JP2001041726A - ロール状フィルムの欠陥検出装置及び欠陥検出方法 - Google Patents

ロール状フィルムの欠陥検出装置及び欠陥検出方法

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JP2001041726A
JP2001041726A JP11212812A JP21281299A JP2001041726A JP 2001041726 A JP2001041726 A JP 2001041726A JP 11212812 A JP11212812 A JP 11212812A JP 21281299 A JP21281299 A JP 21281299A JP 2001041726 A JP2001041726 A JP 2001041726A
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Kazuo Nomura
一雄 野村
Nobuyoshi Miyazaki
信義 宮崎
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロール状フィルムの表面付近に生じるシワや
傷等の欠陥を誤検出することなく、正確に、かつ精度良
く欠陥検出を行なうことができるようにする。 【解決手段】 照明装置により照射されたロール状フィ
ルムの反射画像を画像入力装置3により撮像し、画像処
理装置4が、濃度プロジェクション算出部10により画
像入力装置3により撮像された原画像の濃度プロジェク
ションを算出し、形態解析処理部11により濃度プロジ
ェクションのベースラインを算出する。そして、補正濃
度プロジェクション算出部12が、濃度プロジェクショ
ンからベースラインを減算して補正濃度プロジェクショ
ンを算出し、欠陥判別部15が、補正濃度プロジェクシ
ョン算出部12により算出された補正濃度プロジェクシ
ョンによりロール状フィルムの欠陥の有無を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロール状フィルム
の表面付近に生じるシワや傷等の欠陥を検出する欠陥検
出装置及び欠陥検出方法に関し、特に、透明又は半透明
のロール状フィルムに用いて好適の、ロール状フィルム
の欠陥検出装置及び欠陥検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から紙管にロール巻きされたロール
状フィルムのフィルム巻取時等に生じるシワや傷等の欠
陥検出を画像処理技術を用いて自動化する試みがなされ
ている。このような技術として、例えば特開平6−14
7868号公報に開示された技術がある。この技術で
は、固体撮像カメラによりシート巻体の外周面からの反
射画像を取り込み、不良部のない反射画像と比較して、
不良があるか否かを判別するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロール状フ
ィルムのフィルム巻取時等に生じるシワや傷等の欠陥
は、何らかの状態でロール状フィルムの表面付近に現れ
るものが多い。当然のことながら欠陥部分の色や材質自
体は欠陥部分でない正常部分と異ならないが、光の当て
方等によっては若干の濃淡となって現れる。しかし、画
像入力装置(例えばイメージセンサ)によりロール状フ
ィルムの表面付近の画像を取り込み、これを画像処理し
て欠陥検出を行なおうとしても、欠陥部分と正常部分と
の濃淡の差が出にくく、欠陥の検出は容易ではない。
【0004】そこで、例えば照明装置や画像入力装置等
の配置や角度等を調整して、欠陥部分と正常部分との濃
淡の差を際立たせ、精度良くシワや傷等の欠陥検出を行
なえるようにすることが考えられるが、実際には、シワ
や傷等の欠陥に応じて光学系を構成する照明装置や画像
入力装置等の配置や角度等を適切に調整するのは難し
い。上述の公報で開示された技術も、取り込んだ画像を
良品の画像と比較するのみであるため、欠陥の種類によ
っては確実に欠陥を検出することができない場合もあ
る。
【0005】たとえ、このような光学系の調整である程
度欠陥部分と正常部分との濃淡の差を際立たせることが
でき、欠陥検出の精度をある程度高めることができると
しても、これにも限界がある。つまり、上述のようにロ
ール状フィルムの欠陥部分と正常部分とはもともと同じ
濃淡のものであるため、光学系を調整することで欠陥部
分の輝度(濃度)を高めて欠陥部分を際立たせようとし
ても、必然的に正常部分の輝度も高まってしまう。この
ため、ロール状フィルムの表面付近に生じるシワや傷等
の欠陥の種類によっては濃淡の差が出にくく、このよう
な場合には光学系の調整だけでは欠陥検出の精度を高め
ることは難しい。
【0006】そこで、上述のような光学系の調整のみで
なく、画像入力装置を介して取り込まれた画像の画像処
理においてロール状フィルムの表面付近に生じるシワや
傷等の欠陥を際立たせるように工夫する必要がある。
【0007】ところで、一般的な画像処理技術では、例
えば微分処理等の特徴抽出処理により特徴部分を際立た
せるような処理を行なっている。しかし、このような特
徴抽出処理を行なう場合であっても特徴部分とその他の
部分との濃淡の差があまりない場合には特徴部分を際立
たせるのは難しい。これと同様に、シワや傷等の欠陥部
分と正常部分との濃淡の差があまりないロール状フィル
ムの欠陥検出において欠陥部分を際立たせるように画像
処理するのも難しい。
【0008】また、ロール状フィルムの表面付近に生じ
るシワや傷等の欠陥の種類や光学系の調整の仕方によっ
て画像入力装置を介して画像処理装置に入力される画像
の濃度(輝度)は異なるものとなってしまうため、画像
処理において入力画像の濃度(輝度)をそのまま使って
シワや傷等の欠陥の有無を判別するのは難しい。つま
り、入力画像の全体の輝度が高くなったり、低くなった
りしてしまうため、これによって正常部分を欠陥部分と
判別してしまったり、逆に欠陥部分を正常部分と判別し
てしまったりする場合があり、精度良く欠陥検出を行な
うのは難しい。
【0009】このため、ロール状フィルムの表面付近に
生じるシワや傷等の欠陥の種類に応じて複数のしきい値
を設け、欠陥毎に欠陥判別を行なうことも考えられる
が、これでは処理が複雑になり好ましくない。本発明
は、このような課題に鑑み創案されたもので、光学系の
調整と画像処理とを最適なものとすることで、ロール状
フィルムの表面付近に生じるシワや傷等の欠陥を誤検出
することなく、正確に、かつ精度良く欠陥検出を行なう
ことができるようにした、ロール状フィルムの欠陥検出
装置及び欠陥検出方法を提供することを目的とする。
【0010】また、ロール状フィルムの表面付近に生じ
る欠陥のうち、特に帯状シワ,巻きコブ及び斜めシワ等
の欠陥を一つのしきい値で欠陥判別できるようにして画
像処理を容易に行なえるようにした、ロール状フィルム
の欠陥検出装置及び欠陥検出方法を提供することを目的
とする。さらに、ロール状フィルムの表面付近に生じる
欠陥のうち、特に傷による欠陥部分を正常部分に対して
確実に際立たせることができるようにして、誤検出する
ことなく、正確に欠陥検出を行なうことができるように
した、ロール状フィルムの欠陥検出装置及び欠陥検出方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のロール状フィルムの欠陥検出装置は、照明装
置により照射されたロール状フィルムの幅方向全面の反
射画像を撮像する画像入力装置と、画像入力装置により
得られた画像情報にしたがって欠陥を検出する画像処理
装置とを備え、画像処理装置が、画像入力装置により撮
