JP2001035660A - 有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
供する。 【解決手段】 2つの電極のうち少なくとも1つは光透
過性の電極であり、その光透過率のピーク値が、発光ス
ペクトルのピーク波長±100nmの範囲にあり、前記光透
過率のピークの半値幅が1nm以上350nm以下である有機
電界発光素子。前記光透過性の電極の表面抵抗は15Ω/
□以下である。
Description
す有機電界発光素子に関する。
称する)は、蒸着法や塗布法を用いて比較的容易に面発
光素子として形成できるため、フラットパネルディスプ
レイ用として非常に有望視されている。近年、有機EL素
子は盛んに研究されており、無機LEDに匹敵する優れた
性能を有する有機EL素子が開発されてきている。
2つの電極のうち一方には抵抗が低く、高い光透過率を
有するものが用いられる。そのような電極としては、例
えば酸化インジウムにスズがドープされたITOからなる
電極がよく知られているが(特開平11-67460)、これよ
りも更に抵抗が低く効果的に光を透過する電極、及びか
かる電極を用いることにより一層優れたパワー効率を示
す有機EL素子の開発が望まれている。
パワー効率を示す有機EL素子を提供することである。
の結果、本発明者らは、2つの電極のうち少なくとも1
つは光透過性の電極であり、その光透過率のピーク値
が、発光スペクトルのピーク波長±100nmの範囲にあ
り、前記光透過率のピークの半値幅が1nm以上350nm以
下である有機EL素子は高いパワー効率を示すことを発見
し、本発明に想到した。
〜(4)の好ましい条件を満たすことにより、一層優れ
たパワー効率を示す。 (1)光透過性の電極の表面抵抗は15Ω/□以下である
のが好ましい。 (2)光透過性の電極は2種以上の材料からなる多層薄
膜であるのが好ましく、3種以上の材料からなる多層薄
膜であるのがより好ましい。 (3)光透過性の電極は主成分がITO、酸化インジウ
ム、酸化スズ及び酸化インジウム酸化亜鉛合金のいずれ
かであるのが好ましい。 (4)有機EL素子は10-9〜10-3秒のパルス幅で発光する
のが好ましい。
は、基板上に陽極、任意で設けるホール輸送層、発光
層、任意で設ける電子輸送層及び陰極を順に積層して構
成し、2つの電極間に少なくとも1つの有機層を有し、
2つの電極のうち少なくとも一方は光透過性である。具
体的には、陽極/発光層/陰極からなる構成、陽極/ホ
ール輸送層/発光層/陰極からなる構成、陽極/発光層
/電子輸送層/陰極からなる構成、陽極/ホール輸送層
/発光層/電子輸送層/陰極からなる構成等が可能であ
る。また、これらを基板上に逆に積層した構成も可能で
ある。さらに、発光層、ホール輸送層又は電子輸送層を
複数層設けたり、ホール注入層、電子注入層を設けても
よい。
分子層を設置してもよい。導電性高分子層を設置するこ
とにより、駆動電圧がほとんど上昇することなく有機層
の膜を厚くすることができ、輝度ムラやショートの発生
を抑えることができる。
造(マイクロキャビティ)を有する有機EL素子が、発光
スペクトルの半値幅が小さく、かつ指向性に優れている
点で好ましい。微小光共振器構造を有する有機EL素子
は、例えば「月刊ディスプレイ」1998年10月号別冊の
「有機ELディスプレイ」(テクノタイムズ社)105頁に
記載されているように、基板として透明基板を用い、こ
の上に順に誘電体ミラー、透明電極(陽極)、少なくと
も1層の有機層、金属ミラーの役割を有する背面電極
(陰極)を積層してなり、誘電体ミラーと背面電極との
間で微小光共振器を形成する。誘電体ミラーは、通常1
/4波長のSiO2とTiO2を交互に積層したものである。透
明電極(ITO等)と誘電体ミラーとの間にSiO2スペーサ
ーを導入して膜厚を調整してもよい。
ッピング法、スピンコーティング法、キャスティング
法、バーコート法、ロールコート法等、公知の方法を用
いて形成することができる。また溶媒を使い分けること
により多層塗布も可能である。
できるが、好ましくは発光色別に複数列設けられたドッ
トアレイとして使用する。各発光色は1ラインでも、複
数のラインになっていてもよい。1画素のサイズは、10
〜500μm、好ましくは50〜300μmである。
詳述する。 〔1〕電極 本発明の有機EL素子において、2つの電極のうち少なく
とも一方は光透過性である。一般に光を透過させること
のできる電極を「透明電極」と称するが、本発明におい
て光を透過する電極は可視光領域全体において光透過率
が高い必要はないので、以下本発明ではこのような電極
を「EL透過電極」と称する。本発明のEL透過電極は有機
EL素子の発光スペクトルの波長域について光透過率が高
くなければならない。具体的には、EL透過電極の光透過
率のピーク波長λTは有機EL素子の発光スペクトルのピ
ーク波長をλELとすると、λEL±100nmの範囲にあるの
が好ましく、λEL±50nmの範囲にあるのがより好まし
く、λEL±20nmの範囲にあるのが特に好ましい。
体において光透過率が高い必要はない。優れたパワー効
率を示す有機EL素子を得るためには、EL透過電極の光透
