JP2001051105A - 光散乱膜用樹脂溶液及び光散乱膜 - Google Patents

光散乱膜用樹脂溶液及び光散乱膜

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JP2001051105A
JP2001051105A JP11221858A JP22185899A JP2001051105A JP 2001051105 A JP2001051105 A JP 2001051105A JP 11221858 A JP11221858 A JP 11221858A JP 22185899 A JP22185899 A JP 22185899A JP 2001051105 A JP2001051105 A JP 2001051105A
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light
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meth
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Tomohito Kitamura
智史 北村
Koji Imayoshi
孝二 今吉
Kenzo Fukuyoshi
健蔵 福吉
Yuichiro Matsuo
雄一朗 松尾
Satoru Mori
哲 森
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Nippon Kayaku Co Ltd
Toppan Inc
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Nippon Kayaku Co Ltd
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射型液晶表示装置に組み込まれる基板上に形
成される光散乱膜の光散乱性、光透過性及び明るさを向
上させることのできる光散乱膜を形成する為の樹脂溶液
の開発。 【解決手段】2種以上の透明樹脂と溶剤とを必須成分と
して含有し、該2種以上の透明樹脂がそれぞれ屈折率の
異なる樹脂でありかつ溶剤不存在下では相分離する樹脂
である光散乱膜用樹脂溶液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に塗布され
光散乱膜を形成する為の光散乱膜用樹脂溶液に係わり、
その中でも特に、反射型液晶表示装置に組み込まれる基
板上に形成される光散乱膜を形成する為の光散乱膜用樹
脂溶液及びそれから得られる光散乱膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示装置としては、透過
型及び反射型が知られている。透過型の液晶表示装置
は、画像表示に十分な明るさを得るために、液晶表示装
置の裏面ないし側面に光源を配置した、いわゆるバック
ライト内蔵型のものが広く利用されている。バックライ
トを内蔵した透過型の液晶表示装置は、バックライト
(例えば、ランプ)の消費電力が大きく、かつ、バック
ライトの占める空間割合が大きくなり液晶表示装置の小
型化を困難にするため、低消費電力でしかも携帯可能と
いう液晶表示装置本来の特徴を損なうものとなってい
る。
【0003】一方、反射型液晶表示装置は、画像表示の
光源として室内光や外光を利用するもので、バックライ
トの内蔵が不要である。このため、反射型液晶表示装置
は低消費電力の理想的な表示装置といえ、かつ、軽量小
型化できることから携帯に便利な表示装置といえる。
【0004】ここで、上記の反射型液晶表示装置におい
ては、装置に入射した室内光や外光などの光を反射する
反射板が必要となる。この反射板には、光の反射機能及
び、ペーパーホワイトのような光の散乱機能の2つの機
能が要求される。反射機能を持つ部材としてはアルミニ
ウム、銀、あるいは、これらに他種の金属を少量添加し
た合金があげられ、これら金属の薄膜を形成した反射板
もしくは、金属薄膜で電極パターンを形成した反射電極
を、液晶セルの内部もしくは外側に配設するのが一般的
となっている。また、光散乱機能を有する部材として、
