JP2001044566A - 半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザおよびその製造方法

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JP2001044566A JP21358099A JP21358099A JP2001044566A JP 2001044566 A JP2001044566 A JP 2001044566A JP 21358099 A JP21358099 A JP 21358099A JP 21358099 A JP21358099 A JP 21358099A JP 2001044566 A JP2001044566 A JP 2001044566A
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stripe
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contact layer
semiconductor laser
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Yasumasa Imoto
康雅 井元
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザと光変調器とを集積した半導体
レーザにおいて、光変調器の高速変調のために、コンタ
クト層に起因する素子容量を低減すること。 【解決手段】 活性層を有する光導波路ストライプ10
6を埋め込んだInP層等の埋め込み層107に電流狭
窄用の高抵抗領域110が形成され、光導波路ストライ
プ106上に形成されるコンタクト層108の幅を狭く
することにより、プロトン注入により高抵抗化すること
が困難なコンタクト層に起因する素子容量を低減するよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体レーザおよび
その製造方法に関し、特に光通信用に適した電界吸収型
光変調器(以下変調器と略す)と半導体レーザとを集積
した変調器集積半導体レーザ、とくにDFB(分布帰還
型:distributed feedback)レーザおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信用半導体レーザでは、光出力を高
速で変調させることが重要であり、そのためには、素子
容量を低減することが重要な要素の一つとなっている。
通常、光通信用半導体レーザは、活性層両脇にpnpn
サイリスタ層や高抵抗領域を設けて活性層へ効率よく電
流注入する埋込構造が用いられている。
【0003】このうち、素子容量低減の点では高抵抗領
域による埋込構造が適している。高抵抗領域を形成する
方法として、プロトン注入による高抵抗化が知られてお
り、この手法を使った従来の半導体レーザに関してはJ.
Charil et al,Electron. Lett. 26th October 1989 Vo
l.25 No.22 pp.1477に記載されている。
【0004】従来構造は図3に示すように、n型のIn
P基板301上には、活性層を含む光導波路ストライプ
306が形成され、p型のInPからなる埋め込み層3
07、p−InGaAsからなるコンタクト層308が
形成されている。その表面からは,選択的にプロトン注
入されて、埋め込み層307の中央部を残して両側を高
抵抗領域310としている。なお、312はp側電極、
313はn側電極である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例の構成で
は、p側電極312が素子全面に形成されているため、
高抵抗領域による埋込構造といえども大きな素子容量を
発生させてしまう。
【0006】また、素子容量低減の手法として、パッド
電極構造が考えられるが、コンタクト層308に用いて
いるInGaAs、或いはInGaAsPといった、I
nPに比べてバンドギャップの小さい混晶はプロトン注
入による高抵抗化が困難であるため、コンタクト層30
8を介して高抵抗領域310を介した寄生容量が残って
しまう。従って、この従来例においては、10Gb/s
クラスの超高速動作に対し十分な素子容量低減が出来な
い。
【0007】本発明の主な目的は、プロトン等のイオン
注入で形成された高抵抗領域により埋め込まれた構造を
持つ10Gb/sクラスの動作が可能な変調器集積DF
Bレーザを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によればプロトン
