JP2001038244A - 排ガス浄化装置 - Google Patents

排ガス浄化装置

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JP2001038244A JP22038199A JP22038199A JP2001038244A JP 2001038244 A JP2001038244 A JP 2001038244A JP 22038199 A JP22038199 A JP 22038199A JP 22038199 A JP22038199 A JP 22038199A JP 2001038244 A JP2001038244 A JP 2001038244A
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靖史 荒生
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低濃度のNOx、SOxおよび粉塵などを含
む排ガスを効率よく浄化する。 【解決手段】 処理容器3の内部に部分的に水を貯留
し、水面よりも上方に放電空間4を形成し、放電空間4
に水面から上方に間隔をあけて鋸歯状の突起を有する第
1電極13を設け、水中または水底に第2電極14を設
け、電源16から第1電極13と第2電極14との間に
水を介して電圧を印加し、放電空間4でコロナ放電を発
生させる。電圧は、第1電極13の極性をプラスに設定
して印加される。これによって、コロナ放電の放電電流
が大きくとなり、オゾン発生量を増加させることがで
き、コロナ風を強くすることができる。排ガス中のNO
x、SOxはオゾンによって不溶性成分が酸化されて可
溶性成分に変換され、コロナ風によって水面に吹き付け
られて水に溶解/除去される。排ガス中の粉塵は帯電さ
れ、第2電極14に引き付けられ、水に付着して除去さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒素酸化物、硫黄
酸化物および粉塵などを含む排ガスを浄化する排ガス浄
化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、火力発電所などの大容量のボ
イラから排出される窒素酸化物(以後、「NOx」と略
称することがある)および硫黄酸化物(以後、「SO
x」と略称することがある)は脱硝装置および脱硫装置
によってそれぞれ除去されている。
【0003】脱硝装置では、通常アンモニア還元法によ
って排ガスの脱硝処理が行われている。アンモニア還元
法は、触媒層を備える脱硝反応器にNOxを含む高温の
排ガスを導き、アンモニアを噴霧して両者を反応させ、
NOxをアンモニアによって還元して窒素と水蒸気とに
分解させる方法である。この方法には、脱硝反応器でア
ンモニアとNOxとが化学反応を起こし、粉末状の硝安
が発生して飛散することがあるので、脱硝反応器の下流
側に電気集塵機を設ける必要がある。また脱硝反応器で
化学反応を起こさなかったアンモニアが処理ガスととも
に流出する恐れがあるので、アンモニア流出防止装置を
設ける必要がある。このように、従来の脱硝装置には、
構成が複雑になるという問題がある。
【0004】脱硫装置では、通常湿式石灰石こう法によ
って排ガスの脱硫処理が行われている。湿式石灰石こう
法は、SOxを含む排ガスを吸収塔に導き、アルカリ原
料を含む吸収液を噴霧してSOxを吸収し、空気を吹き
込んで吸収液中の亜硫酸を酸化し、酸化反応によって生
成した硫酸を石灰石によって中和し、中和反応によって
得られた石膏を回収する方法である。この方法には超微
粗粒子であるSO3ミストの除去効率が低く、除去に長
時間を要するという問題がある。また固形物の廃棄物で
ある石膏が生じるという問題がある。
【0005】さらに従来の脱硝処理および脱硫処理は、
前述のように異なる原理に基づいてそれぞれ行われてい
るので、各処理毎に処理装置を設ける必要があり、1つ
の装置で同時に脱硝および脱硫処理を行うことができな
いという問題がある。このような従来技術の問題点を解
消するために、幾つかの先行技術が開示されている。特
開平10−15346号公報には、排ガスを導通する排
ガス流通路を備え、排ガス流通路に一対のパルス放電電
極を備えた放電室を形成し、放電室にミストもしくは水
蒸気を供給する水分供給装置を設け、放電室を水分存在
下でコロナ放電自在に形成した脱硝装置が開示されてい
る。この一対のパルス放電電極は、複数の線状の陽極と
円板状の陰極とから成る。この先行技術では、一対のパ
ルス放電電極間にコロナ放電を発生させて排ガスの脱硝
処理が行われるので、脱硝処理を効率的に行うには一方
の円板状電極を排ガスの流れ方向に沿って放電室全域に
わたって延びるように形成する必要があり、電極が大形
化するという問題がある。
【0006】特開平8−10643号公報には、SOx
を含む排ガスを湿式電気集塵装置に導き、平板状の集塵
極板の全表面にわたって均一にアルカリ吸収液膜を流下
させながら、針状のとげを有する放電極と集塵極板との
間でコロナ放電を発生させて脱硫処理を行う脱硫方法が
開示されている。この先行技術では、湿式電気集塵装置
の集塵極板の全表面に液膜を形成して脱硫処理が行われ
るので、吸収液の循環装置を設ける必要があり、構成が
複雑になるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車道路のト
ンネル内および交通量の多い交差点などの広域環境を保
全するために、低濃度のNOx,SOx,粉塵などを含
む排ガスを大量に処理する装置の開発が求められてい
る。この装置は、排ガスを大量に処理する必要があるの
で、脱硝効率、脱硫効率および除塵効率が極めて良好で
あることが必要である。本発明者らの調査によれば、前
記特開平10−15346号公報および特開平8−10
643号公報に開示されている先行技術には、前述のよ
うな問題の他に脱硝効率および脱硫効率が比較的低く、
前記広域環境を保全するための装置に適用するには不充
分であるという問題がある。
【0008】本発明の目的は、前記問題を解決し、低濃
度のNOx,SOx,粉塵などを含む排ガスを効率よく
浄化することのできる排ガス浄化装置を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、排ガス導入口