屈折率の異なる透明材料を組み合わせたもの、微小マイ
クロレンズを配設したもの、光の回折を利用して散乱効
果を持たせたもの、アルミニウム反射板の表面に凹凸を
設けて表面散乱を利用したもの、あるいは、液晶そのも
のに散乱効果を付与したもの等、種々のものが検討され
ている。
【0005】更に反射型液晶表示装置に用いられる反射
板もしくは反射電極としては、反射板もしくは反射電極
の表面に凹凸を設けた表面散乱タイプのものが知られて
いる。ここで、凹凸を設けた反射板もしくは反射電極を
形成する方法としては、マイクロレンズ状の凹凸を不規
則に形成したり、エンボス加工を施したり、あるいは、
プラスチック等で造られたビーズを分散した樹脂液を塗
布したりして、凹凸を形成した、樹脂層上に、アルミ
(Al)等よりなる金属薄膜を蒸着、スパッタなどで着
膜する方法が知られている。
【0006】しかし、液晶セルの外側に反射板を配設し
た外付け構成は、ガラス等よりなる基板の厚みのために
視差が生じ、微細な画像面表示やカラー表示には不適当
と言える。
【0007】一方、液晶セルの内側に反射板を配設した
内填型の構成は、画像表示やカラー表示にとって好まし
いと言える。しかし、この構成においては表面散乱タイ
プの反射板もしくは、反射電極を用いた場合、反射板の
表面が凹凸となっているため、基板間に液晶を封止した
際、液晶の配向に支障をきたす虞がある。そのため、反
射板の表面に平坦化膜を積層して平坦化を行わねばなら
ず、さらには、液晶の駆動電極としての透明電極を積層
する必要があり、複雑な構成とならざるを得ない。さら
に加えて、表面散乱タイプの反射板を用いた内填型構成
では、十分な散乱効果を得るために、反射板表面に微小
な凹凸の形成が必要であり、この凹凸形成プロセスに余
分なコストが掛かるという欠点がある。
【0008】この点、透明樹脂中に異屈折率の透明粒子
を混ぜて散乱性を出す分散タイプの光散乱膜にて反射機
能を付与した方が、反射型液晶表示装置の構成上簡便と
なる。分散タイプの光散乱膜を反射型液晶表示装置に用
いた場合、光散乱膜を構成する位置は、偏光フィルムの
下面か上面、もしくは液晶に近い位置(例えば、透明電
極と透明基板との間)とすればよい。また、分散タイプ
の場合、フィルムやガラス等の基板表面に、光散乱膜と
なる塗布液(以下、光散乱用塗液と記す)をカーテンコ
ーター、ロールコーター、スピンコーター、フレキソ印
刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の塗布手段にて塗
布することで、簡単に散乱膜を形成できるため、表面散
乱タイプを利用する上述した方式より有利といえる。
【0009】しかし、分散タイプの場合、表面散乱タイ
プと比較して、十分な散乱性を確保しにくいという欠点
があり、同時に短波長側の反射率が低く、反射光が黄色
味を帯びやすいという欠点がある。さらには、従来の分
散タイプでは、透明樹脂中に1種類の透明粒子だけを分
散した光散乱膜用塗液を用いるのが主流で、この塗布液
をコーティングするだけでは、十分な光の散乱効果が得
られないという問題もあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな問題に鑑みてなされたもので、反射型液晶表示装置
に組み込まれる基板上に形成される光散乱膜において、
光散乱性、光透過性及び明るさを向上させることのでき
る光散乱膜を得ようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究の結果、基板上に相分離を起
こす膜を形成することにより、光散乱性、光透過性及び
明るさに優れた光散乱膜が得られることを見出し、本発
明を完成させた。
【0012】即ち、本発明は、(1)2種以上の透明樹
脂と溶剤とを含有し、該2種以上の透明樹脂がそれぞれ
屈折率の異なる樹脂でありかつ溶剤不存在下では相分離
する樹脂である光散乱膜用樹脂溶液、(2)2種以上の
透明樹脂の重量平均分子量が1000以上10万以下で
あることを特徴とする(1)に記載の光散乱膜用樹脂溶
液、(3)透明樹脂の1種が、フッ素系樹脂であること
を特徴とする(1)または(2)に記載の光散乱膜用樹
脂溶液、(4)2種の透明樹脂間の屈折率の差が、0.
