JP2001040375A - 加圧型ガス化装置 - Google Patents

加圧型ガス化装置

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JP2001040375A
JP2001040375A JP11214520A JP21452099A JP2001040375A JP 2001040375 A JP2001040375 A JP 2001040375A JP 11214520 A JP11214520 A JP 11214520A JP 21452099 A JP21452099 A JP 21452099A JP 2001040375 A JP2001040375 A JP 2001040375A
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filter
pressure vessel
pressure
gas
duct
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Hirotsugu Yamaguchi
博嗣 山口
Kazumi Murakami
和美 村上
Eiji Yamaguchi
英次 山口
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液冷壁構造の内部と圧力容器との間の均圧を
簡単な構造で保ちつつ、未燃チャーの圧力容器の内部へ
の進入を阻止して未燃チャーの堆積を防止することによ
り安全性が高くかつ信頼性を高めた加圧型ガス化装置を
提供すること。 【解決手段】 この加圧型ガス化装置は、液冷壁構造の
ガス化炉3を圧力容器内8に配置し、ガス冷却熱交換器
管11群を内蔵する液冷壁構造のダクト12を圧力容器
13内に配置している。ダクト12の出口と圧力容器1
3との間をガス通路30で連通している。このガス通路
30にはフィルタ40が設置されている。このダクト1
2の出口と圧力容器13との間のガス通路30にフィル
タ40が設けられているので、生成ガスは当該フィルタ
40を通って流通するが、チャーは当該フィルタ40で
補足されることになり、液冷壁構造のダクト12と圧力
容器13との間の圧力を均一に保ち、未燃チャーが圧力
容器内に侵入しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加圧型ガス化装置の
改良に係り、特に液冷壁構造のガス化炉本体及びガス冷
却熱交換器管群を内蔵する液冷壁構造のダクトを圧力容
器内に配置し、上記ダクトの出口と上記圧力容器内とを
連通し、当該連通した部分にフィルタを設けてなるてな
る加圧型ガス化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の加圧型ガス化装置の一例
(第1の従来技術)を示す系統図である。この図8にお
いて、符号1及び2はバーナー、3はガス化部、4はス
ラグタップ、5は冷却水プール、6は絞り部、7は高温
熱回収部、8は圧力容器、9は高圧ガス、10は圧力容
器内ガス調整弁、11は炉外熱回収部、12は水冷壁ダ
クト、13は圧力容器、14は圧力容器つなぎ管、15
はガスつなぎ管、16はガス冷却熱交換器、17は蒸気
タービン、18は発電機、20は集塵装置、21はガス
タービン側調整弁、22は燃焼炉、23はガスタービ
ン、24は発電機、26は燃焼炉側調整弁、27は焼却
炉である。
【0003】このような加圧型ガス化装置についてさら
に説明すると、これらバーナー1,2は石炭などの微粉
固体炭素質原料を、酸素、空気、水蒸気等の酸化剤とと
もにガス化部3に投入できる。ガス化部3は、当該燃料
の灰の溶融点以上の温度に保持されており、当該燃料の
可燃分を水素(H)及び一酸化炭素(CO)に富むガ
スに変換する。また、ガス化部3では、諸原料の灰分は
溶融スラグに変換される。当該溶融スラグは、スラグタ
ップ4から下方の冷却水プール5内に落下する。これに
よって冷却水プール5では、溶融スラグは表面と内部と
の温度差で熱応力が発生し、冷却水中で2〜5〔mm〕程
度の大きさに粉砕される。
【0004】一方、ガス化によって生成した生成ガスと
