JP2001046598A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001046598A
JP2001046598A JP11221649A JP22164999A JP2001046598A JP 2001046598 A JP2001046598 A JP 2001046598A JP 11221649 A JP11221649 A JP 11221649A JP 22164999 A JP22164999 A JP 22164999A JP 2001046598 A JP2001046598 A JP 2001046598A
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詔八 鵜川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 停電等の不測の電源断が発生したときに、必
要なデータを保存して電源復旧時に電源断時の状態から
遊技を再開できるとともに、必要なデータを確実に保存
する。 【解決手段】 電源電圧の低下にもとづく割込処理で
は、遊技制御を行うCPUは、割込禁止状態に設定す
る。CPUは、電源断時処理として、各レジスタの内容
をバックアップRAM領域に格納する。また、バックア
ップRAM領域のバックアップチェックデータ領域に適
当な初期値を設定し、初期値およびバックアップRAM
領域に退避させた全データについて順次排他的論理和を
とって、最終的な演算値をバックアップパリティデータ
領域に設定する。さらに、適当な報知手段を用いて電源
バックアップ中であることを遊技者や遊技店員に報知す
る。そして、CPUは、RAMアクセスを禁止状態にし
て、以後、遊技制御を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機等
の遊技機に関し、特に、遊技者の操作によって遊技領域
に遊技媒体が発射され、遊技媒体が遊技領域に設けられ
た入賞領域に入賞すると所定の価値が遊技者に付与され
るとともに、特定入賞部への遊技媒体の進入により特別
遊技を行い、特別遊技の結果が所定の態様になったこと
にもとづいて遊技者に所定の遊技価値が付与可能となる
遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表
示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与える
ように構成されたものがある。
【0003】特別図柄を表示する可変表示部の表示結果
があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなる
ことを、通常、「大当り」という。なお、遊技価値と
は、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状
態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態にな
ることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利
を発生させたりすることである。
【0004】大当りが発生すると、例えば、大入賞口が
所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に
移行する。そして、各開放期間において、所定個(例え
ば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成
する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例え
ば16ラウンド)に固定されている。なお、各開放につ
いて開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数
が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口
は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条
件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの
入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終
了する。
【0005】また、「大当り」の組合せ以外の表示態様
の組合せのうち、複数の可変表示部の表示結果のうちの
一部が未だに導出表示されていない段階において、既に
表示結果が導出表示されている可変表示部の表示態様が
特定の表示態様の組合せとなる表示条件を満たしている
状態を「リーチ」という。そして、可変表示部に可変表
示される識別情報の表示結果が「リーチ」となる条件を
満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は
終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるか
を楽しみつつ遊技を行う。
【0006】遊技機における遊技進行はマイクロコンピ
ュータ等による遊技制御手段によって制御される。可変
表示装置に表示される識別情報、キャラクタ画像および
背景画像は、遊技制御手段からの表示制御コマンドデー
タに従って動作する表示制御手段によって制御される。
可変表示装置に表示される識別情報、キャラクタ画像お
よび背景画像は、一般に、表示制御用のマイクロコンピ
ュータとマイクロコンピュータの指示に応じて画像デー
タを生成して可変表示装置側に転送するビデオディスプ
レイプロセッサ(VDP)とによって制御されるが、表
示制御用のマイクロコンピュータのプログラム容量は大
きい。
【0007】従って、プログラム容量に制限のある遊技
制御手段のマイクロコンピュータで可変表示装置に表示
される識別情報等を制御することはできず、遊技制御手
段のマイクロコンピュータとは別の表示制御用のマイク
ロコンピュータ(表示制御手段)が用いられる。よっ
て、遊技の進行を制御する遊技制御手段は、表示制御手
段に対して表示制御のためのコマンドを送信する必要が
ある。
【0008】また、そのような遊技機では、遊技盤にス
ピーカが設けられ、遊技効果を増進するために遊技の進
行に伴ってスピーカから種々の効果音が発せられる。ま
た、遊技盤にランプやLED等の発光体が設けられ、遊
技効果を増進するために遊技の進行に伴ってそれらの発
光体が点灯されたり消灯されたりする。一般に、効果音
を発生する音声制御は、遊技の進行を制御する遊技制御
手段によって行われる。また、発光体の点灯/消灯制御
は、遊技の進行を制御する遊技制御手段によって行われ
る。すると、遊技機の機種が異なると、効果音の発生の
仕方も異なり、また、ランプやLEDの点灯/消灯のパ
ターン異なるので、それに応じて遊技制御手段の構成を
変更しなければならない。従って、機種が異なると遊技
制御手段を設計し直す必要があり、設計コストが増大す
るという問題がある。
【0009】そのような問題を回避するには、音声制御
手段を搭載した音声制御基板を遊技制御手段とは別に設
けたり、発光体制御手段を搭載した発光体制御基板を遊
技制御手段とは別に設けたりして、遊技の進行に応じて
遊技制御手段から音声制御手段や発光体制御手段に制御
コマンドを送る構成にすればよい。そのような構成によ
れば、音声制御手段や発光体制御手段が制御コマンドの
解釈を変更することによって、異なる機種にも対応でき
る。音声制御基板および発光体制御基板以外の基板であ
って、制御用のマイクロプロセッサ(制御手段)を搭載
した各制御基板に制御コマンドを送出する場合も、同様
な構成をとることができる。なお、各制御手段における
制御コマンドの解釈の変更は、ソフトウェア変更で容易
に対応できる。
【0010】また、遊技者は、一般に、遊技媒体を遊技
機を介して借り出す。その場合、遊技媒体貸出機構が遊
技機に設けられる。遊技媒体貸出機構は、賞球払出を行
う払出機構と共通化されることも多い。遊技媒体貸出機
構と賞球払出機構とが共通化されている場合でも別個に
設けられている場合でも、ともに遊技媒体を払い出す動
作を行うのであるから、それらは、一般に、一つの賞球
制御基板に搭載された賞球制御手段によって制御され
る。
【0011】遊技の進行は主基板に搭載された遊技制御
手段によって制御されるので、入賞にもとづく賞球個数
は、遊技制御手段によって決定され、賞球制御基板に送
信される。一方、遊技媒体の貸し出しは、遊技の進行と
は無関係であるから、一般に、遊技制御手段を介さず賞
球制御手段によって制御される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、遊技機
には、遊技制御手段の他に種々の制御手段が搭載されて
いる。一般に、各制御手段はマイクロコンピュータで構
成される。すなわち、ROM等にプログラムが格納さ
れ、制御上一時的に発生するデータや制御進行に伴って
変化するデータがRAMに格納される。すると、遊技機
に停電等による電源断状態が発生すると、RAM内のデ
ータは失われてしまう。よって、停電等からの復旧時に
は、最初の状態(例えば、遊技店においてその日最初に
遊技機に電源投入されたときの状態)に戻さざるを得な
いので、遊技者に不利益がもたらされる可能性がある。
例えば、大当たり遊技中において電源断が発生し遊技機
が最初の状態に戻ってしまうのでは、遊技者は大当たり
の発生にもとづく利益を享受することができなくなって
しまう。
【0013】そこで、本発明は、停電等の不測の電源断
が発生したときに、必要なデータを保存して電源復旧時
に電源断時の状態から遊技を再開できるとともに、必要
なデータを確実に保存することができる遊技機を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
特定入賞部への遊技媒体の入賞により特別遊技を行い、
特別遊技の結果が所定の態様になったことにもとづいて
遊技者に有利な遊技状態に制御可能な遊技機であって、
遊技に供される遊技用装置を制御するための遊技用装置
制御基板を備え、遊技用装置制御基板には遊技用装置制
御マイクロコンピュータが搭載され、遊技用装置制御マ
イクロコンピュータは、遊技機の電源電圧が所定量低下
したことを示す信号を割込端子に導入し、割込端子に信
号が入力されたことに応じてRAMアクセスを禁止する
ことを特徴とする。
【0015】遊技用装置制御マイクロコンピュータが、
RAMアクセスを禁止する前にレジスタのデータをRA
Mに保存するように構成されていてもよい。
【0016】遊技用装置制御マイクロコンピュータが、
RAMアクセスを禁止する前にRAM記憶内容に関連し
た演算の結果得られるRAMチェックデータをRAMに
保存するように構成されていてもよい。
【0017】遊技機は、遊技用装置制御基板で使用され
る各電圧を生成する電源基板が遊技用装置制御基板とは
別個に設けられ、電源基板は、遊技用装置制御基板にお
けるRAMの電源バックアップを行うためのバックアッ
プ電源を備えた構成であってもよい。
【0018】バックアップ電源は、遊技用装置制御基板
における各制御回路を駆動するための電源のラインから
蓄電されるように構成されていてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機1を正面からみた正面図、図2はパチンコ遊技
機1の内部構造を示す全体背面図、図3はパチンコ遊技
機1の遊技盤を背面からみた背面図である。なお、ここ
では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本
発明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機
等であってもよい。
【0020】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の
下部には、打球供給皿3からあふれた景品玉を貯留する
余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作
ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技
盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0021】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部9と7セグメントL
EDによる可変表示器10とを含む可変表示装置8が設
けられている。この実施の形態では、可変表示部9に
は、「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアが
ある。可変表示装置8の側部には、打球を導く通過ゲー
ト11が設けられている。通過ゲート11を通過した打
球は、玉出口13を経て始動入賞口14の方に導かれ
る。通過ゲート11と玉出口13との間の通路には、通
過ゲート11を通過した打球を検出するゲートスイッチ
12がある。また、始動入賞口14に入った入賞球は、
遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ17によって
検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作
を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞
球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされ
る。
【0022】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。この実施の
形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手段とな
る。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球の
うち一方(Vゾーン)に入った入賞球はVカウントスイ
ッチ22で検出される。また、開閉板20からの入賞球
はカウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8
の下部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示す
る4個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設け
られている。この例では、4個を上限として、始動入賞
がある毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表
示部を1つずつ増やす。そして、可変表示部9の可変表
示が開始される毎に、点灯している表示部を1つ減ら
す。
【0023】遊技盤6には、複数の入賞口19,24が
設けられている。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に
点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、
入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。ま
た、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する
2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外
周には、遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ2
8b,28cが設けられている。
【0024】そして、この例では、一方のスピーカ27
の近傍に、景品玉払出時に点灯する賞球ランプ51が設
けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給玉が切れた
ときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さ
らに、図1には、パチンコ遊技台1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0025】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0026】打球発射装置から発射された打球は、打球
レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7
を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートス
イッチ12で検出されると、可変表示器10の表示数字
が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動入賞
口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、図柄
の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9内の図
柄が回転を始める。図柄の変動を開始できる状態でなけ
れば、始動入賞記憶を1増やす。
【0027】可変表示部9内の画像の回転は、一定時間
が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせ
が大当り図柄の組み合わせであると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
が特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ22で検出
されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行わ
れる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウン
ド)許容される。
【0028】停止時の可変表示部9内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。また、可変表示器10における停止図柄が所定の図
柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所
定時間だけ開状態になる。さらに、高確率状態では、可
変表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が
高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と
開放回数が高められる。
【0029】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図2を参照して説明する。可変表示装置8の背面で
は、図2に示すように、機構板36の上部に景品玉タン
ク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊技機設置島に
設置された状態でその上方から景品玉が景品玉タンク3
8に供給される。景品玉タンク38内の景品玉は、誘導
樋39を通って玉払出装置に至る。
【0030】機構板36には、中継基板30を介して可
変表示部9を制御する可変表示制御ユニット29、基板
ケース32に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等
が搭載された遊技制御基板(主基板)31、可変表示制
御ユニット29と遊技制御基板31との間の信号を中継
するための中継基板33、および景品玉の払出制御を行
う賞球制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球
制御基板37が設置されている。さらに、機構板36の
下部には、モータの回転力を利用して打球を遊技領域7
に発射する打球発射装置34と、遊技効果ランプ・LE
D28a,28b,28c、賞球ランプ51および球切
れランプ52に信号を送るためのランプ制御基板35が
設置されている。
【0031】また、図3はパチンコ遊技機1の遊技盤を
背面からみた背面図である。誘導樋39を通った玉は、
図3に示されるように、球切れ検出器187a,187
bを通過して玉供給樋186a,186bを経て玉払出
装置97に至る。玉払出装置97から払い出された景品
玉は、連絡口45を通ってパチンコ遊技機1の前面に設
けられている打球供給皿3に供給される。連絡口45の
側方には、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余
剰玉受皿4に連通する余剰玉通路46が形成されてい
る。入賞にもとづく景品玉が多数払い出されて打球供給
皿3が満杯になり、ついには景品玉が連絡口45に到達
した後さらに景品玉が払い出されると景品玉は、余剰玉
通路46を経て余剰玉受皿4に導かれる。さらに景品玉
が払い出されると、感知レバー47が満タンスイッチ4
8を押圧して満タンスイッチ48がオンする。その状態
では、玉払出装置97内のステッピングモータの回転が
停止して玉払出装置97の動作が停止するとともに、必
要に応じて打球発射装置34の駆動も停止する。
【0032】賞球払出制御を行うために、入賞球検出ス
イッチ(図示せず)、始動口スイッチ17およびVカウ
ントスイッチ22からの信号が、主基板31に送られ
る。入賞があったことは入賞球検出スイッチで検出され
る。主基板31に入賞球検出スイッチのオン信号が送ら
れると、主基板31から賞球制御基板37に賞球制御コ
マンドが送られる。例えば、始動口スイッチ17のオン
に対応して入賞球検出スイッチがオンすると、賞球個数
「6」を示す賞球制御コマンドが出力され、カウントス
イッチ23またはVカウントスイッチ22のオンに対応
して入賞球検出スイッチがオンすると、賞球個数「1
5」を示す賞球制御コマンドが出力される。そして、そ
れらのスイッチがオンしない場合に入賞球検出スイッチ
がオンすると、賞球個数「10」を示す賞球制御コマン
ドが出力される。
【0033】図4は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図4には、賞球制御
基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発
射制御基板91および表示制御基板80も示されてい
る。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技
機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ12、
始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウン
トスイッチ23および入賞球検出スイッチ99からの信
号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入
賞球装置15を開閉するソレノイド16および開閉板2
0を開閉するソレノイド21を基本回路53からの指令
に従って駆動するソレノイド回路59と、始動記憶表示
器18の点灯および滅灯を行うとともに7セグメントL
EDによる可変表示器10と装飾ランプ25とを駆動す
るランプ・LED回路60とを含む。
【0034】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部
9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す
有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等
をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対
して出力する情報出力回路64を含む。
【0035】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れるRAM55、制御用のプログラムに従って制御動作
を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。こ
の実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU5
6に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チッ
プマイクロコンピュータである。なお、1チップマイク
ロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されて
いればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外
付けであってもよい。
【0036】さらに、主基板31には、電源投入時に基
本回路53をリセットするための初期リセット回路65
と、定期的(例えば、2ms毎)に基本回路53にリセ
ットパルスを与えてゲーム制御用のプログラムを先頭か
ら再度実行させるための定期リセット回路66と、基本
回路53から与えられるアドレス信号をデコードしてI
/Oポート部57のうちのいずれかのI/Oポートを選
択するための信号を出力するアドレスデコード回路67
とが設けられている。なお、玉払出装置97から主基板
31に入力されるスイッチ情報もあるが、図4ではそれ
らは省略されている。
【0037】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0038】図5は、表示制御基板80内の回路構成
を、可変表示部9の一実現例であるCRT82および主
基板31の出力ポート(ポートA,B)571,572
および出力バッファ回路63とともに示すブロック図で
ある。出力ポート571からは8ビットのデータが出力
され、出力ポート572からは1ビットのストローブ信
号(INT信号)が出力される。
【0039】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105を介してストローブ信号が入力されると、入
力バッファ回路105を介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105として、例えば汎用IC
である74HC244を使用することができる。なお、
表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していな
い場合には、入力バッファ回路105と表示制御用CP
U101との間に、I/Oポートが設けられる。
【0040】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、CRT82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってCRT8
2に表示するための画像データを生成し、その画像デー
タをVRAM87に格納する。そして、VRAM87内
の画像データは、R,G,B信号に変換され、D−A変
換回路104でアナログ信号に変換されてCRT82に
出力される。
【0041】なお、図5には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、CRT82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。この実施の形態では、表示制御用C
PU101は、1チップマイクロコンピュータであり、
少なくともRAMが内蔵されている。
【0042】入力バッファ回路105は、主基板31か
ら表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させ
ることができる。従って、表示制御基板80側から主基
板31側に信号が伝わる余地はない。表示制御基板80
内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって
出力される信号が主基板31側に伝わることはない。な
お、出力ポート571,572の出力をそのまま表示制
御基板80に出力してもよいが、単方向にのみ信号伝達
可能な出力バッファ回路63を設けることによって、主
基板31から表示制御基板80への一方向性の信号伝達
をより確実にすることができる。また、高周波信号を遮
断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コン
デンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィ
ルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間
でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。
【0043】図6は、主基板31における音声制御コマ
ンドの信号送信部分および音声制御基板70の構成例を
示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進行
に応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピーカ
27の音声出力を指示するための音声制御コマンドが、
主基板31から音声制御基板70に出力される。
【0044】図6に示すように、音声制御コマンドは、
基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート
(出力ポートC,D)573,574から出力される。
出力ポート573からは8ビットのデータが出力され、
出力ポート574からは1ビットのストローブ信号(I
NT信号)が出力される。音声制御基板70において、
主基板31からの各信号は、入力バッファ回路705を
介して音声制御用CPU701に入力する。なお、音声
制御用CPU701がI/Oポートを内蔵していない場
合には、入力バッファ回路705と音声制御用CPU7
01との間に、I/Oポートが設けられる。また、この
実施の形態では、音声制御用CPU701は、1チップ
マイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵
されている。
【0045】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音声制御用CPU7
01の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路
703に出力する。音量切替回路703は、音声制御用
CPU701の出力レベルを、設定されている音量に応
じたレベルにして音量増幅回路704に出力する。音量
増幅回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に
出力する。
【0046】入力バッファ回路705として、例えば、
汎用のCMOS−ICである74HC244が用いられ
る。74HC244のイネーブル端子には、常にローレ
ベル(GNDレベル)が与えられている。よって、各バ
ッファの出力レベルは、入力レベルすなわち主基板31
からの信号レベルに確定している。よって、音声制御基
板70側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。
従って、音声制御基板70内の回路に不正改造が加えら
れても、不正改造によって出力される信号が主基板31
側に伝わることはない。なお、入力バッファ回路705
の入力側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0047】また、主基板31において、出力ポート5
74,575の外側にバッファ回路67が設けられてい
る。バッファ回路67として、例えば、汎用のCMOS
−ICである74HC244が用いられる。イネーブル
端子には常にローレベル(GNDレベル)が与えられて
いる。このような構成によれば、外部から主基板31の