と排ガス排出口とを有する処理容器であって、内部には
部分的に水が貯留され、水面よりも上方に放電空間が形
成される処理容器と、放電空間に水面から上方に間隔を
あけて設けられる第1電極と、水中または水底に設けら
れる第2電極と、第1電極と第2電極との間に、第1電
極が第2電極よりも高い電位になるように電圧を印加し
て前記放電空間でコロナ放電を発生させる電源とを含む
ことを特徴とする排ガス浄化装置である。
【0010】本発明に従えば、処理容器の内部には水が
部分的に貯留され、水面よりも上方に放電空間が形成さ
れる。放電空間には第1電極が設けられ、水面下には第
2電極が設けられる。電源は、第1電極と第2電極との
間に水面を介して第1電極が第2電極よりも高い電位に
なるように、すなわち第1電極をプラスに設定して電圧
を印加し、放電空間でコロナ放電を発生させる。第1電
極がプラスに設定される場合、特定の形状を有する電
極、たとえば鋸状電極を第1電極として用いると、後述
の図8に示すように第1電極がマイナスに設定される場
合に比べて放電電流を大きくすることができる。またこ
れによって、後述の図10に示すように放電空間のオゾ
ン濃度を高くすることができ、コロナ放電に伴うコロナ
風を強くすることができる。
【0011】処理容器内にNOxおよびSOxなどの除
去すべき物質を含む排ガスが導入されると、オゾンの酸
化力によってNOxおよびSOx中の不溶性成分が可溶
性成分に変換される。変換された可溶性成分は、元来存
在する可溶性成分とともにコロナ風によって水面に向か
って吹き付けられるので、これらの可溶性成分と水との
反応が促進され、可溶性成分が効率的に水に溶解されて
除去される。したがって、たとえば後述の図12,図1
3に示すように脱硝効率を向上させることができる。ま
たコロナ放電によって粉塵を帯電させて第2電極に引き
付けることができるので、粉塵を水面に付着させて排ガ
ス中から除去することができる。これによって、排ガス
中のNOx,SOx,粉塵などの除去すべき物質を効率
的に除去することができるので、低濃度のNOx,SO
xおよび粉塵などを含む排ガス(以後、低濃度排ガスと
略称する)を多量に処理する装置に好適に適用すること
ができる。
【0012】また本発明で、前記第1電極は、排ガス導
入口から導入された排ガスの流れ方向に沿ってほぼ水平
に延びる平板状の基部と、基部の側端部に基部の長手方
向に沿って形成され、側端部から基部の幅方向外方に先
細状に突出する複数の突起とを含み、前記突起は、先端
に向かうにつれて基部を含む仮想平面から斜め上方また
は斜め下方に遠ざかるように形成され、斜め上方に遠ざ
かる突起と斜め下方に遠ざかる突起とが基部の長手方向
に沿って交互に配置されることを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、第1電極が平板状の基部
と、鋸歯状の突起とを有し、全体形状が鋸状に形成され
るので、第1電極をプラスに設定して電圧を印加する
と、前述のように効率的に排ガスの浄化を行うことがで
きる。
【0014】また本発明で、前記第1電極は、排ガス導
入口から導入された排ガスの流れ方向に沿ってほぼ水平
に延びる平板状の基部と、基部の側端部に基部の長手方
向に沿って形成され、側端部から基部の幅方向外方に先
細状に突出する複数の突起とを含み、前記突起は、先端
に向かうにつれて基部を含む仮想平面から斜め下方に遠
ざかるように形成されることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、第1電極の突起が先端に
向かうにつれて基部を含む仮想平面から斜め下方に遠ざ
かるように形成されるので、全ての突起が下向きに形成
されることになり、突起と水面との距離を短くすること
ができる。したがって、さらに効率的に排ガスの浄化を
行うことができる。
【0016】また本発明で、前記第2電極は、排ガス導
入口から導入された排ガスの流れ方向に沿って延びるこ
とを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、第2電極が排ガスの流れ
方向に沿って延びるので、排ガスの流れ方向に沿ってコ
ロナ放電を発生させることができる。これによって、排
ガスのコロナ放電領域における滞在時間を長くすること
ができ、効率的に排ガスの浄化を行うことができる。
【0018】また本発明で、前記処理容器の排ガス導入
口付近には、噴霧水を発生する水噴霧装置が設けられる
ことを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、水噴霧装置から放電空間
に噴霧水を供給することができるので、オゾンによって
変換されたNOxおよびSOxの可溶性成分をその場で
噴霧水中に溶解することができる。また粉塵を噴霧水に
付着させて除去することができる。したがって、効率的
に排ガスの浄化を行うことができる。
【0020】また本発明は、排ガス導入口と排ガス排出
口とを有する処理容器であって、内部に放電空間が形成
される処理容器と、処理容器内に排ガス導入口から導入
された排ガスの流れ方向に平行で、かつ上下方向に延
び、さらに排ガスの流れ方向に垂直な方向に間隔をあけ
て設けられる複数の平板状電極と、平板状電極間に各平
板状電極に対して平行に設けられる放電電極であって、
上下方向に延びる平板状の基部と、基部の側端部に基部
の長手方向に沿って形成され、側端部から基部の幅方向
外方に先細状に突出する複数の突起とを有し、前記突起
は先端に向かうにつれて基部を含む仮想平面から仮想平
面の一方側または他方側に遠ざかるように形成され、仮
想平面の一方側に遠ざかる突起と、仮想平面の他方側に
遠ざかる突起とが基部の長手方向に沿って交互に配置さ
れる放電電極と、放電電極と平板状電極との間に、放電
電極が平板状電極よりも高い電位になるように電圧を印
加してコロナ放電を発生させる電源と、平板状電極の表
面に液膜を形成する液膜形成手段とを含むことを特徴と
する排ガス浄化装置である。
【0021】本発明に従えば、処理容器内には上下方向
に延びる複数の平板状電極が排ガスの流れ方向に平行に
間隔をあけて設けられ、平板状電極間には放電電極が設
けられる。平板状電極の表面には、液膜形成手段によっ