注入により高抵抗化された埋め込み層を有することを特
徴とする変調器集積分布帰還型半導体レーザが得られ
る。とくに、p−InGaAsP、或いは、p−InG
aAsコンタクト層を持ち、このコンタクト層が、活性
層ストライプ上に選択的に形成されている構造を有する
ことを特徴とする変調器集積DFBレーザが得られる。
【0009】また、プロトン注入により高抵抗化したI
nP層により埋め込まれた光変調器が集積された半導体
レーザにおいて、活性層直上部にのみ、InGaAsP
若しくはInGaAsコンタクト層を設けたことを特徴
とする半導体レーザが得られ、p−InPからなる埋め
込み層のうちMQW活性層の両脇にプロトン注入による
高抵抗領域が形成され、コンタクト層は活性層直上の電
極形成部のみに設けられている。プロトン注入では高抵
抗化されにくいコンタクト層を、活性層直上のみに設け
ることにより、高抵抗領域を介した寄生容量が低減され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0011】図1〜図7は本発明の一実施の形態例とし
て、変調器を集積したDFBレーザの製造工程が示され
ている。活性層として4元系半導体であるInGaAs
Pを用いる場合を例に説明する。まず、図1に示すよう
に、n型InP等の半導体基板101上の一部領域に分
布帰還型のレーザ部102とするための回折格子103
を一方向に延在するように形成する。
【0012】次に、図2に示すように、成長阻止マスク
としての一対の選択成長マスク105を回折格子103
の少なくとも中央部が露出するように形成し、変調器部
まで延在させている。一対のマスク105の間隔は一定
だが、各マスク105の幅は回折格子103に隣接する
領域の方が変調器部104に隣接する領域より広く形成
されている。レーザ部102と変調器部104との間の
分離領域でマスク105の幅が図示のように徐々に変化
している。
【0013】次に、図3に示すように、マスク105以
外の領域上にレーザ部と変調器部を構成するための結晶
成長を行う。例えば、InGaAsP等の4元系半導体
でガイド層61、活性層62、光閉じ込め層(図示せ
ず)を積層し、その上にInP等のクラッド層64を積
層すると、マスク105の中央開口に沿った一定幅の活
性層を含む光導波路ストライプ106が形成される。
【0014】次に、選択成長マスク105の開口幅を広
げるようにエッチングした後、図4に示すように、選択
成長法により、p−InP層等からなる埋め込み層10
7層と、電極とのオーミック接触のためのコンタクト層
108(InGaAsやInGaAsP等)を順次積層
し、結晶成長を終了する。
【0015】次に、選択成長マスク105を除去し、図
5に示すように、活性層を含む光導波路ストライプ10
6の幅より広く、メサ形の埋め込み層107の幅より狭
い幅を有するストライプ状のレジストマスク109を光
導波路ストライプ106直上に位置するようにコンタク
ト層108上に形成する。そして、注入電流狭窄用の高
抵抗領域を光導波路ストライプ106の近傍に形成す
る。このために、プロトン注入などのイオン注入法によ
り高抵抗領域110を光導波路ストライプ106の近傍
に形成する。
【0016】次に、レジストマスク109を除去し、図
6に示すようにストライプ状のコンタクト層108をエ
ッチングしてレーザ部と変調器部とを分離する分離領域
116を形成するとともに、左右の土手部上に形成され
ていたコンタクト層もエッチング除去する。
【0017】次に図7に示すように、SiO2 膜等の絶
縁膜111を全面に形成する。そして、レーザ部と変調
器部とにそれぞれ対応する領域に電極とのコンタクト用
の窓120を絶縁膜111に開け、Ti/Au等のp側
オーミック電極112を形成し、パターニングしてレー
ザ部および変調器部にそれぞれ対応するパッド構造のp
側電極112を形成する。その後、ウエハー裏面にn側
電極113となるTi/Au等のオーミック電極を全面
に形成する。
【0018】最後にレーザ部と変調器部との中央をそれ
ぞれ横切るようにウェハーを劈開し、レーザ側の端面に
高反射膜114、変調器側に低反射膜115を形成し、
図7に示すような変調器と半導体レーザ素子とが集積さ
れた構造の半導体レーザが完成する。
【0019】かかる構成おいては、コンタクト層108
は図4に示したように選択成長により光導波路ストライ
プ106直上にストライプ状に形成される構成となる。
従って、プロトン注入しても高抵抗化されにくい組成の
コンタクト層108を介した高抵抗領域110の容量が
低減されるという効果がもたらされる。
【0020】とくに小信号変調時の遮断周波数として1
5GHz程度が容易に得られる。
