JP2001034254A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポインティングデバイスとしての機能を有す
るリモコン１を備え、コンピュータ５からの映像信号に
基づいて画像表示を行うプロジェクタ等の表示装置１０
において、画像を拡大して表示した状態でも、表示画面
上でのカーソルの移動量が、画像を拡大しないで表示し
ている状態と同一となるようにする。 【解決手段】 リモコンからの操作信号に基づいて、表
示画面上での画像の拡大倍率を示す情報（表示制御信
号）Ｄｃ３として出力する拡大表示倍率設定部４ｃとと
もに、リモコン操作によるカーソル制御信号を、これが
示すカーソル移動量が上記拡大倍率の逆数を乗算した値
となるよう調整する移動量調整部１２を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は表示装置に関し、特
にポインティングデバイスを有する表示装置における、
表示画像の拡大倍率に応じて、ポインティングデバイス
の操作によるカーソルの移動量を調整する機能に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、ポインティングデバイスを有
する表示装置として、コンピュータから出力される映像
信号に基づいて画像表示を行うプロジェクタ等の装置が
ある。例えば、プロジェクタは、ポインティングデバイ
スの機能を有するリモコンを有しており、リモコンから
の操作信号に応じて上記映像信号を信号処理して、画像
を拡大して表示する機能（表示拡大機能）を有してい
る。このような従来の拡大表示機能を持つ表示装置で用
いられている拡大表示の方法には、拡大倍率が固定であ
る方法と拡大倍率が可変である方法がある。

【０００３】図２は、拡大倍率が固定である拡大表示方
法を説明するための図である。図２(a)は、表示画面７
上に基準倍率で画像（１倍画像）７０が表示されている
状態を示しており、図２(b)〜図２(e)はそれぞれ、１倍
画像７０の左上部７１，左下部７３，右下部７４，右上
部７２が拡大して表示画面上に表示されている状態を示
している。なお、図中、７１ａ，７３ａ，７４ａ，７２
ａはそれぞれ、上記１倍画像の左上部７１，左下部７
３，右下部７４，右上部７２を縦横２倍に拡大した２倍
画像である。また、８０，８０ａはそれぞれ上記１倍画
像，２倍画像におけるカーソルである。

【０００４】この拡大表示方法では、拡大倍率は縦横２
倍の固定倍率となっている。そしてこの方法を用いた表
示装置では、リモコンの操作により、表示画面７上の１
倍画像７０の、拡大表示する表示エリアを、該画像の左
上部７１，左下部７３，右下部７４，右上部７２のうち
から選択すると、選択された表示エリアのみ縦横２倍に
拡大されて表示画面上に表示される。

【０００５】また、図３は、拡大倍率が可変である拡大
表示方法を説明するための図である。図３(a)は、表示
画面７上に基準倍率で画像（１倍画像）７ａが表示され
ている状態を示しており、図３(b)は、１倍画像７ａ
の、表示画面７の中央部分１１に相当する領域が縦横２
倍に拡大された画像（２倍画像）７ｂを示している。図
３(c)は、２倍画像７ｂの、表示画面７の中央部分１１
に相当する領域が縦横２倍に拡大された画像（４倍画
像）を示している。また、図３(d)は、図３(b)に示す２
倍画像７ｂを左側にスクロールしたときに表示画面７上
に表れる画像７ｂ１を示し、図３(e)は、図３(c)に示す
４倍画像７ｃを左側にスクロールしたときに表示画面７
上に表れる画像７ｃ１を示している。なお、８ａ，８
ｂ，８ｃはそれぞれ上記１倍画像，２倍画像，４倍画像
におけるカーソルである。

【０００６】この拡大表示方法を用いた表示装置では、
拡大倍率はリモコンの操作により適当な値（２倍、４
倍、・・・）に設定可能となっている。そしてこの表示
装置では、リモコンの操作により上記拡大倍率を設定し
た後、表示画面７上の、拡大すべき領域１１を指定する
と、該指定された領域７０の画像が、設定された拡大倍
率でもって拡大されて、表示画面７上に表示される。

