JP2001052189A - カラー画像の輪郭線抽出装置 - Google Patents

カラー画像の輪郭線抽出装置

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JP2001052189A
JP2001052189A JP11225173A JP22517399A JP2001052189A JP 2001052189 A JP2001052189 A JP 2001052189A JP 11225173 A JP11225173 A JP 11225173A JP 22517399 A JP22517399 A JP 22517399A JP 2001052189 A JP2001052189 A JP 2001052189A
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contour line
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contour
image
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JP11225173A
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Kazuaki Baba
和昭 馬場
Toshiya Ishida
敏也 石田
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Max Co Ltd
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Max Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一領域についての画像処理を多数繰り返す
煩を回避して処理時間の短縮を図るとともに、様々な色
の組み合わせに対して鮮明に輪郭線を抽出することので
きるカラー画像の輪郭線抽出装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るカラー画像の輪郭線抽出装
置は、入力されたカラー画像のピクセルごとの色データ
を平均化する色データ平均化手段と、この色データ平均
化手段により平均化されたピクセルごとの色データに基
づいて、ピクセルごとに周辺のピクセルとの色差を求め
て色差データを生成する色差データ生成手段と、ピクセ
ルごとの色差データを所定のしきい値と比較して二値化
し色差の大きいピクセルを選択することにより、選択さ
れるピクセルからなる輪郭線包含領域10,11を生成
する輪郭線包含領域生成手段と、輪郭線包含領域10,
11から輪郭線12,13を抽出する輪郭線抽出手段と
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像内の色
と色との境目からなる輪郭線を抽出するカラー画像の輪
郭線抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー画像の輪郭線抽出装置で
は、例えば以下のような処理を行うことにより輪郭線を
抽出している。
【0003】図12は入力されたカラー画像をグレース
ケールに変換して輪郭線を抽出する方法を示す。図12
(a)の左図は、背景に対して文字「A」、「B」、
「C」がそれぞれ異なる色で表されたカラー画像を示
し、ここでは、その各文字の輪郭線を抽出する方法につ
いて説明する。
【0004】このカラー画像では背景色αは肌色であ
り、そのグレースケールは「3」である。また、文字
「A」の色βは青、文字「B」の色γは緑、文字「C」
の色δは赤であり、各色のグレースケールは「6」、
「9」、「1」である。このような文字の輪郭線を抽出
する場合、通常は背景色のグレースケールよりも大きな
値のしきい値を設定し、このしきい値以上のグレースケ
ールをもつ領域を抽出する。例えばしきい値として
「4」を設定すると、その値よりも色δのグレースケー
ル「1」が小さいので、図12(a)の右図に示すよう
に文字「A」、「B」は抽出されるが文字「C」は抽出
されない。この文字「C」を文字「A」、「B」と同様
に抽出するには、文字「C」の色が背景色αよりもグレ
ースケールの大きい色でなければならず、これでは原画
像における色の組み合わせによって抽出される文字が制
限されてしまう。
【0005】このような不都合を回避するためには、図
