JP2001038225A - 触媒を担持したガス透過体 - Google Patents

触媒を担持したガス透過体

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JP2001038225A JP11246043A JP24604399A JP2001038225A JP 2001038225 A JP2001038225 A JP 2001038225A JP 11246043 A JP11246043 A JP 11246043A JP 24604399 A JP24604399 A JP 24604399A JP 2001038225 A JP2001038225 A JP 2001038225A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃焼排ガス中の窒素酸化物及び有機塩素化合物
等の有害成分を、触媒を用いて無害化することのできる
複合機能材料を提供することを目的とする。 【解決手段】セラミックス繊維から成る不織布中に五酸
化バナジウム及び三酸化タングステンからなる触媒を分
散担持したガス透過体を形成し、該ガス透過体に、窒素
酸化物及び有機塩素化合物等の有害成分を含む燃焼排ガ
スを透過させ、窒素酸化物及び有機塩素化合物を分解
し、無害化することを特徴とした複合機能材料を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒を担持したセ
ラミック繊維製ガス透過体に、窒素酸化物及び有機塩素
化合物等の有害ガスを含む燃焼排ガスを透過させ、該有
害ガスを触媒の作用により分解し無害化することのでき
るガス透過体に関し、該ガス透過体を装備した窒素酸化
物及び有機塩素化合物分解装置は、特に廃棄物焼却炉、
石炭等の化石燃料を使用する燃焼設備、製鉄及び冶金用
各種工業炉、セメント焼成炉、耐火物焼成炉、石油精製
設備、化学プラント等から排出されるガス中の窒素酸化
物及び有機塩素化合物を分解し無害化する設備に有用な
ものである。
【従来の技術】燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物及び
PCDD(ポリ塩化ジベンゾダイオキシン)、PCDF
(ポリ塩化ジベンゾフラン)等の有機塩素化合物を分解
する触媒の形状として良く知られているものにハニカム
がある。特に窒素酸化物に関しては、酸化チタンを担体
とし、五酸化バナジウムと三酸化タングステンの触媒成
分から成るハニカムを容器内に収納し、ハニカムのセル
内に、予め注入されたアンモニアを含む燃焼排ガスを通
過させて、窒素酸化物を、窒素ガスと水とに分解し無害
化するプラントが既に多数設置されている。
【0003】また、焼却プラントから排出される燃焼排
ガス中のダイオキシン等の環式有機塩素化合物を分解す
るための触媒素子については例えば特許開平6−386
等でその形状に関する出願がなされている。これらの触
媒ハニカムは、例えば、酸化チタン、五酸化バナジウ
ム、酸化タングステン等の粉末から成る泥漿状素材を金
型等で押出し成形し、乾燥及び焼成工程を経て製造され
ていた。
【0004】このようにして成形された触媒ハニカムを
3段構成とした脱硝装置の応用例につき図6をもとに説
明する。焼却炉等から排出された窒素酸化物及び有機塩
素化合物を含む排ガスは、排ガスダクト101に設けた
アンモニア注入装置109にて還元剤であるアンモニア
(NH)が注入され、脱硝装置入口102に流入し、
脱硝ハニカム103のガス通路を通り、矢印104の方
向に流れる。このとき、排ガス中の窒素酸化物(NO
X)はハニカムの流路壁面の触媒との反応により、その
一部が還元され、水(HO)と窒素(N)となって
触媒ハニカム103から流出する。
【0005】触媒ハニカム103から流出した燃焼排ガ
ス中には、本来の排ガス成分以外に、未反応の窒素酸化
物とアンモニアのほか、窒素酸化物の一部がアンモニア
によって還元された水と窒素ガスが含まれ、2段目の触
媒ハニカム入口空間105内でガスの圧力を回復し、次
段の触媒ハニカム106のガス通路を通り、矢印107
の方向に流れる。以後、同様の機能により2段目、3段
