によれば、全研磨抵抗がダイヤフラムの歪みの大きさ
から算出されるので、全研磨抵抗を直接的に検出するこ
とができる。すなわち、従来の研磨終点検出方法に比べ
てウェーハの研磨状態の情報の検出能力が高く、またこ
れらの変動に対する応答性も向上させることができる。
【0060】請求項2記載のウェーハの研磨状態検出方
法によれば、ウェーハ(サブキャリア)が受ける研磨抵
抗が、サブキャリアの研磨抵抗を受ける薄板に生じる歪
みの大きさから算出されるので、ウェーハが受ける研磨
抵抗を直接的に検出することができる。すなわち、従来
の研磨終点検出方法に比べてウェーハの研磨状態の情報
の検出能力が高く、またその変動に対する応答性も向上
させることができる。
【0061】請求項3記載のウェーハの研磨状態検出方
法によれば、ウェーハ(サブキャリア)が受ける研磨抵
抗が、サブキャリアの研磨抵抗を受ける薄板に生じる歪
みの大きさから算出されるので、ウェーハが受ける研磨
抵抗を直接的に検出することができる。すなわち、従来
の研磨終点検出方法に比べてウェーハの研磨状態の情報
の検出能力が高く、また応答性も向上させることができ
る。また、研磨パッドの表面状態の変化による影響を算
出し、これをもとにウェーハが受ける研磨抵抗の大きさ
を補正してウェーハの研磨終点の検出精度を向上するこ
とができる。
【0062】請求項4記載のウェーハの研磨状態検出方
法によれば、研磨パッドの表面の状態を検出することが
できるので、研磨パッドの表面の調整などを行うタイミ
ングを知ることができ、また研磨パッドの研磨能力が低
下した場合には、状況に応じて対処方法を選択すること
ができる。また、研磨パッドのドレッシングに用いる研
磨材の状態も検出することができるので、研磨材の交換
時期を検出することができ、また研磨材のドレッシング
能力が低下した場合には、状況に応じて対処方法を選択
することができる。これによって、ウェーハの研磨作業
を適切な条件下で行うことができる。
【0063】請求項5記載のウェーハの研磨状態検出方
法によれば、ダイヤフラムをサブキャリア及びリテーナ
リングのフローティング支持の性能を優先して弾性変形
の容易なゴム膜で構成しつつ、サブキャリアまたはリテ
ーナリングもしくはこれら両方が受ける研磨抵抗の測定
も行うことができる。また、ダイヤフラムのねじれが規
制されて、ねじれによるダイヤフラムの劣化、損傷を防
止することができるので、ウェーハ保持ヘッドのメンテ
ナンスが容易になる。
【0064】請求項6に記載のウェーハ保持ヘッドによ
れば、全研磨抵抗が、ダイヤフラムの歪みの大きさから
算出されるので、全研磨抵抗を直接的に検出することが
できる。すなわち、従来の研磨終点検出方法に比べてウ
ェーハの研磨状態の情報の検出能力が高く、またこれら
の変動に対する応答性も向上させることができる。
【0065】請求項7記載のウェーハ保持ヘッドによれ
ば、ウェーハ(サブキャリア)が受ける研磨抵抗が、サ
ブキャリアの研磨抵抗を受ける薄板に生じる歪みの大き
さから算出されるので、ウェーハが受ける研磨抵抗を直
接的に検出することができる。すなわち、従来の研磨終
点検出方法に比べてウェーハの研磨状態の情報の検出能
力が高く、またその変動に対する応答性も向上させるこ
とができる。
【0066】請求項8記載のウェーハ保持ヘッドによれ
ば、ウェーハ(サブキャリア)が受ける研磨抵抗が、サ
ブキャリアの研磨抵抗を受ける薄板に生じる歪みの大き
さから算出されるので、ウェーハが受ける研磨抵抗を直
接的に検出することができる。すなわち、従来の研磨終
点検出方法に比べてウェーハの研磨状態の情報の検出能
力が高く、また応答性も向上させることができる。ま
た、研磨パッドの表面状態の変化による影響を算出し、
これをもとにウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを補正
してウェーハの研磨終点の検出精度を向上することがで
きる。
【0067】請求項9記載のウェーハ保持ヘッドによれ
ば、研磨パッドの表面の状態を検出することができるの
で、研磨パッドの表面の調整などを行うタイミングを知
ることができ、また研磨パッドの研磨能力が低下した場
合には、状況に応じて対処方法を選択することができ
る。また、研磨パッドのドレッシングに用いる研磨材の
状態も検出することができ、るので、研磨材の交換時期
を検出することができ、また研磨材のドレッシング能力
が低下した場合には、状況に応じて対処方法を選択する
ことができる。これによって、ウェーハの研磨作業を適
切な条件下で行うことができる。
【0068】請求項10記載のウェーハ保持ヘッドによ
れば、ダイヤフラムをサブキャリア及びリテーナリング
のフローティング支持の性能を優先して弾性変形の容易
なゴム膜で構成しつつ、サブキャリアまたはリテーナリ
ングもしくはこれら両方が受ける研磨抵抗の測定も行う
ことができる。また、ダイヤフラムのねじれが規制され
て、ねじれによるダイヤフラムの劣化、損傷を防止する
ことができるので、ウェーハ保持ヘッドのメンテナンス
が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるウェーハ保持ヘッ
