JP2001045596A - 超音波振動子 - Google Patents
超音波振動子Info
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- JP2001045596A JP2001045596A JP11220434A JP22043499A JP2001045596A JP 2001045596 A JP2001045596 A JP 2001045596A JP 11220434 A JP11220434 A JP 11220434A JP 22043499 A JP22043499 A JP 22043499A JP 2001045596 A JP2001045596 A JP 2001045596A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】音響整合層の厚さ方向におけるインピーダンス
変化をなだらかにして送受波効率を向上させた超音波振
動子を提供すること。 【解決手段】V字溝14,…,14及び平面部15を備
えた第1音響整合層11に、溶融状態の第2音響整合層
用樹脂部材12aを流し込み、第2音響整合層用樹脂部
材12aを硬化させることにより、第1音響整合層11
と第2音響整合層12との間に混合層19を形成して一
体的な接合状態になるので、接合面における超音波の反
射が混合層19によって防止される。
変化をなだらかにして送受波効率を向上させた超音波振
動子を提供すること。 【解決手段】V字溝14,…,14及び平面部15を備
えた第1音響整合層11に、溶融状態の第2音響整合層
用樹脂部材12aを流し込み、第2音響整合層用樹脂部
材12aを硬化させることにより、第1音響整合層11
と第2音響整合層12との間に混合層19を形成して一
体的な接合状態になるので、接合面における超音波の反
射が混合層19によって防止される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子と音響レ
ンズとの間に少なくとも2つ以上の音響整合層を設け、
安定した超音波特性を得られる超音波振動子に関する。
ンズとの間に少なくとも2つ以上の音響整合層を設け、
安定した超音波特性を得られる超音波振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波振動子から生体組織内に超
音波パルスを繰り返し送信し、生体組織から反射される
超音波パルスのエコーを同一あるいは別体に設けた超音
波振動子で受信し、この超音波パルスを送受信する方向
を徐々にずらすことによって、生体内の被検部位におけ
る複数の方向から収集したエコー情報を二次元的な可視
像の超音波断層画像として表示して、病気の診断等に用
いることができるようにした超音波診断装置が種々提案
されている。
音波パルスを繰り返し送信し、生体組織から反射される
超音波パルスのエコーを同一あるいは別体に設けた超音
波振動子で受信し、この超音波パルスを送受信する方向
を徐々にずらすことによって、生体内の被検部位におけ
る複数の方向から収集したエコー情報を二次元的な可視
像の超音波断層画像として表示して、病気の診断等に用
いることができるようにした超音波診断装置が種々提案
されている。
【0003】特に、医療分野における超音波検査の普及
はめざましく、産婦人科、内科、循環器科、外科などで
は必要不可欠なものになっており、超音波振動子の特性
のさらなる安定化が望まれていた。
はめざましく、産婦人科、内科、循環器科、外科などで
は必要不可欠なものになっており、超音波振動子の特性
のさらなる安定化が望まれていた。
【0004】例えば、特開昭57−60794号公報に
は樹脂部材に添加した高密度の金属粉末をメッシュの繊
維に対して沈降させて、準周期的な厚さ変化を呈する高
音響インピーダンス層を形成するようにしたインピーダ
ンス整合装置が示されている。
は樹脂部材に添加した高密度の金属粉末をメッシュの繊
維に対して沈降させて、準周期的な厚さ変化を呈する高
音響インピーダンス層を形成するようにしたインピーダ
ンス整合装置が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭57−60794号公報に開示されているインピー
ダンス整合装置では、溶融した樹脂部材に添加されてい
る金属粉末の沈降状態と硬化速度とを制御すること、す
なわち温度変化等によって沈殿していく金属粉末の分布
状態を全体的に均一にして硬化させることができないの
で、所望の音響インピーダンス特性を得ることが難しか
った。
開昭57−60794号公報に開示されているインピー
ダンス整合装置では、溶融した樹脂部材に添加されてい
る金属粉末の沈降状態と硬化速度とを制御すること、す
なわち温度変化等によって沈殿していく金属粉末の分布
状態を全体的に均一にして硬化させることができないの
で、所望の音響インピーダンス特性を得ることが難しか
った。
【0006】このため、複数の音響整合層を設けて音響
インピーダンスの変化をなだらかにするようにした超音
波振動子もあるが、各音響整合層同士の境界面が明確に
存在することにより、この境界面(接合面)で超音波が
反射する不具合が生じて送受波効率が低下する要因にな
っていた。
インピーダンスの変化をなだらかにするようにした超音
波振動子もあるが、各音響整合層同士の境界面が明確に
存在することにより、この境界面(接合面)で超音波が
反射する不具合が生じて送受波効率が低下する要因にな
っていた。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、音響整合層の厚さ方向におけるインピーダンス変
化をなだらかにして送受波効率を向上させた超音波振動
子を提供することを目的としている。
あり、音響整合層の厚さ方向におけるインピーダンス変
化をなだらかにして送受波効率を向上させた超音波振動
子を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波振動子
は、圧電素子と音響レンズとの間に少なくとも2つ以上
の音響整合層を積層させた超音波振動子であって、前記
音響整合層同士の接合面に凹凸部を設けている。
は、圧電素子と音響レンズとの間に少なくとも2つ以上
の音響整合層を積層させた超音波振動子であって、前記
音響整合層同士の接合面に凹凸部を設けている。
【0009】この構成によれば、接合面に凹凸部を設け
たことにより、音響整合層同士の接合面が凹凸形状の混
合層を形成するので、この接合面において超音波が反射
することが防止される。
たことにより、音響整合層同士の接合面が凹凸形状の混
合層を形成するので、この接合面において超音波が反射
