JP2001048630A5 - - Google Patents

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【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図1ないし図10を参照して、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る単層無機質耐力面材の断面図であり、図2は、3層無機質耐力面材の断面図である。
また、図3は、ネット2層を含む3層無機質耐力面材の断面図である。
これらの無機質耐力面材は、セメント20〜60質量%、予め石灰質原料とシリカ質原料を水熱合成してなるトバモライト系および・またはゾノトライト系等を主体とした、けい酸カルシウム系軽量水熱合成物5〜50質量%、補強繊維3〜18質量%および充填材0〜60質量%からなる配合物を湿式成形して得られるグリーンシートを、1種類の配合による単層構造とすること(図1)、同グリーンシートを1種類の配合または2種類以上の配合による複層構造とすること(図2)、前記単層構造および複層構造に1層以上のネット層5を設けた構造とすること(図3)で、かさ比重0.5〜1.2、曲げ強度10〜30N/mm2および長さ変化率の小さい壁倍率2.5以上としてある。
これらの無機質耐力面材で用いるけい酸カルシウム系軽量水熱合成物は、予め石灰質原料とシリカ質原料を用い、シリカに対する酸化カルシウムのモル比が0.55〜1.10である5〜15%濃度のスラリーを撹拌式オートクレーブを用いて150〜230℃で水熱合成してなり、かさ比重0.05〜0.3である。
シリカ質原料としては珪石、けい藻土、シリカヒューム等があり、石灰質原料としては生石灰等の汎用原料が用いられる。これらのけい酸カルシウム系軽量水熱合成物は、トバモライト系および・またはゾノトライト系等であり、かさ比重は0.05〜0.3であり、その配合量は5〜50%である。
ここで、けい酸カルシウム系軽量水熱合成物のかさ比重が0.05未満では、耐力面材としての必要強度および釘の保持力が得られず、一方、0.3を超えると、耐力面材の軽量化および良好な釘打ち性の確保が困難である。
また、けい酸カルシウム系軽量水熱合成物の配合量は、5質量%未満では耐力面材の軽量化および良好な釘打ち性の確保が困難であり、長さ変化率が大きくなる。一方、50質量%を超えると耐力面材としての必要強度および釘の保持力を得ることができない。
補強繊維としては、パルプ3〜15質量%およびヤング率5kN/mm2以上の繊維が0〜2質量%およびヤング率5kN/mm2未満の繊維が0〜2質量%配合してある。
パルプは、無機質耐力面材の曲げ強度の向上に必要であり、且つ釘打ちに対する亀裂や割れを防止しさらに釘保持力を向上させるのに特に有効である。パルプの配合量は3質量%未満では釘打ち加工性に対し充分でなく、一方、15質量%を超えると、長さ変化率が大きくなり耐久性が劣ってしまう。
繊維長は、3〜12mmであり、好ましくは3〜6mmである。これらパルプ以外の繊維の配合量は3質量%を超えると繊維分が過剰となり表面性が劣る。また、パルプも含む繊維量合計が18重量%を超えると、不燃性を得ることができない。
本実施の形態は、これらの構成材料を用いて軽量であり、曲げ強度が高く、長さ変化率の小さい釘打ち性や釘保持力に優れた壁倍率2.5以上であることを特徴とする耐力面材を達成し得る。さらに、複層化することにより壁倍率性能を向上することができる。
複層化としては、2〜3層構造が好ましい。複層化の方法としては、抄造過程においてグリーンシート状態にて積層する方法から各層を単板として硬化させた後、無機および・または有機質のバインダーにより各層を接合する方法まで任意に選択することができる。
けい酸カルシウム系軽量水熱合成物を配合した無機質耐力面材は、かさ比重が0.5〜1.2であり、複層化した場合には各層のかさ比重はこの範囲で実施できる。また、複層化した場合の各層の配合はそれぞれの必要性能により本発明の配合の範囲内で任意の配合が選択可能である。
この無機質耐力面材の製造方法としては、セメント、けい酸カルシウム系水熱合成物および補強繊維からなる配合物をスラリー状にして抄造法によりグリーンシートを成形し、1〜20N/mm2のプレス圧で加圧成形したのち養生して無機質耐力面材を得る。