像された原画像の濃度プロジェクションを算出する濃度
プロジェクション算出部と、濃度プロジェクション算出
部により算出された濃度プロジェクションのベースライ
ンを算出する形態解析処理部と、濃度プロジェクション
からベースラインを減算して補正濃度プロジェクション
を算出する補正濃度プロジェクション算出部と、補正濃
度プロジェクション算出部により算出された補正濃度プ
ロジェクションによりロール状フィルムの欠陥の有無を
判別する欠陥判別部とを備えることを特徴としている。
【0012】請求項2記載の本発明のロール状フィルム
の欠陥検出装置は、請求項1記載の装置において、画像
処理装置が、補正濃度プロジェクション算出部により算
出された補正濃度プロジェクションのピーク値を算出す
るピーク値算出部をさらに備え、欠陥判別部が、ピーク
値算出部により算出されたピーク値とピーク値判定用し
きい値とを比較してロール状フィルムの欠陥の有無を判
別することを特徴としている。
【0013】請求項3記載の本発明のロール状フィルム
の欠陥検出装置は、請求項2記載の装置において、欠陥
判別部が、ピーク値算出部により算出されたピーク値が
負ピーク値判定用しきい値以下の値である場合にロール
状フィルムに傷による欠陥があると判別することを特徴
としている。請求項4記載の本発明のロール状フィルム
の欠陥検出装置は、請求項2記載の装置において、画像
処理装置が、濃度プロジェクション算出部により算出さ
れた濃度プロジェクションからピークの幅を算出するピ
ーク幅算出部をさらに備え、欠陥判別部が、ピーク値算
出部により算出されたピーク値とピーク値判定用しきい
値とを比較するとともに、ピーク幅算出部により算出さ
れたピークの幅とピーク幅判定用しきい値とを比較して
ロール状フィルムの欠陥の有無を判別することを特徴と
している。
【0014】請求項5記載の本発明のロール状フィルム
の欠陥検出装置は、請求項4記載の装置において、欠陥
判別部が、ロール状フィルムに生じる帯状シワ,巻きコ
ブ及び斜めシワによる欠陥を共通のピーク値判定用しき
い値及び共通のピーク幅判定用しきい値により判別する
ことを特徴としている。請求項6記載の本発明のロール
状フィルムの欠陥検出装置は、請求項1記載の装置にお
いて、該濃度プロジェクション算出部が、画像入力装置
により撮像された原画像の全ラインの平均輝度値を濃度
プロジェクションとして算出することを特徴としてい
る。
【0015】請求項7記載の本発明のロール状フィルム
の欠陥検出装置は、請求項1記載の装置において、画像
入力装置が、ロール状フィルムの外周面で反射した反射
光の輝度が最も大きくなるような角度で配設されること
を特徴としている。請求項8記載の本発明のロール状フ
ィルムの欠陥検出方法は、ロール状フィルムの幅方向全
面の反射画像を撮像するステップと、撮像された原画像
の濃度プロジェクションを算出するステップと、濃度プ
ロジェクションのベースラインを形態解析処理により算
出するステップと、濃度プロジェクションから該ベース
ラインを減算して補正濃度プロジェクションを算出する
ステップと、補正濃度プロジェクションのピーク値を算
出するステップと、ピーク値に基づいてロール状フィル
ムの欠陥の有無を判別するステップとをそなえているこ
とを特徴としている。
【0016】
【発明の実施形態】以下、図面により、本発明の実施の
形態について説明する。まず、本発明の第1実施形態に
かかるロール状フィルムの欠陥検出装置について、図1
〜図8を参照しながら説明する。本実施形態にかかるロ
ール状フィルムの欠陥検出装置は、被検査対象物として
のロール状フィルムの欠陥を検出するためのものであ
る。
【0017】まず、ロール状フィルム及びその欠陥の種
類について説明する。図2に示すように、ロール状フィ
ルム1は、透明又は半透明のフィルム(例えばラップフ
ィルム等)であって、筒状の芯〔紙管,例えば外径90
mm(半径45mm)〕1Bにフィルム1Aをロール状
に巻き取ったものである。このようなロール状フィルム
1の欠陥の種類としては、図3(A)〜(F)に示すよ
うに、帯状シワ50A,巻きコブ50B,傷50C,縦
シワ50D,斜めシワ50E,異物50F等がある。
【0018】ここで、帯状シワ50Aは、図3(A)に
示すように、フィルムに局部的に薄い部分がある場合等
に生じる帯状のシワであり、ある程度の幅αがあり、ロ
ール表面全周にわたって生じるのが特徴である。巻きコ
ブ50Bは、図3(B)に示すように、フィルムを搬送
するゴムロールの凹部等が原因となって生じるもので、
ロール状に巻き取られた状態でロール全周にわたって表
面が盛り上がってコブ状になるのが特徴である。この巻
きコブには、高さの高いもの〔巻きコブ(大)〕50B
Aと、高さの低いもの〔巻きコブ(小)〕50BBがあ
る。ここで、巻きコブ(小)50BBは、高さが約50
マイクロメートル(μm,ミクロンともいう)〜約10
00マイクロメートル程度で、幅が約1〜2cm程度の
ものをいう。
【0019】傷50Cは、図3(C)に示すように、フ
ィルムをカットするカッタによる擦り傷等であって、ロ
ール表面全周にわたって生じるのが特徴である。縦シワ
50Dは、図3(D)に示すように、上述のシワと異な
りロール表面全周にわたらず、短い縦筋がランダムに入
るのが特徴である。斜めシワ50Eは、図3(E)に示
すように、フィルムのカット不良等によって生じるもの
である。特に巻きコブの回りに生じることが多い。
【0020】異物50Fは、図3(F)に示すように、
例えばフィルムの焦げた部分やフィルム間に入り込んだ
虫や毛髪であり、主に黒色に見えるもので、ロール状フ
ィルムの内部に生じるのが特徴である。この欠陥とされ
る異物(黒異物ともいう)のサイズは、例えば約0.4
mm以上のものをいう。なお、このような欠陥ではない
が、欠陥検出において欠陥として検出されてしまうもの
として、ロール表面の巻き終わり50G〔図3(G)参
照〕,ロール内部の巻き始め,紙管の螺旋等がある。
【0021】本実施形態にかかるロール状フィルムの欠
陥検出装置は、これらの欠陥のうち、帯状シワ50A,
巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥
を検出するものである。これらの帯状シワ50A,巻き
コブ(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥の特
徴は、上述のようにロール状フィルム1の表面付近の全
周にわたって生じることである。また、これらの欠陥
は、輝度の高い箇所を欠陥と認識する明欠陥法による欠
陥検出によれば、いずれの欠陥も欠陥部分の輝度が正常
部分の輝度よりも高い側へ突出するという特徴もある。
【0022】そこで、本実施形態では、これらの欠陥の
特徴に着目し、輝度の高い箇所を欠陥と認識する明欠陥
法により、輝度値のピーク値で欠陥の有無を検出するよ
うにしている。このため、本欠陥検出装置は、図2に示
すように、照明装置(光源)2と、画像入力装置3と、
画像処理装置(データ処理装置)4と、表示装置5とを
備えて構成される。
【0023】なお、照明装置2と画像入力装置3とから
光学系が構成される。また、画像入力装置3により取り
込まれた画像情報(画像データ)を処理して欠陥を検出
する画像処理装置4から画像処理系(データ処理系,信
号処理系)が構成される。ここで、光学系は、以下の
〜の条件を満たすように構成する。これは、後述する
ように画像処理して帯状シワ50A,巻きコブ(大)5
0BA及び斜めシワ50Eによる欠陥検出を行なう場合
に、これらのシワ等の欠陥部分の輝度が正常部分の輝度