て液膜、たとえば水膜が形成され、水は上方から下方に
向かって流下する。電源は、放電電極と平板状電極との
間に放電電極が平板状電極よりも高い電位になるように
水膜を介して電圧を印加し、コロナ放電を発生させる。
放電電極は、平板状の基部と、鋸歯状の突起とを有し、
全体形状が鋸状に形成される。鋸状の放電電極をプラス
に設定する場合、前述のように鋸状の放電電極をマイナ
スに設定する場合に比べて放電電流を大きくすることが
できる。またこれによって、放電空間のオゾン濃度を高
くすることができ、コロナ風を強くすることができる。
【0022】処理容器内にNOx,SOx,粉塵などの
除去すべき物質を含む排ガスが導入されると、オゾンの
酸化力によってNOxおよびSOx中の不溶性成分が可
溶性成分に変換される。変換された可溶性成分は、元来
存在する可溶性成分とともに、コロナ風によって水膜に
向かって吹き付けられるので、これらの可溶性成分と水
膜との反応が促進され、可溶性成分が効率的に水膜に溶
解されて除去される。またコロナ放電によって粉塵を帯
電させて平板状電極に引き付けることができるので、粉
塵を水膜に付着させて排ガス中から除去することができ
る。したがって排ガス中の除去すべき物質を効率的に除
去することができ、前記低濃度排ガスを大量に処理する
装置に好適に適用することができる。
【0023】本発明は、上述のうちの1つに記載された
排ガス浄化装置を準備し、前記処理容器に除去すべき物
質を含む排ガスを導入し、第1電極と第2電極との間
に、第1電極が第2電極よりも高い電位になるように電
圧を印加して前記放電空間にコロナ放電を発生させるこ
とを特徴とする排ガス浄化方法である。
【0024】本発明に従えば、鋸歯状の突起を有する第
1電極と第2電極との間に第1電極をプラスに設定して
電圧を印加し、放電空間にコロナ放電を発生させ、コロ
ナ放電が発生した状態で除去すべき物質を含む排ガスが
供給されるので、排ガスを確実に浄化することができ
る。
【0025】本発明は、上述の排ガス浄化装置を準備
し、前記処理容器に除去すべき物質を含む排ガスを導入
し、前記平板状電極の表面に液膜を流下させながら、放
電電極と平板状電極との間に、放電電極が平板状電極よ
りも高い電位になるように電圧を印加してコロナ放電を
発生させることを特徴とする排ガス浄化方法である。
【0026】本発明に従えば、平板状電極の表面に液膜
を流下させながら、鋸歯状の突起を有する放電電極と平
板状電極との間に放電電極をプラスに設定して電圧を印
加し、平板状電極の表面の液膜を介してコロナ放電を発
生させ、コロナ放電が発生した状態で除去すべき物質を
含む排ガスが供給されるので、排ガスを確実に浄化する
ことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
る排ガス浄化装置1の構成を簡略化して示す斜視図であ
り、図2は図1のII−IIから見た正面図であり、図
3は図1のIII−IIIから見た側面図である。排ガ
ス浄化装置1は、処理容器3を備える。処理容器3は、
たとえばステンレス鋼板から成り、内部には部分的に水
が貯留されており、水面よりも上方に放電空間4が形成
されている。処理容器3の一方の端部には、排ガス導入
口5が形成されており、排ガス導入口5には排ガス導入
管8が接続されている。処理容器3の他方の端部には、
排ガス排出口6が形成されており、排ガス排出口6には
排ガス排出管9が接続されている。排ガス導入口5の排
ガス排出口6側には、整流板10が近接して設けられて
おり、整流板10には複数の絞り孔11が形成されてい
る。
【0028】NOx,SOxおよび粉塵などの除去すべ
き物質の少なくとも1つを含む排ガスは、排ガス導入管
8から処理容器3内に流入し、整流板10の絞り孔11
を通過して整流化され、放電空間4を経て排ガス排出管
9から排出される。処理容器3の放電空間4の上部に
は、水面から上方に間隔L1をあけて一対の金属製の第
1電極13が設けられている。第1電極13の個数は、
一対に限定されるものではなく、1個でも3個以上でも
よい。第1電極13の構成については後述する。
【0029】第1電極13の下方で、かつ水面よりも下
方には、平板状の金属製の第2電極14が第1電極13
に対向して設けられている。本実施の形態では、処理容
器3の底板が第2電極14を形成する。これによって、
処理容器3の底板と第2電極14とが共通化されるの
で、装置を簡素化することができる。第2電極14は、
処理容器3の底板に限定されるものではなく、前記貯留
水の水中に設けられる平板状の電極であってもよく、前
記貯留水の水底に処理容器3の底板とは別に設けられる
平板状の電極であってもよい。
【0030】処理容器3の近傍には、電源16が設けら
れている。電源16は、たとえば直流高圧電源であり、
第1電極13と第2電極14との間に貯留水を介して高
圧の電圧を印加し、前記放電空間4にコロナ放電を発生
させる。電圧は、第1電極13の電位が第2電極14の
電位よりも高い電位になるように、換言すれば第1電極
13の極性をプラスに設定して印加される。
【0031】前記第1および第2電極13,14は、排
ガスの流れ方向17に沿って延在する。これによって、
排ガスの流れ方向17に沿ってコロナ放電領域を形成す
ることができるので、排ガスのコロナ放電領域における
滞在時間を長くすることができ、排ガスを効率的に浄化
させることができる。
【0032】図4は図1に示す第1電極13の構成を簡
略化して示す平面図であり、図5は図4の正面図であ
り、図6は図4の側面図である。第1電極13は、基部
18と複数の突起19とを含んで構成される。基部18
は、大略的に平板状の形状を有しており、排ガスの流れ
方向17に沿ってほぼ水平に延在する。基部18の表面
は、水面にほぼ平行である。突起19は、基部18の一
側端部に基部18の長手方向に沿って形成され、側端部
から基部18の幅方向外方に先細状に突出する。突起1
9の形状は、略三角形である。基部18の長手方向は、
排ガスの流れ方向17と一致する。
【0033】突起19は、先端20に向かうにつれて基
部18を含む仮想平面21から斜め上方または斜め下方
に遠ざかるように形成され、斜め上方に遠ざかる突起と
斜め下方に遠ざかる突起とが基部18の長手方向に沿っ
て交互に配置される。第1電極13の寸法は、たとえば