内部に入力される信号が阻止されるので、音声制御基板
70から主基板31に信号が与えられる可能性がある信
号ラインをさらに確実になくすことができる。
【0048】図7は、主基板31およびランプ制御基板
35における信号送受信部分を示すブロック図である。
この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられてい
る遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ28b,
28cの点灯/消灯と、賞球ランプ51および球切れラ
ンプ52の点灯/消灯を示すランプ制御コマンドが出力
される。
【0049】図7に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポー
ト部57の出力ポート(出力ポートE,F)575,5
76から出力される。出力ポート575は8ビットのデ
ータを出力し、出力ポート576は1ビットのストロー
ブ信号(INT信号)を出力する。ランプ制御基板35
において、主基板31からの制御コマンドは、入力バッ
ファ回路355を介してランプ制御用CPU351に入
力する。なお、ランプ制御用CPU351がI/Oポー
トを内蔵していない場合には、入力バッファ回路355
とランプ制御用CPU351との間に、I/Oポートが
設けられる。また、この実施の形態では、ランプ制御用
CPU351は、1チップマイクロコンピュータであ
り、少なくともRAMが内蔵されている。
【0050】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ28
b,28cの点灯/消灯パターンに従って、遊技効果L
ED28aおよび遊技効果ランプ28b,28cに対し
て点灯/消灯信号を出力する。点灯/消灯信号は、遊技
効果LED28aおよび遊技効果ランプ28b,28c
に出力される。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制
御用CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記
憶されている。
【0051】主基板31において、CPU56は、賞球
時に賞球ランプ点灯を指示する制御コマンドを出力し、
遊技盤裏面の遊技球補給路に設置されている球切れ検出
センサがオンすると球切れランプ点灯を指示する制御コ
マンドを出力する。ランプ制御基板35において、各制
御コマンドは、入力バッファ回路355を介してランプ
制御用CPU351に入力する。ランプ制御用CPU3
51は、それらの制御コマンドに応じて、賞球ランプ5
1および球切れランプ52を点灯/消灯する。
【0052】入力バッファ回路355として、例えば、
汎用のCMOS−ICである74HC244が用いられ
る。74HC244のイネーブル端子には、常にローレ
ベル(GNDレベル)が与えられている。よって、各バ
ッファの出力レベルは、入力レベルすなわち主基板31
からの信号レベルに確定している。従って、ランプ制御
基板35側から主基板31側に信号が伝わる余地はな
い。たとえ、ランプ制御基板35内の回路に不正改造が
加えられても、不正改造によって出力される信号がメイ
ン基板31側に伝わることはない。なお、入力バッファ
回路355の入力側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0053】図7に示された構成では、ランプ制御基板
35から主基板31に信号が与えらる可能性がある信号
ラインをなくすことができる。すなわち、主基板31か
らランプ制御基板35への信号の一方向性が確実にな
り、主基板31における遊技制御に対してランプ制御基
板35が影響を及ぼす可能性がなくなる。この結果、例
えば、ランプ制御基板35において、主基板31の基本
回路53に大当りを生じさせるための不正信号を与える
ような改造を行ったとしても、不正信号を主基板31に
伝えることはできない。
【0054】さらに、主基板31において、出力ポート
575,576の外側にバッファ回路62が設けられて
いる。バッファ回路62として、例えば、汎用のCMO
S−ICである74HC244が用いられる。イネーブ
ル端子には常にローレベル(GNDレベル)が与えられ
ている。このような構成によれば、外部から主基板31
の内部に入力される信号が阻止されるので、ランプ制御
基板35から主基板31に信号が与えらる可能性がある
信号ラインをより確実になくすことができる。
【0055】なお、図7では、ランプ制御用CPU35
1の内蔵出力ポートから遊技効果LED28a、遊技効
果ランプ28b,28c、賞球ランプ51および球切れ
ランプ52に点灯または消灯を指示する信号が出力され
ているが、実際には、出力ポートと各ランプ・LEDと
の間にドライバ回路が挿入されている。
【0056】図8は、賞球制御基板37および玉払出装
置97の構成要素などの賞球に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図8に示すように、入賞球検出スイ
ッチ99および満タンスイッチ48からの検出信号は、
中継基板71を介して主基板31のI/Oポート57に
入力される。入賞球排出ソレノイド127は、遊技盤裏
面の入賞球流下路の途中に設けられている玉止め部材を
駆動するものであって、玉止め部材に入賞球が停止して
いる状態で入賞球検出スイッチ99によって入賞球が検
出される。また、満タンスイッチ48は、余剰玉受皿4
の満タンを検出するスイッチである。
【0057】球切れ検出スイッチ167および球切れス
イッチ187(187a,187b)からの検出信号
は、中継基板72および中継基板71を介して主基板3
1のI/Oポート57に入力される。球切れ検出スイッ
チ167は景品玉タンク38内の補給玉の不足を検出す
るスイッチであり、球切れスイッチ187は、景品玉通
路内の景品玉の有無を検出するスイッチである。
【0058】主基板31のCPU56は、球切れ検出ス
イッチ167または球切れスイッチ187からの検出信
号が球切れ状態を示しているか、または、満タンスイッ
チ48からの検出信号が満タン状態を示していると、球
貸し禁止を指示する賞球制御コマンドを送出する。球貸
し禁止を指示する賞球制御コマンドを受信すると、賞球
制御基板37の賞球制御用CPU371は、球貸し処理
を停止する。
【0059】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号も、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート57に入力される。ま
た、主基板31のI/Oポート57から入賞球排出ソレ
ノイド127への駆動信号は、中継基板71を介して入
賞球排出ソレノイド127に供給される。なお、賞球カ
ウントスイッチ301Aは、玉払出装置97の賞球機構
部分に設けられ、実際に払い出された賞球を検出する。
【0060】入賞があると、賞球制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポートG,H)577,578
から賞球個数を示す賞球制御コマンドが入力される。出
力ポート577は8ビットのデータを出力し、出力ポー
ト578は1ビットのストローブ信号(INT信号)を
出力する。賞球個数を示す賞球制御コマンドは、入力バ
ッファ回路373を介してI/Oポート372aに入力
される。賞球制御用CPU371は、I/Oポート37
2aを介して賞球制御コマンドを入力し、賞球制御コマ
ンドに応じて玉払出装置97を駆動して賞球払出を行
う。なお、この実施の形態では、賞球制御用CPU37
1は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくと
もRAMが内蔵されている。
【0061】入力バッファ回路373における各バッフ
ァは、主基板31から賞球制御基板37へ向かう方向に
のみ信号を通過させることができる。従って、賞球制御
基板37側から主基板31側に信号が伝わる余地はな
い。賞球制御基板37内の回路に不正改造が加えられて
も、不正改造によって出力される信号が主基板31側に
伝わることはない。なお、入力バッファ回路373の入
力側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0062】また、主基板31において、賞球制御コマ
ンドを出力する出力ポート577,578の外側にバッ
ファ回路68が設けられている。このような構成によれ
ば、外部から主基板31の内部に入力される信号が阻止
されるので、賞球制御基板37から主基板31に信号が
与えらる可能性がある信号ラインをより確実になくすこ
とができる。
【0063】また、賞球制御用CPU371は、出力ポ
ート372gを介して、貸し玉数を示す球貸し個数信号
をターミナル基板160に出力し、ブザー駆動信号をブ
ザー基板75に出力する。ブザー基板75にはブザーが
搭載されている。さらに、出力ポート372eを介し
て、エラー表示用LED374にエラー信号を出力す
る。
【0064】さらに、賞球制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、賞球カウントスイ
ッチ301Aの検出信号および球貸しカウントスイッチ
301Bの検出信号が入力される。球貸しカウントスイ
ッチ301Bは、実際に貸し出された遊技球を検出す
る。賞球制御基板37からの払出モータ289への駆動
信号は、出力ポート372cおよび中継基板72を介し
て玉払出装置97の賞球機構部分における払出モータ2
89に伝えられる。
【0065】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0066】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が賞球制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が賞球制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と賞球制御基板37の
間では、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要
求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)
およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)がI/Oポ
ート372fを介してやりとりされる。
【0067】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
賞球制御基板37の賞球制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。カードユニッ
ト50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチ
が操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、賞球制御基板
37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅
延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコ
ンピュータは、賞球制御基板37にBRQ信号を出力す
る。そして、賞球制御基板37の賞球制御用CPU37
1は、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し玉を遊
技者に払い出す。そして、払出が完了したら、賞球制御
用CPU371は、カードユニット50にEXS信号を
出力する。
【0068】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て賞球制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。なお、主基板31お
よび賞球制御基板37には、ソレノイドおよびモータや
ランプを駆動するためのドライバ回路が搭載されている
が、図8では、それらの回路は省略されている。
【0069】この実施の形態では、上述した主基板31
のCPU56、表示制御用CPU101、音声制御用C
PU701、ランプ制御用CPU351および賞球制御
用CPU371は、バックアップ電源でバックアップさ
れている。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止し
ても、それらのCPUは、所定期間は動作可能になって
いる。また、上述したように、主基板31のCPU5
6、表示制御用CPU101、音声制御用CPU70
1、ランプ制御用CPU351および賞球制御用CPU
371は、CPU部の他に少なくともRAMを内蔵して
いるので、遊技機に対する電力供給が停止しても、バッ
クアップ電源によって内蔵RAMは記憶内容を保持する
ことができる。そして、各CPUは、電源電圧の低下を
検出すると、所定の処理を行った後に電源復旧待ちの状
態になる。
【0070】図9は、電源監視および電源バックアップ
のためのCPU周りの一構成例を示すブロック図であ
る。図9に示すように、電源監視用IC902は、12
V電圧を導入し、12V電圧を監視することによって電
源断の発生を検出する。具体的には、12V電圧が所定
値(例えば12Vの80%)以下になったら、電源断が
生ずるとして、CPU901に割り込み信号を与える。
CPU901において、この割り込みは、外部割込(I
NT)端子に入力されている。また、INT端子に入力
される信号は、CPU901が内蔵する入力ポートにも
入力されている。従って、CPU901は、割込処理に
おいて、入力ポートのレベルを確認することによって電
源断の発生を検出することができる。なお、入力ポート
に割り込み信号を供給せずに、割込端子にのみ電源監視
用IC902からの信号を接続する構成でもよい。
【0071】電源監視用IC902が電源断を検知する
ための所定値は、通常時の電圧より低いが、賞球制御用
CPU371が暫くの間動作しうる程度の電圧である。
また、電源監視用IC902が、CPU901が必要と
する電圧(この例では+5V)よりも高い電圧を監視す
るように構成されているので、CPU901が必要とす
る電圧に対して監視範囲を広げることができる。従っ
て、より精密な監視を行うことができる。さらに、監視
電圧として+12Vを用いる場合には、遊技機の各種ス
イッチに供給される電圧が+12Vであることから、電
源瞬断時のスイッチオン誤検出の防止も期待できる。す
なわち、+12V電源の電圧が低下するとスイッチ出力
がオン状態を呈するようになるが、同じ+12V電源電
圧を監視して電源断を認識すれば、スイッチ出力がオン
状態を呈する前に電源復旧待ちの状態に入ってスイッチ
出力を検出しない状態となることができる。
【0072】+5V電源から電力が供給されていない
間、CPU901は、電源基板から供給されるバックア
ップ電源によって動作する。そして、+5V電源が復旧
すると、初期リセット回路905からリセット信号が発
せられるので、CPU901は、通常の動作状態に復帰
する。なお、初期リセット回路905は、図4に示され
た初期リセット回路65と同様の構成である。すなわ
ち、電源電位が0Vから立ち上がって所定レベルになる
と、CPU901に与えられる初期リセット信号を例え
ばハイレベルに変化させる。
【0073】ここでは、初期リセット回路905からリ
セット信号によって通常の動作状態に復帰するとした
が、CPU901の入力ポートに電源監視用IC902
からの割込信号が導入されている場合には、その信号レ
ベルが電源断時のレベルを示さなくなったことを検知し
て電源が復旧したことを検出し、通常の動作状態に復帰
するようにしてもよい。
【0074】図9に示すような構成は、各遊技用装置制
御基板(この実施の形態では主基板31、表示制御基板
