JP2001032766A - 往復動ポンプ - Google Patents

往復動ポンプ

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JP2001032766A
JP2001032766A JP11204271A JP20427199A JP2001032766A JP 2001032766 A JP2001032766 A JP 2001032766A JP 11204271 A JP11204271 A JP 11204271A JP 20427199 A JP20427199 A JP 20427199A JP 2001032766 A JP2001032766 A JP 2001032766A
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Japan
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valve
plunger
passage
check valve
pressure
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JP11204271A
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Inventor
Makoto Inoue
誠 井上
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 往復動プランジャ形ポンプの逆止弁の形状を
工夫してポンプ性能を安定させる。 【解決手段】 内燃機関にて作動する偏芯作動手段を介
して左右往復動するプランジャ7の左右両側端には軸線
方向にて軸端面に開放する大径の弁通路14bを形成
し、弁通路14bは小径の流路14aを介して吸水通路
に連通させる。弁通路14b内に配置する第1逆止弁の
弁体51を正面視非円形状に形成し、その少なくとも3
方向に放射状に突出する突部52の弁体51の軸線中心
からの最大半径は弁通路14への半径より若干小さくす
ることにより、第1逆止弁が往復移動しても、弁体51
の軸線中心が弁通路14bの軸線からずれない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力噴霧機等に使
用される往復動ポンプの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、動力噴霧機に使用される往復
動ポンプとして、原動機によりプランジャが往復動して
薬液を高圧により吐出させる構成は種々あり、例えば、
偏芯手段を介して連結させた左右往復動可能なプランジ
ャを左右移動可能に支持するプランジャケースと、該プ
ランジャケースの左右両端に連設されたシリンダブロッ
クと、各シリンダブロックの外面に連結するシリンダヘ
ッド部とからなり、前記各シリンダブロックには、第1
逆止弁に連通する吸水通路と、該第1逆止弁の吐出側に
連通する高圧通路を備えたシリンダヘッド部に連通する
第2逆止弁を備えた吐出室とを備えたものであったか
ら、左右両側のシリンダブロックに各々二つずつ逆止弁
の取付けするためのスペースが必要となり、ポンプ部分
が嵩高くなるという問題があった。
【0003】この問題を解決し、往復動ポンプをコンパ
クト化するため、往復動するプランジャの左右両側端部
に第1逆止弁を備えたものが提案された。即ち、前記プ
ランジャの左右両側端部には、軸端に開放する大径の弁
通路と、該弁通路に連通してプランジャの中央方向に伸
びた後、周面に開口して吸水通路に連通する流路とを備
え、前記弁通路内に第1逆止弁を配置する。そして、プ
ランジャの左右両側端部を摺動自在に支持する左右一対
のシリンダブロックには、前記各弁通路の軸端側に連通
する連絡路と高圧室とを形成し、連絡路と高圧室との間
に第2逆止弁を配置したものが提案された。
【0004】前記第2逆止弁は、プランジャの軸端が前
記連絡路に接近移動するときには、連絡路内の液圧に負
けて連絡路と高圧室とが連通するように開く。プランジ
ャの軸端が前記連絡路から離れる方向に移動するときに
は、連絡路側の液圧が高圧室側の液圧より低くなり、第
