JP2001052849A - 高周波誘導加熱式調理装置 - Google Patents

高周波誘導加熱式調理装置

Info

Publication number
JP2001052849A
JP2001052849A JP25208199A JP25208199A JP2001052849A JP 2001052849 A JP2001052849 A JP 2001052849A JP 25208199 A JP25208199 A JP 25208199A JP 25208199 A JP25208199 A JP 25208199A JP 2001052849 A JP2001052849 A JP 2001052849A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
pan
curve
unit
frequency induction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25208199A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Yoshida
哲夫 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Parchitec Inc
Original Assignee
Parchitec Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Parchitec Inc filed Critical Parchitec Inc
Priority to JP25208199A priority Critical patent/JP2001052849A/ja
Publication of JP2001052849A publication Critical patent/JP2001052849A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作が容易で、安全性に優れた高周波誘導加
熱式調理装置を提供する。 【解決手段】 鍋1に渦電流を発生させ、高周波誘導に
より加熱するところの加熱ユニット2,及び鍋が加熱ユ
ニット2に配置されると、鍋1内の被加熱物が設定され
た加熱カーブに沿って加熱されるよう加熱ユニット2を
制御すると共に、調理作業者に操作についての指示を発
する集中制御部5,を備え、前記加熱ユニット2が、加
熱コイル2c,及び、その各加熱コイル2cに高周波電
流を通電するインバータ2fを備え、前記集中制御部5
が、加熱カーブ及びその加熱カーブに対応する操作手順
が予め書込まれたプログラムメモリ2hによって、作動
するよう構成されており、選定された加熱カーブによっ
て決定される電力値に基づきインバータ2fを制御する
と共に、加熱カーブに対応する操作手順に基づいて、光
・音声の少なくともいずれか1つよりなる指示を発する
よう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱源としてガス・油
等の代りに電気を利用した、各種煮炊き物、炒め物、天
ぷら、汁物、さらに解凍等可能で、稼働率・熱効率が高
く、給排気設備が不要で、操作が容易で、安全性に優れ
た高周波誘導加熱式調理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】既に出願人によって、それぞれ炊飯用及
び積層状卵焼用に、高周波誘導加熱式装置が提案されて
いる。両者は、あくまでも、炊飯・卵焼のそれぞれに対
する専用装置であって、略全自動に構成されており、作
業者の操作を殆ど必要とせず、調理方法の異なる多様な
料理の加熱調理には対応していない。
【0003】また、煮炊機と称して、次のものが提案さ
れている。すなわち、温度検出手段の温度信号と設定温
度記憶手段の設定温度信号とを,温度比較手段により比
較し,その比較結果に基づいて,撹拌比較制御手段へ撹
拌制御信号を出力すると共に,加熱出力比較制御手段へ
加熱出力制御信号を出力する。また,撹拌比較制御手段
では,前記撹拌制御信号と設定撹拌記憶手段の設定撹拌
信号とを比較して,その比較結果に基づき,撹拌手段の
作動を制御する。更に,加熱出力比較制御手段では,前
記加熱出力制御信号と設定加熱出力記憶手段の設定加熱
