JP2021006854A - ベルト検査システムおよびベルト検査プログラム - Google Patents

ベルト検査システムおよびベルト検査プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 画像形成装置の中間転写ベルトの異常部位としてのベルト欠点の検出の精度を向上することができるベルト検査システムおよびベルト検査プログラムを提供する。【解決手段】 ベルト検査システムは、画像形成装置の中間転写ベルトの画像としてのベルト画像から中間転写ベルトの異常部位としてのベルト欠点の候補を検出する欠点候補検出部を備え、欠点候補検出部は、候補の検出のための前処理をベルト画像に施し、前処理を施したベルト画像から候補を検出し、前処理は、ベルト欠点の標準的なサイズより小さい第1のサイズ以下のノイズと、ベルト欠点の標準的なサイズより大きい第2のサイズ以上のノイズとをベルト画像から除去する処理(S201〜S203)を含むことを特徴とする。【選択図】 図12

Description

本発明は、画像形成装置の中間転写ベルトの異常部位(以下「ベルト欠点」という。)を検出するためのベルト検査システムおよびベルト検査プログラムに関する。
従来のベルト検査システムとして、中間転写ベルトの表面を撮像装置によって光学的に読み取って、読み取り結果に基づいてベルト欠点を自動で検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2012−014108号公報
しかしながら、従来のベルト検査システムにおいては、ベルト欠点を高精度に検出することができないという問題がある。
そこで、本発明は、ベルト欠点の検出の精度を向上することができるベルト検査システムおよびベルト検査プログラムを提供することを目的とする。
本発明のベルト検査システムは、
画像形成装置の中間転写ベルトの画像としてのベルト画像から前記中間転写ベルトの異常部位としてのベルト欠点の候補を検出する欠点候補検出部を備え、
前記欠点候補検出部は、
前記候補の検出のための前処理を前記ベルト画像に施し、
前記前処理を施した前記ベルト画像から前記候補を検出し、
前記前処理は、前記ベルト欠点の標準的なサイズより小さい第1のサイズ以下のノイズと、
前記標準的なサイズより大きい第2のサイズ以上のノイズとの双方を前記ベルト画像から除去する処理を含むことを特徴とする。
この構成により、本発明のベルト検査システムは、
ベルト欠点の標準的なサイズより小さい第1のサイズ以下のノイズと、
ベルト欠点の標準的なサイズより大きい第2のサイズ以上のノイズとの双方を除去したベルト画像からベルト欠点の候補を検出するので、
ノイズに埋もれたベルト欠点部位をノイズから浮かび上がらせ、検出し易くし、
ベルト欠点の候補の検出の精度を向上することができ、その結果、ベルト欠点の検出の精度を向上することができる。
本発明のベルト検査システムは、
前記欠点候補検出部によって検出された前記候補に対し、
前記中間転写ベルトの品質の合否を学習モデルによって判定する合否判定部を備えても良い。
この構成により、本発明のベルト検査システムは、
検出の精度を向上した、ベルト欠点の候補に対し、
中間転写ベルトの品質の合否を学習モデルによって判定するので、
中間転写ベルトの品質の合否の判定の精度を向上することができる。
本発明のベルト検査システムは、
前記欠点候補検出部によって検出された前記候補を用いて前記学習モデルを生成する学習モデル生成部を備えても良い。
この構成により、本発明のベルト検査システムは、
中間転写ベルトの品質の合否の判定のための学習モデルを、
検出の精度を向上した、ベルト欠点の候補を用いて生成するので、
中間転写ベルトの品質の合否の判定の精度を向上することができる。
本発明のベルト検査プログラムは、
画像形成装置の中間転写ベルトの画像としてのベルト画像から前記中間転写ベルトの異常部位としてのベルト欠点の候補を検出する欠点候補検出部をコンピューターに実現させ、前記欠点候補検出部は、
前記候補の検出のための前処理を前記ベルト画像に施し、
前記前処理を施した前記ベルト画像から前記候補を検出し、
前記前処理は、
前記ベルト欠点の標準的なサイズより小さい第1のサイズ以下のノイズと、
前記標準的なサイズより大きい第2のサイズ以上のノイズとの双方を前記ベルト画像から除去する処理を含むことを特徴とする。
この構成により、
本発明のベルト検査プログラムを実行するコンピューターは、
ベルト欠点の標準的なサイズより小さい第1のサイズ以下のノイズと、
ベルト欠点の標準的なサイズより大きい第2のサイズ以上のノイズとの双方を除去したベルト画像からベルト欠点の候補を検出するので、
ノイズに埋もれたベルト欠点部位をノイズから浮かび上がらせ、検出し易くし、
ベルト欠点の候補の検出の精度を向上することができ、
その結果、ベルト欠点の検出の精度を向上することができる。
本発明のベルト検査システムおよびベルト検査プログラムは、
ベルト欠点の検出の精度を向上することができる。
