JP2001033879A - 映写スクリーン - Google Patents

映写スクリーン

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JP2001033879A
JP2001033879A JP11204628A JP20462899A JP2001033879A JP 2001033879 A JP2001033879 A JP 2001033879A JP 11204628 A JP11204628 A JP 11204628A JP 20462899 A JP20462899 A JP 20462899A JP 2001033879 A JP2001033879 A JP 2001033879A
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projection screen
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JP11204628A
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Toji Kikuchi
東次 菊地
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KIKUCHI KAGAKU KENKYUSHO KK
Original Assignee
KIKUCHI KAGAKU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射音低減効果が大きくて十分な反射音防止で
快適な音響効果が得られ、しかもコスト的にも有利な、
反射音の少ない映写スクリーンAを提供する。 【解決手段】スクリーンAの映写面側に吸音材層2を置
く構成とすることで該吸音材層の吸音効果によりスクリ
ーン面反射音E2+E6を効果的に低減化することがで
き、また孔あけ加工は要しないのでコスト的にも有利な
ものとなる。吸音材層2の映写面を鏡面のような平滑面
にしない即ち積極的に凹凸面化したり、吸音材層2の面
に表面材層3を設け該表面材層の面を映写面とし、該表
面材層3を植毛層にする、軟質の塗料塗布層にする、網
目材層または織物材層若しくは編物材層にする、さらに
は塗料塗布層を設ける等の構成との複合によりスクリー
ンの全体的な反射音エネルギーをさらに効果的に低減化
できて、十分な反射音防止で快適な音響効果が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は映写面からの反射音
の少ない映写スクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】反射型スクリーンに投影した像を見ると
き、見る人はプロジェクターのある側におり、同じ側に
スピーカーがあって映像と連動して音声を出す場合、映
写スクリーンが支持体表面に硬質の塗膜層を設けてスク
リーンとしているものであると、このスクリーンはスピ
ーカー音声をよく反射し、該スクリーンからの反射音の
ために音声が聞きづらくなる。特に、映写スクリーンが
凹面になっていると反射音が集中して聞きづらい。
【0003】このスクリーン面における音の反射を少な
くする方法としてスクリーンに多くの孔を設けることが
行なわれている。スクリーンに多くの孔を設けることで
スクリーン面に向かった音の一部は孔からスクリーン背
後に抜けてスクリーンからの反射音の低減がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしスクリーンに多
くの孔を設けることは、元々スクリーンの背後にいくつ
かスピーカーを置いてスクリーン表面側の映像を鑑賞し
ている人に音を届けるための目的が主であったもので、
孔数を多くするとスクリーンの映写機能が低下するの
で、スクリーン単位面積の孔数および孔の大きさには自
ずと制限を生じ、十分な反射音防止ができない。またス
クリーンの孔あけ加工は相当なコスト高をもたらすもの
であった。
【0005】そこで本発明は、反射音低減効果がより大
きくて十分な反射音防止で快適な音響効果が得られ、し
かもコスト的にも有利な、反射音の少ない映写スクリー
ンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする映写スクリーンである。
【0007】(1)少なくとも吸音材の層を有し、この
吸音材層の一面側を映写面とした、もしくはこの吸音材
層の一面側に表面材層を設け該表面材層の面を映写面と
