JP2001052386A - データ記録再生装置及びその制御方法、並びに、データ再生装置及びその制御方法 - Google Patents

データ記録再生装置及びその制御方法、並びに、データ再生装置及びその制御方法

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JP2001052386A
JP2001052386A JP11221937A JP22193799A JP2001052386A JP 2001052386 A JP2001052386 A JP 2001052386A JP 11221937 A JP11221937 A JP 11221937A JP 22193799 A JP22193799 A JP 22193799A JP 2001052386 A JP2001052386 A JP 2001052386A
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Masaki Kanno
正喜 管野
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DWDD方式の超解像メディアからデータ再
生するときに使用する再生パワーを好適に制御する。 【解決手段】 再生パワーがある程度の大きさに達する
と、長マーク列と短マーク列ともに、再生パワー対再生
信号振幅の変化が一定になっていく。これは、磁壁移動
検出が記録されたマークの大きさによらず、磁壁の大き
さと磁壁拡大に寄与する検出窓の大きさにより信号レベ
ルが決定することに依拠する。磁壁移動による検出を行
う間は、長短それぞれのマーク列に関するS/N比は充
分に高い値を示しており、良好な再生品質が確保されて
いる。再生信号振幅レベルの比は、最初は略線形的な上
昇傾向を見せるが、1.4mW付近では変化量が小さく
なり、線形性がくずれてしまう。本発明では、マーク列
の長短に依らず再生パワーに対する再生信号振幅の変化
が同じになるという特性に着眼し、長短それぞれのマー
ク列に対する振幅変化をモニタして、その変化量が同じ
になるまで再生パワーを上げていくことにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データを記録した
光磁気ディスク表面に再生ビームを照射してその反射光
を検出することによって記録データを再生するタイプの
光磁気ディスク駆動装置に係り、特に、再生ビーム光の
波長と対物レンズの開口数NAによって決定される光学
的限界の解像度を超えたデータ再生を実現する「超解像
ディスク・メディア」からのデータ再生が可能なタイプ
の光磁気ディスク駆動装置に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、磁壁移動により
磁区を拡大させて記録マークを検出することによって超
解像度・高密度化を実現する磁壁移動検出(DWDD:
Domain Wall Displace Dete
ction)方式の超解像ディスク・メディアに対して
適用される光磁気ディスク駆動装置に係り、特に、ディ
スクからのデータ再生時における再生ビームの再生パワ
ーを好適に制御する光磁気ディスク駆動装置に関する。
【0003】
【従来の技術】汎用コンピュータを始めとする各種の情
報処理システムには、大規模アプリケーションや大容量
のデータを不揮発的に蓄積するための外部記憶装置が搭
載されている。外部記憶装置は、回転型ディスク上にデ
ータを担持するディスク型のものや、巻き込み式テープ
上にデータを担持するテープ型のものなど様々ある。こ
のうち、ディスク型の外部記憶装置は、ランダム・アク
セス可能な点などで優れている。
【0004】外部記憶装置の一例は、ハード・ディスク
装置(HDD)であり、その他の例は、光ディスク装置
やフロッピー・ディスク装置(FDD)である。前者の
HDDは、記録メディアとしての磁気ディスクをディス
ク駆動装置内に一体的に取り付けたタイプの記憶装置で
ある。磁気ヘッド技術や信号処理技術等の進歩により、
HDDの大容量化は目覚しい(例えば、1990年頃か
ら現在までの間、年率約60%の割合で面記録密度が向
上し続けている)。また、高速なデータ転送が可能であ
ることから、HDDは、主に、OSやアプリケーション
など、システムのインストール・プログラムの格納や、
文書ファイルなどのローカル保管のために用いられる。
【0005】これに対し、後者の光ディスク装置やFD
Dは、媒体としての光ディスクやFDが記録再生装置に
対して着脱交換が自在で可搬性を持つ。このため、この
種の外部記憶装置は、大量データの保管や移動などのた
めに利用される。特に光ディスクは大記憶容量を持つこ
とから、AV(Audio Visual)データなど
の大量データを1枚のディスク上で一括管理し、さらに
複数ユーザ間で共用することができる。
【0006】従来、光ディスクの解像度は、再生ビーム
として使用されるレーザ光の波長と、その照射光学系
(より具体的には対物レンズの開口数NA)によって決
定される光学的カット・オフが限界であるとされてい
た。これは、1つの再生ビーム・スポット中に2以上の
情報信号マークが存在すると、各マークの再生信号どう
しが干渉し合い、0又は1の判定が不能になるという仕
組みに依拠する。解像度をさらに向上させるためには、
再生光学系のレーザ波長を短くするとともに、対物レン
ズの開口数NAを大きくする必要があるが、光学的な回
折限界に起因した波形干渉等の問題がある。
【0007】しかしながら、最近では、この光学的な解
像限界を超える「超解像ディスク・メディア」に関する
研究・開発が活発となり、種々の報告や提案がなされて
いる。
【0008】超解像ディスク・メディアの方式の1つと
して、磁壁移動検出(DWDD:Domain Wal
l Displace Detection)方式が挙
げられる。この方式では、再生層と記録層と、これら両
層に挟まれたスイッチング層という磁性3層からなる光
磁気ディスクが用いられる。さらに、この光磁気ディス
クは、そのスイッチング層のキュリー温度Tscを他層の
それよりも低温に設定するとともに、再生層の磁壁抗磁
力を記録層のそれよりも小さく設定している。このDW
DD方式は、光磁気ディスク表面上で再生ビームの照射
によって該キュリー温度Tscを越えた昇温領域では再生
層の磁壁が移動して軸が拡大するという仕組みを利用し
たものである。以下、このDWDD方式について説明す
る。
【0009】図4には、DWDD方式の光磁気ディスク
・メディアの断面図を模式的に示している。同図(a)
に示すように、ディスク・メディアの表面は、記録層、
スイッチング層、再生層の順に積層されて構成される。
各磁性層において、ディスク表面に対し垂直方向に付さ
れた矢印は、原子スピンの向きを表しているものとす
る。スピンの向きによって、0及び1からなる情報信号
マークを表現することができる。また、原子スピンの向