05以上、さらに好ましくは0.1以上であることを特
徴とする(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の光
散乱膜用樹脂溶液、(5)2種以上の透明樹脂の固形分
の酸価が、いずれも、10〜200(mgKOH/g)
の(メタ)アクリル共重合物であることを特徴とする
(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の光散乱膜用
樹脂溶液、(6)メラミン樹脂を含有する(1)ないし
(5)のいずれか1項に記載の光散乱膜用樹脂溶液、
(7)メラミン樹脂の使用割合が、透明樹脂の総量を1
00重量部とした場合、1〜50重量部であることを特
徴とする(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の光
散乱膜用樹脂溶液、(8)溶液中の固形分が5〜80重
量%であることを特徴とする(1)ないし(7)のいず
れか1項に記載の光散乱膜用樹脂溶液、(9)基材上に
(1)ないし(8)のいずれか1項に記載の光散乱膜用
樹脂溶液の乾燥硬化膜を有する光散乱膜、(10)乾燥
硬化膜が海島構造を有し、該海島構造中の島部分(光散
乱粒)の粒径が0.5μm〜50μm、さらに好ましく
は1μm〜10μmであることを特徴とする(9)に記
載の光散乱膜、に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の光散乱膜用樹脂溶液は、
2種以上の透明樹脂と溶剤とを含有し、該2種以上の透
明樹脂がそれぞれ屈折率の異なる樹脂でありかつ溶剤不
存在下では相分離する樹脂の溶液である。
【0014】一般に、透明樹脂の屈折率は1.3〜1.
7の範囲であり、より一般的には、屈折率は1.5前後
である。そして相分離膜を形成する2種以上の透明樹脂
の屈折率が相異なる方が、より効果的な光散乱性を示
す。本発明に使用する透明樹脂は、上記屈折率の範囲内
にあるものから適宜選び組み合わせて使用されるが、高
い散乱効果を得るためには、2種の透明樹脂の屈折率の
差を0.05以上、さらには0.1以上あった方が好ま
しい。屈折率の差が大きくなるように、下記するような
低屈折率透明樹脂群と高屈折率透明樹脂群の双方から各
1種以上を選択すればよい。
【0015】低屈折率の透明樹脂の具体例としては、例
えばテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体(屈折率1.34)や、フッ素系アクリル樹
脂(屈折率1.34〜1.45)に代表されるフッ素含
有樹脂、東京応化工業(株)製「MOFPCFシリー
ズ」(屈折率1.46〜1.48)に代表される有機シ
リケート樹脂、あるいは、オルガノポリシラン樹脂や、
ポリシロキサン樹脂等のシリコン基を有するケイ素樹脂
等が挙げられる。
【0016】又、高屈折率の透明樹脂の具体例として
は、例えばフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、不飽和ポリエステル、ジアリルフタレート樹脂、キ
シレン樹脂、アルキルベンゼン樹脂、エポキシ樹脂、エ
ポキシアクリレート樹脂及び等の熱硬化樹脂、、塩化ビ
ニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン、塩素化
ポリオレフィン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィ
ン、ポリ酢酸ビニル、EEF(エチレン−エチルアクリ
レート共重合体)、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリア
ミド、(メタ)アクリル樹脂、ポリアセタール、ポリカ
ーボネート、セルロース樹脂及びポリビニルアルコール
等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミド、アイオノ
マー樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリメチルペン
テン、ポリアリルスルホン、ポリアリルエーテル、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリ
テトラメチレンテレフタレート等のエンジニアリングプ
ラスチック、及び紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂
等の放射線硬化型樹脂が挙げられる。
【0017】高屈折率の透明樹脂の好ましい例として
は、例えばアクリル樹脂、アクリルエポキシ樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリイミド樹脂等があげられる。特に、カラー
フィルターの基材や、オーバーコート材料として市販さ
れているフッ素を含有しないアクリル系の樹脂等は、好
適に利用できるものである。
【0018】本発明で使用される透明樹脂は、それぞれ
前記した高屈折率又は低屈折率透明樹脂のうち、溶剤不
存在下では相互に相分離する性質を有する樹脂を少なく
とも2種以上組み合わせて使用する。好ましい組み合わ
せとしては、例えばフッ素含有(メタ)アクリル樹脂と
脂環式基含有(メタ)アクリル樹脂との組み合わせ、フ
ッ素含有(メタ)アクリル樹脂とエポキシ基含有(メ
タ)アクリル樹脂との組み合わせ等が挙げられる。
【0019】本発明で使用する透明樹脂は好ましくは約
1000〜10万、より好ましくは約5000〜5万程
度の重量平均分子量を有すものである。重量平均分子量
が大きすぎても、また小さすぎても、散乱膜とした場合
の光散乱性が悪くなる虞がある。なお、使用する透明樹
脂間の重量平均分子量における差については、それが大
きくても、小さくても光散乱性に大きな影響は与えな