本発明の実施の形態に係るベルト検査工程のフローチャートである。 図1に示す撮影工程において中間転写ベルトを撮影する撮像システムの一例を示す図である。 図1に示す撮影工程によって撮影されたベルト画像の一例を示す図である。 図3に示すベルト画像の明度のヒストグラム分布を示す図である。 1台のコンピューターによって実現される場合のベルト検査システムのブロック図である。 図1に示す画像診断工程のフローチャートである。 図6に示す前処理工程のフローチャートである。 図7に示す基本下地処理工程のフローチャートである。 図3に示すベルト画像を明度レンジ予備補正工程によって補正して得られるベルト画像の一例を示す図である。 図9に示すベルト画像の明度のヒストグラム分布を示す図である。 図7に示す撮像系明度不具合除去工程のフローチャートである。 図11に示す撮像系明度不具合除去工程の一例を示す図である。 図9に示すベルト画像を撮像系明度不具合除去工程によって処理して得られるベルト画像の一例を示す図である。 図13に示すベルト画像の明度のヒストグラム分布を示す図である。 (a)図9に示すベルト画像における数ラインの信号レベルをプロットした図である。 (b)図13に示すベルト画像における数ラインの信号レベルをプロットした図である。 (a)ベルト欠点がある中間転写ベルトのベルト画像の明度信号の一例を示す模式図である。 (b)信号成分を分解した状態での、図16(a)に示す明度信号を示す模式図である。 (c)図16(a)に示す明度信号から微小ノイズの信号成分を除去した明度信号を示す模式図である。 (d)図16(b)に示す信号成分のうち、明度ムラの信号成分を示す模式図である。 (a)図16(c)に示す明度信号から、図16(d)に示す明度信号を差し引いた明度信号を示す模式図である。 (b)図17(a)に示す明度信号にオフセット明度を与えた状態の明度信号を示す模式図である。 (c)ベルト欠点がある中間転写ベルトのベルト画像の明度信号から微小ノイズの信号成分を除去した明度信号から、明度ムラの信号成分を差し引いた明度信号の実態を示す模式図である。 (d)図17(c)に示す明度信号にオフセット明度を与えた状態の明度信号を示す模式図である。 図7に示す基本下地処理工程によって処理して得られるベルト画像におけるベルト欠点の部分の画像の一例を示す図である。 図18に示す画像の明度を3次元グラフ的にプロットしたものを示す図である。 図18に示す画像から微小ノイズの信号成分を除去した後のベルト欠点の部分の画像の一例を示す図である。 図20に示す画像の明度を3次元グラフ的にプロットしたものを示す図である。 図11に示す撮像系明度不具合除去工程の一例であって、図12に示す例とは異なる例を示す図である。 図6に示す合否判定工程において使用される学習モデルを生成する学習モデル生成工程のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る中間転写ベルトについて説明する。
カラーの画像形成装置においては、
帯電させたトナーを付着させる中間転写ベルトという部品が使われている。
中間転写ベルトは、例えば、画像形成装置がA3機である場合には、幅がA3サイズの記録媒体の短手方向の長さである297mmより少し大きい例えば330mm程度である円筒形状であり、外周の長さがA3サイズの記録媒体の長手方向の長さである420mmの2倍より少し大きい例えば850mm程度である。
中間転写ベルトは、いくつかの製造方法があるが、例えば、製造コストの観点などから押出成形によって製造される。
また、同じく製造コストの観点から、中間転写ベルトは、樹脂にカーボンを分散させて半導体領域の電気抵抗に調節することによって、製造されることも多い。中間転写ベルトは、樹脂にカーボンを分散させて製造される場合、黒や、黒褐色などの明度的に暗い外観になることが多い。
中間転写ベルトは、帯電させたトナーを付着させたり剥がしたりを繰り返す、電子的に非常にデリケートな部品であり、特に表面の突起や傷、変形に対しては非常にシビアである。例えば、中間転写ベルトの表面に、直径が数mmであって、高さが10数μmである変形が存在していても、トナーの付着状態に影響し、結果として、画像形成装置によって記録媒体に印刷される画像の質を低下させてしまう。
したがって、
中間転写ベルトの異常部位としてのベルト欠点を高精度に検出できることが望まれている。
ここで、ベルト欠点は、直径が2〜3mm程度であって、高さが10〜30μm程度であることが多い。
次に、中間転写ベルトを検査するベルト検査工程について説明する。
図1は、本実施の形態に係るベルト検査工程のフローチャートである。
図1に示すように、
中間転写ベルトの、画像による異常診断は、
中間転写ベルトを撮影する撮影工程(S101)と、
S101の撮影工程によって得られた、中間転写ベルトの画像(以下「ベルト画像」という。)に基づいて中間転写ベルトの異常を診断する画像診断工程(S102)と
によって構成される。
図2は、S101の撮影工程において中間転写ベルト10を撮影する撮像システム20の一例を示す図である。
図2に示すように、
撮像システム20は、
中間転写ベルト10を撮影する例えばラインセンサーなどの撮像装置21と、
撮像装置21に対して中間転写ベルト10を移動させるベルト移動装置22とを備えている。
撮像装置21は、中間転写ベルト10の矢印10aで示す幅方向に対して平行に設置されていることが好ましい。
撮像装置の画角サイズは、通例、中間転写ベルトの幅よりも大きく設定するので、当然の様に中間転写ベルトの端部においては、ベルト部ではない非ベルト部も写り混むが、非ベルト部はベルト欠点の検査対象領域ではないので、切り落としたりマスクするなどして処理対象から外す。