よりも高くなるようにして(即ち原画像が白くなるよう
にして)欠陥部分を際立たせ、より確実に欠陥を検出で
きるようにするためである。
【0024】シワ等の欠陥部分と正常部分との間のコ
ントラストを上げるべく、照明装置2により照射され、
ロール状フィルム1の表面付近で反射する反射光の輝度
が最も高くなるように照明装置1と画像入力装置3との
角度を調整する。なお、輝度が最も高くなるとは、画像
入力装置3から画像処理装置4への出力が最も高くなる
ことをいう。
【0025】シワ等の欠陥部分と正常部分との間のコ
ントラストを上げるべく、照明装置2は、なるべく光量
の高いもの(特に、指向性の高いものが望ましい)を用
いる。 画像入力装置3は、図2に示す基準軸線Yにできるだ
け近くなるように配置し、照明装置2と画像入力装置3
との角度はできるだけ狭くなるようにする。これは、ロ
ール状フィルム1には種々の巻き長さのものがあり、そ
れぞれの種類によって巻き径が異なるため、これによっ
て画像入力装置3の光軸がなるべくずれないようにする
ためである。また、画像入力装置3の光軸がロール状フ
ィルム1に対して斜めになっているほど、画像入力装置
3の光軸がずれてしまうからである。このように配置す
ることで、測定精度を向上させることができるのであ
る。
【0026】これらの条件を満たすように、本実施形態
では、以下のように、照明装置2,画像入力装置3が構
成される。照明装置2は、ロール状フィルム1のロール
幅方向全面を強度(光量,指向性)の高い光で照射でき
るもの、例えばアパーチャ型蛍光灯(通常の蛍光灯より
も光量が大きく、指向性も高い),伝送ライト,LED
照明,ファイバ照明等の大光量の照明を用いるのが好ま
しい。なお、照明装置2は、照度の比較的低い照明系、
例えば高周波蛍光灯,発熱を抑えた白色電球,ハロゲン
ランプ等を用いても良いし、また通常の蛍光灯であって
も良い。
【0027】照明装置2は、ロール状フィルム1に平行
に良好な帯状の反射画像が得られるように、例えば直管
の蛍光灯(アパーチャ型蛍光灯)やハロゲンファイバー
ランプのように長さのあるものを用い、ロール状フィル
ム1の上方にロール状フィルム1のロール幅方向に延在
するように配置するのが好ましい。特に、照明装置2
は、図2に示すように、ロール状フィルム1の外周面の
検査点Pから所定距離(例えば約55mm〜約95mm
程度、より好ましくは約65mm〜約85mm程度)だ
け離れた位置に配設するのが望ましい。また、照明装置
2は、検査点Pを中心としてロール状フィルム1の断面
中心を通る基準軸線(実際は基準面)Yに対して所定角
度(例えば約20°〜約40°程度、より好ましくは約
25°〜約35°程度)になるように配設するのが望ま
しい。
【0028】画像入力装置3は、照明装置2により照射
されたロール状フィルム1のロール幅方向全表面付近
(検査対象領域)の反射画像を取り込み、この画像デー
タを画像処理装置4へ入力するもので、例えばCCDイ
メージセンサ(CCDエリアセンサ,CCDラインセン
サ)を用いた固体撮像カメラ(CCDカメラ,撮像装
置)が用いられる。なお、ここではCCDイメージセン
サを用いているが、他のラインセンサやエリアセンサで
あっても良い。特にラインセンサが好ましい。
【0029】ここで、ロール幅方向全表面付近の反射画
像とは、一般にロール表面から約10mm程度内側まで
の層の反射画像であり、好ましくはロール表面から約5
mm程度内側までの層の反射画像である。画像入力装置
3は、図2に示すように、ロール状フィルム1の外周面
の検査点Pから所定距離(例えば約600mm〜約12
00mm程度、より好ましくは約700mm〜約100
0mm程度)だけ離れた位置に固定して配設するのが望
ましい。また、画像入力装置3は、基準軸線Yを挟んで
照明装置2に対して反対側に配設する。特に、画像入力
装置3は、検査点Pを中心として上記の基準軸線Yを挟
んで照明装置2に対して反対側に所定角度(例えば約2
°〜約10°程度、より好ましくは約3°〜約5°程
度)になるように配設するのが望ましい。このように配
置すると、画像入力装置3と照明装置2との角度は所定
の設定角度(例えば約22°〜約50°程度、より好ま
しくは約28°〜約40°程度)となる。これにより、
画像入力装置3に帯状の反射画像が確実に取り込まれ
る。
【0030】なお、光学系の配置は、これに限定される
ものではなく、照明装置2はできるだけロール状フィル
ム1の検査点Pに近づけ、効率良く光を照射することが
望ましいが、現実には画像入力装置3の視界に入らない
ように、所定の距離をあけることになり、本実施形態の
ような距離だけロール状フィルム1から離すことにな
る。また、画像入力装置3もロール状フィルム1の検査
点Pに接近させた方が良い画像を得やすいが、その焦点
距離や撮像範囲の制限もあるので、実際にはロール状フ
ィルム1から適当な距離だけ離すことになる。しかし、
いずれにしても画像入力装置3は基準軸線Yを中心に照
明装置2とは反対側に設けることが必要である。
【0031】そして、画像入力装置3では、ロール状フ
ィルム1の外周面付近の帯状の反射画像をロール状フィ
ルム1を回転させながら順次取り込んで、ロール状フィ
ルム1の全周の反射画像を取り込むようになっている。
画像処理装置(データ処理部)4は、画像入力装置3か
ら入力された画像データを処理して、ロール状フィルム
1に生じる帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA及
び斜めシワ50Eを欠陥として検出するものである。な
お、ここでは、画像入力装置3によって順次取り込まれ
たロール状フィルム1の外周面の画像を積算処理し、ロ
ール状フィルム1のロール1周分(外周面全周)の画像
を原画像として取り込むようになっている。なお、原画
像は、例えば図4に示すような画像である。ここでは、
シワ等による欠陥の一例として帯状シワによる欠陥のあ
る原画像を示している。
【0032】画像処理装置4は、図1に示すように、濃
度プロジェクション算出部10と、オープニング処理部
(形態解析処理部)11と、補正濃度プロジェクション
算出部12と、ピーク値算出部13と、半値幅算出部1
4と、欠陥判別部15と、ピーク値判定用しきい値記憶
部16と、半値幅判定用しきい値記憶部17とを備えて
構成される。
【0033】ここで、濃度プロジェクション算出部10
は、画像入力装置3により取り込まれた原画像(例えば
5000幅×5000ライン)に対してX軸の濃度プロ
ジェクションを算出するものである。そして、濃度プロ
ジェクション算出部10は、X軸の濃度プロジェクショ
ンをオープニング処理部11及び補正濃度プロジェクシ
ョン算出部12へ出力するようになっている。
【0034】このX軸の濃度プロジェクションは、帯状
シワ50Aの場合は、図5中、実線Aで示すようにな
り、巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ50Eの場合
は、図7中、実線Aで示すようになる。ここでは、図4
に示すように、原画像の左上隅を原点Oとして右方向へ
向けてX軸をとり、下方向へ向けてY軸をとっている。
なお、図5では、図5中、符号Xで示すように、5つの
帯状シワ50Aがある場合を示している。また、図6で
は、図6中、符号Xで示すように1つの巻きコブ(大)
50BAと、符号Yで示すように2つの斜めシワ50E
がある場合を示している。
【0035】ここで、X軸の濃度プロジェクションは、
原画像のX軸方向の輝度(濃度)分布であり、ここで
は、原画像の全ライン(例えば5000ライン、即ちフ