板厚T:0.64mm,突起19のピッチP:2.54
mm,突起19の基部18の側端からの突出高さh:
1.26mm,突起19の基部18の表面からの突出高
さs:0.24mm,突起19の角度θ:55°であ
る。このように、突起19は鋸歯状に形成されるので、
以後第1電極13を鋸状電極と呼ぶことがある。本実施
の形態では、突起19は基部18の一側端部に基部18
の長手方向に沿って形成されているけれども、図7に示
すように基部18の両側端部に基部18の長手方向に沿
って形成してもよい。
【0034】排ガス浄化装置1における排ガスの浄化
は、前記鋸状電極13を放電空間4に水面から上方に間
隔をあけて取付け、NOx、SOx、粉塵などの除去す
べき物質を少なくとも1つ含む排ガスを処理容器3に導
入し、鋸状電極13の極性をプラスに設定し、鋸状電極
13と第2電極14との間に水面を介して直流高電圧を
印加し、放電空間4にコロナ放電を発生させることによ
って行われる。次に、鋸状電極13の極性をプラスに設
定して電圧が印加される理由および放電空間4における
化学反応について説明する。
【0035】図8は放電空間における放電電圧と放電電
流との関係を鋸状電極13の極性をパラメータとして示
すグラフであり、図9は放電空間における放電電圧と放
電電流との関係を針状の突起を有する電極の極性をパラ
メータとして示すグラフである。図8の測定値は、放電
空間4に図4〜図6に示す鋸状電極13を取付け、鋸状
電極13と第2電極14との間に電圧を印加して求めた
ものである。図8の測定条件は、表1に示すとおりであ
る。
【0036】
【表1】
【0037】図9の測定値は、金属製の平板に金属製の
針状の突起を複数均等に配置した電極(以後、「針電
極」と呼ぶ)を準備し、図1〜図3に示す排ガス浄化装
置1に針電極を第1電極13に代わって取付け、針電極
と第2電極14との間に電圧を印加して求めたものであ
る。図9の測定条件は、表2に示すとおりである。
【0038】
【表2】
【0039】図8中の参照符23aは、鋸状電極13の
極性がプラスであることを示し、参照符23bは鋸状電
極13の極性がマイナスであることを示し、図9中の参
照符24aは針電極13の極性がプラスであることを示
し、参照符24bは針電極13の極性がマイナスである
ことを示す。
【0040】図8および図9から、鋸状電極13および
針電極とも放電電圧が上昇するにつれて放電電流が増加
すること、鋸状電極13では高電圧領域で鋸状電極13
をプラスに設定する方が鋸状電極13をマイナスに設定
するよりも放電電流が大きいこと、針電極では高電圧領
域で針電極をマイナスに設定する方が針電極をプラスに
設定するよりも放電電流が大きいことなどが判る。この
ように、放電電流の大きくなる電極の極性が鋸状電極と
針電極とで異なるのは、突起のピッチおよび電極形状の
違いによるものと考えられる。
【0041】図10は、鋸状電極13の放電電流と放電
空間4のオゾン濃度との関係を示すグラフである。図中
の参照符25は鋸状電極13の極性がプラスであること
を示し、参照符26は鋸状電極13の極性がマイナスで
あることを示す。
【0042】図10から、放電電流が大きくなるほど放
電空間4におけるオゾン濃度が高くなること、同一の放
電電流の大きさで比べると鋸状電極13の極性をプラス
に設定する方がマイナスに設定するよりも放電空間4に
おけるオゾン濃度が高いことなどが判る。このように放
電電流の大きさが同一であっても鋸状電極13の極性に
よって放電空間4におけるオゾン濃度が異なるのは、次
のように説明される。
【0043】鋸状電極13の極性をマイナスに設定して
高電圧を印加すると、鋸状電極13の突起19の先端2
0から電子が放出される。電子は移動度が高いので、図
11(1)に示すように突起19の先端付近の狭い領域
22aに強いコロナ放電を発生させる。これに対して、
鋸状電極13の極性をプラスに設定して高電圧を印加す
ると、鋸状電極13の突起19の先端20からイオンが
放出される。イオンは、電子に比べて移動度が低いの
で、図11(2)に示すように突起19の先端付近の比
較的広い領域22bにコロナ放電を発生させる。オゾン
の発生は、この広い領域22bにコロナ放電が発生して
いるときの方が狭い領域22aにコロナ放電が発生して
いるときよりも生じやすい。
【0044】前述のように、鋸状電極13の極性をプラ
スに設定する方がマイナスに設定するよりも放電電流が
大きくなるので、オゾンの発生量が増加する。また同一
の放電電流の大きさで比べると、オゾンの発生量は鋸状
電極13の極性をプラスに設定する方がマイナスに設定
するよりも大きい。したがって、鋸状電極13の極性を
プラスに設定する方がマイナスに設定するよりもオゾン
の発生量を大幅に増大させることができる。さらに、オ
ゾンの発生量を同一にすると、鋸状電極13の極性をプ
ラスに設定する方がマイナスに設定するよりも放電電流
の大きさを小さくすることができるので、低電力で同量
のオゾンを発生することが可能となる。
【0045】図12は、放電空間における放電電圧と放
電電流と脱硝効率との関係を鋸状電極13の極性をパラ
メータとして示すグラフである。図12の測定値は、図
8と同一の測定装置を用い、NOxと粉塵とを含む排ガ
スを処理容器3に導入して求めたものである。図12の
測定条件のうち、鋸状電極13と水面との距離L1は1
6mmであり、他の測定条件は表1と同一である。図1
2中の参照符27,28は、鋸状電極13の極性をプラ
スに設定したときの脱硝効率および放電電流をそれぞれ
示し、図12中の参照符29,30は、鋸状電極13の
極性をマイナスに設定したときの脱硝効率および電流値
をそれぞれ示す。
【0046】図12から、放電電圧が高くなるにつれて
鋸状電極13の極性にかかわらず脱硝効率が高くなり、
かつ放電電流が大きくなること、放電電圧の高い領域で
は鋸状電極13の極性をプラスに設定する方がマイナス
に設定するよりも脱硝効率が高くなり、かつ放電電流が
大きくなることが判る。
【0047】放電空間4における脱硝反応は、次のよう
な化学反応によって生じる。放電空間4では、コロナ放
電によって空気中の酸素からオゾンが発生し、オゾンに
よって排ガス中のNOxの水に溶解しにくい成分である
一酸化窒素(以後、「NO」と呼ぶ)が酸化されて、化
