JP2001046957A - 船舶または鋼構造物の塗装方法 - Google Patents

船舶または鋼構造物の塗装方法

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JP2001046957A
JP2001046957A JP11227576A JP22757699A JP2001046957A JP 2001046957 A JP2001046957 A JP 2001046957A JP 11227576 A JP11227576 A JP 11227576A JP 22757699 A JP22757699 A JP 22757699A JP 2001046957 A JP2001046957 A JP 2001046957A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明の船舶または鋼構造物の第1の塗装
方法は、たとえばシ゛ンク系ショッフ゜フ゜ライマーを表面に施した鋼
材を溶接して組み立てた造船等の表面全体に、鉄より卑
なる金属の粒子および無機微粒子を研掃材として用いる
ウォーターフ゛ラスト処理を行なった後に、上塗り塗装する。また
第2の塗装方法は、たとえば上記船舶等の修繕塗装にお
いて、その表面に上記ウォーターフ゛ラスト処理を行なった後、上
塗り塗装する。 【効果】上記第1の塗装方法によれば、フ゜ライマー塗膜を損
傷させることなく、船舶等の建造中に付着する種々の異
物、腐食性物質、フ゜ライマー塗膜の劣化部分および錆を完全
乃至ほぼ完全に容易に除去することが可能で、しかも、
戻り錆の発生を防止することができる。また、上記第2
の塗装方法によれば、鋼材表面に付着している種々の異
物、腐食性物質、錆を完全に乃至ほぼ完全に除去するこ
とが容易にでき、しかも、戻り錆の発生を防止すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、船舶または鋼構造物の塗
装方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、鉄構造物たとえば船舶、あ
るいは塔、橋梁等の鋼構造物(船舶を除く)のウォータ
ーブラストによる表面処理において、鉄鋼表面の防錆処
理および清掃を行なった後、水分の乾燥過程において再
び錆が発生する、いわゆる「戻り錆(ターニング)」が
生じ、その戻り錆の上に通常の塗装を行なうと、この戻
り錆が塗膜の付着に悪い影響を及ぼすことが懸念され
る。
【0003】そこで、ウォーターブラスト処理に使用さ
れる水の中に、予め発錆防止剤等を入れて、「戻り錆」
の発生を防止する技術が数多く提案されている。しかし
ながら、これらの技術において使用される発錆防止剤の
多くはアルカリ性であり、アルカリ性の発錆防止剤を使
用した場合、「戻り錆」は発生しないものの、上塗り塗
料の付着性を阻害するものが多い。
【0004】ところで、たとえば造船所に搬入された鋼
材は、ショットブラスト処理と、無機亜鉛系塗料である
プライマーによる塗装とを組み合わせた一次表面処理が
施された上で、内業加工および組み立てに供されてい
る。このような鋼材を組み立てた後において、鋼材の発
錆部に対して、従来、サンドブラスト処理またはサンダ
ー処理と、上記と同様のプライマーによる塗装とを組み
合わせて二次表面処理が施されている。
【0005】最近においては、一次表面処理におけるプ
ライマーの性能を向上させるとともに、「錆ゼロ工法」
と称してプライマー損傷部の発錆を極力少なくなるよう
に工夫がなされているため、二次表面処理では発錆部の
研掃は僅かであり、船舶の建造中に付着する油脂、ヒュ
ーム、チョークマーク、可溶性塩(塩化物、硫化物
等)、塵埃等の除去が主体となっている。
【0006】しかしながら、船舶たとえばウォーター・
バラスト・タンクの内面における塗装は、船舶の安全性
に関与し、しかも、就航後には補修塗装が困難であるた
めに、耐用年数の長期化が期待されている。したがっ
て、船舶の新造時に、前処理である二次表面処理として
の素地調整と適切なる塗料による塗装を充分に行なう必
要がある。また、就航後に発生する塗膜の欠陥は、素地
調整と適切なる塗装が困難な溶接継ぎ目部およびシャー
プ・エッジ部に発生するのが実状である。
【0007】従来、素地調整は、サンドブラスト処理と
サンダー処理とが組み合わせて行なわれている。しかし
ながら、これらの処理では、小さなピットないし孔中に
存在している腐食性物質の除去や均一な表面処理が困難
なのが実状である。さらに、ウォーターバラストタンク
の内部は、その構造上から作業が制限を受けるのみなら
ず、塗装を施すべき面積が広いので苛酷な労働力が要求
され、しかも、サンドブラスト処理やサンダー処理では
粉塵の飛散を伴うので作業環境が悪く、また粉塵の搬出
という後処理が必要となる。
【0008】したがって、船舶または鋼構造物を新規に
製作する際に、一次表面処理により形成されたプライマ
ー塗膜を損傷させることなく、船舶、鋼構造物の建造中
に付着するヒートスケール、スパッター、その他の種々
の異物、腐食性物質、プライマー塗膜の劣化部分および
プライマー塗膜の損傷により発生した錆を完全乃至ほぼ
完全に容易に除去することが可能で、しかも、粉塵の搬
出という後処理を減少あるいは必要とせず、作業環境を
改善することができるとともに、上塗り塗料の付着性を
阻害させることなく、戻り錆の発生を防止することがで
きる船舶または鋼構造物の塗装方法、および船舶または
鋼構造物の表面を修繕塗装する際に、鋼材表面に付着し
ている種々の異物、腐食性物質、錆を完全に乃至ほぼ完
全に除去することが容易にでき、しかも、粉塵の搬出と
いう後処理を必要とせず、作業環境を改善することがで
きるとともに、上塗り塗料の付着性を阻害させることな
く、戻り錆の発生を防止することができる船舶または鋼
構造物の塗装方法の出現が望まれている。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
課題を解決しようとするものであって、船舶または鋼構
造物を新規に製作する際に、一次表面処理により形成さ
れたプライマー塗膜を損傷させることなく、船舶、鋼構
造物の建造中に付着するヒートスケール、スパッター、
その他の種々の異物、腐食性物質、プライマー塗膜の劣
化部分およびプライマー塗膜の損傷により発生した錆を
完全乃至ほぼ完全に容易に除去することが可能で、しか
も、粉塵の搬出という後処理を減少あるいは必要とせ
ず、作業環境を改善することができるとともに、上塗り
塗料の付着性を阻害させることなく、戻り錆の発生を防
止することができる船舶または鋼構造物の塗装方法、お
よび船舶または鋼構造物の表面を修繕塗装する際に、鋼