い。重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)法により測定される。
【0020】本発明の樹脂溶液においては、前記透明樹
脂以外に、熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬
化型樹脂が含有されていても構わない。パターン形成が
必要な場合、水、酸又はアルカリ現像性を付与された樹
脂を用いるのが好ましい。
【0021】本発明で使用する前記透明樹脂には、耐熱
性及び耐アルカリ性が要求される。即ち、透明電極の形
成時には一般的に、180〜250℃程度の温度で1時
間程度の加熱処理が行われることがある。このため、透
明樹脂の耐熱性の指標として、このような加熱処理が行
われても消衰係数(電磁波(光)の吸収係数)が増加し
ないことが条件とされ、この点、芳香族官能基が少ない
樹脂は消衰係数が小さく好ましい。
【0022】また、光散乱膜を形成後、アルカリ洗浄を
行うことがあり、このため、アルカリ洗浄の際、塗布さ
れた光散乱膜の剥離がないこと(耐アルカリ性)が必要
とされる。アルカリ洗浄は、一般的には1〜3重量%程
度の水酸化ナトリウム水溶液を用い、30秒〜3分程度
洗浄が行われることが多い。そのため、耐アルカリ性の
尺度としては、5%水酸化ナトリウム水溶液(液温40
℃)に10分間浸漬した際、塗布された光散乱膜の剥離
がないこととされる。このためには、樹脂溶液中の固形
分の酸価が10〜200(mgKOH/g)程度である
ことが好ましい。
【0023】上記耐熱性と耐アルカリ性を満たす光散乱
膜用樹脂溶液の好ましい例としては、低屈折率樹脂とし
てフッ素含有(メタ)アクリル樹脂、高屈折率樹脂とし
てフッ素を含有しない(メタ)アクリル樹脂、及びメラ
ミン樹脂の3者を含有する熱硬化型樹脂の溶液が挙げら
れる。
【0024】フッ素含有(メタ)アクリル樹脂やフッ素
を含有しない(メタ)アクリル樹脂としては、メラミン
樹脂と結合して硬化する性質を有するものが好ましく、
例えば(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸以外の
1官能エチレン性不飽和基含有化合物から選ばれる1種
又は2種以上からなる共重合体が挙げられる。
【0025】(メタ)アクリル酸以外の1官能エチレン
性不飽和基含有化合物としては、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、スチレン、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート、ベンジル(メタ)アクリレート、α−メチル
スチレン、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシジ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキ
シトリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
メトキシテトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート等のアルコキシポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、トリフルオロ(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)
アクリレート、2,2,3,4,4,4,−ヘキサフル
オロブチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチ
ルエチル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0026】上記(メタ)アクリル樹脂は、公知の重合
方法、例えば溶液重合やエマルジョン重合等によって得
られる。溶液重合法を採用する場合について説明すれ
ば、エチレン性不飽和単量体化合物を、有機溶剤中で重
合開始剤を添加して窒素気流下に、好ましくは50〜1
00℃で加熱撹拌する方法によって重合される。有機溶
剤としては、例えばエタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、ブタノール、イソブタノール、2−ブタノ
ール、ヘキサノール、エチレングリコール等のアルコー
ル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、セロ
ソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビト
ール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリ
コールモノアルキルエーテル類、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル等のポリプロピレングリコールモ
ノアルキルエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロ
ソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート等の酢酸エステル類、乳酸エチル、乳
酸ブチル等の乳酸エステル類、ジアルキレルグリコール
エーテル類等が挙げられる。それらの有機溶剤は単独ま
たは、混合して用いることができる。
【0027】重合開始剤としては、例えば、過酸化ベン
ゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ化合物を用いることができる。
【0028】メラミン樹脂としては、例えばメチル化メ
ラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、アルキル化ベンゾ
グアナミン樹脂等が好ましい。また、上記耐熱性、耐ア
ルカリ性、基板との密着性及び光散乱特性の点から、必
要により使用されるメラミン樹脂の量は、透明樹脂10
0重量部に対して1〜50重量部、より好ましくは5〜
40重量部である。
【0029】本発明で使用する溶剤としては、例えばエ
タノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、イソブタノール、2−ブタノール、ヘキサノール、
エチレングリコール等のアルコール類、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、ブチルセロソ
ルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビト
ール等のカルビトール類、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエ
ーテル類、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
等のポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル
類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等
の酢酸エステル類、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸エ
ステル類、ジアルキレングリコールエーテル類等が挙げ
られる。それらの有機溶剤は単独または、混合して用い
ることができる。
【0030】本発明の光散乱膜用樹脂溶液は、例えば上
記の樹脂を上記の溶媒に溶解することにより製造するこ
とができる。また、上記の樹脂の反応溶液をそのまま使
用することもできる。光散乱膜用樹脂溶液中の固形分
は、塗布方法により自由に選択できるが好ましくは5〜
80重量%程度である。
【0031】本発明の光散乱膜は、基材上に上記の光散
乱膜用樹脂溶液の乾燥硬化膜を有する。この光散乱膜の
光散乱性は、光散乱膜(相分離膜)の海島構造の島部分
(以下、光散乱粒と記す)の平均粒径や密度に大きく依
存する。光散乱粒の平均粒径が0.5μm〜50μm、
さらに好ましくは1μm〜10μmであることが好まし
い。散乱粒の密度は、1万〜100万個/mm2である
ことが好ましい。散乱粒を構成する成分は、低屈折率樹
脂でも高屈折率樹脂でもどちらでも良い。基材として
は、例えばガラス板、プラスチックフイルム等があげら
れる。基板の表面には、偏光フィルム、位相差フィル
ム、カラーフィルター、光反射性薄膜、光選択反射膜等
が設けてあっても良い。散乱膜はこれらのフィルム上の
他、その他の機能素子上に形成しても良い。
【0032】本発明の光散乱膜を製造するには、例えば
上記の樹脂溶液を基板上に乾燥後の膜厚が0.1〜10
μm、好ましくは0.5〜5μm程度となるように塗布
し、乾燥して海島構造を形成させ、次いで120〜23
0℃前後に加熱硬化させればよい。
【0033】
【実施例】次に、本発明の実施形態の例を以下に記す。
なお、以下の記述において、「部」は、「重量部」を示
す。 (樹脂溶液の製造) 合成例1 攪拌装置及び冷却管のついた丸底フラスコに、トリフル
オロエチルメタクリレート80部、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート10部、メタクリル酸10部、アゾ
ビスイソブチロニトリル3部、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル(PGM)150部を仕込み、窒素気
流下、75℃で5時間重合を行い、固形分40%、重量
平均分子量約20000(GPC法)の重合体溶液
(A)を得た。固形分酸価は、70mgKOH/g、屈
折率は1.43であった。
【0034】合成例2 撹拌装置及び冷却管のついた丸底フラスコに、トリシク
ロデカンメタクリレート(FA−513M:日立化成
(株)製)80部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート10部、メタクリル酸10部、アゾビスイソブチロ
ニトリル3部、PGM150部を仕込み、窒素気流下、
75℃で4時間重合を行い、固形分40%、重量平均分
子量約10000(GPC法)の重合体溶液(B)を得
た。固形分酸価は、75mgKOH/g、屈折率は1.
54であった。
【0035】合成例3 撹拌装置及び冷却管のついた丸底フラスコに、トリフル
オロエチルメタクリレート80部、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート10部、メタクリル酸10部、アゾ
ビスイソブチロニトリル1.5部、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル(PGM)150部を仕込み、窒
素気流下、75℃で7時間重合を行い、固形分40%、
重量平均分子量約50000(GPC法)の重合体溶液
(C)を得た。固形分酸価は、80mgKOH/g、屈
折率は、1.43であった。
【0036】合成例4 撹拌装置及び冷却管のついた丸底フラスコに、トリシク
ロデカンメタクリレート(FA−513M:日立化成
(株)製)80部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート10部、メタクリル酸10部、アゾビスイソブチロ
ニトリル3部、PGM150部を仕込み、窒素気流下、
75℃で5時間重合を行い、固形分40%、重量平均分
子量約20000(GPC法)の重合体溶液(D)を得
た。固形分酸価は、78mgKOH/g、屈折率は1.