1に示す反応式でNOxの水に溶解しやすい成分である
二酸化窒素(以後、「N02」と呼ぶ)に変換され、変
換された可溶性のN02および元来存在する可溶性N02
が化2に示す反応式で水に溶解して排ガス中から除去さ
れる。またコロナ放電では、放電に伴うイオン風が水面
に向かって発生するので、可溶性のN02が水面に向か
って移動するとともに、水面が波立ってN02の水への
溶解を促進する。
【0048】
【化1】NO+O3 → NO2+O2
【0049】
【化2】3N02+H2O → 2HNO3+NO このような脱硝反応において、鋸状電極13の極性をプ
ラスに設定するとマイナスに設定したときよりも図8お
よび図12に示すように放電電流が大きくなるので、図
10に示すようにオゾン発生量が増大する。オゾン発生
量が増大すると、化1の反応が促進されるとともに化2
の反応が促進される。また放電電流の増大に伴ってコロ
ナ風が強くなるので、化2の反応が促進される。この結
果、脱硝効率が高くなる。図12のように鋸状電極13
の極性をプラスに設定する方がマイナスに設定するより
も脱硝効率を高くすることができるのはこの理由による
ものである。さらに、放電空間4では放電電流の増加と
ともに水蒸気が発生するので、OHラジカルが発生して
OHラジカルによるNO2の分解反応も生じているもの
と考えられる。OHラジカルによってNO2は、N2とO
2とに分解される。
【0050】図13は、放電空間における放電電圧と脱
硝効率との関係を鋸状電極および針電極の極性をパラメ
ータとして示すグラフである。図13の測定値は、図8
および図9と同一の測定装置を用い、NOxと粉塵とを
含む排ガスを処理容器3に導入して求めたものである。
図13の測定条件のうち鋸状電極13と水面との距離L
1は16mmであり、他の測定条件は表1および表2と
同一である。図13中の参照符27は、鋸状電極13の
極性をプラスに設定したときの脱硝効率を示し、参照符
29は鋸状電極13の極性をマイナスに設定したときの
脱硝効率を示し、参照符31は針電極の極性をマイナス
に設定したときの脱硝効率を示し、参照符32は針電極
の極性をプラスに設定したときの脱硝効率を示す。
【0051】図13から、脱硝効率が放電電圧の増加に
つれて鋸状電極13および針電極ともにその極性にかか
わらず高くなること、鋸状電極13の極性をプラスに設
定する方が鋸状電極13の極性をマイナスに設定するよ
りも放電電圧の高い領域で脱硝効率が高くなること、針
電極の極性をマイナスに設定する方が針電極の極性をプ
ラスに設定するよりも放電電圧にかかわらず脱硝効率が
高くなること、鋸状電極13の極性をプラスに設定する
方が放電電圧の高い領域で針電極の極性をマイナスに設
定するよりも脱硝効率が高くなることなどが判る。この
ような図13の測定結果は、いずれも図12の場合と同
様に放電電流の増加に伴うオゾン発生量の増大およびコ
ロナ風の強化によるものである。
【0052】このように、鋸状電極13を放電空間4に
取付け、鋸状電極13の極性をプラスに設定し、放電空
間4でコロナ放電を発生させて脱硝処理を行えば、針電
極を放電空間4に取付け、針電極の極性をマイナスに設
定して脱硝処理を行う方法、および鋸状電極13の極性
をマイナスに設定して脱硝処理を行う方法のいずれより
も脱硝効率を高めることができる。前述のように鋸状電
極13の極性がプラスに設定されるのは、このように他
の方法よりも脱硝効率を高めることができるからであ
る。
【0053】前記排ガス中のNOxを除去する原理は、
排ガス中のSOxの除去にも適用できる。すなわち、オ
ゾンによって排ガス中のSOおよびSO2を酸化して水
に溶解しやすい成分であるSO3に変換し、SO3を水に
溶解して排ガス中のSOxを除去することができる。放
電空間における脱硫反応は、化3〜化5の反応式によっ
て進行する。
【0054】
【化3】SO+O3 → SO2+O2
【0055】
【化4】SO2+O3 → SO3+O2
【0056】
【化5】SO3+H2O → H2SO4 このような脱硫処理においても脱硝処理と同様に鋸状電
極13を放電空間4に取付け、鋸状電極13の極性をプ
ラスに設定してコロナ放電を発生させることによって、
前述の他の方法よりも放電電流を大きくすることがで
き、脱硫効率を高めることができる。
【0057】さらに、前記排ガス中のNOxおよびSO
xを除去する原理は、排ガス中のダイオキシンの除去に
も同様に適用できる。すなわち、オゾンによって排ガス
中のダイオキシンを酸化して水に溶解しやすい成分に変
換し、その成分を水に溶解して排ガス中のダイオキシン
を除去することができる。
【0058】前述のように、脱硝および脱硫処理は鋸状
電極13を放電空間4に取付け、鋸状電極13の極性を
プラスに設定して電極間に高電圧を印加し、放電空間4
でコロナ放電を発生させることによって行われている。
このような構成は、排ガス中の粉塵の除去にも適用でき
る。すなわち、粉塵はコロナ放電によって帯電されて第
2電極に引き付けられるので、粉塵を水面に付着させて
除去することができる。この場合、粉塵除去率は鋸状電
極13の極性をプラスに設定することによって放電電流
を大きくすることができること、および水面に集塵され
て付着した粉塵は水の粘性によって再飛散しにくいこと
などの理由によって非常に良好である。
【0059】前述のように本実施の形態では、排ガス浄
化装置1によって排ガス中のNOx、SOxおよび粉塵
をそれぞれ効率的に除去することができる。これは、1
つの装置で同時に排ガス中のNOx、SOxおよび粉塵
を効率的に除去することができることを意味している。
したがって、本実施の形態の排ガス浄化装置1は、前記
低濃度排ガスを大量に処理する装置に好適に適用するこ
とができる。
【0060】図14は本発明の他の実施の形態である第
1電極33の構成を簡略化して示す平面図であり、図1
5は図14の正面図であり、図16は図14の側面図で
ある。本実施の形態の第1電極33は、図4〜図6に示
す第1電極13と類似し、対応する部分には同一の参照
符号を付し説明を省略する。注目すべきは、突起19が
全て先端20に向かうにつれて基部18を含む仮想平面
21から斜め下方に遠ざかるように傾斜して形成されて
いる点である。これによって、突起19の先端20と水