2逆止弁が閉じて連絡路と高圧室とは隔離されるもので
ある。
【0005】他方、第1逆止弁は、プランジャの軸端が
前記連絡路から離れる方向に移動するとき、連絡路と弁
通路が連通するように開き、吸水通路から流路及び弁通
路を介して連絡路に液が流れ込む。逆にプランジャの軸
端が前記連絡路に接近する方向に移動するときには、流
路と弁通路とを隔離するように第1逆止弁が閉じる。
【0006】そして、この第1逆止弁の開閉方向を、プ
ランジャの軸線方向に沿った進退移動とし、閉止方向に
第1逆止弁をバネ付勢したものを使用していた。
【0007】この場合、第1逆止弁の弁体をほぼ円板状
に形成し、その弁体の円板部分の中央部にて流路の径を
塞ぐように構成していた。従って、逆に第1逆止弁を開
いたときには、前記流路から弁通路へ出る液は、当該弁
通路の径と第1逆止弁の弁体の外周縁との間の隙間を通
過することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液の流
量を大きくする(もしくは所定の流量を確保する)に
は、弁通路の径と弁体の外周の径との差異を大きくしな
ければならず、そうすると、第1逆止弁の弁体の軸線が
通路の軸線に対して大きくずれ易くなり、その結果弁体
を開いたときの液の流れの状態が大きく変動する。例え
ば、半径R1の円形孔の弁通路に対して半径(R1−r
1)の略円板状の弁体から成る第1逆止弁とするとき、
弁通路の軸線と弁体の軸線とが略一致している状態で
は、弁体の外周と弁通路の内周壁との間には、幅寸法r
1の円環状の隙間(流通路)が形成でき、この円環通路
を通過する流体が弁体に及ぼす影響(液の粘性流体によ
る抵抗力等)は弁体の外周のいずれでも略等しい。
【0009】しかるに、前記の半径値を有する弁通路に
対して、同じく前記半径値を有する弁体を軸線が(r
1)だけずれた状態にすると、弁体の外周と弁通路の内
周壁との隙間(流通路)の面積の大きさには変化はない
が、この隙間の面積形状は略三日月状になり、弁体の外
周と弁通路の内周壁との隙間寸法が小さい箇所と大きい
箇所とで、通過する流体が弁体に及ぼす影響(液の粘性
流体による抵抗力等)が変わり、結果として液流量は前
記円環通路の場合と相違するし、前記弁体の弁通路に対
するずれ量や擦れ方向が、プランジャの往復移動の度に
変動すると、ポンプの性能(吐出性能や動力効率)等が
不安定になったり、悪化したり、振動が発生するという
問題があった。
【0010】そこで、本発明は、往復動するプランジャ
の両側端部に内装する逆止弁の弁体の面積形状(逆止弁
の弁体の軸線方向から見た面積や形状)を工夫すること
により、安定した性能を有する往復動ポンプを提供する
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の往復動ポンプは、原動機に
より作動する偏芯作動手段を介して左右往復動可能なプ
ランジャの移動により、左右一対の吸水通路からの液を
高圧にして第2逆止弁付きの左右一対の高圧室に交互に
送り込むようにした往復動ポンプであって、前記プラン
ジャの左右両側内径部には、前記各吸水通路に連通し、
且つ前記各高圧部に対して連通する流路を形成し、前記
プランジャの左右両側端部には前記流路に連通する大径
の弁通路を当該プランジャの軸端に開放するように形成
し、該弁通路内には、第1逆止弁を設け、該第1逆止弁
をその外周縁が非円形となるように形成し、第1逆止弁
の略中央側にて前記流路を塞ぐように構成し、且つ前記
外周縁には、複数の突部を、前記弁通路の周壁面に近接
するように突出させ、前記第1逆止弁の外周縁から吐出
する液がプランジャの軸線方向に流れるように構成した
ものである。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の往復動ポンプにおいて、前記突部は、前記弁通
路の軸線に対して少なくとも3方向に放射状に突出した
ものである。
【0013】そして、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の往復動ポンプにおいて、前記
一対の吸水通路間を吸水管にて連結する一方、前記一対
の高圧室間を高圧管にて連結し、前記左右いずれか一方