することが防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1ないし図3は本発明の一実施
形態に係り、図1は超音波振動子の構成を説明する図、
図2は第1音響整合層に形成する凹凸部について説明す
る図、図3は第1音響整合層と第2音響整合層との間に
混合層を設ける工程を示す一部断面図を含む説明図であ
る。
施の形態を説明する。図1ないし図3は本発明の一実施
形態に係り、図1は超音波振動子の構成を説明する図、
図2は第1音響整合層に形成する凹凸部について説明す
る図、図3は第1音響整合層と第2音響整合層との間に
混合層を設ける工程を示す一部断面図を含む説明図であ
る。
【0011】なお、図1(a)は超音波振動子の全体構
成及び断面構成を説明する図、図1(b)はアレイ状圧
電素子の構成例を説明する図、図1(c)は図1(a)
の矢印Aで示す音響整合層同士の接合面を示す拡大図、
図2(a)はダイシングソー用ブレードを説明する図、
図2(b)は第1音響整合層にダイシングソー用プレー
トで加工したV字形状溝を説明する図、図2(c)は第
1音響整合層の一面側に交叉したV字形状溝を形成する
工程を示す図である。
成及び断面構成を説明する図、図1(b)はアレイ状圧
電素子の構成例を説明する図、図1(c)は図1(a)
の矢印Aで示す音響整合層同士の接合面を示す拡大図、
図2(a)はダイシングソー用ブレードを説明する図、
図2(b)は第1音響整合層にダイシングソー用プレー
トで加工したV字形状溝を説明する図、図2(c)は第
1音響整合層の一面側に交叉したV字形状溝を形成する
工程を示す図である。
【0012】図1(a)に示すように超音波振動子1
は、ジルコン酸チタン酸塩又はチタン酸塩等の微小平板
状を、所定の高さ寸法,幅寸法及び長さ寸法に加工して
アレイ状に配列して形成したり、例えば、同図(b)に
示すように圧電素子平板に、図示しないダイシングブレ
ードで幅寸法d(d=30μm )のダイシング溝を形成
して1サブエレメントの幅寸法がw(w≒100μm )
になるように、1エレメント同士のピッチ寸法をP(P
=390μm )に設定した短冊状の圧電素子部10aを
複数形成したアレイ状圧電素子10を有している。
は、ジルコン酸チタン酸塩又はチタン酸塩等の微小平板
状を、所定の高さ寸法,幅寸法及び長さ寸法に加工して
アレイ状に配列して形成したり、例えば、同図(b)に
示すように圧電素子平板に、図示しないダイシングブレ
ードで幅寸法d(d=30μm )のダイシング溝を形成
して1サブエレメントの幅寸法がw(w≒100μm )
になるように、1エレメント同士のピッチ寸法をP(P
=390μm )に設定した短冊状の圧電素子部10aを
複数形成したアレイ状圧電素子10を有している。
【0013】前記アレイ状圧電素子10の超音波放射面
側には図示しない金属製のベース材を介して例えば両面
テープや接着剤等によって固定されたマコールガラスや
ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂部材等で形成され、圧電
素子10の音響インピーダンスと被検体である生体との
音響インピーダンスとの間の隔たりを少なくするための
第1音響整合層11及び第2音響整合層12が設けら
れ、この第2音響整合層12の前面にはシリコンやエポ
キシ等の樹脂部材で形成された音響レンズ13が配置さ
れている。
側には図示しない金属製のベース材を介して例えば両面
テープや接着剤等によって固定されたマコールガラスや
ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂部材等で形成され、圧電
素子10の音響インピーダンスと被検体である生体との
音響インピーダンスとの間の隔たりを少なくするための
第1音響整合層11及び第2音響整合層12が設けら
れ、この第2音響整合層12の前面にはシリコンやエポ
キシ等の樹脂部材で形成された音響レンズ13が配置さ
れている。
【0014】一方、前記アレイ状圧電素子10の反超音
波放射面側には例えばフェライト入りのポリクロロプレ
ンゴム,タングステン粉末,アルミナ粉末を混入したエ
ポキシ樹脂等の弾性体を成形した超音波吸収体としての
バッキング層16と、前記アレイ状に分割された各圧電
素子部10aと図示しない配線部材を介して電気的に接
続された配線基板17と、前記バッキング層16を形成
するためのバッキング材を充填するための枠部材である
サイドボード18とが設けられている。
波放射面側には例えばフェライト入りのポリクロロプレ
ンゴム,タングステン粉末,アルミナ粉末を混入したエ
ポキシ樹脂等の弾性体を成形した超音波吸収体としての
バッキング層16と、前記アレイ状に分割された各圧電
素子部10aと図示しない配線部材を介して電気的に接
続された配線基板17と、前記バッキング層16を形成
するためのバッキング材を充填するための枠部材である
サイドボード18とが設けられている。
【0015】そして、図1(c)に示すように前記前記
アレイ状圧電素子10と前記音響レンズ13との間に設
けられた第1音響整合層11と第2音響整合層12との
接合面には超音波の反射を防止するための凹凸部2が設
けられている。
アレイ状圧電素子10と前記音響レンズ13との間に設
けられた第1音響整合層11と第2音響整合層12との
接合面には超音波の反射を防止するための凹凸部2が設
けられている。
【0016】なお、前記音響レンズ13は、シリコン樹
脂で形成した場合には凸レンズであり、エポキシ樹脂で
形成した場合には凹レンズである。また、前記第1音響
整合層11は、一般的に第2音響整合層12より硬い部
材又はフィラーを混入した樹脂部材等で形成されてい
る。
脂で形成した場合には凸レンズであり、エポキシ樹脂で
形成した場合には凹レンズである。また、前記第1音響
整合層11は、一般的に第2音響整合層12より硬い部
材又はフィラーを混入した樹脂部材等で形成されてい
る。
【0017】ここで、第1音響整合層11と前記第2音
響整合層12との接合面に凹凸部2を設ける工程につい
て説明する。本実施形態においては、前記第1音響整合
層11と前記第2音響整合層12との接合面に凹凸部を
設けるため、まず、硬化状態で例えば 8Mレイリー(Ra
yl)の第1音響整合層11の一面側に図2(a)に示す
ダイシングソー用ブレード(以下ブレードと略記する)
20を使用して整合層凹凸部3を形成する。
響整合層12との接合面に凹凸部2を設ける工程につい
て説明する。本実施形態においては、前記第1音響整合
層11と前記第2音響整合層12との接合面に凹凸部を
設けるため、まず、硬化状態で例えば 8Mレイリー(Ra
yl)の第1音響整合層11の一面側に図2(a)に示す
ダイシングソー用ブレード(以下ブレードと略記する)
20を使用して整合層凹凸部3を形成する。
【0018】前記ダイシングソー用ブレード20の幅寸
