JP2001045721A - 回転電機のコイル導体の製造方法 - Google Patents
回転電機のコイル導体の製造方法Info
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Abstract
ない回転電機のコイル導体の製造方法を提供すること。 【解決手段】導体線100を一対の成形ロ−ラ101の
外周面に接して配置し、曲げ部材102aにより導体線
100を両成形ロ−ラ101の間に押し込むことにより
導体線100を折り曲げて松葉状導体を作製する。
Description
続型ステータコイルを有する回転電機に関する。
する回転電機が知られている。
の頭部とこの頭部の両端から延在する一対の脚部とをも
つ松葉状導体を多数準備し、各松葉状導体の両脚部をス
テータコアの異なるスロットに挿通した後、各脚部の先
端部を順次接続して形成される。また、松葉状導体は、
それぞれ一対の脚部の両基端を湾曲した頭部で接続した
形状を有して絶縁樹脂層により被覆されている。
平2−32873号公報の技術がある。
に松葉状導体の頭部内の隙間に一致する断面形状をもつ
隙間型部材を設け、この隙間型部材の径外側に直線状の
導体線を配置し、上記回転ディスクを回転させることに
より回転ディスクに突設した引っ掛け突起を導体線に引
っ掛けた状態でこの引っ掛け突起を所定角度回動して導
体線を上記隙間型部材の外周に塑性変形して押し付け、
最後に曲がった導体線を引き抜いて松葉状導体を作製し
ている。
た従来の松葉状導体作製技術によれば、原理上、松葉状
導体の頭部が一方の脚部側に大きく曲がって形成されて
しまうが、この頭部はコイルエンド部分であるため、松
葉状導体の頭部が一方の脚部側に大きく曲がることは好
ましくないため、後で頭部をコイルエンド形状に合わせ
て再成形しなければならず、生産性に劣るという問題が
あった。また、このように何度も導体線を曲げることは
導体線の絶縁樹脂層に悪影響を与えるという問題があっ
た。
あり、生産性に優れ、絶縁樹脂層に対する悪影響が少な
い回転電機のコイル導体の製造方法を提供することをそ
の目的としている。
になされた請求項1記載の回転電機のコイル導体の製造
方法によれば、導体線を軸心平行に配設された一対の成
形ロ−ラの外周面に接して配置し、曲げ部材により導体
線を両成形ロ−ラの間に押し込むことにより導体線を折
り曲げて松葉状導体を作製する。成形ロ−ラは、曲げ部
材で導体線を両成形ロ−ラ間のギャップに押し込む際に
回動して導体線と成形ロ−ラとの間の摩擦を減らし、曲
げ抵抗を低減するとともに導体線と成形ロ−ラとの間の
摺動が導体線の絶縁樹脂層に与えるストレスを緩和す
る。
脚部の一方側に大きく偏ることなく頭部を形成すること
ができ、この頭部を再成形することなくコイルエンドに
用いることができるので、工程が簡素となり、導体線の
絶縁樹脂層に対する悪影響も最小限に抑えることができ
る。また、本構成では、曲げ部材の推進により二つの成
形ロ−ラが導体線を曲げるので、導体線は同時に二ヶ所
において曲げ成形されることができ、上記従来技術によ
る一ヶ所で曲げ成形を行う場合に比較して本質的に成形
時間を短縮して生産性を向上することができる。
の回転電機のコイル導体の製造方法において更に、導体
線折り曲げ工程と重なるか又は導体線折り曲げ工程後に
両成形ロ−ラをギャップ縮小方向に移動させて両脚部間
の幅を縮小するので、一対の成形ロ−ラ間の狭いギャッ
プに無理に導体線を押し入れる必要がなく、少ない力で
円滑に導体線の曲げ成形を行うことができる。
の回転電機のコイル導体の製造方法において更に、頭部
が脚部の両側に張り出た形状に松葉状導体を作製するの
で、頭部の曲率を大きくすることができ、頭部の絶縁樹
脂層の曲げストレスを軽減してその破れの発生を抑止す
ることができる。なお、従来では、松葉状導体の頭部に
おける最大径方向ギャップ長は、両脚部間のそれと等し
く設定されていた。
し3のいずれか記載の回転電機のコイル導体の製造方法
において更に、曲げ部材とともに導体線を挟む曲げ過ぎ
