JP2001042444A - 写真処理機及び感光材料収容マガジン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】メンテナンス用の切断機構における切断刃の刃
面と、感光材料以外の他物との干渉を回避できながら、
切断機構の構造を簡素化できるようにする。 【解決手段】写真処理作動を停止させた状態で搬送経路
上の感光材料２を切断するメンテナンス用の切断機構１
０を所定の箇所に設け、切断機構１０は、搬送経路上の
感光材料２を挿通させる挿通孔１４を形成した挿通孔形
成用部材１２を、感光材料２の幅方向に対応する方向に
位置変更自在に設けるとともに、感光材料２の幅方向に
対応する方向で挿通孔１４の一端側に、感光材料２に対
する切断刃１５を形成して、感光材料２を前記挿通孔１
４に挿通させた状態で、挿通孔形成用部材１２を位置変
更させるに伴って感光材料２を切断可能に構成してあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は写真処理機及び感光
材料収容マガジンに関する。

【０００２】

【従来の技術】写真処理機においては、あるユニットで
感光材料がつまった場合、写真処理作動を停止させ、そ
のユニットと隣のユニットとの間の感光材料をメンテナ
ンス用の切断機構で切断するとともに、オペレータがつ
まった感光材料を取り出している。

【０００３】従来、前記メンテナンス用の切断機構は、
刃体の一側縁を刃面に形成した切断刃を、隣り合うユニ
ット間で感光材料の幅方向に対応する方向に往復位置変
更自在に設け、切断刃を覆うカバーを設けて構成してあ
った。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術によれ
ば、前記切断刃は刃体の一側縁を刃面に形成して構成し
てあったために、上記のように切断刃を覆うカバーを設
けて、切断刃の刃面と、感光材料以外の他物との干渉を
回避しなければならなかった。

【０００５】その結果、部品点数が多くなってメンテナ
ンス用の切断機構の構造が複雑化していた。

【０００６】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、メンテナンス用の切断機構における切
断刃の刃面と、感光材料以外の他物との干渉を回避でき
ながら、前記切断機構の構造を簡素化できるようにする
点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１による発明の構
成・作用・効果は次の通りである。

【０００８】［構成］写真処理作動を停止させた状態で
搬送経路上の感光材料を切断するメンテナンス用の切断
機構を所定の箇所に設け、前記メンテナンス用の切断機
構は、前記搬送経路上の感光材料を挿通させる挿通孔を
形成した挿通孔形成用部材を、前記感光材料の幅方向に
対応する方向に位置変更自在に設けるとともに、前記感
光材料の幅方向に対応する方向で前記挿通孔の一端側
に、前記感光材料に対する切断刃を形成して、前記挿通
孔に挿通させた感光材料を前記挿通孔形成用部材の位置
変更に伴って切断可能に構成してある。

【０００９】［作用］感光材料を挿通孔形成用部材の挿
通孔に挿通させるとともに、前記挿通孔を通過させて写
真処理する。

【００１０】そして例えば、隣合うユニット間に前記メ
ンテナンス用の切断機構を設けた構造において、一方の
ユニットで感光材料がつまった場合、写真処理作動を停
止させ、挿通孔形成用部材の挿通孔に感光材料を挿通さ
せたまま、挿通孔形成用部材を感光材料の幅方向に位置
変更させ、その位置変更に伴って挿通孔の一端側の切断
刃で感光材料を切断する。

【００１１】これにより、オペレータが一方のユニット
側からつまった感光材料を取り出すことができるように
なる。

【００１２】前記切断刃は、感光材料を挿通させる挿通
孔形成用部材の挿通孔の前記一端側に形成してあるか
ら、切断刃の刃面と、感光材料以外の他物との干渉を回
避することができる。