【０００７】図４は、拡大倍率が可変である拡大表示方
法を用いた従来の表示装置を説明するためのブロック図
である。従来の表示装置２０は、コンピュータ５から出
力される映像信号Ｓｖを受け、該映像信号Ｓｖに基づい
て表示画面上に画像を表示する表示装置本体２と、該表
示装置本体２に、上記画像表示を制御するための操作信
号Ｓｏを送信するリモコン１とから構成されている。な
お、上記表示装置本体２は、液晶パネル等の表示デバイ
ス（図示せず）を有している。

【０００８】ここで、上記リモコン１は、種々の操作ボ
タン（図示せず）を有し、所要の操作ボタンの操作によ
り発生した操作信号Ｓｏを上記表示装置本体２へ送信す
る構成となっている。ここでは、上記操作信号の送信は
赤外線を用いて行われるようになっている。また、上記
リモコン１は、ポインティングデバイスとしての機能を
有しており、所定の操作ボタンの操作より、表示画面上
のカーソルを移動させるための操作信号を発生可能な構
成になっている。

【０００９】また、上記表示装置本体２は、上記リモコ
ン１から出力される種々の操作信号を受信し、受信した
操作信号を、カーソルを操作するためのカーソル操作信
号Ｓｃと、表示画面上での画像の表示状態を指定するた
めの表示操作信号Ｓｄとに分けて出力する受信部３と、
上記表示操作信号Ｓｄに基づいて表示制御信号を出力す
る表示制御部４と、該表示制御信号に基づいて、コンピ
ュータ５からの映像信号Ｓｖを処理して、液晶パネル等
の表示デバイス（図示せず）に駆動信号を出力する映像
信号処理部６とを有している。

【００１０】上記表示制御部４は、上記表示操作信号Ｓ
ｄに基づいて表示画像の一部を拡大領域として設定し、
拡大領域の位置及び範囲を示す情報を第１の表示制御信
号Ｄｃ１として出力する領域設定部４ａと、上記表示操
作信号Ｓｄに基づいて表示画像の移動方向（スクロール
方向）及び移動量（スクロール量）を設定し、該移動方
向及び移動量を示す移動情報を第２の表示制御信号Ｄｃ
２として出力する表示移動設定部４ｂと、上記表示操作
信号Ｓｄに基づいて表示画像における指定領域の拡大倍
率を設定し、該拡大倍率を示す情報を第３の表示制御信
号Ｄｃ３として出力する拡大表示設定部４ｃとを有して
いる。

【００１１】また、上記コンピュータ５は、上記受信部
２から出力されるカーソル操作信号Ｓｃに基づいてカー
ソルを表示画像上に重畳し、カーソルが重畳された表示
画像に対応する映像信号を出力する構成となっている。
ここで、上記カーソル操作信号Ｓｃは、カーソルの移動
方向及び移動量を指示する信号であり、上記リモコン１
のカーソル操作ボタンの操作により発生するものであ
る。

【００１２】次に動作について説明する。上記のような
プロジェクタ等の表示装置２０では、リモコン１の操作
により、コンピュータ５から出力される映像信号Ｓｖに
基づいてその表示画面上にて画像表示が行われる。

【００１３】このとき、表示装置本体２では、リモコン
１からの操作信号Ｓｏが受信部２にて受信され、該受信
部２からは、上記操作信号Ｓｏが、カーソルを操作する
ためのカーソル操作信号Ｓｃと、表示画面上での画像の
表示状態を指定するための表示操作信号Ｓｄとに分けて
出力される。すると、コンピュータ５では、上記カーソ
ル操作信号Ｓｃに基づいて、カーソルが表示画像に重畳
されて、カーソルが重畳された表示画像に対応する映像
信号Ｓｖが出力される。