12(b)に示すように、まず上記のようにして文字
「A」、「B」を抽出した後にこれらの文字の輪郭線を
抽出し、続いて背景色αのグレースケールよりも小さな
値(例えば「2」)にしきい値を設定し直し、この新た
なしきい値以下のグレースケールをもつ色δの領域、す
なわち文字「C」を抽出し、文字「C」の輪郭線を抽出
して先に求めた文字「A」、「B」の輪郭線と合成すれ
ばよい。
【0006】一方、図13はカラー画像を色成分ごとに
分けて輪郭線を抽出する方法を示す。図13において原
画像1は白地に黒丸が表示されたものであり、この画像
1をR、G、Bの各色成分に分解すると、赤地に黒丸が
表示された画像2、緑地に黒丸が表示された画像3、及
び青地に黒丸が表示された画像4の三つの成分画像が得
られる。この成分画像ごとに輪郭線の抽出を行うと、画
像2からは輪郭線5が、画像3からは輪郭線6が、画像
4からは輪郭線7がそれぞれ抽出され、これらの輪郭線
5,6,7を合成することにより最終的には一つの輪郭
線8が得られる。
【0007】ところで、画像データがスキャナー入力に
よるものである場合等には、色むら(濃度のゆれ)があ
るため、本来一致すべき輪郭線5,6,7も実際には画
像9に示すように完全には一致しない。よって、このよ
うな方法を採る輪郭線抽出装置では、輪郭線8を得るた
めの複雑な合成処理が一般になされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カラー
画像をグレースケールに変換して輪郭線の抽出を行う前
者の方法を採る輪郭線抽出装置では、しきい値とグレー
スケールとの大小比較は画像全領域について行われるた
め、しきい値を設定し直した場合にはその大小比較が再
度画像全領域について行われることとなり、処理に長時
間を要するという問題があった。
【0009】また、カラー画像を色成分ごとに分けて輪
郭線の抽出を行う後者の方法を採る輪郭線抽出装置で
は、色成分ごとに画像全領域について特殊処理を施し輪
郭線を抽出するほか、ここで抽出した輪郭線を一致させ
るための複雑な合成処理を必要とするため、処理に時間
がかかるという問題がやはりあった。
【0010】これらのいずれの装置においても、輪郭線
抽出に際しては色の変化の大きい点を結んで輪郭線とし
ているが、スキャナー入力画像等にはノイズ成分が含ま
れ、その濃度変化をみると図14(a)に示すように変
化の激しい部分が多くあるので、濃度変化に基づきこの
まま輪郭線を抽出しようとすると、ノイズによる濃度変
化まで輪郭線によるものと誤認されて輪郭線を高精度に
抽出することができない。そこで、通常はノイズの影響
をなくすためにアベレージフィルタ等を使用している
が、このフィルタ等の作用によって本来抽出すべき輪郭
線の濃度変化まで同図(b)に示すようになだらかなも
のとなり、抽出に支障を生じるおそれがあるため、その
輪郭線の濃度変化を同図(c)に示すように再度強調、
鮮明化する必要があった。
【0011】さらに、このようにして得られる輪郭線も
色の組み合わせによっては不鮮明なものとなることがあ
り、こうした従来の装置は様々な色の組み合わせに対し
て鮮明に輪郭線を抽出することができるとは言い難かっ
た。
【0012】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、同一領域についての画像処理を多数繰り返す煩を
回避して処理時間の短縮を図るとともに、様々な色の組
み合わせに対して鮮明に輪郭線を抽出することのできる
カラー画像の輪郭線抽出装置を提供することを課題とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、入力されたカラー画像のピクセ
ルごとの色データを平均化する色データ平均化手段を備
え、該色データ平均化手段により平均化されたピクセル
ごとの色データに基づいて前記カラー画像内の色と色と
の境目からなる輪郭線を抽出するカラー画像の輪郭線抽
出装置であって、前記平均化されたピクセルごとの色デ
ータに基づいて、ピクセルごとに周辺のピクセルとの色
差を求めて色差データを生成する色差データ生成手段
と、各ピクセルごとの色差データを所定のしきい値と比
較して二値化し色差の大きいピクセルを選択することに
より、選択されるピクセルからなる輪郭線包含領域を生
成する輪郭線包含領域生成手段と、前記輪郭線包含領域
から前記輪郭線を抽出する輪郭線抽出手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1に記載のカラ
