JP2001032089A - 鋼材の防食方法及びそれに使用される塗料 - Google Patents

鋼材の防食方法及びそれに使用される塗料

Info

Publication number
JP2001032089A
JP2001032089A JP11208621A JP20862199A JP2001032089A JP 2001032089 A JP2001032089 A JP 2001032089A JP 11208621 A JP11208621 A JP 11208621A JP 20862199 A JP20862199 A JP 20862199A JP 2001032089 A JP2001032089 A JP 2001032089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating film
steel material
steel
anode
hydrophilic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11208621A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironari Tanabe
弘往 田辺
Toru Taki
徹 多記
Goji Matsumoto
剛司 松本
Yoshinori Nagai
昌憲 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK filed Critical Dai Nippon Toryo KK
Priority to JP11208621A priority Critical patent/JP2001032089A/ja
Publication of JP2001032089A publication Critical patent/JP2001032089A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C28/00Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Prevention Of Electric Corrosion (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 橋梁や、プラント、建築鉄骨等の大気中に存
在する鋼構造物の鋼材を長期間効果的に腐食から保護で
きる鋼材の提供する。 【解決手段】 大気中に存在する鋼材表面又は塗装され
た鋼材表面に、次式: R1 nSi(OR24-n 〔式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、
炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、0又は1であ
る。〕で示されるアルキルシリケートの加水分解縮合物
を含有する、親水性でかつ水難溶性の塗膜層を形成し、
流電陽極方式による電気防食法により防食電流を流す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁や、プラン
ト、建築鉄骨等の大気中に存在する鋼構造物の鋼材の防
食方法に関し、特に鋼材を長期間効果的に腐食から保護
できる流電陽極方式による電気防食法を利用する鋼材の
防食方法及びそれに使用される塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から海洋鋼構造物や、土壌中の鋼構
造物の防食方法の一方法として、外部電源方式や、流電
陽極方式による電気防食方法が広く利用されている。一
方、大気環境にある鋼構造物に対しては、海洋鋼構造物
や土壌中の鋼構造物のように水に接触しておらず、それ
故防食電流の経路の確保が困難とされ、電気防食方法は
全く利用されていない。従って、大気中に存在する鋼構
造物は、通常防食塗料の塗装による防食方法が主流とな
っている。
【0003】しかしながら、防食塗料の塗装による防食
方法は、塗装不良や、鋼材表面が粗面となっている場
合、ピンホール等の塗膜欠陥が生じやすく、また機械的
な損傷部が生じやすく、このような欠陥部から腐食が発
生するといった問題点があった。そのため、防食塗料を
4〜6回程度塗り重ねる重防食塗装システムも利用され
ている。しかしながら、このように複数回塗り重ねを行
なう方法では、塗装回数や工数が増加し、塗装工程が煩
雑となるなど問題となっていた。また、特開平10−1
21274号公報等において、水に対する接触角が70
度以下の親水性塗膜を鋼材表面に形成させた電気防食法
が開示されているが、使用されている親水性塗膜は、水
溶性樹脂や界面活性剤等を使用しているため耐水性が劣
り、従って、親水性塗膜が消耗しやすく、数年で電気防
食が不十分となるなど問題となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、こ
のような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、