の高圧室から外部に高圧の液を吐出するように構成した
ものである。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形
態について説明する。図1は動力噴霧機の概略正面図、
図2は側面図、図3は往復動プランジャ型ポンプの正面
視断面図、図4は往復動プランジャ型ポンプの中央縦断
面図、図5はプランジャ部分の横断面図、図9(a)は
第1逆止弁の正面視図、図9(b)は断面図である。
【0015】本発明の動力噴霧機は、図1〜図4に示す
ように、原動機である内燃機関(ガソリンエンジンもし
くはディーゼルエンジン)1のブロックの下端を剛性の
高いガラス強化プラスチック製等の基台2にボルト連結
し、この基台2の外周の少なくとも四箇所の取付け孔2
aに、それぞれ防振ゴム製の断面茸状の防振性支持体3
を取付けている。なお、原動機として電動モータや油圧
モータを使用しても良い。
【0016】往復動プランジャ型のポンプ4は、前記内
燃機関1の出力軸5に連結した偏芯作動手段6を収納
し、且つ該偏芯作動手段6に連結させた左右往復動可能
なプランジャ7を往復移動可能に支持するプランジャケ
ース8と、該プランジャケース8の左右両端に連設され
たシリンダブロック9a,9bと、該各シリンダブロッ
ク9a,9bの先端部を塞ぐためのシリンダヘッド部1
0a,10bとからなり、プランジャケース8の背面を
塞ぐ蓋体11に連結した連結板12は内燃機関1のシリ
ンダケース1aにボルト連結されている。
【0017】前記プランジャケース8の左右両側壁には
その上下略中央部にて円柱状のプランジャ7を左右往復
動可能に支持するための鍔13a付きのスラストメタル
軸受13を嵌挿する。この場合、前記鍔13aの部分は
シリンダブロック9a,9bと対面する側(外側)なる
ようにして挿入し、前記各鍔13aとシリンダブロック
9a,9bとの間にオイルシール42,42を配置する
ことにより、プランジャ7の往復移動時にスラストメタ
ル軸受13が移動しないようにする(図5及び図6参
照)。スラストメタル軸受13をプランジャケース8に
嵌挿することにより、プランジャ7がプランジャケース
8に直接摺動する場合のように、その耐摩耗性や発熱に
対する抵抗を必要とする材質を選択する必要がなく、例
えば、強度の高いガラス強化プラスチックをプランジャ
ケース8に適用して軽量化することができる。
【0018】プランジャ7の左右両側端部には、その左
右両側端面に開放するように当該プランジャ7の軸線方
向に穿設された大径の弁通路14bと、該弁通路14b
に連通して軸線に沿ってプランジャ7の中央方向に延び
る流路14aと、該流路14aに連通し、且つプランジ
ャ7の軸線と直角方向に穿設された流路14とが形成さ
れており、流路14は後述するようにシリンダブロック
9a,9bに形成された吸水通路24に連通する(図8
参照)。そして、弁通路14bは流路14aより大径に
形成されており、弁通路14b内には、当該プランジャ
7の左右両側端面方向にのみ薬液を流通可能とする第1
逆止弁15を配置する(図8参照)。
【0019】第1逆止弁15は、弁支持体16と、該弁
支持体16を弁通路14bに支持させるためのC形止め
輪50と、非円形状の弁体51と、弁支持体16と弁体
51との間に配置した付勢バネ17とにより構成され、
C形止め輪50は、その外周が前記弁通路14bの内周
壁面に環状に形成されたリング溝に着脱自在に装着さ
れ、図9(a)及び図9(b)に示すように、弁支持体
16に十字状に突出する座部16aが、前記C形止め輪
50にて受け止められ、弁支持体16の中央部の凹所1
6bに付勢バネ17が位置ずれ不能に配置される。
【0020】第1逆止弁15は、断面が円弧状で正面視
形状が非円形の弁体51の中央部が、前記付勢バネ17
の付勢力にて前記流路14aを塞ぐように形成されるも
のであり、非円形の弁体51の第1実施形態としては、
図10(a)に示すように、前記流路14aの半径より
大きい半径の円弧円板部51aの外周縁に、軸線に対し
て放射状(ほぼ等間隔)で、少なくとも3方向(図示実
施形態では3方向を例示)に突出する突部52を一体的
に形成されたものであり、弁体51の中心軸から各突部