【００１４】一方、上記表示装置本体２の表示制御部４
では、上記表示操作信号Ｓｄに基づいて画像表示を制御
するための種々の表示制御信号が生成されて映像信号処
理部６に出力される。つまり、表示制御部４の領域設定
部４ａでは、上記表示操作信号Ｓｄに基づいて表示画像
の一部が拡大領域として設定され、該拡大領域の位置及
び範囲を示す情報が第１の表示制御信号Ｄｃ１として出
力される。また、上記表示制御部４の表示移動設定部４
ｂでは、上記表示操作信号Ｓｄに基づいて表示画像の移
動方向及び移動量が設定され、該移動方向及び移動量を
示す移動情報が第２の表示制御信号Ｄｃ２として出力さ
れる。さらに、上記表示制御部４の拡大表示設定部４ｃ
では、上記表示操作信号Ｓｄに基づいて表示画像におけ
る指定領域の拡大倍率が設定され、該拡大倍率を示す情
報が第３の表示制御信号Ｄｃ３として出力される。

【００１５】そして、上記映像信号処理部６では、上記
コンピュータ５からの映像信号Ｓｖが上記各表示制御信
号に応じて処理されて、液晶パネル等の表示デバイス
（図示せず）を駆動する表示信号が出力される。

【００１６】以下、この表示装置２０にて拡大表示を行
う場合の動作について説明する。まず、リモコンによ
り、表示画面７の所定の領域を設定する領域設定操作が
行われると、リモコンから送信された操作信号Ｓｏが受
信部３にて受信され、受信部３からは上記表示操作信号
Ｓｄが上記表示制御部４に出力される。すると、表示制
御部４の領域設定部４ａでは、表示操作信号Ｓｄに基づ
いて、選択された領域の位置及び範囲を示す情報が第１
の表示制御信号Ｄｃ１として映像信号処理部６に出力さ
れる。また、表示制御部４の拡大表示倍率設定部４ｃで
は、表示操作信号Ｓｄに基づいて、上記設定領域の拡大
倍率が設定され、該拡大倍率を示す情報が第３の表示制
御信号Ｄｃ３として上記映像信号処理部６に出力され
る。

【００１７】すると、映像信号処理部６では、上記第
１，第３の表示制御信号Ｄｃ１，Ｄｃ３に基づいてコン
ピュータからの映像信号Ｓｖに対する信号処理が施さ
れ、この信号処理が施された映像信号に基づいて、上記
設定された領域の画像を上記設定された倍率だけ拡大さ
れた拡大画像７ｂが、表示画面上に表示される（図３
(b)参照）。

【００１８】この状態で、リモコンにて、上記拡大画像
を左方向にスクロールする操作を行うと、リモコンから
送信された操作信号が受信部３にて受信され、受信部３
からは上記表示操作信号Ｓｄが上記表示制御部４に出力
される。すると、表示制御部４の表示移動設定部４ｂで
は、表示操作信号Ｓｄに基づいて、表示画面の画像を移
動する方向及び移動する距離を示す情報が生成され、こ
の情報が第２の表示制御信号Ｄｃ２として映像信号処理
部６に出力される。すると、映像信号処理部６では、上
記第２の表示制御信号Ｄｃ２に基づいてコンピュータか
らの映像信号Ｓｖに対する信号処理が施され、この信号
処理が施された映像信号に基づいて、上記表示画面上で
は、上記拡大画像が左方向にスクロールされることとな
る（図３(d)参照）。

【００１９】さらに、リモコンにより、拡大画像の所定
部分を拡大領域として設定し、拡大倍率を設定する操作
を行うと、上記と同様にして、表示画面７には、上記拡
大画像７ｂの所定部分１１がさらに拡大された第２の拡
大画像７ｃが表示されることとなる（図３(c)参照）。
この状態で、リモコンにて、上記拡大画像を左方向にス
クロールする操作を行うと、上記と同様第２の再拡大画
像が左方向にスクロールされることとなる（図３(e)参
照）。