防止部材を設け、曲げ過ぎ防止部材を、曲げ部材に対し
て所定距離を保持させつつ曲げ部材とともに両成形ロ−
ラ間のギャップを横断させる。
プに押し込む際に、導体線の曲げ先端部が屈曲するよう
に曲がり過ぎて尖った形状とならず、この曲げ先端部の
外側表面の絶縁樹脂層が破れるのを防止することができ
る。すなわち、曲げ過ぎ防止部材の存在のために頭部先
端が丸く湾曲することができるので、絶縁樹脂層の破れ
を防止することができる。
し4のいずれか記載の回転電機のコイル導体の製造方法
において更に、所定幅のギャップを確保するための介設
部材を脚部間に挟んだ状態で、曲げ部材を前記両成形ロ
−ラ間のギャップを横断させるので、両脚部が互いに近
づく方向に曲がり過ぎるのを防止することができ、両脚
部間に好適な間隔を確保することができる。
製造方法の好適な態様を実施例に基づいて以下に説明す
る。
明)本発明の回転電機のコイル導体を用いる車両用交流
発電機を図1〜図6を参照して説明する。図2は固定子
3の径方向断面を2スロット分だけを示し、図3は固定
子巻線31を構成する一対の松葉状導体38、39の模
式斜視図を示す。
られ、固定子巻線(ステータコイル)31と、固定子鉄
心32とを備える。
を収容するための多数のスロット33を有している。3
4はスロット33内で固定子鉄心32と固定子巻線31
との間を電気絶縁するインシュレータである。本実施形
態では、回転子2の磁極数に対応する3相の固定子巻線
を収容するために96本のスロット33が等間隔に形成
されている。各スロット33には、偶数個の(本実施例
では4)のスロット導体部収容位置C1、C2、C3、
C4が径内側から径外側へ順番に設けられている。
されるスロット導体部35と、スロット導体部35から
スロット外、リア側に伸びる突出する第1コイルエンド
36と、スロット導体部35からスロット外、フロント
側に突出する第2コイルエンド37とからなり、それぞ
れ角形導体である多数の大回り状の松葉状導体38及び
小回り状の松葉状導体39を用いて構成される。
ように、第1コイルエンド36を構成する略U字状の頭
部380と、頭部380の両端から延在する一対の脚部
381、382とからなる。頭部890はその脚部38
1、382との接合部において所定磁極ピッチの周方向
スパンを有している。
体挿入位置C1に収容されるスロット導体部3811
と、スロット導体部3811からフロント側に突出して
第2コイルエンド37を構成する先端側突出部3812
とからなり、先端側突出部3812はその先端に接合部
3813を有する。
体挿入位置C4に収容されるスロット導体部3821
と、スロット導体部3821からフロント側に突出して
第2コイルエンド37を構成する先端側突出部3822
とからなり、先端側突出部3822はその先端に接合部
3823を有する。
体部側)と先端、および、先端側突出部3822の基端
(スロット導体部側)と先端とは周方向に頭部380の
周方向スパンの約半分の距離だけ離れている。
ように、第1コイルエンド36を構成する略U字状の頭
部390と、頭部390の両端から延在する一対の脚部
391、392とからなる。頭部390はその脚部39
1、392との接合部において所定磁極ピッチの周方向
スパンを有している。
体挿入位置C2に収容されるスロット導体部3911
と、スロット導体部3911からフロント側に突出して
第2コイルエンド37を構成する先端側突出部3912
とからなり、先端側突出部3912はその先端に接合部
3913を有する。
体挿入位置C3に収容されるスロット導体部3921
と、スロット導体部3921からフロント側に突出して
第2コイルエンド37を構成する先端側突出部3922
とからなり、先端側突出部3922はその先端に接合部
3923を有する。
体部側)と先端、および、3922の基端(スロット導
体部側)と先端とは周方向に頭部390の周方向スパン
の約半分の距離だけ離れている。
部381、382、更に詳しくはそれらのスロット導体
部3811、3821は、所定の磁極ピッチ離れた互い