目の順に窒素酸化物が順次還元されて、窒素酸化物濃度
が低減し、脱硝装置出口110を出る燃焼排ガス111
は、環境規制値以下まで窒素酸化物の濃度が低減し排出
される。
【0006】なお、図6に示す触媒ハニカム103は、
より小さなサイズのハニカム要素の集合体で構成され
る。このハニカム要素の典型例を図7に示す。通常使用
されるハニカム要素は、例えば、セルピッチ5mmで
縦、横、高さがそれぞれ、200mm、200mm、5
00mm程度の寸法を有するものが一般的であるが、図
7ではハニカムの機能を説明する都合上、模式的に4セ
ル×4セルとしている。
【0007】ハニカム要素112は、その一方の開口部
113から矢印114の方向に、アンモニアガスを含む
燃焼排ガスを導き、セル内のガス通路壁面に露出もしく
は壁面から略20ミクロンまでの深さにある触媒と接触
した燃焼排ガス中の窒素酸化物は触媒の働きにより、水
と窒素ガスに還元されて、ハニカム要素の他方の開口部
115から、矢印116の方向に排出される。
【0008】ただし、ハニカム要素112内のガス通路
を通過する燃焼排ガス中の窒素酸化物の内、触媒と接触
することなく開口部115から排出される窒素酸化物も
多く、通常はハニカム群1段当りの窒素酸化物を還元す
る割合(脱硝率)は、15〜30%程度に留まる。した
がって、図6に示すように、ハニカム群を多段にして脱
硝率を高めるように構成されるのが一般的である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのように酸化
チタンを担体として五酸化バナジウム、三酸化タングス
テンの触媒成分を含むハニカムは、窒素酸化物及び有機
塩素化合物を分解する役割を担う五酸化バナジウム及び
三酸化タングステンが、これらハニカムの担体である酸
化チタン中に分散担持されているため、ハニカム内のガ
スの流路壁面に露出しているか、もしくは流路壁面から
略20ミクロンまでの深さにある五酸化バナジウム及び
三酸化タングステンを除き、ほとんどの触媒はハニカム
構造体中に埋没し、触媒としての機能を果たさない欠点
があった。
【0010】更に、このようなハニカム形状の触媒で
は、予めバグフィルタ等で除塵された粉塵を含まない清
浄ガスを通過させる場合であっても、ハニカムのガス流
路壁面に、長期間にわたって徐々に粉塵が堆積すること
によって起こる流路断面積の減少を考慮して、少なくと
も3mm×3mm程度のガス流路断面積を確保する必要
があった。加えて、ハニカムのガス流路壁面に粉塵が堆
積することによって、化学的に活性な触媒表面が粉塵で
覆われ、ガスと触媒との接触が阻害されて、結果的に触
媒性能の低下を引き起こし、定期的な触媒ハニカムの再
生処理もしくは新品の触媒ハニカムとの交換を必要とす
る欠点もあった。
【0011】更にバグフィルタ等の除塵手段をガスの上
流側に持たないプラントでは、粉塵の付着によるガス流
路断面積の減少を考慮して、通常は10mm×10mm
程度のガス流路面積を持つハニカムが使用されている
が、清浄ガスを通過させるハニカムに比べ比表面積が小
さく、装置が大型化する欠点があった。更に、粉塵を多
量に含むガスを流路に流すため、流路表面に付着した粉
塵を払い落とすためのスートブロー装置が必要であるに
加え、スートブローでは払い落とせない粉塵がハニカム
のガス流路壁面に徐々に堆積し、清浄ガスを通すハニカ
ムの場合と同様、定期的なハニカムの再生処理もしくは
新品のハニカムへの交換を必要とする欠点を有してい
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】以下本発明による課題を
解決するための手段について図面に基づき詳細に説明す
る。なお、図1に示す繊維1及び粉末状触媒3は何れも
繊維径および粒径とも100ミクロン以下の微少物質を
多量に混合及び積層した集合体であり、各々の単一要素
は図示できない微少な物質であるが、本発明を説明する
上での利便性を考慮し、イラスト的に大きな形状に表現
している。
【0013】図1に示すように、請求項1に係る発明に
よる触媒を担持したセラミック繊維製ガス透過体4は、
繊維径が1〜10ミクロンの範囲でかつ繊維長さが少な