S101の撮影工程による中間転写ベルト10の撮影画像は、
中間転写ベルト10の周方向に対応する方向の長さが中間転写ベルト10の1周分の長さより長くなっている。
すなわち、撮影画像は、中間転写ベルト10の周方向に対応する方向における両端部に重複する部分が存在する。
図3は、S101の撮影工程によって撮影されたベルト画像41の一例を示す図である。図4は、ベルト画像41の明度のヒストグラム分布を示す図である。
図3および図4に示すように、撮像装置から出力されただけの未加工のベルト画像41は、通常、明度自体が低く、明度のレンジも狭く、中間転写ベルトの表面のディテールが判然としない。
図1に示す画像診断工程は、図5に示すベルト検査システム30によって実行される。
図5は、1台のコンピューターによって実現される場合のベルト検査システム30のブロック図である。
図5に示すベルト検査システム30は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部31と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部32と、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部33と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部34と、ベルト検査システム30全体を制御する制御部35とを備えている。
記憶部34は、ベルト欠点を検出するためのベルト検査プログラム34aを記憶している。ベルト検査プログラム34aは、例えば、ベルト検査システム30の製造段階でベルト検査システム30にインストールされていても良いし、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体からベルト検査システム30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からベルト検査システム30に追加でインストールされても良い。
制御部35は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部35のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部35のCPUは、記憶部34または制御部35のROMに記憶されているプログラムを実行する。
制御部35は、ベルト検査プログラム34aを実行することによって、ベルト画像からベルト欠点の候補を検出する欠点候補検出部35aと、欠点候補検出部35aによって検出されたベルト欠点の候補に対し、中間転写ベルトの品質の合否を学習モデルによって判定する合否判定部35bと、欠点候補検出部35aによって検出されたベルト欠点の候補を用いて学習モデルを生成する学習モデル生成部35cとを実現する。
なお、図5においては、ベルト検査システム30は、1台のコンピューターによって実現されている。しかしながら、ベルト検査システム30は、複数台のコンピューターによって実現されても良い。
図6は、図1に示す画像診断工程のフローチャートである。
図6に示すように、S102(図1参照。)の画像診断工程は、
ベルト欠点の候補の検出のための前処理をベルト画像に施す前処理工程(S121)と、
S121の前処理工程において前処理が施されたベルト画像に基づいてベルト欠点の候補を検出する欠点候補検出工程(S122)と、
S122の欠点候補検出工程において抽出されたベルト欠点の候補に対して合否を判定する合否判定工程(S123)とによって構成される。
図7は、図6に示す前処理工程のフローチャートである。
図7に示すように、S121(図6参照。)の前処理工程は、
S101の撮影工程によって得られたベルト画像に対して以降の工程でベルト欠点を抽出するための基本的な下地処理を実行する基本下地処理工程(S141)と、
中間転写ベルトの表面状態とは無関係に、S101の撮影工程における撮影時に混入してくると想定される、
ベルト画像の明度に影響する成分をベルト画像から除去する撮像系明度不具合除去工程(S142)とによって構成される。
図8は、図7に示す基本下地処理工程のフローチャートである。
図8に示すように、S141(図7参照。)の基本下地処理工程は、
例えば、アルファチャンネルおよびアルファチャンネルの影響をベルト画像から除去するアルファチャンネル除去工程(S161)と、
フルカラー画像のベルト画像をモノクローム画像に変換するモノクローム変換工程(S162)と、
撮像装置の撮影範囲の都合で上下端や左右端に入り込む非ベルト部や、
ベルト部のうち、周囲の非ベルト部の影響を受けている部分を切り落としたり、
切り落とした後の画像サイズを統一するべく、更に切り落としたり補填したりする不要周辺部除去工程(S163)と、
中間転写ベルトの表面の状態を人間が観察し易くしたり、微細な変化をベルト検査システム30が検出し易くしたりするために明度のレンジを予備的に補正する明度レンジ予備補正工程(S164)とによって構成される。
なお、S163の不要周辺部除去工程において正確に非ベルト部が除去されていれば、
S164の明度レンジ予備補正工程において明度のレンジを補正する際に、
非ベルト部の明度が影響しない。