に異なるスロット33に別々に収容されている。小回り
状の松葉状導体39の一対の脚部391、392、更に
詳しくはそれらのスロット導体部3911、3921
は、所定の磁極ピッチ離れた互いに異なるスロット33
に別々に収容されている。
体38の脚部381のスロット導体部3811はスロッ
ト33の最も浅いスロット導体挿入位置C1に収容さ
れ、大回り状の松葉状導体38の脚部382のスロット
導体部3821は最も深いスロット導体挿入位置C4に
収容されている。
391のスロット導体部3911はスロット33の二番
目に浅いスロット導体挿入位置C2に収容され、小回り
状の松葉状導体39の脚部392のスロット導体部39
21は三番目に浅いスロット導体挿入位置C3に収容さ
れている。
6において、大回り状の松葉状導体38の頭部380
は、小回り状の松葉状導体39の頭部390を包むよう
に配置でき、両頭部380、390が交差、干渉するの
が防止される。
ド36において、頭部380は、スロット導体挿入位置
C1に挿入される脚部381のスロット導体部3811
と、スロット導体挿入位置C4に挿入される脚部382
のスロット導体部3821とを接続する。また、頭部3
90は、スロット導体挿入位置C2に挿入される脚部3
91のスロット導体部3911と、スロット導体挿入位
置C3に挿入される脚部392のスロット導体部392
1とを接続する。
において、C1位置の松葉状導体38の脚部381の先
端側突出部3812は、その先端において、径方向に隣
接するC2位置の松葉状導体39の脚部391の先端側
突出部3912と接合される。同様に、C4位置の松葉
状導体38の脚部382の先端側突出部3822は、そ
の先端において、径方向に隣接するC3位置の松葉状導
体39の脚部392の先端側突出部3922と接合され
る。
入される脚部381のスロット導体部3811は、フロ
ント側の第2コイルエンド37において、スロット導体
挿入位置C2に挿入される脚部391のスロット導体部
3911に接続される。また、スロット導体挿入位置C
4に挿入される脚部382のスロット導体部3821
は、フロント側の第2コイルエンド37において、スロ
ット導体挿入位置C3に挿入される脚部392のスロッ
ト導体部3921に接続される。これにより、三相の固
定子巻線31が形成される。フロント側の第2コイルエ
ンド37の一部を図4に示す。
るスロット導体部、及び、および一部のスロット導体部
はこれら松葉状導体38、39とは異なる形状に形成さ
れる。すなわち、リヤ側の第1コイルエンド36には、
スロット導体挿入位置C1、C4のスロット導体部とス
ロット導体挿入位置C2、C3のスロット導体部とを接
続する異形の頭部をもつ特別の松葉状導体が設けられ
る。
タコイルの構造自体や配線形式自体は前述の従来技術と
同じであるので、更なる説明は省略する、なお、三相ス
テータコイルの構成には種々の方式があるので、上記松
葉状導体順次接続形式のステータコイルの接続に種々の
バリエーションを与えることは当然可能である。このよ
うにして、固定子巻線31が形成される。 (固定子巻線31の製造工程の説明)固定子巻線31の
製造工程を以下に説明する。
切断し、両端部の絶縁樹脂層を剥離した後、それぞれ折
り曲げて松葉状導体38、39を作製する。小回り状の
松葉状導体39の頭部390近傍の部分側面図を図5に
示し、大回り状の松葉状導体38の頭部380近傍の部
分側面図を図6に示す。
382の間のギャップ幅D0は、このギャップ幅と同一
方向における松葉状導体38の頭部380の最大ギャッ
プ幅D1よりも小さくされる。したがって、上記ギャッ
プ幅D0の方向において、松葉状導体38の脚部38
1、382の全体幅D2はほぼD0+2Tとなり、松葉
状導体38の頭部380の全体幅D3はほぼD1+2T
となり、D3>D2となっている。Tは松葉状導体38
のギャップ幅D0の方向における厚さである。
391、392の間のギャップ幅D0’は、このギャッ
プ幅と同一方向における松葉状導体39の頭部390の