法は、超音波特性に悪影響を及ぼすことのない寸法とさ
れている超音波の波長の1/20以上の寸法であり、か
つ超音波が出射されるサブエレメントの幅寸法 w の1
/2未満である例えば45μmに設定するとともに、歯
先形状をV字形状に形成している。
法は、超音波特性に悪影響を及ぼすことのない寸法とさ
れている超音波の波長の1/20以上の寸法であり、か
つ超音波が出射されるサブエレメントの幅寸法 w の1
/2未満である例えば45μmに設定するとともに、歯
先形状をV字形状に形成している。
【0019】つまり、前記ブレード20の先端部に所望
のテーパ−面21を設けて、図2(b)に示すように第
1音響整合層11の一面側に幅45μm で断面形状がV
字形状のV字溝14を形成するようになっている。
のテーパ−面21を設けて、図2(b)に示すように第
1音響整合層11の一面側に幅45μm で断面形状がV
字形状のV字溝14を形成するようになっている。
【0020】そして、前記第1音響整合層11の一面側
に形成するV字溝14の深さ寸法を、例えば、1/20
λ(λ:超音波の波長)以上の寸法で、かつ第1音響整
合層11が分離しない深さ寸法である厚さ寸法(約10
0μm )の1/2未満である例えば45μm に設定して
いる。このため、前記図2(a)に示したダイシングソ
ー用ブレード20のテーパー面21と側面との交点が先
端から約45μm の位置に設定されている。
に形成するV字溝14の深さ寸法を、例えば、1/20
λ(λ:超音波の波長)以上の寸法で、かつ第1音響整
合層11が分離しない深さ寸法である厚さ寸法(約10
0μm )の1/2未満である例えば45μm に設定して
いる。このため、前記図2(a)に示したダイシングソ
ー用ブレード20のテーパー面21と側面との交点が先
端から約45μm の位置に設定されている。
【0021】前記V字溝14は、前記図2(b)に示す
ように前記第1音響整合層11に連続して形成されてお
り、このV字溝14,14間には超音波特性に悪影響を
及ぼすことのないといわれる約10μm の幅寸法の平面
部15を残している。したがって、連続するV字溝14
のピッチは55μm である。
ように前記第1音響整合層11に連続して形成されてお
り、このV字溝14,14間には超音波特性に悪影響を
及ぼすことのないといわれる約10μm の幅寸法の平面
部15を残している。したがって、連続するV字溝14
のピッチは55μm である。
【0022】そして、本実施形態においては等ピッチで
複数形成したV字溝14,…,14に対して図2(c)
に示すように直交するV字溝14を等ピッチに形成して
いく。このことにより、前記第1音響整合層11の一面
上には複数の直交したV字溝14,…,14と、これら
V字溝14,14間に残された平面部15とで整合層凹
凸部3が構成される。なお、この第1音響整合層11の
一面側に形成するV字溝14は、直交する2方向に限定
されるものではなく、交叉する2方向であればよい。
複数形成したV字溝14,…,14に対して図2(c)
に示すように直交するV字溝14を等ピッチに形成して
いく。このことにより、前記第1音響整合層11の一面
上には複数の直交したV字溝14,…,14と、これら
V字溝14,14間に残された平面部15とで整合層凹
凸部3が構成される。なお、この第1音響整合層11の
一面側に形成するV字溝14は、直交する2方向に限定
されるものではなく、交叉する2方向であればよい。
【0023】次に、図3に示すようにV字溝14と平面
部15とを形成した一面側が底部となるように第1音響
整合層11の周囲に整形用枠部材22を配置する。そし
て、前記整形用枠部材22と第1音響整合層11とで構
成される空間部に、例えば 2.4Mレイリーの第2音響整
合層12を形成する溶融した状態の第2音響整合層用樹
脂部材12aを所定量流し込む。
部15とを形成した一面側が底部となるように第1音響
整合層11の周囲に整形用枠部材22を配置する。そし
て、前記整形用枠部材22と第1音響整合層11とで構
成される空間部に、例えば 2.4Mレイリーの第2音響整
合層12を形成する溶融した状態の第2音響整合層用樹
脂部材12aを所定量流し込む。
【0024】このことによって、前記第1音響整合層1
1に形成されているV字溝14,…,14及び平面部1
5に沿って第2音響整合層用樹脂部材12aが流れ込
み、所定時間経過後、前記第2音響整合層用樹脂部材1
2aが硬化して前記図1(c)に示すように第1音響整
合層11と第2音響整合層12との間で、前記整合層凹
凸部3が前記第1音響整合層11と前記第2音響整合層
12との混合層19として形成されて一体的に接合され
る。
1に形成されているV字溝14,…,14及び平面部1
5に沿って第2音響整合層用樹脂部材12aが流れ込
み、所定時間経過後、前記第2音響整合層用樹脂部材1
2aが硬化して前記図1(c)に示すように第1音響整
合層11と第2音響整合層12との間で、前記整合層凹
凸部3が前記第1音響整合層11と前記第2音響整合層
12との混合層19として形成されて一体的に接合され
る。
【0025】この後、前記第1音響整合層11の裏面側
に圧電素子部10aを複数形成したアレイ状圧電素子1
0を配設する一方、前記第2音響整合層12の表面側に
シリコンやエポキシ等、樹脂製の音響レンズ13を接着
剤で固定して超音波振動子1を形成する。
に圧電素子部10aを複数形成したアレイ状圧電素子1
0を配設する一方、前記第2音響整合層12の表面側に
シリコンやエポキシ等、樹脂製の音響レンズ13を接着
剤で固定して超音波振動子1を形成する。
【0026】このように、圧電素子と音響レンズとの間
に第1音響整合層と第2音響整合層とを設ける際、第1
音響整合層の一面側に直交又は交叉した所定寸法でV字
溝を連続的に形成し、第2音響整合層を形成する溶融し
た状態の第2音響整合層用樹脂部材を所定量流し込み硬
化させて第2音響整合層を形成することによって、第1
音響整合層と第2音響整合層との接合面に、第1音響整
合層と第2音響整合層とが混じりあった混合層を形成し
て入射超音波及び出射超音波の反射を防止することがで
きる。
に第1音響整合層と第2音響整合層とを設ける際、第1
音響整合層の一面側に直交又は交叉した所定寸法でV字
溝を連続的に形成し、第2音響整合層を形成する溶融し
た状態の第2音響整合層用樹脂部材を所定量流し込み硬
化させて第2音響整合層を形成することによって、第1
音響整合層と第2音響整合層との接合面に、第1音響整
合層と第2音響整合層とが混じりあった混合層を形成し
て入射超音波及び出射超音波の反射を防止することがで
きる。
【0027】このことにより、各圧電素子部10aから
出射される超音波は、第1音響整合層11、この第1音
響整合層11と第2音響整合層12とが混ざり合った混