無塗装の鋼材に対しても、あるいはピンホール等の塗膜
欠陥のある塗装された鋼材に対しても、大気中に存在す
る鋼材を長期間腐食から保護できる防食方法及びそれに
使用される塗料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するため鋭意検討した結果、腐食が進行するのは
降雨時あるいは結露時など水が存在する場合であり、そ
の時に防食電流の経路の確保ができていれば電気防食が
有効に作用し、腐食を防止できるであろうという想定に
立ち、また、アルキルシリケートの加水分解縮合物は、
親水性を発揮するとともに水に対し難溶性であるため、
電気防食法に適用する親水性膜形成用材料として好適で
あろうとの想定に立ち、研究を行った。その結果、塗装
された又は未塗装の鋼材表面にアルキルシリケートの加
水分解縮合物を含有する層を形成し、流電陽極方式によ
る電気防食法により、防食電流を流すことによって、長
期間鋼材の防食ができるという知見を得、この知見に基
づいて、本発明を完成したものである。
【0006】即ち、本発明は、(1)大気中に存在する
鋼材表面又は、塗装された鋼材表面に、次式: R1 nSi(OR24-n 〔式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、
炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、0又は1であ
る。〕で示されるアルキルシリケートの加水分解縮合物
を含有する、親水性でかつ水難溶性の塗膜層を形成し、
流電陽極方式による電気防食法により防食電流を流すこ
とを特徴とする鋼材の防食方法、及び(2)大気中に存
在する鋼材表面又は塗装された鋼材表面に対する流電陽
極方式による電気防食法に使用される塗料であって、次
式: R1 nSi(OR24-n 〔式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、
炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、0又は1であ
る。〕で示されるアルキルシリケート又はその加水分解
縮合物を含有することを特徴とする塗料、に関するもの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用される塗膜は、防食電流が流れるよ
うにするために、塗装又は未塗装の鋼材表面に形成され
る。また、この塗膜は長期間消耗されないで、防食電流
が流れるよう、親水性で、かつ雨水等に溶解しない水難
溶性であることが必要である。本発明で使用される親水
性でかつ水難溶性の塗膜は、水に対する接触角が70度
以下、好ましくは55度以下が適当である。このような
親水性でかつ水難溶性の塗膜を形成する塗料としては、
水難溶性塗膜を形成する有機合成樹脂を結合剤とする塗
料中に前記式で示されるアルキルシリケート又は、その
部分加水分解縮合物を配合した塗料(I)、もしくは、
前記式で示されるアルキルシリケート又はその部分加水
分解縮合物を結合剤とする塗料(II)を使用する。これ
ら塗料は、塗膜形成時、硬化触媒により、さらには塗膜
形成後、酸性雨によりアルキルシリケート又はその部分
加水分解縮合物が縮合反応を起し、親水性でかつ水難溶
性の塗膜を形成する。
【0008】前記式で示されるアルキルシリケートにお
いて、一般式中のR1 は、炭素数1〜8、好ましくは
1〜6の有機基であり、例えば、メチル基や、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基などのアルキル基
や、フェニル基等のアリール基が挙げられる。これらの
有機基は、必要に応じて、γ−グリシドキシ基や、γ−
メタクリルオキシ基、γ−メルカプト基、3,4−エポ
キシシクロヘキシル基、γ−アミノ基などの置換基を有
してもよい。また、一般式中のR2は、炭素数1〜5、
好ましくは1〜4のアルキル基であり、例えば、メチル
基や、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n
−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、i−ブチル
基、n−ペンチル基などが挙げられる。nは、0又は1
である。なお、nが2以上の場合は、水に対する接触角
が70度以下の親水性塗膜が得にくいので好ましくな
い。
【0009】このようなアルキルシリケートの具体例と
しては、例えば、テトラメチルシリケートや、テトラエ
チルシリケート、テトラ−n−プロピルシリケート、テ
トラ−i−プロピルシリケート、テトラ−n−ブチルシ
リケートなどのnが0の場合のアルキルシリケート;メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルト
リエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、
i−プロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3,4