したがって、S164の明度レンジ予備補正工程において明度のレンジをより適正に補正するために、S163の不要周辺部除去工程は、S164の明度レンジ予備補正工程より先に実施する。
S163の不要周辺部除去工程について説明する。
中間転写ベルトの撮影においては、撮像装置の画角を中間転写ベルトの幅よりも広く設定する都合、画像の左右端に非ベルト部が映り込むことが多い。ベルト画像の明度を補正する処理において、非ベルト部を除去しないまま補正した場合、非ベルト部の面積や色値によっては、その影響を無視できないことが多い。そこで、非ベルト部は、事前に丁寧に切り落とすか、マスク処理を施して分析処理対象から外す。
なお、ベルト画像毎に画像サイズが僅かながらも異なっていると何かと画像処理がしづらくなるので、これを避けたければ、規定サイズになるように画像端を更に切り落としたりパディング処理を行えば良い。例えば、パディング処理においては、不要部位を切り落とした後のベルト画像の最外殻のピクセルの明度を当てがったり、ベルト部の明度平均値を当てたりすれば良い。
ベルト画像のサイズの一例を示すと、撮像装置が2Kカメラである場合に、S163の不要周辺部除去工程の実行前に2048ピクセル×4792ピクセルであるとき、例えば、S163の不要周辺部除去工程の実行後に1698ピクセル×4792ピクセルになる。
S164の明度レンジ予備補正工程について説明する。
図3および図4に示すように、撮像装置から出力された未加工のベルト画像41は、
上述したように、通常、明度自体が低く、明度のレンジも狭く、中間転写ベルトの表面のディテールが判然としない。
したがって、以後の処理がし易いように事前の予備処理として明度のレンジを補正する。
例えば、次のように行えば良い。まず、撮像装置によって撮影されたベルト画像の明度を抽出し、続いて、明度毎にピクセル数を計数してヒストグラム分布を生成し、更には、それを累積して累積分布を計算する。この時、その頻度値または累積値においては全ピクセル数で割って正規化しておき、累積値が所定の暗側の閾値となる明度を、撮像装置によって撮影されたベルト画像の明度の分布の始点とし、累積値が所定の明側の閾値となる明度を、撮像装置によって撮影されたベルト画像の明度の分布の終点として定義する。ここで、暗側の閾値は、例えば、0.0025などと設定し、明側の閾値は、例えば、0.9975などと設定する。そうすると、撮像装置によって撮影されたベルト画像の明度の累積値が暗側の閾値となる明度、例えば図4で言えば0.1付近の明度が明度の分布の始点の明度として定められ、撮像装置によって撮影されたベルト画像の明度の累積値が明側の閾値となる明度、例えば図4で言えば0.22付近の明度が明度の分布の終点の明度として定められる。
あるいは、単純に撮像装置によって撮影されたベルト画像の明度のヒストグラム分布から、十分に分布全体を覆う範囲を設定し、例えば図4で言えば、明側の明度、すなわち、始点の明度を0.0とし、暗側の明度、すなわち、終点の明度を0.3として設定するなどすれば良い。
続いて、明度の補正後の明度のレンジを設定する。例えば、次式にて変換を行う。
after[i] = {(after[max]−after[min])}*{(before[i]−before[min])/(before[max]−before[min])}+after[min]+offset1
before[min]:撮像装置から出力された未加工のベルト画像の暗側の閾値に相当する明度
before[max]:撮像装置から出力された未加工のベルト画像の明側の閾値に相当する明度
after[min]:明度レンジ予備補正工程後のベルト画像の暗側の分布の始点に相当する明度
after[max]:明度レンジ予備補正工程後のベルト画像の明側の分布の終点に相当する明度
offset1:オフセット明度
例えば、明度の補正後の明度のレンジの始点であるafter[min]には、0.3を、明度の補正後の明度のレンジの終点であるafter[max]には、0.9を設定すれば良い。更に、全体的に暗いので、視認性の向上のために、オフセット明度としてoffset1を与えて、明度の分布全体をシフトしても良い。
なお、after[i]の値域は、基本的に、0.0〜1.0を想定するが、暗側の閾値未満の明度や、明側の閾値超の明度は、明度の変換後に、0.0未満や1.0超になることがあるので、0.0や1.0になるようにクリップする。即ち、0.0未満の明度は0.0に、1.0超の明度は1.0に置換する。
上述したように、入力画像の明度の分布の始点、終点に相当する明度のレンジを、線形変換して所定の明度のレンジにて出力画像を生成する。
更に、after[i]は、視認性の向上のために、例えば次式のように変換しても良い。
f[i] = α*C[after[i]]^γ + offset2
α:ゲイン
γ:ガンマ補正指数
C:contrast補正関数
offset2:オフセット明度
すなわち、ゲインを与えたり、contrast関数を掛けて略S字にしたり、ガンマ指数を掛けたり、オフセットを与えても良い。
なお、f[i]の値域も、after[i]の値域と同様に、基本的に、0.0〜1.0を想定している。したがって、明度が0.0未満になるピクセルに関しては、明度が0.0になるようにクリップし、明度が1.0超になるピクセルに関しては、明度が1.0になるようにクリップする。
