JP2001049014A - 有機高分子膜の加工方法およびそれを用いて加工された構造体 - Google Patents

有機高分子膜の加工方法およびそれを用いて加工された構造体

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JP2001049014A
JP2001049014A JP11226188A JP22618899A JP2001049014A JP 2001049014 A JP2001049014 A JP 2001049014A JP 11226188 A JP11226188 A JP 11226188A JP 22618899 A JP22618899 A JP 22618899A JP 2001049014 A JP2001049014 A JP 2001049014A
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film
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Hideaki Fujita
英明 藤田
Yorishige Ishii
▲頼▼成 石井
Toshiyuki Matsushima
俊幸 松島
Hisahiro Tamura
壽宏 田村
Yukio Kurata
幸夫 倉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機高分子膜のレーザ光照射による加工で発
生した煤を、有機高分子膜の表面平滑性を低下させるこ
となく、簡単な工程により効率良く除去することができ
る有機高分子膜の加工方法、および、それによって加工
された有機高分子膜を備える優れた性能を有する構造
体、例えば、信頼性が高く高密度な多層配線構造体や、
光損失が少なく集積化が容易な光デバイス等を提供す
る。 【解決手段】 有機高分子膜6に対してエキシマレーザ
励起装置1を用いてレーザ光を局所的に照射することに
より有機高分子膜6の一部を除去した後、窒素原子を含
むガスによるプラズマ処理を行う。これにより、レーザ
光の照射による加工の際に有機高分子膜6表面に発生し
た煤が、選択的にエッチングされて除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマレーザを
用いたレーザアブレーション加工法のようなレーザ光を
用いた有機高分子膜の加工方法、並びに、この加工方法
を用いて加工された有機高分子膜を備える構造体、特
に、該有機高分子膜を層間絶縁膜として備える多層配線
構造体や、該有機高分子膜で作製された光学素子を基板
上に備える光学特性が良好な光デバイスに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光を用いた膜の加工方法と
しては、炭酸ガスレーザ等による赤外線の熱エネルギー
を利用したものが知られている。しかし、このような膜
の加工方法では、加工部位に発生する熱量が多く、加工
部位の周囲の熱的損失が大きいことから、有機高分子膜
の微細加工に用いるのは困難であった。
【0003】一方、エキシマレーザによるレーザアブレ
ーション(蒸発)加工は、レーザ光の照射によって物質
の化学結合を切断することで物質が蒸発する非熱的な過
程を主に利用し、レーザ光の局所的な照射によって膜を
部分的に分解・除去する加工方法である。それゆえ、加
工による熱発生が少なく、また、膜にマスク露光を行う
ことで微細パターンを容易に得ることが可能であり、有
機高分子からなる多層配線回路基板(層間絶縁膜)への
ビア穴形成や、有機高分子膜を用いた微小光学素子(マ
イクロオプティクス)の加工への適用が提案されてい
る。
【0004】しかしながら、レーザアブレーション加工
により有機高分子膜を加工した場合、有機高分子膜の煤
が加工部位の周辺に付着することが問題となる。すなわ
ち、例えば、レーザアブレーション加工により多層配線
回路基板にビア穴を形成した場合、煤により有機高分子
膜の電気抵抗が低下するため、ビア穴の高密度化が困難
であり、また、信頼性も悪くなる。また、レーザアブレ
ーション加工を微小光学素子の加工に適用した場合に
は、煤により微小光学素子の光透過率が低下し、また、
微小光学素子を近接して形成できなくなり集積化が困難
となる。この煤は、有機高分子膜がレーザ光により化学
結合が破壊されて低分子量の破片となりガス化した後
に、ガスの温度の低下により微小な固体粒子となって加
工部位の周辺に付着したものと考えられる。
【0005】そこで、レーザアブレーション加工時の煤
の発生を抑制する方法として、有機高分子膜の表面近傍
を大気から遮断して水素ガス雰囲気とする方法(特開平
6−31478号公報)が提案されている。
【0006】また、レーザアブレーション加工により発
生した煤の除去方法として、窒素6員環構造を有する溶
剤で有機高分子膜を洗浄する方法(特開平3−2584
75号公報)や、あらかじめ除去可能な皮膜を有機高分
子膜上に形成しておき、レーザーアブレーション加工後
に有機溶剤により皮膜ごと煤を除去する方法(特開平5
−185269号公報)等が従来より提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−31478号公報で開示されているように、水素ガ
ス雰囲気中で加工を行う方法では、水素ガスの燃焼や爆
発による危険性があり、また、ガスチャンバー中で加工
を行う必要があるという問題や、ガスの使用コストが嵩
むことから加工コストが高くなるという問題がある。
【0008】また、特開平3−258475号公報で開
示されているように、有機溶剤を用いて洗浄を行う方法
では、有機高分子膜の耐薬品性によっては有機高分子膜
が変質してしまう場合があり、また、完全には煤を除去
しきれないという問題もある。
【0009】さらにまた、特開平5−185269号公
報に開示されているように、あらかじめ除去可能な皮膜
を形成しておく方法では、皮膜の成膜・除去のために工
程が多くなってしまい加工コストが高くなるという問題
や、有機溶剤により皮膜を除去する時に有機高分子膜に
ダメージを与えてしまうこと場合があるという問題があ
る。
【0010】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、その目的は、有機高分子
膜のレーザ光照射による加工で発生した煤を、有機高分
子膜の表面平滑性を低下させることなく、簡単な工程に
より効率良く除去することができる有機高分子膜の加工