ドの構成及び構造を示す正断面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるウェーハ保持ヘッ
ドの構成及び構造を示す図であって、図1の要部拡大図
である。
【図3】本発明の実施の形態におけるウェーハ保持ヘッ
ドの構成及び構造を示す図であって、図1におけるA−
A矢視断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態におけるウェーハ保持
ヘッドの要部の構成及び構造を示す拡大正断面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施の形態におけるウェーハ保持
ヘッドの構成及び構造を示す正断面図である。
【図6】従来のウェーハ研磨装置の構成及び構造を示す
正面図である。
【符号の説明】
1 ウェーハ保持ヘッド 2 ヘッド本体 3 天板部 4 周壁部 5 ダイヤフラム 6 サブキャリ
ア 7 リテーナリング 14 流体室 20 薄板 25 第一の歪み
ゲージ 26 第二の歪みゲージ 27 演算装置 30 圧力調整機構 100 ウェーハ
研磨装置 102 研磨パッド 103 プラテン W ウェーハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細木 寛二 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 (72)発明者 田中 弘志 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA12 AB04 BA09 BB09 DA12 DA17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に研磨パッドが貼付されたプラテン
    と、研磨すべきウェーハを保持して前記研磨パッドに前
    記ウェーハの一面を当接させるウェーハ保持ヘッドとを
    具備し、該ウェーハ保持ヘッドと前記プラテンとをそれ
    ぞれ回転させることで前記ウェーハの研磨を行うウェー
    ハ研磨装置におけるウェーハの研磨状態検出方法であっ
    て、 前記ウェーハ保持ヘッドは、天板部と該天板部の外周下
    方に設けられた筒状の周壁部とからなるヘッド本体と、
    前記ヘッド本体内にヘッド軸線に対し垂直に張られたダ
    イヤフラムと、前記ダイヤフラムと前記ヘッド本体との
    間に形成される流体室に満たされた流体圧力を調整する
    圧力調整機構と、前記ダイヤフラムに固定されこのダイ
    ヤフラムとともにヘッド軸線方向に変位可能に設けら
    れ、前記ウェーハの一面を保持するためのサブキャリア
    と、前記ダイヤフラムに、前記サブキャリアの外周面と
    前記ヘッド本体の内壁面との間に位置するように設けら
    れるとともに前記ヘッド軸線方向に変位可能に設けら
    れ、研磨時には前記研磨パッドに当接するリテーナリン
    グとを備えており、 前記ダイヤフラムを、金属製の薄板によって構成し、 このウェーハ保持ヘッドによる前記ウェーハの研磨時
    に、前記ダイヤフラムの、前記ヘッド本体と前記リテー
    ナリングとの間に位置する部分に取り付けられる第一の
    歪みゲージによってこの部分に生じる歪みを測定し、 該歪みの大きさをもとに、全研磨抵抗の大きさを算出す
    ることを特徴とするウェーハの研磨状態検出方法。
  2. 【請求項2】 表面に研磨パッドが貼付されたプラテン
    と、研磨すべきウェーハを保持して前記研磨パッドに前
    記ウェーハの一面を当接させるウェーハ保持ヘッドとを
    具備し、該ウェーハ保持ヘッドと前記プラテンとをそれ
    ぞれ回転させることで前記ウェーハの研磨を行うウェー
    ハ研磨装置におけるウェーハの研磨状態検出方法であっ
    て、 前記ウェーハ保持ヘッドは、天板部と該天板部の外周下
    方に設けられた筒状の周壁部とからなるヘッド本体と、
    前記ヘッド本体内にヘッド軸線に対し垂直に張られたダ
    イヤフラムと、前記ダイヤフラムと前記ヘッド本体との
    間に形成される流体室に満たされた流体圧力を調整する
    圧力調整機構と、前記ダイヤフラムに固定されこのダイ
    ヤフラムとともにヘッド軸線方向に変位可能に設けら
    れ、前記ウェーハの一面を保持するためのサブキャリア
    と、前記ダイヤフラムに、前記サブキャリアの外周面と
    前記ヘッド本体の内壁面との間に位置するように設けら
    れるとともに前記ヘッド軸線方向に変位可能に設けら
    れ、研磨時には前記研磨パッドに当接するリテーナリン
    グとを備えており、 前記ダイヤフラムを、金属製の薄板によって構成し、 このウェーハ保持ヘッドによる前記ウェーハの研磨時
    に、前記ダイヤフラムの、前記リテーナリングと前記サ
    ブキャリアとの間に位置する部分に取り付けられる第二
    の歪みゲージによってこの部分に生じる歪みを測定し、 該歪みの大きさをもとに、前記サブキャリアに保持され
    る前記ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを算出し、 該研磨抵抗の変動を観測することで前記ウェーハの研磨