材表面に付着している種々の異物、腐食性物質、錆を完
全に乃至ほぼ完全に除去することが容易で、しかも、作
業環境を改善することができるとともに、上塗り塗料の
付着性を阻害させることなく、戻り錆の発生を防止する
ことができる船舶または鋼構造物の塗装方法を提供する
ことを目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明に係る船舶または鋼構造物の第1
の塗装方法は、ジンク系ショッププライマーを表面に施
した鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構造物の表
面全体に、ウォーターブラスト処理を施した後、上塗り
塗装することを特徴としている。
【0011】このウォーターブラスト処理は、ジンク系
ショッププライマーを表面に施した鋼材を溶接して組み
立てた船舶または鋼構造物の該ジンク系ショッププライ
マーの塗膜損傷箇所に、ジンク系防錆塗料をタッチアッ
プ塗装した後、船舶または鋼構造物の表面全体に施すこ
とが好ましい。またジンク系ショッププライマーを表面
に施した鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構造物
の表面全体に、ウォーターブラスト処理を施した後、ジ
ンク系ショッププライマーの塗膜損傷部、溶接継ぎ目部
およびシャープエッジ部に、素地および上塗り塗料と親
和性を有する防食塗料をタッチアップ塗装した後、上塗
り塗料を塗装する方法も好ましい。
【0012】本発明に係る船舶または鋼構造物の第1の
塗装方法においては、ウォーターブラスト処理の際に、
水とともに研掃材(A)をブラストすることが好まし
い。前記研掃材(A)としては、鉄より卑なる金属の粒
子(a1)からなる研掃材が好ましく、特に鉄より卑な
る金属の粒子(a1)と金属以外の無機微粒子(a2)
との混合物からなる研掃材が好ましい。
【0013】また、前記ウォーターブラスト処理の際
に、腐食抑制剤(B)を含有する水を使用することがで
きる。この腐食抑制剤(B)を含有する水は、研掃材
(A)とともにブラストすることが好ましい。前記ウォ
ーターブラスト処理における水圧は、約0.1〜300
MPaであることが好ましい。水のみのウォーターブラ
スト処理の圧力は、通常10〜300MPa、好ましく
は150〜250MPaであり、研掃材(A)を併用す
るウォーターブラスト処理の圧力は、通常0.1〜30
0MPa、好ましくは0.3〜200MPaである。
【0014】本発明に係る船舶または鋼構造物の第2の
塗装方法は、鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構
造物表面の修繕塗装において、その表面に、水とともに
研掃材(A)をブラストするウォーターブラスト処理を
施した後、上塗り塗装することを特徴としている。前記
研掃材(A)としては、鉄より卑なる金属の粒子(a
1)からなる研掃材が好ましく、特に鉄より卑なる金属
の粒子(a1)と金属以外の無機微粒子(a2)との混
合物からなる研掃材が好ましい。
【0015】また、前記ウォーターブラスト処理の際
に、腐食抑制剤(B)を含有する水を使用することがで
きる。この腐食抑制剤(B)を含有する水は、研掃材
(A)とともにブラストすることが好ましい。前記ウォ
ーターブラスト処理における水圧は約0.1〜300M
Paであることが好ましい。水のみのウォーターブラス
ト処理の圧力は、通常10〜300MPa、好ましくは
150〜250MPaであり、研掃材(A)を併用する
ウォーターブラスト処理の圧力は、通常0.1〜300
MPa、好ましくは0.3〜200MPaである。
【0016】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る船舶または鋼
構造物の第1および第2の塗装方法について具体的に説
明する。船舶または鋼構造物の第1の塗装方法 本発明に係る船舶または鋼構造物の第1の塗装方法は、
新規に船舶または鋼構造物を製作する場合に適用する塗
装方法であり、ジンク系ショッププライマーを表面に施
した鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構造物の表
面全体に、ウォーターブラスト処理を施した後、上塗り
塗装する方法である。
【0017】この塗装方法では、ウォーターブラスト処
理は、船舶または鋼構造物の表面に施されたジンク系シ
ョッププライマーの塗膜損傷箇所に、ジンク系防錆塗料
をタッチアップ塗装した後、船舶または鋼構造物の表面
全体に行なうことが好ましい。また、ジンク系ショップ
プライマーを表面に施した鋼材を溶接して組み立てた船
舶または鋼構造物の表面全体に、ウォーターブラスト処
理を施した後、ジンク系ショッププライマーの塗膜損傷
部、溶接継ぎ目部およびシャープエッジ部に、素地およ
び上塗り塗料とたとえば親和性を有する防食塗料をタッ
チアップ塗装した後、上塗り塗料を塗装する方法も好ま
しい。上記のジンク系ショッププライマーの塗膜損傷
は、殆ど溶接または溶断に起因するものである。
【0018】[ジンク系ショッププライマー]本発明で
鋼材の表面に施すのに用いられるジンク系ショッププラ
イマー(ジンク系一次防錆塗料)は、有機ジンク系一次
防錆塗料であってもよく、また無機ジンク系一次防錆塗
料であってもよい。有機ジンク系一次防錆塗料として
は、たとえばエポキシ系ジンクプライマーなどが挙げら
れ、無機ジンク系一次防錆塗料としては、シリケート系
結合剤等の無機結合剤、特にシリケート系結合剤を用い
た無機ジンク一次防錆塗料を用いるのが好ましい。特に
有機ジンク系一次防錆塗料を用いると、膜厚が均一で防
食性に優れた塗膜が得られ、かつ、この一次防錆塗膜表
面に塗布すべき塗料の量を節減することができる。ま
た、無機ジンク系一次防錆塗料を用いると、溶接性に優
れ、膜厚が均一で防食性に優れた塗膜が得られる。これ
らのジンク系ショッププライマーの内では、無機ジンク
系一次防錆塗料が特に好ましい。
【0019】エポキシ系ジンクプライマーとしては、容
量不揮発分が25〜35%であり、塗膜中亜鉛重量濃度
が50〜90%であることが好ましい。また、無機ジン
ク系一次防錆塗料としては、シリケート系結合剤と防錆
顔料としての亜鉛末を含有してなり、容量不揮発分が1
7〜27%であり、塗膜中亜鉛重量濃度が20〜95%
であることが好ましい。
【0020】本発明において、ショッププライマーとし
て、ジンク系ショッププライマー以外の防錆塗料を用い
ると、戻り錆が発生し易いが、上記のようなジンク系シ
ョッププライマー、特にシリケート系結合剤含有の無機
ジンク系一次防錆塗料からなるプライマー膜を鋼材の表
面に形成しておくと、このプライマー膜に傷が付いて