図9は、図3に示すベルト画像41をS141の基本下地処理工程によって処理して得られるベルト画像42の一例を示す図である。図10は、ベルト画像42の明度のヒストグラム分布を示す図である。
図9に示すベルト画像42は、図10に示すように、after[min]:0.3、after[max]:0.9を与えて変換したものである。
図9に示すように、
ベルト画像42は、S141の基本下地処理工程によって、
中間転写ベルトの表面の状態のディテールはある程度、強調されて、様々なものが観測できるようになる。
しかしながら、
暗電流ノイズ、フォトンノイズなどのベルト欠点より微小なサイズのノイズ(以下「微小ノイズ」という。)や、
撮像装置のレンズの周辺光量落ち成分などによって生じる定常的なノイズ、
作業者の影の映り込み、
照明の照度のムラなどによって生じる非定常的なノイズ(以下「明度ムラ」という。)などの妨害により、
検出対象のベルト欠点は依然として観測しにくい。
したがって、図7に示すように、S141の基本下地処理工程の後、S142の撮像系明度不具合除去工程が実行される。
図11は、図7に示す撮像系明度不具合除去工程のフローチャートである。
図11に示すように、S142(図7参照。)の撮像系明度不具合除去工程は、ベルト画像から微小ノイズの成分を除去する微小ノイズ除去工程(S181)と、ベルト画像から明度ムラを除去する明度ムラ除去工程(S182)と、中間転写ベルトの表面の状態を人間が観察し易くしたり、微細な変化をベルト検査システム30が検出し易くしたりするために明度のレンジを更に補正する明度レンジ追補正工程(S183)とによって構成される。
中間転写ベルトの表面のディテールを強調したベルト画像においては、定常的に撮像装置の光学系の蹴られなどによって画像周辺において光量落ちが発生している他に、中間転写ベルトの「うねり」や「寄り」、「皺」、あるいは、作業者の影の混入などによって発生する、中間転写ベルトの表面の状態とは関与の低い不定期な明度ムラが観察される。
撮像装置の光学系の周辺光量落ちは中間転写ベルトの全幅に及ぶし、中間転写ベルトの「うねり」や「寄り」、「皺」、あるいは、作業者の影の混入などにより発生する、中間転写ベルトの表面の状態とは関与の低い明度ムラも、ベルト欠点の標準的なサイズ、すなわち、平均的なサイズに比して大きく、数倍〜数十倍のサイズの差がある。
暗電流ノイズなどの微小ノイズは、ベルト欠点の標準的なサイズ、すなわち、平均的なサイズに比して数分の1のサイズであり、ここにも数倍のサイズの差がある。
図12は、図11に示す撮像系明度不具合除去工程の一例を示す図である。
図12に示すように、S164(図8参照。)の明度レンジ予備補正工程によって予備的に明度のレンジを補正したベルト画像に対し、まず、微小ノイズを除去した画像を得る(S201)。例えば、ガウシャンフィルター等でぼかして滑らかにすれば良く、ベルト欠点の標準的なサイズ、すなわち、ベルト欠点の平均的サイズの数分の1程度のサイズをガウスカーネルにしてぼかす。例えば、ベルト欠点の半径が10ピクセル程度であれば、半径5ピクセル程度のガウスカーネルで畳み込んでフィルター適用した画像を得れば良い。S201の処理は、S181の処理に対応する。
微小ノイズは、中間転写ベルトを複数回スキャンできる場合や長時間露光できる場合は多重または長時間露光して平均化して除去しても良い。
また、S164の明度レンジ予備補正工程によって予備的に明度のレンジを補正したベルト画像に対しては、ベルト欠点の標準的なサイズ、すなわち、平均的なサイズの数倍のサイズをガウスカーネルにしてぼかし、ベルト欠点のサイズ程度の明暗変動など、明度ムラよりも数倍小さい明暗変動を均した画像を得る(S202)。例えば、ベルト欠点の半径が10ピクセル程度であれば、半径25ピクセル程度のガウスカーネルで畳み込んでフィルター適用した画像を得れば良い。
続いて、S201において得た画像から、S202において得た画像を差し引くとともに、画像の明度の調整のためにオフセット明度を与える(S203)。必要とあれば、視認性の向上のために、更にゲインを与えたり、contrastを与えたり、再度、オフセットを与えたりして画像の明度を調整する(S204)。S203の処理と、S204の処理のうち、S201において得た画像から、S202において得た画像を差し引く処理とは、S182の処理に対応する。また、S204の処理のうち、オフセット明度を与える処理と、S204の処理とは、S183の処理に対応する。
S201において微小ノイズを除去した画像から、S202においてベルト欠点のサイズ程度の明暗変動を均した画像が差し引かれるとともに、そこにオフセット明度が重畳される(S203)ことによって、撮像装置の周辺光量落ちなどの明度ムラが除去されて、中間転写ベルト自体の表面の状態が一層明らかになって、ベルト欠点も鮮明に浮かび上がってくる。
S204の処理の後、S204の処理によって出力された信号波形の状態をチェックする(S205)。S205の処理において使用される、チェックの合否基準やパラメーターは、予め設定されている。S205の処理の結果、ベルト画像においてベルト部内の背景画像の明度の一定性が特定の程度未満であることが確認されると、S201におけるガウスカーネルのサイズと、S202におけるガウスカーネルのサイズとを、S205の処理の結果に応じて変更した上で、図12に示す撮像系明度不具合除去工程をやり直す。一方、S205の処理の結果、ベルト画像においてベルト部内の背景画像の明度の一定性が特定の程度以上であることが確認されると、図12に示す撮像系明度不具合除去工程は終了する。