きが相互に逆向きとなる領域の境界には、磁壁が形成さ
れている。
【0010】このようなディスク・メディア表面に対し
て再生ビーム・スポットを所定の速度で相対移動すなわ
ちスキャンすると(図4(b)を参照のこと)、このス
キャン方向に沿ってビームの照射時間の相違が生じ、こ
の結果、図4(c)に示すような温度分布が形成され
る。この温度分布は、再生ビーム・スポットの進行方向
手前から温度が上昇し、同スポットの後方に温度のピー
クが出現するような曲線となる。
【0011】また、ディスク・メディア表面の温度分布
に対応して、再生層には、図4(d)に示すような磁壁
エネルギ密度σの分布が形成される。磁壁には、この磁
壁エネルギ密度σの勾配に応じて以下の式に示すような
力Fが作用する。
【0012】
【数1】
【0013】上式において、変数xは再生ビームのスキ
ャン位置を表し、スキャン方向を正方向とする。また、
同式中の右辺のマイナス記号は、磁壁は磁壁エネルギー
の低い方に移動するように力Fが作用することを意味す
る(図4(e)を参照のこと)。
【0014】再生層は磁壁抗磁力が小さく形成されてい
るので、再生層単層であれば、磁壁エネルギ密度勾配に
より作用する力Fにより、磁壁は容易に移動する。しか
しながら、通常の温度状態では、再生層はスイッチング
層を介して磁壁抗磁力が大きな記録層と交換結合されて
おり、また、温度分布がないので、再生層の磁壁は力F
に抗して記録層の対応する磁壁位置に固定されたままで
ある。
【0015】ところが、DWDD方式では、スイッチン
グ層のキュリー温度Tscは、再生層及び記録層のキュリ
ー温度よりも低温に設定されている(前述)。図4
(b)〜(e)の破線で囲まれた領域は、スイッチング
層のキュリー温度Tscに到達した等温線であり、図示の
2本の等温線で囲まれた領域は該キュリー温度Tscを超
えて温度上昇した昇温領域であるとする。この昇温領域
内では、スイッチング層が磁化を消失するすなわちスピ
ン方向を失う結果として、図4(b)に示すように、記
録層と再生層の間の交換結合が切断される。したがっ
て、この昇温領域内では、再生層の磁壁が、力F(x)
の作用によって、より温度が高く磁壁エネルギ密度がよ
り小さい領域へと、瞬間的に移動することができる。
【0016】すなわち、図4(b)に示すように、昇温
領域に差し掛かった磁壁は、磁壁エネルギ密度がより小
さい領域に向かって矢印に示す方向に瞬間移動する。こ
の結果、元の情報信号マーク長とは無関係に、一定の長
さに伸長した磁化領域が形成される。
【0017】再生層における磁区は、再生ビームの反射
光の変調成分すなわち光量変化として検出される。スイ
ッチング層のキュリー温度Tscを超えた昇温領域におい
ては、磁壁移動により磁区の大きさを拡大して、再生信
号を大きくすることができる。すなわち、解像度が向上
する訳である。この昇温領域のことを、以下では「検出
窓」とも呼ぶ。
【0018】再生信号振幅は、記録されている磁壁の間
隔(即ち記録マーク長)によらず、常に一定かつ最大の
振幅になる。したがって、光磁気ディスク上の情報信号
マーク長が再生ビームのスポット径よりも小さい場合で
あっても、伸長された磁区から再生信号を検出すること
ができる。
【0019】すなわち、DWDD方式の超解像メディア
によれば、同一のトラック上に隣接する信号マークすな
わち符号間での干渉の問題から解放される。再生ビーム
の光学的限界分解能以下の周期で形成された微小記録磁
区からも、非常に大きな再生信号を得ることができる。
したがって、ビーム光の波長や対物レンズの開口数NA
などに依存することなく、高密度記録と高密度再生を実
現することができるという次第である。また、DWDD
方式によれば、同一のトラック上に隣接する信号マーク
すなわち符号間での干渉の問題から解放される。
【0020】なお、DWDD方式の光磁気ディスクにつ
いては、例えば特開平6−290496号公報にも開示
されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、DW
DD(Domain Wall Displaceme
nt Detection)方式を始めとする超解像光
磁気ディスクは、再生ビームの照射に伴なう温度上昇に
よって磁壁が移動して磁区すなわち「検出窓」が拡大さ
れる現象を利用したものである。
【0022】このため、この方式の光磁気ディスクにお
いて、検出窓の大きさは、周囲温度や、再生ビーム光の
強度すなわち再生パワーの影響を受けて敏感に変化す
る。検出窓の大きさにより解像度が変化するので、符号
間干渉やクロストーク量が変化し、この結果として、良
好な再生特性を得るための再生パワー範囲が狭いという
問題がある(トラック方向すなわち水平方向の情報信号
マーク間の干渉を「符号間干渉」と言い、トラック間す
なわち垂直方向での情報信号マーク間の干渉を「クロス
トーク」と言う)。
【0023】従来の光磁気メディアでは、情報信号マー
クの距離が小さいと、符号間干渉量が大きく且つ符号間
干渉の大小により信号振幅が変わるので、再生パワーに
敏感である。これに対し、信号マークの距離が大きくな
るにつれて、符号間干渉量が小さくなるので、再生パワ
ーに鈍感となる。したがって、磁区の長さと磁区間距離
との関係によって最適な再生信号振幅が決定される。
【0024】図5には、長短それぞれの信号マークに対
する再生パワーと再生信号振幅の関係(すなわち再生パ
ワー依存特性)を示している。同図に示すように、長い
情報信号マーク列に対する再生信号振幅は、再生パワー
の増大とともに、最初は比較的急峻に上昇し、次第に上
昇率が緩やかとなる。これに対し、短い情報信号マーク
列に対する再生信号振幅は、再生パワーの増大ととも
に、最初は急峻に上昇するが、最大値を通過すると減少
してしまう(すなわち解像度が低下する)。
【0025】一般には、0又は1のビット列からなる記
録用の素データが記録メディア上に実際に書き込まれる
前に、規定の最大信号マーク長及び最短信号マーク長の
範囲内となるようにデータの変調処理が行われる。変調
方式の一例は(1,7)RLL(Run Length
Limited Code)方式と呼ばれるものであ
り、該方式は最短マーク長を2Tとし最長マーク長を8
Tとすることを定めている(但し、Tはウィンド幅を意
味する)。
【0026】例えば、符号間干渉量が大きく且つ符号間
干渉の大小により信号振幅が変わる短い情報信号マーク
(2T)と、符号間干渉量が小さい長い情報信号マーク
(8T)とを含んだ検査パターンを実際にディスク上に
書き込むとともに、この検査パターンを実際に再生して
みて、長短各信号マークから検出された再生信号振幅の
レベルが所定比になる再生パワーを、ディスク記録再生
装置における再生パワーの「最適値」として扱うことが
できる。例えば、上述した図5の例では、長短それぞれ
の信号マークにおける再生信号振幅レベルの差が所定値
に達した時点の再生パワーPthを「最適値」とみなす。