面との距離が短くなるので、第1電極13よりも放電電
流を全体として増大させることができる。したがって、
本実施の形態の第1電極33は第1電極13よりも放電
空間4のオゾン濃度を高めることができるとともに強い
コロナ風を発生させることができ、脱硝効率、脱硫効率
および粉塵除去率をさらに高めることができる。
【0061】図17は、本発明のさらに他の実施の形態
である排ガス浄化装置35の構成を簡略化して示す正面
図である。本実施の形態の排ガス浄化装置35は、排ガ
ス浄化装置1と類似し、対応する部分には同一の参照符
号を付し説明を省略する。注目すべきは、排ガス浄化装
置35の処理容器3の排ガス導入口5付近に水噴霧装置
36が設けられている点である。水噴霧装置36は、た
とえば超音波ミスト発生器であり、排ガス中に噴霧水
(以後、「ミスト」と呼ぶ)を供給する。これによっ
て、排ガス浄化装置35は、放電空間4において排ガス
中の不溶性成分から変換された可溶性成分および元来存
在する可溶性成分をその場でミスト中に溶解して除去す
ることができる。またダストをミストに付着させて除去
することができる。したがって、本実施の形態の排ガス
浄化装置35は、排ガス浄化装置1よりも効率的に排ガ
ス中のNOx,SOxおよび粉塵を除去することがで
き、前記低濃度排ガスを大量に処理する装置に好適に適
用することができる。
【0062】図18は本発明のさらに他の実施の形態で
ある排ガス浄化装置38の構成を簡略化して示す正面図
であり、図19は図18のXIX−XIXから見た側面
図である。排ガス浄化装置38は処理容器39を備え
る。処理容器39は、たとえばステンレス鋼板から成
り、内部には放電空間40が形成されている。処理容器
39の一方の端部には、排ガス導入口43が形成されて
おり、排ガス導入口43には排ガス導入管44が接続さ
れている。処理容器39の他方の端部には、排ガス排出
口45が形成されており、排ガス排出口45には、排ガ
ス排出管46が接続されている。排ガス導入管44から
導入された排ガスは、放電空間40を経て排ガス排出管
46から排出される。処理容器39内には、上下方向に
延びる複数の平板状電極48が設けられている。複数の
平板状電極48は、その表面を排ガスの流れ方向に平行
に、かつ排ガスの流れ方向に垂直な方向に間隔L2をあ
けて設けられている。平板状電極48間には、上下方向
に延びる放電電極49が各平板状電極48に対して平行
に1または複数(本実施の形態では2)設けられてい
る。本実施の形態では、放電電極49は前記間隔L2の
中央に設けられている。すなわち、放電電極49と平板
状電極48との間隔L3は、L3=(1/2)・L2で
ある。
【0063】放電電極49は、前記図4〜図6に示す第
1電極13と同一の鋸状の形状を有する。放電電極49
と第1電極13との構成の違いは、第1電極13が水平
に設けられているのに対して放電電極49が上下方向に
設けられている点のみである。放電電極49は、上下方
向に延びる平板状の基部50を有する。基部50の一側
端部には、鋸歯状の複数の突起51が側端部から基部5
0の幅方向外方に先細状に突出して形成されている。突
起51は、先端に向かうにつれて基部50を含む仮想平
面53から仮想平面53の一方側(図19の左側)また
は仮想平面53の他方側(図19の右側)に傾斜して遠
ざかるように形成され、前記一方側に遠ざかる突起と前
記他方側に遠ざかる突起とが基部50の長手方向すなわ
ち上下方向に沿って交互に配置されている。突起51は
基部50の一側端部のみでなく、両側端部に形成しても
よい。
【0064】このように、放電電極49の突起51は、
基部50を含む仮想平面53の両側に突出しているの
で、放電電極49の両側の空間でコロナ放電を発生させ
ることができる。したがって、装置をコンパクトに構成
することができる。
【0065】各平板状電極48の上方には、複数のノズ
ルヘッダ55が排ガスの流れ方向に沿ってほぼ水平に設
けられており、ノズルヘッダ55には複数のノズル56
が排ガスの流れ方向に沿って間隔をあけて設けられてい
る。ノズルヘッダ55には、供給管57が接続されてい
る。供給管57から供給された液体、たとえば水はノズ
ルヘッダ55を介してノズル56から噴射され、各平板
状電極48の両表面に液膜、すなわち水膜58を形成す
る。ノズル56、ノズルヘッダ55、供給管57および
図示しない液体供給源は液膜形成手段を形成する。液膜
はSOxを吸収するアルカリ吸収液の液膜であってもよ
い。
【0066】処理容器39の近傍には、電源59が設け
られている。電源59は、たとえば直流高圧電源であ
り、放電電極49と平板状電極48との間に水膜を介し
て高電圧を印加し、コロナ放電を発生させる。電圧は、
放電電極49が平板状電極48よりも高い電位になるよ
うに、換言すれば放電電極49の極性をプラスに設定し
て印加される。
【0067】排ガス浄化装置38における排ガスの浄化
は、鋸歯状の突起51を有する放電電極49を処理容器
39内に設けられた平板状電極48間に取付け、排ガス
導入管44から処理容器39内にNOx、SOx、およ
び粉塵などの除去すべき物質を少なくとも1つ含む排ガ
スを導入し、各平板状電極の表面に水膜を流下させなが
ら、放電電極49の極性をプラスに設定して放電電極4
9と平板状電極48との間に水膜を介して高電圧を印加
し、コロナ放電を発生させることによって行われる。
【0068】前述のように、コロナ放電は空気中の酸素
からオゾンを発生させる。オゾンはNOxおよびSOx
中の不溶性成分を酸化して可溶性成分に変換する。変換
された可溶性成分は、元来存在する可溶性成分とともに
コロナ風によって放電電極49から平板状電極48に向
かって迅速に移動し、平板状電極48の表面に形成され
ている水膜58と接触して水膜58に溶解/除去され
る。また粉塵はコロナ放電によって帯電され、平板状電
極48に引き付けられるので、粉塵を水膜58に付着さ
せて除去することができる。さらに本実施の形態では、
放電電極49は鋸歯状の突起51を有しており、放電電
極49の極性がプラスに設定されているので、前述のよ
うに他の方法よりも放電電流が高くなる。またこれによ
って、オゾン発生量が増大するとともにコロナ風が強く
なる。したがって、排ガス中からNOx、SOxおよび
粉塵を効率的に除去することができ、低濃度排ガスを大