54であった。
【0037】実施例1 合成例1で得られた重合体溶液(A)38.5部、合成
例2で得られた重合体溶液(B)30.8部、メラミン
樹脂(製品名MX−57:三和ケミカル(株)製)8.
28部、PGM54部を混合撹拌し、スピンコーターに
てガラスの基板上に膜厚が2μmになるように塗布し
た。塗布後、約10分間静置した後80℃の乾燥機にて
約30分間乾燥した。その後、200℃のホットプレー
トで1時間硬化させて光散乱膜とした。本実施例の光散
乱膜をアルミニウム薄膜の形成された基板とそれぞれ向
かい合うように重ね合わせた。散乱特性は、光散乱膜の
ガラスの面から、平行光を入射して変角反射率(変角光
度計:GP−200、村上色彩研究所製)を測定した。
リファレンスとして硫酸バリウム標準白色板を用い、そ
れぞれの角度での反射光の強度が1となるように換算し
て光散乱膜の反射光の強度比(ゲイン)を求めた。比較
例として、アルミニウム凹凸反射板(凹凸面にアルミニ
ウムの反射電極を形成したTFT反射板)を測定した。
測定の結果、本実施例の正反射方向から15度傾いた位
置の反射光のゲインは、4.0であった。アルミニウム
凹凸反射板のゲインは、1.8で本発明の散乱膜と比較
して劣るものであった。本実施例の光散乱膜の粒径は平
均3μmであった。
【0038】実施例2 合成例3で得られた重合体溶液(C)38.5部、合成
例4で得られた重合体溶液(D)30.8部、メラミン
樹脂(製品名MX−57:三和ケミカル(株)製)8.
28部、PGM54部を混合撹拌し、スピンコーターに
て基板上に膜厚が2〜3μmになるように塗布した。塗
布後、約10分間静置した後80℃の乾燥機にて約30
分間乾燥した。その後、200℃のホットプレートで1
時間硬化させて光散乱膜とした。上記実施例と同様の方
法で散乱特性を測定した結果、正反射方向から15度傾
いた位置の反射光のゲインは、4.2であった。また、
光散乱膜の粒径は、平均3.5μmであった。
【0039】
【発明の効果】本発明の光散乱膜用塗液を用いることに
より、光の散乱性及び透過性が高く、明るい散乱光とな
し得る光散乱膜を得ることができる。これにより、スピ
ンコート法などの簡単な方法で、高い光散乱特性を有す
る光散乱膜を形成することが可能となり、ホログラムや
グレーティング(回折格子)などを形成する方法よりも
低いコストで光散乱膜を提供できる。さらに加えて、本
発明の光散乱膜用塗液で形成された光散乱膜は液晶セル
内に内填できるため、画像のボケの無い(すなわち、ガ
ラス基板の厚みによる視差を生じない)極めて高品位の
画像表示を可能とした反射型表示装置を得ることが可能
となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福吉 健蔵 東京都台東区台東1丁目5番1号凸版印刷 株式会社内 (72)発明者 松尾 雄一朗 埼玉県大宮市北袋町2−336 (72)発明者 森 哲 東京都北区志茂3−33−5プラザ赤羽203 Fターム(参考) 2H042 BA02 BA15 BA20 2H091 FA31X FA37X FB02 FB12 FC22 FC24 KA01 LA12 LA16 4F071 AA01 AA80 AE19 AF30 AF31 AH16 4J002 AA00W AA00X GP00 HA05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種以上の透明樹脂と溶剤とを含有し、該
    2種以上の透明樹脂がそれぞれ屈折率の異なる樹脂であ
    りかつ溶剤不存在下では相分離する樹脂である光散乱膜
    用樹脂溶液。
  2. 【請求項2】基材上に請求項1に記載の光散乱膜用樹脂
    溶液の乾燥硬化膜を有する光散乱膜。
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