例えば、特開平11−7688号公報は、符号間干渉量
が大きく符号間干渉の大小により信号振幅が変わる短い
キャリア信号と、符号間干渉量が小さい長いキャリア信
号とを記録・再生して、それぞれのレベルの比をある最
適値に合わせることで、良好な再生特性を常に得られる
ような光記憶装置技術について開示している。
【0027】しかしながら、上述したDWDD方式の超
解像メディアにおいては、その再生原理から、符号間干
渉がほとんど生じない。言い換えれば、この種の超解像
メディアにおいては、図5に示すような再生パワー依存
特性は当てはまらず、したがって、長短各信号マークに
おける再生信号振幅レベルが所定比になった時点は、再
生パワーの最適値を意味しないものと解される。
【0028】本発明は、上述した技術的課題を勘案した
ものであり、その目的は、DWDD方式の超解像メディ
アからデータ再生するときに使用する再生パワーを好適
に制御することができる、優れたデータ記録再生装置及
びその制御方法を提供することにある。
【0029】本発明の更なる目的は、符号間干渉がほと
んど生じないDWDD方式の超解像メディアからデータ
再生する際に、記録パワーによる特性変化や環境温度変
化、メディア間の個体差などに非依存で、最適な再生パ
ワーを設定することができる、優れたデータ記録再生装
置及びその制御方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を参
酌してなされたものであり、その第1の側面は、データ
に相当するマークを記録メディア上に形成してデータを
記録するととも、記録メディア上に再生光を照射して得
られる反射光によってデータを再生するタイプのデータ
記録再生装置であって、互いにマーク長が異なる第1の
検査マークと第2の検査マークを記録メディア上に形成
する手段と、前記第1の検査マークにおける再生パワー
の強弱に応じた再生信号振幅の変化を示した第1の再生
パワー依存特性を測定する手段と、前記第2の検査マー
クにおける再生パワーの強弱に応じた再生信号振幅の変
化を示した第2の再生パワー依存特性を測定する手段
と、前記第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々
の再生信号振幅の変化量に基づいて再生パワーを制御す
る手段と、を具備することを特徴とするデータ記録再生
装置である。
【0031】また、本発明の第2の側面は、データに相
当するマークを記録メディア上に形成してデータを記録
するととも、記録メディア上に再生光を照射して得られ
る反射光によってデータを再生するタイプのデータ記録
再生装置であって、互いにマーク長が異なる第1の検査
マークと第2の検査マークを記録メディア上に形成する
手段と、前記第1の検査マークにおける再生信号振幅を
測定する第1の測定手段と、前記第2の検査マークにお
ける再生信号振幅を測定する第2の測定手段と、前記第
1の測定手段による測定結果に基づいて、前記第1の検
査マークにおける再生パワーの強弱に応じた再生信号振
幅の変化を示した第1の再生パワー依存特性を取得する
とともに、前記第2の測定手段による測定結果に基づい
て、前記第2の検査マークにおける再生パワーの強弱に
応じた再生信号振幅の変化を示した第2の再生パワー依
存特性を取得して、前記第1及び第2の再生パワー依存
特性が示す各々の再生信号振幅の変化量に基づいて再生
パワーを制御する手段と、を具備することを特徴とする
データ記録再生装置である。
【0032】また、本発明の第3の側面は、データに相
当するマークを記録メディア上に形成してデータを記録
するととも、記録メディア上に再生光を照射して得られ
る反射光によってデータを再生するタイプのデータ記録
再生装置において、再生光の再生パワーを制御するため
の制御方法であって、互いにマーク長が異なる第1の検
査マークと第2の検査マークを記録メディア上に形成す
るステップと、前記第1の検査マークにおける再生パワ
ーの強弱に応じた再生信号振幅の変化を示した第1の再
生パワー依存特性を測定するステップと、前記第2の検
査マークにおける再生パワーの強弱に応じた再生信号振
幅の変化を示した第2の再生パワー依存特性を測定する
ステップと、前記第1及び第2の再生パワー依存特性が
示す各々の再生信号振幅の変化量に基づいて再生パワー
を制御するステップと、を具備することを特徴とするデ
ータ記録再生装置の制御方法である。
【0033】また、本発明の第4の側面は、データに相
当するマークを記録メディア上に形成してデータを記録
するととも、記録メディア上に再生光を照射して得られ
る反射光によってデータを再生するタイプのデータ再生
装置であって、記録メディア上に形成された所定のマー
ク長を有する第1の検査マークにおける再生信号振幅を
測定する第1の測定手段と、記録メディア上に形成され
た前記第1の検査マークとは異なるマーク長を有する第
2の検査マークにおける再生信号振幅を測定する第2の
測定手段と、前記第1の測定手段による測定結果に基づ
いて、前記第1の検査マークにおける再生パワーの強弱
に応じた再生信号振幅の変化を示した第1の再生パワー
依存特性を取得するとともに、前記第2の測定手段によ
る測定結果に基づいて、前記第2の検査マークにおける
再生パワーの強弱に応じた再生信号振幅の変化を示した
第2の再生パワー依存特性を取得して、前記第1及び第
2の再生パワー依存特性が示す各々の再生信号振幅の変
化量に基づいて再生パワーを制御する手段と、を具備す
ることを特徴とするデータ再生装置である。
【0034】また、本発明の第5の側面は、データに相
当するマークを記録メディア上に形成してデータを記録
するととも、記録メディア上に再生光を照射して得られ
る反射光によってデータを再生するタイプのデータ再生
装置において、再生光の再生パワーを制御するための制
御方法であって、記録メディア上に形成された所定のマ
ーク長を有する第1の検査マークにおける再生パワーの
強弱に応じた再生信号振幅の変化を示した第1の再生パ
ワー依存特性を測定するステップと、記録メディア上に
形成された前記第1の検査マークとは異なるマーク長を
有する第2の検査マークにおける再生パワーの強弱に応
じた再生信号振幅の変化を示した第2の再生パワー依存
特性を測定するステップと、前記第1及び第2の再生パ
ワー依存特性が示す各々の再生信号振幅の変化量に基づ
いて再生パワーを制御するステップと、を具備すること
を特徴とするデータ再生装置の制御方法である。
【0035】本発明の各側面において、測定された前記
第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々の再生信
号振幅の変化量が略同一になるまで再生パワーを増加さ
せていくこと再生パワーの制御を実現することができ
る。あるいは、前記第1及び第2の再生パワー依存特性
が示す各々の再生信号振幅の変化量が略同一になるまで
再生パワーを減少させていくことによって、再生パワー