出力信号とを比較して,その比較結果に基づき,加熱手
段の加熱出力を制御する。
【0004】上述の煮炊機は、温度が設定通りになるよ
う、加熱が行われると共に、その温度における攪拌が、
設定通り行われるよう、制御されることを目的にしたも
のであって、検出温度と設定温度との差に基づき、攪拌
程度及び加熱程度の制御が行われ、検出攪拌程度と設定
攪拌程度との差に基づき、攪拌程度の制御が行われ、さ
らに、現在の加熱程度と設定加熱程度との差により、加
熱程度が制御されるよう構成されていると,理解され
る。
【0005】調理において、温度が設定通りになるよ
う、加熱が行われることは、必須条件であるが、攪拌
は、被処理物同士の混合、温度の均一化、焦げ付き防
止、空気との接触促進等、被処理物の性状、調理の目
的、調理の進行程度等によって、最適な程度があり、ま
た、それに適した攪拌機の形式、運動方向等が選定され
る必要がある。従って、その多様な攪拌に対する要求
を、略満足することは、比較的単純な動きしか期待出来
ない攪拌機を含む上述の構成によっては困難乃至は不可
能であると推定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
した従来技術の欠点を除くためになされたものであっ
て、その目的とするところは、熱源としてガス・油等の
代りに電気を利用した、各種煮炊き物、炒め物、天ぷ
ら、汁物、さらに解凍等可能で、稼働率・熱効率が高
く、給排気設備が不要で、操作が容易で、安全性に優れ
た高周波誘導加熱式調理装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するため
に、請求項1の発明の高周波誘導加熱式調理装置は、金
属製の鍋1に渦電流を発生させ、高周波誘導により加熱
するところの、少なくとも1個の加熱ユニット2,及び
鍋が加熱ユニット2に配置されると、鍋1内の被加熱物
が設定された加熱カーブに沿って加熱されるよう加熱ユ
ニット2を制御すると共に、調理作業者に操作について
の指示を発する集中制御部5,を備え、しかも前記加熱
ユニット2が、加熱コイル2c,及び、その各加熱コイ
ル2cに高周波電流を通電するインバータ2fを備え、
前記集中制御部5が、加熱カーブ及びその加熱カーブに
対応する操作手順が予め書込まれたプログラムメモリ2
hによって、作動するよう構成されており、選定された
加熱カーブによって決定される電力値に基づきインバー
タ2fを制御すると共に、加熱カーブに対応する操作手
順に基づいて、光・音声の少なくともいずれか1つより
なる指示手段2sによって、操作についての指示を発す
るよう構成されている。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
のうち、加熱ユニット2は、加熱コイル2c,及び、そ
の加熱コイル2cに高周波電流を通電するインバータ2
fの他に、そのインバータ2fを制御する制御部2g,
及び加熱カーブ及びその加熱カーブに対応する操作手順
が予め書込まれたプログラムメモリ2hを備え、また、
集中制御部5が、選定された加熱カーブによって決定さ
れる電力値に基づきインバータ2fを制御すると共に、
加熱カーブに対応する操作手順に基づいて、光・音声の
少なくともいずれか1つよりなる指示手段2sによっ
て、操作についての指示を発するよう構成されている。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
の構成に加えて、鍋1を加熱ユニット2の上方を水平移
動させ、且つ昇降させることにより加熱ユニット2に搬
送配置する鍋搬送配置機構4を備えている。
【0010】請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明
のいずれかの構成に加えて、鍋1の外面に識別手段
(P)により識別可能な鍋識別用記号Rが記載されてい
る。
【0011】請求項1の発明によれば、加熱ユニット2
の上に鍋1が配置され、加熱ユニット2に高周波電流が
通電されると、鍋1に渦電流が発生し、発熱し、その熱
によって、後述するよう、被加熱物が設定された加熱カ
ーブに沿って加熱される。
【0012】その際の加熱は、集中制御部5によって、
予めプログラムメモリ2hに書込まれている加熱カーブ
に沿うよう、インバータ2fが制御されることによって