【００１３】その結果、前記干渉を回避するためのカバ
ーを設けなくてもよくなる。

【００１４】［効果］従って、メンテナンス用の切断機
構における切断刃の刃面と、感光材料以外の他物との干
渉を回避できながら、前記切断機構の構造を簡素化でき
た。

【００１５】請求項２による発明の構成・作用・効果は
次の通りである。

【００１６】［構成］請求項１による発明の構成におい
て、前記挿通孔形成用部材を前記感光材料の切断方向と
は反対側の方向に付勢する付勢手段を設け、前記感光材
料を前記挿通孔に挿通可能に前記挿通孔形成用部材を位
置保持する位置保持手段を設け、前記位置保持手段は、
前記付勢手段の付勢力で位置変更する挿通孔形成用部材
を受け止めるストッパを設けて構成してある。

【００１７】［作用］請求項１の構成による作用と同様
の作用を奏することができるのに加え、次の作用を奏す
ることができる。

【００１８】挿通孔形成用部材の挿通孔に感光材料を挿
通させたまま、付勢手段の付勢力に抗して、挿通孔形成
用部材を感光材料の幅方向に位置変更させ、その位置変
更に伴って切断刃で感光材料を切断する。

【００１９】切断後は挿通孔形成用部材を付勢力により
復帰移動させれば、ストッパが挿通孔形成用部材を受け
止めて位置保持し、これにより、挿通孔形成用部材の挿
通孔に感光材料を挿通させることができるようになる。

【００２０】［効果］従って、請求項１の構成による効
果と同様の効果を奏することができるのに加え、挿通孔
形成用部材の位置決め、つまり、挿通孔形成用部材の挿
通孔に感光材料を挿通可能にするための位置決めを簡単
かつ確実に行うことができるようになった。

【００２１】請求項３による発明の構成・作用・効果は
次の通りである。

【００２２】［構成］請求項２による発明の構成におい
て、前記付勢手段を渦巻きばねで形成するとともに、前
記渦巻きばねのばね板材で前記挿通孔形成用部材を形成
してある。

【００２３】［作用］請求項２の構成による作用と同様
の作用を奏することができるのに加え、前記付勢手段を
渦巻きばねで形成するとともに、渦巻きばねのばね板材
で挿通孔形成用部材を形成してあるから、付勢手段と挿
通孔形成用部材との組み合わせ構造を簡素化することが
できる。

【００２４】［効果］従って、請求項２の構成による効
果と同様の効果を得やすくなった。

【００２５】請求項４による発明の構成・作用・効果は
次の通りである。

【００２６】［構成］搬送経路上の感光材料を切断する
メンテナンス用の切断機構を感光材料排出口側に設け、
前記メンテナンス用の切断機構は、前記搬送経路上の感
光材料を挿通させる挿通孔を形成した挿通孔形成用部材
を、前記感光材料の幅方向に対応する方向に位置変更自
在に設けるとともに、前記感光材料の幅方向に対応する
方向で前記挿通孔の一端側に、前記感光材料に対する切
断刃を形成して、前記挿通孔に挿通させた感光材料を前
記挿通孔形成用部材の位置変更に伴って切断可能に構成
してある。

【００２７】［作用］感光材料を収容したマガジンを機
体に装着する場合、感光材料の幅方向に沿う方向から見
て、マガジンの感光材料排出口と感光材料の先端とを同
一位置になる状態に揃えてから装着しているが、マガジ
ンの感光材料排出口側にメンテナンス用の切断機構を設
けてあるから、挿通孔形成用部材の挿通孔に感光材料を
挿通させたまま、挿通孔形成用部材を感光材料の幅方向
に位置変更させ、その位置変更に伴って挿通孔の一端側
の切断刃で感光材料を切断することで、マガジンの感光
材料排出口と感光材料の先端とを同一位置になる状態に
揃えることができる。

【００２８】つまり、感光材料を収容したマガジンを機
体に装着するに当たり、オペレータがいちいち鋏を準備
して感光材料を切断したり、その後に前記感光材料排出
口と感光材料の先端とが同一位置になる状態に感光材料
を巻き戻し操作したりする必要がなくなる。