【0021】また、従来と遜色のない消光特性が得られ
るとともに、高抵抗領域110は電流狭窄層としても機
能するため、レーザ特性も良好となる。
【0022】上記実施の形態例では、コンタクト層10
8を選択成長により形成したが、ウエハー全面にコンタ
クト層を形成した後、エッチングでストライプ状に形成
することによっても同様の効果が得られる。その構成を
図8〜図11に示す。本図において、導波路メサ(活性
層を含む光導波路ストライプ)を形成する工程までは第
一の実施の形態例と同様である。
【0023】即ち、まず、第一の実施の形態例の図1〜
図2と同様の工程を経て、図8に示すように、基板20
1上に活性層を含む光導波路ストライプ206を形成す
る。
【0024】次に、選択成長マスク205を除去し、図
9に示すように、埋め込み層207(p−InP等)、
オーミックコンタクト層208(p−InGaAsP
等)を順次積層し、結晶成長が完了する。
【0025】次に、図10に示すように、光導波路スト
ライプ206の幅より広い幅を有するストライプ状のレ
ジストマスク209光導波路ストライプ206直上に位
置するようにコンタクト層208上に形成する。そし
て、注入電流狭窄用の高抵領域を光導波路ストライプ2
06の近傍に形成する。このために、プロトン注入など
のイオン注入法により高抵抗領域210を光導波路スト
ライプ206の近傍に形成する。
【0026】次に、レジストマスク209を除去し、コ
ンタクト層208をストライプ状となるようにエッチン
グするとともに、レーザ部と変調器部とを分離する領域
も同時にエッチング除去し、光導波路ストライプ206
直上に光導波路ストライプの幅より大きな幅のストライ
プ状コンタクト層208を残す。
【0027】次に、SiO2 膜などの絶縁膜211を全
面に形成し、レーザ部と変調器部とにそれぞれ対応する
コンタクト用の窓を開けて、Ti/Au等のオーミック
電極を形成する。これをエッチングによりレーザ部と変
調器部とに分離してパッド電極構造のp側電極211を
形成した後、基板裏面にn側オーミック電極213(T
i/Au等)を形成する。
【0028】最後にレーザ部、変調器部の中央で劈開
し、レーザ側の端面に高反射膜214、変調器側に低反
射膜215を形成し、図11に示すように素子が完成す
る。
【0029】本構成においても、第一の実施の形態例と
同様の結果が得られる。さらに、本構成では、ウエハー
上に大きな段差ができないため、フォトレジストを用い
たパターニングが容易になり製造歩留まりが高い利点が
ある。
【0030】以下に上記実施の形態のより具体的な実施
例について記載する。
【0031】(実施例1)まず、図1に示すように、
(100)面方位のn型InP基板101上に、<01
1>方向にEB(電子ビーム:electron beam)露光に
よりレーザ部102のみに長さ200μm、幅10μ
m、周期241.7nmの回折格子レジストパターンを
部分的に形成した後、臭化水素と過酸化水素と水とから
なるエッチング液でInP基板上に回折格子パターンを
転写し回折格子103を形成する。ウエハー上ではパタ
ーンが繰り返し形成されるため400μm長の平坦部と
800μm長の回折格子部が繰り返し形成されることと
なる。
【0032】次に、図2に示すように、レジストパター
ンを除去した後、熱CVD法によりSiO2 膜を100
nm堆積させ、<011>方向に間隔が1.5μm、幅
はレーザ部102で18μm、長さ400μm、変調器
部104では幅5μm、長さ200μmとなる1対のス
トライプパターンに通常のフォトリソグラフィとウェッ
トエッチングにより加工し成長阻止マスクとしての選択
成長マスク105を形成する。
【0033】次に、図3に示すように、選択MOVPE
(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:有機金属気相
成長)により成長圧力75Torr、成長温度625℃
で、層厚0.1μm、キャリア濃度5x1017cm-3
バンドギャップ波長が1.13μmのInGaAsP層
ガイド層61、レーザ部102でバンドギャップ波長組
成が1.56μmとなるような層厚6nmの0.5%歪
InGaAsPウェルと層厚8nmのバンドギャップ波
長が1.13μmのバリア層をもつ8周期のMQW(Mu
lti Quantum Well:多重量子井戸)活性層62、層厚6
0nm、キャリア濃度5x1017cm−3でバンドギャ
ップ波長が1.13μmのInGaAsP光閉じ込め層
(図示せず)、層厚0.1μm、キャリア濃度5x10
17cm-3のp−InPクラッド層64を順次積層し光導波
路ストライプ106を形成する。このとき、変調器部1