行われる。また、それに並行して、予めプログラムメモ
リ2hに書込まれている操作手順に基づいて、光・音声
の少なくともいずれか1つよりなる指示手段2sによっ
て、操作についての指示が順次発せられるため、それに
従って、調理作業者が、例えば食材の添加、攪拌、調味
料の添加等の操作を行えば、加熱に対しては格別の注意
を払う必要がなく、しかも、高度の熟練もなしに、目的
とする調理が設定通りに行われる。
【0013】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の作用効果と略同様であるが、制御は集中制御部5によ
って直接行われるのではなく、加熱ユニット2毎に設け
られた制御部2g及び加熱カーブ及びその加熱カーブに
対応する操作手順が予め書込まれたプログラムメモリ2
hを介して行われる。そのため、特に複数の加熱ユニッ
ト2を備えたものは、加熱ユニット2毎に、制御部2g
によって分散制御されるため、集中制御部5の負担が著
しく軽減され、集中制御部5の固定費が低減されると共
に制御性もよくなる。
【0014】請求項3の発明によれば、請求項1又2の
発明の作用効果に加えて、例えば、大型の複数の鍋1を
備えているものでは、鍋搬送配置機構4によって、鍋1
の移動が行われるため、調理作業者の負担が軽減すると
共に、安全性が一層高まる。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、請求項
1、2又は3の発明の作用効果に加えて、加熱ユニット
2に入る鍋1の順序が入れ替っても、光センサー等の識
別手段Pにより加熱ユニット2に入る各鍋1の鍋識別用
記号Rが識別され、その鍋識別データが集中制御部5に
転送される。そのため、集中制御部5によって、各鍋1
が配置された加熱ユニット2に対して最適の加熱カーブ
及びその加熱カーブに対応する操作手順が確実に選定さ
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態例について図
面を参照して説明する。それぞれ図1は本発明の実施の
形態に係わる調理装置の原理を示す断面図及びその制御
系統を示すブロック図、図2は、図1の鍋及び加熱ユニ
ットを示す正面図、図3はその側面図、図4は鍋搬送配
置機構を備えた調理装置の全体外形を示す斜視図であ
る。
【0017】本発明の実施の形態例に係わる高周波誘導
加熱式調理装置は、複数の金属製の鍋1をそれぞれ加熱
する複数の加熱ユニット2,その各加熱ユニット2に鍋
1を搬送配置する鍋搬送配置機構4,及びその鍋搬送配
置機構4を制御すると共に、各加熱ユニット2を間接的
に制御する集中制御部5,を備えたものである。
【0018】なお、上記調理装置の前段には、種によっ
て異なる食材の加工・秤量等の前処理器具群、後段に
は、鍋からバット等への移替機、空になった鍋の洗浄器
等の後処理器具群が配置され、隣接する器具の間には、
コンベアが設けられている(図示省略)。
【0019】先ず鍋1について説明すると、図2及び3
に示すように、底面よりも開口上面が広い、断面円形の
椀状であり、上端周縁にはフランジ1aが取付けられる
と共に、開口面は、ヒンジによって開閉自在の蓋1bで
覆われている。しかも、後述するように、加熱ユニット
2に載せられた状態で、食材を手前側へ排出可能に、水
平軸2xの周りに回動自在に支持されている。なお、本
体は、断面長方形、長円形等も可能であり、円形に限定
されるものではない。鍋1としては、ゴム状シール材に
よって蓋1bとのシール性が高められ、加圧下での加熱
が可能なもの(いわゆる圧力鍋)も含まれる。
【0020】鍋1の材質その他の構成について説明する
と、本体は、例えばアルミの鋳込みによって製造されて
おり、その内外面は、それぞれフッ素加工、鉄及びアル
ミ亜鉛溶射加工されており、蓋1bはステンレス製であ
る。なお、鍋1の本体と蓋1bとの間には、後述する蒸
気温度を検出するための蒸気口1cが設けられている。
その他、鍋1の外面にはラベル・印刷・刻印等のその鍋
1固有の釜識別用記号Rが記載されていて、釜1の順序
が入れ替っても、調理装置の入口に設けられた光センサ
ー等の識別手段Pにより鍋1の識別が可能になってい
る。
【0021】次に加熱ユニット2について説明すると、
図1乃至図3に示すように、先ず鍋1をフランジを介し
て支持する箱状の支持枠2aが設けられ、その支持枠2