52の外周縁までの距離(最大半径)が、大径の弁通路
14bの内径より若干小さい程度に設定する。これによ
り、開閉移動するときの弁体51の中心軸が、弁通路1
4bの軸線とほとんどずれないようにし、第1逆止弁の
性能を安定させることができると共に、円弧円板部51
aの外周縁と大径の弁通路14bの内周壁との隙間の面
積を可能な限り大きくして、プランジャ7の往復移動時
の吸水量を大きくすることができる。
【0021】図11は非円形の弁体51の第2実施形態
を示し、正面視形状が略正方形となるように弁体51を
形成することにより、4つの辺部で囲まれる中央部にて
前記流路14aを塞ぐことができ、且つ4つの角部が突
部52となる。この対角線上の突部52,52の最大半
径を大径の弁通路14bの内径より若干小さい程度に設
定する。これによっても、開閉移動するときの弁体51
の中心軸が、弁通路14bの軸線とほとんどずれない。
従って、上記と同じ作用効果を奏することができる。
【0022】非円形の弁体51の他の実施形態として正
面視略三角形のものや五角形としても良い。これらの場
合、各角部が突部となる。
【0023】プランジャ7の長手中央部には、後に詳述
する偏芯作動手段6における摺動ブロック18を摺動可
能に嵌合させる矩形状の切欠き溝19が形成されている
(図7参照)。
【0024】前記偏芯作動手段6はプランジャケース8
の背面側の蓋体11のボス部11aに配置されており、
内燃機関1の出力軸5にキー20を介して連結する筒状
のロータ21の先端の偏芯部21aを前記摺動ブロック
18に嵌合させている。また、このロータ21は前記蓋
体11のボス部に対してベアリング22を介して回転自
在に支持されると共に蓋体11のボス部11a外寄り部
位にてオイルシール23により気密に保持され、プラン
ジャケース8内に収容した潤滑油が漏れ出さないように
構成されている。従って、出力軸5の軸線(回転中心
線)5aに対して偏芯部21aは寸法eだけ偏芯してお
り、出力軸5の回転により、摺動ブロック18が前記偏
芯量eだけ偏芯回転するが、当該摺動ブロック18の左
右両側面がプランジャ7の切欠き溝19に面接触するよ
うに摺動自在に嵌まっているため、プランジャ7は前記
偏芯量eだけ左右往復移動のみするように駆動力が伝達
され、プランジャに曲げモーメント等の不必要な力が作
用しないように構成されている。
【0025】前記プランジャケース8の左右両側端に連
設する前記各シリンダブロック9a,9bには、前記プ
ランジャ7における前記各流路14に連通する吸水通路
24と、前記第2逆止弁25を備えて吐出側(高圧側)
に連通する高圧室26とが形成されている。そして、各
シリンダブロック9a,9bの先端を覆うシリンダヘッ
ド部10a,10bには、前記第1逆止弁15の吐出側
と、第2逆止弁25の吸引側とを連通するための連絡路
27が形成されている。そして、前記左右両側のシリン
ダブロック9a,9bにおける吸水通路24,24間を
連通する吸水管31と、両高圧室26,26間を連通す
る高圧管32とは、その中途部を前記プランジャケース
8を貫通させて配置する。他方、前記一方のシリンダブ
ロック(実施例では図3の左側のシリンダブロック9
a)に薬液タンク28に連通した吸水ホース29が連結
される吸水口30を設けて前記吸水通路24に連通さ
せ、そのシリンダブロック9aの高圧室26に連通させ
た吐出口33には、手動弁34を介して噴霧ホース35
を連結し、この噴霧ホース35の先端の噴霧ノズル36
から農薬等の薬液を高圧にて噴霧散布させるように構成
する。また、前記一方のシリンダブロック9aの高圧室
26には、吐出圧調整弁37を設けて、吐出口33を介
する噴霧ノズル36からの薬液の吐出圧を好ましい圧力
に設定すると共に、余った薬液(余水)を余水口39か
ら還流ホース40を介して薬液タンク28に戻すように
する。なお、切替弁38を開いたときには、吐出圧調整
弁37の圧力調整部をバイパスして高圧室26の薬液を
すべて余水口39から薬液タンク28に戻すことが可能
となる(図3参照)。
【0026】そして、前記薬液散布の作動時には、薬液
タンク28から吸水口30を介して一方のシリンダブロ
ック9aに入った低温の薬液が吸水管31、他方のシリ
