JP2001053977A - カラー画像の輪郭線抽出装置 - Google Patents

カラー画像の輪郭線抽出装置

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JP2001053977A
JP2001053977A JP11225174A JP22517499A JP2001053977A JP 2001053977 A JP2001053977 A JP 2001053977A JP 11225174 A JP11225174 A JP 11225174A JP 22517499 A JP22517499 A JP 22517499A JP 2001053977 A JP2001053977 A JP 2001053977A
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contour
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JP11225174A
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Kazuaki Baba
和昭 馬場
Toshiya Ishida
敏也 石田
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Max Co Ltd
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Max Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な色の組み合わせに対して鮮明に輪郭線
を抽出することのできるカラー画像の輪郭線抽出装置を
提供する。 【解決手段】 本発明に係るカラー画像の輪郭線抽出装
置は、カラー画像のピクセルごとの平均化された色デー
タに基づきピクセルごとに色差データを生成する色差デ
ータ生成手段と、各色差データを二値化して色差の大き
いピクセルを選択することにより輪郭線包含領域13を
生成する輪郭線包含領域生成手段と、輪郭線包含領域1
3により区画された各領域のもつ色ε,ζ,ηを基本色
とし、輪郭線包含領域13内の各ピクセルの色データに
対する基本色ε,ζ,ηの影響度合いを示す配合比を決
定する配合比決定手段と、配合比決定手段により決定さ
れた輪郭線包含領域13内の各ピクセルの配合比に基づ
き輪郭線を抽出する輪郭線抽出手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像内の色
と色との境目からなる輪郭線を抽出するカラー画像の輪
郭線抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー画像の輪郭線抽出装置で
は、例えば以下のような処理を行うことにより輪郭線を
抽出している。
【0003】図12は入力されたカラー画像をグレース
ケールに変換して輪郭線を抽出する方法を示す。図12
(a)の左図は、背景に対して文字「A」、「B」、
「C」がそれぞれ異なる色で表されたカラー画像を示
し、ここでは、その各文字の輪郭線を抽出する方法につ
いて説明する。
【0004】このカラー画像では背景色αは肌色であ
り、そのグレースケールは「3」である。また、文字
「A」の色βは青、文字「B」の色γは緑、文字「C」
の色δは赤であり、各色のグレースケールは「6」、
「9」、「1」である。このような文字の輪郭線を抽出
する場合、通常は背景色のグレースケールよりも大きな
値のしきい値を設定し、このしきい値以上のグレースケ
ールをもつ領域を抽出する。例えばしきい値として
「4」を設定すると、その値よりも色δのグレースケー
ル「1」が小さいので、図12(a)の右図に示すよう
に文字「A」、「B」は抽出されるが文字「C」は抽出
されない。この文字「C」を文字「A」、「B」と同様
に抽出するには、文字「C」の色が背景色αよりもグレ
ースケールの大きい色でなければならず、これでは原画
像における色の組み合わせによって抽出される文字が制
限されてしまう。
【0005】このような不都合を回避するためには、図
12(b)に示すように、まず上記のようにして文字