最大ギャップ幅D1’よりも小さくされる。したがっ
て、上記ギャップ幅D0’の方向において、松葉状導体
39の脚部391、392の全体幅D2’はほぼD0’
+2Tとなり、松葉状導体39の頭部390の全体幅D
3’はほぼD1’+2Tとなり、D3’>D2’となっ
ている。Tは松葉状導体39のギャップ幅D0’の方向
における厚さである。なお、実際には、ギャップ幅D
0’はほとんど0とされ、Tは、スロット33内におけ
る隣接する2つのスロット導体挿入位置間の幅よりわず
かに小さい値とされている。
対の脚部381、382はギャップ幅D0の方向に投影
した場合に重なっており、松葉状導体39の一対の脚部
391、392はギャップ幅D0’の方向に投影した場
合に重なっている。
1、382が所定の周方向スパンをもつように頭部38
0の中心を基点として周方向に開き、同様に、松葉状導
体39の一対の脚部391、392が所定の周方向スパ
ンをもつように頭部390の中心を基点として周方向に
開く。
0の中央部から径内側の脚部381へ向かう一半と、松
葉状導体38の頭部380の中央部から径内側の脚部3
81へ向かう他の一半とは、脚部381の径方向位置が
脚部382の径方向位置より小さいので、それぞれ上記
周方向スパンの半分ずつ周方向へ開く場合に、頭部38
0のうち、上記径内側の脚部381へ向かう一半の周方
向距離が、上記径外側の脚部382へ向かう一半の周方
向距離よりも短くなる。したがって、この距離差を確保
するため、頭部380のうち、上記径内側の脚部381
へ向かう一半が径内側に膨らむ場合、上記径外側の脚部
382へ向かう一半は元の径外側への膨らみを消費す
る。この結果、頭部380のうち、径外側の脚部382
へ向かう一半の径外側への膨らみは相対的に減少するこ
とになる。これは、頭部390においても同じであり、
その径外側の脚部392に向かう一半の径外側への膨ら
みは相対的に減少することになる。もちろん、上記周方
向距離差を考慮して、頭部380のうち、径外側の脚部
382へ向かう一半の径外側への膨らみを、径内側の脚
部381へ向かう一半の径内側への膨らみよりもあらか
じめ相対的に大きくしておいてもよい。同様に、上記周
方向距離差を考慮して、頭部390のうち、径外側の脚
部392へ向かう一半の径外側への膨らみを、径内側の
脚部391へ向かう一半の径内側への膨らみよりもあら
かじめ相対的に大きくしておいてもよい。
の挿入 次に、松葉状導体39の脚部391、392を、互いに
周方向へ所定磁極ピッチ離れた異なる一対のスロット3
3に個別に挿通し、同様に、松葉状導体38の脚部38
1、382を、互いに周方向へ所定磁極ピッチ離れた異
なる一対のスロット33に個別に挿通する。
折り曲げ 次に、松葉状導体38の脚部381、382のスロット
33からフロント側に突出した部分である先端側突出部
3812、3822を周方向へ所定ピッチ折り曲げ、同
様に、松葉状導体39の脚部391、392のスロット
33からフロント側に突出した部分である先端側突出部
3912、3922を周方向へ所定ピッチ折り曲げる。
を先端側突出部3812の先端に径方向に隣接させ、先
端側突出部3922の先端を先端側突出部3822の先
端に径方向に隣接させる。
3913と先端側突出部3812の先端接合部381
3、ならびに、先端側突出部3922の先端接合部39
23と先端側突出部3822の先端接合部3823とを
それぞれ溶接する(図4参照)。これにより、固定子3
を形成する。
31では、外側の頭部380の内径側の面はスロット3
3から出てからこのテ−パ形状の外周肩部75の外周面
に略平行に径内側へ膨設されている。これにより、第1
コイルエンド36、更に言えば、頭部380、390の
径方向における曲率半径を大きく設定でき、第1コイル
エンド36における絶縁樹脂層のストレスを軽減してそ
の破れを良好に抑止することができる。 (松葉状導体38、39の製造工程の説明)以下、本発
明の特徴をなす上述した松葉状導体の製造工程を、図7
〜図12を用いて更に詳しく説明する。