くとも10mm以上あるセラミックス繊維が全体の50
%以上を占めるセラミックス繊維1から成り、その空隙
率が75%以上95%以下の範囲で、少なくとも10m
m以上の厚さを有する不織布2の中に、五酸化バナジウ
ム又は三酸化タングステン、もしくは両者の化合物から
なる平均粒径20ミクロン以上80ミクロン以下の粉末
状触媒3を、略均一に分散担持させてガス透過体4を形
成し、該ガス透過体の一方の壁面5から、窒素酸化物又
はPCDD(ポリ塩化ジベンゾダイオキシン、PCDF
(ポリ塩化ジベンゾフラン)等の有機塩素化合物もしく
はこれら両方の有害ガスを含む燃焼排ガスを矢印6の方
向から透過せしめ、ガス中に含まれるこれら有害物質を
触媒により分解し無害化した燃焼排ガスを、もう一方の
壁面7から矢印8の方向に流出せしめることを特徴とす
る。
【0014】前記触媒を担持したセラミック繊維製ガス
透過体4の中に含まれる粉末状触媒3は、ガス透過体4
の全重量に対し、15重量%±10重量%含まれている
ことが望ましい。その理由は、ガス透過体4に占める粉
末状触媒3の割合が5重量%以下になると、セラミック
繊維製ガス透過体4を貫通して流れる燃焼排ガス中の窒
素酸化物及び有機塩素化合物が、十分には分解されずに
排出されてしまうからである。又、ガス透過体4に占め
る粉末状触媒3の割合が25重量%以上では、セラミッ
クス繊維から成る不織布中に占める粉末状物質の割合が
多くなって、ガス透過体4の強度が低下するため好まし
くない。
【0015】このように形成されたガス透過体は、窒素
酸化物及び有機塩素化合物を含む燃焼排ガスが、一方の
壁面から他方の壁面に、不織布内部を貫通して流れるた
め、不織布内部に略均一に分散担持された触媒全てが有
効に機能することとなり、従来技術のハニカムのよう
に、壁面に露出した触媒及び壁面から20ミクロンの深
さまでの触媒しか機能せず、かつ、ハニカムの流路内を
通過した燃焼排ガス中の窒素酸化物及び有機塩素化合物
の多くが、触媒と接触することなく排出されるのに比
べ、排ガス中に含まれる窒素酸化物及び有機塩素化合物
が触媒と接触して分解される機会が大幅に増加する。換
言すればハニカムの場合に必要な触媒量に比べ、略3分
の1から10分の1の触媒量でハニカムと同等の窒素酸
化物及び有機塩素化合物の分解が可能となる。
【0016】このようにして形成されたガス透過体を使
用すれば、ガス中に含まれる粉塵は、ガス透過体のガス
入口側壁面で捕捉され、ガス透過体内部には侵入しない
ため、ハニカムの場合のように、壁面に堆積した粉塵に
より触媒が粉塵に覆われてガスから遮断され、触媒の機
能が低下する現象も起こらない。
【0017】前記ガス透過体を構成する繊維は、少なく
とも500℃以上の耐熱性があり、燃焼排ガスに対する
耐食性があって、不織布を形成できるものであれば如何
なるセラミックス繊維も使用することができる。アルミ
ナ、シリカ、マグネシア、ガラス、炭化珪素、窒化珪素
の何れか単一成分から成る繊維、もしくはこれらの化合
物から成る繊維、もしくはこれら繊維の複合組成からな
るセラミックス繊維は耐熱性、耐食性及び市場性の点で
特に好ましい。
【0018】又、前記ガス透過体に分散担持される触媒
は、予め、五酸化バナジウム又は三酸化タングステンと
の親和性に優れた酸化チタンを担体とした粉末状触媒に
成形したものを使用することもできる。
【0019】なお、触媒を分散担持させたセラミックス
繊維製ガス透過体を製造する方法としては、例えば、ア
ルミナゾル、シリカゾル、チタンゾル等の金属ゾルの何
れか単一成分もしくは複合成分と、澱粉等の界面活性剤
から成る水溶液中に触媒の粉末を加えて攪拌しつつ、セ
ラミックス繊維を順次投入して触媒とセラミック繊維と
のスラリー状混合液を作り、その後、固形分のみを捕捉
し液体成分を透過することのできる鋳型に流し込んで成
形し、乾燥処理の後、鋳型から取外し、焼成処理をして
成形体を得ることができる。
【0020】又は、前記金属ゾル、界面活性剤、触媒か
ら成る混合溶液中により多くのセラミックス繊維を投入
し、触媒とセラミック繊維から成る可塑性のゲル状素材
とし、その後、押出し成形もしくはプレス成形し、乾燥