「A」、「B」を抽出した後にこれらの文字の輪郭線を
抽出し、続いて背景色αのグレースケールよりも小さな
値(例えば「2」)にしきい値を設定し直し、この新た
なしきい値以下のグレースケールをもつ色δの領域、す
なわち文字「C」を抽出し、文字「C」の輪郭線を抽出
して先に求めた文字「A」、「B」の輪郭線と合成すれ
ばよい。
【0006】一方、図13はカラー画像を色成分ごとに
分けて輪郭線を抽出する方法を示す。図13において原
画像1は白地に黒丸が表示されたものであり、この画像
1をR、G、Bの各色成分に分解すると、赤地に黒丸が
表示された画像2、緑地に黒丸が表示された画像3、及
び青地に黒丸が表示された画像4の三つの成分画像が得
られる。この成分画像ごとに輪郭線の抽出を行うと、画
像2からは輪郭線5が、画像3からは輪郭線6が、画像
4からは輪郭線7がそれぞれ抽出され、これらの輪郭線
5,6,7を合成することにより最終的には一つの輪郭
線8が得られる。
【0007】ところで、画像データがスキャナー入力に
よるものである場合等には、色むら(濃度のゆれ)があ
るため、本来一致すべき輪郭線5,6,7も実際には画
像9に示すように完全には一致しない。よって、このよ
うな方法を採る輪郭線抽出装置では、輪郭線8を得るた
めの複雑な合成処理が一般になされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カラー
画像をグレースケールに変換して輪郭線の抽出を行う前
者の方法を採る輪郭線抽出装置では、しきい値とグレー
スケールとの大小比較は画像全領域について行われるた
め、しきい値を設定し直した場合にはその大小比較が再
度画像全領域について行われることとなり、処理に長時
間を要するという問題があった。
【0009】また、カラー画像を色成分ごとに分けて輪
郭線の抽出を行う後者の方法を採る輪郭線抽出装置で
は、色成分ごとに画像全領域について特殊処理を施し輪
郭線を抽出するほか、ここで抽出した輪郭線を一致させ
るための複雑な合成処理を必要とするため、処理に時間
がかかるという問題がやはりあった。
【0010】これらのいずれの装置においても、輪郭線
抽出に際しては色の変化の大きい点を結んで輪郭線とし
ているが、スキャナー入力画像等にはノイズ成分が含ま
れ、その濃度変化をみると図14(a)に示すように変
化の激しい部分が多くあるので、濃度変化に基づきこの
まま輪郭線を抽出しようとすると、ノイズによる濃度変
化まで輪郭線によるものと誤認されて輪郭線を高精度に
抽出することができない。そこで、通常はノイズの影響
をなくすためにアベレージフィルタ等を使用している
が、このフィルタ等の作用によって本来抽出すべき輪郭
線の濃度変化まで同図(b)に示すようになだらかなも
のとなり、抽出に支障を生じるおそれがあるため、その
輪郭線の濃度変化を同図(c)に示すように再度強調、
鮮明化する必要があった。
【0011】さらに、このようにして得られる輪郭線も
色の組み合わせによっては不鮮明なものとなることがあ
り、こうした従来の装置は様々な色の組み合わせに対し
て鮮明に輪郭線を抽出することができるとは言い難かっ
た。
【0012】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、同一領域についての画像処理を多数繰り返す煩を
回避して処理時間の短縮を図るとともに、様々な色の組
み合わせに対して鮮明に輪郭線を抽出することのできる
カラー画像の輪郭線抽出装置を提供することを課題とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、入力されたカラー画像のピクセ
ルごとの色データを平均化する色データ平均化手段を備
え、該色データ平均化手段により平均化されたピクセル
ごとの色データに基づいて前記カラー画像内の色と色と
の境目からなる輪郭線を抽出するカラー画像の輪郭線抽
出装置であって、前記平均化されたピクセルごとの色デ
ータに基づいて、ピクセルごとに周辺のピクセルとの色
差を求めて色差データを生成する色差データ生成手段
と、各ピクセルごとの色差データを所定のしきい値と比
較して二値化し色差の大きいピクセルを選択することに
より、選択されるピクセルからなる輪郭線包含領域を生