80、音声制御基板70、ランプ制御基板35および賞
球制御基板37)に適用される。すなわち、各基板に電
源監視用IC902が搭載される。また、CPU901
周りの構成は、主基板31のCPU56、表示制御用C
PU101、音声制御用CPU701、ランプ制御用C
PU351および賞球制御用CPU371に適用され
る。
【0075】図10は、電源基板910の一構成例を示
すブロック図である。電源基板910は、主基板31、
表示制御基板80、音声制御基板70、ランプ制御基板
35および賞球制御基板37等の制御基板と独立して設
置され、遊技機内の各制御基板および機構部品が使用す
る電圧を生成する。この例では、AC24V、DC+3
0V、DC+21V、DC+12VおよびDC+5Vを
生成する。また、バックアップ電源となるコンデンサ9
16は、DC+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動す
る電源のラインから充電される。
【0076】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから所定電圧の直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913に供給する。DC−DCコンバータ913
は、+30V、+21V、+12Vおよび+5Vを生成
してコネクタ915に出力する。コネクタ915は例え
ば中継基板に接続され、中継基板から各制御基板および
機構部品に必要な電圧の電力が供給される。
【0077】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が遮断され
たときの各CPUに対するバックアップ電源となる。
【0078】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。
【0079】図11は、他の構成の電源基板910を制
御基板920とともに示すブロック図である。制御基板
920は、主基板31、表示制御基板80、音声制御基
板70、ランプ制御基板35および賞球制御基板37等
に相当するものである。この例では、電源基板910で
は、AC24V、DC+30V、DC+21V、DC+
12VおよびDC+8Vが生成される。
【0080】そして、制御基板920には、電源基板9
10から供給される+8Vを+5Vに変換する8V−5
V変換回路921が設けられている。制御基板920上
の+5Vで動作する制御回路922には8V−5V変換
回路921から電圧供給される。8V−5V変換回路9
21は、例えばスイッチングレギュレータ等を含むDC
−DCコンバータで構成される。なお、制御回路922
は、制御基板920上の各回路であるが、図11では、
CPUに相当するものが図示されている。
【0081】図11に示す電源回路910において、バ
ックアップ電源用のコンデンサ916が設置されてい
る。この例では、コンデンサ916は、制御基板920
上の8V−5V変換回路921が生成した+5V電圧に
よって充電される。遊技機に対する電力供給が遮断され
たときに、各CPUに対してコンデンサ916から電源
供給されることは図10に示された構成の場合と同様で
ある。また、コンデンサ916に代えて電池を用いても
よいことも同様である。
【0082】各制御基板において使用される+5V電圧
を電源基板910でまとめて生成する場合には、電源基
板910から各制御基板に配線される電源ラインにノイ
ズがのる可能性があるが、図11に示されたように、+
5Vよりも高い電圧を各制御基板に供給し、各制御基板
において、その電圧から+5Vを生成するように構成す
れば、基板間の電源ラインにのったノイズをキャンセル
することができる。
【0083】次に遊技機の動作について説明する。図1
2は、主基板31におけるCPU56の動作を示すフロ
ーチャートである。上述したように、この処理は、定期
リセット回路66が発するリセットパルスによって、例
えば2ms毎に起動される。CPU56が起動される
と、CPU56は、まず、クロックモニタ制御を動作可
能状態にするために、内蔵されているクロックモニタレ
ジスタをクロックモニタイネーブル状態に設定する(ス
テップS1)。なお、クロックモニタ制御とは、入力さ
れるクロック信号の低下または停止を検出すると、CP
U56の内部で自動的にリセットを発生する制御であ
る。
【0084】次いで、CPU56は、スタックポインタ
の指定アドレスをセットするためのスタックセット処理
を行う(ステップS2)。この例では、スタックポイン
タに00FFHが設定される。そして、システムチェッ
ク処理を行う(ステップS3)。システムチェック処理
では、CPU56は、RAM55にエラーが含まれてい
るか判定し、エラーが含まれている場合には、RAM5
5を初期化するなどの処理を行う。さらに、電源投入時
であれば、バックアップRAM領域にセーブされている
レジスタ内容を復元する制御も行う。
【0085】次に、表示制御基板80に送出される表示
制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定する処理
を行った後に(表示制御データ設定処理:ステップS
4)、表示制御コマンドを出力する処理を行う(表示制
御データ出力処理:ステップS5)。
【0086】次いで、各種出力データの格納領域の内容
を各出力ポートに出力する処理を行う(データ出力処
理:ステップS6)。また、ホール管理用コンピュータ
に出力される大当り情報、始動情報、確率変動情報など
の出力データを格納領域に設定する出力データ設定処理
を行う(ステップS8)。さらに、パチンコ遊技機1の
内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常
診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が
発せられる(エラー処理:ステップS9)。
【0087】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS10)。
【0088】次に、CPU56は、特別図柄プロセス処
理を行う(ステップS11)。特別図柄プロセス制御で
は、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で
制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当す
る処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プ
ロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新
される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップ
S12)。普通図柄プロセス処理では、7セグメントL
EDによる可変表示器10を所定の順序で制御するため
の普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び
出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグ
の値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0089】さらに、CPU56は、スイッチ回路58
を介して、ゲートセンサ12、始動口センサ17および
カウントセンサ23の状態を入力し、各入賞口や入賞装
置に対する入賞があったか否か判定する(スイッチ処
理:ステップS13)。
【0090】CPU56は、さらに、停止図柄の種類を
決定する乱数等の表示用乱数を更新する処理を行う(ス
テップS15)。
【0091】また、CPU56は、賞球制御基板37と
の間の信号処理を行う(ステップS16)。すなわち、
所定の条件が成立すると賞球制御基板37に賞球制御コ
マンドを出力する。賞球制御基板37に搭載されている
賞球制御用CPUは、賞球制御コマンドに応じて玉払出
装置97を駆動する。その後、CPU56は、次に定期
リセット回路66からリセットパルスが与えられるま
で、ステップS17の表示用乱数更新処理を繰り返す。
【0092】図13は、CPU56の割込処理を示すフ
ローチャートである。上述したように、電源監視用IC
902が電源電圧の低下を検出すると、CPU56に割
込がかかる。なお、割込端子に他の割込要因も入力され
るような場合や電源電圧低下の検出をより確実にしたい
ような場合には、図9に示されているように入力ポート
に電源監視用IC902の出力を導入し、割込処理にお
いて入力ポートのレベルを確認して電源電圧の低下によ
る割込が発生したことを検知してもよい。
【0093】電源電圧の低下にもとづく割込処理では、
まず、CPU56は、割込禁止状態に設定する(ステッ
プS20)。よって、以後、割込がかかることはない。
従って、電源電圧低下中にCPU56に複数回の割込が
かかることはない。
【0094】そして、CPU56は、電源断時処理とし
て、各レジスタの内容をバックアップRAM領域に格納
する(ステップS21)。また、バックアップRAM領
域のバックアップチェックデータ領域に適当な初期値を
設定し(ステップS22)、初期値およびバックアップ
RAM領域に退避させた全データについて順次排他的論
理和をとって(ステップS23)、最終的な演算値をバ
ックアップパリティデータ領域に設定する(ステップS
24)。
【0095】さらに、CPU56は、適当な報知手段を
用いて電源バックアップ中であることを遊技者や遊技店
員に報知する(ステップS25)。適当な報知手段と
は、例えば、ブザーや遊技盤に設けられているランプで
ある。なお、それらにもバックアップ電源が供給されて
いる必要があるが、この実施の形態では、図10に示さ
れたような電源基板910から電源供給される。バック
アップ中の電力消費を小さくするために、遊技盤の前面
側に遊技者等が視認可能に報知専用のLEDを設け、そ
のLEDを点灯させてもよい。遊技機に対する電力供給
が停止した場合には、遊技制御は中断されるが、報知手
段を設けることによって、遊技者や遊技店員は、容易に
そのことを認識できる。
【0096】そして、CPU56は、RAMアクセスを
禁止状態にして(ステップS26)、以後、遊技制御を
停止する。停止状態は、遊技機への電力供給が再開され
るまで継続する。
【0097】図14は、図12に示されたメイン処理に
おけるシステムチェック処理(ステップS3)の処理の
一例を示すフローチャートである。遊技機への電力供給
が再開されると、初期リセット回路65からCPU56
に初期リセット信号が入力される。CPU56は、初期
リセット信号に応じてメイン処理を開始するのである
が、システムチェック処理において、まず、電源投入時
か否か確認する(ステップS41)。なお、CPU56
から見ると、不測の電源断後に遊技機への電力供給が再
開されたときも電源投入時である。
【0098】電源投入時であれば、RAMアクセス許可
状態とする(ステップS42)。そして、バックアップ
RAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェ
ック)を行う(ステップS43)。不測の電源断が生じ
た後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデ
ータは保存されていたはずであるから、チェック結果は
正常になる。チェック結果が正常にならないのは、一般
に、遊技店における営業開始時の電源投入時である。そ
こで、チェック結果が正常でなければ(ステップS4
4)、レジスタおよびRAM領域をクリアする(ステッ
プS45)。また、必要な初期設定を行う。
【0099】チェック結果が正常であれば(ステップS
44)、レジスタクリアのみを行う(ステップS4
6)。また、必要ならばバックアップRAM領域以外の
領域(電源断して復旧時に保存されているいる必要のな
い領域)のクリア処理も行う。なお、レジスタクリア等
を行うのは、一旦、初期状態(遊技店における営業開始
時の電源投入時の状態)に戻すためであり、後述するよ
うに、一定時間後に、レジスタ状態は、不測の電源断時
の状態に戻される。
【0100】そして、CPU56は、表示制御基板8
0、音声制御基板70およびランプ制御基板35に初期
状態復帰要求コマンドを送出する制御を行い(ステップ
S47)、遊技状態復帰用タイマをスタートさせる(ス
テップS48)。なお、ステップS47では、CPU5
6は、所定のRAM領域にコマンドをセットするととも
に、コマンド送出要求フラグをセットする。表示制御基
板80での表示制御コマンドに対するコマンド送出要求
は、メイン処理における表示制御データ設定処理(ステ
ップS4)で受け付けられ、その他の制御基板に対する
コマンド送出要求は、メイン処理における例えばデータ
出力処理(ステップS6)で受け付けられる。
【0101】ステップS41において電源投入時でない
ことが確認されると、CPU56は、遊技状態復帰用タ
イマが動作中であるか否か確認する(ステップS5
0)。動作中であればタイムアウトしたか否かを確認す
る(ステップS51)。タイムアウトしていれば、表示
制御基板80、音声制御基板70およびランプ制御基板
35に遊技状態復帰要求コマンドを送出する制御を行う
とともに(ステップS53)、バックアップRAM領域
に保存されていたレジスタの内容を本来のレジスタに復
帰させる(ステップS54)。
【0102】図15は、バックアップパリティデータ作
成方法を説明するための説明図である。ただし、図15
に示す例では、簡単のために、バックアップデータRA
M領域に退避されるデータのサイズを3バイトとする。
電源電圧低下による割込処理において、図15の左側に
示すように、バックアップチェックデータ領域に、初期
データ(この例では00H)が設定される。次に、「0
0H」と「F0H」の排他的論理和がとられ、その結果
と「16H」の排他的論理和がとられる。さらに、その
結果と「DFH」の排他的論理和がとられる。そして、
その結果(この例では「39H」)がバックアップパリ
ティデータ領域に設定される。
【0103】電源が再投入されたときには、図14に示
されたステップS43でパリティ診断が行われるが、図
15の右側はパリティ診断の例を示す説明図である。バ
ックアップ領域の全データがそのまま保存されていれ
ば、電源再投入時に、図15の左側に示すようなデータ
がバックアップ領域に設定されている。
【0104】ステップS813の処理において、CPU
56は、バックアップRAM領域のバックアップパリテ
ィデータ領域に設定されていたデータ(この例では「3
9H」)を初期データとして、バックアップデータ領域
の各データについて順次排他的論理和をとる処理を行
う。バックアップ領域の全データがそのまま保存されて
いれば、最終的な演算結果は、「00H」、すなわちバ
ックアップチェックデータ領域に設定されているデータ
と一致する。バックアップRAM領域内のデータにビッ
ト誤りが生じていた場合には、最終的な演算結果は「0
0H」にならない。
【0105】よって、CPU56は、最終的な演算結果
とバックアップチェックデータ領域に設定されているデ
ータとを比較して、一致すればパリティ診断正常とす
る。一致しなければ、パリティ診断異常とする。
【0106】以上のように、この実施の形態では、遊技
機に対する電力供給が停止すると、CPU56は、割込
処理によってそのことを認識し、必要なデータをバック
アップRAM領域に保存する処理を行う。その際、チェ
ックデータもバックアップRAM領域に設定する。よっ
て、CPU56は、不測の電源断からの復旧時に、デー
タが正しく保存されていたか否かを確認することができ
る。また、割込処理において、割込禁止状態に設定する
とともに、RAMアクセス禁止状態に設定する。よっ
て、電源断が生じたときに、複数回の割込が生ずること
はないし、また、電源電圧が低下していくときにCPU
56のバスラインの状態が不定になるが、それによって
RAM内容が破壊されることもない。なお、遊技機にお