の制御を実現することができる。
【0036】また、測定された前記第1及び第2の再生
パワー依存特性を基に各々の再生信号の振幅比及びその
傾きを計算し、該計算結果が所定値と一致する時点の再
生パワーを最適値と判断することによって、再生パワー
の制御を実現することができる。
【0037】前記第1又は第2の検査マークのいずれか
一方は、前記記録メディアにおいて採用される変調方式
が規定する最長マーク長のマークを有し、且つ、他方は
該変調方式が規定する最短マーク長のマークを有するも
のであってもよい。
【0038】
【課題を解決するための手段及び作用】図1には、DW
DD方式における超解像光磁気ディスクにおける、長短
それぞれの信号マークに対する再生パワーと再生信号振
幅の関係、すなわち再生パワー依存特性を示している。
但し、ここで取り上げる例では記録データはいわゆる
(1,7)RLL(Run Length Limit
ed Code)方式でデータ変調されており、換言す
れば、最長マーク列は8Tであり、最短マーク列は2T
である(但し、Tはウィンド幅を意味する)。
【0039】長マーク列(以下では、仮に8Tとする)
は、通常再生でも充分再生可能な信号マークであり、小
さい再生パワーでも充分な大きさの再生信号振幅(但
し、dBレベルで表示)を得ることができる。これに対
し、短マーク列(以下では、仮に2Tとする)は、通常
再生では光学的限界を越えているので、磁壁移動検出以
外では信号を検出することはできない。このため、再生
パワーが大きくなるに従って、磁壁移動の作用によっ
て、再生信号の振幅レベルが急激に大きくなる。
【0040】図1に示すように、再生パワーがある程度
の大きさに達すると、長マーク列と短マーク列ともに、
再生パワー対再生信号振幅の変化が一定になっていく。
これは、磁壁移動検出が記録されたマークの大きさによ
らず、磁壁の大きさと磁壁拡大に寄与する検出窓の大き
さにより信号レベルが決定することに依拠する。
【0041】磁壁移動による検出を行う間は、長短それ
ぞれのマーク列に関するS/N比は充分に高い値を示し
ており、良好な再生品質が確保されていることが判る。
図1には、さらに、長マーク列と短マーク列の双方に再
生信号振幅レベルの比を、8T/2Tとして示してい
る。該チャートによれば、信号振幅レベルの比は、最初
は略線形的な上昇傾向を見せるが、1.4mW付近では
変化量が小さくなり、線形性がくずれてしまう。また、
このように変化量が小さくなる時点は、記録パワーによ
っても変動するので、従来のように信号振幅レベルの比
8T/2Tを所定値になるように再生パワーを制御する
ことでは、必ずしも良好な再生特性を確保できない。
【0042】ここで重要となるのは、マーク列の長短に
依らず再生パワーに対する再生信号振幅の変化が同じに
なるという特性である。このような場合、良好な磁壁移
動検出が行われているので、各マーク列に対する振幅変
化をモニタして、その変化量が同じになるまで再生パワ
ーを上げていけばよいことになる。
【0043】図1では、さらに、変化量の傾きをΔ8T
/2Tとしてプロットしてみた。このチャートによれ
ば、8Tと2Tの振幅変化が異なる低パワー領域での再
生では、大きな傾きを示す一方、良好な再生範囲では変
化が小さくなりチャートはほぼフラットになる。
【0044】本発明では、8T及び2Tという絶対値を
扱わず、傾きに基づいて検出しているので、記録パワー
による特性変化やメディアの個体差によるばらつきも吸
収することができる。
【0045】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。
【0047】図2には、本発明の実施に供される光磁気
ディスクの記録再生装置1のハードウェア構成を模式的
に示している。この記録再生装置1は、DWDD(Do
main Wall Displacement De
tection)方式の光磁気ディスクに対する記録
(すなわち情報信号マークの書き込み)動作と、再生
(すなわち情報信号マークの読み取り)動作を行うこと
ができる。また、この種の記録再生装置1は、例えばS
CSI(Small Computer System
Interface)などの標準的なインターフェー
スに従って汎用コンピュータ等(ワークステーションや
パーソナル・コンピュータ:以下では、「ホスト」とも
呼ぶ)に外部接続して用いることができる。以下、図1
を参照しながら各部について説明する。
【0048】この光磁気ディスク記録再生装置1は、記
憶媒体としての光磁気ディスク100を、スピン・モー
タ11でディスク円周方向に沿って回転させながら、ピ
ックアップ部12をディスク100の半径方向にスキャ
ンさせることによって、ディスク100表面の所定位置
にアクセスしてデータを記録及び/又は再生できる構成
となっている。
【0049】光磁気ディスク100は、既に述べたよう
に、DWDD方式により記録及び再生が可能なタイプで
ある。本実施例の光磁気ディスク100は、例えば、ラ
ンド・トラックにデータが記録されるランド記録式であ
り、ディスク100上のトラックには、テキスト・デー
タや、音声データ、画像データなどの各種データが既に
高密度且つ再生可能に記録される。
【0050】ピックアップ部12は、例えば、レーザ・
ダイオード(LD)などの記録再生ビームの光源と、コ
リメータ・レンズ、対物レンズ、偏向ビーム・スプリッ
タ、シリンドリカル・レンズなどの光学部品、4分割フ
ォト・デテクタ(いずれも、図1には図示しない)など
で構成される。
【0051】レーザ・パワー制御回路21は、コントロ
ール部20からの指示に従って、LD駆動回路22の駆
動を制御する。LD駆動回路21は、ピックアップ部1
2のレーザ・ダイオードへの駆動電流を供給し、ディス
ク100表面に対する再生及び/又は記録動作を実現す
る。
【0052】ピックアップ部12は、図示しない支持体
に搭載されており、この支持体をスレッド・モータ(図
示しない)などで駆動してディスク100の半径方向に
位置決めする。サーボ回路15は、このスレッド・モー
タとスピン・モータ11に対してサーボ信号を出力し
て、ピックアップ部12のディスク100表面に対する
相対的な半径方向および直径方向の変位を同期的に制御
して、位置決めすなわちディスク100上の所定アドレ
スへアクセスを実現する。
【0053】この記録再生装置1においてディスク10
0からのデータ再生を行うときには、サーボ回路15に
よる各制御信号により、ピックアップ部12はディスク
100上の指定された物理アドレスにアクセスして、再
生ビームを照射するとともにディスク100からの反射
光を検出する。より詳細には、4分割フォト・デテクタ
が反射光を受光して光電変換して、反射光の強度に相応
した電圧信号をRF回路14に供給する。
【0054】RF回路14は、反射光強度に相応した入
力信号に基づいて、再生RF信号、トラッキング・エラ
ー信号、フォーカス・エラー信号を生成する。