ィルム長さ方向に5000ピクセル)のX軸方向(50
00幅、即ちフィルム幅方向に5000ピクセル)の輝
度値をロール幅位置毎に加算し、加算したものをライン
数で割って全ラインの平均輝度値を算出し、これをX軸
の濃度プロジェクションとしている。なお、X軸の濃度
プロジェクションは、濃度プロジェクション,生信号,
写影加算ともいう。また、原画像の濃度が薄くなるほど
(原画像が白くなるほど)輝度は高くなり、原画像の濃
度が濃くなるほど(原画像が黒くなるほど)輝度は0に
近くなる。
【0036】このようにして、ロール状フィルム1の全
周にわたって平均化することによって、気泡のようにロ
ール状フィルム1の全周に連続せず、方向性のないもの
は平均化されて目立たなくなるようにして、ロール状フ
ィルム1の全周にわたって連続している帯状シワ50
A,巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ50Eによる
欠陥を際立たせるようにしているのである。
【0037】しかし、このようにして算出されたX軸の
濃度プロジェクションは、照明装置2から照射された光
の強さや画像入力装置3の感度等に応じた値となり、帯
状シワ50A,巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ5
0Eによる欠陥部分以外の正常部分の輝度値が通常は0
にならない。このため、帯状シワ50A,巻きコブ
(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥部分の輝
度は正常部分の輝度の影響を受けてしまい、欠陥部分の
輝度の絶対的な評価が難しく、この欠陥部分の輝度によ
り欠陥検出を行なうのは困難である。
【0038】このため、オープニング処理部11及び補
正濃度プロジェクション算出部12による処理,算出を
行なうようにしている。オープニング処理部11は、濃
度プロジェクション算出部10により算出された濃度プ
ロジェクションに対して、侵食処理(erosion,エロージ
ョン),膨張処理(dilation,ダイレーション)を順に
行なうオープニング処理(形態解析処理の一種)を行な
うことでベースライン(ベース信号)を算出するもので
ある。
【0039】このベースラインは、帯状シワ50Aの場
合は、図5中、破線Bで示すようになり、巻きコブ
(大)50BA及び斜めシワ50Eの場合は、図6中、
破線Bで示すようになる。ここでは、帯状シワ50A,
巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥
を検出するためのベースラインは、形態解析処理として
オープニング処理を行ない、これらの欠陥の種類に応じ
たベースラインを確実に算出できるようにしている。
【0040】ここで、オープニング処理とは、まず侵食
処理(erosion,エロージョン)を行なった後、膨張処理
(dilation, ダイレーション)を行なうものである。こ
のうち、侵食処理は、濃度プロジェクションの所定範囲
毎(所定幅毎)の最小値をとってプロットしていくもの
である。このように侵食処理を行なうと、帯状シワ50
Aの場合は、図5中、一点鎖線Cで示すようになり、巻
きコブ(大)50BA及び斜めシワ50Eの場合は、図
6中、一点鎖線Cで示すようになる。
【0041】一方、膨張処理は、侵食処理により得られ
た信号の所定範囲毎(侵食処理の場合と同じ幅)の最大
値をとってプロットしていくものである。これによりベ
ースラインが得られる(図5,図6中、破線B)。補正
濃度プロジェクション算出部12は、濃度プロジェクシ
ョンとベースラインとの差を算出するものである(減算
処理)。つまり、濃度プロジェクション(図5,図6
中、実線A)からベースライン(図5,図6中、破線
B)を減算して補正濃度プロジェクションを算出するも
のである。この補正濃度プロジェクションは、帯状シワ
50Aの場合は、図5中、実線Dで示すようになり、巻
きコブ(大)50BA及び斜めシワ50Eの場合は、図
6中、実線Dで示すようになる。
【0042】これにより、帯状シワ50A,巻きコブ
(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥部分(即
ち、帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA及び斜め
シワ50E)以外の正常部分の輝度値がほぼ0になる。
これにより、帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA
及び斜めシワ50Eによる欠陥部分の絶対的な評価が可
能になる。特に、帯状シワ50A,巻きコブ(大)50
BA及び斜めシワ50Eによる欠陥を共通のしきい値
〔一つのピーク値判定用しきい値及び一つの半値幅判定
用しきい値(ピーク幅判定用しきい値)〕で判別するこ
とができるようになる。
【0043】ピーク値算出部13は、補正濃度プロジェ
クションからピーク値を算出するものである。つまり、
ピーク値算出部13は、補正濃度プロジェクションの所
定輝度値以上のピーク値を算出するものである。半値幅
算出部14は、ピーク値算出部13により算出されたピ
ーク値のある部分の半値幅〔補正濃度プロジェクション
のピーク値のある部分のピーク値の半分の値(半値)の
補正濃度プロジェクションの幅〕を算出するものであ
る。
【0044】ここで、半値幅も考慮しているのは、補正
濃度プロジェクションのピーク値が高くても、半値幅が
狭い場合には帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA
及び斜めシワ50Eによる欠陥でない場合と推定できる
ため、このようなものを帯状シワ50A,巻きコブ
(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥と誤判別
しないようにして、帯状シワ50A,巻きコブ(大)5
0BA及び斜めシワ50Eによる欠陥を確実に判別でき
るようにするためである。
【0045】なお、ここでは、半値幅算出部14は、ピ
ークの半値幅を算出しているが、ピーク値算出部13に
より算出された補正濃度プロジェクションのピーク値の
ある部分の幅を算出するもので、ピークの幅の狭いもの
を帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA及び斜めシ
ワ50Eによる欠陥と誤判別しないようにすることがで
きれば良く、ピークの幅はこれに限られるものではな
い。このため、半値幅算出部14をピーク幅算出部とも
いう。
【0046】欠陥判別部15は、補正濃度プロジェクシ
ョンのピーク値及びその半値幅に基づいて帯状シワ50
A,巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ50Eによる
欠陥の有無を判別するものである。このため、欠陥判別
部15は、ピーク値判定部15Aと、半値幅判定部15
Bとを備えて構成される。
【0047】ピーク値判定部15Aは、ピーク値算出部
13により算出された補正濃度プロジェクションのピー
ク値と、ピーク値判定用しきい値記憶部16に記憶され
たピーク値判定用しきい値(第1設定輝度値,例えば輝
度値約40)とを比較して、算出されたピーク値がピー
ク値判定用しきい値(例えば輝度値約40)以上である
か否かを判定するものである。
【0048】半値幅判定部15Bは、半値幅算出部14
により算出された補正濃度プロジェクションのピークの
半値幅と、半値幅判定用しきい値記憶部17に記憶され
た半値幅判定用しきい値(第1設定幅,例えば幅約2.