の要部をなす松葉状導体作製工程を説明し、図11〜図
12を用いて上記折り曲げ工程を実施する折り曲げ装置
の構成を説明する。
成形ロ−ラ上への載置工程を説明する。図7(a)は後
述する折り曲げ装置の軸方向における成形ロ−ラの正面
図を示し、図7(b)は上記折り曲げ装置の径方向にお
ける曲げ部材101、曲げ過ぎ防止部材102及び介設
部材103を示す側面図を示す。
覆導体線からなる平角線であり、平角線100の最小断
面は長方形であり、両端部の絶縁樹脂層を剥離されてい
る。
中、紙面垂直方向に伸びる軸心mの周囲に自転自在に配
置されており、両成形ロ−ラ101の軸心mは所定のギ
ャップgを隔てて平行となっている。両成形ロ−ラ10
1の外周面には環状溝1011がそれぞれ一条設けられ
ており、図7(a)では両環状溝1011に一本の導体
線100が載置されている。
2b及び介設部材103の図示は図7(a)において省
略されているが、図7(a)においてこれら曲げ部材1
02a、曲げ過ぎ防止部材102b及び介設部材103
は、左右方向において両軸心m、m間の中間位置に沿っ
て、平角線100の後方に上下に配置されている。
2b及び介設部材103は、図7(b)に示すように、
上方から下方へ曲げ過ぎ防止部材102b、曲げ部材1
02a、介設部材103の順に配列されており、図7
(b)では図示省略した両成形ロ−ラ101の直後に配
置されている。なお、図7(b)においても、平角線1
00は両成形ロ−ラ101の円形溝1011に載置され
ているが、両成形ロ−ラ101の図示は図7(b)にお
いて省略されている。
うに接続板104の前端面下部から上下方向において平
角線100の直上位置、かつ、軸方向において前方へ突
出する丸棒からなる。
に示すように支持板105から上下方向において平角線
100の直下位置、かつ、軸方向において前方へ突出す
る薄板からなる。
に接続板104の上端面から上下方向において曲げ部材
102aの上方位置、かつ、軸方向において前方へ突出
する薄板からなり、介設部材103の前端面1030は
その下部からその上部へいくにしたがい後方へ傾斜して
いる。
によって、両成形ロ−ラ101の外周縁の直上位置を両
成形ロ−ラ101の前方から後方へ送られ、両成形ロ−
ラ101の円形溝1011の直上にて図示しないストッ
パに当たり上記直線送り装置の後端から円形溝1011
に落下する。
数の平角線100が図7(a)に示す左右方向に伸びる
姿勢で前後方向に互いに所定間隔を隔てて載置されてお
り、直線送り装置の平角線送り部を駆動することにより
一斉に円形溝1011の直上に送られる。
もものが知られているが、この実施例では、スクリュ−
(送り螺子)式の直線送り装置が好適である。このスク
リュ−(送り螺子)式の直線送り装置では、たとえば両
成形ロ−ラ101の左右両側に位置して前後方向に伸び
る螺子ロッド(平角線送り部)が設けられ、各平角線1
00は両螺子ロッドの外周面の谷部に載置される。この
螺子ロッドを同期回転すれば、各平角線100は後方へ
一斉に送られ、一本の平角線100が円形溝1011に
落下した時点で螺子ロッドの回転を停止する。直線送り
装置自体の構成、動作については周知であり、かつ、こ
の実施例の要部でもないのでこれ以上の説明は省略す
る。その他、ロボットなどを用いて円形溝1011への
平角線100のセットを行ってもよい。 (松葉状導体作製工程の導体線折り曲げ工程)図8を用
いて平角線100の折り曲げ工程を説明する。図8
(a)は後述する折り曲げ装置の軸方向における成形ロ
−ラの正面図を示し、図8(b)は上記折り曲げ装置の
径方向における曲げ部材102a、曲げ過ぎ防止部材1
02b及び介設部材103の前後方向における側面図を
示す。
材102b及び介設部材103は、図7(b)の位置か
ら前方に所定距離前進し、曲げ部材102a、曲げ過ぎ
防止部材102bは、平角線100を挟む。介設部材1
03の前端部1030は前後方向において平角線100
の上方に達する。
材102b及び介設部材103は下方へ所定距離移動