図13は、図9に示すベルト画像42をS142の撮像系明度不具合除去工程によって処理して得られるベルト画像43の一例を示す図である。図14は、ベルト画像43の明度のヒストグラム分布を示す図である。
図13に示すベルト画像43の視認性の向上のために明度を調整した結果、図14に示すヒストグラム分布は、明度0.7付近をピークにするヒストグラム分布になっている。図13および図14に示すように、S142の撮像系明度不具合除去工程によって処理して得られるベルト画像43では、微小ノイズや明度ムラの要素がなくなっていることが分かる。S142の撮像系明度不具合除去工程によって処理して得られるベルト画像43では、検出することを予定していたベルト欠点以外の痕跡、例えば、中間転写ベルトの成形上のモールドラインなどの製造上の痕跡なども浮かび上がってくるし、中間転写ベルトが表面加工された際にスプレーから中間転写ベルトの表面に吹き付けられて黒点化して発見し難かった塗物の塊なども容易に発見されるようになる。
図15(a)は、図9に示すベルト画像42における数ラインの信号レベルをプロットした図である。図15(b)は、図13に示すベルト画像43における数ラインの信号レベルをプロットした図である。
図15(a)と、図15(b)とにおいて、同一の種類の線は、同一の位置のラインの信号レベルを表している。ここで、ラインとは、ベルト画像における矢印L(図9または図13参照。)で示す方向、すなわち、中間転写ベルトの幅方向と略同一の方向に延在するピクセルの列である。
図15(a)に示すように、
S141の基本下地処理工程によって処理して得られるベルト画像42において、
明度は、中央部付近は両端部よりも高くなっている。しかしながら、S142の撮像系明度不具合除去工程によって処理して得られるベルト画像43においては、図15(b)に示すように、明度ムラが除去され、中間転写ベルトの幅の全域に渡り、概ね明度が一定になっていることが分かる。
図16(a)は、ベルト欠点がある中間転写ベルトのベルト画像の明度信号の一例を示す模式図である。図16(b)は、信号成分を分解した状態での、図16(a)に示す明度信号を示す模式図である。図16(c)は、図16(a)に示す明度信号から、微小ノイズの信号成分を除去した明度信号を示す模式図である。図16(d)は、図16(b)に示す信号成分のうち、明度ムラの信号成分を示す模式図である。図17(a)は、図16(c)に示す明度信号から、図16(d)に示す明度信号を差し引いた明度信号を示す模式図である。図17(b)は、図17(a)に示す明度信号にオフセット明度を与えた状態の明度信号を示す模式図である。図17(c)は、ベルト欠点がある中間転写ベルトのベルト画像の明度信号から微小ノイズの信号成分を除去した明度信号から、明度ムラの信号成分を差し引いた明度信号の実態を示す模式図である。図17(d)は、図17(c)に示す明度信号にオフセット明度を与えた状態の明度信号を示す模式図である。
図16(a)に示す明度信号には、微小ノイズの信号成分と、明度ムラの信号成分とが混在している。図16(a)に示す明度信号は、図16(b)に示すように信号成分を分解することができる。
S201の処理によって、図16(a)に示す明度信号から、微小ノイズの信号成分を除去すると、図16(c)に示す明度信号になる。
S202の処理によって、図16(a)に示す明度信号に対して、微小ノイズの明度変動と、ベルト欠点サイズの明度変動とを均して、ベルト欠点より大きなサイズの明度変動を抽出すると、図16(d)に示す明度信号になる。すなわち、図16(b)に示す信号成分のうち、明度変化の低周波数成分、すなわち、明度ムラの信号成分は、図16(d)に示すようになる。
S203の処理によって、図16(c)に示す明度信号から、図16(d)に示す明度信号を差し引くと、図17(a)に示す明度信号になり、図17(a)に示す明度信号に対して、画像の明度の調整のためにオフセット明度を与えると、図17(b)に示す明度信号になる。図17(a)に示す明度信号で表されるベルト画像は、ほぼ真っ暗になってしまっていてベルト欠点の箇所が発見し難いので、図17(b)に示すように、オフセット明度を与えてベルト画像全体の明度を上げることによって、ベルト画像においてベルト欠点の発見を容易化することができる。
なお、図17(a)に示す明度信号は、理想的な信号である。実際には、図17(c)に示すように、若干の局在する明度ムラが補正仕切れず残留する。したがって、図17(c)に示す明度信号に対して、ベルト画像の明度の調整のためにオフセット明度を与えると、図17(d)に示す明度信号になる。
図18は、S141の基本下地処理工程によって処理して得られるベルト画像42におけるベルト欠点の部分の画像の一例を示す図である。
図18に示すように、S141の基本下地処理工程によって処理して得られるベルト画像42におけるベルト欠点の部分の画像は、微小ノイズの影響でザラザラしている。
図19は、図18に示す画像の明度を3次元グラフ的にプロットしたものを示す図である。