5mm)とを比較して、算出された半値幅が半値幅判定
用しきい値(例えば幅約2.5mm)以上であるか否か
を判定するものである。
【0049】なお、半値幅判定部15Bは、半値幅算出
部14により算出された補正濃度プロジェクションのピ
ークの幅がピーク幅判定用しきい値とを比較して、ピー
クの幅がピーク幅判定用しきい値以上であるか否かを判
定するものであれば良い。このため、半値幅判定部15
Bをピーク幅判定部という。ここで、ピーク値判定用し
きい値記憶部16及び半値幅判定用しきい値記憶部17
は、以下のようにして設定されたピーク値判定用しきい
値及び半値幅判定用しきい値を記憶している。
【0050】図7は、縦軸を補正濃度プロジェクション
(濃度プロジェクション−ベースライン)とし、横軸を
半値幅(mm)として、良品(図中、○で示す),巻き
コブ(大)(図中、□で示す),巻きコブ(小)(図
中、●で示す),斜めシワ(図中、△で示す),帯状シ
ワ(図中、◇,▽で示す),縦シワ(図中、☆で示す)
のぞれぞれのサンプルをプロットしたシワ欠陥クラスタ
リングである。
【0051】これによれば、帯状シワ50A,巻きコブ
(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥を検出す
るためには、半値幅に対してピーク値判定用しきい値を
図7中、破線Aで示すように引けば良い。つまり、半値
幅判定用しきい値を第1所定幅約1.25mmよりも小
さく設定する場合にはピーク値判定用しきい値を第1所
定輝度値約43に設定するのが好ましく、また、半値幅
判定用しきい値を第1所定幅約1.25mm以上に設定
する場合にはピーク値判定用しきい値を第2所定輝度値
約34に設定するのが好ましい。なお、補正濃度プロジ
ェクション(濃度プロジェクション−ベースライン)
は、輝度値に相当する値として与えられるため、ピーク
値判定用しきい値も輝度値に相当する値として与えられ
る。
【0052】そして、画像処理装置4は、この判別結果
を表示装置5に表示するための表示用データを作成する
ようになっている。つまり、画像処理装置4は、欠陥判
別部15による判別結果を示す原画像を縮小したデータ
(例えば2500幅×2500ライン)を表示装置5に
より表示できる大きさのデータ(例えば500幅×50
0ライン)へ圧縮変換するようになっている。そして、
この表示用データを表示装置5へ出力するようになって
いる。なお、画像処理装置4は、欠陥判別部15による
判別結果をデータとして記憶装置に記憶するようになっ
ている。
【0053】表示装置5は、上述のような判別結果に応
じた表示データを表示するものであり、例えば画像処理
装置4により欠陥が検出された場合には欠陥の位置をモ
ニタに表示するものである。
【0054】本発明の第1実施形態としてのロール状フ
ィルムの欠陥検出装置は、上述のように構成されるた
め、この装置による欠陥検出方法は、以下のようにな
る。つまり、図8に示すように、ステップS10で、ま
ず、ロール状フィルム1を回転させながら、画像入力装
置3がロール状フィルム1の反射画像(画像データ)を
順次取り込み、これをロール状フィルム1の外周全体の
画像(原画像)として読み込み、ステップS20で、デ
ータの処理速度を速めるべく、読み込まれた画像データ
を縮小処理して(例えば5000幅×5000ラインか
ら2500幅×2500ラインへ縮小する)、ステップ
S30へ進む。
【0055】次に、ステップS30で、濃度プロジェク
ション算出部10が、画像入力装置3により入力された
原画像の濃度プロジェクションを算出し、これをオープ
ニング処理部11及び補正濃度プロジェクション算出部
12へ出力して、ステップS40へ進む。この濃度プロ
ジェクションは、帯状シワ50Aの場合は、図5中、実
線Aで示すようになり、巻きコブ(大)50BA及び斜
めシワ50Eの場合は、図6中、実線Aで示すようにな
る。
【0056】そして、ステップS40で、オープニング
処理部11が、濃度プロジェクション算出部10により
算出された濃度プロジェクションに対して、エロード処
理,ダイレート処理を順に行なうオープニング処理を行
なうことでベースラインを算出して、ステップS50へ
進む。このベースラインは、帯状シワ50Aの場合は、
図5中、破線Bで示すようになり、巻きコブ(大)50
BA及び斜めシワ50Eの場合は、図6中、破線Bで示
すようになる。
【0057】次に、ステップS50で、補正濃度プロジ
ェクション算出部12が、濃度プロジェクションからベ
ースラインを引いて補正濃度プロジェクションを算出し
て、ステップS60へ進む。この補正濃度プロジェクシ
ョンは、帯状シワ50Aの場合は、図5中、実線Dで示
すようになり、巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ5
0Eの場合は、図6中、実線Dで示すようになる。
【0058】次いで、ステップS60で、ピーク値算出
部13がこのようにして算出された補正濃度プロジェク
ションのピーク値を算出するとともに、半値幅算出部1
4がそのピークの半値幅を算出し、ステップS70で、
ピーク値判定用しきい値記憶部16からピーク値判定用
しきい値(例えば輝度値約40)を読み込むとともに、
半値幅判定用しきい値記憶部17から半値幅判定用しき
い値(例えば幅約2.5mm)を読み込んで、ステップ
S80へ進む。
【0059】そして、ステップS80で、欠陥判別部1
5が、補正濃度プロジェクションのピーク値及び半値幅
に基づいて帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA及
び斜めシワ50Eによる欠陥の判別を行なう。つまり、
欠陥判別部15のピーク値判定部15Aが、ピーク値算
出部13により算出されたピーク値がピーク値判定用し
きい値(例えば輝度値約40)以上であるかを判定し、
さらに、欠陥判別部15の半値幅判定部15Bが、半値
幅算出部14により算出された半値幅が半値幅判定用し
きい値(例えば幅約2.5mm)以上であるか否かを判
定する。そして、欠陥判別部15が、ピーク値がピーク
値判定用しきい値(例えば輝度値約40)以上であり、
かつ半値幅が半値幅判定用しきい値(例えば幅約2.5
mm)以上である場合に帯状シワ50A,巻きコブ
(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥があると
判別して、ステップS90へ進む。なお、欠陥判別部1
5は、この判別結果はデータとして記憶装置に記憶す
る。
【0060】ステップS90では、この判別結果を表示
装置5に表示するための表示用データを作成する。つま
り、欠陥判別部15は、判別結果を示す処理データ(例
えば2500幅×2500ライン)を表示装置5により
表示できる大きさのデータ(例えば500幅×500ラ
イン)へ変換する。そして、ステップS100で、欠陥
判別部15は、このようにして作成した表示用データを
表示装置5へ出力する。これにより、帯状シワ50A,
巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥
がある場合にはその判別結果が表示装置5で表示される
(図4参照)。
【0061】したがって、本実施形態にかかるロール状
フィルムの欠陥検出装置によれば、光学系を構成する照
明装置2と画像入力装置3との配置等により反射画像の
帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA及び斜めシワ
50Eによる欠陥をより際立たせることができるととも
に、画像入力装置3により取り込まれた画像の濃度プロ
ジェクションにオープニング処理を行なってベースライ
ンを算出し、これに基づいて補正濃度プロジェクション
を算出して、帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA
及び斜めシワ50Eによる欠陥を補正濃度プロジェクシ
ョンによって検出しているため、ロール状フィルム1の
表面付近に生じる帯状シワ50A,巻きコブ(大)50
BA及び斜めシワ50Eによる欠陥を誤検出することな
く、正確に、かつ精度良く欠陥検出を行なうことができ
るという利点がある。
【0062】また、ロール状フィルム1の表面付近に生
じる欠陥のうち、特に帯状シワ50A,巻きコブ(大)