も、亜鉛の防食効果により戻り錆が発生しにくくなる。
【0021】上記のようなジンク系ショッププライマー
の塗装方法は、特に制限はなく、従来公知の塗装方法を
採用することができる。ジンク系ショッププライマーの
塗装は、通常、鋼材表面にショットブラスト処理を施し
てスケールを除去した後に、行なわれる。[船舶および鋼構造物] 本発明における船舶としては、
具体的には、客船、貨物船、タンカーなどが挙げられ、
船舶以外の鋼構造物としては、具体的には、塔、橋梁、
海洋構造物、石油掘削プラント、各種プラント大型構造
物などが挙げられる。
【0022】[タッチアップ塗装用のジンク系防錆塗
料]上記ウォーターブラスト処理の前に必要に応じて行
なわれるタッチアップ塗装で用いられるジンク系防錆塗
料としては、たとえば上記のジンク系ショッププライマ
ーと同じ有機または無機ジンク系一次防錆塗料が挙げら
れる。特にシリケート系結合剤を用いた一次防錆塗料が
好ましい。
【0023】上記のようなタッチアップ塗装は、従来公
知のタッチアップ塗装方法を採用して行なうことができ
る。本明細書においては、鋼材に発生した錆の上から塗
装する限りにおいて、いわゆるストライプ塗装もタッチ
アップ塗装に含めるものとする。本発明においては、ジ
ンク系防錆塗料で鋼材に発生している錆の上からタッチ
アップ塗装することにより、塗料中の亜鉛の電気化学的
防食効果により錆の範囲がそれ以上拡大しないように抑
制することができ、しかも研掃が容易になる。
【0024】[ウォーターブラスト処理]上記ウォータ
ーブラスト処理の際に、水をブラストするが、水ととも
に研掃材(A)をブラストすることが好ましい。このよ
うな研掃材(A)としては、鉄より卑なる金属の粒子
(a1)、金属以外の無機微粒子(a2)、鉄より卑な
る金属の粒子(a1)と金属以外の無機微粒子(a2)
との混合物が挙げられる。
【0025】鉄より卑なる金属の粒子(a1)とは、鉄
よりもイオン化傾向の大きい金属粒子を意味し、たとえ
ば亜鉛、アルミニウムなどの粒子が挙げられる。中で
も、亜鉛粒子を用いるのが好ましい。これらの金属粒子
(a1)は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。このような鉄より卑なる金属
の粒子(a1)の平均粒子径は、通常0.1〜3000
μm、好ましくは1〜300μmである。研掃材(A)
として亜鉛粒子等の鉄より卑なる金属の粒子(a1)を
用いると、ウォーターブラスト処理された鋼材表面に該
金属粒子(a1)が付着し、電気的防食効果により戻り
錆(ターニング)の発生を防止することができる。ショ
ッププライマーとしてジンク系ショッププライマー特に
シリケート結合剤含有のジンク系ショッププライマーを
使用すると、この戻り錆発生の防止効果は高くなる。
【0026】金属以外の無機微粒子(a2)としては、
たとえばガーネット、珪砂などの微粒子が挙げられる。
これらの無機微粒子(a2)は、1種単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。このよう
な無機微粒子(a2)の平均粒子径は、通常50〜30
00μm、好ましくは300〜1000μmである。溶
接箇所・溶接線に固着しているヒートスケールおよびス
パッターやショッププライマーが消耗して発生したスケ
ールは、水のみを用いてブラスト処理を行なっても完全
に除去することはできないが、研掃材(A)としてガー
ネット、珪砂等の金属以外の無機微粒子(a2)を併用
してウォーターブラスト処理を行なうと、ヒートスケー
ル、スパッター、スケールを完全ないし殆ど完全に除去
することが容易にでき、さらに、その際に亜鉛粒子等の
鉄より卑なる金属の粒子(a1)を併用すると、化学的
乃至電気化学的に戻り錆を防止することができる。
【0027】研掃材(A)として鉄より卑なる金属の粒
子(a1)のみを用いる場合、鉄より卑なる金属の粒子
(a1)は、水に対して、通常1〜1000容積%、好
ましくは10〜30容積%の割合で用いられる。研掃材
(A)として金属以外の無機微粒子(a2)のみを用い
る場合、金属以外の微粒子(a2)は、水に対して、通
常1〜1000容積%、好ましくは10〜30容積%の
割合で用いられる。
【0028】研掃材(A)として鉄より卑なる金属の粒
子(a1)と金属以外の無機微粒子(a2)との混合物
を用いる場合、鉄より卑なる金属の粒子(a1)は、水
に対して、通常1〜1000容積%、好ましくは10〜
30容積%の割合で用いられ、金属以外の無機微粒子
(a2)は、水に対して、通常1〜1000容積%、好
ましくは10〜30容積%の割合で用いられる。
【0029】ウォーターブラスト処理の際に、腐食抑制
剤(B)を水に添加しておくことが望ましい。この腐食
抑制剤(B)は、金属面に保護膜を形成し、腐食物質に
侵されるのを防止する薬剤であり、従来公知の腐食抑制
剤(corrosion inhibitor)を用いることができる。具体
的には、クロム酸ナトリウム(Na2CrO4)、重クロ
ム酸ナトリウム(Na2Cr2 7・2H2O)等のクロム
酸塩、亜硝酸ナトリウム(NaNO2)等の亜硝酸塩、
モリブデン酸塩、タングステン酸塩、安息香酸塩などの
陽極型(アノード型)インヒビター;重合リン酸塩、ホ
スホン酸、亜鉛塩などの陰極型(カソード型)インヒビ
ター;金属に対して親和力のある極性基と疎水基を同一
分子内に有しているアミン類、界面活性剤などの両極型
インヒビターを挙げることができる。これらの腐食抑制
剤(B)は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。このような組み合わせとして
は、たとえばクロム酸塩と重合リン酸塩との組み合わ
せ、重合リン酸塩と亜鉛塩との組み合わせが挙げられ
る。
【0030】腐食抑制剤(B)の水への添加濃度および
pHは、一義的に特定することはできず、その種類によ
り適宜決定される。たとえばクロム酸ナトリウムは、添
加濃度が通常300〜500ppmであり、pH8.5
以下のアルカリ性にして使用される。また、亜硝酸ナト
リウムは、添加濃度が通常50ppm前後であり、pH
9〜10のアルカリ性にして使用することが好ましい。
【0031】鋼材のウォーターブラスト処理では戻り錆
の発生が懸念されるが、超高圧ウォーターブラスト処理
の場合には、水等が噴射されて当たった鋼材は温度が上
昇し、乾燥速度が通常のウォーターブラスト処理の場合
に比べ速くなること、および一次表面処理に使用するジ
ンク系ショッププライマーの電気防食の効果により戻り
錆は殆ど生じない。したがって、本発明において、ウォ
ーターブラスト処理は、好ましくは約0.1〜300M
Paの水圧で行なわれる。水のみのウォーターブラスト