成する輪郭線包含領域生成手段と、前記輪郭線包含領域
により区画された輪郭線包含領域外の各領域のもつ色を
基本色とし、輪郭線包含領域内の各ピクセルの色データ
に対する前記基本色の影響度合いを示す配合比を決定す
る配合比決定手段と、該配合比決定手段により決定され
た前記輪郭線包含領域内の各ピクセルの配合比に基づい
て、前記輪郭線包含領域から前記輪郭線を抽出する輪郭
線抽出手段とを有することを特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1に記載のカラ
ー画像の輪郭線抽出装置において、前記輪郭線抽出手段
が、前記輪郭線包含領域内の各ピクセルの色データをそ
の配合比に応じた値に二値化又は多値化し、二値化又は
多値化後所定の値をもつピクセルを選出して輪郭線を抽
出することを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項1に記載のカラ
ー画像の輪郭線抽出装置において、前記輪郭線抽出手段
が、前記輪郭線包含領域内の各ピクセルの色データをそ
の配合比のうち最大値を与える基本色の色データに置換
し、置換後異なる色データをもつピクセル同士の境界を
輪郭線として抽出することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0017】図1は本発明に係るカラー画像の輪郭線抽
出装置の概略構成を、図2はその輪郭線抽出方法の概略
手順を示し、図3(a)は本実施の形態において輪郭線
抽出の対象となるカラー画像を示す。このカラー画像
は、長方形状の領域が異なる三色により塗り分けられて
三つの領域10,11,12に区画されたもので、領域
10の色をε、領域11の色をζ、領域12の色をηと
する。
【0018】カラー画像の輪郭線抽出装置は、カラー画
像を読み込むためのスキャナー20と、スキャナー20
の入力画像を保存する画像メモリ21と、次述の各ステ
ップの処理を行うCPU22と、CPU22の処理手続
を記憶しているROM23と、画像処理中の各結果を記
憶するRAM24と、CPU22の出力画像を表示する
モニター25とを備える。
【0019】この輪郭線抽出装置は、ステップ1(図2
において「S.1」と記載。以下同様。)において、ス
キャナー20により入力して画像メモリ21に保存した
カラー画像のRGB24ビット画像データを人の知覚に
合う表色系に変換する。ここでは、画像データをそのよ
うな表色系の一つであるL***表色系に変換し、ピ
クセルごとの色データとしてRAM24に保存するが、
色の変化度合いを判断することができればXYZ、UC
S、LUV、マンセル等の他の表色系に変換してもかま
わない。
【0020】ステップ2では、対象とするピクセル
(i,j)を中心とする3×3マトリクスの色データ
を、例えば次式で表されるアベレージフィルタMにより
平均化し、ノイズ成分を除去するとともに色と色との境
目である輪郭線の部分の濃度変化勾配を緩やかにする
(図14(b)参照)。
【0021】
【数1】
【0022】ここで、アベレージフィルタMによる平均
化は、各ピクセルの色データであるL*値、a*値、b*
値のそれぞれについて行い、処理後の各ピクセルは平均
化したL*値、a*値、b*値を色データとしてもつ。ま
た、本実施例では、L***色空間における原点
(0,0,0)をO、互いに隣接するピクセルp1,p2
の各色データを表す点をP1,P2とすると、ピクセルp
1の濃度とはベクトルOP1の大きさをいい、ピクセルp
1の濃度差とはベクトルOP1とベクトルOP2との差ベ
クトルP12の大きさをいう。
【0023】ステップ3では、ピクセル(i,j)と3
×3マトリクス内の周辺のピクセルとの平均化された色
データに基づいて、ピクセル(i,j)と周辺ピクセル
との色差を求める。色差はピクセル(i,j)とこれに
隣接する8つのピクセルそれぞれとの間について求め、
求めた8つの色差を平均して得られる平均色差をピクセ
ル(i,j)の色差データとする。
【0024】すなわち、ピクセル(i,j)のL*値を
*0、a*値をa*0、b*値をb*0とし、隣接するピ
クセル(i−1,j−1)のL*値をL*1、a*値をa*
1、b *値をb*1とすると、両者の色差ΔE*1はL*