50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥を、それぞれの
欠陥に応じたしきい値を設けることなく、共通のしきい
値(一つのピーク値判定用しきい値及び一つの半値幅判
定用しきい値)で欠陥判別することができ、欠陥検出に
おける画像処理を簡単に行なえるという利点がある。
【0063】また、欠陥判別において半値幅も考慮して
いるため、ピーク値は高く、幅は狭い場合には欠陥と判
別しないようにすることができ、帯状シワ50A,巻き
コブ(大)50BA及び斜めシワ50Eによる欠陥を確
実に判別できるという利点がある。次に、第2実施形態
にかかるロール状フィルムの欠陥検出装置について、図
9〜図11を参照しながら説明する。
【0064】本実施形態にかかるロール状フィルムの欠
陥検出装置は、上述した欠陥〔図3(A)〜(F)参
照〕のうち、傷50Cによる欠陥〔図3(C)参照〕を
検出するものである。ここで、傷50Cによる欠陥は、
上述のようにロール状フィルムの表面付近の全周にわた
って生じる特徴がある。
【0065】また、傷50Cによる欠陥は、上述のよう
にフィルムをカットするカッタによる擦り傷等であり、
上述の帯状シワ50A,巻きコブ(大)50BA及び斜
めシワ50Eの場合とは異なり、画像入力装置3から入
力される原画像は、黒い筋状のものとして表れるという
特徴もある。このため、輝度の低い箇所を欠陥と認識す
る暗欠陥法による欠陥検出によれば、傷50Cによる欠
陥部分の輝度が正常部分の輝度よりも低い側(マイナス
側)へ突出することになる。つまり、上述の帯状シワ5
0A等の場合には濃度プロジェクションで帯状シワ50
A等による欠陥部分の輝度は正常部分の上側(輝度値が
大きい側,プラス側)になるのに対して、傷50Cによ
る欠陥の場合には濃度プロジェクションで傷50Cによ
る欠陥部分は正常部分の下側(輝度値が小さい側,マイ
ナス側)になる。
【0066】そこで、本実施形態では、この傷50Cに
よる欠陥の特徴に着目し、輝度の低い箇所を欠陥と認識
する暗欠陥法により、輝度値の負ピーク値で欠陥の有無
を検出するようにしている。このため、本欠陥検出装置
は、図2に示すように、照明装置(光源)2と、画像入
力装置3と、画像処理装置(データ処理装置)4と、表
示装置5とを備えて構成される。なお、照明装置2と画
像入力装置3とから光学系が構成される。また、画像処
理装置4により画像データを処理する画像処理系(デー
タ処理系,信号処理系)が構成される。
【0067】このうち、画像処理装置(データ処理装
置)4の構成が上述の第1実施形態のものと異なり、照
明装置(光源)2,画像入力装置3,表示装置5の構成
は、上述の第1実施形態のものと同様であるため、ここ
ではその説明を省略する。ここでは、傷50Cによる欠
陥の特徴から、上述の帯状シワ50A等による欠陥を検
出する場合と異なり、画像処理装置4が形態解析処理と
してクロージング処理を行なってベースラインを算出し
ている。
【0068】ここで、画像処理装置4は、画像入力装置
3から入力された画像データを処理して、ロール状フィ
ルム1に生じる傷50Cを欠陥として検出するものであ
る。なお、ここでは、画像入力装置3によって順次取り
込まれたロール状フィルム1の外周面の画像を積算処理
し、ロール状フィルム1のロール1周分の画像を原画像
として取り込むようになっている。
【0069】画像処理装置4は、図9に示すように、濃
度プロジェクション算出部20と、クロージング処理部
(形態解析処理部)21と、補正濃度プロジェクション
算出部22と、ピーク値算出部23と、欠陥判別部24
と、ピーク値判定用しきい値記憶部25とを備えて構成
される。ここで、濃度プロジェクション算出部20は、
上述の第1実施形態のものと同様に、画像入力装置3か
ら取り込まれた原画像(例えば5000幅×5000ラ
イン)に対してX軸の濃度プロジェクションを算出する
ものである。この濃度プロジェクションは、図10中、
実線Aで示すようになる。なお、図10では、図10
中、符号Xで示すように、1つの傷50Cがある場合を
示している。
【0070】ここで、X軸の濃度プロジェクションは、
原画像のX軸方向の輝度(濃度)分布であり、ここで
は、原画像の全ライン(例えば5000ライン)のX軸
方向(5000幅)の輝度値を幅位置毎に加算し、この
加算したものをライン数で割って平均輝度値を算出し、
これをX軸の濃度プロジェクションとしている。なお、
X軸の濃度プロジェクションは、生信号の写影加算とも
いう。また、原画像の濃度が薄くなるほど(原画像が白
くなるほど)輝度は高くなり、原画像の濃度が濃くなる
ほど(原画像が黒くなるほど)輝度値は0に近くなる。
【0071】このようにして、ロール状フィルム1の全
周にわたって平均化することによって、気泡のようにロ
ール状フィルム1の全周に連続せず、方向性のないもの
は平均化されて目立たなくなるようにして、ロール状フ
ィルム1の全周にわたって連続している傷50Cによる
欠陥を際立たせるようにしているのである。しかし、こ
のようにして算出されたX軸の濃度プロジェクション
は、照明装置2から照射された光の強さや画像入力装置
3の感度等に応じた値となり、傷50Cによる欠陥部分
以外の正常部分の輝度値が通常は0にならない。このた
め、傷50Cによる欠陥部分の輝度は正常部分の輝度の
影響を受けてしまい、欠陥部分の輝度の絶対的な評価が
難しく、この欠陥部分の輝度により欠陥検出を行なうの
は困難である。
【0072】このため、クロージング処理部21及び補
正濃度プロジェクション算出部22による処理,算出を
行なうようにしている。クロージング処理部21は、濃
度プロジェクションに対してクロージング処理(形態解
析処理の一種)を行なって、傷50Cによる欠陥に応じ
たベースライン(ベース信号)を算出するものである。
つまり、クロージング処理部21は、濃度プロジェクシ
ョンに対して、まず膨張処理(dilation, ダイレーショ
ン)を行ない、次いで膨張処理を行なったものに対して
侵食処理(erosion,エロージョン)を行なって得られた
ものをベースラインとする。このベースラインは、図1
0中、破線B(破線Bは実線Aと後述の一点鎖線Cとの
間に位置している)で示すようになる。
【0073】ここで、クロージング処理とは、第1実施
形態のオープニング処理とは逆に、まず膨張処理(dila
tion, ダイレーション)を行なった後、エロード処理
(erosion,エロージョン)を行なうものである。このう
ち、膨張処理は、濃度プロジェクションの所定範囲毎
(所定幅毎)の最大値をとってプロットしていくもので
ある。このように膨張処理を行なうと、図10中、一点
鎖線Cで示すようになる。
【0074】一方、侵食処理は、膨張処理により得られ
た信号の所定範囲毎(所定幅毎)の最小値をとってプロ
ットしていくものである。これによりベースラインを算
出する(図10中、破線B)。補正濃度プロジェクショ
ン算出部22は、上述の第1実施形態のものと同様に、
濃度プロジェクションとベースラインとの差を算出する
ものである(減算処理)。つまり、濃度プロジェクショ
ンからベースラインを減算して補正濃度プロジェクショ
ンを算出するものである。これにより、傷50Cによる
欠陥部分(即ち、傷50Cによる欠陥部分)以外の正常
部分の輝度値がほぼ0になる。これにより、傷50Cに
よる欠陥部分の絶対的な評価が可能になる。この補正濃
度プロジェクションは、図10中、実線Dで示すように
なる。
【0075】ピーク値算出部23は、補正濃度プロジェ
クションからピーク値を算出するものである。つまり、
ピーク値算出部23は、補正濃度プロジェクションの所
定輝度値以下のピーク値を負ピーク値として算出するも
のである。ここで、上述の帯状シワ50A等による欠陥
の場合と異なり、半値幅を考慮していないのは、傷50
Cによる欠陥の場合は幅が狭いため、ピーク値のみで判
別できるからである。
【0076】欠陥判別部24は、補正濃度プロジェクシ
ョンのピーク値(負ピーク値)に基づいて傷50Cによ
る欠陥の有無を判別するものである。このため、欠陥判
別部24は、ピーク値判定部24Aとを備えて構成され
る。そして、欠陥判別部24は、ピーク値判定部24A
がピーク値算出部23により算出されたピーク値がピー