【００２０】なお、図４では、上記従来の表示装置とし
て、図３に示す拡大表示方法を用いているものについて
説明したが、図２に示す拡大画像を採用した表示装置
は、上記図４に示す表示装置における拡大表示倍率設定
部を、予め設定された固定の拡大倍率（例えば２倍）を
示す情報を第３の表示制御信号Ｄｃ３として出力する構
成とすることにより実現できる。

【００２１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、拡大表
示機能を有する従来のプロジェクタ等の表示装置では、
標準画像（１倍画像）を拡大して表示すると、リモコン
でのカーソル操作量に対応する、表示画面上におけるカ
ーソルの移動量が、拡大倍率に相当する割合だけ大きく
なり、カーソルの操作性が悪くなるという問題がある。
以下この問題について、表示装置における表示画面の画
素数が横６４０ドット，縦４８０ドットであり、ポイン
ティングデバイスがマウスである場合を例に挙げて具体
的に説明する。

【００２２】１倍の表示画像（拡大していない非拡大画
像）が表示されている表示画面上では、ポインティング
デバイスを４ｃｍ移動させると、表示画面上でカーソル
が４００ドットに相当する距離だけ移動すると仮定す
る。この場合、上記標準画像を縦横２倍に拡大して表示
した状態では、ポインティングカーソルの移動量も表示
画面上の画素数に換算すると単純に２倍となるため、標
準倍率での表示状態と同じポインティングデバイスの４
ｃｍの移動により、表示画面上でカーソルは８００ドッ
ト移動することとなり、カーソルが拡大画像の表示領域
（横６４０ドット、縦４８０ドット）から出てしまう場
合がある。

【００２３】上記のような拡大表示を行うのは、主とし
て編集等のため細かな作業が要求される場合であると考
えられるが、従来の表示装置では、画像を拡大表示して
も、表示画面上で細かな作業を正確にしかも能率よく行
うことが困難であった。

【００２４】本発明は、上記のような従来の問題点を解
決するためになされたもので、画像の拡大表示を行って
も、リモコン等でのポインティングデバイスの操作量に
対するポインティングカーソルの移動量が変化しないよ
う、表示画面上での表示倍率に拘わらず、ポインティン
グカーソルの移動量を一定に保持することができる表示
装置を得ることを目的とする。

【００２５】

【課題を解決するための手段】この発明（請求項１）に
係る表示装置は、外部から入力される映像信号に基づい
て、カーソルを含む画像を表示する表示装置であって、
カーソルを移動するための操作により、表示された画像
上でのカーソルの移動量を示すカーソル操作信号を出力
するポインティングデバイスと、上記画像を拡大して表
示する際の拡大倍率を設定して、該拡大倍率を示す表示
制御信号を出力する拡大倍率設定手段と、上記カーソル
操作信号に対して、これが示すカーソル移動量が上記設
定された拡大倍率に応じた値に変更されるよう、上記表
示制御信号に基づいて調整処理を施す調整処理手段とを
備え、上記映像信号として、上記変更されたカーソル移
動量に応じてカーソルが重畳された画像に対応する映像
信号を受け、該画像を上記設定された拡大倍率でもって
表示するよう構成したものである。

【００２６】この発明（請求項２）は、請求項１記載の
表示装置において、上記調整処理手段を、上記カーソル
操作信号に対して、ポインティングデバイスでのカーソ
ル移動のための操作量に対する非拡大画像におけるカー
ソル移動量の割合と、上記カーソル移動のための操作量
に対する拡大画像におけるカーソル移動量の割合とが一
致するよう調整処理を施す構成としたものである。

【００２７】この発明（請求項３）は、請求項１記載の
表示装置において、上記映像信号を、コンピュータに
て、上記画像に対応する画像信号を、上記カーソル操作
信号に基づいて該画像にカーソルが重畳されるよう処理
して得られた合成画像信号としたものである。