合層19、第2音響整合層12を通過して音響レンズ1
3から出射されていくとき、前記第1音響整合層11と
第2音響整合層12との接合面で反射されることなく第
1音響整合層11から第2音響整合層12に伝播されて
いく。
出射される超音波は、第1音響整合層11、この第1音
響整合層11と第2音響整合層12とが混ざり合った混
合層19、第2音響整合層12を通過して音響レンズ1
3から出射されていくとき、前記第1音響整合層11と
第2音響整合層12との接合面で反射されることなく第
1音響整合層11から第2音響整合層12に伝播されて
いく。
【0028】また、音響レンズ13から入射する反射エ
コーは、第2音響整合層12、この第2音響整合層12
と第1音響整合層11とが混ざり合った混合層19、第
1音響整合層11を通過して各圧電素子部10aに入射
していくとき、前記第2音響整合層12と第1音響整合
層11との接合面で反射されることなく第2音響整合層
12から第1音響整合層11に伝播されていく。
コーは、第2音響整合層12、この第2音響整合層12
と第1音響整合層11とが混ざり合った混合層19、第
1音響整合層11を通過して各圧電素子部10aに入射
していくとき、前記第2音響整合層12と第1音響整合
層11との接合面で反射されることなく第2音響整合層
12から第1音響整合層11に伝播されていく。
【0029】なお、前記第1音響整合層11と第2音響
整合層12との接合面に混合層19を設ける工程は、上
述した工程に限定されるものではなく、以下に示すよう
な工程によっても第1音響整合層11と第2音響整合層
12との接合面に凹凸部2である混合層19を構成する
ことができる。
整合層12との接合面に混合層19を設ける工程は、上
述した工程に限定されるものではなく、以下に示すよう
な工程によっても第1音響整合層11と第2音響整合層
12との接合面に凹凸部2である混合層19を構成する
ことができる。
【0030】図4は、第1音響整合層と第2音響整合層
との間に混合層を設ける他の工程を示す一部断面図を含
む説明図であり、本実施形態においては、フィラーを混
入させていない第2音響整合層12の一面側に、前記テ
ーパー面21を形成したブレード20で複数の直交又は
交叉するV字溝14を規則正しく連続させて整合層凹凸
部3を形成している。
との間に混合層を設ける他の工程を示す一部断面図を含
む説明図であり、本実施形態においては、フィラーを混
入させていない第2音響整合層12の一面側に、前記テ
ーパー面21を形成したブレード20で複数の直交又は
交叉するV字溝14を規則正しく連続させて整合層凹凸
部3を形成している。
【0031】そして、整合層凹凸部3を形成した第2音
響整合層12の周囲に整形用枠部材22を配置し、前記
整形用枠部材22と第2音響整合層12とで構成される
空間部に、例えば 8Mレイリーの第1音響整合層11を
形成する溶融した状態のフィラー入りの第1音響整合層
用樹脂部材11aを所定量流し込む。
響整合層12の周囲に整形用枠部材22を配置し、前記
整形用枠部材22と第2音響整合層12とで構成される
空間部に、例えば 8Mレイリーの第1音響整合層11を
形成する溶融した状態のフィラー入りの第1音響整合層
用樹脂部材11aを所定量流し込む。
【0032】このことによって、前記図1(c)に示し
たと同様に前記第2音響整合層12に形成されているV
字溝14,…,14に第1音響整合層用樹脂部材11a
が流れ込み、所定時間経過後硬化して、第1音響整合層
11と第2音響整合層12との間に前記第1音響整合層
11と前記第2音響整合層12とが混じりあった凹凸部
2としての混合層19が形成されて一体的に接合され
る。その他の構成は上述した実施形態と同様であり、同
部材には同符合を付して説明を省略する。
たと同様に前記第2音響整合層12に形成されているV
字溝14,…,14に第1音響整合層用樹脂部材11a
が流れ込み、所定時間経過後硬化して、第1音響整合層
11と第2音響整合層12との間に前記第1音響整合層
11と前記第2音響整合層12とが混じりあった凹凸部
2としての混合層19が形成されて一体的に接合され
る。その他の構成は上述した実施形態と同様であり、同
部材には同符合を付して説明を省略する。
【0033】このように、第1音響整合層とは異なりフ
ィラーが混入されていない第2音響整合層の一面側に複
数の溝を形成することによって、ダイシングソー用ブレ
ードの消耗を少なくして加工性を向上させることができ
る。その他の作用及び効果は上述した実施形態と同様で
ある。
ィラーが混入されていない第2音響整合層の一面側に複
数の溝を形成することによって、ダイシングソー用ブレ
ードの消耗を少なくして加工性を向上させることができ
る。その他の作用及び効果は上述した実施形態と同様で
ある。
【0034】図5ないし図7は第1音響整合層と第2音
響整合層との間に混合層を設ける別の工程を示す図であ
り、図5は凹凸部成形型を説明する図、図6は音響整合
層に凹凸部を押圧加工する工程を説明する一部断面図を
含む図、図7は第1音響整合層と第2音響整合層との間
に混合層を設ける別の工程を示す一部断面図を含む説明
図である。なお、図5(a)は金属製板部材にV字溝を
形成する工程を示す図、図5(b)は金属製板部材に形
成したV字溝を説明する図、図5(c)は凹凸部成形型
の斜視図である。
響整合層との間に混合層を設ける別の工程を示す図であ
り、図5は凹凸部成形型を説明する図、図6は音響整合
層に凹凸部を押圧加工する工程を説明する一部断面図を
含む図、図7は第1音響整合層と第2音響整合層との間
に混合層を設ける別の工程を示す一部断面図を含む説明
図である。なお、図5(a)は金属製板部材にV字溝を
形成する工程を示す図、図5(b)は金属製板部材に形
成したV字溝を説明する図、図5(c)は凹凸部成形型
の斜視図である。
【0035】本実施形態においては硬質化された音響整
合層に整合層凹凸部を形成する代わりに、図5(a),
(b)に示すような金属製板部材31の一面側に前記ブ
レード20を用いて、複数の直交又は交叉するV字溝3
2及び平面部33を規則正しく連続形成して凹凸部形成
部4を設け、前記凹凸部形成部4を設けた面に対向する
面側に厚さ調整部材34を配設して、凹凸部成形型30
(同図(c)参照)を構成している。
合層に整合層凹凸部を形成する代わりに、図5(a),
(b)に示すような金属製板部材31の一面側に前記ブ
レード20を用いて、複数の直交又は交叉するV字溝3
2及び平面部33を規則正しく連続形成して凹凸部形成
部4を設け、前記凹凸部形成部4を設けた面に対向する
面側に厚さ調整部材34を配設して、凹凸部成形型30
(同図(c)参照)を構成している。
【0036】このため、本実施形態においては、図6に
示すように一端側が開口した音響整合層成形枠体(以下