ク値判定用しきい値(例えば輝度値約−10)以下の値
であると判定した場合にその部分に傷50Cによる欠陥
があると判別するようになっている。
【0077】ピーク値判定部24Aは、ピーク値算出部
23により算出されたピーク値と、ピーク値判定用しき
い値記憶部(負ピーク値判定用しきい値記憶部)25に
記憶されたピーク値判定用しきい値とを比較して、算出
されたピーク値がピーク値判定用しきい値(負ピーク値
判定用しきい値,例えば輝度値約−10)以下の値であ
るか否かを判定するものである。これは、算出されたピ
ーク値がピーク値判定用しきい値(例えば輝度値約−1
0)よりもマイナス側に大きい値であるか否かを判定し
ている。なお、ピーク値判定用しきい値を絶対値として
設定する場合は、ピーク値判定部24Aは、算出された
ピーク値がピーク値判定用しきい値(例えば輝度値約1
0)以上であるか否かを判定することになる。
【0078】ここで、ピーク値判定用しきい値記憶部2
5は、負ピーク値判定用しきい値(第2設定輝度値,例
えば輝度値約−10)を記憶しているものである。そし
て、画像処理装置4は、傷50Cによる欠陥があると判
別された場合は、この判別結果を表示装置5に表示する
ための表示用データを作成するようになっている。つま
り、画像処理装置4は、欠陥判別部24による判別結果
を示す処理データ(例えば2500幅×2500ライ
ン)を表示装置5により表示できる大きさのデータ(例
えば500幅×500ライン)へ変換するようになって
いる。そして、この表示用データを表示装置5へ出力す
るようになっている。なお、画像処理装置4は、欠陥判
別部24による判別結果をデータとして記憶装置に記憶
するようになっている。表示装置5は、上述の第1実施
形態のものと同様に、画像処理装置4により欠陥が検出
された場合に、欠陥の種類や位置などをモニタに表示す
るものである。
【0079】本発明の第2実施形態にかかるロール状フ
ィルムの欠陥検出装置は、上述のように構成されるた
め、この装置による欠陥検出は、図11のフローチャー
トに示すような方法で行なわれる。
【0080】つまり、図11に示すように、ステップA
10で、まず、ロール状フィルム1を回転させながら、
画像入力装置3がロール状フィルム1の反射画像を順次
取り込み、これをロール状フィルム1の外周面全周の画
像(原画像)として画像処理装置4が読み込み、ステッ
プA20で、データの処理速度を早めるべく、読み込ま
れた画像データを縮小処理して(例えば5000幅×5
000ラインから2500幅×2500ラインへ縮小す
る)、ステップA30へ進む。
【0081】次に、ステップA30で、濃度プロジェク
ション算出部20が、画像入力装置3により入力された
原画像に対して濃度プロジェクションをとる。この濃度
プロジェクションは、図10中、実線Aで示すようにな
る。そして、ステップA40で、クロージング処理部2
1によって、濃度プロジェクション算出部20により算
出された濃度プロジェクションに対して、膨張処理,侵
食処理を順に行なうクロージング処理を行なうことでベ
ースラインを算出する。このベースラインは、図10
中、破線Bで示すようになる。
【0082】次に、ステップA50で、補正濃度プロジ
ェクション算出部22が、濃度プロジェクションからベ
ースラインを引いて補正濃度プロジェクションを算出す
る。この補正濃度プロジェクションは、図10中、実線
Dで示すようになる。次いで、ステップA60で、この
ようにして算出された補正濃度プロジェクションから、
ピーク値算出部23によりピーク値を算出し、ステップ
A70で、ピーク値判定用しきい値記憶部25からピー
ク値判定用しきい値を読み込んで、ステップA80へ進
む。
【0083】そして、ステップA80で、欠陥判別部2
4によって、補正濃度プロジェクションのピーク値に基
づいて傷50Cによる欠陥の有無の判別を行なう。つま
り、欠陥判別部24のピーク値判定部24Aによりピー
ク値算出部23により算出されたピーク値が負ピーク値
判定用しきい値(例えば輝度値約−10)以下の値であ
るか否かを判定して、ピーク値が負ピーク値判定用しき
い値(例えば輝度値約−10)以下の値である場合に傷
50Cによる欠陥があると判別する。なお、欠陥判別部
24は、この判別結果はデータとして記憶装置に記憶す
る。
【0084】この結果、傷50Cによる欠陥があると判
別された場合は、ステップS90へ進み、この判別結果
を表示装置5に表示するための表示用データを作成す
る。つまり、欠陥判別部24は、判別結果を示す処理デ
ータ(例えば2500幅×2500ライン)を表示装置
5により表示できる大きさのデータ(例えば500幅×
500ライン)へ変換する。
【0085】そして、ステップS100で、欠陥判別部
24は、このようにして作成した表示用データを表示装
置5へ出力する。これにより、傷50Cによる欠陥があ
る場合にはその判別結果が表示装置5で表示される。し
たがって、本実施形態にかかるロール状フィルムの欠陥
検出装置によれば、光学系を構成する照明装置2と画像
入力装置3との配置等により反射画像の傷50Cによる
欠陥をより際立たせることができるとともに、画像入力
装置3により取り込まれた画像の濃度プロジェクション
にクロージング処理を行なってベースラインを算出し、
これに基づいて補正濃度プロジェクションを算出して、
補正濃度プロジェクションによって欠陥検出を行なって
いるため、ロール状フィルム1の表面付近に生じる傷5
0Cによる欠陥を誤検出することなく、正確に、かつ精
度良く欠陥検出を行なうことができるという利点があ
る。
【0086】また、ロール状フィルム1の表面付近に生
じる欠陥のうち、特に傷50Cによる欠陥部分を正常部
分に対して確実に際立たせることができるようにして、
誤検出することなく、正確に欠陥検出を行なうことがで
きるようにすることができるという利点がある。なお、
上述の第1実施形態では、欠陥判別部15は、ピーク値
判定と半値幅判定とを行なうことで欠陥判別を行なうよ
うにしているが、ピーク値判定のみで欠陥判別を行なう
ようにしても良い。この場合、画像処理装置4には、半
値幅算出部14,半値幅判定用しきい値記憶部17,半
値幅判定部15Bを設ける必要はない。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1,2記載
の本発明のロール状フィルムの欠陥検出装置によれば、
画像入力装置により取り込まれた原画像の濃度プロジェ
クションに形態解析処理を行なってベースラインを算出
し、これに基づいて補正濃度プロジェクションを算出し
て欠陥を強調した補正濃度プロジェクションによって欠
陥検出を行なっているため、ロール状フィルムの表面付
近に生じる欠陥を誤検出することなく、正確に、かつ精
度良く欠陥検出を行なうことができるという利点があ
る。
【0088】請求項3記載の本発明のロール状フィルム
の欠陥検出装置によれば、ロール状フィルムに生じる傷
による欠陥を確実に検出することができるという利点が
ある。請求項4記載の本発明のロール状フィルムの欠陥
検出装置によれば、欠陥判別において半値幅も考慮して
いるため、ピーク値は大きく、幅は狭い場合には欠陥と
判別しないようにすることができ、より確実に欠陥を検
出することができるという利点がある。
【0089】請求項5記載の本発明のロール状フィルム
の欠陥検出装置によれば、ロール状フィルムに生じる帯
状シワ,巻きコブ及び斜めシワによる欠陥を確実に検出
することができるという利点がある。請求項6記載の本
発明のロール状フィルムの欠陥検出装置によれば、ロー
ル状フィルムの表面付近に生じる欠陥のうち、特に帯状
シワ,巻きコブ及び斜めシワによる欠陥をそれぞれの欠
陥に応じたしきい値を設けることなく、共通のしきい値
で判別することができ、欠陥検出における画像処理を簡
単に行なうことができるという利点がある。
【0090】請求項7記載の本発明のロール状フィルム
の欠陥検出装置によれば、光学系を構成する照明装置と
画像入力装置との配置等により反射画像の中の欠陥をよ
り際立たせることができるため、より確実にロール状フ
ィルムの欠陥を検出することができるという利点があ
る。請求項8記載の本発明のロール状フィルムの欠陥検
出装置によれば、画像入力装置により取り込まれた原画
像の濃度プロジェクションに形態解析処理を行なってベ