したことを特徴とする映写スクリーン。
【0008】(2)吸音材層が多孔肉質材であることを
特徴とする(1)に記載の映写スクリーン。
【0009】(3)多孔肉質材が連泡性であることを特
徴とする(2)に記載の映写スクリーン。
【0010】(4)吸音材層が連泡性で嵩比重が0.5
以下の多孔肉質材であることを特徴とする(1)に記載
の映写スクリーン。
【0011】(5)吸音材層は厚さが10mm〜120
mmであることを特徴とする(1)ないし(4)の何れ
かに記載の映写スクリーン。
【0012】(6)表面材層が植毛層であることを特徴
とする(1)ないし(5)の何れかに記載の映写スクリ
ーン。
【0013】(7)植毛層を設けるために施した接着剤
層が酸化チタン・炭酸カルシウム・雲母等の白色顔料を
含ませた白色糊層であることを特徴とする(6)に記載
の映写スクリーン。
【0014】(8)植毛層の繊維は透明または白色の繊
維であることを特徴とする(6)または(7)に記載の
映写スクリーン。
【0015】(9)植毛層の繊維は太さ50ミクロン以
下、長さ5mm以下のものであることを特徴とする
(6)ないし(8)の何れか1つに記載の映写スクリー
ン。
【0016】(10)表面材層が塗料塗布層であること
を特徴とする(1)ないし(5)の何れかに記載の映写
スクリーン。
【0017】(11)表面材層が網目材層または織物材
層若しくは編物材層であることを特徴とする(1)ない
し(5)の何れかに記載の映写スクリーン。
【0018】(12)表面材層が、網目材層または織物
材層若しくは編物材層と、さらにこれに施した塗料塗布
層であることを特徴とする(1)ないし(5)の何れか
に記載の映写スクリーン。
【0019】(13)網目材層または織物材層若しくは
編物材層の網目の大きさが10mm以下であることを特
徴とする(11)または(12)に記載の映写スクリー
ン。
【0020】(14)塗料塗布層は軟質塗膜であること
を特徴とする(10)、(12)または(13)に記載
の映写スクリーン。
【0021】(15)塗料塗布層は各部均一な塗布層、
あるいは塗料欠けの孔部が散在している塗布層であるこ
とを特徴とする(10)、(12)、(13)または
(14)に記載の映写スクリーン。
【0022】(16)吸音材層の映写面若しくは表面材
層を形成する面を鏡面のような平滑面としないことを特
徴とする(1)ないし(15)の何れかに記載の映写ス
クリーン。
【0023】(17)吸音材層の映写面側若しくは表面
材層形成面側とは反対側の面に接着剤層を形成し、その
接着剤層面を剥離シートでカバーしてあることを特徴と
する(1)ないし(16)の何れかに記載の映写スクリ
ーン。
【0024】(18)吸音材層の映写面側若しくは表面
材層形成面側とは反対面側に硬質または軟質のバックア
ップ材を有することを特徴とする(1)ないし(16)
の何れかに記載の映写スクリーン。
【0025】(19)バックアップ材はその面に透孔が
散在している、あるいは網目部材である、あるいは多孔
肉質材であることを特徴とする(18)に記載の映写ス
クリーン。
【0026】(20)映写面が凹面になっていることを
特徴とする(1)ないし(19)に記載の映写スクリー
ン。
【0027】〈作 用〉スクリーンの映写面側に吸音材
層を置くスクリーン構成とすることで該吸音材層の吸音
効果によりスクリーン面反射音を効果的に低減化するこ
とができ、また孔あけ加工は要しないのでコスト的にも
有利なものとなる。
【0028】吸音材層の映写面を鏡面のような平滑面に
しない即ち積極的に凹凸面化したり、吸音材層の面に表
面材層を設け該表面材層の面を映写面とし、該表面材層
を植毛層にする、軟質の塗料塗布層にする、網目材層ま
たは織物材層若しくは編物材層にする、さらには塗料塗
布層を設ける等の構成との複合によりスクリーンの全体
的な反射音エネルギーをさらに効果的に低減化できて、
十分な反射音防止で快適な音響効果が得られ、しかもコ
スト的にも有利な、反射音の少ない映写スクリーンを得
ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本実施形態例の映写スクリーン
は、シュミレーション施設用としての360°リング状
の大型凹面スクリーンである。
【0030】図1の(a)と(b)は該スクリーンAの
概略構成図である。全体の形は半径R=7.5mの球
を、中心を通る水平面に平行で中心から上下に3.5m
離れた平面でカットした形で大きなリングの形になって
いる。このリング状大型凹面スクリーンAは幾つかに分