a内に鍋1の側面及び底面を囲む非磁性枠体2bが設け
られている。さらにその非磁性枠体2bの外面には鍋1
を発熱させる複数の加熱コイル2cが取付けられてい
て、その各加熱コイル2cに高周波電流が通電される
と、磁場が変化し、鍋1を通る磁場が変化し、鍋1に渦
電流が発生することにより、鍋1が発熱するよう構成さ
れている。なお、加熱ユニット2は、図4では、水平1
列(例えば5個)に配置されているが、これに限定され
るものではなく、1個でもよい。
【0022】センサとして、非磁性枠体2bの底面を貫
通し、鍋1の底面中央に当接するよう取付けられた底面
温度センサ2dと,上記蒸気口1cより噴出する蒸気温
度を検出可能な蒸気温度センサ2eと,の2種類が設け
られている。なお、底面温度センサ2dは、鍋1内の温
度・加熱度合を知るためばかりでなく、被加熱物の攪拌
程度を知るために有効であり、また、蒸気温度センサ2
eは、被加熱物の加熱度合の他、内容物に含まれる水分
量を知るうえに有効である。さらに上記各加熱コイル2
cには、高周波電流を通電する複数のインバータ2f及
びその複数のインバータ2fを制御する制御部2gが設
けられている。
【0023】各鍋1を搬送配置する鍋搬送配機構4につ
いて説明すると、図1乃至図3に示すように、列状に配
列された複数の加熱ユニット2の両側上方を長手方向に
延びる一対の水平レール4a,4a、そのレール4a,
4a上を走行する走行体4b及びその走行体4bに懸垂
された鍋持上げ部材4cを備えており、鍋1は鍋持上げ
部材4cにより持上げられ、走行体4bの移動に伴っ
て、高周波誘導加熱部分3の上方を水平方向に搬送さ
れ、加熱ユニット2に配置されるように構成されてい
る。なお、上記走行体4bには、必要に応じて、調味料
・香辛料等をそれぞれ鍋1に添加可能に、添加剤ユニッ
ト(図示省略)も付設される。
【0024】各加熱ユニット2の制御手段について図1
により説明すると、各加熱ユニット2には予め複数種の
加熱カーブ及びその加熱カーブに対応する操作手順が書
込まれたプログラムメモリ2hが設けられている。その
ため、集中制御部5から加熱カーブ選定及び各加熱コイ
ル2cへの加熱開始の信号が通信ケーブルによりインタ
フェース2kを介して各加熱ユニット2のインバータ2
fに送られると、選定された加熱カーブに沿って、イン
バータ2fが制御されると共に、調理作業者に対して、
光・音声よりなる指示手段2sによって、操作について
の指示が発せられるよう、ディスプレイ2p、発光体2
q、スピーカ2rが設けられている。
【0025】なお、集中制御部5は、調理装置のみなら
ず、それの作動に必要な、前段の食材の加工・秤量等の
前処理器具群、後段の移替機、鍋の洗浄器等の後処理器
具群、コンベアの制御も可能に構成されているが、それ
に限定されるものではなく、小規模のものでは、調理装
置のみを制御するものであってもよい。また、ここでプ
ログラムメモリ2hとは、予め複数種の加熱カーブ及び
調理者へ操作手順が入力された、RAMや着脱自在の各
種記憶媒体に、それぞれ変更可能に書かれたプログラム
を意味する。
【0026】調理装置のみの作用について説明する。先
ず、非加熱物が装填された鍋1は、コンベアを介して調
理装置の入口に運ばれる。ここで、釜搬送配置機構4の
走行体4bが、レール4a,4aに案内されて、調理装
置の入口側に水平移動し、鍋持上げ部材4cが降下し、
鍋1を持上げる。この鍋持上げ部材4cによって持上げ
られた鍋1は走行体4bに伴われて、加熱ユニット2の
上方を移動し、任意の加熱ユニット2へ搬送され、配置
される。
【0027】なお、その際、鍋1の外面に記載された釜
識別用記号Rにより、鍋1の順序が入れ替っても、光セ
ンサー等の識別手段Pにより鍋1の識別が可能になって
おり、その鍋識別データが集中制御部5に転送される。
そのため、集中制御部5によって、各鍋1が配置された
加熱ユニット2に対して最適の加熱カーブ及びその加熱
カーブに対応する操作手順が確実に選定される。
【0028】加熱ユニット2に鍋1が配置されると、後
述する通り、集中制御部5により制御されて、その加熱
ユニット2に高周波電流が通電され、鍋1を通る磁場が
変化し、その磁場の変化により、鍋1に渦電流が発生
し、鍋1が発熱し、後述するよう、その熱によって内部
の被加熱物が設定された加熱カーブに沿って加熱され、
調理が進行する。