処理の圧力は、通常10〜300MPa、好ましくは1
50〜250MPaであり、研掃材(A)を併用するウ
ォーターブラスト処理の圧力は、通常0.1〜300M
Pa、好ましくは0.3〜200MPaである。また、
水量は、5〜50リットル/分が好ましい。
【0032】ウォーターブラスト処理は、従来公知のウ
ォータージェット用ガンを用いて行なうことができる。
さらに、水あるいは腐食抑制剤(B)を含有する水をガ
ンのノズルから噴射するとき、同時に粒状の研掃材
(A)を水とともに噴射し得るような構造を有している
ガンであれば、どのようなガンでもよい。また、研掃材
(A)の使用割合が多い場合には、高圧空気を用いた高
圧エアジェットガンも好都合に使用される。
【0033】上記のようなジンク系ショッププライマー
による防錆処理、ウォーターブラスト処理および必要に
応じてタッチアップ塗装を行なうことにより、船舶、鋼
構造物に優れた長期防食性を付与することができる。[ウォーターブラスト処理後のタッチアップ塗装] ウォ
ーターブラスト処理後にジンク系ショッププライマーの
塗膜損傷部、溶接継ぎ目部およびシャープエッジ部にタ
ッチアップ塗装するに際して用いられる防食塗料として
は、非タール系エポキシ樹脂塗料、タール系エポキシ樹
脂塗料、ウレタン樹脂塗料などを例示することができ
る。これらの防食塗料のうちでは、素地および上塗り塗
料と親和性の高いタール系エポキシ樹脂塗料が特に好ま
しい。このようなタール系エポキシ樹脂塗料としては、
たとえば特公昭62−36073号公報、特公昭62−
47907号公報、特公平3−49949号公報に開示
されている防食塗料組成物を例示することができる。
【0034】特公昭62−36073号公報に開示され
ている防食塗料組成物は、(i)下記一般式(1)で表
わされるエポキシ樹脂と、隣接水酸基を有する多価フェ
ノールカルボン酸多価アルコールエステルまたは隣接水
酸基を有する多核多価フェノールとを溶剤中で反応せし
めて得られる高分子量反応生成物(変性エポキシ樹脂)
と、(ii)歴青質物質と、(iii)1分子中に1個より多
いイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物
とを展色剤とする防食塗料組成物である。
【0035】
【化1】
【0036】[式中、R1 はHまたはCH3 であり、R
2 は−CH2−または−C(CH32−であり、nは3
0〜200である。]上記の隣接水酸基を有する多価フ
ェノールカルボン酸多価アルコールエステルは、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ペンタエリスリ
トール等の多価アルコールと、カテコール-3- カルボン
酸、没食子酸、ピロガロール-4,6-ジカルボン酸等の多
価フェノールカルボン酸とのエステル化合物である。
【0037】上記の歴青質物質としては、たとえば石炭
粉末をコールタールとコールタールピッチの混合物で3
00℃以上の高温で膨潤させた、いわゆる膨潤炭などが
挙げられる。特公昭62−47907号公報に開示され
ている防食塗料組成物は、(i)上記一般式においてn
が5〜30である以外は同じ式で表わされるエポキシ樹
脂と、隣接水酸基を有する多価フェノールカルボン酸、
隣接水酸基を有する多価フェノール多価アルコールエス
テルまたは隣接水酸基を有する多核多価フェノールとを
溶剤中で反応せしめて得られる高分子量反応生成物(変
性エポキシ樹脂)と、(ii)歴青質物質と、(iii)ジン
ククロメートとを必須成分とする防食塗料組成物であ
る。
【0038】上記の隣接水酸基を有する多価フェノール
カルボン酸としては、たとえばカテコール-3- カルボン
酸、没食子酸、ピロガロール-4,6-ジカルボン酸などが
挙げられる。上記の隣接水酸基を有する多核多価フェノ
ールとしては、たとえばカテコール、ピロガロール、タ
ンニン酸などが挙げられる。
【0039】特公平3−49949号公報に開示されて
いる防食塗料は、(i)上記一般式においてnが5〜3
0である以外は同じ式で表わされるエポキシ樹脂と、隣
接水酸基を有する多価フェノールカルボン酸多価アルコ
ールエステルまたは隣接水酸基を有する多核多価フェノ
ールとを溶剤中で反応せしめて得られる高分子量反応生
成物(変性エポキシ樹脂)100重量部と、(ii)石炭
系歴青質物質30〜600重量部と、(iii)重量平均分
子量が200〜50000である液状合成ゴム0〜50
重量部とを含有してなる防食塗料組成物である。
【0040】上記の液状合成ゴムとしては、たとえばブ
タジエン、クロロプレンおよびネオプレン(登録商標)
の中から選ばれた少なくとも一種の共役二重結合を有す
る化合物の単独または共重合体などが挙げられる。これ
らの防食塗料組成物の色調は淡いものが好ましい。何故
ならば、淡い色調の防食塗料組成物でタッチアップ塗装
すると、鋼板面におけるピット(食孔)、アンダーカッ
ト、クラック等の目視による発見が容易となるからであ
る。
【0041】これらの防食塗料組成物は、船舶特にタン
クの内部表面に塗装する重防食塗料として好適であり、
石油備蓄タンク、各種陸上プラント、橋桁の内面、その
他の鋼構造物の防食塗料として用いることができる。上
記のような防食塗料で鋼材の表面に発生している錆の上
からタッチアップ塗装すると、その錆の範囲の拡大を防
止できる。このようなタッチアップ塗装は、船舶外板お
よび船舶タンク、特にウォーターバラストタンク等のバ
ラストタンクの内面塗装に適している。
【0042】このタッチアップ塗装は、従来公知のタッ
チアップ塗装方法にて行なうことができる。タッチアッ
プ塗装で用いられる防食塗料としては、たとえば中国塗
料(株)より「ビスマックス」(変性タールエポキシ樹
脂塗料)、「ユメガードPU」(変性エポキシウレタン
樹脂塗料)、「ユメガードPU−TU」(エポキシポリ
ウレタン樹脂塗料)、「スーパーボンデックスT」(変
性エポキシ樹脂塗料)、「ユメガードSX」(変性エポ
キシ樹脂)の商品名で市販されている防食塗料を挙げる
ことができる。
【0043】[上塗り塗装]ウォーターブラスト処理
後、または上記の防食塗料によるタッチアップ塗装後の
上塗り塗装で用いられる上塗り塗料は、上記のジンク系
ショッププライマー以外の塗料である。船舶の場合、そ
の外板は、常に水中(淡水、海水を含む)に浸漬してい
る船底部と、水中に浸漬されない外舷部と、これらの中
間に位置し、水中への浸漬と空中暴露とが繰り返される
水線部とに大別される。
【0044】船舶の水線部は、海水中への浸漬と空中暴
露の乾湿交互作用を受ける厳しい環境下に曝されるた
め、耐候性、耐水性、さらに必要に応じて防汚性が必要
とされる。したがって、水線部用上塗り塗料としては、
ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、塩素化ポリオレ
フィン系(塩化ゴム系)塗料、または非有機錫系防汚塗
料が好ましく、特にエポキシ系塗料、非有機錫系防汚塗
料が好ましい。具体的には、イソシアネート架橋型2液
型ウレタン樹脂系上塗塗料の「ユニマリン(商品名)」
(中国塗料(株)製)、変性ポリアミドアミン架橋型2
液型エポキシ樹脂系上塗塗料の「エピコンマリン上塗
(商品名)」(中国塗料(株)製)、「エピコンマリン
HB(商品名)」(中国塗料(株)製)、塩素化ポリオ
レフィン系上塗塗料の「ラバックス上塗(商品名)」
(中国塗料(株)製)、アクリル樹脂系上塗塗料の「ア
クリ700上塗(商品名)」(中国塗料(株)製)等が
挙げられる。
【0045】上記非有機錫系防汚塗料としては、たとえ
ば特開平10−211464号公報に記載されている非
有機錫系防汚塗料、すなわち(i) トリアルキルシリルエ
ステル共重合体、あるいは、(ii)ビニル系樹脂の少なく
とも1つの側鎖末端部に、金属エステル結合たとえば銅
エステル結合を介して有機酸が結合した樹脂たとえば不
飽和カルボン酸銅塩成分含有共重合体、(iii) (メタ)
アクリル酸ヒドロキシ亜鉛共重合体または(メタ)アク
リル酸亜鉛共重合体などの重合性不飽和カルボン酸亜鉛
塩成分含有共重合体等が含まれたものが挙げられる。
【0046】船舶の外舷部は、強い陽射しや風波に曝さ
れるため、耐候性などが必要とされる。したがって、外
舷部用上塗り塗料としては、ウレタン系、エポキシ系、
アクリル系、塩素化ポリオレフィン系(塩化ゴム系)塗
料が好ましく、特にウレタン系塗料が好ましい。具体的
には、「ユニマリン(商品名)」(中国塗料(株)製、
イソシアネート架橋型2液型ウレタン樹脂系上塗塗
料)、「エピコンマリン上塗(商品名)」、「エピコン
マリンHB(商品名)」(中国塗料(株)製、変性ポリ
アミドアミン架橋型2液型エポキシ樹脂系上塗塗料)、
「ラバックス上塗(商品名)」(中国塗料(株)製、塩
素化ポリオレフィン系上塗塗料)、「アクリ700上塗
(商品名)」(中国塗料(株)製、アクリル樹脂系上塗
塗料)等を挙げることができる。
【0047】上記の水線部および外舷部用の各塗料に
は、通常船舶外板塗料に配合されるような成分、たとえ
ば防汚剤、可塑剤、加水分解調整剤、顔料、溶剤、粘度
調整剤、その他の添加剤等が含まれていてもよい。ま
た、船舶タンク(バラストタンク、カーゴタンク)の内
表面における上塗り塗装に用いられる塗料は、上述した
タッチアップ塗装で用いられる防食塗料であり、さらに
は、特願平10−182291号明細書において開示さ
れているビスフェノール型エポキシ樹脂系防食塗料組成
物およびウレタン樹脂系防食塗料組成物などが挙げられ
る。これらの防食塗料組成物は、水線部および外舷部用
上塗り塗料としても用いることができる。
【0048】このビスフェノール型エポキシ樹脂系防食
塗料組成物は、(i)エポキシ当量が150〜1000
のビスフェノール型エポキシ樹脂、(ii)ポリアミドア
ミン、ポリアミンまたはこれらの変性物からなるエポキ
シ樹脂用硬化剤、(iii)着色顔料0.3〜5重量%(固
形分)、および(iv)光透過性無機充填剤25〜50容
積%(充填剤容積濃度)を含有している。
【0049】また、ウレタン樹脂系防食塗料組成物は、
(i)ポリオールおよび/またはポリチオール、(ii)
ポリイソシアネート系硬化剤、(iii)着色顔料0.3〜
5重量%(固形分)、および(iv)光透過性無機充填剤
25〜50容積%(充填剤容積濃度)を含有している。
上記のようなビスフェノール型エポキシ樹脂系およびウ
レタン樹脂系防食塗料組成物を使用する場合、その防食
塗料組成物を、所望の乾燥塗膜厚t0 μmでの隠蔽率が
0.94以上1未満であり、乾燥塗膜厚t0 /2μmで
の隠蔽率が0.70〜0.90(t0 は、100〜30
0)になるように調整し、該防食塗料組成物の前記タン
ク内表面に塗装された所望の厚さt0 μmの乾燥塗膜
と、タンク内表面との色差(ΔE)を100とすると
き、塗装部のウェット状態の塗膜とタンク内表面との色
差(ΔE)を観察し、該色差(ΔE)が90以上となる
ように、防食塗料組成物の塗布量を制御して塗装する。
この塗装方法によれば、船舶タンクの内表面に形成する
防食塗料の塗装膜厚の管理を容易に行なうことができ
る。
【0050】また、陸上鋼構造物における上塗り塗料と
しては、たとえば油性(アルキッド)系、フタル酸樹脂
系、塩素化ポリオレフィン系(塩化ゴム系)、ビニル
系、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン
アルキッド系、アクリルシリコーン系、フッ素樹脂系等
の上塗り塗料を挙げることができる。上記の上塗り塗装
は、たとえばエアレススプレー、エアースプレー、刷毛
塗り、ローラー塗りなどの常法によればよい。上記各塗
料は、シンナー等で適宜濃度に希釈して用いることがで
きる。
【0051】船舶または鋼構造物の第2の塗装方法 本発明に係る船舶または鋼構造物の第2の塗装方法で
は、鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構造物表面
の修繕塗装において、その表面に、水とともに研掃材
(A)をブラストするウォーターブラスト処理を行なっ
た後、上塗り塗装する。
【0052】この第2の塗装方法におけるウォーターブ
ラスト処理方法、研掃材(A)、腐食抑制剤(B)およ
び上塗り塗料については、上述した本発明に係る船舶ま
たは鋼構造物の第1の塗装方法におけるウォーターブラ
スト処理方法、研掃材(A)、腐食抑制剤(B)、上塗
り塗料と同様である。
【0053】
【発明の効果】本発明に係る船舶または鋼構造物の第1
の塗装方法によれば、船舶または鋼構造物を新規に製作
する際に、一次表面処理により形成されたプライマー塗
膜を損傷させることなく、船舶、鋼構造物の建造中に付
着するヒートスケール、スパッター、その他の種々の異
物、腐食性物質、プライマー塗膜の劣化部分およびプラ
イマー塗膜の損傷により発生した錆を完全乃至ほぼ完全
に容易に除去することが可能で、しかも、粉塵の搬出と
いう後処理を減少あるいは必要とせず、作業環境を改善
することができるとともに、上塗り塗料の付着性を阻害
させることなく、戻り錆の発生を防止することができ
る。
【0054】また、本発明に係る船舶または鋼構造物の
第2の塗装方法によれば、船舶または鋼構造物の表面を
修繕塗装する際に、鋼材表面に付着している種々の異
物、腐食性物質、錆を完全に乃至ほぼ完全に除去するこ
とが容易にでき、しかも、作業環境を改善することがで
きるとともに、上塗り塗料の付着性を阻害させることな