この製造には、丸網式抄造機、長網式抄造機、フローオン抄造機等の連続式抄造法および脱水プレス法等のバッチ式成形法等の汎用の製造方法が用いられる。これらの方法の単独または組合せにより単層または複層構造の無機質耐力面材を得ることができる。
成形圧は、1N/mm2未満では必要強度、釘保持力および表面平滑性が得られず、一方、20N/mm2 を超えると軽量化が図れず釘打ち性も困難となる。 無機質耐力面材の養生としては、自然養生、湿潤養生、蒸気養生およびオートクレーブ養生があるが、養生時間の短縮および釘打性等の加工性のためには蒸気養生が好ましい。
図3に示すように、必要に応じて性能向上のためネットを単層または複層の層内および・または層間に複合することができる。ネットの複合化は、無機質耐力面材の性能向上、特に壁倍率の向上に有効である。また、ネットを複合させることにより補強繊維の配合量を減じることが可能となる。
図4から図6は、ネットを含む無機質耐力面材の製造方法を示した図である。
図4は、フローオン抄造装置を用いてネット1層を形成する無機質耐力面材の製造方法を示した図であり、図5は、フローオン抄造装置と丸網式抄造装置を複数機組み合わせて用いたネット2層を含む無機質耐力面材製造方法を示した図であり、図6は、フローオン抄造装置を複数機組み合わせて用いたネット2層を含む無機質耐力面材製造方法を示した図である。
ネットとしては、ポリビニルアルコール繊維、ポリノジック繊維、アラミド繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、レーヨン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、麻繊維等の有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維および金属繊維等からなるものがある。ネットは板全体に挿入すること、および・またはネットテープ状としたものを四周および・または中間部に挿入する。
この図3に示すネットを挿入した無機質耐力面材の製造方法としては、セメント20〜60質量%、予め用意されたけい酸カルシウム系軽量水熱合成物5〜50質量%、補強繊維3〜18質量%および充填材0〜60質量%からなる配合物を水で混練してスラリーとし、丸網式抄造機、長網式抄造機、フローオン抄造機、脱水プレス成形機等により湿式成形して得られるグリーンシートを、1種類の配合による単層構造とすること、同グリーンシートを1種類の配合または2種類以上の配合による複層構造とすること、前記単層構造および複層構造に1層以上のネット層を設けた構造の複合グリーンシートを1〜20N/mm2のプレス圧で加圧成形したのち養生して板材を得る。
また、前記複層構造において各層を単板として硬化させた後無機および・または有機質のバインダーにより各層を板材のみであるいはネット層を挟み込む形で接合し、1〜10N/mm2のプレス圧で圧着したのち養生して板材を得る。
この圧着は、図4から図6に示すように、吸着積層装置10により積層した後、プレス機11で圧力をかけることにより行う。
けい酸カルシウム系軽量水熱合成物は、予め石灰質原料とシリカ質原料を用い、シリカに対する酸化カルシウムのモル比が0.55〜1.10である5〜15%濃度のスラリーを撹拌式オートクレーブを用いて150〜230℃で水熱合成してなるトバモライト系および・またはゾノトライト系統を主体とし、かさ比重0.05〜0.3であることを特徴とする。シリカ質原料としては珪石等および石灰質原料は生石灰等の汎用原料が用いられる。
次に、図7から図10に示した表を参照して、実施例1から14を説明する。
実施例1〜14は、図7に示す原料配合および製造条件に基づいて製造した。原料配合は全体を質量%で表示してある。
実施例1および実施例5〜14は、各原料配合による混合物に6倍の水を加えてスラリーとし、このスラリーを用いてフローオン抄造機により得られた単層のグリーンシートを図7の製造条件に示す5〜20N/mm2のプレス圧で加圧成形し、厚さ10mm程度の単層板を得た。この板を蒸気養生後自然養生して硬化させ供試体とした。