【0029】その際、集中制御部5から加熱カーブ選定
及び各加熱コイル2cへの加熱開始の信号が通信ケーブ
ルによりインタフェース2kを介して各加熱ユニット2
のインバータ2fに送られると、プログラムメモリ2h
に予め書込まれた複数種の加熱カーブの中から、最適の
加熱カーブ及びそれに対応する調理作業者に対する、操
作手順が選定される。その選定された加熱カーブに沿っ
て、各インバータ2fがそれぞれ制御されると共に、次
々とディスプレイ2p、発光体2q、スピーカ2rから
操作についての指示が発せられるので、調理作業者は、
それに従って、攪拌器具による攪拌等種々の操作を行え
ばよい。
【0030】なお、加熱カーブとして、被加熱物の種
類、煮、炊き、炒め、揚げ等の形態の種類等に応じて、
それぞれ複数種類準備されており、さらにその加熱カー
ブに対してそれぞれ電力値を変更する時期を決めるセン
サ2d,2eの検出値が設定されている。
【0031】例えば、圧力鍋1で黒豆を煮る場合の手順
について説明すると、先ず、黒豆をさっと洗って水気を
切る。次に錆びた釘を数本を洗い、ガーゼに包む。3番
目に、圧力鍋1に黒豆の2倍の水を入れて沸騰させ、砂
糖・醤油・塩を指定量加える。4番目に、それに前述り
黒豆を入れ、重曹少量とガーゼに包んだ釘を入れて蓋1
bをして、すぐ加熱を止め、そのまま約10時間静置す
る。5番目に、蓋1bを取り、強火にし、黒い泡・アク
が浮き上がって来たら取り除き、その分差し水を追加す
る。6番目に、蓋1bをして、重い錘を付け、シューシ
ューと沸騰して来たら、弱火にし、20分で加熱を止
め、静置する。
【0032】加熱カーブとそれに対応する操作手順とが
書かれたプログラムメモリhを選択し、調理装置を作動
させると、上述の手順では曖昧な表現となっているが、
後は、プログラムメモリhにそれぞれ書かれている通り
に、強火、加圧時の強弱加熱の、温度、時間が設定され
た3種類の加熱カーブに基づいて加熱が行われ、また、
調味料や水等の添加、泡・アク取り等の指示が、ディス
プレイ2p、発光体2q、スピーカ2rから発せられる
ので、調理作業者は、それに従って操作すれば、非熟練
者でも目的の圧力鍋による煮豆が容易に製造可能であ
る。なお、電力は、センサ2d,2e検出値と設定値と
の差によって、フィードバック又はフィードフォーワー
ド制御される。
【0033】揚げ物について説明すると、小魚をから揚
げする場合、塩水で洗って、背に切れ目を入れ、小麦粉
をまぶして4〜5分おき、165〜170℃の油で気長
くカラッと揚げのに対して、茄子等野菜を揚げる場合
は、洗って、適当な大きさに切って、小魚と同じ温度
で、さっと色よく揚げる。
【0034】この場合も、手順に沿って、加熱カーブと
それに対応する操作手順とが書かれたプログラムメモリ
hを選択し、加熱ユニット2に載置された鍋1に油を入
れ、調理装置を作動させると、加熱カーブに基づき加熱
される。底面温度センサ2dの検出値により上記温度に
達したことが検出されれば、片数、間隔等を付けて、食
材を油の中に入れるよう指示が発せられる。蒸気温度セ
ンサ2eにより、一旦温度が下がるが、また元の温度に
復帰し、所定時間経過したことで、今度は揚げ上がった
食材を掬い揚げるよう指示が発せられるので、調理作業
者はその指示に従って操作すればよい。
【0035】以上のように、加熱ユニット2での調理が
完了すると、鍋1が手前側に傾けられ、バッに移される
こともあるが、通常は、集中制御部5に制御されて、走
行体4bがその鍋1の位置に移動し、鍋持上げ部材4c
が降下し、鍋1を持上げたうえ、調理装置の出口へ運
ぶ。出口へ運ばれた鍋1は、必要があれば、熟成等で暫
く静置されることがあるが、バット等への移替が行わ
れ、さらに、空になった鍋1は洗浄器8に送られ、洗浄
され、次の調理の時のために待機させられる。以上のこ
とから、調理作業者が固体・液体の食材の入った鍋1を
持ち運ぶ必要がなく、負担が著しく軽減される。
【0036】その他、予め複数種の加熱カーブ及びそれ
に対応する操作手順が入力された着脱自在の記憶媒体等
が準備されていれば、その記憶媒体を介して、集中制御
部5又は各加熱ユニット2に加熱カーブ及びそれに対応
する操作手順が書込み可能である。それによって、加熱
カーブ及びそれに対応する操作手順の入力がさらに容易
になり、調理現場に調理が著しく容易になる。また、熱