ー画像の輪郭線抽出装置において、前記輪郭線抽出手段
は前記輪郭線包含領域が画像内で複数の閉曲線をなす場
合に、閉曲線ごとに輪郭線を抽出した後に抽出した複数
の輪郭線を合成することによりカラー画像内のすべての
輪郭線を抽出することを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載のカラー画像の輪郭線抽出装置において、前記輪
郭線抽出手段は前記輪郭線包含領域により区画された輪
郭線包含領域外の二領域のもつ色データに基づいて、そ
の輪郭線包含領域から輪郭線を抽出することを特徴とす
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0017】図1は本発明に係るカラー画像の輪郭線抽
出装置の概略構成を、図2はその輪郭線抽出方法の概略
手順を示し、図3(a)は本実施の形態において輪郭線
抽出の対象となるカラー画像を示す。このカラー画像は
背景に対して文字「A」が異なる色で表示されたもので
あり、背景色をε、文字「A」の色をζとする。
【0018】カラー画像の輪郭線抽出装置は、カラー画
像を読み込むためのスキャナー20と、スキャナー20
の入力画像を保存する画像メモリ21と、次述の各ステ
ップの処理を行うCPU22と、CPU22の処理手続
を記憶しているROM23と、画像処理中の各結果を記
憶するRAM24と、CPU22の出力画像を表示する
モニター25とを備える。
【0019】この輪郭線抽出装置は、ステップ1(図2
において「S.1」と記載。以下同様。)において、ス
キャナー20により入力して画像メモリ21に保存した
カラー画像のRGB24ビット画像データを人の知覚に
合う表色系に変換する。ここでは、画像データをそのよ
うな表色系の一つであるL***表色系に変換し、ピ
クセルごとの色データとしてRAM24に保存するが、
色の変化度合いを判断することができればXYZ、UC
S、LUV、マンセル等の他の表色系に変換してもかま
わない。
【0020】ステップ2では、対象とするピクセル
(i,j)を中心とする3×3マトリクスの色データ
を、例えば次式で表されるアベレージフィルタMにより
平均化し、ノイズ成分を除去するとともに色εと色ζと
の境目である輪郭線の部分の濃度変化勾配を緩やかにす
る(図14(b)参照)。
【0021】
【数1】
【0022】ここで、アベレージフィルタMによる平均
化は、各ピクセルの色データであるL*値、a*値、b*
値のそれぞれについて行い、処理後の各ピクセルは平均
化したL*値、a*値、b*値を色データとしてもつ。ま
た、本実施例では、L***色空間における原点
(0,0,0)をO、互いに隣接するピクセルp1,p2
の各色データを表す点をP1,P2とすると、ピクセルp
1の濃度とはベクトルOP1の大きさをいい、ピクセルp
1の濃度差とはベクトルOP1とベクトルOP2との差ベ
クトルP12の大きさをいう。
【0023】ステップ3では、ピクセル(i,j)と3
×3マトリクス内の周辺のピクセルとの平均化された色
データに基づいて、ピクセル(i,j)と周辺ピクセル
との色差を求める。色差はピクセル(i,j)とこれに
隣接する8つのピクセルそれぞれとの間について求め、
求めた8つの色差を平均して得られる平均色差をピクセ
ル(i,j)の色差データとする。
【0024】すなわち、ピクセル(i,j)のL*値を
*0、a*値をa*0、b*値をb*0とし、隣接するピ
クセル(i−1,j−1)のL*値をL*1、a*値をa*
1、b *値をb*1とすると、両者の色差ΔE*1はL*
**色空間における両者間の直線距離で表される。
【0025】ΔE*1={(L*1−L*0)2+(a*
−a*0)2+(b*1−b*0)21/2 同様に、中心ピクセル(i,j)と周辺ピクセル(i,
j−1)との色差ΔE*2、周辺ピクセル(i+1,j
−1)との色差ΔE*3、周辺ピクセル(i−1,j)
との色差ΔE*4、周辺ピクセル(i+1,j)との色
差ΔE*5、周辺ピクセル(i−1,j+1)との色差
ΔE*6、周辺ピクセル(i,j+1)との色差ΔE
*7、及び周辺ピクセル(i+1,j+1)との色差Δ
*8を求め、ピクセル(i,j)についての平均色差
ΔE*を次式のように算出する。
【0026】ΔE*=(ΔE*1+ΔE*2+ΔE*3+Δ
*4+ΔE*5+ΔE*6+ΔE*7+ΔE*8)/8 ここで求めたピクセルごとの色差データΔE*は上述の