【００２８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図１は本発明の一実施の形態による表示装
置を説明するための図であり、図１(a)は該表示装置の
構成を示し、図１(b)，図１(c)はそれぞれ、表示画面上
の１倍画像（標準画像），２倍画像を示している。な
お、図中、図４と同一符号は、従来の表示装置２０にお
けるものと同一のものを示している。

【００２９】すなわち、この実施の形態の表示装置１０
は、従来の表示装置２０と同様、コンピュータ５から出
力される映像信号Ｓｖを受け、該映像信号Ｓｖに基づい
て表示画面上に画像を表示する表示装置本体２ａと、該
表示装置本体２ａに、上記画像表示を制御するための操
作信号Ｓｏを送信するリモコン１とから構成されてい
る。この表示装置本体２ａは、液晶パネル等の表示デバ
イス（図示せず）を有している。ここで、上記リモコン
１は、従来の表示装置２０におけるものと全く同一の構
成となっている。

【００３０】また、上記表示装置本体２ａは、従来の表
示装置２０における表示装置本体２の構成に加えて、表
示制御部４を構成する拡大表示倍率設定部４ｃからの第
３の制御信号Ｄｃ３に基づいて、受信部３から出力され
るカーソル制御信号Ｓｃに対して、カーソル移動量が拡
大倍率の逆数を乗算したものとなるよう、信号調整処理
を施して、調整カーソル制御信号Ｓｃａをコンピュータ
５に出力する移動量調整部１２を有している。そして、
この実施の形態の表示装置１０におけるその他の構成
は、従来の表示装置２０と全く同一となっている。

【００３１】次に動作について説明する。本実施の形態
の表示装置１０においても、従来の表示装置２０と同
様、リモコン１の操作により、コンピュータ５から出力
される映像信号Ｓｖに基づいてその表示画面上にて画像
表示が行われる。また、このとき、リモコン１からの操
作信号Ｓｏの送信、及び表示装置本体２ａにおける該操
作信号Ｓｏによる表示制御は、従来の表示装置２０と同
様に行われる。

【００３２】つまり、表示装置本体２ａでは、リモコン
１からの操作信号Ｓｏが受信部３にて受信されると、該
受信部３からは、上記操作信号Ｓｏがカーソル操作に関
連する操作信号Ｓｃと表示操作に関連する操作信号Ｓｄ
とに分けて出力される。

【００３３】すると、コンピュータ５では、上記カーソ
ル操作信号Ｓｃに基づいて、カーソル画像が重畳された
表示画像に対応する映像信号Ｓｖが出力される。

【００３４】一方、上記表示装置本体２ａでは、表示制
御部４にて、上記表示操作信号Ｓｄに基づいて画像表示
を制御するための種々の制御信号，つまり上述した第
１，第２，第３の表示制御信号Ｄｃ１，Ｄｃ２，Ｄｃ３
が生成されて映像信号処理部６に出力される。そして、
上記映像信号処理部６では、上記コンピュータ５からの
映像信号Ｓｖが上記表示制御信号Ｄｃ１，Ｄｃ２，Ｄｃ
３に応じて表示される。

【００３５】以下、この表示装置１０にて拡大表示を行
う場合の動作について説明する。具体的には、表示画面
７上の１倍画像（標準画像）７０の左上部７１を２倍に
拡大して表示する場合について説明する。まず、リモコ
ン１により、表示画面７上に表示されている標準画像７
５の所定領域７６を設定する領域設定操作、及び該所定
領域を２倍に拡大表示するための倍率設定操作が行われ
ると、リモコン１から送信された操作信号Ｓｏが受信部
３にて受信され、受信部３からは表示状態の操作信号Ｓ
ｄが上記表示制御部４に出力される。