ースラインを算出し、これに基づいて補正濃度プロジェ
クションを算出して欠陥を強調した補正濃度プロジェク
ションによって欠陥検出を行なっているため、ロール状
フィルムの表面付近に生じる欠陥を誤検出することな
く、正確に、かつ精度良く欠陥検出を行なうことができ
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置に備えられる画像処理装置の機能プロ
ック図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置の全体構成を示す模式図であり、ロー
ル状フィルムを側面視により示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置により検出する欠陥(又は疑似欠陥)
を説明するための模式図であり、(A)は帯状シワ,
(B)は巻きコブ,(C)は傷,(D)は縦シワ,
(E)は斜めシワ,(F)は異物,(G)は巻き終わり
を示し、(A), (C), (F)は模式的断面図、(B),
(D), (E), (G)は模式的正面図である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置に備えられる画像処理装置で処理され
る原画像を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置により帯状シワによる欠陥を検出する
場合の画像処理装置による処理を説明するための図であ
る。
【図6】本発明の第1実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置により巻きコブ(大)及び斜めシワに
よる欠陥を検出する場合の画像処理装置による処理を説
明するための図である。
【図7】本発明の第1実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置によるピーク値判定用しきい値及び半
値幅判定用しきい値を説明するための図である。
【図8】本発明の第1実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置による欠陥検出方法を説明するための
フローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態にかかるロール状フィル
ムの欠陥検出装置に備えられる画像処理装置の機能ブロ
ック図である。
【図10】本発明の第2実施形態にかかるロール状フィ
ルムの欠陥検出装置により傷による欠陥を検出する場合
の画像処理装置による処理を説明するための図である。
【図11】本発明の第2実施形態にかかるロール状フィ
ルムの欠陥検出装置による欠陥検出方法を説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
1 ロール状フィルム(被検査対象物) 2 照明装置 3 画像入力装置(撮像装置,CCDカメラ) 4 画像処理装置(データ処理装置) 5 表示装置 10,20 濃度プロジェクション算出部 11 オープニング処理部(形態解析処理部) 12,22 補正濃度プロジェクション算出部 13,23 ピーク値算出部 14 半値幅算出部 15,24 欠陥判別部 15A,24A ピーク値判定部 15B 半値幅判定部 16,25 ピーク値判定用しきい値記憶部 17 半値幅判定用しきい値記憶部 21 クロージング処理部(形態解析処理部) 50A 帯状シワ 50B 巻きコブ 50BA 巻きコブ(大) 50C 傷 50E 斜めシワ
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA49 BB08 BB16 BB26 BB29 CC02 DD03 DD04 FF04 FF42 GG02 GG03 GG07 GG14 GG16 HH02 HH05 HH12 JJ02 JJ07 JJ25 MM04 QQ08 QQ23 QQ25 QQ29 QQ32 QQ42 SS13 2G051 AA90 AB07 CA06 DA08 EA03 EA08 EA11 EA25 EB01 EC03 FA00 5B057 AA01 DA02 DA03 DB09 DC19 DC22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明装置により照射されたロール状フィ
    ルムの幅方向全面の反射画像を撮像する画像入力装置
    と、 該画像入力装置により得られた画像情報にしたがって欠
    陥を検出する画像処理装置とを備え、 該画像処理装置が、 該画像入力装置により撮像された原画像の濃度プロジェ
    クションを算出する濃度プロジェクション算出部と、 該濃度プロジェクション算出部により算出された該濃度
    プロジェクションのベースラインを算出する形態解析処
    理部と、 該濃度プロジェクションから該ベースラインを減算して
    補正濃度プロジェクションを算出する補正濃度プロジェ
    クション算出部と、 該補正濃度プロジェクション算出部により算出された補
    正濃度プロジェクションにより該ロール状フィルムの欠
    陥の有無を判別する欠陥判別部とを備えることを特徴と
    する、ロール状フィルムの欠陥検出装置。
  2. 【請求項2】 該画像処理装置が、該補正濃度プロジェ
    クション算出部により算出された該補正濃度プロジェク
    ションのピーク値を算出するピーク値算出部をさらに備
    え、 該欠陥判別部が、該ピーク値算出部により算出された該
    ピーク値とピーク値判定用しきい値とを比較して該ロー
    ル状フィルムの欠陥の有無を判別することを特徴とす
    る、請求項1記載のロール状フィルムの欠陥検出装置。
  3. 【請求項3】 該欠陥判別部が、該ピーク値算出部によ
    り算出された該ピーク値が負ピーク値判定用しきい値以
    下の値である場合に該ロール状フィルムに傷による欠陥
    があると判別することを特徴とする、請求項2記載のロ
    ール状フィルムの欠陥検出装置。
  4. 【請求項4】 該画像処理装置が、該濃度プロジェクシ
    ョン算出部により算出された該濃度プロジェクションか
    ら該ピークの幅を算出するピーク幅算出部をさらに備
    え、 該欠陥判別部が、該ピーク値算出部により算出された該
    ピーク値と該ピーク値判定用しきい値とを比較するとと
    もに、該ピーク幅算出部により算出された該該ピークの
    幅とピーク幅判定用しきい値とを比較して該ロール状フ
    ィルムの欠陥の有無を判別することを特徴とする、請求
    項2記載のロール状フィルムの欠陥検出装置。
  5. 【請求項5】 該欠陥判別部が、該ロール状フィルムに
    生じる帯状シワ,巻きコブ及び斜めシワによる欠陥を共
    通のピーク値判定用しきい値及び共通のピーク幅判定用
    しきい値により判別することを特徴とする、請求項4記
    載のロール状フィルムの欠陥検出装置。
  6. 【請求項6】 該濃度プロジェクション算出部が、該画
    像入力装置により撮像された原画像の全ラインの平均輝
    度値を濃度プロジェクションとして算出することを特徴
    とする、請求項1記載のロール状フィルムの欠陥検出装
    置。
  7. 【請求項7】 該画像入力装置が、該ロール状フィルム
    の外周面付近で反射した反射光の輝度が最も大きくなる
    ような角度で配設されることを特徴とする、請求項1記
    載のロール状フィルムの欠陥検出装置。
  8. 【請求項8】 ロール状フィルムの幅方向全面の反射画
    像を撮像するステップと、 撮像された原画像の濃度プロジェクションを算出するス
    テップと、 該濃度プロジェクションのベースラインを形態解析処理
    により算出するステップと、 該濃度プロジェクションから該ベースラインを減算して
    補正濃度プロジェクションを算出するステップと、 該補正濃度プロジェクションのピーク値を算出するステ
    ップと、 該ピーク値に基づいて該ロール状フィルムの欠陥の有無
    を判別するステップとをそなえていること特徴とする、
    ロール状フィルムの欠陥検出方法。
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