過率のピークの半値幅は1nm以上350nm以下であるのが
好ましく、1nm以上300nm以下であるのがより好まし
く、1nm以上150nm以下であるのが特に好ましい。
で、有機EL素子の発光効率を上げることができる。EL透
過電極の表面抵抗は好ましくは15Ω/□以下、より好ま
しくは5Ω/□以下、特に好ましくは1Ω/□以下、最
も好ましくは0.1Ω/□以下である。表面抵抗を低く抑
えるために、EL透過電極を2種以上の材料を用いた多層
薄膜構造とするのが好ましく、3種以上の材料を用いた
多層薄膜構造とするのがより好ましい。前記材料は電極
として用いることができるものであれば何でもよく、IT
O、酸化インジウム、酸化スズ又は酸化インジウム酸化
亜鉛合金が好ましい。金、白金、銀マグネシウム等の金
属薄膜を用いてもよい。ポリアニリン、ポリチオフェ
ン、ポリピロール、それらの誘導体等の有機材料も使用
可能である。
事関数の低いLi、K等のアルカリ金属やMg、Ca等のアル
カリ土類金属を用いるのが、電子注入性の観点から好ま
しい。また、安定なAl等を用いるのも好ましい。安定性
と電子注入性を両立させるために2種以上の材料を含む
層にしてもよく、それらの材料については特開平2-1559
5、特開平5-121172等に記載されている。一方、陰極をE
L透過電極とした場合、陽極にはITO、酸化スズ、酸化亜
鉛酸化インジウム等のよく知られている材料を用いてよ
い。しかし、この場合陽極は光透過性である必要はない
ので、どのような導電性材料を用いてもよく、金や白金
等の仕事関数が大きい材料を用いるのが好ましい。
着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等の公知の
方法で形成できる。また、電極(特にEL透過電極)のパ
ターニングは、フォトリソグラフィー等による化学的エ
ッチング、レーザー等を用いた物理的エッチング等によ
り行うのが好ましい。また、マスクを重ねて真空蒸着や
スパッタリング等を行なってパターニングしてもよい。
であってもホール輸送性であってもよい。発光層は少な
くとも一種の発光材料を含有する。発光材料は励起され
て蛍光を発することのできるものであればよく、例えば
オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合
物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサ
ジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化
合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオ
レン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合
物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及
びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロ
ン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナ
ントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベ
ン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、
ジスチリルベンゼン化合物、ブタジエン化合物、ジシア
ノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン
化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チ
アピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロ
ピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴ
フェニレン化合物、キサンテン化合物及びチオキサンテ
ン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、アクリ
ドン化合物、キノリン化合物、8-ヒドロキシキノリン化
合物の金属錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、
2,2'-ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩基とIII族
金属との錯体、オキサジアゾール化合物の金属錯体、希
土類錯体等が使用可能である。
用してもよい。また、キャリア輸送性の高分子中に分子
分散させるか、或いは低分子キャリア輸送剤と発光材料
をキャリア輸送性のない高分子中に分子分散させて使用
してもよい。ここで、低分子キャリア輸送剤とは電子輸
送性(電子受容性)又はホール輸送性(電子供与性)の
低分子材料をいい、キャリア輸送性のない高分子とはポ
リメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポ
リスチレン、ポリカーボネート等のような電気的に不活
性な高分子をいう。
ましい。高分子発光材料の例としては、ポリ-p-フェニ
レンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリチオ
フェン誘導体等のπ共役系高分子や、低分子色素、テト
ラフェニルジアミン、トリフェニルアミン等を主鎖や側
鎖に導入した高分子等が挙げられる。高分子発光材料に
低分子発光材料を混合して使用してもよい。
にプラスチック基板を使用することができる。基板とし
て用いるプラスチックは耐熱性、寸法安定性、耐溶剤
性、電気絶縁性、加工性、低通気性及び低吸湿性に優れ
ていることが必要である。このようなプラスチックとし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリア
リレート、アリルジグリコールカーボネート、ポリイミ
ド等が挙げられる。
はその両方に透湿防止層(ガスバリア層)を設置するの
が好ましい。透湿防止層を構成する材料としては窒化ケ
イ素や酸化ケイ素等の無機物が好ましい。透湿防止層は
高周波スパッタリング法等により成膜できる。また、必
要に応じてハードコート層やアンダーコート層を設けて
もよい。
ポリ-N-ビニルカルバゾール誘導体、ポリフェニレンビ
ニレン誘導体、ポリフェニレン、ポリチオフェン、ポリ
メチルフェニルシラン、ポリアニリン、トリアゾール誘
導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、
ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラ
ゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールア
ミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール
誘導体、カルバゾール誘導体、スチリルアントラセン誘
導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチル
ベン誘導体、ポリフィリン誘導体(フタロシアニン
等)、芳香族三級アミン化合物、スチリルアミン化合
物、ブタジエン化合物、ベンジジン誘導体、ポリスチレ
ン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニル
ベンジン誘導体、スターバーストポリアミン誘導体等が
使用可能である。
サジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン
誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジ
オキサイド誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ペリレン
テトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導
体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導
体、ペリノン誘導体、オキシン誘導体、キノリン錯体誘
導体等が挙げられる。電子輸送層の上に陰極を設ける
が、それらの間に酸化アルミニウム、フッ化リチウム等
の薄層(0.01〜10nm程度)を挟んでもよい。
/05187等に記載のポリアニリン誘導体、ポリチオフェン
誘導体及びポリピロール誘導体が好ましい。これらはプ
ロトン酸(例えば、樟脳スルホン酸、p-トルエンスルホ
ン酸、スチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸
等)と混合した状態で使用してもよく、必要に応じて他
の高分子(ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ-N
-ビニルカルバゾール(PVCz)等)と混合して使用して
もよい。導電性高分子層の表面抵抗は10000Ω/□以下
であるのが好ましく、膜厚は好ましくは10nm〜1000nmで
あり、より好ましくは20nm〜200nmである。
対側の面)に特開平7-85974号等に記載の保護層を形成
してもよい。更に、ガラスやポリ(クロロトリフルオロ
エチレン)シートを用いて封止することが好ましい。こ
の中に乾燥剤や撥水性のフッ素系不活性液体等を挿入し
てもよい。
侵入を防止するための封止層を設ける。封止層を形成す
る封止材料としては、テトラフルオロエチレンと少なく
とも1種のコモノマーとの共重合体、共重合主鎖に環状
構造を有する含フッ素共重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポ
リユリア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロト
リフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロ
エチレンの共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質と吸
水率0.1%以下の防湿性物質の混合物、金属(In、Sn、P
b、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等)、金属酸化物(MgO、Si
O、SiO2、Al2O3、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、T
iO2等)、金属フッ化物(MgF2、LiF、AlF3、CaF2等)、
液状フッ素化炭素(パーフルオロアルカン、パーフルオ
ロアミン、パーフルオロエーテル等)、等該液状フッ素
化炭素に水分や酸素を吸着する吸着剤を分散させたもの
等が使用可能である。
ちらが光透過性であっても基本的に得られる効果は同じ
であるので、以下、光透過性の陽極を有する有機EL素子
について実施例により詳述する。
プロピルアルコール(IPA)で超音波洗浄し、次いでIPA
煮沸洗浄し、更にUV/O3洗浄を行った。そのガラス基板
をスパッタ室に移動し、ガラス基板にITOを厚み0.2μm
でスパッタし、フォトリソグラフィーによって図1のよ
うにパターニングして陽極とした。この陽極の表面抵抗
を4端子法により測定した結果、20Ω/□であった。陽
極の光透過率を測定した結果を図3に実線で示す。
N,N'-ビス(3-メチルフェニル)-(1,1'-ビフェニル)-
4,4'-ジアミン(TPD)を、蒸着速度3〜4Å/秒で厚み4
00Åとなるように蒸着し、次に発光層としてトリス(8-
キノリノラト)アルミニウム(Alq)を蒸着速度3〜6
Å/秒で厚み600Åとなるように蒸着した。更にその上に
マスクを用いて図2に示すようにMg/Ag合金(モル比Mg/
Ag=10:1)の陰極を厚み0.6μmとなるように蒸着し、
この陰極上にAgを0.5μmの厚みで蒸着し、有機EL素子を
形成した。この有機EL素子の発光スペクトルを測定した
結果を図3に一点破線で示す。
同様に有機EL素子を形成した。陽極の表面抵抗は42.0Ω
/□であった。この陽極の光透過率(実線)及び得られ
た有機EL素子の発光スペクトル(一点破線)を図4に示
す。
0.2μmでスパッタし、図1のようにパターニングして陽
極とすること以外は比較例1と同様に有機EL素子を形成
した。この陽極の表面抵抗は14.0Ω/□であった。陽極
の光透過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペ
クトル(一点破線)を図5に示す。
0.2μmでスパッタし、図1のようにパターニングして陽
極とすること以外は比較例1と同様に有機EL素子を形成
した。陽極の表面抵抗は4.1Ω/□であった。この陽極
の光透過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペ
クトル(一点破線)を図6に示す。
0.2μmでスパッタし、図1のようにパターニングして陽
極とすること以外は比較例1と同様に有機EL素子を形成
した。陽極の表面抵抗は0.12Ω/□であった。この陽極
の光透過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペ
クトル(一点破線)を図7に示す。
ッタし、金を厚み4nmで蒸着し、更にITOを厚み0.1μm
でスパッタし、図1のようにパターニングして陽極とす
ること以外は比較例1と同様に有機EL素子を形成した。
この陽極の表面抵抗は4.8Ω/□であった。陽極の光透
過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペクトル
(一点破線)を図8に示す。
ッタし、金を厚み8nmで蒸着し、更にITOを厚み0.1μm
でスパッタし、図1のようにパターニングして陽極とす
ること以外は比較例1と同様に有機EL素子を形成した。
この陽極の表面抵抗は0.14Ω/□であった。陽極の光透
過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペクトル
(一点破線)を図9に示す。
ッタし、白金を厚み8nmで蒸着し、更にITOを厚み0.1μ
mでスパッタし、図1のようにパターニングして陽極と
すること以外は比較例1と同様に有機EL素子を形成し
た。この陽極の表面抵抗は0.11Ω/□であった。陽極の
光透過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペク
トル(一点破線)を図10に示す。
EL素子に印加する電圧を変えて輝度及び電流を測定し、
それらの関係を示す検量線を作成した。なお、輝度は輝
度計BM-5A(トプコン社製)を用いて測定し、電流はAPD
モジュールC5460(浜松フォトニクス製)を用いて検出
した。次にファンクションジェネレーターSG4111(岩崎
通信機製)を用いて、輝度が約1000cd/m2となるように
方形波で有機EL素子に電圧を印加し(1パルスの電圧印
加時間10-9秒〜10-3秒)、その時の発光量をAPDモジュ
ールC5460にて検出し、流れる電流と同時にオシロスコ
ープにて観測した。そのときの1パルス内の電流値から