図19に示すように、微小ノイズを残したままにすると、針山のような状態になっている。ベルト欠点自体による明度変化量に対し、微小ノイズのレベルの方が大きいくらいで、しかも微小ノイズの座標位置や高さがランダムなので、微小ノイズを残留させたままの状態では、テンプレートマッチングによってベルト欠点を検出するにしても、機械学習によってベルト欠点を検出するにしても、都合が悪い。したがって、微小ノイズは、前述の方法などによって除去する。
図20は、図18に示す画像から微小ノイズの信号成分を除去した後のベルト欠点の部分の画像の一例を示す図である。
図20に示すように、図18に示す画像から微小ノイズの信号成分を除去した後のベルト欠点の部分の画像は、微小ノイズが除去されて、つるりとしている。
図21は、図20に示す画像の明度を3次元グラフ的にプロットしたものを示す図である。
図21に示すように、微小ノイズが除去されてベルト欠点自身の形状に則した明度変化が現れてくる。ただし、図21に示すように、ベルト欠点の明度変動は、未だベルト欠点より大きなサイズの明度変動の上に乗っている。したがって、図21に示す明度変動からベルト欠点を抽出する場合、ベルト欠点を誤認する可能性がある。したがって、上述したように、S202およびS203の処理によって、ベルト欠点より大きなサイズの明暗変動も除去する。
なお、図12に示す撮像系明度不具合除去工程においては、S202の処理の対象は、S164の明度レンジ予備補正工程によって予備的に明度のレンジを補正したベルト画像である。しかしながら、図12に示す撮像系明度不具合除去工程に代えて、図22に示す撮像系明度不具合除去工程が採用されても良い。図22に示す撮像系明度不具合除去工程においては、S202の処理の対象は、S201において得た画像である。
図6に示すように、欠点候補検出部35aは、
S121の前処理工程が終了すると、S122の欠点候補検出工程を実行する。
すなわち、欠点候補検出部35aは、典型的なベルト欠点の画像をテンプレートとして使用し、S121の前処理工程によって前処理が施されたベルト画像にて、画像の相関度を算出してベルト欠点の候補をベルト画像から検出する。
例えば、スライド・ウインドウ法や、セレクティブ・サーチ法などを用いれば良く、

スライド・ウインドウ法を使用するのであれば、
テンプレートの画像をスライドさせながら、
テンプレート画像とベルト画像との互いに対応するピクセル色値の差分の総和値を計算し、
その出力レンジにて正規化し、
規定の閾値以下になる座標を検出し、
基本、その位置がベルト欠点の候補となる。

尚、規定の閾値以下になる座標は、
大概は単独ピクセルになる事は少なく近傍の複数ピクセルに及ぶ。
すなわち、ある程度の領域面積を持つ事になる。
また、その面積はテンプレート画像との相関が高い部分ほどに大きくなるが、
その場合は、その領域の重心座標を算出し、それをベルト欠点の代表座標として検出すれば良い。
ちなみに、もしも、検査対象の中間転写ベルトに複数のベルト欠点の候補が存在する場合は、
前記、高相関の領域は複数存在することになるから、それぞれの領域で重心を計算してそれを各ベルト欠点の座標として検出する。
なお、S122の欠点候補検出工程においては、
ベルト欠点の候補の検出のための閾値を、後述のS282の欠点候補検出工程における閾値と基本的には同値にする。しかしながら、ベルト欠点の候補の拾い漏らしを避けたい場合には、やや緩めにして、拾い漏らしの発生確率を下げても良い。
合否判定部35bは、S122の欠点候補検出工程の終了後、S123の合否判定工程を実行する。すなわち、合否判定部35bは、S122の欠点候補検出工程において検出されたベルト欠点の候補に対し、合否判定用の学習モデルによって合否を判定する。
合否判定部35bは、図6に示すようにS123の合否判定工程を終了することによって画像診断工程を終了し、図1に示すようにS102の画像診断工程を終了することによって図1に示すベルト検査工程を終了する。
次に、S123の合否判定工程において使用される学習モデルを生成する学習モデル生成工程について説明する。
図23は、S123の合否判定工程において使用される学習モデルを生成する学習モデル生成工程のフローチャートである。
図23に示すように、学習モデル生成工程は、ベルト欠点の候補の検出のための前処理をベルト画像に施す前処理工程(S281)と、S281の前処理工程において前処理が施されたベルト画像に基づいてベルト欠点の候補を検出する欠点候補検出工程(S282)と、S282の欠点候補検出工程によって検出されたベルト欠点の候補に合否のタグを付けるタグ付け工程(S283)と、合否判定用の学習モデルを生成する学習モデル生成工程(S284)とによって構成される。
図23に示す、S281の前処理工程と、S282の欠点候補検出工程とは、それぞれ、図6に示す、S121の前処理工程と、S122の欠点候補検出工程と同様の工程であるが、S121の前処理工程と、S122の欠点候補検出工程とは異なり、複数の中間転写ベルトに対して実行される。
S282の欠点候補検出工程においては、
欠点候補には真に欠点である欠点候補と、欠点候補にはあがっても真の欠点ではないものが混ざっている。
都合、閾値は過ぎても不足しても不都合を生じる。
即ち、
不足すれば、真の欠点を拾い漏らしかねず、
過ぎれば、真の欠点ではない欠点候補を拾い過ぎてしまい処理速度を無用に遅くしてしまう。
よって、程良い閾値を設定する事が肝要になるが、