く、戻り錆の発生を防止することができる。
【0055】本発明は、ウォーターブラスト処理を利用
するものであり、従来のサンドブラスト処理あるいはデ
ィスクサンダー処理した後に形成された上塗り塗膜の物
性と同等の物性を有する上塗り塗膜を形成することがで
きる。
【0056】
【実施例】以下に、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これらの実施例により何ら限定されるもので
はない。
【0057】
【実施例1】サンドブラスト処理した300mm×15
0mm×3.2mmの鋼板に、無機ジンク系ショッププ
ライマー(商品名 ウェルボンドH、中国塗料(株)
製)を乾燥膜厚が15μmになるように塗装し、1カ月
屋外暴露した。このサンドブラスト処理は、研掃材とし
て5号珪砂を用い、エアー圧0.5MPaの条件で行な
った。
【0058】次いで、この塗装鋼板2枚を突き合わせ溶
接した後、直ちに溶接線に無機ジンク系ショッププライ
マー(商品名 ウェルボンドH、中国塗料(株)製)を
タッチアップ塗装し、3カ月屋外暴露した。次いで、こ
の突き合わせ溶接板の表面全体にウォーターブラスト処
理を水圧200MPaの条件で施した後、その表面にタ
ールエポキシ系防食塗料(商品名ビスコンHB−20
0、中国塗料(株)製)を乾燥膜厚が200μmとなる
ように塗装し、20℃で7日間乾燥させ、防食性試験用
試験片を得た。
【0059】上記のようにして得られた防食性試験用試
験片で、溶接線または発錆部に直角となるような切り傷
を鋼板に達するようにカッターナイフで施し、40℃の
3%食塩水中に180日間浸漬し、塗膜のフクレの程度
をASTMD714−56、発錆の程度をASTMD6
10−85に準じて目視にて下記の評価点数で評価し、
付着性を碁盤目テープ法(JISK5400、8.5.
2に準拠)により下記の評価点数で評価し、さらに切り
傷部よりの塗膜下水浸透度を測定した。
【0060】これらの結果を第1表に示す。
【0061】<フクレ試験の評価点数> 10点:フクレ無し 9点:0.5mm径のフクレが試験板の全面積の0.2
%未満 8点:0.5mm径のフクレが試験板の全面積の0.5
%程度 7点:0.5mmから1mm径のフクレが試験板の全面
積の0.5%程度 6点:1mmから2mm径のフクレが試験板の全面積の
0.5〜1%程度 5点:2mmから3mm径のフクレが試験板の全面積の
1〜5%程度 4点:3mmから5mm径のフクレが試験板の全面積の
5〜10%程度 3点:3mmから5mm径のフクレが試験板の全面積の
10〜15%程度 2点:3mmから5mm径のフクレが試験板の全面積の
15〜30%程度 1点:フクレ発錆面積が試験板の全面積の30%以上
【0062】<発錆試験の評価点数(ASTMD610
-85)> 10点:錆無し、あるいは発錆面積が試験板の全面積の
0.03%未満 9点:発錆面積が試験板の全面積の0.03%以上0.
1%未満 8点:発錆面積が試験板の全面積の0.1%以上0.3
%未満 7点:発錆面積が試験板の全面積の0.3%以上1%未
満 6点:発錆面積が試験板の全面積の1%以上3%未満 5点:発錆面積が試験板の全面積の3%以上10%未満 4点:発錆面積が試験板の全面積の10%以上16%未
満 3点:発錆面積が試験板の全面積の16%以上33%未
満 2点:発錆面積が試験板の全面積の33%以上50%未
満 1点:発錆面積が試験板の全面積の50%以上
【0063】<碁盤目試験の評価点数> 10点:切り傷1本ごとが、細くて両側が滑らかで、切
り傷の交点と正方形の一目一目に剥がれがない。 9点:切り傷が少し太くなっている。 8点:切り傷の交点にわずかな剥がれがあって、正方形
の一目一目に剥がれがなく、欠損部の面積は全正方形面
積の5%以内。 7点:切り傷の両側と交点とに剥がれがあり、欠損部の
面積は全正方形面積の5%未満。 6点:切り傷の両側と交点とに剥がれがあって、欠損部
の面積は全正方形面積の5%以上15%未満。 5点:切り傷による剥がれの幅は、「6点」よりも広
く、欠損部の面積は全正方形面積の15%以上25%未
満。 4点:切り傷による剥がれの幅が広く、欠損部の面積は
全正方形面積の25%以上35%未満。 3点:正方形の一目一目に剥がれがあり、その面積は全
正方形面積の35%以内。 2点:切り傷による剥がれは「3点」よりも大きく、欠
損部の面積は全正方形面積の35%以上50%未満。 1点:切り傷による剥がれは「2点」よりも大きく、そ
の面積は全正方形面積の50%以上70%未満。 0点:剥がれの面積は、全正方形面積の70%以上。
【0064】
【実施例2】実施例1において、実施例1のウォーター
ブラスト処理の代わりに、研掃材(ガーネット粒子90
重量%および亜鉛粒子10重量%)を添加した水を用い
てウォーターブラスト処理を水圧20MPaの条件で行
なった以外は、実施例1と同様にして、防食性試験用試
験片を得た。
【0065】上記のようにして得られた防食性試験用試
験を用い、実施例1と同様にして、塗膜のフクレの程
度、発錆の程度、付着性を評価し、さらに切り傷部より
の塗膜下水浸透度を測定した。
【0066】これらの結果を第1表に示す。
【0067】
【実施例3】サンドブラスト処理した300mm×15
0mm×3.2mmの鋼板に、無機ジンク系ショッププ
ライマー(商品名 ウェルボンドH、中国塗料(株)
製)を乾燥膜厚が15μmになるように塗装し、1カ月
屋外暴露した。このサンドブラスト処理は、研掃材とし
て5号珪砂を用い、エアー圧0.5MPaの条件で行な
った。
【0068】次いで、この塗装鋼板2枚を突き合わせ溶
接し、さらに3カ月屋外暴露して溶接部に錆を発生させ
た。次いで、この突き合わせ溶接板の表面全体に、ウォ
ーターブラスト処理を水圧200MPaの条件で施した
後、溶接線に機能性防食塗料(商品名 ビスマックス、
中国塗料(株)製)をタッチアップ塗装した。
【0069】次いで、この突き合わせ溶接板の表面にタ
ールエポキシ系防食塗料(商品名ビスコンHB−20
0、中国塗料(株)製)を乾燥膜厚が200μmとなる
ように塗装し、20℃で7日間乾燥させ、防食性試験用
試験片を得た。上記のようにして得られた防食性試験用
試験を用い、実施例1と同様にして、塗膜のフクレの程
度、発錆の程度、付着性を評価し、さらに切り傷部より
の塗膜下水浸透度を測定した。
【0070】これらの結果を第1表に示す。
【0071】
【比較例1】サンドブラスト処理した300mm×15
0mm×3.2mmの鋼板に、無機ジンク系ショッププ
ライマー(商品名 ウェルボンドH、中国塗料(株)
製)を乾燥膜厚が15μmになるように塗装し、1カ月
屋外暴露した。このサンドブラスト処理は、研掃材とし
て5号珪砂を用い、エアー圧0.5MPaの条件で行な