ンダブロック9b及び高圧管32内を流通し、この吸水
管31及び高圧管32はプランジャケース8の中央側の
油室8b内を通過するので、前記偏芯作動手段6の駆動
にてプランジャケース8の油室8b内の潤滑油が攪拌さ
れて吸水管31及び高圧管32の外面を濡らして熱交換
され、もって、低温の薬液により、プランジャケース8
内の潤滑油が効率よく冷却されるのである。なお、図4
に示すスケール41は、プランジャケース8の油室8b
内の潤滑油量を計測するためのものである。
【0027】また、プランジャケース8の外側及び各シ
リンダブロック9a,9bの吸水通路24側には各々オ
イルシール42,43を設けて、プランジャ7の左右往
復移動による潤滑油漏れ及び薬液漏れを防止している。
【0028】前記吸水管31及び高圧管32の取付け状
態は次のようにする。即ち、図6に示すように、吸水管
31及び高圧管32の左右両端部には、Oリング45,
46を側端面から距離L1の位置から間隔L2を隔て配
置するようにリング溝47,47を形成する。他方、プ
ランジャケース8の左右両側壁8aの厚さ寸法L3を前
記(L1+L2)より大きくなるように設定する。これ
により、例えば、吸水管31を装着する場合、まず、O
リングを装着していない吸水管31を、プランジャケー
ス8の左右両側壁8a,8aの取付け孔48,48に挿
入する。この場合、前記左右両側壁8a,8aの外面側
と、この外面側に対峙するシリンダブロック9a,9b
の内面側には、Oリングを挿入し易いようにするための
面取り部を形成しておく。なお、油室8b側に面取り部
を形成することは、油室8bの空間が狭いときには非常
に困難である。
【0029】そして、挿入先端側(例えば、図6で左
側)の中央寄り部位の一つのリング溝47にのみOリン
グ46を嵌め入れて、吸水管31を図6の右方向に引き
戻す。この引き戻し量は、前記挿入先端側のOリング4
6が油室8b内に入らぬようにし、且つ引き戻側(図6
の右側)の中央寄り部位の一つのリング溝47が右側の
側壁8aの外面に出るようにする。この状態にて、外に
出た前記中央寄り部位の一つのリング溝47にOリング
46を嵌め入れて、次いで、吸水管31を図6の左方向
に押す。この吸水管31の挿入先端側のリング溝47が
左側の側壁8aの外面に出た位置で、先端側の一対のリ
ング溝47,47にOリング45,45を嵌め入れ、且
つ前記Oリング45,46の間の一対のリング溝48,
48にC形止め輪49を被嵌し、先端寄り部位の0リン
グ45,45が前記一対のシリンダブロック9a,9b
の取付け孔内に位置するように配置して後、各シリンダ
ブロック9a,9bとプランジャケース8とを図示しな
いボルトにて連結固定するのである。高圧管32につい
ても同じようにして装着する。
【0030】このように、吸水管31及び高圧管32の
左右両端部の外周に被嵌した一対のOリング45,46
の配置間隔を軸方向に挿入すべきプランジャケース8の
側壁の厚さより短く設定すると、プランジャケース8の
左右両側壁8a,8aの取付け孔48,48の外側のみ
に面取り部を形成しても、吸水管31及び高圧管32の
押し引き操作につれて左右両側壁8a,8aの外側から
Oリング46を装着でき、且つOリング46の破損や抜
け出しが無い。また、吸水管31及び高圧管32の外周
のリング溝48にC形止め輪49を着脱自在に被嵌させ
ることにより、プランジャケース8に対するシリンダブ
ロック9a,9bの着脱作業時に吸水管31及び高圧管
32が不用意に軸線方向にずれたり、抜け出す等の不都
合が無くなり、前記Oリング45,46の機能の発揮を
阻害することがない。
【0031】なお、内燃機関1には、リコイルスタータ
60、吸気部61、排気マフラ62等を有すると共に、
内燃機関1のシリンダケース1aの上方にブラケット6
4,64を介して合成樹脂製の燃料タンク63を取付け
し、該燃料タンク63の左右両側に握り部63aを一体
的に形成すれば、より軽量化される。
【0032】上記の構成により、内燃機関1を駆動させ
ると、出力軸5の回転に応じてロータ21を介して偏芯
部21aが偏芯回動するが、この偏芯部21aに被嵌し
た摺動ブロック18は、プランジャケース8により横移
動のみ拘束されたプランジャ7の切欠き部19に摺動自