し、これにより平角線100は両成形ロ−ラ101の存
在によりU字状に折り曲げられる。なお、下方へのこの
移動後において、曲げ部材102aは円形溝1011よ
りも下方に位置し、介設部材103は両成形ロ−ラ10
1の軸心よりも上方に位置するようにする。これによ
り、平角線100の頭部100aと、平角線100の一
対の脚部100bが形成され、両脚部100bは介設部
材103の前端部1030を挟む。
の折り曲げ時に、曲げ過ぎ防止部材102bは、平角線
100の下端に接して平角線100の下端が曲がり過ぎ
て尖ってしまい、これにより絶縁樹脂層が破れるのを防
止する。 (松葉状導体作製工程の対間距離縮小工程)図9を用い
て平角線100の成形ロ−ラ対間距離縮小工程を説明す
る。図9は後述する折り曲げ装置の軸方向における成形
ロ−ラ101の正面図を示す。
101を左右方向互いに近づく向きにそれぞれ移動させ
て頭部100aと一対の脚部100bとの間の部分(以
下、首部ともいう)の左右幅を縮小させる。この時、介
設部材103の前端部1030は一対の脚部1100b
の間にスペ−サとして存在し、一対の脚部100b間に
必要な間隙を確保する。
この対間距離縮小工程により頭部100aの左右幅は一
対の脚部100b間の左右幅よりも大きく形成され、そ
の結果、頭部100aの曲率半径を大きく設定できるの
で、頭部100aにおける絶縁樹脂層のストレスを低減
することができる。 (撤去工程)図10を用いて撤去工程を説明する。図1
0(a)は後述する折り曲げ装置の軸方向における成形
ロ−ラ101の正面図を示し、図10(b)は、曲げ部
材102a、曲げ過ぎ防止部材102b及び介設部材1
03の前後方向における側面図を示す。
遠ざかる向きにそれぞれ移動させ、次に、曲げ部材10
2a、曲げ過ぎ防止部材102b及び介設部材103を
後方に後退させ、これにより曲げ成形された平角線10
0すなわち松葉状導体を装置から離脱させ松葉状導体の
作製工程を終了する。 (成形ロ−ラ移動機構300) (構成)前述した成形ロ−ラ対間距離縮小工程における
両成形ロ−ラ101の両軸心m間の対間距離Lを変更す
る成形ロ−ラ移動機構300について、図11を参照し
て以下に説明する。なお、図11において、一点鎖線4
01は、曲げ部材102a、曲げ過ぎ防止部材102b
及び介設部材103の左右方向における中心位置を示
し、一点鎖線400は両成形ロ−ラ101上の平角線1
00の載置位置を示す。
へ同一直線上に軸心が配置された両ロッド110の先端
部に回転自在に支持され、両ロッド110は、一対のシ
リンダ111に個別に、左右方向移動自在に保持されて
いる。シリンダ111は、支持フレ−ム112を通じて
後述のリンク機構体700に固定されており、このリン
ク機構体700は、一点鎖線401を径方向とし、一点
鎖線400に平行な軸心を有し、外周に後述のカム面
(図示せず)を有する後述のカムドラム(図示せず)の
外周を周方向に移動する。
13が個別に、回転自在に支承されている。カムフォロ
ワ113の軸114は一点鎖線300と平行になってい
る。
上記カムドラムの軸方向両側に位置して一対のリング状
のカム面支承体115が個別に固定され、カム面支承体
115のカムフォロワ113に面する端面には、輪板状
のカム116がそれぞれ形成されている。117はカム
116のカム面であり、118はシリンダ111に固定
されたストッパであり、上述した直線送り装置(図示せ
ず)により送られてきた平角線100はこの直線送り装
置の先端からこのストッパ118によりそれ以上の送り
方向への移動を規制されてストッパ118上に落下し、
ストッパ118及び成形ロ−ラ101上に載置される。
対間距離Lの縮小を必要としない前記カムドラムの外周
上の位置では、両カムフォロワ113はカム面117か
ら離れており、両ロッド110は図示しないスプリング
により互いに離れる方向に付勢され、成形ロ−ラ対間距
離Lは拡大されるが、両ロッド110には、一点鎖線4
01から成形ロ−ラ101の軸心mまでの距離が所定値
を超えないように不図示のストッパにより規制され、こ