【0055】トラッキング・エラー信号とフォーカス・
エラー信号は、サーボ回路15に供給される。サーボ回
路15は、これらのエラー信号に基づいて、トラッキン
グ・サーボ信号とフォーカス・サーボ信号を生成して、
これらをピックアップ部12に供給する。ピックアップ
部12では、これらのサーボ信号に従って、トラック上
の正確な位置に良好なスポット径で再生ビームが照射す
るように、フィードバック制御される。
【0056】また、RF回路14が生成した再生RF信
号は、データ復調回路16、アドレス復調回路18、及
び、レーザ・パワー制御回路21の各々に供給される。
【0057】データ復調回路16は再生RF信号をデジ
タル復調し、後続のECC復調回路17はデータに付加
されたECC(Error Correction C
ode:エラー訂正符号)に従ってエラー訂正を施して
から、ホスト・インターフェース30に再生デジタル・
データを供給する。ホスト・インターフェース30は、
所定のインターフェース・プロトコルに従って、「ホス
ト」として位置付けられる外部装置(図示しない)と相
互接続されている。
【0058】ホスト・インターフェース30は、再生デ
ータ及び/又は記録データやホスト・コマンド、及び、
装置1内の状態を保持するための入出力レジスタを含ん
でいる。また、アドレス復調回路16は、再生RF信号
中のアドレス部分をデジタル復調し、ECCによるエラ
ー訂正を行った後、コントロール部20にアドレスとし
て供給する。
【0059】また、レーザ・パワー制御回路21は、再
生RF信号に基づいて、再生パワー・エラー信号を生成
して、ピックアップ部12が最適な再生ビームを照射し
て再生パワーを適正値に保持するようにLD駆動回路2
2を制御する。なお、レーザ・パワー制御回路21の詳
細については、例えば、本出願人に既に譲渡されている
特願平1185242号の明細書に開示されている。
【0060】コントロール部20は、この光磁気ディス
ク記録再生装置1全体の動作を統括的に制御する制御回
路であり、処理動作を規定したマイクロ・コードや所定
のデータを恒久的に格納したROM(Read Onl
y Memory)や、作業データを一時的に保管する
ためのRAM(Random Access Memo
ry)を含んでいる(図示しない)。コントロール部2
0は、ホスト・インターフェース30経由で受信したホ
スト・コマンドを解釈して、装置1内部の動作を制御す
ることができる。例えば、ディスク100に対する再生
コマンドや記録コマンドを受信したことに応答して、サ
ーボ回路15やレーザ・パワー制御回路21に対して命
令を発行して、再生動作や記録動作を実行せしめる。
【0061】ECC付加回路25、データ変調回路2
6、及びマグネット駆動回路27は、データ記録用のチ
ャネルである。ECC付加回路25は、ホスト・インタ
ーフェース30経由で受け取った書き込みデータにEC
C(Error Correction Code)を
付加し、データ変調回路26はECC付与後の書き込み
データをデジタル変調し、マグネット駆動回路27は変
調データに従って外部磁界発生用コイル28を駆動し
て、データ・ストリームに対応した磁界を生成せしめ
る。
【0062】長マーク列検出部51、短マーク列検出部
52、及び、演算部53は、本発明に従った再生パワー
制御を実現するためのハードウェア・コンポーネントで
ある。
【0063】長マーク列検出部51は、光磁気ディスク
100上に検査パターンの1つとして書き込まれた長信
号マーク列からの再生信号レベルを検出するための装置
である。また、短マーク列検出部52は、同ディスク1
00上に検査パターンの他の1つとして書き込まれた短
信号マーク列からの再生信号レベルを検出するための装
置である。長マーク列及び短マーク列とは、より具体的
には、(1,7)RLL変調(Run Length
Limited Code)方式を採用した光磁気ディ
スクの場合は、該方式で規定された最長マーク列である
8Tと、最短マーク列である2Tの各々であることが好
ましい(但し、Tはウィンド幅を意味する)。
【0064】この長マーク列検出部51及び短マーク列
検出部52の各々は、不要な周波数成分を除去して検出
信号のS/N比を向上させるために、BPF(バンド・
パス・フィルタ)を含んだ構成であることが好ましい。
【0065】長マーク列検出部51及び短マーク列検出
部52の各々は、検出信号をA/D(Analog t
o Digital)変換した後に、演算部53に出力
する。
【0066】演算部53には、各検出部51及び52に
よりA/D値がサンプリングされ、信号レベル比の傾き
として定義される設定値がセットされる。また、計算結
果が求まるまでの基準値としての初期値は別途与えられ
ている。これらの値は、光磁気ディスク100のプリマ
スター領域(後述)の情報として与えられてもよい。演
算部53は、計算結果や、計算途中の作業データ等を一
時保管するためのメモリ(図示しない)をローカルに持
つものとする。
【0067】この演算部53では、実測された8T/2
Tの比Rmと、予め設定された8T/2Tの最適値Rt
hとを比較する。そして、RmがRthよりも大きいとき
は、再生パワーが大き過ぎることを意味するので、レー
ザ・パワーを大きくする旨のフィードバック指令をコン
トロール部20に出力する。逆に、RmがRthよりも小
さいときは、再生パワーが小さ過ぎることを意味するの
で、レーザ・パワーを小さくする旨のフィードバック指
令をコントロール部20に出力する。なお、演算部53
が用いる最適値Rthは、予め与えられた値である以外
に、エラーレートから抽出された値であってもよい。
【0068】前述したように、コントロール部20は、
光磁気ディスク記録再生装置1全体の動作を統括的に制
御する制御回路である。ここでは、演算部53からのフ
ィードバック指令を受けて、レーザ・パワー制御回路2
1に対して再生パワーを修正するための命令を発行す
る。レーザ・パワー制御回路21は、この命令に従っ
て、LD駆動回路22が出力する駆動電流を制御する。
【0069】図3には、光磁気ディスク100のトラッ
ク上に形成されるデータ列の構造を模式的に図解してい
る。同図に示すように、該データ列は、ディスク100
上のアドレス割り当て等のシステム情報が書き込まれる
プリマスター領域と、ユーザ・データなどの記録及び再
生に使用されるMO(Magneto−Optica
l)信号領域とで構成される。プリマスター領域には、
例えば、演算部53に与えられるべきパラメータ(例え
ば、信号レベル比の傾きとして定義される設定値や、計
算結果が求まるまでの基準値(前述)など)を書き込ん
でおいてもよい。
【0070】本実施例では、プリマスター領域に続い
て、再生パワーに応じた再生信号振幅を検出するための
検出パターンが書き込まれる検出領域が配設されてい
る。検出パターンは、少なくとも、長い信号マークの列
で構成されるされる長マーク列と、短い信号マークの列