いて使用されるCPUは、一般にRAMアクセス禁止機
能を有している。
【0107】また、後述するように、主基板31以外の
各制御基板におけるCPUは、主基板31からの初期状
態復帰コマンドに応じて、一旦、初期状態(遊技店にお
ける営業開始時の電源投入時の状態)に戻り、遊技状態
復帰コマンドに応じて、不測の電源断が生じたときの状
態に戻る。その間の時間は、遊技状態復帰用タイマ値に
よって決められる。このように、一旦初期状態に戻り、
その後に、電源断時の遊技状態に戻るようにすれば、例
えば可変表示部9に初期状態画面が表示された後に、元
の遊技状態画面に復帰する。よって、遊技者は、遊技が
再開されたことを容易に認識することができる。
【0108】なお、この実施の形態では、初期リセット
信号によってCPU56の動作状態が再開され、それま
でCPU56は通常の遊技制御を行わない状態になる
が、電源バックアップ中に、CPU56が、入力ポート
(電源監視用IC902からの信号が入力されるポー
ト)の状態を監視して電源復旧したことを確認するよう
にしてもよい。
【0109】図16は、ROM55に設定されるテーブ
ルの一構成例を示す説明図である。図16に示すよう
に、ROM55には、例えば復帰用データテーブルと初
期状態データテーブルとが設けられる。復帰用データテ
ーブルには、例えば、表示制御基板80、音声制御基板
70およびランプ制御基板35のそれぞれに送出する初
期状態復帰コマンド、遊技状態復帰用タイマ値、ならび
に表示制御基板80、音声制御基板70およびランプ制
御基板35のそれぞれに送出する遊技状態復帰コマンド
等の電源復旧時に必要となるパラメータが設定されてい
る。従って、プログラムにおいてそれらのパラメータを
設定する処理(ステップS47,S48,S53)で
は、復帰用データテーブルから必要なデータを読み出し
てパラメータ設定処理を行う。
【0110】図17は、表示制御コマンドの構成例を示
す説明図である。図17に示すように、表示制御コマン
ドは、8ビットのデータと、1ビットのストローブ信号
(INT信号)とから構成されている。
【0111】図18は、8ビットのデータによる表示制
御コマンドデータの構成例を示す説明図である。図18
に示すように、例えば、8ビットのうちの上位4ビット
で制御の種類を指示し、下位4ビットで具体的制御内容
を指示する。例えば、この例では、上位4ビットが
[0,0,0,1]であれば、下位4ビットの数値でリ
ーチ種類や全図柄停止等が指示される。また、上位4ビ
ットが[1,0,0,0],[1,0,0,1]または
[1,0,1,0]であれば、下位4ビットの数値で可
変表示部9に可変表示される左図柄、中図柄または右図
柄の停止図柄が指示される。
【0112】また、上位4ビットが[1,1,1,0]
であれば初期状態復帰コマンドであることを示す。上位
4ビットが[1,1,1,1]であれば遊技状態復帰コ
マンドであることを示す。なお、それらのコマンドにお
いて下位4ビットは例えば0に設定される。
【0113】図19はCPU56が実行する特別図柄プ
ロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートで
ある。図19に示す特別図柄プロセス処理は、図12の
フローチャートにおけるステップS11の具体的な処理
である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際
に、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、図19に示
すステップS300〜S309のうちのいずれかの処理
を行う。各処理において、以下のような処理が実行され
る。
【0114】特別図柄変動待ち処理(ステップS30
0):始動入賞口14(この実施の形態では可変入賞球
装置15の入賞口)に打球入賞して始動口センサ17が
オンするのを待つ。始動口センサ17がオンすると、始
動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+
1するとともに大当り判定用乱数を抽出する。
【0115】特別図柄判定処理(ステップS301):
特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入
賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、
抽出されている大当り判定用乱数の値に応じて大当りと
するかはずれとするか決定する。 停止図柄設定処理(ステップS302):左右中図柄の
停止図柄を決定する。
【0116】リーチ動作設定処理(ステップS30
3):リーチ判定用乱数の値に応じてリーチ動作するか
否か決定するとともに、リーチ動作用乱数の値に応じて
リーチ動作の変動態様を決定する。
【0117】全図柄変動開始処理(ステップS30
4):可変表示部9において全図柄が変動開始されるよ
うに制御する。このとき、表示制御基板80に対して、
左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信
される。また、可変表示部9に背景やキャラクタも表示
される場合には、それに応じた表示制御コマンドデータ
が表示制御基板80に送出されるように制御する。
【0118】全図柄停止待ち処理(ステップS30
5):所定時間が経過すると、可変表示部9において表
示される全図柄が停止されるように制御する。また、全
図柄停止のタイミングまで、所定のタイミングで左右図
柄が停止されるように制御する。
【0119】大当り表示処理(ステップS306):停
止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、大当
り表示の表示制御コマンドデータが表示制御基板80に
送出されるように制御するとともに内部状態(プロセス
フラグ)をステップS307に移行するように更新す
る。そうでない場合には、内部状態をステップS309
に移行するように更新する。なお、大当り図柄の組み合
わせは、左右中図柄が揃った組み合わせである。また、
遊技制御基板80の表示制御用CPU101は表示制御
コマンドデータに従って、可変表示部9に大当り表示を
行う。大当り表示は遊技者に大当りの発生を報知するた
めになされるものである。
【0120】大入賞口開放開始処理(ステップS30
7):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド21を駆動して大入賞口を開放する。
【0121】大入賞口開放中処理(ステップS30
8):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータ
が表示制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条
件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件
が成立したら、大当り遊技状態の終了条件が成立してい
なければ内部状態をステップS307に移行するように
更新する。大当り遊技状態の終了条件が成立していれ
ば、内部状態をステップS309に移行するように更新
する。
【0122】大当たり終了処理(ステップS309):
大当たり遊技状態が終了したことを遊技者に報知するた
めの表示を行う。その表示が終了したら、内部フラグ等
を初期状態に戻し、内部状態をステップS300に移行
するように更新する。
【0123】上記の各ステップの処理に応じて、遊技制
御プログラム中の表示制御コマンドを送出する処理を行
うモジュール(図12におけるステップS5)は、対応
する表示制御コマンドデータを出力ポートに出力すると
ともにストローブ信号をオン状態にする。
【0124】図20は、図12に示されたメイン処理に
おける表示制御データ出力処理(ステップS5)を示す
フローチャートである。表示制御データ出力処理におい
て、CPU56は、ポートA出力要求がセットされてい
るか否か判定する(ステップS581)。なお、ポート
A出力要求は、表示制御データ設定処理(ステップS
4)において、特別図柄プロセス処理等からのコマンド
出力要求に応じセットされる。
【0125】ポートA出力要求がセットされている場合
には、ポートA出力要求をリセットし(ステップS58
2)、ポートA格納領域の内容を出力ポート(出力ポー
トA)571に出力する(ステップS583)。また、
ポートA出力カウンタを+1するとともに(ステップS
584)、出力ポート(ポートB)572のビット7を
0にする(ステップS585)。
【0126】ポートA出力要求がセットされていない場
合には、ポートA出力カウンタの値が0であるか否か判
定する(ステップS586)。ポートA出力カウンタの
値が0でない場合には、ポートA出力カウンタの値が2
であるか否か確認する(ステップS587)。ポートA
出力カウンタの値が2ではない、すなわち1である場合
には、ポートA出力カウンタの値を1増やす(ステップ
S588)。
【0127】ポートA出力カウンタの値が2である場合
には、ポートA出力カウンタの値をクリアするとともに
(ステップS589)、出力ポート(出力ポートB)5
72のビット7を1にする(ステップS590)。
【0128】出力ポートBのビット7は、表示制御基板
80に与えられるストローブ信号(INT信号)を出力
するポートである。また、出力ポートAのビット0〜7
は、表示制御コマンドデータを出力するポートである。
そして、この実施の形態では、図20に示された表示制
御データ出力処理は2msに1回実行される。従って、
図20に示されたデータ出力処理によって、図21に示
すように、表示制御コマンドデータが出力されるとき
に、4ms間INT信号がローレベルになる。
【0129】次に、表示制御用CPU101の動作を説
明する。図22は、表示制御基板80における表示制御
用CPU101の動作を示すフローチャートである。表
示制御用CPU101は、出力ポートやワークエリアの
初期化およびタイマセット等のイニシャル処理を行った
後に(ステップS101)、ループ状態に入る。イニシ
ャル処理において、500μsおよび2ms毎にタイマ
割込が発生するようなタイマ設定がなされている。よっ
て、ループ状態では、500μsのタイマ割込がかかる
と500μsタイマ割込処理が行われ(ステップS10
2)、2msのタイマ割込がかかると2msタイマ割込
処理が行われる(ステップS103)。なお、500μ
sタイマ割込処理では表示制御コマンド受信処理が行わ
れ、2msタイマ割込処理では表示制御処理が実行され
る。
【0130】図23は、2msのタイマ割込処理を示す
フローチャートである。2msのタイマ割込がかかる
と、表示制御用CPU101は、次の2ms割込がかか
るようにタイマを起動する等のイニシャル処理を行った
後に(ステップS111)、表示制御プロセス処理(ス
テップS112)を実行する。
【0131】図24は、500μsタイマ割込処理で実
行される表示制御コマンド読込処理を示すフローチャー
トである。表示制御コマンド読込処理において、表示制
御用CPU101は、ストローブ信号(INT信号)に
割り当てられている入力ポートのビット7を読み込む。
そして、ビット7がオン(ローレベル)しているか否か
確認する(ステップS501)。オンしていれば、表示
制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポ
ートから表示制御コマンドデータを読み取る(ステップ
S502)。なお、上述したように、INT信号は、主
基板31のCPU56が新たな表示制御コマンドデータ
を出力したときにローレベルとされる。
【0132】INT信号がオフしている場合には、表示
通信カウンタをクリアする(ステップS506)。表示
通信カウンタは、INT信号がオンしているときの表示
制御コマンドデータ受信回数をカウントするために用い
られる。
【0133】INT信号がオンしている場合には、受信
した表示制御コマンドデータが直前に(500μs前)
受信したコマンドデータと同じか否か確認する(ステッ
プS503)。同じでない場合には、表示通信カウンタ
をクリアする(ステップS506)。同じであった場合
には、表示通信カウンタが所定の最大値(MAX)に達
しているか否か確認する(ステップS504)。
【0134】最大値に達していない場合には、表示通信
カウンタの値を+1する(ステップS505)。ここ
で、最大値とは、表示制御コマンドデータを確実に受信
したと判定する値(この例では3)よりも大きい値であ
り、例えば、4ms間での受信回数をカウントする等の
目的で用いられる。
【0135】次いで、表示制御用CPU101は、表示
通信カウンタ後が「3」になったか否か確認する(ステ
ップS507)。「3」になっている場合には、受信し
たデータを受信コマンド格納エリアに格納する(ステッ
プS509)。そして、受信したデータをワークエリア
に格納する(ステップS510)。なお、ワークエリア
に格納されたデータは、次の割込処理において、ステッ
プS503において用いられる。
【0136】以上のように、表示制御用CPU101
は、例えば3回連続して同一の表示制御コマンドデータ
を受信すると、確かに表示制御コマンドを受信したとし
て、通信終了フラグをセットする。そして、通信終了フ
ラグがセットされると、受信コマンド格納エリアに格納
された表示制御コマンドにもとづいて図柄の変動および
背景・キャラクタの表示切替等の処理が行われる。
【0137】図25は、図23に示されたタイマ割込処
理における表示制御プロセス処理(ステップS112)
を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理で
は、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS7
20〜S870のうちのいずれかの処理が行われる。各
処理において、以下のような処理が実行される。
【0138】表示制御コマンド受信待ち処理(ステップ
S720):通信終了フラグのオンに応じて受信コマン
ドが設定されているワークエリアの内容を読み出して、
変動時間を特定可能な表示制御コマンドを受信したか否
か確認する。
【0139】リーチ動作設定処理(ステップS75
0):受信した変動時間を特定可能な表示制御コマンド
に対応した複数の変動パターンのうちのいずれのパター
ンを使用するのかを決定する。
【0140】全図柄変動開始処理(ステップS78
0):左右中図柄の変動が開始されるように制御する。
【0141】図柄変動中処理(ステップS810):変
動パターンを構成する各変動状態(変動速度や背景、キ
ャラクタ)の切替タイミングを制御するとともに、変動
時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行
う。
【0142】全図柄停止待ち設定処理(ステップS84
0):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示
制御コマンドを受信していたら、図柄の変動を停止し最
終停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0143】大当り表示処理(ステップS870):変
動時間の終了後、大当たり遊技中のラウンド表示や、確
変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0144】図26は、表示制御用CPU101の割込
処理を示すフローチャートである。表示制御基板80に
搭載された電源監視用ICが電源電圧の低下を検出する
と、表示制御用CPU101に割込がかかる。なお、割
込端子に他の割込要因も入力されるような場合や電源電
圧の低下の検出をより確実にしたい場合には、図9に示
されているように入力ポートに電源監視用IC902の
出力を導入し、割込処理において入力ポートのレベルを
確認して電源電圧の低下による割込が発生したことを検
知してもよい。
【0145】電源電圧の低下にもとづく割込処理では、