った。
【0072】次いで、この塗装鋼板2枚を突き合わせ溶
接し、さらに3カ月屋外暴露して溶接部に錆を発生させ
た。次いで、この突き合わせ溶接板の表面全体に、サン
ドブラスト処理を施した後、その表面にタールエポキシ
系防食塗料(商品名 ビスコンHB−200、中国塗料
(株)製)を乾燥膜厚が200μmとなるように塗装
し、20℃で7日間乾燥させ、防食性試験用試験片を得
た。このサンドブラスト処理も、研掃材として5号珪砂
を用い、エアー圧0.5MPaの条件で行なった。
【0073】上記のようにして得られた防食性試験用試
験片を用い、実施例1と同様にして、塗膜のフクレの程
度、発錆の程度、付着性を評価し、さらに切り傷部より
の塗膜下水浸透度を測定した。これらの結果を第1表に
示す。
【0074】
【比較例2】比較例1において、突き合わせ溶接板に施
したサンドブラスト処理の代わりにウォーターブラスト
処理を水圧200MPaの条件で行なった以外は、比較
例1と同様にして、防食性試験用試験片を得た。上記の
ようにして得られた防食性試験用試験片を用い、実施例
1と同様にして、塗膜のフクレの程度、発錆の程度、付
着性を評価し、さらに切り傷部よりの塗膜下水浸透度を
測定した。
【0075】これらの結果を第1表に示す。
【0076】
【比較例3】比較例1において、突き合わせ溶接板に施
したサンドブラスト処理を行わなかった以外は、比較例
1と同様にして、防食性試験用試験片を得た。上記のよ
うにして得られた防食性試験用試験片を用い、実施例1
と同様にして、塗膜のフクレの程度、発錆の程度、付着
性を評価し、さらに切り傷部よりの塗膜下水浸透度を測
定した。
【0077】これらの結果を第1表に示す。
【0078】
【実施例4】サンドブラスト処理した300mm×15
0mm×3.2mmの鋼板に、無機ジンク系ショッププ
ライマー(商品名 ウェルボンドH、中国塗料(株)
製)を乾燥膜厚が15μmになるように塗装した後、タ
ールエポキシ系防食塗料(商品名 ビスコンHB−20
0、中国塗料(株)製)を乾燥膜厚が200μmとなる
ように塗装した。このサンドブラスト処理は、研掃材と
して5号珪砂を用い、エアー圧0.5MPaの条件で行
なった。
【0079】次いで、この塗装鋼板の中央部を30mm
幅に塗膜を剥がし、3カ月間3%食塩水中に浸漬し、部
分的に発錆させた。次いで、この塗装鋼板の発錆部に、
研掃材(ガーネット粒子90重量%および亜鉛粒子10
重量%)を添加した水を用いてウォーターブラスト処理
を水圧20MPaの条件で行なった後、タールエポキシ
系防食塗料(商品名 ビスコンHB−200、中国塗料
(株)製)を乾燥膜厚が200μmとなるように塗装
し、20℃で7日間乾燥させ、防食性試験用試験片を得
た。
【0080】上記のようにして得られた防食性試験用試
験片を用い、実施例1と同様にして、塗膜のフクレの程
度、発錆の程度、付着性を評価し、さらに切り傷部より
の塗膜下水浸透度を測定した。これらの結果を第1表に
示す。
【0081】
【比較例4】実施例4において、実施例4のウォーター
ブラスト処理の代わりにウォーターブラスト処理を水圧
200MPaの条件で行なった以外は、実施例4と同様
にして、防食性試験用試験片を得た。上記のようにして
得られた防食性試験用試験片を用い、実施例1と同様に
して、塗膜のフクレの程度、発錆の程度、付着性を評価
し、さらに切り傷部よりの塗膜下水浸透度を測定した。
【0082】これらの結果を第1表に示す。
【0083】
【表1】
【0084】(本発明による塗膜性能向上および塗装環
境改善)新造船として建造した258,000トンのタ
ンカーの外板部、甲板部、バラストタンク部を下記に示
す本発明の塗装方法で施工した場合において、以下の項
目における向上度を、下記に示す従来の塗装方法−1
(サンド、グリットブラスト処理)、塗装方法−2(パ
ワーツール処理(ワイヤーブラシ、ディスクサンダーに
よる処理))と比較した。
【0085】本発明の塗装方法;主として溶接線の錆発
生部を、ISO Sa2.5のグレードに達するまでウ
ォーターブラスト処理し、錆発生部以外の一般部は、
埃、ゴミ、その他の塵埃をウォータースウィープブラス
ト処理にて除去した。このウォーターブラスト処理は、
研掃材としてガーネット粒子90重量%と亜鉛末10重
量%との混合物を、水に対して5容積%の割合で行なっ
た。また、ウォータースウィープブラスト処理は、研掃
材を用いずに水のみで行なった。
【0086】これらの処理を終えた後、処理表面にター
ルエポキシ系防食塗料を塗装した。 従来の塗装方法−1;主として溶接線の錆発生部を、研
掃材として銅カラミを使用してISO Sa2.5のグ
レードに達するまでドライブラスト処理し、錆発生部以
外の一般部は、埃、ゴミ、その他の塵埃をスウィープブ
ラスト処理にて除去した。これらの処理を終えた後、処
理表面にタールエポキシ系防食塗料を塗装した。
【0087】従来の塗装方法−2;主として溶接線の錆
発生部をディスクサンダーにより、ISO St−3の
グレードに達するまで処理し、錆発生部以外の一般部
は、埃、ゴミ、その他の塵埃を簡単なディスクサンダー
処理にて除去した。これらの処理を終えた後、処理表面
にタールエポキシ系防食塗料を塗装した。
【0088】なお、向上(改善)度の数値は、本発明の
塗装方法を100として、従来の塗装方法−1および塗
装方法−2から算出した。 1.塗膜性能向上 (1)無機亜鉛系ショッププライマーの残存性 各種表面処理による無機亜鉛系ショッププライマーの残
存量から算出した(下記の算出式より求めた数値が小さ
い程、残存性がよくないことを示す)。
【0089】算出式; (表面処理後のショッププライマーの付着量)÷(表面
処理前のショッププライマーの付着量)×100 (2)小さなピットないし孔中の腐食性物質の除去効率
性 各種表面処理後のピットないし孔中の腐食性物質の残存
量から算出した(下記の算出式より求めた数値が小さい
程、除去効率がよくないことを示す)。
【0090】算出式; (表面処理後の一定面積当りのピット及び孔中の腐食性
物質除去量)÷(表面処理前の一定面積当りのピット及
び孔中の腐食性物質量)×100 (3)均一な表面処理性 処理表面の錆・塵埃・腐食性物質等の除去グレードから
算出した(下記の算出式より求めた数値が小さい程、均
一表面処理性がよくないことを示す)。
【0091】算出式; (表面処理後の一定面積当りの錆・塵埃・腐食性物質の
除去面積)÷(表面処理前の一定面積当りの錆・塵埃・
腐食性物質の専有面積)×100 (4)表面処理後のターニング性 表面処理後のターニングの程度から算出した(下記の算
出式より求めた数値が小さい程、ターニング性がよくな
いことを示す)。
【0092】算出式; (表面処理後のターニングの発生していない面積)÷