【００３６】すると、表示制御部４の領域設定部４ａで
は、表示操作信号Ｓｄに基づいて、選択された領域の位
置及び範囲を示す情報が第１の表示制御信号Ｄｃ１とし
て映像信号処理部６に出力される。また、表示制御部４
の拡大表示倍率設定部４ｃでは、表示操作信号Ｓｄに基
づいて、上記所定領域の拡大倍率が設定され、該拡大倍
率を示す情報が第３の表示制御信号Ｄｃ３として上記映
像信号処理部６及び移動量調整部１２に出力される。

【００３７】そして、映像信号処理部６では、上記第
１，第３の表示制御信号Ｄｃ１，Ｄｃ３に基づいてコン
ピュータからの映像信号Ｓｖに対する信号処理が施さ
れ、この信号処理が施された映像信号に基づいて、上記
設定領域７６の画像が、上記設定された倍率だけ拡大さ
れて拡大画像７６ａとして表示画面７上に表示される
（図１(b)，(c)参照）。

【００３８】この状態で、リモコン１により、表示画面
７上に表示されている２倍画像７６ａにおけるカーソル
８ａを移動させるためのカーソル操作が行われると、リ
モコン１から送信された操作信号Ｓｏが受信部３にて受
信され、受信部３からはカーソル操作信号Ｓｃが上記移
動量調整部１２に出力される。すると、この移動量調整
部１２では、上記カーソル操作信号Ｓｃに対して、上記
拡大倍率を示す第３の表示制御信号Ｄｃ３に基づいて、
２倍画像が表示されている表示画面７上でのカーソル移
動量が拡大倍率の逆数を乗算したものとなるよう、信号
調整処理が施されて、調整カーソル制御信号Ｓｃａがコ
ンピュータ５に出力される。

【００３９】すると、コンピュータ５では、上記調整カ
ーソル操作信号Ｓｃａに基づいて、カーソルが表示画像
に重畳され、コンピュータ５からは、カーソルが重畳さ
れた表示画像に対応する映像信号Ｓｖが上記映像信号処
理部６に出力される。

【００４０】この映像信号処理部６では、コンピュータ
５からの映像信号に対して倍率情報に基づいて、表示画
像を拡大するための信号処理が施される。この結果、表
示デバイスの表示画面７には２倍の拡大された画像が表
示される。この場合、２倍画像が表示されている表示画
面７上でのカーソル８ａの移動量は、ポインティングデ
バイス１のカーソル移動のための操作量が同じであれ
ば、標準画像が表示されている表示画面７上でのカーソ
ル８の移動量と同一となり、拡大表示されている表示画
面上でカーソルの操作性が悪くなるのを回避することが
できる。

【００４１】以下、上記拡大表示画像におけるカーソル
の動きについて、表示装置における表示画面の画素数が
横６４０ドット，縦４８０ドットであり、ポインティン
グデバイス１がマウスである場合を例に挙げて具体的に
説明する。１倍表示（拡大していない通常表示）の場合
に、ポインティングデバイス１を４ｃｍ移動させると、
表示画面７上のカーソル８が４００ドットに相当する距
離だけ移動すると仮定する。

【００４２】この実施の形態では、使用者が表示装置本
体２ａの表示倍率を縦横２倍に変更した場合、ポインテ
ィングデバイス１からのカーソル操作信号は、移動量調
整部３にてその移動量が１／２になるよう信号処理が施
される。

【００４３】つまり、ポインティングデバイス１を４ｃ
ｍ移動させた場合、コンピュータ５へは２００ドット
（４００ドット／２）移動したという情報が出力される
ことになる。この情報に基づいてコンピュータ５にて処
理された映像信号は、表示装置２側の映像信号処理部６
にて２倍に拡大されるため、カーソル８ａの移動量も表
示画面７上の画素数で言えば、４００ドット（２００ド
ット×２）となる。この結果、２倍表示状態での表示画
面７上でのカーソル８ａの移動量を、１倍表示状態での
表示画面７上でのカーソル８の速度と同じにすることが
できる。