平均入力電力を計算し、APDモジュールC5460により1パ
ルス内で検出した平均電流値と前記検量線から平均輝度
を求め、パワー効率を求めた。
有機EL素子のパワー効率を上述のように求めた結果を、
陽極の表面抵抗と併せて表1に示す。なお、表1中、10
ms、100μs、1μs及び10nsは1パルスの電圧印加時間
を表す。
比較して、実施例1〜6の有機EL素子は高いパワー効率
を示すことがわかる。これは、実施例1〜6は光透過率
を全波長域にわたって高める必要がないために得られた
効果であるといえる。また、その効果は電圧印加時間が
短い条件下で特に顕著であることがわかる。
ニンを厚み200Åとなるように蒸着し、TPDを厚み600Å
となるように蒸着し、4,4'-ビス(2,2'-ジフェニルビニ
ル)ビフェニル(DPVBi)を厚み400Åとなるように蒸着
し、更にAlqを厚み200Åとなるように蒸着した。その上
にマスクを用いて図2に示すようにMg/Ag合金(モル比M
g/Ag=10:1)の陰極を厚み0.6μmとなるように蒸着
し、この陰極上にAgを0.5μmの厚みで蒸着し、有機EL素
子を形成した。陽極の光透過率(実線)及び有機EL素子
の発光スペクトル(一点破線)を図11に示す。
0.1μmでスパッタし、図1のようにパターニングして陽
極とすること以外は比較例3と同様に有機EL素子を形成
した。この陽極の表面抵抗は0.10Ω/□であった。陽極
の光透過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペ
クトル(一点破線)を図12に示す。
ッタし、銀を厚み4nmで蒸着し、更にITOを厚み0.1μm
でスパッタし、図1のようにパターニングして陽極とす
ること以外は比較例3と同様に有機EL素子を形成した。
この陽極の表面抵抗は0.13Ω/□であった。陽極の光透
過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペクトル
(一点破線)を図13に示す。
パッタし、銀を厚み4nmで蒸着し、更にITOを厚み0.1μ
mでスパッタし、図1のようにパターニングして陽極と
すること以外は比較例3と同様に有機EL素子を形成し
た。この陽極の表面抵抗は0.15Ω/□であった。陽極の
光透過率(実線)及び得られた有機EL素子の発光スペク
トル(一点破線)を図14に示す。
EL素子のパワー効率を上述のように求めた結果を、陽極
の表面抵抗と併せて表2に示す。なお、表2中、10ms、
100μs、1μs及び10nsは1パルスの電圧印加時間を表
す。
て、実施例7〜9の有機EL素子は高いパワー効率を示す
ことがわかる。これは、実施例7〜9は光透過率を全波
長域にわたって高める必要がないために得られた効果で
あるといえる。また、その効果は電圧印加時間が短い条
件下で特に顕著であることがわかる。
子は表面抵抗の低い光透過性の電極を有し、高いパワー
効率を示す。
示す概略図である。
ーン例を示す概略図である。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
点破線)及び陽極の光透過率(実線)を示すグラフであ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 2つの電極間に少なくとも1つの有機層
を有し、前記2つの電極のうち少なくとも1つは光透過
性の電極である有機電界発光素子において、前記光透過
性の電極の光透過率のピーク値が、発光スペクトルのピ
ーク波長±100nmの範囲にあり、前記光透過率のピーク
の半値幅が1nm以上350nm以下であることを特徴とする
有機電界発光素子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の有機電界発光素子にお
いて、前記光透過性の電極の表面抵抗は15Ω/□以下で
あることを特徴とする有機電界発光素子。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の有機電界発光素
子において、前記光透過性の電極は2種以上の材料から
なる多層薄膜であることを特徴とする有機電界発光素
子。 - 【請求項4】 請求項3に記載の有機電界発光素子にお
いて、前記光透過性の電極は3種以上の材料からなる多
層薄膜であることを特徴とする有機電界発光素子。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の有機電
界発光素子において、前記光透過性の電極は主成分がIT
O、酸化インジウム、酸化スズ及び酸化インジウム酸化
亜鉛合金のいずれかであることを特徴とする有機電界発
光素子。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の有機電
界発光素子において、10-9〜10-3秒のパルス幅で発光す
ることを特徴とする有機電界発光素子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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