**色空間における両者間の直線距離で表される。
【0025】ΔE*1={(L*1−L*0)2+(a*
−a*0)2+(b*1−b*0)21/2 同様に、中心ピクセル(i,j)と周辺ピクセル(i,
j−1)との色差ΔE*2、周辺ピクセル(i+1,j
−1)との色差ΔE*3、周辺ピクセル(i−1,j)
との色差ΔE*4、周辺ピクセル(i+1,j)との色
差ΔE*5、周辺ピクセル(i−1,j+1)との色差
ΔE*6、周辺ピクセル(i,j+1)との色差ΔE
*7、及び周辺ピクセル(i+1,j+1)との色差Δ
*8を求め、ピクセル(i,j)についての平均色差
ΔE*を次式のように算出する。
【0026】ΔE*=(ΔE*1+ΔE*2+ΔE*3+Δ
*4+ΔE*5+ΔE*6+ΔE*7+ΔE*8)/8 ここで求めたピクセルごとの色差データΔE*は上述の
濃度差に相当し、L*値、a*値、b*値からなる色デー
タとは別にRAM24に保存しておく。
【0027】ステップ4では、前ステップで生成された
色差データΔE*を所定のしきい値と比較して二値化す
ることにより、抽出すべき輪郭線が包含される一定領域
を特定して輪郭線包含領域を生成する。しきい値は、色
差データΔE*がそのしきい値以上である場合に
「1」、しきい値未満である場合に「0」となるように
二値化したときに、「1」となる領域が数ピクセルの幅
をもつように予め設定されている。あるいは、全ピクセ
ルについての色差データΔE*を求め終えた段階で、上
記の条件が満たされるように決定されてもよい。ただ
し、ここで設定されるしきい値があまりに小さいと視覚
で判断することができない色差をも「1」とされるおそ
れがあるため、設定されるしきい値には下限が設けられ
ている。
【0028】例えば各ピクセルの濃度を平均化された色
データに基づき図3(a)の直線lに沿って調べると、
図4に示すようになる。また、各ピクセルの濃度差を色
差データに基づき同直線に沿って調べると、図5に示す
ようになる。図5において、しきい値S以上の濃度差を
有するピクセルを「1」、しきい値S未満の濃度差を有
するピクセルを「0」として二値化を行うと、図6に示
すようになる。
【0029】二値化により「1」とされた領域は色差の
大きいピクセルの集合であり、図3(b)の左図に太線
部として示すように抽出すべき輪郭線に沿っている。こ
の領域13が輪郭線包含領域であり、説明の便宜上、画
像外枠をなす長方形状の領域13aと、領域10及び領
域11を区画するL字状の領域13bと、領域10及び
領域12を区画するL字状の領域13cと、領域11及
び領域12を区画する直線状の領域13dとからなるも
のとする。これらの各領域13a〜13dは上述のよう
に輪郭線と直交する方向に数ピクセルの幅を有し、図4
乃至図6において、二点鎖線で囲まれた部分はその領域
13bに対応し、一点鎖線は抽出すべき輪郭線の実際の
位置を示している。また、この一点鎖線よりも左側は領
域10であり、右側は領域11である。
【0030】ステップ5では、輪郭線包含領域13によ
り区画された輪郭線包含領域13外の三領域の各色ε,
ζ,ηを基本色として選択する。ここでは、輪郭線包含
領域13を特定するにあたって画像全領域を走査し
「1」とされたピクセルを拾い出していく際に、その基
本色の選択が同時に行われている。
【0031】ステップ6では、ステップ5で選択した三
つの基本色ε,ζ,ηそれぞれの、輪郭線包含領域13
内の各ピクセルの色データに対する影響度合いを示す配
合比Pε:Pζ:Pηを決定する。すなわち、基本色ε
の色データを(L*ε,a*ε,b*ε)、基本色ζの色
データを(L*ζ,a*ζ,b*ζ)、基本色ηの色デー
タを(L*η,a*η,b*η)とし、これらの色データ
をL***色空間にプロットした点をE,F,Gとす
ると、L***色空間には図7に示すように三角形E
FGが形成される。一方、輪郭線包含領域13内の対象
とするピクセルの色をθ、色データを(L*θ,a*θ,
*θ)、この色データをL***色空間にプロットし
た点をHとすると、色θは基本色ε,ζ,ηの影響を受
けていると考えられるため、点Hは一般に三角形EFG
の内部又はその周辺にプロットされる。その点Hと点E
とを結ぶ直線の辺FGとの交点をe、点Hと点Fとを結