源に電気が使用されていることは、従来例のようにガス
漏れによる中毒・爆発等の危険性が全くなく、安全であ
り、しかも、調理装置の構造が簡単になり、給気・燃焼
ガスの排気の設備も不必要であって、その運転保守が極
めて容易になる。
【0037】別の制御手段について図5により説明する
と、インバータ2fを制御する制御部2g,及び加熱カ
ーブ及びその加熱カーブに対応する操作手順が予め書込
まれたプログラムメモリ2hを備え、また、集中制御部
5が、選定された加熱カーブによって決定される電力値
に基づきインバータ2fを制御すると共に、加熱カーブ
に対応する操作手順に基づいて、光・音声の少なくとも
いずれか1つよりなる指示手段によって、操作について
の指示を発するよう構成されている他は、上述の制御手
段と同様である。
【0038】それによれば、集中制御部5から加熱カー
ブ選定及び各加熱コイル2cへの加熱開始の信号が通信
ケーブルによりインタフェース2kを介して各加熱ユニ
ット2の制御部2gに送られる。それに基づいて、さら
に、プログラムメモリ2hに予め書込まれた複数種の加
熱カーブの中から、最適の加熱カーブ及びそれに対応す
る調理作業者に対する、操作手順が選定される。その選
定された加熱カーブに沿って、各インバータ2fがそれ
ぞれ制御されると共に、次々とディスプレイ2p、発光
体2q、スピーカ2rから操作についての指示が発せら
れるので、調理作業者は、それに従って、攪拌器具によ
る攪拌等種々の操作を行えばよい。
【0039】すなわち、制御は集中制御部5によって直
接行われるのではなく、各加熱ユニット2が、それぞれ
設けられた制御部2g及び加熱カーブ及びその加熱カー
ブに対応する操作手順が予め書込まれたプログラムメモ
リ2hを介して分散制御されることになる。そのため、
特に複数の加熱ユニット2を備えたものは、集中制御部
5の負担が著しく軽減され、集中制御部5の固定費が低
減されると共に制御性もよくなる。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり請求項1の記載の発明によ
れば、食材とそれに対する加熱形態が種々異なっていて
も、調理作業者は、タイムリーに発せられる、操作につ
いての指示に従って操作すれば、加熱に対しては格別の
注意を払う必要がなく、高度の熟練もなしに、安全に目
的とする調理が設定通りに行われる。
【0041】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果と略同様であるが、集中制御部5の負担が著しく
軽減され、集中制御部5の固定費が低減されると共に制
御性もよくなる。
【0042】請求項3の発明によれば、請求項1又2の
発明の効果に加えて、例えば、大型の複数の鍋1を備え
ているものでも、調理作業者の負担が軽減されると共
に、安全性が一層高まる。
【0043】請求項4に記載の発明によれば、請求項
1、2又は3の発明の作用効果に加えて、加熱ユニット
2に入る鍋1の順序が入れ替っても、集中制御部5によ
って、鍋1が配置された加熱ユニット2に対して最適の
加熱カーブ及びその加熱カーブに対応する操作手順が確
実に選定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる調理装置の原理を
示す断面図及びその制御系統を示すブロック図である。
【図2】図1の鍋及び加熱ユニットを示す正面図であ
る。
【図3】図2の側面図である。
【図4】鍋搬送配置機構を備えた調理装置の全体外形を
示す斜視図である。
【図5】別の実施の形態例の原理を示す断面図及びその
制御系統を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 鍋 1a フランジ 1b 蓋 1c 蒸気口 2 加熱ユニット 2a 支持枠 2b 非磁性枠体 2c 加熱コイル 2d 温度センサ 2e 蒸気センサ 2f インバータ 2g 制御部 2h プログラムメモリ 2k インタフェース 2p ディスプレイ 2q 発光体 2r スピーカ 2s 指示手段 2x 水平軸 4 鍋搬送配置機構 4a レール 4b 走行体 4c 鍋持上げ部材 5 集中制御部 P 識別手段 R 識別記号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の鍋(1)に渦電流を発生させ、