在に嵌合しているので、プランジャ7は左右両側往復移
動する。そして、プランジャ7の一方の先端がシリンダ
ヘッド部10a(10b)方向に突出するときには、そ
の突出側に位置する第1逆止弁15は吸水通路24に連
通する流路14aとの隙間を閉じる一方、連絡路27内
の薬液の圧力が高まり、第2逆止弁25を押し開いて、
高圧室26と連通する。プランジャ7が一方の先端がシ
リンダヘッド部10a(10b)から後退するときに
は、後退側の連絡路27内の薬液の圧力が高圧室26内
の液圧より低くなり、付勢バネの付勢力にて第2逆止弁
25は閉じて高圧室26と連絡路27とを遮断(隔離)
し、他方、第1逆止弁15は前記付勢バネ17の付勢力
に抗して開いて、吸水通路24内の薬液はプランジャ7
の流路14,流路14aから弁通路14b連絡路27へ
流入する。
【0033】この場合、流路14aの直径を、ポンプ4
の最大吐出量に必要な径より大きく、また、流路14a
のプランジャ7の左右両側端からの深さも深くする(流
路14の位置をプランジャ7の軸端からなるべく中央寄
りに近い方に配置する)ことで、冷却面積が大きくなっ
て、この流路14aを流れる冷水である薬液によりプラ
ンジャ7の温度上昇を抑えることができると共に、プラ
ンジャ7の重量も軽減できる。
【0034】上記のような繰り返し動作にて、プランジ
ャ7の左右両側の先端(流路14aの開放端)からその
軸線方向に薬液が吐出するので、左右両側のシリンダブ
ロック9a,9bの高圧室26,26に向かって交互に
高圧の薬液を効率よく送り込むことができるのであり、
この一方の高圧室26の吐出口33から噴霧ノズル36
へ高圧の薬液を放出することができる。その場合、前記
左右一対の高圧室26,26間を高圧管32にて連通連
結すると共に高圧管32の軸線と同軸線上に第2逆止弁
25,25を配置すれば、高圧の薬液の通過する通路が
最短距離となり、高圧の薬液の流れが円滑となるので、
高圧薬液による高圧管32の脈動を減少させ、吐出効率
を高めることができる。
【0035】
【発明の効果】以上に詳述したように、請求項1に記載
の発明の往復動ポンプは、原動機により作動する偏芯作
動手段を介して左右往復動可能なプランジャの移動によ
り、左右一対の吸水通路からの液を高圧にして第2逆止
弁付きの左右一対の高圧室に交互に送り込むようにした
往復動ポンプであって、前記プランジャの左右両側内径
部には、前記各吸水通路に連通し、且つ前記各高圧部に
対して連通する流路を形成し、前記プランジャの左右両
側端部には前記流路に連通する大径の弁通路を当該プラ
ンジャの軸端に開放するように形成し、該弁通路内に
は、第1逆止弁を設け、該第1逆止弁をその外周縁が非
円形となるように形成し、前記第1逆止弁の略中央側に
て前記流路を塞ぐように構成し、且つ前記外周縁には、
複数の突部を、前記弁通路の周壁面に近接するように突
出させ、前記第1逆止弁の外周縁から吐出する液がプラ
ンジャの軸線方向に流れるように構成したものである。
【0036】従って、第1逆止弁の弁体の中心軸から各
突部の外周縁までの距離(最大半径)が、大径の弁通路
の内径より若干小さい程度に設定することにより、開閉
移動するときの弁体の中心軸が、弁通路の軸線とほとん
どずれないようにし、第1逆止弁の性能を安定させるこ
とができると共に、弁体の外周縁と大径の弁通路の内周
壁との隙間の面積を可能な限り大きくして、プランジャ
の往復移動時の吸水量を大きくすることができるという
効果を奏する。
【0037】また、請求項2に記載の発明は、前記突部
は、前記弁通路の軸線に対して少なくとも3方向に放射
状に突出したものであるから、この3方向の突部によ
り、第1逆止弁の弁体の中心軸が、弁通路の軸線とほと
んどずれないようにすることを確実にすることができる
という効果を奏する。
【0038】そして、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の往復動ポンプにおいて、前記
一対の吸水通路間を吸水管にて連結する一方、前記一対
の高圧室間を高圧管にて連結し、前記左右いずれか一方
の高圧室から外部に高圧の液を吐出するように構成した
ものである。
【0039】このように、プランジャの左右両端部に設