で構成される短マーク列の各々を含んでいる。より具体
的には、(1,7)RLL変調(Run Length
Limited Code)方式を採用した光磁気デ
ィスクの場合は、該方式で規定された最長マーク列であ
る8Tが形成された「8Tサンプル・エリア」と、最短
マーク列である2Tが形成された「2Tサンプル・エリ
ア」であることが好ましい(但し、Tはウィンド幅を意
味する)。各々のマーク列は、それぞれ、長マーク列検
出部51と短マーク列検出部52によって検出される
(前述)。
【0071】この検出領域は、ディスク100からのデ
ータ再生時に再生パワーを制御するディスク再生装置1
自体によって書き込まれてもよい。
【0072】次いで、この検出領域におけるデータ・サ
ンプリングの手順について説明する。
【0073】8Tサンプル・エリアにおいて、演算部5
3は、レーザ・パワー制御回路21に予め設定されてい
る最小再生パワーから順に徐々に再生パワーを増加させ
るとともに、各再生パワー出力時における信号振幅レベ
ルを検出する。
【0074】そして、レーザ・パワー制御回路21に設
定されている最大再生パワーに到達するまで、上記の動
作を繰り返し行い、各検出結果を再生パワー依存特性と
してメモリに保管しておく。
【0075】同様に、2Tサンプル・エリアにおいも、
演算部53は、レーザ・パワー制御回路21に予め設定
されている最小再生パワーから最大再生パワーに至るま
で徐々に再生パワーを増加させるとともに、各再生パワ
ー出力時における信号振幅レベルを検出して、各検出結
果を再生パワー依存特性としてメモリに保管しておく。
【0076】上述のようにして保管された検出結果を基
に、8T及び2Tの両者間における再生信号振幅比、及
び、その傾きを計算する。そして、これらの計算結果が
設定値と同じものとなるものを見つけ出し、その再生パ
ワーを最適値と判断して、コントロール部20に出力す
る。また、演算部53は、得られた最適値を、次の再生
パワーの検出時期まで保管しておく。
【0077】コントロール部20は、レーザ・パワー制
御回路21に命令を発行して、ピックアップ部12にお
いて照射されるレーザ光の再生パワーが最適値となるよ
うに、フィードバック制御する。
【0078】なお、プリマスター領域は、再生パワー依
存性が小さいことから、本実施例では上記の計算結果に
よるフィードバック値をそのまま使用することとしてい
る。
【0079】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示とい
う形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈
されるべきではない。本発明の要旨を判断するために
は、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきで
ある。
【0080】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
DWDD(Domain WallDisplacem
ent Detection)方式の超解像メディアか
らデータ再生するときに使用する再生パワーを好適に制
御することができる、優れたデータ記録再生装置及び及
びその制御方法を提供することができる。
【0081】また、本発明によれば、符号間干渉がほと
んど生じないDWDD方式の超解像メディアからデータ
再生する際に、記録パワーによる特性変化や環境温度変
化、メディア間の個体差などに非依存で、最適な再生パ
ワーを設定することができる、優れたデータ記録再生装
置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DWDD方式における超解像光磁気ディスクに
おける、長短それぞれの信号マークに対する再生パワー
と再生信号振幅の関係、すなわち再生パワー依存特性を
示したチャートである。より具体的には、長信号マーク
は、(1,7)RLL変調(Run Length L
imited Code)方式で規定された最大マーク
長8Tを持つ信号マークであり、短信号マークは、同変
調方式で規定された最短マーク長2Tである(但し、T
はウィンド幅とする)。
【図2】本発明の実施に供される光磁気ディスクの記録
再生装置1のハードウェア構成を模式的に示した図であ
る。
【図3】光磁気ディスク100のトラック上に形成され
るデータ列の構造を模式的に示した図である。
【図4】DWDD(Domain Wall Disp
lacement Detection)方式の光磁気
ディスク・メディアの断面図を模式的に示した図であ
り、より具体的には、図4(a)はデータの記録が行わ
れた状態のディスク・メディアの断面図であり、図4
(b)は再生ビームの照射により記録層と再生層の間の
交換結合が切断された様子を示した断面図であり、図4
(c)はディスク上における温度分布を示したチャート
であり、図4(d)は温度分布により生ずる磁壁エネル
ギ密度σの分布を表したチャートであり、図4(e)は
磁壁エネルギ密度σの勾配に応じて作用する力Fを示し
たチャートである。
【図5】長短それぞれの信号マークに対する再生パワー
と再生信号振幅の関係(すなわち再生パワー依存特性)
を示したチャートである。
【符号の説明】
1…光磁気ディスク記録再生装置 11…スピン・モータ,12…ピックアップ部 13…検出信号演算回路 14…RF回路,15…サーボ回路 16…データ復調回路,17…ECC復号回路 18…アドレス復調回路,19…アドレスECC復号回
路 20…コントロール部 21…レーザ・パワー制御回路,22…LD駆動回路 25…ECC付加回路,26…データ変調回路 27…マグネット駆動回路,28…外部磁界発生用コイ
ル 30…ホスト・インターフェース 51…長マーク列検出部,52…短マーク列検出部 53…演算部 100…光磁気ディスク

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データに相当するマークを記録メディア上
    に形成してデータを記録するととも、記録メディア上に
    再生光を照射して得られる反射光によってデータを再生
    するタイプのデータ記録再生装置であって、 互いにマーク長が異なる第1の検査マークと第2の検査
    マークを記録メディア上に形成する手段と、 前記第1の検査マークにおける再生パワーの強弱に応じ
    た再生信号振幅の変化を示した第1の再生パワー依存特
    性を測定する手段と、 前記第2の検査マークにおける再生パワーの強弱に応じ
    た再生信号振幅の変化を示した第2の再生パワー依存特
    性を測定する手段と、 前記第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々の再
    生信号振幅の変化量に基づいて再生パワーを制御する手
    段と、を具備することを特徴とするデータ記録再生装