    高周波誘導により加熱するところの、少なくとも1個の
    加熱ユニット(2),及び鍋(1)が加熱ユニット
    (2)に配置されると、鍋(1)内の被加熱物が設定さ
    れた加熱カーブに沿って加熱されるよう加熱ユニット
    (2)を制御すると共に、調理作業者に操作についての
    指示を発する集中制御部(5),を備え、しかも前記加
    熱ユニット(2)が、加熱コイル(2c),及び、その
    各加熱コイル(2c)に高周波電流を通電するインバー
    タ(2f)を備え、前記集中制御部(5)は、加熱カー
    ブ及びその加熱カーブに対応する操作手順が予め書込ま
    れたプログラムメモリ(2h)によって、作動するよう
    構成されており、選定された加熱カーブによって決定さ
    れる電力値に基づきインバータ(2f)を制御すると共
    に、加熱カーブに対応する操作手順に基づいて、光・音
    声の少なくともいずれか1つよりなる指示手段(2s)
    によって、操作についての指示を発するよう構成されて
    いることを特徴とする高周波誘導加熱式調理装置。
  2. 【請求項2】 金属製の鍋(1)に渦電流を発生させ、
    高周波誘導により加熱するところの、少なくとも1個の
    加熱ユニット(2),及び鍋(1)が加熱ユニット
    (2)に配置されると、鍋(1)内の被加熱物が設定さ
    れた加熱カーブに沿って加熱されるよう加熱ユニット
    (2)を制御すると共に、調理作業者に操作についての
    指示を発する集中制御部(5),を備え、しかも前記加
    熱ユニット(2)が、加熱コイル(2c),及び、その
    加熱コイル(2c)に高周波電流を通電するインバータ
    (2f),そのインバータ(2f)を制御する制御部
    (2g),及び加熱カーブ及びその加熱カーブに対応す
    る操作手順が予め書込まれたプログラムメモリ(2h)
    を備え、前記集中制御部(5)は、選定された加熱カー
    ブによって決定される電力値に基づきインバータ(2
    f)を制御すと共に、加熱カーブに対応する操作手順に
    基づいて、光・音声の少なくともいずれか1つよりなる
    指示手段(2s)によって、操作についての指示を発す
    るよう構成されていることを特徴とする高周波誘導加熱
    式調理装置。
  3. 【請求項3】 鍋(1)を加熱ユニット(2)の上方を
    水平移動させ、且つ昇降させることにより加熱ユニット
    (2)に搬送配置する鍋搬送配置機構(4)を備えたこ
    とを特徴とする、請求1又は2に記載の高周波誘導加熱
    式調理装置。
  4. 【請求項4】鍋(1)の外面に識別手段(P)により識
    別可能な鍋識別用記号(R)が記載されたことを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の高周波誘導加熱
    式調理装置。
JP25208199A 1999-08-02 1999-08-02 高周波誘導加熱式調理装置 Pending JP2001052849A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25208199A JP2001052849A (ja) 1999-08-02 1999-08-02 高周波誘導加熱式調理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25208199A JP2001052849A (ja) 1999-08-02 1999-08-02 高周波誘導加熱式調理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001052849A true JP2001052849A (ja) 2001-02-23

Family

ID=17232298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25208199A Pending JP2001052849A (ja) 1999-08-02 1999-08-02 高周波誘導加熱式調理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001052849A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011032331A1 (zh) * 2009-09-17 2011-03-24 中山市华丹电器制造有限公司 凹盘式电磁炉