割して作製されて、後からリング状に組み立てられる。
【0031】このリング状大型凹面スクリーンAの中心
部に観察者がいて、スクリーン内周360°面に周辺風
景を動画で投影し、観察者が例えば航空機の操縦かんを
操作しその操作に応じて周辺に投影されている風景が変
化し、あたかも空を飛んでいるように感じられるシュミ
レーションを行うことができるように構成されている。
【0032】この例のような施設あるいは装置において
は特に凹面スクリーンAについて反射音の少ないものに
しないと、観察者の話し声や、風景・操縦に対応した模
擬音を出すと、凹面スクリーンAで音が集中して反射さ
れ、観察者が音を聞きづらくなる。従来の剛体の凹面ス
クリーンでは反射音のために音声が聞きづらい。此の反
射音を16db以上望ましくは24db以上小さくする
事によって快適な音響効果が得られる。
【0033】本実施形態例のスクリーンAはそれを可能
にした映写スクリーンである。図2はそのスクリーンA
の層構成模型図であり、バックアップ材(支持体、架
台)1と、吸音材層2と、表面材層3の積層体であり、
表面材層3の面が映写面(結像面)である。
【0034】(1)反射音低減のメカニズム 図2により上記例のスクリーンAの反射音低減のメカニ
ズムを説明する。図2においてE1〜E6は下記のとお
りである。
【0035】 E1;外部から入射した音エネルギー E2;表面で反射した音エネルギー E3;内部へ進入した音エネルギー E4;E3がバックアップ材1で反射された音エネルギ
ー E5;バックアップ材1を突き抜けた音エネルギー E6;E4の一部が再度表面側に出た音エネルギー 而して、上記例のスクリーンAにおいては、.外部か
ら入射した音エネルギーE1のスクリーン表面で反射す
る音エネルギーE2は、スクリーン表面材層3による吸
音性により和らげれれる、.また吸音材層2の内部に
進入した音エネルギーE3、その音エネルギーのバック
アップ材1からの反射音エネルギーE4も吸音材層2の
肉厚中を進行する間に効果的に吸収されることで、反射
音エネルギーE4がスクリーン表面側へ抜け出る音エネ
ルギーE6も小さいものとなる。
【0036】吸音材層2の厚み1cm当たりの吸音率を
cとし、表面材層3側から支持体1に向かう距離をXと
すれば、X=0におけるE3をE30として、 E3=E30*(Exp)−cx となる。従って吸音材層2の厚さはあまり小さくできな
い。
【0037】従来の剛体の凹面スクリーンでは外部から
入射した音エネルギーE1がスクリーン表面で反射する
音エネルギーE2は実質的に入射した音エネルギーE1
に略等しい。これに比べて、上記例のスクリーンAの反
射音エネルギーであるE2+E6はそれよりも大幅に小
さくなり、吸音材2の厚さを適切に選定、一般的には1
0mm以上120mm以下に選定することにより、従来
の剛体の凹面スクリーンに比べて反射音を16db望ま
しくは24db以上小さくする事が可能であり、快適な
音響効果が得られる。
【0038】(2)バックアップ材1 スクリーンのバックアップ保形材であり、アルミニウ
ム、ステンレス鋼等の金属、あるいは積層樹脂等で構成
された、硬質(剛性)の平面部材あるいは曲面部材であ
る。厚さ、大きさ、形状等は任意である。また、スクリ
ーン全体の強度や寸法安定性等を確保することができ
る、引っ張り伸びが小さく、強靭な、グラスファイバー
クロス、樹脂シート、編織物などの単層あるいは複合層
の軟質系シート材にすることもできる。
【0039】(3)吸音材層2 吸音材層2は軟質あるいは硬質の多孔肉質材であり、バ
ックアップ材1の表面に接着剤等で貼り合わせて固定し
てあり、基本的に建築に使用される断熱材と構造が同じ
か似ており、内部に多量の空気を含み、嵩比重の小さい
もので、嵩比重は0.5以下が望ましい。
【0040】具体的には、樹脂やゴム等のスポンジ体、
繊維・繊維状物・織物・編物・木屑小片・発泡樹脂粒子
・中空硝子小球等を素材とするフェルト体・ボーラス体
等である。スポンジ体やボーラス体において内部気孔が
独立気泡性のものよりも連泡性(連続気孔性)のものの
方が吸音性に優れるので好ましい。連泡スポンジの硬さ
としては、例えば、通常椅子やベッドのクッション材に
使用されているものでよい。
【0041】吸音効果は吸音材層2の厚さによって左右
され、薄いと効果が少なく、厚いと大きい。例えば、反
射音の減少が16db程度でよければ10mm程度の厚
さでよく、24db以上減少させるには20mm以上に
するとよい。
【0042】一般に市販の吸音材或いは防音材と言われ