−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、
3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシ
ランなどのnが1の場合のアルキルシリケート等が挙げ
られる。アルキルシリケートの部分加水分解縮合物は、
塗装作業性等の観点から縮合度30以下、好ましくは1
0以下のものが好ましい。
【0010】前記塗料(I)は、従来から通常使用され
ているフッ素樹脂や、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ア
クリルシリコーン樹脂、塩化ゴム系等の樹脂を結合剤
(場合によりポリイソシアネートやポリアミン等の硬化
剤を併用する。)とする防食塗料に、前述のアルキルシ
リケート又はその部分加水分解縮合物と、さらに必要に
応じて、その硬化触媒を配合した塗料である。
【0011】なお、硬化触媒の具体例として、ジブチル
スズジラウレートや、ジブチルスズジマレエート、ジオ
クチルスズジラウレート、ジオクチルスズジマレエー
ト、ジオクチルスズマレエート、オクチル酸スズなどの
有機スズ化合物;リン酸や、モノメチルホスフェート、
モノエチルホスフェート、モノブチルホスフェート、モ
ノオクチルホスフェート、モノデシルホスフェート、ジ
メチルホスフェート、ジエチルホスフェート、ジブチル
ホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジデシルホス
フェートなどのリン酸又はリン酸エステル;ジイソプロ
ポキシビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソ
プロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタニウム
などの有機チタネート化合物;トリス(エチルアセトア
セテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナー
ト)アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物;テト
ラブチルジルコネート、テトラキス(アセチルアセトナ
ート)ジルコニウム、テトライソブチルジルコネート、
ブトキシトリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム
などの有機ジルコニウム化合物等が代表的なものとして
挙げられる。
【0012】塗料(I)において、前記アルキルシリケ
ート又はその部分加水分解縮合物の配合量は、結合剤1
00重量部に対し、5〜100重量部、好ましくは、2
0〜50重量部が適当である。なお、アルキルシリケー
ト又はその部分加水分解縮合物が前記範囲より少ない
と、得られる塗膜表面の親水性が乏しく、逆に多過ぎる
とクラックが生じやすくなる。硬化触媒の配合量は、ア
ルキルシリケート又はその部分加水分解縮合物中の加水
分解性官能基1当量に対し、0〜1.0当量、好ましく
は、0.2〜0.7当量が適当である。この塗料(I)
は、塗装後、硬化段階で、前記アルキルシリケート又は
その部分加水分解縮合物が塗膜表面に移行し、そのため
塗膜表面が親水性で、かつ水難溶性の塗膜が形成され
る。
【0013】塗料(II)は、前記アルキルシリケート又
はその部分加水分解縮合物と、硬化触媒と、水やメタノ
ール、エタノール、エチレングリコール、モノエチルエ
−テル、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キ
シレンなどの溶媒から構成される塗料である。硬化触媒
の配合量は、塗料(I)の場合と同様に、アルキルシリ
ケート又はその部分加水分解縮合物中の加水分解性官能
基1当量に対し、0〜1.0当量、好ましくは、0.2
〜0.7当量が適当である。溶媒の量は、通常、塗料
(II)の重量に基づいて30〜99重量%、好ましく
は、60〜98重量%が適当である。
【0014】次に、添付図面を参照しながら、本発明の
鋼材の防食方法について説明する。図1は、本発明の代
表的な電気防食処理を施した鋼材の側断面図である。鋼
材1の表面を必要に応じて通常の前処理を施した後、プ
ライマー、防食塗料等を塗装して、通常100〜300
μmの膜厚の防食塗膜2を形成する。なお、防食塗膜2
は、本発明では必須の構成ではなく、使用しなくてもよ
い。また、防食塗膜2としては、既に塗装された旧塗膜
であってもよい。
【0015】このような塗装された、又は未塗装の鋼材
表面に前述の塗料(I)もしくは塗料(II)を塗装し、
前述のアルキルシリケートの加水分解縮合物が表面に分
布する親水性塗膜3を形成する。該塗膜3の膜厚(乾燥
後)は、特に制限されるものではないが、塗装された鋼
材に対しては、通常0.1〜40μm、好ましくは1〜
30μmの厚みであることが適当である。なお、塗装さ
れていない鋼材に対しては、鋼材の保護を兼ねて、通常
2〜100μm、好ましくは30〜80μmが適当であ