AT518712A1 (de) * 2016-06-09 2017-12-15 Fluxron Solutions Ag Induktionsheizvorrichtung für ein Induktionskochfeld
CN109140543A (zh) * 2018-06-08 2019-01-04 浙江绍兴苏泊尔生活电器有限公司 一种电磁加热炊具的降噪方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011032331A1 (zh) * 2009-09-17 2011-03-24 中山市华丹电器制造有限公司 凹盘式电磁炉
AT518712A1 (de) * 2016-06-09 2017-12-15 Fluxron Solutions Ag Induktionsheizvorrichtung für ein Induktionskochfeld
AT518712B1 (de) * 2016-06-09 2018-02-15 Fluxron Solutions Ag Induktionsheizvorrichtung für ein Induktionskochfeld
CN109140543A (zh) * 2018-06-08 2019-01-04 浙江绍兴苏泊尔生活电器有限公司 一种电磁加热炊具的降噪方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4287818A (en) Automatic fryer for breaded products
US9226609B2 (en) Multi-purpose cooking device through heating of a water bath
CN101316533B (zh) 自动或半自动的烹饪系统和烹饪方法
JP2008520291A (ja) インテリジェント化調理方法
CN104146190A (zh) 加热烹调器的增加维生素c的烹调方法
GB2445524A (en) Heating cooker
CN107950075A (zh) 感应烹饪设备以及控制烹饪设备的方法
US20020029695A1 (en) Automatic barbeque assembly with bypass lever
JP2001052849A (ja) 高周波誘導加熱式調理装置
CA2337334A1 (en) Method and apparatus for rethermalizing pre-cooked food portions
US3972277A (en) Defrosting apparatus
JP4088968B2 (ja) 連続式炊飯設備
JP6503437B1 (ja) 食品自動販売機の調理装置
CN111627163A (zh) 煎炸控制方法、设备及装置
JP2005052432A5 (ja)
EP1646285B1 (en) A foodstuff-preparing device and method
JP2001230061A (ja) 高周波誘導加熱式調理装置
JP3193304B2 (ja) 高周波誘導加熱式炊飯装置
JP3608074B2 (ja) 炊飯装置
TWI308864B (ja)
KR200312289Y1 (ko) 테이블 부착형 튀김기
JP2001196154A (ja) 高周波誘導加熱式調理装置
JP3007064B2 (ja) 釜・蒸気使い分け炊飯方法と装置
JP2007068882A (ja) 連続二度揚げ調理が可能な調理装置
JP2003111670A (ja) 高周波誘導加熱式炊飯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040629

A521 Written amendment

Effective date: 20040819

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041220

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050426