量に処理する装置に好適に適用することができる。
【0069】以上のように本発明では、第1電極13と
して鋸歯状の突起を有する電極を用いているけれども、
他の構成の電極、たとえば有刺鉄線を平板上に取付けた
電極を用いてもよい。この場合、鋸歯状の突起と同程度
の短いピッチの有刺鉄線を用いれば、鋸歯状の突起を有
する第1電極13と同様の効果を奏することができる。
また電源として直流電源を用いているけれども、他の電
源、たとえばパルス電圧発生電源、および交流電源を用
いてもよい。また液膜形成手段のノズル56は平板状電
極48の上方に設けられているけれども、平板状電極4
8の側部に設けるように構成してもよい。また第1およ
び第2電極13,14は、排ガスの流れ方向17に沿っ
て延在するように構成されているけれども、他の構成で
あってもよい。
【0070】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明によ
れば、第1電極が第2電極よりも高い電位になるように
電圧が印加されるので、第1電極として鋸状電極を用い
るとき、第1電極が第2電極よりも低い電位の場合に比
べて放電電流を大きくすることができる。これによっ
て、放電空間のオゾン濃度を高くすることができ、コロ
ナ放電に伴うコロナ風を強くすることができる。処理容
器内にNOxおよびSOxなどの除去すべき物質を含む
排ガスが導入されると、オゾンの酸化力によってNOx
およびSOx中の不溶性成分が可溶性成分に変換され
る。変換された可溶性成分は、元来存在する可溶性成分
とともにコロナ風によって水面に向かって吹き付けられ
るので、これらの可溶性成分と水との反応が促進され、
可溶性成分が効率的に水に溶解されて除去される。また
コロナ放電によって粉塵を帯電させて第2電極に引き付
けることができるので、粉塵を水面に付着させて排ガス
中から除去することができる。これによって、排ガス中
のNOx、SOxおよび粉塵などの除去すべき物質を効
率的に除去することができるので、低濃度排ガスを大量
に処理する装置に好適に適用することができる。
【0071】また請求項2記載の本発明によれば、第1
電極は平板状の基部と鋸歯状の突起とを有し、全体形状
が鋸状に形成されるので、第1電極をプラスに設定して
電圧を印加すると、効率的に排ガスの浄化を行うことが
できる。
【0072】また請求項3記載の本発明によれば、第1
電極の全ての突起が下向きに形成されるので、突起と水
面との距離を短くすることができ、さらに効率的に排ガ
スの浄化を行うことができる。
【0073】また請求項4記載の本発明によれば、第2
電極が排ガスの流れ方向に沿って延在するので、排ガス
の流れ方向に沿ってコロナ放電領域を形成することがで
きる。これによって、排ガスのコロナ放電領域における
滞在時間を長くすることができ、効率的に排ガスの浄化
を行うことができる。
【0074】また請求項5記載の本発明によれば、水噴
霧装置から放電空間に噴霧水を供給することができるの
で、オゾンによって変換されたNOxおよびSOx中の
可溶性成分をその場で噴霧水中に溶解することができ
る。また粉塵を噴霧水に付着させて除去することができ
る。したがって、効率的に排ガスの浄化を行うことがで
きる。
【0075】また請求項6記載の本発明によれば、放電
電極が平板状電極よりも高い電位になるように電圧が印
加され、かつ放電電極が鋸状に形成されるので、放電電
流を大きくすることができる。これによって、放電空間
のオゾン濃度を高くすることができ、コロナ風を強くす
ることができる。処理容器内にNOx、SOx、粉塵な
どの除去すべき物質を含む排ガスが導入されると、オゾ
ンの酸化力によってNOxおよびSOx中の不溶性成分
が可溶性成分に変換される。変換された可溶性成分は、
元来存在する可溶性成分とともにコロナ風によって平板
状電極に向かって吹き付けられるので、これらの可溶性
成分と平板状電極の表面に形成されている水膜との反応
が促進され、可溶性成分が効率的に水膜に溶解されて除
去される。また、コロナ放電によって粉塵を帯電させて
平板状電極に引き付けることができるので、粉塵を水面
に付着させて排ガス中から除去することができる。これ
によって、排ガス中の除去すべき物質を効率的に除去す
ることができるので、低濃度排ガスを大量に処理する装
置に好適に適用することができる。
【0076】また請求項7記載の本発明によれば、鋸歯
状の突起を有する第1電極と第2電極との間に第1電極
をプラスに設定して電圧を印加し、放電空間にコロナ放
電を発生させ、コロナ放電が発生した状態で除去すべき
物質を含む排ガスが供給されるので、排ガスを確実に浄
化することができる。
【0077】また請求項8記載の本発明によれば、平板
状電極の表面に液膜を流下させながら、鋸歯状の突起を
有する放電電極と平板状電極との間に放電電極をプラス
に設定して電圧を印加し、平板状電極の表面の液膜を介
してコロナ放電を発生させ、コロナ放電が発生した状態
で除去すべき物質を含む排ガスが供給されるので、排ガ
スを確実に浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である排ガス浄化装置1
の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図2】図1のII−IIから見た正面図である。
【図3】図1のIII−IIIから見た側面図である。
【図4】図1に示す第1電極13の構成を簡略化して示
す平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】図4の側面図である。
【図7】第1電極13の他の構成を簡略化して示す平面
図である。
【図8】放電空間における放電電圧と放電電流との関係
を鋸状電極の極性をパラメータとして示すグラフであ
る。
【図9】放電空間における放電電圧と放電電流との関係
を針状の突起を有する電極の極性をパラメータとして示
すグラフである。
【図10】鋸状電極13の放電電流と放電空間4のオゾ
ン濃度との関係を示すグラフである。
【図11】鋸状電極13の極性とコロナ放電発生領域と
の関係を示すグラフである。
【図12】放電空間における放電電圧と放電電流と脱硝
効率との関係を鋸状電極13の極性をパラメータとして
示すグラフである。