【００２９】［効果］従って、オペレータの労力を軽減
することができた。

【００３０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。

【００３１】図１に、デジタル画像を印画紙２（感光材
料に相当）に焼付け処理する写真処理機の焼付け処理部
１を示してある。

【００３２】前記焼付け処理部１は、マガジン台３を機
体フレーム４に設け、ロール状に巻かれた一対の印画紙
２をロール軸芯Ｏ周りに各別に回転自在に支持する第１
マガジン５と第２マガジン６とをマガジン台３上に横方
向に並設するとともに、印画紙２を搬送する搬送手段８
を設け、印画紙２を第１マガジン５から繰り出す状態
と、第２マガジン６から繰り出す状態とに切り換え自在
に構成し、第１マガジン５と第２マガジン６からの印画
紙２を焼付処理する画像形成部７を第１マガジン５の下
方側に配設して構成してある。

【００３３】前記第１及び第２マガジン５，６の印画紙
排出口９（感光材料排出口に相当）側に、写真処理作動
を停止させた状態で搬送経路上の印画紙２を切断するメ
ンテナンス用の切断機構１０を設けてある。

【００３４】次に、第１マガジン５側のメンテナンス用
の切断機構１０について説明する（第２マガジン６側の
切断機構１０は第１マガジン側の切断機構１０と同一の
構造である）。

【００３５】図２に示すように前記メンテナンス用の切
断機構１０は、第１マガジン５の幅方向（すなわち印画
紙２の幅方向に対応する方向）一端側に、軸芯が印画紙
２に直交する方向に沿う渦巻きばね１１（付勢手段に相
当）を内蔵するとともに、渦巻きばね１１のばね板材１
２（挿通孔形成用部材に相当）の遊端部に人為操作用の
つまみ１３を設け、ばね板材１２に搬送経路上の印画紙
２を挿通させる挿通孔１４を形成し、印画紙２の幅方向
に対応する方向で前記挿通孔１４の一端側に、印画紙２
に対する切断刃１５を形成して、前記ばね板材１２を位
置変更操作するに伴って、挿通孔１４に挿通させた印画
紙２を切断可能に構成してある。

【００３６】前記挿通孔１４に印画紙２を挿通可能にば
ね板材１２を位置保持する位置保持手段を設け、この位
置保持手段は、渦巻きばね１１の付勢力で位置変更する
ばね板材１２のつまみ１３の基端部を受け止めるストッ
パ１６を設けて構成してある。

【００３７】ところで、印画紙２を収容した第１マガジ
ン５をマガジン台３に装着する場合、印画紙２の幅方向
に沿う方向から見て、第１マガジン５の印画紙排出口９
と印画紙２の先端とを同一位置になる状態に揃えてから
装着しているが、上記の構造によれば、第１マガジン５
の印画紙排出口９側に前記メンテナンス用の切断機構１
０を設けてあるから、ばね板材１２の挿通孔１４に印画
紙２を挿通させたまま、オペレータがつまみ１３を引っ
ぱり操作して、ばね板材１２を印画紙２の幅方向に位置
変更させることで、印画紙２の先端を印画紙排出口９と
同一位置になる状態に切り揃えることができる。

【００３８】写真処理は、印画紙２をばね板材１２の挿
通孔１４に挿通させ、前記挿通孔１４を通過させて行
う。

【００３９】前記印画紙２が第１マガジン５の下手側で
つまった場合、第１マガジン５の繰り出し作動を停止さ
せ、ばね板材１２の挿通孔１４に印画紙２を挿通させた
まま、オペレータがつまみ１３を引っ張って、ばね板材
１２を印画紙２の幅方向に位置変更させ、その位置変更
に伴って切断刃１５で印画紙２を切断する。