方法、および、それによって加工された有機高分子膜を
備える優れた性能を有する構造体、例えば、信頼性が高
く高密度な多層配線構造体や、光損失が少なく集積化が
容易な光デバイス等を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】我々は、有機高分子膜の
レーザ光照射による加工(例えば、エキシマレーザを用
いたレーザアブレーション加工)で発生した煤が、窒素
原子を含むガスを用いたプラズマ処理により簡便にかつ
効率良く除去できることを見い出した。
【0012】また、我々は、この加工方法を用いて構造
体の有機高分子膜を加工することにより、煤の付着が抑
制され、かつ、表面平滑性に優れた有機高分子膜を有す
る構造体が得られることを見い出した。また、我々は、
上記の加工方法を用いて多層配線構造体(構造体)の層
間絶縁膜(有機高分子膜)へのビア穴形成を行うことに
より、煤の付着に起因する層間絶縁膜の電気抵抗率の低
下を抑制することができ、高性能で、かつ、高密度の多
層配線構造体の提供が可能となることを見い出した。さ
らに、この加工方法を用いて基板上に形成した有機高分
子膜をパターン加工することにより、光学的性能が高
く、かつ、微細で集積化が容易な光デバイス(構造体)
の提供が可能となることを見い出した。
【0013】すなわち、本発明の有機高分子膜の加工方
法は、上記課題を解決するために、有機高分子膜に対し
てレーザ光を局所的に照射することにより有機高分子膜
の一部を除去した後、窒素原子を含むガスによるプラズ
マ処理を行うことを特徴としている。
【0014】上記方法によれば、レーザ光の局所的な照
射により有機高分子膜を加工できるとともに、レーザ光
の照射による加工の際に有機高分子膜表面や有機高分子
膜の下地となる基板等に発生した煤を、プラズマ処理と
いう簡単な工程によりエッチングして効率良く除去する
ことができる。また、プラズマ処理を窒素原子を含むガ
スによって行うので、有機高分子膜をエッチングするこ
となく煤を選択的にエッチングできる。それゆえ、有機
高分子膜の表面平滑性を低下させることなく、煤を効率
的に除去できる。
【0015】したがって、例えば、上記加工方法を用い
て多層配線構造体の層間絶縁膜(有機高分子膜)へのビ
ア穴加工を行うことにより、層間絶縁膜のレーザ光照射
による加工で発生する煤に起因する層間絶縁膜の電気抵
抗率の低下を抑制することができる。また、上記加工方
法を用いて基板上に形成された有機高分子膜を所望の形
状に加工することで、表面平滑性に優れ、かつ、煤の付
着が抑制された光透過膜が形成できるので、光学的性能
が高い光デバイスを得ることができる。しかも、種々の
光デバイスを複雑な製造方法を用いることなく作製する
ことができ、小型かつ軽量の光デバイスを容易に得るこ
とができる。
【0016】上記加工方法におけるレーザ光の照射は、
有機高分子膜の一部が分解して蒸発するように行うこと
が好ましい。すなわち、有機高分子膜の一部の除去は、
有機高分子の結合を切断することにより有機高分子膜を
蒸発させる加工方法であるレーザアブレーション加工に
より行うことが好ましい。これにより、マスク形状やレ
ーザ光の走査により有機高分子膜を任意の形状にパター
ン加工することができるだけでなく、熱影響の少ない精
密で美麗な加工結果が得られる。
【0017】また、上記レーザ光の照射には、エキシマ
レーザを用いることが好ましい。エキシマレーザは、有
機高分子の分子間結合エネルギーに近いフォトンエネル
ギーを持ち、かつ、パルス幅が数ナノ秒と非常に短いジ
ャイアントパルスレーザであるため、有機高分子の結合
をより効率良く切断することができる。したがって、有
機高分子の加工速度を高速化することができる。
【0018】また、本発明の有機高分子膜の加工方法
は、好ましくは、プラズマ処理時の圧力が、1×10-2
Torr以上である。これにより、ラジカルの供給によ
る化学的エッチングまたはイオン援助によるエッチング
が支配的となる。それゆえ、より効率良く煤の除去を行
うことができる。また、煤と有機高分子膜との間でのエ
ッチングの選択比が向上するので、有機高分子膜にダメ
ージを与えることをより確実に回避できる。
【0019】また、本発明の有機高分子膜の加工方法
は、好ましくは、プラズマ処理時の温度が100℃〜3
50℃の範囲内である。これにより、より効率良く煤の
除去を行うことができる。また、有機高分子膜の熱分解
を回避することができる。
【0020】また、上記加工方法では、レーザ光の照射
後、プラズマ処理を行う前に、有機高分子膜表面を有機
溶剤により洗浄してもよい。これにより、有機高分子膜
のレーザ光照射による加工で発生する煤をより確実に除
去することができる。
【0021】また、本発明の構造物は、前記の加工方法
を用いて加工された有機高分子膜を備えることを特徴と
している。上記構成によれば、有機高分子膜が前記の加
工方法を用いて加工されているので、微細加工された有
機高分子膜を容易に提供することができる。しかも、有
機高分子膜の表面平滑性を低下させることなく、有機高
分子膜表面への煤の付着が抑制されているので、優れた
表面状態を有する有機高分子膜を備える構造体を提供す
ることができる。
【0022】なお、上記構造物としては、例えば、有機
高分子膜からなる層間絶縁膜に上記加工方法を用いて層
間接続用のビア穴を形成した多層配線構造体、基板上に
形成された有機高分子膜を上記加工方法を用いて所望の
形状にパターン加工することによって得られる光導波
路、ミラー、プリズム、レンズ等の光デバイス、有機高
分子膜で被覆された抵抗やコンデンサを上記加工方法を
用いて精密トリミングしたもの、上記加工方法を用いて
部分的に有機高分子膜からなる被覆が除去された被覆極
細線等が挙げられる。
【0023】本発明の構造体の好ましい形態の1つは、
上記有機高分子膜が、複数の配線層同士を絶縁するため
に配線層間に形成された層間絶縁膜であり、上記層間絶
縁膜には、配線層同士を接続するためのビア穴が形成さ
れている構造体(多層配線構造体)である。
【0024】上記構成によれば、前記の加工方法を用い
て層間絶縁膜に層間接続用のビア穴が形成されているの
で、微細なビア穴を有する構造体の提供が可能であり、
かつ、層間絶縁膜のレーザ光照射による加工で発生する
煤に起因する層間絶縁膜の電気抵抗率の低下を抑制する
ことができる。それゆえ、電気的接続等の信頼性および
電気的性能が高く、かつ、高密度化可能な多層配線構造
体(構造体)を提供することができる。
【0025】本発明の構造体の他の好ましい形態は、上