未燃炭素分(以下、「未燃チャー」という)は、絞り部
6で分割された高温熱回収部7に流入する。ここで、絞
り部6を通過する生成ガスの温度は約1000〜140
0〔℃〕であるので、高温熱回収部7では、当該生成ガ
スの温度を輻射熱伝熱によって約800〜1000
〔℃〕に冷却する。この冷却された生成ガスは、ガスつ
なぎ管15を経て炉外熱回収部11に送られる。炉外熱
回収部11では、後流の集塵装置20などの機器の運転
状態に適合するように、生成ガスの温度を300〜40
0〔℃〕に冷却する。
【0005】高温熱回収部7及び炉外熱回収部11で回
収した熱は、蒸気として蒸気タービン17に送られる。
これにより、蒸気タービン17は発電機18を駆動して
発電を行わせる。
【0006】また、炉外熱回収部11を出た生成ガスと
未燃チャーは、集塵装置20を経て燃焼炉22で燃焼さ
れる。この燃焼炉22で燃焼した燃焼ガスは、ガスター
ビン23に送られる。これにより、ガスタービン23は
発電機24を駆動して発電を行わせる。
【0007】ここで、ガス化部3、高温熱回収部7及び
炉外熱回収部11のダクト12は、それぞれの水冷壁構
造の内外圧力を保ため、生成ガスが通過する流路と同じ
圧力となるように圧力容器8、圧力容器13及び圧力容
器つなぎ管14の内部を同じ圧力のガスを封じ込めてい
る。このため、この従来の加圧型ガス化装置では、圧力
容器内ガス調整弁10を設け、この圧力容器内ガス調整
弁10から高圧ガス(例えば窒素(N)を流入させ、
水冷壁構造と圧力容器8及び圧力容器13内とを均一に
保っている。
【0008】上述した従来の加圧型ガス化装置では、上
述したような構造であったため、圧力容器8,13の内
部の圧力は、ガス化部3や高温熱回収部7内の圧力に対
応させて変動させる必要があった。このように圧力制御
を行うために、圧力検出手段や当該検出手段からの検出
信号を基に圧力制御を行う制御手段を必要とした。
【0009】そこで、図9に示すように、水冷壁ダクト
12の出口と圧力容器13との間にガス通路30を設
け、水冷壁ダクト12の出口における低温の生成ガスが
ガス通路30を通して圧力容器13内に自由に流通でき
るようにした加圧型ガス化装置(第2の従来技術)が提
案された。この従来の他の加圧型ガス化装置は、水冷壁
ダクト12と圧力容器13との間がガス通路30で連通
されているため、圧力容器13内の圧力を自己平行的に
制御することができ、ガス化部3に代表される水冷壁構
造内の圧力変動にも容易に追従して一定の差圧を保つこ
とができるようになり、特別な圧力制御用の各種手段を
必要とせず、確実かつ経済的に圧力制御ができる。
【0010】この従来の他の加圧型ガス化装置によれ
ば、生成ガスがガス通路30から圧力容器13の内部に
流入するため、当然、未燃チャーも圧力容器13の内部
に流入することになる。上述した構造の加圧型ガス化装
置であるため、未燃チャーが圧力容器13の内部に進入
し堆積すると、これら堆積物を簡単に除去することがで
きないため装置維持管理をする上で不都合があった。ま
た、未燃チャーが堆積した場合、何らかの原因でこれが
発火する恐れもあり、安全面からも好ましくない。
【0011】このような不都合を解消するために、図1
0に示すような構造の加圧型ガス化装置が提案された
(特開平4−33993号公報参照、第3の従来技
術)。この従来の加圧型ガス化装置は、水冷壁ダクト1
2の出口と圧力容器13との間にガス通路30を設ける
とともに、さらに、水冷壁ダクト12の出口上部側であ
って、圧力容器13内を当該水冷壁ダクト12の出口側
と圧力容器13の上部側との隔てる隔壁31を設け、当
該隔壁31に均圧弁32a,32bを設けた構造であ
る。この加圧型ガス化装置によれば、隔壁31で区切ら
れた図示上側の空間の圧力が所定以上に高くなると前記
均圧弁32bが開き所定差圧に達すると均圧弁32bが
閉じることにより、また、隔壁31で区切られた図示下
側の空間の圧力が所定以上に高くなると前記均圧弁32
aが開き所定差圧に達すると均圧弁32aが閉じること
になる。このように均圧弁32a,32bが動作し、ガ
ス化部3に代表される水冷壁構造の内部の圧力に応じて