【図13】放電空間における放電電圧と脱硝効率との関
係を鋸状電極および針電極の極性をパラメータとして示
すグラフである。
【図14】本発明の他の実施の形態である第1電極33
の構成を簡略化して示す平面図である。
【図15】図14の正面図である。
【図16】図14の側面図である。
【図17】本発明のさらに他の実施の形態である排ガス
浄化装置35の構成を簡略化して示す正面図である。
【図18】本発明のさらに他の実施の形態である排ガス
浄化装置38の構成を簡略化して示す正面図である。
【図19】図18のXIX−XIXから見た側面図であ
る。
【符号の説明】
1,35,38 排ガス浄化装置 3,39 処理容器 4,40 放電空間 5,43 排ガス導入口 6,45 排ガス排出口 8,44 排ガス導入管 9,46 排ガス排出管 10 整流板 11 絞り孔 13 第1電極 14 第2電極 16,59 電源 18,50 基部 19,51 突起 36 水噴霧装置 48 平板状電極 49 放電電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B03C 3/02 B01D 53/34 133 3/16 B03C 3/01 A 3/41 (72)発明者 藤井 富朗 兵庫県神戸市西区学園東町8丁目3 神戸 市立工業高等専門学校 電気工学科内 Fターム(参考) 4D002 AA02 AA12 AC10 BA02 BA07 CA01 CA06 DA51 4D054 AA03 AA07 BA01 BA13 BA19 BB04 BC02 CA01 EA16 EA23 EA28

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス導入口と排ガス排出口とを有する
    処理容器であって、内部には部分的に水が貯留され、水
    面よりも上方に放電空間が形成される処理容器と、 放電空間に水面から上方に間隔をあけて設けられる第1
    電極と、 水中または水底に設けられる第2電極と、 第1電極と第2電極との間に、第1電極が第2電極より
    も高い電位になるように電圧を印加して前記放電空間で
    コロナ放電を発生させる電源とを含むことを特徴とする
    排ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記第1電極は、 排ガス導入口から導入された排ガスの流れ方向に沿って
    ほぼ水平に延びる平板状の基部と、 基部の側端部に基部の長手方向に沿って形成され、側端
    部から基部の幅方向外方に先細状に突出する複数の突起
    とを含み、 前記突起は、先端に向かうにつれて基部を含む仮想平面
    から斜め上方または斜め下方に遠ざかるように形成さ
    れ、斜め上方に遠ざかる突起と斜め下方に遠ざかる突起
    とが基部の長手方向に沿って交互に配置されることを特
    徴とする請求項1記載の排ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記第1電極は、 排ガス導入口から導入された排ガスの流れ方向に沿って
    ほぼ水平に延びる平板状の基部と、 基部の側端部に基部の長手方向に沿って形成され、側端
    部から基部の幅方向外方に先細状に突出する複数の突起
    とを含み、 前記突起は、先端に向かうにつれて基部を含む仮想平面
    から斜め下方に遠ざかるように形成されることを特徴と
    する請求項1記載の排ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記第2電極は、排ガス導入口から導入
    された排ガスの流れ方向に沿って延びることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記処理容器の排ガス導入口付近には、
    噴霧水を発生する水噴霧装置が設けられることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】 排ガス導入口と排ガス排出口とを有する
    処理容器であって、内部に放電空間が形成される処理容
    器と、 処理容器内に排ガス導入口から導入された排ガスの流れ
    方向に平行で、かつ上下方向に延び、さらに排ガスの流
    れ方向に垂直な方向に間隔をあけて設けられる複数の平
    板状電極と、 平板状電極間に各平板状電極に対して平行に設けられる
    放電電極であって、上下方向に延びる平板状の基部と、
    基部の側端部に基部の長手方向に沿って形成され、側端
    部から基部の幅方向外方に先細状に突出する複数の突起
    とを有し、前記突起は先端に向かうにつれて基部を含む
    仮想平面から仮想平面の一方側または他方側に遠ざかる
    ように形成され、仮想平面の一方側に遠ざかる突起と、
    仮想平面の他方側に遠ざかる突起とが基部の長手方向に
    沿って交互に配置される放電電極と、 放電電極と平板状電極との間に、放電電極が平板状電極
    よりも高い電位になるように電圧を印加してコロナ放電
    を発生させる電源と、 平板状電極の表面に液膜を形成する液膜形成手段とを含
    むことを特徴とする排ガス浄化装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のうちの1つに記載された
    排ガス浄化装置を準備し、 前記処理容器に除去すべき物質を含む排ガスを導入し、 第1電極と第2電極との間に、第1電極が第2電極より
    も高い電位になるように電圧を印加して前記放電空間に
    コロナ放電を発生させることを特徴とする排ガス浄化方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載された排ガス浄化装置を
    準備し、 前記処理容器に除去すべき物質を含む排ガスを導入し、 前記平板状電極の表面に液膜を流下させながら、放電電
    極と平板状電極との間に、放電電極が平板状電極よりも
    高い電位になるように電圧を印加してコロナ放電を発生
    させることを特徴とする排ガス浄化方法。
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