04のMQW層のバンドギャップ波長は1.47μmと
なる。
【0034】次に、通常のフォトリソグラフィとウェッ
トエッチングにより選択成長マスク105の開口幅を8
μm幅に広げた後、図4に示すように、選択MOVPE
により、成長圧力75Torr、成長温度625℃で層
厚0.3μm、キャリア濃度5x1017cm-3のp−I
nP層と、層厚1.5μm、キャリア濃度1x1018
-3のp−InP層からなる二層構造の埋め込み層10
7層(図では一層として描いている)、層厚0.2μ
m、キャリア濃度5x1018cm-3のInGaAsから
なるコンタクト層108を順次積層し、結晶成長が完了
する。
【0035】次に、図5に示すように、通常のフォトリ
ソグラフィにより幅2〜3μmのストライプ状のレジス
トマスク109を光導波路ストライプ106直上に形成
し、プロトンを加速電圧200KV、ドーズ量1x10
15cm-2で注入し高抵抗領域110を形成する。
【0036】次に、レジストマスクを除去し、図6に示
すようにコンタクト層108を2分割する。すなわち、
レーザ部と変調器部とを分離する領域116をエッチン
グ除去する。この分離領域の間隔は25〜50μm程度
に選べばよい。この際に、左右の土手部上に形成されて
いたコンタクト層も同時にエッチング除去する。
【0037】次に、図7に示すように、熱CVD法によ
りSiO2 膜111を350nm堆積させ、通常のフォ
トリソグラフィとウェットエッチングにより、コンタク
ト用の窓120を開け、Ti/Auをそれぞれ100/
300nmスパッタ法により堆積させ、通常のフォトリ
ソグラフィとウェットエッチングにより変調器部、レー
ザ部にそれぞれパッド構造のp側電極112を形成した
後、ウエハー厚が100μmになるようにウエハー裏面
を研磨し、裏面にn側電極113となるTi/Auをそ
れぞれ100/300nmスパッタ法により堆積させ、
2 等の不活性ガス雰囲気中でシンターを行う。
【0038】最後にレーザ部、変調器部の中央で劈開
し、レーザ側の端面に反射率90%の高反射膜114、
変調器側に反射率0.1%の低反射膜115を形成し図
7に示すように素子が完成する。
【0039】かかる構成おいては、コンタクト層108
は図4に示したように選択MOVPEにより光導波路ス
トライプ106直上に幅約5μmで形成される構成とな
る。従って、プロトン注入しても高抵抗化されにくいコ
ンタクト層108を介した高抵抗領域110の容量が低
減されるという効果がもたらされる。
【0040】本実施の形態例で製造した素子を評価した
ところ、変調器の素子容量はバイアス電圧−1Vで0.
4pFであり、小信号変調時の遮断周波数として15G
Hzが得られ、10Gb/s変調動作させたところ良好
なアイ開口パターンが得られた。
【0041】また、2Vの逆バイアス電圧を変調器に印
加したときの消光比が15dB以上となり、従来と遜色
のない消光特性が得られた。更に、高抵抗領域110は
電流狭窄層としても機能するため、レーザ特性も発振し
きい値8mA、100mAでの光出力15mWと良好な
結果が得られた。 (実施例2)実施例1では、コンタクト層108を選択
成長により形成したが、ウエハー全面にコンタクト層を
形成した後、エッチング除去する構成によっても同様の
効果が得られる。その構成を図8〜図11に示す。本図
において、導波路メサ、すなわち活性層を含む光導波路
ストライプを形成する工程までは実施例1と同様であ
る。
【0042】即ち、まず、実施例1の図1〜図2と同様
の工程を経て、図8に示すように、(100)面方位の
n型InP基板201上に活性層を有する光導波路スト
ライプ206を形成する。
【0043】次に、選択成長マスク205を除去し、図
9に示すように、MOVPEにより、成長圧力75To
rr、成長温度625℃で層厚0.3μm、キャリア濃
度5x1017cm-3のp−InP層と、層厚1.5μ
m、キャリア濃度1x1018cm-3のp−InP層から
なる二層構造の埋め込み層207(図では一層として描
いている)、層厚0.2μm、キャリア濃度5x1018
cm-3のバンドギャップ波長組成が1.55μmのIn
GaAsPからなるコンタクト層208を順次積層し、
結晶成長が完了する。
【0044】次に、図10に示すように、通常のフォト
リソグラフィにより光導波路ストライプ206直上に幅
2〜3μmのストライプ状のレジストマスク209を形
成し、プロトンを加速電圧200KV、ドーズ量1x1
15cm-2で注入し高抵抗領域210を形成する。
【0045】次に、レジストマスクを除去し、通常のフ
ォトリソグラフィと硫酸、過酸化水素、水からなるエッ
チング液を用いてコンタクト層208をエッチングし、