    置。
  2. 【請求項2】前記の再生パワーを制御する手段は、測定
    された前記第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各
    々の再生信号振幅の変化量が略同一になるまで再生パワ
    ーを増加させていくことで制御を実現することを特徴と
    する請求項1に記載のデータ記録再生装置。
  3. 【請求項3】前記の再生パワーを制御する手段は、測定
    された前記第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各
    々の再生信号振幅の変化量が略同一になるまで再生パワ
    ーを減少させていくことで制御を実現することを特徴と
    する請求項1に記載のデータ記録再生装置。
  4. 【請求項4】前記の再生パワーを制御する手段は、測定
    された前記第1及び第2の再生パワー依存特性を基に各
    々の再生信号の振幅比及びその傾きを計算し、該計算結
    果が所定値と一致する時点の再生パワーを最適値と判断
    することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生
    装置。
  5. 【請求項5】前記第1又は第2の検査マークのいずれか
    一方は、前記記録メディアにおいて採用される変調方式
    が規定する最長マーク長のマークを有し、且つ、他方は
    該変調方式が規定する最短マーク長のマークを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。
  6. 【請求項6】データに相当するマークを記録メディア上
    に形成してデータを記録するととも、記録メディア上に
    再生光を照射して得られる反射光によってデータを再生
    するタイプのデータ記録再生装置であって、 互いにマーク長が異なる第1の検査マークと第2の検査
    マークを記録メディア上に形成する手段と、 前記第1の検査マークにおける再生信号振幅を測定する
    第1の測定手段と、 前記第2の検査マークにおける再生信号振幅を測定する
    第2の測定手段と、 前記第1の測定手段による測定結果に基づいて、前記第
    1の検査マークにおける再生パワーの強弱に応じた再生
    信号振幅の変化を示した第1の再生パワー依存特性を取
    得するとともに、前記第2の測定手段による測定結果に
    基づいて、前記第2の検査マークにおける再生パワーの
    強弱に応じた再生信号振幅の変化を示した第2の再生パ
    ワー依存特性を取得して、前記第1及び第2の再生パワ
    ー依存特性が示す各々の再生信号振幅の変化量に基づい
    て再生パワーを制御する手段と、を具備することを特徴
    とするデータ記録再生装置。
  7. 【請求項7】前記の再生パワーを制御する手段は、前記
    第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々の再生信
    号振幅の変化量が略同一になるまで再生パワーを増加さ
    せていくことで制御を実現することを特徴とする請求項
    6に記載のデータ記録再生装置。
  8. 【請求項8】前記の再生パワーを制御する手段は、前記
    第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々の再生信
    号振幅の変化量が略同一になるまで再生パワーを減少さ
    せていくことで制御を実現することを特徴とする請求項
    6に記載のデータ記録再生装置。
  9. 【請求項9】前記の再生パワーを制御する手段は、前記
    第1及び第2の再生パワー依存特性を基に各々の再生信
    号の振幅比及びその傾きを計算し、該計算結果が所定値
    と一致する時点の再生パワーを最適値と判断することを
    特徴とする請求項6に記載のデータ記録再生装置。
  10. 【請求項10】前記第1又は第2の検査マークのいずれ
    か一方は、前記記録メディアにおいて採用される変調方
    式が規定する最長マーク長のマークを有し、且つ、他方
    は該変調方式が規定する最短マーク長のマークを有する
    ことを特徴とする請求項6に記載のデータ記録再生装
    置。
  11. 【請求項11】データに相当するマークを記録メディア
    上に形成してデータを記録するととも、記録メディア上
    に再生光を照射して得られる反射光によってデータを再
    生するタイプのデータ記録再生装置において、再生光の
    再生パワーを制御するための制御方法であって、 互いにマーク長が異なる第1の検査マークと第2の検査
    マークを記録メディア上に形成するステップと、 前記第1の検査マークにおける再生パワーの強弱に応じ
    た再生信号振幅の変化を示した第1の再生パワー依存特
    性を測定するステップと、 前記第2の検査マークにおける再生パワーの強弱に応じ
    た再生信号振幅の変化を示した第2の再生パワー依存特
    性を測定するステップと、 前記第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々の再
    生信号振幅の変化量に基づいて再生パワーを制御するス
    テップと、を具備することを特徴とするデータ記録再生
    装置の制御方法。
  12. 【請求項12】前記の再生パワーを制御するステップで
    は、測定された前記第1及び第2の再生パワー依存特性
    が示す各々の再生信号振幅の変化量が略同一になるまで
    再生パワーを増加させていくことで制御を実現すること
    を特徴とする請求項11に記載のデータ記録再生装置の
    制御方法。
  13. 【請求項13】前記の再生パワーを制御するステップで
    は、測定された前記第1及び第2の再生パワー依存特性
    が示す各々の再生信号振幅の変化量が略同一になるまで
    再生パワーを減少させていくことで制御を実現すること
    を特徴とする請求項11に記載のデータ記録再生装置の
    制御方法。
  14. 【請求項14】前記の再生パワーを制御するステップで
    は、測定された前記第1及び第2の再生パワー依存特性
    を基に各々の再生信号の振幅比及びその傾きを計算し、
    該計算結果が所定値と一致する時点の再生パワーを最適
    値と判断することを特徴とする請求項11に載のデータ
    記録再生装置の制御方法
  15. 【請求項15】前記第1又は第2の検査マークのいずれ
    か一方は、前記記録メディアにおいて採用される変調方
    式が規定する最長マーク長のマークを有し、且つ、他方
    は該変調方式が規定する最短マーク長のマークを有する
    ことを特徴とする請求項11に載のデータ記録再生装置
    の制御方法。