るものは、その目的が音の通過を防ぐことにある。即
ち、隣の部屋の音を此方の部屋へ来させないとか、家の
外部から来る音を家の中に入れない目的で使用される。
この防音パネルとか防音板と呼称して売られている品の
効果を示すのに、横軸に音の周波数を取り、縦軸に残響
室法吸音率を取った図が多用される。残響室法吸音率の
測定法はJIS A1409に定められている。図3に
示すように、吸音率aは a=(Ei−Er)/Ei で定義されるから、音の反射率bは b=Er/Ei=1−a となる。従って残響室法吸音率のデータから反射率を求
めることができる。
【0043】(4)表面材層3 表面材層3はスクリーンの映写面として適切な光反射面
を形成するものである。また、この表面材層3にも吸音
性を具備させることができ、種々の形態のものにするこ
とができる。下記のa)〜d)は表面材層3の各種形態
例である。
【0044】a)吸音材層2の表面に適切な光反射面を
構成する白色系の塗料の塗布層を形成して表面材層3と
する。
【0045】塗布乾燥された塗料塗布層の厚さは薄く
て、軟らかいもの(軟質塗膜、軟膜結像層)がよく、厚
くても1mm以下がよく、光の反射効率が良い塗料なら
5ミクロン(μm)で十分である。軟らかい塗料塗布層
はそれ自体吸音性を具備する。爪で軽く押して後が付く
(爪がたつ)程度の柔らかさで、指で変形が感じられる
もので、耳たぶ程度を特徴とし、一般市販の塗料のよう
な乾燥後の硬さはなく、もっと軟らかいものである。目
安の一つとして、動物の革製の衣料や手袋程度の硬さと
言える。アクリル樹脂塗料或いはウレタン系樹脂塗料、
バインダーが酢酸ビニール等の塗料は乾燥後軟らかい塗
膜になるよう加工調節事が特にやりやすい塗料塗布層は
吸音材層の表面に塗料欠けの穴部が散在している不均一
な塗布形態のものとすることもできる。
【0046】b)吸音材層2の表面に適切な光反射面を
構成する白色系の軟質樹脂フィルム材をラミネートして
表面材層3とする。
【0047】c)吸音材層2の表面に植毛層を設けて表
面材層3とする。
【0048】図4はこの例の形態模型図であり、吸音材
層2の表面に、酸化チタン・炭酸カルシウム・雲母等の
白色顔料を含む糊を塗布して薄い白色接着剤層3aを形
成し、透明または白色の繊維を静電植毛してその植毛層
3bの面を映写面としたものである。
【0049】植毛繊維は一般的には太さ50ミクロン以
下、長さ5mm以下好ましくは0.1〜1mmのもの
で、木綿等の天然繊維、セルロース繊維(人絹)等の合
成繊維等何れも有効である。
【0050】表面材層3としての植毛層3bは映写面と
して機能すると共に、植毛された繊維が音波によって振
動して音のエネルギーを吸収して吸音効果を高める。す
なわち外部から入射した音エネルギーE1がスクリーン
表面で反射する音エネルギーE2を効果的に和らげる。
植毛タイプのスクリーンAも反射音エネルギーであるE
2+E6を大幅に小さくすることができて快適な音響効
果が得られる。
【0051】植毛層3bは植毛処理したフィルム(シー
ト)材を吸音材層2の表面に貼り合わせて具備させるこ
ともできる。
【0052】図5の形態模型図のように、吸音材層2の
表面を2〜3mm程度の凹凸カット面2aにし、その凹
凸カット面2aに植毛層3bを設けた形態のスクリーン
も有効である。植毛層3bの吸音効果、表面凹凸面2a
による吸音効果、吸音材層2の吸音効果等の複合により
スクリーンの反射音エネルギーであるE2+E6をさら
に小さくすることができる。
【0053】d)吸音材層2の表面に適切な光反射面を
構成する白色系の網目部材または織物もしくは編物を張
設して表面材層3とする。さらにはこれに塗料塗布層を
設ける。
【0054】図6はこの例の形態模型図であり、吸音材
層2の表面に糊またはステーブル或いは両者を併用する
などして固定した網目の大きさが10mm以下の網目部
材または織物もしくは編物3cと、その上にコーティン
グした塗料塗布層3dとからなる。塗料塗布層3dは前
記a)の塗料塗布層と同様に乾燥後軟らかい塗膜層であ
る。
【0055】吸音材層2の表面に張った網目部材または
編織物(布)3cの上にコーティングした塗料塗布層3
dの表面は網の目により自ずと小さい凹凸を形成し、こ
の凹凸も音の反射をやわらげる。網の目の大きさは実用
上は大きくとも10mm以下がよい。網の糸の太さは2
mm以下がよい。
【0056】また網目の目に塗料が回らなくて行き渡ら
ず塗料欠けの孔が開いた場合、これは有効な吸音効果を
持つので、網目の目による塗料塗布層の塗料欠けの孔は
積極的に残して開けて置いた方がよい。この孔は、スク