れにより成形ロ−ラ対間距離Lは所定の大距離となって
いる。
Lの縮小により平角線100の両脚部間の幅を縮小する
動作においては、カム面117が上記スプリングに抗し
てロッド110を押し、成形ロ−ラ101を押してそれ
を行う。 (曲げ部材等移動機構500)前述した曲げ部材102
a、曲げ過ぎ防止部材102b及び介設部材103を前
後方向に進退させ、かつ上下方向に移動させる曲げ部材
等移動機構500について、図12を参照して以下に説
明する。600は前述のカムドラム、700はこのカム
ドラム500の外周に沿って回動するリンク機構体であ
る。ただし、図12では、紙面の都合上、カムドラム6
00はその一部(平角線100を両成形ロ−ラ101上
に載置する位置のみを図示するものとする。また、理解
を容易とするために、前述した成形ロ−ラ移動機構30
0については図示を省略する。したがって、いままで説
明した前後方向はこのカムドラム600の径方向に相当
し、左右方向はこのカムドラム600の軸方向に相当
し、上下方向はこのカムドラム600の略周方向(正確
には接線方向)に相当する。
の先端部はスライダホルダ702のガイド溝703内に
上下方向移動自在に嵌入されている。スライダ701
は、図示しないスプリングにより図12中、上方へ付勢
されている。
3、704を通じてホルダ702に連結されている。リ
ンク703、704の連結部にはカムフォロワ705が
設けられ、カムホロワ705はカムドラム600のカム
面601に図示しないスプリングにより押し付けられて
いる。
長手方向中央部に前後方向に形成された溝7010を貫
通してスライダ701に前後方向に移動自在に保持され
たプレ−ト711、プレ−ト711の基端に設けられた
カムフォロワ712、プレ−ト711の先端に固定され
た前述の接続板104、接続板104に固定された前述
の曲げ部材102a、介設部材103及び図示しないス
プリングからなる。このスプリングはプレ−ト711を
図12中、後方へ付勢している。
溝7010を貫通してスライダ701に前後方向に移動
自在に保持されたプレ−ト721、プレ−ト721の基
端に設けられたカムフォロワ722、プレ−ト721の
先端に固定された前述の支持板105、支持板105に
固定された曲げ過ぎ防止部材102b及び図示しないス
プリングからなる。このスプリングはプレ−ト721を
図12中、後方へ付勢している。
ライダホルダ702に連結されたリンク730に設けら
れたカム面731に上記した2つのスプリングにより個
別に押し付けられている。リンク730の先端はカムド
ラム600の第二のカム面602に上記した2つのスプ
リング又は図示しない別のスプリングにより押し付けら
れている。
駆動機構により、時計方向に公転駆動されて、カムフォ
ロワ705がカムドラム600の外周のカム面601に
沿って図13において径外側(前方)へ移動すると、ス
ライダ701が下方に移動し、スライダ701に取り付
けられた接続板駆動部710と支持板駆動部720もそ
れとともに下方へ変位する。
側(前方)へ移動すると、スライダ701が下方に移動
し、曲げ部材102a、曲げ過ぎ防止部材102b及び
介設部材103が下方へ移動する。
面601の部位が径小となると、逆に曲げ部材102
a、曲げ過ぎ防止部材102b及び介設部材103は上
方へ復帰する。
い回転駆動機構により、時計方向に公転駆動されて、カ
ムフォロワ731がカムドラム600の外周の第二のカ
ム面602に沿って図13において径外側(前方)へ移
動すると、リンク730が図12において時計方向に回
動してそのカム面731が前方に変位し、これにより、
カムフォロワ712、722を通じて、曲げ部材102
a、曲げ過ぎ防止部材102b及び介設部材103が前
方へ突出される。
のカム面602の部位が径小となると、逆に曲げ部材1
02a、曲げ過ぎ防止部材102b及び介設部材103
は後方へ復帰する。
イルをカムドラム600の任意の角度位置ごとに規定す
れば、リンク機構体700がカムドラム600のたとえ