  16. 【請求項16】データに相当するマークを記録メディア
    上に形成してデータを記録するととも、記録メディア上
    に再生光を照射して得られる反射光によってデータを再
    生するタイプのデータ再生装置であって、 記録メディア上に形成された所定のマーク長を有する第
    1の検査マークにおける再生信号振幅を測定する第1の
    測定手段と、 記録メディア上に形成された前記第1の検査マークとは
    異なるマーク長を有する第2の検査マークにおける再生
    信号振幅を測定する第2の測定手段と、 前記第1の測定手段による測定結果に基づいて、前記第
    1の検査マークにおける再生パワーの強弱に応じた再生
    信号振幅の変化を示した第1の再生パワー依存特性を取
    得するとともに、前記第2の測定手段による測定結果に
    基づいて、前記第2の検査マークにおける再生パワーの
    強弱に応じた再生信号振幅の変化を示した第2の再生パ
    ワー依存特性を取得して、前記第1及び第2の再生パワ
    ー依存特性が示す各々の再生信号振幅の変化量に基づい
    て再生パワーを制御する手段と、を具備することを特徴
    とするデータ再生装置。
  17. 【請求項17】前記の再生パワーを制御する手段は、前
    記第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々の再生
    信号振幅の変化量が略同一になるまで再生パワーを増加
    させていくことで制御を実現することを特徴とする請求
    項16に記載のデータ再生装置。
  18. 【請求項18】前記の再生パワーを制御する手段は、前
    記第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々の再生
    信号振幅の変化量が略同一になるまで再生パワーを減少
    させていくことで制御を実現することを特徴とする請求
    項16に記載のデータ再生装置。
  19. 【請求項19】前記の再生パワーを制御する手段は、前
    記第1及び第2の再生パワー依存特性を基に各々の再生
    信号の振幅比及びその傾きを計算し、該計算結果が所定
    値と一致する時点の再生パワーを最適値と判断すること
    を特徴とする請求項16に記載のデータ再生装置。
  20. 【請求項20】前記第1又は第2の検査マークのいずれ
    か一方は、前記記録メディアにおいて採用される変調方
    式が規定する最長マーク長のマークを有し、且つ、他方
    は該変調方式が規定する最短マーク長のマークを有する
    ことを特徴とする請求項16に記載のデータ再生装置。
  21. 【請求項21】データに相当するマークを記録メディア
    上に形成してデータを記録するととも、記録メディア上
    に再生光を照射して得られる反射光によってデータを再
    生するタイプのデータ再生装置において、再生光の再生
    パワーを制御するための制御方法であって、 記録メディア上に形成された所定のマーク長を有する第
    1の検査マークにおける再生パワーの強弱に応じた再生
    信号振幅の変化を示した第1の再生パワー依存特性を測
    定するステップと、 記録メディア上に形成された前記第1の検査マークとは
    異なるマーク長を有する第2の検査マークにおける再生
    パワーの強弱に応じた再生信号振幅の変化を示した第2
    の再生パワー依存特性を測定するステップと、 前記第1及び第2の再生パワー依存特性が示す各々の再
    生信号振幅の変化量に基づいて再生パワーを制御するス
    テップと、を具備することを特徴とするデータ再生装置
    の制御方法。
  22. 【請求項22】前記の再生パワーを制御するステップで
    は、測定された前記第1及び第2の再生パワー依存特性
    が示す各々の再生信号振幅の変化量が略同一になるまで
    再生パワーを増加させていくことで制御を実現すること
    を特徴とする請求項21に記載のデータ再生装置の制御
    方法。
  23. 【請求項23】前記の再生パワーを制御するステップで
    は、測定された前記第1及び第2の再生パワー依存特性
    が示す各々の再生信号振幅の変化量が略同一になるまで
    再生パワーを減少させていくことで制御を実現すること
    を特徴とする請求項21に記載のデータ再生装置の制御
    方法。
  24. 【請求項24】前記の再生パワーを制御するステップで
    は、測定された前記第1及び第2の再生パワー依存特性
    を基に各々の再生信号の振幅比及びその傾きを計算し、
    該計算結果が所定値と一致する時点の再生パワーを最適
    値と判断することを特徴とする請求項21に載のデータ
    再生装置の制御方法
  25. 【請求項25】前記第1又は第2の検査マークのいずれ
    か一方は、前記記録メディアにおいて採用される変調方
    式が規定する最長マーク長のマークを有し、且つ、他方
    は該変調方式が規定する最短マーク長のマークを有する
    ことを特徴とする請求項21に載のデータ再生装置の制
    御方法。
  26. 【請求項26】前記記録メディアは、磁壁移動により磁
    区を拡大させて記録マークに対する検出信号を増大させ
    る磁壁移動検出(DWDD:Domain Wall
    Displace Detection)方式の光磁気
    ディスクであることを特徴とする請求項1又は6のいず
    れかに記載のデータ記録再生装置。
  27. 【請求項27】前記記録メディアは、磁壁移動により磁
    区を拡大させて記録マークに対する検出信号を増大させ
    る磁壁移動検出(DWDD:Domain Wall
    Displace Detection)方式の光磁気
    ディスクであることを特徴とする請求項11に記載のデ
    ータ記録再生装置の制御方法。
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JP (1) JP2001052386A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007522600A (ja) * 2004-02-11 2007-08-09 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド 超解像情報記録媒体に記録された情報再生方法及び装置
US7885155B2 (en) 2006-07-26 2011-02-08 Ricoh Company, Ltd. Data readout method, data readout device, and optical disk

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