圧力容器8,13の内部の圧力が所定の差圧に保たれる
ことになり、極力、圧力容器13の内部への未燃チャー
が進入しないようにしていた。前記均圧弁32aは、弁
33aが支点34aで回動できるようになっていて、弁
33aの自重と圧力差との関係で閉じたり開いたりする
構造である。また、均圧弁32bは、弁33bが支点3
4bで回動できるようになっており、かつ、弁33bに
直角に重り35bが設けられていて、この重り35bの
重さで弁33bが通常閉じており、当該重り35bの重
さと圧力差との関係で弁33bが閉じたり開いたりする
構造である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような第3の従来
技術に係る加圧型ガス化装置によれば、浮遊した未燃チ
ャーが均圧弁32a,32bの弁33a,33bや支点
34a,34bに詰まり、一定の差圧になっても均圧弁
32a,32bの弁33a,33bが開かなかったり、
逆に完全に閉じないおそれがあった。
【0013】このような第3の従来技術によれば、均圧
弁32a,32bの弁33a,33bが開かない場合に
は、第1の従来技術で説明したように、水冷壁構造の内
部と、圧力容器8,13との均圧が保てないという課題
があった。
【0014】一方、上記第3の従来技術において、均圧
弁32a,32bの弁33a,33bが開きぱなしで閉
じないような場合には、第2の従来技術で説明したよう
に、未燃チャーが圧力容器13の内部に進入し、未燃チ
ャーが堆積することになって、均圧弁32a,32bの
意味がなくなるという課題があった。
【0015】本発明は、上述した課題を解消し、液冷壁
構造の内部と圧力容器との間の均圧を簡単な構造で保ち
つつ、未燃チャーの圧力容器の内部への進入を阻止して
未燃チャーの堆積を防止することにより安全性が高くか
つ信頼性を高めた加圧型ガス化装置を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る加圧型ガス化装置は、液冷壁構造のガ
ス化炉を圧力容器内に配置するとともにガス冷却熱交換
器管群を内蔵する液冷壁構造のダクトを圧力容器内に配
置し、前記ダクトの出口と前記圧力容器内とをガス通路
で連通してなる加圧型ガス化装置において、前記ガス通
路にフィルタを設置することを特徴とするものである。
【0017】したがって、本発明によれば、液冷壁構造
のダクトの出口と圧力容器との間に形成けたガス通路に
フィルタが設けられているので、生成ガスは当該フィル
タを通って流通するが、チャーは当該フィルタで補足さ
れることになり、液冷壁構造の内部と圧力容器との間の
圧力を均一に保ち、かつ、未燃チャーが圧力容器内に侵
入することがなく、装置を安全に維持することができ
る。
【0018】上記加圧型ガス化装置を構成するに際して
は、以下の要素を付加することができる。 (1)前記フィルタは、セラミック系の材料によって平
均孔径が10ミクロンメートル程度に構成されている。
このフィルタによれば、未燃チャーの平均粒径が5〜3
0ミクロンメートルであるから、十分に未燃チャーを補
足できる。
【0019】(2)前記フィルタには前記圧力容器側に
パージ手段が設けられており、前記パージ手段によって
前記フィルタに付着した未燃チャーを吹き飛ばすことが
できる構造となっている。前記フィルタを長時間使用し
たことにより、前記フィルタに未燃チャーが付着して
も、パージ手段により前記フィルタの圧力容器側から高
圧気体を吹き付けることにより、前記フィルタに付着し
た未燃チャーを吹き飛ばすことができる。
【0020】(3)前記フィルタは、圧力容器の空間底
部よりやや上側に設け、かつ前記圧力容器の空間底部に
傾斜を設け、かつ、当該傾斜にージ手段を設けて前記傾
斜部に堆積した未燃チャーを吹き飛ばすことができる構
造となっている。未燃チャーは比較的に圧力容器の底部
に堆積することになるため、前記フィルタを圧力容器の
底部よりやや上側に設けて未燃チャーの前記フィルタへ
の付着を防いでおり、かつ、圧力容器の底部に傾斜を設
けて未燃チャーが圧力容器の底部に堆積するのを防止
し、さらに、傾斜部分をパージできるパージ手段を設け
て傾斜部分に堆積した未燃チャーを吹き飛ばすことがで