    終点を検出することを特徴とするウェーハの研磨状態検
    出方法。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤフラムの、前記リテーナリン
    グと前記サブキャリアとの間に位置する部分に取り付け
    られる第二の歪みゲージによってこの部分に生じる歪み
    を測定し、 該歪みの大きさをもとに、前記サブキャリアに保持され
    る前記ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを算出し、 前記全研磨抵抗と前記ウェーハが受ける研磨抵抗との差
    をもとに前記ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを補正
    して前記ウェーハの研磨終点を検出することを特徴とす
    る請求項1記載のウェーハの研磨状態検出方法。
  4. 【請求項4】 前記ダイヤフラムの、前記リテーナリン
    グと前記サブキャリアとの間に位置する部分に取り付け
    られる第二の歪みゲージによってこの部分に生じる歪み
    を測定し、 該歪みの大きさをもとに、前記サブキャリアに保持され
    る前記ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを算出し、 前記全研磨抵抗と前記ウェーハが受ける研磨抵抗との差
    をもとに、前記リテーナリングが受ける研磨抵抗の大き
    さを算出し、 該研磨抵抗の大きさから、前記研磨パッドの表面の状態
    を検出することを特徴とする請求項1に記載のウェーハ
    の研磨状態検出方法。
  5. 【請求項5】 前記ダイヤフラムを金属製の薄板に代え
    てゴム膜によって構成し、 前記ダイヤフラムの前記ヘッド本体内側の面に、前記ダ
    イヤフラムを介して前記サブキャリア、前記リテーナリ
    ング並びに前記ヘッド本体とに接続される金属製の円環
    形状の薄板を前記周壁部と同心状に設け、 前記薄板の、前記ダイヤフラムにおける測定位置と同じ
    位置に取り付けられる前記第一の歪みゲージまたは第二
    の歪みゲージ、もしくはこれら両方によって前記測定位
    置に生じる歪みを測定し、 該歪みの大きさをもとに、前記ウェーハの研磨状態を検
    出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
    載のウェーハの研磨状態検出方法。
  6. 【請求項6】 表面に研磨パッドが貼付されたプラテン
    と、研磨すべきウェーハを保持して前記研磨パッドに前
    記ウェーハの一面を当接させるウェーハ保持ヘッドとを
    具備し、該ウェーハ保持ヘッドと前記プラテンとをそれ
    ぞれ回転させることで前記ウェーハの研磨を行うウェー
    ハ研磨装置に用いられるウェーハ保持ヘッドであって、 天板部と該天板部の外周下方に設けられた筒状の周壁部
    とからなるヘッド本体と、 前記ヘッド本体内にヘッド軸線に対し垂直に張られたダ
    イヤフラムと、 前記ダイヤフラムと前記ヘッド本体との間に形成される
    流体室に満たされた流体圧力を調整する圧力調整機構
    と、 前記ダイヤフラムに固定されこのダイヤフラムとともに
    ヘッド軸線方向に変位可能に設けられ、前記ウェーハの
    一面を保持するためのサブキャリアと、 前記ダイヤフラムに、前記サブキャリアの外周面と前記
    ヘッド本体の内壁面との間に位置するように設けられる
    とともに前記ヘッド軸線方向に変位可能に設けられ、研
    磨時には前記研磨パッドに当接するリテーナリングとを
    備え、 前記ダイヤフラムが金属製の薄板によって構成され、 前記ダイヤフラムの、前記ヘッド本体と前記リテーナリ
    ングとの間に位置する部分にこの部分に生じる歪みを測
    定する第一の歪みゲージが取り付けられ、該第一の歪み
    ゲージには、前記第一の歪みゲージによって測定される
    前記ダイヤフラムの歪みの大きさをもとに全研磨抵抗の
    大きさを算出する演算装置が接続されていることを特徴
    とするウェーハ保持ヘッド。
  7. 【請求項7】 表面に研磨パッドが貼付されたプラテン
    と、研磨すべきウェーハを保持して前記研磨パッドに前
    記ウェーハの一面を当接させるウェーハ保持ヘッドとを
    具備し、このウェーハ保持ヘッドと前記プラテンとをそ
    れぞれ回転させることにより前記ウェーハを研磨するウ
    ェーハ研磨装置に用いられるウェーハ保持ヘッドであっ
    て、 天板部と該天板部の外周下方に設けられた筒状の周壁部
    とからなり、研磨装置本体によって回転されるヘッド本
    体と、 前記ヘッド本体内にヘッド軸線に対し垂直に張られたダ
    イヤフラムと、 前記ダイヤフラムと前記ヘッド本体との間に形成される
    流体室に満たされた流体圧力を調整する圧力調整機構
    と、 前記ダイヤフラムに固定されこのダイヤフラムとともに
    ヘッド軸線方向に変位可能に設けられ、前記ウェーハの