まず、表示制御用CPU101は、割込禁止状態に設定
する(ステップS330)。よって、以後、割込がかか
ることはない。従って、電源電圧低下中に表示制御用C
PU101に複数回の割込がかかることはない。
【0146】そして、表示制御用CPU101は、電源
断時処理として、表示制御継続のために必要なデータを
バックアップRAM領域に格納する(ステップS33
1)。また、バックアップRAM領域のバックアップチ
ェックデータ領域に適当な初期値を設定し(ステップS
332)、初期値およびバックアップRAM領域に退避
させた全データについて順次排他的論理和をとって(ス
テップS333)、最終的な演算値をバックアップパリ
ティデータ領域に設定する(ステップS334)。な
お、チェックデータ生成の具体的処理は、主基板31の
CPU56が実行する処理と同じでよい。
【0147】さらに、表示制御用CPU101は、RA
Mアクセスを禁止状態にして(ステップS335)、以
後、表示制御を停止する。停止状態は、遊技機への電力
供給が再開されるまで継続する。
【0148】図27は、図22に示されたメイン処理に
おけるイニシャル処理(ステップS101)の処理の一
例を示すフローチャートである。遊技機への電力供給が
再開されると、表示制御用CPU101にリセット信号
が入力されて処理を再開するのであるが、イニシャル処
理において、まず、電源投入時か否か確認する(ステッ
プS341)。なお、表示制御用CPU101から見る
と、不測の電源断後に遊技機への電力供給が再開された
ときも電源投入時である。
【0149】電源投入時であれば、RAMアクセス許可
状態として(ステップS342)、バックアップRAM
領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)
を行う(ステップS343)。不測の電源断が生じた後
に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータ
は保存されていたはずであるから、チェック結果は正常
になる。チェック結果が正常にならないのは、遊技店に
おける営業開始時の電源投入時である。そこで、チェッ
ク結果が正常でなければ(ステップS344)、レジス
タおよびRAM領域をクリアする(ステップS34
5)。また、必要な初期設定を行う。
【0150】チェック結果が正常であれば(ステップS
344)、バックアップRAM領域以外のデータをクリ
アする(ステップS346)。また、初期状態復帰要求
待ちフラグをセットする(ステップS347)。
【0151】ステップS341において電源投入時でな
いことが確認されると、表示制御用CPU101は、初
期状態復帰要求待ちフラグがセットされているか否か確
認する(ステップS350)。セットされていれば、主
基板31から初期状態復帰要求コマンドを受信したか否
か確認する(ステップS351)。受信していた場合に
は、RAMの内容等を初期状態に設定する(ステップS
352)。そして、初期状態復帰要求待ちフラグをリセ
ットするとともに(ステップS353)、遊技状態復帰
要求待ちフラグをセットする(ステップS354)。
【0152】ステップS350において初期状態復帰要
求待ちでないことが確認されたら、表示制御用CPU1
01は、遊技状態復帰要求待ちフラグがセットされてい
るか否か確認する(ステップS355)。セットされて
いれば、主基板31から遊技状態復帰要求コマンドを受
信したか否か確認する(ステップS356)。受信して
いた場合には、バックアップRAM領域に保存されてい
たデータを本来の領域に復帰させる(ステップS35
7)。そして、遊技状態復帰要求待ちフラグをリセット
する(ステップS358)。
【0153】上述したように、主基板31のCPU56
は、不測の電源断後に電源復旧したときに、初期状態復
帰要求コマンドを送出してくる。よって、表示制御用C
PU101は、そのコマンドを受信すると、ステップS
352において内部状態を初期状態(遊技店における営
業開始時の電源投入時の状態)に設定する。従って、表
示制御プロセス処理等では、初期状態の設定にもとづく
処理が行われる。すなわち、例えば、可変表示部9に初
期画面の表示がなされる。
【0154】その後、主基板31のCPU56は、遊技
状態復帰要求コマンドを送出してくる。よって、表示制
御用CPU101は、そのコマンドを受信すると、ステ
ップS357において、内部状態を電源断時の状態に戻
す。すると、表示制御プロセス処理等では、電源断時の
状態から処理を再開することができる。
【0155】なお、処理再開時に区切りのよい制御状態
から再開してもよい。例えば、電源断時に可変表示部9
において図柄の変動中であった場合には、変動開始の段
階から表示制御を再開してもよい。電源断時に図柄の変
動中であった場合には、バックアップRAM領域に保存
されていた表示制御プロセスフラグは「図柄変動中」
(図25参照)の値を示している。そこで、そのような
場合には、表示制御用CPU101は、例えばステップ
S357において図柄の変動期間を計測するタイマの値
を初期値(変動開始時の値)に戻す等の制御を行えば、
変動開始の段階から表示制御を再開することができる。
【0156】また、電源断時に可変表示部9において図
柄の変動中であった場合には、変動結果を可変表示部9
に表示して処理を先に進めてもよい。表示制御用CPU
101は、例えば、バックアップRAM領域に保存され
ていた表示制御プロセスフラグが「図柄変動中」の値を
示している場合には、バックアップRAM領域に保存さ
れていた停止図柄保存領域の内容を可変表示部9に表示
する制御を行うとともに、表示制御プロセスフラグの値
を「表示制御コマンド受信待ち」に対応した値に設定す
れば、変動結果を可変表示部9に表示して処理を先に進
めることができる。
【0157】さらに、バックアップRAM領域に保存さ
れていた表示制御プロセスフラグが「大当り表示処理」
(上述したように、大当り表示処理には、大当り遊技中
の表示期間も含まれる)が示した場合には、表示制御用
CPU101は、その処理状態に戻ることができる。こ
のとき、主基板31のCPU56は、そのバックアップ
RAM領域に保存されていた特別図柄プロセスフラグが
例えば「大入賞口開放中処理」を示していた場合には、
その状態に戻る。従って、大入賞口が開放中であった場
合には、主基板31のCPU56は、再度大入賞口を開
放する制御を行う。また、大当り遊技中の所定のラウン
ド(電源断時におけるラウンド)から大当り遊技を再開
することができる。なお、ラウンド数を示す情報や出力
ポートの状態(例えば、大入賞口開放のためのソレノイ
ド21に対する出力ポート)は、電源断時にバックアッ
プRAM領域に保存される。
【0158】図28は、主基板31から音声制御基板7
0に送出される音声制御コマンドデータの例を示す説明
図である。図28に示す各音声制御コマンドデータは8
ビットで構成され、それぞれ、効果音の種類を指定す
る。また、音声制御コマンドデータの中には、初期状態
復帰要求コマンドと遊技状態復帰要求コマンドとがあ
る。それらのコマンドは、主基板31のCPU56が表
示制御基板80に初期状態復帰要求と遊技状態復帰要求
の表示制御コマンドを送出するときに、音声制御基板7
0にも送出される。
【0159】図29は、音声制御コマンドのビット構成
を示す説明図である。図29に示すように、音声制御コ
マンドは、8ビットのデータと、1ビットのストローブ
信号(INT信号)とから構成されている。
【0160】図30は、図12に示されたメイン処理に
おける出力データ設定処理(ステップS8)を示すフロ
ーチャートである。ただし、ここでは、音声制御基板7
0およびランプ制御基板35に対する制御コマンドの出
力データ設定についてのみ示す。出力データ設定処理に
おいて、CPU56は、音声データに変更がないかどう
か判定する(ステップS81)。音声データの変更は、
例えば、主基板31のCPU56すなわち遊技制御手段
の特別図柄プロセス処理において、音発生パターンの変
更が必要とされるときに変更される。
【0161】音声データに変更があった場合には、CP
U56は、例えば特別図柄プロセス処理で使用されるプ
ロセスデータ中の音声データすなわち音声制御コマンド
データを読み出す(ステップS82)。そして、ポート
Cデータ格納領域に設定する(ステップS84)。ま
た、ポートC出力要求をセットする(ステップS8
5)。
【0162】音声データに変更がなかった場合には、C
PU56は、ランプデータに変更がないかどうか判定す
る(ステップS86)。ランプデータの変更も、例え
ば、遊技制御手段の特別図柄プロセス処理において、ラ
ンプ・LED表示パターンの変更が必要とされるときに
変更される。
【0163】ランプデータに変更があった場合には、C
PU56は、例えば特別図柄プロセス処理で使用される
プロセスデータ中のランプデータすなわちランプ制御コ
マンドデータを読み出す(ステップS87)。そして、
ポートEデータ格納領域に設定する(ステップS8
9)。また、ポートE出力要求をセットする(ステップ
S90)。
【0164】図31は、図12に示されたメイン処理に
おけるデータ出力処理(ステップS6)の音声制御コマ
ンド出力処理部分を示すフローチャートである。音声制
御コマンド出力に関するデータ出力処理において、CP
U56は、ポートC出力要求がセットされているか否か
判定する(ステップS601)。ポートC出力要求がセ
ットされている場合には、ポートC出力要求をリセット
し(ステップS602)、ポートC格納領域の内容を出
力ポート(出力ポートC)573に出力する(ステップ
S603)。ポートC格納領域のビット0〜7には音声
制御コマンドデータが設定される。そして、ポートC出
力カウンタを+1するとともに(ステップS604)、
出力ポート(ポートD)574のビット7を0にする
(ステップS605)。
【0165】ポートC出力要求がセットされていない場
合には、ポートC出力カウンタの値が0であるか否か判
定する(ステップS606)。ポートC出力カウンタの
値が0でない場合には、ポートC出力カウンタの値が2
であるか否か確認する(ステップS607)。ポートC
出力カウンタの値が2ではない、すなわち1である場合
には、ポートC出力カウンタの値を1増やす(ステップ
S608)。
【0166】ポートC出力カウンタの値が2である場合
には、ポートC出力カウンタの値をクリアするとともに
(ステップS609)、出力ポート(出力ポートD)5
74のビット7を1にする(ステップS610)。
【0167】出力ポートDのビット7は、音声制御基板
70に与えられるINT信号を出力するポートである。
また、出力ポートCのビット0〜7は、音声制御コマン
ドデータを出力するポートである。そして、この実施の
形態では、図31に示されたデータ出力処理は2msに
1回実行される。従って、図31に示されたデータ出力
処理によって、図32に示すように、音声制御コマンド
データが出力されるときに、4ms間INT信号がロー
レベルになる。
【0168】次に、音声制御用CPU701の動作を説
明する。図33は、音声制御基板70における音声制御
用CPU701の動作を示すフローチャートである。音
声制御用CPU701は、出力ポートやワークエリアの
初期化およびタイマセット等のイニシャル処理を行った
後に(ステップS121)、ループ状態に入る。イニシ
ャル処理において、500μsおよび2ms毎にタイマ
割込が発生するようなタイマ設定がなされている。よっ
て、ループ状態では、500μsのタイマ割込がかかる
と500μsタイマ割込処理が行われ(ステップS12
2)、2msのタイマ割込がかかると2msタイマ割込
処理が行われる(ステップS123)。なお、500μ
sタイマ割込処理では音声制御コマンド受信処理が行わ
れ、2msタイマ割込処理では音声制御処理が実行され
る。
【0169】図34は、2msのタイマ割込処理を示す
フローチャートである。2msのタイマ割込がかかる
と、音声制御用CPU701は、次の2ms割込がかか
るようにタイマを起動する等のイニシャル処理を行った
後に(ステップS125)、音声IC制御処理(ステッ
プS126)を実行する。なお、500μsタイマ割込
処理による音声制御コマンド受信処理は、表示制御用C
PU101が実行する表示制御コマンド受信処理と同様
に行われる(図24参照)。
【0170】ROMには、図28に示された各音声制御
コマンドデータに応じた音声を音声合成回路(音声合成
用LSI;例えばディジタルシグナルプロセッサ)70
2に発生させるための制御データが格納されている。音
声制御用CPU701は、受信した各音声制御コマンド
データに対応した制御データをROMから読み出す。
【0171】この実施の形態では、音声合成回路702
は、転送リクエスト信号(SIRQ)、シリアルクロッ
ク信号(SICK)、シリアルデータ信号(SI)およ
び転送終了信号(SRDY)によって制御される。音声
合成回路702は、SIRQがローレベルになると、S
ICKに同期してSIを1ビットずつ取り込み、SRD
Yがローレベルになるとそれまでに受信した各SIから
なるデータを1つの音声再生用データと解釈する。従っ
て、音声制御用CPU701は、SIRQをオン(ロー
レベル)にして(ステップS135)、ROMから読み
出した制御データをSICKに同期してSIとして出力
し(ステップS136)、出力が完了したらSRDYを
ローレベルにする(ステップS137)。音声合成回路
702は、SIによって制御データを受信すると、受信
した制御データに応じた音声を発生する。
【0172】音声制御基板70にも、図9に示されたよ
うな電源監視用IC902が搭載されている。そして、
電源監視用IC902が電源電圧の低下を検出すると、
音声制御用CPU701に割り込みをかける。割り込み
がかかると、音声制御用CPU701は、電源断時処理
として、音声制御継続のために必要なデータをバックア
ップRAM領域に格納する。なお、具体的な電源断時処
理は、表示制御用CPU101が実行する制御と同様で
ある(図26参照)。
【0173】よって、音声制御用CPU701も、イニ
シャル処理(ステップS121)において、表示制御用
CPU101と同様に、バックアップRAM領域に保存
されていたデータの復帰処理と、初期状態復帰要求コマ
ンドおよび遊技状態復帰要求コマンドの受信処理を行う
(図27参照)。
【0174】主基板31のCPU56は、不測の電源断
後に電源復旧したときに、音声制御基板70に対しても
初期状態復帰要求コマンドを送出してくる。音声制御用
CPU701は、そのコマンドを受信すると、内部状態
を初期状態(遊技店における営業開始時の電源投入時の
状態)に設定する。従って、初期状態の設定にもとづく
処理が行われる。
【0175】その後、主基板31のCPU56は、遊技
状態復帰要求コマンドを送出してくる。音声制御用CP
U701は、そのコマンドを受信すると、内部状態を電
源断時の状態に戻す。よって、音声制御手段も、やは
り、電源断時の状態から処理を再開することができる。
【0176】図36は、主基板31からランプ制御基板
35に送出されるランプ制御コマンドの一例を示す説明
図である。各ランプ制御コマンドデータは7ビットで構
成され、それぞれ、遊技の進行に応じたランプ・LED
の点灯パターンおよび消灯を指定する。ただし、図36
に示された例は、ある特定の遊技機に応じたパターンで
あって、他の機種の遊技機では、定義が異なる各ランプ
制御コマンドデータが使用されうる。例えば、図36に
示された例では特殊変動時ランプ指定が4種類(05H
〜08H)あるが、特殊変動のパターンがそれよりも多
い遊技機では、より多くの種類のランプ制御コマンドデ
ータに特殊変動のパターンを割り当てればよい。あるい
は、全ての遊技機で使用される可能性があるランプ制御
データを定義しておき、そのうちから、各機種で必要に
応じて使用するランプ制御データを選択するようにして
もよい。
【0177】また、ランプ制御コマンドデータの中に
は、初期状態復帰要求コマンドと遊技状態復帰要求コマ
ンドとがある。それらのコマンドは、主基板31のCP