枠体と略記する)23を用意し、この枠体23の空間部
に例えば第2音響整合層12を形成する溶融した状態の
第2音響整合層用樹脂部材12aを所定量流し込み、こ
の第2音響整合層用樹脂部材12aが完全に硬化する前
の軟状態のときに、前記凹凸部形成部4を形成した凹凸
部成形型30を、枠体23内に配置して、前記第2音響
整合層用樹脂部材12aの表面に押し付けていく。
示すように一端側が開口した音響整合層成形枠体(以下
枠体と略記する)23を用意し、この枠体23の空間部
に例えば第2音響整合層12を形成する溶融した状態の
第2音響整合層用樹脂部材12aを所定量流し込み、こ
の第2音響整合層用樹脂部材12aが完全に硬化する前
の軟状態のときに、前記凹凸部形成部4を形成した凹凸
部成形型30を、枠体23内に配置して、前記第2音響
整合層用樹脂部材12aの表面に押し付けていく。
【0037】すると、前記厚さ調整部材34の下面と枠
体23の上面とが当接して、前記凹凸部成形型30の凹
凸部形成部4が第2音響整合層用樹脂部材12aの表面
に食い込んだ状態になる。そして、この状態で暫く押圧
保持した後、前記凹凸部成形型30を第2音響整合層用
樹脂部材12aから取り外す。このことによって、一面
側に整合層凹凸部3を形成した第2音響整合層12が形
成される。
体23の上面とが当接して、前記凹凸部成形型30の凹
凸部形成部4が第2音響整合層用樹脂部材12aの表面
に食い込んだ状態になる。そして、この状態で暫く押圧
保持した後、前記凹凸部成形型30を第2音響整合層用
樹脂部材12aから取り外す。このことによって、一面
側に整合層凹凸部3を形成した第2音響整合層12が形
成される。
【0038】この後は、図7に示すように前記枠体23
と第2音響整合層12とで構成される空間部に例えば、
8Mレイリーの第1音響整合層11を形成する溶融した
状態の第1音響整合層用樹脂部材11aを所定量流し込
む。
と第2音響整合層12とで構成される空間部に例えば、
8Mレイリーの第1音響整合層11を形成する溶融した
状態の第1音響整合層用樹脂部材11aを所定量流し込
む。
【0039】このことによって、前記図1(c)に示し
たと同様に前記第2音響整合層12に形成されているV
字溝14,…,14に第1音響整合層用樹脂部材11a
が流れ込み、所定時間経過後硬化して、第1音響整合層
11と第2音響整合層12との間に前記第1音響整合層
11と前記第2音響整合層12とが混じりあった混合層
19が形成されて一体的に接合される。その他の構成は
上述した実施形態と同様であり、同部材には同符合を付
して説明を省略する。
たと同様に前記第2音響整合層12に形成されているV
字溝14,…,14に第1音響整合層用樹脂部材11a
が流れ込み、所定時間経過後硬化して、第1音響整合層
11と第2音響整合層12との間に前記第1音響整合層
11と前記第2音響整合層12とが混じりあった混合層
19が形成されて一体的に接合される。その他の構成は
上述した実施形態と同様であり、同部材には同符合を付
して説明を省略する。
【0040】このように、凹凸部形成部を備えた凹凸部
成形型を形成し、この凹凸部成形型を音響整合層成形枠
体に充填した音響整合層用樹脂部材が完全硬化する前の
柔らかな表面に押圧保持することにより、凹凸部成形型
に形成されている凹凸部形成部を音響整合層用樹脂部材
に押圧加工して、一面側に整合層凹凸部を形成した音響
整合層を容易に形成することができる。
成形型を形成し、この凹凸部成形型を音響整合層成形枠
体に充填した音響整合層用樹脂部材が完全硬化する前の
柔らかな表面に押圧保持することにより、凹凸部成形型
に形成されている凹凸部形成部を音響整合層用樹脂部材
に押圧加工して、一面側に整合層凹凸部を形成した音響
整合層を容易に形成することができる。
【0041】このことにより、凹凸部成形型を硬化前の
音響整合層用樹脂部材に押圧することによって、整合層
凹凸部を設けた音響整合層の形成を容易に行える。
音響整合層用樹脂部材に押圧することによって、整合層
凹凸部を設けた音響整合層の形成を容易に行える。
【0042】なお、凹凸部成形型によって、完全硬化前
の第2音響整合層の一面側に整合層凹凸部を形成する代
わりに、凹凸部成形型によって完全硬化前の第1音響整
合層の一面側に凹凸部を形成するようにしてもよい。
の第2音響整合層の一面側に整合層凹凸部を形成する代
わりに、凹凸部成形型によって完全硬化前の第1音響整
合層の一面側に凹凸部を形成するようにしてもよい。
【0043】また、凹凸部成形型を用いて音響整合層に
整合層凹凸部を形成する際、凹凸部成形型にかける押圧
力は、フィラーが混入されていない分だけ第2音響整合
層に押圧加工するときの方が小さくなる。その他の作用
及び効果は上述した実施形態と同様である。
整合層凹凸部を形成する際、凹凸部成形型にかける押圧
力は、フィラーが混入されていない分だけ第2音響整合
層に押圧加工するときの方が小さくなる。その他の作用
及び効果は上述した実施形態と同様である。
【0044】図8ないし図11は第1音響整合層と第2
音響整合層との間に混合層を設けるまた他の工程を示す
図、図8は凹凸部成形型の他の構成を説明する図、図9
は音響整合層に1つの凹凸部を押圧加工する工程を説明
する図、図10は音響整合層に交叉する凹凸部を押圧加
工する工程を示す一部断面図を含む説明図、図11は第
1音響整合層と第2音響整合層との間に混合層を設ける
また他の工程を示す一部断面図を含む説明図である。な
お、図8(a)は凹凸部成形型の他の構成を示す一部断
面図を含む説明図、図8(b)は凹凸部成形型を構成す
る金属製繊維部材を説明する図、図9(a)は音響整合
層に凹凸部を押圧加工する工程を示す一部断面図を含む
説明図、図9(b)は音響整合層に形成したU字溝を説
明する図である。
音響整合層との間に混合層を設けるまた他の工程を示す
図、図8は凹凸部成形型の他の構成を説明する図、図9
は音響整合層に1つの凹凸部を押圧加工する工程を説明
する図、図10は音響整合層に交叉する凹凸部を押圧加
工する工程を示す一部断面図を含む説明図、図11は第
1音響整合層と第2音響整合層との間に混合層を設ける
また他の工程を示す一部断面図を含む説明図である。な
お、図8(a)は凹凸部成形型の他の構成を示す一部断
面図を含む説明図、図8(b)は凹凸部成形型を構成す
る金属製繊維部材を説明する図、図9(a)は音響整合
層に凹凸部を押圧加工する工程を示す一部断面図を含む
説明図、図9(b)は音響整合層に形成したU字溝を説
明する図である。
【0045】本実施形態においてはブレード20を用い
て、複数の直交又は交叉するV字溝32及び平面部33
を規則正しく連続形成して凹凸部形成部4を一面側に設
けて凹凸部成形型30を構成する代わりに、図8
(a),(b)に示すように枠部材41に線径が約45