ぶ直線の辺GEとの交点をf、点Hと点Gとを結ぶ直線
の辺EFとの交点をgとすると、対象とするピクセルに
ついての配合比Pε:Pζ:Pηは次式のように算出さ
れる。
【0032】
【数2】
【0033】または、配合比(Pε,Pζ,Pη)は次
式を満たすので、対象とするピクセルの色データ(L*
θ,a*θ,b*θ)に基本色の色データからなるマトリ
クスの逆行列を乗じて求めてもよい。
【0034】
【数3】
【0035】ステップ7では、輪郭線包含領域13内の
各ピクセルの配合比Pε:Pζ:Pηに基づいて、幅方
向にならぶ数ピクセルのうち輪郭線をなすピクセルを選
び出して輪郭線を抽出する。この輪郭線の抽出は、以下
の各例のように行う。
【0036】[例1]例1では、抽出すべき輪郭線は輪
郭線包含領域13の幅方向ほぼ中央にあること、及び、
輪郭線包含領域13内のピクセルの各色データはその周
囲の輪郭線包含領域13外の領域のもつ基本色の影響を
受けており、一の基本色をもつ領域から他の基本色をも
つ領域に近づくにつれてその一の基本色の影響を強く受
けたものから他の基本色の影響を強く受けたものへと変
化することに鑑み、配合比Pε:Pζ:Pηが1:1:
1、1:1:0、1:0:1、0:1:1のいずれかで
あるピクセルを選出し、これらが結ばれてなる曲線を輪
郭線として抽出する。
【0037】例えば図3(b)の左図の丸で囲った部分
を拡大して示すその右図において、輪郭線包含領域13
の領域13b内の幅方向中央にある点qは、基本色ε,
ζの影響を同等に受けており配合比が1:1:0とな
る。また、領域13c内の幅方向中央にある点rは基本
色ε,ηの影響を同等に受けており配合比が1:0:1
となり、領域13d内の幅方向中央にある点sは基本色
ζ,ηの影響を同等に受けており配合比が0:1:1と
なる。領域13b〜13dが交わる箇所の点tは、基本
色ε,ζ,ηの影響を同等に受けており、その配合比が
1:1:1となる。このような点q,r,s,tの各色
データを上記三角形EFG上にプロットすると、図8に
示すようになり、点qは辺EFの中点に、点rは辺GE
の中点に、点sは辺FGの中点に、点tは三角形EFG
の重心にそれぞれ位置する。
【0038】この例においては、輪郭線包含領域13内
の各ピクセルの色データを、予め設定された図9(a)
に示すテーブルに従い配合比に応じた値に六値化する。
そして、配合比Pε:Pζ:Pηが1:1:1、1:
1:0、1:0:1、0:1:1のいずれかの場合にの
み割り当てられる値「2」をもつピクセルだけを、輪郭
線をなすものとして選出する。あるいは、上記四つのい
ずれかの配合比をもつピクセルだけを二値化により
「1」とし、他の配合比をもつピクセルを「0」とし
て、その「1」のピクセルを選び出して輪郭線を抽出す
ることとしてもよい。ただし、上記のように二値化では
なく六値化(多値化)することとすれば、輪郭線のみな
らず輪郭線周辺部分の色情報をも容易に把握することが
できる。図9(b)は、図3(b)の右図の部分の各ピ
クセルを六値化した結果を示し、図中斜線を施したピク
セルが選出されて輪郭線が抽出される。
【0039】[例2]例2では、輪郭線包含領域13内
の各ピクセルの色データをその配合比(Pε,Pζ,P
η)のうち最大値を与える基本色の色データに置換し、
置換後に異なる色データをもつピクセル同士の境界を輪
郭線として抽出する。
【0040】具体的には、対象とするピクセルの配合比
についてPε>Pζ、Pε>Pηが成り立つ場合には、
そのピクセルの色データを基本色εの色データ(L
*ε,a*ε,b*ε)に置換し、Pζ>Pε、Pζ>P
ηが成り立つ場合には基本色ζの色データ(L*ζ,a*
ζ,b*ζ)に置換し、Pη>Pε、Pη>Pζが成り
立つ場合には基本色ηの色データ(L*η,a*η,b*
η)に置換する。これは、図8の三角形EFGにおい
て、領域Eqtr内にある点は点Eの色データに置換
し、領域Fstq内にある点は点Fの色データに置換
し、領域Grts内にある点は点Gの色データに置換す
ることに相当する。線分qt,st,rt上にある点
は、取り決めによりいずれかの頂点の色データに置換す
ればよい。
【0041】つぎに、基本色εの色データをもつピクセ
ルを「0」に、基本色ηの色データをもつピクセルを