記有機高分子膜が光学素子として機能する構造体(光デ
バイス)である。
【0026】上記構成によれば、光学素子として機能す
る有機高分子膜が、前記の加工方法を用いて加工されて
いるので、表面平滑性に優れ、かつ、煤の付着が抑制さ
れており、光損失が少ない。しかも、他のデバイスとの
集積化が容易であり、かつ、小型・軽量である光デバイ
ス(構造体)を容易に提供することができる。それゆ
え、光学的性能が高く、かつ、微細化可能な光デバイス
(構造体)を安価に提供することができる。
【0027】なお、「光学素子」とは、光導波路、ミラ
ー、プリズム、レンズ等の光デバイスにおいて光を透過
あるいは反射させるために用いられる素子を意味するも
のとする。
【0028】光学素子として機能する有機高分子膜とし
ては、耐熱性に優れていることからポリイミド膜が好ま
しく、ポリイミド膜の中でも可視域から赤外域にかけて
の光透過率に優れていることからフッ素化ポリイミド膜
が特に好ましい。フッ素化ポリイミド膜を用いることに
より、光損失をさらに低減できるので、より光学的性能
の高い光デバイス(構造体)を提供することが可能とな
る。
【0029】また、光学素子として機能する有機高分子
膜の厚みは5μm以上200μm以下であることが好ま
しい。これにより、安価で生産性が良く、かつ、光学的
性能のより高い光デバイスを提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明に係る有
機高分子膜の加工方法の実施の一形態として、エキシマ
レーザによるレーザアブレーション加工方法の一例を図
1に基づいて以下に説明する。
【0031】まず、上記レーザアブレーション加工方法
に用いるレーザアブレーション加工システムについて説
明する。
【0032】本実施形態に係るレーザアブレーション加
工システムは、図1に示すように、エキシマレーザを照
射するためのエキシマレーザ励起装置1を備え、このエ
キシマレーザ励起装置1のレーザ照射方向に向かって順
に、ビームマスク2、固定ミラー3、縮小光学系4、お
よびステージ5が配置された構成となっている。ステー
ジ5上には、被加工物として有機高分子膜6が形成され
た基板7が設置されている。有機高分子膜6を形成する
有機高分子としては、特に限定されるものではないが、
本実施形態では、ポリイミドを用いている。
【0033】エキシマレーザ励起装置1は、ビームマス
ク2に向かってエキシマレーザを照射するものである。
エキシマレーザ励起装置1によって照射するエキシマレ
ーザ(以下、レーザビームと称する)の発振波長や発振
周波数等は、有機高分子膜6を蒸発させることができる
ように有機高分子膜6の種類や膜厚に応じて設定され
る。本実施形態のエキシマレーザ励起装置1は、住友重
機械工業株式会社製であり、照射するレーザビームの発
振波長は248nm、発振出力は270mJ、発振周波
数は200パルス/秒である。
【0034】ビームマスク2は、エキシマレーザ励起装
置1から照射されるレーザビームの照射領域の形状(以
下、ビーム形状と称する)を所定の形状に変更させるた
めのものである。すなわち、ビームマスク2は、加工の
ためのレーザ光のビーム形状を所定の形状に整形するた
めの、所定形状の開口パターンが形成された整形用マス
クである。
【0035】固定ミラー3は、ビームマスク2の開口部
を通過したレーザビームを反射し、レーザビームの進行
方向をステージ5の方向に変更させるための反射ミラー
である。
【0036】縮小光学系4は、石英レンズ等からなり、
固定ミラー3で反射されたレーザビームの照射領域面積
(以下、ビーム面積と称する)を所定の倍率で縮小する
光学系である。ビーム面積を縮小することで、レーザビ
ームの照射エネルギー密度が高くなる。
【0037】なお、本実施形態では、縮小光学系4によ
るビーム面積の縮小率を1/12.25から1/36に
任意に設定できるようになっている。縮小光学系4によ
るビーム面積の縮小率は、有機高分子膜6の良好な加工
が行えるレーザビームの照射エネルギー密度以上のレー
ザビームの照射エネルギー密度となるように設定され
る。ポリイミドの良好な加工が行えるレーザビームの照
射エネルギーの下限は0.5J/cm2 程度であるの
で、本実施形態では、レーザビームの照射エネルギーが
0.5J/cm2 程度以上となるように、縮小光学系4
によるビーム面積の縮小率が設定されている。
【0038】上記ステージ5は、ビーム照射面に対して
水平であり互いに垂直な2つの方向(図1に示すX軸方
向および図1の紙面に垂直なY軸方向)、およびビーム
照射面に垂直な方向(図1に示すZ軸方向)に基板7を
移動させる機構(図示せず)を有している。
【0039】エキシマレーザによるレーザアブレーショ
ン加工方法では、まず、レーザアブレーション加工シス
テムにより、任意の形状のビームマスク2を用い、ステ
ージ5を移動させてレーザビームを有機高分子膜6に対
して局所的に照射することにより、照射された部分の有
機高分子膜6を分解および蒸発させて、有機高分子膜6
を所望の形状に加工する。このようにレーザアブレーシ
ョン加工システムにより有機高分子膜6を所望の形状に
加工すると、その加工部位の周辺に煤が付着する。そこ
で、本実施形態の加工方法では、その後に、煤を除去す
る工程として、加工後の有機高分子膜に対して窒素原子
を含むガスによるプラズマ処理を行う。
【0040】以下、この煤の除去工程について詳細に説
明する。
【0041】レーザアブレーション加工により発生する
煤の除去方法について、本発明の方法と他の方法とで比
較検討するために、以下の実験を行った。
【0042】まず、上記レーザアブレーション加工シス
テムによりシリコン基板7上に形成した有機高分子膜6
に直径100μmの貫通穴を加工し、貫通穴の周囲に煤
を発生させた。有機高分子膜6としては、ポリイミド
(日立化成工業株式会社製、商品名「PIX」)をスピ
ンコート法により膜厚20μmに成膜したものを使用し
た。そして、煤が付着した有機高分子膜6に対して以下
に示す4つの除去方法をそれぞれ実施し、これら4つの
方法の間で煤の除去状態の違いを比較した。
【0043】方法(1):イソプロピルアルコール(I
PA)中で有機高分子膜6を超音波洗浄する 方法(2):N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中
で有機高分子膜6を超音波洗浄する 方法(3):酸素ガスによるプラズマ処理を有機高分子
膜6に施す 方法(4):窒素ガスによるプラズマ処理を有機高分子
膜6に施す(本発明の方法) なお、方法(3)および(4)におけるプラズマ処理