μm の金属製繊維部材として例えば複数のステンレス繊
維42,…,42を配設して凹凸部成形型40を構成し
ている。なお、ステンレス繊維42,42同士の間には
約10μm の隙間を設けている。
て、複数の直交又は交叉するV字溝32及び平面部33
を規則正しく連続形成して凹凸部形成部4を一面側に設
けて凹凸部成形型30を構成する代わりに、図8
(a),(b)に示すように枠部材41に線径が約45
μm の金属製繊維部材として例えば複数のステンレス繊
維42,…,42を配設して凹凸部成形型40を構成し
ている。なお、ステンレス繊維42,42同士の間には
約10μm の隙間を設けている。
【0046】そして、図9(a)に示す音響整合層成形
枠体(以下枠体と略記する)24を用意し、この枠体2
3の空間部に例えば第2音響整合層12を形成する溶融
した状態の第2音響整合層用樹脂部材12aを所定量流
し込む。
枠体(以下枠体と略記する)24を用意し、この枠体2
3の空間部に例えば第2音響整合層12を形成する溶融
した状態の第2音響整合層用樹脂部材12aを所定量流
し込む。
【0047】そして、前記枠体24内に流し込まれた第
2音響整合層用樹脂部材12aが完全に硬化する前の軟
状態のときに、前記枠体24上に凹凸部成形型40を配
置し、前記ステンレス繊維42,…,42が第2音響整
合層用樹脂部材12aの表面に近づくように前記凹凸部
成形型40を押圧していく。
2音響整合層用樹脂部材12aが完全に硬化する前の軟
状態のときに、前記枠体24上に凹凸部成形型40を配
置し、前記ステンレス繊維42,…,42が第2音響整
合層用樹脂部材12aの表面に近づくように前記凹凸部
成形型40を押圧していく。
【0048】すると、前記枠体24の側板24aの上面
と凹凸部成形型40の枠部材41の下面とが密着した状
態で、前記側板24aが底板24bに対して押し下げら
れていく。
と凹凸部成形型40の枠部材41の下面とが密着した状
態で、前記側板24aが底板24bに対して押し下げら
れていく。
【0049】このことにより、前記ステンレス繊維4
2,…,42が第2音響整合層用樹脂部材12aの表面
に食い込んだ状態になる。そして、この状態で暫く押圧
保持した後、前記凹凸部成形型40を第2音響整合層用
樹脂部材12aから一旦取り外す。すると、図9(b)
に示すように前記第2音響整合層用樹脂部材12aの一
面側に断面形状が半円形状で直径寸法が約45μm の連
続するU字溝43,…,43と平面部44,…,44と
が構成が形成される。
2,…,42が第2音響整合層用樹脂部材12aの表面
に食い込んだ状態になる。そして、この状態で暫く押圧
保持した後、前記凹凸部成形型40を第2音響整合層用
樹脂部材12aから一旦取り外す。すると、図9(b)
に示すように前記第2音響整合層用樹脂部材12aの一
面側に断面形状が半円形状で直径寸法が約45μm の連
続するU字溝43,…,43と平面部44,…,44と
が構成が形成される。
【0050】次いで、前記第2音響整合層用樹脂部材1
2aが軟状態であるうちに引き続き、図10に示すよう
に前記U字溝43,…,43に対して直交したU字溝4
3,…,43を形成するため、凹凸部成形型40に対し
て枠体24を90度回転させ、再び凹凸部成形型40の
ステンレス繊維42,…,42を完全硬化前の第2音響
整合層用樹脂部材12aの表面に押し付けていく。
2aが軟状態であるうちに引き続き、図10に示すよう
に前記U字溝43,…,43に対して直交したU字溝4
3,…,43を形成するため、凹凸部成形型40に対し
て枠体24を90度回転させ、再び凹凸部成形型40の
ステンレス繊維42,…,42を完全硬化前の第2音響
整合層用樹脂部材12aの表面に押し付けていく。
【0051】すると、前記ステンレス繊維42,…,4
2が再び第2音響整合層用樹脂部材12aの表面に食い
込んで、第2音響整合層用樹脂部材12aの一面側に2
方向で直交したU字溝43,…,43が形成される。そ
して、この後、図11に示すように前記枠体24の側板
24aを元の位置に戻し、この枠体24と第2音響整合
層12とで構成される空間部に例えば、 8Mレイリーの
第1音響整合層11を形成する溶融した状態の第1音響
整合層用樹脂部材11aを所定量流し込む。
2が再び第2音響整合層用樹脂部材12aの表面に食い
込んで、第2音響整合層用樹脂部材12aの一面側に2
方向で直交したU字溝43,…,43が形成される。そ
して、この後、図11に示すように前記枠体24の側板
24aを元の位置に戻し、この枠体24と第2音響整合
層12とで構成される空間部に例えば、 8Mレイリーの
第1音響整合層11を形成する溶融した状態の第1音響
整合層用樹脂部材11aを所定量流し込む。
【0052】このことによって、前記図1(c)に示し
たと同様に前記第2音響整合層12に形成されているU
字溝43に第1音響整合層用樹脂部材11aが流れ込
み、所定時間経過後硬化して、第1音響整合層11と第
2音響整合層12との間に前記第1音響整合層11と前
記第2音響整合層12とが混じりあった混合層19が形
成されて一体的に接合される。その他の構成及び作用・
効果は上述した実施形態と同様であり、同部材には同符
合を付して説明を省略する。
たと同様に前記第2音響整合層12に形成されているU
字溝43に第1音響整合層用樹脂部材11aが流れ込
み、所定時間経過後硬化して、第1音響整合層11と第
2音響整合層12との間に前記第1音響整合層11と前
記第2音響整合層12とが混じりあった混合層19が形
成されて一体的に接合される。その他の構成及び作用・
効果は上述した実施形態と同様であり、同部材には同符
合を付して説明を省略する。
【0053】図12は第1音響整合層と第2音響整合層
との間に混合層を設けるまた別の工程を示す図であり、
図12(a)はサンドブラスト装置によって微小粒を音
響整合層の一面側に配置している状態を説明する図、図
12(b)は音響整合層の一面側に配置された微小粒を
示す図、図12(c)は第1音響整合層と第2音響整合
層との間に混合層を設けるまた別の工程を示す一部断面
図を含む説明図である。
との間に混合層を設けるまた別の工程を示す図であり、
図12(a)はサンドブラスト装置によって微小粒を音
響整合層の一面側に配置している状態を説明する図、図
12(b)は音響整合層の一面側に配置された微小粒を
示す図、図12(c)は第1音響整合層と第2音響整合
層との間に混合層を設けるまた別の工程を示す一部断面
図を含む説明図である。
【0054】本実施形態においては硬質化された音響整
合層にブレード20によって整合層凹凸部3を形成した
り、凹凸部成形型30,40によって音響整合層に整合
層凹凸部3を形成する代わりに、図12(a)に示すよ
うに完全硬化前の第2音響整合層用樹脂部材12aの表