「1」に、基本色ζの色データをもつピクセルを「2」
に三値化し、自己の値よりも小さい値をもつピクセルと
接するピクセルを選び出すことによって輪郭線を抽出す
る。図10は、図3(b)の右図の部分の各ピクセルを
三値化した結果を示し、図中斜線を施したピクセルが輪
郭線をなすものとして抽出される。
【0042】この実施の形態に係るカラー画像の輪郭線
抽出装置では、画像全領域から輪郭線を直接抽出するの
ではなく、輪郭線をなすピクセルが含まれる比率の高い
輪郭線包含領域を一旦生成し、この輪郭線包含領域中の
各ピクセルの配合比を決定し、この配合比に基づき各ピ
クセルを評価して輪郭線を抽出することにより、同一領
域についての画像処理を多数繰り返すことなく、様々な
色の組み合わせに対して輪郭線を鮮明に抽出することが
できる。
【0043】ここで、その配合比に基づく輪郭線の抽出
に代えて、一般に多用される濃度、輝度による多値化に
基づき輪郭線の抽出を試みても、図8の各点は図11
(a)に示すように多値化され、図3(b)の右図の部
分の各ピクセルは図11(b)に示すように不規則的な
数値で表されるので、この数値を基に本来抽出すべき輪
郭線をなすピクセル(図中斜線を施したピクセル)を特
定することは困難である。
【0044】すなわち、その濃度、輝度による多値化は
二色からなるカラー画像に対しては有効であるものの、
本実施例のように三色以上が衝合する点(点tが相当)
を有する画像に対しては色の組み合わせにより様々な結
果を示し、色の変化を一定の傾向をもって表すことがで
きないため、輪郭線の鮮明な抽出には適しない。一方、
本発明に係る配合比に基づく二値化又は多値化によれ
ば、色の変化を一定の傾向(設定値の序列等)をもって
表すことができるので、三色以上が衝合する点を有する
カラー画像に対しても、色の組み合わせにかかわらず輪
郭線を鮮明に抽出することができる。
【0045】また、図14(a),(b)に示した平均
化によるノイズ除去は一般に同図(c)に示すように強
調処理を必要とするが、本発明では輪郭線包含領域内の
ピクセルを幅方向に沿って評価するに際して同方向に沿
って複数のピクセルを輪郭線包含領域内に必要とするた
め、平均化により濃度変化が緩やかになった色データに
基づき輪郭線包含領域を生成することにより、つまり、
強調処理を行うことなく平均化処理の結果を直接利用す
ることにより、輪郭線包含領域に所定の幅をもたせるこ
ととしている。通常その強調処理は複雑であって処理に
時間を要するが、本発明に係る輪郭線抽出装置ではそれ
を有効に省略することにより、処理を簡単に短時間で行
うことができる。
【0046】以上、本発明の具体的な実施の形態につい
て説明したが、本発明は上述の形態に限られるものでは
なく、例えば色差の平均を行わずに色差データを生成し
てもよい。このように平均化を行わない場合には、対象
とするピクセルについていずれか1つの周辺ピクセルと
の色差をとって、これを色差データとすればよい。
【0047】上記ステップ7では例1、例2のように多
値化を行ったが、配合比(Pε,Pζ,Pη)をパラメ
ータとした換算式を予め設定しておきこの換算式により
多値化を行い、所定の値をもつピクセルを輪郭線をなす
ものとして選出することとしてもかまわない。
【0048】
【発明の効果】本発明に係るカラー画像の輪郭線抽出装
置は、以上説明したように構成したので、同一領域につ
いての画像処理を多数繰り返す煩を回避して処理時間の
短縮を図ることができるとともに、様々な色の組み合わ
せに対して鮮明に輪郭線を抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラー画像の輪郭線抽出装置の概
略構成を示す説明図である。
【図2】図1の輪郭線抽出装置における輪郭線抽出方法
の概略手順を示す流れ図である。
【図3】三色からなるカラー画像の輪郭線の抽出過程を
示し、(a)は原画像、(b)は輪郭線包含領域生成後
の画像を示す説明図である。
【図4】図3の直線lに沿った濃度変化を示す説明図で
ある。
【図5】図3の直線lに沿った濃度差変化を示す説明図
である。
【図6】図5の濃度差をしきい値Sにより二値化した結
果を示す説明図である。
【図7】L***色空間において三つの基本色が形成