は、高周波(RF)プラズマCVD(Chemical Vapor De
position) 装置(サムコインターナショナル社製、Mo
del“PD200−ST”)を用いて、圧力0.5T
orr、ガス流量50SCCM(Standard CC per Minut
e)、RFパワー(高周波出力)250Wの条件で5分間
行った。
【0044】その結果、方法(1)ではほとんど煤の除
去が見られず、方法(2)では煤が若干除去されるのが
確認できたが、完全に煤を除去することができなかっ
た。
【0045】一方、方法(3)では、煤は完全に除去す
ることができたが、有機高分子膜6の膜厚が16μmに
減少しており、また、有機高分子膜6の表面状態が悪く
なっていた。これは、方法(3)では、酸素ガスによる
プラズマ処理により有機高分子膜6がエッチングされる
ためである。
【0046】方法(4)では、有機高分子膜6の膜厚や
表面状態(表面性)の変化は見られなかった。これは、
窒素ガスによるプラズマ処理では有機高分子膜6がエッ
チングされないためである。
【0047】以上の実験結果から、レーザアブレーショ
ン加工により発生する煤は窒素ガスまたは酸素ガスによ
るプラズマ処理により除去することが可能であり、窒素
ガスを用いてプラズマ処理を行った場合、有機高分子膜
6にダメージを与えることなく煤の除去が可能であるこ
とが判った。
【0048】なお、窒素ガスによるプラズマ処理で煤が
除去される原因は、明らかではないが、窒素プラズマに
より煤がエッチングされている可能性が高いと考えられ
る。また、煤の成分については、成分解析から少なくと
もアモルファスカーボンを含むということが分かってい
る。
【0049】次に、窒素ガスによるプラズマ処理の条件
について説明する。
【0050】検討を行った結果、窒素ガスによるプラズ
マ処理の条件として、圧力(真空度)の影響が大きいこ
とが判明した。圧力の影響が大きいのは、圧力によって
支配的となる膜のプラズマエッチング機構が変化するた
めである。
【0051】ここで、プラズマエッチングの機構につい
て説明しておく。プラズマエッチングの機構としては、
ラジカルの供給による化学的エッチング、イオン援助に
よるプラズマエッチング、スパッタ−エッチング等があ
る。
【0052】ラジカルの供給による化学的エッチング
は、放電空間内に発生した活性種(ラジカル)が、膜表
面に到達し、膜と化学反応を起こして、揮発性の生成物
を生成するものである。この機構におけるプラズマの役
割は、エッチングを進める化学的に活性なラジカルを供
給することにある。この型のエッチングは、化学反応で
あるので、エッチングに方向性がなく等方的エッチング
であり、しかも選択性が極めて高いという利点を持って
いる。
【0053】イオン援助によるプラズマエッチングは、
イオン衝撃を伴った状態で、膜と化学的反応を起こす中
性ガス中でエッチングが行われるものである。このプロ
セスでは、中性ガスによるエッチングが、膜物質にイオ
ン衝撃が与えられることにより急激に促進されて起こ
る。イオンは、膜物質前面に形成されるイオンシースに
より加速されるので、この型のエッチングは、方向性を
もって進行する異方性エッチングとなる。
【0054】スパッタ−エッチングは、シースの電圧降
下により加速された高エネルギー正イオンが膜に衝突す
ることにより生ずる。そして、膜の表面分子は、スパッ
タを起こす閾値のエネルギー、すなわち表面分子の結合
エネルギーよりも大きいエネルギーを正イオンから受け
取ったとき、飛び出してくる。このプロセスは、他の機
構と異なり、力学的な衝突によってエッチングが進行す
る。この機構には、選択性が低い、スパッタにより放出
される粒子が揮発性がなく再堆積する、エッチング速度
が低いという欠点がある。
【0055】本実施形態の窒素ガスによるプラズマ処理
では、圧力が0.1Torr以上の減圧状態でプラズマ
処理を行うと、ラジカルの供給による化学的エッチング
が支配的となる。化学的エッチングでは、等方的に煤の
エッチングが生じることから、加工段差に付着した煤も
確実に除去することができ、また、化学的エッチング
は、煤と有機高分子膜6との間でのエッチングの選択比
が高いことから、有機高分子膜6にダメージを与えるこ
とがない。
【0056】また、圧力が10-2Torr以上であって
も、圧力が10-2Torr近傍では、イオン援助による
エッチングが生じるため、煤のエッチングが異方性エッ
チングとなる。それゆえ、加工段差に付着した煤は除去
しにくくなる。さらに、圧力が10-2Torrより低圧
では、スパッタ−エッチングが支配的となるため、煤の
除去効率は悪くなり、有機高分子膜6へのダメージも大
きくなる。したがって、プラズマ処理時の圧力は、常圧
より低く、かつ、10-2Torr以上であることが好ま
しく、常圧より低く、かつ、0.1Torr以上である
ことがより好ましい。
【0057】また、化学的エッチングでは、反応速度は
有機高分子膜6の温度に大きく影響される。このため、
有機高分子膜6の加熱を行いながらプラズマ処理を行う
ことにより、より効率良く煤の除去を行うことができ
る。有機高分子膜6を100℃以上に加熱することによ
り、煤の除去がより一層効率的に行える。また、耐熱性
に優れたポリイミドであっても、その耐熱温度は350
℃程度である。これらのことから、プラズマ処理時の温
度、特に有機高分子膜6の温度は、100℃〜350℃
の範囲内であることが望ましい。
【0058】さらに、窒素ガスのみによるプラズマ処理
ではなく、例えば、窒素ガスに酸素ガスを混合した混合
ガスや、N2 Oガス等のような、他の窒素原子を含むガ
スを用いてプラズマ処理を行ってもよい。これによって
も、窒素ガスのみの場合と同様に煤の除去効果を得るこ
とができる。窒素ガスに酸素ガスを混合した混合ガス等
のような酸素ガスを含む混合ガスを用いる場合には、酸
素ガスの混合比(全体を1としたときの酸素ガスの容量
比)を10%以下にすることが好ましい。これにより、
有機高分子膜6へのダメージを少なくしながら、高効率
で煤の除去を行うことができる。
【0059】また、レーザアブレーション加工の後、窒
素原子を含むガスによるプラズマ処理を行う前に、NM
Pやキシレン等の有機溶剤により有機高分子膜6の洗浄
を行ってもよい。これにより、プラズマ処理の前に付着
力の小さい表層の煤を除去しておくことができ、プラズ
マ処理による煤の除去効率が向上する。なお、有機溶剤
としては、ポリイミドから生じた煤に対する溶解度が高
いことからNMPが特に好ましい。また、洗浄方法とし