濃度差に相当し、L*値、a*値、b*値からなる色デー
タとは別にRAM24に保存しておく。
【0027】ステップ4では、前ステップで生成された
色差データΔE*を所定のしきい値と比較して二値化す
ることにより、抽出すべき輪郭線が包含される一定領域
を特定して輪郭線包含領域を生成する。しきい値は、色
差データΔE*がそのしきい値以上である場合に
「1」、しきい値未満である場合に「0」となるように
二値化したときに、「1」となる領域が数ピクセルの幅
をもつように予め設定されている。あるいは、全ピクセ
ルについての色差データΔE*を求め終えた段階で、上
記の条件が満たされるように決定されてもよい。ただ
し、ここで設定されるしきい値があまりに小さいと視覚
で判断することができない色差をも「1」とされるおそ
れがあるため、設定されるしきい値には下限が設けられ
ている。
【0028】例えば各ピクセルの濃度を平均化された色
データに基づき図3(a)の直線lに沿って調べると、
図4に示すようになる。また、各ピクセルの濃度差を色
差データに基づき同直線に沿って調べると、図5に示す
ようになる。図5において、しきい値S以上の濃度差を
有するピクセルを「1」、しきい値S未満の濃度差を有
するピクセルを「0」として二値化を行うと、図6に示
すようになる。
【0029】二値化により「1」とされた領域は色差の
大きいピクセルの集合であり、図3(b)に示すよう
に、抽出すべき輪郭線に沿った二つの閉曲線を形成す
る。この領域10,11が輪郭線包含領域であり、上述
のように輪郭線と直交する方向に数ピクセルの幅を有す
る。
【0030】ステップ5では、閉曲線ごとに輪郭線包含
領域中のピクセルを評価し、幅方向にならぶ数ピクセル
のうち輪郭線をなすピクセルを順次選び出して輪郭線を
抽出する。つまり、まず輪郭線包含領域により区画され
た輪郭線包含領域外の二領域、すなわち、閉曲線内外の
各色を基本色として選択し、L***色空間において
その両基本色の中間にある色をもつピクセルを順次選出
し、この選出したピクセルが互いに結ばれてなる輪郭線
を抽出する。ここでは、輪郭線包含領域10,11はそ
れぞれ図7(a)、図8(a)に示す閉曲線をなすの
で、基本色はその各閉曲線に対して定められる。実際の
処理では、各閉曲線を特定するにあたって画像全領域を
走査し「1」とされたピクセルを拾い出していく際に、
基本色の選択が同時に行われている。以下、輪郭線包含
領域10についての輪郭線抽出過程を具体的に述べる。
【0031】図4乃至図6において、二点鎖線で囲まれ
た部分は輪郭線包含領域10に対応し、一点鎖線は抽出
すべき輪郭線の実際の位置を示している。また、この一
点鎖線よりも左側は文字「A」の領域であり、右側は背
景の領域である。輪郭線包含領域10についての基本色
は、輪郭線包含領域10の外側で、かつ、輪郭線包含領
域10の外縁近傍の位置e1,e2から採り、これによ
り文字「A」の色ζ、背景の色εが基本色として選択さ
れる。
【0032】選択された基本色ε,ζは、L***
空間において例えば図9の点P,Qのように表される。
実験によれば、輪郭線包含領域中の幅方向に沿った各ピ
クセルの色データをL***色空間にプロットする
と、基本色を結ぶ直線上にほぼ分布するとともに、閉曲
線の内側から外側にかけて一方の基本色から他方の基本
色に近づくように配列することが確認されている。そこ
で、輪郭線包含領域10の内部の直線l上にある任意の
ピクセルについて、その色データをL***色空間に
プロットした点をRとすると、点Rは直線PQ上に位置
することとなり、ここでは、そのピクセルの色データの
階調値nをベクトルQRのベクトルQPに対する長さ比
によって次式のように算出する。
【0033】
【数2】
【0034】これにより、そのピクセルのもつ色が一方
の基本色ζを「0」、他方の基本色εを「15」とする
16階調で表現され、この多値化を幅方向にならぶすべ
てのピクセルについて行う。
【0035】各ピクセルについての多値化が完了する
と、つぎに輪郭線をなすピクセルとして階調値「7」〜
「9」のピクセルを選び出す。閉曲線に沿って順次この
ようにピクセルを選出していき、選出したピクセル同士
が結ばれることにより、輪郭線包含領域10から図7
(b)に示すように輪郭線12が抽出される。
【0036】ところで、ここで階調値「7」〜「9」の
ピクセルを選び出すこととしたのは、色変化(色差)が
最大となる位置(図5における濃度差のピーク位置)に