リーン面上では2mm以下の孔は目に識別されないので
視覚上邪魔にはならない.塗料塗布層3dは塗料欠けの
孔なしの状態であってもよい。
【0057】吸音材層2の表面に音の反射を和らげるべ
く網目部材または織物もしくは編物3cを張った状態の
スクリーン面がスクリーンとして適切な光反射性と表面
性を有する場合には軟質の塗料塗布層3dを無しにして
映写面にした構成にすることもできる。
【0058】また、図7の形態模型図のように、網目部
材または織物もしくは編物3cを張った吸音材層2の表
面に植毛層3bを設けた形態のスクリーンも有効であ
る。植毛層3bの吸音効果、表面凹凸による吸音効果、
吸音材層2の吸音効果等の複合によりスクリーンの反射
音エネルギーであるE2+E6をさらに小さくすること
ができる。
【0059】表面側に予め植毛層3bを設けた網目部材
または織物もしくは編物3cを吸音材層2の表面に貼り
合わせて具備させることもできる。
【0060】(6)他の構成形態例 a)バックアップ材1を穴あき板・網目部材・ボーラス
肉質部材にしてバックアップ材1を突き抜ける音エネル
ギーE5(図2)を多くすることで反射音エネルギーE
4をより小さくしてスクリーン表面側へ抜け出る音エネ
ルギーE6を更に小さいものとすることができる。
【0061】b)吸音材層2自体の表面がスクリーンと
して適切な光反射性と表面性を有する場合には表面材層
3は無しにして吸音材層2自体の表面を映写面にした構
成にすることもできる。
【0062】さらにはその吸音材層2の映写面としての
表面を音の反射を和らげるべく、鏡面のような平滑面と
しないで凹凸面化した構成のものとすることもできる。
【0063】c)吸音材層の映写面若しくは表面材層形
成面とは反対側の面に接着剤層を形成し、その接着剤層
面を剥離シートでカバーした形態のものにし、スクリー
ン構築時に剥離シートを剥しバックアップ材の面に対し
て接着することで映写スクリーンを設置する構成は現場
施工性がよい。
【0064】図8はこの例の形態模型図である。本例に
おいて、吸音材層2は厚さほぼ30mmの軟質ポリウレ
タンスポンジ(連泡性)である。表面層3は薄い白色接
着剤層3aを介して電気植毛した、長さ0.5mm位の
白色セルロース繊維の植毛層3bである。そして吸音材
層2の表面材層形成面とは反対側の面に接着剤層(両面
接着テープ等)4を形成し、その接着剤層面を剥離シー
ト5でカバーした形態のものである。
【0065】施工現場にて剥離シート5を剥し、別に構
築したバックアップ材の面に対して接着することで映写
スクリーンを設置するものである。
【0066】例えば300mm角・500mm角等の定
型サイズ材に製造して、施工現場にて構築の大型のバッ
クアップ材の面に隙間なく並べて貼りつけていくこと
で、大型の映写スクリーンも容易に構成することができ
る。
【0067】吸音材層2が軟質ポリウレタンスポンジ層
であるので、定型サイズ材をバックアップ材の面に順次
に並べて貼って行いくとき、その定型サイズ材の軟質吸
音材層の端面相互を少し圧迫させて突き合わせて貼って
行いくことで、定型サイズ材の相互間に視認できるよう
な隙間や継ぎ目を生じさせることがない。
【0068】この方式により大型の凹面映写スクリーン
も容易に構成することができる。またプラネタリウムの
ような球面型映写スクリーンも容易に構成することがで
きる
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、反
射音低減効果がより大きくて十分な反射音防止で快適な
音響効果が得られ、しかもコスト的にも有利な、反射音
の少ない映写スクリーンを得ることができ、所期の目的
がよく達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シュミレーション施設用としての360°リ
ング状の大型凹面スクリーンの説明図
【図2】 スクリーンの層構成と反射音低減のメカニズ
ムの説明図
【図3】 音の吸音率と反射率の説明図
【図4】 表面材層を植毛層とした形態例の模型図
【図5】 吸音材層の一面を凹凸カット面にし、その面
に表面材層としての植毛層を具備させた形態例の模型図
【図6】 表面材層を網目部材または織物もしくは編物
の層と塗料塗布層とで構成した形態例の模型図
【図7】 さらに植毛層を設けた形態例の模型図
【図8】 吸音材層の映写面若しくは表面材層形成面と
は反対側の面に接着材層を形成し、その接着材層面を剥
離シートでカバーした形態例の模型図
【符号の説明】