ては、表層の煤が効率的に除去されることから超音波洗
浄がより好ましい。
【0060】以上のように、本実施形態の有機高分子膜
の加工方法では、レーザアブレーション加工後に窒素ガ
スによるプラズマ処理を行うことにより、有機高分子膜
6にダメージを与えることなく、レーザアブレーション
加工により発生する煤を除去することが可能となる。そ
れゆえ、例えば、後段の各実施の形態で示すように、レ
ーザアブレーション加工を用いた多層配線回路のビア穴
加工やマイクロオプティクス加工に応用した場合に、煤
の付着が抑制され、かつ、表面性に優れた有機高分子膜
を形成することができる。
【0061】なお、本実施形態では、エキシマレーザに
よるレーザアブレーション加工方法に本発明を適用した
例について説明したが、レーザ光の局所的な照射により
有機高分子膜を部分的に除去する加工方法であれば他の
加工方法であっても本発明を適用することができ、その
場合にも煤の除去効果を得ることができる。
【0062】〔実施の形態2〕本発明に係る構造体の実
施の一形態としての多層配線構造体について、該多層配
線構造体の製造方法を示す図2(a)〜(d)に基づい
て以下に説明する。
【0063】本実施形態の多層配線構造体は、図2
(d)に示すように、複数の配線層11・14および導
電体が充填された第1のビア穴9と、配線層11・14
および第1のビア穴9を互いに絶縁するために配線層1
1・14および第1のビア穴9の間に形成された層間絶
縁膜(有機高分子膜)15・16とを備えており、層間
絶縁膜15・16には、配線層11・14および第1の
ビア穴9を互いに接続するための第2のビア穴10およ
び第3のビア穴12が実施の形態1の方法により形成さ
れている。
【0064】上記多層配線構造体は、例えば、以下の製
造工程(1)〜(4)によって製造される。
【0065】(1)予めセラミック基板8に対して第1
のビア穴9を形成して第1のビア穴9に導電体を充填し
ておき、第1のビア穴9が形成されたセラミック基板8
上に、図2(a)に示すように、スピンコート法により
ポリイミド等の有機高分子からなる第1の層間絶縁膜
(有機高分子膜)15を成膜する。
【0066】(2)図1に示したレーザアブレーション
加工システムを用いて実施の形態1と同様の方法で、図
2(b)に示すように、第1の層間絶縁膜15に直径約
50μmの第2のビア穴10を形成する。第2のビア穴
10の周囲にはレーザアブレーション加工により発生し
た煤が付着するため、実施の形態1と同様に、窒素ガス
によるプラズマ処理を行うことで煤の除去を行う。
【0067】(3)スパッタリング法等により配線用の
金属膜を第1の層間絶縁膜15上および第2のビア穴1
0に成膜し、フォトリソグラフィーにより金属膜を任意
の形状にパターニングして、図2(c)に示すように、
第1の配線層11を形成する。
【0068】(4)図2(d)に示すように、前記の工
程(1)と同様にして第2の層間絶縁膜(有機高分子
膜)16を第1の配線層11上に成膜し、前記の工程
(2)と同様にして第3のビア穴12を第2の層間絶縁
膜16に形成し、前記の工程(3)と同様にして第2の
配線層14を形成する。これにより、多層配線構造体が
完成する。
【0069】本発明は、レーザアブレーション加工によ
り発生した煤を窒素原子を含むガスによるプラズマ処理
を用いて除去することを特徴としており、本実施形態で
示した製造工程(1)〜(4)は一例にすぎない。した
がって、例えば、第1の層間絶縁膜15および第2の層
間絶縁膜16の成膜方法や、第1の配線層11および第
2の配線層14の形成方法などの一部を変更した工程を
用いてもよい。
【0070】また、本発明は、図2(d)に示す構成と
異なる多層配線構造体にも適用することができる。例え
ば、フレキシブル配線板などの配線パターンも前述の製
造工程(1)〜(4)を応用して作製することが可能で
ある。
【0071】以上のように、本実施形態の製造方法によ
れば、レーザアブレーション加工により発生した煤を窒
素ガスによるプラズマ処理で除去することにより、第1
の層間絶縁膜15や第2の層間絶縁膜16に煤が付着す
ることによる第1の層間絶縁膜15や第2の層間絶縁膜
16の電気抵抗率の低下が抑制され、信頼性の高い多層
配線構造体を得ることが可能となる。
【0072】また、本実施形態の製造方法では、レーザ
アブレーション加工によってビア穴を形成するので、数
10μm厚の絶縁膜にφ100μm以下のビア穴を形成
することができ、多層配線構造体の高密度実装が可能と
なる。
【0073】さらに、本実施形態の製造方法では、窒素
ガスによるプラズマ処理により煤の除去を行うので、簡
単な工程で特別な装置も必要無く、低コストで信頼性の
高い多層配線構造体を得ることができる。
【0074】〔実施の形態3〕本発明に係る構造体の他
の実施の形態としての有機高分子膜を用いた光導波路に
ついて、該光導波路の製造方法を示す図3(a)〜
(c)に基づいて説明する。
【0075】本実施形態の光導波路は、図3(c)に示
すように、シリコン基板25上に、光を伝送するための
有機高分子からなるコア層(光学素子として機能する有
機高分子膜)27と、コア層27に光を閉じ込めるため
にコア層27を覆うように設けられたオーバークラッド
(有機高分子膜)28と、コア層27とオーバークラッ
ド28との間に介在されたバッファ層(有機高分子膜)
26とが、実施の形態1の方法により形成されたもので
ある。
【0076】光デバイス、特に光導波路に用いる有機高
分子としては、耐熱性の高いポリイミドが好ましく、可
視域から赤外域で光透過率の高いフッ素化ポリイミドを
用いることが特に好ましい。フッ素化ポリイミドは、酸
二無水物およびジアミンを原料としてポリイミドを製造
する際に、酸二無水物および/またはジアミンとしてフ
ッ素化したものを用いることにより得られる。すなわ
ち、フッ素化酸二無水物とジアミンとを用いるか、酸二
無水物とフッ素化ジアミンとを用いるか、あるいは、フ
ッ素化酸二無水物とフッ素化ジアミンとを用いることに
より得られる。
【0077】上記光導波路は、例えば、以下の製造工程
(1)〜(3)によって製造される。
【0078】(1)シリコン基板25上に有機高分子か
らなるバッファ層26をスピンコート法等により成膜す
る。次に、バッファ層26を構成する有機高分子より屈
折率の高い有機高分子を用いてスピンコート法等により
コア層27を成膜する(図3(a))。
【0079】(2)図1に示したレーザアブレーション
加工システムにより、図3(b)に示すように、バッフ