輪郭線があるとすればその位置に対応するピクセルは階
調値として中間の値をもつからであり、また、選び出す
階調値を唯一つに定めたのでは必ずしもその階調値をも
つピクセルがあるとは限らないからである。さらに、輪
郭線包含領域の幅方向の中央位置を単純に輪郭線の位置
とすると、ノイズ等の関係で例えば図10に示すように
輪郭線包含領域10の幅が不均一となったときに、本来
の輪郭線12とは異なる輪郭線12’が抽出されるおそ
れがあり好ましくないからである。
【0037】なお、階調値「7」〜「9」のピクセルが
幅方向に複数あった場合には、公知の方法(例えば、図
11に示すように、前回選出したピクセルから外側に向
けて渦巻き状に走査し、最初に検出した階調値「7」〜
「9」のピクセルを選出する方法(斜線を施したピクセ
ルが選出される。))によりいずれか一つのピクセルを
選び出すようにすればよい。
【0038】以上同様の処理を輪郭線包含領域11につ
いても施すことにより、図8(b)に示すように輪郭線
13が抽出される。
【0039】ステップ6では、ステップ5で閉曲線ごと
に抽出した輪郭線12,13を一画像に表示するための
合成処理を行う。本ステップの完了により、原画像に表
示された文字「A」の輪郭線はすべて出力画像上に表示
され、図3(c)に示すような抽出結果を得る。
【0040】この実施の形態に係るカラー画像の輪郭線
抽出装置では、画像全領域から輪郭線を直接抽出するの
ではなく、輪郭線をなすピクセルが含まれる比率の高い
輪郭線包含領域を一旦生成し、この輪郭線包含領域中の
各ピクセルを評価して輪郭線を抽出することにより、種
々の色の組み合わせに対して輪郭線を抽出することがで
きる。とりわけ本実施例では閉曲線をなす輪郭線包含領
域ごとにピクセルの評価を行っており、画像全体として
は使用色が多くても閉曲線ごとの色数は限られるため、
基本色の選定等が容易で演算処理の高速化を図ることが
できるとともに、閉曲線ごとに抽出条件(しきい値等)
を調整することにより輪郭線を高精度に抽出することが
できる。すなわち、様々な色の組み合わせに対して輪郭
線を鮮明に抽出することができ、実験では、背景6色、
文字35色の組み合わせからなる計210パターンのカ
ラー画像すべてについて、輪郭線が直線、曲線のいずれ
であっても±1ピクセル、画像の隅部にあっては±2ピ
クセルの精度で抽出を行うことができた。
【0041】なお、このように閉曲線をなす領域ごとに
画像処理を行ったとしても、その各領域は狭く、かつ、
同一領域についての画像処理を多数繰り返すわけではな
いので、画像全領域にわたって複数回の処理を行う従来
の装置に比して短時間(画像全領域の処理を1回行うに
要する時間程度)で抽出処理を完了することができる。
【0042】また、図14(a),(b)に示した平均
化によるノイズ除去は一般に同図(c)に示すように強
調処理を必要とするが、本発明では輪郭線包含領域内の
ピクセルを幅方向に沿って評価するに際して同方向に沿
って複数のピクセルを輪郭線包含領域内に必要とするた
め、平均化により濃度変化が緩やかになった色データに
基づき輪郭線包含領域を生成することにより、つまり、
強調処理を行うことなく平均化処理の結果を直接利用す
ることにより、輪郭線包含領域に所定の幅をもたせるこ
ととしている。通常その強調処理は複雑であって処理に
時間を要するが、本発明に係る輪郭線抽出装置ではそれ
を有効に省略することにより、処理を簡単に短時間で行
うことができる。
【0043】以上、本発明の具体的な実施の形態につい
て説明したが、本発明は上述の形態に限られるものでは
なく、例えば色差の平均を行わずに色差データを生成し
てもよい。このように平均化を行わない場合には、対象
とするピクセルについていずれか1つの周辺ピクセルと
の色差をとって、これを色差データとすればよい。
【0044】上記ステップ5では輪郭線包含領域内の各
ピクセルを16階調表現により多値化したが、二値化に
より各ピクセルを「0」と「1」とに区分して、その
「0」と「1」との境目となるピクセルを輪郭線をなす
ものとして選出することとしてもかまわない。
【0045】
【発明の効果】本発明に係るカラー画像の輪郭線抽出装
置は、以上説明したように構成したので、同一領域につ
いての画像処理を多数繰り返す煩を回避して処理時間の
短縮を図ることができるとともに、様々な色の組み合わ
せに対して鮮明に輪郭線を抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラー画像の輪郭線抽出装置の概