光導波路ストライプ206直上に幅5μmでコンタクト
層208を残す。この時、同時にレーザ部と変調器部と
の分離領域もエッチング除去する。この分離領域の間隔
は25〜50μm程度に選べばよい。
【0046】次に、熱CVD法によりSiO2 膜211
を350nm堆積させ、通常のフォトリソグラフィとウ
ェットエッチングにより、コンタクト用の窓を開け、T
i/Auをそれぞれ100/300nmスパッタ法によ
り堆積させ、通常のフォトリソグラフィとウェットエッ
チングにより変調器部、レーザ部にそれぞれパッド電極
構造のp側電極212を形成した後、ウエハーを100
μmに研磨し、裏面にn側電極213となるTi/Au
をそれぞれ100/300nmスパッタ法により堆積さ
せ、N2 雰囲気中でシンターを行う。
【0047】最後にレーザ部、変調器部の中央で劈開
し、レーザ側の端面に反射率90%の高反射膜214、
変調器側に反射率0.1%の低反射膜215を形成し図
11に示すように素子が完成する。
【0048】本構成においても、実施例1と同様の結果
が得られた。さらに、本構成では、ウエハー上に大きな
段差ができないため、フォトレジストを用いたパターニ
ングが容易になり製造歩留まりが高い。
【0049】上記のような作用効果を得るのに、コンタ
クト層の幅は5μm程度以下にしておくことが望まし
い。
【0050】
【発明の効果】プロトン注入では高抵抗化されにくいコ
ンタクト層を、活性層直上のみに設けることにより、高
抵抗領域を介した寄生容量が低減される。従って、素子
容量が低減され、10Gb/sクラスの超高速動作が可
能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態による変調器集積分
布帰還型半導体レーザの製造工程の第一ステップを示す
斜視図。
【図2】図1の後工程を示す斜視図。
【図3】図2の後工程を示す斜視図。
【図4】図3の後工程を示す斜視図。
【図5】図4の後工程を示す斜視図。
【図6】図5の後工程を示す斜視図。
【図7】図6の後工程を示すとともに、本発明の第一の
実施の形態による変調器集積分布帰還型半導体レーザの
構造を示す斜視図。
【図8】本発明の第二の実施の形態による変調器集積分
布帰還型半導体レーザの製造工程を説明するもので、図
2の後工程を示す斜視図。
【図9】図8の後工程を示す斜視図。
【図10】図9の後工程を示す斜視図。
【図11】図10の後工程を示すとともに、本発明の第
二の実施の形態による変調器集積分布帰還型半導体レー
ザの構造を示す斜視図。
【図12】従来の埋め込み構造の半導体レーザを示す斜
視図。
【符号の説明】
101,201 InP基板 102,202 レーザ部 103 回折格子 104,204 変調器部 105,205 選択成長マスク 106,206 光導波路ストライプ 107,207 埋め込み層 108,208 コンタクト層 109,209 レジストマスク 110,210 高抵抗領域 111,211 SiO2 膜 112,212 p側電極 113,213 n側電極 114,214 高反射膜 115,215 低反射膜 116,216 分離領域

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された活性層を有す
    る光導波路ストライプと、前記光導波路ストライプを埋
    め込む埋め込み層とを有しており、前記光導波路ストラ
    イプがレーザ部と変調器部とを構成する変調器集積半導
    体レーザにおいて、前記埋め込み層上に形成されたコン
    タクト層を介してイオン注入された高抵抗領域が前記光
    導波路ストライプの両脇の埋め込み層に電流狭窄用とし
    て形成されているとともに、前記コンタクト層が前記光
    導波路ストライプに沿ったストライプ形状を有すること
    を特徴とする変調器集積半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 前記レーザ部と変調器部との間の前記コ
    ンタクト層が除去されていることを特徴とする請求項1
    記載の変調器集積半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 前記埋め込み層の上面の幅は前記コンタ
    クト層のストライプ幅と実質的に同一幅となるように形
    成されて前記光導波路ストライプに沿った側面を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の変調器集積半導体レー
    ザ。
  4. 【請求項4】 前記埋め込み層の上面は前記コンタクト