けた第1逆止弁と、当該プランジャの左右往復移動との
動作にて左右一対の吸水通路から吸水する場合に、この
一対の吸水通路を吸水管で連結すれば、液タンク等の供
給元から1箇所の吸水通路に液を供給すれば良く、同様
に、一対の高圧室を高圧管にて連結したから、プランジ
ャの往復移動によって発生する高圧の液を、その一方の
高圧室から吐出させることができ、往復動ポンプの構造
がコンパクトになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】動力噴霧機の正面図である。
【図2】動力噴霧機の右側面図である。
【図3】往復動プランジャ形ポンプの正面縦断面図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線矢視拡大断面図である。
【図5】図3のV−V線矢視拡大断面図である。
【図6】プランジャケースに対する吸水管及び高圧管の
取付け状態を示す正面縦断面図である。
【図7】プランジャと偏芯手段との関係を示す斜視図で
ある。
【図8】第1逆止弁の箇所の拡大断面図である。
【図9】(a)は第1逆止弁に対する弁支持体の側断面
図、(b)は正面図である。
【図10】(a)は第1逆止弁の第1実施形態の正面
図、(b)はXIb −XIb 線矢視側断面図である。
【図11】第1逆止弁の第2実施形態の正面図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 4 往復動プランジャ形のポンプ 5 出力軸 6 偏芯作動手段 7 プランジャ 8 プランジャケース 8a,8a 左右側壁 8b 油室 9a,9b シリンダブロック 10a,10b シリンダヘッド部 14,14a 流路 14b 弁通路 15 第1逆止弁 24 吸水通路 25 第2逆止弁 26 高圧通路 27 連絡路 28 薬液タンク 30 吸水口 31 吸水管 32 高圧管 33 吐出口 37 吐出圧調整弁 39 余水口 51 弁体 52 突部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機により作動する偏芯作動手段を介
    して左右往復動可能なプランジャの移動により、左右一
    対の吸水通路からの液を高圧にして第2逆止弁付きの左
    右一対の高圧室に交互に送り込むようにした往復動ポン
    プであって、 前記プランジャの左右両側内径部には、前記各吸水通路
    に連通し、且つ前記各高圧部に対して連通する流路を形
    成し、前記プランジャの左右両側端部には前記流路に連
    通する大径の弁通路を当該プランジャの軸端に開放する
    ように形成し、該弁通路内には第1逆止弁を設け、該第
    1逆止弁をその外周縁が非円形となるように形成し、第
    1逆止弁の略中央側にて前記流路を塞ぐように構成し、
    且つ前記外周縁には、複数の突部を、前記弁通路の周壁
    面に近接するように突出させ、前記第1逆止弁の外周縁
    から吐出する液がプランジャの軸線方向に流れるように
    構成したことを特徴とする往復動ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記突部は、前記弁通路の軸線に対して
    少なくとも3方向に放射状に突出することを特徴とする
    請求項1に記載の往復動ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記一対の吸水通路間を吸水管にて連結
    する一方、前記一対の高圧室間を高圧管にて連結し、前
    記左右いずれか一方の高圧室から外部に高圧の液を吐出
    するように構成したことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の往復動ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102131093B1 (ko) * 2019-09-24 2020-07-10 주식회사 대원분무기 농약 살포용 펌핑장치

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