ば180度程度を回動することにより、上記説明した各
工程を順次実行することができる。
600の外周を図12の角度位置から約半周した段階
で、曲げ部材102a、曲げ過ぎ防止部材102b及び
介設部材103を後退させると、形成済みの松葉状導体
は、脚部先端を下方とした姿勢でたとえば薄板状のシュ
−ト部材(図示せず)にそれを跨ぐ姿勢で落下すること
ができ、このシュ−ト部材に沿って自重により排出する
ことができる。
スが許す最大数のリンク機構体700を周方向へ並べる
ことが生産効率向上の点で好ましい。
ルを有する回転電機の一実施例を示す軸方向部分断面図
である。
る。
斜視図である。
エンドを示す斜視図である。
り、(a)は左右方向(軸方向)における成形ロ−ラの
正面図を示し、(b)は、曲げ部材、曲げ過ぎ防止部材
及び介設部材の前後方向における側面図を示す。
り、(a)は左右方向(軸方向)における成形ロ−ラの
正面図を示し、(b)は、曲げ部材、曲げ過ぎ防止部材
及び介設部材の前後方向における側面図を示す。
る。
り、(a)は左右方向(軸方向)における成形ロ−ラの
正面図を示し、(b)は、曲げ部材、曲げ過ぎ防止部材
及び介設部材の前後方向における側面図を示す。
折り曲げ装置のうちの成形ロ−ラ対間距離縮小機構を示
す断面図である。
折り曲げ装置のうちの曲げ部材等移動機構を示す側面図
である。
Claims (5)
- 【請求項1】U字状の頭部と前記頭部の両端から互いに
所定間隙を有して同方向に延在する一対の脚部とからな
る松葉状導体を多数作製する松葉状導体作製工程、及
び、 各前記松葉状導体の一対のステ−タコアの異なるスロッ
トに挿通した後、前記各松葉状導体の脚部の先端部を一
対ずつ接合してコイル導体を形成するコイル導体形成工
程、 をもつ回転電機のコイル導体の製造方法において、 前記松葉状導体作製工程は、 軸心平行に配設された一対の成形ロ−ラの外周面に接す
る姿勢で前記軸心と略直角に所定長の導体線を配置する
導体線配置工程、及び、 曲げ部材を前記導体線の反成形ロ−ラ側から前記導体線
に押し付けつつ前記両成形ロ−ラ間のギャップを横断さ
せることにより、前記導体線を折り曲げて前記松葉状導
体の前記U字状の頭部及び前記一対の脚部を形成する導
体線折り曲げ工程、 を備えることを特徴とする回転電機のコイル導体の製造
方法。 - 【請求項2】請求項1記載の回転電機のコイル導体の製
造方法において、 前記導体線折り曲げ工程と重なるか又は前記導体線折り
曲げ工程後に前記両成形ロ−ラを前記ギャップ縮小方向
に移動させて前記両脚部間の幅を縮小する対間距離縮小
工程を有することを特徴とする回転電機のコイル導体の
製造方法。 - 【請求項3】請求項2記載の回転電機のコイル導体の製
造方法において、 前記対間距離縮小工程は、前記松葉状導体の前記頭部と
前記脚部との接合部を狭窄することにより前記頭部の前
記ギャップ方向の幅よりも前記脚部の前記ギャップ方向
の幅を狭小化して、頭部が前記脚部の両側に張り出た形
状の松葉状導体を作製するものであることを特徴とする
回転電機のコイル導体の製造方法。 - 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか記載の回転電
機のコイル導体の製造方法において、 前記導体線折り曲げ工程は、前記曲げ部材とともに前記
導体線を挟む曲げ過ぎ防止部材を設け、前記曲げ過ぎ防
止部材を、前記曲げ部材に対して所定距離を保持させつ
つ前記曲げ部材とともに前記両成形ロ−ラ間のギャップ
を横断させることを特徴とする回転電機のコイル導体の
製造方法。 - 【請求項5】請求項2ないし4のいずれか記載の回転電
機のコイル導体の製造方法において、 前記導体線折り曲げ工程は、所定幅のギャップを確保す
るための介設部材を前記脚部間に挟んだ状態で、前記曲
げ部材を前記両成形ロ−ラ間のギャップを横断させるこ
とを特徴とする回転電機のコイル導体の製造方法。
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