    層のストライプ幅より広く形成された平坦な表面を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の変調器集積半導体レ
    ーザ。
  5. 【請求項5】 前記埋め込み層がInP層であり、前記
    高抵抗領域がプロトン注入された領域であるとともに、
    前記コンタクト層がInGaAsPまたはInGaAs
    層であることを特徴とする請求項1記載の変調器集積半
    導体レーザ。
  6. 【請求項6】 半導体基板の一領域に形成された回折格
    子と、前記回折格子上およびその延長線上の領域上に共
    通して活性層とクラッド層とを有する光導波路ストライ
    プと、前記光導波路ストライプの側面および上面を埋め
    込むように形成されたストライプ状の埋め込み層と、前
    記ストライプ状埋め込み層の上面に形成されたコンタク
    ト層と、前記コンタクト層上に形成された絶縁層に設け
    られた開口を介して形成された電極層とを有し、前記ス
    トライプ状の埋め込み層の両側面領域がプロトンを注入
    した高抵抗領域であることを特徴とする変調器集積半導
    体レーザ。
  7. 【請求項7】 半導体基板の一領域に形成された回折格
    子と、前記回折格子上およびその延長線上の領域上に共
    通して活性層を有する光導波路ストライプと、前記光導
    波路ストライプの側面および上面を埋め込むように形成
    された埋め込み層と、前記埋め込み層の上面に前記光導
    波路ストライプに沿ってストライプ状に形成されたコン
    タクト層と、前記コンタクト層上に形成された絶縁層に
    設けられた開口を介して形成された電極層とを有し、前
    記埋め込み層の前記ストライプ状コンタクト層下の前記
    光導波路ストライプ近傍を除く領域がプロトン注入によ
    り形成された高抵抗領域であることを特徴とする変調器
    集積半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 半導体基板上の一方向に回折格子を形成
    する工程と、前記回折格子に沿った開口を有する選択成
    長マスクを形成する工程と、レーザ部と変調器部とに共
    通の活性層を有するストライプ状光導波路を形成する工
    程と、前記選択成長マスクの開口幅を広げる工程と、前
    記開口幅を広げた後に選択的に埋め込み層とコンタクト
    層とを順次積層する工程と、前記光導波路の両脇の埋め
    込み層に前記コンタクト層を介してプロトンを注入し高
    抵抗領域を形成する工程と、前記コンタクト層の上に電
    極を形成する工程とを有することを特徴とする変調器集
    積半導体レーザの製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板上の一方向に回折格子を形成
    する工程と、前記回折格子に沿った開口を有する選択成
    長マスクを形成する工程と、レーザ部と変調器部とに共
    通の活性層を有するストライプ状光導波路を形成する工
    程と、前記選択成長マスクを除去する工程と、埋め込み
    層とコンタクト層とを順次積層する工程と、前記コンタ
    クト層上にストライプ状のレジストマスクを活性層スト
    ライプ直上に形成し、プロトンを注入し高抵抗領域を形
    成する工程と、前記コンタクト層を前記光導波路ストラ
    イプ上を残してエッチング除去してストライプ状コンタ
    クト層を形成する工程と、前記コンタクト層の上に電極
    を形成する工程とを有することを特徴とする変調器集積
    半導体レーザの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記光導波路ストライプが、ガイド層
    と活性層と光閉じ込め層とクラッド層とを順次積層して
    形成したことを特徴とする請求項8または9記載の変調
    器集積半導体レーザの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記活性層がInGaAsP層であ
    り、前記埋め込み層がInP層であり、前記コンタクト
    層がInGaAsPまたはInGaAs層であることを
    特徴とする請求項1、6,7,8,または9記載の変調
    器集積半導体レーザ。
  12. 【請求項12】 前記コンタクト層のストライプ幅が5
    ミクロン以下であることを特徴とする請求項1、6,
    7,8,または9記載の変調器集積半導体レーザ。
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