処理及び焼成処理をして成形体を得ても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】以上説明したように、請求項1に
係る発明による触媒を担持したセラミック繊維製ガス透
過体は従来技術である触媒を担持したハニカムに比べ、
多くの利点を有するもので、以下にその実施の形態につ
いて図面をもとに詳細に説明する。
【0022】図2は、図1に示す角型ブロック形状の、
本発明による触媒を担持したセラミック繊維製ガス透過
体を用いた窒素酸化物及び有機塩素化合物分解装置の1
実施例を示す。
【0023】窒素酸化物及び有機塩素化合物を含む燃焼
排ガスは、ガスダクト9を通り、アンモニア注入装置1
7から注入されたアンモニアと混合し、有害ガス分解装
置入口10から装置内に導かれ、本発明によるブロック
状ガス透過体12が複数個集合した透過体群13を矢印
11の方向に向かって流れ、透過体内部に分散担持され
た触媒により、窒素酸化物及び有機塩素化合物が分解さ
れて無害化され、透過体群13から流出する。ガス透過
体群13から流出した無害化されたガスは、集合部14
を経て、有害ガス分解装置出口15から矢印16の方向
に排出される。なお、有機塩素化合物を分解する目的の
みに本有害ガス分解装置を使用する場合は、アンモニア
を注入する必要はない。
【0024】なお、本発明によるガス透過体のガス流れ
方向の厚みは、燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物及び
有機塩素化合物が、ガス透過体中に分散担持された触媒
と十分に接触できる滞留時間を確保するため、少なくと
も10mm以上とすることが望ましい。
【0025】前記燃焼排ガスの窒素酸化物及び有機塩素
化合物分解装置入口におけるガス温度は、触媒が最も効
率良く機能する温度範囲である300℃±100℃の範
囲で温度制御することが望ましく、更には、燃焼排ガス
中の亜硫酸ガスが酸化されて硫酸となり、この硫酸と注
入したアンモニアとが反応して生成する硫酸アンモニウ
ム塩が触媒を被毒する可能性を排除できる温度範囲とし
て300℃±50℃とすることがより好ましい。
【0026】又、本発明による触媒を担持したセラミッ
ク繊維製ガス透過体は、従来技術である触媒ハニカムに
比べ、窒素酸化物及び有機塩素化合物の分解能力が高
く、従来複数段設けていた触媒ゾーンは1段で十分その
機能が発揮できる。
【0027】図3は本発明による触媒を担持したセラミ
ック繊維製ガス透過体の他の成形例であるが、図1に示
すブロック状とは異なり、両端が開放した円筒形状に成
形したものである。
【0028】窒素酸化物及び有機塩素化合物を含む燃焼
排ガスは、燃焼ガス入口18から矢印19に向かって流
れ、円筒の内面壁の全面20から円筒の外面壁の全面2
1に向かって矢印22の向きに流れ、円筒を構成するセ
ラミックス繊維中に分散担持された触媒により、燃焼排
ガス中の窒素酸化物及び有機塩素化合物は分解され無害
化されて、外壁面21から流出する。なお、この場合も
ガス透過体中に分散担持された触媒と十分に接触できる
滞留時間を確保するため、少なくとも10mm以上の厚
みを有する円筒形状とすることが望ましい。
【0029】このように両端が開放した円筒形状に成形
された触媒を担持したセラミック繊維製ガス透過体を用
いた窒素酸化物及び有機塩素化合物分解装置の実施例を
図4示す。なお、図4中、図2と同一の部分及び機能を
示すものについては図2と同一の記号を付してある。
【0030】装置入口部10から流入した窒素酸化物及
び有機塩素化合物を含む燃焼排ガスは、各々の円筒のガ
ス入口部を矢印23の方向に流れ、円筒の内壁面から外
壁面に向かって矢印24の方向に流れ、ガス集合部14
を経て、装置のガス出口15を通り矢印16の方向に排
出される。本実施例の場合、両端が開放した円筒形ガス
透過体25は、容器内に設けた管板26及び27によ
り、その両端が支持される構造としている。なお、円筒
を構成する材料内部に分散担持された触媒の働きによ
り、燃焼排ガス中の窒素酸化物及び有機塩素化合物は分
解され無害化されることは前述の通りである。更に、装
置入口ガス温度を300℃±100℃に保持することが
望ましく、より好ましくは300℃±50℃とすること