(表面処理前のターニングの発生していない面積)×1
00 (5)上塗り塗料の付着性 上塗り塗料の付着性を調査することにより算出した(下
記の算出式より求めた数値が小さい程、付着性がよくな
いことを示す)。すなわち経時後の付着性を、前述の碁
盤目試験の評価点数にて評価した。 2.塗装作業環境改善 (1)粉塵の飛散性 作業場所周囲の飛散粉塵量を計測することにより算出し
た(下記の算出式より求めた数値が小さい程、粉塵の飛
散が大きいことを示す)。
【0093】算出式; (本発明の塗装方法における飛散粉塵量)÷(従来の塗
装方法−1または2における飛散粉塵量)×100 (2)粉塵の後処理性 表面処理作業終了後の飛散粉塵の単位時間当りの処理面
積により算出した(下記の算出式より求めた数値が小さ
い程、後処理が大きいことを示す)。
【0094】算出式; (従来の方法における粉塵処理面積)÷(本発明におけ
る粉塵処理面積)×100 (3)表面処理作業と清掃作業の同時迅速施工性 表面処理作業と清掃作業のラップ作業時間から算出した
(下記の算出式より求めた数値が小さい程、ラップ作業
時間が小さいことを示す)。
【0095】算出式; (従来の方法によるラップ時間)÷(本発明によるラッ
プ時間)×100 (4)処理作業の容易性 防塵対策、防水対策、高圧射出対策等の各種の防護対策
から算出した(下記の算出式により求めた数値が小さい
程、作業性が悪いことを示す)。
【0096】算出式; (本発明の各種対策工数)÷(従来の各種対策工数)×
100 (5)処理の効率性 各々の単位時間当りの処理面積から算出した(下記の算
出式より求めた数値が小さい程、効率性が悪いことを示
す)。
【0097】算出式; (従来の方法による一定時間当りの処理面積)÷(本発
明による一定時間当りの処理面積)×100 (6)処理の経済性 装置の維持費、償却費、人件費等から算出した(下記の
算出式より求めた数値が小さい程、経済性が劣ることを
示す)。
【0098】算出式; (本発明による単位面積当たりの各種費用)÷(従来の方
法による単位面積当た りの各種費用)×100 上記の算出結果を第2表に示す。
【0099】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉 村 英 弼 東京都千代田区内幸町2丁目1番1号飯野 ビル 中国塗料株式会社内 (72)発明者 相 川 久 雄 広島県大竹市明治新開1番地の7 中国塗 料株式会社内 Fターム(参考) 4D075 BB01X BB04X BB20X BB93X CA33 DA06 DA27 DA35 DB02 DC05 DC08 EB01 EC10 EC15

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジンク系ショッププライマーを表面に施し
    た鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構造物の表面
    全体に、ウォーターブラスト処理を施した後、上塗り塗
    装することを特徴とする船舶または鋼構造物の塗装方
    法。
  2. 【請求項2】ジンク系ショッププライマーを表面に施し
    た鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構造物の該ジ
    ンク系ショッププライマーの塗膜損傷箇所に、ジンク系
    防錆塗料をタッチアップ塗装した後、船舶または鋼構造
    物の表面全体に、ウォーターブラスト処理を施すことを
    特徴とする請求項1に記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】ジンク系ショッププライマーを表面に施し
    た鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構造物の表面
    全体に、ウォーターブラスト処理を施した後、該ジンク
    系ショッププライマーの塗膜損傷部、溶接継ぎ目部およ
    びシャープエッジ部に、素地および上塗り塗料と親和性
    を有する防食塗料をタッチアップ塗装した後、上塗り塗
    料を塗装することを特徴とする請求項1または2に記載
    の塗装方法。
  4. 【請求項4】前記ウォーターブラスト処理の際に、水と
    ともに研掃材(A)をブラストすることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の塗装方法。
  5. 【請求項5】前記研掃材(A)が、鉄より卑なる金属の
    粒子(a1)からなる研掃材であることを特徴とする請
    求項4に記載の塗装方法。
  6. 【請求項6】前記研掃材(A)が、鉄より卑なる金属の
    粒子(a1)と金属以外の無機微粒子(a2)との混合
    物からなる研掃材であることを特徴とする請求項4に記
    載の塗装方法。
  7. 【請求項7】前記ウォーターブラスト処理の際に、腐食
    抑制剤(B)を含有する水を使用することを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載の塗装方法。
  8. 【請求項8】前記ウォーターブラスト処理における水圧
    が0.1〜300MPaであることを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載の塗装方法。
  9. 【請求項9】鋼材を溶接して組み立てた船舶または鋼構
    造物表面の修繕塗装において、その表面に、水とともに
    研掃材(A)をブラストするウォーターブラスト処理を
    施した後、上塗り塗装することを特徴とする船舶または
    鋼構造物の塗装方法。
  10. 【請求項10】前記研掃材(A)が、鉄より卑なる金属
    の粒子(a1)からなる研掃材であることを特徴とする
    請求項9に記載の塗装方法。
  11. 【請求項11】前記研掃材(A)が、鉄より卑なる金属
    の粒子(a1)と金属以外の無機微粒子(a2)との混
    合物からなる研掃材であることを特徴とする請求項9に
    記載の塗装方法。
  12. 【請求項12】前記ウォーターブラスト処理の際に、腐
    食抑制剤(B)を含有する水を使用することを特徴とす
    る請求項9〜11のいずれかに記載の塗装方法。
  13. 【請求項13】前記ウォーターブラスト処理における水
    圧が0.1〜300MPaであることを特徴とする請求
    項9〜12のいずれかに記載の塗装方法。
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