A・・スクリーンの総括符号 1・・バックアップ材(支持体) 2・・吸音材層 3・・表面材層 3a・・接着剤層 3b・・植毛層 3c・・網目部材または織物もしくは編物の層 3d・・塗料塗布層 4・・接着剤層 5・・剥離シート

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも吸音材の層を有し、この吸音
    材層の一面側を映写面とした、もしくはこの吸音材層の
    一面側に表面材層を設け該表面材層の面を映写面とした
    ことを特徴とする映写スクリーン。
  2. 【請求項2】 吸音材層が多孔肉質材であることを特徴
    とする請求項1に記載の映写スクリーン。
  3. 【請求項3】 多孔肉質材が連泡性であることを特徴と
    する請求項2に記載の映写スクリーン。
  4. 【請求項4】 吸音材層が連泡性で嵩比重が0.5以下
    の多孔肉質材であることを特徴とする請求項1に記載の
    映写スクリーン。
  5. 【請求項5】 吸音材層は厚さが10mm〜120mm
    であることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記
    載の映写スクリーン。
  6. 【請求項6】 表面材層が植毛層であることを特徴とす
    る請求項1ないし5の何れかに記載の映写スクリーン。
  7. 【請求項7】 植毛層を設けるために施した接着剤層が
    酸化チタン・炭酸カルシウム・雲母等の白色顔料を含ま
    せた白色糊層であることを特徴とする請求項6に記載の
    映写スクリーン。
  8. 【請求項8】 植毛層の繊維は透明または白色の繊維で
    あることを特徴とする請求項6または7に記載の映写ス
    クリーン。
  9. 【請求項9】 植毛層の繊維は太さ50ミクロン以下、
    長さ5mm以下のものであることを特徴とする請求項6
    ないし8の何れか1つに記載の映写スクリーン。
  10. 【請求項10】 表面材層が塗料塗布層であることを特
    徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の映写スクリ
    ーン。
  11. 【請求項11】 表面材層が網目材層または織物材層若
    しくは編物材層であることを特徴とする請求項1ないし
    5の何れかに記載の映写スクリーン。
  12. 【請求項12】 表面材層が、網目材層または織物材層
    若しくは編物材層と、さらにこれに施した塗料塗布層で
    あることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載
    の映写スクリーン。
  13. 【請求項13】 網目材層または織物材層若しくは編物
    材層の網目の大きさが10mm以下であることを特徴と
    する請求項11または12に記載の映写スクリーン。
  14. 【請求項14】 塗料塗布層は軟質塗膜であることを特
    徴とする請求項10、12または13に記載の映写スク
    リーン。
  15. 【請求項15】 塗料塗布層は各部均一な塗布層、ある
    いは塗料欠けの孔部が散在している塗布層であることを
    特徴とする請求項10、12、13または14に記載の
    映写スクリーン。
  16. 【請求項16】 吸音材層の映写面若しくは表面材層を
    形成する面を鏡面のような平滑面としないことを特徴と
    する請求項1ないし15の何れかに記載の映写スクリー
    ン。
  17. 【請求項17】 吸音材層の映写面側若しくは表面材層
    形成面側とは反対側の面に接着剤層を形成し、その接着
    剤層面を剥離シートでカバーしてあることを特徴とする
    請求項1ないし16の何れかに記載の映写スクリーン。
  18. 【請求項18】 吸音材層の映写面側若しくは表面材層
    形成面側とは反対面側に硬質または軟質のバックアップ
    材を有することを特徴とする請求項1ないし16の何れ
    かに記載の映写スクリーン。
  19. 【請求項19】 バックアップ材はその面に透孔が散在
    している、あるいは網目部材である、あるいは多孔肉質
    材であることを特徴とする請求項18に記載の映写スク
    リーン。
  20. 【請求項20】 映写面が凹面になっていることを特徴
    とする請求項1ないし19に記載の映写スクリーン。
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