は前述の通りである。又、図2と重複する部分について
は説明を省略する。
【0031】円筒形状に成形した触媒を担持したセラミ
ック繊維製ガス透過体を用いた窒素酸化物及び有機塩素
化合物分解装置の他の実施例を図5に示す。なお、図5
中、図2と同一の部分及び機能を示すものについては図
2と同一の記号を付してある。
【0032】本実施例の場合、円筒形状のガス透過体
は、一端が開放し、他端が閉止した所謂キャンドル型と
し、開放した上端部を管板30で支持し、円筒形状のガ
ス透過体31を垂下する構造としている。
【0033】図5に示す装置入口部10から流入した窒
素酸化物及び有機塩素化合物を含む燃焼排ガスは、各々
の円筒の外壁面から内壁面に向かって矢印28の方向に
流れ、円筒状ガス透過体出口から矢印29の方向に流
れ、ガス集合部14を経て、装置のガス出口15を通り
矢印16の方向に排出される。なお、装置入口ガス温度
を、より好ましくは300℃±50℃とすることは前述
の通りである。また、少なくとも10mm以上の厚みを
有する円筒形状とすることが望ましいことも前述の通り
である。
【0034】また、本発明によるガス透過体は、例えば
図1に示すブロック状に成形した場合、図6に示す従来
技術のハニカム103の構成単位である図7のハニカム
要素112と同一の縦、横、高さ寸法にすることによ
り、既設の脱硝装置のハニカムを撤去して、本発明によ
るセラミック繊維製ガス透過体に置き換えることもでき
る。このようにして置き換えられたガス透過体は、ハニ
カムの場合に比べ、窒素酸化物及び有機塩素化合物の分
解機能が高いため、図7に示す3段構成のハニカム群を
例えば図3に示すような1段構成としても、3段構成の
ハニカム群の場合と同一もしくはそれ以上の窒素酸化物
及び有機塩素化合物の分解能が得られる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
不織布状に成形した触媒を担持したセラミック繊維製ガ
ス透過体の材料内部を、窒素酸化物及び有機塩素化合物
を含む燃焼排ガスが貫通することになるので、材料内部
に分散担持せしめた触媒全てが、ガスと遮断されること
なく有効に機能することとなり、少ない触媒量であって
も、燃焼排ガス中の窒素酸化物及び有機塩素化合物を実
用上十分なレベルまで低減することが可能である。
【0036】更に、従来方式である触媒ハニカムに比
べ、相対的に少ない容積の中に燃焼排ガスを通過せし
め、かつ従来以上に効率良く窒素酸化物及び有機塩素化
合物を分解することができるため、装置を小型化するこ
とができ、触媒の使用量低減と相俟って、装置の製作コ
スト低減に大きく貢献する。
【0037】又、燃焼排ガス中に含まれる粉塵は、本発
明によるガス透過体の壁面で捕捉され、ガス透過体内部
には粉塵が浸透することがないので、従来方式である触
媒ハニカムのように、触媒が燃焼排ガス中の粉塵に覆わ
れて触媒機能が損なわれるような現象が起こらず、長期
間にわたり、高い触媒機能を維持し続けることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るブロック状セラミッ
クス繊維製ガス透過体の斜視図である。
【図2】図1のブロック状セラミックス繊維製ガス透過
体を組込んだ有害ガス分解装置の組立断面図兼系統図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態に係る両端が開放した円筒
形状のセラミックス繊維製ガス透過体の斜視図である。
【図4】図4の円筒形状セラミックス繊維製ガス透過体
を組込んだ有害ガス分解装置の組立断面図兼系統図であ
る。
【図5】図4の円筒形状セラミックス繊維製ガス透過体
で、一端が閉止した円筒形状を組込んだ有害ガス分解装
置の組立断面図兼系統図である。
【図6】従来の触媒ハニカム群を3段構成とした有害ガ
ス分解装置の組立断面図兼系統図である。
【図7】従来の触媒ハニカムの斜視図である。
【符号の説明】