ァ層26とコア層27とを任意の形状に加工する。ビー
ムマスク2として矩形状のものを用い、ステージ5を移
動させながら加工することにより、矩形状のバッファ層
26、およびコア層27を得ることができる。加工部周
辺には、レーザアブレーション加工により発生した煤が
付着するため、実施の形態1で示したように窒素ガスに
よるプラズマ処理を実施し、煤の除去を行う。
【0080】(3)図3(c)に示すように、オーバー
クラッド28として、コア層27より屈折率の低い有機
高分子をスピンコート法等により成膜する。
【0081】ここで示した製造工程は一例であり、本発
明は、レーザ光の照射により発生した煤を窒素原子を含
むガスによるプラズマ処理を用いて除去することを特徴
としている。したがって、例えば、オーバークラッド2
8を有機高分子で成膜せずに、空気をオーバークラッド
として用いたり、バッファ層26として有機高分子の代
わりに酸化シリコン等の無機材料を用いても良い。
【0082】次に、本実施形態の製造方法で作製した光
導波路で、煤の除去による効果を調べるため、以下のよ
うな実験を行った。
【0083】図4(a)および(b)に示すように、ガ
ラス基板19上に感光性ポリイミド(日立化成工業株式
会社製、商品名「OPI−N2005」)を用いてポリ
イミド膜をスピンコート法により厚さ20μmで成膜
し、エキシマレーザによるレーザアブレション加工によ
り上記ポリイミド膜を加工して幅1mmの矩形状のパタ
ーンを有するポリイミド膜(有機高分子膜)20を作製
した。レーザアブレーション加工により、ポリイミド膜
20上には煤が発生して付着した。
【0084】この煤の除去を以下に示す4つの方法によ
りそれぞれ行い、図4(b)に示すように、図示しない
レンズにより集光した波長650nmのレーザ光21を
ポリイミド膜20の上方よりポリイミド膜20に入射さ
せ、ポリイミド膜20およびガラス基板19を透過して
ガラス基板19から出射した光量を測定した。
【0085】方法(1):IPA中でポリイミド膜20
を超音波洗浄する 方法(2):NMP中でポリイミド膜20を超音波洗浄
する 方法(3):酸素ガスによるプラズマ処理をポリイミド
膜20に施す 方法(4):窒素ガスによるプラズマ処理をポリイミド
膜20に施す(本発明の方法) なお、方法(3)および(4)におけるプラズマ処理の
条件は、実施の形態1で示したものと同一とした。
【0086】レーザアブレーション加工前のポリイミド
膜20の光透過率を100%として、上記4つの方法に
より煤除去を行った後の相対透過率を測定したところ、
表1に示す測定結果が得られた。
【0087】
【表1】
【0088】実施の形態1と同様に、方法(1)では煤
の除去はほとんど行なえず、方法(2)では煤の除去は
僅かであった。そのため、方法(1)および方法(2)
では、表1に示すようにポリイミド膜20の透過率が低
くなった。
【0089】一方、方法(3)では煤がほぼ除去できる
ため、表1に示すようにポリイミド膜20の透過率が比
較的高くなる。しかしながら、方法(3)では、ポリイ
ミド膜20の表面がエッチングされるため、ポリイミド
膜20の膜厚が16μmと薄くなるとともに、ポリイミ
ド膜20の表面状態が悪くなった。そのため、レーザ光
21のポリイミド膜20表面での散乱光が多くなった。
【0090】これに対し、本発明の方法(4)では、表
1に示すようにポリイミド膜20の透過率が非常に高か
った。また、ポリイミド膜20の膜厚が減少すること
も、ポリイミド膜20の表面状態が悪化することもなか
った。そのため、ポリイミド膜20表面での散乱光が生
じなかった。
【0091】以上のように、本実施形態の製造方法で
は、窒素ガスによるプラズマ処理により、ポリイミド膜
20にダメージを与えることなく、レーザアブレーショ
ン加工により発生した煤を除去することができる。しか
も、煤による光透過率の低下を少なくすることができ、
高性能な光デバイスを得ることができる。また、光デバ
イス近傍に他の光デバイスを集積化することも容易とな
る。さらに、被加工膜上にレジスト層を形成してドライ
エッチングによりパターニングする光デバイスの製造方
法に比べて、レーザアブレーション加工を用いるので、
より簡易なプロセスで光デバイスを製造することが可能
となる。
【0092】〔実施の形態4〕本発明に係る有機高分子
膜の加工方法の実施の一形態として、実施の形態1のレ
ーザアブレーション加工システムを用いた有機高分子膜
のテーパ形状加工方法について図5(a)および(b)
に基づいて以下に説明する。なお、説明の便宜上、前記
実施の形態1にて示した各部材と同一の機能を有する部
材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0093】レーザアブレーション加工システムにおけ
るテーパ形状加工方法では、図1に示したステージ5を
移動することにより、図5(a)および(b)に示すよ
うに、矩形状のレーザービームL1を有機高分子膜6の
テーパ部6cの端部6dまで移動させて、レーザアブレ
ーション加工を行う。すなわち、テーパ部6cの端部6
dとレーザビームL1の移動端部L1aとが一致した時
点で、レーザビームL1の照射を停止するようになって
いる。
【0094】このようなレーザアブレーション加工を行
うことで、テーパ部6cに照射されるレーザビームL1
の照射量が変化し、図5(b)に示すように、テーパ部
6cが形成される。そして、テーパ部6cの端部6d
は、レーザービームL1の移動端部L1aと対応する位
置に形成される。以上のような加工方法により、有機高
分子膜6のテーパ形状加工が可能となる。
【0095】レーザアブレーション加工によりテーパ部
6cの周囲には発生した煤が付着するため、その後、実
施の形態1で示したように窒素ガスによるプラズマ処理
を実施し、煤の除去を行う。これにより、煤の除去され
た有機高分子膜6が得られる。
【0096】〔実施の形態5〕本発明に係る構造体の他
の実施の形態としてのテーパ形状加工された有機高分子
膜を有するレーザ光立上げミラーについて、該レーザ光
立上げミラーの製造方法を示す図6(a)〜(d)に基
づいて説明する。なお、説明の便宜上、前記実施の形態
3にて示した各部材と同一の機能を有する部材には、同
一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0097】本実施形態のレーザ光立上げミラーは、図
6(d)に示すように、シリコン基板25上にテーパ部
36cを有する有機高分子膜36を形成するとともに、
有機高分子膜36を反射膜32で覆ったものである。上