【００４４】同様に、拡大倍率が４倍のときは１／４、
拡大倍率が８倍のときは１／８というように、使用者が
設定した拡大表示倍率の逆数値を、ポインティングデバ
イス１からのカーソル操作信号におけるカーソル移動量
に掛け合わせたものを、ポインティングデバイス１のカ
ーソル移動量としてコンピュータ５へ出力することによ
り、表示装置本体２ａにおける拡大表示倍率が変化して
も、ポインティングデバイス１の移動量を一定に保持し
て、拡大表示画面でのポインティングカーソル移動量を
標準表示画面でのカーソル移動量と一致させることがで
きる。

【００４５】このように、本実施の形態の表示装置は、
表示装置にて設定した拡大表示倍率をもとに、ポインテ
ィングデバイスから入力されたカーソル移動量を、拡大
表示倍率の逆数の値に変換することにより、新たなカー
ソル移動量に変換し、この新たなカーソル移動量を、ポ
インティングデバイスの移動量として出力するようにし
たので、表示装置の拡大表示倍率によらず、ポインティ
ングデバイスのカーソル移動のための操作量に対する、
表示画面上でのカーソル移動量を、一定に保持すること
ができる。

【００４６】なお、上記実施の形態では、表示装置とし
て、図３に示す拡大表示方法を用いているものを挙げた
が、表示装置における拡大表示方法は、図２に示す拡大
表示方法であってもよい。この場合、表示装置では、上
記図１に示す表示装置における拡大表示倍率設定部４ｃ
を、予め設定された固定の拡大倍率（例えば２倍）を示
す情報を第３の表示制御信号Ｄｃ３として出力する構成
とすればよい。

【００４７】

【発明の効果】以上のようにこの発明（請求項１）に係
る表示装置によれば、カーソルを移動するための操作に
より、表示された画像上でのカーソルの移動量を示すカ
ーソル操作信号を出力するポインティングデバイスと、
上記画像を拡大して表示する際の拡大倍率を設定して、
該拡大倍率を示す表示制御信号を出力する拡大倍率設定
手段と、上記カーソル操作信号に対して、これが示すカ
ーソル移動量が上記設定された拡大倍率に応じた値に変
更されるよう、上記表示制御信号に基づいて調整処理を
施す調整処理手段とを備え、上記映像信号として、上記
変更されたカーソル移動量に応じてカーソルが重畳され
た画像に対応する映像信号を受け、該画像を上記設定さ
れた拡大倍率でもって表示するよう構成したので、原画
像をどのような拡大表示倍率で表示を行った場合でも、
カーソル移動のためのポインティングデバイスの操作量
を一定にすることが可能となる。

【００４８】この発明（請求項２）によれば、請求項１
記載の表示装置において、上記カーソル操作信号に対し
て、ポインティングデバイスでのカーソル移動のための
操作量に対する非拡大画像におけるカーソル移動量の割
合と、上記カーソル移動のための操作量に対する拡大画
像におけるカーソル移動量の割合とが一致するよう調整
処理を施すように構成したので、原画像をどのような拡
大表示倍率で表示を行った場合でも、表示画像で一定距
離のカーソルを移動させるための、ポインティングデバ
イスでのカーソル操作量が一定となり、拡大表示した際
には、カーソル操作によるより細かな作業が可能とな
り、操作性を格段に向上させることができる。

【００４９】この発明（請求項３）によれば、請求項１
記載の表示装置において、上記映像信号を、コンピュー
タにて、上記画像に対応する画像信号を、上記カーソル
操作信号に基づいて該画像にカーソルが重畳されるよう
処理して得られた合成画像信号としたので、例えば、リ
モコン等で操作されるプロジェクタ等の表示装置では、
リモコンにより設定した拡大倍率でもって、コンピュー
タから出力される原画像を拡大表示し、しかもこの状態
で、一定距離カーソルを移動させるためのリモコン操作
を、画像が拡大せずに表示されている状態と全く同様に
行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態による表示装置を説明す
るための図であり、上記表示装置の構成（図(a)），該
表示装置の表示画面上での標準表示画像（図(b)），２
倍表示画像（図(c)）を示している。