る。次いで、このようにして形成された親水性塗膜3上
に、陽極4を積層させる。
【0016】陽極4の材料は、鋼材よりも低い電位を有
するものであれば、従来から電気防食用陽極として使用
されている各種金属が特に制限なく利用出来る。具体的
には、例えば、亜鉛や、アルミニウム、アルミニウム−
亜鉛合金、アルミニウム−亜鉛擬合金などの金属溶射
膜;亜鉛や、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−
亜鉛−インジウム合金、マグネシウム、マグネシウム−
マンガン合金、マグネシウム−アルミニウム−亜鉛合金
などの板状もしくは網状物等が代表的なものとして挙げ
られる。
【0017】なお、金属溶射膜の場合は、必要に応じて
前記親水性塗膜3の表面を軽くブラスト処理して粗面化
した後、あるいは多孔質の粗面膜を形成するプライマー
(例えば、大日本塗料社製商品名「ブラスノン」)を塗
布した後、金属溶射機にて溶射することにより形成す
る。一方、板状もしくは網状物の場合は、必要に応じ
て、水に濡れていない時は絶縁性であっても、水に濡れ
ると通電性を発揮する材料を介在させてボルトやテープ
などによる従来の方法により固定する。このようにして
形成させた陽極4と鋼材1とを、導電性材料、例えば表
面を絶縁被覆した銅線等のリード線5で接続する。この
ようにリード線5で接続させることにより、陽極4と鋼
材1との間の電位差による電池作用によって防食電流が
流れ、鋼材の防食電位−780mV(vsAg/AgCl)より低い
状態が維持され、腐食が防止されるのである。
【0018】すなわち、降雨等により水が存在すると、
塗膜3が親水性となることにより、導電性となり、陽極
4⇒リード線5⇒鋼材1⇒防食塗膜2(防食塗膜2自体
が導電性である時は、その塗膜、また、防食塗膜2が絶
縁性である時は、その塗膜のピンホール部あるいは損傷
部)⇒親水性塗膜3⇒陽極4と、防食電流が流れ、鋼材
1の腐食が防止されるのである。
【0019】
【実施例】以下、本発明について、実施例により、更に
詳細に説明する。なお、実施例中「部」、「%」は重量
基準で示す。実施例1 1×50×1000(mm)の磨き軟鋼板にエポキシ樹脂塗
料下塗を厚さ(乾燥後)100μmになるように塗布
し、24時間自然乾燥させた。次いで、以下の主剤成分
と硬化剤成分とを塗布直前に混合させたフッ素樹脂塗料
を厚さ(乾燥後)30μmになるよう塗布し、表1に示
す水に対する接触角を有する親水性塗膜を形成し、裏面
及び側面をエポキシ樹脂でシールし、7日間自然乾燥さ
せた。
【0020】 〈主剤成分〉 フッ素樹脂溶液注1) 50部 二酸化チタン 27部 キシレン 13部 〈硬化剤成分〉 ヘキサメチレンジイソシアネート 5.7部 テトラメトキシシラン 11.5部 トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム 0.2部 酢酸ブチル 17.4部
【0021】注1) 樹脂の水酸基価45mgKOH/
g、数平均分子量7000、固形分65% 次いで、表面の端に、50×200(mm)の面積で、特公
平2−56424号公報に記載の方法に従って、厚さ約
100μmのアルミニウム−亜鉛擬合金溶射膜(重量比A
l/Zn=28/72)を形成し、陽極とした。更に、そ
こから650mm離れた位置に直径1mmのドリルで素地に
達する塗膜欠陥を作り、また、陽極4と鋼板1とを図1
に示すようにリード線5で接続した。その状態で18ヶ
月間屋外暴露した。暴露後の親水性塗膜の水に対する接
触角と塗膜欠陥部の電位及び外観は、以下の表2及び表
3に示す通りであった。
【0022】実施例2 1×50×1000(mm)の磨き軟鋼板にエポキシ樹脂塗
料下塗を厚さ(乾燥後)130μmになるように塗布
し、24時間自然乾燥させた。次いで、以下の成分から
なる無機塗料を厚さ(乾燥後)2μmになるように塗布
し、表1に示す水に対する接触角を有する親水性塗膜を
形成し、裏面及び側面をエポキシ樹脂でシールし、7日
間自然乾燥させた。 〈成分〉 テトラメトキシシラン 3部 トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム 0.1部 メタノール 97部
【0023】次いで、表面の端に、1×50×200mm
亜鉛製陽極板を取り付け、更に実施例1と同様にしてリ
ード線5で接続し、また、塗膜欠陥を作り、18ヶ月間
屋外暴露した。暴露後の親水性塗膜の水に対する接触角
と塗膜欠陥部の電位及び外観は、以下の表2及び表3に
示す通りであった。比較例1 実施例1と同様にして、磨き軟鋼板にエポキシ樹脂塗料
を厚さ(乾燥後)200μmになるように塗布し、7日
間自然乾燥させた後、塗膜欠陥を作り、18ヶ月間屋外
暴露した。暴露後の塗膜の水に対する接触角と塗膜欠陥
部の電位及び外観は以下の表2及び表3に示す通りであ
つた。
【0024】比較例2 撹拌器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコにイソ
プロピルアルコール100部を入れ、70℃に加温し、
アゾビスイソブチロニトリル5部を添加した後、アクリ