1 セラミックス繊維 2 ガス透過体の厚さ 3 触媒粉末 4 ガス透過体 5 ガス入口面 6 ガス流入方向 7 ガス出口面 8 ガス流出方向 9 燃焼排ガスダクト 10 ガス分解装置入口 11 ブロック状ガス透過体ガス入口面 12 ブロック状ガス透過体 13 ブロック状ガス透過体群 14 ガス集合部 15 有害ガス分解装置出口 16 ガス流出方向 17 アンモニア注入装置 18 円筒状ガス透過体ガス入口 19 円筒状ガス透過体ガス流入方向 20 円筒型ガス透過体ガス流入面 21 円筒型ガス透過体ガス流出面 22 円筒型ガス透過体ガス流出方向 23 円筒型ガス透過体入口 24 円筒型ガス透過体ガス透過方向 25 円筒型ガス透過体 26 円筒型ガス透過体用上部管板 27 円筒型ガス透過体用下部管板 28 キャンドル型ガス透過体ガス透過方向 29 キャンドル型ガス透過体ガス出口方向 30 キャンドル型ガス透過体用管板
フロントページの続き Fターム(参考) 4D048 AA06 AA11 BA01Y BA03Y BA04Y BA06Y BA10X BA10Y BA12Y BA23Y BA27Y BA41Y BA42Y BB01 BB08 BB17 4G069 AA01 AA03 AA08 AA12 BA01A BA02A BA03A BA04A BA13A BA13B BA14A BA37 BB04A BB04B BB06A BB06B BB11A BC54A BC54B BC60A BC60B CA04 CA13 CA19 EA01X EA01Y EA03X EA03Y EA10 EB12X EB12Y EB18X EB18Y FB71 4L047 AA04 AA28 AB03 AB07 CB10 EA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス繊維から成る不織布中に、五
    酸化バナジウム又は三酸化タングステンもしくは両者の
    混合物からなる平均粒径20ミクロン以上80ミクロン
    以下の粉末状触媒を、全体重量に対して15重量%±1
    0重量%の範囲で、略均一に分散担持してガス透過体を
    形成したことを特徴とする触媒を担持したセラミック繊
    維製ガス透過体。
  2. 【請求項2】前記セラミックス繊維が、アルミナ、シリ
    カ、マグネシア、ガラス、炭化珪素、窒化珪素の何れか
    の単一成分から成る繊維、もしくはこれらの化合物から
    成る繊維もしくはこれら繊維の複合組成からなるセラミ
    ックス繊維であり、平均繊維径が1〜10ミクロンの範
    囲でかつ繊維長さが少なくとも10mm以上あるセラミ
    ックス繊維が全体の50%以上を占めるセラミックス繊
    維から成り、その空隙率が75%以上95%以下の範囲
    の不織布であることを特徴とする請求項1記載の触媒を
    担持したセラミック繊維製ガス透過体。
  3. 【請求項3】前記粉末状触媒が、酸化チタンを担体に、
    五酸化バナジウム又は三酸化タングステンもしくは両者
    の混合物からなる平均粒径20ミクロン以上80ミクロ
    ン以下の粉末状触媒であることを特徴とする請求項1記
    載の触媒を担持したセラミック繊維製ガス透過体。
  4. 【請求項4】前記触媒を担持したセラミック繊維製ガス
    透過体が、アルミナゾル、シリカゾル、チタンゾル等の
    金属ゾルの何れか単一成分もしくは複数の成分を用い
    て、セラミックス繊維同志及びセラミックス繊維と触媒
    とを接着せしめ、その後乾燥又は乾燥及び焼成処理を行
    い、該セラミックス繊維同志及びセラミックス繊維と触
    媒とを強固に結合させたことを特徴とする請求項1記載
    の、触媒を担持したセラミック繊維製ガス透過体。
  5. 【請求項5】前記セラミック繊維製ガス透過体の空隙率
    が75%以上95%以下の範囲の不織布であることを特
    徴とする請求項1記載の、触媒を担持したセラミック繊
    維製ガス透過体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110671710A (zh) * 2019-10-25 2020-01-10 深圳麦格米特电气股份有限公司 一种微波催化燃烧处理装置及其处理方法

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