    一面を保持するためのサブキャリアと、 前記ダイヤフラムに、前記サブキャリアの外周面と前記
    ヘッド本体の内壁面との間に位置するように設けられる
    とともに前記ヘッド軸線方向に変位可能に設けられるリ
    テーナリングとを備え、 前記ダイヤフラムが金属製の薄板によって構成され、 前記ダイヤフラムの、前記リテーナリングと前記サブキ
    ャリアとの間に位置する部分にこの部分に生じる歪みを
    測定する第二の歪みゲージが取り付けられ、 該第二の歪みゲージには、前記第二の歪みゲージによっ
    て測定される前記ダイヤフラムの歪みの大きさをもとに
    前記サブキャリアによって保持される前記ウェーハが受
    ける研磨抵抗の大きさを算出し、該研磨抵抗の変動から
    前記ウェーハの研磨終点を検出する演算装置が接続され
    ていることを特徴とするウェーハ保持ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記ダイヤフラムの、前記リテーナリン
    グと前記サブキャリアとの間に位置する部分に前記ダイ
    ヤフラムのこの部分に生じる歪みを測定する第二の歪み
    ゲージが取り付けられ、 該第二の歪みゲージ及び前記第一の歪みゲージには、前
    記第二の歪みゲージによって測定される前記ダイヤフラ
    ムの歪みの大きさから前記サブキャリアによって保持さ
    れる前記ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを算出し、 前記全研磨抵抗と前記ウェーハが受ける研磨抵抗との差
    をもとに前記ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを補正
    して研磨終点を検出する演算装置が接続されていること
    を特徴とする請求項6記載のウェーハ保持ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記ダイヤフラムの、前記リテーナリン
    グと前記サブキャリアとの間に位置する部分に前記ダイ
    ヤフラムのこの部分に生じる歪みを測定する第二の歪み
    ゲージが取り付けられ、 該第二の歪みゲージ及び前記第一の歪みゲージには、前
    記第二の歪みゲージによって測定される前記ダイヤフラ
    ムの歪みの大きさから前記サブキャリアによって保持さ
    れる前記ウェーハが受ける研磨抵抗の大きさを算出し、 前記全研磨抵抗と前記ウェーハが受ける研磨抵抗との差
    をもとに前記研磨パッドの表面の状態を検出する演算装
    置が接続されていることを特徴とする請求項6記載のウ
    ェーハ保持ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記ダイヤフラムが金属製の薄板に代
    えてゴム膜によって構成され、 前記ダイヤフラムの前記ヘッド本体内側の面に、前記ダ
    イヤフラムを介して前記サブキャリア、前記リテーナリ
    ング並びに前記ヘッド本体とに接続される金属製の円環
    形状の薄板が前記周壁部と同心状に設けられ、 前記第一の歪みゲージまたは第二の歪みゲージ、もしく
    はこれら両方が、前記薄板の、前記ダイヤフラムにおけ
    る測定位置と同じ位置に取り付けられ、 前記第一の歪みゲージまたは第二の歪みゲージ、もしく
    はこれら両方には、前記薄板の前記測定位置に生じる歪
    みの大きさから前記ウェーハの研磨状態を検出する演算
    装置が接続されていることを特徴とする請求項6から9
    のいずれかに記載のウェーハ保持ヘッド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004160603A (ja) * 2002-11-13 2004-06-10 Komatsu Electronic Metals Co Ltd 研磨装置のリテーナ機構
WO2005016595A1 (ja) * 2003-08-19 2005-02-24 Nikon Corporation 研磨装置、これを用いた半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス
CN111015503A (zh) * 2014-10-30 2020-04-17 应用材料公司 运用于化学机械抛光工艺中的保持环的轮廓及表面制备的方法和设备

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JP2004160603A (ja) * 2002-11-13 2004-06-10 Komatsu Electronic Metals Co Ltd 研磨装置のリテーナ機構
WO2005016595A1 (ja) * 2003-08-19 2005-02-24 Nikon Corporation 研磨装置、これを用いた半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス
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