きる。
【0021】(4)前記フィルタは圧力容器側から延設
されかつ液冷壁ダクトに接触しないサポートによって固
定されている。これにより、圧力容器や液冷壁ダクトが
熱によって膨張するときの熱膨張差による装置破壊を防
止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。 <第1の実施の形態>図1ないし図5は本発明の第1の
実施の形態を説明するための図である。ここで、図1
は、同加圧型ガス化装置を示す系統図である。図2は同
加圧型ガス化装置のフィルタの部分の詳細を示す断面図
である。図3は同フィルタの部分の平面図である。これ
らの図に示す本発明の実施の形態に係る加圧型ガス化装
置も従来の加圧型ガス化装置と同一構成要素には同一の
符号を付して説明する。
【0023】これらの図において、バーナー1及び2は
ガス化部3の周囲に配置されている。このガス化部3の
下部にはスラグタップ4が配置されており、このスラグ
タップ4の下部には冷却水プール5が配置されている。
また、ガス化部3の上部には絞り部6が配置されてい
る。このガス化部3及び高温熱回収部7は水冷壁構造に
なっている。このガス化部3及び高温回収部7は圧力容
器8に内蔵されており、前記水冷壁構造と圧力容器8の
間に高圧ガス9が封入されている。水冷壁構造と圧力容
器8の間の高圧ガス9は圧力容器内ガス調整弁10で所
定の圧力に調整されている。
【0024】また、炉外熱回収部11の内部には、ガス
冷却熱交換器16,16,16が流れに沿って設けられ
ている。この炉外熱回収部11は水冷壁ダクト12で囲
まれている。この水冷壁ダクト12は圧力容器13に内
蔵されている。また、圧力容器8と圧力容器13とは圧
力容器つなぎ管14によって連通されている。また、高
温回収部7と水冷壁ダクト12とはガスつなぎ管15に
よって連通されている。なお、ガスつなぎ管15は圧力
容器つなぎ管14の内部に設けられている。
【0025】また、高温回収部7及び炉外熱回収部11
で回収された熱は蒸気として蒸気タービン17に送られ
て発電機18を駆動するようになっている。
【0026】さらに、前記圧力容器13の内周と、前記
水冷壁ダクト12の出口配管36との間には、ガス通路
30が構成されている。このガス通路30には、フィル
タ40が設けられている。前記フィルタ40はセラミッ
ク系の材料によって構成すれば腐食の心配がないので、
長年の使用によって発生する腐食で孔径が小さくなるこ
とがない。また、未燃チャーの平均粒径が5〜30ミク
ロンメートルであるから、前記フィルタ40は、前記材
料によって平均孔径が10ミクロンメートルで程度に構
成すれば、十分に未燃チャーを補足し回収できる。な
お、前記フィルタ40は、面積Aを持っている。このフ
ィルタ40の面積Aの算出については後述する。
【0027】また、上記フィルタ40には、圧力容器1
3の側にパージ手段であるパージライン41が設けられ
ている。前記パージライン41は、前記フィルタ40の
水冷壁ダクト12の出口側に付着した未燃チャーを吹き
飛ばすことができる構造になっている。すなわち、前記
フィルタ40を長時間使用したことにより、前記フィル
タ40に未燃チャーが付着しても、前記パージライン4
1により前記フィルタ40の圧力容器13の側から高圧
気体を吹き付けることにより、前記フィルタ40に付着
した未燃チャーを吹き飛ばすことができるようになって
いる。
【0028】そして、前記ガス通路30とフィルタ40
により、水冷壁ダクト12の出口における低温の生成ガ
スはガス通路30及びフィルタ40を通して圧力容器1
3内に自由に流通できるようになっており、未燃チャー
はフィルタ40によって阻止されて圧力容器13内に侵
入できないことになる。
【0029】また、水冷壁ダクト12の出口は集塵装置
20に連通されている。集塵装置20の出口はガスター
ビン側調整弁21を介して燃焼炉22に連通されてい
る。この燃焼炉22の燃焼ガスは、ガスタービン23に
送れて発電機24を駆動するようになっている。また、
集塵装置21は燃焼炉側調整弁26を介して焼却炉27
に連通されている。
【0030】このような構成の加圧型ガス化装置によれ