ベルト欠点の候補の検出のための最適な閾値を敢えて極端に厳格に求めず、やや緩めに設定し、すなわち、無駄なく効率良く検出することよりも、ベルト欠点らしき箇所をベルト欠点の候補として漏らさずに拾うことを優先し、真の欠点ではない部位も候補として抽出する。
また、
同時に、閾値を緩めに設定する事で、機械学習用の真の欠点画像と非欠点画像の双方の採取を行う。
即ち、
閾値を敢えて緩めに設定する事は、
ベルト欠点らしき箇所をベルト欠点の候補として、
相関があるものの真のベルト欠点ではない箇所と
真のベルト欠点箇所の双方の画像を採取できる様にし、
すなわち、
真陽性のベルト欠点の箇所の画像と、
偽陽性のベルト欠点の箇所の画像の双方を十分に採取する
効果をもたらす。
S282の欠点候補検出工程が終了したら、
S283のタグ付け工程を実施する。
すなわち、
S282の欠点候補検出工程によって複数の中間転写ベルトから検出された多くのベルト欠点の候補のそれぞれに対して、合否のタグを付ける。
このタグは、中間転写ベルトの合否判定の技術を保有する検査員による中間転写ベルトの目視および触診結果に基づいて付されても良い。
S283のタグ付け工程が終了すると、
S284の学習モデル生成工程が実行される。
すなわち、
学習モデル生成部35cは、
S283のタグ付け工程において合否のタグが付けられた、
ベルト欠点の候補を機械学習することによって、合否判定用の学習モデルを生成する。
なお、
真陽性のベルト欠点の画像と、偽陽性のベルト欠点の画像との双方の画像をS282の欠点候補検出工程において十分に確保しておくことによって、
真陽性のベルト欠点と、偽陽性のベルト欠点とを適切に分離することができる学習モデルがS284の学習モデル生成工程において生成することができる。
S284の学習モデル生成工程においては、
例えば、LogisticRegression、RandomForest、
support Vector Machineなどの既存の方式を使用しても良いし、勿論、更に高度な学習モデルを用いても良い。
しかしながら、真陽性のベルト欠点と、偽陽性のベルト欠点との境界を見つけ、真陽性のベルト欠点と、偽陽性のベルト欠点とのいずれに所属するのかという程度の判定であれば、簡便な機械学習でも実用的に十分なことも少なくない。むしろ、簡便な機械学習の方が、学習時間や追加学習の面で生産ラインにおいては都合がよく、パラメーターの調整や更新の容易さでも生産ライン向きであるという事が少なくない。
以上に説明したように、ベルト検査システム30は、暗電流ノイズ、フォトンノイズなど、ベルト欠点の標準的なサイズより小さい第1のサイズ以下のノイズと、レンズ光量落ちや面内ムラなど、ベルト欠点の標準的なサイズより大きい第2のサイズ以上のノイズとをS201〜S203において除去したベルト画像からベルト欠点の候補を検出する(S122およびS282)ので、ベルト欠点の候補の検出の精度を向上することができ、その結果、ベルト欠点の検出の精度を向上することができる。
ベルト検査システム30は、検出の精度を向上した、ベルト欠点の候補に対し、中間転写ベルトの品質の合否を学習モデルによって判定する(S123)ので、中間転写ベルトの品質の合否の判定の精度を向上することができる。
ベルト検査システム30は、中間転写ベルトの品質の合否の判定のための学習モデルを、検出の精度を向上した、ベルト欠点の候補を用いて生成する(S284)ので、中間転写ベルトの品質の合否の判定の精度を向上することができる。
10 中間転写ベルト
30 ベルト検査システム(コンピューター)
34a ベルト検査プログラム
35a 欠点候補検出部
35b 合否判定部
35c 学習モデル生成部

Claims (4)

  1. 画像形成装置の中間転写ベルトの画像としてのベルト画像から前記中間転写ベルトの異常部位としてのベルト欠点の候補を検出する欠点候補検出部を備え、
    前記欠点候補検出部は、前記候補の検出のための前処理を前記ベルト画像に施し、前記前処理を施した前記ベルト画像から前記候補を検出し、
    前記前処理は、前記ベルト欠点の標準的なサイズより小さい第1のサイズ以下のノイズと、前記標準的なサイズより大きい第2のサイズ以上のノイズとの双方を前記ベルト画像から除去する処理を含むことを特徴とするベルト検査システム。
  2. 前記欠点候補検出部によって検出された前記候補に対し、前記中間転写ベルトの品質の合否を学習モデルによって判定する合否判定部を備えることを特徴とする請求項1に記載のベルト検査システム。
  3. 前記欠点候補検出部によって検出された前記候補を用いて前記学習モデルを生成する学習モデル生成部を備えることを特徴とする請求項2に記載のベルト検査システム。
  4. 画像形成装置の中間転写ベルトの画像としてのベルト画像から前記中間転写ベルトの異常部位としてのベルト欠点の候補を検出する欠点候補検出部をコンピューターに実現させ、
    前記欠点候補検出部は、前記候補の検出のための前処理を前記ベルト画像に施し、前記前処理を施した前記ベルト画像から前記候補を検出し、
    前記前処理は、前記ベルト欠点の標準的なサイズより小さい第1のサイズ以下のノイズと、前記標準的なサイズより大きい第2のサイズ以上のノイズとの双方を前記ベルト画像から除去する処理を含むことを特徴とするベルト検査プログラム。
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