する三角形を示す説明図である。
【図8】図7の三角形において輪郭線をなすピクセルの
色データが位置する点を示す説明図である。
【図9】輪郭線包含領域内の各ピクセルの色データをテ
ーブルを用いて配合比に応じた値に多値化する例を示
し、(a)はそのテーブル、(b)は多値化した結果を
示す説明図である。
【図10】輪郭線包含領域内の各ピクセルの色データを
その配合比のうち最大値を与える基本色の色データに置
換して三値化した例を示す説明図である。
【図11】色データを輝度又は濃度により多値化した例
を示し、(a)は基本色及び輪郭線をなす色の分布を、
(b)は輪郭線包含領域内の各ピクセルの色データを多
値化した結果を示す説明図である。
【図12】従来のカラー画像の輪郭線抽出装置における
輪郭線抽出方法であって、カラー画像をグレースケール
に変換して輪郭線を抽出する方法を示し、(a)はしき
い値を一定として抽出した場合を、(b)はしきい値を
変更して抽出した場合を示す説明図である。
【図13】従来のカラー画像の輪郭線抽出装置における
輪郭線抽出方法であって、カラー画像を色成分ごとに分
けて輪郭線を抽出する方法を示す説明図である。
【図14】アベレージフィルタによる色データのノイズ
除去を示し、(a)は原データを、(b)は平均化した
データを、(c)は輪郭線部分を強調、鮮明化したデー
タを示す説明図である。
【符号の説明】
13 輪郭線包含領域 20 スキャナー 21 画像メモリ 22 CPU 23 ROM 24 RAM 25 モニタ ε,ζ,η 基本色
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C077 MP07 MP08 PP31 PP36 PP46 PP47 PP68 PQ08 PQ18 RR02 5C079 HB08 LA00 LA02 LA10 LA33 LA34 MA11 5L096 AA02 AA06 AA07 EA07 FA06 FA32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力されたカラー画像のピクセルごとの色
    データを平均化する色データ平均化手段を備え、該色デ
    ータ平均化手段により平均化されたピクセルごとの色デ
    ータに基づいて前記カラー画像内の色と色との境目から
    なる輪郭線を抽出するカラー画像の輪郭線抽出装置であ
    って、 前記平均化されたピクセルごとの色データに基づいて、
    ピクセルごとに周辺のピクセルとの色差を求めて色差デ
    ータを生成する色差データ生成手段と、 各ピクセルごとの色差データを所定のしきい値と比較し
    て二値化し色差の大きいピクセルを選択することによ
    り、選択されるピクセルからなる輪郭線包含領域を生成
    する輪郭線包含領域生成手段と、 前記輪郭線包含領域により区画された輪郭線包含領域外
    の各領域のもつ色を基本色とし、輪郭線包含領域内の各
    ピクセルの色データに対する前記基本色の影響度合いを
    示す配合比を決定する配合比決定手段と、 該配合比決定手段により決定された前記輪郭線包含領域
    内の各ピクセルの配合比に基づいて、前記輪郭線包含領
    域から前記輪郭線を抽出する輪郭線抽出手段とを有する
    ことを特徴とするカラー画像の輪郭線抽出装置。
  2. 【請求項2】前記輪郭線抽出手段は、前記輪郭線包含領
    域内の各ピクセルの色データをその配合比に応じた値に
    二値化又は多値化し、二値化又は多値化後所定の値をも
    つピクセルを選出して輪郭線を抽出することを特徴とす
    る請求項1に記載のカラー画像の輪郭線抽出装置。
  3. 【請求項3】前記輪郭線抽出手段は、前記輪郭線包含領
    域内の各ピクセルの色データをその配合比のうち最大値
    を与える基本色の色データに置換し、置換後異なる色デ
    ータをもつピクセル同士の境界を輪郭線として抽出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のカラー画像の輪郭線
    抽出装置。
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