ば、従来の加圧型ガス化装置と同様に動作することにな
る。したがって、加圧型ガス化装置の動作の説明は省略
し、本発明の作用について図4及び図5を参照して説明
することにする。
【0031】図4は、同加圧型ガス化装置の水冷壁ダク
トと圧力容器との圧力差を示す特性図であり、横軸に時
刻を、縦軸に圧力差をとったものである。当該加圧型ガ
ス化装置は、通常運転時においても、水冷壁ダクト12
の内部と圧力容器13の内部とで図4に示すように時刻
に従って圧力差が生じている。すなわち、前記ガス通路
30において、生成ガスが息継ぎをしているような状態
になる。このような息継ぎ現象が起こる原因は、燃焼炉
22の手前のガスタービン側調整弁21や、焼却炉27
の手前の燃焼炉側調整弁26による圧力制御によるもの
である。したがって、前記フィルタ40の圧力容器13
の内側と前記フィルタ40の水冷壁ダクト12の出口側
とのガスは一方向に侵入するのみではないため、未燃チ
ャーによるフィルタ40の詰まりは少ない。しかしなが
ら、長時間運転にすると、前記フィルタ40には未燃チ
ャーによる目詰まりが発生するので、前記フィルタ40
の圧力容器13の内側と前記フィルタ40の水冷壁ダク
ト12の出口側との圧力差は、大きくなっていく。そこ
で、パージライン41によって、圧力容器13の内側か
ら前記フィルタ40にガスを間欠的に流し、これを防止
している。このような構造は、いわゆる逆洗構造とい
い、これによって未燃チャーがフィルタ40に詰まるこ
とによってフィルタ40の前後の圧力損失上昇を避ける
ことができる。
【0032】図5は、同加圧型ガス化装置のフィルタの
圧力損失を示す特性図であり、横軸にガス流速〔メート
ル(m)/秒(s)〕を、縦軸にフィルタの前後の圧力
損失を、それぞれとったものである。
【0033】この実施の形態において採用したフィルタ
40は、セラミックス系の材料で構成したものであり、
例えばポール社製のセラミックフィルタ(Vitropore ;
平均孔径が10〔μm(マイクロメートル)〕、気孔率
が40〜50〔%〕)を用いるとよい。このような性能
のフィルタ40を使用すると、図5に示すように、ガス
流速が0.05〔m/s〕程度でフィルタ40の前後の
圧力損失が約50〔mmAq(水柱)〕しか上昇しな
い。そして、上記ガス通路30をフィルタ40で埋める
面積A(図3参照)は、水冷壁ダクト12の内部と圧力
容器13の内部の許容圧力差から、図5を使用して、流
速を算出し、緊急停止時等を考慮したガス通路30とガ
ス最大流量をとれば、フィルタ40の面積Aを決定する
ことができる。
【0034】<第2の実施の形態>図6は、同第2の実
施の形態に係る加圧型ガス化装置の要部を示す図であ
る。この図6において、前記フィルタ40は、圧力容器
13の空間底部45よりやや上側に設け、かつ前記圧力
容器12の空間底部45に傾斜46を設け、かつ、当該
傾斜46にージ手段であるパージライン47を設けて前
記傾斜部46に堆積した未燃チャーを吹き飛ばすことが
できる構造にしたものである。また、前記フィルタ40
は、サポート48,48によって固定されている。この
ような装置構造にする理由は、水冷壁ダクト12と圧力
容器13の熱膨張差による延びの違いを吸収する必要が
あるからである。
【0035】また、未燃チャーは比較的に圧力容器13
の底部45に堆積することになるため、前記フィルタ4
0を圧力容器13の底部45よりやや上側に設けて未燃
チャーの前記フィルタ40への付着を防いでおり、か
つ、圧力容器40の底部45に傾斜46を設けて未燃チ
ャーが圧力容器13の底部45に堆積するのを防止し、
さらに、傾斜部分46をパージできるパージライン47
を設けて傾斜46の部分に堆積した未燃チャーを吹き飛
ばすことができる。
【0036】<第3の実施の形態>図7は、同第3の実
施の形態に係る加圧型ガス化装置の要部を示す図であ
る。この図7に示す第3の実施の形態では、前記フィル
タ40は圧力容器13側から延設されかつ液冷壁ダクト
12に接触しないサポート49,49によって固定した
ものである。このフィルタ40は、サポート48,49
によって完全に接合し、水冷壁出口配管36には接合し