実施例2は、図7に示す配合の内、表・裏面層を構成する配合物に10倍の水を加えてスラリーとし、このスラリーを用いて丸網式抄造機により得られた単層のグリーンシートを1N/mm2のプレス圧で加圧成形し、厚さ1.6mmの表層用および裏層用の生板を得た。
さらに、図7に示す配合の内、中間層を構成する配合物に6倍の水を加えてスラリーとし、このスラリーを用いてフローオン抄造機により得られた6mmのグリーンシートを裏層用の生板の上に積層し、さらにその上に表層生板を積層したものを10N/mm2のプレス圧で加圧成形し、合計厚さ8mmの生積層板を得た。この生板を蒸気養生後自然養生して硬化させて供試体とした。
実施例4は、図7に示す配合の内、表・裏面層を構成する配合物に10倍の水を加えてスラリーとし、このスラリーを用いて丸網式抄造機により得られた単層のグリーンシートを10N/mm2のプレス圧で加圧成形し、蒸気養生後自然養生して硬化させ、厚さ1.5mmの表層用および裏層用の硬化板を得た。さらに、図7に示す配合の内、中間層を構成する配合物に6倍の水を加えて得られるスラリーを用いてフローオン抄造機により得られた6mmのグリーンシートを6N/mm2のプレス圧で加圧成形し、蒸気養生後自然養生して硬化させ、6mmの硬化板を得た。
次に、裏層用の硬化板の上にセメントペーストにSBRラテックス10%を混合したバインダーを塗布し、その上に開口5×5mmの耐アルカリガラス繊維ネットを重ね、中間層硬化板を積層し、さらにその上にセメントペーストにSBRラテックス10%を混合したバインダーを塗布し、開口5×5mmの耐アルカリガラス繊維ネットを重ね、表層硬化板を積層し、3N/mm2のプレス圧で加圧成形し、合計厚さ10mmの生積層板を得た。この積層板を再度蒸気養生後自然養生して硬化させて供試体とした。
これらの板を乾燥して試験を行った。結果を図8の表に示してある。
比較例1〜8は、図9に示す原料配合および製造条件に基づいて製造した。各原料配合による混合物に6倍の水を加えてスラリーとし、このスラリーを用いてフローオン抄造機により得られた単層のグリーンシートを図9の製造条件に示す10〜25N/mm2のプレス圧で加圧成形し、厚さ10mm程度の単層板を得た。この板を蒸気養生後自然養生して硬化させて供試体とした。
なお、けい酸カルシウム系軽量水熱合成物のゾノトライト系はかさ比重0.15のものを用いたが、比較例5のみ水熱合成が不十分なかさ比重0.40の水熱合成物を使用した。
比較例9は、市販されているかさ比重0.8で厚さ8mmの無石綿けい酸カルシウム板を使用した。
比較例10は、市販されている厚さ9mmの構造用合板を使用した。
実施例と同様にこれらの板を乾燥して試験を行った。結果を図10の表に示してある。
なお、図7、図9の表のけい酸カルシウム系軽量水熱合成物は、粉末珪石と生石灰を原料とし、酸化カルシウム/シリカモル比0.83とし、10%のスラリー濃度で撹拌式オートクレ−ブにより水熱合成した。トバモライト系は180℃で3時間水熱合成し、かさ比重0.13のものを用いた。また、ゾノトライト系は195℃で4時間水熱合成し、かさ比重0.15のものを用いた。
比較例5に用いた水熱合成物は140℃で5時間水熱合成し、かさ比重0.40のものを用いた。
比重試験は、JIS A 5430に従って測定した。
曲げ試験は、JIS A 5430に従って測定した。
長さ変化率は、JIS A 5430に従って測定した。
釘打性:壁倍率試験体作成の際、目視により釘打ちによる試験板の割れ、亀裂を観察し釘打ち性の評価とした。異常がなく良好なものを○、やや異常があるものを△、異常なものを×で示した。
釘保持力は、壁倍率試験後の試験体の釘打ち部を目視により観察し、釘穴の拡大、割れ、亀裂を観察し釘保持力の評価とした。異常がなく良好なものを○、やや異常があるものを△、異常なものを×で示した。
壁倍率は、(財)日本建築センター「低層建築物の構造耐力評定に関する技術規定(木質系)」の日本式に従って実施した。
防火材料試験は、不燃材料は昭和45年建設省告示第1828号に規定する方法に従って実施した。また、準不燃材料および難燃材料は昭和51年建設省告示第1231号に規定する方法に従って実施した。
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