U56が表示制御基板80に初期状態復帰要求と遊技状
態復帰要求の表示制御コマンドを送出するときに、ラン
プ制御基板35にも送出される。
【0178】図37は、ランプ制御コマンドのビット構
成を示す説明図である。図37に示すように、ランプ制
御コマンドは、8ビットのデータと、1ビットのストロ
ーブ信号(INT信号)とから構成されている。
【0179】図38は、図12に示されたメイン処理に
おけるデータ出力処理(ステップS6)のランプ制御コ
マンド出力処理部分を示すフローチャートである。ラン
プ制御コマンド出力に関するデータ出力処理において、
CPU56は、ポートE出力要求がセットされているか
否か判定する(ステップS621)。ポートE出力要求
は、図30に示された出力データ設定処理において、ラ
ンプデータに変更があった場合にセットされる。
【0180】ポートE出力要求がセットされている場合
には、ポートE出力要求をリセットし(ステップS62
2)、ポートE格納領域の内容を出力ポート(出力ポー
トE)575に出力する(ステップS623)。ポート
E格納領域のビット0〜7にはランプ制御コマンドデー
タが設定されている。そして、ポートC出力カウンタを
+1するとともに(ステップS624)、出力ポート
(ポートF)576のビット7を0にする(ステップS
625)。
【0181】ポートE出力要求がセットされていない場
合には、ポートE出力カウンタの値が0であるか否か判
定する(ステップS626)。ポートE出力カウンタの
値が0でない場合には、ポートE出力カウンタの値が2
であるか否か確認する(ステップS627)。ポートE
出力カウンタの値が2ではない、すなわち1である場合
には、ポートE出力カウンタの値を1増やす(ステップ
S628)。
【0182】ポートE出力カウンタの値が2である場合
には、ポートE出力カウンタの値をクリアするとともに
(ステップS629)、出力ポート(出力ポートF)5
76のビット7を1にする(ステップS630)。
【0183】出力ポートFのビット7は、ランプ制御基
板35に与えられるINT信号を出力するポートであ
る。また、出力ポートEのビット0〜7は、ランプ制御
コマンドデータを出力するポートである。そして、この
実施の形態では、図38に示されたデータ出力処理は2
msに1回実行される。従って、図38に示されたデー
タ出力処理によって、図39に示すように、ランプ制御
コマンドデータが出力されるときに、4ms間INT信
号がローレベルになる。
【0184】次に、ランプ制御用CPU351の動作を
説明する。図40は、ランプ制御基板35におけるラン
プ制御用CPU351の動作を示すフローチャートであ
る。ランプ制御用CPU351は、出力ポートやワーク
エリアの初期化およびタイマセット等のイニシャル処理
を行った後に(ステップS151)、ループ状態に入
る。イニシャル処理において、500μsおよび2ms
毎にタイマ割込が発生するようなタイマ設定がなされて
いる。よって、ループ状態では、500μsのタイマ割
込がかかると500μsタイマ割込処理が行われ(ステ
ップS152)、2msのタイマ割込がかかると2ms
タイマ割込処理が行われる(ステップS153)。な
お、500μsタイマ割込処理ではランプ制御コマンド
受信処理が行われ、2msタイマ割込処理ではランプ制
御処理が実行される。
【0185】図41は、2msのタイマ割込処理を示す
フローチャートである。2msのタイマ割込がかかる
と、ランプ制御用CPU351は、次の2ms割込がか
かるようにタイマを起動する等のイニシャル処理を行っ
た後に(ステップS155)、ランプ・LED点灯/消
灯処理(ステップS156)を実行する。なお、500
μsタイマ割込処理によるランプ制御コマンド受信処理
は、表示制御用CPU101が実行する表示制御コマン
ド受信処理と同様に行われる(図24参照)。
【0186】なお、ランプ制御用CPU351の内蔵R
OMまたはランプ制御基板35に搭載された外付けRO
Mには、各ランプ制御コマンドデータ(この例では、0
1H〜0FH)に応じた遊技効果LED28aおよび遊
技効果ランプ28b,28cの点灯/消灯のパターン
が、点灯パターンデータとして格納されている。そし
て、ランプ・LED点灯/消灯処理(ステップS15
6)では、受信したランプ制御コマンドに応じたテーブ
ルの内容にもとづいてランプ・LEDの点灯/消灯制御
を行う。また、ランプ制御コマンドに応じて賞球ランプ
51および球切れランプ52の点灯/消灯処理を行う。
【0187】ランプ制御基板35にも、図9に示された
ような電源監視用IC902が搭載されている。そし
て、電源監視用IC902が電源電圧の低下を検出する
と、ランプ制御用CPU351に割り込みをかける。割
り込みがかかると、ランプ制御用CPU351は、電源
断時処理として、ランプ・LED点灯/消灯制御継続の
ために必要なデータをバックアップRAM領域に格納す
る。なお、具体的な電源断時処理は、表示制御用CPU
101が実行する制御と同様である(図26参照)。
【0188】よって、ランプ制御用CPU351も、イ
ニシャル処理(ステップS151)において、表示制御
用CPU101と同様に、バックアップRAM領域に保
存されていたデータの復帰処理と、初期状態復帰要求コ
マンドおよび遊技状態復帰要求コマンドの受信処理を行
う(図27参照)。
【0189】主基板31のCPU56は、不測の電源断
後に電源復旧したときに、ランプ制御基板37に対して
も初期状態復帰要求コマンドを送出してくる。ランプ制
御用CPU371は、そのコマンドを受信すると、内部
状態を初期状態(遊技店における営業開始時の電源投入
時の状態)に設定する。従って、初期状態の設定にもと
づく処理が行われる。
【0190】その後、主基板31のCPU56は、遊技
状態復帰要求コマンドを送出してくる。ランプ制御用C
PU351は、そのコマンドを受信すると、内部状態を
電源断時の状態に戻す。よって、ランプ制御手段も、や
はり、電源断時の状態から処理を再開することができ
る。
【0191】図42は、主基板31から賞球制御基板3
7に送出される賞球制御コマンドのビット構成の一例を
示す説明図である。図42に示すように、ランプ制御コ
マンドは、8ビットのデータと、1ビットのストローブ
信号(INT信号)とから構成されている。そして、8
ビットのデータのうちの上位4ビットは制御指定として
使用される。すなわち、ビット7,6,5,4が「0,
0,0,0」であれば通常払出指定(賞球個数出力)を
示し、「0,0,0,1」であれば補正払出指定を示
し、「0,0,1,0」であれば球貸し禁止指定を示
し、「0,1,1,1」であれば球貸し禁止指定解除を
示す。なお、球貸し禁止指定は、余剰玉受皿4が満タン
になって満タンスイッチ48がオンしたとき、および球
切れ検出スイッチ167または球切れスイッチ187が
オンしたときに、主基板31の基本回路53から送信さ
れる。そして、それらのスイッチがオフ状態になると、
球貸し禁止指定解除が送信される。また、補正払出指定
は、遊技制御手段が賞球払出不足を検出したときに主基
板31から送出される。
【0192】賞球制御コマンドは、主基板31から賞球
制御基板37に、図8に示されたように、出力ポート
(ポートG,H)577,578を介して送信される。
そして、この実施の形態では、図43に示すように、主
基板31から賞球制御コマンドデータが出力されるとき
に、4ms間INT信号がローレベルになる。
【0193】図44は、賞球制御基板37における賞球
制御用CPU371の動作を示すフローチャートであ
る。賞球制御用CPU371は、出力ポートやワークエ
リアの初期化およびタイマセット等のイニシャル処理を
行った後に(ステップS171)、ループ状態に入る。
イニシャル処理において、500μsおよび2ms毎に
タイマ割込が発生するようなタイマ設定がなされてい
る。よって、ループ状態では、500μsのタイマ割込
がかかると500μsタイマ割込処理が行われ(ステッ
プS172)、2msのタイマ割込がかかると2msタ
イマ割込処理が行われる(ステップS173)。なお、
500μsタイマ割込処理では賞球制御コマンド受信処
理が行われ、2msタイマ割込処理では賞球制御処理が
実行される。
【0194】図45は、2msのタイマ割込処理を示す
フローチャートである。2msのタイマ割込がかかる
と、賞球制御用CPU371は、次の2ms割込がかか
るようにタイマを起動する等のイニシャル処理を行った
後に(ステップS175)、賞球処理(ステップS17
6)を実行する。なお、500μsタイマ割込処理によ
る賞球制御コマンド受信処理は、表示制御用CPU10
1が実行する表示制御コマンド受信処理と同様に行われ
る(図24参照)。また、賞球制御処理では、賞球制御
用CPU371は、主基板31から受信した賞球制御コ
マンドにもとづいて玉払出装置97を駆動して賞球払出
を実行する。
【0195】賞球制御基板37にも、図9に示されたよ
うな電源監視用IC902が搭載されている。そして、
電源監視用IC902が電源電圧の低下を検出すると、
賞球制御用CPU371に割り込みをかける。割り込み
がかかると、賞球制御用CPU371は、電源断時処理
として、賞球制御継続のために必要なデータをバックア
ップRAM領域に格納する。なお、具体的な電源断時処
理は、表示制御用CPU101が実行する制御と同様で
ある(図26参照)。
【0196】よって、賞球制御用CPU371も、イニ
シャル処理(ステップS171)において、表示制御用
CPU101と同様に、バックアップRAM領域に保存
されていたデータの復帰処理を行う(図27参照)。た
だし、初期状態復帰要求コマンドおよび遊技状態復帰要
求コマンドの受信処理を行わない。
【0197】以上のように、この実施の形態では、遊技
機に対する電力供給が停止すると、主基板31、表示制
御基板80、音声制御基板70、ランプ制御基板35お
よび賞球制御基板37に搭載された各CPUは、割込処
理によってそのことを認識し、必要なデータをバックア
ップRAM領域に転送する処理を行う。その際、チェッ
クデータもバックアップRAM領域に設定する。よっ
て、CPUは、不測の電源断からの復旧時に、バックア
ップRAM領域から必要なデータを復元することによっ
て電源断時の状態から処理を再開することができる。
【0198】上記の実施の形態では、各制御基板のCP
Uは、電源監視用IC902からの信号を割込端子また
は割込端子と入力ポートの双方に導入したが、入力ポー
トにのみ導入してもよい。図46は、そのような形態を
示すブロック図である。図46におけるCPU901
は、主基板31、表示制御基板80、音声制御基板7
0、ランプ制御基板35および賞球制御基板37に搭載
された各CPUに相当する。この場合、主基板31にお
いて、CPU56は、割込処理ではなく、メイン処理に
おいて電源監視用ICからの信号がオン状態なったか否
かを監視する。そして、オン状態になったことを検出す
ると、図13に示されたような必要なデータをバックア
ップRAMに保存する処理を行う。
【0199】また、表示制御基板80、音声制御基板7
0、ランプ制御基板35および賞球制御基板37に搭載
された各CPUは、割込処理ではなく、メイン処理(図
22、図33、図40および図44に示された処理)に
おけるループ内で電源監視用ICからの信号がオン状態
なったか否かを監視する。そして、オン状態になったこ
とを検出すると、必要なデータをバックアップRAMに
保存する処理を行う。
【0200】なお、この実施の形態でも、各制御基板の
CPUは、電源復旧したことを、初期リセット信号によ
って認識するようにしてもよいし、電源監視用IC90
2からの信号を導入する入力ポートのレベルによって認
識するようにしてもよい。
【0201】さらに、図47に示すように、電源監視用
IC902からの信号を、CPU901のマスク不能割
込端子(NMI端子)に導入してもよい。この場合、各
制御基板において、CPUは、通常の割込処理ではな
く、NMI処理において電源監視用ICからの信号がオ
ン状態なったか否かを監視する。ただし、処理の内容
は、割り込み禁止にする処理を除いて例えば図13に示
された処理(必要なデータをバックアップRAMに保存
する処理)と同じである。また、図47に示すように、
電源監視用IC902からの信号を入力ポートにも導入
し、NMI処理において、入力ポートのレベルが電源断
を示している場合に必要なデータをバックアップRAM
に保存する処理を行うようにしてもよい。また、CPU
が、NMI端子のレベルが所定レベル(例えばローレベ
ル)である状態でNMIがかかるようなものである場合
には、電源監視用IC902とCPUのNMI端子との
間に、NMI割込が1回のみかかるようなパルス幅のワ
ンショットパルスを発生するワンショットパルス出力回
路を設置してもよい。
【0202】この場合にも、各制御基板のCPUは、電
源復旧したことを、初期リセット信号によって認識する
ようにしてもよいし、電源監視用IC902からの信号
を導入する入力ポートのレベルによって認識するように
してもよい。
【0203】なお、上記の各実施の形態では、電源電圧
の低下を検出するために電源監視用IC902を用いた
が、例えば、+12V電圧の分圧値をワンショットパル
ス出力回路に導入し、ワンショットパルス出力回路の出
力を、割込端子(INT端子またはNMI端子)入力し
てもよい。ワンショットパルス出力回路は、入力レベル
が所定値を下回るとワンショットパルスを出力するの
で、そのような構成でも、電源電圧の低下を検出するこ
とができる。
【0204】さらに、ワンショットパルス出力回路の出
力をCPUの入力ポートに導入して入力ポートのレベル
を検知することによって電源電圧の低下を検出してもよ
いし、ワンショットパルス出力回路の出力を割込端子
(INT端子またはNMI端子)と入力ポートとに入力
してもよい。割込端子と入力ポートとに入力した場合に
は、割込処理において、入力ポートのレベルが検知さ
れ、そのレベルが電源断時のレベルを示していたら電源
断時処理が実行される。
【0205】また、上記の各実施の形態では、各制御基
板に電源監視用IC902が搭載され、各制御基板にお
いて電源断の検出がなされたが、電源基板910に電源
監視用ICを搭載し、電源基板910で一括して電源断
の検出を行うように構成してもよい。その場合には、電
源基板910から各制御基板に電源監視用ICからの検
出信号が供給される。
【0206】なお、以上の説明において、例えば図9に
示されたように電源が復旧したことを初期リセット回路
の出力によって検知してもよいことを示したが、例えば
図4に示されているような定期リセット回路の出力が再
開されたことをもって電源が復旧したことを検知しても
よい。あるいは、CPUに対してその他のリセット手段
が接続されている場合には、そのリセット手段を用いて
電源が復旧したことを検知してもよい。
【0207】上記の各実施の形態では、図9に示したよ
うに、遊技制御手段の復帰用データテーブルには、初期
状態復帰要求コマンド、遊技状態復帰用タイマ値および
遊技状態復帰要求コマンドを特定可能な情報が設定され
ていた。しかし、電源復旧時に、電源断時の遊技状態に
容易に戻れるように、さらに多くの情報が設定されてい
てもよい。例えば、図48に示すように、特別図柄プロ
セスフラグ格納領域を指す情報(特別図柄プロセスフラ
グ設定領域)が復帰用データテーブルに設定されていて
もよい。
【0208】主基板31のCPU56は、電源復旧時
に、例えば、復帰用データテーブルの特別図柄プロセス
フラグ設定領域のデータを参照して特別図柄プロセスフ
ラグの値を入力する。そして、その値にもとづいて電源
断時の可変表示部9の図柄変動の状態を確認することが
できる。
【0209】電源復旧時に、電源断時に可変表示部9で
図柄変動中であった場合には図柄変動開始時の状態に戻
ってもよいことは既に述べたが、そのような復帰を容易
にするために、復帰用データテーブルにさらに多くのデ
ータを設定してもよい。例えば、「全図柄変動開始処
理」に対応した値を復帰用データテーブルに設定してお