ない。この装置によれば、圧力容器13や液冷壁ダクト
12が熱によって膨張するときの熱膨張差による装置破
壊を防止することができ、さらに信頼性の高い装置とす
ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、液
冷壁構造のダクトの出口と圧力容器との間に形成けたガ
ス通路にフィルタが設けられているので、生成ガスにつ
いては当該フィルタを通って流通するが、チャーについ
ては当該フィルタで補足されることになり、液冷壁構造
の内部と圧力容器との間の圧力を均一に保ちつつ、未燃
チャーが圧力容器内に侵入することがなく、未燃チャー
の堆積に伴う火災等の発生を抑制でき、装置の安全を高
めることがてきる他、信頼性の高い装置とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る加圧型ガス化
装置を示す系統図である。
【図2】同第1の実施の形態に係る加圧型ガス化装置の
フィルタの部分の詳細を示す断面図である。
【図3】同第1の実施の形態に係る加圧型ガス化装置の
フィルタの部分の平面図である。
【図4】同第1の実施の形態に係る加圧型ガス化装置の
水冷壁ダクトと圧力容器との圧力差を示す特性図であ
る。
【図5】同第1の実施の形態に係る加圧型ガス化装置の
フィルタの圧力損失を示す特性図である。
【図6】同第2の実施の形態に係る加圧型ガス化装置の
要部を示す図である。
【図7】同第3の実施の形態に係る加圧型ガス化装置の
要部を示す図である。
【図8】従来の第1の加圧型ガス化装置を示す系統図で
ある。
【図9】従来の第2の加圧型ガス化装置を示す系統図で
ある。
【図10】従来の第3の加圧型ガス化装置の要部を示す
図である。
【符号の説明】
1,2 バーナ 3 ガス化炉 4 スラッグタップ 5 冷却水プール 6 絞り部 7 高温熱回収部 8,13 圧力容器 10 圧力容器内ガス調整弁 11 炉外熱回収部 12 水冷壁ダクト 14 圧力容器つなぎ管 15 ガスつなぎ管 17 蒸気タービン 18,24 発電機 20 脱塵装置 22 燃焼炉 23 ガスタービン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液冷壁構造のガス化炉を圧力容器内に配
    置するとともにガス冷却熱交換器管群を内蔵する液冷壁
    構造のダクトを圧力容器内に配置し、前記ダクトの出口
    と前記圧力容器内とをガス通路で連通してなる加圧型ガ
    ス化装置において、 前記ガス通路にフィルタを設置することを特徴とする加
    圧型ガス化装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタは、セラミック系の材料に
    よって平均孔径が10ミクロンメートルで程度に構成し
    たものであることを特徴とする請求項1記載の加圧型ガ
    ス化装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタには前記圧力容器側にパー
    ジ手段が設けられており、前記パージ手段によって前記
    フィルタに付着した未燃チャーを吹き飛ばすことができ
    る構造にしたことを特徴とする請求項1記載の加圧型ガ
    ス化装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタは圧力容器の空間底部より
    やや上側に設け、かつ前記圧力容器の空間底部に傾斜を
    設け、かつ、当該傾斜にージ手段を設けて前記傾斜部に
    堆積した未燃チャーを吹き飛ばすことができる構造にし
    たことを特徴とする請求項1記載の加圧型ガス化装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタは圧力容器側から延設され
    かつ液冷壁ダクトに接触しないサポートによって固定さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の加圧型ガス化
    装置。
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