【図２】従来の拡大表示機能を有する表示装置に用いら
れいてる拡大表示方法を説明するための図であり、標準
倍率画像（図(a)），標準倍率画像の左上部の拡大画像
（図(b)），標準画像の左下部の拡大画像（図(c)），標
準倍率画像の右上部の拡大画像（図(d)），標準画像の
右下部の拡大画像（図(e)）を示している。

【図３】従来の拡大表示機能を有する表示装置に用いら
れている他の拡大表示方法を説明するための図であり、
標準倍率画像（図(a)），２倍拡大画像（図(b)，
(d)），４倍拡大画像（図(c)，(e)）を示している。

【図４】従来の拡大表示機能を有する表示装置の構成を
示すブロック図である。

【符号の説明】

１ リモコン（ポインティングデバイス） ２ａ 表示装置本体 ３ 受信部 ４ 表示制御部 ４ａ 領域設定部 ４ｂ 表示移動情報設定部 ４ｃ 拡大表示倍率設定部 ５ コンピュータ ６ 映像信号処理部 ７ 表示画面 ８，８ａ カーソル １０ 表示装置 １２ 移動量調整部 ７０ 標準画像 ７１ 左上表示部 ７１ａ 左上表示部拡大画像 ７２ 右上表示部 ７３ 左下表示部 ７４ 右下表示部 Ｄｃ１，Ｄｃ２，Ｄｃ３ 第１，第２，第３の表示制御
信号 Ｓｃ カーソル制御信号 Ｓｄ 表示操作信号 Ｓｏ 操作信号 Ｓｖ 映像信号

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5C006 AA01 AA09 AB01 AF51 AF52 BB11 BF16 BF28 EC02 EC11 FA21 5C080 AA10 BB05 DD13 DD21 EE17 EE21 EE27 FF09 JJ02 JJ05 5C082 AA03 AA24 BA12 BA27 BD02 CA02 CA33 CA40 CA54 CA56 CB06 DA86 MM08 5E501 AA02 AC37 BA03 BA05 BA12 CA02 CB07 FA02

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外部から入力される映像信号に基づい
   て、カーソルを含む画像を表示する表示装置であって、 カーソルを移動するための操作により、表示された画像
   上でのカーソルの移動量を示すカーソル操作信号を出力
   するポインティングデバイスと、 上記画像を拡大して表示する際の拡大倍率を設定して、
   該拡大倍率を示す表示制御信号を出力する拡大倍率設定
   手段と、 上記カーソル操作信号に対して、これが示すカーソル移
   動量が上記設定された拡大倍率に応じた値に変更される
   よう、上記表示制御信号に基づいて調整処理を施す調整
   処理手段とを備え、 上記映像信号として、上記変更されたカーソル移動量に
   応じてカーソルが重畳された画像に対応する映像信号を
   受け、該画像を上記設定された拡大倍率でもって表示す
   るよう構成したことを特徴とする表示装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の表示装置において、 上記調整処理手段は、上記カーソル操作信号に対して、
   ポインティングデバイスでのカーソル移動のための操作
   量に対する非拡大画像におけるカーソル移動量の割合
   と、上記カーソル移動のための操作量に対する拡大画像
   におけるカーソル移動量の割合とが一致するよう調整処
   理を施す構成となっていることを特徴とする表示装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の表示装置において、 上記映像信号は、コンピュータにて、上記画像に対応す
   る画像信号を、上記カーソル操作信号に基づいて該画像
   にカーソルが重畳されるよう処理して得られた合成画像
   信号であることを特徴とする表示装置。