【００４０】そして、例えば第１マガジン５をマガジン
台３から外した状態で第１マガジン５の下手側の印画紙
２を取り出す。

【００４１】［別実施形態］図３，図４に示すように前
記メンテナンス用の切断機構１０を、第１及び第２マガ
ジン５，６とは別の隣合う第１ガイドユニット１７と第
２ガイドユニット１８との間に設けてあってもよい。

【００４２】前記ストッパ１６は第１ユニット１７側に
設けあり、渦巻きばね１１のばね板材１２を挿通させる
長孔を支持部材１６に形成して構成してある。

【００４３】上記構造により、第２ガイドユニット１８
側で印画紙２がつまった場合、写真処理作動を停止さ
せ、前記ばね板材１２の挿通孔１４に印画紙２を挿通さ
せたまま、つまみ１３を引っ張ってばね板材１２を印画
紙２の幅方向に位置変更させ、その位置変更に伴って切
断刃１５で印画紙２を切断する。

【００４４】そして、第１及び第２ユニット１７，１８
周りのカバーを開放し、その状態で第２ユニット１８側
のつまった印画紙２を取り出す。

【００４５】上記の実施形態では、前記渦巻きばね１１
のばね板材１２に前記挿通孔１４を形成したが、これに
換えて、前記印画紙２を挿通させる挿通孔１４を形成し
た帯状の部材の一端部を、前記うず巻きばね１１のばね
板材にボルト等で連結してあってもよい。

【００４６】前記付勢手段は渦巻きばね１１に限られる
ものではない。

【００４７】前記感光材料は印画紙以外のものであって
もよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】写真処理機の焼付け処理部の概略側面図

【図２】マガジンにおけるメンテナンス用の切断機構を
示す斜視図

【図３】別実施形態の平面図

【図４】別実施形態の断面図

【符号の説明】

２ 感光材料 ９ 感光材料排出口 １０ 切断機構 １１ 付勢手段 １２ 挿通孔形成用部材 １４ 挿通孔 １５ 切断刃 １６ ストッパ−

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 写真処理作動を停止させた状態で搬送経
   路上の感光材料を切断するメンテナンス用の切断機構を
   所定の箇所に設け、前記メンテナンス用の切断機構は、
   前記搬送経路上の感光材料を挿通させる挿通孔を形成し
   た挿通孔形成用部材を、前記感光材料の幅方向に対応す
   る方向に位置変更自在に設けるとともに、前記感光材料
   の幅方向に対応する方向で前記挿通孔の一端側に、前記
   感光材料に対する切断刃を形成して、前記挿通孔に挿通
   させた感光材料を前記挿通孔形成用部材の位置変更に伴
   って切断可能に構成してある写真処理機。
2. 【請求項２】 前記挿通孔形成用部材を前記感光材料の
   切断方向とは反対側の方向に付勢する付勢手段を設け、
   前記感光材料を前記挿通孔に挿通可能に前記挿通孔形成
   用部材を位置保持する位置保持手段を設け、前記位置保
   持手段は、前記付勢手段の付勢力で位置変更する挿通孔
   形成用部材を受け止めるストッパを設けて構成してある
   請求項１記載の写真処理機。
3. 【請求項３】 前記付勢手段を渦巻きばねで形成すると
   ともに、前記渦巻きばねのばね板材で前記挿通孔形成用
   部材を形成してある請求項２記載の写真処理機。
4. 【請求項４】 搬送経路上の感光材料を切断するメンテ
   ナンス用の切断機構を感光材料排出口側に設け、前記メ
   ンテナンス用の切断機構は、前記搬送経路上の感光材料
   を挿通させる挿通孔を形成した挿通孔形成用部材を、前
   記感光材料の幅方向に対応する方向に位置変更自在に設
   けるとともに、前記感光材料の幅方向に対応する方向で
   前記挿通孔の一端側に、前記感光材料に対する切断刃を
   形成して、前記挿通孔に挿通させた感光材料を前記挿通
   孔形成用部材の位置変更に伴って切断可能に構成してあ
   る感光材料収容マガジン。