略構成を示す説明図である。
【図2】図1の輪郭線抽出装置における輪郭線抽出方法
の概略手順を示す流れ図である。
【図3】背景に文字が表示されたカラー画像の輪郭線の
抽出過程を示し、(a)は原画像、(b)は輪郭線包含
領域生成後の画像、(c)は輪郭線抽出後の出力画像を
示す説明図である。
【図4】図3(a)の直線lに沿った濃度変化を示す説
明図である。
【図5】図3(a)の直線lに沿った濃度差変化を示す
説明図である。
【図6】図5の濃度差をしきい値Sにより二値化した結
果を示す説明図である。
【図7】一の閉曲線をなす輪郭線包含領域の処理過程を
示し、(a)はその輪郭線包含領域、(b)は(a)の
輪郭線包含領域から抽出した輪郭線を示す説明図であ
る。
【図8】他の閉曲線をなす輪郭線包含領域の処理過程を
示し、(a)はその輪郭線包含領域、(b)は(a)の
輪郭線包含領域から抽出した輪郭線を示す説明図であ
る。
【図9】輪郭線包含領域内の各ピクセルの色データを多
値化する方法を示す説明図である。
【図10】輪郭線包含領域の幅方向中央位置を輪郭線位
置とした場合に生じ得る抽出誤差を示す説明図である。
【図11】所定の階調値を有するピクセルが複数ある場
合に、その中から一のピクセルを選出する方法を示す説
明図である。
【図12】従来のカラー画像の輪郭線抽出装置における
輪郭線抽出方法であって、カラー画像をグレースケール
に変換して輪郭線を抽出する方法を示し、(a)はしき
い値を一定として抽出した場合を、(b)はしきい値を
変更して抽出した場合を示す説明図である。
【図13】従来のカラー画像の輪郭線抽出装置における
輪郭線抽出方法であって、カラー画像を色成分ごとに分
けて輪郭線を抽出する方法を示す説明図である。
【図14】アベレージフィルタによる色データのノイズ
除去を示し、(a)は原データを、(b)は平均化した
データを、(c)は輪郭線部分を強調、鮮明化したデー
タを示す説明図である。
【符号の説明】
10,11 輪郭線包含領域 12,13 輪郭線 20 スキャナー 21 画像メモリ 22 CPU 23 ROM 24 RAM 25 モニタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C077 LL02 LL18 PP27 PP32 PP36 PP46 PP47 5C079 HB01 HB08 HB11 LA06 LA34 NA11 5L096 AA02 EA05 EA43 FA06 FA32 FA81 GA06 GA41 GA51 GA55

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力されたカラー画像のピクセルごとの色
    データを平均化する色データ平均化手段を備え、該色デ
    ータ平均化手段により平均化されたピクセルごとの色デ
    ータに基づいて前記カラー画像内の色と色との境目から
    なる輪郭線を抽出するカラー画像の輪郭線抽出装置であ
    って、 前記平均化されたピクセルごとの色データに基づいて、
    ピクセルごとに周辺のピクセルとの色差を求めて色差デ
    ータを生成する色差データ生成手段と、 各ピクセルごとの色差データを所定のしきい値と比較し
    て二値化し色差の大きいピクセルを選択することによ
    り、選択されるピクセルからなる輪郭線包含領域を生成
    する輪郭線包含領域生成手段と、 前記輪郭線包含領域から前記輪郭線を抽出する輪郭線抽
    出手段とを有することを特徴とするカラー画像の輪郭線
    抽出装置。
  2. 【請求項2】前記輪郭線抽出手段は前記輪郭線包含領域
    が画像内で複数の閉曲線をなす場合に、閉曲線ごとに輪
    郭線を抽出した後に抽出した複数の輪郭線を合成するこ
    とによりカラー画像内のすべての輪郭線を抽出すること
    を特徴とする請求項1に記載のカラー画像の輪郭線抽出
    装置。
  3. 【請求項3】前記輪郭線抽出手段は前記輪郭線包含領域
    により区画された輪郭線包含領域外の二領域のもつ色デ
    ータに基づいて、その輪郭線包含領域から輪郭線を抽出
    することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカ
    ラー画像の輪郭線抽出装置。
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