記のレーザ光立上げミラーは、半導体レーザ33から有
機高分子膜36のテーパ部36cに向かってシリコン基
板25に平行な方向に出射したレーザビームを、有機高
分子膜36のテーパ部36c上の反射膜32で反射する
ことにより、レーザビームの進行方向をシリコン基板2
5にほぼ垂直な方向に立ち上げるものである。
【0098】上記レーザ光立上げミラーは、実施の形態
4のテーパ形状加工方法を用いて、例えば、以下の製造
工程(1)〜(4)によって製造される。
【0099】(1)まず、図6(a)に示すように、シ
リコン基板25上に、スピンコート法等により、立上げ
ミラーの母材である有機高分子膜36を成膜する。有機
高分子膜36の膜厚は、使用する半導体レーザ33の放
射角等により最適化されるが、30μm程度が適当であ
る。
【0100】(2)次に、実施の形態4で述べたテーパ
形状加工方法により有機高分子膜36をレーザアブレー
ション加工して、図6(b)に示すように、有機高分子
膜36のテーパ部36c(実施の形態4のテーパ部6c
に相当する)を形成する。テーパ部36cのテーパ角度
(シリコン基板25に垂直な方向からの傾斜角)は、レ
ーザビームL1の照射強度やステージ5の移動速度によ
り変化させることが可能である。テーパ部36cのテー
パ角度は、本実施形態のような立上げミラーの用途では
45°前後が最適である。レーザアブレーション加工に
より、有機高分子膜36のテーパ部36cの周囲には発
生した煤が付着する。このため、実施の形態1で示した
ように、レーザアブレーション加工後に窒素ガスによる
プラズマ処理を実施し、煤の除去を行う。
【0101】(3)次に、図6(c)に示すように、反
射膜32として、スパッタリング法等により金属膜を成
膜する。反射膜32の材料としては、使用する波長にお
いて高反射率を有する金属が選択される。反射膜32
は、半導体レーザ33の設置位置の下部に設ける必要は
特にないが、ここでは、半導体レーザ33の設置位置の
下部まで延設してレーザボンディング(半導体レーザ3
3の入力用リードと外部配線との電気的接続)用のボン
ディングパットとしても利用している。この場合、反射
膜32としては、ボンディングパットとして適当な金属
膜、例えば、Al(アルミニウム)、TiW、およびA
uをこの順に成膜したもの等が用いられる。
【0102】(4)図6(d)に示すように、有機高分
子膜36のテーパ部36cの近傍のシリコン基板25上
に、反射膜32を介して半導体レーザ33をダイボンデ
ィングする。半導体レーザ33のダイボンディングに
は、シリコン基板25および反射膜32を300℃程度
に加熱する必要がある。このため、有機高分子膜36の
材料としては、耐熱性の高いポリイミドを用いることが
好ましい。
【0103】なお、本実施の形態で示した製造工程は一
例であり、本発明は、レーザ光の照射により発生した煤
を窒素原子を含むガスによるプラズマ処理を用いて除去
することを特徴としている。したがって、レーザ光立上
げミラーは、製造工程(1)〜(4)の一部を変更した
製造工程を用いて作製しても良い。また、プリズムやレ
ンズ等の他の光デバイスも、本実施の形態の製造方法を
応用して作製することが可能である。
【0104】以上のように、本実施形態の製造方法で
は、レーザアブレーション加工により発生した煤を窒素
ガスによるプラズマ処理により除去することができる。
このため、テーパ部36cの近傍に半導体レーザ33を
設置することが可能となり、光デバイスを集積化して作
製することが可能となる。
【0105】また、実施の形態3や実施の形態5で示し
たように、有機高分子膜を本発明の加工方法でレーザア
ブレーション加工することにより、さまざまな光デバイ
スをを作製することが可能である。そして、煤の除去を
行うことにより、これらを容易に組み合わせることがで
きるようになり、小型で高性能な光デバイスを得ること
が可能となる。
【0106】光デバイスを構成する有機高分子膜に用い
る有機高分子膜としては、耐熱性に優れるポリイミドが
有用であり、ポリイミドの中でもフッ素化ポリイミド
は、可視域から赤外域にかけての光透過率が高いため、
光デバイスの材料として特に好ましい。また、光デバイ
スに用いる有機高分子膜の膜厚は、5μm〜200μm
の範囲内であることが好ましい。
【0107】光デバイスにおけるポリイミド膜の形成
は、一般に、スピンコート法により基板上へのポリイミ
ド溶液を塗布することにより行われる。この方法でポリ
イミド膜を形成する場合、ポリイミド溶液の粘度や濃度
にもよるが、40μm以上の膜厚では均一な膜を得るこ
とが困難となる。このため、40μm以上の厚い膜厚に
する場合、複数層を重ねるか、他の塗布方法を用いる必
要がある。しかし、複数層を重ねた場合でも数層くらい
が限界であるため、200μm以上の膜厚のポリイミド
膜を形成することは困難である。他のポリイミド溶液の
塗布方法としては、ドクターブレード等を用いて基板上
にポリイミド溶液を流延する方法がある。この方法で
も、ポリイミド溶液の自重の関係から、200μm以上
の均一塗布は困難である。一方、5μm未満の膜厚の有
機高分子膜では、ドライエッチング等の他の加工方法の
方が低コストで加工できるようになる。
【0108】したがって、基板上にポリイミド溶液を均
一に塗布することで容易に形成でき、他の光デバイスよ
り高性能が得られる有機高分子膜の膜厚としては、5μ
m〜200μmの範囲内となる。
【0109】
【発明の効果】本発明の有機高分子膜の加工方法は、以
上のように、有機高分子膜に対してレーザ光を局所的に
照射することにより有機高分子膜の一部を除去した後、
窒素原子を含むガスによるプラズマ処理を行う方法であ
る。
【0110】これにより、レーザ光の照射による加工の
際に有機高分子膜表面に発生した煤が、選択的にエッチ
ングされて除去される。それゆえ、上記方法は、有機高
分子膜のレーザ光照射による加工で発生した煤を、有機
高分子膜の表面平滑性を低下させることなく、簡単な工
程により効率良く除去することができるという効果を奏
する。
【0111】本発明の有機高分子膜の加工方法は、以上
のように、好ましくは、上記レーザ光の照射を、エキシ
マレーザを用いて、有機高分子膜の一部が分解して蒸発
するように行う方法である。これにより、熱影響の少な
い精密で美麗な加工結果が得られ、しかも、有機高分子
の加工速度を高速化することができるという効果が得ら
れる。
【0112】本発明の有機高分子膜の加工方法は、以上
のように、好ましくは、プラズマ処理時の圧力が10-2