ル酸175部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7
5部、メチルメタクリレート200部及びスチレン50
部からなるモノマー混合物を3時間かけて滴下し、更
に、3時間重合を続けて、アクリル樹脂溶液を得た。こ
れにアンモニアをアクリル樹脂溶液のpHが7.5にな
るように添加し、更に1000部の水を少しずつ滴下し
て、加熱残分19重量%、樹脂固形分当り水酸基価65
mgKOH/g、酸価273mgKOH/gの水溶性アクリル樹脂組
成物(A)を得た。
【0025】1×50×1000(mm)の磨き軟鋼板にエ
ポキシ樹脂塗料下塗を厚さ(乾燥後)100μmになる
ように塗布し、24時間自然乾燥させた。次いで、上記
水溶性アクリル樹脂組成物(A)105部と、微細ヒュ
ームドシリカ(日本アエロジル社製商品名「アエロジル
200」)5部からなる塗料を厚さ(乾燥後)5μmに
なるように塗布し、表1に示す水に対する接触角を有す
る親水性塗膜を形成し、裏面及び側面をエポキシ樹脂で
シールし、7日間自然乾燥させた。次いで、実施例1と
同様にしてアルミニウム−亜鉛擬合金溶射膜を形成し、
リード線5を接続し、更に塗膜欠陥を作り、その状態で
18ヶ月間屋外暴露した。暴露後の親水性塗膜の水に対
する接触角と塗膜欠陥部の電位及び外観は、以下の表2
及び表3に示す通りであった。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】 表2 暴露6ヶ月後 接触角 塗膜欠陥部の電位 欠陥部の外観 (mV/Ag・AgCl・70%RH) 実施例1 45 −840 異常なし 実施例2 42 −980 異常なし 比較例1 78 −250 さび発生 比較例2 48 −850 異常なし
【0028】
【表3】 表3 暴露18ヶ月後 接触角 塗膜欠陥部の電位 欠陥部の外観 (mV/Ag・AgCl・70%RH) 実施例1 30 −780 異常なし 実施例2 25 −940 異常なし 比較例1 76 −150 さび発生 比較例2 65 −650 さび発生
【0029】表2及び表3からも明らかの通り、本発明
の流電陽極方式の電気防食法である実施例1及び2は、
優れた防食効果を示した。一方、従来の塗装のみによる
防食法である比較例1では、短期間に錆が発生し、また
水溶性の親水塗膜である比較例2では、暴露期間が長く
なると錆が発生した。
【0030】
【発明の効果】本発明の方法により、大気中に存在する
鋼材に対しても流電陽極方式の電気防食法により、長期
間効果的に腐食の防止が可能となり、従来の塗装のみに
よる防食方法のように塗装回数や工数をかけることな
く、かつ塗膜欠陥が生じてもその箇所からの錆の発生を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法による代表的な流電陽極方式の電
気防食処理を施した鋼材の側断面図。
【符号の説明】
1…鋼材 2…防食塗膜 3…親水
性塗膜 4…陽極板 5…リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 28/00 C23C 28/00 Z (72)発明者 松本 剛司 栃木県那須郡西那須野町下永田3丁目1172 −4 (72)発明者 永井 昌憲 栃木県大田原市薄葉1926−9 Fターム(参考) 4D075 BB81Z CA33 CA37 DA06 DB02 DC05 EA05 EB42 EC08 4J038 DL022 DL032 EA011 NA03 NA06 PC02 4K044 AA02 BA21 BB03 BC00 BC02 BC14 CA53 CA67 4K060 AA02 BA03 BA13 BA40 DA10 EA08 EB01 FA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気中に存在する鋼材表面又は塗装され
    た鋼材表面に、次式: R1 nSi(OR24-n 〔式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、
    炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、0又は1であ
    る。〕で示されるアルキルシリケートの加水分解縮合物
    を含有する親水性でかつ水難溶性の塗膜層を形成し、流
    電陽極方式による電気防食法により防食電流を流すこと
    を特徴とする鋼材の防食方法。
  2. 【請求項2】 前記塗膜層上に、前記鋼材よりも低い電
    位の陽極を積層し、該陽極と前記鋼材とを導電性材料で
    接続し、前記陽極と前記鋼材との間の電位差による電池
    作用によって、防食電流を流す、請求項1に記載の鋼材
    の防食方法。
  3. 【請求項3】 大気中に存在する鋼材表面又は塗装され
    た鋼材表面に対する流電陽極方式による電気防食法に使
    用される塗料であって、次式: R1 nSi(OR24-n 〔式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、
    炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、0又は1であ
    る。〕で示されるアルキルシリケート又はその加水分解
    縮合物を含有することを特徴とする塗料。
JP11208621A 1999-07-23 1999-07-23 鋼材の防食方法及びそれに使用される塗料 Pending JP2001032089A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11208621A JP2001032089A (ja) 1999-07-23 1999-07-23 鋼材の防食方法及びそれに使用される塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11208621A JP2001032089A (ja) 1999-07-23 1999-07-23 鋼材の防食方法及びそれに使用される塗料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001032089A true JP2001032089A (ja) 2001-02-06

Family

ID=16559266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11208621A Pending JP2001032089A (ja) 1999-07-23 1999-07-23 鋼材の防食方法及びそれに使用される塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001032089A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011236485A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 電気防食工法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011236485A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 電気防食工法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN113122044B (zh) 阳离子多巴胺功能化石墨烯水性防腐涂料、其制法与应用
US4169088A (en) Protective coating and method of applying
JP6502905B2 (ja) 腐食防止コーティング
CN1270641A (zh) 金属底材的防腐蚀方法和组合物
JPH10157004A (ja) 防食塗膜、複合材料及び塗装方法
JP2001032089A (ja) 鋼材の防食方法及びそれに使用される塗料
JP3233700B2 (ja) 防食塗料組成物
JP2004097945A (ja) 耐候性鋼の防食法
JP3800567B2 (ja) 鋼材の防食方法
JP2003268295A (ja) 耐候性鋼の防食法
WO2009081452A1 (ja) 防食剤およびその製造方法
JP3260097B2 (ja) 防食被膜及び防食被覆法
JP2001011381A (ja) 鋼材の防食方法及びそれに使用される塗料
JP5051341B2 (ja) コンクリート構造物保護剤、その製造方法及びコンクリート構造物の保護方法
JP4595483B2 (ja) 樹脂被覆重防食鋼材
JP3073448B2 (ja) 鋼材の防食方法
JPH0910680A (ja) 高分子酸を基材とする防食性接着膜を有する塗装薄板部材、特 に自動車車体およびこの種の接着膜の塗布方法
JP3130225B2 (ja) シリコーン塗膜の形成方法
JP3658484B2 (ja) 鋼材の防食方法
AU6459598A (en) Corrosion protection of aluminum and aluminum alloys using emeraldine base polyaniline
JP4245705B2 (ja) アルミダイキャスト部品用防錆プライマー塗料
Kendig et al. Comparison of corrosion protection provided by a non-volatile organic compound epoxy and a marine epoxy primer
RU2772753C1 (ru) Однослойное антикоррозионное покрытие
JP2007196673A (ja) 樹脂被覆重防食鋼材
JP2005344147A (ja) 有機樹脂被覆鋼材およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20050225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080630