面にサンドブラスト装置50によって、前記第1音響整
合層11に混入されているフィラーと同一の微小粒5
1,…,51を配置している。
合層にブレード20によって整合層凹凸部3を形成した
り、凹凸部成形型30,40によって音響整合層に整合
層凹凸部3を形成する代わりに、図12(a)に示すよ
うに完全硬化前の第2音響整合層用樹脂部材12aの表
面にサンドブラスト装置50によって、前記第1音響整
合層11に混入されているフィラーと同一の微小粒5
1,…,51を配置している。
【0055】そして、前記第2音響整合層用樹脂部材1
2aの表面に配置される微小粒51,51の間に10μ
m の隙間が形成されるように、前記サンドブラスト装置
50の噴出口52から噴出される気体の噴出力及び噴出
口52から第2音響整合層用樹脂部材表面までの距離が
適宜設定されている。
2aの表面に配置される微小粒51,51の間に10μ
m の隙間が形成されるように、前記サンドブラスト装置
50の噴出口52から噴出される気体の噴出力及び噴出
口52から第2音響整合層用樹脂部材表面までの距離が
適宜設定されている。
【0056】このことによって、前記サンドブラスト装
置50の噴出口52から微小粒51を前記第2音響整合
層用樹脂部材12aの表面に噴出させることによって、
図12(b)に示すように微小粒51が第2音響整合層
用樹脂部材12aの表面に食い込んで配置される。
置50の噴出口52から微小粒51を前記第2音響整合
層用樹脂部材12aの表面に噴出させることによって、
図12(b)に示すように微小粒51が第2音響整合層
用樹脂部材12aの表面に食い込んで配置される。
【0057】次に、図12(c)に示すように前記第2
音響整合層12の周囲に整形用枠部材22を配置し、こ
の整形用枠部材22と第2音響整合層12とで構成され
る空間部に、例えば 8Mレイリーの第1音響整合層11
を構成する溶融した状態の第1音響整合層用樹脂部材1
1aを所定量流し込み、この第1音響整合層用樹脂部材
11aを硬化させることによって、前記第1音響整合層
11と前記第2音響整合層12との間に第1音響整合層
11と第2音響整合層12とが混じりあった混合層19
が形成されて一体的に接合される。その他の構成及び作
用・効果は上述した実施形態と同様であり、同部材には
同符合を付して説明を省略する。
音響整合層12の周囲に整形用枠部材22を配置し、こ
の整形用枠部材22と第2音響整合層12とで構成され
る空間部に、例えば 8Mレイリーの第1音響整合層11
を構成する溶融した状態の第1音響整合層用樹脂部材1
1aを所定量流し込み、この第1音響整合層用樹脂部材
11aを硬化させることによって、前記第1音響整合層
11と前記第2音響整合層12との間に第1音響整合層
11と第2音響整合層12とが混じりあった混合層19
が形成されて一体的に接合される。その他の構成及び作
用・効果は上述した実施形態と同様であり、同部材には
同符合を付して説明を省略する。
【0058】なお、上述した実施形態においては、音響
整合層を第1音響整合層と第2音響整合層としている
が、音響整合層の層数は2つに限定されるものではな
く、2つ以上の音響整合層を設ける構成であってもよ
く、上述した工程を繰り返し行うことによって音響整合
層を積層していく。
整合層を第1音響整合層と第2音響整合層としている
が、音響整合層の層数は2つに限定されるものではな
く、2つ以上の音響整合層を設ける構成であってもよ
く、上述した工程を繰り返し行うことによって音響整合
層を積層していく。
【0059】尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに
限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形実施可能である。
限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形実施可能である。
【0060】[付記]以上詳述したような本発明の上記
実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができ
る。
実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができ
る。
【0061】(1) 圧電素子と音響レンズとの間に少
なくとも2つ以上の音響整合層を積層させた超音波振動
子において、前記音響整合層同士の接合面に凹凸部を設
けた超音波振動子。
なくとも2つ以上の音響整合層を積層させた超音波振動
子において、前記音響整合層同士の接合面に凹凸部を設
けた超音波振動子。
【0062】(2)前記凹凸部は、硬化した状態の一音
響整合層の一面側に切削加工で形成され、この切削加工
で形成した凹凸部を備えた一音響整合層に他音響整合層
を形成する樹脂部材を溶融した状態で流し込んで、前記
一音響整合層と他音響整合層とを接合した付記1記載の
超音波振動子。
響整合層の一面側に切削加工で形成され、この切削加工
で形成した凹凸部を備えた一音響整合層に他音響整合層
を形成する樹脂部材を溶融した状態で流し込んで、前記
一音響整合層と他音響整合層とを接合した付記1記載の
超音波振動子。
【0063】(3)前記凹凸部は、樹脂部材が完全に硬
化する前の一音響整合層の一面側に凹凸部成形型を押圧
加工して形成され、この押圧加工で形成された凹凸部を
備えた一音響整合層に他音響整合層を形成する樹脂部材
を溶融した状態で流し込んで、前記一音響整合層と他音
響整合層とを接合した付記1記載の超音波振動子。
化する前の一音響整合層の一面側に凹凸部成形型を押圧
加工して形成され、この押圧加工で形成された凹凸部を
備えた一音響整合層に他音響整合層を形成する樹脂部材
を溶融した状態で流し込んで、前記一音響整合層と他音
響整合層とを接合した付記1記載の超音波振動子。
【0064】(4)前記凹凸部成形型は、硬質部材で形
成され、この硬質部材の一面側に切削加工で形成した凹
凸部形成部を備える付記3記載の超音波振動子。
成され、この硬質部材の一面側に切削加工で形成した凹
凸部形成部を備える付記3記載の超音波振動子。
【0065】(5)前記凹凸部成形型は、枠部材に金属
繊維を配列して形成される付記3記載の超音波振動子。
繊維を配列して形成される付記3記載の超音波振動子。
【0066】(6)前記凹凸部は、樹脂部材が完全に硬
化する前の一音響整合層の一面側に微小粒を配置して構
成され、この微小粒を配置した一音響整合層に他音響整
合層を形成する樹脂部材を溶融した状態で流し込んで、
前記一音響整合層と他音響整合層とを接合した付記1記
載の超音波振動子。
化する前の一音響整合層の一面側に微小粒を配置して構
成され、この微小粒を配置した一音響整合層に他音響整
合層を形成する樹脂部材を溶融した状態で流し込んで、