Torr以上である。これにより、より効率良く煤の除
去を行うことができるという効果が得られる。また、煤
と有機高分子膜との間でのエッチングの選択比が向上す
るので、有機高分子膜にダメージを与えることをより確
実に回避できるという効果も得られる。
【0113】本発明の有機高分子膜の加工方法は、以上
のように、好ましくは、プラズマ処理時の有機高分子膜
の温度が100℃〜350℃の範囲内である。これによ
り、より効率良く煤の除去を行うことができるととも
に、有機高分子膜の熱分解を回避することができるとい
う効果が得られる。
【0114】本発明の構造物は、以上のように、前記の
加工方法を用いて加工された有機高分子膜を備えること
を特徴としている。上記構成によれば、有機高分子膜が
前記の加工方法を用いて加工されているので、優れた表
面状態を有する微細加工された有機高分子膜を備える構
造体を容易に提供することができるという効果が得られ
る。
【0115】本発明の構造体の好ましい形態の1つは、
以上のように、上記有機高分子膜が、複数の配線層同士
を絶縁するために配線層間に形成された層間絶縁膜であ
り、上記層間絶縁膜には、配線層同士を接続するための
ビア穴が形成されている構造体である。これにより、微
細なビア穴を有する構造体の提供が可能であり、かつ、
層間絶縁膜のレーザ光照射による加工で発生する煤に起
因する層間絶縁膜の電気抵抗率の低下を抑制することが
できる。それゆえ、前記構造体として、電気的接続等の
信頼性および電気的性能が高く、かつ、高密度化可能な
多層配線構造体を提供することができるという効果が得
られる。
【0116】本発明の構造体の他の好ましい形態は、以
上のように、上記有機高分子膜が光学素子として機能す
る構造体である。これにより、上記構造体が備える有機
高分子膜は、前記の加工方法に表面平滑性に優れ、か
つ、煤の付着が抑制されており、しかも光損失が少ない
光学素子として機能する。それゆえ、前記構造体とし
て、光学的性能が高く、かつ、微細化可能な光デバイス
を安価に提供することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機高分子膜の加工方法の実施の
一形態に用いる、エキシマレーザを用いたレーザーアブ
レーション加工システムを表す概略図である。
【図2】本発明に係る構造体の実施の一形態としての多
層配線構造体の作製方法を表す概略図であり、(a)〜
(c)は多層配線構造体の製造過程を示す概略断面図、
(d)は最終的に製造された多層配線構造体の概略断面
図である。
【図3】本発明に係る構造体の実施の一形態としての光
導波路の作製方法を表す概略図であり、(a)および
(b)は光導波路の製造過程を示す概略断面図、(c)
は最終的に製造された光導波路の概略断面図である。
【図4】本発明に係る構造体の実施の一形態としての光
デバイスの透過率測定方法を表す概略図であり、(a)
は光デバイスの上面図、(b)は(a)のA−A’に沿
った光デバイスの矢視断面図である。
【図5】本発明に係るレーザビームによる有機高分子膜
のテーパ加工原理を表す概略図であり、(a)は上面
図、(b)は側面図である。
【図6】本発明に係る構造体の実施の一形態としてのレ
ーザ光立上げミラーの作製方法を表す概略図であり、
(a)〜(c)はレーザ光立上げミラーの製造過程を示
す概略断面図、(d)は最終的に製造されたレーザ光立
上げミラーの概略断面図である。
【符号の説明】
1 エキシマレーザ励起装置(エキシマレーザ) 2 ビームマスク 3 固定ミラー 4 縮小光学系 5 ステージ 6 有機高分子膜 6c テーパ部 6d 端部 7 基板 8 セラミック基板 9 第1のビア穴 10 第2のビア穴 11 第1の配線層 12 第3のビア穴 14 第2の配線層 15 第1の層間絶縁膜(有機高分子膜) 16 第2の層間絶縁膜(有機高分子膜) 19 ガラス基板 20 ポリイミド膜(有機高分子膜) 21 レーザ光 25 シリコン基板 26 バッファ層(有機高分子膜) 27 コア層(有機高分子膜) 28 オーバークラッド(有機高分子膜) 32 反射膜 33 半導体レーザ 36 有機高分子膜 36c テーパ部 L1 レーザビーム Lla 移動端部
フロントページの続き (72)発明者 松島 俊幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 田村 壽宏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 倉田 幸夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 4F073 AA06 BA31 BB01 CA01 CA46 CA53

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機高分子膜に対してレーザ光を局所的に
    照射することにより有機高分子膜の一部を除去した後、
    窒素原子を含むガスによるプラズマ処理を行うことを特
    徴とする有機高分子膜の加工方法。
  2. 【請求項2】上記レーザ光の照射は、エキシマレーザを
    用いて、有機高分子膜の一部が分解して蒸発するように
    行うことを特徴とする請求項1記載の有機高分子膜の加
    工方法。
  3. 【請求項3】上記プラズマ処理は、1×10-2Torr
    以上の圧力で行うことを特徴とする請求項1または2に
    記載の有機高分子膜の加工方法。
  4. 【請求項4】上記プラズマ処理は、100℃〜350℃
    の範囲内の温度に加熱しながら行うことを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載の有機高分子膜の
    加工方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれか1項に記載の
    加工方法を用いて加工された有機高分子膜を備えること
    を特徴とする構造体。
  6. 【請求項6】上記有機高分子膜が、複数の配線層同士を
    絶縁するために配線層間に形成された層間絶縁膜であ
    り、 上記層間絶縁膜には、配線層同士を接続するためのビア
    穴が形成されていることを特徴とする請求項5記載の構
    造体。
  7. 【請求項7】上記有機高分子膜が、光学素子として機能
    するものであることを特徴とする請求項5記載の構造
    体。
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