けば、CPU56は、その値を読み込んで、その値を特
別図柄プロセスフラグに設定することによって、特別図
柄の制御状態を「全図柄変動開始処理」に対応した状態
に戻すことができる。なお、図19に示された特別図柄
プロセス処理における「全図柄変動開始処理」では、表
示制御基板80に対して、例えば、左右中最終停止図柄
と変動態様を指令する情報とが送信される。
【0210】ここでは、図柄変動開始時の状態に戻すこ
とを容易にするためのデータとして、特別図柄プロセス
フラグの「全図柄変動開始処理」に対応した値を例示し
たが、その他、特別図柄の制御状態を「全図柄変動開始
処理」に対応した状態に戻すために他の内部フラグ等の
ワークデータの値を変更する必要がある場合には、それ
らの値も復帰用データテーブルに設定してしてもよい。
【0211】このように、不測の電源断時に可変表示部
9において図柄が変動中であって、電源復旧時に図柄変
動開始時の状態に戻るように構成されている場合に、復
帰用データテーブルにさらに多くの情報が設定されてい
ると、遊技制御手段および表示制御手段は、容易にその
状態に戻って復旧することができる。
【0212】また、電源断時に図柄変動中であった場
合、電源復旧時に遊技制御手段は電源断時の遊技状態に
戻るとともに、表示制御手段は、所定の表示制御を行っ
てもよい。そのような制御を可能にするために、図48
には、エラーコマンドも設定されている。なお、上述し
たように、電源断時に図柄変動中であった場合に、電源
復旧時に遊技制御手段が図柄変動開始時の状態に戻るよ
うに構成されているときには、復帰用データテーブルに
エラーコマンドが設定されている必要はない。
【0213】図49は、主基板31のCPU56が実行
するシステムチェック処理(メイン処理におけるステッ
プS3)の他の例を示すフローチャートである。この例
では、遊技状態復帰用タイマがタイムアウトしたときに
(ステップS51)、CPU56は、特別図柄変動中で
あった否かを確認する(ステップS55)。その確認
は、復帰用データテーブルにおける特別図柄プロセスフ
ラグ設定領域の情報をアドレスとするRAM領域から、
保存されていた特別図柄プロセスフラグを読み出すこと
によって実行可能である。特別図柄プロセスフラグが
「全図柄停止待ち処理」を示していたら、CPU56
は、特別図柄変動中であったと判断する。そして、特別
図柄変動中であった場合には、表示制御基板80に対し
てエラーコマンド送出要求をセットする(ステップS5
6)。
【0214】従って、表示制御用CPU101は、電源
断時に可変表示部9において図柄変動中であった場合に
は、遊技状態復帰用タイマがタイムアウトしたときにエ
ラーコマンドを受信することになる。表示制御用CPU
101は、エラーコマンドを受信すると、図柄変動を再
開するとともに、例えば可変表示部9にエラーであるこ
とを遊技者が識別しうるエラー表示を行う。そして、表
示制御用CPU101は、図柄変動終了時にエラー表示
を消去する。なお、表示制御用CPU101は、図柄変
動を行わずエラー画面を表示してもよい。また、主基板
31のCPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を変
更しない。すなわち、電源断時に図柄変動中であった場
合、電源復旧時に遊技制御手段は電源断時の遊技状態に
戻る。
【0215】このような表示制御は、図柄変動開始時に
遊技制御手段から表示制御手段に対して変動期間を特定
可能な表示制御コマンドが送出され、以後、変動停止時
まで表示制御コマンドが送出されないように構成された
遊技機において効果的である。すなわち、図柄変動中に
は表示制御コマンドは送出されないので、遊技制御手段
は、表示制御手段に対して、図柄変動中の途中の状態か
ら遊技を再開させるような指示を行うことができない。
遊技制御手段からの指示にもとづいて表示制御手段が図
柄変動中の途中の状態から遊技を再開するように構成し
たい場合には、コマンド送出制御方式を変更しなければ
ならない。しかし、上述したエラーコマンドを用いてそ
の回の変動ではエラー画面を表示するように構成すれ
ば、エラーコマンドを追加するだけで、コマンド送出制
御方式(図柄変動開始時に遊技制御手段が表示制御手段
に対して変動期間を特定可能な表示制御コマンドを送出
する方式)を変更する必要はない。
【0216】また、遊技制御手段が、電源断状態から電
源断時の状態に復帰したときに、表示制御手段に対し
て、停止図柄(可変表示結果)を示す表示制御コマンド
を送出するようにしてもよい。図50は、そのような処
理を示すフローチャートである。この例では、遊技状態
復帰用タイマがタイムアウトしたときに(ステップS5
1)、CPU56は、特別図柄変動中であった否かを確
認する(ステップS55)。そして、特別図柄変動中で
あった場合には、表示制御基板80にして左右中図柄の
停止図柄を示すコマンド送出要求をセットする(ステッ
プS57)。
【0217】表示制御用CPU101は、電源断時に図
柄変動中であった場合には、遊技状態復帰用タイマがタ
イムアウトしたときに左右中図柄の停止図柄を示すコマ
ンドを受信することになる。表示制御用CPU101
は、左右中図柄の停止図柄を示すコマンドを受信する
と、例えば図柄の可変表示を再開せず、可変表示部9に
左右中図柄の停止図柄を表示する。なお、表示制御用C
PU101は、その後に主基板31から送られてくる図
柄変動停止を示すコマンドや大当り遊技の終了を示す表
示制御コマンドを受信したらそれらのコマンドに従って
通常の表示制御に戻る。
【0218】主基板31のCPU56は、電源復旧時
に、バックアップRAM領域に保存されていた特別図柄
プロセスフラグが例えば「全図柄停止待ち処理」を示し
ていた場合には、その状態に復帰するのであるが、表示
制御用CPU101は、その回の変動では、図柄変動制
御を行わず可変表示結果を表示し続ける。従って、遊技
者は、可変表示結果が表示されることによって停電から
復旧したことを容易に認識できる。なお、可変表示結果
が大当りである場合(停電前に行われた抽選結果が大当
りであった場合)には、可変表示結果が表示し続けられ
た後に、遊技制御手段および表示制御手段ともに、大当
たり遊技状態に復旧できるので、遊技者に不利益が与え
られることはない。
【0219】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、遊技機
を、遊技用装置制御基板には遊技用装置制御マイクロコ
ンピュータが搭載され、遊技用装置制御マイクロコンピ
ュータが、遊技機の電源電圧が所定量低下したことを示
す信号を割込端子に導入し割込端子に信号が入力された
ことに応じてRAMアクセスを禁止するように構成した
ので、電源断を検知したときに遊技状態に対応した情報
をRAMに保存する場合に、保存されるデータが破壊さ
れることがないという効果がある。
【0220】遊技用装置制御マイクロコンピュータが、
RAMアクセスを禁止する前にレジスタのデータをRA
Mに保存するように構成されている場合には、電源復旧
時に遊技状態を復帰させるように構成したときに、復帰
のために必要なデータをもれなく保存できる。
【0221】遊技用装置制御マイクロコンピュータが、
RAMアクセスを禁止する前にRAMチェックデータを
RAMに保存するように構成されている場合には、電源
復旧時にチェックデータにもとづいてデータが破壊され
ていないかどうかチェックすることができ、保存される
データの信頼性を向上させることができる。
【0222】電源基板が、遊技用装置制御基板における
RAMの電源バックアップを行うためのバックアップ電
源を備えている場合には、各遊技用装置制御基板にバッ
クアップ電源を備える必要はなく、遊技機コストを低減
した上で、電源断からの復旧時に遊技状態を電源断時の
状態に戻して遊技者への不利益をなくす等の効果を得る
ことができる。
【0223】バックアップ電源が、遊技用装置制御基板
における各制御回路を駆動するための電源のラインから
蓄電されるように構成されている場合には、特に蓄電用
の電源を設けなくて済み、やはり、遊技機コストを低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の遊技盤を正面からみた正面
図である。
【図3】 パチンコ遊技機を背面からみた背面図であ
る。
【図4】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図5】 表示制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図6】 音声制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図7】 ランプ制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図8】 賞球制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図9】 電源監視および電源バックアップのためのC
PU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図10】 電源基板の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図11】 他の構成の電源基板を制御基板とともに示
すブロック図である。
【図12】 主基板における基本回路の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図13】 主基板のCPUの割込処理を示すフローチ
ャートである。
【図14】 メイン処理におけるシステムチェック処理
を示すフローチャートである。
【図15】 バックアップパリティデータ作成方法を説
明するための説明図である。
【図16】 主基板における基本回路のROMに設定さ
れるテーブルの一構成例を示す説明図である。
【図17】 表示制御コマンドの構成例を示す説明図で
ある。
【図18】 表示制御コマンドデータの構成例を示す説
明図である。
【図19】 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例
を示すフローチャートである。
【図20】 表示制御データ出力処理を示すフローチャ
ートである。
【図21】 表示制御コマンドデータの出力の様子を示
すタイミング図である。
【図22】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図23】 表示制御用CPUの2msタイマ割込処理
を示すフローチャートである。
【図24】 表示制御用CPUの表示データ読込処理を
示すフローチャートである。
【図25】 表示制御用CPUが実行する表示制御プロ
セス処理を示すフローチャートである。
【図26】 表示制御用CPUの割込処理を示すフロー
チャートである。
【図27】 表示制御用CPUが実行するイニシャル処
理を示すフローチャートである。
【図28】 音声制御コマンドの例を示す説明図であ
る。
【図29】 音声制御コマンドのビット構成を示す説明
図である。
【図30】 音声制御基板およびランプ制御基板に対す
る出力データ設定処理を示すフローチャートである。
【図31】 データ出力処理の音声制御コマンド出力処
理部分を示すフローチャートである。
【図32】 音声制御コマンドデータの出力の様子を示
すタイミング図である。
【図33】 音声制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図34】 音声制御用CPUの2msタイマ割込処理
を示すフローチャートである。
【図35】 音声IC制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図36】 ランプ制御コマンドの一例を示す説明図で
ある。
【図37】 ランプ制御コマンドのビット構成を示す説
明図である。
【図38】 データ出力処理のランプ制御コマンド出力
処理部分を示すフローチャートである。
【図39】 ランプ制御コマンドデータの出力の様子を
示すタイミング図である。
【図40】 ランプ制御用CPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図41】 ランプ制御用CPUの2msタイマ割込処
理を示すフローチャートである。
【図42】 賞球制御コマンドのビット構成を示す説明
図である。
【図43】 賞球制御コマンドデータの出力の様子を示
すタイミング図である。
【図44】 賞球制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図45】 賞球制御用CPUの2msタイマ割込処理
を示すフローチャートである。
【図46】 電源監視および電源バックアップのための
CPU周りの他の構成例を示すブロック図である。
【図47】 電源監視および電源バックアップのための
CPU周りのさらに他の構成例を示すブロック図であ
る。
【図48】 復帰用データテーブルの他の構成を示す説
明図である。
【図49】 システムチェック処理の他の例を示すフロ
ーチャートである。
【図50】 システムチェック処理のさらに他の例を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 31 主基板 35 ランプ制御基板 37 賞球制御基板 53 基本回路 56 CPU 70 音声制御基板 80 表示制御基板 101 表示制御用CPU 351 ランプ制御用CPU 371 賞球制御用CPU 701 音声制御用CPU 901 CPU 902 電源監視用IC 910 電源基板 916 コンデンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定入賞部への遊技媒体の入賞により特
    別遊技を行い、特別遊技の結果が所定の態様になったこ
    とにもとづいて遊技者に有利な遊技状態に制御可能な遊
    技機であって、 遊技に供される遊技用装置を制御するための遊技用装置
    制御基板を備え、 前記遊技用装置制御基板には、遊技用装置制御マイクロ
    コンピュータが搭載され、 前記遊技用装置制御マイクロコンピュータは、遊技機の
    電源電圧が所定量低下したことを示す信号を割込端子に
    導入し、割込端子に信号が入力されたことに応じてRA
    Mアクセスを禁止することを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技用装置制御マイクロコンピュータ
    は、RAMアクセスを禁止する前にレジスタのデータを
    RAMに保存する請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 遊技用装置制御マイクロコンピュータ
    は、RAMアクセスを禁止する前にRAM記憶内容に関
    連した演算の結果得られるRAMチェックデータをRA
    Mに保存する請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 遊技用装置制御基板で使用される各電圧
    を生成する電源基板が遊技用装置制御基板とは別個に設
    けられ、 前記電源基板は、遊技用装置制御基板におけるRAMの
    電源バックアップを行うためのバックアップ電源を備え
    た請求項1ないし請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 バックアップ電源は、遊技用装置制御基
    板における各制御回路を駆動するための電源のラインか
    ら蓄電される請求項4記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021040895A (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 株式会社藤商事 遊技機

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