前記一音響整合層と他音響整合層とを接合した付記1記
載の超音波振動子。
【0067】(7)前記微小粒は、サンドブラスト装置
によって一音響整合層の一面側に配置される付記6記載
の超音波振動子。
によって一音響整合層の一面側に配置される付記6記載
の超音波振動子。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、音
響整合層の厚さ方向におけるインピーダンス変化をなだ
らかにして送受波効率を向上させた超音波振動子を提供
することができる。
響整合層の厚さ方向におけるインピーダンス変化をなだ
らかにして送受波効率を向上させた超音波振動子を提供
することができる。
【図1】図1ないし図3は本発明の一実施形態に係り、
図1は超音波振動子の構成を説明する図
図1は超音波振動子の構成を説明する図
【図2】図2は第1音響整合層に形成する凹凸部につい
て説明する図
て説明する図
【図3】第1音響整合層と第2音響整合層との間に混合
層を設ける工程を示す一部断面図を含む説明図
層を設ける工程を示す一部断面図を含む説明図
【図4】第1音響整合層と第2音響整合層との間に混合
層を設ける他の工程を示す一部断面図を含む説明図
層を設ける他の工程を示す一部断面図を含む説明図
【図5】図5ないし図7は第1音響整合層と第2音響整
合層との間に混合層を設ける別の工程を示す図であり、
図5は凹凸部成形型を説明する図
合層との間に混合層を設ける別の工程を示す図であり、
図5は凹凸部成形型を説明する図
【図6】音響整合層に凹凸部を押圧加工する工程を説明
する一部断面図を含む図
する一部断面図を含む図
【図7】第1音響整合層と第2音響整合層との間に混合
層を設ける別の工程を示す一部断面図を含む説明図
層を設ける別の工程を示す一部断面図を含む説明図
【図8】図8ないし図11は第1音響整合層と第2音響
整合層との間に混合層を設けるまた他の工程を示す図で
あり、図8は凹凸部成形型を説明する図
整合層との間に混合層を設けるまた他の工程を示す図で
あり、図8は凹凸部成形型を説明する図
【図9】音響整合層に1つの凹凸部を押圧加工する工程
を説明する図
を説明する図
【図10】音響整合層に交叉する凹凸部を押圧加工する
工程を示す一部断面図を含む説明図
工程を示す一部断面図を含む説明図
【図11】第1音響整合層と第2音響整合層との間に混
合層を設けるまた他の工程を示す一部断面図を含む説明
図
合層を設けるまた他の工程を示す一部断面図を含む説明
図
【図12】図12は第1音響整合層と第2音響整合層と
の間に混合層を設けるまた別の工程を示す図
の間に混合層を設けるまた別の工程を示す図
1…超音波振動子 10…アレイ状圧電素子 11…第1音響整合層 12…第2音響整合層 13…音響レンズ 19…混合層
Claims (1)
- 【請求項1】 圧電素子と音響レンズとの間に少なくと
も2つ以上の音響整合層を積層させた超音波振動子にお
いて、 前記音響整合層同士の接合面に凹凸部を設けたことを特
徴とする超音波振動子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11220434A JP2001045596A (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 超音波振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11220434A JP2001045596A (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 超音波振動子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001045596A true JP2001045596A (ja) | 2001-02-16 |
Family
ID=16751060
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11220434A Withdrawn JP2001045596A (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 超音波振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001045596A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6607491B2 (en) | 2001-09-27 | 2003-08-19 | Aloka Co., Ltd. | Ultrasonic probe |
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JP2015534051A (ja) * | 2012-09-04 | 2015-11-26 | ビーコ インストルメンツ インコーポレイテッド | 改良された音響変換のための装置および方法 |
JP2016192666A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-10 | コニカミノルタ株式会社 | 超音波振動子およびその製造方法ならびに超音波探触子 |
DE102018206937A1 (de) * | 2018-05-04 | 2019-11-07 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Impedanzanpassungsvorrichtung, Wandlervorrichtung und Verfahren zum Herstellen einer Impedanzanpassungsvorrichtiung |
-
1999
- 1999-08-03 JP JP11220434A patent/JP2001045596A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
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US11812238B2 (en) | 2018-05-04 | 2023-11-07 | Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. | Impedance matching device, transducer device and method of manufacturing an impedance matching device |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061003 |